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JP2002319612A - ウェーハ搬送装置、気相成長装置およびウェーハ搬送方法 - Google Patents

ウェーハ搬送装置、気相成長装置およびウェーハ搬送方法

Info

Publication number
JP2002319612A
JP2002319612A JP2001123049A JP2001123049A JP2002319612A JP 2002319612 A JP2002319612 A JP 2002319612A JP 2001123049 A JP2001123049 A JP 2001123049A JP 2001123049 A JP2001123049 A JP 2001123049A JP 2002319612 A JP2002319612 A JP 2002319612A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wafer
center position
outer periphery
points
calculation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001123049A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Kanetani
晃一 金谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Handotai Co Ltd filed Critical Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority to JP2001123049A priority Critical patent/JP2002319612A/ja
Publication of JP2002319612A publication Critical patent/JP2002319612A/ja
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  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 たとえセンサーがオリフラあるいはノッチの
外周を検出してしまった場合であっても、ウェーハのセ
ンター位置を正確に認識できるウェーハ搬送装置、気相
成長装置およびウェーハ搬送方法を提供する。 【解決手段】 ウェーハ外周の4点以上を検出するため
の検出装置7を備える。また、検出装置7による検出結
果に基づき、ウェーハWのセンター位置の候補を演算に
より4つ以上求める演算部を備える。また、演算部によ
り求められたセンター位置の候補の中から、真のセンタ
ー位置を判別して認識する認識部を備える。さらに、認
識部により認識されたウェーハの真のセンター位置に基
づき、ウェーハWを所定の位置に搬送する搬送機構4を
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウェーハを搬送す
るためのウェーハ搬送装置、このウェーハ搬送装置を備
える気相成長装置およびウェーハ搬送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、気相成長装置などに
おけるウェーハの搬送機構としては、ベルヌーイチャッ
ク式のものと、パドル式のものとがある。このうち、ベ
ルヌーイチャック式の場合、円盤状の吸着板の片側から
勢いよく吹き出されるガスの作用により、該吸着板に沿
わせて該吸着板の近傍にウェーハを非接触保持した状態
で、ウェーハの搬送が行われる構成となっている。他
方、パドル式の場合、例えば、略U字状のウェーハ保持
部材(パドルと呼ばれる)によりウェーハの周縁部を下
側から保持した状態で、ウェーハの搬送が行われる構成
となっている。
【0003】ところで、ベルヌーイチャック式の場合、
吹き出されるガス流のために舞い上がったパーティクル
がウェーハに付着することがあるため、ウェーハの品質
向上の観点からは好ましくない。従って、ウェーハの品
質向上のためには、ガス流を用いないパドル式が好都合
である。しかしながら、パドル式の場合は、パドルでウ
ェーハを下側よりそっと持ち上げてから搬送を行うた
め、ウェーハの位置ずれをそのまま継承してしまい搬送
の際、パドルに対するウェーハの位置の再現性が良くな
いという問題がある。このため、一旦パドルでウェーハ
を保持した後、センサーなどの検出に基づきウェーハの
センター(中心)位置を認識し、この認識したウェーハ
のセンター位置に基づき、補正を行ってウェーハを搬送
する必要があった。
【0004】ウェーハのセンター位置を認識するための
従来の方法としては、例えば、2つの線状センサー(長
さが測れるもの)により検出したウェーハ外周の2点の
位置に基づき、ウェーハのセンター位置を認識する技術
がある。具体的には、この技術では、検出したウェーハ
外周の2点を二等辺三角形の等しい2角に挟まれる一辺
の両端とし、この二等辺三角形の等しい2辺をウェーハ
の半径として、この二等辺三角形の頂点の位置、すなわ
ちウェーハのセンター位置を演算する。仮にウェーハが
完全な円形であれば、ウェーハの向き如何に拘わらず、
常にこの演算方法によってウェーハのセンター位置を演
算できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常、
ウェーハには、結晶方位を判別するためのオリエンテー
ションフラット(以下、オリフラ)またはノッチが形成
されている。ここで、オリフラとは、ウェーハの端部の
所定箇所を直線状に切り取った部分のことであり、ノッ
チとは、ウェーハの端部の所定箇所を内側にえぐれる円
弧状に切り欠いた部分のことである。つまり、いずれに
してもウェーハは完全な円形ではない。そして、センサ
ーにより外周を検出する際のウェーハの向きによって
は、センサーがオリフラあるいはノッチの外周を検出し
てしまう場合がある。従って、従来の演算方法によりウ
ェーハのセンター位置を演算する際、センサーがオリフ
ラあるいはノッチの外周を検出してしまった場合には、
この検出に基づきセンター位置を誤って演算し、この演
算結果を正しいセンター位置であると認識してしまうた
め、ウェーハの搬送が正しく行われない。
【0006】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、たとえセンサーがオリフラあ
るいはノッチの外周を検出してしまった場合であって
も、ウェーハのセンター位置を正確に認識できるウェー
ハ搬送装置、気相成長装置およびウェーハ搬送方法を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のウェーハ搬送装置は、ウェーハ外周の4点
以上を検出するための検出装置と、該検出装置による検
出結果に基づき、ウェーハのセンター位置の候補を演算
により4つ以上求める演算部と、該演算部により求めら
れたセンター位置の候補の中から、真のセンター位置を
判別して認識する認識部と、該認識部により認識された
ウェーハの真のセンター位置に基づき、ウェーハを所定
の位置に搬送する搬送機構と、を備えることを特徴とし
ている。ここで、検出装置により、オリフラ(あるいは
ノッチ)の外周の2点以上を同時に検出してしまうこと
がないように、検出装置による検出点どうしは、少なく
ともオリフラ(あるいはノッチ)の幅よりも離れた構成
とすることが好ましい。また、本発明のウェーハ搬送方
法は、ウェーハ外周の4点以上を検出し、この検出結果
に基づき、ウェーハのセンター位置の候補を演算により
4つ以上求め、この求めたセンター位置の候補の中か
ら、真のセンター位置を判別して認識し、この認識した
ウェーハの真のセンター位置に基づき、ウェーハを所定
の位置に搬送することを特徴としている。
【0008】例えば、検出装置により、ウェーハ外周の
4点を検出する場合、演算部は、先ず、この検出した4
点のうち、例えば隣り合う2点(4組ある)を二等辺三
角形(4つある)の等しい2角に挟まれる一辺の両端と
し、この二等辺三角形の等しい2辺をウェーハの半径と
して(つまり、ウェーハ径が200mmの場合、等しい
2辺はそれぞれ100mm)、この二等辺三角形の頂点
(4つある)の位置を演算する。これにより、センター
位置の候補が4つ求められる。ここで、検出装置により
検出した4点のいずれもが、オリフラ(あるいはノッ
チ)の外周を検出したものでない場合には、センター位
置の4つの候補の演算結果は全て一致し、認識部は、こ
のセンター位置を真のセンター位置であると認識する。
他方、仮に、1つの検出点がオリフラ(あるいはノッ
チ)を検出したものである場合には、センター位置の2
つの候補の演算結果は一致する。また、残る2つの候補
の演算結果(オリフラの外周に基づき演算されたセンタ
ー位置の候補)は、一致する2つの候補とは異なり、し
かも、互いに異なる位置となる。この場合、認識部は、
2つの候補が一致する点が真のセンター位置であると判
別して認識する。また、詳しい説明は省略するが、検出
装置がウェーハ外周の5点以上を検出する場合も、演算
部により演算された複数のセンター位置の候補のうち、
認識部が、多数決的に真のセンター位置を判別して認識
する。このように、検出装置が検出する点の数がいくつ
であっても(ただし4つ以上)、真のセンター位置を認
識できる。
【0009】このように、本発明によれば、たとえ(検
出装置が)オリフラ(あるいはノッチ)を検出してしま
った場合であっても、真のセンター位置を認識すること
ができ、この認識した真のセンター位置に基づき、ウェ
ーハを所定の位置に搬送することができる。
【0010】また、本発明のウェーハ搬送装置は、ウェ
ーハを所定方向に移動させながら、先ず、ウェーハの進
行方向先端側の外周の2点以上を検出し、次いで、後端
側の外周の2点以上を検出することで、ウェーハ外周の
4点以上を検出するように構成されていることが好まし
い。ここで、ウェーハの外周を検出する際のウェーハの
移動は、直線移動であっても良いし、曲線移動(例え
ば、円弧状の移動)であってもよい。さらに、本発明の
ウェーハ搬送方法は、ウェーハを所定方向に移動させな
がら、先ず、ウェーハの進行方向先端側の外周の2点以
上を検出し、次いで、後端側の外周の2点以上を検出す
ることで、ウェーハ外周の4点以上を検出することが好
ましい。
【0011】この発明によれば、検出装置は、検出すべ
きウェーハ外周の点の数よりも少ない数の検出センサを
備えるもので足りるため、検出センサの数が少なくて済
み、経済的である。具体的には、例えば、ウェーハ外周
の4点を検出する場合には、検出装置は、検出センサを
2つ備えるものであれば足りる。また、搬送の過程でウ
ェーハ外周を検出する構成とすることもでき、この場
合、検出のための特別な時間を必要としないため効率的
である。
【0012】より具体的には、前記検出装置は、所定幅
の光束を射出する発光部と、該光束の遮り幅を検出可能
な受光部とを備えて構成される検出センサが、所定間隔
に複数配置されて構成され、前記演算部は、前記各検出
センサの位置と、各検出センサに検出されるウェーハに
よる前記光束の遮り幅と、に基づき、ウェーハ外周の位
置を求める第1の演算と、該第1の演算により求めたウ
ェーハ外周の位置に基づき、ウェーハのセンター位置の
候補を求める第2の演算と、を行うことが好ましい。ま
た、本発明の搬送方法は、より具体的には、所定幅の光
束を射出する発光部と、該光束の遮り幅を検出可能な受
光部とを備えて構成される検出センサを、所定間隔に複
数配置し、前記各検出センサの位置と、各検出センサに
検出されるウェーハによる前記光束の遮り幅と、に基づ
き、ウェーハ外周の位置を求める第1の演算と、該第1
の演算により求めたウェーハ外周の位置に基づき、ウェ
ーハのセンター位置の候補を求める第2の演算と、を行
って、ウェーハのセンター位置の候補を演算により4つ
以上求めることが好ましい。
【0013】また、搬送機構は、ウェーハを保持する保
持部材を備え、この保持部材により保持してウェーハを
搬送するに際し、ウェーハを、前記保持部材から一旦ス
テージに移載し、前記認識された真のセンター位置に基
づき補正した保持状態で前記保持部材により保持し直し
てから、所定の位置に搬送するように構成されているこ
とが好ましい。さらに、本発明のウェーハ搬送方法は、
ウェーハを保持部材により保持して搬送するに際し、該
保持部材からウェーハを一旦ステージに移載し、前記認
識した真のセンター位置に基づき補正した保持状態で前
記保持部材により保持し直してから、所定の位置に搬送
することが好ましい。
【0014】あるいは、ウェーハを前記所定の位置に搬
送するのに必要な基準移動データを予め記憶し、前記基
準移動データを、前記認識された真のセンター位置に基
づき補正し、該補正後の補正移動データに基づきウェー
ハを所定の位置に搬送することも好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
係る実施の形態について説明する。図1に示すように、
気相成長装置10は、ウェーハ(半導体単結晶基板また
はエピタキシャルウェーハ)Wを内部に配して、このウ
ェーハWの主表面上に単結晶薄膜を気相エピタキシャル
成長させるための反応炉1と、エピタキシャル成長前の
ウェーハWを装置10内に投入するためのロードロック
室6aと、エピタキシャル成長後のウェーハWを装置1
0外に搬出するためのロードロック室6bと、ウェーハ
Wをロードロック室6aと反応炉1との間、および反応
炉1とロードロック室6bとの間で搬送するためのハン
ドラ(搬送機構)4と、このハンドラ4が備え付けられ
た搬送室3と、搬送室3と反応炉1との間、搬送室3と
ロードロック室6aとの間、および搬送室3とロードロ
ック室6bとの間をそれぞれ開閉するためのゲートバル
ブ5a,5b,5cと、ウェーハ外周の4点以上を検出
するための検出装置7と、この検出装置7による検出結
果に基づき、ウェーハWの真のセンター位置を演算して
認識する制御部9(図2)と、を備えて概略構成されて
いる。
【0016】このうち、ハンドラ(搬送機構)4は、支
点部43(例えば、搬送室3の中央)を軸に水平方向に
回動可能な回動部材41と、この回動部材41の一端に
設けられ、ウェーハ保持部材として機能するパドル42
とを備えて概略構成されている。このパドル42は、図
3および図4に示すように、例えば略U字状の平面形状
をなし、その上面でウェーハWを保持する。また、回動
部材41は、支点部43からパドル42までの距離を調
節できるように伸縮可能に構成されている。そして、パ
ドル42は、回動部材41の回動及び伸縮に伴って、搬
送室3内、ロードロック室内6a,6b、および反応炉
1内を移動し、この移動に伴わせて該パドル42上のウ
ェーハWを搬送するようになっている。
【0017】また、図1に示すように、反応炉1内に
は、エピタキシャル成長を行う際にウェーハWが載置さ
れるサセプタ2が設けられている。図4に示すように、
このサセプタ2は、例えば、円板状の内側サセプタ21
と、該内側サセプタ21の形状に中心をくりぬかれ、該
内側サセプタ21と中心が等しい円板状の外側サセプタ
22と、を備えて概略構成されている。このうち外側サ
セプタ22の上面には、座ぐり221が形成されてい
る。この座ぐり221は、エピタキシャル成長の際にウ
ェーハWが載置される凹部であり、ウェーハWの直径よ
りも若干(例えば、3mm程度)大きな直径に設定さ
れ、ウェーハWの厚さと略等しい深さに設定されてい
る。他方、内側サセプタ21の直径は、パドル42の内
径(略U字状部分の内径)よりも小さく設定されてい
る。またこの内側サセプタ21は、パドル42からウェ
ーハWを受け取って、この受け取ったウェーハWを座ぐ
り221内に載置したり、座ぐり221上のウェーハW
をパドル42に移載したりするために昇降可能に構成さ
れている。
【0018】ここで、パドル42上のウェーハWを座ぐ
り221に載置する際のサセプタ2の動作について、図
4を用いて説明する。先ず、パドル42上に保持された
ウェーハWを内側サセプタ21の真上に搬送した状態で
パドル42を停止させる(以下、このパドル42の停止
位置を授受位置という)。次に、この状態で内側サセプ
タ21をパドル42よりも高く上昇させると(図4の
(b)〜図4の(c)の状態)、それまでパドル42上
に保持されていたウェーハWが内側サセプタ21により
支持された状態に移行する(図4の(c)の状態)。こ
こで、図4の(b)および(c)では、ウェーハWによ
り内側サセプタ21の動作が見えなくなるのを防止する
ため、ウェーハWを一点鎖線で図示した。このように、
ウェーハWを内側サセプタ21に支持させた後に、ウェ
ーハWの下降の妨げとならないようにパドル42を後退
させ、続いて、内側サセプタ21を、外側サセプタ22
の座ぐり221と互いの上面が略面一となるように下降
させる。これにより、ウェーハWが座ぐり221内に載
置された状態になり、エピタキシャル成長を行うことが
可能となる。なお、上記と逆の手順により、エピタキシ
ャル成長後のウェーハWを座ぐり221上からパドル4
2上に移し替えることができる。すなわち、先ず、内側
サセプタ21を上昇させることにより、パドル42より
も高い位置となるまでウェーハWを座ぐり221から上
昇させ、次に、パドル42を前記授受位置に移動させ、
続いて、内側サセプタ21をパドル42よりも低い位置
となるまで下降させると、ウェーハWがパドル42に保
持された状態に移行する。
【0019】また、搬送室3内の反応炉1側の片隅(ロ
ードロック室6b側)には、反応炉1から搬出されたエ
ピタキシャル成長直後のウェーハWを一旦載置して所定
時間放置し、その間にウェーハWを冷却させるための冷
却台31が設けられている(図1)。この冷却台31
も、内側サセプタ21と同様、パドル42との間でウェ
ーハWの授受を行うために、例えば昇降可能に構成され
ている。すなわち、エピタキシャル成長が終了すると、
ウェーハWは、パドル42によりサセプタ2から取り出
され、反応炉1から搬出される。このウェーハWは、搬
送室3を介して直接ロードロック室6bに搬送されるの
ではなく、一旦、パドル42により冷却台31上方に搬
送され、この状態で冷却台31が上昇することで冷却台
31上に支持され、この状態で所定時間冷却される。な
お、この冷却期間中、例えば、パドル42は、新たなウ
ェーハWをロードロック室6aに取りに行き、これをサ
セプタ2に搬送し、次のエピタキシャル成長が開始され
る。
【0020】次に、本発明に係る主要構成である検出装
置7は、2つの検出センサ71,71を備えて構成され
ている(図3)。これら検出センサ71,71は、図5
に示すように、それぞれ、所定幅(例えば、16mm程
度;本実施形態では、例えば16mmであるとする。)
の光束K1,K2を射出する発光部71aと、該光束K
1,K2の障害物による遮り幅を検出可能な受光部71
bとを備えて構成されている。これら2つの検出センサ
71,71の配置は、パドル42に保持されてウェー
ハWが移動する過程で、該ウェーハWにより、双方の発
光部71a,71aより射出される光束K1,K2の一
部ずつが遮られる、という条件1を満たし、かつ、パ
ドル42上のウェーハWの向きに拘わらず、双方の光束
K1,K2が同時にオリフラFにより遮られることがな
い、という条件2を満たすような配置となっている。2
つの検出センサ71,71は、具体的には、図5に示す
ように、例えば双方の光束K1,K2が互いに平行とな
り、かつ、双方の光束K1,K2がともにウェーハWの
移動面Iと直交する状態に配置すると良く、この場合、
上記条件1,2を満たすためには、双方の光束K1,K
2の間隔が、ウェーハWの直径よりも小さく、かつ、オ
リフラFの幅よりも大きくなるような間隔をもって、2
つの検出センサ71,71を配置すると良い。だたし、
2つの検出センサ71,71の配置の仕方は、図5に示
した例に限らず、上記条件1および条件2を満たせばよ
い。従って、2つの検出センサ71,71の配置の仕方
を、より広義に定義するとすれば、光束K1,K2とウ
ェーハWの移動面との交差部分(2箇所)の間隔が、ウ
ェーハWの直径よりも小さく、かつ、オリフラFの幅よ
りも大きくなるような配置とすれば良く、このような配
置であれば光束K1,K2の方向は問わない(発光部7
1aおよび受光部71bの位置は問わない)。なお、本
実施の形態では、光束K1,K2の幅方向(長手方向)
と、検出の際のウェーハWの移動方向とが一致するよう
に2つの検出センサ71,71が配置されているが、こ
れは、後述のように、ウェーハWによる光束K1,K2
の遮り幅を検出した後の演算を容易にするためである。
本実施の形態では、検出の際にウェーハWを直線移動さ
せるため、双方の光束K1,K2の幅方向が平行となる
配置とされている。また、2つの検出センサ71,71
の発光部71aは、例えば、前記光束K1,K2を鉛直
下方に射出可能な向きで、ハンドラ4およびウェーハW
の移動の妨げとならないように、搬送室3の上部に配さ
れている。他方、受光部71bは、ウェーハWの移動領
域を介して前記光束K1,K2を受光可能に発光部71
aと向き合い、かつ、ハンドラ4およびウェーハWの移
動の妨げとならないように、搬送室3の下部に配されて
いる。本実施の形態では、搬送するウェーハWの直径
が、例えば200mmである場合の説明を行うことと
し、検出センサ71どうしの平面方向の間隔(双方の光
束K1,K2の間隔)は、具体的には、例えば、120
mmとする。
【0021】また、図2に示すように、制御部9は、C
PU91、ROM92、RAM93等を備えて構成され
ている。このうち、CPU91は、気相成長装置10の
各構成要素の動作制御や本発明に係る演算等を行うもの
である。ROM92は、CPU91による制御用および
演算用プログラムや制御用および演算用データ(後述す
る中点G1,G2の前記基本座標系上の座標値等)等を
記憶したものである。また、RAM93は、CPU91
の作業領域及び各種データ(検出センサ71による検出
値等)の記憶領域を有する。
【0022】ここで、パドル42上のウェーハWのセン
ター位置を認識するための手順は、概略以下のようであ
る。先ず、検出装置7の検出センサ71,71により、
ウェーハWの外周の4点を検出する。この検出値(ウェ
ーハWによる光束K1,K2の遮り幅)は、制御部9に
入力される。さらに、制御部9のCPU91は、検出セ
ンサ71,71より入力された検出値と、予め記憶され
た検出センサ71,71の位置と、に基づき、ウェーハ
Wの外周の位置を求める第1の演算を行う。なお、ここ
では、簡単のため「検出センサ71の位置」と記載した
が、これは具体的には、「発光部71aから射出される
光束K1,K2と、ウェーハWの移動面との交差部分の
位置(本実施の形態の場合、例えば該交差部分の中点G
1,G2であるとする。)」のことであり、発光部71
aの位置及び向きと、ウェーハWの移動面とにより定ま
るものである。次に、上記第1の演算により求めたウェ
ーハWの外周の位置に基づき、ウェーハWのセンター位
置の候補を、例えば4つ求める第2の演算を行う。次
に、これらセンター位置の4つの候補の中から、真のセ
ンター位置を判別して、これを真のセンター位置と認識
する。つまり、制御部9は、本発明の演算部および認識
部としての機能を備える。
【0023】また、気相成長装置10は、前記認識され
た真のセンター位置に基づき、パドル42によるウェー
ハWの保持状態を補正するための機構を備えている。す
なわち、図1及び図3に示すように、気相成長装置10
は、例えば、搬送室3内の、反応炉1側の片隅(ロード
ロック室6a側)に、冷却台31と同様の構成のステー
ジ8を備えている。そして、パドル42上のウェーハW
の真のセンター位置を認識後、一旦、ウェーハWをパド
ル42上からステージ8上に移載してから、前記認識さ
れた真のセンター位置に基づき補正した保持状態で保持
し直すことができるようになっている。なお、検出セン
サ71,71は、パドル42上に保持したウェーハWを
ステージ8に向けて直線状に移動させる際に、先ず、ウ
ェーハWの進行方向先端側の2点を、次いで、後端側の
2点を検出できる位置に配されている。
【0024】次に、ロードロック室6a内のウェーハW
を搬送室3を介して反応炉1に搬送する手順について詳
細に説明する。
【0025】ロードロック室6a内には、複数枚のウェ
ーハWが搭載されたカセットが予め配されている。先
ず、ロードロック室6a内のウェーハWを1枚、パドル
42上に保持させるには、ゲートバルブ5bを開状態に
する一方、パドル42がロードロック室6aを向くよう
回動部材41を回動させ、回動部材41を伸長させる。
これにより、1枚のウェーハWがパドル42上に保持さ
れると、回動部材41の伸長を停止させ、今度は回動部
材41を縮めてウェーハWを搬送室3内に搬入し、ゲー
トバルブ5bを閉状態にする一方、回動部材41を時計
回りに回動させる。パドル42がステージ8を向くまで
回動部材41を回動させる(図3の状態)と、この回動
を停止させ、回動部材41を伸長させてパドル42上の
ウェーハWをステージ8に向けて直線状に移動させる。
【0026】この移動の過程において、先ず、回動部材
41を所定長L1だけ伸長させた段階で、検出センサ7
1,71の発光部71a,71aより射出される双方の
光束K1,K2が、ウェーハWの進行方向先端側の左右
一箇所ずつによって、ともに遮られる。このときの光束
K1,K2の遮り幅、すなわち、双方の受光部71b,
71bによる検出値(2つ)は、制御部9に入力され、
RAM93に記憶される。なお、これら2つの検出値を
用いて後述する演算を行うことにより、検出座標A´
(ウェーハWの進行方向先端側の右側の位置)および検
出座標B´(ウェーハWの進行方向先端側の左側の位
置)が求められる(図7(b))。さらにウェーハWの
移動を進行させ、回動部材41を所定長L2(本実施例
の場合、例えばL2=L1+160mm)だけ伸長させ
た段階で、双方の光束K1,K2が、ウェーハWの後端
側の左右一箇所ずつによって、ともに遮られる。このと
きの双方の受光部による検出値(2つ)も、同様に制御
部9に入力され、記憶される。これら2つの検出値につ
いても、同様に後述する演算を行うことにより、検出座
標C´(ウェーハWの進行方向後端側の左側の位置)お
よび検出座標D´(ウェーハWの進行方向後端側の右側
の位置)が求められる。以上において、都合4つの検出
値が記憶された状態となる。
【0027】その後もウェーハWの移動は進行し、やが
てステージ8の上方に達すると、回動部材41の伸長が
停止し、ステージ8が上昇してパドル42上のウェーハ
Wがステージ8上に移載される。なお、上記のように4
つの検出値が記憶されると、このようにウェーハWをス
テージ8まで移動させる一方で、ウェーハWの真のセン
ター位置を求める演算を行う。以下、この演算の手順に
ついて図7を用いて詳細に説明する。
【0028】先ず、ウェーハWの外周の位置を求めるた
めの基本座標系を定義する。この基本座標系は、ウェー
ハWをパドル42上に正しく保持した場合に、上記手順
でウェーハ外周の4点を検出し、この検出結果に基づき
演算したウェーハWのセンター位置を原点O(0,0)
とし、ステージ8に向かうウェーハWの進行方向をY軸
と一致させて得られるX−Y平面座標系である(図7
(a)参照)。ここで、パドル42によるウェーハWの
正しい保持状態とは、ウェーハWの保持状態を補正しな
いでも、パドル42を所定の停止位置(前記授受位置)
まで移動させることにより、パドル42上のウェーハW
をサセプタ2の座ぐり211の中心に移載できる保持状
態のことである。さらに、簡単のため、基本座標系のス
ケールは、長さ1mmを単に1とする。
【0029】次に、ウェーハWをパドル42上に正しく
保持した状態で、ウェーハWの外周の4箇所を検出した
場合に求まる4つの検出座標をA(a,b)、B(−
a,b)、C(−a,−b)、D(a,−b)であると
する。なお、ここでの検出座標は、ウェーハWが完全な
円形であると仮定した場合の座標である。検出座標は、
前記検出値(光束の遮り幅)と、予め記憶された検出セ
ンサ71,71の位置(例えば、上記中点G1,G2)
とに基づいて、該検出値を得た際のウェーハWの外周位
置を、前記基本座標系の座標に換算することにより求め
られる。
【0030】ここで、検出値と、検出座標との対応につ
いて詳細に説明する。先ず、上記中点G1,G2の位置
は、それぞれ2通りに分けて前記基本座標系の座標に換
算されて予め記憶されている。すなわち、ここでいう2
通りの座標とは、ウェーハWの外周を、回動部材41を
所定長L1だけ伸長させた段階で検出した際の検出値を
換算する際に用いられる座標と、所定長L2だけ伸長さ
せた段階で検出した際の検出値を換算する際に用いられ
る座標である。検出値の検出座標への換算は、以下のよ
うに行う。先ず、検出値(遮り幅)の大きさにより、検
出時のウェーハの外周位置が、中点G1、G2に対し、
Y軸方向のどちら側(ステージ8側と回動部材41の支
点部43側のいずれか)にずれているかが分かる。中点
G1、G2は、幅16mmの光束L1,L2の幅方向中
心であるので、例えば、遮り幅が7mmであれば、検出
時のウェーハの外周位置が、中点G1、G2よりも支点
部43側に1mmずれていることが分かる。従って、こ
の場合、予め記憶されている中点G1、G2のY座標か
ら1を差し引いた値がウェーハ外周位置のY座標とな
る。このような換算を、回動部材41を所定長L1だけ
伸長させた段階で検出した際の検出値と、所定長L2だ
け伸長させた段階で検出した際の検出値とに対し、それ
ぞれ行うことにより、上記4つの検出座標A(a,
b)、B(−a,b)、C(−a,−b)、D(a,−
b)のそれぞれのY座標が求められる。また、X座標に
ついては、あえて演算する必要はない。これは、上述の
ように、2つの検出センサ71,71は、光束K1,K
2の幅方向(長手方向)が、検出の際のウェーハWの移
動方向と等しくなるように配置されているためである。
なお、このように中点G1、G2の座標を2通りに分け
る必要があるのは、本実施形態では、回動部材41を所
定長L1だけ伸長させた段階と、所定長L2(=L1+
160mm)だけ伸長させた段階との2段階に分けて、
ウェーハの外周を検出するためである。例えば、一対の
検出センサ71,71と同様の一対の検出センサ(仮想
的なものであるので図示略)を、検出センサ71,71
に対しY軸方向に沿って160mm間隔で配置し、これ
ら2対の検出センサ(都合4つ)により一度にウェーハ
外周の4点を検出するようにすれば、このように2通り
に分ける必要がない。
【0031】次に、パドル42上のウェーハWが正しい
位置からずれている(前記正しい保持状態に対しずれて
いる)可能性がある場合のウェーハWのセンター位置を
P(x,y)とし、この場合に、上記手順と同様に演算
された4つの検出座標を、A´(a,b+y1)、B´
(−a,b+y2)、C´(−a,−b+y3)、D´
(a,−b+y4)であるとする(図7(b))。な
お、上述のように、2つの検出センサ71,71は、光
束K1,K2の幅方向(長手方向)が、検出の際のウェ
ーハWの移動方向と等しくなるように配置されているた
め、上記検出座標D´、A´のX座標は、ともにaとな
って一致し、検出座標B´、C´のX座標は、ともに−
aとなって一致する。このため、後に説明する演算式が
簡単になっている。また、y1、y2、y3、y4について
は、4つの検出座標A´(a,b+y1)、B´(−
a,b+y2)、C´(−a,−b+y3)、D´(a,
−b+y4)のそれぞれのY座標から、上記4つの検出
座標A(a,b)、B(−a,b)、C(−a,−
b)、D(a,−b)のそれぞれのY座標を差し引くこ
とで求めることができる。
【0032】ここで、図7(b)に示す三角形A´B´
P、三角形B´C´P、三角形C´D´P、三角形D´
A´Pは、それぞれウェーハWの半径を等しい2辺とす
る二等辺三角形である。例えば、三角形B´C´Pを例
にとると、B´C´の長さは、
【数1】 となる。また、辺B´C´の中点をEとすると、EC´
の長さは、
【数2】 となる。また、EPの長さならびにx、yの値はそれぞ
れ、
【数3】
【数4】
【数5】 となる。上記(4)式および(5)式に、上記求めたy
2、y3を代入することで、検出座標B´および検出座標
C´の座標に基づき演算されたセンター位置P(x,
y)の座標の候補(第1候補C1とする)が求まる。ま
た、三角形D´A´Pについても同様に、センター位置
P(x,y)の座標の候補(第2候補C2とする)がさ
らに1つ求まる。さらに、三角形A´B´P、三角形C
´D´Pについては、多少複雑な計算となるが、やはり
センター位置P(x,y)の座標の候補(第3候補C
3、および第4候補C4)が求まる。
【0033】ここで、4つの検出座標のいずれもが、オ
リフラの外周を検出したものでない場合には、4つの候
補は全て一致するので、この点が真のセンター位置P
(x,y)であると判別および認識される。他方、いず
れか1つの検出座標がオリフラを検出したものである場
合には、センター位置の2つの候補の演算結果は一致す
る。また、残る2つの候補の演算結果(オリフラの外周
に基づき演算されたセンター位置の候補)は、一致する
2つの候補とも異なり、しかも、互いに異なる位置とな
る。この場合は、2つの候補が一致する点が真のセンタ
ー位置P(x,y)であると判別および認識される。つ
まり、いずれにしても、真のセンター位置P(x,y)
を認識することができる。例えば、図8(a)に示すよ
うに、検出座標A´が、ウェーハWのオリフラFを検出
した結果得られた座標である場合には、検出座標A´に
基づき演算される第2候補C2および第3候補C3(図
8(b))は、真のセンター位置ではなく、検出座標A
´を用いないで演算される第1候補C1および第4候補
C4が真のセンター位置となる。
【0034】このように、ウェーハWの真のセンター位
置P(x,y)の認識と、ステージ8上へのウェーハW
の移載が完了したら、次に、パドル42によるウェーハ
Wの保持状態を補正する。このためには、先ず、ステー
ジ8への載置前にパドル42上に保持されていたウェー
ハWの真のセンター位置P(x,y)と、前記X−Y座
標系の原点O(0,0)とのずれ量を演算する。次い
で、この演算により求められたずれ量だけ、パドル42
の位置を補正する。次いで、ステージ8を下降させてス
テージ8上のウェーハWを再びパドル42上に保持させ
る。この段階では、ウェーハWがパドル42上に正しく
保持され、従って、仮にこの状態で再び上記検出及び演
算を行うと、ウェーハWのセンター位置が、原点O
(0,0)と一致する。
【0035】なお、このように、一旦ステージ8に置い
てから保持し直す手法は、特に、ウェーハの保持部材が
パドル42である場合に適用して有効である。つまり、
パドル42でウェーハWを搬送する場合に、仮に、サセ
プタ2に向かうパドル42の停止位置を補正することと
すれば、内側サセプタ21とパドル42とのクリアラン
スが小さい場合には、内側サセプタ21が上昇する際に
該内側サセプタ21がパドル42に衝突してしまう可能
性がある。これに対し、本発明のように、ウェーハWを
一旦ステージ8に置き、パドル42により、予め適切な
保持状態に保持し直してからサセプタ2に搬送すれば、
サセプタ2に向かうパドル42の停止位置(前記授受位
置)は毎回一定で良いため、内側サセプタ21がパドル
42に衝突してしまうことがない。
【0036】また、このようにパドル42によるウェー
ハWの保持状態を補正したら、回動部材41を縮めてか
ら、パドル42が反応炉1を向くまで回動部材41を時
計回りに回動させる。そして、搬送室3と反応炉1との
間のゲートバルブ5aを開状態にする一方、回動部材4
1を伸長して、パドル42上のウェーハWを反応炉1内
に搬入し、ウェーハWをサセプタ2の内側サセプタ21
の真上の所定の停止位置(前記授受位置)まで搬送する
(図4の(b))。次いで、上記の手順に従ってウェー
ハWをサセプタ2の座ぐり211上に載置する(図4の
(c))。ここで、パドル42によるウェーハWの保持
状態が、予め補正されているため、ウェーハWは、確実
に座ぐり211の中心に載置される。
【0037】このように、ウェーハWを座ぐり211に
載置したら、回動部材41を縮めてパドル42を搬送室
3内に戻し、ゲートバルブ5aを閉状態にしてから、エ
ピタキシャル成長を開始する。また、エピタキシャル成
長が終了すると、ゲートバルブ5aを開いてエピタキシ
ャル成長後のウェーハWをハンドラ4により反応炉1か
ら取り出し、一旦冷却台31上で冷却させた後、ロード
ロック室6bへと搬送して、該ロードロック室6bに予
め配されたカセット内に収納させる。
【0038】以上のような実施の形態によれば、検出装
置7によりウェーハ外周の4点の位置を検出し、この検
出結果に基づき、ウェーハWのセンター位置の候補を4
つ求め、この求められたセンター位置の候補の中から真
のセンター位置を判別して認識するので、たとえ検出装
置7がオリフラの外周を検出してしまった場合であって
も、真のセンター位置を認識することができる。そし
て、この認識結果に基づきウェーハWをサセプタ2に正
確に搬送できる。また、ウェーハWをステージ8に向け
て移動させながら、先ず、ウェーハWの進行方向先端側
の外周の2点を検出し、次いで、後端側の外周の2点を
検出することで、ウェーハ外周の4点以上の位置を検出
するので、検出装置は、検出センサを2つ備えるもので
あれば足り(4つ備える必要が無く)、経済的である。
【0039】なお、上記の実施の形態では、ウェーハを
直線状に移動させながらウェーハ外周を検出する例につ
いて説明したが、本発明はこれに限らず、ウェーハを例
えば、円弧状に移動させながら進行方向先端側と後端側
の位置とを検出することとしても良い。この場合、セン
ター位置の候補の演算の手法が多少異なるものの、同様
に真のセンター位置を認識することができる。また、ウ
ェーハ外周の4点を検出する例について説明したが、本
発明はこれに限らず、ウェーハ外周の5点以上を検出す
るようにしても良い。この場合にも同様に、演算された
複数のセンター位置の候補のうち、多数決的に真のセン
ター位置を判別して認識することができる。さらに、2
つの検出センサ71を用い、回動部材41を所定長L1
だけ伸長させた段階と、所定長L2だけ伸長させた段階
の2段階でウェーハ外周を検出する場合について説明し
たが、本発明はこれに限らず、例えば同時にウェーハ外
周の2点を検出可能な光束幅の検出センサを2つ用いる
こととしても良い。この場合、一度にウェーハ外周の4
点を検出することができる。なお、この場合、オリフラ
の2点以上を検出してしまうことがないように、光束幅
を設定し、検出センサを配置する必要がある。また、オ
リフラを有するウェーハを用いる場合についての説明を
行ったが、ノッチを有するウェーハを用いる場合であっ
ても同様の効果が得られる。
【0040】
【発明の効果】たとえ(検出装置が)オリフラ(あるい
はノッチ)を検出してしまった場合であっても、真のセ
ンター位置を認識することができ、この認識した真のセ
ンター位置に基づき、ウェーハを所定の位置に搬送する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る気相成長装置を示す模式的な概略
平面図である。
【図2】図1の気相成長装置の主要構成を示すブロック
図である。
【図3】搬送機構としてのハンドラを示す平面図であ
る。
【図4】サセプタにウェーハを載置する動作を説明する
ための一連の斜視図である。
【図5】検出装置の配置を説明するための概念的な斜視
図である。
【図6】検出装置によるウェーハの検出状態を説明する
ための概念的な斜視図である。
【図7】センター位置の演算方法を説明するための図で
ある。
【図8】(a)は検出装置により検出されたウェーハ外
周の4点を示す平面図であり、(b)は、この検出され
た4点に基づき、演算により求められたセンター位置の
4つの候補を示す平面図である。
【符号の説明】
4 ハンドラ(搬送機構) 42 パドル(保持部材) 7 検出装置 71 検出センサ 71a 発光部 71b 受光部 L1,L2 光束 8 ステージ C1 第1候補(センター位置の候補) C2 第2候補(センター位置の候補) C3 第3候補(センター位置の候補) C4 第4候補(センター位置の候補) W ウェーハ 9 制御部(演算部、認識部) 10 気相成長装置

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェーハ外周の4点以上を検出するため
    の検出装置と、該検出装置による検出結果に基づき、ウ
    ェーハのセンター位置の候補を演算により4つ以上求め
    る演算部と、 該演算部により求められたセンター位置の候補の中か
    ら、真のセンター位置を判別して認識する認識部と、 該認識部により認識されたウェーハの真のセンター位置
    に基づき、ウェーハを所定の位置に搬送する搬送機構
    と、を備えることを特徴とするウェーハ搬送装置。
  2. 【請求項2】 ウェーハを所定方向に移動させながら、
    先ず、ウェーハの進行方向先端側の外周の2点以上を検
    出し、次いで、後端側の外周の2点以上を検出すること
    で、ウェーハ外周の4点以上を検出するように構成され
    ていることを特徴とする請求項1記載のウェーハ搬送装
    置。
  3. 【請求項3】 前記検出装置は、所定幅の光束を射出す
    る発光部と、該光束の遮り幅を検出可能な受光部とを備
    えて構成される検出センサが、所定間隔に複数配置され
    て構成され、 前記演算部は、 前記各検出センサの位置と、各検出センサに検出される
    ウェーハによる前記光束の遮り幅と、に基づき、ウェー
    ハ外周の位置を求める第1の演算と、 該第1の演算により求めたウェーハ外周の位置に基づ
    き、ウェーハのセンター位置の候補を求める第2の演算
    と、を行うものであることを特徴とする請求項1記載の
    ウェーハ搬送装置。
  4. 【請求項4】 前記搬送機構は、ウェーハを保持する保
    持部材を備え、この保持部材により保持してウェーハを
    搬送するに際し、ウェーハを、前記保持部材から一旦ス
    テージに移載し、前記認識された真のセンター位置に基
    づき補正した保持状態で前記保持部材により保持し直し
    てから、所定の位置に搬送するように構成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載のウェーハ搬送装置。
  5. 【請求項5】 ウェーハを前記所定の位置に搬送するの
    に必要な基準移動データを予め記憶し、 前記基準移動データを、前記認識された真のセンター位
    置に基づき補正し、該補正後の補正移動データに基づき
    ウェーハを所定の位置に搬送することを特徴とする請求
    項1記載のウェーハ搬送装置。
  6. 【請求項6】 ウェーハの主表面上に単結晶薄膜を気相
    エピタキシャル成長させるための気相成長装置におい
    て、 請求項1〜5のいずれかに記載のウェーハ搬送装置を備
    えることを特徴とする気相成長装置。
  7. 【請求項7】 ウェーハ外周の4点以上を検出し、 この検出結果に基づき、ウェーハのセンター位置の候補
    を演算により4つ以上求め、 この求めたセンター位置の候補の中から、真のセンター
    位置を判別して認識し、 この認識したウェーハの真のセンター位置に基づき、ウ
    ェーハを所定の位置に搬送することを特徴とするウェー
    ハ搬送方法。
  8. 【請求項8】 ウェーハを所定方向に移動させながら、
    先ず、ウェーハの進行方向先端側の外周の2点以上を検
    出し、次いで、後端側の外周の2点以上を検出すること
    で、ウェーハ外周の4点以上を検出することを特徴とす
    る請求項7記載のウェーハ搬送方法。
  9. 【請求項9】 所定幅の光束を射出する発光部と、該光
    束の遮り幅を検出可能な受光部とを備えて構成される検
    出センサを、所定間隔に複数配置し、 前記各検出センサの位置と、各検出センサに検出される
    ウェーハによる前記光束の遮り幅と、に基づき、ウェー
    ハ外周の位置を求める第1の演算と、 該第1の演算により求めたウェーハ外周の位置に基づ
    き、ウェーハのセンター位置の候補を求める第2の演算
    と、を行って、ウェーハのセンター位置の候補を演算に
    より4つ以上求めることを特徴とする請求項7記載のウ
    ェーハ搬送方法。
  10. 【請求項10】 ウェーハを保持部材により保持して搬
    送するに際し、該保持部材からウェーハを一旦ステージ
    に移載し、前記認識した真のセンター位置に基づき補正
    した保持状態で前記保持部材により保持し直してから、
    所定の位置に搬送することを特徴とする請求項7記載の
    ウェーハ搬送方法。
  11. 【請求項11】 ウェーハを前記所定の位置に搬送する
    のに必要な基準移動データを予め記憶し、 前記基準移動データを、前記認識された真のセンター位
    置に基づき補正し、該補正後の補正移動データに基づき
    ウェーハを所定の位置に搬送することを特徴とする請求
    項7記載のウェーハ搬送方法。
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