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JP2002368107A - 基準電圧発生回路とそれを用いた電源装置 - Google Patents

基準電圧発生回路とそれを用いた電源装置

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Publication number
JP2002368107A
JP2002368107A JP2001171946A JP2001171946A JP2002368107A JP 2002368107 A JP2002368107 A JP 2002368107A JP 2001171946 A JP2001171946 A JP 2001171946A JP 2001171946 A JP2001171946 A JP 2001171946A JP 2002368107 A JP2002368107 A JP 2002368107A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reference voltage
floating gate
mosfet
gate
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001171946A
Other languages
English (en)
Inventor
Moriie Iwai
盛家 岩井
Masaaki Yoshida
雅昭 吉田
Hiroaki Nakanishi
啓哲 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2001171946A priority Critical patent/JP2002368107A/ja
Publication of JP2002368107A publication Critical patent/JP2002368107A/ja
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  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Control Of Electrical Variables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基準電圧Vrefを素子完成後に調整又は変更
できるようにする。 【解決手段】 MOSFETQ6、Q7はフローティン
グゲート及びコントロールゲートを持ち、ともにチャネ
ルドープ量が等しく設定されている。Q6にはプラスチ
ャージを注入してデプレッション型とし、そのゲートと
ソースを接続する。Q7にはマイナスチャージを注入し
てエンハンスメント型とし、ゲートとドレインを接続す
る。Q6のドレインを電源に接続し、Q7のソースを接
地し、Q6のソースにQ7のドレインを接続する。Q6
の定電流性を利用し、Q7をその定電流で動作させ、Q
7に発生する電圧を基準電圧として取り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は単独で又は他の半導
体装置に組み込まれるMOS型又はCMOS型の基準電
圧発生回路と、その基準電圧発生回路を利用した装置の
一例としての電源装置に関するものである。特にこの電
源装置は携帯電話など小型機器の電源装置として利用す
るのに適するものである。
【0002】
【従来の技術】ゲートとソースを接続したデプレッショ
ン型MOSFET(電界効果トランジスタ)を定電流源と
する基準電圧発生回路が知られている(特公平4−65
546号公報参照)。そこでは、図7(A)に示される
ように、デプレッション型MOSFETQ1のゲートと
ソースを接続してその定電流性を利用する。そして、ゲ
ートとドレインが接続されたエンハンスメント型MOS
FETQ2をその定電流で動作するように直列に接続し
て、MOSFETQ2に発生する電圧を基準電圧として
取り出すものである。ここでは、いずれのMOSFET
Q1,Q2もNチャネル型である。基準電圧Vrefとし
ては、MOSFETQ1のしきい値電圧Vt_dとMOS
FETQ2のしきい値電圧Vt_1の差分が出力される。
【0003】図7(B)にMOSFETQ1,Q2のV
gs対(Ids)1/2波形(ただし、ドレイン電圧は飽
和条件とする)を示す。ただし、MOSFETQ1,Q
2のコンダクタンスファクタ(K)は同一とする。Vg
sはゲートとソース間の電圧、Idsはドレイン電流で
ある。MOSFETQ1はVgsが0Vで固定されてい
るため、その波形からIconstなる定電流を流す。した
がって、Ids=IconstとなるMOSFETQ2のV
gsがVrefとなる。ゆえに、 Vref = Vt_1 − Vt_d となり、Vrefが2つのMOSFETQ1,Q2のしき
い値電圧Vt_1,Vt_dの差分で表わされることがわか
る。ここでVt_dはデプレッションタイプであるため負
の値をとり、 Vref = |Vt_1| + |Vt_d| と同義である。
【0004】他の基準電圧発生回路の例として、図8
(A)に1個のデプレッション型MOSFETQ3と、
互いに異なるしきい値電圧をもつ2個のエンハンスメン
ト型MOSFETQ4,Q5とからなる3トランジスタ
型の基準電圧発生回路を示す。MOSFETQ3は図7
(A)におけるMOSFETQ1と同じく、ゲートとソ
ースを接続した定電流源である。MOSFETQ4,Q
5では、MOSFETQ4の方がしきい値電圧が低く、
MOSFETQ4のしきい値電圧をVt_l、MOSFE
TQ5のしきい値電圧をVt_hとする。基準電圧Vrefと
してはMOSFETQ5、Q4のしきい値電圧の差分が
出力される。
【0005】図8(B)にMOSFETQ3、Q4、Q
5のVgs対(Ids)1/2波形を示す。この場合も、
ドレイン電圧は飽和条件で、MOSFETQ3、Q4、
Q5のコンダクタンスファクタ(K)は同一とする。M
OSFETQ3はVgsが0Vで固定されているため、
図8(B)のMOSFETQ3の波形からIconstなる
定電流を流す。したがって、Ids=IconstとなるM
OSFETQ4,Q5のVgsがそれぞれVo2、Vo
3となる。Vrefはこの差分で表わされるので Vref = Vo2 − Vo3 = Vt_h − Vt_l となり、Vrefが2つのMOSFETのしきい値電圧の
差分で表わされることがわかる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図7(A)におけるM
OSFETQ1とMOSFETQ2との間、また図8
(A)におけるOSFETQ4とMOSFETQ5との
間でしきい値電圧Vtを異ならせる方法として、基板の
不純物濃度又はチャネルの不純物濃度を変化させる方法
が知られている。その方法は、いずれもイオン注入時の
注入量を変えることである。イオン注入量でしきい値電
圧Vtを制御する従来の方法は、いったんしきい値電圧
が設定されてしまうと、その後に調整又は変更すること
ができない。
【0007】そこで、本発明の第1の目的は、しきい値
電圧、すなわち出力される基準電圧Vrefを素子完成後
に調整又は変更することのできる基準電圧発生回路を提
供することにある。本発明の第2の目的は、そのような
基準電圧発生回路を備えた電源装置を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の基準電圧発生回
路は、MOSFETを2個以上直列に接続し、いずれか
の接続点より出力を取り出すものであり、そのMOSF
ETのうち少なくとも1個はフローティングゲートとコ
ントロールゲートを備えた素子であることを特徴として
いる。フローティングゲートとコントロールゲートを備
えたPROM、EPROM、EEPROMといった素子
は、素子完成後にフローティングゲートへ電荷を注入す
ることによってしきい値電圧を調整又は変更することが
できる。本発明の電源装置は、供給する電源電圧を基準
電圧と比較することによって電源電圧を検出する検出回
路を備えたものであり、その基準電圧を発生する回路と
して本発明の基準電圧発生回路を備えたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】フローティングゲートとコントロ
ールゲートを備えた素子であれば、フローティングゲー
トへの電荷注入量によりしきい値電圧を設定することが
できる。しかし、Vrefの出力値を基板の不純物濃度又
はチャネルの不純物濃度によるしきい値電圧Vtで決め
ている従来の方法では、しきい値電圧Vtを決定するイ
オン注入工程は半導体装置の製造工程の前半部分で行な
われるため、Vref値の決定から半導体装置完成までに
時間がかかる。しかし、フローティングゲートへの電荷
注入量によりしきい値電圧を設定するようにすれば、素
子完成後にしきい値電圧を設定することができるため、
Vref値の決定から製品納入までの期間が短かくてす
む。
【0010】イオン注入によってしきい値電圧Vtを決
定している従来の方法では、出力される基準電圧Vref
には常にしきい値電圧Vtのばらつきが影響してしま
う。特に、図8(A)に示される3トランジスタ型の回
路では、基準電圧Vrefは2つのMOSFETQ4,Q
5間のしきい値電圧Vtの差分で決定されるため、個々
のばらつきが独立に影響し差分ばらつきが大きくなって
しまう。図9(A)はしきい値電圧Vtがばらついて、
MOSFETQ4のVtlが低く、MOSFETQ5の
Vthが高くなった場合を示している。
【0011】また、イオン注入によってしきい値電圧V
tを決定している従来の方法では、チャネルプロファイ
ルが異なるため、しきい値電圧Vtやモビリティーの温
度特性も厳密には異なり、基準電圧Vrefの温度特性向
上に限界がある。例えば、図8(A)の3トランジスタ
構成での高温時のMOSFETQ4,Q5のしきい値電
圧Vt及びモビリティーが変化した場合の例を図9
(B)に示す。
【0012】このような問題点は、フローティングゲー
トとコントロールゲートを備えた複数個の素子のしきい
値電圧をチャネルドープ量によっては設定しないことに
より解決することができる。その場合、しきい値電圧
は、フローティングゲートの形状とフローティングゲー
トへの電荷量の一方又は両方により設定することができ
る。その一例は、フローティングゲートへの電荷量を等
しくし、しきい値電圧をフローティングゲートの形状に
より設定することである。
【0013】また、このような問題を避けるために、フ
ローティングゲートとコントロールゲートを備えた素子
を複数個備えた場合、それらの素子のチャネルドープ量
を等しくすることも好ましい。その場合、初期しきい値
電圧がデプレッション側にあるようにすることもできる
し、又はエンハンスメント側にあるようにすることもで
きる。
【0014】基準電圧発生回路としてよく使用されてい
る回路は、MOSFETのうち少なくとも1個はデプレ
ッション型で、そのゲートとソースが短絡されて定電流
源となったものである。従来はその素子のチャネルドー
プによりデプレッション型にしているが、本発明により
その素子としてフローティングゲートとコントロールゲ
ートを備えた素子を使用すれば、そのフローティングゲ
ートへの電荷注入量によりデプレッション型に設定する
ことができる。この方法は、チャネルドープのイオン注
入工程より後の工程でデプレッション型に設定すること
ができ、仕様決定から製品納入までの期間を短縮するの
に有効である。
【0015】
【実施例】本発明を、実施例を用いて具体的に説明す
る。図1(A)にNチャネル型2トランジスタ構成の実
施例を示す。Q6、Q7はともにフローティングゲート
及びコントロールゲートを持つNチャネル型MOSFE
Tであり、ともにチャネルドープが施されていないか又
はチャネルドープ量が等しく設定されて、チャネルプロ
ファイルが等しく設定されている。ここでMOSFET
Q6にはプラスチャージを注入(電子を引き抜く)して
デプレッション型とし、そのゲートとソースを接続す
る。MOSFETQ7にはマイナスチャージを注入(電
子を注入)してエンハンスメント型とし、ゲートとドレ
インを接続する。MOSFETQ6のドレインを電源に
接続し、MOSFETQ7のソースを接地し、MOSF
ETQ6のソースにMOSFETQ7のドレインを接続
する。これにより、MOSFETQ6の定電流性を利用
し、MOSFETQ7をその定電流で動作させ、MOS
FETQ7に発生する電圧を基準電圧として取り出す。
【0016】Vgs対(Ids)1/2波形(ただしドレ
イン電圧は飽和条件)は図1(B)のようになる。MO
SFETQ6はVgsが0Vで固定されているため、M
OSFETQ6の波形よりIconstなる定電流を流す。
従ってIds=IconstとなるMOSFETQ7のVg
sがVrefとなる。
【0017】このようにフローティングゲート及びコン
トロールゲートを持つMOSFETでは、チャージ注入
によって任意にしきい値電圧を設定できるため、任意の
基準電圧Vrefを得ることができる。つまり従来技術の
ようにウエハプロセスでイオン注入によってしきい値電
圧を決定する必要がない。また2つのMOSFETのチ
ャネルプロファイルや形状を同一とすることができるた
め、ウエハプロセスでのばらつきや温度特性でのシフト
が同一になり基準電圧発生回路を得ることができる。
【0018】ここでMOSFETQ6とQ7がフローテ
ィングゲートにチャージ注入しない状態でデプレッショ
ン型とし、MOSFETQ7のフローティングゲートに
チャージ注入を行いエンハンスメン型としてもよい。こ
の場合MOSFETQ6へのチャージ注入を省略するこ
とができる。さらに、MOSFETQ6とQ7がフロー
ティングゲートにチャージ注入しない状態でエンハンス
メント型とし、MOSFETQ6のフローティングゲー
トにチャージ注入を行いデプレッション型としてもよ
い。この場合はMOSFETQ7へのチャージ注入を省
略することができる。
【0019】図2(A)にNチャネル型3トランジスタ
構成の実施例を示す。MOSFETQ8はフローティン
グゲートをもたないNチャネル型のデプレッション型ト
ランジスタ、MOSFETQ9、Q10はともにフロー
ティングゲート及びコントロールゲートを持つNチャネ
ル型トランジスタであり、ともにチャネルドープが施さ
れていないか又はチャネルドープ量が等しく設定され
て、チャネルプロファイルが等しく設定されている。M
OSFETQ8はゲートとソースを接続し、ドレインを
電源に接続する。MOSFETQ9、Q10は直列に接
続し、それらのゲートをMOSFETQ9のドレインに
接続し、MOSFETQ9のドレインをMOSFETQ
8のソースに接続し、MOSFETQ10のソースを接
地する。
【0020】MOSFETQ9のフローティングゲート
にはチャージを注入せず、MOSFETQ10のフロー
ティングゲートにはマイナスチャージを注入するか、又
はMOSFETQ9に比べてQ10の方に多くのマイナ
スチャージを注入することによって、MOSFETQ
9、Q10を互いに異なるしきい値に設定する。
【0021】Vgs対(Ids)1/2波形(ただしドレ
イン電圧は飽和条件)は図2(B)のようになる。MO
SFETQ8はVgsが0Vで固定されているため、M
OSFETQ8の波形よりIconstなる定電流を流す。
したがって、Ids=IconstとなるMOSFETQ
9,Q10のVgsをそれぞれVo4、Vo5とすると
Vrefはこの差分(Vo5−Vo4)となる。
【0022】このように、図1の実施例の2トランジス
タ構成の場合と同様に、MOSFETQ9,Q10はチ
ャージ注入によって任意にしきい値電圧を設定すること
ができるため、任意の基準電圧Vrefを得ることができ
る。ここでMOSFETQ8をフローティングゲート及
びコントロールゲートを持つトランジスタにしてそのフ
ローティングゲートにプラスチャージを注入してもよ
い。
【0023】図1、図2はNチャネル型MOSFETを
用いた基準電圧発生回路の実施例を示したものである
が、次にそれらの実施例をPチャネル型に替えた実施例
を図3、図4に示す。図3(A)はPチャネル型2トラ
ンジスタ構成の実施例を示す。Q11、Q12はともに
フローティングゲート及びコントロールゲートを持つP
チャネル型MOSFETであり、ともにチャネルドープ
が施されていないか又はチャネルドープ量が等しく設定
されて、チャネルプロファイルが等しく設定されてい
る。ここでMOSFETQ12にはマイナスチャージを
注入(電子を注入)してデプレッション型とし、そのゲ
ートとソースを接続する。MOSFETQ11にはプラ
スチャージを注入(電子を引き抜く)してエンハンスメ
ント型とし、ゲートとドレインを接続する。MOSFE
TQ11のソースを電源に接続し、MOSFETQ12
のドレインを接地し、MOSFETQ11のドレインに
MOSFETQ12のソースを接続する。これにより、
MOSFETQ12の定電流性を利用し、MOSFET
Q11をその定電流で動作させ、MOSFETQ11に
発生する電圧を基準電圧として取り出す。
【0024】Vgs対(Ids)1/2波形(ただしドレ
イン電圧は飽和条件)は図3(B)のようになる。MO
SFETQ12はVgsが0Vで固定されているため、
MOSFETQ12の波形よりIconstなる定電流を流
す。したがって、Ids=IconstとなるMOSFET
Q11のVgsがVrefとなる。
【0025】図4(A)にPチャネル3トランジスタ構
成の実施例を示す。MOSFETQ15はフローティン
グゲートをもたないPチャネル型のデプレッション型ト
ランジスタ、MOSFETQ13、Q14はともにフロ
ーティングゲート及びコントロールゲートを持つPチャ
ネル型トランジスタであり、ともにチャネルドープが施
されていないか又はチャネルドープ量が等しく設定され
て、チャネルプロファイルが等しく設定されている。
【0026】MOSFETQ15はゲートとソースを接
続し、ドレインを接地する。MOSFETQ13、Q1
4は直列に接続し、それらのゲートをMOSFETQ1
4のドレインに接続し、MOSFETQ14のドレイン
をMOSFETQ15のソースに接続し、MOSFET
Q13のソースを電源に接続する。
【0027】MOSFETQ14のフローティングゲー
トにはチャージを注入せず、MOSFETQ13のフロ
ーティングゲートにはプラスチャージを注入するか、又
はMOSFETQ14に比べてQ13の方に多くのプラ
スチャージを注入することによって、MOSFETQ1
3、Q14を互いに異なるしきい値に設定する。
【0028】Vgs対(Ids)1/2波形(ただしドレ
イン電圧は飽和条件)は図4(B)のようになる。MO
SFETQ15はVgsが0Vで固定されているため、
MOSFETQ15の波形よりIconstなる定電流を流
す。したがって、Ids=IconstとなるMOSFET
Q13,Q14のVgsをそれぞれVo6、Vo7とす
ると、Vrefはこの差分(Vo7−Vo6)となる。
【0029】図5に本発明の基準電圧発生回路を備えた
電源装置の実施例を示す。この電源装置は携帯電話など
の携帯機器に使用されるものであり、供給する電源電圧
VDDを基準電圧Vrefと比較することによって電源電圧
VDDの降下又は上昇を検出する検出回路を備えた電源装
置である。
【0030】図5に示されている回路は、その電源装置
における検出回路部分である。15はコンパレータで、
その反転入力端子にこの発明の基準電圧発生回路17が
接続され、基準電圧Vrefが印加される。電源であるバ
ッテリーからの出力電圧は電源端子VDDに印加され、そ
の電圧は分圧抵抗19aと19bによって分圧されてコ
ンパレータ15の非反転入力端子に入力される。
【0031】基準電圧発生回路17は、例えば図1
(A)、図2(A)に示されたものであり、その電源V
DDとしてはこの電源装置におけるバッテリーが使用され
る。ここで、コンパレータ15、基準電圧発生回路17
及び分圧抵抗19a,19bにより検出回路を構成して
いる。
【0032】この電源装置において、バッテリーの電圧
が高く、分圧抵抗19a,19bにより分圧された電圧
が基準電圧Vrefよりも高いときはコンパレータ15の
出力がHを維持し、バッテリーの電圧が降下してきて分
圧抵抗19a,19bにより分圧された電圧が基準電圧
Vref以下になってくるとコンパレータ15の出力がL
になる。コンパレータ15の出力を携帯電話等の使用機
器に表示することによりバッテリーの電圧が所定値以下
になったことを知らせることができる。この用途におい
て、Vrefとして、温度変化などに対し高い安定性が要
求されるが、本発明のVrefを用いれば要求を満たすこ
とができる。
【0033】このような検出回路を複数設け、互いに基
準電圧Vrefを異ならせたり、分圧抵抗19a,19b
の分圧比を異ならせたりして、それぞれの検出回路が検
出する電圧値を異ならせることにより、バッテリーの電
圧状態をより詳しく表示できるようになる。
【0034】図6は本発明の基準電圧発生回路を備えた
定電圧電源の一例を示す回路図である。電源21からの
電源を負荷23に安定して供給すべく、定電圧回路25
が設けられている。定電圧回路25は、電源21が接続
される入力端子(Vbat)27、基準電圧発生回路(Vr
ef)29、オペアンプ(OPAMP)31、Pチャネル
MOSトランジスタからなる出力トランジスタ(DR
V)33、分圧抵抗R1,R2及び出力端子(Vout)
35を備えている。
【0035】定電圧回路25のオペアンプ31では、出
力端子が出力トランジスタ33のゲート電極に接続さ
れ、反転入力端子に基準電圧発生回路29から基準電圧
Vrefが印加され、非反転入力端子に出力電圧Voutを抵
抗R1とR2で分圧した電圧が印加され、出力電圧Vou
tが抵抗R1とR2により分圧された電圧が基準電圧に
等しくなるように制御される。本発明による基準電圧発
生回路29により、安定した基準電圧Vrefを供給する
ことにより、安定した出力電圧を供給することができる
ようになる。本発明の基準電圧発生回路が適用される装
置や機器は、上に示した電源装置に限らず、安定した基
準電圧が必要とされるものであればすべて適用すること
ができる。
【0036】
【発明の効果】請求項1の基準電圧発生回路によれば、
出力を取り出すためにMOSFETを2個以上直列に接
続した回路で、そのMOSFETのうち少なくとも1個
はフローティングゲートとコントロールゲートを備えた
素子としたので、素子完成後にフローティングゲートへ
電荷を注入することによってしきい値電圧を調整又は変
更することができるようになる。請求項2の基準電圧発
生回路によれば、フローティングゲートとコントロール
ゲートを備えた素子ではフローティングゲートへの電荷
注入量によりしきい値電圧を設定するので、素子完成後
にしきい値電圧を設定することができるため、イオン注
入工程でしきい値電圧を決定する方法に比べるとVref
値の決定から製品納入までの期間が短かくてすむ。請求
項3の基準電圧発生回路によれば、フローティングゲー
トとコントロールゲートを備えた素子を複数個備え、そ
れらの素子はチャネルプロファイルを同一にすることが
できるので、プロセスばらつきや温度に対する依存性を
排除して高精度で安定した基準電圧発生回路とすること
ができる。請求項4,5の基準電圧発生回路によれば、
フローティングゲートとコントロールゲートを備えた素
子を複数個備え、それらの素子はチャネルプロファイル
を同一にすることができるので、プロセスばらつきや温
度に対する依存性を排除してさらに高精度で安定した基
準電圧発生回路とすることができる。また、初期しきい
値電圧がデプレッション側にある素子をデプレッション
型トランジスタとして使用する場合には、その素子には
チャージ注入を省略することができる。初期しきい値電
圧がエンハンスメント側にある素子をエンハンスメント
型トランジスタとして使用する場合にもその素子にはチ
ャージ注入を省略することができる。請求項6の基準電
圧発生回路によれば、定電流源となるデプレッション型
MOSFETもフローティングゲートとコントロールゲ
ートを備えた素子とし、そのフローティングゲートへの
電荷注入量によりデプレッション型に設定したので、チ
ャネルドープによりデプレッション型にする従来の方法
より後の工程でデプレッション型に設定することがで
き、仕様決定から製品納入までの期間を短縮することが
できる。請求項7の電源装置によれば、電源電圧と比較
するための基準電圧を発生する回路として本発明の基準
電圧発生回路を備えたので、高精度で安定した基準電圧
を使用することができ、性能の優れた電源装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Nチャネル型MOSFETを用いた2トランジ
スタ型基準電圧発生回路の実施例を示す図で、(A)は
回路図、(B)はその動作を示す波形図である。
【図2】Nチャネル型MOSFETを用いた3トランジ
スタ型基準電圧発生回路の実施例を示す図で、(A)は
回路図、(B)はその動作を示す波形図である。
【図3】Pチャネル型MOSFETを用いた2トランジ
スタ型基準電圧発生回路の実施例を示す図で、(A)は
回路図、(B)はその動作を示す波形図である。
【図4】Pチャネル型MOSFETを用いた3トランジ
スタ型基準電圧発生回路の実施例を示す図で、(A)は
回路図、(B)はその動作を示す波形図である。
【図5】電源装置の一実施例を示す回路図である。
【図6】電源装置の他の実施例を示す回路図である。
【図7】従来の基準電圧発生回路の一例を示す図で、
(A)は回路図、(B)はその動作を示す波形図であ
る。
【図8】従来の基準電圧発生回路の他の例を示す図で、
(A)は回路図、(B)はその動作を示す波形図であ
る。
【図9】従来の基準電圧発生回路における出力電圧の変
化を示す波形図で、(A)はしきい値電圧Vtがばらつ
いた場合、(B)はしきい値電圧やモビリティーの温度
特性がばらついた場合を示している。
【符号の説明】
Q6,Q7,Q9,Q10,Q11,Q12,Q13,
Q14フローティングゲート及びコントロールゲートを
持つMOSFET Q8,Q15フローティングゲートをもたないデプレッ
ション型MOSFET 17,29 基準電圧発生回路 45,31 コンパレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中西 啓哲 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 5F038 AV06 BB02 BB04 BB05 EZ20 5F048 AB08 AC01 BB14 5H420 NA16 NB02 NB14 NB16 NB25 NC15 NC33 NE23

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MOSFETを2個以上直列に接続し、
    いずれかの接続点より出力を取り出す基準電圧発生回路
    において、 前記MOSFETのうち少なくとも1個はフローティン
    グゲートとコントロールゲートを備えた素子であること
    を特徴とする基準電圧発生回路。
  2. 【請求項2】 フローティングゲートとコントロールゲ
    ートを備えた前記素子のうち少なくとも1つは、フロー
    ティングゲートへの電荷注入量によりしきい値電圧が設
    定されている請求項1に記載の基準電圧発生回路。
  3. 【請求項3】 フローティングゲートとコントロールゲ
    ートを備えた素子を複数個備え、 それらの素子はしきい値電圧がフローティングゲートの
    形状とフローティングゲートへの電荷注入量の一方又は
    両方により設定されている請求項1に記載の基準電圧発
    生回路。
  4. 【請求項4】 フローティングゲートとコントロールゲ
    ートを備えた素子を複数個備え、それらの素子はチャネ
    ルドープ量が等しく、初期しきい値電圧がデプレッショ
    ン側である請求項1から3に記載の基準電圧発生回路。
  5. 【請求項5】 フローティングゲートとコントロールゲ
    ートを備えた素子を複数個備え、それらの素子はチャネ
    ルドープ量が等しく、初期しきい値電圧がエンハンスメ
    ント側である請求項1から3に記載の基準電圧発生回
    路。
  6. 【請求項6】 前記MOSFETのうち少なくとも1個
    はデプレッション型であり、そのゲートとソースが短絡
    されて定電流源となっており、かつ、 そのデプレッション型MOSFETもフローティングゲ
    ートとコントロールゲートを備えた素子であり、そのフ
    ローティングゲートへの電荷注入量によりデプレッショ
    ン型に設定されている請求項1から5のいずれかに記載
    の基準電圧発生回路。
  7. 【請求項7】 供給する電源電圧を基準電圧と比較する
    ことによって電源電圧を検出する検出回路を備えた電源
    装置において、 前記基準電圧を発生する回路として請求項1から6のい
    ずれかに記載の基準電圧発生回路を備えたことを特徴と
    する電源装置。
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