JP2003338579A - 放熱板付き配線基板 - Google Patents
放熱板付き配線基板Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 配線基板と放熱板とを導電性樹脂から成る接
合層を介して強固に接合することができるとともに、配
線基板の接地または電源導体層と放熱板とを電気的に良
好かつ安定に接続することが可能な放熱板付き配線基板
を提供すること。 【解決手段】 配線基板1の下面に被着された接地また
は電源導体層6と、この接地または電源導体層6の一部
を露出させるようにして部分的に被着された熱硬化性樹
脂から成る絶縁層12とに、金属製の放熱板2を導電性
フィラーおよび熱硬化性樹脂から成る接合層15を介し
て接合して成る放熱板付き配線基板において、接地また
は電源導体層6の絶縁層12から露出する部位の厚みを
厚くした。
合層を介して強固に接合することができるとともに、配
線基板の接地または電源導体層と放熱板とを電気的に良
好かつ安定に接続することが可能な放熱板付き配線基板
を提供すること。 【解決手段】 配線基板1の下面に被着された接地また
は電源導体層6と、この接地または電源導体層6の一部
を露出させるようにして部分的に被着された熱硬化性樹
脂から成る絶縁層12とに、金属製の放熱板2を導電性
フィラーおよび熱硬化性樹脂から成る接合層15を介し
て接合して成る放熱板付き配線基板において、接地また
は電源導体層6の絶縁層12から露出する部位の厚みを
厚くした。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路素
子等の半導体素子を収容するための半導体素子収納用パ
ッケージに用いられる放熱板付き配線基板に関するもの
である。 【0002】 【従来の技術】従来、MPU等の半導体素子を収容する
ための半導体素子収納用パッケージに使用される放熱板
付き配線基板は、例えば図2に断面図で示すように、中
央部に半導体素子20を収容するための段状の貫通穴2
1aを有する配線基板21と、この配線基板21の下面
に貫通穴21aを塞ぐように接合層23を介して接合さ
れており、上面中央部に半導体素子20が搭載される搭
載部22aを有する上下面が平坦な銅等の金属材料から
成る放熱板22とから主に構成されている。 【0003】この従来の放熱板付き配線基板において
は、配線基板21は、例えばガラスクロスにエポキシ樹
脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて成る二枚の絶縁板2
4、25を同じくガラスクロスにエポキシ樹脂等の熱硬
化性樹脂を含浸させて成る接着層26を介して積層した
絶縁基板に配線導体27や接地または電源導体28等を
被着形成して成る。絶縁基板を構成する絶縁板24に
は、その中央部に半導体素子20よりも若干大きな貫通
穴24aが形成されているとともに、その上面の貫通穴
24a周辺から外周部にかけて配線導体層27およびそ
の下面の略全面に接地または電源導体層28が被着され
ており、絶縁板25には、その中央部に貫通穴24aよ
りも大きな貫通穴25aが形成されているとともに、そ
の上面に外部接続導体29が被着されている。そして、
絶縁板24、25および接着層26から成る絶縁基板の
外周部には、複数の貫通孔30が設けられており、貫通
孔30の内壁には配線導体層27や接地または電源導体
層28と外部接続導体29とを電気的に接続する貫通導
体31が被着されている。さらに、配線基板21の下面
には接地または電源導体層28の一部および貫通導体3
1が下面に露出している部分に、接地または電源導体層
28と放熱板22との接合を強固なものとするとともに
放熱板22と配線導体層27との不要な電気的短絡を防
止するためにエポキシ樹脂から成る絶縁層32が被着さ
れている。そして、この接地または電源導体層28と絶
縁層32の下面に放熱板22が金属粉末等の導電性フィ
ラーを含有するエポキシ樹脂等の導電性接着樹脂からな
る接合層23を介して接合されており、接地または電源
導体層28と放熱板22とが、この接合層23により電
気的に導通されている。 【0004】そして、この従来の放熱板付き配線基板に
よれば、放熱板22の搭載部22aに半導体素子20を
搭載するとともに、この半導体素子20の各電極を配線
導体層27にボンディングワイヤ33等の電気的接続手
段を介して電気的に接続し、しかる後、外部接続導体2
9に半田ボール等から成る外部接続部材34を接合する
とともに貫通穴21a内へ図示しない封止用樹脂をポッ
ティングして半導体素子20を気密に封止することによ
り製品としての半導体装置となる。 【0005】なお、配線基板21の下面に放熱板22を
接合層23を介して接合するには、接地または電源導体
層28および絶縁層32が被着された配線基板21の下
面に、未硬化の熱硬化性樹脂と導電性フィラーとの混合
物から成る導電性接着剤ペーストを印刷塗布するととも
に、その導電性接着剤ペーストに放熱板22を当接させ
て上下から加圧しながら導電性接着剤ペーストを熱硬化
させる方法が採用されている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の放熱板付き配線基板によると、配線基板21の接地
または電源導体層28の下面に絶縁層32が部分的に被
着されていることから、この絶縁層32により配線基板
21と放熱板22とが接合層23を介して強固に接合さ
れるものの、接地または電源導体層28の下面と絶縁層
32の下面との間に絶縁層32の厚みに対応した大きな
段差が形成されることから、導電性樹脂から成る接合層
23の厚みが接地または電源導体層28と接合する部位
で極めて厚いものとなり、そのような厚い接合層23に
より接地または電源導体層28と放熱板22との間の電
気抵抗が高いものとなる。また、配線基板21と放熱板
22とを接合する際に、接合層23と接地または電源導
体層28との間の大きな段差部に気泡が巻き込まれやす
く、そのため両者の間にボイドや密着不良が発生してし
まいやすい。したがって、放熱板22と接地または電源
導体層28とを電気的に良好かつ安定に接続することが
困難であるという問題点を有していた。 【0007】本発明は、かかる従来の問題点に鑑み案出
されたものであり、その目的は、配線基板と放熱板とを
導電性樹脂から成る接合層を介して強固に接合すること
ができるとともに、配線基板の接地または電源導体層と
放熱板とを電気的に良好かつ安定に接続することが可能
な放熱板付き配線基板を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の放熱板付き配線
基板は、中央部に半導体素子収納用の貫通穴を有する絶
縁基板と、該絶縁基板の前記貫通穴周辺の上面にその一
端が位置するように配設された配線導体層と、前記絶縁
基板の下面に被着された接地または電源導体層と、該接
地または電源導体層が被着された前記絶縁基板の下面に
前記接地または電源導体層の一部を露出させるようにし
て被着された熱硬化性樹脂から成る絶縁層と、前記接地
または電源導体層の露出部および前記絶縁層に、前記貫
通穴を塞ぐようにして導電性フィラーおよび熱硬化性樹
脂から成る接合層を介して接合された金属製の放熱板と
を具備して成る放熱板付き配線基板において、前記接地
または電源用導体は、前記絶縁層から露出した部位が前
記絶縁層で覆われた部分よりも厚いことを特徴とするも
のである。 【0009】本発明の半導体素子収納用パッケージによ
れば、接地または電源用導体は、絶縁層から露出した部
位が絶縁層で覆われた部分よりも厚いことから、接地ま
たは電源導体と絶縁層との間に形成される段差が小さい
ものとなり、接合層の厚みが接地または電源導体層と接
合する部位で極めて厚くなることがない。したがって、
接地または電源導体層と放熱板とを接合層を介して低い
電気抵抗で接続することができる。また、接地または電
源導体と絶縁層との間に形成される段差が小さいことか
ら、配線基板と放熱板とを接合層を介して接合する際
に、接地または電源導体層と絶縁層との間の段差部に気
泡が巻き込まれにくいので、両者の間にボイドや密着不
良が発生することがなく、両者を電気的に良好かつ安定
に接続することができる。 【0010】 【発明の実施の形態】次に、本発明の放熱板付き配線基
板を添付の図面に基づいて説明する。図1は、本発明の
放熱板付き配線基板の実施の形態の一例を示す断面図で
ある。図中、1は配線基板、2は放熱板であり、主とし
てこれらで半導体素子3を搭載するための放熱板付き配
線基板が構成されている。なお、本例では、中央部に半
導体素子3を収容する空所を形成するための貫通穴4a
を有する絶縁板4と、中央部に貫通穴4aより大きい貫
通穴7aを有する絶縁板7とを接着層9を介して接着し
て絶縁基板を形成した例を示している。そして、絶縁板
4にはその上面に配線導体層5および下面に接地または
電源導体層6が被着されており、絶縁板7にはその上面
に外部接続導体8が被着されている。また、絶縁板4と
絶縁板7とを接着層9を介して接着した絶縁基板の外周
部には複数の貫通孔10が形成されており、これらの貫
通孔10の内壁には貫通導体11が被着されている。な
お、接地または電源導体層6は、半導体素子3の接地電
極または電源電極のどちらかに電気的に接続され、それ
により接地導体層として機能したり、電源導体層として
機能したりする。 【0011】配線基板1を構成する絶縁板4や7は、例
えばガラス繊維やアラミド繊維のクロスにエポキシ樹脂
やビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂を含
浸させて成る略四角枠状であり、配線導体層5や接地ま
たは電源導体層6や外部接続導体8の支持体として機能
するとともに、貫通穴4a、7a内に半導体素子3を収
容するための空所を形成する。 【0012】このような絶縁板4や7は、例えばガラス
クロスに未硬化のエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸
させてなるシートを得るとともに、これを熱硬化させる
ことによって形成され、貫通穴4aや7aは、硬化した
絶縁板4、7に切削加工を施すことにより形成される。 【0013】また、これらの絶縁板4、7を接着する接
着層9は、同じくガラス繊維やアラミド繊維等から成る
クロスにエポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂
等の熱硬化性樹脂を含浸させて成り、絶縁板4と7とを
接着する接着部材として機能する。なお、絶縁板4と7
とは、ガラス繊維等から成るクロスに未硬化のエポキシ
樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて成る接着層9用のシ
ートを絶縁板4と7との間に挟むとともに、これを熱硬
化させることにより接着層9を介して接着されている。 【0014】絶縁板4の上面に被着された配線導体層5
は、銅箔等の金属から成り、貫通穴4aの開口近傍から
外周部にかけて複数の帯状パターンに被着形成されてい
る。この配線導体層5は、半導体素子3の各電極を外部
電気回路に電気的に接続するための導電路の一部として
機能し、その貫通穴4a近傍部位には半導体素子3の各
電極がボンディングワイヤ13を介して接続され、その
外周部は貫通導体11に接続されている。 【0015】また、絶縁板4の下面に被着された接地ま
たは電源導体層6は、銅箔等の金属から成り、絶縁板4
の下面の略全面に被着形成されている。この接地または
電源導体層6は、半導体素子3に接地または電源電位を
供給するとともに、配線導体層5の特性インピーダンス
を所定の値に調整する機能を有し、貫通導体11に電気
的に接続されている。 【0016】このような配線導体層5や接地または電源
導体層6は、絶縁板4用の未硬化のシートの上下面に銅
箔を貼着しておくとともに、そのシートを硬化させた
後、シートに貼着させた銅箔をフォトリソグラフィー技
術により所定のパターンにエッチングすることにより形
成される。 【0017】また、絶縁板7の上面に被着された外部接
続導体8は、外部電気回路との接続用導体として機能
し、貫通導体11に電気的に接続するようにして形成さ
れている。そして、この外部接続導体8には、半田ボー
ル等からなる外部接続部材14が取着される。この外部
接続導体8は、配線導体層5や接地または電源導体層6
と同様に銅箔から成り、絶縁板7用の未硬化のシートの
上面に銅箔を貼着しておくとともに、そのシートを硬化
させた後、シートに貼着させた銅箔をフォトリソグラフ
ィー技術により所定のパターンにエッチングすることに
より形成される。 【0018】なお、配線導体層5および外部接続導体8
は、通常、5〜50μm程度の厚みである。高速の信号
を伝達させるという観点からは5μm以上の厚みが好ま
しく、配線導体層5や外部接続導体8を寸法精度良く加
工するためには50μm以下の厚みとしておくことが好
ましい。また、これらの配線導体層5および外部接続導
体8の露出する表面には、通常であれば1〜30μm程
度の厚みのニッケルめっき層および0.1〜3μm程度
の厚みの金めっき層が無電解めっき法や電解めっき法に
より順次被着されている。それにより、配線導体層5お
よび外部接続導体8の酸化腐食を有効に防止することが
できるとともに、配線導体層5とボンディングワイヤ1
3との電気的接続および外部接続導体8と外部接続部材
14との電気的接続を良好となすことができる。 【0019】また、貫通孔10の内壁に被着された貫通
導体11は配線導体層5や接地または電源導体層6と外
部接続導体8とを電気的に接続させる接続導体として機
能し、配線基板1の上面から下面にかけて穿孔された多
数の貫通孔10の内壁に厚みが4〜50μm程度の銅め
っき層を無電解めっき法や電解めっき法を採用して被着
することにより形成されている。なお、貫通導体11の
厚みが4μm未満では、配線導体層5や接地または電源
導体層6と外部接続導体8とを電気的に良好に接続する
ことが困難となる傾向にあり、他方、50μmを超える
と、そのような厚みの貫通導体11を形成するために長
時間を要し、配線基板1を製造する効率が極めて低いも
のとなる傾向にある。 【0020】さらに、接地または電源導体層6が被着さ
れた配線基板1の下面には、エポキシ樹脂等の熱硬化性
樹脂から成る絶縁層12が、接地または電源導体層6の
一部を例えば枠状に露出させるようにして部分的に被着
形成されている。この絶縁層12は、配線基板1に放熱
板2を強固に接合させるための接合用下地部材として機
能し、接地または電源導体層6および絶縁層12に放熱
板2が導電性フィラーと熱硬化性樹脂とから成る導電性
の接合層15を介して接合されることにより配線基板1
と放熱板2とが接合されているとともに、接地または電
源導体層6と放熱板2とが電気的に接続されている。こ
の絶縁層12にはシリカ等の無機絶縁物粉末から成る無
機フィラーを5〜50質量%程度含有させてもよい。そ
のような無機フィラーを含有させることにより絶縁層1
2の熱膨張係数を調整することができるとともに、絶縁
層12の耐熱性等を向上させることができる。このよう
な絶縁層12は、未硬化のエポキシ樹脂等の熱硬化性樹
脂ペーストを配線基板1の下面に部分的に塗布した後、
これを熱硬化させることにより形成される。 【0021】このように、本発明の放熱板付き配線基板
においては、熱硬化性樹脂から成る絶縁層12が配線基
板1の下面に、接地または電源導体層6の一部を露出さ
せるようにして部分的に被着されていることから、この
絶縁層12を介して配線基板1と放熱板2とが接合層1
5により強固に接合される。このとき、絶縁層12は、
接合層15と配線基板1とを強固に固着させるためのア
ンカーとして作用し、絶縁層12中の熱硬化性樹脂と接
合層15中の熱硬化性樹脂とが強固に接合することによ
り配線基板1と放熱板2とが強固に接合される。 【0022】この場合、接地または電源導体層6の下面
に占める絶縁層12の面積比率を5%〜40%とするこ
とにより、配線基板1と接合層15との接合性が特に向
上する。接地または電源導体層6の下面に占める絶縁層
12の面積比率が5%より小さいと、絶縁層12のアン
カーとしての効果が小さく、配線基板1と放熱板2とを
接合層15により強固に接合することが困難となる傾向
にあり、逆に40%より大きいと、接地または電源導体
層6と導電性の接合層15との接着面積が少なくなるた
め接地または電源導体層6と放熱板2の間の電気抵抗が
若干大きくなってしまい、放熱板2を接地または電源電
位に安定して接続することが困難となってしまう。 【0023】なお、この例では、絶縁層12は接地また
は電源導体層6の下面の一部を枠状に露出させるように
被着されているが、絶縁層12は接地または電源導体層
6の下面の一部を格子状やドット状に部分的に露出させ
るように被着されていてもよい。 【0024】他方、配線基板1の下面に接合層15を介
して接合された放熱板2は、銅等の熱伝導性に優れる金
属から成り、貫通穴4aを塞ぐようにして接合されてい
る。この放熱板2は、半導体素子3を支持するための支
持体として機能するとともに、半導体素子3が作動時に
発生する熱を外部に良好に放熱するための放熱部材とし
て機能し、その上面中央部に半導体素子3を搭載するた
めの搭載部2aを有している。そして、この搭載部2a
に半導体素子3が導電性のエポキシ樹脂等の接着剤を介
して接着固定される。 【0025】このような放熱板2は、例えば銅から成る
板材をプレス金型により所定の形状に打ち抜いたり、エ
ッチング加工したりすることによって形成される。な
お、放熱板2の表面にニッケルや金等の耐食性の良好な
金属をめっき法により1〜20μmの厚みに被着させて
おくと、放熱板2の酸化腐食を有効に防止することがで
きる。さらに、放熱板2と接合層15との接合力向上の
ために、放熱板2の表面に黒化処理やブラスト処理を施
し、その表面に中心線平均粗さRaが0.2〜3μm程
度となるような凹凸を形成してもよい。 【0026】また、配線基板1と放熱板2とを接合する
接合層15は、例えば銅粉末や銀粉末等の導電性フィラ
ーとエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂とから成る。このよ
うな構成により配線基板1と放熱板2とを機械的に接合
するとともに、接地または電源導体層6と放熱板2とを
電気的に接続することができる。このような接合層15
は、例えば未硬化の熱硬化性樹脂と導電性フィラーとの
混合物から成る導電性接着剤ペーストを絶縁層12が部
分的に被着された配線基板1の下面にスクリーン印刷法
を採用して印刷塗布し、これに放熱板2を当接させて上
下から加圧しながら熱硬化させることにより配線基板1
と放熱板2とを強固に接合する。このとき、配線基板1
の下面には接地または電源導体層6を部分的に露出させ
る絶縁層12が被着されているので、この絶縁層12が
アンカーとなって配線基板1と接合層15とが強固に接
合される。 【0027】なお、接合層15用のペーストの内縁が貫
通穴4aの開口から0.1〜1mm外周側に位置するよ
うに印刷塗布しておくと、配線基板1と放熱板2とを接
合層15を介して接合する際に、接合層15に含有され
る熱硬化性樹脂の一部が貫通穴4a内壁を伝って配線導
体層5に付着するのを有効に防止することができるとと
もに、配線基板1と放熱板2との間に大きな隙間を形成
することなく両者を強固に接合することができる。した
がって、接合層15用のペーストは、その内縁が貫通穴
4aの開口から0.1〜1mm外周側に位置するように
印刷塗布することが好ましい。 【0028】さらに、本発明においては、接地または電
源導体層6は、絶縁層12から露出した部位の厚みが絶
縁層12で覆われた部位の厚みよりも厚いものとなって
いる。そして、そのことが重要である。このように、接
地または電源導体層6の絶縁層12から露出する部位の
厚みが絶縁層12で覆われた部位の厚みよりも厚いもの
となっていることから、接地または電源導体6と絶縁層
12との間に形成される段差が小さなものとなる。その
結果、配線基板1と放熱板2とを接合層15を介して接
合しても、接合層15の厚みが接地または電源導体層6
との接合部で極めて厚くなることがない。したがって、
接地または電源導体層6と放熱板2との間を低い電気抵
抗で接続することができる。また、接地または電源導体
6と絶縁層12との間に形成される段差が小さなものと
なることから、配線基板1と放熱板2とを接合層15を
介して接合する際に、接地または電源導体層6と絶縁層
12との間の段差部に気泡が巻き込まれにくくなり、両
者の間にボイドや密着不良が発生することがなく、両者
を電気的に良好かつ安定に接続することができる。この
場合、接地または電源導体層6と絶縁層12との間の段
差の高さが5μmを超えると、配線基板1と放熱板2と
を接合層15を介して接合する際に、接地または電源導
体層6と絶縁層12との間の段差部に気泡が巻き込まれ
て両者の間にボイドや密着不良が発生しやすくなる傾向
にある。したがって、接地または電源導体6の絶縁層1
2から露出する部位の厚みは、接地または電源導体層6
と絶縁層12との間の段差が5μm以下となるように厚
くすることが好ましい。 【0029】なお、接地または電源導体層6の絶縁層1
2から露出する露出部の厚みを厚いものとするには、接
地または電源導体層6の上に絶縁層12を被着させた
後、絶縁層12から露出する露出部に電解めっき法や無
電解めっき法により銅やニッケル、金等のめっき金属層
を被着させる方法が採用される。 【0030】かくして、本発明の放熱板付き配線基板に
よれば、放熱板2の搭載部2aに半導体素子3を搭載す
るとともに、この半導体素子3の各電極と配線導体層5
とをボンディングワイヤ13を介して電気的に接続し、
しかる後、貫通穴4a、7a内へ封止用樹脂をポッティ
ングして樹脂封止を行なうことにより半導体装置とな
る。 【0031】なお、このような放熱板付き配線基板にお
いては、必要に応じて配線基板1上に外部接続導体8の
外周部を覆うソルダーレジスト層16を設けてもよい。
このようなソルダーレジスト層16は、例えばシリカ等
の絶縁性フィラーを含有させたエポキシ樹脂等の熱硬化
性樹脂から成り、外部接続導体8上に半田ボール等の外
部接続部材14を取着する際の外部接続部材14の不要
な濡れ広がりを制御するダムの作用をする。このような
ソルダーレジスト層16は、未硬化の感光性を有する熱
硬化性樹脂ペーストを外部接続導体8が形成された絶縁
板7の上面にスクリーン印刷法を採用して塗布するとと
もに従来公知のフォトリソグラフィ−により所定のパタ
ーンにエッチングした後、熱硬化させることにより形成
することができる。 【0032】なお、本発明は上述の実施の形態例に限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で
あれば種々の変更は可能である。例えば、上述の実施の
形態例では、2枚の絶縁板5、7を接着して絶縁基板を
形成した配線基板1を例に示したが、1枚の絶縁板から
成る絶縁基体の上面に配線導体層と外部接続導体とを一
体的に形成するとともに、下面に接地または電源導体層
を形成して成る配線基板や、3枚以上の絶縁板を積層し
て成る絶縁基体を用いたものであってもよい。 【0033】 【発明の効果】本発明の放熱板付き配線基板によれば、
接地または電源用導体は、絶縁層から露出した部位が絶
縁層で覆われた部分よりも厚いことから、接地または電
源導体と絶縁層との間に形成される段差が小さいものと
なり、接合層の厚みが接地または電源導体層と接合する
部位で極めて厚くなることがない。したがって、接地ま
たは電源導体層と放熱板とを接合層を介して低い電気抵
抗で接続することができる。また、接地または電源導体
と絶縁層との間に形成される段差が小さいことから、配
線基板と放熱板とを接合層を介して接合する際に、接地
または電源導体層と絶縁層との間の段差部に気泡が巻き
込まれにくいので、両者の間にボイドや密着不良が発生
することがなく、両者を電気的に良好かつ安定に接続す
ることができる。
子等の半導体素子を収容するための半導体素子収納用パ
ッケージに用いられる放熱板付き配線基板に関するもの
である。 【0002】 【従来の技術】従来、MPU等の半導体素子を収容する
ための半導体素子収納用パッケージに使用される放熱板
付き配線基板は、例えば図2に断面図で示すように、中
央部に半導体素子20を収容するための段状の貫通穴2
1aを有する配線基板21と、この配線基板21の下面
に貫通穴21aを塞ぐように接合層23を介して接合さ
れており、上面中央部に半導体素子20が搭載される搭
載部22aを有する上下面が平坦な銅等の金属材料から
成る放熱板22とから主に構成されている。 【0003】この従来の放熱板付き配線基板において
は、配線基板21は、例えばガラスクロスにエポキシ樹
脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて成る二枚の絶縁板2
4、25を同じくガラスクロスにエポキシ樹脂等の熱硬
化性樹脂を含浸させて成る接着層26を介して積層した
絶縁基板に配線導体27や接地または電源導体28等を
被着形成して成る。絶縁基板を構成する絶縁板24に
は、その中央部に半導体素子20よりも若干大きな貫通
穴24aが形成されているとともに、その上面の貫通穴
24a周辺から外周部にかけて配線導体層27およびそ
の下面の略全面に接地または電源導体層28が被着され
ており、絶縁板25には、その中央部に貫通穴24aよ
りも大きな貫通穴25aが形成されているとともに、そ
の上面に外部接続導体29が被着されている。そして、
絶縁板24、25および接着層26から成る絶縁基板の
外周部には、複数の貫通孔30が設けられており、貫通
孔30の内壁には配線導体層27や接地または電源導体
層28と外部接続導体29とを電気的に接続する貫通導
体31が被着されている。さらに、配線基板21の下面
には接地または電源導体層28の一部および貫通導体3
1が下面に露出している部分に、接地または電源導体層
28と放熱板22との接合を強固なものとするとともに
放熱板22と配線導体層27との不要な電気的短絡を防
止するためにエポキシ樹脂から成る絶縁層32が被着さ
れている。そして、この接地または電源導体層28と絶
縁層32の下面に放熱板22が金属粉末等の導電性フィ
ラーを含有するエポキシ樹脂等の導電性接着樹脂からな
る接合層23を介して接合されており、接地または電源
導体層28と放熱板22とが、この接合層23により電
気的に導通されている。 【0004】そして、この従来の放熱板付き配線基板に
よれば、放熱板22の搭載部22aに半導体素子20を
搭載するとともに、この半導体素子20の各電極を配線
導体層27にボンディングワイヤ33等の電気的接続手
段を介して電気的に接続し、しかる後、外部接続導体2
9に半田ボール等から成る外部接続部材34を接合する
とともに貫通穴21a内へ図示しない封止用樹脂をポッ
ティングして半導体素子20を気密に封止することによ
り製品としての半導体装置となる。 【0005】なお、配線基板21の下面に放熱板22を
接合層23を介して接合するには、接地または電源導体
層28および絶縁層32が被着された配線基板21の下
面に、未硬化の熱硬化性樹脂と導電性フィラーとの混合
物から成る導電性接着剤ペーストを印刷塗布するととも
に、その導電性接着剤ペーストに放熱板22を当接させ
て上下から加圧しながら導電性接着剤ペーストを熱硬化
させる方法が採用されている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の放熱板付き配線基板によると、配線基板21の接地
または電源導体層28の下面に絶縁層32が部分的に被
着されていることから、この絶縁層32により配線基板
21と放熱板22とが接合層23を介して強固に接合さ
れるものの、接地または電源導体層28の下面と絶縁層
32の下面との間に絶縁層32の厚みに対応した大きな
段差が形成されることから、導電性樹脂から成る接合層
23の厚みが接地または電源導体層28と接合する部位
で極めて厚いものとなり、そのような厚い接合層23に
より接地または電源導体層28と放熱板22との間の電
気抵抗が高いものとなる。また、配線基板21と放熱板
22とを接合する際に、接合層23と接地または電源導
体層28との間の大きな段差部に気泡が巻き込まれやす
く、そのため両者の間にボイドや密着不良が発生してし
まいやすい。したがって、放熱板22と接地または電源
導体層28とを電気的に良好かつ安定に接続することが
困難であるという問題点を有していた。 【0007】本発明は、かかる従来の問題点に鑑み案出
されたものであり、その目的は、配線基板と放熱板とを
導電性樹脂から成る接合層を介して強固に接合すること
ができるとともに、配線基板の接地または電源導体層と
放熱板とを電気的に良好かつ安定に接続することが可能
な放熱板付き配線基板を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の放熱板付き配線
基板は、中央部に半導体素子収納用の貫通穴を有する絶
縁基板と、該絶縁基板の前記貫通穴周辺の上面にその一
端が位置するように配設された配線導体層と、前記絶縁
基板の下面に被着された接地または電源導体層と、該接
地または電源導体層が被着された前記絶縁基板の下面に
前記接地または電源導体層の一部を露出させるようにし
て被着された熱硬化性樹脂から成る絶縁層と、前記接地
または電源導体層の露出部および前記絶縁層に、前記貫
通穴を塞ぐようにして導電性フィラーおよび熱硬化性樹
脂から成る接合層を介して接合された金属製の放熱板と
を具備して成る放熱板付き配線基板において、前記接地
または電源用導体は、前記絶縁層から露出した部位が前
記絶縁層で覆われた部分よりも厚いことを特徴とするも
のである。 【0009】本発明の半導体素子収納用パッケージによ
れば、接地または電源用導体は、絶縁層から露出した部
位が絶縁層で覆われた部分よりも厚いことから、接地ま
たは電源導体と絶縁層との間に形成される段差が小さい
ものとなり、接合層の厚みが接地または電源導体層と接
合する部位で極めて厚くなることがない。したがって、
接地または電源導体層と放熱板とを接合層を介して低い
電気抵抗で接続することができる。また、接地または電
源導体と絶縁層との間に形成される段差が小さいことか
ら、配線基板と放熱板とを接合層を介して接合する際
に、接地または電源導体層と絶縁層との間の段差部に気
泡が巻き込まれにくいので、両者の間にボイドや密着不
良が発生することがなく、両者を電気的に良好かつ安定
に接続することができる。 【0010】 【発明の実施の形態】次に、本発明の放熱板付き配線基
板を添付の図面に基づいて説明する。図1は、本発明の
放熱板付き配線基板の実施の形態の一例を示す断面図で
ある。図中、1は配線基板、2は放熱板であり、主とし
てこれらで半導体素子3を搭載するための放熱板付き配
線基板が構成されている。なお、本例では、中央部に半
導体素子3を収容する空所を形成するための貫通穴4a
を有する絶縁板4と、中央部に貫通穴4aより大きい貫
通穴7aを有する絶縁板7とを接着層9を介して接着し
て絶縁基板を形成した例を示している。そして、絶縁板
4にはその上面に配線導体層5および下面に接地または
電源導体層6が被着されており、絶縁板7にはその上面
に外部接続導体8が被着されている。また、絶縁板4と
絶縁板7とを接着層9を介して接着した絶縁基板の外周
部には複数の貫通孔10が形成されており、これらの貫
通孔10の内壁には貫通導体11が被着されている。な
お、接地または電源導体層6は、半導体素子3の接地電
極または電源電極のどちらかに電気的に接続され、それ
により接地導体層として機能したり、電源導体層として
機能したりする。 【0011】配線基板1を構成する絶縁板4や7は、例
えばガラス繊維やアラミド繊維のクロスにエポキシ樹脂
やビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂を含
浸させて成る略四角枠状であり、配線導体層5や接地ま
たは電源導体層6や外部接続導体8の支持体として機能
するとともに、貫通穴4a、7a内に半導体素子3を収
容するための空所を形成する。 【0012】このような絶縁板4や7は、例えばガラス
クロスに未硬化のエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸
させてなるシートを得るとともに、これを熱硬化させる
ことによって形成され、貫通穴4aや7aは、硬化した
絶縁板4、7に切削加工を施すことにより形成される。 【0013】また、これらの絶縁板4、7を接着する接
着層9は、同じくガラス繊維やアラミド繊維等から成る
クロスにエポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂
等の熱硬化性樹脂を含浸させて成り、絶縁板4と7とを
接着する接着部材として機能する。なお、絶縁板4と7
とは、ガラス繊維等から成るクロスに未硬化のエポキシ
樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて成る接着層9用のシ
ートを絶縁板4と7との間に挟むとともに、これを熱硬
化させることにより接着層9を介して接着されている。 【0014】絶縁板4の上面に被着された配線導体層5
は、銅箔等の金属から成り、貫通穴4aの開口近傍から
外周部にかけて複数の帯状パターンに被着形成されてい
る。この配線導体層5は、半導体素子3の各電極を外部
電気回路に電気的に接続するための導電路の一部として
機能し、その貫通穴4a近傍部位には半導体素子3の各
電極がボンディングワイヤ13を介して接続され、その
外周部は貫通導体11に接続されている。 【0015】また、絶縁板4の下面に被着された接地ま
たは電源導体層6は、銅箔等の金属から成り、絶縁板4
の下面の略全面に被着形成されている。この接地または
電源導体層6は、半導体素子3に接地または電源電位を
供給するとともに、配線導体層5の特性インピーダンス
を所定の値に調整する機能を有し、貫通導体11に電気
的に接続されている。 【0016】このような配線導体層5や接地または電源
導体層6は、絶縁板4用の未硬化のシートの上下面に銅
箔を貼着しておくとともに、そのシートを硬化させた
後、シートに貼着させた銅箔をフォトリソグラフィー技
術により所定のパターンにエッチングすることにより形
成される。 【0017】また、絶縁板7の上面に被着された外部接
続導体8は、外部電気回路との接続用導体として機能
し、貫通導体11に電気的に接続するようにして形成さ
れている。そして、この外部接続導体8には、半田ボー
ル等からなる外部接続部材14が取着される。この外部
接続導体8は、配線導体層5や接地または電源導体層6
と同様に銅箔から成り、絶縁板7用の未硬化のシートの
上面に銅箔を貼着しておくとともに、そのシートを硬化
させた後、シートに貼着させた銅箔をフォトリソグラフ
ィー技術により所定のパターンにエッチングすることに
より形成される。 【0018】なお、配線導体層5および外部接続導体8
は、通常、5〜50μm程度の厚みである。高速の信号
を伝達させるという観点からは5μm以上の厚みが好ま
しく、配線導体層5や外部接続導体8を寸法精度良く加
工するためには50μm以下の厚みとしておくことが好
ましい。また、これらの配線導体層5および外部接続導
体8の露出する表面には、通常であれば1〜30μm程
度の厚みのニッケルめっき層および0.1〜3μm程度
の厚みの金めっき層が無電解めっき法や電解めっき法に
より順次被着されている。それにより、配線導体層5お
よび外部接続導体8の酸化腐食を有効に防止することが
できるとともに、配線導体層5とボンディングワイヤ1
3との電気的接続および外部接続導体8と外部接続部材
14との電気的接続を良好となすことができる。 【0019】また、貫通孔10の内壁に被着された貫通
導体11は配線導体層5や接地または電源導体層6と外
部接続導体8とを電気的に接続させる接続導体として機
能し、配線基板1の上面から下面にかけて穿孔された多
数の貫通孔10の内壁に厚みが4〜50μm程度の銅め
っき層を無電解めっき法や電解めっき法を採用して被着
することにより形成されている。なお、貫通導体11の
厚みが4μm未満では、配線導体層5や接地または電源
導体層6と外部接続導体8とを電気的に良好に接続する
ことが困難となる傾向にあり、他方、50μmを超える
と、そのような厚みの貫通導体11を形成するために長
時間を要し、配線基板1を製造する効率が極めて低いも
のとなる傾向にある。 【0020】さらに、接地または電源導体層6が被着さ
れた配線基板1の下面には、エポキシ樹脂等の熱硬化性
樹脂から成る絶縁層12が、接地または電源導体層6の
一部を例えば枠状に露出させるようにして部分的に被着
形成されている。この絶縁層12は、配線基板1に放熱
板2を強固に接合させるための接合用下地部材として機
能し、接地または電源導体層6および絶縁層12に放熱
板2が導電性フィラーと熱硬化性樹脂とから成る導電性
の接合層15を介して接合されることにより配線基板1
と放熱板2とが接合されているとともに、接地または電
源導体層6と放熱板2とが電気的に接続されている。こ
の絶縁層12にはシリカ等の無機絶縁物粉末から成る無
機フィラーを5〜50質量%程度含有させてもよい。そ
のような無機フィラーを含有させることにより絶縁層1
2の熱膨張係数を調整することができるとともに、絶縁
層12の耐熱性等を向上させることができる。このよう
な絶縁層12は、未硬化のエポキシ樹脂等の熱硬化性樹
脂ペーストを配線基板1の下面に部分的に塗布した後、
これを熱硬化させることにより形成される。 【0021】このように、本発明の放熱板付き配線基板
においては、熱硬化性樹脂から成る絶縁層12が配線基
板1の下面に、接地または電源導体層6の一部を露出さ
せるようにして部分的に被着されていることから、この
絶縁層12を介して配線基板1と放熱板2とが接合層1
5により強固に接合される。このとき、絶縁層12は、
接合層15と配線基板1とを強固に固着させるためのア
ンカーとして作用し、絶縁層12中の熱硬化性樹脂と接
合層15中の熱硬化性樹脂とが強固に接合することによ
り配線基板1と放熱板2とが強固に接合される。 【0022】この場合、接地または電源導体層6の下面
に占める絶縁層12の面積比率を5%〜40%とするこ
とにより、配線基板1と接合層15との接合性が特に向
上する。接地または電源導体層6の下面に占める絶縁層
12の面積比率が5%より小さいと、絶縁層12のアン
カーとしての効果が小さく、配線基板1と放熱板2とを
接合層15により強固に接合することが困難となる傾向
にあり、逆に40%より大きいと、接地または電源導体
層6と導電性の接合層15との接着面積が少なくなるた
め接地または電源導体層6と放熱板2の間の電気抵抗が
若干大きくなってしまい、放熱板2を接地または電源電
位に安定して接続することが困難となってしまう。 【0023】なお、この例では、絶縁層12は接地また
は電源導体層6の下面の一部を枠状に露出させるように
被着されているが、絶縁層12は接地または電源導体層
6の下面の一部を格子状やドット状に部分的に露出させ
るように被着されていてもよい。 【0024】他方、配線基板1の下面に接合層15を介
して接合された放熱板2は、銅等の熱伝導性に優れる金
属から成り、貫通穴4aを塞ぐようにして接合されてい
る。この放熱板2は、半導体素子3を支持するための支
持体として機能するとともに、半導体素子3が作動時に
発生する熱を外部に良好に放熱するための放熱部材とし
て機能し、その上面中央部に半導体素子3を搭載するた
めの搭載部2aを有している。そして、この搭載部2a
に半導体素子3が導電性のエポキシ樹脂等の接着剤を介
して接着固定される。 【0025】このような放熱板2は、例えば銅から成る
板材をプレス金型により所定の形状に打ち抜いたり、エ
ッチング加工したりすることによって形成される。な
お、放熱板2の表面にニッケルや金等の耐食性の良好な
金属をめっき法により1〜20μmの厚みに被着させて
おくと、放熱板2の酸化腐食を有効に防止することがで
きる。さらに、放熱板2と接合層15との接合力向上の
ために、放熱板2の表面に黒化処理やブラスト処理を施
し、その表面に中心線平均粗さRaが0.2〜3μm程
度となるような凹凸を形成してもよい。 【0026】また、配線基板1と放熱板2とを接合する
接合層15は、例えば銅粉末や銀粉末等の導電性フィラ
ーとエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂とから成る。このよ
うな構成により配線基板1と放熱板2とを機械的に接合
するとともに、接地または電源導体層6と放熱板2とを
電気的に接続することができる。このような接合層15
は、例えば未硬化の熱硬化性樹脂と導電性フィラーとの
混合物から成る導電性接着剤ペーストを絶縁層12が部
分的に被着された配線基板1の下面にスクリーン印刷法
を採用して印刷塗布し、これに放熱板2を当接させて上
下から加圧しながら熱硬化させることにより配線基板1
と放熱板2とを強固に接合する。このとき、配線基板1
の下面には接地または電源導体層6を部分的に露出させ
る絶縁層12が被着されているので、この絶縁層12が
アンカーとなって配線基板1と接合層15とが強固に接
合される。 【0027】なお、接合層15用のペーストの内縁が貫
通穴4aの開口から0.1〜1mm外周側に位置するよ
うに印刷塗布しておくと、配線基板1と放熱板2とを接
合層15を介して接合する際に、接合層15に含有され
る熱硬化性樹脂の一部が貫通穴4a内壁を伝って配線導
体層5に付着するのを有効に防止することができるとと
もに、配線基板1と放熱板2との間に大きな隙間を形成
することなく両者を強固に接合することができる。した
がって、接合層15用のペーストは、その内縁が貫通穴
4aの開口から0.1〜1mm外周側に位置するように
印刷塗布することが好ましい。 【0028】さらに、本発明においては、接地または電
源導体層6は、絶縁層12から露出した部位の厚みが絶
縁層12で覆われた部位の厚みよりも厚いものとなって
いる。そして、そのことが重要である。このように、接
地または電源導体層6の絶縁層12から露出する部位の
厚みが絶縁層12で覆われた部位の厚みよりも厚いもの
となっていることから、接地または電源導体6と絶縁層
12との間に形成される段差が小さなものとなる。その
結果、配線基板1と放熱板2とを接合層15を介して接
合しても、接合層15の厚みが接地または電源導体層6
との接合部で極めて厚くなることがない。したがって、
接地または電源導体層6と放熱板2との間を低い電気抵
抗で接続することができる。また、接地または電源導体
6と絶縁層12との間に形成される段差が小さなものと
なることから、配線基板1と放熱板2とを接合層15を
介して接合する際に、接地または電源導体層6と絶縁層
12との間の段差部に気泡が巻き込まれにくくなり、両
者の間にボイドや密着不良が発生することがなく、両者
を電気的に良好かつ安定に接続することができる。この
場合、接地または電源導体層6と絶縁層12との間の段
差の高さが5μmを超えると、配線基板1と放熱板2と
を接合層15を介して接合する際に、接地または電源導
体層6と絶縁層12との間の段差部に気泡が巻き込まれ
て両者の間にボイドや密着不良が発生しやすくなる傾向
にある。したがって、接地または電源導体6の絶縁層1
2から露出する部位の厚みは、接地または電源導体層6
と絶縁層12との間の段差が5μm以下となるように厚
くすることが好ましい。 【0029】なお、接地または電源導体層6の絶縁層1
2から露出する露出部の厚みを厚いものとするには、接
地または電源導体層6の上に絶縁層12を被着させた
後、絶縁層12から露出する露出部に電解めっき法や無
電解めっき法により銅やニッケル、金等のめっき金属層
を被着させる方法が採用される。 【0030】かくして、本発明の放熱板付き配線基板に
よれば、放熱板2の搭載部2aに半導体素子3を搭載す
るとともに、この半導体素子3の各電極と配線導体層5
とをボンディングワイヤ13を介して電気的に接続し、
しかる後、貫通穴4a、7a内へ封止用樹脂をポッティ
ングして樹脂封止を行なうことにより半導体装置とな
る。 【0031】なお、このような放熱板付き配線基板にお
いては、必要に応じて配線基板1上に外部接続導体8の
外周部を覆うソルダーレジスト層16を設けてもよい。
このようなソルダーレジスト層16は、例えばシリカ等
の絶縁性フィラーを含有させたエポキシ樹脂等の熱硬化
性樹脂から成り、外部接続導体8上に半田ボール等の外
部接続部材14を取着する際の外部接続部材14の不要
な濡れ広がりを制御するダムの作用をする。このような
ソルダーレジスト層16は、未硬化の感光性を有する熱
硬化性樹脂ペーストを外部接続導体8が形成された絶縁
板7の上面にスクリーン印刷法を採用して塗布するとと
もに従来公知のフォトリソグラフィ−により所定のパタ
ーンにエッチングした後、熱硬化させることにより形成
することができる。 【0032】なお、本発明は上述の実施の形態例に限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で
あれば種々の変更は可能である。例えば、上述の実施の
形態例では、2枚の絶縁板5、7を接着して絶縁基板を
形成した配線基板1を例に示したが、1枚の絶縁板から
成る絶縁基体の上面に配線導体層と外部接続導体とを一
体的に形成するとともに、下面に接地または電源導体層
を形成して成る配線基板や、3枚以上の絶縁板を積層し
て成る絶縁基体を用いたものであってもよい。 【0033】 【発明の効果】本発明の放熱板付き配線基板によれば、
接地または電源用導体は、絶縁層から露出した部位が絶
縁層で覆われた部分よりも厚いことから、接地または電
源導体と絶縁層との間に形成される段差が小さいものと
なり、接合層の厚みが接地または電源導体層と接合する
部位で極めて厚くなることがない。したがって、接地ま
たは電源導体層と放熱板とを接合層を介して低い電気抵
抗で接続することができる。また、接地または電源導体
と絶縁層との間に形成される段差が小さいことから、配
線基板と放熱板とを接合層を介して接合する際に、接地
または電源導体層と絶縁層との間の段差部に気泡が巻き
込まれにくいので、両者の間にボイドや密着不良が発生
することがなく、両者を電気的に良好かつ安定に接続す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放熱板付き配線基板の実施の形態の一
例を示す断面図である。 【図2】従来の放熱板付き配線基板の断面図である。 【符号の説明】 1・・・・・配線基板 2・・・・・放熱板 3・・・・・半導体素子 4a・・・・半導体素子収納用の貫通穴 5・・・・・配線導体層 6・・・・・接地または電源導体層 12・・・・絶縁層 15・・・・接合層
例を示す断面図である。 【図2】従来の放熱板付き配線基板の断面図である。 【符号の説明】 1・・・・・配線基板 2・・・・・放熱板 3・・・・・半導体素子 4a・・・・半導体素子収納用の貫通穴 5・・・・・配線導体層 6・・・・・接地または電源導体層 12・・・・絶縁層 15・・・・接合層
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 中央部に半導体素子収納用の貫通穴を有
する絶縁基板と、該絶縁基板の前記貫通穴周辺の上面に
その一端が位置するように配設された配線導体層と、前
記絶縁基板の下面に被着された接地または電源導体層
と、該接地または電源導体層が被着された前記絶縁基板
の下面に前記接地または電源導体層の一部を露出させる
ようにして被着された熱硬化性樹脂から成る絶縁層と、
前記接地または電源導体層の露出部および前記絶縁層
に、前記貫通穴を塞ぐようにして導電性フィラーおよび
熱硬化性樹脂から成る接合層を介して接合された金属製
の放熱板とを具備して成る放熱板付き配線基板におい
て、前記接地または電源用導体は、前記絶縁層から露出
した部位が前記絶縁層で覆われた部分よりも厚いことを
特徴とする放熱板付き配線基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002147925A JP2003338579A (ja) | 2002-05-22 | 2002-05-22 | 放熱板付き配線基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002147925A JP2003338579A (ja) | 2002-05-22 | 2002-05-22 | 放熱板付き配線基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003338579A true JP2003338579A (ja) | 2003-11-28 |
Family
ID=29706164
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002147925A Pending JP2003338579A (ja) | 2002-05-22 | 2002-05-22 | 放熱板付き配線基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003338579A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006073651A (ja) * | 2004-08-31 | 2006-03-16 | Fujitsu Ltd | 半導体装置 |
JP5672305B2 (ja) * | 2010-08-27 | 2015-02-18 | 株式会社村田製作所 | 半導体装置 |
JP2019521528A (ja) * | 2016-07-20 | 2019-07-25 | ステムコ カンパニー リミテッド | フレキシブル回路基板及びその製造方法 |
CN111683471A (zh) * | 2019-03-11 | 2020-09-18 | 株式会社村田制作所 | 多层布线基板 |
-
2002
- 2002-05-22 JP JP2002147925A patent/JP2003338579A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9030005B2 (en) | 2010-08-27 | 2015-05-12 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Semiconductor device |
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JP2021040167A (ja) * | 2016-07-20 | 2021-03-11 | ステムコ カンパニー リミテッド | フレキシブル回路基板及びその製造方法 |
CN111683471A (zh) * | 2019-03-11 | 2020-09-18 | 株式会社村田制作所 | 多层布线基板 |
CN111683471B (zh) * | 2019-03-11 | 2023-11-21 | 株式会社村田制作所 | 多层布线基板 |
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