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JP2003519232A - プリン誘導体、その製造法およびその使用 - Google Patents

プリン誘導体、その製造法およびその使用

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Publication number
JP2003519232A
JP2003519232A JP2001550228A JP2001550228A JP2003519232A JP 2003519232 A JP2003519232 A JP 2003519232A JP 2001550228 A JP2001550228 A JP 2001550228A JP 2001550228 A JP2001550228 A JP 2001550228A JP 2003519232 A JP2003519232 A JP 2003519232A
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JP
Japan
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substituted
alkyl
amino
cycloalkyl
ethyl
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001550228A
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English (en)
Inventor
リボール・ハヴリセク
ウラディミール・クリストフ
ヴェラ・シグレロワ
レネ・レノベル
アンリ・ファン・オンケレン
ズウィ・ニサン・ベルネマン
ヘルマン・スレヘルス
エドハルト・エスマンス
ミロスラフ・ストルナド
カトリーン・フェルメーレン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Institute of Experimental Botany Academy CAS
Original Assignee
Institute of Experimental Botany Academy CAS
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Publication date
Application filed by Institute of Experimental Botany Academy CAS filed Critical Institute of Experimental Botany Academy CAS
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、新規なプリン誘導体およびそのデアザおよびアザアナログ、該誘導体の製造法、およびその適切な利用、とりわけ診断および治療法における使用に関する。本発明は、とりわけ、たとえばサイクリン依存性キナーゼタンパク質(cdk)、ウイルス、および造血細胞や癌細胞の増殖に対して抑制作用を有するプリン誘導体に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、新規なプリン誘導体およびそのデアザおよびアザアナログ、該誘導
体の製造法、およびその適切な利用、とりわけ診断および治療法における使用に
関する。 本発明は、とりわけ、サイクリン依存性キナーゼタンパク質(cdk)に関し
て抑制作用を有する、またウイルスおよび免疫刺激に関しても抑制作用を有する
プリン誘導体に関する。
【0002】 (背景技術) 2,6,9−トリ置換プリン誘導体のcdkインヒビターとしての使用は、たと
えば、WO97/16452、WO98/05335、WO97/20842、
WO97/16542、WO98/05335、WO98/39007、WO9
8/49146およびWO99/07705に開示されている。
【0003】 ホスホネート基を含有するヌクレオチドアナログは、たとえば、米国特許第4
,659,825号;同第4,724,233号;同第5,124,051号;同第5
,302,585号;同5,208,221第号;同第5,352,786号;同第5
,356,886号;同第5,142,051号;EP出願公開第269,947号
;同第481,214号;同第630,381号;同第369,409号;同第4
54,427号;同第618,214号;同第398,231号;同第454,42
7号;同第468,119号;同第481,119号;同第481,214号;同
第434,450号;およびWO95/07920;WO94/03467;W
O96/33200およびWO94/03467に開示されている。典型的なプ
リン塩基は、アデニン、2,6−ジアミノプリンおよびグアニンである。プリン
塩基は、そのアザおよびデアザアナログを包含する。6,9−置換および2,6,
9−トリ置換プリンおよび関連アナログはWO96/33200に開示されてい
る。しかしながら、これらの化合物をたとえば抗癌剤または抗炎症剤として用い
たときの選択性および有効性は満足のいくものではない。
【0004】 (発明の開示) 本発明の目的は、選択性および有効性指標(efficiency index)の改善された
、すなわちこれまでに知られた誘導体よりも毒性は低く、しかも一層有効な、抗
癌性、抗炎症性、抗ウイルス性、抗神経変性、神経抑制性および免疫抑制性の化
合物を提供することである。
【0005】 この目的は、カテコール基または関連基(1,2−ジヒドロキシベンゼン)で
置換された少なくとも1のアミンを有する、2−、6−、8−、9−モノ置換、
2,6−、2,9−、6,8−、6,9−ジ置換および2,6,8−、2,6,9−、6
,8,9−トリ置換プリン誘導体および関連アザ−デアザアナログおよび薬理学的
に許容しうるその塩を提供することにより、本発明によって達成される。本発明
によるプリン誘導体は、たとえばcdk活性を抑制するのに有用であり、また、
細胞増殖の抑制および/またはアポトーシスの誘導にも有用である。
【0006】 本発明はまた、該プリン誘導体の製造方法をも提供する。 本発明はさらに、該プリン誘導体をヒトおよび動物の体の処置法に使用するこ
とに関する。 さらに、本発明は、少なくとも1の薬理学的に許容しうる担体または希釈剤と
ともに該プリン誘導体の1またはそれ以上を活性成分として含む医薬組成物を提
供する。
【0007】 本発明は、一般式I:
【化3】 (式中、 Zは、NまたはCH、ただし、最大1つのZがCHである; R6は、H、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、(置換)シクロアルキル、(置
換)シクロアルキルアルキル、(置換)シクロへテロアルキル、(置換)アリー
ルアルキル、(置換)へテロアルキル、(置換)へテロアリールアルキルまたは
R6'−X [式中、Xは、−NH−、−N(アルキル)−、−O−または−S−;および R6'は、(置換)シクロアルキル、(置換)アリール、(置換)へテロ環、(
置換)へテロアリール、(置換)アリールアルキル、(置換)シクロへテロアル
キル、(置換)へテロアリールアルキル、(置換)へテロアルキル、(置換)シ
クロアルキルアルキルまたは(置換)シクロへテロアルキルアルキル]: R8は、H、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、カルボキシル、シアノ、ニトロ
、アミド、スルホ、スルファミド、カルバミノ、(置換)アルキル、(置換)ア
シル、(置換)シクロアルキル、(置換)シクロへテロアルキル、(置換)アリ
ールアルキル、(置換)へテロアルキル、(置換)へテロアリール、(置換)へ
テロ環、(置換)へテロアリールアルキル、(置換)シクロアルキルアルキル、
(置換)アリール、(置換)シクロへテロアルキルアルキルまたはR8'−X [式中、Xは、−NH−、−N(アルキル)−、−O−または−S−;および R8'は、H、(置換)アルキル、(置換)アシル、アミド、スルホ、(置換)
シクロアルキル、(置換)アリール、(置換)へテロ環、(置換)へテロアリー
ル、(置換)アリールアルキル、(置換)シクロへテロアルキル、(置換)へテ
ロアリールアルキル、(置換)へテロアルキル、(置換)シクロアルキルアルキ
ルまたは(置換)シクロへテロアルキルアルキル]; R2は、H、ハロゲン、アミド、カルバミノ、カルボキシル、スルファミド、(
置換)アルキル、(置換)シクロアルキル、(置換)シクロアルキルアルキル、
(置換)アリールアルキル、(置換)へテロアルキル、(置換)へテロアリール
アルキル、(置換)シクロへテロアルキルアルキルまたはR2'−X [式中、Xは、−NH−、−N(アルキル)−、−O−または−S−; R2'は、H、(置換)アルキル、(置換)アシル、アミド、スルホ、カルバミ
ノ、(置換)シクロアルキル、(置換)アリール、(置換)へテロ環、(置換)
へテロアリール、(置換)アリールアルキル、(置換)シクロへテロアルキル、
(置換)へテロアリールアルキル、(置換)へテロアルキル、(置換)シクロア
ルキルアルキルまたは(置換)シクロへテロアルキル];および R9は、H、(置換)アルキル、(置換)アシル、カルボキシル、アミド、スル
ホ、スルファミド、カルバミノ、(置換)シクロアルキル、(置換)シクロアル
キルアルキル、(置換)シクロへテロアルキルアルキル、(置換)シクロへテロ
アルキル、(置換)アリール、(置換)へテロ環、(置換)へテロアリール、(
置換)アリールアルキル、(置換)へテロアリールアルキル、(置換)へテロア
ルキル、または−(CH)−R9' [式中、n=1−2;および R9'は、−X(CH)−Y ここで、Xは、−O−、−S−、−NH−または−N(アルキル)−; m=1−2; Yは、カルボキシル、アミド、スルホ、スルファミド、ヒドロキシ、アルコキシ
、メルカプト、アルキルメルカプト、アミノ、アルキルアミノ、カルバミノ、−
PO(OH)、−PO(Oアルキル)、−PO(NHアルキル)、−PO(Oア
ルキル)(NHアルキル)、−PO(OH)(Oアルキル)、−PO(OH)(NHアルキ
ル)];または R9は、−(CHCHD)−R9' [式中、R9'は−X(CH)Y ここで、Xは、−O−、−S−、−NH−、−N(アルキル)−; m=1−2; Yは、カルボキシル、アミド、スルホ、スルファミド、ヒドロキシ、アルコキシ
、メルカプト、アルキルメルカプト、アミノ、アルキルアミノ、カルバミノ、−
PO(OH)、PO(Oアルキル)、−PO(NHアルキル)、−PO(OH)(O
アルキル)、−PO(OH)(NHアルキル)、PO(Oアルキル)(Nアルキル);お
よび Dは(置換)アルキル]; R2、R6、R8またはR9のうちの少なくとも1つはカテコール基または関連
基で置換されたアミンを有する) で示される2−、6−、8−、9−モノ置換、2,6−、2,9−、6,8−、6,
9−ジ置換および2,6,8−、2,6,9−、6,8,9−トリ置換プリン誘導体お
よび関連アザ−デアザアナログおよび薬理学的に許容しうるその塩を提供する。
【0008】 本発明のプリン誘導体は、好ましくはサイクリン依存性キナーゼタンパク質(
cdk)のインヒビターとして、抗ウイルス剤、有糸分裂阻害剤、増殖抑制剤(
antiproliferative)、免疫調節剤、免疫抑制剤、抗炎症剤および/または抗腫瘍
剤として用いる。さらに、本発明のプリン誘導体は、β−アドレナリンレセプタ
ーおよび/またはプリンレセプターのモデュレーターとして、造血細胞および癌
細胞の増殖のインヒビターとして、および/または癌細胞におけるアポトーシス
のインデューサーとして用いることができる。
【0009】 好ましい態様において、本発明は、ヒトまたは動物の体を処置するのに使用す
るプリン誘導体を提供する。 他の好ましい態様において、本発明は、1またはそれ以上の本発明のプリン誘
導体および薬理学的に許容しうる担体または希釈剤を含む医薬組成物を提供する
。 本発明によるプリン誘導体は、好ましくは、さらにアフィニティー吸着マトリ
ックスの製造などの幾つかの他の応用にも用いる。
【0010】 本明細書において直接断らない限り、以下の文言は以下の意味である: 「ハロゲン」はフッ素、臭素、塩素およびヨウ素原子をいう。 「ヒドロキシル」は−OHをいう。 「メルカプト」は−SHをいう。 「アルキル」は、飽和または不飽和の分枝しているかまたは分枝していないC −C鎖をいい、たとえば、メチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル
、アリル、ビニル、エチニル、プロパルギル、またはヘキセン−2−イルであっ
てよい。
【0011】 「置換アルキル」は、1またはそれ以上の置換基(たとえば、ヒドロキシル、
メルカプト、アルキルメルカプト、ハロゲン、アルコキシ、アミノ、アミド、カ
ルボキシル、スルホ、アシルなど)を含む上記アルキルをいう。これら置換基は
アルキル残基のいずれの炭素原始に結合してもよい。 「アルコキシ」は、−OR(式中、Rは本明細書に定義する(置換)アルキル
、(置換)アリール、(置換)アリールアルキル、(置換)シクロアルキル、(
置換)シクロへテロアルキル)をいう。
【0012】 「アルキルメルカプト」は、−SR(式中、Rは上記「アルコキシ」における
定義と同じ)をいう。 「スルホ」は、−SOR(式中、RはH,アルキルまたは置換アルキル)を
いう。 「スルファミド」は、基−NHSOR(式中、RはH,アルキルまたは置換
アルキル)をいう。 「アシル」は、−C(O)R(式中、Rは水素、本明細書に定義する(置換)ア
ルキル、(置換)アリール、(置換)アリールアルキル、(置換)シクロアルキ
ル)をいう。
【0013】 「アリールオキシ」は、基−OAr(式中、Arは本明細書に定義する(置換
)アリール、または(置換)へテロアリール基)をいう。 「アルキルアミノ」は、基−NRR'(式中、RおよびR'は、それぞれ独立に
水素、本明細書に定義する(置換)アルキル、(置換)アリール、または(置換
)へテロアリール)をいう。 「アミド」は、基−C(O)NRR'(式中、RおよびR'は、それぞれ独立に水
素、本明細書に定義する(置換)アルキル、(置換)アリール、または(置換)
へテロアリール)をいう。
【0014】 「カルボキシル」は、基−C(O)OR(式中、Rは、水素、本明細書に定義す
る(置換)アルキル、(置換)アリール、または(置換)へテロアリール)をい
う。 「カルバミノ」は、基−NHCOR(式中、Rは、水素、本明細書に定義する
(置換)アルキル、へテロ環、(置換)アリール、または(置換)へテロアリー
ル)をいう。 「アリール」または「Ar」は、少なくとも1の芳香環を有する芳香族炭素環
基(たとえば、フェニルまたはビフェニル)または少なくとも1つの環が芳香族
である多縮合環(たとえば、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、ナフチル、
アントリル、またはフェナントリル)をいう。
【0015】 「置換アリール」は、ハロゲン、アルキル、ヒドロキシル、アミノ、メルカプ
ト、アルコキシ、アルキルメルカプト、アルキルアミノ、アミド、カルボキシル
、ニトロ、スルホなどの1またはそれ以上の官能基で任意に置換された上記アリ
ールをいう。 「へテロ環」は、環内にN、OまたはSなどの少なくとも1のへテロ原子を有
する不飽和または芳香族の炭素環基をいう。環は単一の縮合環(たとえば、ピラ
ニル、ピリジルまたはフリル)または多縮合環(たとえば、キナゾリニル、プリ
ニル、キノリニルまたはベンゾフラニル)であってよく、たとえば、ハロゲン、
アルキル、アルコキシ、アルキルメルカプト、アルキルアミノ、アミド、カルボ
キシル、ヒドロキシル、ニトロ、メルカプト、スルホなどで任意に置換されてい
てよい。
【0016】 「へテロアリール」は、少なくとも1のへテロ環が芳香族であるへテロ環をい
う。 「置換へテロアリール」は、たとえば、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ア
ルキルチオ、アルキルアミノ、アミド、カルボキシル、ヒドロキシル、ニトロ、
メルカプト、スルホなどの1またはそれ以上の官能基で任意にモノ置換または多
置換されたへテロ環をいう。 「(置換)アリールアルキル」は、基−R−Ar(式中、Arはアリール基で
あり、Rはアルキルまたは置換アルキルである)をいう。アリール基は、たとえ
ば、ハロゲン、アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキルメルカプト、ア
ルキルアミノ、アミド、カルボキシル、ヒドロキシル、アリール、ニトロ、メル
カプト、スルホなどで任意に置換されていてよい。
【0017】 「(置換)へテロアルキル」は、基−R−Het(式中、Hetはへテロ環基
であり、Rはアルキル基である)をいう。へテロアルキル基は、たとえば、ハロ
ゲン、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、アミド、カルボ
キシ、アルコキシカルボニル、アリール、アリールオキシ、ニトロ、チオール、
スルホニルなどで任意に置換されていてよい。 「(置換)へテロアリールアルキル」は、基−R−HetAr(式中、Het
Arはへテロアリール基であり、Rはアルキルまたは置換アルキルである)をい
う。へテロアリールアルキル基は、たとえば、ハロゲン、アルキル、置換アルキ
ル、アルコキシ、アルキルメルカプト、ニトロ、チオール、スルホニルなどで任
意に置換されていてよい。
【0018】 「シクロアルキル」は、3〜15の炭素原子を含む2価環または多環アルキル
基をいう。 「置換シクロアルキル」は、たとえば、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、
アルコキシ、アルキルメルカプト、アリール、ニトロ、メルカプト、スルホなど
の1またはそれ以上の置換基を含むシクロアルキル基をいう。 「シクロへテロアルキル」は、環炭素原子の1またはそれ以上がへテロ原子(
たとえば、N、O、SまたはP)で置換されたシクロアルキル基をいう。
【0019】 「置換シクロへテロアルキル」は、たとえば、ハロゲン、アルキル、アルコキ
シ、アルキルメルカプト、アルキルアミノ、アミド、カルボキシル、ヒドロキシ
、ニトロ、メルカプト、スルホなどの1またはそれ以上の置換基を含む、上記シ
クロへテロアルキル基をいう。 「(置換)シクロアルキルアルキル」は、基−R−シクロアルキル(式中、シ
クロアルキルはシクロアルキル基であり、Rはアルキルまたは置換アルキルであ
る)をいう。シクロアルキル基は、たとえば、ハロゲン、アルキル、アルコキシ
、アルキルメルカプト、アルキルアミノ、アミド、カルボキシル、ヒドロキシ、
ニトロ、メルカプト、スルホなどで任意に置換されていてよい。
【0020】 「(置換)シクロへテロアルキルアルキル」は、−R−シクロへテロアルキル
(式中、Rはアルキルまたは置換アルキル)をいう。シクロへテロアルキル基は
、たとえば、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アルキルメルカプト、アルキル
アミノ、アミド、カルボキシル、ヒドロキシ、ニトロ、メルカプト、スルホなど
で任意に置換されていてよい。 「カテコール基または関連基で置換されたアミン」は、少なくとも1のジヒド
ロキシアリールまたはジヒドロキシアリールアルキル基を含む第二級および第三
級アミンをいう。
【0021】 本発明は、一般式I:
【化4】 (式中、 Zは、NまたはCH、ただし、最大1つのZがCHである; R6は、 H、 ハロゲン; アミノ; ヒドロキシル; −シクロアルキル、たとえば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキ
シルまたはアダマンチル(少なくとも1のハロゲン、アミノ、ヒドロキシ、シア
ノ、ニトロ、メルカプト、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ア
ルキルメルカプト、カルボキシル、アミド、スルホ、スルファミドまたはカルバ
ミノで任意に置換されていてよい); −シクロアルキルアルキル(−R−シクロアルキル)(式中、Rは低級アルキ
ル、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、エチニル、
プロペニルまたはプロピニル(少なくとも1のハロゲン、アミノ、ヒドロキシ、
メルカプト、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルメルカ
プト、カルボキシル、アミド、スルホ、スルファミドまたはカルバミノで任意に
置換されていてよい)); −アリールアルキル(−R−Ar)(式中、Rは低級アルキル、たとえば、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、プロピニル、プロペニル、ま
たはエチニル、Arはフェニル、ビフェニル、テトラヒドロナフチル、ナフチル
、アントリル、インデニル、またはフェナントリル(シクロアルキルにおいて定
義した1またはそれ以上の基で任意に置換されていてよい)); −へテロアルキル(−R−Het)(式中、Rは低級アルキル、たとえば、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、プロピニル、プロペニル、ま
たはエチニル、Hetはチエニル、フリル、ピラニル、ピロリル、イミダゾリル
、ピラゾリル、ピリジル、ピラゾリニル、ピリミジニル、ピリダジニル、イソチ
アゾリル、またはイソキサゾリル(シクロアルキルにおいて定義した置換基で任
意に置換されていてよい)); −へテロアリールアルキル(−R−HetAr)(式中、Rは低級アルキル、
たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、プロピニル、プ
ロペニル、またはエチニル、HetArは、ベンゾチエニル、ナフトチエニル、
ベンゾフラニル、クロメニル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、キ
ノリル、イソキノリル、フタラジニル、キナキサリニル、シノリニル、またはキ
ナゾリニル(シクロアルキルにおいて定義した置換基で任意に置換されていてよ
い)); −シクロへテロアルキル(−R−シクロへテロアルキル)(式中、Rは低級ア
ルキル、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、プロピ
ニル、プロペニル、またはエチニル、シクロへテロアルキルは、ピロリジニル、
ピペリジニル、モルホリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、またはキノ
クリジニルであり、該シクロへテロアルキル環は、少なくとも1のヒドロキシル
、アミノ、メルカプト、カルボキシル、アミドまたはスルホ置換基で任意に置換
されている);または R6'−X [式中、Xは、−NH−、−O−、−S−またはN−(置換アリールアルキル)−
、たとえば、ジ置換およびトリ置換ベンジル(少なくとも1のハロゲン、シアノ
、ニトロ、メルカプト、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アル
キルメルカプト、カルボキシル、アミド、スルホ、スルファミドまたはカルバミ
ノで置換)、またはα−(アミノメチル)−ジおよびトリ置換ベンジル(ベンジ
ルにおいて定義したのと同じ置換基で置換);および R6'は、 H、 −アシル(−C(O)R)(式中、Rは、シクロアルキル、シクロアルキルアル
キル、アリール、へテロ環、へテロアルキル、へテロアリール、アリールアルキ
ル、シクロへテロアルキル、シクロへテロアルキルアルキルまたはへテロアリー
ルアルキル(たとえば、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、メルカプト、アルコ
キシ、アルキルメルカプト、アルキルアミノ、カルボキシル、アミド、スルホ、
スルファミドまたはカルバミノなどの1〜4の置換基で任意に置換)); −アミド(−C(O)NRR')(式中、RおよびR'はそれぞれ独立に、H、C −Cシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、へテロ環、へテ
ロアルキル、へテロアリール、アリールアルキル、シクロへテロアルキル、シク
ロへテロアルキルアルキルまたはへテロアリールアルキルであってよく、Rおよ
びR'はベンジルおよびフェニルなどの適当な置換基で任意に置換されている)
; −スルホ(−SOR)(式中、Rは、H、C−Cシクロアルキル、シク
ロアルキルアルキル、アリール、へテロ環、へテロアルキル、へテロアリール、
アリールアルキル、シクロへテロアルキル、シクロへテロアルキルアルキルまた
はへテロアリールアルキル(たとえば、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、メル
カプト、カルボキシル、アミドまたはカルバミノなどの1〜4の置換基で任意に
置換)); −カルバミノ(−NHC(O)R)(式中、Rは、シクロアルキル、シクロアル
キルアルキル、アリール、へテロ環、へテロアルキル、へテロアリール、アリー
ルアルキル、シクロへテロアルキル、シクロへテロアルキルアルキルまたはへテ
ロアリールアルキル(たとえば、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、メルカプト
、カルボキシル、アミドまたはカルバミノなどの1〜4の置換基で任意に置換)
); −シクロアルキル(たとえば、ハロゲン(クロロまたはフルオロなど)、アミ
ノ、ヒドロキシル、メルカプト、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミ
ノ、アルキルメルカプト、カルボキシル、アミド、スルホ、スルファミド、カル
バミノ、ニトロまたはシアノなどの1〜4の置換基で任意に置換); −シクロアルキルアルキル(−R(シクロアルキル))(式中、Rは、分枝鎖
または直鎖で飽和または不飽和の低級アルキル、たとえば、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、アリル、プロパルジル、イソペンテニルまたはイソブテ
ニル、シクロアルキルは(置換)シクロアルキルにおける定義と同じ;ここでア
ルキル並びにシクロアルキルは、たとえば、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、
メルカプト、カルボキシル、アミドまたはカルバミノなどの1〜4の置換基で任
意に置換されている); −アリール、たとえば、フェニル、ビフェニル、ナフチル、テトラヒドロナフ
チル、フルオレニル、インデニルまたはフェナントレニル(置換シクロアルキル
において定義した1〜4の置換基、たとえばクロロ、フルオロ、ヒドロキシル、
アミノ、カルボキシルまたはアミドで任意に置換); −へテロ環,たとえば、チエニル、フリル、ピラニル、ピロリル、イミダゾリ
ル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、イソチ
アゾリルまたはイソキサゾリル(シクロアルキルにおいて定義した1〜4の置換
基で任意に置換); −へテロアルキル(−R−Het)(式中、Rは低級アルキル、たとえば、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、プロピニル、プロペニルまた
はエチニル、Hetはへテロ環における定義と同じ(シクロアルキルにおいて定
義した1〜4の置換基で任意に置換)); −へテロアリール(−R−HetAr)(式中、Rは低級アルキル、たとえば
、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、プロピニル、プロペニル
またはエチニル、HetArは、ベンゾチエニル、ナフトチエニル、ベンゾフラ
ニル、クロメニル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、キノリニル、
イソキノリニル、フタラジニル、キナキサリニル、シノリニルまたはキナゾリニ
ル;該へテロアリール環は、置換シクロアルキルにおいて定義した1〜4の置換
基で任意に置換されている); −アリールアルキル(−RAr)(式中、Rは、分枝鎖または直鎖で飽和また
は不飽和のC−C低級アルキル、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ビニル、プロピニルまたはプロペニル;ここでアルキル並びにアリ
ール環は、置換シクロアルキルにおいて定義した1〜4の独立の置換基で任意に
置換されている); −シクロへテロアルキル、たとえば、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリ
ニル、ピロリジニルまたはイミダゾリジニル;シクロへテロアルキル環は、置換
シクロアルキルにおいて定義した1〜4の独立の置換基で任意に置換されている
; −シクロへテロアルキルアルキル(−R(シクロへテロアルキル))(式中、
Rはアリールアルキルにおける定義と同じ、アルキル並びにシクロへテロアルキ
ル環は、シクロアルキルにおいて定義した1〜4の独立の置換基で任意に置換さ
れている); −へテロアリールアルキル(−R−HetAr)(式中、Rは、分枝鎖または
直鎖で飽和または不飽和の低級アルキル、たとえば、メチル、エチル、プロピル
、イソプロピル、ビニル、プロピニル、プロペニル、アリル、プロパルジルまた
はイソペンテニル、HetArは、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、クロメニ
ル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、キノリニル、フタラジニル、
キノキサリニル、キナゾリニル、カルバゾリル、アクリジニル、インドリニルま
たはイソインドリニル;RおよびHetArは、アルキル、置換アルキル、ハロ
ゲン、ヒドロキシル、アミノ、メルカプト、カルボキシルまたはアミドで任意に
置換されている)]; R2は、 H ハロゲン −C−C分枝鎖または直鎖で飽和または不飽和の低級アルキル、たとえば
、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ビニル、ア
リル、エチニル、プロペニル、プロピニルまたはイソペンテン−2−イル(ハロ
ゲン、アミノ、ヒドロキシ、メルカプト、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアル
キルアミノ、アルキルメルカプト、カルボキシル、アミド、スルホ、スルファミ
ドまたはカルバミノで任意に置換); −C−C15シクロアルキル、たとえば、シクロプロピル、シクロペンチル
、シクロヘキシル、またはアダマンチル; −シクロアルキル(ハロゲン、アミノ、ヒドロキシ、メルカプト、アルコキシ
、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルメルカプト、カルボキシル、ア
ミド、スルホ、スルファミドまたはカルバミノで任意に置換); −シクロアルキルアルキル(−R−シクロアルキル)(式中、Rは低級アルキ
ル、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、エチニル、
プロペニルまたはプロピニル); −アリールアルキル(−R−Ar)(式中、Rは低級アルキル、たとえば、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、プロピニル、プロペニルまた
はエチニル、Arは、フェニル、ビフェニル、テトラヒドロナフチル、ナフチル
、アントリル、インデニルまたはフェナントリル(シクロアルキルにおいて定義
した基で任意に置換)); −へテロアルキル(−R−Het)(式中、Rは低級アルキル、たとえば、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、プロピニル、プロペニルまた
はエチニル、Hetは、チエニル、フリル、ピラニル、ピロリル、イミダゾリル
、ピラゾリル、ピリジル、ピラゾリニル、ピリミジニル、ピリダジニル、イソチ
アゾリルまたはイソキサゾリル(シクロアルキルにおいて定義した置換基で任意
に置換)); −へテロアリールアルキル(−R−HetAr)(式中、Rは低級アルキル、
たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、プロピニル、プ
ロペニルまたはエチニル、HetArは、ベンゾチエニル、ナフトチエニル、ベ
ンゾフラニル、クロメニル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、キノ
リニル、イソキノリニル、フタラジニル、キナキサリニル、シノリニルまたはキ
ナゾリニル; −シクロへテロアルキル(−R−シクロへテロアルキル)(式中、Rは低級ア
ルキル、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、プロピ
ニル、プロペニルまたはエチニルであり、シクロへテロアルキルは、ピロリジニ
ル、ピペリジニル、モルホリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニルまたはキ
ヌクリジニル(ヒドロキシル、アミノ、メルカプト、カルボキシル、アミドまた
はスルホ置換基で任意に置換));または R2'−X [式中、Xは、−NH−、−O−、−S−または−N(アルキル)−、(式中、ア
ルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、エチニル、アリ
ル、プロパルジルまたはイソペンテニル);および R2'は、 H −C−C分枝鎖または直鎖で飽和または不飽和アルキル、たとえば、メチ
ル、エチル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ビニル、アリル、プロペニル
、プロパルジル、プロピニル、イソペンテニル、またはイソブテニル(たとえば
、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、メルカプト、アルコキシ、アルキルメルカ
プト、アルキルアミノ、カルボキシル、アミド、スルホ、スルファミドまたはカ
ルバミノなどの1〜3の置換基で任意に置換); −アシル(−C(O)R)(式中、Rは、分枝鎖または直鎖で飽和または不飽和
の低級アルキル、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル
、イソブチル、ビニル、アリル、プロペニル、プロパルジル、プロピニル、イソ
ペンテニルまたはイソブテニル(たとえば、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、
メルカプト、アルコキシ、アルキルメルカプト、アルキルアミノ、カルボキシル
、アミド、スルホ、スルファミドまたはカルバミノなどの1〜3の置換基で任意
に置換)); −アミド(−C(O)NRR')(式中、RおよびR'はそれぞれ独立に、H、C −C分枝鎖または直鎖で飽和または不飽和アルキル、RまたはR'は、たと
えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ビニル
、アリル、プロペニルまたはプロパルジルなどの適当な置換基で任意に置換され
ている); −スルホ(−SOR)(式中、Rは、H、または分枝鎖または直鎖で飽和ま
たは不飽和のC−Cアルキル(ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、メルカプ
ト、カルボキシル、アミドまたはカルバミノで任意に置換)); −カルバミノ(−NHC(O)R)(式中、Rは、分枝鎖または直鎖で飽和また
は不飽和のアルキル、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ア
リル、プロパルジル、イソペンテニルまたはイソブテニル、またはRはヒドロキ
シル、アミノ、アルコキシまたはアルキルアミノであり、Rはハロゲン、アミノ
、ヒドロキシル、メルカプト、カルボキシルまたはアミドで任意に置換されてい
る); −C−C15シクロアルキル、たとえば、シクロプロピル、シクロペンチル
またはシクロヘキシル; −シクロアルキル(たとえば、ハロゲン(クロロまたはフルオロなど)、アミ
ノ、ヒドロキシル、メルカプト、アルコキシ(メトキシなど)、アルキルアミノ
、ジアルキルアミノ、アルキルメルカプト、カルボキシル、アミド、スルホ、ス
ルファミド、カルバミノ、ニトロまたはシアノなどの1〜3の置換基で任意に置
換); −シクロアルキルアルキル(−R(シクロアルキル))(式中、Rは、分枝鎖
または直鎖で飽和または不飽和の低級アルキル、たとえば、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、アリル、プロパルジル、イソペンテニルまたはイソブテ
ニルであり、シクロアルキルはシクロアルキルおよび置換シクロアルキルにおけ
る定義と同じ; −アリール、たとえば、フェニル、ビフェニル、ナフチル、テトラヒドロナフ
チル、フルオレニル、インデニルまたはフェナントレニル(置換シクロアルキル
において定義した1〜3の置換基で任意に置換); −へテロ環,たとえば、チエニル、フリル、ピラニル、ピロリル、イミダゾリ
ル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、イソチ
アゾリルまたはイソキサゾリル(置換シクロアルキルにおいて定義した1〜2の
置換基で任意に置換); −へテロアルキル(−R−Het)(式中、Rは低級アルキル、たとえば、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、プロピニル、プロペニルまた
はエチニル、Hetはへテロ環基における定義と同じ(置換シクロアルキルにお
いて定義した1〜2の置換基で任意に置換)); −へテロアリール(−R−HetAr)(式中、Rは、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ビニル、プロピニルまたはプロペニル、HetArは、ベ
ンゾチエニル、ナフトチエニル、ベンゾフラニル、クロメニル、インドリル、イ
ソインドリル、インダゾリル、キノリニル、イソキノリニル、フタラジニル、キ
ナキサリニル、シノリニルまたはキナゾリニル; −アリールアルキル(−RAr)(式中、Rは、分枝鎖または直鎖で飽和また
は不飽和のC−C低級アルキル、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ビニル、プロピニルまたはプロペニル;アリール環は、置換シクロ
アルキルにおいて定義した1〜3の独立の置換基で任意に置換されている); −シクロへテロアルキル、たとえば、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリ
ニル、ピロリジニルまたはイミダゾリジニル(置換シクロアルキルにおいて定義
した1〜2の置換基で任意に置換); −シクロへテロアルキルアルキル(−R(シクロへテロアルキル))(式中、
Rはアリールアルキルにおける定義と同じ、シクロへテロアルキル環は、シクロ
アルキルにおいて定義した1〜2の基で任意に置換されている); −へテロアリールアルキル(−R−HetAr)(式中、Rは、分枝鎖または
直鎖で飽和または不飽和の低級アルキル、たとえば、メチル、エチル、プロピル
、イソプロピル、ビニル、プロピニル、プロペニル、アリル、プロパルジルまた
はイソペンテニル、HetArは、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、クロメニ
ル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、キノリニル、フタラジニル、
キノキサリニル、キナゾリニル、カルバゾリル、アクリジニル、インドリニルま
たはイソインドリニル;RおよびHetArは、ハロゲン、ヒドロキシル、アミ
ノ、メルカプト、カルボキシルまたはアミドで任意に置換されている)]; R8は、H、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、カルボキシル、シアノ、ニトロ
、アミド、スルホ、スルファミド、カルバミノ;または (置換)アルキル、アシル、(置換)シクロアルキル、(置換)シクロへテロア
ルキル、シクロアルキルアルキル、(置換)アリール、アリールアルキル、へテ
ロ環、(置換)へテロアリール、へテロアルキルまたはへテロアリールアルキル
;これら基はR2における定義と同じ;またはR8'−X [式中、Xは、−NH−、−O−、−S−または−N(アルキル)−;ここで、ア
ルキルはC−Cアルキル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニ
ル、アリルまたはプロパルジル; R8'は、(置換)アルキル、アシル、アミド、(置換)シクロアルキル、(置
換)シクロへテロアルキル、シクロアルキルアルキル、(置換)アリール、アリ
ールアルキル、へテロ環、(置換)へテロアリール、へテロアルキルまたはへテ
ロアリールアルキル;これら基はR2'における定義と同じ]; R9は、H、(置換)アルキル、アシル、アミド、カルボキシル、スルホ、カル
バミノ、(置換)シクロアルキル、(置換)シクロへテロアルキル、シクロアル
キルアルキル、(置換)アリール、アリールアルキル、へテロ環、(置換)へテ
ロアリール、へテロアルキルまたはへテロアリールアルキル;これら基はR2に
おける定義と同じ;または−(CH)−R9' [式中、n=1−2;および R9'は、−X(CH)Y ここで、Xは、−O−、−S−、−NH−または−N(アルキル)−;アルキルは
、直鎖または分枝鎖で飽和または不飽和のC−Cアルキル、たとえば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、アリルまたはプロパルジル; m=1−2;および Yは、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、アルコキシ、アルキルメルカプト、ア
ルキルアミノ、カルボキシル、スルホ、スルファミド、カルバミノ、−PO(O
H)、−PO(Oアルキル)(OH)、−PO(Oアルキル)、−PO(Oアルキル
)(NHアルキル)、−PO(NHアルキル)、−PO (NHアルキル)(OH);ま
たは −(CHCHD)−R9' [式中、R9'は−X(CH)Y ここで、Xは、−O−、−S−、−NH−または−N(アルキル)−;アルキルは
、直鎖または分枝鎖で飽和または不飽和のC−Cアルキル、たとえば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、アリルまたはプロパルジル; m=1−2; Yは、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、アルコキシ、アルキルメルカプト、ア
ルキルアミノ、カルボキシル、スルホ、スルファミド、カルバミノ、−PO(O
H)、−PO(Oアルキル)(OH)、−PO(Oアルキル)、−PO(Oアルキル
)(NHアルキル)、−PO(NHアルキル)またはPO (NHアルキル)(OH);
および Dは低級アルキル(Yで任意に置換)]) で示されるプリン誘導体および関連するアザ−デアザアナログおよび薬理学的に
許容しうるその塩を提供する。
【0022】 本発明はさらに、一般式IIまたはIII:
【化5】 (式中、 Zは、N、NHまたはCH,ただしへテロ環構造IIおよびIIIは3または4
のN原子を含む; R2、R6およびR9は、請求項1または2の定義と同じ;および R8は、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、メルカプト、アミド、アシル、(置
換)アルキル、カルボキシル、スルホ、スルファミド、カルバミノ、(置換)シ
クロアルキル、(置換)アリール、へテロ環、(置換)へテロアリール、(置換
)アリールアルキル、(置換)シクロへテロアルキル、(置換)へテロアルキル
、(置換)へテロアリールアルキル、(置換)シクロアルキルアルキルまたは(
置換)シクロへテロアルキルアルキル;または R8'−X [式中、Xは、−O−、−S−、−NH−または−N(アルキル)−;および R8'は、(置換)アルキル、(置換)シクロアルキル、(置換)アリール、へ
テロ環、(置換)へテロアリール、アリールアルキル、(置換)シクロへテロア
ルキル、へテロアルキル、へテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキルま
たはシクロへテロアルキルアルキル]; 式II中の5員環の両方のZがNである場合はR8は存在せず; 式III中の5員環の両方のZがNである場合はR8は該環のいずれかのZに結
合し;または 式IIおよびIII中の5員環の特定の1つのZがCHまたはCHである場合
はR8は当該特定の1つのZに結合する)で示されるプリン誘導体および薬理学
的に許容しうるその塩を提供する。
【0023】 好ましい態様において本発明は、R6=Hであり、R2、R8およびR9が前
記と同じであるプリン誘導体を提供する。 他の好ましい態様において本発明は、R2=Hであり、R6、R8およびR9
が前記と同じであるプリン誘導体を提供する。 さらに他の好ましい態様において本発明は、式IV:
【化6】 (式中、R8=H;R2、R6およびR9は前記と同じ)で示されるプリン誘導
体を提供する。 他の好ましい態様において本発明は、式IVにおいてR6=Hであり、R2、
R8およびR9が前記と同じであるプリン誘導体を提供する。 他の好ましい態様において本発明は、式IVにおいてR2=Hであり、R6、
R8およびR9が前記と同じであるプリン誘導体を提供する。
【0024】 他の好ましい態様において本発明は、式V:
【化7】 (式中、R8=H;R2、R6およびR9は前記と同じ)で示されるプリン誘導
体を提供する。 他の好ましい態様において本発明は、式VにおいてR6=Hであり、R2、R
8およびR9が前記と同じであるプリン誘導体を提供する。 他の好ましい態様において本発明は、式VにおいてR2=Hであり、R6、R
8およびR9が前記と同じであるプリン誘導体を提供する。
【0025】 他の好ましい態様において本発明は、式VI:
【化8】 (式中、R8=H;R2、R6およびR9は前記と同じ)で示されるプリン誘導
体を提供する。 他の好ましい態様において本発明は、式VIにおいてR6=Hであり、R2、
R8およびR9が前記と同じであるプリン誘導体を提供する。 他の好ましい態様において本発明は、式VIにおいてR2=Hであり、R6、
R8およびR9が前記と同じであるプリン誘導体を提供する。
【0026】 他の好ましい態様において本発明は、式VII:
【化9】 (式中、R8=H;R2、R6およびR9は前記と同じ)で示されるプリン誘導
体を提供する。 他の好ましい態様において本発明は、式VIIにおいてR6=Hであり、R2
、R8およびR9が前記と同じであるプリン誘導体を提供する。 他の好ましい態様において本発明は、式VIIにおいてR2=Hであり、R6
、R8およびR9が前記と同じであるプリン誘導体を提供する。
【0027】 他の好ましい態様において本発明は、式VIII:
【化10】 (式中、R8=H;R2、R6およびR9は前記と同じ)で示されるプリン誘導
体を提供する。 他の好ましい態様において本発明は、式VIIIにおいてR6=Hであり、R
2、R8およびR9が前記と同じであるプリン誘導体を提供する。 他の好ましい態様において本発明は、式VIIIにおいてR2=Hであり、R
6、R8およびR9が前記と同じであるプリン誘導体を提供する。
【0028】 他の好ましい態様において本発明は、式IX:
【化11】 (式中、R8=H;R2、R6およびR9は前記と同じ)で示されるプリン誘導
体を提供する。 他の好ましい態様において本発明は、式IXにおいてR6=Hであり、R2、
R8およびR9が前記と同じであるプリン誘導体を提供する。 他の好ましい態様において本発明は、式IXにおいてR2=Hであり、R6、
R8およびR9が前記と同じであるプリン誘導体を提供する。
【0029】 他の好ましい態様において本発明は、式X:
【化12】 (式中、R8=H;R2、R6およびR9は前記と同じ)で示されるプリン誘導
体を提供する。 他の好ましい態様において本発明は、式XにおいてR6=Hであり、R2、R
8およびR9が前記と同じであるプリン誘導体を提供する。 他の好ましい態様において本発明は、式XにおいてR2=Hであり、R6、R
8およびR9が前記と同じであるプリン誘導体を提供する。
【0030】 他の好ましい態様において本発明は、式XV:
【化13】 (式中、R8=H;R2、R6およびR9は前記と同じ)で示されるプリン誘導
体を提供する。 他の好ましい態様において本発明は、式XVにおいてR6=Hであり、R2、
R8およびR9が前記と同じであるプリン誘導体を提供する。 他の好ましい態様において本発明は、式XVにおいてR2=Hであり、R6、
R8およびR9が前記と同じであるプリン誘導体を提供する。
【0031】 他の好ましい態様において本発明は、式XVI:
【化14】 (式中、R8=H;R2、R6およびR9は前記と同じ)で示されるプリン誘導
体を提供する。 他の好ましい態様において本発明は、式XVIにおいてR6=Hであり、R2
、R8およびR9が前記と同じであるプリン誘導体を提供する。 他の好ましい態様において本発明は、式XVIにおいてR2=Hであり、R6
、R8およびR9が前記と同じであるプリン誘導体を提供する。
【0032】 他の好ましい態様において本発明は、式XVII:
【化15】 (式中、R8=H;R2、R6およびR9は前記と同じ)で示されるプリン誘導
体を提供する。 他の好ましい態様において本発明は、式XVIIにおいてR6=Hであり、R
2、R8およびR9が前記と同じであるプリン誘導体を提供する。 他の好ましい態様において本発明は、式XVIIにおいてR2=Hであり、R
6、R8およびR9が前記と同じであるプリン誘導体を提供する。
【0033】 以下のプリン誘導体が特に好ましい: 6−(3,4−ジヒドロキシベンジル)アミノプリン、6−(3,4−ジヒドロキシ
ベンジル)アミノ−9−イソプロピルプリン、2−(1−ヒドロキシメチルプロピ
ルアミノ)−6−(3,4−ジヒドロキシベンジル)アミノ−9−イソプロピルプリ
ン、2−()−(2−ヒドロキシメチルピロリジン−1−イル)−6−(3,4−ジ
ヒドロキシベンジル)アミノ−9−イソプロピルプリン、2−(2−アミノプロピ
ルアミノ)−6−(3,4−ジヒドロキシベンジル)アミノ−9−イソプロピルプリ
ン、2−(2−ヒドロキシプロピルアミノ)−6−(3,4−ジヒドロキシベンジル
)−アミノ−9−イソプロピルプリン、2−()−(1−イソプロピル−2−ヒド
ロキシエチルアミノ)−6−(3,4−ジヒドロキシベンジル)アミノ−9−イソプ
ロピルプリン、6−[N−(3,4−ジヒドロキシベンジル)−N−メチル]アミノ
−9−イソプロピルプリン、6−[N−(3,4−ジヒドロキシベンジル)−N−メ
チル]アミノプリン、6−[N−(3,4−ジヒドロキシベンジル)−N−メチル]ア
ミノ−8−フルオロプリン、6−[N−(3,4−ジヒドロキシベンジル)−N−メ
チル]アミノ−9−イソプロピルプリン、2−(2−ヒドロキシプロピルアミノ)
−6−[N−(3,4−ジヒドロキシベンジル)−N−メチル]アミノ−9−イソプ
ロピルプリン、2−()−1−イソプロピル−2−ヒドロキシエチルアミノ−6
−[N−(3,4−ジヒドロキシベンジル)−N−メチル]アミノ−9−イソプロピ
ルプリン、6−[1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エチル]アミノ−9−イソ
プロピルプリン、6−[1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エチル]アミノプリ
ン、6−[1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エチル]アミノ−8−フルオロプ
リン、6−[1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エチル]アミノ−9−イソプロ
ピルプリン、2−(2−ヒドロキシプロピルアミノ)−6−[1−(3,4−ジヒド
ロキシフェニル)エチル]アミノ−9−イソプロピルプリン、2−()−(1−イ
ソプロピル−2−ヒドロキシエチルアミノ−6−[1−(3,4−ジヒドロキシフ
ェニル)エチル]アミノ−9−イソプロピルプリン、2−()−(1−イソプロピ
ル−2−ヒドロキシエチルアミノ−6−[N−(2−(3,4−ジヒドロキシフェニ
ル)エチル)−N−メチル]アミノ−9−イソプロピルプリン、6−[N−(2−(3
,4−ジヒドロキシフェニル)エチル)−N−メチル]アミノ−9−イソプロピルプ
リン、6−[N−(2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エチル)−N−メチル]ア
ミノ−8−ブロモ−9−イソプロピルプリン、6−[N−(2−(3,4−ジヒドロ
キシフェニル)エチル)−N−メチル]アミノプリン、6−(R,S)−ヒドロキシ−
1−フェニルエチルアミノ−9−イソプロピルプリン、6−[(R,S)−(1−フ
ェニル−2−ヒドロキシエチル)アミノ−2−(1R−イソプロピル−2−ヒドロ
キシエチルアミノ)−6−[(R)−(1−フェニル−2−ヒドロキシエチル)アミノ
]−9−イソプロピルプリン]プリン、2−()−(1−イソプロピル−2−ヒド
ロキシエチルアミノ−6−[(R,S)−(1−フェニル−2−ヒドロキシエチル)ア
ミノ]イソプロピルプリン、2−クロロ−6−[(R,S)−(1−フェニル−2−ヒ
ドロキシエチル)アミノ]−9−イソプロピルプリン、2−クロロ−6−[(R,S)
−1−フェニル−2−ヒドロキシエチル)アミノ]プリン。
【0034】 本発明はまた、上記誘導体の光学異性体およびラセミ混合物、および場合によ
り幾何異性体、とりわけ、2−()−(1−イソプロピル−2−ヒドロキシエチ
ルアミノ)−6−[1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エチル]アミノ−9−イソ
プロピルプリン、2−()−(1−イソプロピル−2−ヒドロキシエチルアミノ)
−6−(3,4−ジヒドロキシベンジル)アミノ−9−イソプロピルプリン、2−( )−[2−ヒドロキシメチルピロリジン−1−イル]−6−(3,4−ジヒドロキ
シベンジル)アミノ−9−イソプロピルプリン、2−(1R−イソプロピル−2−
ヒドロキシエチルアミノ)−6−[(S)−(1−フェニル−2−ヒドロキシエチル)
アミノ]−9−イソプロピルプリン、2−(1S−イソプロピル−2−ヒドロキシ
エチルアミノ)−6−[(S)−(1−フェニル−2−ヒドロキシエチル)アミノ]−
9−イソプロピルプリン、2−アミノ−6−[1−(3,4−ジヒドロキシフェニ
ル)エチル]アミノ−9−(R)−(2−ホスホノメトキシプロピル)プリン、6−[
N−(2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エチル)−N−メチル]アミノ−9−(
R)−(2−ホスホノメトキシプロピル)プリン、2−アミノ−6−(3,4−ジヒ
ドロキシベンジル)アミノ−9−(R)−(2−ホスホノメトキシプロピル)プリン
、6−[(R)−(1−フェニル−2−ヒドロキシエチル)アミノ]−8−クロロ−9
−(R)−(2−ホスホノメトキシプロピル)プリンの(R)または(S)異性体に
関する。
【0035】 本発明のプリン誘導体は、それ自体として、または新規な化合物の製造の中間
体として、広範囲の診断、治療および工業上の有用性を有する。 本発明の化合物は、たとえば、該化合物の置換基の化学的特性を利用したアフ
ィニティー吸着マトリックスの製造のための中間体として適している。たとえば
、マトリックス結合形態のホスホネート基は正に荷電した分子をクロマトグラフ
ィー分離するのに有用である。他の固相化形態にある本発明のプリン誘導体は、
たとえば、タンパク質、たとえば細胞周期酵素(cdskなど)、または本発明
の化合物の認識に関与する酵素、たとえば輸送タンパク質を精製するのに有用で
ある。本発明の化合物をポリマー樹脂中に導入するのに適した方法は、当業者に
は明らかであろう。本発明の化合物は、たとえば、従来知られている架橋試薬を
用い、ホスホネート基またはヒドロキシメチル基のヒドロキシル基を架橋するこ
とにより導入する。へテロ環基以外の基による結合は、たとえば、疎水性アフィ
ニティークロマトグラフィーに有用な樹脂を生成するであろう。
【0036】 本発明のプリン誘導体はまた、α−およびβ−アドレナリンレセプターおよび
プリンレセプターのモデュレーターとして用いることもできる。それゆえ、好ま
しい態様において本発明は、治療学的有効量の請求項1に記載の組成物を哺乳動
物に投与することを含む、哺乳動物においてアドレナリンレセプターおよびプリ
ンレセプターのシグナル伝達を抑制または刺激する方法を提供する。このような
抑制および刺激する化合物は、たとえば、炎症性疾患および喘息、心血管の神経
変性および炎症性疾患を治療するのに有用である。 他の態様において、本発明は、ヒト、動物および植物において真菌感染を治療
するのに有用なプリン誘導体を提供する。
【0037】 カテコールまたは関連基(1,2−ジヒドロキシベンゼン)で置換された少な
くとも1のアミンを有し、2−、6−、8−、9−モノ置換された、2,6−、
2,9−、6,8−、6,9−ジ置換された、および2,6,8−、2,6,9−、6,
8,9−トリ置換された本発明のプリン誘導体および関連するアザ−デアザアナ
ログは、ウイルス、とりわけDNAウイルスに対して極めて高い効力を獲得する
という結果となる。さらに、驚くべきことに、高度にキラルなまたは純粋な(S
)−エナンシオマーは抗ウイルス活性を有する。これまで(R)−エナンシオマ
ーのみが顕著な抗ウイルス活性を有しており、しかもレトロウイルスに対しての
み活性であった。
【0038】 本発明の他の好ましい態様において、哺乳動物に治療学的有効量の本発明の化
合物を投与することを含む、哺乳動物においてcdkおよび/または細胞増殖を
抑制し、および/またはアポトーシスを誘導する方法が提供される。cdkを抑
制する分子は、癌、再発狭窄症、慢性関節リウマチ、狼瘡、I型糖尿病、多発性
硬化症、アルツハイマー病、寄生虫(動物、原生生物)の増殖、移植の拒絶(宿
主対移植片病)、移植片対宿主病、および痛風などの疾患(その幾つかは細胞増
殖に関与する)の治療に有用である。
【0039】 式IおよびIIで示されるプリン誘導体および薬理学的に許容しうるその塩は
、たとえば、cdk、とりわけ酵素のp34cdc2/サイクリンBキナーゼお
よび関連cdk(cdk2、cdk5、cdk7、cdk9、erk1、erk
2)を選択的に抑制する。他のcdc2−関連キナーゼに加え、このキナーゼは
細胞分裂周期のある段階、とりわけG期からS期への移行、およびとりわけG 期からM期への移行を制御する。式IおよびIIで示される化合物、および薬
理学的に許容しうるその塩は、有糸分裂阻害剤として、たとえば癌や再発狭窄症
などの増殖性疾患の治療に用いる。これら化合物は極めて低い濃度(マイクロモ
ルまたはそれ以下)にて種々の動物の生体および胚において細胞分裂周期の移行
(G/S、G/M、M期/中期)を抑制することができる。
【0040】 さらに、本発明の化合物は、自己免疫疾患、たとえば、慢性関節リウマチ、狼
瘡、I型糖尿病、多発性硬化症などの治療;アルツハイマー病、心血管性疾患、
たとえば、再発狭窄症、移植の拒絶(宿主対移植片病)、移植片対宿主病、痛風
の治療、および多発性嚢胞腎症、癌および病因に異常な細胞増殖が関与する他の
増殖性疾患の治療に有用である。
【0041】 本発明によるプリン誘導体はまた、IκB−αキナーゼの強力かつ特異的なイ
ンヒビターであり、シグナル誘発されたNF−κB活性化およびサイトカイン合
成をインビトロおよびインビボで防ぐ。そのようなインヒビターは、サイトカイ
ンおよび接着タンパク質の合成(該合成はNF−κBにより転写の段階で制御さ
れる)を抑制する。IL−1、IL−6、TNFおよび接着タンパク質(たとえ
ば、ICAM、VCAMおよびセレクチンなど)などの炎症促進性の(pro-infl
ammatory)サイトカインはこのクラスの分子に属し、炎症疾患の病因と関連付け
られている。それゆえ、IκB−αキナーゼの強力なインヒビターは、NF−κ
B活性化が疾患の誘発に必要とされる疾患の臨床管理に有用である。
【0042】 本発明の化合物はまた、α−およびβ−アドレナリンレセプターの活性化およ
び/またはシグナル伝達、たとえばホスファチジル代謝回転およびサイクリック
AMP合成に影響を及ぼす。β−アドレナリンレセプターの活性化は、マクロフ
ァージ、アストロサイトのサイトカイン産生を減少させることによって、および
血管透過性の増大を防ぐことによって、抗炎症作用を有する。一方、低減したβ
−アドレナリンレセプター活性化は、多発性硬化症や慢性関節リウマチのような
疾患において有用である。本発明の新規化合物はまた、ホスファチジル代謝回転
およびサイクリックAMP合成の活性化の抑制と関連したP2−プリンレセプタ
ー活性化、またはレセプターのサブタイプに依存してアデニル酸シクラーゼの活
性化に正かまたは負に関連したP1−プリンレセプター活性化に影響を及ぼす。
プリンレセプターシグナル伝達の変調は、脳虚血、卒中、神経変性疾患(たとえ
ば、パーキンソン病)の治療、腎不全、肺機能不全の治療、および癌増殖の抑制
に有用である。
【0043】 本発明はさらに、制御されない細胞増殖(癌)を停止させるための哺乳動物細
胞自身の天然の抑制遺伝子であるp53を活性化し、それゆえ癌を増殖停止させ
ることのできる新規化合物を提供する。p53並びに網膜芽細胞腫(Rb)は、
その不活化が制御されない細胞増殖および悪性化に導く2つのよく特徴付けられ
た腫瘍サプレッサーである。これら2つのタンパク質(細胞増殖周期の制御メカ
ニズムに関与している)のリン酸化は、その機能を変調することが知られている
。それゆえ、強力なcdkインヒビターは、変異p53を発現している癌での野
生型p53タンパク質の誘導により、癌の治療の良好な手段となる。
【0044】 さらに、本発明の誘導体で行った研究は、多くの癌細胞株のアポトーシスに対
する該プリン誘導体の強力な作用を示した。アポトーシスをGまたはG期で
誘発でき、DNAの障害後、幾つかの細胞はG期で停止し、ついでp53依存
性のアポトーシス経路が誘発されることが示された。他の場合には、細胞はDN
Aに対して引き起こされた障害に応答してG/M期で停止し、p53依存性の
アポトーシス経路の活性化が観察される。この経路は、活性の弱いp53が観察
される腫瘍の治療において特に重要であることがわかった。本発明のプリン誘導
体を適用することにより、ミトキサントロンやシスプラチンなどの薬剤を用いて
DNAに対して障害を与えられたことによりG期で停止していた細胞において
p53依存性のアポトーシスが刺激されるであろう。それゆえ、本発明のcdk
インヒビターは、現在用いられている抗腫瘍剤の治療効果を高めることができる
【0045】 本発明の化合物はさらに、オリゴヌクレオチドの末端に導入することができる
。該化合物が非ホスホニル遊離ヒドロキシル基を含んでいる場合は、該化合物は
場合によってはオリゴヌクレオチドの配列の内部に導入される。末端に導入され
た本発明のジホスホニル化合物(鎖伸長に参画しうる遊離のヒドロキシルを含ま
ない)はまた、過去においてデオキシ−NTPが用いられたのと本質的に同様に
してDNAシークエンシングに用いることができる(米国特許第5,276,14
3号の実施例8を参照)。本発明のヌクレオチドアナログ(脱リン酸されている
ときに)は、ジデオキシヌクレオチド型のDNAシークエンシングプロトコール
のためのチェインターミネーターとして有用であるが、ただし該ヌクレオチドア
ナログはポリメラーゼ媒介鎖伸長反応に適した遊離のヒドロキシル基を欠いてい
る。これら化合物はR=ヒドロキシメチルを有せず、リン原子を組み込んだ環状
構造を有しないであろう(そのような排除(excluded)構造を有する化合物は中
間体でありうるが)。本発明のヌクレオチドアナログは、DNAシークエンシン
グ(Otvosら、"Nucl. Acids Res." 1987: 15: 1763-1777)に必要な他の試薬(
クレノウ断片またはT4ポリメラーゼ、dNTPなど)とともにキット中に含ま
れていてよい。
【0046】 本発明のオリゴヌクレオチド導入化合物がその相補鎖に対して結合−競合的で
あるなら、すなわち塩基対を形成できるなら、このヌクレオチドモノマーはハイ
ブリダイゼーションに参画するであろう。しかしながら、本発明の導入したヌク
レオチドアナログがハイブリダイゼーションに参画することは必要でない。本発
明の化合物がオリゴヌクレオチドの末端に位置しているなら、本発明の化合物に
結合できる抗体によって該オリゴヌクレオチドの検出を容易にするために、免疫
学的な認識部位として、またはハプテン認識部位として有用であろう。
【0047】 本発明の化合物はまた、アフィニティー吸着マトリックス(上記に記載したよ
うに、アフィニティー残基自体として機能するのとは異なり)、プロセス制御の
ための固定化酵素、またはイムノアッセイ試薬の製造におけるリンカーまたはス
ペーサーとして有用である。本発明の化合物は、所望の物質に架橋させるための
部位として適した多数の官能基を含んでいる。たとえば、ホルモン、ペプチド、
抗体、薬剤などのアフィニティー試薬を不溶性の基質に連結させることは都合が
よい。これら不溶化した結合試薬は、製造した調製液、診断用試料および他の不
純な混合物からアフィニティー試薬のための結合パートナーを公知の仕方で吸着
させるのに用いる。同様に、固定化酵素は酵素を容易に回収しながら触媒変換を
行うのに用いる。2官能性の化合物は、通常、診断用試薬を調製するに際して分
析対象物を検出可能な基に連結させるのに用いる。
【0048】 本発明の化合物中に存在する多くの官能基が架橋に使用するのに適している。
たとえば、ホスホン酸はアルコールとともにエステルを、アミンとともにアミド
を形成するのに用いる。OH、アジド(所望なら架橋前にアミノに還元する)ま
たはビニルで置換したR基は例示として挙げられる適当な部位である。同様に、
基R2、R6およびR9に認められるアミノ、ハロ、アシルおよび他の反応性基
は適している。架橋試薬を組み立てる際に必要なときは反応性基の適当な保護が
用いられるであろう。一般に、本発明の化合物は、ホスホン酸またはアミノ基を
介して連結パートナーのヒドロキシルまたはアミノ基に同様の仕方で連結させる
ことにより、およびR基を介して他の結合パートナーに共有結合させることによ
り、用いる。たとえば、ステロイドホルモンなどの第一の結合パートナーをエス
テル化し、ついで、このコンジュゲートをヒドロキシメチルRを介して臭化シア
ン活性化セファロースに架橋させ、これによって固相化ステロイドが得られる。
コンジュゲートのための他の化学は当業者によく知られている。たとえば、Magg
io, "Enzyme-Immunoassay" (CRC, 1988, pp 71-135)およびそこに引用された文
献を参照のこと。
【0049】 本発明のオリゴヌクレオチドは、たとえば、通常の検出可能な標識、たとえば
、フルオレセインなどの蛍光残基、14CやHなどの放射性同位元素、安定な
フリーラジカル、アビジン、ビオチンなどで標識することができ、これら標識は
すべてイムノアッセイまたは診断プローブの標識としてこれまでに用いられてい
るものである。標識は、オリゴヌクレオチド上、または本発明のアナログの残基
上に存在していてよい。適当な標識法はよく知られており、ヒドロキシル、アリ
ルなどの反応性基とともに容易に用いることができる。簡単な方法は、本発明の
化合物をプロトン交換によりHで標識することである。本発明の化合物はまた
、常法を用いてビオチン化することもできる。類似の構造については、たとえば
、米国特許第5,276,143号を参照。しかしながら、本発明の化合物はまた
、外部より検出可能な標識を導入せずとも診断プローブアッセイにおいて直接用
いることができる。この別の一つの態様において、本発明の化合物に対して抗体
を産生させる。そのような抗体(該抗体を今度は標識するかまたは二重抗体形態
で用いる)は本発明のアナログに結合し、それゆえタンパク質またはオリゴヌク
レオチドに対する標識としてその存在を検出するのに有用である。
【0050】 本発明の化合物は、微生物感染の治療、腫瘍の治療または以下に記載する他の
適応症に有用である。本発明の化合物によって治療できる微生物感染としては、
ウイルス、寄生虫、酵母および真菌が挙げられるが、本発明の化合物はウイルス
に対して最も効果的であると思われ、この点は本発明の好ましい有用性を構成す
る。ウイルス感染の例としては、ヘルペスウイルス[単純ヘルペスウイルス1型
(HSV−1)、HSV−2、水痘様帯状ヘルペスウイルス(VZV)、エプス
タインバーウイルス(EBV)、サイトメガロウイルス(CMV)、ヒトヘルペ
スウイルス6型(HHV−6)、HHV−7、HHV−8、ウシヘルペスウイル
ス1型、ウマヘルペスウイルス1型]、パピローマウイルス(HPV1−55型
、発癌性のHPVを含む)、フラビウイルス(黄熱ウイルス、アフリカブタ熱ウ
イルスおよび日本脳炎ウイルスを含む)、トガウイルス(ベネズエラウマ脳脊髄
炎ウイルスを含む)、インフルエンザウイルス(A−C型)、レトロウイルス(
HIV−1、HIV−2、HTLV−I、HTLV−II、SIV、FeLV、
FIV、MoMSV)、アデノウイルス(1−8型)、ポックスウイルス(ワク
シニアウイルス)、エンテロウイルス(ポリオウイルス1−3型、コクサッキー
ウイルス、A型肝炎ウイルス、およびECHOウイルス)、胃腸炎ウイルス(ノ
ーウォーク(Norwalk)ウイルス、ロタウイルス)、ハンタウイルス(Hantaanウ
イルス)、ポリオーマウイルス、パポバウイルス、ライノウイルス、パラインフ
ルエンザウイルス1−4型、狂犬病ウイルス、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)
、A型、B型、C型およびE型肝炎ウイルスなどが挙げられる。
【0051】 本発明の抗ウイルスプリン誘導体は、N9に下記置換基を含むのが好ましい:
R9は−(CH)−R9'(式中、n=1−2、R9'は−X(CH)Y ここで、Xは−O−、−S−、−NH−または−N(アルキル)−; mは1−2; Yはカルボキシル、アミド、スルホ、スルファミド、ヒドロキシ、アルコキシ、
メルカプト、アルキルメルカプト、アミノ、アルキルアミノ、カルバミノ、−P
O(OH)、−PO(アルキル)、−PO(Oアルキル)(NHアルキル)、−PO
(OH)(Oアルキル)、−PO(OH)(NHアルキル));または R9は−(CHCHD)−R9' (ここで、Xは−O−、−S−、−NH−または−N(アルキル)−; mは1−2; Yはカルボキシル、アミド、スルホ、スルファミド、ヒドロキシ、アルコキシ、
メルカプト、アルキルメルカプト、アミノ、アルキルアミノ、カルバミノ、−P
O(OH)、−PO(アルキル)、−PO(Oアルキル)(NHアルキル)、−PO
(OH)(Oアルキル)、−PO(OH)(NHアルキル);および Dはアルキル、置換アルキル、−PO(OH)、−PO(OH)(Oアルキル)、−
PO(OH)(NHアルキル))である。
【0052】 個々の化合物の抗ウイルス活性は、当業者により理解されるであろうように、
酵素阻害アッセイ、組織培養アッセイ、動物モデルアッセイなどを用いた抗ウイ
ルス(または他の抗菌)活性の通常のアッセイにより決定できる。 本発明の化合物を用いて治療すべき原生動物寄生虫感染としては、たとえば、
原生動物門の亜門SarcomastigophoraおよびSporozoaの成員によって引き起こさ
れる感染が挙げられる。さらに詳細には、本明細書において使用する原生動物な
る語は、寄生虫原生動物の属(これはヒトにとって重要である)を包含する。な
ぜなら、これら属はヒトかまたはヒトの家畜動物のいずれかで疾患を引き起こす
からである。これら属は、その殆どがBaker (1969)による分類で亜門Sarcomasti gophora の上綱Mastigophoraおよび亜門Sporozoaの綱Telesporeaに分類される。
これら寄生虫原生動物の属の例としては、HistomonasPneumocystisTrypanos omaGiardiaTrichomonasEimeriaIsoporaLeishmaniaEntamoebaToxo plasma およびPlasmodiumが挙げられる。寄生虫原生動物としては、Plasmodium f alciparumPlasmodium bergheiPlasmodium malariaePlasmodium vivaxLe ishmania braziliensisLeishmania donovaniTrypanosoma cruziTrypanoso ma bruceiTrypanosoma rhodesiensePneumocystis cariniiEntamoeba hist olyticaTrichomonas vaginalisなど(de Vries, E.ら、"Mol. Biochem. Paras itol ." 1991: 47: 43-50)およびトリパノソーム(Kaminskyら、"J. Parasitol.
" 1994; 80(6): 1026-1030)が挙げられる。R2、R6、R8またはR9がCH OHであり、プリン環が3−デアザアデニンで置換されている化合物は、マラ
リア寄生虫の治療において特に興味がもたれる。
【0053】 本発明の化合物はまた、Candida glabrataCandida tropicalisCandida al bicans その他のCandida種、Cryptococcus neoformansを含むCryptococcus種、Bl astomyces dermatitidis を含むBlastomyces種、Torulopsis glabrataを含むToru lopsis 種、Coccidioides immitisを含むCoccidioides種、Apergillus種などによ
って引き起こされる酵母または真菌感染を治療するのにも用いる。
【0054】 本発明の化合物はさらに、(1)生物製剤または他の製品(タンパク質やワク
チンなど)を製造する際にウイルスの蔓延または増殖を排除または低減させるべ
く組織培養系に適用することができ、(2)臨床試料(血液など)においてウイ
ルスの蔓延または増殖を排除または低減させるのに用いることができ、(3)組
織培養細胞を放置してタンパク質産生を行うに際して該細胞の増殖を停止させる
のに用いることができる。
【0055】 さらに、本発明の化合物は免疫刺激を抑制することがわかっている。従って、
本発明の化合物は、様々な薬剤、たとえばコンカナバリンAによって刺激された
Tリンパ球の代謝活性を抑制することができる。本発明のプリン誘導体は、たと
えば、自己免疫疾患、たとえば関節炎の治療、または移植拒絶の抑制に応用を見
出すであろう。 他の好ましい態様において、本発明は、1またはそれ以上の薬理学的に許容し
うる賦形剤または希釈剤とともに1またはそれ以上の本発明のプリン誘導体を含
む医薬組成物を提供する。
【0056】製法 本発明はさらに、本発明による新規なプリン誘導体の製造方法を提供する。 式Iのプリン誘導体の出発物質は、POClを用いた塩素化によってヒポキ
サンチンおよびヒポキサンチン−1−N−オキシドから調製した6−クロロプリ
ンおよび2,6−ジクロロプリンである(DavollおよびBlowy, J. Am. Chem. Soc . 1957, 73: 2936)。この出発物質はまた市販されてもいる(Sigma, Aldrich,
Flukaなど)。式Iの化合物はまた、POClを用いた塩素化によって尿酸か
ら調製した2,6,8−および6,8−ジクロロプリンから調製できる(J. Am. Ch em. Soc . 1958, 80: 6671; J. Org. Chem. 1961, 26: 447)。
【0057】 一つのアプローチにおいて、式IにおいてR6置換基が前記のとおりである6
−置換プリンは、6−クロロプリンを適当なアミン、たとえば、フェニルグリシ
ノール、2−、3−、4−ヒドロキシベンジルアミン、ジヒドロキシベンジルア
ミン、4−アミノレゾルシノール、または2−、3−、4−ヒドロキシアニリン
と反応させることによって調製する。6−クロロプリンをn−ブタノールに溶解
し、適当なR−アミン(1.5〜5当量)および数倍過剰量のトリエチルアミ
ンを用いる。数時間加熱した後、反応混合物を冷却し、6−置換プリンを得る。 他のアプローチにおいて、式IにおいてR6およびR9置換基が前記と同じで
ある6,9−ジ置換プリンは、6−置換プリン(DMSOまたはDMF中)に粉
末炭酸カルシウム(約3当量)を加え、ついでR−ハロゲンを加えることによ
って調製する。数時間ないし数日激しく攪拌した後、生成物を液体クロマトグラ
フィーにより単離する。
【0058】 さらに他のアプローチにおいて、式IにおいてR6、R8およびR9置換基が
前記と同じである6,8,9−トリ置換プリン誘導体は、6,9−ジ置換プリンか
らS臭素化(Br、CHCl、−20℃)、ついでDMAA中、100−
180℃での求核試薬(5〜30当量の置換アミン、2当量のN−メチルピロリ
ドンまたはN−エチルジイソプロピルアミンの存在下のメルカプト誘導体、アル
コラート)によるC−BrのS置換によって調製する。別のアプローチは、
出発化合物としての6,8−ジクロロプリンの使用に基づく。C−Clの求核
置換(フェニルグリシノール、2−、3−、4−ヒドロキシベンジルアミン、ジ
ヒドロキシベンジルアミン、4−アミノレゾルシノール、2−、3−、4−ヒド
ロキシアニリン、メルカプト誘導体(N−エチル−ジイソプロピルアミン付加を
使用)、アルコラート)は、n−ブタノール中、90〜120℃で反応させるこ
とにより常法により行う。冷却後、8−クロロ−6−置換プリンが得られる。適
当な強い求核試薬(10〜30当量のメルカプト誘導体、アルコラート、または
置換アミン)とDMAまたはN−メチルピロリドン中(150〜200℃)で反
応させると所望の6,8−ジ置換プリンが得られる。これら誘導体のアルキル化
(R−ハロゲン;DMSO、またはDMF;KCOまたはNaH;25℃
)は、6,8,9−トリ置換プリンを調製する他のアプローチである。
【0059】 さらに他のアプローチにおいて、式IにおいてR2およびR6置換基が前記と
同じである2,6−ジ置換プリンは、上記6−クロロプリンについて記載した方
法に従って、2,6−ジクロロプリンを適当な求核試薬(フェニルグリシノール
、2−、3−、4−ヒドロキシベンジルアミン、ジヒドロキシベンジルアミン、
4−アミノレゾルシノール、2−、3−、4−ヒドロキシアニリン、置換アミン
、2当量のN−メチルピロリドンまたはN−エチルジイソプロピルアミンの存在
下のメルカプト誘導体、アルコラート)と反応させることによって調製する。つ
いで、160〜180℃の温度にて第二の求核試薬(5〜30当量の置換アミン
、アミノアルカノール;N−メチルピロリドンまたはN−エチルジイソプロピル
アミンの存在下のメルカプト誘導体)と反応させることによりC−Clの置換
を行う。生成物を液体クロマトグラフィーまたはn−BuOHもしくは水からの
結晶化により単離する。
【0060】 さらに他のアプローチにおいて、式IにおいてR2、R6およびR9置換基が
前記と同じである2,6,9−トリ置換プリン誘導体は、2−クロロ−6−置換プ
リン誘導体の調製について記載した上記方法に従って、2−クロロ−6−置換プ
リンをアルキル化し(KCO、DMSO、R−ハロゲン)、ついでR
SHまたはR−NHと反応させることによって調製する。
【0061】 他のアプローチにおいて、式IにおいてR2およびR9置換基が前記と同じで
ある2,9−ジ置換プリンは、DMSO(またはDMF)中の2,6−ジクロロプ
リンに粉末炭酸カリウム(5当量)を加え、ついでR−ハロゲン(約4当量)
を加えることによって調製する。1または2日間激しく攪拌した後、9−アルキ
ル−2,6−ジクロロプリン(TLC上で主たるスポットに基づく検出)を液体
クロマトグラフィーにより単離する。C−Clの選択的水素化分解(10%P
d/BaSO、MeOH、EtN、25℃、2時間)により2−クロロ−9
−アルキルプリンが得られる。最後のC−Clの求核置換は、過剰の(2〜3
0当量)所望の求核試薬(置換アミン、N−メチルピロリドンまたはN−エチル
ジイソプロピルアミンの存在下のメルカプト誘導体、アルコラート)中、140
〜180℃の温度にて反応させることにより達成される。
【0062】 さらに他のアプローチにおいて、式IにおいてR2、R6およびR8置換基が
前記と同じである置換誘導体は、2,6−ジ置換プリンを臭素化して(CHCl
−MeOH、Br、−20℃)2,6,8−トリ置換プリンを得ることによっ
て調製できる。2,6−ジ置換−8−ブロモプリンにおけるCBrの置換は、
160〜180℃の温度で過剰の求核試薬(5〜30当量の置換アミン、アミノ
アルカノール;N−メチルピロリドンまたはN−エチルジイソプロピルアミンの
存在下のメルカプト誘導体)と反応させることにより達成でき、その際、DMA
Aを溶解に用いる。ついで、2,6,8−トリ置換プリン誘導体を液体クロマトグ
ラフィーにより単離する。
【0063】 同様に、R2=ClでR6、R9が式Iの化合物における上記定義と同じであ
る式XIのトリ置換誘導体の臭素化は、R2=ClでR8=Brである誘導体を
与えた。これら置換基は、同じ求核試薬と反応させるか、または2つの種々の求
核試薬と工程毎に反応させるのに用いることができる。
【化16】
【0064】 さらに他のアプローチにおいて、式IにおいてR6=NHまたはR2=NH でR8、R9置換基が式Iの化合物についての前記定義と同じである置換プリ
ン誘導体は、ジアゾ化し、亜硝酸アミル/CHBrまたは亜硝酸アミル/C
HIを用いてハロゲン誘導体に変換することができる。このハロゲンをPd触
媒/Hで水素化分解して式XIIIまたはXIVのR6,R8,R9−またはR
2,R6,R8−トリ置換プリン誘導体を調製できる。
【化17】
【0065】 PMPおよびPMEヌクレオチドは、たとえば、WO94/03467、WO
95/07920およびWO96/33200により公知の方法により調製する
。一般に、まず6,8−ジクロロプリンを当量の水素化ナトリウムかまたは炭酸
セシウムの存在下、60〜100℃にてDMF中でアルキル化する。ついで、シ
リカゲルクロマトグラフィーにより単離し、結晶化が生じるまで石油エーテルを
ゆっくりと加えることにより酢酸エチルから結晶化させる(2−アミノ−6−ク
ロロプリニルPME/PMP化合物は結晶性であるが、6−クロロプリニルPM
E/PMP化合物は油状である)。得られた6−クロロ化合物を、エタノール溶
液中、還流下で過剰の(5〜10倍)対応アミンで処理する。反応をTLCまた
はHPLC分析により追跡する。ついで、混合物を蒸発させ、陽イオン交換カラ
ム(Dowex 50)上で脱イオン化し、20%メタノール水溶液で洗浄し、ついで2
0%メタノール水溶液中の2.5%アンモニアを用いて該化合物を遊離させる。
溶出液を蒸発させ、五酸化リンで乾燥させ、ヒドロキシル基を脱保護するために
残渣をアセトニトリル中の10%(v/v)ブロモトリメチルシラン(化合物1
mM当たり5ml)で処理する。混合物を一夜静置し、通常の仕方で処理する。
PMP/PMEヌクレオチドはR8にて容易に臭素化することができ、その後、
この部位で上記トリ置換プリンについて記載したようにして修飾できる。
【0066】 本発明の化合物を調製する別の方法では、2,6,8−トリクロロプリンを無水
エタノールまたはメタノール中の過剰量(5〜10倍)の第一級アミンまたは第
二級アミンと還流温度または100〜120℃のオートクレーブ中で3〜12時
間処理する。残渣を結晶化、陽イオン交換樹脂上の脱イオン化またはシリカゲル
クロマトグラフィーにより精製する。得られた6−置換プリン誘導体をジメチル
ホルムアミド溶液中で1/2モル当量の炭酸セシウム、1モル当量の水素化ナト
リウムで100℃にて1時間前処理し、たとえば、PME−、(R)−PMPま
たは(S)−PMP誘導体の調製に用いた適当なリン有機シントン(synthon)
(1.1〜1.5モル当量)を混合物に加える。混合物を100〜200℃にて8
〜16時間加熱し、溶媒を蒸発させ、ジエステル中間体をシリカゲルクロマトグ
ラフィーにより単離する。ブロモトリメチルシランでさらに処理し、上記と同様
にして精製を行う。R6置換基がTMS脱保護に対して不安定であると予測され
る場合にはホスホニル保護基を用いることは本質的でない。この場合には、アミ
ン付加のための出発物質として遊離の酸を用いる。
【0067】治療投与 ヒトまたは動物の体の治療に用いるための本発明によるプリン誘導体の適当な
投与経路としては、たとえば、経口、直腸、局所(皮膚、眼、口内および舌下を
含む)、膣および非経口経路(皮下、筋肉内、硝子体内、静脈内、皮内、髄腔内
および硬膜外を含む)が挙げられる。好ましい投与経路は、臨床医に知られた他
の考慮の中でもとりわけ、患者の状態、使用した特定の誘導体の毒性および感染
部位に依存するであろう。
【0068】 本発明の好ましい態様において、医薬組成物は、活性成分として約1%〜約9
5%の1またはそれ以上の本発明のプリン誘導体および少なくとも薬理学的に許
容しうる担体または希釈剤を含み、単回投与剤型は、好ましくは約20%〜約9
0%の活性成分を含み、単回投与剤型でない投与剤型は好ましくは約5%〜約2
0%の活性成分を含む。単位投与剤型は、たとえば、コーチング錠、錠剤、アン
プル、バイアル、坐剤またはカプセル剤である。他の投与剤型としては、たとえ
ば、軟膏、クリーム剤、パスタ剤、フォーム、チンキ剤、リップシティック、滴
剤、噴霧剤、分散薬などが挙げられる。好ましい態様において、プリン誘導体は
約0.05g〜約1.0gの活性成分を含むカプセル剤に導入する。 本発明の医薬組成物は、それ自体公知の方法により、たとえば、通常の混合、
顆粒化、コーティング、溶解または凍結乾燥法により調製する。
【0069】 好ましくは、活性成分の溶液、さらには懸濁液または分散液、とりわけ等張性
で水性の溶液、分散液または懸濁液を用い、これらは、たとえば活性成分単独か
または担体、たとえばマンニトールとともに活性成分を含む凍結乾燥組成物の場
合のように使用前に調製することが可能である。医薬組成物は滅菌し、および/
または、たとえば、保存剤、安定化剤、湿潤剤および/または乳化剤、可溶化剤
、浸透圧を調節するための塩および/または緩衝液を含ませてよく、それ自体公
知の方法により、たとえば、通常の溶解または凍結乾燥法により調製することが
できる。溶液または懸濁液は、増粘性の物質、たとえばカルボキシメチルセルロ
ースナトリウム、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルピロ
リドンまたはゼラチンを含んでいてよい。
【0070】 油中懸濁液は、油状成分として、注射目的で常用される植物油、合成油または
半合成油を含む。本発明において使用する油は、好ましくは、酸成分として8〜
22、とりわけ12〜22の炭素原子を有する長鎖脂肪酸、たとえば、ラウリン
酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン
酸、ステアリン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、または対応の不飽和酸、たとえば
、オレイン酸、エライジン酸、エウリン酸(euric acid)、ブラシジン酸または
リノール酸を含む液体脂肪酸エステルを、適宜、抗酸化剤、たとえば、ビタミン
E、β−カロテンまたは3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエンと
ともに含む。
【0071】 これら脂肪酸エステルのアルコール成分は、好ましくは6以下の炭素原子を有
し、一価または多価、たとえば、一価、二価または三価アルコール、たとえば、
メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、またはペンタノール、ま
たはその異性体であるが、とりわけグリコールおよびグリセリンである。適当な
脂肪酸エステルは、たとえば、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、
パルミチン酸イソプロピル、「Labrafil M 2375」(Gattefosse、パリからのポ
リオキシエチレングリセリントリオレエート)、「Labrafil M 1944 CS」(アプ
リコット種油のアルコーリシスによって調製され、グリセリドおよびポリエチレ
ングリコールエステルからなる、不飽和のポリグリコール化(polyglycolated)
グリセリド)、「Labrasol」(TMCのアルコーリシスによって調製され、グリ
セリドおよびポリエチレングリコールエステルからなる、飽和のポリグリコール
化グリセリド;Gattefosse、パリから)および/または「Miglyol 812」(Huls A
G、ドイツからの鎖長C〜C12の飽和脂肪酸のトリグリセリド)、およびと
りわけ、植物油、たとえば、綿実油、扁桃油、オリーブ油、ひまし油、ゴマ油、
ダイズ油、とりわけ落花生油(groundnut oil)である。 注射用組成物の調製は滅菌条件下で常法で行い、たとえば、アンプルまたはバ
イアルに瓶詰めし、ついで容器を密閉する。
【0072】 経口使用のための医薬組成物は、たとえば、活性成分を1またはそれ以上の固
形担体と混合し、ついで適宜、得られた混合物を顆粒化し、ついで所望なら適宜
、さらなる賦形剤を加えて該混合物または顆粒を錠剤またはコーチング錠に加工
することによって得ることができる。適当な担体は、とりわけ、充填剤、たとえ
ば糖類、たとえば乳糖、ショ糖、マンニトールまたはソルビトール、セルロース
調製物および/またはリン酸カルシウム、たとえば、二リン酸三カルシウムまた
はリン酸水素カルシウム、さらに結合剤、たとえばデンプン、たとえば、トウモ
ロコシ、コムギ、コメまたはジャガイモデンプン、メチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよび/
またはポリビニルピロリドン、および/または所望なら崩壊剤、たとえば上記デ
ンプン、およびさらにカルボキシメチル−デンプン、架橋ポリビニルピロリドン
、アルギン酸またはその塩、たとえばアルギン酸ナトリウムである。さらなる賦
形剤は、とりわけ、流量調節剤(flow regulators)および滑沢剤、たとえば、
サリチル酸、タルク、ステアリン酸またはその塩、たとえばステアリン酸マグネ
シウムまたはステアリン酸カルシウム、および/またはポリエチレングリコール
、またはその誘導体である。
【0073】 コーチング錠のコアを適当なコーチング(適宜、胃液に対して耐性のもの)と
ともに提供することができ、使用するコーチングは、とりわけ、適宜、アラビア
ゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールおよび/または
二酸化チタンを含む濃縮した糖溶液、適当な有機溶媒または溶媒混合物中のコー
チング溶液、または胃液に対して耐性のコーチングの調製のためには、適当なセ
ルロース調製物、たとえばフタル酸アセチルセルロースまたはフタル酸ヒドロキ
シプロピルメチルセルロースの溶液である。たとえば、異なる投与量の活性成分
の識別または特徴付けのため、染料または色素を錠剤またはコーチング錠のコー
チングに混合することができる。
【0074】 経口で用いることのできる医薬組成物はまた、ゼラチンのハードカプセルおよ
び可塑剤(グリセリンまたはソルビトール)のソフト密封カプセルでもある。ハ
ードカプセルは、顆粒の形状中に、たとえば、トウモロコシデンプンなどの充填
剤、結合剤および/または滑沢剤、たとえばタルクまたはステアリン酸マグネシ
ウム、および適宜、安定化剤と混合した活性成分を含んでいてよい。ソフトカプ
セルでは、活性成分適当な液体賦形剤、たとえば油脂油(greasy oils)、パラ
フィン油または液体ポリエチレングリコールまたはエチレングリコールもしくは
プロピレングリコールの脂肪酸エステルに活性成分を溶解または懸濁するのが好
ましく、また同様に、安定化剤および界面活性剤、たとえばポリエチレンソルビ
タン脂肪酸エステル型のものを添加することも可能である。
【0075】 他の経口投与剤型は、たとえば、常法により調製したシロップであり、これは
、たとえば5または10mlを計量したときに適当な個々の投与量となるように
、活性成分をたとえば懸濁した形態で約5%〜20%、好ましくは約10%また
は同様の濃度にて含む。他の剤型は、たとえば、牛乳中で振盪合剤(shakes)を
調製するための微粉末(pulverulent)または液体濃縮物である。そのような濃
縮物はまた、単位投与量でパッケージングすることができる。 直腸経由で投与できる医薬組成物は、たとえば、活性成分と坐剤基剤との組み
合わせを含む坐剤である。適当な坐剤基剤は、たとえば、天然または合成のトリ
グリセリド、パラフィン炭化水素、ポリエチレングリコールまたは高級アルカノ
ールである。
【0076】 非経口投与に適した組成物は、水溶性の形態、たとえば水溶性の塩の形態の活
性成分の水溶液、または水溶性の注射懸濁液(増粘物質、たとえばカルボキシメ
チルセルロースナトリウム、ソルビトールおよび/またはデキストラン、および
適宜、安定化剤を含んでいてよい)である。活性成分はまた、適宜、賦形剤とと
もに凍結乾燥剤の形態で存在してよく、適当な溶媒を加えることにより非経口投
与の前に溶解させることができる。たとえば非経口投与に用いる液剤はまた、輸
液としても用いることができる。好ましい保存剤は、たとえば、アスコルビン酸
などの抗酸化剤、またはソルビン酸もしくは安息香酸などの殺菌崎である。
【0077】 軟膏は水中油エマルジョンであって、70%以下だが好ましくは20〜50%
の水または水性相を含む。脂肪相は、たとえば、炭化水素、たとえばワセリン、
パラフィン油またはハードパラフィンからなり、水結合能を改善するため、適当
なヒドロキシ化合物、たとえば脂肪アルコールまたはそのエステル、たとえばセ
チルアルコールまたは羊毛脂アルコール、たとえば羊毛脂を含んでいるのが好ま
しい。乳化剤は対応の親油物質、たとえばソルビタン脂肪酸エステル(Spans)
、たとえばオレイン酸ソルビタンおよび/またはイソステアリン酸ソルビタンで
ある。水性相への添加剤は、たとえば、湿潤剤、たとえばポリアルコール、たと
えばグリセリン、プロピレングリコール、ソルビタンおよび/またはポリエチレ
ングリコール、または保存剤および芳香剤である。
【0078】 脂肪性の軟膏は無水であり、基剤として、とりわけ炭化水素、たとえばパラフ
ィン、ワセリンまたはパラフィン油、さらに天然または半合成の脂肪、たとえば
水素添加ココヤシ−脂肪酸トリグリセリド、または好ましくは水素添加油、たと
えば水素添加落花生油またはひまし油、さらにグリセリンの脂肪酸部分エステル
、たとえばグリセリンモノおよび/またはジステアレート、およびたとえば脂肪
アルコールを含んでいてよい。脂肪性の軟膏はまた、水の取り込みを増大させる
、軟膏に関連して上記に記載した乳化剤および/または添加剤をも含んでいてよ
い。
【0079】 クリーム剤は水中油エマルジョンであって、50%以上の水を含む。使用する
油状基剤は、とりわけ、脂肪アルコール、たとえばラウリルアルコール、セチル
アルコールまたはステアリルアルコール、脂肪酸、たとえばパルミチン酸または
ステアリン酸、液状または固形ろう、たとえばミリスチン酸イソプロピル、羊毛
脂または蜜蝋、および/または炭化水素、たとえばワセリン(ペトロラタム)ま
たはパラフィン油である。乳化剤は、優れて親水性の特性を有する表面活性物質
、たとえば、対応の非イオン性乳化剤、ポリアルコールの脂肪酸エステルまたは
そのエチレンオキシ付加物、たとえばポリグリセリン酸脂肪酸エステルまたはポ
リエチレンソルビタン脂肪酸エステル(Tween)、およびさらにポリオキシエチ
レン脂肪アルコールエーテルまたはポリオキシエチレン脂肪酸エステル、または
対応の陰イオン性乳化剤、たとえば脂肪アルコール硫酸エステルのアルカリ金属
塩、たとえばラウリル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウムまたはステアリル
硫酸ナトリウム(これらは、通常、脂肪アルコール、たとえばセチルステアリル
アルコールまたはステアリルアルコールの存在下で用いる)である。水性相への
添加剤は、とりわけ、クリーム剤が乾燥するのを防ぐ薬剤、たとえばポリアルコ
ール、たとえばグリセリン、ソルビトール、プロピレングリコールおよび/また
はポリエチレングリコール、およびさらに保存剤および芳香剤である。
【0080】 パスタ剤は、分泌物吸収粉末構成分、たとえば金属酸化物、たとえば酸化チタ
ンまたは酸化亜鉛、およびさらにタルクおよび/または珪酸アルミニウム(存在
する水分または分泌液を結合させる役目を果たす)を含むクリーム剤および軟膏
である。 フォームは加圧容器から投与され、エアゾルフォーム中に存在する液状の水中
油エマルジョンであってよい。噴射ガスとしては、水素添加炭化水素、たとえば
ポリハロゲン化アルカン、たとえば、ジクロロフルオロメタンおよびジクロロテ
トラフルオロエタン、または好ましくは非水素添加の気体状炭化水素、空気、N O、または二酸化炭素を用いる。使用する油相および添加剤は、とりわけ軟膏
およびクリーム剤に関連して上記に記載したものである。
【0081】 チンキ剤および液剤は、通常、水性のエタノール相を含み、これにたとえば蒸
発を低下させるための湿潤剤、たとえばポリアルコール、たとえばグリセリン、
グリコールおよび/またはポリエチレングリコール、および再油性化(re-oiling
)物質、たとえば低級ポリエチレングリコールとの脂肪酸エステル、すなわち皮
膚から除かれた脂肪物質をエタノールと置換するための水性混合物に可溶な親油
性物質、および必要なら他の賦形剤および添加剤を混合したものである。
【0082】 本発明による医薬組成物はまた、獣医担体とともに上記で定義した少なくとも
1の活性成分を含む獣医組成物をも包含する。獣医担体は、組成物を投与するた
めの物質であって、不活性で、獣医学の技術分野で許容されており、活性成分と
両立しうる、個体、液体または気体物質であってよい。これら獣医組成物は、経
口、非経口または他の所望の経路により投与することができる。 本発明はまた、幾つかの疾患、たとえば上記に記載した疾患の治療方法をも提
供する。本発明の化合物をそのまま、または医薬組成物の形態で、好ましくは上
記疾患に対して有効な量にて予防的にまたは治療的に投与することができる。そ
のような治療を必要とする温血動物、たとえばヒトでは、本発明の化合物をとり
わけ医薬組成物の形態で用いる。
【0083】実施例 実施例16−[(RS)−(1−フェニル−2−ヒドロキシエチル)アミノ]プリン 6−クロロプリン(3ミリモル、0.47g)、(RS)−2−フェニルグリ
シノール(5ミリモル、0.7g)、およびトリエチルアミン(2mL)を10
mLの1−ブタノール中で加熱攪拌した(125℃、3時間)。冷却後、揮発成
分を蒸発させた。酢酸−酢酸エチルから結晶化して生成物を得た。熱酢酸から再
結晶させて所望の生成物を得た;収率82%、mp130〜138℃。MS(Wa
ters/Micromas ZMD検出器、直接出口、MeOH + AcOH溶液、ESI 20 eV):256.4 (
100%), [M+H]+ FTIR (Nicolet 205, HBr, cm-1): 1695, 1623, 1607, 1587, 141
1, 1368, 1317, 1291。
【0084】2−クロロ−6−[(S)−(1−フェニル−2−ヒドロキシエチル)アミノ]プリン 2,6−ジクロロプリン(1.66ミリモル、0.31g)、(S)−2−フェ
ニルグリシノール(2ミリモル、0.27g)およびトリエチルアミン(0.3m
L)を5mLの1−ブタノール中で加熱した(120℃、1時間)。揮発成分を
蒸発させた後、生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、CHCl
MeOH/AcOH;60/2.8/1.2)により単離した。MeOH−Et Oから結晶化して0.33gの生成物を得た;収率86%;mp205〜210
℃;[α]=+21.9(MeOH、c=0.22)。
【0085】 実施例1の方法で調製した本発明による他のプリン誘導体を表1に列挙する。
【表1】
【0086】実施例2 2−クロロ−9−イソプロピル−6−[(S)−(1−フェニル−2−ヒドロキシエ チル)アミノ]プリン 2−クロロ−6−[(S)−(1−フェニル−2−ヒドロキシエチル)アミノ]プリ
ン(0.6ミリモル、0.17g)、粉末炭酸カリウム(1.4ミリモル、0.2g
)およびイソプロピルブロマイド(4.2ミリモル、0.4mL)を乾燥DMF(
2mL)中で24時間激しく攪拌した。2−ブロモプロパン(0.4mL)を加
え、反応をさらに48時間続けた。揮発成分を蒸発させた後、残渣を水と酢酸エ
チルとの間に分配した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた。生成物をジエチ
ルエーテルから結晶化した(0.167g)。収率87%、mp150〜152
℃、[α]=+19.2(c=0.22;CHCl)。
【数1】
【0087】2−(S)−(2−ヒドロキシプロピル)アミノ−9−イソプロピル−6−[(S)−( 1−フェニル−2−ヒドロキシエチル)アミノ]プリン 2−クロロ−9−イソプロピル−6−[(S)−(1−フェニル−2−ヒドロキシ
エチル)アミノ]プリン(0.28ミリモル、94mg)および(S)−(2−ヒドロ
キシプロピル)アミン(2.8ミリモル、0.22mL)をジグリム(0.5mL)
中で加熱した(密封アンプル、160℃、3時間)。溶媒および過剰のアミンを
蒸発させた後、生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、CHCl
の3%MeOH)により精製した。CHCl−EtOから結晶化させて2−
(S)−(2−ヒドロキシエチル)アミノ−9−イソプロピル−6−[(RS)−(1−
フェニル−2−ヒドロキシエチル)アミノ]プリン(75mg)を得た;収率72
%;mp110〜112℃;[α]=+58.6(c=0.2;CHCl)。
【数2】
【0088】2−(R)−(2−ヒドロキシプロピル)アミノ−9−イソプロピル−6−[(S)−( 1−フェニル−2−ヒドロキシエチル)アミノ]プリン このプリン誘導体は、(S)−(2−ヒドロキシプロピル)アミンの代わりに(R)
−(2−ヒドロキシプロピル)アミンを用いた他は上記異性体と同様にして調製し
た;収率70%;mp109〜112℃;[α]=+43.6(c=0.15;C
HCl)。
【数3】
【0089】2−ヘキシルアミノ−9−イソプロピル−6−[(S)−(1−フェニル−2−ヒド ロキシエチル)アミノ]プリン 2−クロロ−9−イソプロピル−6−[(S)−(1−フェニル−2−ヒドロキシ
エチル)アミノ]プリン(0.3ミリモル、100mg)をn−ヘキシルアミン(
3mL)中で加熱した(密封したアンプル、160℃、3時間)。過剰のアミン
を蒸発させ、生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、段階的にCHC
中の0、1、2%MeOH)により精製した。得られたシロップ状の生成物
(110mg、92%)は数週間後に自然に結晶化した。mpは低すぎて測定で
きなかった。
【0090】
【数4】 タンパク質シグナルを構造に割り当てるために2D−COSYスペクトルを用い
た。
【0091】 表2は、実施例2の方法によって調製した本発明によるプリン誘導体を列挙す
るものである。
【表2】
【0092】
【0093】
【0094】実施例3 6−(3,4−ジヒドロキシベンジルアミノ)−8−ブロモ−9−イソプロピルプ
リン 1ミリモルの6−(3,4−ジヒドロキシベンジルアミノ)−9−イソプロピル
プリンを2倍過剰量の臭化物で処理した。生成物を3倍過剰量のKCNとともに
4mLのジメチルホルムアミド中で60℃で20時間、加熱攪拌した。生成物を
5mLの1,3−ジアミノプロパンに溶解し、混合物を150℃で10時間加熱
した。過剰のジアミンを0.1トルで蒸発させ、残渣をシリカゲルカラム上で精
製した。
【0095】実施例4 6−[N−(2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エチル)−N−メチル]アミノ−
8−ヒドロキシエチルアミノ−9−イソプロピルプリン 1ミリモルの6−クロロプリンを実施例2の記載と同様にしてDMF中で臭化
イソプロピルでアルキル化した。生成物の6−クロロ−9−イソプロピルプリン
を実施例3の記載と同様にして酢酸中で臭素化した。シリカゲルカラム上で精製
後、生成物の6−クロロ−9−イソプロピル−8−ブロモプリンを6−[N−(2
−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エチル)−N−メチル]アミノ−8−ヒドロキ
シエチルアミノ−9−イソプロピルプリンに変換した。
【0096】実施例5 アフィニティー吸着材の調製 2−(2−アミノプロピルアミノ)−6−[N−(2−(3,4−ジヒドロキシフェ
ニル)エチル)−N−メチル]アミノ−8−ブロモ−9−イソプロピルプリンエポ
キシ活性化セファロース6Bアフィニティーマトリックスを調製するため、ヒド
ロキシル含有リガンドとセファロース上のエポキシド基との間でエーテル結合を
形成する能力ゆえに凍結乾燥エポキシ活性化セファロース6B(Pharmacia LKB
、ピスカタウエイ、ニュージャージー)を選んだ。ゲルを製造業者の指示に従っ
て膨潤させ、本発明によるプリン誘導体のいずれか1つ(100mg)を1ml
のカップリング溶液(1.2:1、v/v、DMF、0.1N NaOH)に溶解
させ、0.5mlの膨潤ゲルとpH10〜11、室温にて72時間、穏やかに攪
拌しながら混合した。過剰の反応性基を1Mエタノールアミンで50℃にて4時
間ブロックし、ゲルスラリーを1mlの注射カラムに注いだ。樹脂を、各20カ
ラム容量のpH4.0(0.1M酢酸、0.5M NaCl)およびpH8.0(0.
1M トリス−HCl)緩衝液とそれに続く20カラム容量の反応緩衝液(20
mM HEPES、pH7.3、10mM MgCl、15mMグリセロリン酸
、0.5mMオルトバナジウム酸ナトリウム、0.5mM EGTA)との3交互
サイクルにより活性化させた。カラムを0.1%アジ化ナトリウムを含有する反
応緩衝液中、4℃で貯蔵し、上記の低pHおよび高pHとの交互サイクルでの各
使用前に再生した。
【0097】 Sf9昆虫細胞溶解液(1mlの反応緩衝液中に500μgのタンパク質)を
アフィニティーカラムマトリックスに5回通し、流出液(未結合物質)を取って
おいた。ついで、マトリックスを1mlの反応緩衝液で3回洗浄し(洗浄1〜3
)、ついで0.5M NaClを含有する反応緩衝液で各3回洗浄した(溶出1〜
3)。カップリングしたタンパク質を上記のように低pH(pH4.0、0.1M
酢酸、0.5M NaCl)で溶出し、各試料のアリコート(1mlから20μl
)を実施例12の記載と同様にしてヒストンH1および他の基質タンパク質をリ
ン酸化する能力についてアッセイした。CDK複合体の存在もSDS−PAGE
により決定した。
【0098】実施例6 cdk阻害アッセイ サイクリン依存性キナーゼ(p34cdc2、p33cdk2、p33cdk )およびサイクリン(サイクリンB、EおよびD1)は、適当なバキュロウイ
ルス構築物で同時感染したSf9昆虫細胞で産生される。これら細胞を感染68
〜72時間後に氷上にて溶解緩衝液中に30分間回収し、可溶性画分を14,0
00gで10分間遠心分離して回収する。このタンパク質抽出物を−80℃で貯
蔵する。 Rb−GSTは、網膜芽腫タンパク質(p33cdk4キナーゼによってリン
酸化されることが知られている)のC末端(アミノ酸773〜928)をコード
する配列を含む大腸菌発現系を用いて産生する。融合タンパク質をグルタチオン
−アガロースビーズ上で精製する。溶解緩衝液:50mMトリス、pH7.4、
150mM NaCl、5mM EDTA、20mM NaF、1%Tween、1mM DTT、0.1mM PMSF、ロイペプチン、アプロチニン。
【0099】酵素阻害アッセイ 線形条件下で動力学の実験を行うため、キナーゼ活性測定のための終点試験系
(final point test system)を用いる。キナーゼを、酵素の濃度および時間に
関して線形の活性が得られるような仕方で反応混合物に加える。 p34cdc2およびp33cdk2キナーゼ阻害アッセイは、最終容量20
μlにて15μM[γ−32P]ATP(500〜100cpm/pmol)(
Amersham)の存在下、1mg/mlのヒストンH1(Sigma、タイプIII−S
)の使用を含む。p33cdk4キナーゼの阻害は基質としてRb−GST(0
.2mg/ml)を用いて決定する。キナーゼ活性を30℃にてキナーゼ緩衝液
中で決定する。
【0100】 被験化合物は、通常、DMSO中の100mM溶液に溶解し、反応混合物中の
DMSOの最終濃度は1%を超えてはならない。対照は適当な希釈のDMSOを
含む。10分後、3×SDS試料緩衝液を加えてインキュベーションを停止させ
る。リン酸化したタンパク質を12.5%SDSポリアクリルアミドゲルを用い
て電気泳動により分離する。キナーゼ活性の測定は、デジタル画像分析を用いて
行う。キナーゼ活性を最大活性のパーセントとして表し、みかけの阻害定数をグ
ラフ分析により決定する。キナーゼ緩衝液:50mM Hepes、pH7.4、
10mM MgCl、5mM EGTA、10mM 2−グリセロリン酸、1m
M NaF、1mM DTT。
【0101】 表3は、CDC2およびIκB−αに対する本発明によるプリン誘導体の阻害
活性の結果を示す。2,6,9−トリ置換プリン誘導体は、インビトロキナーゼア
ッセイにおいて顕著な阻害活性を示した。2,6,9−トリ置換プリンをR6でカ
テコール様置換基で修飾すると、被験化合物のcdk阻害活性の増大が導かれる
【0102】
【表3】
【0103】実施例7 β−アドレナリンレセプター/プリンレセプターの活性またはシグナル伝達の変
調 ラットC6神経膠腫(ATCC番号CCL107)を、Ham's F10/最
小必須培地(1:1 vol/vol)、2mM L−グルタミン、1%(vol/vol)最小
必須培地ビタミン(100×)、1%(vol/vol)最小必須培地非必須アミノ酸
(100×)、100U/mlペニシリン、100μg/mlのストレプトマイ
シンおよび30nM亜セレン酸ナトリウムを含有する血清不含既知組成培地で単
層にて培養した。インキュベーションを37℃にて加湿雰囲気で行った。アッセ
イを対数増殖期に2.5×10細胞/cmの密度で行った。細胞内cAMP
合成を5μM(−)イソプロテレノールの添加により誘導した。37℃で30分
間インキュベートした後、培地を除去し、cAMPの細胞含量をAmershamのcA
MP−エンザイムイムノアッセイキットを用いて決定した。IC50を2回行っ
た用量−応答曲線から決定する。7つのプリン誘導体の作用をイソプロテレノー
ルの同時添加の後に測定した。
【0104】
【表4】
【0105】 ラットC6神経膠腫にはP2Y様レセプターおよびA2アドレナリンレセプ
ター(それぞれ、アデニル酸シクラーゼと負および正に連関している)が存在す
るので、cAMPの合成の変調はイソプロテレノールによるβ−アドレナリンレ
セプターの活性化の抑制またはプリンレセプターの活性化によるものである。
【0106】実施例8 造血細胞の増殖に対する新規化合物の作用 細胞の分離および細胞の培養細胞株:ヒト白血病細胞株をアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション
(ATCC、ロックビル、メリーランド、米国)から入手した。これら細胞株を
、10%熱不活化ウシ胎仔血清(FCS)、200U/mlのペニシリン、20
0μg/mlのストレプトマイシンおよび1μg/mlのアムホテリシンBを添
加したイスコーブ(Iscove's)改変ダルベッコ培地(IMDM)中で培養した。
細胞を5%CO−95%空気の完全加湿インキュベーター中で培養した。コロ
ニー産生(clonogenic output)に対する効果をねらって、1000細胞/ウエ
ルを20%FCSを添加したメチルセルロース(0.9%)中に2つずつプレー
ティングし、14日間培養した。
【0107】 末梢血単核細胞(PBMC): ヒト末梢血単核細胞を密度勾配(フィコール−ハイパック)(LSM, ICN Biome
dicals Inc.)により単離した。PBMCを10%FCSを添加したIMDM(
IMDM/10%FCS)中、37℃にて24〜48時間、5μg/mlのフィ
トヘムアグルチニンA(PHA)(Sigma)で刺激した。PHAを洗浄して除い
た後、PBMCをインターロイキン2(IL−2)(10U/ml)とともにイ
ンキュベートした。
【0108】 成人骨髄(ABM)細胞: 骨髄試料を、心臓手術を受けている血液学的に正常なドナーからインフォーム
ドコンセントを得た後に胸骨穿刺により得た。細胞を10%FCSおよび100
U/mlのヘパリンを添加したIMDM中で回収し、PBMCについて記載した
のと同様の仕方で密度勾配により分離した。洗浄後、細胞をIMDM/10%F
CS中に再浮遊させ、FACStar(Becton Dickinson、エレンボーデジェム
、ベルギー)で選別した。
【0109】 CD34セルソーティング: ABM細胞(10細胞/ml)を43A1上清とともに1/10希釈で4℃
にて15分間インキュベートした。43A1ハイブリドーマ(免疫グロブリン(
Ig)G3)の上清はH. J. Buhring博士(University of Tubingen、ドイツ)
の好意によって得られ、抗CD34抗体源として用いた。ついで細胞をIMDM
で2回洗浄し、FITC−コンジュゲートウサギ抗ラットIg(1/50希釈)
とともに4℃で15分間インキュベートした。IMDMで2回洗浄後、UV(4
88nm)を含む複数波長の水冷アルゴンイオンレーザー(INNOVAエンタ
ープライズイオンレーザー)を備えたFACStarPlusセルソーター上で
CD34を選別した。
【0110】 骨髄コロニー形成単位(CFU)アッセイ: CD34細胞の直接骨髄コロニー形成をCFUアッセイで評価した。これら
アッセイはウエル当たり500細胞で開始し、20%FCS、1%ウシ血清アル
ブミン(BSA)、10−5Mメルカプトエタノールおよび5637膀胱癌細胞
株の10vol%ならし培地(G−CSFおよびGM−CSFを含有)、2U/
mlのエリスロポイエチンおよび30U/mlのインターロイキン3(IL−3
)を添加したメチルセルロース(0.9%)中に2つずつプレーティングした。
7.5%Oと5%COとの完全加湿インキュベーター中、37℃で14日間
培養後、これら培養液をコロニー形成について顕微鏡でスコアリングした。以下
のコロニータイプがスコアリングされた:骨髄コロニー:マクロファージ(CF
U−M)、顆粒球(CFU−G)、および顆粒球−マクロファージ(CFU−G
M);赤血球コロニー(BFU−E(バースト形成単位、赤血球)およびCFU
−E);および混合赤血球−骨髄コロニー(CFU−Mix)。
【0111】 CD34CD38セルソーティング: ABM細胞(10細胞/ml)を43A1ハイブリドーマ上清とともに1/
10希釈で4℃にて20分間インキュベートした。IMDMで2回洗浄した後、
細胞をFITC−コンジュゲートウサギ抗ラットIgG(1/40希釈)ととも
に4℃で20分間インキュベートした。2回洗浄後、細胞を5μgのマウスIg
とともに10分間、抗CD38−PE(20μl/10細胞)とともに15分
間インキュベートした。IMDMで2回洗浄後、UV(488nm)を含む複数
波長出力の水冷アルゴンイオンレーザー(INNOVAエンタープライズイオン
レーザー)を備えたFACStarPlusセルソーター上で細胞を選別した。
低〜中の前方および低側方分散、極めて強い緑色の(CD34)蛍光、および関
連のないイソ型マッチングした対照抗体で標識した細胞の平均蛍光よりも低いオ
レンジ色の(CD38)蛍光シグナル+2標準偏差を有する細胞をCD34 CD38細胞として保持し、プレ−CFUアッセイに用いた。
【0112】 プレ−CFU: 96ウエル平底プレート中、IMDM/10%FCS、1%ウシ血清アルブミ
ン(BSA)、100U/mlのIL−1、200U/mLのIL−6、30U
/mLのIL−3および100ng/mlの幹細胞因子(SCF)中でCD34 CD38細胞の液体培養を2つずつ行うことによりプレ−CFUアッセイを
開始した。プレ−CFU培養を500のCD34CD38細胞/ウエル(2
00μl)で開始した。7.5%Oと5%COとの完全加湿インキュベータ
ー中で37℃にて14日間培養後、各ウエル中の細胞数をカウントした。その後
、細胞を回収し、IMDM/10%FCSで3回洗浄し、CFUアッセイについ
て記載したのと同様に二次メチルセルロースCFU培養中に500細胞/ウエル
(1000μl)にて2つずつプレーティングした。
【0113】細胞増殖に対する新規化合物の作用 細胞を200μlのIMDM培地に1000/ウエルにてプレーティングし、
0〜50μMの本発明の化合物(表5)を培地に直接添加し、37℃で96時間
インキュベートすることによりこれら薬剤とともにインキュベートした。絶対細
胞数を既知濃度のFluoresbriteミクロスフェア(FITC)(Polysciences, In
c.)を加えることにより決定した。ウエル当たりの絶対細胞数は、{(ウエル当
たりに加えたビーズの総数)/(測定したビーズの数)}×(目的とするゲート
中で測定した細胞数)として計算した。分析はすべてCELLQuestソフト
ウエア(Becton Dickinson)を用いてFACScan(BD)で行った。
【0114】 新規化合物の細胞増殖抑制作用に対する骨髄白血病KG1細胞株およびTリン
パ球白血病Molt3細胞株の応答を、フローサイトメトリー(FCM)測定に
よる絶対細胞数の決定に用いた上記標準化ビーズ浮遊液を用いて決定した。細胞
を増大の濃度の本発明の化合物の存在下で増殖させた。96時間培養後、細胞増
殖が50%抑制された濃度(50%抑制濃度またはIC50)を用量−応答曲線
から計算した(図1;表5)。 試験した新規化合物について異なる用量−応答曲線が認められ、IC50はK
G1については7μMから>50μM、Molt3については9μMから>50
μMの範囲であった。
【0115】 KG1のコロニー産生を25μMの幾つかの新規化合物を用いてメチルセルロ
ース中で試験した。新規な化合物を用いない対照培養と比較したコロニー産生は
、P3では47%、P16では16%、P23では19%、P27では8%、P
28では0%であった。 新規な化合物の細胞毒性を、細胞株の正常な対応物としてのPHA刺激リンパ
球(PBMC)で試験した。細胞をIL−2および種々の濃度の新規化合物の存
在下で96時間増殖させ、細胞数をフローサイトメーターでカウントした。IC 50 値を表5に示す。
【0116】
【表5】
【0117】 正常なPHA刺激リンパ球と造血細胞株との比較は、P23を例外として(正
常なPBMCよりもKG1に対して有意に有効であった)、リンパ球の方が細胞
株よりも幾つかの新規な化合物に一層感受性であることを示している(図2)。
新規な化合物の作用の可逆性を決定するため、細胞をウエル当たり10,000
にてプレーティングし、7日間連続か(対照)または6時間のみ0〜50μMの
化合物に暴露した。後者の場合、細胞を6時間後にリン酸緩衝食塩水(PBS)
(Life Technologies)で洗浄し、薬剤不含培地に7日間再度植え付けた。7日
間(168時間)後、両培養条件について細胞数をフローサイトメトリーにより
アッセイした。KG1細胞を化合物P12、P27およびP28に連続的に暴露
した場合、IC50はそれぞれ16±1.7μM;7±2μMおよび16±1.3
μMであった(表5)。しかしながら、細胞をP12、P27およびP28への
暴露後6時間で化合物を洗浄した場合は、新規化合物を用いない対照に匹敵する
細胞数の(若干の)回復が認められた(図1a,b,c)。
【0118】 成人骨髄からのCD34造血前駆細胞(HPC)を単離し、新規細胞への応
答を調べた。CD34細胞を増大濃度の化合物の存在下、メチルセルロース系
で増殖させた。14日後、コロニーを顕微鏡でスコアリングし、IC50濃度を
全コロニー産生の用量−応答パターンから計算した(表5)。P3、P16、P
23およびP27は前駆細胞に対して低い抑制活性を有するかまたは抑制活性を
有せず、IC50は>50μMであった。P28は強い抑制活性を有し、IC は8.5μMであり、P12は中位の作用を有し、IC50は37μMであっ
た。
【0119】 CD34 HPCのコロニー産生のスコアリングも様々であった。P3およ
びP16は異なるタイプの骨髄コロニーの産生において有意の差異を引き起こさ
なかった。P12、P23、P27およびP28とともに培養すると、P27を
例外として(CFU−Mは有意に低下しなかった)、CFU−E、CFU−Gお
よびCFU−Mについて有意に低いコロニー産生という結果となった。CFU−
GMおよびCFU−MIXについては試験した化合物で有意の差異は認められな
かった。DMSOを用いた対照の半固体培養は、対照の培養と有意の差異はなか
った。
【0120】 FCMセルソーターを用いて単離した成人骨髄CD34CD38細胞から
開始してプレ−CFUを培養した。新規化合物を種々の濃度で一次14日液体培
養液に加えた。IC50を、二次メチルセルロース培養後に全コロニー産生から
の用量−応答曲線から計算した(表5)。P16(CFUよりもプレ−CFUで
一層活性であった)を例外として、作用はCFUでの作用と同様の範囲であった
【0121】実施例9 cdkインヒビターの有糸分裂阻害活性 中期で停止させた(metaphase-arrested)アフリカツメガエル(Xenopus)卵
抽出物をBlow "J. Cell Biol." 1993, 122: 993に以前に記載された方法により
調製し、液体窒素中に貯蔵した。細胞膜を除去した(demembranated)アフリカ
ツメガエル精子の核をBlow & Laskey "Cell" 1986; 47: 577に記載された方法に
より調製した。解凍後、抽出物に25mMのホスホクレアチン、5μg/mlの
クレアチンホスホキナーゼ、250μg/mlのシクロヘキシミド、[α−32 P]dATP(DNA合成アッセイのため)を添加した。細胞膜を除去した精子
核を3ng/μl DNA抽出物の最終精子濃度で加え、ついで試験すべきCD
Kインヒビターを種々の濃度で加えた。間期の核に集合し、完全な期−濃縮核エ
ンベロープ(complete phase-dense nuclear envelope)を有する精子核の量を
評価することにより、種々のCDKインヒビターによるM期促進因子を添加1.
5時間後にモニターした。0.3mMのCaClを加えて抽出物を間期に移し
、3時間後にTCA共沈により[α−32P]dATP取り込みの総量を測定す
ることによって、DNA合成を評価した。
【0122】 0.1〜2μMの範囲のcdkインヒビターの濃度(表6参照)では、染色体
は非常に密なままであり、核エンベロープは認められなかった。4〜6μMおよ
びそれより高い濃度では、間期の核が部分的に密でなくなった(decondensed)
クロマチンおよび完全な核エンベロープとともに出現した。複製は1〜5μMの
被験CDKインヒビターで有意に抑制された。抑制効果を検出しうるようにする
ためには、間期抽出物の最初の15分のインキュベーションでおそらく充分であ
る。
【0123】
【表6】
【0124】実施例10 本発明の新規化合物のインビトロ細胞障害活性 比色アッセイの基礎として用いたパラメータの1つは生きた細胞の代謝活性で
ある。たとえば、テトラゾリウム塩MTTを用いるマイクロタイターアッセイは
、今や細胞の増殖および細胞障害を定量するために広く用いられている。たとえ
ば、このアッセイは、医薬のスクリーニングプログラムおよび化学感度試験に用
いられている。代謝的に活性な細胞のみがテトラゾリウム塩を開裂するので、こ
れらアッセイは生きた細胞のみを検出する。MTTアッセイの場合、黄色の可溶
性テトラゾリウム塩は還元されて着色した水に不溶性のホルマザン塩となる。可
溶化した後、生成したホルマザンは通常のELISAプレートリーダーで570
nm(最大吸収)にて簡便かつ迅速に定量することができる。還元されたホルマ
ザンの量は培養液中の生きた細胞の数に対応する。
【0125】 本発明の化合物の通常のスクリーニングのため、ヒトTリンパ性白血病細胞株
CEM;前骨髄球HL−60および単球U937白血病;乳癌細胞株MCF−7
、BT549、MDA−MB−231;神経膠芽細胞腫U87MG細胞;子宮頚
癌細胞HELA;肉腫細胞U20SおよびSaos2;肝細胞癌腫HepG2;
マウス不死化骨髄マクロファージB2.4およびB10A.4;P388D1およ
びL1210白血病;B16およびB16F10メラノーマを用いた。細胞をNu
nc/Corning 80cmプラスチック組織培養フラスコ中に維持し、細胞培養培
地(5g/lのグルコース、2mMのグルタミン、100U/mlのペニシリン
、100μg/mlのストレプトマイシン、10%ウシ胎仔血清および重炭酸ナ
トリウムを添加したDMEM)で培養した。
【0126】 特定の細胞型および予期される標的細胞密度(細胞増殖特性に基づいてウエル
当たり2500〜30000細胞)に従って調製および希釈した細胞浮遊液をピ
ペット(80μl)で96ウエルマイクロタイタープレートに加えた。接種物を
安定化のために37℃および5%COで24時間、プレインキュベーションさ
せた。目的とする試験濃度の4倍希釈を0時点で20μlアリコートにてマイク
ロタイタープレートのウエルに加えた。通常、被験化合物を6つの4倍希釈にて
評価した。通常の試験では最も高いウエル濃度は266.7μMであるが、これ
は試薬に応じて変わりうるものである。すべての薬剤濃度について2つずつ調べ
た。被験化合物との細胞のインキュベーションは、37℃にて5%CO雰囲気
および100%の湿度で72時間続けた。インキュベーションの最終時点でMT
Tを用いて細胞をアッセイした。10μLのMTTストック溶液を各ウエルにピ
ペッティングし、さらに1〜4時間インキュベートした。このインキュベーショ
ン期間の後、100μl/ウエルの10%SDS(水中)(pH5.5)を加え
た後にさらに37℃にて一夜インキュベートしてホルマザンを可溶化した。光学
密度(OD)をラブシステムiEMSリーダーMF(UK)を用いて540nm
にて測定した。腫瘍細胞生存率(TCS)を以下の式を用いて計算した:TCS
=(OD(薬剤に暴露されたウエル)/平均OD(対照ウエル))×100%。TC
50値(腫瘍細胞の50%に対して致死的な薬剤濃度)を得られた用量−応答
曲線から計算した。
【0127】 新規化合物の細胞障害活性を種々の組織発生学的および種の起源の細胞株のパ
ネルで試験した(表7)。試験した全ての腫瘍細胞株で同等の活性が見出された
。注目すべきことには、細胞周期関連タンパク質、たとえばHL−60、BT5
49、Hela、U20S、MDA−MB231、およびSaos2の種々の変
異や欠失を有する細胞株でプリン誘導体の同一の効果が認められた。このことは
、これら物質が腫瘍抑制遺伝子(すなわちp53、Rbなど)の種々の変化を有
する腫瘍においても同等に有効であることを示している。重要なことに、この観
察は、フラボピリドールや関連化合物(その生物学的活性はp53の状態に依存
する)から本発明のプリン誘導体を区別するものである。
【0128】
【表7】
【0129】実施例11 新規化合物は腫瘍細胞においてアポトーシスを誘導する 新規化合物によって誘導された細胞障害活性のメカニズムを分析するには、ア
ポトーシスを他の主要な細胞死の形態である壊死と区別することが重要である。
まず、組織レベルではアポトーシスは炎症を殆どまたは全く引き起こさない。と
いうのは、隣接する細胞、とりわけマクロファージは細胞外液に放出されるより
も該細胞の萎縮した部分を包み込むからである。対照的に壊死では細胞の内容物
は細胞外液に放出され、それゆえ近接する細胞に刺激作用を有し、炎症を引き起
こす。第二に、細胞レベルではアポトーシスを起こした細胞は、細胞質の萎縮お
よびブレビング(blebbing)、ミトコンドリアを含む細胞オルガネラの構造の保
持、クロマチンの凝縮および縁取り(margination)、核の断片化、およびアポ
トーシス体(apoptotic bodies)の生成(これらの全てが全ての細胞型で認めら
れるわけではないが)を示す。第三に、分子レベルでは多数の生化学的過程がア
ポトーシスの誘導に重要な役割を担っている。しかしながら、これら生化学的過
程の大部分はよく理解されておらず、該過程はプロテアーゼおよびヌクレアーゼ
の活性化という結果となり、最終的に重要な生物学的巨大分子−タンパク質およ
びDNAを破壊する。細胞死のアポトーシスと壊死との検出のために2つの独立
した方法:蛍光顕微鏡による形態の評価およびTUNEL法を用いたフローサイ
トメトリーによりDNA断片化の分析、を用いた。
【0130】アポトーシスおよび細胞周期分布の決定 顕微鏡観察: 細胞の核形状の分析を、蛍光色素ヘキスト33342(λEXmax346n
m;λEMmax460nm)(Sigma)をリン酸緩衝液食塩水(PBS)中で
0.1mg/mlにて調製して培地に最終濃度2μg/mlにて加え、臭化エチ
ジウム(EB)(λEXmax540nm;λEMmax625nm)(Sigma
)をPBS中で100μg/mlにて調製して培地に最終濃度2μg/mlにて
加えて行った(Lizard, 1995)。各試料について100個の細胞をカウントし、
アポトーシスのパーセントを決定した。
【0131】 TdT媒体dUTPニック末端ラベリング(TUNEL): 対照および新規化合物処理した細胞培養をPBSで洗浄し、氷上で1%緩衝ホ
ルムアルデヒド(pH7.4)で15分間固定した。PBSで洗浄後、細胞を7
0%冷(−20℃)エタノール中で透過性にし、4℃に少なくとも1時間移した
。PBS中で再水和した後、細胞を50μl/ウエルのTUNEL反応混合液(
Boehringer Mannheim)で標識した。細胞をこの溶液中で37℃にて40分間イ
ンキュベートし、PBSで洗浄し、5μg/mlのEBおよび0.1%RNアー
ゼを含む500μlのPBS中に再浮遊させた。4℃で30分間インキュベート
した後、個々の細胞の緑色(FITC−dUTP)および赤色(EB−DNA)
の蛍光をFACscanフローサイトメーター(Gorczyca, 1993)で測定した。
各実験操作には、負の対照(TUNEL反応混合液の代わりに、末端基転移酵素
なしのウエル当たり50μlの標識溶液とともにインキュベートした、固定し透
過性にした細胞)および正の対照(DNアーゼI(100μg/ml;DNA鎖
の切断を誘発する)とともにインキュベートした、固定し透過性にした細胞)が
含まれていた。
【0132】 DNA染色と組み合わせたアポトーシスのフローサイトメトリー検出は、アポ
トーシスを引き起こした細胞を同定すると同時にその細胞周期での位置をも評価
することができる。この方法を用いて、被験化合物によってアポトーシスが細胞
周期に特異的に開始されるかもしれないことについての情報を提供した。TUN
EL法によって2%を超えるアポトーシス細胞が検出され、得られたアポトーシ
ス事象の総数が2000を超える場合には、DNA含量も同時に測定した。アポ
トーシスを引き起こした集団内で、種々の細胞周期の分析および計算を反復曲線
フィッティング法(iterative curve fitting procedures)(Verity software
house, INCからのModFit LT 細胞周期分析ソフトウエア)により行った。
【0133】新規化合物のアポトーシス促進(pro-apoptotic)作用 アポトーシスおよび壊死の蛍光顕微鏡分析: 種々の用量の新規化合物(「P」ナンバーによる化合物は実施例8の表5に示
してある)で処理した細胞培養をアポトーシスについて顕微鏡で調べた。アポト
ーシスを引き起こした細胞は非常に鮮やかなヘキスト33342蛍光を示すのに
対し、生きた細胞は非常にかすかな蛍光を示す。後期のアポトーシス細胞または
二次壊死細胞は、明るい赤色の臭化エチジウム蛍光とともに断片化した核を示す
。一次壊死細胞は赤色の蛍光を示し、断片化した核を有しない。これら異なる特
徴の実例を図3に示す(化合物P12とともにインキュベートしたJurkat T細
胞株)。
【0134】 図4は、P23、P27およびP28とともにインキュベートしたKG1細胞
の顕微鏡観察の結果を示す。生きた細胞、アポトーシスを引き起こした細胞、壊
死(=一次壊死;その後にアポトーシスを引き起こさない)細胞および二次壊死
細胞(=後期アポトーシス;壊死に発展する)を、新規化合物への暴露後6時間
、12時間、24時間、48時間および72時間で区別をつけてスコアリングし
た。3つの生成物について異なるアポトーシス誘導パターンを観察することがで
きた。アポトーシスの誘導はP23およびP28とともにインキュベートした後
に早く生じ、P27とともにインキュベートした後には一層遅く生じる。
【0135】 アポトーシスのフローサイトメトリー検出および細胞周期分析: 新規化合物によるKG1細胞のアポトーシス死の誘導をTUNEL反応法を用
いて確認した(図5)。P23については、細胞周期のG−G期でのアポト
ーシス細胞数が全ての時点での対照細胞(未処理培養)に比べて一層高いが、有
意の差異は検出されなかった(図6a)。P27とともにKG1細胞株をインキ
ュベートすると24時間後に検出しうるアポトーシスという結果となる。G
期でのアポトーシス細胞のパーセントは経時的に増大し、一方、S+S
M期でのアポトーシス細胞数は減少する。対照細胞とアポトーシス細胞との間の
これら差異は72時間後には有意であった(p=0.035)。TUNELによ
って測定されるように、インキュベートした培養において対照(生成物のインキ
ュベーションなし)集団と非アポトーシス集団との間には有意の差異は検出され
なかった(図6b)。P28への暴露は異なる時間応答を示す:アポトーシスは
インキュベーションの6時間に既に検出された。インキュベーションの6〜12
時間後には、アポトーシスの集団は主としてS期から進展しているように思われ
る。G−G期でのアポトーシス細胞は24時間後に経時的に増大する。イン
キュベートした培養において対照集団と非アポトーシス集団との間で有意の差異
は検出されなかった(図6c)。
【0136】実施例12 免疫抑制活性 特異的な細胞性免疫の最も重要なパラメータの1つは、抗原またはポリクロー
ナルなマイトジェンに対するリンパ球の増殖的応答である。正常な哺乳動物の末
梢血リンパ球の大部分は休止細胞からなる。抗原または非特異的なポリクローナ
ルマイトジェンはリンパ球を活性化する能力を有し、このことは細胞内代謝(ミ
トコンドリア活性、タンパク質合成、核酸合成、幼若細胞の生成および細胞の増
殖)の劇的な変化によって達成される。リンパ球増殖を選択的に抑制する能力を
有する化合物は強力な免疫抑制剤である。リンパ球の増殖応答を測定するために
様々なインビトロアッセイが開発されている。最も一般的に用いられているのは H−チミジン取り込み法である。
【0137】 細胞増殖の際、細胞が2つの娘細胞に分割される前にDNAが複製される必要
がある。この細胞の2倍化とDNA合成との密接な関係は、細胞の増殖を評価す
るのに極めて魅力的である。標識したDNA前駆体を細胞培養液に加えておいた
なら、まさに分割しようとする細胞はそのような標識ヌクレオチドをそのDNA
中に取り込むであろう。伝統的に、そのようなアッセイは放射性標識ヌクレオシ
ド、とりわけトリチウム化チミジン([H]−TdR)の使用を含む。細胞のD
NAに取り込まれた[H]−TdRの量は液体シンチレーションカウンティング
により定量する。
【0138】 ヒトのヘパリン処理末梢血を、健康な志願者からひじ静脈穿孔により得た。血
液をPBSに希釈し(1:1)、単球をフィコール−ハイパック密度勾配(Phar
macia、1.077g/ml)中の2200rpmでの遠心分離を30分間行うこ
とにより分離した。遠心分離後、リンパ球をPBSで洗浄し、細胞培養培地(R
PMI1640、2mMのグルタミン、100U/mlのペニシリン、100μ
g/mlのストレプトマイシン、10%ウシ胎仔血清および重炭酸ナトリウム)
に再浮遊させた。
【0139】 細胞を1100000細胞/mlの標的密度に希釈し、ピペット(180μl
)で96/ウエルマイクロタイタープレートに加えた。目的とする試験濃度の4
倍希釈を0時点で20μlアリコートにてマイクロタイタープレートのウエルに
加えた。通常、被験化合物を6つの4倍希釈にて評価した。通常の試験では最も
高いウエル濃度は266.7μMであった。すべての薬剤濃度について2つずつ
調べた。刺激しなかった対照を除いて全てのウエル50μlのコンカナバリンA
(25μg/ml)で活性化した。被験化合物との細胞のインキュベーションを
、37℃にて5%CO雰囲気および100%の湿度で72時間続けた。インキ
ュベーションの最終時点でMTTを用いて細胞を[H]−TdRを用いてアッセ
イした。
【0140】 細胞培養液をウエル当たり0.5μCi(ストック溶液500μCi/mlを
20μl)とともに37℃および5%COにて6時間インキュベートした。自
動セルハーベスターを用いて細胞を水中で溶解させ、マイクロタイタープレート
の形態でガラス繊維フィルター上にDNAを吸着させた。[H]−TdRを取り
込んだDNAはフィルター上に保持されるのに対し、取り込まなかった物質は素
通りした。フィルターを室温にて一夜乾燥させ、10〜20mlのシンチレータ
ー(scintillant)を入れた試料バッグに密封した。各フィルター中に存在する[ H]−TdRの量(cpm)を、ベータプレート液体シンチレーションカウン
ターでシンチレーションカウンティングすることにより決定した。免疫抑制の有
効量(ED)を以下の式を用いた計算した:ED=(cpm(薬剤に暴露された
ウエル)/平均cpm(対照ウエル))×100%。ED50値(リンパ球の50
%の増殖を抑制する薬剤濃度)を得られた用量−応答曲線から計算した。
【0141】 置換アデニンの免疫抑制活性を評価するため、ポリクローナルなマイトジェン
によって誘発された正常なヒトリンパ球の増殖を抑制する能力を分析した(表8
)。本発明者らのデータは、本発明の化合物がH−チミジン取り込みに対して
ぎりぎりの活性しか有しないにも拘わらず、活性化リンパ球の増殖を有効に抑制
することを示している。インビトロ条件下での新規な誘導体の免疫抑制有効量は
1〜20μMに近かった。
【0142】
【表8】
【0143】実施例13 抗ウイルス活性 HIV−1およびHIV−2によって誘発された細胞病理に対する本発明の化
合物の活性をヒトリンパ球MT−4細胞で調べた。細胞(300000細胞/m
l)を100 CCID50(1 CCID50は、実験条件下で細胞の50%に
細胞病理作用を引き起こすウイルス量である)のHIV−1またはHIV−2に
感染させ、種々の希釈の被験化合物を入れたマイクロタイタープレートの200
μlウエルに加えた。感染細胞培養液を加湿COインキュベーター中、37℃
にて5日間インキュベートした。ウイルスの細胞病理作用を、トリパンブルー染
色によりMT−4細胞の生存を決定することによって調べた。その結果を原型化
合物との比較により表9にまとめて示す。
【0144】 表9はまた、マウス胚繊維芽細胞C3H/3T3細胞においてMSVによって
誘発されたトランスフォーメーションに対する新規化合物の活性試験の結果をも
示す。細胞を48ウエルの1mlウエル中に植え付け、80PFU(プラーク形
成単位)に60〜90分間暴露した。その後、ウイルスを除去し、適当な濃度の
被験化合物を含む培地を加えた(ウエル当たり1ml)。感染6日後、MSVに
よって誘発された細胞培養のトランスフォーメーションを顕微鏡で調べた。その
結果を原型化合物との比較により表9にまとめて示す。
【0145】
【表9】
【0146】
【0147】 式IのPMP(N−(2−ホスホノメトキシプロピル)誘導体)およびPME(
N−(2−ホスホノメトキシエチル)誘導体)は、インビトロで顕著な抗HIV活
性を示した。HIV−1およびHIV−2は被験化合物に対する感受性において
差異はなかった。(R)−PMP化合物は2〜3μg/mlでレトロウイルスに対
して顕著な抑制作用を有し、100μg/mlで細胞に対して毒性でなかった。
その選択指標(細胞毒性用量/抗ウイルス活性用量の比)は、原型化合物PME
に比べて優れていることがわかった。PMEの(S)−エナンシオマーは顕著な抗
ウイルス活性を欠いていた。(R)−PMPDは最も優れてレトロウイルスの複製
に対して抑制作用を示し(ED50は0.01〜0.1μg/ml)、100μg
/mlで細胞に対して毒性でなかった。抗ウイルス活性および毒性の欠如の両観
点からPMEAおよび他の原型化合物よりも優れていることがわかった。その選
択指標はHIV−1およびHIV−2については2000よりも高かった。
【0148】実施例14 乾燥カプセル剤 それぞれ0.25gの上記式I、IIおよびIIIで示されるプリン誘導体の
1つを活性成分として含む5000個のカプセル剤を以下のようにして調製する
組成 活性成分 1250g タルク 180g コムギデンプン 120g ステアリン酸マグネシウム 80g ラクトース 20g製法 上記粉末物質をメッシュ幅0.6mmのふるいに通す。この混合物の0.33g
の部分をカプセル充填機の助けをかりてゼラチンカプセルに移す。
【0149】実施例15 ソフトカプセル剤 それぞれ0.05gの上記式I、IIおよびIIIで示されるプリン誘導体の
1つを活性成分として含む5000個のソフトゼラチンカプセル剤を以下のよう
にして調製する:組成 活性成分 250g ラウログリコール 2リットル製法 粉末にした活性成分をLauroglykolR(ラウリン酸プロピレングリコール、Gatt
efosse S. A.、サンプリースト、フランス)に懸濁し、湿潤粉砕機で約1〜3μ
mの粒径に破砕する。各場合に混合物の0.419gの部分をカプセル充填機の
助けをかりてソフトゼラチンカプセルに移す。
【0150】実施例16 ソフトカプセル剤 それぞれ0.05gの上記式I、IIおよびIIIで示されるプリン誘導体の
1つを活性成分として含む5000個のソフトゼラチンカプセル剤を以下のよう
にして調製する:組成 活性成分 250g PEG400 1リットル Tween 80 1リットル製法 粉末にした活性成分をPEG400(Mrが380〜約420のポリエチレン
グリコール、Sigma、フルカ、アルドリッチ、米国)およびTweenR 80(ポリオキ
シエチレンソルビタンモノラウレート、Atlas Chem. Inc.、米国;Sigma、フル
カ、アルドリッチ、米国より提供)に懸濁し、湿潤粉砕機で約1〜3mmの粒径
に破砕する。各場合に混合物の0.43gの部分をカプセル充填機の助けをかり
てソフトゼラチンカプセルに移す。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 本発明のプリン誘導体の用量−応答曲線を示す。幾つかの化合
物に対する骨髄性白血病KG1細胞株の応答を示す。
【図1B】 本発明のプリン誘導体の用量−応答曲線を示す。幾つかの化合
物に対する骨髄性白血病KG1細胞株の応答を示す。
【図1C】 本発明のプリン誘導体の用量−応答曲線を示す。幾つかの化合
物に対する骨髄性白血病KG1細胞株の応答を示す。
【図2】 正常なPHA−刺激リンパ球と造血細胞株との比較を示してあり
、P23(正常なPBMCに対するよりもKG1に対して有意に一層有効である
)を例外としてリンパ球の方が細胞株に比べて本発明の幾つかの新規な化合物に
対して一層感受性であることを示している。
【図3】 化合物P12とともにインキュベートしたJurkat T細胞株にお
ける種々の時点でのアポトーシス誘導の顕微鏡観察結果を示す。
【図4A】 P23、P27およびP28とともにインキュベートしたKG
1細胞の顕微鏡観察の結果を示す。本発明の化合物に6時間、12時間、24時
間、48時間および72時間暴露した後に、生きた細胞、アポトーシスを起こし
た細胞、壊死細胞および二次壊死細胞を評価した。
【図4B】 P23、P27およびP28とともにインキュベートしたKG
1細胞の顕微鏡観察の結果を示す。本発明の化合物に6時間、12時間、24時
間、48時間および72時間暴露した後に、生きた細胞、アポトーシスを起こし
た細胞、壊死細胞および二次壊死細胞を評価した。
【図4C】 P23、P27およびP28とともにインキュベートしたKG
1細胞の顕微鏡観察の結果を示す。本発明の化合物に6時間、12時間、24時
間、48時間および72時間暴露した後に、生きた細胞、アポトーシスを起こし
た細胞、壊死細胞および二次壊死細胞を評価した。
【図5】 P23、P27およびP28とともに72時間インキュベートし
た後に細胞株KG1においてTUNEL法によって検出される、DNA断片化(
アポトーシス)を示す細胞のパーセントを示すグラフである。
【図6A】 臭化エチジウム(EB)を用いたDNA染色によって検出され
る、G−G相にあるKG1細胞のパーセントを示すグラフである;a)P2
3;b)P27;c)P28。EBと組み合わせたTUNELは、G−G
あるアポトーシスを起こした細胞(アポトーシス集団)および非アポトーシス細
胞(正常な集団)のパーセントを示す。
【図6B】 臭化エチジウム(EB)を用いたDNA染色によって検出され
る、G−G相にあるKG1細胞のパーセントを示すグラフである;a)P2
3;b)P27;c)P28。EBと組み合わせたTUNELは、G−G
あるアポトーシスを起こした細胞(アポトーシス集団)および非アポトーシス細
胞(正常な集団)のパーセントを示す。
【図6C】 臭化エチジウム(EB)を用いたDNA染色によって検出され
る、G−G相にあるKG1細胞のパーセントを示すグラフである;a)P2
3;b)P27;c)P28。EBと組み合わせたTUNELは、G−G
あるアポトーシスを起こした細胞(アポトーシス集団)および非アポトーシス細
胞(正常な集団)のパーセントを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 37/02 A61P 37/02 37/06 37/06 C07D 473/34 361 C07D 473/34 361 473/40 473/40 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (71)出願人 ウスタフ・エクスペリメンタルニ・ボタニ キー・アカデミー・ヴェド・セスケ・レプ ブリキー Ustav experimentaln i botaniky Akademie ved Ceske republik y チェッコ、シーゼット−160 00プラハ6、 レズヴォヨーワ135番 (72)発明者 リボール・ハヴリセク チェッコ、シーゼット−141 04プラハ4、 ヴルテスカ2766番 (72)発明者 ウラディミール・クリストフ チェッコ、シーゼット−702 00オストラ ヴァ、クリジコワ10番 (72)発明者 ヴェラ・シグレロワ チェッコ、シーゼット−120 00プラハ、 リムスカ10番 (72)発明者 レネ・レノベル チェッコ、シーゼット−785 01ステルン ベルク、フラヴニ・ナム12番 (72)発明者 アンリ・ファン・オンケレン ベルギー、ベー−2100アントワープ、イェ ー・フェルボフェンレイ75番 (72)発明者 ズウィ・ニサン・ベルネマン ベルギー、ベー−2018アントワープ、シン ト・トーマスストラート61番 (72)発明者 ヘルマン・スレヘルス ベルギー、ベー−2243プレ−ザントホーフ ェン、エルゼンドレーフ17番 (72)発明者 エドハルト・エスマンス ベルギー、ベー−2000アントワープ、フル ーネンボルハーラーン171番 (72)発明者 ミロスラフ・ストルナド チェッコ、シーゼット−779 00オロモウ ク、ザパドニ25番 (72)発明者 カトリーン・フェルメーレン ベルギー、ベー−9150クライベケ、フォッ センストラート26番 【要約の続き】

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式I: 【化1】 (式中、 Zは、NまたはCH、ただし、最大1つのZがCHである; R6は、H、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、(置換)シクロアルキル、(置
    換)シクロアルキルアルキル、(置換)シクロへテロアルキル、(置換)アリー
    ルアルキル、(置換)へテロアルキル、(置換)へテロアリールアルキルまたは
    R6'−X [式中、Xは、−NH−、−N(アルキル)−、−O−または−S−;および R6'は、(置換)シクロアルキル、(置換)アリール、(置換)へテロ環、(
    置換)へテロアリール、(置換)アリールアルキル、(置換)シクロへテロアル
    キル、(置換)へテロアリールアルキル、(置換)へテロアルキル、(置換)シ
    クロアルキルアルキルまたは(置換)シクロへテロアルキルアルキル]; R8は、H、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、カルボキシル、シアノ、ニトロ
    、アミド、スルホ、スルファミド、カルバミノ、(置換)アルキル、(置換)ア
    シル、(置換)シクロアルキル、(置換)シクロへテロアルキル、(置換)アリ
    ールアルキル、(置換)へテロアルキル、(置換)へテロアリール、(置換)へ
    テロ環、(置換)へテロアリールアルキル、(置換)シクロアルキルアルキル、
    (置換)アリール、(置換)シクロへテロアルキルアルキルまたはR8'−X [式中、Xは、−NH−、−N(アルキル)−、−O−または−S−;および R8'は、H、(置換)アルキル、(置換)アシル、アミド、スルホ、(置換)
    シクロアルキル、(置換)アリール、(置換)へテロ環、(置換)へテロアリー
    ル、(置換)アリールアルキル、(置換)シクロへテロアルキル、(置換)へテ
    ロアリールアルキル、(置換)へテロアルキル、(置換)シクロアルキルアルキ
    ルまたは(置換)シクロへテロアルキルアルキル]; R2は、H、ハロゲン、アミド、カルバミノ、カルボキシル、スルファミド、(
    置換)アルキル、(置換)シクロアルキル、(置換)シクロアルキルアルキル、
    (置換)アリールアルキル、(置換)へテロアルキル、(置換)へテロアリール
    アルキル、(置換)シクロへテロアルキルアルキルまたはR2'−X [式中、Xは、−NH−、−N(アルキル)−、−O−または−S−; R2'は、H、(置換)アルキル、(置換)アシル、アミド、スルホ、カルバミ
    ノ、(置換)シクロアルキル、(置換)アリール、(置換)へテロ環、(置換)
    へテロアリール、(置換)アリールアルキル、(置換)シクロへテロアルキル、
    (置換)へテロアリールアルキル、(置換)へテロアルキル、(置換)シクロア
    ルキルアルキルまたは(置換)シクロへテロアルキル];および R9は、H、(置換)アルキル、(置換)アシル、カルボキシル、アミド、スル
    ホ、スルファミド、カルバミノ、(置換)シクロアルキル、(置換)シクロアル
    キルアルキル、(置換)シクロへテロアルキルアルキル、(置換)シクロへテロ
    アルキル、(置換)アリール、(置換)へテロ環、(置換)へテロアリール、(
    置換)アリールアルキル、(置換)へテロアリールアルキル、(置換)へテロア
    ルキル;または−(CH)−R9' [式中、n=1−2;および R9'は−X(CH)Y ここで、Xは、−O−、−S−、−NH−、−N(アルキル)−; m=1−2; Yは、カルボキシル、アミド、スルホ、スルファミド、ヒドロキシ、アルコキシ
    、メルカプト、アルキルメルカプト、アミノ、アルキルアミノ、カルバミノ、−
    PO(OH)、−PO(Oアルキル)、−PO(NHアルキル)、−PO(Oア
    ルキル)(NHアルキル)、−PO(OH)(Oアルキル)、−PO(OH)(NHアルキ
    ル)];または R9は、−(CHCHD)−R9' [式中、R9'は−X(CH)Y ここで、Xは、−O−、−S−、−NH−、−N(アルキル)−; m=1−2; Yは、カルボキシル、アミド、スルホ、スルファミド、ヒドロキシ、アルコキシ
    、メルカプト、アルキルメルカプト、アミノ、アルキルアミノ、カルバミノ、−
    PO(OH)、PO(Oアルキル)、−PO(NHアルキル)、−PO(OH)(O
    アルキル)、−PO(OH)(NHアルキル)、−PO(Oアルキル)(Nアルキル);
    および Dは(置換)アルキル]; R2、R6、R8またはR9のうちの少なくとも1つはカテコール基または関連
    基で置換されたアミンである) で示されるプリン誘導体および関連アザ−デアザアナログおよび薬理学的に許容
    しうるその塩。
  2. 【請求項2】 式Iにおいて、 R6が、 H、 ハロゲン; アミノ; ヒドロキシル; −シクロアルキル、たとえば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキ
    シルまたはアダマンチル(少なくとも1のハロゲン、アミノ、ヒドロキシ、シア
    ノ、ニトロ、メルカプト、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ア
    ルキルメルカプト、カルボキシル、アミド、スルホ、スルファミドまたはカルバ
    ミノで任意に置換されていてよい); −シクロアルキルアルキル(−R−シクロアルキル)(式中、Rは低級アルキ
    ル、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、エチニル、
    プロペニルまたはプロピニル(少なくとも1のハロゲン、アミノ、ヒドロキシ、
    メルカプト、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルメルカ
    プト、カルボキシル、アミド、スルホ、スルファミドまたはカルバミノで任意に
    置換されていてよい)); −アリールアルキル(−R−Ar)(式中、Rは低級アルキル、たとえば、メ
    チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、プロピニル、プロペニル、ま
    たはエチニル、Arはフェニル、ビフェニル、テトラヒドロナフチル、ナフチル
    、アントリル、インデニル、またはフェナントリル(シクロアルキルにおいて定
    義した1またはそれ以上の基で任意に置換されていてよい)); −へテロアルキル(−R−Het)(式中、Rは低級アルキル、たとえば、メ
    チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、プロピニル、プロペニル、ま
    たはエチニル、Hetはチエニル、フリル、ピラニル、ピロリル、イミダゾリル
    、ピラゾリル、ピリジル、ピラゾリニル、ピリミジニル、ピリダジニル、イソチ
    アゾリル、またはイソキサゾリル(シクロアルキルにおいて定義した置換基で任
    意に置換されていてよい)); −へテロアリールアルキル(−R−HetAr)(式中、Rは低級アルキル、
    たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、プロピニル、プ
    ロペニル、またはエチニル、HetArは、ベンゾチエニル、ナフトチエニル、
    ベンゾフラニル、クロメニル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、キ
    ノリル、イソキノリル、フタラジニル、キナキサリニル、シノリニル、またはキ
    ナゾリニル(シクロアルキルにおいて定義した置換基で任意に置換されていてよ
    い)); −シクロへテロアルキル(−R−シクロへテロアルキル)(式中、Rは低級ア
    ルキル、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、プロピ
    ニル、プロペニル、またはエチニル、シクロへテロアルキルは、ピロリジニル、
    ピペリジニル、モルホリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、またはキノ
    クリジニルであり、該シクロへテロアルキル環は、少なくとも1のヒドロキシル
    、アミノ、メルカプト、カルボキシル、アミドまたはスルホ置換基で任意に置換
    されている);または R6'−X [式中、Xは、−NH−、−O−、−S−または−N(アルキル)−、ここでアル
    キルは−N(置換アリールアルキル)−、たとえば、ジ置換およびトリ置換ベンジ
    ル(少なくとも1のハロゲン、シアノ、ニトロ、メルカプト、アルコキシ、アル
    キルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルメルカプト、カルボキシル、アミド、
    スルホ、スルファミドまたはカルバミノで置換)、またはα−(アミノメチル)
    −ジおよびトリ置換ベンジル(ベンジルにおいて定義したのと同じ置換基で置換
    );および R6'は、 H、 −アシル(−C(O)R)(式中、Rは、シクロアルキル、シクロアルキルアル
    キル、アリール、へテロ環、へテロアルキル、へテロアリール、アリールアルキ
    ル、シクロへテロアルキル、シクロへテロアルキルアルキルまたはへテロアリー
    ルアルキル(たとえば、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、メルカプト、アルコ
    キシ、アルキルメルカプト、アルキルアミノ、カルボキシル、アミド、スルホ、
    スルファミドまたはカルバミノなどの1〜4の置換基で任意に置換)); −アミド(−C(O)NRR')(式中、RおよびR'はそれぞれ独立に、H、C −Cシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、へテロ環、へテ
    ロアルキル、へテロアリール、アリールアルキル、シクロへテロアルキル、シク
    ロへテロアルキルアルキルまたはへテロアリールアルキルであってよく、Rおよ
    びR'はベンジルおよびフェニルなどの適当な置換基で任意に置換されている)
    ; −スルホ(−SOR)(Rは、H、C−Cシクロアルキル、シクロアル
    キルアルキル、アリール、へテロ環、へテロアルキル、へテロアリール、アリー
    ルアルキル、シクロへテロアルキル、シクロへテロアルキルアルキルまたはへテ
    ロアリールアルキル(たとえば、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、メルカプト
    、カルボキシル、アミドまたはカルバミノなどの1〜4の置換基で任意に置換)
    ); −カルバミノ(−NHC(O)R)(式中、Rは、シクロアルキル、シクロアル
    キルアルキル、アリール、へテロ環、へテロアルキル、へテロアリール、アリー
    ルアルキル、シクロへテロアルキル、シクロへテロアルキルアルキルまたはへテ
    ロアリールアルキル(たとえば、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、メルカプト
    、カルボキシル、アミドまたはカルバミノなどの1〜4の置換基で任意に置換)
    ); −シクロアルキル(たとえば、ハロゲン(クロロまたはフルオロなど)、アミ
    ノ、ヒドロキシル、メルカプト、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミ
    ノ、アルキルメルカプト、カルボキシル、アミド、スルホ、スルファミド、カル
    バミノ、ニトロまたはシアノなどの1〜4の置換基で任意に置換); −シクロアルキルアルキル(−R(シクロアルキル))(式中、Rは、分枝鎖
    または直鎖で飽和または不飽和の低級アルキル、たとえば、メチル、エチル、プ
    ロピル、イソプロピル、アリル、プロパルジル、イソペンテニルまたはイソブテ
    ニルであり、シクロアルキルは(置換)シクロアルキルにおける定義と同じ;こ
    こでアルキル並びにシクロアルキルは、たとえば、ハロゲン、アミノ、ヒドロキ
    シル、メルカプト、カルボキシル、アミドまたはカルバミノなどの1〜4の置換
    基で任意に置換されている); −アリール、たとえば、フェニル、ビフェニル、ナフチル、テトラヒドロナフ
    チル、フルオレニル、インデニルまたはフェナントレニル(置換シクロアルキル
    において定義した1〜4の置換基、たとえばクロロ、フルオロ、ヒドロキシル、
    アミノ、カルボキシルまたはアミドで任意に置換); −へテロ環,たとえば、チエニル、フリル、ピラニル、ピロリル、イミダゾリ
    ル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、イソチ
    アゾリルまたはイソキサゾリル(シクロアルキルにおいて定義した1〜4の置換
    基で任意に置換); −へテロアルキル(−R−Het)(式中、Rは低級アルキル、たとえば、メ
    チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、プロピニル、プロペニルまた
    はエチニル、Hetはへテロ環における定義と同じ(シクロアルキルにおいて定
    義した1〜4の置換基で任意に置換)); −へテロアリール(−R−HetAr)(式中、Rは低級アルキル、たとえば
    、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、プロピニル、またはプロ
    ペニル、HetArは、ベンゾチエニル、ナフトチエニル、ベンゾフラニル、ク
    ロメニル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、キノリニル、イソキノ
    リニル、フタラジニル、キナキサリニル、シノリニルまたはキナゾリニル;該へ
    テロアリール環は、置換シクロアルキルにおいて定義した1〜4の置換基で任意
    に置換されている); −アリールアルキル(−RAr)(式中、Rは、分枝鎖または直鎖で飽和また
    は不飽和のC−C低級アルキル、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イ
    ソプロピル、ビニル、プロピニルまたはプロペニル;ここでアルキル並びにアリ
    ール環は、置換シクロアルキルにおいて定義した1〜4の独立の置換基で任意に
    置換されている); −シクロへテロアルキル、たとえば、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリ
    ニル、ピロリジニルまたはイミダゾリジニル;シクロへテロアルキル環は、置換
    シクロアルキルにおいて定義した1〜4の置換基で任意に置換されている; −シクロへテロアルキルアルキル(−R(シクロへテロアルキル))(式中、
    Rはアリールアルキルにおける定義と同じ、アルキル並びにシクロへテロアルキ
    ル環は、置換シクロアルキルにおいて定義した1〜4の置換基で任意に置換され
    ている); −へテロアリールアルキル(−R−HetAr)(式中、Rは、分枝鎖または
    直鎖で飽和または不飽和の低級アルキル、たとえば、メチル、エチル、プロピル
    、イソプロピル、ビニル、プロピニル、プロペニル、アリル、プロパルジルまた
    はイソペンテニル、HetArは、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、クロメニ
    ル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、キノリニル、フタラジニル、
    キノキサリニル、キナゾリニル、カルバゾリル、アクリジニル、インドリニルま
    たはイソインドリニル;RおよびHetArは、アルキル、置換アルキル、ハロ
    ゲン、ヒドロキシル、アミノ、メルカプト、カルボキシルまたはアミドで任意に
    置換されている)]; R2が、 H ハロゲン −C−C分枝鎖または直鎖で飽和または不飽和の低級アルキル、たとえば
    、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ビニル、ア
    リル、エチニル、プロペニル、プロピニルまたはイソペンテン−2−イル(ハロ
    ゲン、アミノ、ヒドロキシ、メルカプト、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアル
    キルアミノ、アルキルメルカプト、カルボキシル、アミド、スルホ、スルファミ
    ドまたはカルバミノで任意に置換); −C−C15シクロアルキル、たとえば、シクロプロピル、シクロペンチル
    、シクロヘキシル、またはアダマンチル; −シクロアルキル(ハロゲン、アミノ、ヒドロキシ、メルカプト、アルコキシ
    、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルメルカプト、カルボキシル、ア
    ミド、スルホ、スルファミドまたはカルバミノで任意に置換); −シクロアルキルアルキル(−R−シクロアルキル)(式中、Rは低級アルキ
    ル、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、エチニル、
    プロペニルまたはプロピニル); −アリールアルキル(−R−Ar)(式中、Rは低級アルキル、たとえば、メ
    チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、プロピニル、プロペニルまた
    はエチニル、Arは、フェニル、ビフェニル、テトラヒドロナフチル、ナフチル
    、アントリル、インデニルまたはフェナントリル(シクロアルキルにおいて定義
    した基で任意に置換)); −へテロアルキル(−R−Het)(式中、Rは低級アルキル、たとえば、メ
    チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、プロピニル、プロペニルまた
    はエチニル、Hetは、チエニル、フリル、ピラニル、ピロリル、イミダゾリル
    、ピラゾリル、ピリジル、ピラゾリニル、ピリミジニル、ピリダジニル、イソチ
    アゾリルまたはイソキサゾリル(シクロアルキルにおいて定義した置換基で任意
    に置換)); −へテロアリールアルキル(−R−HetAr)(式中、Rは低級アルキル、
    たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、プロピニル、プ
    ロペニルまたはエチニル、HetArは、ベンゾチエニル、ナフトチエニル、ベ
    ンゾフラニル、クロメニル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、キノ
    リニル、イソキノリニル、フタラジニル、キナキサリニル、シノリニルまたはキ
    ナゾリニル; −シクロへテロアルキル(−R−シクロへテロアルキル)(式中、Rは低級ア
    ルキル、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、プロピ
    ニル、プロペニルまたはエチニル、シクロへテロアルキルは、ピロリジニル、ピ
    ペリジニル、モルホリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニルまたはキヌクリ
    ジニル(ヒドロキシル、アミノ、メルカプト、カルボキシル、アミドまたはスル
    ホ置換基で任意に置換));または R2'−X [式中、Xは、−NH−、−O−、−S−または−N(アルキル)−、(式中、ア
    ルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、エチニル、アリ
    ル、プロパルジルまたはイソペンテニル);および R2'は、 −H −C−C分枝鎖または直鎖で飽和または不飽和アルキル、たとえば、メチ
    ル、エチル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ビニル、アリル、プロペニル
    、プロパルジル、プロピニル、イソペンテニル、またはイソブテニル(たとえば
    、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、メルカプト、アルコキシ、アルキルメルカ
    プト、アルキルアミノ、カルボキシル、アミド、スルホ、スルファミドまたはカ
    ルバミノなどの1〜3の置換基で任意に置換); −アシル(−C(O)R)(式中、Rは、分枝鎖または直鎖で飽和または不飽和
    の低級アルキル、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル
    、イソブチル、ビニル、アリル、プロペニル、プロパルジル、プロピニル、イソ
    ペンテニルまたはイソブテニル(たとえば、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、
    メルカプト、アルコキシ、アルキルメルカプト、アルキルアミノ、カルボキシル
    、アミド、スルホ、スルファミドまたはカルバミノなどの1〜3の置換基で任意
    に置換)); −アミド(−C(O)NRR')(式中、RおよびR'はそれぞれ独立に、H、C −C分枝鎖または直鎖で飽和または不飽和アルキル、RまたはR'は、たと
    えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ビニル
    、アリル、プロペニルまたはプロパルジルなどの適当な置換基で任意に置換され
    ている); −スルホ(−SOR)(式中、Rは、H、または分枝鎖または直鎖で飽和ま
    たは不飽和のC−Cアルキル(ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、メルカプ
    ト、カルボキシル、アミドまたはカルバミノで任意に置換)); −カルバミノ(−NHC(O)R)(式中、Rは、分枝鎖または直鎖で飽和また
    は不飽和のアルキル、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ア
    リル、プロパルジル、イソペンテニルまたはイソブテニル、またはRはヒドロキ
    シル、アミノ、アルコキシまたはアルキルアミノであり、Rはハロゲン、アミノ
    、ヒドロキシル、メルカプト、カルボキシルまたはアミドで任意に置換されてい
    る); −C−C15シクロアルキル、たとえば、シクロプロピル、シクロペンチル
    またはシクロヘキシル; −シクロアルキル(たとえば、ハロゲン(クロロまたはフルオロなど)、アミ
    ノ、ヒドロキシル、メルカプト、アルコキシ(メトキシなど)、アルキルアミノ
    、ジアルキルアミノ、アルキルメルカプト、カルボキシル、アミド、スルホ、ス
    ルファミド、カルバミノ、ニトロまたはシアノなどの1〜3の置換基で任意に置
    換); −シクロアルキルアルキル(−R(シクロアルキル))(式中、Rは、分枝鎖
    または直鎖で飽和または不飽和の低級アルキル、たとえば、メチル、エチル、プ
    ロピル、イソプロピル、アリル、プロパルジル、イソペンテニルまたはイソブテ
    ニル、シクロアルキルは置換シクロアルキルにおける定義と同じ; −アリール、たとえば、フェニル、ビフェニル、ナフチル、テトラヒドロナフ
    チル、フルオレニル、インデニルまたはフェナントレニル(置換シクロアルキル
    において定義した1〜3の置換基で任意に置換); −へテロ環,たとえば、チエニル、フリル、ピラニル、ピロリル、イミダゾリ
    ル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、イソチ
    アゾリルまたはイソキサゾリル(置換シクロアルキルにおいて定義した1〜2の
    置換基で任意に置換); −へテロアルキル(−R−Het)(式中、Rは低級アルキル、たとえば、メ
    チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、プロピニル、プロペニルまた
    はエチニル、Hetはへテロ環基における定義と同じ(置換シクロアルキルにお
    いて定義した1〜2の置換基で任意に置換)); −へテロアリール(−R−HetAr)(式中、Rは、メチル、エチル、プロ
    ピル、イソプロピル、ビニル、プロピニルまたはプロペニル、HetArは、ベ
    ンゾチエニル、ナフトチエニル、ベンゾフラニル、クロメニル、インドリル、イ
    ソインドリル、インダゾリル、キノリニル、イソキノリニル、フタラジニル、キ
    ナキサリニル、シノリニルまたはキナゾリニル; −アリールアルキル(−RAr)(式中、Rは、分枝鎖または直鎖で飽和また
    は不飽和のC−C低級アルキル、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イ
    ソプロピル、ビニル、プロピニルまたはプロペニル;アリール環は、置換シクロ
    アルキルにおいて定義した1〜3の置換基で任意に置換されている); −シクロへテロアルキル、たとえば、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリ
    ニル、ピロリジニルまたはイミダゾリジニル(置換シクロアルキルにおいて定義
    した1〜2の置換基で任意に置換); −シクロへテロアルキルアルキル(−R(シクロへテロアルキル))(式中、
    Rはアリールアルキルにおける定義と同じ、シクロへテロアルキル環は、シクロ
    アルキルにおいて定義した1〜2の基で任意に置換されている); −へテロアリールアルキル(−R−HetAr)(式中、Rは、分枝鎖または
    直鎖で飽和または不飽和の低級アルキル、たとえば、メチル、エチル、プロピル
    、イソプロピル、ビニル、プロピニル、プロペニル、アリル、プロパルジルまた
    はイソペンテニル、HetArは、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、クロメニ
    ル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、キノリニル、フタラジニル、
    キノキサリニル、キナゾリニル、カルバゾリル、アクリジニル、インドリニルま
    たはイソインドリニル;RおよびHetArは、ハロゲン、ヒドロキシル、アミ
    ノ、メルカプト、カルボキシルまたはアミドで任意に置換されている)]; R8が、H、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、カルボキシル、シアノ、ニトロ
    、アミド、スルホ、スルファミド、カルバミノ;または (置換)アルキル、アシル、(置換)シクロアルキル、(置換)シクロへテロア
    ルキル、シクロアルキルアルキル、(置換)アリール、アリールアルキル、へテ
    ロ環、(置換)へテロアリール、へテロアルキルまたはへテロアリールアルキル
    ;これら基はR2における定義と同じ;またはR8'−X [式中、Xは、−NH−、−O−、−S−または−N(アルキル)−;ここで、ア
    ルキルはC−Cアルキル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニ
    ル、アリルまたはプロパルジル; R8'は、(置換)アルキル、アシル、アミド、(置換)シクロアルキル、(置
    換)シクロへテロアルキル、シクロアルキルアルキル、(置換)アリール、アリ
    ールアルキル、へテロ環、(置換)へテロアリール、へテロアルキルまたはへテ
    ロアリールアルキル;これら基はR2'における定義と同じ]; R9が、H、(置換)アルキル、アシル、アミド、カルボキシル、スルホ、カル
    バミノ、(置換)シクロアルキル、(置換)シクロへテロアルキル、シクロアル
    キルアルキル、(置換)アリール、アリールアルキル、へテロ環、(置換)へテ
    ロアリール、へテロアルキルまたはへテロアリールアルキル;これら基はR2に
    おける定義と同じ;または−(CH)−R9' [式中、n=1−2;および R9'は、−X(CH)−Y ここで、Xは、−O−、−S−、−NH−または−N(アルキル)−;アルキルは
    、直鎖または分枝鎖で飽和または不飽和のC−Cアルキル、たとえば、メチ
    ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、アリルまたはプロパルジル; m=1−2;および Yは、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、アルコキシ、アルキルメルカプト、ア
    ルキルアミノ、カルボキシル、スルホ、スルファミド、カルバミノ、−PO(O
    H)、PO(Oアルキル)(OH)、PO(Oアルキル)、−PO(Oアルキル)(N
    Hアルキル)、−PO(NHアルキル)、−PO (NHアルキル)(OH);または
    −(CHCHD)−R9' [式中、R9'は−X(CH)−Y ここで、Xは、−O−、−S−、−NH−または−N(アルキル)−;アルキルは
    、直鎖または分枝鎖で飽和または不飽和のC−Cアルキル、たとえば、メチ
    ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ビニル、アリルまたはプロパルジル; m=1−2; Yは、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、アルコキシ、アルキルメルカプト、ア
    ルキルアミノ、カルボキシル、スルホ、スルファミド、カルバミノ、−PO(O
    H)、−PO(Oアルキル)(OH)、−PO(Oアルキル)、−PO(Oアルキル
    )(NHアルキル)、−PO(NHアルキル)またはPO (NHアルキル)(OH);
    および Dが低級アルキル(Yで任意に置換)]である、請求項1に記載のプリン誘導体
  3. 【請求項3】 一般式IIまたはIII: 【化2】 (式中、 Zは、N、NHまたはCH,ただしへテロ環構造IIおよびIIIは3または4
    のN原子を含む; R2、R6およびR9は、請求項1または2の定義と同じ;および R8は、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、メルカプト、アミド、アシル、(置
    換)アルキル、カルボキシル、スルホ、スルファミド、カルバミノ、(置換)シ
    クロアルキル、(置換)アリール、へテロ環、(置換)へテロアリール、アリー
    ルアルキル、(置換)シクロへテロアルキル、へテロアルキル、へテロアリール
    アルキル、シクロアルキルアルキルまたはシクロへテロアルキルアルキル;また
    は R8'−X [式中、Xは、−O−、−S−、−NH−または−N(アルキル)−;および R8'は、(置換)アルキル、(置換)シクロアルキル、(置換)アリール、へ
    テロ環、(置換)へテロアリール、アリールアルキル、(置換)シクロへテロア
    ルキル、へテロアルキル、へテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキルま
    たはシクロへテロアルキルアルキル]; 式II中の5員環の両方のZがNである場合はR8は存在せず; 式III中の5員環の両方のZがNである場合はR8は該環のいずれかのZに結
    合し;または 式IIおよびIII中の5員環の特定の1つのZがCHまたはCHである場合は
    R8は当該特定の1つのZに結合する; R2、R6、R8またはR9のうちの少なくとも1つはカテコール基または関連
    基で置換されたアミンである)で示される、請求項1または2に記載のプリン誘
    導体。
  4. 【請求項4】 R6がカテコール基または関連基で置換されたアミンである
    、請求項1ないし3のいずれかに記載のプリン誘導体。
  5. 【請求項5】 6−(3,4−ジヒドロキシベンジル)アミノプリン、6−(3
    ,4−ジヒドロキシベンジル)アミノ−9−イソプロピルプリン、2−(1−ヒド
    ロキシメチルプロピルアミノ)−6−(3,4−ジヒドロキシベンジル)アミノ−9
    −イソプロピルプリン、2−()−(2−ヒドロキシメチルピロリジン−1−イ
    ル)−6−(3,4−ジヒドロキシベンジル)アミノ−9−イソプロピルプリン、2
    −(2−アミノプロピルアミノ)−6−(3,4−ジヒドロキシベンジル)アミノ−
    9−イソプロピルプリン、2−(2−ヒドロキシプロピルアミノ)−6−(3,4−
    ジヒドロキシベンジル)−アミノ−9−イソプロピルプリン、2−()−(1−イ
    ソプロピル−2−ヒドロキシエチルアミノ)−6−(3,4−ジヒドロキシベンジ
    ル)アミノ−9−イソプロピルプリン、6−[N−(3,4−ジヒドロキシベンジル
    )−N−メチル]アミノ−9−イソプロピルプリン、6−[N−(3,4−ジヒドロ
    キシベンジル)−N−メチル]アミノプリン、6−[N−(3,4−ジヒドロキシベ
    ンジル)−N−メチル]アミノ−8−フルオロプリン、6−[N−(3,4−ジヒド
    ロキシベンジル)−N−メチル]アミノ−9−イソプロピルプリン、2−(2−ヒ
    ドロキシプロピルアミノ)−6−[N−(3,4−ジヒドロキシベンジル)−N−メ
    チル]アミノ−9−イソプロピルプリン、2−()−1−イソプロピル−2−ヒ
    ドロキシエチルアミノ−6−[N−(3,4−ジヒドロキシベンジル)−N−メチル
    ]アミノ−9−イソプロピルプリン、6−[1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)
    エチル]アミノ−9−イソプロピルプリン、6−[1−(3,4−ジヒドロキシフェ
    ニル)エチル]アミノプリン、6−[1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エチル]
    アミノ−8−フルオロプリン、6−[1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エチル
    ]アミノ−9−イソプロピルプリン、2−(2−ヒドロキシプロピルアミノ)−6
    −[1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エチル]アミノ−9−イソプロピルプリ
    ン、2−()−(1−イソプロピル−2−ヒドロキシエチルアミノ−6−[1−(
    3,4−ジヒドロキシフェニル)エチル]アミノ−9−イソプロピルプリン、2−( )−(1−イソプロピル−2−ヒドロキシエチルアミノ−6−[N−(2−(3,4
    −ジヒドロキシフェニル)エチル)−N−メチル]アミノ−9−イソプロピルプリ
    ン、6−[N−(2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エチル)−N−メチル]アミ
    ノ−9−イソプロピルプリン、6−[N−(2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)
    エチル)−N−メチル]アミノ−8−ブロモ−9−イソプロピルプリン、6−[N
    −(2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エチル)−N−メチル]アミノプリン、6
    −(R,S)−ヒドロキシ−1−フェニルエチルアミノ−9−イソプロピルプリン
    、6−[(R,S)−(1−フェニル−2−ヒドロキシエチル)アミノプリン、2−(
    1R−イソプロピル−2−ヒドロキシエチルアミノ)−6−[(R)−(1−フェニ
    ル−2−ヒドロキシエチル)アミノ]−9−イソプロピルプリン、2−()−(1
    −イソプロピル−2−ヒドロキシエチルアミノ−6−[(R,S)−(1−フェニル
    −2−ヒドロキシエチル)アミノ]イソプロピルプリン、2−クロロ−6−[(R,
    S)−(1−フェニル−2−ヒドロキシエチル)アミノ]−9−イソプロピルプリン
    、2−クロロ−6−[(R,S)−1−フェニル−2−ヒドロキシエチル)アミノ]プ
    リン、6−[(R,S)−(1−フェニル−2−ヒドロキシエチル)−9−(R)−(2
    −ホスホノメトキシプロピル)プリン、6−[N−(3,4−ジヒドロキシベンジル
    )−N−メチル]アミノ−9−(R)−(2−ホスホノメトキシプロピル)プリン、2
    −アミノ−6−[(R,S)−(1−フェニル−2−ヒドロキシエチル)−9−(R)−
    (2−ホスホノメトキシプロピル)プリン、2−アミノ−6−[N−(3,4−ジヒ
    ドロキシベンジル)−N−メチル]アミノ−9−(R)−(2−ホスホノメトキシプ
    ロピル)プリン、2−アミノ−6−(3,4−ジヒドロキシベンジル)アミノ−9−
    (R)−(2−ホスホノメトキシプロピル)プリン、および2−アミノ−6−[N−(
    2−3,4−ジヒドロキシフェニル)エチル)−N−メチル]アミノ−9−(R)−(
    2−ホスホノメトキシプロピル)プリンよりなる群から選ばれる、請求項1ない
    し4のいずれかに記載のプリン誘導体。
  6. 【請求項6】 式IにおいてR6置換基が請求項1ないし3のいずれかに記
    載のとおりである6−置換プリン誘導体の製造方法であって、6−クロロプリン
    をn−ブタノールに溶解し、ついで適当なアミンおよび過剰のトリエチルアミン
    と反応させることを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 式IにおいてR6およびR9置換基が請求項1ないし3のい
    ずれかに記載のとおりである6,9−ジ置換プリン誘導体の製造方法であって、
    6−置換プリン誘導体をDMSOまたはDMFに溶解し、ついで粉末炭酸カルシ
    ウムと反応させ、ついでR−ハロゲンと反応させることを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 式IにおいてR6、R8およびR9置換基が請求項1ないし
    3のいずれかに記載のとおりである6,8,9−トリ置換プリン誘導体の製造方法
    であって、6,9−ジ置換プリンをS臭素化し(Br、CHCl、−20
    ℃)、ついでC−Brを求核試薬によりS置換することを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 式IにおいてR2およびR6置換基が請求項1ないし3のい
    ずれかに記載のとおりである2,6−ジ置換プリン誘導体の製造方法であって、
    2,6−ジクロロプリンを適当な求核試薬と反応させ、ついで第二の求核試薬と
    160〜180℃の温度で反応させてC−Clの置換を行うことを特徴とする
    方法。
  10. 【請求項10】 式IにおいてR2、R6およびR9置換基が請求項1ない
    し3のいずれかに記載のとおりである2,6,9−トリ置換プリン誘導体の製造方
    法であって、2−クロロ−6−置換プリン誘導体をアルキル化し、ついでR
    SHまたはR−NHと反応させることを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 式IにおいてR2およびR9置換基が請求項1ないし3の
    いずれかに記載のとおりである2,9−ジ置換プリン誘導体の製造方法であって
    、DMSOまたはDMF中の2,6−ジクロロプリンに粉末炭酸カリウムを加え
    、ついでR−ハロゲンを加え、その後、C−Clの選択的な水素化分解によ
    り2−クロロ−9−アルキルプリンを得、最後に適当な求核試薬と140〜18
    0℃の温度で反応させてC−Clの求核置換を行うことを特徴とする方法。
  12. 【請求項12】 式IにおいてR2、R6およびR8置換基が請求項1ない
    し3のいずれかに記載のとおりであるプリン誘導体の製造方法であって、2,6
    −ジ置換プリン誘導体を臭素化して2,6,8−トリ置換プリン誘導体を得、つい
    で過剰の求核試薬と160〜180℃の温度で反応させて2,6−ジ置換−8−
    ブロモプリン中のCBrの置換を行うことを特徴とする方法。
  13. 【請求項13】 式IにおいてR2、R6およびR9置換基が請求項1ない
    し3のいずれかに記載のとおりであるプリン誘導体の製造方法であって、2,6
    −ジクロロプリンをアルキル化することを特徴とする方法。
  14. 【請求項14】 サイクリン依存性キナーゼタンパク質のインヒビターとし
    て使用するためのものである、請求項1ないし5のいずれかに記載のプリン誘導
    体。
  15. 【請求項15】 抗ウイルス剤、有糸分裂阻害剤、増殖抑制剤、免疫調節剤
    、免疫抑制剤、抗炎症剤、抗菌剤および/または抗腫瘍剤として使用するための
    ものである、請求項1ないし5のいずれかに記載のプリン誘導体。
  16. 【請求項16】 α−アドレナリンレセプター、β−アドレナリンレセプタ
    ーおよび/またはプリンレセプターのモデュレーターとして使用するためのもの
    である、請求項1ないし5のいずれかに記載のプリン誘導体。
  17. 【請求項17】 造血細胞および癌細胞の増殖のインヒビターとして使用す
    るためのものである、請求項1ないし5のいずれかに記載のプリン誘導体。
  18. 【請求項18】 癌細胞におけるアポトーシスのインデューサーとして使用
    するためのものである、請求項1ないし5のいずれかに記載のプリン誘導体。
  19. 【請求項19】 ヒトまたは動物の体を処置するのに使用するためのもので
    ある、請求項1ないし5および14ないし18のいずれかに記載のプリン誘導体
  20. 【請求項20】 請求項1ないし5および14ないし19のいずれかに記載
    の1またはそれ以上のプリン誘導体および薬理学的に許容しうる担体または希釈
    剤を含む医薬組成物。
  21. 【請求項21】 アフィニティー吸着マトリックスの製造のための請求項1
    ないし5および14ないし18のいずれかに記載のプリン誘導体の使用。
  22. 【請求項22】 請求項1ないし5および14ないし19のいずれかに記載
    の1またはそれ以上のプリン誘導体の有効量を薬理学的に許容しうる担体ととも
    に哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物において細胞増殖を抑制する方法。
  23. 【請求項23】 請求項1ないし5および14ないし19のいずれかに記載
    の1またはそれ以上のプリン誘導体の有効量を薬理学的に許容しうる担体ととも
    に哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物においてウイルス感染を治療する方
    法。
  24. 【請求項24】 任意に1またはそれ以上の細胞増殖抑制剤とともに請求項
    1ないし5および14ないし18のいずれかに記載の1またはそれ以上のプリン
    誘導体の有効量を薬理学的に許容しうる担体とともに哺乳動物に投与することを
    含む、哺乳動物において癌を治療する方法。
  25. 【請求項25】 請求項1ないし5および14ないし19のいずれかに記載
    の1またはそれ以上のプリン誘導体の有効量を薬理学的に許容しうる担体ととも
    に哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物において免疫刺激を抑制する方法。
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