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JP2002215267A - 携帯型電子機器 - Google Patents

携帯型電子機器

Info

Publication number
JP2002215267A
JP2002215267A JP2001030705A JP2001030705A JP2002215267A JP 2002215267 A JP2002215267 A JP 2002215267A JP 2001030705 A JP2001030705 A JP 2001030705A JP 2001030705 A JP2001030705 A JP 2001030705A JP 2002215267 A JP2002215267 A JP 2002215267A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
upper case
case
power supply
lower case
opened
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001030705A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadahisa Sawano
忠久 澤野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Casio Computer Co Ltd filed Critical Casio Computer Co Ltd
Priority to JP2001030705A priority Critical patent/JP2002215267A/ja
Publication of JP2002215267A publication Critical patent/JP2002215267A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脚部を設ける必要がなく、上部ケースを開く
だけでキーボード部を自動的に傾けることができ、かつ
電源部を大きく形成しても邪魔にならないようにする。 【解決手段】 キーボード部6を有する下部ケース1上
に、表示部7を有する上部ケース2を重ね合わせると、
電源部3が各ケース1、2の後端部側に位置するので、
コンパクトに携帯できる。また、この状態でヒンジ部5
を中心に上部ケース2を下部ケース1の上方に開くと、
これに連動してリンク機構4が電源部3を下部ケース1
の後端部の下側に向けて移動させるので、電源部3を脚
部として使用できる。このため、従来のような別部品と
しての脚部を必要とせず、上部ケース2を開くだけでキ
ーボード部6を自動的に傾けることができ、しかも電源
部3を大きく形成しても、上部ケース2を開くときに、
電源部3が邪魔にならず、上部ケース2を十分な角度、
例えば180°程度に開くことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、携帯型電子機器
に関し、更に詳しくは携帯型電子機器のチルト構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、ラップトップ型のパーソナルコン
ピュータなどの携帯型電子機器においては、キーボード
部を有する下部ケースと、表示部を有する上部ケースと
を備え、この上部ケースが下部ケースに回動可能に取り
付けられ、使用するときに上部ケースを下部ケースの上
方に回動させて開き、携帯するときに上部ケースを回動
させて下部ケース上に重ね合わせて閉じるように構成さ
れている。このような携帯型電子機器では、キーボード
部の操作性を向上させるため、下部ケースの下面に脚部
を出没可能に設け、上部ケースを開いて使用するとき
に、下部ケースの脚部を突出させ、この脚部によってキ
ーボード部を下部ケースと共に傾けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな携帯型電子機器では、下部ケースに脚部を設けなけ
れば、キーボード部を傾けることができないため、部品
点数が多くなるという問題がある。また、この携帯型電
子機器では、電源を十分に確保するために、電源部を上
部ケースおよび下部ケースと別に形成して電源部を大き
く形成することが考えられているが、電源部を大きく形
成して上部ケースおよび下部ケースの後端部側に配置す
ると、上部ケースを開くときに電源部が邪魔になり、上
部ケースを十分な角度、例えば180°に開くことがで
きないという問題が生じる。
【0004】この発明の課題は、脚部を設ける必要がな
く、上部ケースを開くことによりキーボード部を自動的
に傾けることができると共に、電源部を大きく形成して
も、上部ケースを開くときに電源部が邪魔にならない携
帯型電子機器を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明の
携帯型電子機器は、キーボード部を有する下部ケース
と、表示部を有し、前記下部ケースに回動可能に取り付
けられて前記下部ケース上に重なり合う上部ケースと、
この上部ケースが前記下部ケース上に重なり合って閉じ
た状態のときに、前記下部ケースと前記上部ケースとの
各後端部側に位置する電源部と、前記上部ケースの開動
作に連動して前記電源部を前記下部ケースの後端部の下
側に向けて移動させるリンク機構とを備えたことを特徴
とする。
【0006】この発明によれば、上部ケースを下部ケー
ス上に重ね合わせると、電源部が各ケースの後端部側に
位置するので、コンパクトに携帯することができ、また
この状態で上部ケースを下部ケースの上方に開くと、こ
れに連動してリンク機構が電源部を下部ケースの後端部
の下側に向けて移動させるので、電源部を脚部として使
用することができる。このため、従来のような別部品と
しての脚部を必要とせず、上部ケースを開くことにより
キーボード部を自動的に傾けることができると共に、電
源部を大きく形成しても、上部ケースを開くときに、電
源部が邪魔にならず、上部ケースを十分な角度、例えば
180°程度に開くことができる。
【0007】また、請求項2に記載の発明の携帯型電子
機器は、キーボード部を有する下部ケースと、表示部を
有し、前記下部ケースに回動可能に取り付けられて前記
下部ケース上に重なり合う上部ケースと、この上部ケー
スが前記下部ケース上に重なり合って閉じた状態のとき
に、前記下部ケースと前記上部ケースとの各後端部側に
位置する電源部と、前記上部ケースの開閉動作に連動し
て動作するカム機構と、前記上部ケースを開くときに前
記カム機構の動作に連動して前記電源部を前記下部ケー
スの後端部の下側に向けて移動させるリンク機構とを備
えたことを特徴とする。
【0008】この発明によれば、請求項1に記載の発明
と同様、上部ケースを下部ケース上に重ね合わせると、
電源部が各ケースの後端部側に位置するので、コンパク
トに携帯することができ、またこの状態で上部ケースを
下部ケースの上方に開くと、これに連動してカム機構が
動作し、このカム機構の動作に連動してリンク機構が電
源部を下部ケースの後端部の下側に向けて移動させるの
で、電源部を脚部として使用することができる。このた
め、従来のような別部品としての脚部を必要とせず、上
部ケースを開くことによりキーボード部を自動的に傾け
ることができると共に、電源部を大きく形成しても、上
部ケースを開くときに、電源部が邪魔にならず、上部ケ
ースを十分な角度、例えば180°程度に開くことがで
きる。この場合、請求項3に記載のごとく、前記下部ケ
ースと前記上部ケースとがほぼ180°に開くことによ
り、使用時に使用者が表示部を見ながらキーボード部を
操作することができると共に、相手の人も表示部を反対
側から同時に見ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]以下、図1〜図
8を参照して、この発明の携帯型電子機器の第1実施形
態について説明する。この携帯型電子機器は、ラップト
ップ型のパーソナルコンピュータであり、図1に示すよ
うに、下部ケース1、上部ケース2、電源部3、および
リンク機構4を備え、上部ケース2が下部ケース1上に
重なり合うように、上部ケース2の後端部が下部ケース
1の後端部上にヒンジ部5により回動可能に取り付けら
れていると共に、電源部3がリンク機構4により下部ケ
ース1と上部ケース2との各後端部側に位置してその上
下方向に移動するように構成されている。
【0010】この場合、下部ケース1の上面には、図4
に示すように、キーボード部6が設けられている。この
キーボード部6には、文字キー、カーソルキー、数字キ
ー、ファンクションキーなどの各種のキーが配列されて
いる。また、この下部ケース1の上面に対向する上部ケ
ース2の対向面(図4では上面)には、表示部7が設け
られている。この表示部7は、液晶表示装置やEL(エ
レクトロルミネッセンス)表示装置などの平面型ディス
プレイである。ヒンジ部5は、上部ケース2の後端部
(図2では右端部)の両側に設けられた上部突出部5a
と、下部ケース1の後端部(図2では右端部)上に設け
られた下部突出部5bとを有し、上部ケース2の上部突
出部5aを下部ケース1の下部突出部5b間に配置した
状態で、図4および図5に示すように、上部突出部5a
と下部突出部5bとを軸5cによって回動可能に取り付
けた構造になっている。電源部3は、内部に電池(図示
せず)を収納するほぼ円筒状のケースであり、図3に示
すように、その外周面の直径が下部ケース1と上部ケー
ス2とを重ね合わせた全体の厚さとほぼ同じで大きさに
形成されている。
【0011】リンク機構4は、図1および図4に示すよ
うに、電源部3の両端部に設けられたアーム部8と、上
部ケース2の後部側の両側面に設けられたガイド溝9
と、アーム部8に設けられてガイド溝9内を移動する連
結ピン10とからなり、上部ケース2を下部ケース1上
に重ね合わせて閉じたときに、電源部3が各ケース1、
2の後端部側にその上下方向に突出することなく位置
し、かつヒンジ部5を中心に上部ケース2が回動する上
部ケース2の開閉動作に連動して電源部3が下部ケース
1の後端面に沿って上下方向に移動するように構成され
ている。すなわち、このリンク機構4は、上部ケース2
が回動して開くときに、これに連動して電源部3を下部
ケース1の後端部の下側に向けて移動させる。
【0012】この場合、上部ケース2の上部突出部5a
は、その後端部(図3では右端部)が円弧状に形成され
ている。また、下部ケース1およびその下部突出部5b
の各後端面のうち、下部突出部5bの後端面は、図3お
よび図5に示すように、電源部3側に向けて突出し、上
部ケース2が下部ケース1上に重なり合った状態のとき
に、電源部3の外周面の上部側が密接する曲面に形成さ
れている。また、下部ケース1の後端面は、図5に示す
ように、上部ケース2が所定角度(例えば120°前
後)に開くときに、電源部3をほぼ垂直下方に向けてガ
イドし、かつ図8に示すように、上部ケース2がほぼ1
80°に開くときに、電源部3を下部ケース1の下側に
逃がす曲面に形成されている。
【0013】このような携帯型電子機器では、ヒンジ部
5を中心に上部ケース2を回動させて閉じると、図1お
よび図3に示すように、上部ケース2が下部ケース1上
に重なり合い、リング機構4の連結ピン10が上部ケー
ス2のガイド溝9の後端部(図3では右端部)に位置す
るので、電源部3が下部ケース1と上部ケース2との各
後端面側にその上下に突出することなく配置され、これ
によりコンパクトに携帯することができる。また、使用
するときには、ヒンジ部5を中心に上部ケース2を回動
させて下部ケース1の上方に所定角度(例えば120°
前後)に開くと、図4に示すように、下部ケース1のキ
ーボード部6および上部ケース2の表示部7とが露出
し、これにより使用することができる。
【0014】このときには、図4および図5に示すよう
に、リンク機構4の連結ピン10が上部ケース2のガイ
ド溝9内を移動してガイド溝9の前端部側(図5では上
端部側)に当接することにより、アーム部8が電源部3
を下部ケース1の後端面に沿って押し下げるので、電源
部3の下部側が下部ケース1の下方に突出し、この突出
した電源部3が卓上(図示せず)に当接して下部ケース
1の後端部を押し上げる。これにより、下部ケース1が
前下がりに傾斜するので、キーボード部6も前下がりに
傾斜する。この傾斜角度は、上部ケース2の開き角度が
大きくなるに従って次第に大きくなり、上部ケース2が
180°に開いたときに最大となり、この状態で上部ケ
ース2を閉じる方向に回動させて上部ケース2の開き角
度を小さくしても、最大の傾斜角度を維持する。これに
より、キーボード部6の傾斜角度を上部ケース2の開閉
操作によって調節することができる。
【0015】すなわち、上部ケース2を一度180°に
開くと、図8に示すように、リンク機構4の連結ピン1
0がガイド溝9の前端部(同図では右端部)に当接した
状態で、上部ケース2がアーム部8を最も押し下げるの
で、電源部3が下部ケース1の後端部の下側に最大限に
押し下げられて突出する。このときには、電源部3が卓
上(図示せず)に当接して移動するので、電源部3が下
部ケース1の後端部の下面と卓上との間に挟まれる。こ
のため、上部ケース2を閉じる方向に回動させて図5に
示す所定角度(120°前後)に戻しても、電源部3は
上下方向に移動することなく、連結ピン10のみがガイ
ド溝9内を前端部側(図8の右端部側)から後端部側
(同図の左端部側)に向けて移動するので、上部ケース
2をほぼ180°まで開く間で電源部3の下方への突出
量を調節することができ、これにより下部ケース1およ
びキーボード部6の傾きを調節することができる。
【0016】このように、この携帯型電子機器によれ
ば、上部ケース2を下部ケース1上に重ね合わせると、
電源部3が各ケース1、2の後端部側にその上下に突出
することなく位置するので、コンパクトに携帯すること
ができる。また、この状態で上部ケース2を開くと、こ
れに連動してリンク機構4が電源部3を下部ケース1の
後端部の下側に向けて移動させるので、電源部3を脚部
として使用することができる。このため、従来のような
別部品としての脚部を必要とせず、上部ケース2を開く
ことにより、キーボード部6を自動的に傾けることがで
きる。
【0017】また、この携帯型電子機器では、十分な電
源を供給するために、下部ケース1と上部ケース2とが
重ね合わされた全体の厚さとほぼ同じ程度の大きさに電
源部3を大きく形成しても、上部ケース2を開くとき
に、電源部3が下部ケース1の下側に移動するので、電
源部3が邪魔にならず、上部ケース2を十分な角度、例
えば180°程度に開くことができる。しかも、下部ケ
ース1と上部ケース2とをほぼ180°に開いて使用す
れば、使用者が表示部7を見ながらキーボード部6を操
作することができると共に、相手の人も表示部7を反対
側から同時に見ることができるので、使い勝手の良いも
のを得ることができる。
【0018】[第2実施形態]次に、図9〜図21を参
照して、この発明の携帯型電子機器の第2実施形態につ
いて説明する。なお、図1〜図8に示された第1実施形
態と同一部分には同一符号を付して説明する。この携帯
型電子機器は、リンク機構15が第1実施形態と異なる
構造で、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構造になっ
ている。すなわち、このリンク機構15は、図11およ
び図13に示すように、第1リンク部材16と第2リン
ク部材17とを備えている。
【0019】第1リンク部材16は、図9および図10
に示すように、一端部が下部ケース1の下部突出部5b
と上部ケース2の上部突出部5aとの間に配置されてヒ
ンジ部5の軸5cに回動可能に取り付けられ、他端部が
電源部3の切欠凹部18内に挿入されて取付軸19によ
り回動可能に取り付けられている。また、第2リンク部
材17は、図11および図13に示すように、一端部が
下部ケース1の後部下面に設けられた凹部20内に配置
されて軸(図示せず)により回動可能に取り付けられ、
他端部が電源部3の前側下部に軸(図示せず)により回
動可能に取り付けられている。
【0020】この場合、第1リンク部材16と上部ケー
ス2の上部突出部5aとの間に位置するヒンジ部5の軸
5aには、図10および図21(a)に示すように、第
1リンク部材16を下部ケース1の下部突出部5bに向
けて付勢するコイルばね21が取り付けられている。ま
た、第1リンク部材16と上部ケース2の上部突出部5
aとの各対向面には、図21(b)〜図21(d)に示
すように、第1カム部22が設けられており、第1リン
ク部材16と下部ケース1の下部突出部5aとの各対向
面には、第2カム部23が設けられている。
【0021】第1カム部22は、図21(b)〜図21
(d)に示すように、第1リンク部材16に対向する上
部突出部5aの対向面に設けられた矩形突起部24と、
これに対向する第1リンク部材16の対向面に設けられ
て矩形突起部24が係脱可能に嵌合する嵌合凹部25
と、この嵌合凹部25に連続して設けられて矩形突起部
24が係脱可能に挿入して移動するガイド溝26とから
なっている。この第1カム部22は、上部ケース2が下
部ケース1上に重なり合った図17に示す初期状態のと
きに、図21(b)に示すように、矩形突起部24が嵌
合凹部25に嵌合し、これにより上部ケース2と共に第
1リンク部材16を回動させる状態となる。また、この
第1カム部22は、図18に示すように上部ケース2が
少し開いたときに、図21(c)に示すように矩形突起
部24が嵌合凹部25内から押し出されてガイド溝26
内に挿入可能な状態となり、この状態で上部ケース2が
更に開くと、図21(d)に示すように矩形突起部24
がガイド溝26内を移動して上部ケース2のみを回動さ
せた後、矩形突起部24がガイド溝26の端部に当接し
て上部ケース2の回動を停止させるように構成されてい
る。
【0022】また、第2カム部23は、図21(b)に
示すように、下部突出部5bに対向する第1リンク部材
16の対向面に設けられた傾斜突起部27と、これに対
向する下部突出部5bの対向面に設けられて傾斜突起部
27が係脱可能に係合する傾斜凹部28とからなってい
る。この第2カム部23は、上部ケース2が下部ケース
1上に重なり合った図17に示す初期状態のときに、図
21(b)に示すように、傾斜突起部27が傾斜凹部2
8から離脱して離れており、この状態で図18に示すよ
うに上部ケース2が少し開いたときに、図21(c)に
示すように傾斜突起部27が傾斜凹部28に接近して係
合し、これにより第1リンク部材16の回動が阻止され
るが、上部ケース2が閉じる方向に回動して第1カム部
22の矩形突起部24が嵌合凹部25に係合すると、図
21(b)に示すように、傾斜突起部27が傾斜凹部2
8から離脱するように構成されている。
【0023】このような携帯型電子機器では、ヒンジ部
5を中心に上部ケース2を回動させて閉じると、第1実
施形態と同様、上部ケース2が下部ケース1上に重なり
合い、リンク機構15により電源部3が下部ケース1と
上部ケース2との各後端面側にその上下に突出すること
なく配置されるので、コンパクトに携帯することができ
る。このときには、第1リンク部材16が上部ケース2
の上方に突出することなく、下部突出部5bと上部突出
部5aとの間、および電源部3の切欠凹部18内に配置
され、また第2リンク部材17が下部ケース1の下方に
突出することなく、下部ケース1の凹部20内に配置さ
れるので、リンク機構15が邪魔にならず、良好に携帯
することができる。
【0024】また、使用するときには、予め、図21
(b)に示すように第2カム部23の傾斜突起部27が
傾斜凹部28から離脱し、第1カム部22の矩形突起部
24が嵌合凹部25に嵌合しているので、ヒンジ部5を
中心に上部ケース2を回動させて開くと、上部ケース2
の開動作に伴って第1リンク部材16が図18に示すよ
うにヒンジ部5の軸5cを中心に回動して電源部3を押
し下げる。このときには、電源部3が第2リンク部材2
3によって下部ケース1の後端部に引き寄せられながら
下側に移動するので、電源部3の下部側が下部ケース1
の下側に突出し、これにより下部ケース1が前下がりに
傾斜し、これに伴ってキーボード部6も傾斜する。
【0025】この後、上部ケース2を図19に示すよう
に更に少し開くと、図21(c)に示すように、第2カ
ム部23の傾斜突起部27がコイルばね21のばね力に
よって傾斜凹部28に嵌合し、これにより第1リンク部
材16の回動が停止される。これと同時に、第1カム部
22の矩形突起部24が嵌合凹部25から押し出されて
ガイド溝26内に挿入可能となる。このため、上部ケー
ス2を更に開くと、第1リンク部材16は回動せず、電
源部3も下側に移動することなく、矩形突起部24がガ
イド溝26内を移動するので、上部ケース2のみが回動
し、これにより上部ケース2をほぼ180°まで開くこ
とができる。
【0026】このように、この携帯型電子機器において
も、第1実施形態と同様、上部ケース2を下部ケース1
上に重ね合わせると、電源部3が各ケース1、2の後端
部側に位置するので、コンパクトに携帯することができ
ると共に、この状態で上部ケース2を開くと、これに連
動してリンク機構15が電源部3を下部ケース1の後端
部の下側に向けて移動させるので、電源部3を脚部とし
て使用することができる。このため、従来のような別部
品としての脚部を必要とせず、上部ケース2を開くこと
により、キーボード部6を自動的に傾けることができる
と共に、電源部3が下部ケース1の下側に移動するの
で、電源部3が邪魔にならず、上部ケース2を十分な角
度、例えば180°程度に開くことができる。
【0027】[第3実施形態]次に、図22〜図32を
参照して、この発明の携帯型電子機器の第2実施形態に
ついて説明する。なお、図9〜図21に示された第2実
施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。この
携帯型電子機器は、リンク機構30およびカム機構31
が第2実施形態と異なる構造で、これら以外は第2実施
形態とほぼ同じ構造になっている。すなわち、このリン
ク機構30は、図22〜図28に示すように、第1リン
ク部材32と第2リンク部材33とを備えている。
【0028】第1リンク部材32は、図22〜図28に
示すように、一端部が下部ケース1の下部突出部5bと
上部ケース2の上部突出部5aとの間に配置されてヒン
ジ部5の軸5cに回動可能に取り付けられ、他端部が図
22および図24に示すように電源部3の切欠凹部18
内に挿入されて取付軸34により回動可能に取り付けら
れていると共に、図29に示すようにヒンジ部5の軸5
cに取り付けられたトーションばね35により第1リン
ク部材32が反時計回りに付勢されて電源部3を引き上
げるように構成されている。この場合、トーションばね
35は、ヒンジ部5の軸5cを中心に上部ケース2を開
閉方向に回動させたときに、上部ケース2が任意の回動
位置に停止する程度のばね力に設定されている。また、
第2リンク部材33は、図24〜図29に示すように、
一端部が下部ケース1の後部下面に設けられた凹部36
内に配置されて軸33aにより回動可能に取り付けら
れ、他端部が電源部3の前側下部に軸33bにより回動
可能に取り付けられ、下部ケース1側に位置する個所に
後述する従動カム部39が設けられた構造になってい
る。
【0029】カム機能31は、図30および図31に示
すように、上部ケース2の開閉動作に伴って回転する歯
車列37を介して回転する駆動カム38と、この駆動カ
ム38の回転に伴って第2リンク部材33を回動させる
従動カム部39とからなっている。歯車列37は、図3
0に示すように、ヒンジ部5の軸5cに設けられた第1
歯車40と、下部ケース1内に設けられた歯車軸41に
取り付けられた第2歯車42と、これら第1、第2歯車
40、42にそれぞれ噛み合って回転する中間歯車43
とからなり、上部ケース2の開閉動作に連動して第1歯
車40が回転し、その回転が中間歯車43を介して第2
歯車42に伝達され、これにより第2歯車42が回転す
るように構成されている。
【0030】駆動カム38は、図31および図32に示
すように、その外周面の曲率半径が徐々に変化するほぼ
渦巻状に形成され、第2歯車42の歯車軸41に取り付
けられて第2歯車42と共に回転するように構成されて
いる。従動カム部39は、第2リンク部材33の下部ケ
ース1側の上部にほぼ山形状に設けられ、その上端面に
駆動カム38の外周面が当接した状態で駆動カム38の
回転に伴って第2リンク部材33の軸33aを中心に第
2リンク部材33を回動させるように構成されている。
この場合、従動カム部39は、頂点39aから右側が急
激に傾斜する第1傾斜曲面39bに形成され、頂点39
aから左側が緩やかに傾斜する第2傾斜曲面39cに形
成され、電源部3を引き上げるように付勢するトーショ
ンばね35によって常に駆動カム38の外周面に当接す
るように構成されている。
【0031】ところで、この従動カム部39に当接する
駆動カム38は、上部ケース2が下部ケース1上に重な
り合った初期状態のときに、図32(a)に示すよう
に、駆動カム38が第2リンク部材33の従動カム部3
9の右側に位置し、駆動カム38の曲率半径の短い外周
面側が従動カム部39の第1傾斜曲面39bとその左側
に位置する第2リンク部材33の上端部とに当接してい
る。すなわち、この駆動カム38は、図32(a)に示
す初期状態において、第2リンク部材33側に位置する
外周面のほぼ半円部分の曲率半径が反時計回りに次第に
大きくなるように形成され、同図に矢印で示す基準位置
Pから第2リンク部材33と反対側に位置する外周面の
残りのほぼ半円部分の曲率半径がほぼ同じ大きさに形成
されている。
【0032】このため、この駆動カム38は、上部ケー
ス2が下部ケース1に対し回動して次第に開くと、図3
2(b)〜図32(d)に示すように、駆動カム38が
時計回りに回転するが、このときに駆動カム38が0°
〜90°回転する間では、図32(b)および図32
(c)に示すように、駆動カム38の曲率半径が次第に
大きくなるので、駆動カム38の外周面が従動カム部3
9に沿って上部側に移動し、駆動カム38がほぼ90°
回転したときに従動カム部39の第1傾斜曲面39bか
ら頂点39aに到達する。また、駆動カム38が90°
〜180°回転する間では、図32(c)および図32
(d)に示すように、駆動カム38の曲率半径が同じで
あるから、駆動カム38の外周面が従動カム部39の頂
点39aを乗り越えて第2傾斜曲面39cの所定個所に
到達し、この所定個所から移動せずに駆動カム38が空
転する。
【0033】このような携帯型電子機器では、使用する
ときに、予め、上部ケース2が下部ケース1上に重なり
合って閉じられていることにより、図32(a)に示す
ように、駆動カム38の曲率半径の短い外周面側が従動
カム部39の第1傾斜曲面39bとその左側に位置する
第2リンク部材33の上端部とに当接しているので、ト
ーションばね35のばね力に抗してヒンジ部5を中心に
上部ケース2を回動させて開くと、上部ケース2の開動
作に伴って歯車列37の第1歯車40が回転し、この回
転が中間歯車43を介して第2歯車42に伝達されて第
2歯車42が回転し、この第2歯車42の回転に伴って
駆動カム38が時計回りに回転する。
【0034】このとき、図32(b)に示すように、駆
動カム38が約45°回転すると、駆動カム38の外周
面の曲率半径が次第に大きくなるので、駆動カム38の
外周面の当接部分が従動カム部39の第1傾斜曲面39
bに沿ってその上部側に移動し、従動カム部39を押し
下げる。これにより、第2リンク部材33が下部ケース
1側の軸33aを中心に時計回りに回転して電源部3を
押し下げる。この後、上部ケース2を更に回動させて開
き、図32(c)に示すように、駆動カム38が約90
°回転すると、駆動カム38の外周面の矢印で示す基準
位置Pが当接部分となり、この当接部分が従動カム部3
9のほぼ頂点39aに移動し、駆動カム38が従動カム
部39を更に押し下げる。これにより、第2リンク部材
33が更に時計回りに回転して電源部3を更に押し下げ
るので、下部ケース1が前下がりに傾斜し、これに伴っ
てキーボード部6も傾斜する。
【0035】そして、上部ケース2を更に回動させて開
き、図32(d)に示すように、駆動カム38が約18
0°回転するときには、駆動カム38の外周面の当接部
分が従動カム部39の頂点39aを乗り越えるが、駆動
カム38の外周面の曲率半径が駆動カム38の90°回
転したときとほぼ同じ大きさであるから、駆動カム38
の外周面の当接部分が従動カム部39の第2傾斜曲面3
9cの所定個所に位置し、この状態で駆動カム38が空
転する。このため、駆動カム38が90°以上回転して
も、第2リンク部材33はほとんど回転せず、電源部3
が最も押し下げられた状態となる。これにより、図27
および図28に示すように、下部ケース1が前下がりに
最も傾斜し、これに伴ってキーボード部6が傾斜し、上
部ケース2が下部ケース1に対してほぼ180°開く。
【0036】この状態で、上部ケース2を閉じる方向に
回動させて、図32(e)に示すように、駆動カム38
を初期状態から約135°回転させた状態にしても、駆
動カム38の外周面の曲率半径が駆動カム38の90°
以上の回転と同じ大きさであるから、駆動カム38の外
周面の当接部分が従動カム部39の第2傾斜曲面39c
の所定個所に位置した状態で空転する。このため、下部
ケース1が前下がりに最も傾斜した状態で、上部ケース
2が所定角度に開いた状態になる。このときには、駆動
カム38の当接部分が従動カム部39の頂点39aを乗
り越えて第2傾斜曲面39cの所定個所に位置している
ので、トーションばね35のばね力によって電源部3が
引き上げられていても、第2リンク部材33は動作せず
に、下部ケース1が前下がりに最も傾斜した状態を維持
する。このため、携帯型電子機器を良好に使用すること
ができる。
【0037】なお、上部ケース2を下部ケース1上に向
けて閉じる方向に回動させるときには、駆動カム38が
上記逆の方向(反時計回り)に回転すると共に、トーシ
ョンばね35により第1リンク部材32が押し上げられ
て電源部3を引き上げるので、これに伴って第2リンク
部材33が駆動カム38の外周面に当接する方向に付勢
され、この駆動カム38の回転に伴って第2リンク部材
33が下部ケース1側の軸(図示せず)を中心に反時計
回りに回転して初期状態に戻る。
【0038】このように、この携帯型電子機器において
も、ヒンジ部5を中心に上部ケース2を回動させて閉じ
ると、第2実施形態と同様、上部ケース2が下部ケース
1上に重なり合い、リンク機構30により電源部3が下
部ケース1と上部ケース2との各後端面側にその上下に
突出することなく配置されるので、コンパクトに携帯す
ることができる。このときには、第1リンク部材32が
上部ケース2の上方に突出することなく、下部突出部5
bと上部突出部5aとの間、および電源部3の切欠凹部
18内に配置され、また第2リンク部材33が下部ケー
ス1の下方に突出することなく、下部ケース1の凹部3
6内に配置されるので、リンク機構30が邪魔になら
ず、良好に携帯することができる。
【0039】また、この携帯型電子機器では、上部ケー
ス2を開くと、これに連動してカム機構31が動作し、
このカム機構31によってリンク機構30が電源部3を
下部ケース1の後端部の下側に向けて移動させるので、
電源部3を脚部として使用することができる。このた
め、従来のような別部品としての脚部を必要とせず、上
部ケース2を開くことにより、キーボード部6を自動的
に傾けることができると共に、電源部3が下部ケース1
の下側に移動するので、電源部3が邪魔にならず、上部
ケース2を十分な角度、例えば180°程度に開くこと
ができる。
【0040】なお、上記第1〜第3実施形態では、携帯
型電子機器として、ラップトップ型のパーソナルコンピ
ュータについて述べたが、これに限らず、電子手帳や電
子辞書、あるいはモバイルなどの携帯型電子機器に広く
適用することができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、上部ケースを下部ケース上に重ね合わせると、電源
部が各ケースの後端部に位置するので、コンパクトに携
帯することができ、またこの状態で上部ケースを下部ケ
ースの上方に開くと、これに連動してリンク機構が直接
もしくはカム機構を介して電源部を下部ケースの後端部
の下側に向けて移動させるので、電源部を脚部として使
用することができる。このため、従来のような別部品と
しての脚部を必要とせず、上部ケースを開くことにより
キーボード部を自動的に傾けることができると共に、電
源部を大きく形成しても、上部ケースを開くときに、電
源部が邪魔にならず、上部ケースを十分な角度、例えば
180°程度に開くことができる。この場合、下部ケー
スと上部ケースとがほぼ180°に開くことにより、使
用時に使用者が表示部を見ながらキーボード部を操作す
ることができると共に、相手の人も表示部を反対側から
同時に見ることができるので、使い勝手の良いものを得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の携帯型電子機器の第1実施形態を示
した携帯時の外観斜視図。
【図2】図1の平面図。
【図3】図2の側面図。
【図4】図1の上部ケースを所定角度に開いた状態の外
観斜視図。
【図5】図4の側面図。
【図6】図4の上部ケースをほぼ180°に開いた状態
の外観斜視図。
【図7】図6の平面図。
【図8】図7の側面図。
【図9】この発明の携帯型電子機器の第2実施形態を示
した携帯時の外観斜視図。
【図10】図9の一部を破断した平面図。
【図11】図10の側面図。
【図12】図9の上部ケースを所定角度に開いた状態の
外観斜視図。
【図13】図12の側面図。
【図14】図12の上部ケースをほぼ180°に開いた
状態の外観斜視図。
【図15】図14の平面図。
【図16】図15の側面図。
【図17】図9の状態で上部ケースを開き始めるときの
状態を示した要部の拡大斜視図。
【図18】図17の状態で上部ケースを少し開いた状態
を示した要部の拡大斜視図。
【図19】図18の状態で上部ケースを更に少し開いた
状態を示した要部の拡大斜視図。
【図20】図19の状態で上部ケースをほぼ180°に
開いた状態を示した要部の拡大斜視図。
【図21】図9の第1リンク部材の取付構造およびその
第1、第2カム部の動作状態を示し、(a)は第1リン
ク部材の取付構造を示した要部の拡大断面図、(b)は
図17の状態のときの第1、第2カム部の係合状態を示
した要部の拡大図、(c)は図18および図19の状態
のときの第1、第2カム部の係合状態を示した要部の拡
大図、(d)は図20の状態のときの第1、第2カム部
の係合状態を示した要部の拡大図。
【図22】この発明の携帯型電子機器の第3実施形態を
示した携帯時の外観斜視図。
【図23】図22の平面図。
【図24】図22の側面図。
【図25】図22の上部ケースを所定角度に開いた状態
の外観斜視図。
【図26】図25の側面図。
【図27】図25の上部ケースをほぼ180°に開いた
状態の外観斜視図。
【図28】図27の側面図。
【図29】図23のA−A矢視における第1リンク部材
のトーションばねの個所を示した要部の拡大断面図。
【図30】図23のB−B矢視における歯車列の個所を
示した要部の拡大断面図。
【図31】図23のC−C矢視におけるカム機構の個所
を示した要部の拡大断面図。
【図32】図31のカム機構の動作状態を示し、(a)
は上部ケースを閉じた初期状態での駆動カムと従動カム
部との当接状態を示した図、(b)は上部ケースを開い
て駆動カムが約45°回転した状態での駆動カムと従動
カム部との当接状態を示した図、(c)は駆動カムが約
90°回転した状態での駆動カムと従動カム部との当接
状態を示した図、(d)は駆動カムが約180°回転し
た状態での駆動カムと従動カム部との当接状態を示した
図、(e)は駆動カムが約180°回転した後に初期位
置から約135°回転した状態に戻したときの駆動カム
と従動カム部との当接状態を示した図。
【符号の説明】
1 下部ケース 2 上部ケース 3 電源部 4、15、30 リンク機構 5 ヒンジ部 6 キーボード部 7 表示部 8 アーム部 9 ガイド溝 10 連結ピン 16、32 第1リンク部材 17、33 第2リンク部材 22 第1カム部 23 第2カム部 31 カム機構 37 歯車列 38 駆動カム 39 従動カム部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キーボード部を有する下部ケースと、 表示部を有し、前記下部ケースに回動可能に取り付けら
    れて前記下部ケース上に重なり合う上部ケースと、 この上部ケースが前記下部ケース上に重なり合って閉じ
    た状態のときに、前記下部ケースと前記上部ケースとの
    各後端部側に位置する電源部と、 前記上部ケースの開動作に連動して前記電源部を前記下
    部ケースの後端部の下側に向けて移動させるリンク機構
    とを備えたことを特徴とする携帯型電子機器。
  2. 【請求項2】キーボード部を有する下部ケースと、 表示部を有し、前記下部ケースに回動可能に取り付けら
    れて前記下部ケース上に重なり合う上部ケースと、 この上部ケースが前記下部ケース上に重なり合って閉じ
    た状態のときに、前記下部ケースと前記上部ケースとの
    各後端部側に位置する電源部と、 前記上部ケースの開閉動作に連動して動作するカム機構
    と、 前記上部ケースを開くときに前記カム機構の動作に連動
    して前記電源部を前記下部ケースの後端部の下側に向け
    て移動させるリンク機構とを備えたことを特徴とする携
    帯型電子機器。
  3. 【請求項3】前記下部ケースと前記上部ケースとは、ほ
    ぼ180°に開くことを特徴とする請求項1または2に
    記載の携帯型電子機器。
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