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JP2003270782A - ドライフィルムフォトレジスト及びプリント配線板の作製方法 - Google Patents

ドライフィルムフォトレジスト及びプリント配線板の作製方法

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JP2003270782A
JP2003270782A JP2002070117A JP2002070117A JP2003270782A JP 2003270782 A JP2003270782 A JP 2003270782A JP 2002070117 A JP2002070117 A JP 2002070117A JP 2002070117 A JP2002070117 A JP 2002070117A JP 2003270782 A JP2003270782 A JP 2003270782A
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JP
Japan
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photosensitive resin
dry film
resin layer
wiring board
film photoresist
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Application number
JP2002070117A
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English (en)
Inventor
Munetoshi Irisawa
宗利 入沢
Kenji Hyodo
建二 兵頭
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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  • Materials For Photolithography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回路形成用基板上の打痕やキズ等の凹凸部に対
する感光性樹脂層の追随性が優れたドライフィルムフォ
トレジスト及び、そのドライフィルムフォトレジストを
使用して、欠陥が非常に少ないプリント配線板の作製方
法を提供しようとするものである。 【解決手段】感光性樹脂組成物にゲル化剤を含有した感
光性樹脂層をキャリアーフィルム上に設けたドライフィ
ルムフォトレジスト及びそれを用いたプリント配線板の
作製方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドライフィルムフ
ォトレジストとそれを用いたプリント配線板の作製方法
に関し、さらに詳しくは回路形成用基板上の打痕やキズ
等の凹凸部に対する感光性樹脂層の追随性が優れ、欠陥
が非常に少ないプリント配線板の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板を作製するには、回路形
成用基板上に感光性樹脂組成物から成るレジスト層(感
光性樹脂層)を形成し、フォトリソグラフィー法により
レジストパターンを得る方法が一般的であり、レジスト
層を形成するための材料としては、あらかじめシート状
に形成された感光性樹脂組成物を回路形成用基板上にラ
ミネートするドライフィルムフォトレジストと、液状の
感光性組成物を基板面に塗工する液状フォトレジストの
感光材料を用いた方法等がある。
【0003】液状フォトレジストを使用してプリント配
線板を作製する方法は、まず回路形成用基板上に液状フ
ォトレジストを塗布し、乾燥し、次いで回路パターンの
露光、アルカリ現像を行い、レジストパターン部以外の
金属導電層をエッチング除去することでプリント配線板
が作製される。
【0004】このように液状フォトレジストを使用する
と、塗布の際にレジスト液が回路形成用基板上の打痕や
キズ等の凹凸部に入り込むため、凹凸部に追随したフォ
トレジスト層が形成でき、密着不良欠陥がドライフィル
ムフォトレジストを使用した場合と比べて大幅に少な
い。
【0005】しかし、フォトレジスト層表面には粘着性
があるためフォトツールの汚染の問題や、スルーホール
のエッジ部や内部に良好なレジスト膜を形成することが
不可能であって、スルーホールがエッチング液によって
腐食される問題がある。そのため、液状フォトレジスト
の使用においては、スルーホールの無い内層基板に限定
さるか、もしスルーホールを有する多層板を取り扱う場
合には穴埋め工程等の工程増加を余儀なくされる。
【0006】さて、ドライフィルムフォトレジストの構
造は、通常キャリアーフィルム(ポリエチレンテレフタ
レート等)と保護フィルム(ポリエチレン等)の間に感
光性樹脂層が挟まれている3層の構成となっている。保
護フィルムを使用しない2層構造のものも近年使用され
ている。ドライフィルムフォトレジストによってプリン
ト配線板を作製する方法は、まず保護フィルムを除去し
た面を回路形成用基板上にラミネートし、次いで回路パ
ターンの露光、キャリアーフィルムの除去、アルカリ現
像を行い、レジストパターン部以外の金属導電層をエッ
チング除去することでプリント配線板が作製される。
【0007】このようにドライフィルムフォトレジスト
を使用したプリント配線板の作製方法では、液状フォト
レジストにみられる液の取り扱い性や作業性の悪さが格
段に改善され、また、フォトツール汚染の問題がない。
そして、テンティングが可能であるため、スルーホール
の保護性が格段に高く、現在では、ドライフィルムフォ
トレジストが主流となっている。
【0008】しかし、上記に述べたように、液状フォト
レジストと比較して、回路形成用基板上の打痕やキズ等
の凹凸部に対しての感光性樹脂層の追随性が悪く、エッ
チングの際にエッチング液が密着不良部から浸潤し、断
線、クワレといったオープン系欠陥が生じる問題があ
る。そのため、ドライフィルムフォトレジストに於いて
は、軟化剤や接着促進剤を複合したり、モノマーやオリ
ゴマーやバインダーポリマーの分子量を低く調整したも
のの開発が進められている。しかし、本質的に固形膜で
あるため、凹凸追随性は充分に満足できていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、回路形成用
基板上の打痕やキズ等の凹凸部に対する感光性樹脂層の
追随性が優れたドライフィルムフォトレジスト及び、そ
のドライフィルムフォトレジストを使用して、欠陥が非
常に少ないプリント配線板の作製方法を提供しようとす
るものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記問題点を
解決するため鋭意検討した結果、感光性樹脂組成物にゲ
ル化剤を含有した感光性樹脂層をキャリアーフィルム上
に設けたドライフィルムフォトレジストにて、回路形成
用基板の凹凸部に対する感光性樹脂層の追随性が優れる
ことを見いだした。
【0011】つまり、感光性樹脂組成物にゲル化剤を含
有することによって、従来のドライフィルムフォトレジ
ストと比較して、温度に対しての急激な状態変化が発現
する性質を利用した。ゲル化剤を含有したドライフィル
ムフォトレジストは、室温に於いては実用的な強度を有
する固体であり、取り扱い性、コールドフロー、現像特
性、エッチング特性、テンティング性等は損なうことな
い。そして、ラミネートする際の加熱時は低粘度の流動
性のある液体と状態変化することから、回路形成用基板
上の凹凸部分に液が浸潤する。そして、ラミネート後冷
却することで元の状態に固まって、感光性樹脂層が回路
形成用基板上に良好に追随し形成される。
【0012】このドライフィルムフォトレジストをサブ
トラクティブ法の回路形成用のレジスト材として用いた
場合は、上記感光性樹脂層がゾル化する温度以上に加熱
したドライフィルムフォトレジストを回路形成用基板上
にラミネートし、ゲル化する温度まで冷却して感光性樹
脂層を回路形成用基板上に形成し、次いで回路パターン
を露光し、現像を行いレジストパターンを形成し、レジ
ストパターン部以外の金属導電層をエッチング除去する
ことによって、密着不良による欠陥が少ないプリント配
線板を作製できる。
【0013】また、このドライフィルムフォトレジスト
をソルダーレジスト用として用いた場合にも、上記の原
理に基づいて基板表面の回路(約10〜40μm)の段
差に感光性樹脂層が密着不良なく追随する。つまり、上
記ドライフィルムフォトレジストを回路形成後の基板に
ラミネートし、露光、現像を行い、ポストキュアーを行
い硬化してソルダーレジストが被覆不良なく作製でき
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のドライフィルム
フォトレジストとプリント配線板の作製方法について詳
細に説明する。
【0015】本発明に係わる感光性樹脂組成物とは、一
般的に使用されているプリント配線板用の感光性樹脂組
成物であって、回路形成用、ソルダーマスク用どちらの
感光性樹脂組成物であってもよく、さらに回路形成用で
あれば、サブトラクティブ法、セミアディティブ法、フ
ルアディティブ法、めっき法に使用される感光性樹脂組
成物のいずれであってもよく、本発明のドライフィルム
フォトレジストの用途によって選択して使用できる。ま
た、光照射部が硬化して現像液に不溶化するネガ型、光
照射部が分解して現像液に可溶化するポジ型のいずれの
タイプであってもよい。以下に例を挙げるが、本発明の
趣旨と異ならない限り何れの感光性樹脂組成物であって
も適用可能である。例えば、カルボン酸基を含むバイン
ダーポリマー、光重合性の多官能モノマー、光重合開始
剤、溶剤、その他添加剤からなるネガ型の感光性樹脂組
成物が使用できる。それらの配合比率は、感度、解像
度、硬度、テンティング性等の要求される性質をいかに
バランスをとるかで決定される。また、ポジ型の感光性
組成物であれば、ノボラック樹脂とo−ナフトキノンジ
アジドのスルホエステル化物の混合物、シロキサン系ポ
リマーと酸発生剤(およびクレゾールノボラック樹脂な
どの混合物)等があげられる。また、ソルダーマスク用
であれば、バインダーポリマー、多感能モノマー、エポ
キシ樹脂、光重合開始剤、増感剤、エポキシ熱硬化剤、
溶剤、その他添加剤等を必要なバランスで配合した感光
性樹脂組成物が使用できる。これら組成物の例は「フォ
トポリマーハンドブック」(フォトポリマー懇話会編、
1989年刊行、(株)工業調査会刊)や「フォトポリ
マー・テクノロジー」(山本亜夫、永松元太郎編、19
88年刊行、日刊工業新聞社刊)等に記載されており、
所望の感光性樹脂組成物を使用することができる。
【0016】本発明に係わるゲル化剤とは、感光性樹脂
組成物を室温でゲル化させる特性を有するものであり、
ゲル化した固形物を加熱することで流動性のある液体
(ゾル)にでき、冷却すると元にもどる熱可逆的な特性
を付与できる性質を有するものであればいずれであって
もよい。一般的なゲル化剤を使用でき、例えば、12−
ヒドロキシステアリン酸等の(ポリ)ヒドロキシステア
リン酸、ヒドロキシアルキルアルコール、ベンジリデン
ソルビトール類、ベンジリデンキシリトール類、N−ア
シルアミン酸誘導体、ベンゾイルグルコンアミド誘導
体、2,3−o−イソプロピリデングリセルアルデヒド
誘導体、L−イソロイシン誘導体、L−バリル−L−バ
リン誘導体、trans−1,2−シクロヘキサンジア
ミンから合成したジアミドおよびジ尿素誘導体、双頭型
アミノ酸誘導体、L−リシン誘導体等が用いられ、単独
もしくは複数の化合物を組み合わせ用いられる。また、
熱可逆的であれば、アミド結合、水酸基、カルボキシル
基等を有する高分子ゲル化剤も使用できる。これらのゲ
ル化剤によるゲル化は、静電相互作用、水素結合、ファ
ンデルワールス力、π−π相互作用などの弱い結合を原
動力としているため、溶解する媒体の極性に強く依存す
る。そのため、使用する感光性樹脂組成物やその中に含
まれる溶剤によって、使用するゲル化剤が選択される。
これらゲル化剤の使用量は、感光性樹脂組成物の感度、
解像度、テンティング性等の必要な特性を大幅に低減さ
せない程度に使用され、具体的には感光性樹脂組成物に
対して0.1〜30質量%の範囲で使用される。
【0017】本発明に係わるキャリアーフィルムとは、
重合体フィルムで、例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポ
リビニルアルコール等が使用できる。その中でも特に、
ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用すると、ラ
ミネート適性、剥離適性、光透過性、屈折率に対して有
利で、また、安価で、脆化せず、耐溶剤性に優れ、高い
引っ張り強度を持つこと等で非常に利用し易い。これら
の1〜100μmとすることが好ましい。
【0018】キャリアーフィルム上に感光性樹脂組成物
を設ける方法は、ロールコータ、コンマコータ、グラビ
アコータ、エアーナイフ、ダイコータ、バーコータ等の
方法で行うことができる。ゲル化剤を含有した感光性樹
脂組成物が室温において液状の場合は、その混合液を室
温と同じ温度かもしくは若干加熱してに塗布を行い、溶
剤を乾燥させて、感光性樹脂層をキャリアーフィルム上
に設ける。ゲル化剤を含有した感光性組成物が室温にお
いて固形状の場合は、撹拌下で必要な粘度になるまで加
熱し、その状態で上記の塗布方法で塗布するかそれを流
延して膜を形成できる。感光性樹脂組成物が無溶剤であ
ったら、冷却のみで感光性樹脂層が形成される。感光性
樹脂層の厚みは1〜100μm程度であることが好まし
い。
【0019】本発明のドライフィルムフォトレジスト
は、必要に応じて保護フィルムを被覆してもよい。保護
フィルムとは、感光性樹脂層の酸素阻害やブロッキング
の防止のために設けられるもので、キャリアーフィルム
とは反対側の感光性樹脂層上に設けられる。保護フィル
ムとしては、感光性樹脂層とキャリアーフィルムの接着
力よりも、感光性樹脂層と保護フィルムの接着力の方が
小さいものが好ましく、フィッシュアイの小さいものが
好まれる。例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピ
レンフィルムなどが挙げられる。
【0020】本発明のドライフィルムフォトレジストの
用途は、使用する感光性樹脂組成物によるが、回路形成
用、ソルダーマスク用どちらの用途にも適用できる。さ
らに回路形成用であれば、サブトラクティブ法、セミア
ディティブ法、フルアディティブ法、めっき法に使用さ
れるドライフィルムのいずれであってもよい。その中で
も特に、回路形成用でサブトラクティブ法に有用に使用
できる。
【0021】本発明のプリント配線板の作製方法に係わ
る、ゾル化する温度とは、感光性樹脂組成物が液体とな
る温度であって、選択した感光性樹脂組成物とゲル化剤
の組み合わせや配合量に大きく変化するが、60〜15
0℃が好ましい。60℃よりも低いと現像液やエッチン
グ液に耐性がなく、150℃以上であるとラミネートの
際の効率が悪くまたキャリアーフィルムや回路形成用基
板および回路形成後基板の劣化が起こる。
【0022】本発明のプリント配線板の作製方法に係わ
る、回路形成用基板とは、電気絶縁性基板に金属導電層
を設けたものであり、紙基材フェノール樹脂やガラス基
材エポキシ樹脂に金属導電層として銅箔等を張り合わせ
たものがその代表的なものである。これら基板の例は
「プリント回路技術便覧」(社団法人日本プリント回路
工業会編、1987刊行、日刊工業新聞社刊)に記載さ
れており、所望の基板を使用することができる。電気絶
縁性基板の厚さは60μmから3.2mm程度であり、
プリント配線板としての最終使用形態により、その材質
と厚さが選定される。また、回路を積層してなるシール
ド板でもよい。金属導電層の厚さは種々の厚さのものが
使用でき、一般的には12〜35μmのものが使用され
ている。金属導電層に用いる金属としては、銅、銀、ア
ルミニウム、ステンレス、ニクロム、及びタングステン
等が挙げられる。また、ドライフィルムフォトレジスト
をラミネートする前にバフ研磨、ジェットスクラブ研
磨、ベルトサンダー研磨、酸洗、等の前処理を施す。
【0023】本発明のプリント配線板の作製方法に係わ
る、ラミネートの方法は、感光性樹脂層にムラを生じさ
せることなくに、間に空気やゴミを混入することなく、
波打ち等なく感光性樹脂層を設けることができれば、何
れの方法であっても良い。例えば、ゴムロールを圧力で
押し当ててラミネートする装置を用いても良い。この
際、ゴムロールは感光性樹脂層がゾル化する温度以上に
加熱し、圧力や搬送速度やゴムロール温度を調節する。
【0024】本発明のプリント配線板の作製方法に係わ
る、ゲル化する温度まで冷却する方法は、室温に保存す
るか、ラミネート後に冷却するロール装置や送風設置を
併用してもよい。
【0025】本発明のプリント配線板の作製方法に係わ
る回路パターンの露光方法としては、キセノンランプ、
高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、UV蛍光灯を
光源とした反射画像露光、フォトツールを用いた片面、
両面密着露光や、プロキシミティ方式、プロジェクショ
ン方式やレーザー走査露光が挙げられる。走査露光を行
う場合には、He−Neレーザー、He−Cdレーザ
ー、アルゴンレーザー、クリプトンイオンレーザー、ル
ビーレーザー、YAGレーザー、窒素レーザー、色素レ
ーザー、エキシマレーザー等のレーザー光源を発光波長
に応じてSHG波長変換して走査露光する、あるいは液
晶シャッター、マイクロミラーアレイシャッターを利用
した走査露光によって露光することができる。
【0026】本発明のプリント配線板の作製方法に係わ
る現像方法は、感光性樹脂組成物に見合ったを現像液用
い、レジストパターンとして不要な部分を除去し、感光
性樹脂層からなるレジスト層の回路パターンを形成する
工程である。現像液は、アルカリ水溶液が有用に使用さ
れ、水溶性塩基性化合物を含有し、例えばケイ酸アルカ
リ金属塩、アルカリ金属水酸化物、リン酸および炭酸ア
ルカリ金属塩、リン酸および炭酸アンモニウム塩等の無
機塩基性化合物、エタノールアミン類、エチレンジアミ
ン、プロパンジアミン類、トリエチレンテトラミン、モ
ルホリン等の有機塩基性化合物等を用いることができ
る。上記塩基性化合物は単独または混合物として使用で
きる。一般的には、炭酸ナトリウム水溶液等の弱アルカ
リ水溶液が使用される。
【0027】本発明のプリント配線板の作製方法では、
レジストパターン部以外の露出した金属導電層をエッチ
ングにより除去する。エッチング工程では、「プリント
回路技術便覧」(社団法人日本プリント回路工業会編、
1987年刊行、日刊工業新聞社発行)記載の方法等を
使用することができる。エッチンング液は金属導電層を
溶解除去できるもので、また少なくとも感光性樹脂層が
耐性を有しているものであれば良い。また、液温は、ゾ
ル化する温度以下にする必要がある。一般に金属導電層
に銅層を使用する場合には塩化第二鉄水溶液、塩化第二
銅水溶液等を使用することができる。
【0028】レジストパターンはエッチング工程後、現
像で使用した現像液よりもさらに強い溶液で処理するこ
とにより除去することができる。一般的には、水酸化ナ
トリウム水溶液等が使用されるが、本発明に於いても同
様に、使用するフォトレジストに見合った液を使用す
る。また、必要に応じてメチルエチルケトン、ジオキサ
ン、メタノール、エタノール、プロパノール等を使用す
ることもできる。
【0029】
【実施例】以下本発明を実施例により詳説するが、本発
明はその主旨を超えない限り、下記実施例に限定される
ものではない。
【0030】実施例 表1に基づきネガ型の感光性樹脂組成物を調液した。つ
いで、ゲル化剤として、12−ヒドロキシステアリン
酸、ベンジリデンソルビトール、N−ラウロリル−L−
グルタミン酸−α・γ−ジ−n−ブチルアミドをそれぞ
れ感光性樹脂組成物100に対して3、3、3の質量比
で添加して撹拌して溶解させた。このようにして得られ
た溶液を、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート
(PET)のキャリアーフィルム上に塗布して、乾燥す
ることで、感光性樹脂層が15μmのドライフィルムフ
ォトレジストを作製した。
【0031】
【表1】
【0032】次に両面銅張積層板(面積340mm×5
10mm、銅箔厚18μm、基材厚み0.2mm、三菱
ガス化学製、CCL−E170)を一様に顕微鏡で観察
することにより打痕またはキズを20カ所を見つけ、そ
れらがエッチング後でも判別可能なように座標を記録し
た。次に、上記で作製したドライフィルムフォトレジス
トを簡易ラミネート装置を用いて熱ロールを150℃に
して、両面銅張積層板上にドライフィルムをラミネート
し、冷却し、感光性樹脂層を形成した。
【0033】次に、密着UV露光機にて、75μm線幅
の配線パターンのフォトツールを使用して露光を実施
し、PETフィルムを剥離した後、1質量%の炭酸ナト
リウム水溶液(液温35℃)にてアルカリ現像を行うこ
とにより、露光部以外のフォトレジスト層を除去し、レ
ジストパターンを形成した。さらに、レジストパターン
を形成した基板を塩化第二鉄溶液(40℃、スプレー
圧:3.0kg/cm2)で処理し、レジストパターン
で被覆されていない部分の銅層を除去した。次いで、4
0℃の3.0質量%水酸化ナトリウム溶液で処理し、残
存するレジスト層を除去し、プリント配線板を得た。
【0034】得られたプリント配線板をAOI(大日本
スクリーン製造(株)製、PI−7800)を使用して検
査し、検出された欠陥を顕微鏡で観察したところ、クワ
レや断線等のオープン系欠陥で約1個/m2の発生数で
あった。
【0035】比較例 表1に基づきネガ型の感光性樹脂組成物を調液した。ゲ
ル化剤は添加しなかった。この溶液を厚さ38μmのポ
リエチレンテレフタレートのキャリアーフィルム上に塗
布して、乾燥することで、感光性樹脂層が15μmのド
ライフィルムフォトレジストを作製した。
【0036】次に両面銅張積層板(面積340mm×5
10mm、銅箔厚18μm、基材厚み0.2mm、三菱
ガス化学製、CCL−E170)を実施例1と同様に一
様に顕微鏡で観察することにより打痕またはキズを20
カ所を見つけ、それらがエッチング後でも判別可能なよ
うに座標を記録した。次に、上記で作製したドライフィ
ルムフォトレジストを簡易ラミネート装置を用いて熱ロ
ールを150℃にして、両面銅張積層板上にドライフィ
ルムをラミネートし、冷却し、感光性樹脂層を形成し
た。
【0037】次に、密着UV露光機にて、75μm線幅
の配線パターンのフォトツールを使用して露光を実施
し、PETフィルムを剥離した後、1質量%の炭酸ナト
リウム水溶液(液温35℃)にてアルカリ現像を行うこ
とにより、露光部以外のフォトレジスト層を除去し、レ
ジストパターンを形成した。さらに、レジストパターン
を形成した基板を塩化第二鉄溶液(40℃、スプレー
圧:3.0kg/cm2)で処理し、レジストパターン
で被覆されていない部分の銅層を除去した。次いで、4
0℃の3.0質量%水酸化ナトリウム溶液で処理し、残
存するレジスト層を除去し、プリント配線板を得た。
【0038】得られたプリント配線板をAOI(大日本
スクリーン製造(株)製、PI−7800)を使用して検
査し、検出された欠陥を顕微鏡で観察したところ、クワ
レや断線等のオープン系欠陥で約10個/m2の発生数
であった。また、発生したオープン系欠陥が、最初の段
階で座標を記録した打痕またはキズと一致するかを確認
したところ、約90%以上がその凹凸由来の欠陥である
ことが分かった。
【0039】
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明のドライフ
ィルムフォトレジストでは、回路形成用基板の打痕やキ
ズの凹凸に対して良好に追随し、したがって、欠陥の少
ない良好なプリント配線板が提供できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光性樹脂組成物にゲル化剤を含有した
    感光性樹脂層をキャリアーフィルム上に設けたドライフ
    ィルムフォトレジスト。
  2. 【請求項2】 上記感光性樹脂層がゾル化する温度以上
    に加熱したドライフィルムフォトレジストを回路形成用
    基板上にラミネートし、ゲル化する温度まで冷却して感
    光性樹脂層を回路形成用基板上に形成し、次いで回路パ
    ターンを露光し、現像を行いレジストパターンを形成
    し、レジストパターン部以外の金属導電層をエッチング
    除去することを特徴とするプリント配線板の作製方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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