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JP2002500195A - 自己免疫疾患を治療するためのフィラグリン由来シトルリンペプチドの使用 - Google Patents

自己免疫疾患を治療するためのフィラグリン由来シトルリンペプチドの使用

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JP2002500195A JP2000527267A JP2000527267A JP2002500195A JP 2002500195 A JP2002500195 A JP 2002500195A JP 2000527267 A JP2000527267 A JP 2000527267A JP 2000527267 A JP2000527267 A JP 2000527267A JP 2002500195 A JP2002500195 A JP 2002500195A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、慢性関節リューマチの治療用薬剤を得るためのフィラグリン由来シトルリンペプチド抗原の使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、自己免疫疾患、特に慢性関節リウマチ(RA)を治療するためのフィラ
グリン由来ペプチドの使用に関する。
【0002】 慢性関節リウマチ患者の血液に循環している抗体が検出され、これはこの疾患
に特異的なマーカーとして提案されている。 これらの抗体は、まず2群に分けられている: - 抗核周囲因子(APF)、これはヒトの頬細胞スミアの間接的蛍光抗体法によって
検出可能な循環免疫グロブリンであり、RAの診断における平均的な診断成績は感
度70%に対して約90%特異的である。 - いわゆる「抗ケラチン」抗体(AKA類)、これは、ラットの食道の凍結切片標本
に対する蛍光抗体法によって検出できる循環G免疫グロブリンである。これらの 抗体は慢性関節リウマチに極めて特異的で、その平均的な診断成績は感度約50%
に対して98%特異的である。
【0003】 本発明者らのチームの以前の研究により、これらの抗体によって認識される抗
原の特徴づけがなされ、その結果、実際にはそれらが一群の自己抗体を構成し、
(プロ)フィラグリン群の種々の分子形態に対するものであることが示された[例 えば、Serre及びVincent: Autoantibodies, Peter及びSchoenfeld編集、Elsevie
r Science Publishers, 271-276, 1996参照]。これらの抗体は、抗フィラグリン
自己抗体(AFA)と名付けられた。欧州出願EP 0 511 116号には、これらの抗体に よって認識されるフィラグリン群の抗原の精製と特徴づけ、ならびに慢性関節リ
ウマチの診断でのそれらの使用が記載されている。
【0004】 この作業の継続中、発明者らは、これらの抗体によって認識されるエピトープ
が、アルギニンの少なくとも一部がデイミネート(deiminated)されているフィラ
グリン分子の領域によって運ばれ、このようにしてシトルリンに変換されること
を見出した。そこで、発明者らは主な免疫反応領域を同定し、シトルリン残基を
統合するエピトープを運び、抗-フィラグリン自己抗体によって特異的に認識さ れるペプチドをこれらの領域から得た。これらのペプチドならびにRAの診断にお
けるその使用は、Biomerieux名義で1996年8月30日に提出されたフランス出願 96
10651号、およびBiomerieux名義で1997年9月1日に提出された出願PCT/FR97/015
41号の主題である。フィラグリンとRAに特異的な自己抗体との反応性におけるシ
トルリン残基の役割に関する発明者の知見は、後に他の研究者によって明らかに
されている [Schellekensら, Arthritis Rheum., 40, No. 9 補稿, p. S276, 要
約 1471 (1997); Visserら, Arthritis Rheum., 40, No. 9 補稿, p. S289, 要 約 1551 (1997)]。
【0005】 発明者らは現在、RAの発生におけるこれらシトルリン化エピトープに対する免
疫応答の役割についての研究に着手している。 この目的のために、発明者らは、これらエピトープに特異的に対するものであ
る群 G 抗-フィラグリン自己抗体と全IgGとの血清およびリウマチ様組織におけ る比率を比較し、この比率はリウマチ様組織の間質免疫グロブリンにおいて、血
清免疫グロブリンよりも約10倍高いことを確認した。また、リウマチ様組織中で
は、これら群 G 抗-フィラグリン自己抗体が組織中に存在する特異的な形質細胞
によって局所的に合成されることを見出した。
【0006】 これらの結果により、リウマチ様組織中では、抗-フィラグリン自己抗体によ って認識されるのと同様の、シトルリン化エピトープに対する局所的自己免疫応
答が存在し、その構成要素の1つがこれらの自己抗体であることが示される。体
液性および/または細胞性のこの応答は、リウマチ様の身体的病因に伴うものと
思われる。 これらの知見から、この自己免疫応答を中和するため、特に体液性または細胞
性の自己免疫応答エフェクターがリウマチ様組織ターゲット抗原に結合すること
を阻害するために、これら抗-フィラグリン自己抗体に認識されるシトルリン化 エピトープを運ぶ分子の使用が示唆される。 このような生体内での自己免疫応答の中和は、RA、または抗-フィラグリン抗 体によって認識されるエピトープと交差反応を起こすシトルリン化エピトープに
対する自己免疫応答によって引き起こされる損傷が介在する他の疾患の治療に関
与する可能性がある。
【0007】 本発明の主題は、慢性関節リウマチ患者の血清に存在する抗-フィラグリン自 己抗体に特異的に認識され、少なくとも1つのアルギニン残基がシトルリン残基
で置換されたフィラグリンユニットの全部または一部の配列に由来するペプチド
から構成されるペプチド抗原を使用して、前記抗-フィラグリン自己抗体と同一 の特異性を有する認識分子がターゲット抗原に結合することを阻害する医薬製品
を得ることである。
【0008】 本発明の趣旨においては、 -「フィラグリンユニットの配列」とは、ヒトまたはその他の動物種のサブユ ニット、フィラグリンドメインをエンコードするプロフィラグリン遺伝子、また
はフィラグリンドメインの配列から得られる理論的コンセンサス配列のうちいず
れか1つの翻訳産物の配列を意味する。 -「フィラグリンユニット配列の全部または一部の配列に由来するペプチド」 とは、: a) 前記配列の全部またはそのフラグメントからなり、少なくとも1つのシトル
リン残基を含むいずれかのポリペプチドまたはオリゴペプチドであり、例えば( プロ)フィラグリンの蛋白分解フラグメント、合成ペプチドまたは組換えペプチ ドであってもよい; b) 上記a)で定義したペプチドを、抗-フィラグリン自己抗体と特異的に反応す る特性を消失させないことを条件として修飾することによって生じるいずれかの
ペプチドである。
【0009】 本発明に基づいて使用することができる修飾ペプチドは、例えば上記a)にて定
義したペプチドのミモトープ(mimotope)である。 生体内投与においては、体内に長時間生存するように、特にプロテアーゼ耐性
を増加させて修飾したペプチドを使用することが有利である。これらは例えば、
Lアミノ酸が再生しようとするペプチドの逆配列に沿って配列しているレトロタ イプの偽ペプチド、または(L系天然ペプチドのアミノ酸の代わりに) D系アミノ 酸が再生しようとするペプチドの逆配列に沿って配列しているレトロ-インバー ソ(retro-inverso)タイプの偽ペプチド、またはCONHペプチド結合の代わりに CH 2 -NH結合を含む他の偽ペプチドである。これらの偽ペプチドは、天然ペプチドの
三次元構造を模倣することができ、それ故にその免疫反応性をも模倣することが
できる。これら種々のタイプの偽ペプチドは、例えばBENKIRANEら [J. Biol. Ch
em., 270, pp. 11921-11926, (1995); J. Biol. Chem., 271, p. 33218-33224,
(1996)]; BRIANDら [J. Biol. Chem., 270, pp. 20686-20691, (1995); GUICHAR
Dら [J. Biol. Chem. 270, pp. 26057-26059, (1995)]に記載されている。 - 「抗-フィラグリン自己抗体と同一の特異性を有する認識分子」とは、生体内
または生体外において、抗-フィラグリン自己抗体によって認識されるエピトー プに特異的に結合する性質を有するいずれかの分子(抗体または細胞受容体)を意
味する。
【0010】 本発明に基づいて使用可能なRAに特異な抗-フィラグリン自己抗体によって認 識されるシトルリン化エピトープを運ぶ分子とは、特に(プロ)フィラグリンの酸
性/中性のイソ型であり、上記のフランス出願 96 10651号および出願PCT/FR97/0
1541、ならびに本発明に関するフランス出願として同日に提出されたBiomerieux
名義のフランス出願 "Epitopes peptidiques reconnus par des auto-anticorps
antifilaggrine presents dans le serum des patients atteints de polyarth
rite rhumatoide" [慢性関節リウマチ患者の血清に存在する抗-フィラグリン自 己抗体によって認識されるペプチドエピトープ]に記載のペプチド抗原が好都合 である。
【0011】 本発明の好ましい実施態様によれば、ヒトのフィラグリンユニットの以下の領
域の1つに由来する少なくとも1つの配列の全部または一部からなる少なくとも 1つのシトルリン化ペプチドが使用される: - ヒトフィラグリンユニットのC-末端部 (アミノ酸144〜324)、特にアミノ酸1
44〜314に相当する領域、または - ヒトフィラグリンユニットのアミノ酸76〜144に相当する領域、または - ヒトフィラグリンユニットのアミノ酸71〜119に相当する領域。 これらの領域は、シトルリン化後は抗-フィラグリン自己抗体に極めて免疫反 応性であることが以前に確認されている(フランス出願 96 10651参照)。
【0012】 本発明のもう一つの好ましい実施態様によれば、以下のものからなる少なくと
も1つのシトルリン化ペプチドが使用される: a) 添付の配列リストにおいて番号 SEQ ID No: 1、SEQ ID No: 2、SEQ ID No:
3 で表される配列のうちの1つに由来する少なくとも1つのシトルリン化配列、ま
たは; b) 前記配列の少なくとも3、好ましくは少なくとも5、好都合には少なくとも10
の連続するアミノ酸からなり、抗-フィラグリン自己抗体によって認識される少 なくとも1つのエピトープを運ぶ少なくとも1つのフラグメント; これらのエピト
ープはシトルリン残基を中心にした少なくとも1つのトリペプチド分子からなり 、特に配列SEQ ID No: 1、SEQ ID No: 2、SEQ ID No: 3に由来するシトルリン化
ペプチドに存在する。
【0013】 本発明によれば、体液性または細胞性の自己免疫応答エフェクターのターゲッ
ト抗原への結合を減少または抑制することによって、抗-フィラグリン自己抗体 に認識されるシトルリン化エピトープに対する自己免疫応答を減衰または中和す
るために使用できるペプチドとしては、少なくとも1つのトリペプチド分子 Ser-
Cit-His (Citはシトルリン残基を表す)からなるペプチドが有利である。例えば 、ペンタペプチド分子X1-Ser-Arg-His-X2 (XI=SerまたはGly、かつX2=Serまたは
Pro)からなるペプチドからシトルリン化によって誘導されるペプチドが挙げら れ、このうちヘキサペプチド分子 X0-X1-Ser-Arg-His-X2 またはヘプタペプチド
分子 X0-X1-Ser-Arg-His X2-X3 (X1およびX2は上記にて定義したもの、X0=Aspか
つX3=GlyまたはArg) からなるペプチドが挙げられる。
【0014】 本発明を実行するにあたっては、少なくとも 5個のアミノ酸、好ましくは少な
くとも10個 のアミノ酸、好都合には少なくとも14個のアミノ酸からなるペプチ ドが使用される。相互に同一または異なる上記のような数種のシトルリン化配列
からなるペプチドは、有利に使用することができる。 本発明はまた、活性成分として少なくとも1つの上記の上記抗原性ペプチドを 含むことを特徴とする、特に慢性関節リウマチ治療用の医薬組成物をも包含する
【0015】 本発明による医薬組成物は、それ自体で公知であるいずれかの適当な手段によ
って投与することができる。組成物は、例えば全身的、経口的または非経口的投
与、すなわち皮下注射、静脈注射または筋内注射によって投与することができる
。また、例えば関節鏡検査法で炎症性滑膜組織に関節内注射または微量注射する
ことによって、局所投与することも可能である。 本発明は、リウマチ様組織中の群 G 抗-フィラグリン自己抗体の蓄積、および
これら組織中に存在する形質細胞によるこの自己抗体の合成を説明する後述の実
施例の記載によってさらに良く理解されるだろう。
【0016】実施例1:慢性関節リウマチ患者の血清および滑液中の抗-フィラグリン抗体(AFA )濃度の比較 血清および滑液の一対の試料を、アメリカリウマチ協会(ARA) (Arnett AR 31
315-324 1988)の臨床、ラジオグラフィーおよび生物学の規準によって診断され た31人の慢性関節リウマチの成人患者から得た。滑液は炎症した関節から採取し
、遠心分離して分析時まで−80℃で保管した。 血清および滑液の全IgGおよびAFA濃度は、以下のプロトコルに基づくサンドウ
ィッチELISAによって測定した。
【0017】全IgGの測定 マイクロタイタープレートのウェル (Nunc Maxisorp Immonoplate)を、アフィ
ニティクロマトグラフィで精製したPBS中濃度5μg/mlのヤギの抗ヒトIgG 抗体
(Biosys) 100μlとともに4℃で一晩インキュベートした。 ヤギ抗体を塗布したウェルは、直ちに血清の連続希釈液(1/400 〜 1/1600で希
釈)100 μlまたは滑液の連続希釈液(1/100 〜 1/10,000で希釈)100 μlとインキ
ュベートし、次いで1/5000まで希釈した100 μlのペルオキシダーゼ標識ヤギ抗-
ヒトIgG抗体とインキュベートした。測定結果を定量化するために、精製したヒ トIgG (Jackson Immunoresearch Laboratories, West Grove, PE)の希釈液範囲(
500 〜 7.8 ng/ml)を各ELISAプレートでの換算範囲として使用した。 全てのインキュベーションを37℃で1時間行い、次いで3回の洗浄を行った。希
釈液および洗浄緩衝液は、0.5% (w/v)の魚類ゼラチンおよび0.05% (v/v)のツイ ン20を含有するPBSである。ペルオキシダーゼ活性は、Oフェニレンジアミン(2 m
g/ml, Sigma)-H2O2 (0.03%, Sigma)の発色溶液で示した。 4MのH2SO4を加えて反応を止め、光学濃度を マルチスキャンRCプレートリーダ
ー (Labsystem, Helsinki, Finland)を用いて492 nmで測定する。
【0018】抗-フィラグリン自己抗体の測定 中性/酸性ヒトフィラグリンのELISAアッセイ PBS中2.5 mg/mlの中性/酸性ヒトフィラグリン溶液100 μlと4℃で一晩インキ
ュベートすることにより、マイクロタイタープレートウェル (Nunc Maxisorp Im
munoplate, Life Technologies, Paisley, UK)に中性/酸性ヒトフィラグリンを
塗布した。次いで、これらのウェルを、PBS中2.5% (w/v)の魚類ゼラチン (Sigma
)および0.05% (v/v)のツイン20 (Pierce)を含有する200 μlの溶液を用いて37℃
で30分間処理した。それぞれのフィラグリン塗布ウェルを100 μlの血清希釈液(
1/400 〜 1/1600)または滑液希釈液(1/100 〜 1/1600)とインキュベートし、次 いで1/2000まで希釈した100 μlのペルオキシダーゼ標識ヤギ抗-ヒトIgG抗体 (S
outhern Biotechn Inc., Birmingham, AL) とインキュベートした。 インキュベート時間、使用した緩衝液および検出系は、全IgGのELISAの場合に
上記にて指摘したものと同一である。 抗-フィラグリン抗体を定量化するため、抗-フィラグリン抗体のタイターが高
い13個のRA血清を一集団として、蛍光抗体法およびイムノトランスファーによっ
て予め評価したプールを使用した。このプールは、精製した抗-フィラグリン抗 体に対して換算した。プールの免疫反応性は、抗-フィラグリン抗体濃度が1600
μg/ml のときと同等であった。抗-フィラグリン抗体の濃度0.125 〜 16 μg/
mlに相当するこのプールの一連の連続希釈液(1/100 〜 1/12,800)は、同一プレ ートで分析した試料の換算範囲として各ELISAプレートで使用した。検量線はlog
/logitによって線状化し、試料の光学濃度を抗-フィラグリン抗体濃度に置き換 えるために使用した。0.125 μg/ml (検量線の最低点)以下の希釈試料濃度はゼ ロとみなし、4 μg /mlより高濃度の場合は分析物をさらに高い希釈で再度アッ セイした。RAの対照血清もまた、各ELISAプレートに加えてインターアッセイ変 異性を評価した。全ての測定は、少なくとも2回行った。
【0019】結果 結果を図1に示す(図1A: IgG; 図1B: AFA)。全ての患者において、全IgG濃度は
滑液中(8.9 ±0.8 mg/ml)よりも血清中(14.2 ±0.7 mg/ml)のほうが高いことが 分かる。ある患者においては滑液に対する血清中のIgG濃度の比率値は、1 〜 3 で変化する。 有効な比較を行うため、同一患者の血清中の全IgG濃度に対する滑液中の全IgG
濃度の比率を考慮して、各患者の滑液中の抗-フィラグリン抗体濃度を評価した 。血清/滑液対の結果を比較したところ、血清中よりも滑液中において抗-フィラ
グリン抗体の免疫反応性が2倍高いかまたは2倍低い場合には異なると考えられた
。 この条件下では、3人の例外を除く全ての患者において、血清および滑液中の 抗-フィラグリン抗体濃度は類似または非常に近いものであった。この3人の患者
については、抗-フィラグリン抗体濃度は血清よりも滑液において著しく低かっ た(4 〜 16倍)。しかし、血清および滑液中における抗-フィラグリン抗体濃度結
果の平均では、顕著な違いはない。これは、フィラグリンに特異的なIgGの比率 は滑液においては血清中よりも重要でないことを示している。
【0020】実施例 2:慢性関節リウマチ患者の血清および滑液組織における抗-フィラグリン 抗体濃度の比較 外科手術中に4人の慢性関節リウマチ患者から損傷滑液組織を取り出し、関節 包と軟骨から単離した。この組織の抽出物を次のように調製した: 150 mM のNaCl、10 mMのEDTA、0.02%の硝酸ナトリウム、2 μg/mlのアプロチ ニン(Sigma)および1 mMのPMSFを含有するpH 7.4、40 mMのトリス-HCl緩衝液の3
ml/gの組織中にてUltra-Turrax ホモジナイザー(Janke & Kunkel, Staufen, Ger
many)を用い、滑液組織片を最高速度で0℃で20〜30秒間ホモジナイズした(5回の
連続ホモジナイズ)。 それぞれを抽出した後、ホモジネートを4℃で20分間15,000 gで遠心分離し、 上清を取り出し、分析するまで−80℃で保存した。タンパク質濃度は、クマシー
プラス テスト(Pierce Chemicals, Rockford IL)を用いて測定した。 上記実施例1に記載のように、4人の患者からの各滑液組織抽出物の全IgGおよ び抗-フィラグリン抗体濃度をELISAで測定した。滑液組織抽出物は、全IgGのア ッセイには1/400 〜 1/32,000に希釈し、抗-フィラグリン抗体のアッセイには1/
2 〜 1/20に希釈して使用した。 この全IgGおよび抗-フィラグリン抗体濃度を、同一患者の血清において測定し
たものと比較した。 結果を、下記表Iに示す。
【0021】
【表1】
【0022】 これらの結果から、血清中では平均全IgG濃度は10.4 ±1.9 mg/mlであり、こ れは全IgGの血清濃度が低い (5.6 mg/ml)1人の患者 (患者3)を除いてIgGの血清 濃度の通常の生理的な値に相当することが示されている。平均的な抗-フィラグ リン抗体濃度は、51.8 ±12.9 (g/mlである。したがって、抗-フィラグリン抗体
はおおむね全IgGの0.52 ±0.1%に相当し、患者3はほとんどこの平均からそれて いない。 滑液抽出物では、抗体濃度は、滑液組織1g当たりの全IgG中mgまたは抗-フィラ
グリン抗体中μg として表される。全IgGの平均滑液濃度は、血清中での測定結 果よりも5倍低い(2.4 ±0.8 mg/g)。逆に、滑液組織中の平均抗-フィラグリン抗
体濃度は血清中で測定されたものよりも2倍高い: 101.4 ±52.2 μg/g。したが って、平均AFA/IgG比は、血清中0.52±0.10%に対して滑液組織中3.56±0.67%で ある。 したがって、滑液組織中の抗-フィラグリン抗体の相対比率の平均値を計算す ることが可能となる。これは、それぞれ滑液抽出物および血清2つのAFA/IgG比と
同等である。このAFAの平均相対比率は、7.5±1.7%である; 言い換えれば、4人 の患者においては滑液組織中の抗-フィラグリン抗体の平均量は、血清中に測定 されたものの7.5倍である。
【0023】実施例 3:滑液組織中の形質細胞の組織学的検出 滑液組織の5 mm3の試料を調製し、10% サリンホルミル(saline formol)溶液中
にて室温で24時間固定した。次いでこれらの断片をアルコールで脱水し、パラフ
ィンに包埋した。厚さ4ミクロンの切片を用意し、ヘマトキシリン/エオシンで染
色した。この染色切片を、顕微鏡で検査した。 この観察結果により、滑膜末端における層の肥厚、および胚芽中心の周囲で小
結節集合体となった単一核細胞(リンパ濾胞)によるかなりの量の浸潤の発生が示
される。形質細胞は集合染色質を含有する偏心核によって識別され、豊富な細胞
質に包囲されている。ほとんどの細胞は血管近傍に位置し、末端の滑膜細胞と混
合され、リンパ濾胞を包囲する。形質細胞は滑膜絨毛の単一核浸潤物中の優勢細
胞型であると考えられ、検査したほとんどの試料の単一核細胞集団のかなりの割
合を占めている。検査した領域当たりの単一核細胞数は580 〜 560個で変化し、
形質細胞数は68 〜 280個で変化する; したがって、後者が単一核細胞の全割合 の約10〜50%を占めている。
【0024】蛍光抗体法による観察 滑液組織試料を、蛍光抗体法観察用に調製した。液体窒素で予備冷却したイソ
ペンタン中で凍結させた組織片は、観察するまで−80℃で保管する。凍結させた
断片をTissue-Tek培地(Reichert-Jung, Heidelberg, Germany)に包埋し、厚さ4 ミクロンの切片を低温漕上で調製し、スライドガラスに載せる。切片は空気中で
10分間乾燥させ、免疫組織化学分析まで−80℃で保管する。 蛍光抗体法においては、切片をまずPBS中で15分間水和させ、次いで湿性チャ ンバー中、ヒトIgGのγ重鎖に対するフルオレセイン標識したヤギFabフラグメン
トのPBS中1/50希釈液を用いて37℃で30分間インキュベートする。0.05%ツイン20
含有PBSで洗浄し、次いでPBSのみで洗浄した後、スライドをFluoprep培地(Biome
rieux, Lyons, France)に載せる。紫外線落射照明を用いた顕微鏡による観察に より、滑液組織を湿潤する間質IgGの存在を反映して、全体の滑液組織で強い蛍 光が見られた。
【0025】実施例 4:滑膜形質細胞による抗-フィラグリン抗体の生体外合成および分泌 抗-フィラグリン抗体が滑膜形質細胞によって形成されるかどうかを確認する ため、滑液組織培養株を慢性関節リウマチ患者から次のようにして調製した:新
鮮な滑液組織を直径約1〜2mmの小片に分割し、これを、10%ウシ胎児血清および
50 μg/mlのゲンタマイシン(Life Technologies)を補足したRPMI 1640-GLUTAMAX
を1ウェルにつき2 mlで満たした24ウェルの培養プレート(ウェル当たり1つの断 片)に直ちに移した。 培養プレートは、5% CO2 および 95% 湿度の空気中37℃でインキュベートした
。 生体外での全IgGおよび抗-フィラグリン抗体の形成を測定するため、滑液組織
を培養して34日間維持した。全培養培地を、第1日目、6日目、13日目、20日目お
よび27日目に取り替えた。対応する培養上清は、分析するまで−30℃で保管した
。 上記実施例1に記載のように、これら培養上清中の全IgGおよび抗-フィラグリ ン抗体濃度をELISAで測定した。培養上清は、全IgGアッセイでは1/100希釈液で 、抗-フィラグリン抗体アッセイでは1/10希釈液で使用した。
【0026】 滑液組織を湿潤させる免疫グロブリンの放出を評価するため、培養から24時間
後に作製した切片を用意し、上記実施例4に記載のように蛍光抗体観察した。全 体の滑液組織の蛍光性が見られないことから、滑液組織を湿潤させる免疫グロブ
リンの放出が示される。逆に形質形態細胞が集団となって細胞質内蛍光が観察さ
れることから、これらの形質性およびこれら細胞による免疫グロブリンの形成が
示される。 この免疫蛍光観察から、培養第1日目で放出されたIgGが主に組織を湿潤する抗
体に相当することが分かることから、0日目と1日目の培養上清中に測定された抗
-フィラグリン抗体およびIgG濃度は、全培養期間中に生じた累積濃度の計算には
考慮しなかった。 No. 3の患者について測定した抗-フィラグリン抗体またはIgG濃度を、図2に示
す。
【0027】 図2aは、0日目と1日目の培養上清で測定した抗-フィラグリン抗体濃度(黒四角
)およびIgG濃度(白四角)を示す。抗-フィラグリン抗体は、0日目と1日目の培養 上清中の全IgG 2.8% に相当する。これは同一患者からの滑液組織抽出物で得ら れた結果と一致する。 図2bは、培養期間中に生じた抗-フィラグリン抗体濃度(下側の曲線)および Ig
G濃度(上側の曲線)を示す。 IgGおよびAFAの形成は6日目では少なく、その後増加して27日目で最高となる ことが分かる。この形成プロフィルは、27日目から浸したIgGの"デノボ" 合成に
よってのみ説明することができる。 培養終了時には、抗-フィラグリン抗体は全IgGの34%を示す。 この結果により、抗-フィラグリン抗体はリウマチ様パンヌスによって分泌さ れる全IgGの極めて高い割合を占めることが示される。
【0028】実施例 5: RA患者血清のシトルリン化フィラグリンに対する反応におけるSER-CI T-HIS分子からなるペプチドの阻害特性 2つの抗原プレパラート、すなわちデイミネートによってシトルリン化した組 換えフィラグリン(出願 PCT/FR97/01541号に記載のプロトコルに準じて得た)ま たは部分的に精製したヒトの酸性/中性フィラグリンプレパラート(Simon ら, J.
Clin. Invest., 92, 1387, 1993に記載のプロトコルに準じて得た)を、電気泳 動ゲル(PHAST(登録商標) SDS ゲル、Pharmacia)に置いた(0.2 μgずつ)。 PHAST
-SYSTEM(登録商標) 装置 (Pharmacia)を用いた電気泳動の後、製造者推奨の条件
下でタンパク質をニトロセルロースに移した。ニトロセルロース膜をRA患者の血
清 (1/4000で希釈)とともに、それぞれ40 μl/mlのE12Hcit および E12Dcit (ペ
プチドSEQ ID No. 2 および SEQ ID No. 3からそれぞれSer-Arg-His分子の中心 のアルギニンをシトルリンに代えることにより誘導される)ペプチドの存在下、 またはこれらペプチドの混合物の存在下でインキュベートした(4℃で一晩)。各 抗原について、2人の異なる患者から得られた高い抗-フィラグリン抗体タイター
を示す2つの血清を試験した。
【0029】 対照を用いて、インキュベーションを行った: - Ser-Arg-His分子を含まないペプチド SEQ ID No. 4から誘導されたシトルリ
ン化ペプチド (T12Ecit)の 存在下; - ペプチドの不在下。 それぞれのアッセイにおいて、患者の血清の抗-フィラグリン抗体とニトロセ ルロースにデポジットされた抗原との反応生成物は、ペルオキシダーゼ標識した
ヤギの抗ヒトIgG 抗体を介して検出した。
【0030】 結果は以下の通りである: - 2つの試験したRA血清のそれぞれについて、インキュベーションをペプチドの
不在下、またはペプチドT12Ecitの存在下で行った際には、強い標識が観察され る。インキュベーションをペプチドE12HcitまたはE12Dcitの存在下で行うと、試
験した血清のうちの1つのみで弱い標識を確認されるが、他の血清では標識は見 られない。 これに加えて、インキュベーションをペプチドE12DcitおよびE12Hcitの混合物
の存在下で行った場合では、どのRA血清においても標識は認められない。 観察結果は、試験した2つの抗原(デイミネートされた組換えフィラグリンまた
は酸性/中性フィラグリンプレパレート)での結果と一致する。 この結果から、Ser-Cit-His分子からなるペプチドE12DcitおよびE12Hcitが、R
A患者の血清中に存在する「抗-フィラグリン」抗体とこの抗体によって認識され
るエピトープとの反応を競合的に阻害できることが示される。
【配列表】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年1月28日(2000.1.28)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AU,BA,BB,BG,BR,CA,CN, CU,CZ,EE,GD,GE,HR,HU,ID,I L,IN,IS,JP,KG,KP,KR,LC,LK ,LR,LT,LV,MG,MK,MN,MX,NO, NZ,PL,RO,SG,SI,SK,SL,TR,T T,UA,US,UZ,VN,YU,ZW (71)出願人 118,route de Narbonn e,F−31062 Toulouse Ce dex 4 FRANCE (72)発明者 ジルバル−ヌオゼ,エリザベート フランス、エフ−31000 トゥールーズ、 リュ マトラシュ、22 (72)発明者 ヴァンサン,クリスティアン フランス、エフ−31650 ロゼルヴィーユ、 アヴェニュ ドゥ ラ ソーヌ、16 (72)発明者 シモン,ミシェル フランス、エフ−31450 ベルブロ、ロ カント メルル、2 (72)発明者 セバグ,ミレーユ フランス、エフ−31500 トゥールーズ、 リュ ア.フレド、3 (72)発明者 ダルボン,パスカル フランス、エフ−69006 リヨン、ブルヴ ァール ジュール ファーヴィル、6 (72)発明者 ジョリヴェ−レノ,コレット フランス、エフ−69500 ブロン、アヴェ ニュ デ コロンヌ、16 (72)発明者 アルノ,ミシェル フランス、エフ−69100 ヴィルールバン ヌ、リュ ゲルヴェ ビュシエール、63 (72)発明者 ジョリヴェ,ミシェル フランス、エフ−69500 ブロン、アヴェ ニュ デ コロンヌ、16 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA31 CA04 DA02 EA04 GA11 HA01 4C084 AA02 BA01 BA08 BA15 BA18 BA19 BA20 BA23 MA01 NA14 ZA962 ZB072 ZB152 4H045 AA11 AA30 BA19 CA42 DA86 EA22 FA71

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗-フィラグリン自己抗体と同一の特異性を有する認識分子 のターゲット抗原への結合を阻害する医薬製品を得るための、慢性関節リウマチ
    患者の血清中に存在する抗-フィラグリン自己抗体によって特異的に認識される 、少なくとも1つのアルギニン残基がシトルリン残基と置換されたフィラグリン ユニットの全部または一部に由来するペプチドからなるペプチド抗原の使用。
  2. 【請求項2】 前記抗原が、 - ヒトフィラグリンユニットのアミノ酸144〜324に相当する配列、または - ヒトフィラグリンユニットのアミノ酸76〜144に相当する配列、または - ヒトフィラグリンユニットのアミノ酸71〜119に相当する配列 から、少なくとも1つのアルギニン残基をシトルリン残基と置換することによっ て誘導される少なくとも1つの配列の全部または一部からなるペプチドから構成 されることを特徴とする請求項1に記載の使用。
  3. 【請求項3】 前記抗原が、配列 SEQ ID No: 1、SEQ ID No: 2、SEQ ID NO
    : 3のうちの1つから、少なくとも1つのアルギニン残基をシトルリン残基と置換 することによって誘導される少なくとも1つの配列の全部または一部からなるペ プチドから構成されることを特徴とする請求項1に記載の使用。
  4. 【請求項4】 前記ペプチドが、トリペプチド分子 Ser-Cit-His (Citはシ トルリン残基である)からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに 記載の使用。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか1つに定義される少なくとも1つの抗
    原性ペプチドを活性成分として含有することを特徴とする慢性関節リウマチ治療
    用医薬組成物。
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