JP2003277852A - 銅メタライズ組成物およびセラミック配線基板 - Google Patents
銅メタライズ組成物およびセラミック配線基板Info
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Abstract
ック絶縁層との接着強度を向上させ、且つ配線基板の反
りを抑制し、半田濡れ性にも優れた銅メタライズ組成物
およびこれを用いたセラミック配線基板を提供する。 【解決手段】銅粉末100質量部に対して、ガラス成分
を0.5〜8質量部、Mg、Zn、およびTiを主成分
とする複合酸化物を0.05〜3質量部含有してなり、
また、複合酸化物中にはイルメナイト相およびスピネル
相とが形成され、さらには、この複合酸化物100質量
部に対して、B2O3が0.01〜10質量部含まれてい
る
Description
物およびそれを用いたセラミック配線基板に関し、特
に、セラミック磁器粉末との同時焼成に適した銅メタラ
イズ組成物およびセラミック配線基板に関する。
対応性、高密度化、高速化が要求され、アルミナ系セラ
ミック絶縁層に比較して、低い誘電率が得られ、配線層
の低抵抗化が可能なガラスセラミックなどの低温焼成が
可能なセラミック配線基板が一層注目されている。
スなどの絶縁層からなる絶縁基板に、銅、金、銀などの
低抵抗金属を主体とする配線層を施したものが知られて
いる。このような配線基板に用いられる銅メタライズ組
成物として、例えば、特開平3−46706号公報に開
示されたものが知られている。この公報に開示された銅
メタライズ組成物は、銅粉末と、ZnO、B2O3、Si
O2およびPbOからなるガラス粉末とを混合したもの
であり、このような組成の銅メタライズ組成物を用いる
ことにより、銅粉末の焼結を促進させることができ、9
00℃以下の温度で焼成しても高い接着強度を得ること
ができることが記載されている。
報に開示された銅メタライズ組成物は、この銅メタライ
ズ組成物に含まれるガラス粉末が低軟化性であるため
に、銅粉末の焼結性は向上するものの、配線基板に反り
が発生したり、銅成分とガラス成分との分離が生じて、
導体ペースト中に含有されたガラス成分が銅配線層の表
面に浮上してしまい、その結果、銅配線層とガラスセラ
ミック絶縁層との間の接着強度が低下するとともに、半
田によって端子等を接続する際に半田濡れ性が低下する
という問題があった。
ミック磁器などのセラミック絶縁層との接着強度を向上
させ、且つ配線基板の反りを抑制し、半田濡れ性にも優
れた銅メタライズ組成物およびセラミック配線基板を提
供することを目的とする。
成物は、銅粉末100質量部に対して、ガラス成分を
0.5〜8質量部、Mg、Zn、およびTiを主成分と
する複合酸化物を0.05〜3質量部含有してなること
を特徴とする。
としてZnO粉末を単味で含有する導体ペーストを用い
る場合に比較して、銅メタライズ組成物をガラスセラミ
ック絶縁層の焼成収縮挙動に近づけることができ、セラ
ミック配線基板の反りを低減できる。
を含有させることにより、この複合酸化物が銅成分とセ
ラミック絶縁層との双方に対して高い濡れ性を有するこ
とから、銅配線層とセラミック絶縁層との間の接着強度
を高めることができ、さらに、銅成分とガラス成分との
分離を抑制できることから銅配線層表面へのガラス浮き
を抑制でき半田濡れ性を向上できる。
の組成が、モル比で、Zn:Mg:Ti=0.1〜0.
95:0.05〜0.9:0.1〜1.1であることが
望ましい。複合酸化物の組成をこのような組成の範囲と
することにより、複合酸化物中にイルメナイト相やスピ
ネル相、あるいはこれらの混合相が形成されることか
ら、本発明のセラミック配線基板の焼成温度付近におい
て、この複合酸化物の過度の軟化を抑制できる。このた
め銅メタライズ組成物中において複合酸化物を均質に存
在させることができ、銅メタライズ組成物の焼結性を高
めることができる。
中にはイルメナイト相およびスピネル相とが形成されて
いることが望ましく、複合酸化物中にイルメナイト相と
スピネル相の両相が混在することにより、銅成分および
セラミック磁器両層への濡れ性が同時に高まり、このた
め銅配線層とセラミック磁器との接着強度をさらに高め
ることができる。
中に、Zn、Mg、およびTiから構成される主成分中
100質量部に対して、さらに、B2O3が0.01〜1
0質量部含まれることが望ましい。複合酸化物中に、B
2O3を含有させることにより、銅メタライズ組成物中に
ともに含まれているガラス成分をさらに取り込みやすく
なり、銅成分やセラミック絶縁層との濡れ性をさらに向
上でき、このため銅配線層の接着強度をさらに高めるこ
とができる。
ク磁器粉末と銅メタライズ組成物とを同時焼成して得ら
れる銅配線層とセラミック磁器との界面領域にイルメナ
イト相および/またはスピネル相とを含む複合酸化物が
形成されていることを特徴とする。
がイルメナイト相またはスピネル相、あるいはこれらの
混合相であれば、複合酸化物の軟化を抑制できることか
ら銅メタライズ組成物中の複合酸化物のセラミック絶縁
層への拡散を防止でき、このため銅配線層とセラミック
絶縁層との接着強度を高めることができるとともに、銅
メタライズ組成物中のガラス粉末量を低減できることか
ら、銅配線層の表面へのガラス浮きを抑制できる。
全表面積に対するガラスの面積占有率が50%以下であ
ることが望ましい。銅配線層の表面に浮き出てくるガラ
スの面積占有率を50%以下とすることにより、この銅
配線層の表面に形成されるメッキ膜の欠けを防止でき、
半田との濡れ性および接着性を向上できる。即ち、ガラ
ス成分の銅配線層表面への浮き出しが抑制される分、銅
配線層自体および銅配線層とセラミック絶縁層との接着
強度を向上できる。
物およびそれを用いたセラミック配線基板について詳述
する。
は、銅粉末および/または、還元雰囲気での熱処理によ
って銅に還元される酸化銅粉末であってもよい。この銅
粉末は平均粒径1〜5μm、特に、1.5〜3μm、さ
らには2〜2.5μmの粉末、特に、球状の銅粉末を用
いることによって、過焼結による接着強度の低下を防止
し、また微細な銅配線層を形成することが可能となる。
せしめることによって、上記銅成分100質量部に対し
て、ガラス成分を0.5〜8質量部の割合で含有せしめ
ることが重要である。セラミック絶縁層との同時焼成に
おいて、銅メタライズ組成物の焼結助剤としての効果が
高まり銅メタライズ組成物自体の焼結性を高めることが
できるとともに、セラミック絶縁層との接着強度を向上
できる。
ない場合には、焼結助剤としての効果が小さくなり、焼
結不足を招きやすくなり、接着強度が低下する。一方、
ガラス成分量が8質量部より多い場合には、ガラス成分
の軟化性のために銅メタライズ組成物自体の焼結性が高
まるものの、セラミック絶縁層との焼成収縮率差が大き
くなることから反りが大きくなる。また、銅配線層表面
へのガラス浮きも多くなる。ガラス成分は、銅成分10
0質量部に対して、特に、ガラス成分を2〜5質量部が
望ましい。
ては、ほう珪酸ガラス、ほう珪酸亜鉛系ガラス、リチウ
ム珪酸系ガラス、PbO系ガラス、BaO系ガラスのう
ち少なくとも1種が用いられ、これらのガラスは、非晶
質または焼成によって結晶相が析出する結晶化ガラスで
あってもよい。また、この原料であるこれらのガラス粉
末の平均粒径は均一な分散が可能という理由から1〜3
μmであることが望ましく、特に、1.5〜2μmであ
ることがより望ましい。
部に対して、Zn、MgおよびTiを主成分とする複合
酸化物を0.05〜3質量部の割合で含有させることが
重要である。この複合酸化物を添加することによって、
この銅メタライズ組成物中にともに含まれるガラス成分
の拡散を抑制して銅メタライズ組成物とセラミック絶縁
層との焼結性を高めるとともに、反りを抑制できる。
少ない場合には、銅メタライズ組成物とセラミック絶縁
層との焼結性が低下するとともに、接着強度が低くな
る。一方、複合酸化物量が3質量部よりも多い場合に
は、銅成分の焼結を阻害されることから反りが大きくな
り、接着強度が低くなる。
セラミック絶縁層との双方に対して高い濡れ性を有し、
銅配線層とガラスセラミック絶縁層との間の接着強度を
さらに高めることができるという理由から、特に、Z
n、Mg、およびTiを主成分とする複合酸化物は0.
1〜1質量部含有することが望ましい。
よび/またはスピネル相とが形成されていることが望ま
しい。銅メタライズ組成物を構成する複合酸化物がこの
ような結晶相であれば、銅メタライズ組成物およびセラ
ミック絶縁層の焼成温度において、過度の軟化を抑制で
き、銅成分とセラミック絶縁層に対し均質な濡れを形成
できる。特に、銅配線層の接着強度を高めるという理由
から、複合酸化物中にイルメナイト相とスピネル相とが
共存していることがより望ましい。
量論組成の結晶相に限定されるのではなく、例えば、M
g、ZnおよびTiの金属酸化物から構成されるもので
あれば、イルメナイト相やスピネル相のような化学量論
組成になっていなくてもかまわない。
g、およびTiから構成される主成分100質量部に対
して、B2O3量を0.01〜10質量部添加することに
よって、銅メタライズ組成物とセラミック絶縁層との接
着性をさらに高めることができる。特に、上記B2O3量
は2〜5質量部であることがより望ましい。
びTiの元素比は、上記イルメナイト相およびスピネル
相を形成する場合モル比で、Zn:Mg:Ti=0.1
〜0.95:0.05〜0.9:0.9〜1.1である
ことが望ましく、イルメナイト相のみを形成する場合に
はモル比でZn:Mg:Ti=0.1〜0.8:0.2
〜0.9:0.9〜1.1、スピネル相のみを形成する
場合にはZn:Mg:Ti=0.8:0.2:0.1で
あることが望ましい。
メタライズ組成物中における均質分散性を向上させ、濡
れ性を高めるという理由から1〜5μmであることが望
ましく、特に、1.5〜2.5μmであることがより望
ましい。
O、MgO、およびTiO2、あるいはこれにB2O3を
上記の割合で添加した混合物を700〜1300℃で仮
焼後、粉砕したものであって、その平均粒径が1〜5μ
mであることが望ましい。これは、各成分を各酸化物粉
末単味で添加する場合よりも均質であるために、セラミ
ック絶縁層と銅配線層との接着強度を高めるとともに、
接着強度のばらつきを抑えることができる。なお、この
熱処理された複合酸化物は前述したような結晶相を含む
結晶性化合物であることが望ましい。
は、上記以外に他の無機物を、銅成分100質量部に対
して、0.05〜1質量部配合することができる。他の
無機物としては、例えば、アルミナ、シリカ、ムライ
ト、フォルステライト、ペタライト、ネフェリン、リチ
ウムシリケート、カーネギアナイト、ガーナイト、ジル
コニアなどを挙げることができる。その中でアルミナが
特に望ましい。
できるという理由から0.1〜3μmであることが望ま
しく、特に、0.5〜1μmであることがより望まし
い。
イズ組成物を用いたセラミック配線基板について説明す
る。図1は、本発明の一実施形態にかかるセラミック配
線基板の構造を示しており、複数の銅配線層を有する多
層配線基板である。
は、セラミック絶縁基板2と銅配線層3とを含む。
ク絶縁層2a・・・2dを積層した積層体から構成さ
れ、各層間およびセラミック絶縁基板2の表面には、厚
みが5〜30μmの銅配線層3が被着形成されている。
また、セラミック絶縁基板2内には、セラミック絶縁層
2a・・・2dの厚さ方向に貫通した直径が50〜20
0μm程度のビアホール導体4が形成されている。
0℃の低温で焼成可能な材料からなり、例えば、少なく
ともSiO2を含有するガラス材、又はSiO2を含有す
るガラス材と無機フィラーとの複合材料からなるガラス
セラミック磁器粉末からなる。具体的には、このガラス
材は、複数の金属酸化物成分から構成され、焼成後にお
いて非晶質、又は焼成によって、コージェライト、ムラ
イト、アノーサイト、セルジアン、スピネル、ガーナイ
ト、ウィレマイト、ドロマイト、リチウムシリケートや
その置換誘導体の結晶を析出する結晶化ガラスであるこ
とが望ましい。
ことができるが、特に、焼成時に結晶化する結晶性ガラ
スが望ましく、この結晶性ガラスからの結晶相の析出に
より機械的強度を向上でき、この結果、銅配線層の接着
強度も向上させることができる。ここで用いられるガラ
ス成分としては、例えば、SiO2−Al2O3−MgO
−CaO系結晶化ガラス材が好適であり、この系のガラ
ス材以外にLi2O、K2O、Na2Oなどのアルカリ金
属酸化物、CaO、MgOなどのアルカリ土類金属酸化
物、Al2O3、P2O5、ZnO、B2O3、PbOから選
ばれる1種または2種以上を含有するホウ珪酸ガラス、
BaO系ガラス、ナトリウムソーダガラス等が挙げられ
る。
ラーとしては、ジルコン酸カルシウム、チタン酸カルシ
ウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、ア
ルミナ、ムライト、フォルステライト、ジルコニア、ス
ピネル等の群から選ばれる少なくとも1種を用いること
ができる。
ス材が30〜70質量%、無機フィラーが70〜30質
量%からなることが適当である。
上記のようなガラスを用いず、SiO2、アルカリ土類
金属酸化物などを所望の組成で混合した組成物であって
もよい。
0〜400℃までの熱膨張係数が7〜18×10-6/℃
であるのが好ましい。セラミック絶縁基板2の熱膨張係
数が7×10-6/℃を下回ると、セラミック絶縁基板2
とプリント配線板との半田接合部に熱応力が加わり実装
信頼性が低下するという問題があり、逆に18×10 -6
/℃を超えるとセラミック絶縁基板2とシリコンチップ
との半田接合部に熱応力が加わり実装信頼性が低下する
という問題がある。
線層3は、シリコンチップなどの各種電子部品5を搭載
するためのパッドとして、シールド用導体膜として、さ
らには、外部回路と接続する端子電極として用いられ、
各種電子部品5が銅配線層3に半田などの導電性接合剤
6を介して接合される。
スの占有面積率は、メッキ膜の形成をよくし、半田濡れ
性を高めるという理由から50%以下であることが望ま
しい。
板1の表面および内部の銅配線層3、並びにビアホール
導体4を上記の銅メタライズ組成物によって絶縁基板2
と同時焼成によって形成するものである。
セラミック配線基板1の表面には、更に、珪化タンタ
ル、珪化モリブデンなどの厚膜抵抗体膜や配線保護膜な
どを形成しても構わない。
製する方法について説明する。
O−CaO系結晶化ガラス材を50〜90質量%とアル
ミナ系のフィラーを10〜50質量%とを混合してガラ
スセラミック組成物を調製し、その混合物100質量部
に対して有機バインダを10〜12質量部加え、さら
に、フタル酸エステル等の可塑剤およびトルエン等の溶
媒を添加してスラリを調製する。この後、ドクターブレ
ード法、圧延法、プレス法等の適宜な成形手段によりグ
リーンシートを得る。
イクロドリル、パンチングなどにより直径100〜20
0μmの貫通孔を形成しこの貫通穴の内部に前記銅配線
層3と同じ導体ペーストを充填する。
発明の銅メタライズ組成物を含む上記導体ペーストを用
いてスクリーン印刷等によりパターン状に印刷して配線
パターンを形成する。導体ペーストの主成分となる銅成
分には前記した所定の粒径の銅粉末、もしくは一部酸化
銅を含んだものが用いられる。尚、酸化銅は還元性雰囲
気で焼成されることにより実質的に銅単体に還元され
る。
成分、複合酸化物、および必要に応じてAl2O3等の無
機物からなる無機成分に対して、アクリル樹脂などの有
機バインダと、αテルピネオール、ジブチルフタレー
ト、ブチルカルビトールなどの有機溶剤とを攪拌混合機
を用いて均質混合して調製される。
に対して1〜10質量部、有機溶剤成分は5〜30質量
部の割合で混合するのが望ましい。
が形成されたグリーンシートを積層圧着して積層体を形
成する。
水蒸気を含んだ窒素雰囲気中で熱処理し、さらに温度を
700℃以上に上げてグリーンシート内や導体ペースト
中に含有されている有機成分を分解除去した後、800
〜1100℃の窒素雰囲気中で同時焼成することによ
り、銅配線層3及びビアホール導体4を具備するセラミ
ック配線基板1を作製することができる。
銅配線層3とセラミック絶縁層からなるセラミック絶縁
基板2との焼成収縮挙動を近づけるとともに、それらの
接着強度を高め、かつ銅配線層3上のガラス浮きを抑制
するという理由から、焼成温度は900〜1050℃で
あることがより望ましい。
したようなセラミック配線基板1に限定されるものでは
なく、セラミック絶縁層を構成する単層のグリーンシー
ト上に前記と同様な導体ペーストで配線パターンを印刷
し、同時焼成したセラミック配線基板1をも包含する。
構造であっても、内部の銅配線層3のみを積層体と同時
に焼成処理し、表面の配線層を公知の銅厚膜用の組成物
を印刷して焼き付け処理して形成することも可能であ
る。
を用いたセラミック配線基板について、実施例に基づき
具体的に詳述する。
5質量%−MgO18.5質量%−CaO26質量%の
組成を有する結晶性のガラス粉末60質量部と、無機フ
ィラーとして、平均粒径2μmのアルミナ40質量部か
らなるガラスセラミック原料粉末の混合物を調製し、こ
の混合物100質量部に対して、有機バインダとしてメ
タクリル酸イソブチル樹脂を固形分で14質量部、可塑
剤としてフタル酸ジブチルを7質量部添加し、トルエン
を溶媒としてボールミルにより40時間混合しスラリー
を調整した。
ド法により厚さ0.3mmのグリーンシートに成形し
た。このグリーンシートにはパンチングを用いてビアホ
ールを形成した。
製した。複合酸化物およびガラス成分の添加量は銅粉末
100質量部に対する添加量である。また、B2O3の添
加量は複合酸化物100質量部に対する添加量である。
この場合、銅粉末100質量部に対して無機物としてA
l2O3を0.1質量部添加した。尚、この銅メタライズ
組成物を構成する銅粉末の平均粒径は約2μm、複合酸
化物の平均粒径は約2μm、無機物として用いるAl2
O3の平均粒径は約0.5μmとし、ガラス粉末として
平均粒径が約1.5μmのアルミノホウケイ酸ガラスを
用いた。尚、銅メタライズ組成物に含まれる複合酸化物
はX線回折を用いてその結晶相を同定した。
ンダとしてメタクリル酸イソブチルを4質量部添加し、
さらに可塑剤および溶剤としてブチルカルビトールアセ
テート及びジブチルフタレートの混合溶液を加え攪拌混
合機を用いて混合し導体ペーストを作製した。
ールおよびその表面に前記導体ペーストを印刷してビア
ホール導体および配線パターンを形成した。
が形成されたグリーンシートを複数積層加圧して成形体
を作製した。
度に加熱して脱バインダ処理を行い、さらに水蒸気を含
んだ窒素雰囲気中で750℃×1hの熱処理を行い成形
体中の残留炭素量を200ppm以下に低減した後、9
00℃×1hの焼成を行い銅配線層およびビアホール導
体が形成されたのセラミック配線基板を得た。得られた
ガラスセラミック配線基板は外形寸法が約15mm×1
5mm×1mmで、表層には面積が10mm×10mm
で、厚みが10μmのメタライズパターンが形成されて
いた。
ーンの上面側を対角方向に表面粗さ計を用いて反りを測
定した。尚、反り量は10mm当たりの変形量とした。
としてNiとAuのメッキ処理を行い、このメッキ膜を
施した銅配線層に対して金属顕微鏡観察を行って撮影し
た写真からガラスの面積占有率を評価した。
ルを作製した。このサンプルは焼成後の形状が2mm×
2mm(2mm□)となるパターンを別途作製し、これ
を最上層としてグリーンシート3枚を加圧積層し、焼成
を行った後、Ni−Auメッキを施し、その後2mm□
のパターンにリード線を銅配線層の表面と平行に半田で
接合した。接着強度の評価は、銅配線層の表面に対して
垂直方向にリード線を曲げ、10mm/minの条件で
ピールテストを行った。
ズ組成物の組成の範囲外の組成物の他に、銅粉末に対し
て、ZnO、MgOおよびTiO2を複合酸化物とせず
単味で添加した場合の銅メタライズ組成物を調製し、本
発明の銅メタライズ組成物と同様の評価を行った。
に、銅粉末100質量部に対して、ガラス成分を0.5
〜8質量部、Mg、Zn、およびTiを主成分とする複
合酸化物を0.05〜3質量部添加した試料No.2〜
6、9〜12、14〜23では、銅配線層の接着強度が
31MPa以上で、セラミック配線基板の反りが50μ
m以下で、ガラスの面積占有率が50%以下となり、半
田濡れ性が良好であった。
メナイト相およびスピネル相の両相を共存させた試料N
o.2〜6、9〜12、14〜21では、銅配線層の接
着強度が34MPa以上まで向上した。
てB2O3を0.01〜10質量部添加した試料No.1
4〜20では、銅配線層の接着強度が43MPa以上
と、さらに向上した。
ラス成分量および複合酸化物量が本発明の範囲外の試料
No.1、7、8、13では、接着強度が29MPa以
下まで低下するかセラミック配線基板の反りが55μm
以上と大きくなるものもあった。
gOおよびTiO2を仮焼せずに、それぞれ単味で添加
した試料No.24では、ガラス粉末が低軟化性である
ために、銅成分とガラス成分との分離が生じて、導体ペ
ースト中に含有されたガラス成分が銅配線層の表面に浮
上してしまい、その結果、ガラスの面積占有率が80%
まで増加し半田濡れ性が低下するとともに、銅配線層と
ガラスセラミック絶縁層との間の接着強度が14MPa
以下まで低下した。また、ガラスセラミック配線基板の
反りが140μmまで増大した。
ば、セラミック絶縁層と同時焼成される銅メタライズ組
成物において、この組成物中に、銅粉末に対して、ガラ
ス成分とともにMg、Zn、およびTiを主成分とする
複合酸化物を含有することにより、この複合酸化物が銅
成分とガラスセラミック磁器粉末との双方に対して高い
濡れ性を有することから、ガラス浮きを抑制して半田濡
れ性を向上できるとともに、銅配線層とガラスセラミッ
ク磁器との間の接着強度を高めることができる。
ック磁器の焼成収縮挙動に近づけることができ、このた
めセラミック配線基板の反りを低減できる。
る。
Claims (6)
- 【請求項1】銅粉末100質量部に対して、ガラス成分
を0.5〜8質量部、Zn、Mg、およびTiを主成分
とする複合酸化物を0.05〜3質量部含有してなるこ
とを特徴とする銅メタライズ組成物。 - 【請求項2】複合酸化物の組成が、モル比で、Zn:M
g:Ti=0.1〜0.95:0.05〜0.9:0.
1〜1.1であることを特徴とする請求項1に記載の銅
メタライズ組成物。 - 【請求項3】複合酸化物中にはイルメナイト相およびス
ピネル相の結晶相とが形成されていることを特徴とする
請求項1または2に記載の銅メタライズ組成物。 - 【請求項4】複合酸化物中に、Zn、Mg、およびTi
から構成される主成分100質量部に対して、B2O3が
0.01〜10質量部含まれることを特徴とする請求項
1乃至3のうちいずれか記載の銅メタライズ組成物。 - 【請求項5】セラミック磁器粉末と銅メタライズ組成物
とを同時焼成して得られる銅配線層とセラミック磁器と
の界面領域にイルメナイト相および/またはスピネル相
とを含む複合酸化物が形成されていることを特徴とする
セラミック配線基板。 - 【請求項6】焼成後の銅配線層の全表面積に対するガラ
スの面積占有率が50%以下であることを特徴とする請
求項5に記載のセラミック配線基板。
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