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JP2003283263A - 高周波増幅回路 - Google Patents

高周波増幅回路

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Publication number
JP2003283263A
JP2003283263A JP2002087019A JP2002087019A JP2003283263A JP 2003283263 A JP2003283263 A JP 2003283263A JP 2002087019 A JP2002087019 A JP 2002087019A JP 2002087019 A JP2002087019 A JP 2002087019A JP 2003283263 A JP2003283263 A JP 2003283263A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
inductor
frequency amplifier
amplifier circuit
high frequency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002087019A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitsugu Sakurai
祥嗣 櫻井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2002087019A priority Critical patent/JP2003283263A/ja
Publication of JP2003283263A publication Critical patent/JP2003283263A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波受信回路のフロントエンドに組込まれ
る低ノイズ増幅回路(LNA)などとして用いられる高
周波増幅回路21において、該高周波増幅回路21が搭
載される集積回路の歩留まりを向上し、コストダウンを
図る。 【解決手段】 集積回路に内蔵した場合、製造工程のば
らつきや寄生成分などによって負帰還用のインダクタ要
素のインダクタンス値が設計値からばらつくので、複数
のインダクタ要素L1,L2を設け、パッケージング後
に増幅特性を測定した結果に応じて、制御回路23が切
換え回路22によって、それらを択一的に選択して、高
周波増幅用トランジスタQに接続する。したがって、ば
らつきによるLNAの利得の低下や線形性の劣化を補正
することができ、歩留まりを向上し、コストダウンを図
ることができる。また、単一のインダクタ要素を多段に
分割して、各段間を短絡する構成などに比べて、簡単な
構造で、かつ寄生容量も小さくできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波領域で
特に有効な受信回路のフロントエンド部に用いられる高
周波増幅回路に関する。
【0002】
【従来の技術】前記マイクロ波等の高周波信号の受信回
路のフロントエンド部に組込まれる低ノイズ増幅回路
(LNA)は、相互変調特性または隣接チャネル選択度
などで定義された不要波が存在するときにも、システム
で定義された受信データのビット誤り率を満たすため
に、優れた線形性を持つものでなければならない。そこ
で、前記線形性を向上させる手法として、高周波増幅用
トランジスタのエミッタをインダクタ要素を介して接地
する構成のLNAが広く用いられる。この場合、インダ
クタ要素は負帰還インダクタとして動作する。
【0003】図6および図7は、典型的な従来技術の高
周波増幅回路1,11の等価回路図である。図6の高周
波増幅回路1は、シングル構成のエミッタ接地増幅回路
であり、増幅用トランジスタqのエミッタに前記インダ
クタ要素lの一端が接続され、前記インダクタ要素lの
他端が接地される。前記増幅用トランジスタqのベース
が入力端になり、コレクタは出力端になるとともに、負
荷素子zlを介して定電位点に接続されている。
【0004】また、図7の高周波増幅回路11は、エミ
ッタ接地差動増幅回路であり、差動対を構成するトラン
ジスタq1,q2のエミッタにそれぞれ個別に対応する
インダクタ要素l1,l2の一端が接続され、前記イン
ダクタ要素l1,l2の他端が接地される。前記トラン
ジスタq1,q2のベースが差動信号の各入力端にな
り、コレクタは差動信号の各出力端になるとともに、負
荷素子zl1,zl2をそれぞれ介して定電位点に接続
されている。
【0005】このように構成される高周波増幅回路1,
11において、負帰還インダクタのインダクタンス値
は、一般的に所定値までは該インダクタンス値が大きく
なる程、増幅回路の利得は小さくなるけれども、線形性
が良くなり、入出力の整合が取り易くなる。つまり、こ
の負帰還インダクタのインダクタンス値によって、増幅
回路の利得や線形性は変化する。しかしながら、前記イ
ンダクタ要素を集積回路に内蔵すると、製造工程のばら
つきや寄生容量などによって、インダクタンス値は設計
値からばらつく。さらに、これらインダクタ要素を含む
回路の特性は、インダクタ要素以外の回路部分のばらつ
きも加わり、設計値から大きくばらつくことがある。こ
のばらつきによるLNAの利得の低下や線形性の劣化に
よって、集積回路の歩留まりが低下し、コストが嵩むと
いう問題がある。
【0006】そこで、このような問題を解決することが
できる他の従来技術として、たとえば特開平8−162
331号公報が挙げられる。この従来技術では、スパイ
ラルインダクタのインダクタ値のばらつきを考慮して、
該スパイラルインダクタのインダクタンス値を可変とす
る構成が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術では、前記スパイラルインダクタの内周側の端
部を外周側に引出すために、スパイラル状の導体の下層
側に絶縁膜を介して設けられる引出し用の導体に、前記
スパイラル状の導体との間を短絡するスイッチを設け、
何れのスイッチで短絡するかによって、所望とするイン
ダクタンス値を得ている。すなわち、単一のインダクタ
要素を多段に分割して、各段間を短絡する構成である。
【0008】このため、構造が複雑であり、さらに寄生
容量成分が大きくなり易いという問題がある。
【0009】本発明の目的は、インダクタンス値の調整
を、簡単な構造で、かつ寄生容量を大きくすることなく
実現することができる高周波増幅回路を提供することで
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の高周波増幅回路
は、少なくとも1段の増幅用トランジスタおよびそれに
対応する負帰還用のインダクタ要素を有し、集積回路に
搭載される高周波増幅回路において、前記インダクタ要
素を複数設け、前記複数のインダクタ要素を択一的に選
択して前記トランジスタに接続する切換え手段と、前記
集積回路のパッケージング後における増幅特性の測定結
果に応じた制御値が設定され、その制御値に応じて前記
切換え手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とす
る。
【0011】上記の構成によれば、高周波受信回路のフ
ロントエンドに組込まれる低ノイズ増幅回路(LNA)
などとして用いられる高周波増幅回路において、該高周
波増幅回路を集積回路に内蔵した場合、製造工程のばら
つきや寄生成分などによって負帰還用のインダクタ要素
のインダクタンス値が設計値からばらつき、利得や線形
性が変化することになる。そこで、前記インダクタ要素
を複数設けて、切換え手段によって、前記複数のインダ
クタ要素を択一的に選択して前記トランジスタに接続す
ることで、前記インダクタンス値のばらつきを補償する
ことができる可変利得の高周波増幅回路を構成する。そ
して、前記切換え手段の切換え状態を制御する制御値と
して、集積回路のパッケージング後に増幅特性を測定し
た結果に応じた値を設定する。
【0012】したがって、前記パッケージング後に前記
インダクタ要素のインダクタンス値を調整し、前記イン
ダクタ要素以外の回路部分のばらつきも併せて、前記設
計値からのばらつきを補償することができる。これによ
って、前記ばらつきによるLNAの利得の低下や線形性
の劣化を補正することができ、集積回路の歩留まりを向
上し、コストダウンを図ることができる。
【0013】また、複数のインダクタ要素の1つをMO
Sトランジスタなどの切換え手段で選択するだけである
ので、単一のインダクタ要素を多段に分割して、各段間
を短絡する構成などに比べて、簡単な構造で、かつ該イ
ンダクタ要素に関する寄生容量も小さくすることができ
る。
【0014】なお、該高周波増幅回路の構成としては、
たとえばシングル構成のエミッタ接地増幅回路で、前記
増幅用トランジスタのエミッタに前記複数のインダクタ
要素の一端を選択的に接続し、他端を接地することで実
現することができ、またエミッタ接地差動増幅回路で、
差動対を構成するトランジスタのエミッタに共通に前記
複数のインダクタ要素の一端を選択的に接続し、他端を
接地することで実現することができ、さらにまた前記増
幅用トランジスタのベースを入力端子、コレクタを出力
端子とするもので、前記ベースにバイアス電圧を与え、
前記コレクタは負荷素子を介して定電位点に接続し、エ
ミッタに前記複数のインダクタ要素の一端を選択的に接
続し、他端を接地することで実現することができる。
【0015】また、本発明の高周波増幅回路では、前記
複数の各インダクタ要素は、前記集積回路チップとリー
ドフレームとの間を接続するボンディングワイヤである
ことを特徴とする。
【0016】上記の構成によれば、前記インダクタ要素
として、共通のリードフレームに、前記切換え手段によ
って選択的に使用される各パッドから相互に異なる本数
のボンディングワイヤを打つなどして、前記パッドとリ
ードフレームとの間のインダクタンス値がそれぞれ異な
ったものを設け、外部から前記制御手段に、増幅用トラ
ンジスタのエミッタが接続されるパッドの1つを選択さ
せることで、インダクタンス値の変更を行うことができ
る。
【0017】したがって、スパイラルインダクタを使用
しないので、回路面積を小さくすることができる。
【0018】さらにまた、本発明の高周波増幅回路は、
少なくとも1段の増幅用トランジスタおよびそれに対応
する負帰還用のインダクタ要素を有し、集積回路に搭載
される高周波増幅回路において、前記インダクタ要素と
して前記トランジスタに接続される単一のスパイラルイ
ンダクタを設け、前記スパイラルインダクタの最外周部
を相互に短絡することができる切換え手段と、前記集積
回路のパッケージング後における増幅特性の測定結果に
応じた制御値が設定され、その制御値に応じて前記切換
え手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とする。
【0019】上記の構成によれば、高周波受信回路のフ
ロントエンドに組込まれるLNAなどとして用いられる
高周波増幅回路において、前記インダクタ要素として単
一のスパイラルインダクタを設けて、切換え手段によっ
て、該スパイラルインダクタの最外周部を相互に短絡す
るか否かを切換えることで、インダクタンス値のばらつ
きを補償することができる可変利得の高周波増幅回路を
構成する。そして、前記切換え手段の切換え状態を制御
する制御値として、集積回路のパッケージング後に増幅
特性を測定した結果に応じた値を設定する。
【0020】したがって、前記パッケージング後に前記
インダクタ要素のインダクタンス値を調整し、前記イン
ダクタ要素以外の回路部分のばらつきも併せて、設計値
からのばらつきを補償することができる。これによっ
て、前記ばらつきによるLNAの利得の低下や線形性の
劣化を補正することができ、集積回路の歩留まりを向上
し、コストダウンを図ることができる。
【0021】また、インダクタ要素として集積回路上に
形成されるスパイラルインダクタを使用することで、前
記可変利得の高周波増幅回路を完全に集積回路内に集積
することができるとともに、前記切換え手段はスパイラ
ルインダクタの最外周部を相互に短絡するか否かを切換
えるだけであるので、簡単な構造で、かつ該インダクタ
要素に関する寄生容量も小さくすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について、
図1〜図4に基づいて説明すれば、以下のとおりであ
る。
【0023】図1は、本発明の実施の一形態の高周波増
幅回路21の等価回路図である。この高周波増幅回路1
は、シングル構成のエミッタ接地増幅回路であり、増幅
用トランジスタQのエミッタに切換え回路22によって
インダクタ要素L1またはL2の一端が択一的に接続さ
れ、前記インダクタ要素L1,L2の他端は共に接地さ
れる。前記増幅用トランジスタQのベースが入力端にな
り、コレクタは出力端になるとともに、負荷素子ZLを
介して定電位点に接続されている。前記インダクタ要素
L1,L2のインダクタンス値は相互に異なり、またイ
ンダクタ要素は3つ以上が設けられていてもよい。前記
切換え回路22は、制御回路23に設定された制御値に
応じて切換え制御される。
【0024】図2は、前記切換え回路22および制御回
路23の一構成例を示すブロック図である。
【0025】前記切換え回路22は、2つのMOSトラ
ンジスタM1,M2と、反転回路NOTとを備えて構成
されている。前記MOSトランジスタM1,M2には、
オン抵抗及び寄生容量成分が回路動作に影響を与えない
サイズのものが選ばれる。前記増幅用トランジスタQの
エミッタが接続されて該切換え回路22の共通接点とな
る端子P0には、これらのMOSトランジスタM1,M
2のソースが共に接続され、ドレインは前記インダクタ
要素L1,L2に接続されて該切換え回路22の個別接
点となる端子P1,P2にそれぞれ接続される。MOS
トランジスタM1のベースには前記制御回路23からの
出力が直接与えられ、MOSトランジスタM2のベース
には前記制御回路23からの出力が前記反転回路NOT
で反転された後、与えられる。
【0026】一方、集積回路の外部に設けられる前記制
御回路23からは、前記切換え回路22に、バイアス電
源Bからの基準電圧または接地電位を、スイッチSで選
択して与える。スイッチSの状態は、該高周波増幅回路
21のパッケージング後に、実際に増幅特性が測定され
て、前記インダクタ要素L1,L2の何れを選択すべき
かが決定された結果に対応している。
【0027】前記測定は、該スイッチSを予め定める一
方の電位側に切換えた状態、すなわち前記インダクタ要
素L1,L2の内の予め定める一方を選択した状態で、
前記増幅用トランジスタQのベースに増幅すべき高周波
信号を入力し、コレクタからの出力を測定することで行
われる。その測定結果に対応して、該スイッチSのスイ
ッチング状態が設定される。
【0028】したがって、前記制御回路23のスイッチ
Sが、前記接地電位を出力すると、MOSトランジスタ
M1が導通し、MOSトランジスタM2が遮断して、増
幅用トランジスタQのエミッタにはインダクタ要素L1
が接続され、前記バイアス電源Bからの電位を出力する
と、MOSトランジスタM2が導通し、MOSトランジ
スタM1が遮断して、増幅用トランジスタQのエミッタ
にはインダクタ要素L2が接続されることになる。
【0029】こうして、前記インダクタ要素L1,L2
が択一的に増幅用トランジスタQのエミッタに接続さ
れ、インダクタンス値が大きくなると、利得は下がり、
線形性は改善され、逆にインダクタンス値が小さくなる
と、利得が上がり、線形性は劣化する。このように前記
インダクタ要素L1,L2を選択することで、該インダ
クタ要素L1,L2以外の回路部分のばらつきも併せ
て、設計値からのばらつきを補償することができる。こ
れによって、前記ばらつきによるLNAの利得の低下や
線形性の劣化を補正することができ、集積回路の歩留ま
りを向上し、コストダウンを図ることができる。
【0030】また、複数のインダクタ要素L1,L2の
1つをMOSトランジスタM1,M2の切換え回路22
で選択するだけであるので、単一のインダクタ要素を多
段に分割して、各段間を短絡する構成などに比べて、簡
単な構造で、かつ該インダクタ要素に関する寄生容量も
小さくすることができる。
【0031】図3は、前記インダクタ要素L1,L2の
具体的な一構成例を示す斜視図である。この例では、前
記インダクタ要素L1,L2には、ボンディングワイヤ
24が用いられている。前記端子P1,P2に対応する
集積回路チップ25の各パッドから、接地端子となるイ
ンナーリードILには、相互に異なる本数でワイヤボン
ディングが行われている(図3では、端子P1側が2
本、端子P2側が1本)。
【0032】したがって、前記切換え回路22によっ
て、増幅用トランジスタQのエミッタを、どちらのパッ
ドに接続するかを選択することで、インダクタンス値が
切換え可能となる。こうして、スパイラルインダクタを
使用せずに、回路面積を小さくすることができる。
【0033】また、同様の構成を、エミッタ接地差動増
幅回路に適用した例を、図4で示す。この高周波増幅回
路31では、差動対を構成するトランジスタQ1,Q2
のエミッタに、切換え回路32によって、インダクタ要
素L11,L21またはL12,L22の一端がそれぞ
れ択一的に接続され、前記インダクタ要素L11,L2
1;L12,L22の他端は共に接地される。前記増幅
用トランジスタQ1,Q2のベースがそれぞれ差動信号
の各入力端になり、コレクタは差動信号の各出力端にな
るとともに、負荷素子ZL1,ZL2をそれぞれ介して
定電位点に接続されている。前記インダクタ要素L11
とL12と、およびインダクタ要素L21とL22との
インダクタンス値は相互に異なり、またインダクタ要素
は各増幅用トランジスタQ1,Q2に対して、3つ以上
が設けられていてもよい。前記切換え回路32は、制御
回路23に設定された制御値に応じて切換え制御され
る。
【0034】本発明の実施の他の形態について、図5に
基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0035】図5は、本発明の実施の他の形態のインダ
クタ要素Lの構成を示す正面図である。注目すべきは、
このインダクタ要素Lは、集積回路に一体形成される単
一のスパイラルインダクタで構成され、その最外周部L
Oが、前記制御回路23によって制御される切換え回路
42によって、相互に短絡するか否かが切換えられるこ
とである。
【0036】すなわち、このインダクタ要素Lは、最外
周側に端子A1を有し、その端子A1の位置からスパイ
ラルインダクタの略1周だけ内周側の位置に端子A2が
設けられ、これらの端子A1,A2間に前記切換え回路
42が介在される。また、スパイラルインダクタの最内
周側は、スパイラル状に形成されている該スパイラルイ
ンダクタの各導体を、図示しない絶縁層を介して横断し
て最外周側に引出され、端子Bとなっている。そして、
前記端子A1とBとの何れか一方が前記増幅用トランジ
スタQ;Q1,Q2のエミッタに接続され、他方が接地
される。
【0037】インダクタ要素Lをこのように構成するこ
とによって、最外周部LOを相互に短絡するか否かを切
換えるだけであるので、簡単な構造で、かつ該インダク
タ要素Lに関する寄生容量も小さくすることができる。
また、回路面積を小さくすることもできる。
【0038】ここで、前記特開平8−162331号で
は、この図5において、参照符Dを付して示すスパイラ
ル状の各導体と引出し用の導体との交点に、それらの間
を短絡するスイッチを設け、何れのスイッチで短絡する
かによって、所望とするインダクタンス値を得ている。
すなわち、単一のインダクタ要素を多段に分割して、各
段間を短絡する構成であるので、構造が複雑であり、さ
らに寄生容量成分が大きくなる。
【0039】ところで、ここまで高周波増幅用トランジ
スタQ;Q1,Q2をバイポーラトランジスタとして説
明してきたけれども、MOSトランジスタであってもよ
いことは言うまでもない。
【0040】
【発明の効果】本発明の高周波増幅回路は、以上のよう
に、高周波受信回路のフロントエンドに組込まれる低ノ
イズ増幅回路(LNA)などとして用いられる高周波増
幅回路において、該高周波増幅回路を集積回路に内蔵し
た場合、製造工程のばらつきや寄生成分などによって負
帰還用のインダクタ要素のインダクタンス値が設計値か
らばらつき、利得や線形性が変化することになるので、
前記インダクタ要素を複数設け、集積回路のパッケージ
ング後に増幅特性を測定した結果に応じて択一的に選択
して、高周波増幅用トランジスタに接続する。
【0041】それゆえ、前記パッケージング後に前記イ
ンダクタ要素のインダクタンス値を調整し、前記インダ
クタ要素以外の回路部分のばらつきも併せて、前記設計
値からのばらつきを補償することができる。これによっ
て、前記ばらつきによるLNAの利得の低下や線形性の
劣化を補正することができ、集積回路の歩留まりを向上
し、コストダウンを図ることができる。
【0042】また、複数のインダクタ要素の1つをMO
Sトランジスタなどの切換え手段で選択するだけである
ので、単一のインダクタ要素を多段に分割して、各段間
を短絡する構成などに比べて、簡単な構造で、かつ該イ
ンダクタ要素に関する寄生容量も小さくすることができ
る。
【0043】また、本発明の高周波増幅回路は、以上の
ように、前記複数の各インダクタ要素をボンディングワ
イヤとし、共通のリードフレームに、選択的に使用され
る各パッドから相互に異なる本数のボンディングワイヤ
を打つなどして、前記パッドとリードフレームとの間の
インダクタンス値がそれぞれ異なったものを設ける。
【0044】それゆえ、スパイラルインダクタを使用し
ないので、回路面積を小さくすることができる。
【0045】さらにまた、本発明の高周波増幅回路は、
以上のように、高周波受信回路のフロントエンドに組込
まれるLNAなどとして用いられる高周波増幅回路にお
いて、インダクタ要素として単一のスパイラルインダク
タを設け、集積回路のパッケージング後に増幅特性を測
定した結果に応じて、前記スパイラルインダクタの最外
周部を相互に短絡するか否かを切換える。
【0046】それゆえ、前記パッケージング後に前記イ
ンダクタ要素のインダクタンス値を調整し、前記インダ
クタ要素以外の回路部分のばらつきも併せて、設計値か
らのばらつきを補償することができる。これによって、
前記ばらつきによるLNAの利得の低下や線形性の劣化
を補正することができ、集積回路の歩留まりを向上し、
コストダウンを図ることができる。
【0047】また、インダクタ要素として集積回路上に
形成されるスパイラルインダクタを使用することで、可
変利得の高周波増幅回路を完全に集積回路内に集積する
ことができるとともに、切換え手段はスパイラルインダ
クタの最外周部を相互に短絡するか否かを切換えるだけ
であるので、簡単な構造で、かつ該インダクタ要素に関
する寄生容量も小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の高周波増幅回路の等価
回路図である。
【図2】図1で示す高周波増幅回路における切換え回路
および制御回路の一構成例を示すブロック図である。
【図3】図1で示す高周波増幅回路におけるインダクタ
要素の具体的な一構成例を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施の一形態の高周波増幅回路の他の
例の等価回路図である。
【図5】本発明の実施の他の形態のインダクタ要素の構
成を示す正面図である。
【図6】典型的な従来技術の高周波増幅回路の等価回路
図である。
【図7】典型的な従来技術の高周波増幅回路の等価回路
図である。
【符号の説明】
21,31 高周波増幅回路 22,32,42 切換え回路 23 制御回路 24 ボンディングワイヤ 25 集積回路チップ B バイアス電源 IL インナーリード L;L1,L2;L11,L12,L21,L22
インダクタ要素 LO 最外周部 M1,M2 MOSトランジスタ NOT 反転回路 Q 増幅幅用トランジスタ Q1,Q2 トランジスタ S スイッチ ZL;ZL1,ZL2 負荷素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J092 AA04 AA51 CA87 CA91 CA92 CA98 FA18 HA02 HA10 HA33 HA38 HA39 KA04 MA11 QA03 QA04 SA13 5J500 AA04 AA51 AC87 AC91 AC92 AC98 AF18 AH02 AH10 AH33 AH38 AH39 AK04 AM11 AQ03 AQ04 AS13

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1段の増幅用トランジスタおよ
    びそれに対応する負帰還用のインダクタ要素を有し、集
    積回路に搭載される高周波増幅回路において、 前記インダクタ要素を複数設け、 前記複数のインダクタ要素を択一的に選択して前記トラ
    ンジスタに接続する切換え手段と、 前記集積回路のパッケージング後における増幅特性の測
    定結果に応じた制御値が設定され、その制御値に応じて
    前記切換え手段を制御する制御手段とを含むことを特徴
    とする高周波増幅回路。
  2. 【請求項2】前記複数の各インダクタ要素は、前記集積
    回路チップとリードフレームとの間を接続するボンディ
    ングワイヤであることを特徴とする請求項1記載の高周
    波増幅回路。
  3. 【請求項3】少なくとも1段の増幅用トランジスタおよ
    びそれに対応する負帰還用のインダクタ要素を有し、集
    積回路に搭載される高周波増幅回路において、 前記インダクタ要素として前記トランジスタに接続され
    る単一のスパイラルインダクタを設け、 前記スパイラルインダクタの最外周部を相互に短絡する
    ことができる切換え手段と、 前記集積回路のパッケージング後における増幅特性の測
    定結果に応じた制御値が設定され、その制御値に応じて
    前記切換え手段を制御する制御手段とを含むことを特徴
    とする高周波増幅回路。
JP2002087019A 2002-03-26 2002-03-26 高周波増幅回路 Pending JP2003283263A (ja)

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