JP2003332140A - チップ型コモンモードチョークコイル - Google Patents
チップ型コモンモードチョークコイルInfo
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- JP2003332140A JP2003332140A JP2002139544A JP2002139544A JP2003332140A JP 2003332140 A JP2003332140 A JP 2003332140A JP 2002139544 A JP2002139544 A JP 2002139544A JP 2002139544 A JP2002139544 A JP 2002139544A JP 2003332140 A JP2003332140 A JP 2003332140A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 外部電極とコイル導体の電気的接続の問題を
解消し、同時に外部電極の機械的強度も優れたチップ型
コモンモードチョークコイルを提供する。 【解決手段】 絶縁層1の表裏面に対をなす同一形状の
第1及び第2導体11,12を形成し、前記第1及び第
2導体11,12を上層より磁性体4,5で挟み込み、
前記導体11,12のみで対をなすコイル導体を形成し
た構造であり、各導体11,12の両端部11a,11
b,12a,12b自体が実装用外部電極をそれぞれ構
成し、前記実装用外部電極は各導体11,12の形成面
が実装表面と垂直になるように形成されている。
解消し、同時に外部電極の機械的強度も優れたチップ型
コモンモードチョークコイルを提供する。 【解決手段】 絶縁層1の表裏面に対をなす同一形状の
第1及び第2導体11,12を形成し、前記第1及び第
2導体11,12を上層より磁性体4,5で挟み込み、
前記導体11,12のみで対をなすコイル導体を形成し
た構造であり、各導体11,12の両端部11a,11
b,12a,12b自体が実装用外部電極をそれぞれ構
成し、前記実装用外部電極は各導体11,12の形成面
が実装表面と垂直になるように形成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子機器に侵
入するノイズ対策に用いられる電子部品に係り、特に容
易に作製でき、安価なチップ型コモンモードチョークコ
イルに関するものである。
入するノイズ対策に用いられる電子部品に係り、特に容
易に作製でき、安価なチップ型コモンモードチョークコ
イルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、チップ型のコモンモードチョーク
コイルとしては、積層タイプが知られている。この部品
はフェライト等の磁性体シート表面にコイル導体パター
ンが形成されて第1コイルを形成する第1コイル用磁性
シートと、同様に第2コイルを形成する第2コイル用磁
性シートとを交互に積層した構造である。
コイルとしては、積層タイプが知られている。この部品
はフェライト等の磁性体シート表面にコイル導体パター
ンが形成されて第1コイルを形成する第1コイル用磁性
シートと、同様に第2コイルを形成する第2コイル用磁
性シートとを交互に積層した構造である。
【0003】また、薄膜工法を使用したものとして、特
開平8−203737号公報に示されたコイル部品が知
られている。このコイル部品は図10及び図11に示す
ように、磁性基板40上に、絶縁層41、引出電極5
3,54、絶縁層42、第1コイル導体51、絶縁層4
3、第2コイル導体52、絶縁層44を順に配し、その
上面より磁性基板45で挟み込んだ構造である。また、
外部電極(端子電極)55は図11のように磁性基板4
0,45の側面に形成されている。なお、スルーホール
56は第1コイル導体51と引出電極53とを接続して
第1のコイル巻線を形成するためのものであり、スルー
ホール57a,57bは第2コイル導体52と引出電極
54とを接続して第2のコイル巻線を形成するためのも
のである。
開平8−203737号公報に示されたコイル部品が知
られている。このコイル部品は図10及び図11に示す
ように、磁性基板40上に、絶縁層41、引出電極5
3,54、絶縁層42、第1コイル導体51、絶縁層4
3、第2コイル導体52、絶縁層44を順に配し、その
上面より磁性基板45で挟み込んだ構造である。また、
外部電極(端子電極)55は図11のように磁性基板4
0,45の側面に形成されている。なお、スルーホール
56は第1コイル導体51と引出電極53とを接続して
第1のコイル巻線を形成するためのものであり、スルー
ホール57a,57bは第2コイル導体52と引出電極
54とを接続して第2のコイル巻線を形成するためのも
のである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の積層タイ
プ、薄膜タイプの製品は、複数個の素子をシート又は基
板上に同時に形成し、パターン形成完了後にチップ状に
切断し、この切断時に露出するチップ素体の導体部が外
部電極(端子電極)との接続に使用される。
プ、薄膜タイプの製品は、複数個の素子をシート又は基
板上に同時に形成し、パターン形成完了後にチップ状に
切断し、この切断時に露出するチップ素体の導体部が外
部電極(端子電極)との接続に使用される。
【0005】このとき、外部電極との接続に使用される
前記導体部の接続面は面積が小さく、電気的コンタクト
の点で不具合が発生しやすい。また、チップ素体を構成
する基板、シートによっては、外部電極材料との密着力
を確保することが難しく、実装時に外部電極部の剥離等
の不具合が発生し易い。また、チップ素体に使用する材
料によっては外部電極形成時の温度に制約が大きい。
前記導体部の接続面は面積が小さく、電気的コンタクト
の点で不具合が発生しやすい。また、チップ素体を構成
する基板、シートによっては、外部電極材料との密着力
を確保することが難しく、実装時に外部電極部の剥離等
の不具合が発生し易い。また、チップ素体に使用する材
料によっては外部電極形成時の温度に制約が大きい。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑み、外部電極と
コイル導体の電気的接続の問題を解消し、同時に外部電
極の機械的強度も優れたチップ型コモンモードチョーク
コイルを提供することを目的とする。
コイル導体の電気的接続の問題を解消し、同時に外部電
極の機械的強度も優れたチップ型コモンモードチョーク
コイルを提供することを目的とする。
【0007】本発明のその他の目的や新規な特徴は後述
の実施の形態において明らかにする。
の実施の形態において明らかにする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願請求項1の発明に係るチップ型コモンモードチ
ョークコイルは、絶縁層の表裏面に対をなす同一形状の
第1及び第2導体を形成し、前記第1及び第2導体を上
層より磁性体で挟み込み、前記導体のみで対をなすコイ
ル導体を形成した構造であり、各導体の両端部自体が実
装用外部電極をそれぞれ構成し、前記実装用外部電極は
各導体の形成面が実装表面と垂直になるように形成され
ていることを特徴としている。
に、本願請求項1の発明に係るチップ型コモンモードチ
ョークコイルは、絶縁層の表裏面に対をなす同一形状の
第1及び第2導体を形成し、前記第1及び第2導体を上
層より磁性体で挟み込み、前記導体のみで対をなすコイ
ル導体を形成した構造であり、各導体の両端部自体が実
装用外部電極をそれぞれ構成し、前記実装用外部電極は
各導体の形成面が実装表面と垂直になるように形成され
ていることを特徴としている。
【0009】本願請求項2の発明に係るチップ型コモン
モードチョークコイルは、請求項1において、前記実装
用外部電極の表面にめっき等によるはんだ接続用層が形
成されてなることを特徴としている。
モードチョークコイルは、請求項1において、前記実装
用外部電極の表面にめっき等によるはんだ接続用層が形
成されてなることを特徴としている。
【0010】本願請求項3の発明に係るチップ型コモン
モードチョークコイルは、請求項1又は2において、前
記絶縁層の厚さが100μm以上であることを特徴とし
ている。
モードチョークコイルは、請求項1又は2において、前
記絶縁層の厚さが100μm以上であることを特徴とし
ている。
【0011】本願請求項4の発明に係るチップ型コモン
モードチョークコイルは、請求項1,2又は3におい
て、前記絶縁層がポリイミド、エポキシ樹脂等の絶縁樹
脂シートであることを特徴としている。
モードチョークコイルは、請求項1,2又は3におい
て、前記絶縁層がポリイミド、エポキシ樹脂等の絶縁樹
脂シートであることを特徴としている。
【0012】本願請求項5の発明に係るチップ型コモン
モードチョークコイルは、請求項1,2又は3におい
て、前記絶縁層がガラス基材のエポキシ樹脂基板等の絶
縁基板であることを特徴としている。
モードチョークコイルは、請求項1,2又は3におい
て、前記絶縁層がガラス基材のエポキシ樹脂基板等の絶
縁基板であることを特徴としている。
【0013】本願請求項6の発明に係るチップ型コモン
モードチョークコイルは、請求項1,2,3,4又は5
において、前記磁性体を含む閉磁路により前記第1及び
第2導体の一部を覆ってなることを特徴としている。
モードチョークコイルは、請求項1,2,3,4又は5
において、前記磁性体を含む閉磁路により前記第1及び
第2導体の一部を覆ってなることを特徴としている。
【0014】本願請求項7の発明に係るチップ型コモン
モードチョークコイルは、請求項1,2,3,4,5又
は6において、前記対をなす同一形状の第1及び第2導
体の組が複数対設けられていることを特徴としている。
モードチョークコイルは、請求項1,2,3,4,5又
は6において、前記対をなす同一形状の第1及び第2導
体の組が複数対設けられていることを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るチップ型コモ
ンモードチョークコイルの実施の形態を図面に従って説
明する。
ンモードチョークコイルの実施の形態を図面に従って説
明する。
【0016】図1及び図2は本発明に係るチップ型コモ
ンモードチョークコイルの第1の実施の形態を示す。実
際の作製時は複数個のチップ型コモンモードチョークコ
イルを同時に基板上で作製するが、本実施の形態では1
素子分で説明する。
ンモードチョークコイルの第1の実施の形態を示す。実
際の作製時は複数個のチップ型コモンモードチョークコ
イルを同時に基板上で作製するが、本実施の形態では1
素子分で説明する。
【0017】図1及び図2において、チップ型コモンモ
ードチョークコイルは、絶縁層1の表裏両面に同一形状
の第1及び第2コイル導体11,12を形成し、絶縁層
1及び第1及び第2コイル導体11,12を挟み込むよ
うに磁性体(磁性基板等)4,5を設け、第1及び第2
コイル導体11,12の端部11a,11b,12a,
12bを図2のチップ素体10における実装用外部電極
(端子電極)として露出させた構成を有する。
ードチョークコイルは、絶縁層1の表裏両面に同一形状
の第1及び第2コイル導体11,12を形成し、絶縁層
1及び第1及び第2コイル導体11,12を挟み込むよ
うに磁性体(磁性基板等)4,5を設け、第1及び第2
コイル導体11,12の端部11a,11b,12a,
12bを図2のチップ素体10における実装用外部電極
(端子電極)として露出させた構成を有する。
【0018】このチップ型コモンモードチョークコイル
においては、絶縁層1の表裏面の導体11,12のみで
対をなす第1及び第2コイル導体を構成しており、かつ
その両端部自体が実装用外部電極を兼ねる構成であり、
前記第1コイル導体11は直線状導体部の両側に逆L字
状に形成された導体端部11a,11bを実装用外部電
極として一体に有し、同様に、前記第2コイル導体12
は直線状導体部の両側に逆L字状に形成された導体端部
12a,12bを実装用外部電極として一体に有する。
においては、絶縁層1の表裏面の導体11,12のみで
対をなす第1及び第2コイル導体を構成しており、かつ
その両端部自体が実装用外部電極を兼ねる構成であり、
前記第1コイル導体11は直線状導体部の両側に逆L字
状に形成された導体端部11a,11bを実装用外部電
極として一体に有し、同様に、前記第2コイル導体12
は直線状導体部の両側に逆L字状に形成された導体端部
12a,12bを実装用外部電極として一体に有する。
【0019】前記対をなす第1及び第2コイル導体1
1,12間の絶縁層1は加工性、絶縁性、導体への耐食
性等を考慮しポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂シ
ート、FR−4(耐熱性ガラス基材のエポキシ樹脂積層
基板)等が使用される。
1,12間の絶縁層1は加工性、絶縁性、導体への耐食
性等を考慮しポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂シ
ート、FR−4(耐熱性ガラス基材のエポキシ樹脂積層
基板)等が使用される。
【0020】また、第1及び第2コイル導体11,12
の材料はCu,Ag,Al等の優れた電気伝導度を有す
る金属が採用される。各コイル導体11,12の肉厚
は、実装用外部電極を兼ねるために、絶縁層1よりも厚
く、数100μm程度あることが望ましい。
の材料はCu,Ag,Al等の優れた電気伝導度を有す
る金属が採用される。各コイル導体11,12の肉厚
は、実装用外部電極を兼ねるために、絶縁層1よりも厚
く、数100μm程度あることが望ましい。
【0021】また、対をなす第1及び第2コイル導体1
1,12を両側より挟み込む磁性体4,5は焼結フェラ
イト、複合フェライト、磁性薄膜等の磁性材料が採用さ
れる。これらの磁性体4,5の一体化には必要に応じ接
着剤、樹脂封止(複合フェライト自体による封止も含ま
れる)等の絶縁性の接着乃至封止部材6を併用する。
1,12を両側より挟み込む磁性体4,5は焼結フェラ
イト、複合フェライト、磁性薄膜等の磁性材料が採用さ
れる。これらの磁性体4,5の一体化には必要に応じ接
着剤、樹脂封止(複合フェライト自体による封止も含ま
れる)等の絶縁性の接着乃至封止部材6を併用する。
【0022】図2に示すように、第1及び第2コイル導
体11,12の導体端部11a,11b,12a,12
bは、前記磁性体4,5を一体化した後、チップサイズ
に切断してチップ素体10としたときに、その側面及び
底面に露出する実装用外部電極として構成され、各コイ
ル導体形成面が実装面(相手側の実装基板に装着される
面)と垂直になるように設けられる。
体11,12の導体端部11a,11b,12a,12
bは、前記磁性体4,5を一体化した後、チップサイズ
に切断してチップ素体10としたときに、その側面及び
底面に露出する実装用外部電極として構成され、各コイ
ル導体形成面が実装面(相手側の実装基板に装着される
面)と垂直になるように設けられる。
【0023】次に、本実施の形態に係るチップ型コモン
モードチョークコイルの製造手順を図1及び図2を参照
し説明する。
モードチョークコイルの製造手順を図1及び図2を参照
し説明する。
【0024】絶縁層1(シート又は基板)の両面(表裏
面)に対をなす第1及び第2コイル導体11,12を形
成する。形成工法はスパッタ、蒸着、めっき等の薄膜形
成工法を採用するか、又は銅張り積層板を使用する。パ
ターンニングにはフォトリソグラフィー工法を使用した
方法がある。フォトリソグラフィー工法では感光性レジ
ストを使用し露光現像後、不要金属部分をエッチング
し、その後前記レジストは剥離する。または、導体を厚
くしたい場合はレジストパターンニング後、アディティ
ブ工法でパターンを形成し、その後前記レジストを剥離
する方法もある。なお、この時の成膜は表裏同時処理で
効率良く行うことが可能であり、パターンニングも表裏
両面同時露光、現像で効率良くかつ精度良くコイル導体
のパターン形成を行う事ができる。
面)に対をなす第1及び第2コイル導体11,12を形
成する。形成工法はスパッタ、蒸着、めっき等の薄膜形
成工法を採用するか、又は銅張り積層板を使用する。パ
ターンニングにはフォトリソグラフィー工法を使用した
方法がある。フォトリソグラフィー工法では感光性レジ
ストを使用し露光現像後、不要金属部分をエッチング
し、その後前記レジストは剥離する。または、導体を厚
くしたい場合はレジストパターンニング後、アディティ
ブ工法でパターンを形成し、その後前記レジストを剥離
する方法もある。なお、この時の成膜は表裏同時処理で
効率良く行うことが可能であり、パターンニングも表裏
両面同時露光、現像で効率良くかつ精度良くコイル導体
のパターン形成を行う事ができる。
【0025】なお、図中では省略しているが、導体保護
のため必要に応じコイル導体11,12と磁性体4,5
間に絶縁層を形成する場合もある。
のため必要に応じコイル導体11,12と磁性体4,5
間に絶縁層を形成する場合もある。
【0026】上述の工法により作製されたコイル形成部
(絶縁層1及びコイル導体11,12を含む部分)を磁
性体4,5で挟み込んだ後、封止(樹脂封止,あるいは
磁性材として樹脂を含む複合材料を用いて封止)した
り、又は磁性体として両面より磁性薄膜を成膜すること
によりチップ型コモンモードチョークコイルの層構造が
完成する。
(絶縁層1及びコイル導体11,12を含む部分)を磁
性体4,5で挟み込んだ後、封止(樹脂封止,あるいは
磁性材として樹脂を含む複合材料を用いて封止)した
り、又は磁性体として両面より磁性薄膜を成膜すること
によりチップ型コモンモードチョークコイルの層構造が
完成する。
【0027】上記説明は1個の素子での説明であるが実
際は複数個の素子が同時にシートもしくは基板上に作製
される。このシート、基板上に作製されたものを1素子
形状に切断後、側面部及び底面部に露出する導体端部を
外部電極としたチップ型コモンモードチョークコイルが
完成する。
際は複数個の素子が同時にシートもしくは基板上に作製
される。このシート、基板上に作製されたものを1素子
形状に切断後、側面部及び底面部に露出する導体端部を
外部電極としたチップ型コモンモードチョークコイルが
完成する。
【0028】尚、このとき実装用外部電極としての導体
端部11a,11b,12a,12bにより、コイル導
体形成面(第1及び第2コイル導体11,12を形成し
た面)は相手側実装基板に対する実装面と垂直になる。
また、チップ型コモンモードチョークコイルの実装時の
はんだ付け性を考慮して、実装用外部電極としての導体
端部11a,11b,12a,12bの少なくとも露出
面に錫又ははんだめっき等の処理によってはんだ接続用
層を形成することが有効である。
端部11a,11b,12a,12bにより、コイル導
体形成面(第1及び第2コイル導体11,12を形成し
た面)は相手側実装基板に対する実装面と垂直になる。
また、チップ型コモンモードチョークコイルの実装時の
はんだ付け性を考慮して、実装用外部電極としての導体
端部11a,11b,12a,12bの少なくとも露出
面に錫又ははんだめっき等の処理によってはんだ接続用
層を形成することが有効である。
【0029】また、所要の実装用外部電極間距離を確保
するため、絶縁層1の厚さは、 L1−(100μm×2)≧t1≧100μm …(1) 但し、tl:コイル導体間絶縁層厚 Ll:チップ素体の幅(外部電極形成面の全幅:図2参
照) を満足する必要がある。ここで100μmを下限の基準
値とした理由は以下の通りである。
するため、絶縁層1の厚さは、 L1−(100μm×2)≧t1≧100μm …(1) 但し、tl:コイル導体間絶縁層厚 Ll:チップ素体の幅(外部電極形成面の全幅:図2参
照) を満足する必要がある。ここで100μmを下限の基準
値とした理由は以下の通りである。
【0030】一般的な電子部品実装機の実装位置精度は
±100μm程度であり、実装時の位置ずれを考慮した
場合、外部電極間隔は最低でも100μm以上必要であ
る。このためには、外部電極間距離となる絶縁層1の厚
さが最低値100μm以上である必要がある。
±100μm程度であり、実装時の位置ずれを考慮した
場合、外部電極間隔は最低でも100μm以上必要であ
る。このためには、外部電極間距離となる絶縁層1の厚
さが最低値100μm以上である必要がある。
【0031】また、(1)式の上限の基準値がLl−
(100μm×2)である理由は、チップ素体10の両
側の磁性体4,5としての基板又はコーティング厚が各
々100μm以上必要であるためである(磁性基板の場
合は割れ等の不具合を考えた生産性、磁性コーティング
の場合は磁気特性を確保するために必要)。例えば、L
1=1mmの場合、L1−(100μm×2)=800μ
mとなり、(1)式は800μm≧t1≧100μmと
なる。
(100μm×2)である理由は、チップ素体10の両
側の磁性体4,5としての基板又はコーティング厚が各
々100μm以上必要であるためである(磁性基板の場
合は割れ等の不具合を考えた生産性、磁性コーティング
の場合は磁気特性を確保するために必要)。例えば、L
1=1mmの場合、L1−(100μm×2)=800μ
mとなり、(1)式は800μm≧t1≧100μmと
なる。
【0032】この第1の実施の形態によれば、コイル導
体11,12の端部が外部電極を兼ねており、コイル導
体と外部電極の接続部が存在せず、品質的に優れ、工程
数も少なく容易に作製でき、安価なチップ型コモンモー
ドチョークコイルが得られる。また、各コイル導体1
1,12の外部電極となる端部以外を直線状に形成する
ことで、コイル導体部分相互間の容量を減じ、コモンモ
ードインピーダンスの共振周波数を高めて、高速伝送特
性の良好なものが得られる。
体11,12の端部が外部電極を兼ねており、コイル導
体と外部電極の接続部が存在せず、品質的に優れ、工程
数も少なく容易に作製でき、安価なチップ型コモンモー
ドチョークコイルが得られる。また、各コイル導体1
1,12の外部電極となる端部以外を直線状に形成する
ことで、コイル導体部分相互間の容量を減じ、コモンモ
ードインピーダンスの共振周波数を高めて、高速伝送特
性の良好なものが得られる。
【0033】図3及び図4は本発明の第2の実施の形態
であって、閉磁路構造となっている場合を示す。この場
合、主な構成及び製造手順は前述の第1の実施の形態と
同様である。異なる点は、絶縁層1の両側に第1及び第
2コイル導体11,12を設けてなるコイル形成部の外
周(図示の例では上側と下側)に磁性材7を充填し、磁
性体4,5と共に閉磁路を形成している点である。な
お、磁性材7が充填されない残りの空間には第1の実施
の形態と同じく絶縁性の接着乃至封止部材6を設ければ
よい。
であって、閉磁路構造となっている場合を示す。この場
合、主な構成及び製造手順は前述の第1の実施の形態と
同様である。異なる点は、絶縁層1の両側に第1及び第
2コイル導体11,12を設けてなるコイル形成部の外
周(図示の例では上側と下側)に磁性材7を充填し、磁
性体4,5と共に閉磁路を形成している点である。な
お、磁性材7が充填されない残りの空間には第1の実施
の形態と同じく絶縁性の接着乃至封止部材6を設ければ
よい。
【0034】第2の実施の形態によれば、前記第1の実
施の形態の作用に加えて閉磁路構造となることにより、
コモンモードインピーダンスのさらなる増大が可能とな
り、コモンモードノイズ抑圧効果のいっそうの向上が得
られる。
施の形態の作用に加えて閉磁路構造となることにより、
コモンモードインピーダンスのさらなる増大が可能とな
り、コモンモードノイズ抑圧効果のいっそうの向上が得
られる。
【0035】図5及び図6は本発明の第3の実施の形態
であって、閉磁路構造とした他の例である。この場合、
主な構成及び製造手順は前述の第1の実施の形態と同様
であるが、異なる点は、コイル形成部を挟み込む磁性体
の一方を、凹部8aを有する磁性基板8で構成し、他方
の磁性基板9に突き合わせ一体化することで、閉磁路構
造を形成している点である。なお、閉磁路内側の空間に
は、必要に応じて第1の実施の形態と同じく絶縁性の接
着乃至封止部材6を設ければよい。
であって、閉磁路構造とした他の例である。この場合、
主な構成及び製造手順は前述の第1の実施の形態と同様
であるが、異なる点は、コイル形成部を挟み込む磁性体
の一方を、凹部8aを有する磁性基板8で構成し、他方
の磁性基板9に突き合わせ一体化することで、閉磁路構
造を形成している点である。なお、閉磁路内側の空間に
は、必要に応じて第1の実施の形態と同じく絶縁性の接
着乃至封止部材6を設ければよい。
【0036】この構造でもコモンモードインピーダンス
の増大、即ちコモンモードノイズの抑圧効果のいっそう
の向上が得られる。
の増大、即ちコモンモードノイズの抑圧効果のいっそう
の向上が得られる。
【0037】なお、上記第3の実施の形態では、一方の
磁性体となる磁性基板のみに凹部を形成したが、両側の
磁性体に凹部を形成してもよい。
磁性体となる磁性基板のみに凹部を形成したが、両側の
磁性体に凹部を形成してもよい。
【0038】図7及び図8は本発明の第4の実施の形態
を示す。この場合、第1の実施の形態のコイル導体の形
状を変更したものであり、対をなすコイル導体13,1
4は全体が略H字形状であり、すなわち横向きの直線状
導体部の両端部に実装用外部電極となる上下方向導体端
部13a,13b,14a,14bを有している。この
場合、導体端部13a,13b,14a,14bはチッ
プ素体10の側面及び底面に加えて上面にも露出する。
その他の構成は前述の第1の実施の形態と同様である。
を示す。この場合、第1の実施の形態のコイル導体の形
状を変更したものであり、対をなすコイル導体13,1
4は全体が略H字形状であり、すなわち横向きの直線状
導体部の両端部に実装用外部電極となる上下方向導体端
部13a,13b,14a,14bを有している。この
場合、導体端部13a,13b,14a,14bはチッ
プ素体10の側面及び底面に加えて上面にも露出する。
その他の構成は前述の第1の実施の形態と同様である。
【0039】この第4の実施の形態では、実装用外部電
極としての導体端部13a,13b,14a,14bは
チップ素体10の側面及び底面に加えて上面にも露出す
るから、実装面がチップ素体10の上下両面となり、電
子部品実装機側においてチップ型コモンモードチョーク
コイルの上下を判別する処理が不要となる。
極としての導体端部13a,13b,14a,14bは
チップ素体10の側面及び底面に加えて上面にも露出す
るから、実装面がチップ素体10の上下両面となり、電
子部品実装機側においてチップ型コモンモードチョーク
コイルの上下を判別する処理が不要となる。
【0040】また、いままで述べた実施の形態では、1
素子に一対のコイル導体を設けたが、1素子中にコイル
導体が複数対含まれた部品であっても本発明は適用可能
である。この場合を本発明の第5の実施の形態として図
9に示す。この図9の第5の実施の形態では、前記第1
の実施の形態の構造を有する一対のコイル導体を内蔵し
たチップ構造体30を非磁性層2を介して複数個一体化
した構成である。なお、図9中、前述の第1の実施の形
態と同一又は相当部分に同一符号を付して説明を省略す
る。
素子に一対のコイル導体を設けたが、1素子中にコイル
導体が複数対含まれた部品であっても本発明は適用可能
である。この場合を本発明の第5の実施の形態として図
9に示す。この図9の第5の実施の形態では、前記第1
の実施の形態の構造を有する一対のコイル導体を内蔵し
たチップ構造体30を非磁性層2を介して複数個一体化
した構成である。なお、図9中、前述の第1の実施の形
態と同一又は相当部分に同一符号を付して説明を省略す
る。
【0041】この第5の実施の形態によれば、1素子中
に複数個のコモンモードチョークコイルが含まれた複合
部品を実現できる。
に複数個のコモンモードチョークコイルが含まれた複合
部品を実現できる。
【0042】なお、第5の実施の形態では、前記第1の
実施の形態の構造を有するチップ構造体を非磁性層を介
して複数個一体化したが、前記第2乃至4の実施の形態
の構造を有するチップ構造体を非磁性層を介して複数個
一体化して複合部品を構成してもよい。
実施の形態の構造を有するチップ構造体を非磁性層を介
して複数個一体化したが、前記第2乃至4の実施の形態
の構造を有するチップ構造体を非磁性層を介して複数個
一体化して複合部品を構成してもよい。
【0043】以上本発明の実施の形態について説明して
きたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記
載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当
業者には自明であろう。例えば、製造手順のついて、前
述の第1の実施の形態における製造手順ではコイル間絶
縁層より開始しているが、これに限定せず一方の磁性体
上にコイル導体11を形成し順次(絶縁層1、コイル導
体12、磁性体の順に)形成する手順でも良い。
きたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記
載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当
業者には自明であろう。例えば、製造手順のついて、前
述の第1の実施の形態における製造手順ではコイル間絶
縁層より開始しているが、これに限定せず一方の磁性体
上にコイル導体11を形成し順次(絶縁層1、コイル導
体12、磁性体の順に)形成する手順でも良い。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
対をなすコイル導体の端部自体で実装用外部電極を構成
することにより、コイル導体と外部電極の接続部を無く
し、品質的に優れ、工程数も少なく容易に作製でき、安
価なチップ型コモンモードチョークコイルを実現でき
る。
対をなすコイル導体の端部自体で実装用外部電極を構成
することにより、コイル導体と外部電極の接続部を無く
し、品質的に優れ、工程数も少なく容易に作製でき、安
価なチップ型コモンモードチョークコイルを実現でき
る。
【0045】また、コイル形成部を磁性材で挟み込み閉
磁路構造とする場合、より高いコモンモードインピーダ
ンスを得ることが可能となりコモンモードノイズ抑圧効
果の更なる向上を図ることができる。
磁路構造とする場合、より高いコモンモードインピーダ
ンスを得ることが可能となりコモンモードノイズ抑圧効
果の更なる向上を図ることができる。
【図1】本発明に係るチップ型コモンモードチョークコ
イルの第1の実施の形態を示す分解斜視図である。
イルの第1の実施の形態を示す分解斜視図である。
【図2】同斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す分解斜視図で
ある。
ある。
【図4】同斜視図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態を示す分解斜視図で
ある。
ある。
【図6】同斜視図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態を示す分解斜視図で
ある。
ある。
【図8】同斜視図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態を示す斜視図であ
る。
る。
【図10】従来技術の分解斜視図である。
【図11】同斜視図である。
1 絶縁層
2 非磁性層
4,5 磁性体
7 磁性材
8a 凹部
8,9 磁性基板
10 チップ素体
11,12,13,14 コイル導体
11a,11b,12a,12b,13a,13b,1
4a,14b 導体端部 30 チップ構造体
4a,14b 導体端部 30 チップ構造体
Claims (7)
- 【請求項1】 絶縁層の表裏面に対をなす同一形状の第
1及び第2導体を形成し、前記第1及び第2導体を上層
より磁性体で挟み込み、前記導体のみで対をなすコイル
導体を形成した構造であり、各導体の両端部自体が実装
用外部電極をそれぞれ構成し、前記実装用外部電極は各
導体の形成面が実装表面と垂直になるように形成されて
いることを特徴とするチップ型コモンモードチョークコ
イル。 - 【請求項2】 前記実装用外部電極の表面にめっき等に
よるはんだ接続用層が形成されてなる請求項1記載のチ
ップ型コモンモードチョークコイル。 - 【請求項3】 前記絶縁層の厚さが100μm以上であ
る請求項1又は2記載のチップ型コモンモードチョーク
コイル。 - 【請求項4】 前記絶縁層がポリイミド、エポキシ樹脂
等の絶縁樹脂シートである請求項1,2又は3記載のチ
ップ型コモンモードチョークコイル。 - 【請求項5】 前記絶縁層がガラス基材のエポキシ樹脂
基板等の絶縁基板である請求項1,2又は3記載のチッ
プ型コモンモードチョークコイル。 - 【請求項6】 前記磁性体を含む閉磁路により前記第1
及び第2導体の一部を覆ってなる請求項1,2,3,4
又は5記載のチップ型コモンモードチョークコイル。 - 【請求項7】 前記対をなす同一形状の第1及び第2導
体の組が複数対設けられている請求項1,2,3,4,
5又は6記載のチップ型コモンモードチョークコイル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002139544A JP2003332140A (ja) | 2002-05-15 | 2002-05-15 | チップ型コモンモードチョークコイル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002139544A JP2003332140A (ja) | 2002-05-15 | 2002-05-15 | チップ型コモンモードチョークコイル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003332140A true JP2003332140A (ja) | 2003-11-21 |
Family
ID=29700656
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002139544A Pending JP2003332140A (ja) | 2002-05-15 | 2002-05-15 | チップ型コモンモードチョークコイル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003332140A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015079958A (ja) * | 2013-10-16 | 2015-04-23 | サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. | チップ電子部品、その実装基板及び包装体 |
US20160099100A1 (en) * | 2014-10-02 | 2016-04-07 | Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. | Chip component and manufacturing method thereof |
-
2002
- 2002-05-15 JP JP2002139544A patent/JP2003332140A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015079958A (ja) * | 2013-10-16 | 2015-04-23 | サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. | チップ電子部品、その実装基板及び包装体 |
US20160099100A1 (en) * | 2014-10-02 | 2016-04-07 | Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. | Chip component and manufacturing method thereof |
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