JP2003043474A - 液晶表示素子 - Google Patents
液晶表示素子Info
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Abstract
色素が挟持されてなり、駆動時はネマチック液晶組成物
がベンド配向していることを特徴とする液晶表示素子。 【課題】 バックライトを使用せずに明るい表示が可能
であり、かつ応答速度が速い反射型液晶表示を提供す
る。 【解決手段】 ネマチック液晶組成物に2色性色素を添
加したものを用いることにより偏光板を不用として明る
い表示を可能にし、ネマチック液晶組成物をベンド配向
させて駆動することにより応答速度を改善し、セル中に
重合性組成物の硬化物を形成することによりベンド配向
を安定化する。 【効果】 本発明の液晶表示素子は、安定なベンド配向
を実現し、かつ偏光板が必要でないため、明るく、応答
速度が速い表示が可能である。
Description
子に関する。
特徴を生かし、携帯電話や電子手帳、PDA(Personal Dig
ital Assistants)等のモバイル機器用ディスプレイとし
て多用されるようになった。しかしながら、このような
液晶ディスプレイの多くはバックライトを有する透過型
液晶表示素子を用いているため、明るく、コントラスト
が高い表示が可能であるものの、バックライトの消費電
力が大きく、モバイル機器として電池駆動するには消費
電力が大きすぎるという問題があった。
示を可能にする技術として、2色性色素を含有するネマ
チック液晶材料を平行一軸配向させた液晶層、1/4波長
板、反射板の順に積層された反射型液晶表示素子が提案
されている。この素子に電圧を印加していない時に、自
然光が入射すると、液晶層を透過して1/4波長板に至る
までに2色性色素の吸収軸方向の偏光が優先的に吸収さ
れ、2色性色素の吸収軸方向と直光する偏光は吸収され
ず、1/4波長板を透過して反射板で反射し、もう一度1
/4波長板を透過することによって偏光の振動方向が90
度回転し、2色性色素の吸収軸方向と一致するため、自
然光を効率良く2色性色素によって吸収することになり
暗表示となる。一方、電圧を印加した時には、2色性色
素による光の吸収は小さくなり、明表示となる。このよ
うな原理上、偏光板を必要とせず、明るい表示が可能に
なるが、液晶表示素子の応答速度は十分に早いものでは
なかった。
ベンド配向を利用したOCB(Optically Compensated Bire
fringence)モードが知られているが、ネマチック液晶材
料を安定にベンド配向させるのが困難であること、ま
た、偏光板を必須とすることから明るい表示が困難であ
るという欠点がある。
トを使用せずに明るい表示が可能であり、かつ応答速度
が速い液晶表示素子は実現されておらず、このような素
子の実用化が希求されている。
は、バックライトを使用せずに明るい表示が可能であ
り、かつ応答速度が速い反射型液晶表示を提供すること
にある。
に詳細な検討を行った結果、液晶表示素子として液晶層
に2色性色素を添加し、かつ素子として1/4波長板、反
射板を具備することにより、偏光板を必要としない構成
とすることにより明るい表示を可能にし、かつ液晶材料
の配向をベンド配向とすることにより早い応答速度を実
現可能なことを見いだした。また、ベンド配向の安定性
向上には、光硬化性組成物の重合体である高分子を液晶
材料中に形成せしめ「高分子安定化効果」とよばれる効
果を用いることが有効であることを見いだし、本発明を
提供するに至った。
成された2枚の基板と、一方の基板に1/4波長板と反射
板を具備するベンド配向反射型液晶表示素子であって、
2枚の基板間にネマチック液晶組成物、高分子、2色性色
素を含有し、該高分子が(1)セル中にネマチック液晶組
成物、重合性組成物、2色性色素からなる重合性液晶組
成物を注入し、(2)電極層間に電圧を印加することによ
って該重合性液晶組成物をベンド配向させ、(3)その状
態において紫外線又は電子線を照射することにより重合
性組成物を硬化させて得られたものである反射型液晶表
示素子を提供する。
OCBモードの液晶表示素子は報告されているが、2色性色
素を添加し、1/4波長板及び反射板と組み合わせて、偏
光板を不用とした液晶表示素子は知られていない。本発
明の液晶表示素子は、通常のOCBモードの液晶表示素子
と比較して、明るい表示が可能となった。
明する。本発明の液晶表示素子においては、2枚の基板
間にネマチック液晶組成物、高分子、2色性色素が挟持
されてなり、駆動時はネマチック液晶組成物がベンド配
向していることを特徴とする。2枚の基板間の間隔は、2
〜10μm、さらに好ましくは2.5〜7μm、特に好ましくは
3〜6μmの厚みが好ましい。
セル中にネマチック液晶組成物、重合性組成物、2色性
色素からなる重合性液晶組成物を注入し、(2)電極層間
に電圧を印加することによって該重合性液晶組成物をベ
ンド配向させ、(3)その状態において紫外線または電子
線を照射することにより重合性組成物を硬化させること
によって製造することができる。
て、2枚の基板間にはネマチック液晶組成物のベンド配
向を安定化するように、重合性組成物の重合体である高
分子鎖が形成され、電圧を印加していない状態でもベン
ド配向状態を保持するか、電圧を印加していない状態で
はスプレイ配向となるが、バイアス電圧を印加した時に
スプレイ配向からベンド配向に転移するのに要する時間
を著しく短縮することが可能になる。通常のベンド配向
を有する素子は、バイアス電圧を印加した時に、スプレ
イ配向からベンド配向に転移するのに要する時間は、表
示素子の面積や温度にもよるが、数秒から数分程度であ
った。
組成物中に高分子鎖を形成せしめることにより、これを
1/10から半分程度まで短縮することに成功し、ベンド
モードを実用的にすることに成功した。
チック基板、シリコン基板等を特に制限なく使用するこ
とができ、複数の電極を形成したものが好ましい。ま
た、電極以外にも、TFT(薄膜トランジスタ)やTFD(薄膜
ダイオード)等のアクティブ素子や、カラーフィルター
等を形成したものも好ましい。
ド等の有機薄膜を基板上に形成し、これを布等でこする
ラビング処や、ポリイミド、ポリアミド、シンナモイル
基を有する高分子膜、カルコン基を有する高分子膜、ベ
ンゾフェノン残基を有する高分子膜に、好ましくは偏光
した紫外線を照射する光配向処理を挙げることができ
る。
ング力を、液晶ディスプレイの技術分野で多用されてい
るラビングしたポリイミド配向膜と比較して弱くするこ
とが可能であるため、本発明の液晶表示素子には好まし
い。アンカリング力を弱くすると、本発明の液晶表示素
子のコントラストを向上させることが可能である。2枚
の基板における容易軸方向の設定は、容易軸が同一方向
のパラレル配向と呼ばれる設定にするのが好ましいが、
スプレイ配向からベンド配向への転移を容易することを
目的として2枚の基板における容易軸を5度以内の角度で
ずらしても良い。プレチルト角は、2〜45度が好まし
く、3〜20度が更に好ましく、4〜10度が特に好ましい。
及び2色性色素からなる重合性液晶組成物を注入させる
工程においては、この技術分野で使用されている真空注
入法を使用するのが好ましい。この際、重合性液晶組成
物が等方性液体相になる温度で注入するのが好ましい。
注入終了後、液晶性組成物がネマチック相を示す温度に
保ち、ベンド配向させる必要があるが、これは1V以上、
さらに好ましくは2V以上、特に好ましくは3V以上の直流
電圧もしくは交流電圧を印加することにより達成するの
が好ましい。この後、重合性組成物を紫外線もしくは電
子線を用いて重合させる際にも、電圧を印加したままに
する必要がある。紫外線もしくは電子線を照射する際の
温度は、液晶組成物がネマチック相を呈する温度にする
必要があることは当然であるが、そのネマチック相が保
たれる温度範囲内にある限り、室温に近い、できるだけ
低い温度に保つことが好ましい。具体的には80℃以下が
好ましく、60℃以下がさらに好ましく、40℃以下がより
好ましく、30℃以下が特に好ましく、室温が最も好まし
い。紫外線又は電子線の照射量は、使用する重合性組成
物の化学構造や濃度にも依存するが、50〜10,000mJ/cm
2の範囲が好ましい。紫外線又は電子線の照射量が、50m
J/cm以下であると、液晶性モノマーが十分に硬化せ
ず、製造後の経時変化が大きくなってしまい、10,000mJ
/cm2以上であると液晶性混合物が劣化してしまう傾向
がある。
成物は、通常この技術分野でネマチック液晶組成物と認
識されるものであれば特に制限なく使用することができ
る。ネマチック液晶組成物の結晶相又はスメクチック相
−ネマチック相転移温度は0℃以下、好ましくは-10℃以
下、さらに好ましくは-20℃以下、特に好ましくは-30℃
以下が良い。また、ネマチック相−等方性液体相転移温
度は、60〜150℃の範囲から選択することができ、好ま
しくは75℃以上、さらに好ましくは85℃以上が良い。粘
度は、5〜150mPa・sの範囲が好ましく、さらに好ましく
は5〜60mPa・sの範囲であり、特に好ましくは5〜40mPa
・sの範囲である。
≦60の範囲が好ましく、2≦Δε≦40の範囲がさらに好
ましく、6≦Δε≦30の範囲が特に好ましい。
≦0.40の範囲が好ましく、0.04≦Δn≦0.38の範囲がさ
らに好ましく、0.05≦Δn≦0.35の範囲が特に好まし
い。
5の範囲にあるのが好ましく、0.5〜4の範囲がより好ま
しく、0.5〜2.5の範囲が更に好ましい。
紫外線や電子線の照射により重合する材料であれば特に
制限なく使用することができるが、2つ以上の重合性官
能基とメソゲンを同時に有する多官能重合性液晶化合物
を含有していることが好ましい。
シ基、メタクリロイルオキシ基、アクリルアミド基、メ
タクリルアミド基、エポキシ基、ビニル基、ビニルオキ
シ基、エチニル基、メルカプト基、マレイミド基、ClCH
=CHCONH-、CH2=CCl-、CHCl=CH-、RCH=CHCOO-(Rは塩素、
フッ素、又は炭素原子数1〜10の炭化水素基を表す)が挙
げられるが、これらの中でもアクリロイルオキシ基、メ
タクリロイルオキシ基、エポキシ基、メルカプト基、ビ
ニルオキシ基が好ましく、メタクリロイルオキシ基、ア
クリロイルオキシ基が特に好ましく、アクリロイルオキ
シ基が最も好ましい。
造を2つ以上を有するメソゲン、2つ以上の重合性官能
基、さらにスペーサーを少なくとも2つ有するものが好
ましく、3つのスペーサーを有するものがさらに好まし
い。スペーサーとしては、柔軟性を有するものが好まし
く、例えば、-(CH2)n-(nは整数を表す)で表されるよう
なアルキレンスペーサーや-(Si(CH3)2-O)n-(nは整数を
表す)で表されるようなシロキサンスペーサーを挙げる
ことができ、アルキレンスペーサーが好ましい。これら
のスペーサーとメソゲン、もしくは重合性官能基との結
合部分には、-O-、-COO-、-CO-、-OCOO-のような結合が
介在していても良い。
と認識されるものであれば、特に制限なく使用すること
ができるが、少なくとも2つ以上の環構造を有するもの
が好ましい。環構造としては使用できる環は、ベンゼ
ン、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジン、1,
2,4-トリアジン、1,3,5-トリアジン、テトラジン、ジヒ
ドロオキサジン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、シ
クロヘキサジエン、シクロヘキサノン、ピペリジン、ピ
ペラジン、テトラヒドロピラン、ジオキサン、テトラヒ
ドロチオピラン、ジチアン、オキサチアン、ジオキサボ
リナン、ナフタレン、ジオキサナフタレン、テトラヒド
ロナフタレン、キノリン、クマリン、キノキサリン、デ
カヒドロナフタレン、インダン、ベンゾオキサゾール、
ベンゾチアゾール、フェナントレン、ジヒドロフェナン
トレン、パーヒドロフェナントレン、ジオキサパーヒド
ロフェナントレン、フルオレン、フルオレノン、シクロ
ヘプタン、シクロヘプタトリエンオン、コレステン、ビ
シクロ[2.2.2]オクタンやビシクロ[2.2.2]オクテン、1,
5-ジオキサスピロ(5.5)ウンデカン、1,5-ジチアスピロ
(5.5)ウンデカン、トリフェニレン、トルクセン、ポル
フィリン、フタロシアニンを挙げることができ、これら
の中でも、ベンゼン、シクロヘキサン、フェナントレ
ン、ナフタレン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロ
ナフタレンが好ましい。これらの環は、炭素原子数1〜7
のアルキル基、アルコキシ基、アルカノイル基、又はシ
アノ基、ハロゲン原子で一つ以上置換されていても良
い。アルキル基としてはメチル基、エチル基、n-プロピ
ル基、n-ブチル基が望ましく、メチル基とエチル基が特
に好ましい。アルコキシ基としては、メトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、ブトキシ基が好ましく、アルカ
ノイル基としてはアセチル基、プロピオニル基、ブチロ
イル基が好ましく、ハロゲン原子としては、フッ素原
子、臭素原子、塩素原子が好ましく、フッ素原子と塩素
原子が特に好ましい。
有する単官能化合物を添加しても良い。単官能化合物と
しては、メソゲンを同時に有する単官能重合性液晶化合
物が好ましい。このような化合物は、この技術分野で単
官能重合性液晶化合物として認識されるものであれば良
いが、その添加量は、重合性組成物中で10質量%以下と
するのが好ましい。10質量%より多いと、得られる液晶
表示素子の高温での安定性が良好でなくなる危険があ
る。
目的で光重合開始剤を添加してもよい。ここで使用する
ことができる光重合開始剤としては、例えば公知のベン
ゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン
類、ベンジルケタール類、アシルホスフィン類から選択
して使用することができる。その添加量は、重合性組成
物中に対して0.05〜30質量%が好ましく、0.5〜20質量%
がさらに好ましく、1〜10質量%が特に好ましい。
せる目的で、安定剤を添加してもよい。ここで使用する
ことができる安定剤としては、例えば公知のヒドロキノ
ン、ヒドロキノンモノアルキルエーテル類、第三ブチル
カテコール類、ニトロソ化合物類等から選択して使用す
ることができる。またその添加量は、重合性組成物中に
対して1質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がさらに好
ましく、0.05質量%以下であることが特に好ましい。以
上のような重合性組成物の添加濃度は、重合性液晶組成
物に対して、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜7質量%が
さらに好ましく、1〜5質量%が特に好ましい。濃度が0.1
%より低いと、ベンド配向が安定化されず、10質量%より
高いと液晶表示素子の駆動電圧が増大してしまう。
認識されるものであれば、特に制限なく使用することが
できる。このような2色性色素としては、アントラキノ
ン系、アゾ系、アゾキシ系、アゾメチン系、メロシアニ
ン系、キノフタレン系、テトラジン系等を挙げることが
できる。さらに具体的には、「S-304」、「S-301」、「S-34
4」、「SI-209」、「M-710」、「M-361」、「M-86」、「M-618」、
「SI-252」、「M-777」、「M-370」、「M-137」、「M-141」、「M-4
38」、「M-412」、「M-34」、「M-430」、「M-406」、「M-676」(以
上、三井東圧化学株式会社製)、「LSY-116」、「LSR-40
1」、「LSY-406」、「LSY-426」、「LSY-278」、「LSB-350」、「L
SB-335」(以上、三菱化学株式会社製)、「IRP-101」(日本
化薬株式会社製)、「G209」、「G168」、「G165」、「G224」、
「G205」、「G232」(以上、日本感光色素研究所製)等を挙げ
ることができる。これらは、単独で用いても、複数を組
み合わせて使用しても良い。色素を添加する場合の濃度
としては、0.5〜5質量%が好ましい。5質量%以上添加す
ると、液晶材料の均一な配向が得られない場合がある。
が1/4波長に保たれるように、2〜3枚の波長板が積層さ
れているものを使用することが好ましい。ある一点の波
長のみにおいて、位相差が1/4波長に設計されているも
のを使用すると、液晶表示素子のコントラストを十分に
確保できないことがある。
であれば、特に制限無く使用することができるが、完全
な鏡面より、ある程度の散乱特性を有するものを使用す
る方が好ましい。
組成物と高分子と2色性色素、1/4波長板、反射板の配
置は、液晶表示素子の使用者(観察者)から見て、手前か
ら2枚の基板間に挟持されたネマチック液晶組成物と高
分子と2色性色素からなる層、1/4波長板、反射板の順
に積層する必要がある。電極を反射型電極とし、反射型
電極の上に1/4波長板を形成すると、視差が無く、優れ
た表示画質を達成できるために好ましい。この場合、1
/4波長板の厚みが10μm以上と厚いと、駆動電圧がネマ
チック液晶組成物に効率良く印加されなくなってしまう
ので、1/4波長板の厚みは10μm以下、さらに好ましく
は5μm以下、特に好ましくは3μm以下に設計することが
好ましい。このような1/4波長板は、複屈折率が大きな
材料を使用して作製する必要があり、特開平8−3111号
公報で開示されているような重合性液晶材料等を用いて
作製することが好ましい。
詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。
基板に、ポリビニルシンナメート膜を約0.03μmの厚さ
で形成した後、偏光した紫外線(中心波長310nm、強度5m
W/cm2)を30度の角度から60分間照射して、配向膜付きガ
ラス基板を得た。このようにして得た配向膜のプレチル
ト角は7度であった。このようにして得た2枚の配向膜付
きガラス基板を、配向膜が形成された面が内側になるよ
うにして4μmの間隔をもって対向させて液晶セルを作成
した。この時、2枚の基板の容易軸方向は、平行方向に
なるように設定した。次に
マチック液晶組成物(A)を調製した。このネマチック液
晶組成物(A)の結晶−ネマチック相転移温度は-31℃、ネ
マチック−等方性液体相転移温度は98℃、誘電率の異方
性は9、屈折率の異方性は0.241、弾性定数比K33/K11は
2.0であった。次に、4つのベンゼン環を有し、重合性官
能基として2つのアクリロイルオキシ基を有し、かつス
ペーサーとしてアルキレンスペーサーを3つ有し、スメ
クチックA相−ネマチック相を相系列として有し、かつ
36℃でスメクチックA相を呈する液晶性ジアクリレート
モノマー「UCL−010」(大日本インキ化学工業株式会社製)
を90質量部、光重合開始剤「イルガキュアー651」(チバス
ペシャリティケミカルズ株式会社製)10質量部からなる
重合性組成物(a)を調製した。次に、液晶組成物(A)が98
質量部、重合性組成物(a)が2質量部、2色性色素「S-344」
(三井東圧化学株式会社製)が2質量部からなる重合性液
晶組成物(B)を調製した。この重合性液晶組成物(B)を作
製した液晶セルに100℃に保ちながら等方性液体相のま
ま注入し、注入後に3Vの交流電圧を印加したまま、温度
を25℃にまで下げることにより、重合性液晶組成物(B)
がネマチック相を示し、かつベンド配向している状態に
した。この状態で、中心波長365nmで強度2mW/cm2(セル
透過後の値)の紫外線を60秒間照射して重合性組成物(a)
を光硬化させた。次に、2枚のガラス基板のうち、一方
のガラス基板の外側に、1/4波長板と反射板を貼合し、
本発明の液晶表示素子を作製した。この時、1/4波長板
の遅相軸とガラス基板の容易軸方向のなす角度は45度に
設定した。本発明の液晶表示素子は、電圧を印加してい
ない時には、スプレイ配向状態であったが、バイアス電
圧を印加すると、1秒程度でベンド配向状態に転移し
た。この液晶表示素子は、応答速度は8ミリ秒と高速で
あり、明るい表示が可能であった。
様の液晶セルを用意した。次に、実施例1で調製したネ
マチック液晶組成物(A)100質量部、2色性色素「S-344」
(三井東圧化学株式会社製)が2質量部からなるネマチッ
ク組成物(C)を調製した。この液晶性混合物(C)を用意し
た液晶セルに100℃に保ちながら等方性液体相のまま注
入し、注入後25℃まで冷却した。この液晶セルの2枚の
ガラス基板のうち、一方のガラス基板の外側に、1/4波
長板と反射板を貼合し、液晶表示素子を作製した。この
時、1/4波長板の遅相軸とガラス基板の容易軸方向のな
す角度は45度に設定した。この液晶表示素子は、電圧を
印加していない時には、スプレイ配向状態であり、液晶
表示素子にバイアス電圧を印加した時に、ベンド配向に
転移するのに十数秒の時間を要した。また、この液晶表
示素子は、ベンド配向が安定でなく、画質が安定しなか
った。
じ配向膜付きガラス基板を、配向膜が形成された面が内
側になるようにして4μmの間隔をもって対向させて液晶
セルを作成した。この時、2枚の基板の容易軸方向は、
反平行方向になるように設定した。次に比較例1で調製
したネマチック液晶組成物(C)を、液晶セルに100℃に保
ちながら等方性液体相のまま注入し、注入後25℃まで冷
却した。この液晶セルの2枚のガラス基板のうち、一方
のガラス基板の外側に、1/4波長板と反射板を貼合し、
液晶表示素子を作製した。この時、1/4波長板の遅相軸
とガラス基板の容易軸方向のなす角度は45度に設定し
た。この液晶表示素子は、電圧を印加していない時に
は、平行一軸配向状態を示した。この液晶表示素子の応
答速度は50ミリ秒と実施例1の液晶表示素子と比較して
遅かった。
配向を実現し、かつ偏光板が必要でないため、明るく、
応答速度が速い表示が可能である。
Claims (6)
- 【請求項1】 配向膜と電極層が形成された2枚の基板
と、一方の基板に1/4波長板と反射板を具備するベンド
配向反射型液晶表示素子であって、2枚の基板間にネマ
チック液晶組成物、高分子、2色性色素を含有し、該高
分子が(1)セル中にネマチック液晶組成物、重合性組成
物、2色性色素からなる重合性液晶組成物を注入し、(2)
電極層間に電圧を印加することによって該重合性液晶組
成物をベンド配向させ、(3)その状態において紫外線ま
たは電子線を照射することにより重合性組成物を硬化さ
せて得られたものであることを特徴とする反射型液晶表
示素子。 - 【請求項2】 重合性液晶組成物中における重合性組成
物の濃度が0.1〜10質量%である請求項1記載の反射型液
晶表示素子。 - 【請求項3】 重合性組成物が、下記(i)〜(iii)の特
徴、 (i) 環構造を2つ以上持つメソゲンを有する (ii) 2つ以上の重合性官能基を有する (iii) 2つ以上のアルキレンスペーサーを有する を有する化合物を含有している請求項1又は2記載の反射
型液晶表示素子。 - 【請求項4】 アルキレンスペーサーを3つ有する液晶
性モノマーを含有する請求項3記載の反射型液晶表示素
子。 - 【請求項5】 1/4波長板がセル内に形成されており、
かつ一方の基板の電極が可視光を反射する反射型電極で
ある請求項1から4のいずれか一つの請求項に記載の反射
型液晶表示素子。 - 【請求項6】 アクティブ素子を有する請求項1から5の
いずれか一つの請求項に記載の反射型液晶表示素子。
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---|---|---|---|
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Cited By (4)
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