JP2002284537A - コーティング膜付き板ガラスの曲げ成形方法、およびコーティング膜付き板ガラス - Google Patents
コーティング膜付き板ガラスの曲げ成形方法、およびコーティング膜付き板ガラスInfo
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- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B23/00—Re-forming shaped glass
- C03B23/02—Re-forming glass sheets
- C03B23/023—Re-forming glass sheets by bending
- C03B23/03—Re-forming glass sheets by bending by press-bending between shaping moulds
- C03B23/0302—Re-forming glass sheets by bending by press-bending between shaping moulds between opposing full-face shaping moulds
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- C03B29/04—Reheating glass products for softening or fusing their surfaces; Fire-polishing; Fusing of margins in a continuous way
- C03B29/06—Reheating glass products for softening or fusing their surfaces; Fire-polishing; Fusing of margins in a continuous way with horizontal displacement of the products
- C03B29/08—Glass sheets
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- C03C17/001—General methods for coating; Devices therefor
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 板ガラスを平坦に保ちながら軟化温度まで加
熱することができるので、プレス成形を精度良く行うこ
とができ、反射歪の品質に優れたコーティング膜付き板
ガラスの曲げ成形方法を提供する。 【解決手段】 水平の板ガラスの上面に熱収縮性コーテ
ィング液を塗布する工程と、前記上面のコーティング液
を加熱して成膜する工程と、前記板ガラスを少なくとも
軟化温度まで加熱する工程と、前記板ガラスを成形型で
湾曲成形する工程とからなるコーティング膜付き板ガラ
スの曲げ成形方法である。
熱することができるので、プレス成形を精度良く行うこ
とができ、反射歪の品質に優れたコーティング膜付き板
ガラスの曲げ成形方法を提供する。 【解決手段】 水平の板ガラスの上面に熱収縮性コーテ
ィング液を塗布する工程と、前記上面のコーティング液
を加熱して成膜する工程と、前記板ガラスを少なくとも
軟化温度まで加熱する工程と、前記板ガラスを成形型で
湾曲成形する工程とからなるコーティング膜付き板ガラ
スの曲げ成形方法である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コーティング膜付
き板ガラスの曲げ成形方法、およびコーティング膜付き
板ガラスに関する。
き板ガラスの曲げ成形方法、およびコーティング膜付き
板ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の窓ガラスには、防眩性や反射防
止性などを備えたものがある。一般に、これらの窓ガラ
スは、表面にコーティング膜を施すことにより得ること
ができ、コーティング膜の成膜方法の1例としてゾル・
ゲル法がある。
止性などを備えたものがある。一般に、これらの窓ガラ
スは、表面にコーティング膜を施すことにより得ること
ができ、コーティング膜の成膜方法の1例としてゾル・
ゲル法がある。
【0003】以下、ゾル・ゲル法により、コーティング
膜付き板ガラスの曲げ成形方法を説明する。図8(a)
〜(e)は、コーティング膜付き板ガラスの曲げ成形方
法(第1従来例)の工程説明図である。
膜付き板ガラスの曲げ成形方法を説明する。図8(a)
〜(e)は、コーティング膜付き板ガラスの曲げ成形方
法(第1従来例)の工程説明図である。
【0004】(a)は、板ガラス100を垂直に吊り下
げて、液槽内のコーティング液102にディッピングし
た状態を示す。なお、予め板ガラス100の裏面にマス
ク101を施しておく。
げて、液槽内のコーティング液102にディッピングし
た状態を示す。なお、予め板ガラス100の裏面にマス
ク101を施しておく。
【0005】(b)は、板ガラス100をコーティング
液102から引き上げて、マスク101を取り除いた状
態を示す。板ガラス100は、表面のみにコーティング
液102を塗布した状態になる。
液102から引き上げて、マスク101を取り除いた状
態を示す。板ガラス100は、表面のみにコーティング
液102を塗布した状態になる。
【0006】(c)は、板ガラス100にコーティング
膜102aを成膜した状態を示す。250℃でコーティ
ング液102を焼成することにより、コーティング膜1
02aが成膜して熱収縮して残留収縮応力F1,F1が発
生する。この場合、板ガラス100は未軟化状態で、板
ガラス100の内部弾性応力が残留収縮応力F1,F1よ
り大きいので、板ガラス100が曲がる心配はない。
膜102aを成膜した状態を示す。250℃でコーティ
ング液102を焼成することにより、コーティング膜1
02aが成膜して熱収縮して残留収縮応力F1,F1が発
生する。この場合、板ガラス100は未軟化状態で、板
ガラス100の内部弾性応力が残留収縮応力F1,F1よ
り大きいので、板ガラス100が曲がる心配はない。
【0007】(d)は、板ガラス100を軟化温度まで
加熱した状態を示す。加熱炉106内で板ガラス100
を軟化温度(約570〜700℃)まで加熱することに
より、板ガラス100の内部弾性力が、コーティング膜
102aの残留収縮応力F1,F1より小さくなり、板ガ
ラス100が湾曲状に塑性変形する。なお、残留収縮応
力F1,F1は、加熱温度が250℃から上昇するにした
がって増加して、約450℃で最大値になる。
加熱した状態を示す。加熱炉106内で板ガラス100
を軟化温度(約570〜700℃)まで加熱することに
より、板ガラス100の内部弾性力が、コーティング膜
102aの残留収縮応力F1,F1より小さくなり、板ガ
ラス100が湾曲状に塑性変形する。なお、残留収縮応
力F1,F1は、加熱温度が250℃から上昇するにした
がって増加して、約450℃で最大値になる。
【0008】(e)は、湾曲状に塑性変形した板ガラス
100をプレス成形した状態を示す。左右のプレス型1
08a,108bで板ガラス100をプレス成形して、
湾曲状の窓ガラスを製造する。
100をプレス成形した状態を示す。左右のプレス型1
08a,108bで板ガラス100をプレス成形して、
湾曲状の窓ガラスを製造する。
【0009】図9(a)〜(f)は、コーティング膜付
き板ガラスの曲げ成形方法(第2従来例)の工程説明図
である。なお、(a)〜(c)の工程は、図8(a)〜
(c)と同様なので説明を省略する。
き板ガラスの曲げ成形方法(第2従来例)の工程説明図
である。なお、(a)〜(c)の工程は、図8(a)〜
(c)と同様なので説明を省略する。
【0010】(d)は、板ガラス100を搬送ベッド1
10上に配置して、軟化温度まで加熱した状態を示す。
10上に配置して、軟化温度まで加熱した状態を示す。
【0011】この場合、コーティング膜102aを下向
きにして板ガラス100を搬送ベッド110に配置する
理由は、以下の(1)〜(3)の通りである。 (1)自動車の窓ガラスは、凹面を室内に向けて取り付け
る (2)窓ガラスにコーティング膜を成膜する場合、損傷な
どの防止のために窓ガラスの内面(すなわち、凹面)に
コーティング膜を成膜する (3)窓ガラスを製造する場合、湾曲成形した窓ガラスを
ローラ搬送しながら冷却する。しかし、この場合窓ガラ
スの搬送姿勢を安定させるために、窓ガラスの凹面を下
向きにする
きにして板ガラス100を搬送ベッド110に配置する
理由は、以下の(1)〜(3)の通りである。 (1)自動車の窓ガラスは、凹面を室内に向けて取り付け
る (2)窓ガラスにコーティング膜を成膜する場合、損傷な
どの防止のために窓ガラスの内面(すなわち、凹面)に
コーティング膜を成膜する (3)窓ガラスを製造する場合、湾曲成形した窓ガラスを
ローラ搬送しながら冷却する。しかし、この場合窓ガラ
スの搬送姿勢を安定させるために、窓ガラスの凹面を下
向きにする
【0012】(1)〜(3)の理由から、コーティング膜付き
板ガラスを湾曲成形する場合、一般に板ガラス100に
塗布したコーティング膜102aを下向きにする。コー
ティング膜102aが下向きになるので、コーティング
膜102aの損傷を防止するために、搬送ベッド110
で板ガラス100を浮上させた状態で、加熱炉109内
で軟化温度まで加熱する。
板ガラスを湾曲成形する場合、一般に板ガラス100に
塗布したコーティング膜102aを下向きにする。コー
ティング膜102aが下向きになるので、コーティング
膜102aの損傷を防止するために、搬送ベッド110
で板ガラス100を浮上させた状態で、加熱炉109内
で軟化温度まで加熱する。
【0013】これにより、板ガラスの内部弾性力がコー
ティング膜の残留収縮応力F1,F1より小さくなり、コ
ーティング膜の残留収縮応力F1,F1で、板ガラスが湾
曲状に塑性変形する。
ティング膜の残留収縮応力F1,F1より小さくなり、コ
ーティング膜の残留収縮応力F1,F1で、板ガラスが湾
曲状に塑性変形する。
【0014】(e)は湾曲状に塑性変形した板ガラス1
00をプレス成形した状態を示し、(f)は湾曲成形し
た板ガラス100を搬送ローラ111…で搬送しなが
ら、冷却する状態を示す。湾曲状に成形した板ガラス1
00は凸面が上向きなので、板ガラス100の周端部が
搬送ローラ111…に接触して、搬送中の板ガラス10
0の搬送姿勢が安定する。
00をプレス成形した状態を示し、(f)は湾曲成形し
た板ガラス100を搬送ローラ111…で搬送しなが
ら、冷却する状態を示す。湾曲状に成形した板ガラス1
00は凸面が上向きなので、板ガラス100の周端部が
搬送ローラ111…に接触して、搬送中の板ガラス10
0の搬送姿勢が安定する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】図8、図9の従来の技
術は、湾曲した板ガラス100を、プレス型108a,
108bでさらに湾曲成形するものである。しかし、プ
レス後の板ガラス100を調べたところ、仕上り形状に
ばらつきが発生し、もしくは予定の形状との誤差が大き
いことが分かった。その上、プレス成形後の湾曲ガラス
の反射歪の品質が劣る、という問題がある。
術は、湾曲した板ガラス100を、プレス型108a,
108bでさらに湾曲成形するものである。しかし、プ
レス後の板ガラス100を調べたところ、仕上り形状に
ばらつきが発生し、もしくは予定の形状との誤差が大き
いことが分かった。その上、プレス成形後の湾曲ガラス
の反射歪の品質が劣る、という問題がある。
【0016】一般に、プレス型108a,108bは、
軟化温度まで加熱した平坦な、あるいは一定のRを有す
る板ガラスを湾曲成形するのに適しており、上記従来例
のように、コーティング膜の残留収縮応力F1,F1の作
用で「湾曲した板ガラス」を湾曲成形するには適してい
ない、と推定できる。これは、コーティング膜の残留収
縮応力F1,F1の作用とプレス型108a,108bの
作用とが、干渉しあうからである、と考えられる。
軟化温度まで加熱した平坦な、あるいは一定のRを有す
る板ガラスを湾曲成形するのに適しており、上記従来例
のように、コーティング膜の残留収縮応力F1,F1の作
用で「湾曲した板ガラス」を湾曲成形するには適してい
ない、と推定できる。これは、コーティング膜の残留収
縮応力F1,F1の作用とプレス型108a,108bの
作用とが、干渉しあうからである、と考えられる。
【0017】また、図9(d)で板ガラス100を浮上
させる場合、板ガラス100が下向きに湾曲するので、
通常と同条件で浮上させて加熱搬送を行うと、板ガラス
100の両縁が搬送ベッド110と擦れる。したがっ
て、通常以上に板ガラス100を浮上させる必要があ
る。
させる場合、板ガラス100が下向きに湾曲するので、
通常と同条件で浮上させて加熱搬送を行うと、板ガラス
100の両縁が搬送ベッド110と擦れる。したがっ
て、通常以上に板ガラス100を浮上させる必要があ
る。
【0018】そこで、本発明の目的は、プレス成形前の
板ガラスを平坦にして、反射歪の品質に優れた湾曲板ガ
ラスを製造することにある。
板ガラスを平坦にして、反射歪の品質に優れた湾曲板ガ
ラスを製造することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の請求項1は、水平の板ガラスの上面に熱収縮
性コーティング液を塗布する工程と、前記上面のコーテ
ィング液を加熱して成膜する工程と、前記板ガラスを少
なくとも軟化温度まで加熱する工程と、前記板ガラスを
成形型で湾曲成形する工程とからなる。
に本発明の請求項1は、水平の板ガラスの上面に熱収縮
性コーティング液を塗布する工程と、前記上面のコーテ
ィング液を加熱して成膜する工程と、前記板ガラスを少
なくとも軟化温度まで加熱する工程と、前記板ガラスを
成形型で湾曲成形する工程とからなる。
【0020】請求項2は、水平の板ガラスの上面に熱収
縮性コーティング液が塗布され、前記上面のコーティン
グ液が加熱して成膜され、前記板ガラスが少なくとも軟
化温度まで加熱され、前記板ガラスが成形型で湾曲成形
されてなるコーティング膜付き板ガラスである。
縮性コーティング液が塗布され、前記上面のコーティン
グ液が加熱して成膜され、前記板ガラスが少なくとも軟
化温度まで加熱され、前記板ガラスが成形型で湾曲成形
されてなるコーティング膜付き板ガラスである。
【0021】コーティング液を焼成することにより、板
ガラスを湾曲状に曲げようとする残留収縮応力がコーテ
ィング膜に発生する。そして、コーティング膜を上向き
にして板ガラスを、水平搬送しながら軟化温度まで加熱
する。これにより、板ガラスの内部弾性力がコーティン
グ膜の残留収縮応力より小さくなるが、板ガラスの自重
でコーティング膜の残留収縮応力を相殺することができ
る。したがって、板ガラスを平坦に保ちながら、軟化温
度まで加熱することができる。
ガラスを湾曲状に曲げようとする残留収縮応力がコーテ
ィング膜に発生する。そして、コーティング膜を上向き
にして板ガラスを、水平搬送しながら軟化温度まで加熱
する。これにより、板ガラスの内部弾性力がコーティン
グ膜の残留収縮応力より小さくなるが、板ガラスの自重
でコーティング膜の残留収縮応力を相殺することができ
る。したがって、板ガラスを平坦に保ちながら、軟化温
度まで加熱することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、添付図に
基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見
るものとする。
基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見
るものとする。
【0023】図1は、本発明に係るコーティング膜付き
板ガラスの曲げ成形装置を示す側面図である。コーティ
ング膜付き板ガラスの曲げ成形装置1は、板ガラス2に
コーティング液を塗布する塗布手段3と、コーティング
液を焼成してコーティング膜4aとする乾燥手段8と、
板ガラス2を軟化温度まで加熱する加熱炉10と、加熱
炉10で軟化した板ガラス2をプレス成形する上下のプ
レス型15a,15bと、プレス成形した板ガラス2を
搬送する搬送ローラ20a,20b,20cとからな
る。
板ガラスの曲げ成形装置を示す側面図である。コーティ
ング膜付き板ガラスの曲げ成形装置1は、板ガラス2に
コーティング液を塗布する塗布手段3と、コーティング
液を焼成してコーティング膜4aとする乾燥手段8と、
板ガラス2を軟化温度まで加熱する加熱炉10と、加熱
炉10で軟化した板ガラス2をプレス成形する上下のプ
レス型15a,15bと、プレス成形した板ガラス2を
搬送する搬送ローラ20a,20b,20cとからな
る。
【0024】加熱炉10内に板ガラス2を搬入・搬出す
る搬送手段11については後述する。また塗布手段は、
ディッピング法やグラビアコーティング法等がある。な
お、乾燥手段8を使用しないで、加熱炉10でコーティ
ング液4を焼成してもよい。
る搬送手段11については後述する。また塗布手段は、
ディッピング法やグラビアコーティング法等がある。な
お、乾燥手段8を使用しないで、加熱炉10でコーティ
ング液4を焼成してもよい。
【0025】第1実施の形態;図2(a)〜(f)は、
本発明に係るコーティング膜付き板ガラスの曲げ成形方
法(第1実施の形態)の工程説明図である。
本発明に係るコーティング膜付き板ガラスの曲げ成形方
法(第1実施の形態)の工程説明図である。
【0026】(a)は、板ガラス2を垂直に吊り下げ
て、液槽6内のコーティング液4にディッピングした状
態を示す。この場合、板ガラス2の裏面にマスク6aを
施して、液槽6のコーティング液4内にディッピングす
る。
て、液槽6内のコーティング液4にディッピングした状
態を示す。この場合、板ガラス2の裏面にマスク6aを
施して、液槽6のコーティング液4内にディッピングす
る。
【0027】(b)は、板ガラス2をコーティング液4
から引き上げて、マスク6aを取り除いた状態を示す。
板ガラス2は、表面のみにコーティング液4を塗布した
状態になる。
から引き上げて、マスク6aを取り除いた状態を示す。
板ガラス2は、表面のみにコーティング液4を塗布した
状態になる。
【0028】(c)は、板ガラス2にコーティング膜4
aを成膜した状態を示す。250℃でコーティング膜4
aを焼成することにより熱収縮して、コーティング膜4
aに残留収縮応力F1,F1が発生する。この場合、板ガ
ラス2が未軟化状態にあるので、板ガラス2の内部弾性
応力が残留収縮応力F1,F1より大きく、板ガラス2を
平坦に保つ。
aを成膜した状態を示す。250℃でコーティング膜4
aを焼成することにより熱収縮して、コーティング膜4
aに残留収縮応力F1,F1が発生する。この場合、板ガ
ラス2が未軟化状態にあるので、板ガラス2の内部弾性
応力が残留収縮応力F1,F1より大きく、板ガラス2を
平坦に保つ。
【0029】(d)は、板ガラス2を軟化温度まで加熱
した状態を示す。コーティング膜4aを上向きにして、
板ガラス2を搬送ローラ11a…(搬送手段11;図1
参照)に載置し、搬送ローラ11a…で加熱炉10内を
搬送しながら、軟化温度(570〜700℃)まで加熱
する。
した状態を示す。コーティング膜4aを上向きにして、
板ガラス2を搬送ローラ11a…(搬送手段11;図1
参照)に載置し、搬送ローラ11a…で加熱炉10内を
搬送しながら、軟化温度(570〜700℃)まで加熱
する。
【0030】これにより、板ガラス2の内部弾性力が、
コーティング膜4aの残留収縮応力F1,F1より小さく
なり、板ガラス2を湾曲状に曲げようとするが、板ガラ
ス2の自重W1,W1が作用して、残留収縮応力F1,F1
を相殺する。これにより、板ガラス2は平坦になる。コ
ーティング膜4aの残留収縮応力F1,F1は、加熱温度
が250℃から上昇するにしたがって増加して、約45
0℃で最大値になる。
コーティング膜4aの残留収縮応力F1,F1より小さく
なり、板ガラス2を湾曲状に曲げようとするが、板ガラ
ス2の自重W1,W1が作用して、残留収縮応力F1,F1
を相殺する。これにより、板ガラス2は平坦になる。コ
ーティング膜4aの残留収縮応力F1,F1は、加熱温度
が250℃から上昇するにしたがって増加して、約45
0℃で最大値になる。
【0031】なお、板ガラス2を搬送ローラ11a…で
搬送する場合、コーティング膜4aを下向きに配置して
も同様の効果を得るが、この場合、コーティング膜4a
が搬送ローラ11a…の表面で擦れるので、コーティン
グ膜4aに損傷が発生して好ましくない。
搬送する場合、コーティング膜4aを下向きに配置して
も同様の効果を得るが、この場合、コーティング膜4a
が搬送ローラ11a…の表面で擦れるので、コーティン
グ膜4aに損傷が発生して好ましくない。
【0032】(e)は、平坦な板ガラス2をプレス成形
した状態を示す。平坦な板ガラス2を上下のプレス型1
5a,15bでプレス成形するので、仕上り精度が良好
になる。
した状態を示す。平坦な板ガラス2を上下のプレス型1
5a,15bでプレス成形するので、仕上り精度が良好
になる。
【0033】(f)は、湾曲成形した板ガラス2を、搬
送ローラ20,20b,20cで搬送しながら、冷却す
る状態を示す。曲げ成形した板ガラス2は、下側が凸面
になるので、3分割した搬送ローラ20a,20b,2
0cを、それぞれ板ガラス2の凸面に沿うように配置し
て、板ガラス2を安定した姿勢で搬送する。
送ローラ20,20b,20cで搬送しながら、冷却す
る状態を示す。曲げ成形した板ガラス2は、下側が凸面
になるので、3分割した搬送ローラ20a,20b,2
0cを、それぞれ板ガラス2の凸面に沿うように配置し
て、板ガラス2を安定した姿勢で搬送する。
【0034】第2実施の形態;図3(a)〜(e)は、
本発明に係るコーティング膜付き板ガラスの曲げ成形方
法(第2実施の形態)の工程説明図である。
本発明に係るコーティング膜付き板ガラスの曲げ成形方
法(第2実施の形態)の工程説明図である。
【0035】(a)は、水平搬送中の板ガラス2の上面
に、コーティング液4を塗布した状態を示す。搬送ロー
ラ7…で水平に板ガラス2を搬送し、この搬送中に板ガ
ラス2の上面に、コーティング液4をグラビアコーティ
ング法で塗布する。
に、コーティング液4を塗布した状態を示す。搬送ロー
ラ7…で水平に板ガラス2を搬送し、この搬送中に板ガ
ラス2の上面に、コーティング液4をグラビアコーティ
ング法で塗布する。
【0036】(b)は、板ガラス2にコーティング膜4
aを成膜した状態を示す。250℃でコーティング膜4
aを焼成することにより、コーティング膜4aに残留収
縮応力F1,F1が発生する。このとき、板ガラス2が未
軟化状態なので、板ガラス2の内部弾性応力が、コーテ
ィング膜4aの残留収縮応力F1,F1より大きく、板ガ
ラスを平坦に保つ。
aを成膜した状態を示す。250℃でコーティング膜4
aを焼成することにより、コーティング膜4aに残留収
縮応力F1,F1が発生する。このとき、板ガラス2が未
軟化状態なので、板ガラス2の内部弾性応力が、コーテ
ィング膜4aの残留収縮応力F1,F1より大きく、板ガ
ラスを平坦に保つ。
【0037】(c)〜(e)は、図2の(d)〜(f)
と同様である。すなわち(c)は、板ガラス2を軟化温
度まで加熱した状態を示す。コーティング膜4aを上向
きにして、板ガラス2を搬送ローラ11a…に載置し、
搬送ローラ11a…で加熱炉10内を搬送しながら、軟
化温度(570〜700℃)まで加熱する。
と同様である。すなわち(c)は、板ガラス2を軟化温
度まで加熱した状態を示す。コーティング膜4aを上向
きにして、板ガラス2を搬送ローラ11a…に載置し、
搬送ローラ11a…で加熱炉10内を搬送しながら、軟
化温度(570〜700℃)まで加熱する。
【0038】これにより、板ガラス2の内部弾性力が、
コーティング膜4aの残留収縮応力F1,F1より小さく
なり、板ガラス2を湾曲状に曲げようとするが、板ガラ
ス2の自重W1,W1が作用して、残留収縮応力F1,F1
を相殺する。これにより、板ガラス2を平坦に保つ。コ
ーティング膜4aの残留収縮応力F1,F1は、加熱温度
が250℃から上昇するにしたがって増加して、約45
0℃で最大値になる。
コーティング膜4aの残留収縮応力F1,F1より小さく
なり、板ガラス2を湾曲状に曲げようとするが、板ガラ
ス2の自重W1,W1が作用して、残留収縮応力F1,F1
を相殺する。これにより、板ガラス2を平坦に保つ。コ
ーティング膜4aの残留収縮応力F1,F1は、加熱温度
が250℃から上昇するにしたがって増加して、約45
0℃で最大値になる。
【0039】(d)は、平坦な板ガラス2をプレス成形
した状態を示す。平坦な板ガラス2を上下のプレス型1
5a,15bでプレス成形するので、仕上り精度が良好
になる。
した状態を示す。平坦な板ガラス2を上下のプレス型1
5a,15bでプレス成形するので、仕上り精度が良好
になる。
【0040】(e)は、湾曲成形した板ガラス2を、搬
送ローラ20a,20b,20cで搬送しながら、冷却
する状態を示す。曲げ成形した板ガラス2は、下側が凸
面になるので、3分割した搬送ローラ20a,20b,
20cを、それぞれ板ガラス2の凸面に沿うように配置
して、板ガラス2を安定した姿勢で搬送する。
送ローラ20a,20b,20cで搬送しながら、冷却
する状態を示す。曲げ成形した板ガラス2は、下側が凸
面になるので、3分割した搬送ローラ20a,20b,
20cを、それぞれ板ガラス2の凸面に沿うように配置
して、板ガラス2を安定した姿勢で搬送する。
【0041】第3実施の形態;図4(a)〜(f)は、
本発明に係るコーティング膜付き板ガラスの曲げ成形方
法(第3実施の形態)の工程説明図である。なお、
(a)〜(c)は図2の(a)〜(c)と同様である。
本発明に係るコーティング膜付き板ガラスの曲げ成形方
法(第3実施の形態)の工程説明図である。なお、
(a)〜(c)は図2の(a)〜(c)と同様である。
【0042】すなわち、(a)は、板ガラス2を垂直に
吊り下げて、液槽6内のコーティング液4にディッピン
グした状態を示す。この場合、板ガラス2の裏面にマス
ク6aを施して、液槽6のコーティング液4内にディッ
ピングする。
吊り下げて、液槽6内のコーティング液4にディッピン
グした状態を示す。この場合、板ガラス2の裏面にマス
ク6aを施して、液槽6のコーティング液4内にディッ
ピングする。
【0043】(b)は、板ガラス2をコーティング液4
から引き上げて、マスク6を取り除いた状態を示す。板
ガラス2は、表面のみにコーティング液4を塗布した状
態になる。
から引き上げて、マスク6を取り除いた状態を示す。板
ガラス2は、表面のみにコーティング液4を塗布した状
態になる。
【0044】(c)は、板ガラス2にコーティング膜4
aを成膜した状態を示す。250℃でコーティング膜4
aを焼成することにより熱収縮して、コーティング膜4
aに残留収縮応力F1,F1が発生する。この場合、板ガ
ラス2が未軟化状態にあるので、板ガラス2の内部弾性
応力が、残留収縮応力F1,F1より大きく、板ガラス2
を平坦に保つ。
aを成膜した状態を示す。250℃でコーティング膜4
aを焼成することにより熱収縮して、コーティング膜4
aに残留収縮応力F1,F1が発生する。この場合、板ガ
ラス2が未軟化状態にあるので、板ガラス2の内部弾性
応力が、残留収縮応力F1,F1より大きく、板ガラス2
を平坦に保つ。
【0045】(d)は、搬送ベッド11b(搬送手段1
1;図1参照)上に浮上した板ガラス2を、軟化温度ま
で加熱した状態を示す。コーティング膜4aを上向きに
して、板ガラス2を搬送ベッド11bの上方に浮上させ
た状態で、加熱炉10内を搬送しながら、板ガラス2の
上面をT1に加熱すると共に下面をT2に加熱する。加熱
温度T1,T2は、T2<T1(但し、T2は軟化温度以上
の温度である。)の関係を満たす。
1;図1参照)上に浮上した板ガラス2を、軟化温度ま
で加熱した状態を示す。コーティング膜4aを上向きに
して、板ガラス2を搬送ベッド11bの上方に浮上させ
た状態で、加熱炉10内を搬送しながら、板ガラス2の
上面をT1に加熱すると共に下面をT2に加熱する。加熱
温度T1,T2は、T2<T1(但し、T2は軟化温度以上
の温度である。)の関係を満たす。
【0046】したがって、板ガラス2は、上面の熱膨張
量が下面の熱膨張量より大きくなり、板ガラス2の上面
側に応力F2,F2が発生し、応力F2,F2でコーティン
グ膜4aの残留収縮応力F1,F1を相殺して、板ガラス
2を平坦に保つ。なお、コーティング膜4aの残留収縮
応力F1,F1は、加熱温度が上昇するにしたがって増加
して、約450℃で最大値になる。
量が下面の熱膨張量より大きくなり、板ガラス2の上面
側に応力F2,F2が発生し、応力F2,F2でコーティン
グ膜4aの残留収縮応力F1,F1を相殺して、板ガラス
2を平坦に保つ。なお、コーティング膜4aの残留収縮
応力F1,F1は、加熱温度が上昇するにしたがって増加
して、約450℃で最大値になる。
【0047】(e),(f)は、図3の(d),(e)
と同様である。すなわち(e)は、平坦な板ガラス2を
プレス成形した状態を示す。平坦な板ガラス2を上下の
プレス型15a,15bでプレス成形するので、仕上り
精度が良好になる。
と同様である。すなわち(e)は、平坦な板ガラス2を
プレス成形した状態を示す。平坦な板ガラス2を上下の
プレス型15a,15bでプレス成形するので、仕上り
精度が良好になる。
【0048】(f)は、湾曲成形した板ガラス2を搬送
ローラ20a,20b,20cで搬送しながら、冷却す
る状態を示す。曲げ成形した板ガラス2は、下側が凸面
になるので、3分割した搬送ローラ20a,20b,2
0cを、それぞれ板ガラス2の凸面に沿うように配置し
て、板ガラス2を安定した姿勢で搬送する。
ローラ20a,20b,20cで搬送しながら、冷却す
る状態を示す。曲げ成形した板ガラス2は、下側が凸面
になるので、3分割した搬送ローラ20a,20b,2
0cを、それぞれ板ガラス2の凸面に沿うように配置し
て、板ガラス2を安定した姿勢で搬送する。
【0049】第4実施の形態;第3実施の形態の図4
(d)に代えて、コーティング膜4aが下向きになるよ
うに板ガラス2を配置しても、第3実施の形態と同様の
効果を得ることができる。この場合、板ガラス2の上面
をT2に加熱すると共に下面をT1に加熱する。加熱温度
T1,T2は、T2<T1(但し、T2は軟化温度以上の温
度である。)の関係を満たす。
(d)に代えて、コーティング膜4aが下向きになるよ
うに板ガラス2を配置しても、第3実施の形態と同様の
効果を得ることができる。この場合、板ガラス2の上面
をT2に加熱すると共に下面をT1に加熱する。加熱温度
T1,T2は、T2<T1(但し、T2は軟化温度以上の温
度である。)の関係を満たす。
【0050】第5実施の形態;第3実施の形態の図4
(d)に代えて、コーティング膜4aを上向きにした板
ガラス2を搬送ローラ11a…(図2(d)参照)に載
置しても、同様の効果を得ることができる。この場合、
板ガラス2の自重W1,W1(図2(d)参照)がコーテ
ィング膜4aの残留収縮応力F1,F1を相殺するように
働くので、より効率よく板ガラス2を平坦に保つ。
(d)に代えて、コーティング膜4aを上向きにした板
ガラス2を搬送ローラ11a…(図2(d)参照)に載
置しても、同様の効果を得ることができる。この場合、
板ガラス2の自重W1,W1(図2(d)参照)がコーテ
ィング膜4aの残留収縮応力F1,F1を相殺するように
働くので、より効率よく板ガラス2を平坦に保つ。
【0051】第6実施の形態;図5(a)〜(e)は本
発明に係るコーティング膜付き板ガラスの曲げ成形方法
(第6実施の形態)の工程説明図である。なお、
(a),(b)は図3の(a),(b)と同様であり、
(c)〜(e)は図4の(d)〜(f)と同様である。
発明に係るコーティング膜付き板ガラスの曲げ成形方法
(第6実施の形態)の工程説明図である。なお、
(a),(b)は図3の(a),(b)と同様であり、
(c)〜(e)は図4の(d)〜(f)と同様である。
【0052】すなわち、(a)は、水平搬送中の板ガラ
ス2の上面に、コーティング液4を塗布した状態を示
す。搬送ローラ7…で水平に板ガラス2を搬送し、この
搬送中に板ガラス2の上面に、コーティング液4をグラ
ビアコーティング法で塗布する。
ス2の上面に、コーティング液4を塗布した状態を示
す。搬送ローラ7…で水平に板ガラス2を搬送し、この
搬送中に板ガラス2の上面に、コーティング液4をグラ
ビアコーティング法で塗布する。
【0053】(b)は、板ガラス2にコーティング膜4
aを成膜した状態を示す。250℃でコーティング膜4
aを焼成することにより、コーティング膜4aに残留収
縮応力F1,F1が発生する。このとき、板ガラス2が未
軟化状態なので、板ガラス2の内部弾性応力が、コーテ
ィング膜4aの残留収縮応力F1,F1より大きく、板ガ
ラスを平坦に保つ。
aを成膜した状態を示す。250℃でコーティング膜4
aを焼成することにより、コーティング膜4aに残留収
縮応力F1,F1が発生する。このとき、板ガラス2が未
軟化状態なので、板ガラス2の内部弾性応力が、コーテ
ィング膜4aの残留収縮応力F1,F1より大きく、板ガ
ラスを平坦に保つ。
【0054】(c)は、搬送ベッド11b上に浮上した
板ガラス2を軟化温度まで加熱した状態を示す。コーテ
ィング膜4aを上向きにして、板ガラス2を搬送ベッド
11bの上方に浮上させた状態で加熱炉10内を搬送し
ながら、板ガラス2の上面をT1に加熱すると共に下面
をT2に加熱する。加熱温度T1,T2は、T2<T1(但
し、T2は軟化温度以上の温度である。)の関係を満た
す。
板ガラス2を軟化温度まで加熱した状態を示す。コーテ
ィング膜4aを上向きにして、板ガラス2を搬送ベッド
11bの上方に浮上させた状態で加熱炉10内を搬送し
ながら、板ガラス2の上面をT1に加熱すると共に下面
をT2に加熱する。加熱温度T1,T2は、T2<T1(但
し、T2は軟化温度以上の温度である。)の関係を満た
す。
【0055】したがって板ガラス2は、上面の熱膨張量
が下面の熱膨張量より大きくなり、板ガラス2の上面側
に応力F2,F2が発生し、応力F2,F2でコーティング
膜4aの残留収縮応力F1,F1を相殺して、板ガラス2
を平坦に保つ。なお、コーティング膜4aの残留収縮応
力F1,F1は、加熱温度が上昇するにしたがって増加し
て、約450℃で最大値になる。
が下面の熱膨張量より大きくなり、板ガラス2の上面側
に応力F2,F2が発生し、応力F2,F2でコーティング
膜4aの残留収縮応力F1,F1を相殺して、板ガラス2
を平坦に保つ。なお、コーティング膜4aの残留収縮応
力F1,F1は、加熱温度が上昇するにしたがって増加し
て、約450℃で最大値になる。
【0056】(d)は、平坦な板ガラス2をプレス成形
した状態を示す。平坦な板ガラス2を上下のプレス型1
5a,15bでプレス成形するので、仕上り精度が良好
になる。
した状態を示す。平坦な板ガラス2を上下のプレス型1
5a,15bでプレス成形するので、仕上り精度が良好
になる。
【0057】(e)は、湾曲成形した板ガラス2を、搬
送ローラ20a,20b,20cで搬送しながら冷却す
る状態を示す。曲げ成形した板ガラス2は下側が凸面に
なるので、3分割した搬送ローラ20a,20b,20
cをそれぞれ板ガラス2の凸面に沿うように配置して、
板ガラス2を安定した姿勢で搬送する。
送ローラ20a,20b,20cで搬送しながら冷却す
る状態を示す。曲げ成形した板ガラス2は下側が凸面に
なるので、3分割した搬送ローラ20a,20b,20
cをそれぞれ板ガラス2の凸面に沿うように配置して、
板ガラス2を安定した姿勢で搬送する。
【0058】
【実施例】第1実施例;図3(a)〜(e)に示す第2
実施の形態の手順で、3層コーティング膜付き板ガラス
を曲げ成形した。
実施の形態の手順で、3層コーティング膜付き板ガラス
を曲げ成形した。
【0059】まず、コーティングA液を以下の工程で調
合する。テトラn‐ブトキシジルコニウム 41.3g
に、アセト酢酸エチル 28.0gを加えて30分間室
温で撹拌して、ジルコニウムブトキシジアセト酢酸エチ
ルを形成する。続いて、このジルコニウムブトキシジア
セト酢酸エチルに、ブチルセルソルブ 425.9g、
ヘキシレングリコール 250g、テトラエトキシシラ
ンの5量体(コルコート社製、製品名「エチルシリケー
ト40」) 43.0g、0.01N塩酸 5.2gを
順次加えて室温で2時間撹拌して、コーティングA液を
調合する。この調合されたコーティングA液は、Si/
Zrのモル比がSi/Zr =8/3になる低屈折率コ
ーティング液である。
合する。テトラn‐ブトキシジルコニウム 41.3g
に、アセト酢酸エチル 28.0gを加えて30分間室
温で撹拌して、ジルコニウムブトキシジアセト酢酸エチ
ルを形成する。続いて、このジルコニウムブトキシジア
セト酢酸エチルに、ブチルセルソルブ 425.9g、
ヘキシレングリコール 250g、テトラエトキシシラ
ンの5量体(コルコート社製、製品名「エチルシリケー
ト40」) 43.0g、0.01N塩酸 5.2gを
順次加えて室温で2時間撹拌して、コーティングA液を
調合する。この調合されたコーティングA液は、Si/
Zrのモル比がSi/Zr =8/3になる低屈折率コ
ーティング液である。
【0060】次に、コーティングB液を以下の工程で調
合する。テトラn‐ブトキシジルコニウム 164.9
gに、アセト酢酸エチル 111.9gを加えて30分
間室温で撹拌して、ジルコニウムブトキシジアセト酢酸
エチルを形成する。続いて、このジルコニウムブトキシ
ジアセト酢酸エチルに、ブチルセルソルブ 425.9
g、ヘキシレングリコール 250g、テトラエトキシ
シランの5量体(コルコート社製、製品名「エチルシリ
ケート40」)43.0g、0.01N塩酸 5.2g
を順次加えて室温で2時間撹拌して、コーティングB液
を調合する。この調合されたコーティングB液は、Si
/Zrのモル比がSi/Zr =2/3になる中屈折率
コーティング液である。
合する。テトラn‐ブトキシジルコニウム 164.9
gに、アセト酢酸エチル 111.9gを加えて30分
間室温で撹拌して、ジルコニウムブトキシジアセト酢酸
エチルを形成する。続いて、このジルコニウムブトキシ
ジアセト酢酸エチルに、ブチルセルソルブ 425.9
g、ヘキシレングリコール 250g、テトラエトキシ
シランの5量体(コルコート社製、製品名「エチルシリ
ケート40」)43.0g、0.01N塩酸 5.2g
を順次加えて室温で2時間撹拌して、コーティングB液
を調合する。この調合されたコーティングB液は、Si
/Zrのモル比がSi/Zr =2/3になる中屈折率
コーティング液である。
【0061】図6(a)〜(c)は、3層コーティング
膜の成膜説明図である。この3層コーティング膜18
を、図3に示す第2実施の形態の手順で成膜する。
膜の成膜説明図である。この3層コーティング膜18
を、図3に示す第2実施の形態の手順で成膜する。
【0062】(a)は、板ガラス2の上面にコーティン
グA膜18aを成膜した状態を示す。図3(a)の工程
で、コーティングA液18aをグラビアコーティング法
により、板ガラス2(板厚3.4mmのソーダライムガ
ラス)の片側全面に塗布し、図3(b)の工程で、板ガ
ラス2に塗布したコーティングA液を、250℃で30
分間乾燥してコーティングA膜18aを成膜する。
グA膜18aを成膜した状態を示す。図3(a)の工程
で、コーティングA液18aをグラビアコーティング法
により、板ガラス2(板厚3.4mmのソーダライムガ
ラス)の片側全面に塗布し、図3(b)の工程で、板ガ
ラス2に塗布したコーティングA液を、250℃で30
分間乾燥してコーティングA膜18aを成膜する。
【0063】(b)は、コーティングA膜18aの表面
にコーティングB膜18bを成膜した状態を示す。コー
ティングA膜18aと同様に図3(a),(b)の工程
で、コーティングA膜の表面にコーティングB膜18b
を成膜する。
にコーティングB膜18bを成膜した状態を示す。コー
ティングA膜18aと同様に図3(a),(b)の工程
で、コーティングA膜の表面にコーティングB膜18b
を成膜する。
【0064】(c)は、コーティングB膜18bの表面
に、コーティングA膜18cを成膜した状態を示す。コ
ーティングB膜18bと同様に図3(a),(b)の工
程で、コーティングB膜4bの表面にコーティングA膜
18cを成膜して、3層コーティング膜18を成膜す
る。この3層コーティング膜18は、3層(板ガラス2
/A膜18a/B膜18b/A膜18c/空気)型反射
防止膜である。
に、コーティングA膜18cを成膜した状態を示す。コ
ーティングB膜18bと同様に図3(a),(b)の工
程で、コーティングB膜4bの表面にコーティングA膜
18cを成膜して、3層コーティング膜18を成膜す
る。この3層コーティング膜18は、3層(板ガラス2
/A膜18a/B膜18b/A膜18c/空気)型反射
防止膜である。
【0065】次に図3(c)の工程で、板ガラス2を3
層コーティング膜18を上向きにして搬送ローラ11a
…に配置し、板ガラス2を加熱炉10内で軟化温度(約
570℃〜700℃)で加熱する。
層コーティング膜18を上向きにして搬送ローラ11a
…に配置し、板ガラス2を加熱炉10内で軟化温度(約
570℃〜700℃)で加熱する。
【0066】これにより、板ガラス2の内部弾性力が3
層コーティング膜18の残留収縮応力F1,F1より小さ
くなるが、板ガラスの自重W1,W1が作用して残留収縮
応力F1,F1を相殺して板ガラス2を平坦に保つ。
層コーティング膜18の残留収縮応力F1,F1より小さ
くなるが、板ガラスの自重W1,W1が作用して残留収縮
応力F1,F1を相殺して板ガラス2を平坦に保つ。
【0067】次いで(d)の工程で、平坦な板ガラス2
を上下プレス型15a,15bでプレス成形し、(e)
の工程で湾曲成形した板ガラス2を、搬送ローラ20
a,20b,20cで搬送しながら冷却する。
を上下プレス型15a,15bでプレス成形し、(e)
の工程で湾曲成形した板ガラス2を、搬送ローラ20
a,20b,20cで搬送しながら冷却する。
【0068】湾曲成形した板ガラス2の反射歪を検査し
た結果、反射歪の品質に優れ、3層コーティング膜18
を施さない板ガラスと同様の状態であった。
た結果、反射歪の品質に優れ、3層コーティング膜18
を施さない板ガラスと同様の状態であった。
【0069】第1比較例;図8(a)〜(e)に示す第
1従来例の手順で、3層コーティング膜付き板ガラスを
曲げ成形した。まず、(a)〜(c)の工程を順次繰返
して、3層コーティング膜18を成膜する(図6(c)
参照)。
1従来例の手順で、3層コーティング膜付き板ガラスを
曲げ成形した。まず、(a)〜(c)の工程を順次繰返
して、3層コーティング膜18を成膜する(図6(c)
参照)。
【0070】次に(d)の工程で、板ガラス2を軟化温
度(約570〜700℃)まで加熱する。これにより、
板ガラス2の内部弾性力が3層コーティング膜は残留収
縮応力F1,F1より小さくなり、板ガラス2が湾曲状に
塑性変形する。次に(e)の工程で、湾曲状に塑性変形
した板ガラス2をプレス成形する。
度(約570〜700℃)まで加熱する。これにより、
板ガラス2の内部弾性力が3層コーティング膜は残留収
縮応力F1,F1より小さくなり、板ガラス2が湾曲状に
塑性変形する。次に(e)の工程で、湾曲状に塑性変形
した板ガラス2をプレス成形する。
【0071】この板ガラス2を反射歪を検査した結果、
第1実施例の板ガラス2と比較して、反射歪の品質が劣
ることが確認された。
第1実施例の板ガラス2と比較して、反射歪の品質が劣
ることが確認された。
【0072】第2比較例;図9(a)〜(f)に示す第
2従来例の手順で、3層コーティング膜付き湾曲板ガラ
スを成形した。まず、第1比較例と同様に(a)〜
(c)の工程を順次繰返して、3層コーティング膜18
を成膜する(図6(c)参照)。
2従来例の手順で、3層コーティング膜付き湾曲板ガラ
スを成形した。まず、第1比較例と同様に(a)〜
(c)の工程を順次繰返して、3層コーティング膜18
を成膜する(図6(c)参照)。
【0073】次に(d)の工程で、3層コーティング膜
18を下向きにして板ガラス2を搬送ベッド110の上
方に浮上させた状態で、軟化温度(570〜700℃)
まで加熱する。したがって、板ガラス2の内部弾性力が
3層コーティング膜18の残留収縮応力F1,F1より小
さくなり、板ガラス2が湾曲状に塑性変形する。
18を下向きにして板ガラス2を搬送ベッド110の上
方に浮上させた状態で、軟化温度(570〜700℃)
まで加熱する。したがって、板ガラス2の内部弾性力が
3層コーティング膜18の残留収縮応力F1,F1より小
さくなり、板ガラス2が湾曲状に塑性変形する。
【0074】これにより、3層コーティング膜18の周
端部が搬送ベッド110に擦れて、板ガラス2の搬送を
妨げた。
端部が搬送ベッド110に擦れて、板ガラス2の搬送を
妨げた。
【0075】第2実施例;図5(a)〜(e)に示す第
6実施の形態の手順で、2層コーティング膜付き板ガラ
スを曲げ成形した。
6実施の形態の手順で、2層コーティング膜付き板ガラ
スを曲げ成形した。
【0076】まず、コーティングC液を以下の工程で調
合する。テトラn‐ブトキシジルコニウム 164.9
gに、アセト酢酸エチル 111.9gを加えて30分
間室温で撹拌して、ジルコニウムブトキシジアセト酢酸
エチルを形成する。
合する。テトラn‐ブトキシジルコニウム 164.9
gに、アセト酢酸エチル 111.9gを加えて30分
間室温で撹拌して、ジルコニウムブトキシジアセト酢酸
エチルを形成する。
【0077】次に、このジルコニウムブトキシジアセト
酢酸エチルに、ブチルセルソルブ425.9g、ヘキシ
レングリコール 250g、テトラエトキシシランの5
量体(コルコート社製、製品名「エチルシリケート4
0」) 43.0g、0.01N塩酸 5.2gを順次
加えて室温で2時間撹拌して、コーティングC液を調合
する。この調合されたコーティングC液は、Si/Zr
のモル比がSi/Zr=2/3になる中屈折率コーティ
ング液である。
酢酸エチルに、ブチルセルソルブ425.9g、ヘキシ
レングリコール 250g、テトラエトキシシランの5
量体(コルコート社製、製品名「エチルシリケート4
0」) 43.0g、0.01N塩酸 5.2gを順次
加えて室温で2時間撹拌して、コーティングC液を調合
する。この調合されたコーティングC液は、Si/Zr
のモル比がSi/Zr=2/3になる中屈折率コーティ
ング液である。
【0078】次に、コーティングD液を以下の工程で調
合する。エチルセルソルブ 59.8gに、アセチルア
セトン 8.9g、テトライソプロポキシチタン 1
2.6gを加えて40℃で撹拌する。次に、テトラエト
キシシランの5量体 2.0g、0.01Nの塩酸
0.2gを加えて40℃で4時間撹拌する。次いで、硝
酸セリウム6水和物 13.5gを加えて40℃で2時
間撹拌した後、3gのトリメチロールプロパントリアク
リレート・6エチレンオキシドユニット付加物(TMP
TA E06)を加えて撹拌して、コーティングD液を
調合する。この調合されたコーティングD液は、Si/
Ti/Ceのモル比がSi/Ti/Ce=3/10/7
になる高屈折率コーティング液である。
合する。エチルセルソルブ 59.8gに、アセチルア
セトン 8.9g、テトライソプロポキシチタン 1
2.6gを加えて40℃で撹拌する。次に、テトラエト
キシシランの5量体 2.0g、0.01Nの塩酸
0.2gを加えて40℃で4時間撹拌する。次いで、硝
酸セリウム6水和物 13.5gを加えて40℃で2時
間撹拌した後、3gのトリメチロールプロパントリアク
リレート・6エチレンオキシドユニット付加物(TMP
TA E06)を加えて撹拌して、コーティングD液を
調合する。この調合されたコーティングD液は、Si/
Ti/Ceのモル比がSi/Ti/Ce=3/10/7
になる高屈折率コーティング液である。
【0079】図7(a),(b)は、2層コーティング
膜の成膜説明図である。この2層コーティング膜は、図
5に示す第6実施の形態の手順で成膜する。
膜の成膜説明図である。この2層コーティング膜は、図
5に示す第6実施の形態の手順で成膜する。
【0080】(a)は、板ガラス2の上面に、コーティ
ングC膜19aを成膜した状態を示す。図5(a)の工
程でコーティングC液を、グラビアコーティング法によ
り板ガラス2(板厚3.4mmのソーダライムガラス)
の片側全面に塗布し、(b)の工程で板ガラス2に塗布
したコーティングC液を250℃で30分間乾燥して、
コーティングC膜19aを成膜する。
ングC膜19aを成膜した状態を示す。図5(a)の工
程でコーティングC液を、グラビアコーティング法によ
り板ガラス2(板厚3.4mmのソーダライムガラス)
の片側全面に塗布し、(b)の工程で板ガラス2に塗布
したコーティングC液を250℃で30分間乾燥して、
コーティングC膜19aを成膜する。
【0081】(b)は、コーティングC膜19aの表面
に、コーティングD膜19bを成膜した状態を示す。コ
ーティングC膜19aと同様に図5(a),(b)の工
程で、コーティングC膜19aの表面にコーティングD
膜19bを成膜して、2層コーティング膜19を成膜す
る。この2層コーティング膜19は、2層(板ガラス2
/C膜19a/D膜19b/空気)型反射防止膜であ
る。
に、コーティングD膜19bを成膜した状態を示す。コ
ーティングC膜19aと同様に図5(a),(b)の工
程で、コーティングC膜19aの表面にコーティングD
膜19bを成膜して、2層コーティング膜19を成膜す
る。この2層コーティング膜19は、2層(板ガラス2
/C膜19a/D膜19b/空気)型反射防止膜であ
る。
【0082】次に(c)の工程で、2層コーティング膜
19を上向きにして、板ガラス2を搬送ベッド11bの
上方に浮上させた状態で加熱炉10内を搬送しながら、
板ガラス2の上面をT1に加熱すると共に下面をT2に加
熱する。加熱温度T1,T2は、T2<T1(但し、T2は
軟化温度以上の温度である。)の関係を満たす。
19を上向きにして、板ガラス2を搬送ベッド11bの
上方に浮上させた状態で加熱炉10内を搬送しながら、
板ガラス2の上面をT1に加熱すると共に下面をT2に加
熱する。加熱温度T1,T2は、T2<T1(但し、T2は
軟化温度以上の温度である。)の関係を満たす。
【0083】したがって、板ガラス2は上面の熱膨張量
が下面の熱膨張量より大きくなり、板ガラス2の上面に
応力F2,F2が発生し、応力F2,F2で2層コーティン
グ膜19の残留収縮応力F1,F1を相殺して板ガラス2
を平坦に保つ。
が下面の熱膨張量より大きくなり、板ガラス2の上面に
応力F2,F2が発生し、応力F2,F2で2層コーティン
グ膜19の残留収縮応力F1,F1を相殺して板ガラス2
を平坦に保つ。
【0084】次いで(d)の工程で、平坦な板ガラス2
を上下のプレス型15a,15bでプレス成形し、
(e)の工程で湾曲成形した板ガラス2を、搬送ローラ
20a,20b,20cで搬送しながら冷却する。
を上下のプレス型15a,15bでプレス成形し、
(e)の工程で湾曲成形した板ガラス2を、搬送ローラ
20a,20b,20cで搬送しながら冷却する。
【0085】この板ガラス2の反射歪を検査した結果、
反射歪の品質に優れ、コーティング膜を施さない板ガラ
スと同様の状態であった。
反射歪の品質に優れ、コーティング膜を施さない板ガラ
スと同様の状態であった。
【0086】第3比較例;図8(a)〜(e)に示す第
2従来例の手順で、2層コーティング膜付き湾曲板ガラ
スを成形した。まず、(a)〜(c)の工程を順次繰返
して、2層コーティング膜19を成膜する(図7(b)
参照)。
2従来例の手順で、2層コーティング膜付き湾曲板ガラ
スを成形した。まず、(a)〜(c)の工程を順次繰返
して、2層コーティング膜19を成膜する(図7(b)
参照)。
【0087】次に(d)の工程で、板ガラス2軟化温度
(約570〜700℃)まで加熱する。これにより、板
ガラス2の内部弾性力が2層コーティング膜19の残留
収縮応力F1,F1より小さくなり、板ガラス2が湾曲状
に塑性変形する。次に(e)の工程で、湾曲状に塑性変
形した板ガラス2をプレス成形する。
(約570〜700℃)まで加熱する。これにより、板
ガラス2の内部弾性力が2層コーティング膜19の残留
収縮応力F1,F1より小さくなり、板ガラス2が湾曲状
に塑性変形する。次に(e)の工程で、湾曲状に塑性変
形した板ガラス2をプレス成形する。
【0088】この板ガラスの反射歪を検査した結果、第
2実施例の湾曲板ガラスと比較して、反射歪の品質が劣
ることが確認された。
2実施例の湾曲板ガラスと比較して、反射歪の品質が劣
ることが確認された。
【0089】第4比較例;図9(a)〜(f)に示す第
2従来例の手順で、2層コーティング膜付き湾曲板ガラ
スを成形した。まず、第3比較例と同様に(a)〜
(c)の工程を順次繰返して、2層コーティング膜19
を成膜する(図7(b)参照)。
2従来例の手順で、2層コーティング膜付き湾曲板ガラ
スを成形した。まず、第3比較例と同様に(a)〜
(c)の工程を順次繰返して、2層コーティング膜19
を成膜する(図7(b)参照)。
【0090】次に(d)の工程で、2層コーティング膜
19を下向きにして板ガラス2を搬送ベッド110の上
方に浮上させた状態で、軟化温度(570〜700℃)
まで加熱する。したがって、板ガラス2の内部弾性力が
2層コーティング膜19の残留収縮応力F1,F1より小
さくなり、板ガラス2が湾曲状に塑性変形する。
19を下向きにして板ガラス2を搬送ベッド110の上
方に浮上させた状態で、軟化温度(570〜700℃)
まで加熱する。したがって、板ガラス2の内部弾性力が
2層コーティング膜19の残留収縮応力F1,F1より小
さくなり、板ガラス2が湾曲状に塑性変形する。
【0091】これにより、2層コーティング膜19の周
端部が搬送ベッド110に擦れて、板ガラス2の搬送を
妨げた。
端部が搬送ベッド110に擦れて、板ガラス2の搬送を
妨げた。
【0092】なお以上の説明から本発明は、以下の形態
として把握されてもよい。水平の板ガラスの一方の片面
に熱収縮性コーティング液を塗布する工程と、前記コー
ティング液を加熱して成膜する工程と、前記板ガラスの
他方の片面を少なくとも軟化点まで加熱すると共に、前
記一方の片面を他方の片面より高温に加熱する工程と、
前記板ガラスを成形型で湾曲成形する工程とからなるコ
ーティング膜付き板ガラスの曲げ成形方法である。
として把握されてもよい。水平の板ガラスの一方の片面
に熱収縮性コーティング液を塗布する工程と、前記コー
ティング液を加熱して成膜する工程と、前記板ガラスの
他方の片面を少なくとも軟化点まで加熱すると共に、前
記一方の片面を他方の片面より高温に加熱する工程と、
前記板ガラスを成形型で湾曲成形する工程とからなるコ
ーティング膜付き板ガラスの曲げ成形方法である。
【0093】コーティング液を焼成することにより、板
ガラスを湾曲状に曲げようとする残留収縮応力がコーテ
ィング膜に発生する。そして、コーティング膜を施した
板ガラスのコーティング膜を上向きにして水平搬送しな
がら、軟化温度まで加熱する。この場合、コーティング
膜を施した片面の加熱温度を、他方の片面の加熱温度よ
り高くする。したがって、コーティング膜を施した片面
側の熱膨張量が、他方の片面側の熱膨張量より大きくな
り、板ガラスを湾曲状に曲げようとする応力が発生し、
この応力でコーティング膜の残留収縮応力を相殺するこ
とができる。したがって、板ガラスを平坦に保ちなが
ら、軟化温度まで加熱することができる。
ガラスを湾曲状に曲げようとする残留収縮応力がコーテ
ィング膜に発生する。そして、コーティング膜を施した
板ガラスのコーティング膜を上向きにして水平搬送しな
がら、軟化温度まで加熱する。この場合、コーティング
膜を施した片面の加熱温度を、他方の片面の加熱温度よ
り高くする。したがって、コーティング膜を施した片面
側の熱膨張量が、他方の片面側の熱膨張量より大きくな
り、板ガラスを湾曲状に曲げようとする応力が発生し、
この応力でコーティング膜の残留収縮応力を相殺するこ
とができる。したがって、板ガラスを平坦に保ちなが
ら、軟化温度まで加熱することができる。
【0094】
【発明の効果】本発明は上記構成により、次の効果を発
揮する。本発明は、コーティング液を焼成することによ
り板ガラスを湾曲状に曲げようとする残留収縮応力がコ
ーティング膜に発生する。そして、コーティング膜を上
向きにして板ガラスを水平搬送しながら、軟化温度まで
加熱する。
揮する。本発明は、コーティング液を焼成することによ
り板ガラスを湾曲状に曲げようとする残留収縮応力がコ
ーティング膜に発生する。そして、コーティング膜を上
向きにして板ガラスを水平搬送しながら、軟化温度まで
加熱する。
【0095】これにより、板ガラスの内部弾性力がコー
ティング膜の残留収縮応力より小さくなるが、板ガラス
の自重でコーティング膜の残留収縮応力を相殺すること
ができる。したがって、板ガラスを平坦に保ちながら、
軟化温度まで加熱することができるので、プレス成形を
精度よく行うことができ、反射歪の品質に優れる。
ティング膜の残留収縮応力より小さくなるが、板ガラス
の自重でコーティング膜の残留収縮応力を相殺すること
ができる。したがって、板ガラスを平坦に保ちながら、
軟化温度まで加熱することができるので、プレス成形を
精度よく行うことができ、反射歪の品質に優れる。
【0096】また、板ガラスを平坦に保つことができる
ので、従来技術のようにコーティング膜の残留収縮応力
で板ガラスが曲げ変形して、コーティング膜が搬送ベッ
ドに擦れて板ガラスの搬送の妨げになることがない。
ので、従来技術のようにコーティング膜の残留収縮応力
で板ガラスが曲げ変形して、コーティング膜が搬送ベッ
ドに擦れて板ガラスの搬送の妨げになることがない。
【図1】本発明に係るコーティング膜付き板ガラスの曲
げ成形装置を示す側面図。
げ成形装置を示す側面図。
【図2】本発明に係るコーティング膜付き板ガラスの曲
げ成形方法(第1実施の形態)の工程説明図。
げ成形方法(第1実施の形態)の工程説明図。
【図3】本発明に係るコーティング膜付き板ガラスの曲
げ成形方法(第2実施の形態)の工程説明図。
げ成形方法(第2実施の形態)の工程説明図。
【図4】本発明に係るコーティング膜付き板ガラスの曲
げ成形方法(第3実施の形態)の工程説明図。
げ成形方法(第3実施の形態)の工程説明図。
【図5】本発明に係るコーティング膜付き板ガラスの曲
げ成形方法(第6実施の形態)の工程説明図。
げ成形方法(第6実施の形態)の工程説明図。
【図6】本発明に係る3層コーティング膜の成膜説明
図。
図。
【図7】本発明に係る2層コーティング膜の成膜説明
図。
図。
【図8】コーティング膜付き板ガラスの曲げ成形方法
(第1従来例)の工程説明図。
(第1従来例)の工程説明図。
【図9】コーティング膜付き板ガラスの曲げ成形方法
(第2従来例)の工程説明図。
(第2従来例)の工程説明図。
1…コーティング膜付き板ガラスの曲げ成形装置、2…
板ガラス、4…コーティング液、4a…コーティング
膜、10…加熱炉、15a…上プレス型、15b…下プ
レス型、
板ガラス、4…コーティング液、4a…コーティング
膜、10…加熱炉、15a…上プレス型、15b…下プ
レス型、
Claims (2)
- 【請求項1】 水平の板ガラスの上面に熱収縮性コーテ
ィング液を塗布する工程と、前記上面のコーティング液
を加熱して成膜する工程と、前記板ガラスを少なくとも
軟化温度まで加熱する工程と、前記板ガラスを成形型で
湾曲成形する工程とからなるコーティング膜付き板ガラ
スの曲げ成形方法。 - 【請求項2】 水平の板ガラスの上面に熱収縮性コーテ
ィング液が塗布され、前記上面のコーティング液が加熱
して成膜され、前記板ガラスが少なくとも軟化温度まで
加熱され、前記板ガラスが成形型で湾曲成形されてなる
コーティング膜付き板ガラス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002002464A JP2002284537A (ja) | 2002-01-09 | 2002-01-09 | コーティング膜付き板ガラスの曲げ成形方法、およびコーティング膜付き板ガラス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002002464A JP2002284537A (ja) | 2002-01-09 | 2002-01-09 | コーティング膜付き板ガラスの曲げ成形方法、およびコーティング膜付き板ガラス |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04485896A Division JP3294755B2 (ja) | 1996-03-01 | 1996-03-01 | コーティング膜付き板ガラスの曲げ成形方法及びコーティング膜付き板ガラス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002284537A true JP2002284537A (ja) | 2002-10-03 |
Family
ID=19190749
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002002464A Withdrawn JP2002284537A (ja) | 2002-01-09 | 2002-01-09 | コーティング膜付き板ガラスの曲げ成形方法、およびコーティング膜付き板ガラス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002284537A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011201697A (ja) * | 2010-03-26 | 2011-10-13 | Nippon Electric Glass Co Ltd | ガラス板の振り分け装置 |
CN107364065A (zh) * | 2017-08-14 | 2017-11-21 | 深圳市康利邦科技有限公司 | 曲面玻璃屏保护膜的一体成型加工工艺及其保护膜 |
-
2002
- 2002-01-09 JP JP2002002464A patent/JP2002284537A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011201697A (ja) * | 2010-03-26 | 2011-10-13 | Nippon Electric Glass Co Ltd | ガラス板の振り分け装置 |
CN107364065A (zh) * | 2017-08-14 | 2017-11-21 | 深圳市康利邦科技有限公司 | 曲面玻璃屏保护膜的一体成型加工工艺及其保护膜 |
CN107364065B (zh) * | 2017-08-14 | 2023-11-28 | 深圳市康利邦科技有限公司 | 曲面玻璃屏保护膜的一体成型加工工艺及其保护膜 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070515 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20070626 |