JP2002228863A - 光結合構造 - Google Patents
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Abstract
の結合効率を改善する。 【解決手段】 石英光導波路10は単一モード光導波路
であり、そのコア12は元々、矩形である。石英光導波
路10の、光ファイバ20に接する所定長さ部分16
で、コア12の横幅がテーパ状に細くなる。そのテーパ
部16で、コア12の厚み幅は不変である。
Description
バを相互に光学結合する光結合構造に関し、より具体的
には、単一モードの平面光導波路と単一モードの光ファ
イバを光学的に結合する光結合構造に関する。
の光信号を同時に伝送することで、伝送容量を波長の数
だけ増やすことができる波長分割多重(Wavelng
thDivision Multiplexing:W
DM)光通信システムは、近年急速に進展しつつある。
する光デバイス、例えば、2つの異なる波長の信号を合
波又は分波するWDM合分波器、数10波長の信号光を
一括で合波又は分波するアレイ導波路格子(Array
ed WaveguideGrating:AWG)の
重要度が高まっている。
を用いて実現されている。中距離以上の光通信システム
では、低損失伝送が可能なシングルモード伝搬石英光フ
ァイバが伝送路として用いられており、同じ石英系の材
料からなる石英光導波路と石英光ファイバは、直接、接
合するだけで低損失の光結合が可能であるからである。
る所謂シングルモードファイバ(Single Mod
e Fiber:SMF)及びそれと同様に広く用いら
れている分散シフトファイバ(Dispersion
Shifted Fiber:DSF)のモードフィー
ルド直径(Mode Field Deameter:
MFD)は、共に、9.5±1μm程度である。
くするには、石英光導波路の導波路パラメータを光ファ
イバの導波路パラメータと同程度にするのがよいと考え
られている。即ち、石英光導波路のコアとクラッドの比
屈折率差△を0.3%程度、コア形状を一辺が8μm程
度の正方形として、MFDを光ファイバのそれと同程
度、即ち、9.5μm程度とすることが好ましいと考え
られている。
率差Δが大きくなる傾向にある。WDM合分波器及びA
WGなどの石英光導波路デバイスは、曲線導波路を組み
合わせた光デバイスである。その曲線導波路の曲げ損失
は、曲率半径が小さくなるほど、大きくなる。比屈折率
差△を大きくすることにより、光の閉じ込めが強くな
り、その結果、曲率半径を小さくしても曲げ損失が増加
しにくくなる。すなわち、比屈折率差△を大きくするこ
とにより、デバイス面積を小さくすることができる。
波を超えるようになると、比屈折率差△を0.6%程度
とやや大きめにしても、従来の4インチ径の基板内で所
望のAWGデバイスを実現することが難しい。比屈折率
差△を1.5%程度と更に大きくした、所謂、高△石英
光導波路を採用すると、64波のAWGを4インチ程度
の基板内に納めることが可能となる。
波路のMFDは5μm程度と小さいので、石英光ファイ
バとの結合損失が大きくなってしまう。このような、曲
げ損失と結合損失の相反する関係を解決するために、石
英導波路の、光ファイバとの光結合部分のコアの屈折率
を下げると共にコア径を大きくする方法が提案されてい
る。それは、熱拡散コア(Thermally Exp
anded Core;TEC)法と呼ばれている。具
体的には、石英光導波路と石英光ファイバを接合した
後、接合部付近の石英光導波路のコアを紫外線レーザな
どで局所的に加熱し、石英光導波路のコアにドーピング
された元素を拡散させる。これにより、石英光導波路の
接合部付近では、コアの屈折率が下がると共にコア径が
拡大し、その結果、MFDが大きくなり、結合損失が低
下する。
る石英光導波路のコアのパターニングの際に、石英光導
波路のコア幅を接合部付近のみで拡大し、基本モードの
MFDが石英光ファイバのMFDに近くなるようにす
る。
導波路と石英光ファイバの接合部毎に最低1回の局所加
熱プロセスが必要である。AWGなどのように接合箇所
が多数の光デバイスでは、局所加熱プロセス数が増加
し、極めて面倒である。また、この方法では、一旦、過
剰に加熱してしまうと、その後に修整することが不可能
である。
箇所があっても、コアのパターニングにより一括形成が
可能である。しかし、接合部では、石英光導波路は、接
合部分、すなわちコア径を拡張した部分でマルチモード
導波路となっており、高次の横モードが発生することが
避けられない。この高次モードに移行した光は、シング
ルモードの石英光ファイバに結合することができない
か、ほとんど結合しないので、結合効率が低くなる。
き、且つ、高い結合効率を達成する光結合構造を提示す
ることを目的とする。
モード光ファイバに高効率に光結合する光結合構造を提
示することを目的とする。
は、平面光導波路と光ファイバとを結合する構造であっ
て、当該平面光導波路の、当該光ファイバと対面する所
定長さ部分において当該平面光導波路の横方向及び深さ
方向の少なくとも一方の幅を当該光ファイバに近付くに
従い小さくすると共に、先端の幅を当該光ファイバのコ
ア径よりも小さくしたことを特徴とする。
ファイバとを高い効率で光結合できる。当該平面光導波
路の横方向及び深さ方向の少なくとも一方の幅を当該光
ファイバに近付くに従い細くすればよいので、比較的簡
単に形成できる。特に、当該平面光導波路の横方向の幅
を当該光ファイバに近付くに従い細くするのは、極めて
容易であり、多数の光結合部が必要な場合でも一括形成
が可能であり、安価に形成可能である。
からなり、当該光ファイバが単一モード光ファイバから
なる場合に、より有益である。
ァイバの比屈折率差より大きい場合でも、テーパ構造が
両者の伝搬定数を接近させる作用を果たし、光結合を容
易にする。その結果、高Δの平面光導波路を利用できる
ようになるので、それを使用する光デバイスを小型化で
きる。
明する。
し、図2(A)は、図1のA−A線の断面図(中央断面
図)を示し、図2(B)は図1のB−B線から見た断面
図(横断面図)を示す。理解を容易にするために、図1
では、導波路のコア部分を実線で示し、それ以外を破線
で示してある。
さ及び幅が4.5μmの矩形であり、石英ファイバ20
のコア22は直径が9μmである。本実施例では、石英
光導波路10及び光ファイバ20は共に、単一モードの
光導波路である。石英光導波路10のコア12の屈折率
は1.4657で、クラッド14の屈折率は1.444
0である。従って、比屈折率差△は約1.5%である。
石英光ファイバ20のコア22の屈折率は1.4488
で、クラッド24の屈折率は1.4440である。従っ
て、その比屈折率差Δは約0.33%である。
0のコア12と石英光ファイバ20のコア22は対面し
ている。本実施例では、石英光導波路10の、光ファイ
バ20に接する約1000μの長さ部分16で、コア1
2は、図2(B)に示すように、横幅方向でテーパ状に
細くなる。そのテーパ部16も、図2(A)に示すよう
に、厚み方向では一定のコア幅になっている。コア12
の先端の横幅は、例えば0.5μmである。コア12
の、このような横方向面内でのテーパ形状は、石英基板
上にコア12を形成する際に、ホトリソグラフ法で容易
に形成できる。
ールド径は、テーパ部16を進行するに従い、小さくな
る。図3は、各部での幅方向及び厚み方向のフィールド
分布を示す。これから、幅方向でフィールド径が非常に
小さくなっていることが分かる。図3(A),(B),
(C)は厚み方向内でのフィールド分布を示し、同
(D)、(E)、(F)は、横幅方向のフィールド分布
を示す。縦軸は、相対的な光強度を示し、横幅は距離の
相対値を示す。
た場合の、TEモードの光ファイバ20への結合損失を
示す。横軸は、コア12の先端部の横幅を示し、縦軸は
結合損失を示す。いうまでもないが、結合損失が小さい
ほど好ましい。図4から容易に理解できるように、コア
12の先端の横幅を小さくする程、結合損失が少なくな
り、0.5dB以下の結合損失も容易に実現できてい
る。
m付近である場合に、結合損失の極小値が存在する。そ
の結合損失は1.02dB、即ち、20.9%の損失で
ある。これは、コア径を大きくする従来例における高次
モード変換による結合損失の最小値に相当する。これに
対し、コア12の先端の横幅を2μm以下に少なくして
も結合損失は減少し、特に、0。5μm以下で結合損失
は0.40dB、損失にして8.8%となり、非常に小
さくなる。これ以上、コア12の先端横幅を小さくする
と、エッチング時の先端の変形や欠損が発生し易くな
り、パターニングによる形成が困難になるので、実質的
には、この0.40dBが最小の結合損失である。勿
論、製造技術の向上により、コア12の先端横幅を小さ
く出来れば、結合損失がより小さくなる可能性がある。
は、光はシングルモードで伝搬し、その時のモードフィ
ールド径は約5μmである。テーパ部16では、コア1
2の横幅が徐々に減少しているので、光は徐々に放射モ
ードに移行する。テーパ部16の長さが1000μmと
十分に長いので、基本導波モードから放射モードへの移
行は断熱的(adiabatic)に起こり、そのモー
ド変換による損失は極めて小さい。放射モードは、コア
12内に閉じ込められないので、徐々にそのMFDが大
きくなる。図3に示すように、伝搬光のフィールドパタ
ーンは幅方向と厚み方向で僅かに違いが発生するが、共
に、略ガウス分布で近似できる形を保つ。テーパ部16
の先端では、MFDは幅及び厚み方向の平均値で約9.
0μmとなり、光ファイバ20のMFDである約9.5
μmに近い値となっている。テーパ部16の形状は、左
右及び上下とも対称形であるので、放射モードの進行方
向自体は、導波モードのそれと一致しており、ほとんど
全ての光が放射モードに移行した後も、光の進行方向は
変化しない。これらが、図4に示すように、コア12の
先端幅を極度に小さくする程、結合損失が少なくなる理
由であると考えられる。
場合、コア12を伝搬する光は、最終的に放射モードと
して外部に放射される。通常、石英光導波路10の側面
を光ファイバ20の端面に密着させるので、図4から
も、光ファイバ20への結合損失を大きくすることはな
いと推測される。
ンダ干渉計からなる平面光回路と光ファイバとの光結合
に本実施例を適用した場合の平面図を示す。30は石英
基板上に主として石英で形成される平面光回路であり、
その両端面に光ファイバ32,34,36,38が当接
する。平面光回路30の端面近辺で、平面光回路30の
コアを、図1及び図2に図示したようなテーパ形状に加
工しておく。
外にも、アレイ導波路格子の入力部及び出力部にも本実
施例を適用できることは明らかである。特に、AWGの
ように大面積が必要な石英光導波路と多数の石英光ファ
イバを接合する必要がある光回路モジュールでは、より
大きな効果を得ることができる。平面光回路を積層した
多層の平面光回路に本実施例を適用できることもまた、
明らかである。
ングルモード光ファイバに高い結合効率で光を入射でき
る。
に、本発明によれば、非常に簡単な構造でありながら、
高い結合効率で平面光導波路からシングルモード光ファ
イバに光を入射できるようになる。
回路の平面内で細くすることにより、非常に簡単に平面
光導波路のコア先端部分をテーパ状に細くすることがで
きる。簡単な方法で光導波路の先端部分をテーパ状に加
工できる。
比屈折率差より大きい場合でも、テーパ構造が両者のモ
ードフィールド径を接近させる作用を果たし、光結合を
容易にする。その結果、高Δの平面光導波路を利用でき
るようになるので、それを使用する光デバイスを小型化
できる。
る。
(B)は図1のB−B線から見た横断面図である。
ルド分布の変化を示す模式図である。
回路と光ファイバとの光結合に本実施例を適用した場合
の平面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 平面光導波路と光ファイバとを結合する
構造であって、当該平面光導波路の、当該光ファイバと
対面する所定長さ部分において当該平面光導波路の横方
向及び深さ方向の少なくとも一方の幅を当該光ファイバ
に近付くに従い小さくすると共に、先端の幅を当該光フ
ァイバのコア径よりも小さくしたことを特徴とする光結
合構造。 - 【請求項2】 当該所定長さ部分において、当該平面光
導波路の横方向の幅を当該光ファイバに近付くに従い細
くすると共に、先端の幅を当該光ファイバのコア径より
も小さくした請求項1に記載の光結合構造。 - 【請求項3】 当該平面光導波路が単一モードの光導波
路からなり、当該光ファイバが単一モード光ファイバか
らなる請求項1に記載の光結合構造。 - 【請求項4】 当該平面光導波路の比屈折率差が当該光
ファイバの比屈折率差より大きい請求項1に記載の光結
合構造。 - 【請求項5】 当該平面光導波路が石英導波路からな
り、当該光ファイバが石英光ファイバからなる請求項1
に記載の光結合構造。
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