JP2002281701A - シンクロナスリラクタンスモータ - Google Patents
シンクロナスリラクタンスモータInfo
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- JP2002281701A JP2002281701A JP2001084271A JP2001084271A JP2002281701A JP 2002281701 A JP2002281701 A JP 2002281701A JP 2001084271 A JP2001084271 A JP 2001084271A JP 2001084271 A JP2001084271 A JP 2001084271A JP 2002281701 A JP2002281701 A JP 2002281701A
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- stator
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- synchronous reluctance
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- Synchronous Machinery (AREA)
- Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)
- Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】ロータに径方向の2層のスリットを有するシン
クロナスリラクタンスモータにおいて、リラクタンスト
ルクの割合が大きくて総合トルクが大きく、かつ、トル
クリップルの割合が小さい構成として、高性能で廉価な
シンクロナスリラクタンスモータを提供する。 【解決手段】ロータ22の外周表面と外周側スリット2
2bとの間隔の最大値WR1を、ステータ21のステー
タ磁極における磁極部幅WS1の0.7倍〜1.3倍に
設定することにより、リラクタンストルクの割合が大き
くて総合トルクが大きく、かつ、トルクリップルの割合
が小さいシンクロナスリラクタンスモータを提供するこ
とができる。
クロナスリラクタンスモータにおいて、リラクタンスト
ルクの割合が大きくて総合トルクが大きく、かつ、トル
クリップルの割合が小さい構成として、高性能で廉価な
シンクロナスリラクタンスモータを提供する。 【解決手段】ロータ22の外周表面と外周側スリット2
2bとの間隔の最大値WR1を、ステータ21のステー
タ磁極における磁極部幅WS1の0.7倍〜1.3倍に
設定することにより、リラクタンストルクの割合が大き
くて総合トルクが大きく、かつ、トルクリップルの割合
が小さいシンクロナスリラクタンスモータを提供するこ
とができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シンクロナスリラ
クタンスモータに関する。
クタンスモータに関する。
【0002】
【従来の技術】シンクロナスリラクタンスモータは、通
常の誘導機と同一構造の固定子(ステータ)の内周側
に、磁気的に突極性をもたせた回転子(ロータ)を回転
可能に支持してなるもので、始動時には誘導電動機とし
て機能し、かつ、始動後は同期電動機として機能するも
のである。この種形式のモータは、直流磁励が不要であ
って、スリップリング、ブラシ、磁束電源を要しない構
造の簡単で手軽な同期電動機として認識されていてい
る。
常の誘導機と同一構造の固定子(ステータ)の内周側
に、磁気的に突極性をもたせた回転子(ロータ)を回転
可能に支持してなるもので、始動時には誘導電動機とし
て機能し、かつ、始動後は同期電動機として機能するも
のである。この種形式のモータは、直流磁励が不要であ
って、スリップリング、ブラシ、磁束電源を要しない構
造の簡単で手軽な同期電動機として認識されていてい
る。
【0003】近年、ロータの構造の改良等により力率、
効率を著しく向上させたシンクロナスリラクタンスモー
タが開発されて注目されている。特開平8−33178
3号公報には、この種形式のシンクロナスリラクタンス
モータのトルク発生原理を永久磁石モータに取り込むこ
とでリラクタンストルクを付加し、高トルク、高出力を
意図した永久磁石モータが提案されている。これは、永
久磁石トルクが主となるシンクロナスリラクタンスモー
タである。当該シンクロナスリラクタンスモータは、ロ
ータ1極当たりにそれぞれの端部がロータ外周に近接す
る位置まで延びる2層のスリットを設け、このスリット
の各々に永久磁石を埋設したものである。
効率を著しく向上させたシンクロナスリラクタンスモー
タが開発されて注目されている。特開平8−33178
3号公報には、この種形式のシンクロナスリラクタンス
モータのトルク発生原理を永久磁石モータに取り込むこ
とでリラクタンストルクを付加し、高トルク、高出力を
意図した永久磁石モータが提案されている。これは、永
久磁石トルクが主となるシンクロナスリラクタンスモー
タである。当該シンクロナスリラクタンスモータは、ロ
ータ1極当たりにそれぞれの端部がロータ外周に近接す
る位置まで延びる2層のスリットを設け、このスリット
の各々に永久磁石を埋設したものである。
【0004】当該シンクロナスリラクタンスモータにお
いては、永久磁石の周方向の中心とロータ中心とを結ぶ
方向であるd軸方向のインダクタンスLdと、d軸に対
して電気角で90度回転した方向であるq軸方向のイン
ダクタンスLqに差を生じさせてリラクタンストルクを
発生させ、このリラクタンストルクとマグネットトルク
を合わせたトルクを総合トルクとして、高トルクで高出
力の発生を達成すべく意図しているものである。
いては、永久磁石の周方向の中心とロータ中心とを結ぶ
方向であるd軸方向のインダクタンスLdと、d軸に対
して電気角で90度回転した方向であるq軸方向のイン
ダクタンスLqに差を生じさせてリラクタンストルクを
発生させ、このリラクタンストルクとマグネットトルク
を合わせたトルクを総合トルクとして、高トルクで高出
力の発生を達成すべく意図しているものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、当該シン
クロナスリラクタンスモータは、リラクタンストルクを
利用すべく意図しているものであるが、永久磁石のマグ
ネットトルクが主となるモータ構成であって、リラクタ
ンストルクを十分に利用し得る構成ではない。
クロナスリラクタンスモータは、リラクタンストルクを
利用すべく意図しているものであるが、永久磁石のマグ
ネットトルクが主となるモータ構成であって、リラクタ
ンストルクを十分に利用し得る構成ではない。
【0006】すなわち、当該シンクロナスリラクタンス
モータにおいては、円周方向に位置して隣り合う永久磁
石同士の間の部位(隙間S)を可能な限り小さく設定し
て永久磁石を可能な限り大きくすることで磁束を大きく
するとともに、当該隙間からの磁束の漏洩を小さくする
ことにより、マグネットトルクを有効に利用することを
意図しているものである。
モータにおいては、円周方向に位置して隣り合う永久磁
石同士の間の部位(隙間S)を可能な限り小さく設定し
て永久磁石を可能な限り大きくすることで磁束を大きく
するとともに、当該隙間からの磁束の漏洩を小さくする
ことにより、マグネットトルクを有効に利用することを
意図しているものである。
【0007】当該シンクロナスリラクタンスモータにお
いて、リラクタンストルクを十分に発生させるために
は、インダクタンスLqを大きくしかつインダクタンス
Ldを小さくする必要がある。このためには、永久磁石
同士の隙間Sを大きく設定した方がよい。なぜなら、こ
れによりインダクタンスLqが増加する一方、ステータ
磁極を中継する磁路があるために、インダクタンスLd
の増加は少ないためである。しかしながら、総合トルク
中のリラクタンストルクの割合が大きくなると、トルク
リップルの割合が大きくなる。これを低減するために
は、永久磁石の半径方向の多層化が必要になり、製造コ
ストが高くなる等の問題がある。
いて、リラクタンストルクを十分に発生させるために
は、インダクタンスLqを大きくしかつインダクタンス
Ldを小さくする必要がある。このためには、永久磁石
同士の隙間Sを大きく設定した方がよい。なぜなら、こ
れによりインダクタンスLqが増加する一方、ステータ
磁極を中継する磁路があるために、インダクタンスLd
の増加は少ないためである。しかしながら、総合トルク
中のリラクタンストルクの割合が大きくなると、トルク
リップルの割合が大きくなる。これを低減するために
は、永久磁石の半径方向の多層化が必要になり、製造コ
ストが高くなる等の問題がある。
【0008】従って、本発明の目的は、当該形式のシン
クロナスリラクタンスモータにおいて、総合トルクが大
きくてトルクリップルの割合が小さいシンクロナスリラ
クタンスモータを廉価に提供することにある。
クロナスリラクタンスモータにおいて、総合トルクが大
きくてトルクリップルの割合が小さいシンクロナスリラ
クタンスモータを廉価に提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、シンクロナス
リラクタンスモータに関するもので、内周側の周方向に
所定本数設けた各ティースにそれぞれステータ巻線を巻
回して形成された複数のステータ磁極を有するステータ
と、同ステータの内周に対向して設けた径方向に2層の
外周側スリットおよび内周側スリットを周方向に複数対
有して同ステータの内周側に回転可能に支持されて位置
するロータを備えてなり、同ロータの各スリットが所定
間隔を保持してロータの外周表面付近まで延びてロータ
磁極を形成しているシンクロナスリラクタンモータを適
用対象とするものである。
リラクタンスモータに関するもので、内周側の周方向に
所定本数設けた各ティースにそれぞれステータ巻線を巻
回して形成された複数のステータ磁極を有するステータ
と、同ステータの内周に対向して設けた径方向に2層の
外周側スリットおよび内周側スリットを周方向に複数対
有して同ステータの内周側に回転可能に支持されて位置
するロータを備えてなり、同ロータの各スリットが所定
間隔を保持してロータの外周表面付近まで延びてロータ
磁極を形成しているシンクロナスリラクタンモータを適
用対象とするものである。
【0010】しかして、本発明に係るシンクロナスリラ
クタンスモータにおいては、前記ロータの外周表面と前
記外周側スリットとの間の有効磁気通路幅の最大値WR
1を、前記ステータのステータ磁極における磁極部幅W
S1の0.7倍〜1.3倍に設定していることを特徴と
するものである。
クタンスモータにおいては、前記ロータの外周表面と前
記外周側スリットとの間の有効磁気通路幅の最大値WR
1を、前記ステータのステータ磁極における磁極部幅W
S1の0.7倍〜1.3倍に設定していることを特徴と
するものである。
【0011】当該シンクロナスリラクタンモータにおい
ては、前記ロータの互いに周方向に隣接する内周側スリ
ット同士のスリット間隔の最小値WR2を、前記ステー
タのステータ磁極における磁極部幅WS1の1/3〜1
に設定することが好ましい。又、前記ロータが有する各
スリットには永久磁石をそれぞれ埋設してもよい。
ては、前記ロータの互いに周方向に隣接する内周側スリ
ット同士のスリット間隔の最小値WR2を、前記ステー
タのステータ磁極における磁極部幅WS1の1/3〜1
に設定することが好ましい。又、前記ロータが有する各
スリットには永久磁石をそれぞれ埋設してもよい。
【0012】また、当該シンクロナスリラクタンモータ
においては、前記ロータ磁極の数に対する前記ステータ
磁極の数の比率をnとするとき、前記ロータの径方向の
2層のスリットの間にある磁束通路の中心線と前記ロー
タ表面の2点の交点の前記ロータ中心に対する開角を、
n/6の4.3倍〜4.6倍に設定することが好まし
い。
においては、前記ロータ磁極の数に対する前記ステータ
磁極の数の比率をnとするとき、前記ロータの径方向の
2層のスリットの間にある磁束通路の中心線と前記ロー
タ表面の2点の交点の前記ロータ中心に対する開角を、
n/6の4.3倍〜4.6倍に設定することが好まし
い。
【0013】
【発明の作用・効果】本発明に係るシンクロナスリラク
タンスモータにおいては、基本的には、ロータの外周表
面と外周側スリットとの間の有効磁気通路幅の最大値W
R1をステータのステータ磁極における磁極部幅WS1
の0.7倍〜1.3倍に設定しているものであり、ロー
タの外周表面と外周側スリットとの間の有効磁気通路幅
の最大値WR1とステータのステータ磁極部幅WS1が
かかる関係にある場合には、リラクタンストルクが大き
くかつトルクリップル割合が小さい両条件を満たす、高
性能のシンクロナスリラクタンスモータを構成すること
ができる。
タンスモータにおいては、基本的には、ロータの外周表
面と外周側スリットとの間の有効磁気通路幅の最大値W
R1をステータのステータ磁極における磁極部幅WS1
の0.7倍〜1.3倍に設定しているものであり、ロー
タの外周表面と外周側スリットとの間の有効磁気通路幅
の最大値WR1とステータのステータ磁極部幅WS1が
かかる関係にある場合には、リラクタンストルクが大き
くかつトルクリップル割合が小さい両条件を満たす、高
性能のシンクロナスリラクタンスモータを構成すること
ができる。
【0014】本発明に係るシンクロナスリラクタンスモ
ータにおいて、さらにリラクタンストルクが大きくかつ
トルクリップル割合が小さいシンクロナスリラクタンス
モータを構成するには、ロータの互いに周方向に隣接す
る内周側スリット同士のスリット間隔の最小値WR2
を、ステータのステータ磁極における磁極部幅WS1の
1/3〜1に設定することにより達成される。又、ロー
タが有する各スリットに永久磁石をそれぞれ埋設してス
リット間を通る漏れ磁束を減らすことでリラクタンスト
ルクを有効に発生させるとともに、マグネットトルクを
付加することで総合トルクを増大させることによっても
達成される。
ータにおいて、さらにリラクタンストルクが大きくかつ
トルクリップル割合が小さいシンクロナスリラクタンス
モータを構成するには、ロータの互いに周方向に隣接す
る内周側スリット同士のスリット間隔の最小値WR2
を、ステータのステータ磁極における磁極部幅WS1の
1/3〜1に設定することにより達成される。又、ロー
タが有する各スリットに永久磁石をそれぞれ埋設してス
リット間を通る漏れ磁束を減らすことでリラクタンスト
ルクを有効に発生させるとともに、マグネットトルクを
付加することで総合トルクを増大させることによっても
達成される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明する。図4は、本発明が適用対象とする第1の形式の
シンクロナスリラクタンスモータを概略的に示してい
る。当該シンクロナスリラクタンスモータ10Dは、汎
用インバータによるY結線駆動を行うリラクタンストル
クを主とする3相の高性能のシンクロナスリラクタンス
モータである。
明する。図4は、本発明が適用対象とする第1の形式の
シンクロナスリラクタンスモータを概略的に示してい
る。当該シンクロナスリラクタンスモータ10Dは、汎
用インバータによるY結線駆動を行うリラクタンストル
クを主とする3相の高性能のシンクロナスリラクタンス
モータである。
【0016】当該シンクロナスリラクタンスモータ10
Dは、磁極数48のステータ11と、磁極数8のロータ
12を備えている。ステータ11は、内周側の周方向に
所定本数のティース11aが設けられていて、各ティー
ス11aには図示しないステータ巻線がそれぞれ巻回さ
れて、複数のステータ磁極が構成されている。
Dは、磁極数48のステータ11と、磁極数8のロータ
12を備えている。ステータ11は、内周側の周方向に
所定本数のティース11aが設けられていて、各ティー
ス11aには図示しないステータ巻線がそれぞれ巻回さ
れて、複数のステータ磁極が構成されている。
【0017】ロータ12は、高透磁率材からなるロータ
コア12aを主体とするもので、ロータコア12aに、
ステータ11の内周に対向して設けた径方向に2層の外
周側スリット12bおよび内周側スリット12cを周方
向に複数対有している。外周側スリット12bおよび内
周側スリット12cは、共に、ロータ12の中心側に突
出する皿形状のもので、凹形状側部位がステータ11の
内周に対向していて、一定間隔を保持して、各端部がロ
ータ外周の近傍にまで延びている。これにより磁気通路
12d、12e、12fが構成され、d軸、q軸のイン
ダクタンス差を大きくとれるので、リラクタンストルク
を大きくすることができる。ロータ12は、この状態
で、回転軸14上に一体回転可能に組付けられていて、
ステータ11の内周側にて回転可能に支持されている。
コア12aを主体とするもので、ロータコア12aに、
ステータ11の内周に対向して設けた径方向に2層の外
周側スリット12bおよび内周側スリット12cを周方
向に複数対有している。外周側スリット12bおよび内
周側スリット12cは、共に、ロータ12の中心側に突
出する皿形状のもので、凹形状側部位がステータ11の
内周に対向していて、一定間隔を保持して、各端部がロ
ータ外周の近傍にまで延びている。これにより磁気通路
12d、12e、12fが構成され、d軸、q軸のイン
ダクタンス差を大きくとれるので、リラクタンストルク
を大きくすることができる。ロータ12は、この状態
で、回転軸14上に一体回転可能に組付けられていて、
ステータ11の内周側にて回転可能に支持されている。
【0018】図1は、本発明が適用対象とする第2の形
式のシンクロナスリラクタンスモータ10Aを概略的に
示している。当該シンクロナスリラクタンスモータ10
Aは、ステータ11と、ロータ12を備えているもの
で、基本構造はシンクロナスリラクタンスモータ10D
と同一である。しかしながら、ロータ12の2層のスリ
ット12b、12cには、対をなす外側永久磁石13a
と内側永久磁石13bを複数対備えている。
式のシンクロナスリラクタンスモータ10Aを概略的に
示している。当該シンクロナスリラクタンスモータ10
Aは、ステータ11と、ロータ12を備えているもの
で、基本構造はシンクロナスリラクタンスモータ10D
と同一である。しかしながら、ロータ12の2層のスリ
ット12b、12cには、対をなす外側永久磁石13a
と内側永久磁石13bを複数対備えている。
【0019】当該シンクロナスリラクタンスモータ10
Dにおいては、外周側永久磁石13aと内周側永久磁石
13bは、同一径方向に対向する部位が互いに異極に着
磁されている。
Dにおいては、外周側永久磁石13aと内周側永久磁石
13bは、同一径方向に対向する部位が互いに異極に着
磁されている。
【0020】図2は、第2の形式のシンクロナスリラク
タンスモータ10Aを変形したシンクロナスリラクタン
スモータ10Bを示している。当該シンクロナスリラク
タンスモータ10Bにおいては、シンクロナスリラクタ
ンスモータ10Aのステータと同一のステータ11と、
シンクロナスリラクタンスモータ10Aのロータとは異
なるロータ15を備えている。ロータ15は、ロータコ
ア15aに外周側スリット15bと内周側スリット15
cを備えていて、外周側スリット15bには外周側永久
磁石16aが埋設され、かつ、内周側スリット15cに
は内周側永久磁石16bが埋設されている。
タンスモータ10Aを変形したシンクロナスリラクタン
スモータ10Bを示している。当該シンクロナスリラク
タンスモータ10Bにおいては、シンクロナスリラクタ
ンスモータ10Aのステータと同一のステータ11と、
シンクロナスリラクタンスモータ10Aのロータとは異
なるロータ15を備えている。ロータ15は、ロータコ
ア15aに外周側スリット15bと内周側スリット15
cを備えていて、外周側スリット15bには外周側永久
磁石16aが埋設され、かつ、内周側スリット15cに
は内周側永久磁石16bが埋設されている。
【0021】各永久磁石16a,16bは、共に、ロー
タ15の径方向の厚みがシンクロナスリラクタンスモー
タ10Aの各永久磁石13a,13bより厚く形成され
ている。これは、永久磁石16a、16bに安価な材料
の磁石を用い、ステータ巻線への通電による減磁界に耐
えるよう配慮したためである。
タ15の径方向の厚みがシンクロナスリラクタンスモー
タ10Aの各永久磁石13a,13bより厚く形成され
ている。これは、永久磁石16a、16bに安価な材料
の磁石を用い、ステータ巻線への通電による減磁界に耐
えるよう配慮したためである。
【0022】また、ロータ15の各スリット15b,1
5cにおいては、長手方向の中央部が広幅に形成されて
いて、この広幅部に各永久磁石16a,16bが埋設さ
れていて、各スリット15b,15cにおける各永久磁
石16a,16bの左右の端部側は空洞となっている。
当該空洞部位は空気であってもよく、また、非磁性で電
気絶縁性の適宣の材料で充填されていてもよい。
5cにおいては、長手方向の中央部が広幅に形成されて
いて、この広幅部に各永久磁石16a,16bが埋設さ
れていて、各スリット15b,15cにおける各永久磁
石16a,16bの左右の端部側は空洞となっている。
当該空洞部位は空気であってもよく、また、非磁性で電
気絶縁性の適宣の材料で充填されていてもよい。
【0023】図3は、第2の形式のシンクロナスリラク
タンスモータ10Bを変形したシンクロナスリラクタン
スモータ10Cを示している。当該シンクロナスリラク
タンスモータ10Cにおいては、シンクロナスリラクタ
ンモータ10Bのステータと同一のステータ11と、シ
ンクロナスリラクタンスモータ10Bのロータとは異な
るロータ17を備えている。
タンスモータ10Bを変形したシンクロナスリラクタン
スモータ10Cを示している。当該シンクロナスリラク
タンスモータ10Cにおいては、シンクロナスリラクタ
ンモータ10Bのステータと同一のステータ11と、シ
ンクロナスリラクタンスモータ10Bのロータとは異な
るロータ17を備えている。
【0024】ロータ17は、ロータコア17aに外周側
スリット17bと内周側スリット17cを備えている
が、各スリット17b、17cは、中央部位とその左右
の部位とに分割されていて、中央部と左右の部位間が架
橋部17d、17gに構成されている。当該ロータ17
においては、各永久磁石18a,18bは各スリット1
7b、17cの中央部位に埋設されていて、左右の両架
橋部17d、17gにて保持されている。
スリット17bと内周側スリット17cを備えている
が、各スリット17b、17cは、中央部位とその左右
の部位とに分割されていて、中央部と左右の部位間が架
橋部17d、17gに構成されている。当該ロータ17
においては、各永久磁石18a,18bは各スリット1
7b、17cの中央部位に埋設されていて、左右の両架
橋部17d、17gにて保持されている。
【0025】当該シンクロナスリラクタンスモータ10
Cは、磁気通路17e、17f、各永久磁石18a,1
8bに対する遠心力の作用に対処しているものであり、
各架橋部17d、17gは、生産性の点から、各スリッ
ト17b,17cのプレス抜き時に同時に形成されるも
のである。従って、各架橋部17d、17gは、ロータ
コア17aと同一材料であって、ステータ11側の巻線
に通電することで発生する磁束の一部が架橋部17d、
17gを通る漏れ磁束となり、トルクの低下をきたすお
それがある。これを防止するためにも永久磁石18a、
18bが作用する。すなわち各永久磁石18a、18b
が発生する磁束を架橋部17d、17gに常に存在させ
ることで、架橋部17d、17gの磁気抵抗を高めるこ
とが可能になる。
Cは、磁気通路17e、17f、各永久磁石18a,1
8bに対する遠心力の作用に対処しているものであり、
各架橋部17d、17gは、生産性の点から、各スリッ
ト17b,17cのプレス抜き時に同時に形成されるも
のである。従って、各架橋部17d、17gは、ロータ
コア17aと同一材料であって、ステータ11側の巻線
に通電することで発生する磁束の一部が架橋部17d、
17gを通る漏れ磁束となり、トルクの低下をきたすお
それがある。これを防止するためにも永久磁石18a、
18bが作用する。すなわち各永久磁石18a、18b
が発生する磁束を架橋部17d、17gに常に存在させ
ることで、架橋部17d、17gの磁気抵抗を高めるこ
とが可能になる。
【0026】しかして、本発明は上記した各シンクロナ
スリラクタンスモータ10A〜10Dを適用対象とする
もので、本発明に係るシンクロナスリラクタンスモータ
について、図5に示すシンクロナスリラクタンスモータ
を参照して説明する。図5に示すシンクロナスリラクタ
ンスモータ20は、上記した各シンクロナスリラクタン
スモータ10A〜10Dを代表して示すもので、ステー
タを符号21で示し、かつ、ロータを符号22で示して
いる。
スリラクタンスモータ10A〜10Dを適用対象とする
もので、本発明に係るシンクロナスリラクタンスモータ
について、図5に示すシンクロナスリラクタンスモータ
を参照して説明する。図5に示すシンクロナスリラクタ
ンスモータ20は、上記した各シンクロナスリラクタン
スモータ10A〜10Dを代表して示すもので、ステー
タを符号21で示し、かつ、ロータを符号22で示して
いる。
【0027】当該シンクロナスリラクタンスモータ20
においては、ステータ磁極の磁極数が48に、ロータ磁
極の磁極数が8に形成されていて、ロータ22の外周面
と外周側スリット22bとの有効磁気通路幅の最大値W
R1を、ステータ21のステータ磁極における磁極部幅
WS1の0.7倍〜1.3倍に設定し、かつ、ステータ
磁極の磁極数とロータ磁極の磁極数の比をnとした場
合、径方向の2層の外周側スリット22bと内周側スリ
ット22cの間の磁束通路22dの中心線とロータ22
の外周面の2点の交点のロータ中心に対する開角WR5
を、ステータ磁極のピッチ角度WS2の(4.3〜4.
6)×n/6倍の範囲に設定している。
においては、ステータ磁極の磁極数が48に、ロータ磁
極の磁極数が8に形成されていて、ロータ22の外周面
と外周側スリット22bとの有効磁気通路幅の最大値W
R1を、ステータ21のステータ磁極における磁極部幅
WS1の0.7倍〜1.3倍に設定し、かつ、ステータ
磁極の磁極数とロータ磁極の磁極数の比をnとした場
合、径方向の2層の外周側スリット22bと内周側スリ
ット22cの間の磁束通路22dの中心線とロータ22
の外周面の2点の交点のロータ中心に対する開角WR5
を、ステータ磁極のピッチ角度WS2の(4.3〜4.
6)×n/6倍の範囲に設定している。
【0028】例えば、ステータ磁極の磁極数48/ロー
タ磁極の磁極数8の比nが6である場合には、開角WR
5はピッチ角度WS2の4.3〜4.6倍になる。さら
には、ロータ22の互いに周方向に隣接する内周側スリ
ット22c同士のスリット間隔の最小値WR2を、ステ
ータ21のステータ磁極における磁極部幅WS1の1/
3倍〜1倍に設定しているものである。
タ磁極の磁極数8の比nが6である場合には、開角WR
5はピッチ角度WS2の4.3〜4.6倍になる。さら
には、ロータ22の互いに周方向に隣接する内周側スリ
ット22c同士のスリット間隔の最小値WR2を、ステ
ータ21のステータ磁極における磁極部幅WS1の1/
3倍〜1倍に設定しているものである。
【0029】当該シンクロナスリラクタンスモータ20
においては、さらに詳細には、外周側スリット22bの
ロータ22の外周近傍に延びている外側端部のロータ中
心に対する開角は、ステータ21の磁極のピッチ角度W
S2(ティース21aの隣り合うピッチ)の4倍程度に
設定する。また、内側端部のロータ中心に対する開角は
3つのステータ磁極21aを囲むように設定する。ま
た、ステータ21におけるティース21a間の開口幅W
S3と内周側スリット22cのスリット幅WR3とは略
同等に設定する。
においては、さらに詳細には、外周側スリット22bの
ロータ22の外周近傍に延びている外側端部のロータ中
心に対する開角は、ステータ21の磁極のピッチ角度W
S2(ティース21aの隣り合うピッチ)の4倍程度に
設定する。また、内側端部のロータ中心に対する開角は
3つのステータ磁極21aを囲むように設定する。ま
た、ステータ21におけるティース21a間の開口幅W
S3と内周側スリット22cのスリット幅WR3とは略
同等に設定する。
【0030】
【実施例】(実施例1)本実施例は、図4に示す第1の
形式のシンクロナスリラクタンモータ10Dに本発明を
実施して、ロータの外周表面と外周側スリットとの間の
有効磁気通路幅の最大値WR1とステータのステータ磁
極における磁極部幅WS1の関係が、シンクロナスリラ
クタンモータの平均トルク、および、トルクリップル割
合に及ぼす影響を検討するものである。
形式のシンクロナスリラクタンモータ10Dに本発明を
実施して、ロータの外周表面と外周側スリットとの間の
有効磁気通路幅の最大値WR1とステータのステータ磁
極における磁極部幅WS1の関係が、シンクロナスリラ
クタンモータの平均トルク、および、トルクリップル割
合に及ぼす影響を検討するものである。
【0031】本実施例では、ロータの外周表面と外周側
スリットとの間の有効磁気通路幅の最大値WR1とステ
ータのステータ磁極における磁極部幅WS1の関係を、
(最大値WR1/磁極部幅WS1)が0.55、0.7
2、0.9、1.07、1.24、1.41となるよう
にそれぞれ設定し、このように設定された各シンクロナ
スリラクタンスモータについて静トルク波形を測定し
て、図6に示す静トルク波形を得た。本実施例では、当
該静トルク波形から、平均トルクおよびトルクリップ割
合を算出した。
スリットとの間の有効磁気通路幅の最大値WR1とステ
ータのステータ磁極における磁極部幅WS1の関係を、
(最大値WR1/磁極部幅WS1)が0.55、0.7
2、0.9、1.07、1.24、1.41となるよう
にそれぞれ設定し、このように設定された各シンクロナ
スリラクタンスモータについて静トルク波形を測定し
て、図6に示す静トルク波形を得た。本実施例では、当
該静トルク波形から、平均トルクおよびトルクリップ割
合を算出した。
【0032】但し、各シンクロナスリラクタンスモータ
においては、ステータ磁極数が48、ロータ磁極数が8
であって、矩形波駆動120度通電の場合、平均トルク
は図6に示す静トルク波形で、ロータ回転範囲15度分
をそれぞれ平均トルクが最大となるように設定して求め
る。また、トルクリップル割合は、同範囲内での(トル
ク最大と最小の差)/平均トルクとしている。シンクロ
ナスリラクタンスモータSRMの各(最大値WR1/磁
極部幅WS1)に対する平均トルク(Nm)、トルクリ
ップル割合(%)を表1に示す。
においては、ステータ磁極数が48、ロータ磁極数が8
であって、矩形波駆動120度通電の場合、平均トルク
は図6に示す静トルク波形で、ロータ回転範囲15度分
をそれぞれ平均トルクが最大となるように設定して求め
る。また、トルクリップル割合は、同範囲内での(トル
ク最大と最小の差)/平均トルクとしている。シンクロ
ナスリラクタンスモータSRMの各(最大値WR1/磁
極部幅WS1)に対する平均トルク(Nm)、トルクリ
ップル割合(%)を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】図6に示すトルク波形および表1を参照す
ると明らかなように、(最大値WR1/磁極部幅WS
1)値が大きくなるに伴い平均トルクが増大し、(最大
値WR1/磁極部幅WS1)値が0.90〜1.07の
範囲で最大になって、その後、漸次減少することが確認
される。また、トルクリップル割合については、(最大
値WR1/磁極部幅WS1)値が大きくなるに伴い減少
することが確認され、(最大値WR1/磁極部幅WS
1)が0,72倍以上では大きく減少し、特に、(最大
値WR1/磁極部幅WS1)が1.24倍〜1.41倍
の範囲では、極めて小さい値となる。以上の結果から
は、先ず、(最大値WR1/磁極部幅WS1)値が0.
72倍以上であることが好ましい。
ると明らかなように、(最大値WR1/磁極部幅WS
1)値が大きくなるに伴い平均トルクが増大し、(最大
値WR1/磁極部幅WS1)値が0.90〜1.07の
範囲で最大になって、その後、漸次減少することが確認
される。また、トルクリップル割合については、(最大
値WR1/磁極部幅WS1)値が大きくなるに伴い減少
することが確認され、(最大値WR1/磁極部幅WS
1)が0,72倍以上では大きく減少し、特に、(最大
値WR1/磁極部幅WS1)が1.24倍〜1.41倍
の範囲では、極めて小さい値となる。以上の結果から
は、先ず、(最大値WR1/磁極部幅WS1)値が0.
72倍以上であることが好ましい。
【0035】次に、(最大値WR1/磁極部幅WS1)
値が1.07以上で平均トルクが減少すること、(最大
値WR1/磁極部幅WS1)値が1.24以上でトルク
リップル割合の変化が少なくなること、さらに最大値W
R1が大きくなるほど耐遠心力の面で不利になることか
ら、(最大値WR1/磁極部幅WS1)は1.24倍〜
1.41倍の略中間に値である1.3倍以下であること
が好ましい。これらを総合すれば、(最大値WR1/磁
極部幅WS1)値は0.7倍〜1.3倍であることが好
適である。
値が1.07以上で平均トルクが減少すること、(最大
値WR1/磁極部幅WS1)値が1.24以上でトルク
リップル割合の変化が少なくなること、さらに最大値W
R1が大きくなるほど耐遠心力の面で不利になることか
ら、(最大値WR1/磁極部幅WS1)は1.24倍〜
1.41倍の略中間に値である1.3倍以下であること
が好ましい。これらを総合すれば、(最大値WR1/磁
極部幅WS1)値は0.7倍〜1.3倍であることが好
適である。
【0036】(実施例2)本実施例は、図2に示す第2
の形式のシンクロナスリラクタンスモータ10Bに本発
明を実施して、ロータの外周面と外周側スリットとの間
の有効磁気通路幅の最大値WR1とステータのステータ
磁極における磁極部幅WS1の関係が、永久磁石を採用
した場合に、シンクロナスリラクタンスモータの平均ト
ルク、および、トルクリップル割合に及ぼす影響を検討
するものである。
の形式のシンクロナスリラクタンスモータ10Bに本発
明を実施して、ロータの外周面と外周側スリットとの間
の有効磁気通路幅の最大値WR1とステータのステータ
磁極における磁極部幅WS1の関係が、永久磁石を採用
した場合に、シンクロナスリラクタンスモータの平均ト
ルク、および、トルクリップル割合に及ぼす影響を検討
するものである。
【0037】本実施例では、ロータの外周側スリットお
よび内周側スリットに直方体の永久磁石をそれぞれ埋設
したシンクロナスリラクタンスモータにおいて、(最大
値WR1/磁極部幅WS1)値を0.55と0.9に設
定した場合の静トルク波形を測定して、図7に示す静ト
ルク波形を得た。図7に示すトルク波形を参照すると明
らかなように、永久磁石の付加により、(最大値WR1
/磁極部幅WS1)値0.55と0.9のいずれもトル
ク波形の変動量は変化せず、トルク値が増加、すなわち
平均トルクが増大し、かつトルクリップル割合が減少す
ることが確認される。従って、(最大値WR1/磁極部
幅WS1)値が0.9の方が0.55に比較して良好で
あることは、永久磁石の有無にはよらない。
よび内周側スリットに直方体の永久磁石をそれぞれ埋設
したシンクロナスリラクタンスモータにおいて、(最大
値WR1/磁極部幅WS1)値を0.55と0.9に設
定した場合の静トルク波形を測定して、図7に示す静ト
ルク波形を得た。図7に示すトルク波形を参照すると明
らかなように、永久磁石の付加により、(最大値WR1
/磁極部幅WS1)値0.55と0.9のいずれもトル
ク波形の変動量は変化せず、トルク値が増加、すなわち
平均トルクが増大し、かつトルクリップル割合が減少す
ることが確認される。従って、(最大値WR1/磁極部
幅WS1)値が0.9の方が0.55に比較して良好で
あることは、永久磁石の有無にはよらない。
【0038】以上のことから、シンクロナスリラクタン
スモータにおいては、永久磁石が無い状態で、(最大値
WR1/磁極部幅WS1)値を0.7〜1.3の範囲に
設定しておけば、廉価で単純な形状の永久磁石を使用す
ることにより、トルクリップル割合を減少させ、平均ト
ルクを増大させることができることが確認される。
スモータにおいては、永久磁石が無い状態で、(最大値
WR1/磁極部幅WS1)値を0.7〜1.3の範囲に
設定しておけば、廉価で単純な形状の永久磁石を使用す
ることにより、トルクリップル割合を減少させ、平均ト
ルクを増大させることができることが確認される。
【0039】(実施例3)本実施例は、図4に示す第1
の形式のシンクロナスリラクタンモータ10Dに本発明
を実施して、ステータ磁極の磁極数とロータ磁極の磁極
数比をnとした場合、径方向の2層の外周側スリットと
内周側スリットの間の磁束通路の中心線とロータの外周
面の2点の交点のロータ中心に対する開角WR5とステ
ータ磁極のピッチ角度WS2の関係が、シンクロナスリ
ラクタンスモータの平均トルク、および、トルクリップ
ル割合に及ぼす影響を検討するものである。
の形式のシンクロナスリラクタンモータ10Dに本発明
を実施して、ステータ磁極の磁極数とロータ磁極の磁極
数比をnとした場合、径方向の2層の外周側スリットと
内周側スリットの間の磁束通路の中心線とロータの外周
面の2点の交点のロータ中心に対する開角WR5とステ
ータ磁極のピッチ角度WS2の関係が、シンクロナスリ
ラクタンスモータの平均トルク、および、トルクリップ
ル割合に及ぼす影響を検討するものである。
【0040】本実施例では、径方向の2層の外周側スリ
ットと内周側スリットの間の磁束通路の中心線とロータ
の外周面の2点の交点のロータ中心に対する開角WR5
とステータ磁極のピッチ角度WS2の関係を、開角WR
5/ピッチ角度WS2が4、4.25、4.4、4.
5、5のそれぞれに設定し、このように設定された各シ
ンクロナスリラクタンスモータについて静トルク波形を
測定して、図8に示す静トルク波形を得た。本実施例で
は、当該静トルク波形から、平均トルクおよびトルクリ
ップ割合を算出した。
ットと内周側スリットの間の磁束通路の中心線とロータ
の外周面の2点の交点のロータ中心に対する開角WR5
とステータ磁極のピッチ角度WS2の関係を、開角WR
5/ピッチ角度WS2が4、4.25、4.4、4.
5、5のそれぞれに設定し、このように設定された各シ
ンクロナスリラクタンスモータについて静トルク波形を
測定して、図8に示す静トルク波形を得た。本実施例で
は、当該静トルク波形から、平均トルクおよびトルクリ
ップ割合を算出した。
【0041】但し、各シンクロナスリラクタンスモータ
においては、ステータ磁極数が48、ロータ磁極数が8
(n=6)であって、ロータの外周面と外周側スリット
との間の有効磁気通路幅の最大値WR1とステータのス
テータ磁極における磁極部幅WS1の関係、(最大値W
R1/磁極部幅WS1)値を0.9倍の一定値に設定
し、かつ、ロータの互いに周方向に隣接する内周側スリ
ット同士のスリット間隔の最小値WR2とステータのス
テータ磁極における磁極部幅WS1の関係、(最小値W
R2/磁極部幅WS1)値を0.75倍の一定値に設定
した。また、平均トルク(Nm)およびトルクリップル
割合(%)は、実施例1における算出方法と同じ算出方
法を採った。得られた結果を表2に示す。
においては、ステータ磁極数が48、ロータ磁極数が8
(n=6)であって、ロータの外周面と外周側スリット
との間の有効磁気通路幅の最大値WR1とステータのス
テータ磁極における磁極部幅WS1の関係、(最大値W
R1/磁極部幅WS1)値を0.9倍の一定値に設定
し、かつ、ロータの互いに周方向に隣接する内周側スリ
ット同士のスリット間隔の最小値WR2とステータのス
テータ磁極における磁極部幅WS1の関係、(最小値W
R2/磁極部幅WS1)値を0.75倍の一定値に設定
した。また、平均トルク(Nm)およびトルクリップル
割合(%)は、実施例1における算出方法と同じ算出方
法を採った。得られた結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】図8に示す静トルク波形、表2及び図9を
参照すると明らかなように、開角WR5/ピッチ角度W
S2が4.3〜4.6の範囲において、平均トルクが最
大となりかつトルクリップル割合が最小となる。この結
果から、ステータ磁極数とロータ磁極数の比をnとした
場合、間隔WR5は、ピッチ角度WS2の(4.3〜
4.6)×n/6倍に設定することが好適である。
参照すると明らかなように、開角WR5/ピッチ角度W
S2が4.3〜4.6の範囲において、平均トルクが最
大となりかつトルクリップル割合が最小となる。この結
果から、ステータ磁極数とロータ磁極数の比をnとした
場合、間隔WR5は、ピッチ角度WS2の(4.3〜
4.6)×n/6倍に設定することが好適である。
【0044】(実施例4)本実施例は、図4に示す第1
の形式のシンクロナスリラクタンスモータ10Dに本発
明を実施して、ロータの互いに周方向に隣接する内周側
スリット同士のスリット間隔の最小値WR2とステータ
のステータ磁極における磁極部幅WS1の関係が、シン
クロナスリラクタンスモータの平均トルク、および、ト
ルクリップル割合に及ぼす影響を検討するものである。
の形式のシンクロナスリラクタンスモータ10Dに本発
明を実施して、ロータの互いに周方向に隣接する内周側
スリット同士のスリット間隔の最小値WR2とステータ
のステータ磁極における磁極部幅WS1の関係が、シン
クロナスリラクタンスモータの平均トルク、および、ト
ルクリップル割合に及ぼす影響を検討するものである。
【0045】本実施例では、ロータの互いに周方向に隣
接する内周側スリット同士のスリット間隔の最小値WR
2とステータのステータ磁極における磁極部幅WS1の
関係を、最小値WR2/磁極部幅WS1が0、0.3
3、0.75、1にそれぞれ設定し、このように設定さ
れた各シンクロナスリラクタンモータについて静トルク
波形を測定して、図10に示す静トルク波形を得た。本
実施例では、当該静トルク波形から、平均トルクおよび
トルクリップ割合を算出した。
接する内周側スリット同士のスリット間隔の最小値WR
2とステータのステータ磁極における磁極部幅WS1の
関係を、最小値WR2/磁極部幅WS1が0、0.3
3、0.75、1にそれぞれ設定し、このように設定さ
れた各シンクロナスリラクタンモータについて静トルク
波形を測定して、図10に示す静トルク波形を得た。本
実施例では、当該静トルク波形から、平均トルクおよび
トルクリップ割合を算出した。
【0046】但し、各シンクロナスリラクタンスモータ
においては、ステータ磁極数が48、ロータ磁極数が8
であって、ロータの外周面と外周側スリットとの間の有
効磁気通路幅の最大値WR1とステータのステータ磁極
における磁極部幅WS1の関係、(最大値WR1/磁極
部幅WS1)値を0.9倍、(開角WR5/ピッチ角度
WS2)値を4.5倍の一定値に設定している。また、
平均トルク(Nm)およびトルクリップル割合(%)
は、実施例1における算出方法と同じ算出方法を採っ
た。得られた結果を表3に示す。
においては、ステータ磁極数が48、ロータ磁極数が8
であって、ロータの外周面と外周側スリットとの間の有
効磁気通路幅の最大値WR1とステータのステータ磁極
における磁極部幅WS1の関係、(最大値WR1/磁極
部幅WS1)値を0.9倍、(開角WR5/ピッチ角度
WS2)値を4.5倍の一定値に設定している。また、
平均トルク(Nm)およびトルクリップル割合(%)
は、実施例1における算出方法と同じ算出方法を採っ
た。得られた結果を表3に示す。
【0047】
【表3】
【0048】図10に示す静トルク波形および表3を参
照すると明らかなように、最小値WR2/磁極部幅WS
1が大きくなるに伴い、平均トルクは増大しかつトルク
リップル割合は減少する傾向にある。この傾向は、特
に、最小値WR2/磁極部幅WS1が0.33倍以上で
顕著であることから、最小値WR2/磁極部幅WS1は
0.33〜1の範囲であることが好適である。
照すると明らかなように、最小値WR2/磁極部幅WS
1が大きくなるに伴い、平均トルクは増大しかつトルク
リップル割合は減少する傾向にある。この傾向は、特
に、最小値WR2/磁極部幅WS1が0.33倍以上で
顕著であることから、最小値WR2/磁極部幅WS1は
0.33〜1の範囲であることが好適である。
【図1】本発明が適用対象とする第2の形式に係るシン
クロナスリラクタンスモータを示す概略的構成図であ
る。
クロナスリラクタンスモータを示す概略的構成図であ
る。
【図2】本発明が適用対象とする第2の形式に係る他の
シンクロナスリラクタンスモータを示す概略的構成図で
ある。
シンクロナスリラクタンスモータを示す概略的構成図で
ある。
【図3】本発明が適用対象とする第2の形式に係るさら
に他のシンクロナスリラクタンスモータを示す概略的構
成図である。
に他のシンクロナスリラクタンスモータを示す概略的構
成図である。
【図4】本発明が適用対象とする第1の形式に係るシン
クロナスリラクタンスモータを示す概略的構成図であ
る。
クロナスリラクタンスモータを示す概略的構成図であ
る。
【図5】本発明が適用対象とするシンクロナスリラクタ
ンスモータを総括的に示す概略的構成図である。
ンスモータを総括的に示す概略的構成図である。
【図6】本発明の実施例1に係るシンクロナスリラクタ
ンスモータにおけるトルク波形図である。
ンスモータにおけるトルク波形図である。
【図7】本発明の実施例2に係るシンクロナスリラクタ
ンスモータにおけるトルク波形図である。
ンスモータにおけるトルク波形図である。
【図8】本発明の実施例3に係るシンクロナスリラクタ
ンスモータにおけるトルク波形図である。
ンスモータにおけるトルク波形図である。
【図9】本発明の実施例3に係るシンクロナスリラクタ
ンスモータにおけるトルクリップル割合の変化を示す図
である。
ンスモータにおけるトルクリップル割合の変化を示す図
である。
【図10】本発明の実施例4に係るシンクロナスリラク
タンスモータにおけるトルク波形図である。
タンスモータにおけるトルク波形図である。
10A,10B,10C,10D,20…シンクロナス
リラクタンスモータ、11…ステータ、11a…ティー
ス、12…ロータ、12a…ロータコア、12b,12
c…スリット、12d…磁気通路、13a,13b…永
久磁石、14…回転軸、15…ロータ、15a…ロータ
コア、15b,15c…スリット、16a,16b…永
久磁石、17…ロータ、17a…ロータコア、17b,
17c…スリット、17d,17g…架橋部、17e,
17f…磁気通路、18a,18b…永久磁石、21…
ステータ、21a…ティース、22…ロータ、22a…
ロータコア、22b,22c…スリット、22d…磁束
通路。
リラクタンスモータ、11…ステータ、11a…ティー
ス、12…ロータ、12a…ロータコア、12b,12
c…スリット、12d…磁気通路、13a,13b…永
久磁石、14…回転軸、15…ロータ、15a…ロータ
コア、15b,15c…スリット、16a,16b…永
久磁石、17…ロータ、17a…ロータコア、17b,
17c…スリット、17d,17g…架橋部、17e,
17f…磁気通路、18a,18b…永久磁石、21…
ステータ、21a…ティース、22…ロータ、22a…
ロータコア、22b,22c…スリット、22d…磁束
通路。
フロントページの続き Fターム(参考) 5H002 AA02 AB06 AE06 AE07 5H619 AA01 BB01 BB06 BB24 PP02 PP08 5H621 AA02 BB07 GA04 GA12 GA16 HH01 HH07 5H622 AA02 CA02 CA10 CA13 PP07
Claims (4)
- 【請求項1】内周側の周方向に所定本数設けた各ティー
スにそれぞれステータ巻線を巻回して形成された複数の
ステータ磁極を有するステータと、同ステータの内周に
対向して設けた径方向に2層の外周側スリットおよび内
周側スリットを周方向に複数対有して同ステータの内周
側に回転可能に支持されて位置するロータを備えてな
り、同ロータの各スリットが所定間隔を保持してロータ
の外周表面付近まで延びてロータ磁極を形成しているシ
ンクロナスリラクタンスモータにおいて、前記ロータの
外周表面と前記外周側スリットとの間の有効磁気通路幅
の最大値WR1は、前記ステータのステータ磁極におけ
る磁極部幅WS1の0.7倍〜1.3倍に設定されてい
ることを特徴とするシンクロナスリラクタンスモータ。 - 【請求項2】請求項1に記載のシンクロナスリラクタン
スモータにおいて、前記ロータ磁極の数に対する前記ス
テータ磁極の数の比率をnとするとき、前記ロータの径
方向の2層のスリットの間にある磁束通路の中心線と前
記ロータ表面の2点の交点の前記ロータ中心に対する開
角は、n/6の4.3倍〜4.6倍に設定されているこ
とを特徴とするシンクロナスリラクタンスモータ。 - 【請求項3】請求項1に記載のシンクロナスリラクタン
スモータにおいて、前記ロータの互いに周方向に隣接す
る内周側スリット同士のスリット間隔の最小値WR2
は、前記ステータのステータ磁極における磁極部幅WS
1の1/3倍〜1倍に設定されていることを特徴とする
シンクロナスリラクタンスモータ。 - 【請求項4】請求項1、2または3に記載のシンクロナ
スリラクタンスモータにおいて、前記ロータが有する各
スリットには永久磁石がそれぞれ埋設されていることを
特徴とするシンクロナスリラクタンスモータ。
Priority Applications (3)
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---|---|---|---|
JP2001084271A JP2002281701A (ja) | 2001-03-23 | 2001-03-23 | シンクロナスリラクタンスモータ |
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US10/951,665 US7015614B2 (en) | 2001-03-07 | 2004-09-29 | Synchronous reluctance motor |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2001084271A JP2002281701A (ja) | 2001-03-23 | 2001-03-23 | シンクロナスリラクタンスモータ |
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ID=18939964
Family Applications (1)
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