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JP2003222204A - 動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達装置

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Publication number
JP2003222204A
JP2003222204A JP2002023803A JP2002023803A JP2003222204A JP 2003222204 A JP2003222204 A JP 2003222204A JP 2002023803 A JP2002023803 A JP 2002023803A JP 2002023803 A JP2002023803 A JP 2002023803A JP 2003222204 A JP2003222204 A JP 2003222204A
Authority
JP
Japan
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rotating member
input
system rotating
input system
output system
Prior art date
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Pending
Application number
JP2002023803A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazutaka Kawashima
一貴 川島
Koji Sato
光司 佐藤
Masahiko Satoda
雅彦 里田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2002023803A priority Critical patent/JP2003222204A/ja
Publication of JP2003222204A publication Critical patent/JP2003222204A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力回転軸から入力回転軸への逆入力があっ
ても、入力回転軸の駆動源における許容回転数を超えな
いようにする。 【解決手段】 駆動源により回転駆動される入力系回転
部材1と、その入力系回転部材1からの回転トルクを外
部へ取り出す出力系回転部材2と、入出力系回転部材
1,2との間に回転減速用の遊星歯車機構3を介して設
けられ、入力系回転部材1から出力系回転部材2への回
転入力をスプラグ等の係合により伝達し、出力系回転部
材2から入力系回転部材1への回転逆入力をスプラグ等
の離脱により遮断する第一のワンウェイクラッチ4と、
入出力系回転部材1,2との間に設けられ、入力系回転
部材1から出力系回転部材2への回転入力をスプラグ等
の離脱により遮断し、出力系回転部材2から入力系回転
部材1への回転逆入力をスプラグ等の係合により伝達す
る第二のワンウェイクラッチ5とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は動力伝達装置に関
し、詳しくは、一方の回転部材からの回転入力を、例え
ば遊星歯車機構により所定の減速比でもって他方の回転
部材へ出力する動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の動力伝達装置の一例として、例え
ば特開平10−153242号公報などに開示された遊
星歯車機構を用いた減速装置がある。
【0003】この種の減速装置は、ハウジングに固定さ
れた内歯車と、その内側に内歯車と軸心を一致させて配
置された太陽歯車と、その太陽歯車と内歯車の間に形成
された空間に配置された複数個の遊星歯車と、それら遊
星歯車を円周方向に等間隔かつ回転自在に保持するキャ
リアとを備えている。太陽歯車には、ハウジングに対し
て回転自在に支持された入力回転軸が同軸的に設けら
れ、キャリアには、ハウジングに対して回転自在に支持
された出力回転軸が設けられている。太陽歯車と内歯車
との間に位置する複数個の遊星歯車は、太陽歯車と内歯
車にそれぞれ噛合した状態で配設されている。
【0004】減速装置では、入力回転軸からの回転入力
に基づいて、その入力回転軸に設けられた太陽歯車が回
転し、キャリアに対して回転自在に支持された遊星歯車
が自転しつつ太陽歯車の回りを公転することにより、入
力回転軸の回転が所定の減速比でもって出力回転軸に伝
達される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したよ
うに遊星歯車機構を用いた従来の減速装置では、入力回
転軸の回転が1/X倍に減速されて出力回転軸に伝達さ
れるが、仮に、何等かの原因により出力回転軸からの回
転逆入力があった場合には、その出力回転軸の回転がX
倍に増速されて入力回転軸に伝達されることになる。こ
のように入力回転軸と出力回転軸間での回転比は必ず反
比例関係となり、入力方向の変更によってこの関係を変
更することはできない。
【0006】通常、入力回転軸の回転が1/X倍に減速
されて出力回転軸に伝達される減速装置において、仮
に、何等かの原因に基づいて出力回転軸からの回転逆入
力があると、入力回転軸の回転数が増大してしまうこと
になる。その結果、入力回転軸の駆動源における許容回
転数が低い場合に、出力回転軸から入力回転軸への逆入
力により、その駆動源の許容回転数を超えることがあ
り、駆動源に悪影響を与える等の問題が生じる可能性が
あった。
【0007】そこで、本発明は前記問題点に鑑みて提案
されたもので、その目的とするところは、出力回転軸か
ら入力回転軸への逆入力があっても、入力回転軸の駆動
源における許容回転数を超えないようにした減速装置と
し得る動力伝達装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の技術的手段として、本発明に係る動力伝達装置は、駆
動源により回転駆動される入力系回転部材と、その入力
系回転部材から伝達された回転トルクを外部へ取り出す
ための出力系回転部材と、前記入力系回転部材と出力系
回転部材との間に、入力系回転部材からの回転を減速す
る遊星機構を介して設けられ、入力系回転部材から出力
系回転部材への回転入力をトルク伝達部材の係合により
伝達し、出力系回転部材から入力系回転部材への回転逆
入力を前記トルク伝達部材の離脱により遮断する第一の
ワンウェイクラッチと、前記入力系回転部材と出力系回
転部材との間に設けられ、入力系回転部材から出力系回
転部材への回転入力をトルク伝達部材の離脱により遮断
し、出力系回転部材から入力系回転部材への回転逆入力
を前記トルク伝達部材の係合により伝達する第二のワン
ウェイクラッチとを具備したことを特徴とする。
【0009】本発明の動力伝達装置では、第一のワンウ
ェイクラッチのトルク伝達部材の係合方向と第二のワン
ウェイクラッチのトルク伝達部材の係合方向とを逆向き
としている。その結果、入力系回転部材からの回転入力
は、第一のワンウェイクラッチのトルク伝達部材の係合
により伝達し得るため、遊星機構により所定の減速比で
もって減速した上で第一のワンウェイクラッチを介して
出力系回転部材に伝達される。このとき、第二のワンウ
ェイクラッチは、そのトルク伝達部材の係合方向が第一
のワンウェイクラッチと逆向きであるために空転可能な
状態にあり、入力系回転部材と出力系回転部材との間
は、第二のワンウェイクラッチを介して離脱した状態に
ある。
【0010】一方、出力系回転部材からの回転逆入力
は、第二のワンウェイクラッチのトルク伝達部材の係合
により伝達し得るため、その第二のワンウェイクラッチ
を介して入力系回転部材に伝達される。このとき、第一
のワンウェイクラッチは、そのトルク伝達部材の係合方
向が第二のワンウェイクラッチと逆向きであるために空
転可能な状態にあり、入力系回転部材と出力系回転部材
との間は、第一のワンウェイクラッチを介して離脱した
状態にあることから、出力系回転部材からの回転逆入力
は、遊星機構を介さないので入力系回転部材の回転は増
速されることなく、第二のワンウェイクラッチを介して
1:1で入力系回転部材に伝達される。
【0011】なお、入力系回転部材からの回転を減速す
る遊星機構の一つとしては、静止系部材に設けられた内
歯車と、その内側に前記入力系回転部材と同軸上に配設
された太陽歯車と、この太陽歯車と前記内歯車との間に
それら両者と噛合するように介装された複数の遊星歯車
と、これら遊星歯車を円周方向等間隔に回転自在に保持
するキャリアとで構成された遊星歯車機構が実現可能で
ある。
【0012】また、他の遊星機構としては、静止系部材
に設けられた固定輪と、その内側に入力系回転部材と同
軸上に配設された太陽ローラと、この太陽ローラと前記
固定輪との間にそれら両者と圧接する状態で介装された
複数の遊星ローラと、これら遊星ローラを円周方向等間
隔に回転自在に保持するキャリアとで構成された遊星ロ
ーラ機構が実現可能である。
【0013】さらに、前記ワンウェイクラッチのトルク
伝達部材としては、スプラグ、ローラあるいはラチェッ
トのうちから選択されるいずれかを使用することが可能
である。
【0014】
【発明の実施の形態】図1乃至図7は本発明に係る動力
伝達装置の実施形態を示す。図1および図2は遊星機構
を利用した減速装置の概略構成、図3は図1の減速装置
に組み込まれた遊星機構の一例として遊星歯車機構を示
し、図4は遊星機構の他例として遊星ローラ機構を示
す。図5乃至図7は図1の減速装置に組み込まれたワン
ウェイクラッチで、図5はスプラグタイプ、図6はロー
ラタイプ、図7はラチェットタイプをそれぞれ示す。
【0015】この実施形態の減速装置は、図1および図
2に示すように駆動源(図示せず)により回転駆動され
る入力系回転部材1と、その入力系回転部材1から伝達
された回転トルクを外部へ取り出すための出力系回転部
材2と、入力系回転部材1と出力系回転部材2との間
に、入力系回転部材1からの回転を減速する遊星機構3
を介して設けられ、入力系回転部材1から出力系回転部
材2への回転入力をトルク伝達部材(後述)の係合によ
り伝達し、出力系回転部材2から入力系回転部材1への
回転逆入力をトルク伝達部材の離脱により遮断する第一
のワンウェイクラッチ4と、入力系回転部材1と出力系
回転部材2との間に設けられ、入力系回転部材1から出
力系回転部材2への回転入力をトルク伝達部材の離脱に
より遮断し、出力系回転部材2から入力系回転部材1へ
の回転逆入力をトルク伝達部材の係合により伝達する第
二のワンウェイクラッチ5とを主要部として構成されて
いる。
【0016】前記入力系回転部材1には、遊星機構3の
一部を構成する太陽歯車6が同軸的に設けられている。
また、入力系回転部材1と同軸上に配置された出力系回
転部材2は、その中心軸部2aから軸方向に延在した小
拡径部2bと、その小拡径部2bから軸方向に延在した
大拡径部2cを有し、小拡径部2bと入力系回転部材1
とを第二のワンウェイクラッチ5で連結し、大拡径部2
cと遊星機構3の一部を構成するキャリア11とを第一
のワンウェイクラッチ4で連結した構造を具備する。
【0017】入力系回転部材1と出力系回転部材2との
間に設けられた遊星機構の一例として遊星歯車機構3を
図3に例示する。この遊星歯車機構3は、静止系部材で
あるハウジング7に固定された内歯車8と、その内側に
入力系回転部材1と同軸上に配設された太陽歯車6と、
この太陽歯車6と内歯車8との間にそれら両者と噛合す
るように介装された複数の遊星歯車9と、これら遊星歯
車9を円周方向等間隔に支持軸10により回転自在に保
持するキャリア11とで構成されている。
【0018】なお、本発明における遊星機構としては、
前述した遊星歯車機構3以外にも、図4に示す遊星ロー
ラ機構3’でも可能である。この遊星ローラ機構3’
は、ハウジング7に設けられた固定輪8’と、その内側
に入力系回転部材1と同軸上に配設された太陽ローラ
6’と、この太陽ローラ6’と固定輪8’との間にそれ
ら両者と圧接する状態で介装された複数の遊星ローラ
9’と、これら遊星ローラ9’を円周方向等間隔に支持
軸10により回転自在に保持するキャリア11とで構成
されている。
【0019】第一のワンウェイクラッチ4および第二の
ワンウェイクラッチ5は、スプラグタイプ、ローラタイ
プあるいはラチェットタイプのいずれかの構造のものが
可能である。例えばスプラグタイプのワンウェイクラッ
チ構造は、図5に示すように入力系回転部材1の外周に
圧入された内輪12と、出力系回転部材2の内周に圧入
された外輪13との間に、内側保持器14と外側保持器
15とによって多数のスプラグ16を保持し、その内外
側保持器14,15の間にリボンスプリング17を嵌
め、そのリボンスプリング17により各スプラグ16に
実線矢印方向のモーメントを与えて、内輪12の外周面
と外輪13の内周面に各スプラグ16を接触させている
(実開平5−86044号公報参照)。
【0020】リボンスプリング17は、リボン状の金属
薄板に一定のピッチのスプラグ挿入孔を形成し、そのス
プラグ挿入孔の一方の側辺に弾性舌片18を設けてい
る。また、その弾性舌片18とリボンスプリングの両側
辺には、それらに弾性力を与える彎曲部19が形成さ
れ、この弾性舌片18が各スプラグ16の側面に接触し
て前述した方向にスプラグ16を付勢している。
【0021】このワンウェイクラッチでは、内輪12と
外輪13が係合方向に相対回転し、内側保持器14と外
側保持器15が相対回転すると、各スプラグ16が図示
状態とは逆方向に傾き、内輪12と外輪13間に係合す
ることにより、入力系回転部材1からの回転が出力系回
転部材2へ伝達される。また、内輪12と外輪13が前
述とは逆方向に回転すると、内外側保持器14,15の
相対回転によってスプラグ16が係合状態から外れ、ス
プラグ16が内輪12と外輪13間で離脱し、入力系回
転部材1は空転し、入力系回転部材1からの回転が出力
系回転部材2へ伝達されない。
【0022】このようにワンウェイクラッチにおけるス
プラグ16の係合・離脱により入力系回転部材1と出力
系回転部材2との間での動力伝達を断接する。ここで、
第一のワンウェイクラッチ4のスプラグ16の係合方向
と第二のワンウェイクラッチ5のスプラグ16の係合方
向とは逆向きに設定されている。つまり、第一のワンウ
ェイクラッチ4のスプラグ16の係合方向を白抜き矢印
A方向とすると、第二のワンウェイクラッチ5のスプラ
グ16の係合方向は白抜き矢印B方向になっている。
【0023】なお、本発明におけるワンウェイクラッチ
構造は、前述したスプラグタイプ以外にも、図6に示す
ローラタイプや図7に示すラチェットタイプのものでも
可能である。これらローラタイプおよびラチェットタイ
プのいずれも、前述したスプラグタイプのものと同様、
第一のワンウェイクラッチ4のローラおよびラチェット
の係合方向は、第二のワンウェイクラッチ5と逆向きに
設定されている。
【0024】ローラタイプのワンウェイクラッチ構造
は、図6に示すように外輪20の内周面に一定間隔をお
いてポケット21を設け、そのポケット21にローラ2
2を挿入し、ポケット21の底面に回転の一方向に間隙
が狭くなる傾斜面23を形成し、ローラ22をその傾斜
の方向に付勢するばね24を各ポケット21に収納し、
外輪20の内周に内輪26を配置し、ポケット21を楔
形空所に形成した構造を具備する(特開平9−8901
1号公報参照)。
【0025】このワンウェイクラッチは、内輪26の内
径側に入力系回転部材1を圧入し、外輪20の外径側に
出力系回転部材2を圧入した状態で組み込まれる。通常
の状態でローラ22は、ばね24により、ポケット21
の傾斜面23と内輪26の外径面との間で形成された楔
形空所の狭い方向に付勢され、その付勢方向に入力系回
転部材1が回転されると、外輪20と内輪26間でロー
ラ22が係合して入力系回転部材1からの回転を外輪2
0およびこれと一体の出力系回転部材2に伝達する。入
力系回転部材1が逆回転すると、ローラ22がばね24
を圧縮しながら楔形空所の広い方に移動するため、外輪
20と内輪26間でローラ22が離脱して入力系回転部
材1は空転し、入力系回転部材1からの回転が出力系回
転部材2へ伝達されない。
【0026】ラチェットタイプのワンウェイクラッチ構
造は、図7に示すように入力系回転部材1に外嵌された
内輪27と、その内輪27と同心状に配置されて出力系
回転部材2に内嵌された外輪28とからなり、内輪27
はその外周面に凹状のポケット29を円周等配置し、そ
のポケット29内に爪30を設けてばね(図示せず)に
より外方へ弾性的に付勢した構造を有する。一方、外輪
28はその内周面に前述したポケット29と対応させて
ノッチ31を設けた構造を有する(特開平9−2919
50号公報参照)。
【0027】このワンウェイクラッチでは、入力系回転
部材1を図示時計方向へ回転させると、内輪27の各爪
30がばねの弾性力により外方へ付勢されているので、
それら複数の爪30のうち、一つの爪30が外輪28の
ノッチ31に係合される。この内輪27の爪30が外輪
28のノッチ31に係合することにより、入力系回転部
材1からの回転が出力系回転部材2に伝達されてその出
力系回転部材2が回転する。逆に、入力系回転部材1を
図示反時計方向に回転させると、内輪27の各爪30が
ポケット29に収納されながら外輪28のノッチ31か
ら離脱するので、外輪28が回転せずに内輪27のみが
空転し、入力系回転部材1からの回転が出力系回転部材
2へ伝達されない。
【0028】次に、図1に示す実施形態の減速装置の動
作例を以下に詳述する。
【0029】まず、入力系回転部材1からの回転を遊星
歯車機構3および第一のワンウェイクラッチ4を介して
出力系回転部材2に伝達する。このとき、遊星歯車機構
3では、入力系回転部材1からの回転入力に基づいて、
その入力系回転部材1に設けられた太陽歯車6が回転
し、キャリア11に対して回転自在に支持された遊星歯
車9が自転しつつ太陽歯車6の回りを公転することによ
り、入力系回転部材1の回転が所定の減速比でもってキ
ャリア11に伝達される。
【0030】さらに、遊星歯車機構3のキャリア11を
介して、入力系回転部材1からの回転は、第一のワンウ
ェイクラッチ4のトルク伝達部材(スプラグ、ローラあ
るいはラチェット)の係合により伝達し得るため、遊星
歯車機構3により所定の減速比でもって減速した上で第
一のワンウェイクラッチ4を介して出力系回転部材2に
伝達される(図1の破線矢印参照)。
【0031】このとき、第二のワンウェイクラッチ5
は、そのトルク伝達部材の係合方向が第一のワンウェイ
クラッチ4と逆向きであるために空転可能な状態にあ
り、入力系回転部材1と出力系回転部材2との間は、第
二のワンウェイクラッチ5を介して離脱した状態にある
ため、入力系回転部材1からの回転が第二のワンウェイ
クラッチ5を介して出力系回転部材2へ伝達されること
はない。
【0032】一方、出力系回転部材2からの回転逆入力
があった場合には、その出力系回転部材2からの回転
は、第二のワンウェイクラッチ5のトルク伝達部材の係
合により伝達し得るため、その第二のワンウェイクラッ
チ5を介して入力系回転部材1に伝達される(図2の破
線矢印参照)。
【0033】このとき、第一のワンウェイクラッチ4
は、そのトルク伝達部材の係合方向が第二のワンウェイ
クラッチ5と逆向きであるために空転可能な状態にあ
り、入力系回転部材1と出力系回転部材2との間は、第
一のワンウェイクラッチ4を介して離脱した状態にある
ことから、出力系回転部材2からの回転逆入力は、第一
のワンウェイクラッチ4を介して入力系回転部材1へ伝
達されることはない。つまり、出力系回転部材2の回転
は、遊星歯車機構3を介さないので増速されることな
く、第二のワンウェイクラッチ5を介して1:1で入力
系回転部材に伝達される。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、入力系回転部材と出力
系回転部材との間に、入力系回転部材からの回転を減速
する遊星機構を設けた動力伝達装置において、入力系回
転部材と出力系回転部材との間に第一のワンウェイクラ
ッチと第二のワンウェイクラッチとを設け、第一のワン
ウェイクラッチのトルク伝達部材の係合方向と第二のワ
ンウェイクラッチのトルク伝達部材の係合方向とを逆向
きにしたことにより、出力系回転部材からの回転逆入力
があっても、入力系回転部材の回転が増速してしまうこ
とはないので、入力系回転部材の駆動源における許容回
転数を超えることを未然に防止でき、安全性が大幅に向
上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る動力伝達装置の実施形態で、遊星
歯車機構を利用した減速装置の概略構成を示す断面図で
ある。
【図2】図1の減速装置において、出力系回転部材から
入力系回転部材への回転逆入力状態を示す概略構成図で
ある。
【図3】図1の減速装置に組み込まれた遊星歯車機構を
示す構成図である。
【図4】図1の減速装置に組み込まれた遊星ローラ機構
を示す構成図である。
【図5】図1の減速装置に組み込まれたスプラグタイプ
のワンウェイクラッチを示す構成図である。
【図6】図1の減速装置に組み込まれたローラタイプの
ワンウェイクラッチを示す構成図である。
【図7】図1の減速装置に組み込まれたラチェットタイ
プのワンウェイクラッチを示す構成図である。
【符号の説明】
1 入力系回転部材 2 出力系回転部材 3 遊星機構(遊星歯車機構) 4 第一のワンウェイクラッチ 5 第二のワンウェイクラッチ 6 太陽歯車 7 静止部材(ハウジング) 8 内歯車 9 遊星歯車 11 キャリア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 里田 雅彦 愛知県安城市箕輪町正福田1−100 エヌ ティエヌ株式会社内 Fターム(参考) 3J027 FA50 GC13 GC22 GD04 GD08 GD12 GE29 3J051 AA02 BA03 BB06 BC01 BD02 BE04 CA09 ED04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源により回転駆動される入力系回転
    部材と、その入力系回転部材から伝達された回転トルク
    を外部へ取り出すための出力系回転部材と、前記入力系
    回転部材と出力系回転部材との間に、入力系回転部材か
    らの回転を減速する遊星機構を介して設けられ、入力系
    回転部材から出力系回転部材への回転入力をトルク伝達
    部材の係合により伝達し、出力系回転部材から入力系回
    転部材への回転逆入力を前記トルク伝達部材の離脱によ
    り遮断する第一のワンウェイクラッチと、前記入力系回
    転部材と出力系回転部材との間に設けられ、入力系回転
    部材から出力系回転部材への回転入力をトルク伝達部材
    の離脱により遮断し、出力系回転部材から入力系回転部
    材への回転逆入力を前記トルク伝達部材の係合により伝
    達する第二のワンウェイクラッチとを具備したことを特
    徴とする動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 前記遊星機構は、静止系部材に設けられ
    た内歯車と、その内側に前記入力系回転部材と同軸上に
    配設された太陽歯車と、この太陽歯車と前記内歯車との
    間にそれら両者と噛合するように介装された複数の遊星
    歯車と、これら遊星歯車を円周方向等間隔に回転自在に
    保持するキャリアとで構成されていることを特徴とする
    請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 【請求項3】 前記遊星機構は、静止系部材に設けられ
    た固定輪と、その内側に前記入力系回転部材と同軸上に
    配設された太陽ローラと、この太陽ローラと前記固定輪
    との間にそれら両者と圧接する状態で介装された複数の
    遊星ローラと、これら遊星ローラを円周方向等間隔に回
    転自在に保持するキャリアとで構成されていることを特
    徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
  4. 【請求項4】 前記ワンウェイクラッチのトルク伝達部
    材は、スプラグ、ローラあるいはラチェットのうちから
    選択されるいずれか一つであることを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれかに記載の動力伝達装置。
JP2002023803A 2002-01-31 2002-01-31 動力伝達装置 Pending JP2003222204A (ja)

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