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JP2003310240A - 麦芽アルコール飲料の製造方法 - Google Patents

麦芽アルコール飲料の製造方法

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JP2003310240A
JP2003310240A JP2002122955A JP2002122955A JP2003310240A JP 2003310240 A JP2003310240 A JP 2003310240A JP 2002122955 A JP2002122955 A JP 2002122955A JP 2002122955 A JP2002122955 A JP 2002122955A JP 2003310240 A JP2003310240 A JP 2003310240A
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isoxanthohumol
xanthohumol
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聡一 坂下
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利夫 栗原
Masao Ono
正雄 大野
Shuichi Ishii
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キサントフモールの生理活性が実質的に付与
された健康に良い麦芽アルコール飲料の製造方法を提供
すること。 【解決手段】 本発明は、麦芽アルコール飲料を製造す
るに際し、麦汁煮沸工程よりも後の工程において麦汁又
はその処理液にイソキサントフモールを添加することを
特徴とする。これにより、キサントフモールと同様の生
理活性を有するイソキサントフモールを所望の濃度で麦
芽アルコール飲料に含有させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、麦芽アルコール飲
料の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】19世紀にチェコスロバキアでホップを
加えたビールが誕生し、このホップがビールに独特の苦
味や爽やかなホップ香を与えると共に、雑菌の繁殖を防
ぎ、泡持ちをよくし、蛋白質を沈殿させるといった効果
を持つことが明らかになるに及んで、ビールにとって不
可欠な原料となった。
【0003】また、その後の研究により、ホップには抗
癌活性などの生理活性を有するプレニルフラボノイドで
あるキサントフモールが含まれていることが明らかとな
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように健康面での
作用が期待できるキサントフモールを、比較的アルコー
ル濃度が低く健康的な酒類として認識されているビール
や発泡酒に多く含有させることは非常に価値の高いもの
であると考えられるが、従来の製造工程ではビール等に
キサントフモールを高濃度で含有させることは非常に困
難である。すなわち、Stevensらの報告(J. Agric. Foo
d. Chem. 1999, 47 p2421)にもあるように、通常ホッ
プは麦汁煮沸工程において添加されるため、ホップ中の
キサントフモールは麦汁の煮沸による化学変化で消失す
る。また、仕込み工程や醗酵工程での沈殿により消失し
て、最終製品であるビール等にほとんど移行しない。
【0005】本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑
みてなされたものであり、キサントフモールの生理活性
が実質的に付与された健康に良い麦芽アルコール飲料の
製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の麦芽アルコール飲料の製造方法は、麦芽ア
ルコール飲料を製造するに際し、麦汁煮沸工程よりも後
の製造工程において麦汁又はその処理液にイソキサント
フモールを添加することを特徴とする。
【0007】本発明では、キサントフモールと同様の生
理活性を有し且つキサントフモールよりも水溶性が高い
イソキサントフモールを、麦汁煮沸工程よりも後の製造
工程において麦汁又はその処理液(冷却工程又は発酵工
程に供される麦汁、熟成工程に供される発酵液等)に添
加することによって、最終的に得られる麦芽アルコール
飲料中に十分な濃度のイソキサントフモールを含有させ
ることができる。従って本発明により、キサントフモー
ルが示す生理活性作用が実質的に付与された麦芽アルコ
ール飲料を容易に且つ確実に得ることができる。
【0008】また、本発明の製造方法は、麦芽を含む原
料を糖化させて糖化液を得る糖化工程と、糖化液を濾過
して得られる麦汁にホップを添加して煮沸させる麦汁煮
沸工程と、麦汁煮沸工程後の麦汁を冷却する冷却工程
と、冷却工程後の麦汁に酵母を添加し、該麦汁を発酵さ
せて発酵液を得る発酵工程と、発酵液を熟成させる熟成
工程と、熟成させた前記発酵液を濾過して麦芽アルコー
ル飲料を得る濾過工程とを含み、イソキサントフモール
の添加が、冷却工程、発酵工程、熟成工程又は濾過工程
のうちのいずれかで行われることが好ましく、発酵工程
よりも後から濾過工程の前までにイソキサントフモール
を添加することがより好ましい。
【0009】また、本発明においては、イソキサントフ
モールが、pH6〜9の緩衝液又は麦汁中でキサントフ
モールを加熱して得られたものであることが好ましい。
【0010】また、本発明においては、キサントフモー
ルがホップ由来のものであることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて詳細に説明する。
【0012】本発明の麦芽アルコール飲料の製造方法
は、麦汁煮沸工程よりも後の工程において麦汁又はその
処理液にイソキサントフモールを添加するものであり、
これにより、得られる麦芽アルコール飲料中のイソキサ
ントフモール濃度を高めることができる。
【0013】ここで、イソキサントフモールは、キサン
トフモールと同様の生理活性(抗癌活性等)を示し且つ
キサントフモールよりも水溶性が高いものである。イソ
キサントフモールは、後述するように、例えばホップか
ら抽出したキサントフモールをイソ化させることにより
得ることができる。
【0014】なお、従来法により得られた麦芽アルコー
ル飲料の中にはイソキサントフモールを含むものもあっ
たが、その濃度は1〜2ppm程度と微量である(BRAU
WELT. 2000. p526)。また、本発明者らの知見によれ
ば、イソキサントフモールを麦汁煮沸工程あるいはそれ
よりも前の工程において添加すると、キサントフモール
と同様にポップ由来のデッケやタンパクに吸着され、沈
殿除去される。従って、最終製品である麦芽アルコール
に十分なイソキサントフモールを含有させることは非常
に困難である。なお、イソキサントフモールは発酵工程
においても沈殿により消失し得るが、本発明者らの知見
によれば、麦汁煮沸工程後から発酵工程前までに添加し
たイソキサントフモールは麦芽アルコール飲料中に十分
な濃度で(例えば60%強)残存することが確認され
る。
【0015】また、本発明でいう麦芽アルコール飲料と
は、麦芽を原料として得られるアルコール飲料をいい、
原料中の麦芽使用比率が66.6%以上であるビール
や、当該比率が66.6%未満である発泡酒を包含する
ものである。
【0016】本発明の製造方法に含まれる工程は特に制
限されないが、例えば糖化工程、麦汁煮沸工程、冷却工
程、発酵工程、熟成工程、濾過工程等が挙げられ、この
場合麦汁煮沸工程後の冷却工程、発酵工程、熟成工程、
濾過工程等においてイソキサントフモールを添加するこ
とができる。
【0017】糖化工程は、麦芽を含む原料を糖化させる
ことにより糖化液を得るものである。本発明で用いられ
る麦芽は、大麦に水分と空気とを十分に与えて発芽さ
せ、乾燥して幼芽を取り除いたものであることが好まし
い。麦芽は麦汁製造に必要な酵素源であると同時に糖化
の原料として主要な澱粉源となる。また、麦芽を焙燥す
ることにより、麦芽アルコール飲料特有の香味と色素と
を付与することができる。例えば、大麦を浸麦度40〜
45%まで浸麦した後、10〜20℃で3〜6日間発芽
させ、これを焙煎することによって目的の麦芽を得るこ
とができる。
【0018】麦芽を含む原料を糖化する方法は特に制限
されないが、例えば、麦芽を含む原料と仕込み用水とを
仕込み釜に入れて混合し、その混合物を所定の温度(好
ましくは65〜75℃)に加温した後、必要に応じて濾
過により滓を除去して糖化液を得ることができる。原料
中の麦芽の使用比率は、ビール、発泡酒等の麦芽アルコ
ール飲料の種類に応じて上述のように選定される。ま
た、このとき、市販又は別途調製されたモルトエキスを
仕込み用水と混合してもよく、また、必要に応じてコー
ンスターチ、コーングリッツ、米、糖類などの副原料を
添加してもよい。
【0019】麦汁煮沸工程は、糖化液を濾過して得られ
る麦汁にホップを添加し、その混合物を煮沸するもので
ある。これにより、麦芽アルコール特有の香りと苦味と
が付与され、また、麦芽の酵素の働きが止められる。糖
化液におけるホップの含有量は好ましくは0.5〜3.
0g/Lの範囲内であり、また、当該混合物の煮沸時間
は好ましくは90〜120分間である。
【0020】麦汁煮沸工程後の麦汁(熱麦汁)は、所定
の温度まで冷却された後、後述する発酵工程に供され
る。この冷却工程においては、熱麦汁を15℃以下まで
冷却する。
【0021】発酵工程では、冷却工程後の麦汁に酵母を
添加して、麦汁を発酵させることにより発酵液が得られ
る。
【0022】発酵工程で用いられる酵母は、麦汁内の糖
分を代謝してアルコールや炭酸ガス等を産生するもの
(いわゆるアルコール発酵を行う酒類酵母)であれば特
に制限されず、具体的には、サッカロミセス・セレビシ
エ、サッカロミセス・ウルバム等が挙げられる。
【0023】また、発酵条件については特に制限されな
いが、発酵温度は好ましくは15℃以下、より好ましく
は8〜10℃であり、発酵時間は好ましくは8〜10日
である。
【0024】このようにして得られる発酵液を熟成した
後、これを濾過することによって、麦芽アルコール飲料
が得られる。
【0025】熟成工程における条件は特に制限されない
が、例えば密閉タンク等に貯蔵して貯蔵温度−5〜3℃
で30〜90日間貯蔵することにより残存エキスの再発
酵と熟成とを好適に行うことができる。
【0026】また、濾過条件についても特に制限されな
いが、濾過助剤として珪藻土、PVPP(ポリビニルポ
リピロリドン)、シリカゲル、セルロースパウダー等を
用いて濾過を行う。濾過された麦芽アルコール飲料はタ
ンク詰め、たる詰め、瓶詰め、缶詰め等されて市場に出
荷される。
【0027】本発明において、イソキサントフモールの
添加は、麦汁煮沸工程後であれば特に制限されず、冷却
工程又は発酵工程に供される麦汁、熟成工程に供される
発酵液、あるいは濾過工程前の発酵液のいずれに添加し
てもよい。但し、濾過工程後にイソキサントフモールを
添加する場合、微生物等が混入するおそれがあり、製造
設備にその対策を施す必要があるため、製造コストの上
昇を招く可能性がある。そのため、麦汁煮沸工程の後か
ら濾過工程までの製造工程においてイソキサントフモー
ルを添加することが好ましい。
【0028】また、イソキサントフモールの添加量は特
に制限されないが、最終製品である麦芽アルコール飲料
中の濃度が5〜30ppmの範囲内となるように添加す
ることが好ましい。イソキサントフモールの濃度が前記
下限値未満であると、イソキサントフモールの添加効果
が不十分となる傾向にあり、他方、前記上限値は麦芽ア
ルコール飲料の飽和濃度値である。
【0029】イソキサントフモールは、例えば以下の手
順に従って好適に得ることができる。先ず、キサントフ
モールを含有するホップを所定の溶媒(例えばヘキサン
と酢酸エチルとの混合溶媒)に溶解し、この溶液にシリ
カゲルを作用させる。これにより、キサントフモール以
外の成分が吸着除去されたキサントフモール抽出液が得
られる。次に、この抽出液を濃縮・乾燥して得られる固
体抽出物を緩衝液に溶解して煮沸させることによって、
キサントフモールのイソ化が進行してイソキサントフモ
ールが生成する。生成したイソキサントフモールは、エ
ーテル等を用いて抽出操作を行うことにより、反応液か
ら分離することができる。
【0030】かかる煮沸の際には、緩衝液のpHが6〜
9の範囲内であることが好ましい。緩衝液のpHが前記
の範囲外であると、キサントフモールのイソ化が進行し
にくくなる傾向にある。例えばpH6〜8で煮沸を行う
場合にはリン酸緩衝液、pH9程度で煮沸を行う場合に
は塩化アンモニウムと水酸化アンモニウムとを含む緩衝
液を用いることができる。
【0031】また、溶媒として麦汁を用い、これにキサ
ントフモールを添加して上記と同様の煮沸を行うことに
よってイソキサントフモールを得ることもできる。煮沸
後の麦汁はイソキサントフモールの単離を行わずにその
まま麦芽アルコール飲料の製造工程に供することができ
る。
【0032】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何
ら限定されるものではない。
【0033】[実施例1] (イソキサントフモールの合成)キサントフモール約
2.6g(13%)を含むホップエキス20gを、ヘキ
サン450mlと酢酸エチル450mlとの混合溶媒に
溶解し、この溶液にシリカゲルを作用させることによっ
て、キサントフモール以外の成分が吸着除去されたキサ
ントフモール抽出液を得、さらにこの抽出液を濃縮・乾
燥して固体抽出物(キサントフモールの含有量:2.5
g)を得た。
【0034】次に、得られた固体抽出物の全量を濃度が
0.5g/LとなるようにpH6のリン酸緩衝液に溶解
し、100℃で3〜4時間煮沸させた。所定の時間煮沸
後の反応液中のキサントフモールとイソキサントフモー
ルとの比率を図1に示す。図1によれば、煮沸を3〜4
時間行うと、イソキサントフモールの割合が90%を超
えてほぼ最大値となり、これ以上煮沸してもイソキサン
トフモールの割合は殆ど変わらないことがわかる。な
お、図1中の比率はHPLCクロマトグラムの面積比で
ある。
【0035】さらに、煮沸後の反応液1Lに対して50
0mLのエーテルを用いて抽出操作を行い、その抽出液
をエバポレータにより濃縮・乾燥して、イソキサントフ
モールとキサントフモール(未反応物)との混合物を得
た。イソキサントフモールの収量は、キサントフモール
原料100mg当たり41.4mgであった。また、未
反応のキサントフモールの含有量は、キサントフモール
原料100mg当たり4.9mgであった。
【0036】(麦芽アルコール飲料の製造)麦芽5kg
及び副原料2kgを23Lの仕込み水に加え、撹拌しな
がら65℃で40分間加熱して糖化させた後、糖化液の
濾過により滓を除去して麦汁を得た。この麦汁に通常の
ホップを27g/38Lの割合で添加して90分間煮沸
させた。煮沸後の麦汁を8℃まで冷却し、酵母を加えて
11℃で7日間発酵させた後、0℃で30日間熟成させ
た。
【0037】このようにして得られた熟成液に2g/3
0Lのイソキサントフモール及び1g/30Lのキサン
トフモールを添加した後、濾過を行い目的の発泡酒を得
た。得られた発泡酒中のイソキサントフモール濃度は1
4.5ppmであり、キサントフモール濃度は1.4p
pmであった。被験者による試飲の結果、得られた発泡
酒は香味や苦味が良好であり、また、グラスに注いだと
きの泡も良質であることがわかった。
【0038】[比較例1]熟成液にイソキサントフモー
ル及びキサントフモールを添加しなかったこと以外は実
施例1と同様にして発泡酒を製造した。得られた発泡酒
中のイソキサントフモール濃度は0.9ppmであり、
キサントフモールはほとんど検出されなかった。
【0039】[比較例2]麦汁を煮沸する前にキサント
フモール13%を含有するホップエキスを12g/Lと
なるように麦汁に添加したこと以外は比較例1と同様に
して、発泡酒を製造した。得られた発泡酒中のイソキサ
ントフモール濃度は1.5ppmであり、キサントフモ
ールはほとんど検出されなかった。
【0040】[比較例3]麦汁の煮沸終了5分前にキサ
ントフモール13%を含有する粉末ホップを12g/L
となるように麦汁に添加したこと以外は比較例1と同様
にして、発泡酒を製造した。得られた発泡酒中にキサン
トフモールはほとんど検出されず、また、イソキサント
フモール濃度は0.5ppmであった。
【0041】[実施例2〜4]実施例2ではpH4のリ
ン酸緩衝液、実施例3ではpH7のリン酸緩衝液、実施
例4ではpH9の塩化アンモニウムと水酸化アンモニウ
ムとを含む緩衝液をそれぞれ用いたこと以外は実施例1
と同様にして、イソキサントフモールの合成を行った。
所定の時間煮沸後の反応液中のキサントフモールとイソ
キサントフモールとの比率を図2(実施例2)、図3
(実施例3)及び図4(実施例4)に示す。また、各実
施例において得られたイソキサントフモール及び未反応
のキサントフモールの収量(いずれもキサントフモール
原料100mgに対する換算値)を表1に示す。
【0042】
【表1】 図1〜4及び表1に示したように、緩衝液のpHが6〜
9の範囲内である実施例1、3、4においては、より高
い収量でイソキサントフモールを得ることができた。
【0043】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の製造方法に
よれば、麦汁煮沸工程後の麦汁又はその後の処理液にイ
ソキサントフモールを添加することによって、キサント
フモールの生理活性が実質的に付与された健康に良い麦
芽アルコール飲料を容易に且つ確実に得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1においてイソキサントフモールを合成
したときの、所定時間煮沸後の反応液中のイソキサント
フモールとキサントフモールとの比率を示すグラフであ
る。
【図2】実施例2においてイソキサントフモールを合成
したときの、所定時間煮沸後の反応液中のイソキサント
フモールとキサントフモールとの比率を示すグラフであ
る。
【図3】実施例3においてイソキサントフモールを合成
したときの、所定時間煮沸後の反応液中のイソキサント
フモールとキサントフモールとの比率を示すグラフであ
る。
【図4】実施例4においてイソキサントフモールを合成
したときの、所定時間煮沸後の反応液中のイソキサント
フモールとキサントフモールとの比率を示すグラフであ
る。
フロントページの続き (72)発明者 大野 正雄 静岡県焼津市岡当目10 サッポロビール株 式会社醸造技術研究所内 (72)発明者 石井 秀一 静岡県焼津市岡当目10 サッポロビール株 式会社醸造技術研究所内 Fターム(参考) 4B015 AG03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 麦芽アルコール飲料を製造するに際し、
    麦汁煮沸工程よりも後の製造工程において麦汁又はその
    処理液にイソキサントフモールを添加することを特徴と
    する麦芽アルコール飲料の製造方法。
  2. 【請求項2】 麦芽を含む原料を糖化させて糖化液を得
    る糖化工程と、前記糖化液を濾過して得られる麦汁にホ
    ップを添加して煮沸させる麦汁煮沸工程と、前記麦汁煮
    沸工程後の麦汁を冷却する冷却工程と、前記冷却工程後
    の麦汁に酵母を添加し、該麦汁を発酵させて発酵液を得
    る発酵工程と、前記発酵液を熟成させる熟成工程と、熟
    成させた前記発酵液を濾過して麦芽アルコール飲料を得
    る濾過工程とを含み、前記イソキサントフモールの添加
    が、前記冷却工程、前記発酵工程、前記熟成工程又は前
    記濾過工程のうちのいずれかで行われることを特徴とす
    る、請求項1に記載の麦芽アルコール飲料の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記イソキサントフモールが、pH6〜
    9の緩衝液又は麦汁中でキサントフモールを加熱して得
    られたものであることを特徴とする、請求項1又は2に
    記載の麦芽アルコール飲料の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記キサントフモールがホップ由来のも
    のであることを特徴とする、請求項3に記載の麦芽アル
    コール飲料の製造方法。
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