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JP2002225672A - 車両用エアバッグの展開制御装置 - Google Patents

車両用エアバッグの展開制御装置

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JP2002225672A
JP2002225672A JP2001029265A JP2001029265A JP2002225672A JP 2002225672 A JP2002225672 A JP 2002225672A JP 2001029265 A JP2001029265 A JP 2001029265A JP 2001029265 A JP2001029265 A JP 2001029265A JP 2002225672 A JP2002225672 A JP 2002225672A
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JP
Japan
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pressure
airbag
occupant
reducing hole
vehicle
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JP2001029265A
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Yasuji Yamazaki
易治 山崎
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアバッグの展開制御に対して乗員移動量を
考慮することにより、乗員をより一層適正に保護するこ
とが可能な車両用エアバッグの展開制御装置を提供する
ことである。 【解決手段】 制御ユニット部23は、ベルトセンサ1
1、ポジションセンサ13、着座センサ15、シートベ
ルト引出量センサ19、及び圧力センサ21の検知結果
に基づいて、乗員移動量が第1の所定値に達するまでの
間、シートベルトの着用の有無、シート位置及び着座位
置に対応して決定された初期開度となるように減圧孔の
開度を制御する。また、制御ユニット部23は、乗員移
動量が第1の所定値から第2の所定値に達するまでの
間、エアバッグ内の圧力が乗員移動量に対応して予め決
定された所定の圧力特性にしたがって変化するように減
圧孔の開度を制御する。そして、制御ユニット部23
は、乗員移動量が第2の所定値に達すると、減圧孔が閉
状態となるように減圧孔の開度を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用エアバッグ
の展開制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の車両用エアバッグの展開制御装
置として、例えば特開平10−35405号公報に開示
されたよう装置が知られている。この車両用エアバッグ
の展開制御装置は、ガスジェネレータ及び折り畳まれた
エアバッグを収容するケースにガスジェネレータからの
発生ガスを外部に逃がす減圧孔が設けられており、この
減圧孔の開度を調整するバルブを動かすアクチュエータ
と、車室内温度を検出する温度センサの信号と乗員の着
座位置を検出する着座センサの信号とに応じてアクチュ
エータを作動させ減圧孔の開度を可変的に制御するコン
トローラとを備えている。これにより、ガスジェネレー
タがどのような温度条件で作動しても、エアバッグを膨
張させるガス圧が正常範囲内となるよう減圧孔の開度が
適切に制御されると共に、乗員の着座位置に応じて常に
エアバッグが乗員にやわらかく当たるようエアバッグ膨
張用のガス圧が適切に制御されることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、乗員を
より一層適正に保護することが可能なエアバッグの展開
制御について鋭意研究を行った結果、エアバッグの展開
制御に対して乗員の着座位置だけではなく、車両の衝突
(前面衝突)にともなう乗員(頭部)の車両前方への移
動量(乗員移動量)を考慮する必要があることを新たに
見出した。
【0004】本発明の課題は、エアバッグの展開制御に
対して乗員移動量を考慮して、乗員をより一層適正に保
護することが可能な車両用エアバッグの展開制御装置を
提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の車両用エ
アバッグの展開制御装置は、ガスジェネレータ及び折り
畳まれたエアバッグを収容するケースにガスジェネレー
タからの発生ガスを外部に逃がす減圧孔が設けられてお
り、減圧孔の開度を調整するバルブと、バルブを駆動す
るアクチュエータと、アクチュエータを駆動し、減圧孔
の開度を制御する減圧孔開度制御手段とを備えた車両用
エアバッグの展開制御装置であって、乗員がシートベル
トを着用しているか否かを検知する着用状態検知手段
と、車両前後方向におけるシート位置を検知するシート
位置検知手段と、乗員の着座位置を検知する着座位置検
知手段と、車両前方への乗員移動量を検知する乗員移動
量検知手段と、エアバッグ内の圧力を検知するエアバッ
グ内圧検知手段とを備えており、減圧孔開度制御手段
は、着用状態検知手段にて検知されたシートベルトの着
用の有無と、シート位置検知手段にて検知されたシート
位置と、着座位置検知手段にて検知された着座位置と、
乗員移動量検知手段にて検知された乗員移動量と、エア
バッグ内圧検知手段にて検知された圧力とに基づいて、
車両が衝突したときの乗員移動量が第1の所定値に達す
るまでの間、シートベルトの着用の有無、シート位置及
び着座位置に対応して決定された初期開度となるように
減圧孔の開度を制御することを特徴とする。
【0006】この請求項1記載の車両用エアバッグの展
開制御装置によれば、車両の衝突により乗員が前方に移
動し始めて、乗員移動量が第1の所定値に達するまでの
間、シートベルトの着用の有無、シート位置及び着座位
置に対応して決定された初期開度となるように減圧孔の
開度が制御される。これにより、乗員の着座状態に応じ
てエアバッグ膨張用のガス圧が調整されて、乗員(頭
部)がエアバッグに接触する際のエアバッグの抗力が適
切に制御されることになり、乗員(頭部)に過大な押圧
力が与えられるのを防止することができる。
【0007】また、請求項2記載の車両用エアバッグの
展開制御装置は、減圧孔開度制御手段が更に乗員移動量
が第1の所定値から第2の所定値に達するまでの間、エ
アバッグ内の圧力が乗員移動量に対応して予め決定され
た所定の圧力特性にしたがって変化するように減圧孔の
開度を制御することを特徴とする。
【0008】この請求項2記載の車両用エアバッグの展
開制御装置によれば、乗員が前方に移動して、乗員移動
量が第1の所定値から第2の所定値に達するまでの間、
エアバッグ内の圧力が乗員移動量に対応して予め決定さ
れた所定の圧力特性にしたがって変化するように減圧孔
の開度が制御される。これにより、エアバッグの抗力が
乗員移動量に応じて適切に制御されることになり、乗員
(頭部)を所望の減速度で減速することができる。
【0009】また、請求項3記載の車両用エアバッグの
展開制御装置は、減圧孔開度制御手段が更に乗員移動量
が第2の所定値に達すると、減圧孔が閉状態となるよう
に減圧孔の開度を制御することを特徴とする。
【0010】この請求項3記載の車両用エアバッグの展
開制御装置によれば、乗員移動量が第2の所定値に達す
ると、減圧孔が閉状態となるように減圧孔の開度が制御
される。これにより、エアバッグ内に所定のガス圧が保
持されることになり、乗員(頭部)が車両側部材(ステ
アリングホイール、インストルメントパネル等)に衝突
するのを確実に防ぐことができる。これらの結果、車両
の衝突時において、乗員をより一層適正に保護すること
ができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
に係る車両用エアバッグの展開制御装置の実施の形態に
ついて説明する。なお、図面の説明において同一の要素
には同一の符号を付しており、重複する説明は省略す
る。
【0012】図1は、本実施の形態に係る車両用エアバ
ッグの展開制御装置の構成を示すブロック図である。こ
の車両用エアバッグの展開制御装置は、車両用エアバッ
グ装置1におけるエアバッグの展開を制御するためのも
のであり、ベルトセンサ11と、ポジションセンサ13
と、着座センサ15と、Gセンサ17と、シートベルト
引出量センサ19と、圧力センサ21と、車両用エアバ
ッグ装置1に含まれるエアバッグの展開状態を制御する
ための制御ユニット部23とを備えている。ベルトセン
サ11は、乗員がシートベルトを着用しているか否かを
検知するため検知手段(着用状態検知手段)である。ポ
ジションセンサ13は、車両前後方向におけるシート位
置(シートスライド位置)を検知するための検知手段
(シート位置検知手段)である。着座センサ15は、乗
員のシートにおける着座位置を検知するための検知手段
(着座位置検知手段)である。Gセンサ17は、車両
(車体)に作用する減速度を検出する検知手段である。
シートベルト引出量センサ19は、シートに着座してい
る乗員(頭部)の車両前方への移動量(乗員移動量)を
検知するための検知手段(乗員移動量検知手段)であ
る。圧力センサ21は、エアバッグ内の圧力(ガス圧)
を検知するための検知手段(エアバッグ内圧検知手段)
である。
【0013】ベルトセンサ11、ポジションセンサ1
3、着座センサ15、Gセンサ17、シートベルト引出
量センサ19、及び圧力センサ21は、制御ユニット部
23に接続されている。各センサ11,13,15,1
7,19,21における検知結果は、各センサ11,1
3,15,17,19,21の出力信号として制御ユニ
ット部23に入力される。なお、着座センサ15として
は、例えばレーダ又は超音波センサ又は映像認識装置等
が用いられ、着座している乗員の位置(例えば頭部を含
む上半身位置)を検知する。また、制御ユニット部23
は、車両用エアバッグ装置1のガスジェネレータ3及び
アクチュエータ8に接続され、ガスジェネレータ3及び
アクチュエータ8に対して制御信号を出力する。
【0014】制御ユニット部23は、中央演算ユニット
(CPU)25、ROM27、RAM29等を有してお
り、CPU25が制御ユニット部23全体の信号処理等
をつかさどる処理部となる。ROM27は、制御ユニッ
ト部23(CPU25)を制御するための制御プログラ
ム等を記憶する記憶部である。RAM29は、CPU2
5における各種演算の結果を読み出し可能に一時的に記
憶する。CPU25(制御ユニット部23)は、後述す
るエアバッグ展開制御処理のための制御プログラムをR
OM27から読み出し、この制御プログラムに従った処
理を行うことで、減圧孔開度制御手段として機能する。
【0015】次に、図2に基づいて、車両用エアバッグ
装置1の構成について説明する。図2は、本発明の実施
形態に係る車両用エアバッグ装置の構成を示す概略断面
図である。
【0016】車両用エアバッグ装置1は、上部が開口し
たほぼU字状断面形状のケース2と、このケース2内に
収納されたガスジェネレータ(インフレータ)3と、ケ
ース2内に折り畳まれた状態で収納されたエアバッグ4
と、ケース2の上部開口部を閉塞するリッド5とを備え
て構成されている。
【0017】車両用エアバッグ装置1は、ドライバ用の
ものとしてはステアリングハンドルの中央部に取付けら
れ、助手席乗員用のものとしては助手席前方のインスト
ルメントパネル部に取付けられる。車両用エアバッグ装
置1は、ガスジェネレータ3が作動し、その発生ガスに
てエアバッグ4がリッド5を押し開いて膨張し、前倒し
てくる乗員の頭部及び上半身部を膨張したエアバッグ4
にて受け止めるようになっている。リッド5には破断部
5aが設けられている。ガスジェネレータ3の発生ガス
にてエアバッグ4が膨張したとき、その圧力にてリッド
5が破断部5aから破断してリッド5が前縁部を中心と
して上向きに回動して開き、エアバッグ4が膨張展開す
ることになる。なお、車両用エアバッグ装置1の作動時
リッド5を開放させる手段は、リッド5に破断部5aを
設ける構成に限らず、例えばリッド5の後部をケース2
に固定するピン5bを内圧が設定値を越えたとき剪断す
るシヤーピンにて構成する等、既知の構成を採用でき
る。
【0018】ケース2には、ガスジェネレータ3から発
生したガスの一部をケース2の外部に逃がす減圧孔6が
形成されている。この減圧孔6には、その開度を調整す
るバルブ7が設けられている。バルブ7により減圧孔6
の開度を調節することにより、エアバッグ4内の圧力
(ガス圧)を制御することが可能となる。このバルブ7
には、アクチュエータ8が接続されており、バルブ7は
アクチュエータ8により駆動される。
【0019】ガスジェネレータ3は、図1に示されるよ
うに、制御ユニット部23に接続されており、制御ユニ
ット部23から送られる制御信号に基づいてその作動状
態が制御されることになる。制御ユニット部23は、G
センサ17によって検出された減速度に基づき、車両が
衝突状態となったか否かを判別し、車両の衝突時に、ガ
スジェネレータ3を作動させるように制御信号を出力す
る。これにより、ガスジェネレータ3が作動してエアバ
ッグ4が展開する。また、アクチュエータ8も、ガスジ
ェネレータ3と同様に、制御ユニット部23に接続され
ており、制御ユニット部23から送られる制御信号に基
づいてその作動状態が制御されることになる。
【0020】次に、図3を参照して、制御ユニット部2
3(CPU25)にて実行されるエアバッグ展開制御処
理動作について説明する。このエアバッグ展開制御処理
動作は、ROM27に記憶された制御プログラムに基づ
いて実行される。
【0021】制御ユニット部23(CPU25)は、所
定サイクルごとに各センサ11,13,15,17,1
9,21からの出力を読み込んでいる。まず、制御ユニ
ット部23は、処理動作がスタートすると、S10に
て、ベルトセンサ11、ポジションセンサ13及び着座
センサ15からの出力信号に基づいて、シートベルトの
着用の有無、シート位置及び着座位置に対応した減圧孔
6の初期開度を決定する。例えば、シートベルトが着用
されており、シート位置が前方寄りの位置で且つ乗員が
シートに浅く(前方寄りの位置)着座している場合に
は、減圧孔6の初期開度は大きい値に設定される。一
方、シートベルトが着用されておらず、シート位置が後
方寄りの位置で且つ乗員がシートに深く(後方寄りの位
置)着座している場合には、減圧孔6の初期開度は小さ
い値に設定される。また、S10では、制御ユニット部
23が、減圧孔6の開度が決定した初期開度となるよう
にアクチュエータ8に対して制御信号を出力する。
【0022】次に、S11では、制御ユニット部23
は、シートベルト引出量センサ19からの出力信号に基
づいて、乗員移動量が第1の所定値(X−X1)に達し
たか否かを判断する。ここで、図4に基づいて、乗員移
動量について説明する。所定の基準位置X0から、シー
トSに着座している乗員(頭部)Pまでの距離を「X」
とし、同様に所定の基準位置X0から、エアバッグ4が
フル展開した状態でのエアバッグ4の先端(乗員(頭
部)が当たる部分)から少し乗員P寄りとなる位置まで
の距離を「X1」としている。そして、所定の基準位置
X0から、インストルメントパネルIから少し乗員P寄
りとなる位置までの距離を「X2」としている。従っ
て、S11では、車両の衝突にともない乗員(頭部)P
が車両前方に移動し、乗員(頭部)Pがフル展開状態の
エアバッグ4に当たる直前の位置まで移動したか否かが
判断されることになる。なお、図4においては、助手席
に着座した乗員Pに対するエアバッグ4及びインストル
メントパネルIとの位置関係に基づいて説明したが、運
転席に着座した乗員についても、インストルメントパネ
ルIをステアリングホイールに置き換えることにより、
同様に規定することができる。
【0023】乗員移動量が第1の所定値(X−X1)に
達した場合には(S11で「YES」)、S12に進
み、制御ユニット部23は、圧力センサ21からの出力
信号に基づいて、エアバッグ4内の圧力が乗員移動量に
対応して予め決定された所定の圧力特性にしたがって変
化するように減圧孔6の開度を決定する。この圧力特性
は、エアバッグ4内の圧力の目標値が乗員移動量に対し
て設定されており、マップ等の形でROM27に記憶さ
れている。圧力特性は、例えば図5に示されるように、
乗員移動量が第1の所定値(X−X1)から第2の所定
値(X−X2)まで変化する間、エアバッグ4内の圧力
が徐々に下がるように設定されている。なお、圧力特性
は、傾き等を適宜変更可能とされている。
【0024】制御ユニット部23は、現在の乗員移動量
に対応するエアバッグ4内の圧力の目標値をROM27
に記憶された圧力特性から読み込み、圧力センサ21に
て検知されるエアバッグ4内の圧力がこの目標値と一致
するように減圧孔6の開度を決定し、減圧孔6の開度が
決定した開度となるようにアクチュエータ8に対して制
御信号を出力する。これにより、エアバッグ4内の圧力
に基づいて、減圧孔6の開度がフィードバック制御され
ることになる。一方、乗員移動量が第1の所定値(X−
X1)に達していない場合には(S11で「NO」)、
S10にリターンして、減圧孔6の開度は上述した初期
開度とされる。
【0025】S13に進むと、制御ユニット部23は、
シートベルト引出量センサ19からの出力信号に基づい
て、乗員移動量が第2の所定値(X−X2)に達したか
否か、即ち乗員(頭部)PがインストルメントパネルI
に当たる直前の位置まで移動したか否かを判断する。
【0026】乗員移動量が第2の所定値(X−X2)に
達した場合には(S13で「YES」)、S14に進
み、制御ユニット部23は、減圧孔6の開度を閉状態に
決定し、バルブ7が減圧孔6を閉じるようにアクチュエ
ータ8に対して制御信号を出力する。一方、乗員移動量
が第2の所定値(X−X2)に達していない場合には
(S13で「NO」)、S12にリターンして、減圧孔
6の開度のフィードバック制御が継続されることにな
る。
【0027】なお、本実施の形態においては、車両の衝
突時、車体の減速度は一般に初期で小さく、衝突後半に
大きくなることから乗員の減速度も衝突後半に上昇する
ことを考慮して減圧孔6の開度を制御している。従っ
て、車体の減速度が小さくなるほど減圧孔6の開度を小
さくし、車体の減速度が大きくなるほど減圧孔6の開度
を大きくすることで、減速度の比較的小さい衝突初期に
は、減圧孔6の開度が小さくなってエアバッグ4の抗力
が大きくなる。そして、減速度が大きくなる衝突後半に
は、減圧孔6の開度が大きくなってエアバッグ4の抗力
が小さくなる。これにより、乗員をほぼ一定の減速度で
減速することができ、乗員を適正に保護することが可能
となる。
【0028】このように、本実施の形態に係る車両用エ
アバッグの展開制御装置においては、車両の衝突により
乗員Pが前方に移動し始めて、乗員移動量が第1の所定
値(X−X1)に達するまでの間、制御ユニット部23
により、シートベルトの着用の有無、シート位置及び着
座位置に対応して決定された初期開度となるように減圧
孔6の開度が制御されることになる。このため、乗員P
の着座状態に応じてエアバッグ4の膨張用のガス圧が調
整されて、乗員(頭部)Pがエアバッグ4に接触する際
のエアバッグ4の抗力が適切に制御されることになり、
乗員(頭部)Pに過大な押圧力を与えるのを防止するこ
とができる。
【0029】また、乗員Pが更に前方に移動して、乗員
移動量が第1の所定値(X−X1)から第2の所定値
(X−X2)に達するまでの間、制御ユニット部23に
より、エアバッグ4内の圧力が乗員移動量に対応して予
め決定された所定の圧力特性にしたがって変化するよう
に減圧孔6の開度、即ちガスジェネレータ3からの発生
ガスの流出量が制御されることになる。このため、エア
バッグ4の抗力が乗員移動量に応じて適切に制御される
ことになり、乗員(頭部)Pを所望の減速度で減速する
ことができる。
【0030】そして、乗員移動量が第2の所定値(X−
X2)に達すると、制御ユニット部23により、減圧孔
6が閉状態となるように減圧孔6の開度が制御されるこ
とになる。このため、エアバッグ4内に所定のガス圧が
保持されることになり、乗員(頭部)Pが車両側部材
(ステアリングホイール、インストルメントパネルI
等)に衝突するのを確実に防ぐことができる。
【0031】これらの結果、本実施の形態に係る車両用
エアバッグの展開制御装置によれば、エアバッグ4の展
開制御に対して乗員移動量を考慮することが可能とな
り、車両の衝突時において、乗員Pをより一層適正に保
護することができる。
【0032】本発明は、上述した実施の形態に限定され
るものではない。たとえば、第1の所定値(X−X1)
及び第2の所定値(X−X2)も、適宜変更して設定す
ることができる。
【0033】また、本実施の形態においては、エアバッ
グ内圧検知手段として圧力センサ21を用いているが、
この圧力センサ21を用いる代わりに、減圧孔6を介し
てケース2から流出する発生ガスの量を検知する流出量
センサを用いるようにしてもよい。
【0034】また、本実施の形態においては、乗員移動
量検知手段としてシートベルト引出量センサ19を用い
ているが、このシートベルト引出量センサ19の代わり
に、レーダ又は超音波センサ又は映像認識装置等の着座
センサ15を用いて、乗員(頭部)Pが衝突前の位置か
らどれだけ移動したかを検知するようにしてもよい。こ
の場合には、着座センサ15が乗員移動量検知手段と着
座位置検知手段として機能することになり、センサ(検
知手段)の数を削減することができ、システムの低コス
ト化が可能となる。
【0035】
【発明の効果】本発明の車両用エアバッグの展開制御装
置によれば、減圧孔開度制御手段が、着用状態検知手段
にて検知されたシートベルトの着用の有無と、シート位
置検知手段にて検知されたシート位置と、着座位置検知
手段にて検知された着座位置と、乗員移動量検知手段に
て検知された乗員移動量と、エアバッグ内圧検知手段に
て検知された圧力とに基づいて、車両が衝突したときの
乗員移動量が第1の所定値に達するまでの間、シートベ
ルトの着用の有無、シート位置及び着座位置に対応して
決定された初期開度となるように減圧孔の開度を制御
し、乗員移動量が第1の所定値から第2の所定値に達す
るまでの間、エアバッグ内の圧力が乗員移動量に対応し
て予め決定された所定の圧力特性にしたがって変化する
ように減圧孔の開度を制御し、乗員移動量が第2の所定
値に達すると、減圧孔が閉状態となるように減圧孔の開
度を制御するので、エアバッグの展開制御に対して乗員
移動量が考慮されることになり、乗員をより一層適正に
保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る車両用エアバッグの
展開制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る車両用エアバッグ装
置の構成を示す概略断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る車両用エアバッグの
展開制御装置に含まれる、減圧孔開度制御部にて実行さ
れるエアバッグ展開制御処理動作を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図4】エアバッグ及びインストルメントパネルと、乗
員との位置関係を示す説明図である。
【図5】エアバッグ内の圧力特性を示す線図である。
【符号の説明】
1…車両用エアバッグ装置、2…ケース、3…ガスジェ
ネレータ、4…エアバッグ、6…減圧孔、7…バルブ、
8…アクチュエータ、11…ベルトセンサ、13…ポジ
ションセンサ、15…着座センサ、17…Gセンサ、1
9…シートベルト引出量センサ、21…圧力センサ、2
3…制御ユニット部、I…インストルメントパネル、P
…乗員、S…シート。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスジェネレータ及び折り畳まれたエア
    バッグを収容するケースに前記ガスジェネレータからの
    発生ガスを外部に逃がす減圧孔が設けられており、 前記減圧孔の開度を調整するバルブと、 前記バルブを駆動するアクチュエータと、 前記アクチュエータを駆動し、前記減圧孔の開度を制御
    する減圧孔開度制御手段とを備えた車両用エアバッグの
    展開制御装置であって、 乗員がシートベルトを着用しているか否かを検知する着
    用状態検知手段と、 車両前後方向におけるシート位置を検知するシート位置
    検知手段と、 前記乗員の着座位置を検知する着座位置検知手段と、 車両前方への乗員移動量を検知する乗員移動量検知手段
    と、 前記エアバッグ内の圧力を検知するエアバッグ内圧検知
    手段とを備えており、 前記減圧孔開度制御手段は、前記着用状態検知手段にて
    検知された前記シートベルトの着用の有無と、前記シー
    ト位置検知手段にて検知された前記シート位置と、前記
    着座位置検知手段にて検知された前記着座位置と、前記
    乗員移動量検知手段にて検知された前記乗員移動量と、
    前記エアバッグ内圧検知手段にて検知された前記圧力と
    に基づいて、車両が衝突したときの前記乗員移動量が第
    1の所定値に達するまでの間、前記シートベルトの着用
    の有無、前記シート位置及び前記着座位置に対応して決
    定された初期開度となるように前記減圧孔の開度を制御
    することを特徴とする車両用エアバッグの展開制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記減圧孔開度制御手段は、更に、前記
    乗員移動量が前記第1の所定値から第2の所定値に達す
    るまでの間、前記エアバッグ内の前記圧力が前記乗員移
    動量に対応して予め決定された所定の圧力特性にしたが
    って変化するように前記減圧孔の開度を制御することを
    特徴とする請求項1記載の車両用エアバッグの展開制御
    装置。
  3. 【請求項3】 前記減圧孔開度制御手段は、更に、前記
    乗員移動量が前記第2の所定値に達すると、前記減圧孔
    が閉状態となるように前記減圧孔の開度を制御すること
    を特徴とする請求項2記載の車両用エアバッグの展開制
    御装置。
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