JP2003264849A - カラー動画像処理方法および処理装置 - Google Patents
カラー動画像処理方法および処理装置Info
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Abstract
自動的に判別してその部分の視認性を改善し、かつフリ
ッカ等の動的劣化を効果的に抑制して、見た目に不自然
さのないカラー動画像を得る。 【解決手段】 フレーム分割手段1、色形式変換手段
2、視認性改善処理部3、色形式逆変換手段4、および
フレーム結合手段5を備えている。視認性改善処理部3
は、明度画像のテクスチャを解析し、前記解析結果に基
づいて前記明度画像を複数の領域にブロック単位で量子
化して分割する手段と、前記分割された領域毎のヒスト
グラムを平滑化することにより、第1の濃度変換曲線を
作成する手段と、前記第1の濃度変換曲線を過去の第1
の濃度変換曲線とブレンドすることにより、第2の濃度
変換曲線を作成する手段と、前記第2の濃度変換曲線を
用いて前記明度画像の濃度変換を行う手段とを具備す
る。
Description
の電子的撮像装置に好適なカラー動画像処理方法および
処理装置に関し、特に、デジタル動画像の視認性を向上
させる方法および装置に関するものである。
記念撮影を行うと、人物が黒く潰れて撮影されてしまう
ことが多い。近年、カメラやビデオカメラには逆光防止
機能が備わっているが、それを用いて撮影すると、人物
は鮮明に写すことが出来ても、バックの景色が飽和して
白くとんで撮影されてしまう。
て、潰れや白とびを起こすことなく、撮影対象全体を鮮
明に撮影することは困難であった。その原因は、撮像装
置のダイナミックレンジにある。一般に実際の撮影対象
に比べて、撮像装置のダイナミックレンジは狭いため、
撮影対象の非常に明るい部分や暗い部分の微細な明度差
は圧縮され、細部情報が失われる。そのため、潰れや白
とびが発生する。近年広く普及しているデジタルカメラ
やデジタルビデオカメラにおいては撮像素子の小型化に
伴い、さらにこの問題が深刻である。
するために、種々の技術が提案されている。例えば、特
開平9-65252号により、ビデオフレームまたはフィール
ドをブロックに分割し、各ブロックについて平均輝度レ
ベルを求め、その平均輝度レベルに応じて補正曲線を選
択する階調補正装置が提案されている。
予め複数の補正曲線を用意しておく必要がある。予め用
意された補正曲線では、適切な補正が得られるのか否か
という懸念がある。また、用意する補正曲線の種類や、
補正曲線パターンの設定方法がすべて手動でなされると
いう側面もある。さらに、時間方向に対しては、実際に
適用される補正曲線と、そのフレームで適用されるべき
と判断された補正曲線とが、規定フレーム数以上連続し
て異なる場合に、後者の補正曲線に1段階だけ近づける
ように変更されるという仕組みであるため、ある時間範
囲にある同位置のブロックでは、常に同じ補正曲線が適
用されることになり、補正効果の低下が考えられる。
原色画像から生成した色相/彩度/明度空間の明度画像
を複数の領域に分割し、その領域毎のヒストグラムを平
滑化して濃度変換曲線を作成し、その濃度変換曲線を用
いて明度画像の濃度変換を行い、濃度変換された明度画
像からカラー原色画像を生成するカラー画像処理方法を
提案した(2000年特許願第336394号)。このカラー画像
処理方法によれば、補正が必要な領域の判別および適切
な補正度合の決定をすべて自動で行い、有用な情報の消
失を低減することにより視認性を向上できるという効果
がある。
ラー画像処理方法をそのままカラー動画像に採用した場
合には、短時間で大きく明度が変化する部分ある場合
に、輝度レベルが時間的に変動して、ちらついて見えて
しまう現象であるフリッカが生じてしまうという問題点
があった。また、周囲に比較して明度が大きく異なる部
分がある場合に、同様なフリッカが生じてしまうという
問題点があった。さらに、ブッロクノイズが発生してし
まうという問題点があった。
めになされたもので、デジタルカラー動画像において、
潰れや白とびにより視認性が低下した部分を自動的に判
別してその部分の視認性を改善し、かつフリッカ等の動
的劣化を効果的に抑制して、見た目に不自然さのないカ
ラー動画像を得ることの出来るカラー動画像処理方法お
よび装置を提案するものである。
像処理方法は、カラー原色動画像から明度画像を生成す
るステップと、予め定められたフレーム毎の前記明度画
像のテクスチャを解析し、前記解析結果に基づいて前記
明度画像を複数の領域にブロック単位で量子化して分割
するステップと、前記分割された領域毎のヒストグラム
を平滑化することにより、第1の濃度変換曲線を作成す
るステップと、前記第1の濃度変換曲線を過去の第2の
濃度変換曲線とブレンドすることにより、第2の濃度変
換曲線を作成するステップと、前記第2の濃度変換曲線
を用いて前記明度画像の濃度変換を行うステップと、前
記濃度変換を受けた明度画像を用いてカラー原色画像を
生成するステップとを具備することを特徴とする。この
構成により、フレーム間において濃度変換曲線が大きく
変化することが抑制され、結果としてカラー原色動画像
おけるフリッカの発生を防ぐことが出来る。
は、前記予め定められたフレームの内、隣り合うフレー
ムの第2の濃度変換曲線を内挿することにより、前記隣
り合うフレーム間のフレームの第2の濃度変換曲線を作
成するステップを具備することを特徴とする。この構成
により、全てのフレームについて第1の濃度変換曲線を
作成することなく、全てのフレームに対してフリッカの
発生を防ぐことが可能な濃度変換を行うことが出来る。
法は、隣接するブロックの第2の濃度変換曲線をフレー
ム内で内挿して第3の濃度変換曲線を作成するステップ
を具備することを特徴とする。この構成により、局所的
に明度が大きく異なる部分の発生を防止することで、フ
リッカの発生を抑制することが出来る。
法は、領域の境界のブロックの第3の濃度変換曲線を隣
接する領域のブロックの第3の濃度変換曲線で内挿する
ステップを具備することを特徴とする。この構成によ
り、領域の境界に近づくにつれて互いの濃度変換曲線を
近づけ、ブロックノイズの発生を抑制することが出来
る。
は、カラー原色動画像から明度画像を生成する手段と、
予め定められたフレーム毎の前記明度画像のテクスチャ
を解析し、前記解析結果に基づいて前記明度画像を複数
の領域にブロック単位で量子化して分割する手段と、前
記分割された領域毎のヒストグラムを平滑化することに
より、第1の濃度変換曲線を作成する手段と、前記第1
の濃度変換曲線を過去の第1の濃度変換曲線とブレンド
することにより、第2の濃度変換曲線を作成する手段
と、前記第2の濃度変換曲線を用いて前記明度画像の濃
度変換を行う手段と、前記濃度変換を受けた明度画像を
用いてカラー原色画像を生成する手段とを具備すること
を特徴とする。この構成により、フレーム間において濃
度変換曲線が大きく変化することが抑制され、結果とし
てカラー原色動画像おけるフリッカの発生を防ぐことが
出来る。
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の
実施の形態のカラー動画像処理装置の構成を示すブロッ
ク図であり、図2はその装置における処理の流れの概要
を示すフロー図である。
動画像処理装置は、フレーム分割手段1、色形式変換手
段2、視認性改善処理部3、色形式逆変換手段4、およ
びフレーム結合手段5を備えている。なお、このカラー
動画像処理装置は、コンピュータのアプリケーションソ
フトとして構成しても良いし、ハードウェアとして構成
しても良い。また、ビデオカメラに搭載し、ボタン操作
でON/OFFを切り替えられるようにしたり、ビデオデッキ
やディスプレイに搭載したりしても良い。
1に示すように、CCD撮像素子等を有する撮像手段
(図示せず)で生成されたRGBの原色カラー動画像情
報を取り込み、その動画像をフレーム単位の静止画に分
割して、色形式変換手段2へ出力する。
に示すように、RGB原色カラー画像情報を、顕色系と
呼ばれる、色相(H:hue)、彩度(S:saturation )、
明度(I:intensity)からなるHSI空間の画像情報に
変換する。
デルは各種あるが、ここでは双六角錐カラーモデルによ
る変換を行う。双六角錐カラーモデルの概念について図
3を用いて説明する。この図の(a)はRGB空間にお
ける明度軸の設定を示し、(b)は明度軸に対して垂直
な面に対する射影の様子を示し、(c)は射影後の双六
角錐のHSI空間を示す。
ら上記双六角錐カラーモデルを用いることで、HSI値
が算出される。明度情報(明度値)は、カラー画像の明
るさの成分を表しており、カラー画像情報から生成され
るモノクロ画像情報と一致する。
うに、双六角錐カラーモデルを円筒座標系で規格化した
HSI空間を採用し、RGB→HSI変換、およびHS
I→RGB変換に用いている。以下、RGB→HSI変
換、およびHSI→RGB変換のアルゴリズムの一例を
説明する。
立方体を考えると、R,G,Bとその補色C,M,Yは
図3(a)に示すような位置関係にある。このRGB立
方体の主対角軸を明度軸Iとし、一方の頂点をI=0の
黒、他方の頂点をI=1の白とし、 I=[(max{R,G,B}+(min{R,G,
B}]/2 と定義する。
体を平行投影すると、図3(b)に示されるような正六
角形が形成される。これに対し、I軸に直交する平面上
で色相H、彩度Sを図3(c)のように定義する。以
下、その変換方法を示す。ただし、R,G,B,S,I
の値域は[0,1]であり、Hは[0,2π]の値を持
つものとする。
Imin) I>0.5のとき:S=(Imax−Imin)/(2−I
max+Imin)
い、得た値Xを用いてRを次のように定める。 R=X
た値Xを用いてGを次のように定める。 G=X
理#2を行い、得た値Xを用いてBを次のように定め
る。 B=X
める。 ha<π/3のとき X=M1+(M2−M1)・ha/(π/3)
−ha/(π/3)) (4/3)π≦ha<2πのとき X=M1
I空間を用いると、明度情報に対して視認性の改善を施
すことのみで、彩度情報(彩度値)に対しても同時に同
程度の補正が可能となる。この点について図5を用いて
説明する。図5は、円筒座標系で規格化したHSI空間
のI軸とS軸を通る平面と双六角錐カラーモデルとの対
応関係を示す図である。この図に示すように、円筒座標
系で規格化したHSI空間において明度値をI1からI2
へ濃度変換すると、双六角錐カラーモデルにおいては、
明度値の変化すると同時に彩度値もS1からS2へと変換
されている。
フレームの明度値Iiを抽出して視認性改善処理部3へ
出力する。以下、抽出されたフレームを代表フレームと
呼ぶ。視認性改善処理部3は、図2のステップST3に示
すように、代表フレームの明度値Iiに対して後述する
所定の視認性改善処理を施す。
は、領域分割手段6と、濃度変換曲線作成手段7と、動
画像適用処理手段8と、濃度変換手段9とから構成され
ている。そして、図6に示すように、濃度変換曲線作成
手段7は、濃度ヒストグラム作成手段11、エントロピー
算出手段12、エッジ度合算出手段13、コントラスト操作
クリップ値決定手段14、濃度シフト操作クリップ値決定
手段15、第1クリッピング手段16、第2クリッピング手
段17、および累積ヒストグラム作成手段18から構成され
ている。さらに、図7に示すように、動画像適用処理手
段8は、濃度変換曲線ブレンド手段19、時間軸方向内挿
手段20、およびフレーム内挿手段21から構成されてい
る。
22に示されているように、入力された明度画像に対して
領域分割と、領域境界の空間的量子化を行う。まず、ス
テップST21では、入力画像のテクスチャを解析し、この
解析結果に基づいて入力画像を複数の領域に分割する。
本実施の形態では、下記の式[1]に示すLOG(Lapla
cian Of Gaussian)フィルタを入力画像に演算するフィ
ルタリング処理により領域を決定している。図9(a)
に示す画像を領域分割した結果を図9(b)に示す。
結果と、人間が同一の画像を見て手動で領域分割した結
果とは異なることが多い。よって、上記テクスチャ解析
による領域分割の結果をそのまま用いると、両者の結果
の異なる部分が人間の目には不自然に感じられる。
ST22において、画素単位で解析された上記領域分割の結
果を、多少の解像度を下げ、量子化している。具体的に
は、図9(c)に示すように、入力画像を正方形ブロッ
クに分割して、同図(b)に示す領域分割の結果と重ね
合わせ、領域の境界に該当する正方形ブロックについて
は、領域の占有率に応じていずれの領域に属するかを決
定する。これにより、図9(b)に示す領域分割の結果
が、同図(d)に示すように量子化される。
像データは濃度変換曲線作成手段7内の濃度ヒストグラ
ム作成手段11に入力される。濃度ヒストグラム作成手段
11では、図8のステップST23に示すように、濃度ヒスト
グラムを領域毎に作成する。
は、濃度ヒストグラムを領域毎に作成し、次に累積ヒス
トグラムを領域毎に作成して、その累積ヒストグラムを
用いて濃度変換を行う。しかし、この基本処理のみで
は、例えば図10(a)に示す濃度ヒストグラムから同
図(b)に示す累積ヒストグラムが作成され、入力濃度
I i0を出力濃度Io0に濃度変換する場合、濃度ヒストグ
ラムの頻度の高い濃度部分で累積ヒストグラムの値が急
激に変化するため、過度にコントラストが強調されてし
まう。
プ値を導入することで過度のコントラスト強調を防止し
ている。すなわち、図11(a)に示すように、濃度ヒ
ストグラムに対して第1のクリップ値CLを設定し、第1
のクリップ値CLより上の部分をクリップして取り出す。
そして、図11(b)に示すように、上記クリップした
部分の総和を平均化し、元の濃度ヒストグラムの下側に
配置する。つまり、第1のクリップ値CL以上の部分のヒ
ストグラムの総和の平均値が濃度ヒストグラムのバイア
ス値となっている。図11(c)の曲線A1はクリップ
を行う前の濃度ヒストグラムから作成した累積ヒストグ
ラムであり、曲線A2はクリップ後の濃度ヒストグラム
から作成した累積ヒストグラムである。二つの曲線の比
較から明らかなように、クリップを行うことにより、累
積ヒストグラムの値の急激な変化がなくなる。したがっ
て、過度にコントラストが強調される事態が防止され
る。ここで、第1のクリップ値CLが大きいと、濃度ヒス
トグラムの平滑化の度合が大きく、第1のクリップ値CL
が小さいと、濃度ヒストグラムの平滑化の度合が小さ
い。
濃度ヒストグラムの濃度値のばらつきが大きい、換言す
ればダイナミックレンジの広い領域については、ダイナ
ミックレンジの狭い画像出力装置で出力しても、細部情
報が消失しにくいため、濃度ヒストグラムを平滑化する
必要性は小さい。一方、図12(b)に示すような、濃
度ヒストグラムの濃度値のばらつきが小さい、すなわち
ダイナミックレンジの狭い領域については、ダイナミッ
クレンジの狭い画像出力装置で出力すると、細部情報が
消失するおそれが大きいため、濃度ヒストグラムを平滑
化してダイナミックレンジを広げる必要がある。
ヒストグラムの濃度値のばらつき具合を求め、このばら
つき具合に応じて、濃度ヒストグラムの平滑化の度合を
左右するクリップ値CLを決定する。具体的には、エント
ロピー算出手段12が下記の式[2〕を用いてエントロピ
ーHを算出し、図12(c)に示す特性を用いて第1の
クリップ値CLを求める。
濃度差の少ない物体を含む領域の場合、濃度ヒストグラ
ムの濃度値のばらつき具合のみでヒストグラムの平滑化
の度合であるクリップ値を決定すると、過剰な処理が行
われる可能性がある。そこで、本実施の形態では、テク
スチャの複雑さを加味してクリップ値を再決定する。
ここでは、領域分割の一手法として提案したLOGフィ
ルタとの演算によって取得される、エッジ抽出結果を用
いる。σ値(空間定数)が大小2種類のLOGフィルタ
を画像に演算するフィルタリング処理を行うと、そのσ
値の大きさにより異なるエッジ抽出画像が取得される。
その結果例を図13に示す。この図の(a)、(b)に
おいて右上部の太線で囲まれた領域は空を示している。
この図から明らかなように、空など、人間が見て濃度差
の無い部分に関しては、σ値の大小にかかわらず、その
領域内の画像のエッジ数の差異は少ない。そこで、この
特徴をテクスチャの複雑さを表す値として採用し、以下
の式[3]によりクリップ値を再決定し、エッジ数の差
異の小さい領域に関しては、平滑化の度合を小さくす
る。
ばらつき具合のみを基に決定したクリップ値、CLnewは
新しく決定したクリップ値、edgesmall、edgelargeはそ
れぞれσ値が小、大の領域内のエッジ数である。ここ
で、edgesmall、edgelarge、はエッジ度合算出手段13に
より算出され、CLnewはコントラスト操作クリップ値決
定手段14により算出される。そして、第1クリッピング
手段16により、クリップが実行される。
ラムの平滑化は元来画像処理におけるコントラスト強調
の手法であるため、そのテクスチャの種類によっては不
自然な結果を生むことがある。例として人間の肌があげ
られる。特に、カラー画像に適用した場合、その色の差
が顕著になり、あらが目立つ結果となる。そこで、本発
明の第1の実施の形態では、ヒストグラムの平滑化の度
合、つまりコントラスト強調の度合を弱め、かつ出力の
際に生じる情報の消失を防ぐために、領域の明るさ補正
を行う手法として第2のクリップ値を導入する。
部に設定される。図14(a)に示すように、濃度ヒス
トグラムの全ての濃度値において、第2のクリップ値CL
2以下の部分を取り去り、その総和を最小濃度値(0)
もしくは最大濃度値(255)の頻度に足し合わせる。
なお、図14(b)は最小濃度値に足し合わせた場合を
示した。そして、このようにクリップされた濃度ヒスト
グラムを用いて、累積ヒストグラムを作成し、それを正
規化したものを濃度変換曲線とする。図14(c)の曲
線A3はクリップを行う前の濃度ヒストグラムから作成
した累積ヒストグラムであり、曲線A4はクリップ後の
濃度ヒストグラムから作成した累積ヒストグラムであ
る。この濃度変換曲線の形状から分かるように、第2の
クリップ値を導入することにより、コントラスト強調の
度合が弱まり、かつ領域全体の明るさ均一に変化した結
果を得ることができる。ここで、濃度シフト操作クリッ
プ値決定手段15により第2のクリップ値が決定され、第
2クリッピング手段17によりクリップが実行される。第
2のクリップ値は、第1のクリップ値と比例関係を持た
せることが好適である。
り、第1クリッピング手段16および第2クリッピング手
段17でクリップされた濃度ヒストグラムを用いて、累積
ヒストグラムが作成される。以上説明したエントロピー
算出手段12から第1クリッピング手段16および第2クリ
ッピング手段17までの動作は図8のステップST24に対応
し、累積ヒストグラム作成手段18の動作はステップST25
に対応する。
濃度変換曲線は、動画像適用処理手段8に入力される。
ここで、濃度変換曲線は代表フレーム毎に作成されてい
る。動画像適用処理手段8は、まず図8のステップST26
に示すように、過去の濃度変換曲線のブレンド、および
時間軸方向の内挿を行う。
は、図6の累積ヒストグラム作成手段18で作成された濃
度変換曲線に対して、過去の代表フレームについて濃度
変換曲線ブレンド手段19で作成された濃度変換曲線を所
定の割合でブレンドして、新たな濃度変換曲線を作成す
る。ここで、n番目(ただし、nは2以上の整数)の代
表フレームについて濃度変換曲線ブレンド手段19に入力
される濃度変換曲線をH(n) 、濃度変換曲線ブレンド手
段19から出力される濃度変換曲線をH'(n)とすると、下
記の式[4]および[5]の関係が成立する。
は、過去の濃度変換曲線の重み付け係数である。
代表フレームに適用する濃度変換曲線として採用する。
図15は代表フレームを4フレーム毎にした場合を例示
している。なお、図15では便宜上、H'(n)を作成する
処理のみ示したが、H'(n+1)についても同様に処理され
ることは言うまでもない。
濃度変換曲線が大きく変化することが抑制され、結果と
してフリッカの発生を防ぐことが出来る。なお、ここで
は、H'(n)を生成する際に、一つ前の代表フレームの濃
度変換曲線H'(n-1)のみをブレンドしているが、さらに
二つ前の代表フレームH'(n-2)や、それ以前の代表フレ
ームをブレンドしても良い。
軸方向内挿手段20に入力される。時間軸方向内挿手段20
は、代表フレームにおける濃度変換曲線を基に代表フレ
ーム以外のフレームの濃度変換曲線を生成する。ここ
で、代表フレーム間隔がr枚とし、n番目の代表フレー
ムからx枚(x<r)後のフレームの濃度変換曲線を
H'(n,x)とすると、H'(n,x)は下記の式[6]で表され
る。
のフレーム枚数に応じて、それら2つの代表フレームの
濃度変換曲線の加重平均をとることで、それら2つの代
表フレームの濃度変換曲線を内挿し、各フレームの濃度
変換曲線を決定する。
の代表フレームと(n+1)番目の代表フレームの間の
フレームに適用される濃度変換曲線として採用する。図
16は代表フレームを4フレーム毎にした場合を例示し
ている。
レームについて濃度変換曲線H'(n)を作成することな
く、全てのフレームについてフリッカの発生を防ぐこと
が可能な濃度変換を行うことが出来る。
換曲線は、フレーム内内挿手段21に入力される。時間軸
方向内挿手段20から出力される濃度変換曲線は、濃度変
換曲線のブレンドおよび濃度変換曲線の内挿を伴うもの
であるため、各フレームは濃度変換曲線をほぼ最小ブロ
ック単位で持つことになる。このまま濃度変換を行うと
ブロックノイズが発生する。そこで、フレーム内内挿手
段21は、図8のステップST27に示すように、フレーム内
の濃度変換曲線の内挿を行うことで、ブロックノイズを
除去する処理を行う。
らL番目のブロックにおける濃度変換曲線をh(K,L)とす
ると、フレーム内内挿手段21は、下記の式[7]によ
り、隣接する4個のブロックの濃度変換曲線との平均値
h'(K,L)を求める。
較して明度が大きく異なる部分の発生を抑えることが出
来るので、動画像で見た場合にちらつきの原因となるフ
レーム間の微小な濃度差を目立たなくすることが出来
る。
にするために、境界に該当する正方形ブロック内の各画
素については、以下のような内挿処理を行う。図17
(a)に示すように、注目画素の濃度値を、この画素が
属するブロックB1および近傍の三つのブロックB2、B
3、B4のそれぞれの濃度変換曲線を用いて濃度変換し、
変換後の濃度値h1、h2、h3、h4を得る。そして、下
記の式[8]に基づいて、内挿後の濃度値f(x,y)
を算出する。つまり、前記濃度値h1、h2、h 3、h
4を、四つのブロックB1、B2、B3、B4の中心から注
目画素までの距離に応じて重み付けする。この内挿処理
により、領域の境界に近づくにつれて互いの濃度変換曲
線を近づけ、ブロックノイズの発生を抑制することが出
来る。
換手段9へ出力され、色形式変換手段2から出力される
明度画像Iに対して、ステップST28に示すように、濃度
変換を行う。
された明度画像情報Io1は、色形式逆変換手段4に入力
される。色形式逆変換手段4は、図2のステップST4に
示すように、前記明度画像情報Io1と、色形式変換手段
2の出力である色相情報Hおよび彩度情報Sとを用い
て、視認性の改善されたRGB原色カラー画像情報を生
成する。このカラー画像情報は、図2のステップST5に
示すように、フレーム結合手段5で動画像フレームとさ
れ、図示されていないモニタやプリンタに送られ、表示
あるいは印刷される。
0×480(pixel)、フレームレート29.97、動画
像フォーマットDVのカラー動画像に対して、最小ブロ
ックサイズ40×40(pixel)、代表フレーム間隔10
フレームとした場合、式[4]の重み付け係数p最適値
は0.75であった。しかしながら、動画像フォーマッ
ト、および各種パラメータは種々の変更が可能であるこ
とは言うまでもない。
手段2は、円筒座標系で規格化された色相/彩度/明度
空間の明度画像を生成したが、Y/Cb /Cr 空間を採
用して明度画像Yを生成しても良い。
ラー動画像処理方法および処理装置によれば、デジタル
カラー動画像において潰れや白とびにより視認性が低下
した部分を自動的に判別して、その部分のコントラスト
を適切に強調することで視認性を改善し、かつフリッカ
等の動的劣化を効果的に抑制することにより、見た目に
不自然さのないカラー動画像を得ることができる。
れば、全てのフレームについて濃度変換曲線を作成する
ことなく、視認性を改善し、かつフリッカ等の動的劣化
を効果的に抑制することにより、見た目に不自然さのな
いカラー動画像を得ることができる。
よれば、視認性を改善し、かつフリッカ等の動的劣化を
効果的に抑制し、さらに局所的に明度が大きく異なる部
分の発生を防止することでフリッカを抑制することによ
り、見た目に不自然さのないカラー動画像を得ることが
できる。
よれば、視認性を改善し、かつフリッカ等の動的劣化を
効果的に抑制し、さらに局所的に明度が大きく異なる部
分の発生を抑えると共にブロックノイズの発生を抑制す
ることにより、見た目に不自然さのないカラー動画像を
得ることができる。
構成を示すブロック図、
像処理の流れの概要を示すフロー図、
ための図、
カラーモデルとの対応関係を示す図、
曲線作成手段の構成を示すブロック図、
用処理手段の構成を示すブロック図、
善処理部の処理の流れの概要を示すフロー図、
の動作を説明するための図、
の図、
図、
の図、
るための図、
るための図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 カラー原色動画像から明度画像を生成す
るステップと、 予め定められたフレーム毎の前記明度画像のテクスチャ
を解析し、前記解析結果に基づいて前記明度画像を複数
の領域にブロック単位で量子化して分割するステップ
と、 前記分割された領域毎のヒストグラムを平滑化すること
により、第1の濃度変換曲線を作成するステップと、 前記第1の濃度変換曲線を過去の第2の濃度変換曲線と
ブレンドすることにより、第2の濃度変換曲線を作成す
るステップと、 前記第2の濃度変換曲線を用いて前記明度画像の濃度変
換を行うステップと、 前記濃度変換を受けた明度画像を用いてカラー原色画像
を生成するステップとを具備することを特徴とするカラ
ー動画像処理方法。 - 【請求項2】 予め定められたフレームの内、隣り合う
フレームの第2の濃度変換曲線を内挿することにより、
前記隣り合うフレーム間のフレームの第2の濃度変換曲
線を作成するステップを具備することを特徴とする請求
項1記載のカラー動画像処理方法。 - 【請求項3】 隣接するブロックの第2の濃度変換曲線
をフレーム内で内挿して第3の濃度変換曲線を作成する
ステップを具備することを特徴とする請求項1記載のカ
ラー動画像処理方法。 - 【請求項4】 領域の境界のブロックの第3の濃度変換
曲線を隣接する領域のブロックの第3の濃度変換曲線で
内挿するステップを具備することを特徴とする請求項3
記載のカラー動画像処理方法。 - 【請求項5】 カラー原色動画像から明度画像を生成す
る手段と、 予め定められたフレーム毎の前記明度画像のテクスチャ
を解析し、前記解析結果に基づいて前記明度画像を複数
の領域にブロック単位で量子化して分割する手段と、 前記分割された領域毎のヒストグラムを平滑化すること
により、第1の濃度変換曲線を作成する手段と、 前記第1の濃度変換曲線を過去の第1の濃度変換曲線と
ブレンドすることにより、第2の濃度変換曲線を作成す
る手段と、 前記第2の濃度変換曲線を用いて前記明度画像の濃度変
換を行う手段と、 前記濃度変換を受けた明度画像を用いてカラー原色画像
を生成する手段とを具備することを特徴とするカラー動
画像処理装置。
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