JP2002311602A - フォトリソグラフィー法によるパターン形成方法、およびパターン形成装置 - Google Patents
フォトリソグラフィー法によるパターン形成方法、およびパターン形成装置Info
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Abstract
スト塗料を再利用することにより、当該フォトレジスト
塗料の無駄を小さく抑えるとともに、当該フォトレジス
ト塗料を洗い流すために用いられているアルカリ現像液
の消費量も低下させることが可能なフォトリソグラフィ
ー法によるパターン形成方法およびパターン形成装置を
提供することを目的とする。 【解決手段】 露光工程とアルカリ現像工程との間に、
溶媒を用いてレジスト塗料を剥離するレジスト剥離工程
を行い、前記レジスト剥離工程で生じる前記レジスト塗
料が溶解している廃液中から、レジスト塗料を分離、精
製して、塗布工程において再利用する。
Description
ィー法を用いたパターン形成方法に関し、例えば、液晶
ディスプレイ等に用いられるカラーフィルタにおいて用
いられる着色パターンの形成方法およびパターン形成装
置に関する。
成する際には、図4に示すように、塗布工程S100、
乾燥工程S110、露光工程S120、アルカリ現像工
程S130からなるフォトリソグラフィー法が用いられ
ている。当該フォトリソグラフィー法においては、塗布
工程S100において、一旦、基材表面全体にレジスト
塗料を塗布し、その後乾燥工程S110を経て、露光工
程S120により、所望のマスク材の上から露光するこ
とにより、前記基材表面全体に塗布されたレジスト塗料
中の所望の部分のみを硬化させ、最後にアルカリ現像液
を用いて、レジスト塗料中の硬化していない部分、つま
り未露光部分を洗い流すことにより基材上にパターンを
形成する。
は、基材上にレジスト塗料が多く残るということ、つま
り洗い流すレジスト塗料が少ないということであり、塗
布工程において塗布されたレジスト塗料が大量に無駄に
されることもなく、また、現像に用いられるアルカリ現
像液の量も比較的少量で済むため、特に問題は生じてい
ない。
は、基材上に塗布されたレジスト塗料の殆どの部分が洗
い流されるということであり、これは塗布工程において
塗布されたレジスト塗料の大半を無駄にしていることと
なり、また、この際に用いられるアルカリ現像液の量も
大量に必要となることから、資源の節約、これに伴うコ
スト等の観点から改善の余地がある。特に、カラーフィ
ルタにおける着色パターンを形成する際においては、通
常3色(R、G、B)の着色パターンを基材上に形成す
るために、塗布工程と現像工程とが3回繰り返して行わ
れるが、この場合、各色のレジスト塗料中の約2/3
は、現像工程において洗い流されており(残りの1/3
が基材上に残ることとなる)、当該カラーフィルタを用
いた液晶ディスプレイ等の低コスト化を困難とする要因
の一つとなっていた。
鑑みなされたものであり、現像工程で除去されていた未
露光部分のレジスト塗料を再利用することにより、当該
フォトレジスト塗料の無駄を小さく抑えるとともに、当
該フォトレジスト塗料を洗い流すために用いられている
アルカリ現像液の消費量も低下させることが可能なフォ
トリソグラフィー法によるパターン形成方法、およびパ
ターン形成装置を提供することを目的とする。
するために、請求項1において、露光工程とアルカリ現
像工程との間に、溶媒を用いてレジスト塗料を剥離する
レジスト剥離工程を行い、前記レジスト剥離工程で生じ
る廃液中から、レジスト塗料を分離、精製して、塗布工
程において再利用することを特徴とするフォトリソグラ
フィー法によるパターン形成方法を提供する。
材上から洗い流すことにより現像を行う際には、アルカ
リ現像液を使用していたためこの際に生じる廃液中から
レジスト塗料を分離することは不可能であった。
って、前記のアルカリ現像工程を行う前に、予め溶媒を
用いて未露光部分のレジスト塗料を剥離するレジスト剥
離工程を行い、かつ、この際に生じる廃液(溶媒中にレ
ジスト塗料が溶解しているもの)を回収し、当該廃液中
からレジスト塗料のみを分離、精製することにより、前
記従来の方法においてはアルカリ現像液とともに廃棄さ
れていたレジスト塗料を再利用することが可能となる。
前記レジスト剥離工程後においては、従来からのアルカ
リ現像工程が行われる。これは、溶媒を用いたレジスト
剥離工程のみでは、未露光部分のレジスト塗料を完全に
除去することは困難であり、したがって完全な現像をす
ることができない場合があるからである。
も、本発明においては、当該アルカリ現像工程において
洗い流すレジスト塗料は、従来の方法に比べ、極少量の
みで足りる。これは、前記レジスト剥離工程において大
部分のレジスト塗料は溶媒中に溶解済みであり、アルカ
リ現像液で洗い流さなければならないレジスト塗料が微
量しか存在していないからである。したがって、この際
に使用するアルカリ現像液の量は少量で済み、従来の方
法に比べ当該アルカリ現像液を節約することができる。
は、請求項2に記載するように、前記廃液中から分離し
た溶媒を、前記レジスト剥離工程で再利用することが好
ましい。
程において生じる廃液は、溶媒と、当該溶媒により基材
上から剥離せしめられたレジスト塗料とをその主成分と
している。そして、前記請求項1に記載するように、当
該廃液中からレジスト塗料を分離、精製し再利用した場
合においては、当該廃液中には溶媒が残存することにな
る。本発明においては前記廃液中に残存した溶媒をレジ
スト剥離工程において再利用することにより溶媒の使用
量を減少せしめることができる。
載の発明においては、請求項3に記載するように、前記
レジスト塗料中に含まれている溶媒と、レジスト剥離工
程において用いられる溶媒とが同一の溶媒であることが
好ましい。
レジスト剥離工程において生じる廃液(レジスト塗料と
溶媒の混合物)から、レジスト塗料を分離、精製するこ
とにより、当該レジスト塗料を再利用することを特徴と
している。ここで、用いられるレジスト塗料中に含まれ
ている溶媒(以下、「レジスト用溶媒」とする場合があ
る。)と、レジスト剥離工程において用いられる溶媒
(以下、「剥離用溶媒」とする場合がある。)とが同一
の溶媒であれば、レジスト塗料の分離、精製をする際に
完全に剥離用溶媒を分離しきれず、分離したレジスト塗
料中に剥離用溶媒が残存する場合であっても、その後レ
ジスト塗料として再利用する際においては、当該残存す
る剥離用溶媒は、もとのレジスト塗料中に含有せしめら
れているレジスト用溶媒と同一の溶媒であるため、再利
用の際に問題が生じることがないからである。
かの請求項に記載の発明においては、請求項4に記載す
るように、形成されるパターンが、カラーフィルタにお
ける着色パターンであることが好ましい。
ソグラフィー法により形成する場合、通常3色の着色パ
ターン(R、G、B)を形成するために、塗布工程と現
像工程とを3回繰り返す必要があり、それぞれの現像工
程において1/3づつしか基材上に現像されず、残りの
2/3は無駄に洗い流しているため、レジスト塗料の使
用量が多く、コスト面等から問題となっているからであ
る。当該方法をカラーフィルタの着色パターンの形成の
際に用いると、前記のように無駄に洗い流していた2/
3のレジスト塗料を再利用することが可能であり、カラ
ーフィルタ製造時のコストを低減することができる。
に、基材上にレジスト塗料を塗布するための塗布装置
と、基材上に塗布されたレジスト塗料を露光するための
露光装置と、基材上のレジスト塗料中の未露光部分のレ
ジスト塗料を、溶媒を用いて剥離するためのレジスト剥
離装置と、レジスト塗料が剥離された基材をアルカリ現
像液を用いて現像するためのアルカリ現像装置と、を少
なくとも有するパターン形成装置であって、前記レジス
ト剥離装置とアルカリ現像装置とには、それぞれ揺動ロ
ーラーが設けられており、かつレジスト剥離装置には、
廃液回収口が設けられていることを特徴とするパターン
形成装置を提供する。
装置により露光されることで露光部分と未露光部分とが
形成されたレジスト塗料をレジスト剥離装置によって溶
媒を用いて剥離することができる。この際、本発明にお
けるレジスト剥離装置には揺動ローラーが設けられてい
るため、レジストを剥離するための溶媒をレジスト塗料
表面へ均一に広げることが可能となる。さらに当該レジ
スト剥離装置には廃液回収口も設けられているため、溶
媒を用いて未露光部分のレジスト塗料を剥離した際に生
じる廃液、つまりレジスト塗料が溶解している溶媒を効
率よく回収することができ、当該廃液中のレジスト塗料
および溶媒を再利用することが可能である。
リ現像装置が設けられているため、前記レジスト剥離装
置において未露光部分のレジスト塗料が剥離された基材
はそのままアルカリ現像液により現像される。この際、
当該アルカリ現像装置内にも前記レジスト剥離装置と同
様に揺動ローラーが設けられているため、基材上へアル
カリ現像液を均一に広げることができる。
に、基材上にレジスト塗料を塗布するための塗布装置
と、基材上に塗布されたレジスト塗料を露光するための
露光装置と、基材上のレジスト塗料中の未露光部分のレ
ジスト塗料を溶媒を用いて剥離し、さらに、レジスト塗
料が剥離された基材をアルカリ現像液を用いて現像する
ための剥離現像装置と、を有するパターン形成装置であ
って、前記剥離現像装置には、基板を回転させるための
スピンテーブルと、未露光部分のレジスト塗料を溶媒を
用いて剥離する際に生じる廃液を回収することができ、
アルカリ現像液を用いて現像する際に生じる廃液は回収
しない位置へ移動可能な廃液回収トレイと、が設けられ
ていることを特徴とするパターン形成装置を提供する。
れることにより露光部分と未露光部分とが形成されたレ
ジスト塗料を剥離現像装置において、まず溶媒を用いて
剥離し、さらに同一の装置、つまり当該剥離現像装置に
おいて、前記レジスト塗料が剥離された後の基材を、ア
ルカリ現像液を用いて現像せしめることができる。この
際、基材は当該装置内に設けられたスピンテーブルに設
置され、回転せしめられているため、レジスト塗料を剥
離する際に生じる廃液は、遠心力によりスピンテーブル
の周りに飛散することとなるが、当該廃液を回収するこ
とができる位置に廃液回収トレイが設けられているた
め、飛散した廃液を効率よく回収せしめることができ
る。また、レジスト塗料剥離後においては、当該剥離現
像装置内においてアルカリ現像液を噴霧して現像が行わ
れる。この際においても、レジスト剥離後の基材は、前
記スピンテーブル上で回転せしめられているため、前記
溶媒と同様にアルカリ現像液は、周りに飛散することと
なる。しかしながら、当該装置における廃液回収トレイ
は、移動が可能な構造となっているため、当該現像時に
は、前記アルカリ現像液を用いて現像する際に生じる廃
液は回収しない位置へ移動することが可能であり、した
がって、飛散する現像液を回収することはない。
は、レジスト塗料を剥離する際に生じる廃液(レジスト
塗料が溶解している溶媒)であり、アルカリ現像液を用
いて現像する際に生じる廃液(レジスト塗料が溶解して
いるアルカリ現像液)ではない。したがって、前記本発
明の装置においては、まずスピンテーブルを用いて基材
を回転せしめることにより、当該基材上に噴霧される溶
液を基材上に均一に散布せしめ、かつその際生じる廃液
を遠心力により、当該スピンテーブルの周りへ飛散せし
める。そして、この飛散する廃液が回収すべき廃液(つ
まり、レジスト塗料を剥離する際に生じる廃液)の場合
には、廃液回収トレイが前記スピンテーブルの近傍へ移
動することで、当該廃液を回収することができ、逆に飛
散する廃液が回収する必要のない廃液(つまり、現像す
る際に生じる廃液)の場合には、廃液回収トレイがスピ
ンテーブルから離れることで、当該廃液を廃棄すること
ができる。
り、フォトリソグラフィー法によりパターンを形成する
ための装置の省スペース化を図ることができる。
フィー法によるパターン形成方法について具体的に説明
する。
ターン形成方法は、露光工程とアルカリ現像工程との間
に、溶媒を用いてレジスト塗料を剥離する剥離工程を有
しており、かつ当該剥離工程において生じる廃液中に含
まれるレジスト塗料を分離、精製することにより再度レ
ジスト塗料として利用することに特徴を有している。
によるパターン形成方法の一例を示すフローチャート図
である。
所定の基材上にフォトレジスト塗料を塗布するための塗
布工程S10が行われ、その後、前記塗布工程S10で
塗布されたフォトレジスト塗料を乾燥するための乾燥工
程S20が行われる。そして、前記乾燥工程S20によ
り乾燥されたフォトレジスト塗料表面を所望のパターン
が形成されたマスク材によりマスクし、露光することに
よって露光された部分の塗料のみ硬化させるための露光
工程S30が行われる。
は、従来から行われている公知のフォトリソグラフィー
法と何ら変わりなく、本発明において特に限定されるも
のではない。
S30において露光されなかった部分、つまり現像に際
し不要なレジスト塗料を、溶媒を用いて基材から剥離す
るためのレジスト剥離工程S40が行われる。
る溶媒については、基材上の未露光部分のレジスト塗料
を溶解せしめることが可能な溶媒であればいかなる溶媒
をも用いることが可能であり、特に限定されるものでは
ない。本発明の方法においては、従来公知の溶媒の中で
も、水、エチルアルコール、プロピルアルコール等のア
ルコール類、飽和脂肪酸モノカルボン酸アルキルエステ
ル類、乳酸エステル類、オキシ酢酸アルキルエステル
類、アルコキシ酢酸アルキルエステル類、モノオキシモ
ノカルボン酸アルキルエステル類、ケトン酸エステル
類、セロソルブアセテート類、エーテル類、カルビトー
ル類、ケトン類、等が好ましく、これらは、単独あるい
は組合せで用いる。この中でも、3−メトキシプロピオ
ン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−エ
トキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテー
ト、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、等
が特に好ましい。
工程S10において用いられるレジスト塗料中に含まれ
るレジスト用溶媒と同一の溶媒を当該レジスト剥離工程
S40において用いることが好ましい。同一溶媒を用い
ることにより、以下で詳細に説明するが、レジスト剥離
工程S40において生じる廃液(レジスト塗料と溶媒の
混合物)から、レジスト塗料のみを分離、精製すること
により、当該レジスト塗料を再利用する際に完全に剥離
用溶媒を分離しきれず、分離、精製後のレジスト塗料中
に剥離用溶媒が残存した場合であっても、当該剥離用溶
媒がもとのレジスト塗料に含有せしめられているレジス
ト用溶媒と同一の溶媒であれば、再利用の際に特に問題
となることはないからである。
スト用溶媒とレジスト剥離工程において用いられる剥離
用溶媒とを同一の溶媒とし、本発明の方法によりカラー
フィルタにおける着色パターン(赤色(R)、緑色
(G)及び青色(B))を形成する場合においては、そ
れぞれの染料や顔料、樹脂などの含有成分との相性を考
慮して以下に示す溶媒を用いることが好ましい。
3−メトキシプロピオン酸エチル又は3−エトキシプロ
ピオン酸エチルが挙げられ、緑色パターンに用いる溶媒
の例としては、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート又は3−エトキシプロピオン酸エチルが挙
げられる。さらに、青色パターンに用いる溶媒の例とし
ては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート又は3−エトキシプロピオン酸エチルが挙げられ
る。
より基材上の未露光部分に塗布されたレジスト塗料の殆
どが溶媒中に溶解され、当該レジスト剥離工程S40に
おいて用いられた溶媒は、一旦廃液となる。
ト剥離工程S40がされた基材は、従来のフォトリソグ
ラフィー法と同様、アルカリ現像工程S50により、完
全に現像される。つまり、本発明における上記レジスト
剥離工程S40のみでは、未露光部分のレジスト塗料を
完全に除去することは困難であるため、本発明の方法に
おいては、当該アルカリ現像工程S50が必要となる。
しかしながら、従来の方法におけるアルカリ現像工程で
使用するアルカリ現像液の使用量と比べ、本発明のアル
カリ現像工程で使用するアルカリ現像液の使用量は、少
量で済み(上記レジスト剥離工程S40において、既に
殆どのレジスト塗料を溶解除去しているから)、当該ア
ルカリ現像液を節約することができる。
より生じた廃液、つまり未露光部分のレジスト塗料が溶
解している溶媒は、分離工程S60においてレジスト塗
料部分と、溶媒とに分離される。
溶媒部分を蒸気として分離する蒸留法や、限外フィルタ
濾過法や、遠心分離法等の公知の分離工程を用いること
ができる。
部分と分離された溶媒は、図1に示すように、上述した
レジスト剥離工程S40において未露光部分のレジスト
塗料を溶解するための溶媒として再利用される。
れたレジスト塗料部分は、前記塗布工程S10において
用いられるレジスト塗料として再利用するための精製工
程S70により精製される。
0とは、前述してきたレジスト剥離工程S40により一
旦溶媒中に溶解し、分離工程S50により再度溶媒と分
離されたレジスト塗料部分に対して、前記塗布工程S1
0において用いられるレジスト塗料として再利用するた
めに行われる全ての工程をいい、特に限定されるもので
はない。
S60により溶媒と分離されたレジスト塗料部分は、分
離工程により完全に溶媒と分離されていない場合があ
り、この場合、基材上に塗布されていた段階のレジスト
塗料にくらべ若干希釈されているため、濃縮工程S72
を行ってもよい。当該濃縮工程S72としては、蒸留
法、フィルタ濾過法、遠心分離法、等を用いることがで
きる。
粘度調整工程S74を行ってもよい。当該粘度調整工程
S74とは、分離工程S60により溶媒中から分離さ
れ、濃縮工程S72により濃縮されたレジスト塗料部分
を前記塗布工程S10において用いられるレジスト塗料
として好適な程度の粘度とする工程をいう。
後に、最終工程として不純物除去工程S76を行っても
よい。当該不純物除去工程S76とは、前記粘度調整工
程S74において塗布工程において用いることが可能な
程度にまで粘度が調整されたレジスト塗料部分から最終
的に不純物を除去してレジスト塗料とする工程をいい、
例えば、遠心分離法や、フィルター濾過法等の公知の方
法を用いることができる。
レジスト剥離工程において生じる廃液中から、再利用可
能なレジスト塗料と、溶媒とを効率よく分離、精製する
ことができ、また当該方法により、アルカリ現像工程S
50において用いられるアルカリ現像液の使用量を低減
することも可能である。
たパターン形成装置について図面を用いて具体的に説明
する。
現像工程を行うためのレジスト剥離装置2とアルカリ現
像装置3を示す概略断面図である。ここで、本発明のパ
ターン形成装置には、図2に示すレジスト剥離装置2と
アルカリ現像装置3の他に、基材上にレジスト塗料を塗
布するための塗布装置、基材上に塗布されたレジスト塗
料を露光するための露光装置とが設けられているが、こ
れらの装置については従来公知の装置を用いることが可
能であり、したがってここでの説明は省略する。
ず図中に示すAの方向から露光装置により露光工程が行
われた後の基板4がレジスト剥離装置2中に設けられた
揺動ローラー5上に配置される。ここで前記揺動ローラ
ー5とは、正逆両方の回転が可能なローラーのことをい
い、公知の揺動ローラーの全てを用いることが可能であ
る。当該レジスト剥離装置2中の前記揺動ローラー5の
上方には、溶媒噴霧口6が設けられており、当該溶媒噴
霧口6により、揺動ローラー上で揺動せしめられている
基板4上へ溶媒が噴霧される。このように、レジスト剥
離装置2において揺動ローラー5を用いることにより、
基材上のレジスト塗料上に噴霧された溶媒を均一状態と
することができる。
化しなかった部分、つまり未露光部分は当該噴霧された
溶媒に溶解し、ここで廃液が生じる。そして、当該廃液
(レジスト塗料が溶解した溶媒)は、前記揺動ローラー
5の下方に設置された廃液回収口7から回収される。
剥離装置においてレジスト塗料を溶媒を用いて剥離した
際に生じる廃液を回収するためのものをいい、形状等を
特に限定されるものではない。
は、上述したように、レジスト塗料部分と溶媒とに分離
され、それぞれ再利用がされる。
部分のレジスト塗料が殆ど剥離された状態の基板4は、
当該レジスト剥離装置2に隣接して設けられたアルカリ
現像装置3内へ搬入される。
も、前記レジスト剥離装置2の場合と同様に基板4は揺
動せしめられながら、当該揺動ローラー5上方に設けら
れたアルカリ現像液噴出口8から噴霧されるアルカリ現
像液により、前記レジスト剥離装置2内で溶解しきらな
かった未露光部分のレジスト塗料が洗い流される。
現像装置3を通過することにより現像された基板4は、
図示しない純水洗浄装置へ搬入され純水により洗浄され
る。
びアルカリ現像装置3が設けられたパターン形成装置を
用いることにより一連の流れの中でレジスト剥離工程、
及びアルカリ現像工程を行うことができ好ましい。
構成部分(例えば、溶媒噴霧口6等)については、特に
限定されるものではなく、当該作用を奏する公知のもの
を全て使用することが可能である。
レジスト剥離工程、及びアルカリ現像工程を同一の空間
で行うことができる剥離現像装置10を示す概略断面図
である。
は、当該剥離現像装置10の他に基材上にレジスト塗料
を塗布するための塗布装置、基材上に塗布されたレジス
ト塗料を露光するための露光装置とが設けられており、
これらの装置については前述したように、公知の装置を
用いることができるのでここでの説明は省略する。
(a)に示すように、スピンテーブル11上に図示しな
い露光装置により露光された後の基板12が設置され
る。ここで前記スピンテーブル11は、図中に示す矢印
の方向に回転するように、図示されないモーターに接続
されている。
13が設けられており、当該ノズル13により、スピン
テーブル上に設置され回転せしめられている基板12上
へ溶媒が噴霧される。基板上のレジスト塗料中露光によ
り硬化しなかった部分、つまり未露光部分は、当該噴霧
された溶媒に溶解し、その廃液(レジスト塗料が溶解し
た溶媒)は、遠心力によりスピンテーブルの周りに飛散
することとなる。
ンテーブル11の周囲に当該スピンテーブルの軸方向に
移動可能な廃液回収トレイ14が設けられており、当該
剥離現像装置10でレジスト剥離工程を行う際には、前
記回収トレイ14はスピンテーブル11の近傍にセッテ
ィングされているため(スピンテーブルの軸方向へ移動
している)、前記遠心力により飛散する廃液の殆どは当
該廃液回収トレイ14により回収される(図3(a)参
照)。
に、レジスト塗料部分と溶媒とに分離され、それぞれ再
利用がされる。
分のレジスト塗料が殆ど剥離された状態の基板12に
は、図3(b)に示すように、そのまま前記ノズル13
からアルカリ現像液を噴霧することによりアルカリ現像
工程が行われる。なお、アルカリ現像液を噴霧するため
に用いられるノズルは、前記レジスト剥離工程において
溶媒を噴霧するために用いられたノズルを洗浄して用い
てもよいし、当該装置内にそれぞれ別のノズルを設けて
もよい。
ているため、アルカリ現像液も前記溶媒と同様に飛散す
ることとなるが、前述したように本装置に設けられてい
る廃液回収トレイ14はスピンテーブルの軸方向に移動
が可能なため、スピンテーブル11から一定の距離(ア
ルカリ現像液がトレイ内に侵入しない距離)にセッティ
ングされている状態とすることができ、従って飛散した
アルカリ現像液を回収することはない。
はレジスト剥離工程において生じる廃液であり、したが
って、アルカリ現像工程において生じる廃液(つまり、
アルカリ現像液とレジスト塗料の混合物)は回収する必
要がない。このように廃液回収トレイ14を移動可能と
することにより、前記2種類の廃液を選択して回収せし
めることができる。
り、本発明の方法の特徴であるレジスト剥離工程とアル
カリ現像工程とを同一の空間で行うことができ、装置の
省スペース化を実現することが可能となる。また、当該
剥離現像装置10は、廃液回収トレイ14が移動可能で
あることに特徴を有しており、このようにすることで廃
液の分別回収、つまりレジスト剥離工程において生じる
廃液のみを回収することができる。
ついては、本発明の方法は特に限定するものではなく、
公知の構成部分を全て使用することが可能である。
あって、前記のアルカリ現像工程を行う前に、予め溶媒
を用いて未露光部分のレジスト塗料を剥離するレジスト
剥離工程を行い、かつ、この際に生じる廃液(溶媒中に
レジスト塗料が溶解しているもの)を回収し、当該廃液
中からレジスト塗料のみを分離、精製することにより、
前記従来の方法においてはアルカリ現像液とともに廃棄
されていたレジスト塗料を再利用することが可能とな
る。
程においてレジスト塗料を剥離しているため、アルカリ
現像工程において洗い流すレジスト塗料は、従来の方法
に比べ極少量でありしたがって使用するアルカリ現像液
も少量で済む。
含まれる溶媒についてもレジスト剥離工程において再利
用が可能である。
ン形成方法の一例を示すフローチャート図である。
ト剥離装置、およびアルカリ現像装置の概略断面図であ
る。
像装置の概略断面図である。
ャート図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 露光工程とアルカリ現像工程との間に、
溶媒を用いてレジスト塗料を剥離するレジスト剥離工程
を行い、 前記レジスト剥離工程で生じる廃液中から、レジスト塗
料を分離、精製して、塗布工程において再利用すること
を特徴とするフォトリソグラフィー法によるパターン形
成方法。 - 【請求項2】 前記廃液中から分離した溶媒を、前記レ
ジスト剥離工程で再利用することを特徴とする請求項1
に記載のフォトリソグラフィー法によるパターン形成方
法。 - 【請求項3】 レジスト塗料中に含まれている溶媒と、
レジスト剥離工程において用いられる溶媒とが同一の溶
媒であることを特徴とする請求項1または請求項2に記
載のフォトリソグラフィー法によるパターン形成方法。 - 【請求項4】 形成されるパターンが、カラーフィルタ
において用いられる着色パターンであることを特徴とす
る請求項1乃至請求項3のいずれかの請求項に記載のフ
ォトリソグラフィー法によるパターン形成方法。 - 【請求項5】 基材上にレジスト塗料を塗布するための
塗布装置と、 基材上に塗布されたレジスト塗料を露光するための露光
装置と、 基材上のレジスト塗料中の未露光部分のレジスト塗料を
溶媒を用いて剥離するためのレジスト剥離装置と、 レジスト塗料が剥離された基材を、アルカリ現像液を用
いて現像するためのアルカリ現像装置と、を少なくとも
有するパターン形成装置であって、 前記レジスト剥離装置とアルカリ現像装置とには、それ
ぞれ揺動ローラーが設けられており、かつレジスト剥離
装置には、廃液回収口が設けられていることを特徴とす
るパターン形成装置。 - 【請求項6】 基材上にレジスト塗料を塗布するための
塗布装置と、 基材上に塗布されたレジスト塗料を露光するための露光
装置と、 基材上のレジスト塗料中の未露光部分のレジスト塗料を
溶媒を用いて剥離し、さらに、レジスト塗料が剥離され
た基材を、アルカリ現像液を用いて現像するための剥離
現像装置と、を有するパターン形成装置であって、 前記剥離現像装置には、基板を回転させるためのスピン
テーブルと、未露光部分のレジスト塗料を溶媒を用いて
剥離する際に生じる廃液を回収することができ、アルカ
リ現像液を用いて現像する際に生じる廃液は回収しない
位置へ移動可能な廃液回収トレイと、が設けられている
ことを特徴とするパターン形成装置。
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