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JP2002316658A - 車両の操舵制御装置 - Google Patents

車両の操舵制御装置

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JP2002316658A
JP2002316658A JP2001124948A JP2001124948A JP2002316658A JP 2002316658 A JP2002316658 A JP 2002316658A JP 2001124948 A JP2001124948 A JP 2001124948A JP 2001124948 A JP2001124948 A JP 2001124948A JP 2002316658 A JP2002316658 A JP 2002316658A
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steering
control device
torque
vehicle
sas
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Eiki Noro
栄樹 野呂
Tomoaki Teramoto
倫明 寺本
Hiroyuki Kawagoe
浩行 川越
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動操舵制御装置から要求される操舵トルク
の補助が運転者の操舵と干渉することを防止して、運転
者の意志を的確に反映した操舵制御を行う。 【解決手段】 SAS制御装置23によって車両が道路
上における走行区分線に沿って走行するように制御され
るSAS制御モードにおいて、運転者が所定のトルク値
#Tqよりも大きい操舵トルクをステアリングホイール
11を介して入力した場合には、SAS制御装置23は
EPS制御装置24に入力するトルク指令をゼロとす
る。SAS制御装置23からEPS制御装置24に入力
されるトルク指令がゼロ以外の値となる状態が、所定時
間以上に亘って継続した場合に、SAS制御装置23が
異常状態にあると判定してSAS制御モードからEPS
制御モードへと移行し、車両の走行状態に応じた操舵ト
ルクのアシスト量をモータ20に出力させるためのモー
タ駆動電流を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の操舵制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開平11−78948号
公報に開示された車両用操舵装置のように、車両の操舵
輪を操舵する操舵機構を駆動するモータに対して、運転
者の操舵を補助するように駆動信号を与えるEPS(el
ectric power steering system)制御装置(操舵力アシ
スト制御装置)と、車両が走行目標に沿って走行するよ
うに駆動信号を与えるSAS(steering assist syste
m)制御装置(自動操舵制御装置)とを備え、車両が所
定の走行領域から逸脱することを防止しつつ、運転者の
操舵を補助することで、運転者の負担を低減する車両用
操舵装置が知られている。この車両用操舵装置において
は、車両が道路上の走行区分線に沿って走行するように
操舵トルクのアシスト量が自動操舵制御装置にて算出さ
れ、この操舵トルクのアシスト量が操舵力アシスト制御
装置に入力されている。そして、操舵力アシスト制御装
置は、入力された操舵トルクのアシスト量をモータに発
生させるための駆動信号を出力するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来技
術に係る車両用操舵装置においては、運転者が意識的に
操舵を行う場合、例えば運転者から入力される操舵トル
クが所定の値を超えるような場合であっても、自動操舵
制御装置から操舵力アシスト制御装置に対して操舵要求
信号が出力されており、車両の走行状態によって運転者
が操舵に違和感を感じたり、自動操舵制御装置から出力
される操舵要求信号が運転者の操舵と干渉してしまう虞
がある。本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、自
動操舵制御装置から要求される操舵トルクの補助が運転
者の操舵と干渉してしまうことを防止して、運転者の意
志を的確に反映した操舵制御を行うことが可能な車両の
操舵制御装置を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して係る
目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の車両
の操舵制御装置は、車両の操舵輪(例えば、後述する実
施の形態における操舵輪19,19)と該操舵輪を操舵
する操舵機構(例えば、後述する実施の形態における手
動操舵力発生機構16)と、前記操舵機構を駆動するア
クチュエータ(例えば、後述する実施の形態におけるモ
ータ20)と、運転者の操舵を補助するように前記アク
チュエータに駆動信号を与える操舵力アシスト制御手段
(例えば、後述する実施の形態におけるEPS制御装置
24)と、前記車両が走行目標に沿って走行するように
前記アクチュエータに対して駆動信号を与える自動操舵
制御手段(例えば、後述する実施の形態におけるSAS
制御装置23)とを備える車両の操舵制御装置であっ
て、前記自動操舵制御手段は、前記操舵力アシスト制御
手段により前記アクチュエータを駆動制御する操舵力ア
シストモード(例えば、後述する実施の形態におけるE
PS制御モード)時に、前記アクチュエータに対する前
記駆動信号の出力を停止しており、前記操舵力アシスト
モードでの前記アクチュエータの駆動制御時に、前記自
動操舵制御手段による前記駆動信号の出力が停止しない
場合に前記自動操舵制御手段が故障したと判定する故障
判定手段(例えば、後述する実施の形態におけるステッ
プS10)を備えたことを特徴としている。
【0005】上記構成の車両の操舵制御装置によれば、
自動操舵制御手段は、操舵力アシスト制御手段によりア
クチュエータを駆動制御する操舵力アシストモード時
に、アクチュエータに対する駆動信号の出力を停止す
る。すなわち、例えば運転者の操舵に係る操舵トルクが
所定の値を超えるような場合に、この運転者の操舵を補
助するようにして、操舵力アシスト制御手段によりアク
チュエータが駆動制御される場合には、自動操舵制御手
段からアクチュエータに対する駆動信号の出力が停止さ
れて運転者の操舵が優先される。これにより、例えば運
転者の操舵意志が明確な場合に、自動操舵制御手段の制
御に係る操舵が運転者の操舵と干渉することを防止する
ことができる。しかも、ここで、自動操舵制御手段から
アクチュエータに対する駆動信号の出力が停止しない場
合には、操舵力アシスト制御手段側において、自動操舵
制御手段が異常状態にあると判断することができ、例え
ば自動操舵制御手段の異常を検知するための特別な検知
手段を設ける必要無しに、容易に、故障判定を行うこと
ができる。
【0006】さらに、請求項2に記載の本発明の車両の
操舵制御装置は、前記故障判定手段は、前記自動操舵制
御手段の前記駆動信号の出力の停止が要求されてから所
定時間以内に前記駆動信号の出力が停止しない場合に、
前記自動操舵制御手段が故障したと判定することを特徴
としている。
【0007】上記構成の車両の操舵制御装置によれば、
前述の請求項1に記載の本発明に関わる作用効果に加
え、所定時間以内に駆動信号の出力が停止しない場合、
自動操舵制御手段が故障したと判定するようにしたの
で、より正確に故障判定を行うことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
車両の操舵制御装置について添付図面を参照しながら説
明する。図1は本発明の一実施形態に係る車両の操舵制
御装置10の構成図である。
【0009】図1に示すように、この車両の操舵制御装
置10において、ステアリングホイール11に一体に設
けられたステアリング軸12は、ユニバーサルジョイン
ト13a,13bを有する連結軸13を介して、ステア
リングギアボックス14内に設けられたラック・ピニオ
ン機構15のピニオン15aに連結されて手動操舵力発
生機構16を構成している。ピニオン15aはラック軸
7のラック歯17aに噛合っており、ステアリングホイ
ール11から入力された回転運動は、ピニオン15aを
介してラック軸17の往復運動に変換され、ラック軸1
7の両端にタイロッド18,18を介して連結された2
つの操舵輪19,19を転舵させる。
【0010】ラック軸17と同軸にモータ20が配設さ
れており、モータ20の回転力はラック軸17にほぼ平
行に設けられたボールねじ機構21を介して推力に変換
される。すなわち、モータ20のロータ(図示略)には
駆動側ヘリカルギア20aが一体に設けられ、この駆動
側ヘリカルギア20aはボールねじ機構21のねじ軸2
1aの軸端に一体に設けられたヘリカルギア21bに噛
合わされている。ステアリングギアボックス14内に
は、ピニオン15aに作用する操舵トルクを検出するた
めのトルクセンサ22が設けられており、このトルクセ
ンサ22にて検出した操舵トルクの検出信号は、SAS
制御装置23およびEPS制御装置24に入力されてい
る。
【0011】SAS(steering assist system)制御装
置23は、SAS制御モードとして、車両進行方向の道
路上における走行区分線に沿って車両を走行させるため
に必要とされる操舵トルクのアシスト量を算出する。そ
して、後述する所定の条件下において、この操舵トルク
のアシスト量をモータ20に出力させるためのトルク指
令をEPS制御装置24に出力する、あるいは、このト
ルク指令の出力を停止する。このため、SAS制御装置
23には、トルクセンサ22から出力される操舵トルク
の検出信号に加えて、例えば車両のフロントウィンドウ
の内側にルームミラー(図示略)と一体に設けられ、車
両前方の所定領域における走行区分線を撮影するカメラ
25から出力される画像データの信号と、車両重心の鉛
直(重力)軸回りのヨーレート(回転角速度)を検出す
るヨーレートセンサ26から出力される検出信号と、例
えばステアリング軸12に設けられたロータリエンコー
ダ等をなし、運転者が入力した操舵角度の方向と大きさ
を検出する舵角センサ27から出力される検出信号とが
入力されている。
【0012】さらに、SAS制御装置23には、ターン
シグナルSW28から出力されるターンシグナルのON
/OFFを通知する信号と、ブレーキSW29から出力
されるブレーキのON/OFFを通知する信号と、ワイ
パーSW30から出力されるワイパーのON/OFFを
通知する信号と、メインSW31から出力される例えば
SAS制御装置23の作動/停止を通知する信号とが入
力されている。すなわち、SAS制御装置23は、例え
ばターンシグナルSW28からターンシグナルのONを
通知する信号が入力されている場合、あるいは、ブレー
キSW29からブレーキのONを通知する信号が入力さ
れている場合、あるいは、ワイパーSW30からワイパ
ーのONを通知する信号が入力されている場合、あるい
は、メインSW31からSAS制御装置23の停止を通
知する信号が入力されている場合、あるいは、SAS制
御装置23における走行区分線の抽出処理が困難な場合
等には、EPS制御装置24へのトルク指令の出力を停
止するように設定されている。
【0013】さらに、SAS制御装置23は、後述する
ように、SAS制御モードにおける所定の状態、例えば
トルクセンサ22にて検出したトルクTqが所定のトル
ク値#Tq(例えば、20×9.80665×10-2
・m)を超える場合には、EPS制御装置24へ出力す
るトルク指令をゼロにする。
【0014】EPS制御装置24は、EPS制御モード
として、車両の走行状態に応じた操舵トルクのアシスト
量をモータ20に出力させるためのモータ駆動電流を出
力する。このため、EPS制御装置24には、トルクセ
ンサ22から出力される操舵トルクの検出信号に加え
て、例えば車輪の回転速度に基づいて所定の単位処理時
間毎における車両移動距離つまり車両の速度を検出する
車速センサ32から出力される検出信号と、モータ20
の通電電流を検出するモータ電流センサ33から出力さ
れる検出信号と、モータ20の通電電圧を検出するモー
タ電圧センサ34から出力される検出信号とが入力され
ている。さらに、EPS制御装置24は、後述するよう
に、所定条件下、例えばトルクセンサ22にて検出した
トルクTqが所定のトルク値#Tq以下の場合には、S
AS制御モードに移行して、SAS制御装置23から入
力されるトルク指令に応じたモータ駆動電流をモータ2
0へと出力する。一方、この所定条件が満たされない場
合、例えばトルクセンサ22にて検出したトルクTqが
所定のトルク値#Tqを超える場合には、EPS制御モ
ードに移行して、SAS制御装置23から入力されるト
ルク指令を無視する。
【0015】さらに、EPS制御装置24は、後述する
ように、SAS制御モードにおける所定の状態、例えば
トルクセンサ22にて検出したトルクTqが所定のトル
ク値#Tqを超える場合には、SAS制御装置23から
入力されるトルク指令がゼロか否かを判定して、この判
定結果が「NO」の場合つまりトルク指令がゼロか以外
の場合に、SAS制御装置23が異常状態にあると判定
して、SAS制御装置23から入力されるトルク指令の
受信を拒否して、EPS制御モードに移行する。
【0016】本実施の形態による車両の操舵制御装置1
0は上記構成を備えており、次に、この車両の操舵制御
装置10の動作について添付図面を参照しながら説明す
る。図2は車両の操舵制御装置10の動作を示すフロー
チャートであり、図3はSAS制御装置23からEPS
制御装置24へと出力されるSAS信号(トルク指令)
の時間変化の一例を示すグラフ図であり、図4はトルク
センサ22にて検出される操舵トルクの時間変化の一例
を示すグラフ図である。
【0017】先ず、図2に示すステップS01において
は、SAS制御装置23が異常か否かを判定する。この
判定結果が「NO」の場合には、ステップS02に進
む。一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステ
ップS03に進み、EPS制御モードに移行して、一連
の処理を終了する。
【0018】ステップS02においては、SAS制御モ
ードか否かを判定する。この判定結果が「NO」の場合
には、ステップS03に進む。一方、この判定結果が
「YES」の場合には、ステップS04に進む。ステッ
プS04においては、トルクセンサ22にて検出した操
舵トルクTqが、所定のトルク値#Tqよりも大きいか
否かを判定する。この判定結果が「YES」の場合に
は、後述するステップS07に進む。一方、この判定結
果が「NO」の場合には、ステップS05に進み、カウ
ンターの計数値Nにゼロを設定する。そして、ステップ
S06に進み、SAS制御モードに移行して、一連の処
理を終了する。
【0019】ステップS07においては、SAS出力、
つまりSAS制御装置23からEPS制御装置24に出
力されるトルク指令がゼロか否かを判定する。この判定
結果が「NO」の場合には、ステップS06に進む。一
方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS
08に進む。ステップS08においては、カウンターの
計数値Nに「1」を加算して得た値を、新たな計数値N
として設定する。
【0020】そして、ステップS09においては、カウ
ンターの計数値Nが所定の計数値#N(例えば、#N=
20)以上か否かを判定する。この判定結果が「NO」
の場合には、ステップS06に進む。一方、この判定結
果が「YES」の場合には、ステップS10に進む。ス
テップS10においては、SAS制御装置23が故障等
により異常状態にあると判定して、SAS制御装置23
から入力されるトルク指令の受信をEPS制御装置24
にて拒否するように設定して、ステップS03に進み、
一連の処理を終了する。
【0021】すなわち、SAS制御装置23によって車
両が道路上における走行区分線に沿って走行するように
制御されるSAS制御モードにおいて、例えば道路上の
障害物を回避する等のために、運転者が所定のトルク値
#Tqよりも大きい操舵トルクをステアリングホイール
11を介して入力した場合には、SAS制御装置23は
EPS制御装置24に入力するトルク指令をゼロとす
る。これにより、SAS制御モードでありながら、擬似
的にEPS制御モードに移行したような状態となる。こ
こで、SAS制御装置23からEPS制御装置24に入
力されるトルク指令がゼロ以外の値となる状態が、カウ
ンターの計数値Nが所定の計数値#N以上となるまでの
所定時間以上に亘って継続した場合に、SAS制御モー
ドからEPS制御モードへと移行する。
【0022】例えば図4に示す実線Tq1のように、ト
ルクセンサ22にて検出したトルクTqが所定のトルク
値#Tqよりも小さい場合には、例えば図3に示す実線
S1のように、所定のトルク値#Tqに対応する所定の
SAS信号(トルク指令)#Sよりも小さな値のSAS
信号を、SAS制御装置23からEPS制御装置24へ
と出力する。この場合には、例えば図5に示すトルクに
応じて変化するSAS制御モードとEPS制御モードと
の制御比率を示すグラフ図のように、トルクセンサ22
にて検出したトルクTqが、所定のトルク値#Tqより
も小さい所定のトルク値#Tq1よりも小さい場合に
は、EPS制御モードの制御比率をゼロとして、SAS
制御モードの制御比率を100%とする。なお、図3、
図4、図5においては、操舵角度の方向の何れ一方を
「右」とし、何れか他方を「左」として、各方向におけ
るトルクを示した。
【0023】一方、図4に示す破線Tq2のように、ト
ルクセンサ22にて検出したトルクTqが所定のトルク
値#Tqを超える場合には、例えば図3に示す時刻t1
から時刻t2の期間、および、時刻t3から時刻t4の
期間のように、所定のトルク値#Tqに対応する所定の
SAS信号#Sを超えるSAS信号(図3での破線S
2)を出力することを停止して、例えば図3に示す太実
線S3のように、SAS信号(トルク指令)をゼロにす
る。
【0024】上述したように、本実施の形態による車両
の操舵制御装置10によれば、トルクセンサ22にて検
出したトルクTqが所定のトルク値#Tqを超える場合
に、SAS制御装置23はEPS制御装置24へ出力す
るトルク指令をゼロにするように設定されていることか
ら、EPS制御装置24において受信したトルク指令が
ゼロ以外の値となっている場合には、SAS制御装置2
3が故障等の異常状態にあると判定することができる。
すなわち、EPS制御装置24側においてSAS制御装
置23に発生した異常を検知することができ、例えばS
AS制御装置23の異常を検知するための新たな検知装
置を設ける必要を無くして、車両の操舵制御装置10を
構築する際に要する費用を削減することが可能となる。
【0025】しかも、トルクセンサ22にて検出したト
ルクTqが所定のトルク値#Tqを超える場合のよう
に、運転者の意志による所定の大きさの操舵が行われた
場合に、単にEPS制御装置24側においてSAS制御
装置23から入力されるトルク指令を無視するだけでは
なく、さらに、SAS制御装置23からEPS制御装置
24へ出力されるトルク指令がゼロに設定されることか
ら、運転者の操舵と干渉する不適切な操舵制御が行われ
ることを確実に防止することができる。
【0026】なお、上述した本実施の形態においては、
トルクセンサ22にて検出したトルクTqが所定のトル
ク値#Tqを超える場合には、SAS制御装置23から
EPS制御装置24へと出力するトルク指令をゼロにす
るとしたが、この場合には、SAS制御装置23からE
PS制御装置24へのトルク指令の出力を停止しても良
いし、あるいは、SAS制御装置23からEPS制御装
置24へのトルク指令としてゼロの値を出力するように
しても良い。
【0027】また、上述した本実施の形態においては、
SAS制御装置23からEPS制御装置24に入力され
るトルク指令がゼロ以外の値となる状態が、カウンター
の計数値Nが所定の計数値#N以上となるまでの所定時
間以上に亘って継続した場合に、SAS制御モードから
EPS制御モードへと移行するとしたが、これに限定さ
れず、例えば、上述したステップS05およびステップ
S08およびステップS09を省略して、SAS制御装
置23からEPS制御装置24に入力されるトルク指令
がゼロ以外の値となった時点で直ちにSAS制御モード
からEPS制御モードへと移行するようにしても良い。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
本発明の車両の操舵制御装置によれば、例えば運転者の
操舵意志が明確な場合に、自動操舵制御手段の制御に係
る操舵が運転者の操舵と干渉することを防止することが
できる。しかも、操舵力アシスト制御手段側において、
自動操舵制御手段が異常状態にあると判断することがで
き、例えば自動操舵制御手段の異常を検知するための特
別な検知手段を設ける必要無しに、容易に、故障判定を
行うことができる。さらに、請求項2に記載の本発明の
車両の操舵制御装置によれば、所定時間以内に駆動信号
の出力が停止しない場合、自動操舵制御手段が故障した
と判定するようにしたので、より正確に故障判定を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る車両の操舵制御装
置の構成図である。
【図2】 図1に示す車両の操舵制御装置の動作を示す
フローチャートである。
【図3】 図1に示すSAS制御装置からEPS制御装
置へと出力されるSAS信号(トルク指令)の時間変化
の一例を示すグラフ図である。
【図4】 図1に示すトルクセンサにて検出される操舵
トルクの時間変化の一例を示すグラフ図である。
【図5】 トルクに応じて変化するSAS制御モードと
EPS制御モードとの制御比率を示すグラフ図である。
【符号の説明】
10 車両の操舵制御装置 16 操舵機構(手動操舵力発生機構) 19 操舵輪 20 モータ(アクチュエータ) 23 SAS制御装置(自動操舵制御手段) 24 EPS制御装置(操舵力アシスト制御手段) ステップS10 故障判定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B62D 113:00 B62D 113:00 137:00 137:00 (72)発明者 川越 浩行 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3D032 CC20 CC35 DA03 DA15 DA23 DA33 DA64 DA65 DA93 DE09 EC23 3D033 CA13 CA17 CA20 CA21 CA28 CA29

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の操舵輪と該操舵輪を操舵する操舵
    機構と、 前記操舵機構を駆動するアクチュエータと、 運転者の操舵を補助するように前記アクチュエータに駆
    動信号を与える操舵力アシスト制御手段と、 前記車両が走行目標に沿って走行するように前記アクチ
    ュエータに対して駆動信号を与える自動操舵制御手段と
    を備える車両の操舵制御装置であって、 前記自動操舵制御手段は、前記操舵力アシスト制御手段
    により前記アクチュエータを駆動制御する操舵力アシス
    トモード時に、前記アクチュエータに対する前記駆動信
    号の出力を停止しており、 前記操舵力アシストモードでの前記アクチュエータの駆
    動制御時に、前記自動操舵制御手段による前記駆動信号
    の出力が停止しない場合に前記自動操舵制御手段が故障
    したと判定する故障判定手段を備えたことを特徴とする
    車両の操舵制御装置。
  2. 【請求項2】 前記故障判定手段は、前記自動操舵制御
    手段の前記駆動信号の出力の停止が要求されてから所定
    時間以内に前記駆動信号の出力が停止しない場合に、前
    記自動操舵制御手段が故障したと判定することを特徴と
    する請求項1に記載の車両の操舵制御装置。
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