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JP2002255215A - バネ構造体及びそれを有するトリガースプレー及びそれを備えたスプレー容器 - Google Patents

バネ構造体及びそれを有するトリガースプレー及びそれを備えたスプレー容器

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Publication number
JP2002255215A
JP2002255215A JP2001049298A JP2001049298A JP2002255215A JP 2002255215 A JP2002255215 A JP 2002255215A JP 2001049298 A JP2001049298 A JP 2001049298A JP 2001049298 A JP2001049298 A JP 2001049298A JP 2002255215 A JP2002255215 A JP 2002255215A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
trigger
spring
spring structure
bridge
spray
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001049298A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Tada
哲也 多田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canyon Corp
Original Assignee
Canyon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canyon Corp filed Critical Canyon Corp
Priority to JP2001049298A priority Critical patent/JP2002255215A/ja
Publication of JP2002255215A publication Critical patent/JP2002255215A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】トリガーからの力がスプリングに的確に伝達さ
れ且つ十分なバネ力を維持できるバネ構造体を提供する
こと。 【解決手段】トリガースプレーAに組み込まれて取り付
けられるバネ構造体Xであって、トリガー部とバネ部3
とが一体化されてなり、バネ体はトリガー部の両側面か
ら薄肉部を介して互いに平行に且つアーチ状に延出する
一対のブリッジ部31と該ブリッジ部31を終端で結合
する連結部とよりなり、トリガー部2がトリガースプレ
ーAの支軸部18に枢着される凹部21Aと指を引っか
ける指掛け部22と凹部21Aと指掛け部22との間に
設けられピストンの頭部41に嵌め込まれる嵌合部22
Aとを備え、ブリッジ部31の断面が上下方向に平行四
辺形状に形成され、ブリッジ部に圧縮力が働く場合、ア
ーチ状の曲率が大きくなることと同時にブリッジ部が捩
じれることで弾発力を得るようにされたバネ構造体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スプレー容器に取
り付けて、シリンダ内の液体をトリガーの回動力によっ
て圧縮し、ノズルから噴出させる構造のトリガースプレ
ーに関するものであり、そのトリガースプレーに使用さ
れるバネ構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から薬剤等の液体を吹き付けるため
にスプレー容器が使用されている。スプレー容器には、
吹き付け機能を発揮するポンプディスペンサ、すなわち
トリガースプレーが取り付けられている。トリガースプ
レーは、ベース体を備え、このベース体に対して翼片状
のトリガーが回動可能に取り付けられており、該トリガ
ーに指等を引掛けて引くことによりポンプ(シリンダ及
びピストンよりなる)を作動させ、その圧縮力によりノ
ズルから容器内の液体を外に噴射させる構造のものであ
る。
【0003】図13は、その従来のトリガースプレーの
一例を具体的に示したものである。すなわち、図から分
かるように、トリガースプレー100は、容器本体の口
部に取り付けられたキャップ101と、該キャップを螺
着することで容器本体の口部にパッキン102を介して
支持固定され且つ1次バルブ104を備えたバルブケー
ス103と、該バルブケース103に内挿固定されたチ
ューブ105と、該バルブケース103に外挿固定され
るハウジング106と、該ベース体に圧入固定されるノ
ズル107と、ベース体に形成されたシリンダ内を摺動
するピストン108を備えたプランジャー109と、該
プランジャーを押圧するトリガー110と、該トリガー
を前記ベース体に対して弾発支持するスプリング111
と、前記ベース体のバルブケースに内挿された2次バル
ブ112とよりなる。
【0004】このような構造のトリガースプレーにおい
て、ノズル107から容器本体内の液体を噴射させるに
は、まず、シリンダー内に液体が充填されている初期状
態から、指を引掛けてトリガー110を引き込む。それ
によりプランジャー109が押されて、ピストン108
がハウジング106のシリンダー内にある液体を圧縮す
る。
【0005】圧縮された液体は、ハウジング106とそ
れに内挿されたバルブケース103との間隙を通り2次
バルブ112を通過してノズル先端より外に噴射される
のである。トリガー110から指を開放すると、スプリ
ング111の弾圧力によりトリガー110は元の状態に
復帰する。この時、容器本体内の液体はチューブ105
及び1次バルブ104を通過して逆にシリンダ内に充填
されて初期状態となる。
【0006】このような構造のトリガースプレーは、部
品点数が、キャップ101、パッキン102、1次バル
ブ104、バルブケース103、チューブ105、ハウ
ジング106、ノズル107、ピストン108、プラン
ジャー109、トリガー110、スプリング111と、
および2次バルブ112の計12個が必要となってい
る。そのため、これらを製造するための組み付け工程が
複雑となり工数が増加する欠点がある。
【0007】更に、このようなトリガースプレーにおい
ては、液密性を保持する点からも、或いは故障率を低く
するためにも部品点数は極力少ない方がよい。これらの
部品の中でも、特に、スプリングは、トリガーに弾圧力
を付与するため重要な部品であるために、バネ力を十分
に発揮できることが必要である。またトリガーの力をス
プリングに的確に伝えることができるように、両者間の
連結状態が確実に維持されていなければならない。しか
も、移動するトリガーに対して連結状態を維持するため
に、連結部における両者相互の動きの自由度も保証され
なければならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる実状を
背景に、上記の問題点を克服するとともに、トリガース
プレーとして部品点数が少なくなるようなバネ構造体を
提供することである。しかもまた、トリガーからの力が
スプリングに的確に伝達され且つ十分なバネ力を維持で
きるバネ構造体を提供することである。また、それが組
み込まれたトリガースプレー及びそのトリガースプレー
を備えたスプレー容器を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明者は、
このような課題背景に対して、鋭意研究を重ねた結果、
従来のバネ体をトリガーと一体化させることにより、部
品点数を少なくすることができること、更にバネ体をあ
る形に限定することにより十分なバネ力を維持できるこ
とを見出し、この知見に基づいて本発明を完成させたも
のである。
【0010】即ち、本発明は、(1)、トリガースプレ
ーに組み込まれて取り付けられるバネ構造体であって、
トリガー部とバネ部とが一体化されたバネ構造体に存す
る。
【0011】そして、(2)、トリガースプレーに組み
込まれて取り付けられるバネ構造体であって、トリガー
部とバネ部とが一体化されてなり、バネ体はトリガー部
の両側面から薄肉部を介して互いに平行に且つアーチ状
に延出する一対のブリッジ部と該ブリッジ部を終端で結
合する連結部とよりなることを特徴とするバネ構造体に
存する。
【0012】そしてまた、(3)、ブリッジ部に圧縮力
が働く場合、アーチ状の曲率が大きくなることと同時に
ブリッジ部が捩じれることで弾発力を得るように構成さ
れたバネ構造体に存する。
【0013】そしてまた、(4)、トリガー部が、トリ
ガースプレーの支軸部に枢着される凹部とと、指を引っ
かける指掛け部と、凹部と指掛け部との間に設けられピ
ストンの頭に嵌め込まれる嵌合部とを備えるバネ構造体
に存する。
【0014】そしてまた、(5)、ブリッジ部の断面が
上下方向に矩形状に形成されているバネ構造体に存す
る。
【0015】そしてまた、(6)、ブリッジ部の断面が
上下方向に平行四辺形状に形成されているバネ構造体に
存する。
【0016】そしてまた、(7)、ブリッジ部の連結部
に扇状片が立設されてトリガースプレーに対する取り付
けが安定するように形成されているバネ構造体に存す
る。
【0017】そしてまた、(8)、バネ構造体がポリオ
レフィン系の樹脂よりなるバネ構造体に存する。
【0018】そしてまた、(9)、トリガースプレーに
組み込まれて取り付けられるバネ構造体であって、トリ
ガー部とバネ部とが一体化されてなり、バネ体はトリガ
ー部の両側面から薄肉部を介して互いに平行に且つアー
チ状に延出する一対のブリッジ部と該ブリッジ部を終端
で結合する連結部とよりなり、トリガー部がトリガース
プレーの支軸部に枢着される凹部と指を引っかける指掛
け部と凹部と指掛け部との間に設けられピストンの頭部
に嵌め込まれる嵌合部とを備え、ブリッジ部の断面が上
下方向に平行四辺形状に形成され、ブリッジ部に圧縮力
が働く場合、アーチ状の曲率が大きくなることと同時に
ブリッジ部が捩じれることで弾発力を得るようにされた
バネ構造体に存する。
【0019】そしてまた、(10)、上記バネ構造体が
組み込まれた上記いずれか1のトリガースプレーに存す
る。
【0020】そしてまた、(11)、上記バネ構造体が
組み込まれたトリガースプレーを備えた上記いずれか1
のスプレー容器に存する。
【0021】本発明はこの目的に沿ったものであれば、
上記1〜9の中から選ばれた2つ以上を組み合わせた構
成も当然採用可能であり、そのようなバネ構造体を備え
たトリガースプレーを有するスプレー容器も同様に採用
可能である。
【0022】本発明のバネ構造体によれば、トリガー部
とバネ部とが一体化されているために、製造時の組付け
工数が少なくなり、また故障も少なく、更に液密性にも
優れる。また、バネ構造体はトリガー部の両側面から薄
肉部を介してアーチ状に延出する部分を備えていること
から、トリガー部とバネ部の連結が確実で且つバネ部の
バネ力を有効にトリガーに使えることができ、且つその
バネ力も十分なものとなる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき、本発明のバ
ネ構造体の好適な実施の形態を説明する。 〔第1の実施の形態〕まず、本発明のバネ構造体が組み
込まれているトリガースプレーについて、全体構造を説
明する。図1は、トリガースプレーを示した外観図であ
る。また図2は、内部構造を示す断面図である。このト
リガースプレーAは、その骨組みとなるベース体1に対
して、トリガー2を回動自在に取り付け、該トリガー2
を引くことによりベース体1の一部であるシリンダ部1
3内の液体をピストン4により圧縮してノズル6から容
器内の液体を外に噴射させることができる構造となって
いる。
【0024】すなわち、トリガースプレーAは、容器本
体の口部Bに取り付けられたキャップ7と、該キャップ
7に支持固定されたベース体1と(詳しくは、キャップ
7と容器本体口部Bとの間で圧接されて支持固定されて
いるベース体1と)、ベース体1の一部である第1バル
ブケース部11に装着されたチューブ10と、第1バル
ブケース部11に内挿された1次バルブと、ベース体1
に嵌め込まれたカバー5及びノズル6と、ベース体1の
一部であるシリンダ部13内を摺動するピストン4と、
該ピストン4を弾発的に押圧するためにベース体1に取
り付けられたバネ構造体X(指を引っかけてピストンを
押すためのトリガー部2と、該トリガー部2をベース体
1に弾圧支持するためのバネ部3とよりなる)と、前記
ノズル6とベース体1との間に装着された2次バルブ9
とを備える。
【0025】以下、それら各部品の相互の取り付け構造
について更に詳しく述べる。ベース体1は、キャップ7
によってスプレー容器本体に取り付けられている。ここ
では、ベース体1はキャップ7を容器本体の口部Bに螺
着することで、容器本体に固定される。この場合、ベー
ス体1は、その下端部16及びフランジ部17にて容器
本体の口部の口部内壁面B1及び口部上壁面B2とシー
ルされる構造となっており、そのため液密性が的確に保
証される。特に、ベース体1の下端部16はシールリン
ク状に形成されており容器口部の内壁面に密着すること
で液密性はより確実となる。
【0026】またベース体1は、垂直方向に形成された
第1バルブケース部11と水平方向に形成された第2バ
ルブケース部12とを備えており、第1バルブケース部
11には第1バルブ8が、また第2バルブケース部12
には第2バルブ9が内挿される。第1バルブケース部1
1にはチューブ10が外挿されて取り付けられ、該チュ
ーブ10は容器本体内に垂下される。
【0027】一方、容器本体内の液体はチューブを通し
て吸い上げられる。またベース体1には、上方からカバ
ー5が、また側方からノズル6が嵌合固定される。カバ
ー5は、前方と後方の2つの取付用突部を備えており、
前方取付用突部51が第2バルブケース部12の延長上
に形成された前方取付用受部14に取り付けられ、また
後方取付用突部52は、同様にベース後部に形成された
後方取付用受部15に取り付けられている。カバー5の
先端にはノズル6が薄肉部5A(いわゆるヒンジ部)を
介してヒンジ結合されており、この薄肉部5Aを起点と
してカバー5は上下方向に回動可能である。
【0028】なお、カバー5とノズル6は、両者がポリ
オレフィン系樹脂、例えばポリプロピレンで一体成形さ
れることが好ましい。ベース体1の一部には、シリンダ
ー部13が形成されており、このシリンダー内をピスト
ン4が摺動しながら往復する。このピストン4を押圧す
るために、ベース体1にはトリガー部2とバネ部3とを
一体化したバネ構造体Xが取り付けられている。バネ構
造体Xのトリガー部2は、安定して指を引っ掛けること
ができるようにアーチ状をした翼片状の構造を有する。
【0029】上端部の凹部21Aにてベース体1に形成
された支軸部18に枢着され、その一定距離下方の嵌合
部22Aにてピストンの頭部41が嵌め込まれている取
り付けられる。そのため、トリガー部2に指等を掛けて
図でいう右に引くことにより、ピストン4の頭部41が
押圧されてピストン4はシリンダ内を同様に右方に摺動
する。
【0030】バネ構造体Xは、バネ部3の弾発力によ
り、トリガー部2が引かれた後、指等を離して力が開放
されると着実に元の状態に復帰することができる。ここ
でバネ構造体Xは、すなわちトリガー部2とバネ部3と
は、両者の結合強度が得られるためポリオレフィン系樹
脂、好ましくはポリプロピレンで一体成形(例えば射出
成形)されることが好ましい。
【0031】ここで、図4はバネ構造体Xの斜視図であ
り、(A)は、バネ部3がトリガー部2に沿って位置す
る状態を、また(B)は、バネ部3を下方に位置せしめ
た状態を示す。また図5は正面図、及び図6は側面図で
ある。バネ構造体Xは、前述したように、そのトリガー
部2とバネ部3とが一体化されたものである。
【0032】すなわち、バネ構造体Xは、指掛け部22
と両側面21,21を有するトリガー部2と、トリガー
部2の両側面21,21から薄肉部Hを介して互いに平
行に且つアーチ状に延出する一対のブリッジ部31,3
1と、該ブリッジ部31,31を終端で結合する連結部
32とよりなる。 バネ部3の根元にある薄肉部Hによ
ってトリガー部との動きの自由度を保ったまま力の伝達
が的確に行われる。。つまり、この薄肉部Hは、トリガ
ー部2とバネ部3とを確実に連結し且つ両者に動きの自
由度を与える機能を有する。
【0033】そのため、トリガースプレーAにバネ構造
体Xを組み込ませて取り付けた状態においては、トリガ
ー部2を動かした場合に、バネ部3はその動きに的確に
追従して弾発力を発揮する。そして、トリガー部2の両
側面21,21から互いに平行に且つアーチ状に延出し
ている部分、すなわち、一対の各ブリッジ部31,31
の各断面は、上下方向(トリガーの側面方向)に矩形状
に形成されている。なお、上下方向3は、バネ構造体X
をトリガースプレーAに適正にセットされた状態におけ
る上下方向をいう。
【0034】ここで、後述するように、トリガー部2の
指掛け部22に指を掛けて、図8の矢印のように強くト
リガー部2を引き込み圧縮する(太い矢印A)と、バネ
部3にはブリッジ部31に添う反力a(細い矢印)が加
わり弾発力となる。そして更に、バネ部3のブリッジ部
31には、捩じれ(太い矢印B)による反力b(細い矢
印)が加わる。そのため、バネ部3の弾発力は、このよ
うな圧縮による反力aと捩じれによる反力bが加わって
両反力を合わせた弾発力となる。この2つの反力によ
り、バネ部3の弾発力が効率よく発揮されることにな
る。
【0035】図7及び図8は、ブッリッジ部に与える変
形とそのために生じる反力を説明する図である。図7
は、バネ部3に応力が作用していない状態を示し(A)
は斜視図及び(B)は正面図である。図8は、バネ部3
に応力が発生して圧縮による反力aと捩じれによる反力
bが発生した場合(便宜的に一方のブリッジ部で示し
た)を示し、(A)は斜視図、及び(B)は正面図であ
る。このように、本発明のバネ構造体Xにより、効率の
よいバネ力をえることができる。
【0036】ここでバネ構造体Xにおけるブリッジ部3
1の断面は、上下方向に矩形状に形成することで(図9
(A)参照)、捩じれと圧縮力による反力を得たが、こ
のうち捩じれによる反力をより容易に得るために、断面
を上下方向の平行四辺形状にすること(図9(B)参
照)がより好ましい。このようにブリッジ部31の断面
を異にすることにより、捩れ係数を変えることができ
る。断面が矩形状や平行四辺形状であると、捩れが矢印
の如く発生することになるが、後者の場合は、特にその
捩れが起き易い。
【0037】トリガスプレーの部分において、従来は、
組み込んだ後のブレを無くし収まりを良くするために、
バネ部の材質としてポリアセタール樹脂を採用する必要
があったが、本発明のバネ構造体Xでは、バネ部3とト
リガー部2とを一体化して取り付けの安定性を確保でき
るため、先述したように、ポリオレフィン系樹脂、例え
ば、ポリプロピレン樹脂の採用が可能となり、リサイク
ルに優位となる。バネ構造体XのトリガースプレーAに
対する取り付けの際は、トリガースプレーAのベース体
1にトリガー部2を取り付け、同時に、トリガー部2と
ピストン4を嵌め込んで取り付けることで確実に固定で
きる。
【0038】さて図10は、トリガー部2を含むバネ構
造体がベース体1に取り付けられた状態を平面図で示
す。上記図と図2から合わせて理解できるように、バネ
構造体Xがベース体1に取り付けられた状態では、バネ
構造体の連結部32は、ベース体の後部立壁19とカバ
ー5に形成された後方取付用突部52との間で支持固定
される状態となる。この場合、連結部32に扇状片32
Aが備わっているために、カバー5とベース体1との間
に扇状片が嵌まり込み取り付け状態がより安定する。
【0039】図11は、図10の状態から、トリガー部
2を引き込んでバネ部3が湾曲して大きく捩じれた状態
を示す。このようにバネ構造体のバネ部3が、図10か
ら図11の状態に変化することにより、有効にバネ力が
蓄積されるのである。もっとも扇状片32Aがあればよ
り好ましいが必ずしも必要ではなく、図12に示す斜視
図は、扇状片を備えない構造体を示す。
【0040】次に、本発明のバネ構造体の作動を示すた
めに、参考までに、液体を噴射する操作を示す。まず、
初期状態はシリンダー内に液体が充填されている状態と
する。いま、容器本体の口部に親指と人指し指との間を
当て他の指をトリガー部(バネ構造体の一部)に掛け
て、強くトリガー部2を引き込む。引き込まれたトリガ
ー部2は、ベース体1の支軸部18を支点として回動し
ピストン4を押圧する。
【0041】この時、トリガー部2と薄肉部Hを介して
一体化されているバネ部3には、トリガー部の動きと同
時に力が的確に伝わる。ピストン4は、押圧されてシリ
ンダー内を摺動することで充填されている液体を圧縮す
る。圧縮圧を受けた液体は、開口部20から第2バルブ
ケース部12を通ってノズル先端より外に噴射される
(図3参照)。
【0042】今度は、トリガー部2から指の力を解放す
ると、トリガー部2はバネ部3の弾発力により初期状態
に復帰する。ここで、バネ部3と薄肉部Hを介して一体
化されているトリガー部2には、バネ部3の力が確実に
伝わる。この時、トリガー部2に取り付けられたピスト
ン4は同時に元の位置に復帰するため、シリンダー内に
負圧が生じて容器本体内の液体はチューブ10及び開口
部20を通過して逆にシリンダー内に充填される。
【0043】以上の述べた本発明の実施の形態のトリガ
スプレーは、部品点数が8個であるために極めて組み付
けが容易であり、故障も少なくなる。また、バルブとピ
ストンをポリエチレン樹脂とし、それ以外の部品をポリ
プロピレン樹脂とすることができるため、いわゆるポリ
オレフィン系樹脂での製造が可能となり、リサイクルに
も十分対応できる。
【0044】以上、本発明を説明してきたが、本発明は
実施形態にのみ限定されるものではなく、その本質から
逸脱しない範囲で、他の種々の変形例が可能であること
は言うまでもない。本発明のバネ構造体は、実施の形態
で述べたトリガースプレーやスプレー容器に限らず同種
のものに適用可能である。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、バネ構造体は、トリガ
ー部とバネ部とが一体化されているために、従来に比べ
トリガスプレーとして部品点数が少なくなる。そのため
組付け工数や製品としての故障率も低下する。しかも、
薄肉部を有するためにトリガー部とバネ部との連結が確
実で且つ動きの自由度も修正されるため、ガタ付きもな
くトリガー部の動き及び力をバネ部に確実に伝達でき
る。またトリガー部が復帰する場合も、バネ部の動き及
び力をトリガー部に確実に伝達できる。バネ部のブリッ
ジ部の断面を特有のものにすることで、圧縮と捩じれを
起因とする効率よいバネ力の発揮が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、トリガースプレーを示した外観図であ
る。
【図2】図2は、トリガースプレーの内部構造を示す断
面図である。
【図3】図3は、トリガーを引いた状態のトリガースプ
レーの内部構造を示す断面図である。
【図4】図4は、本発明のバネ構造体の斜視図を示す。
【図5】図5は、本発明のバネ構造体の正面図を示す。
【図6】図6は、本発明のバネ構造体の側面図を示す。
【図7】図7は、バネ部における応力が作用していない
状態を示し、(A)は斜視図、(B)は正面図である。
【図8】図8は、バネ部に応力が発生して圧縮による反
力aと捩じれによる反力bが作用した場合を示し、
(A)は斜視図、(B)は正面図である。
【図9】図9は、ブリッジ部の断面形状を示す図であ
り、(A)は断面が矩形状のブリッジ部、(B)は断面
が平行四辺形状のブリッジ部を示す。
【図10】図10は、トリガー部を含むバネ構造体がベ
ース体に取り付けられた状態を示す図である。
【図11】図11は、トリガー部を引き込んでバネ部が
湾曲し大きく捩じれた状態を示す図である。
【図12】図12は、扇状片を備えないバネ構造体を示
す斜視図である。
【図13】図13は、その従来のトリガースプレーの一
例を具体的に示したものである。
【符号の説明】
1…ベース体 2…トリガー部 21…側面 21A…凹部 22…指掛け部 22A…嵌合部 3…バネ部 3A…薄肉部 31…ブリッジ部 32…連結部 32A…扇状片 4…ピストン 41…頭部 5…カバー 5A…薄肉部(ヒンジ部) 51…前方取付用突部 52…後方取付用突部 6…ノズル 7…キャップ 8…1次バルブ 9…2次バルブ 10…チューブ 11…第1バルブケース部 12…第2バルブケース部 13…シリンダ部 14…前方取付用受部 15…後方取付用受部 16…下端部 17…フランジ部 18…支軸部 19…後部立壁 20…開口部 A…トリガースプレー P1…薄肉部 P2…薄肉部 B…口部 B1…口部内壁面 B2…口部上壁面 H…薄肉部 X…バネ構造体

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリガースプレーに組み込まれて取り付
    けられるバネ構造体であって、トリガー部とバネ部とが
    一体化されたことを特徴とするバネ構造体。
  2. 【請求項2】 トリガースプレーに組み込まれて取り付
    けられるバネ構造体であって、トリガー部とバネ部とが
    一体化されてなり、バネ体はトリガー部の両側面から薄
    肉部を介して互いに平行に且つアーチ状に延出する一対
    のブリッジ部と該ブリッジ部を終端で結合する連結部と
    よりなることを特徴とするバネ構造体。
  3. 【請求項3】 ブリッジ部に圧縮力が働く場合、アーチ
    状の曲率が大きくなることと同時にブリッジ部が捩じれ
    ることで弾発力を得るように構成されたことを特徴とす
    る請求項2記載のバネ構造体。
  4. 【請求項4】 トリガー部が、トリガースプレーの支軸
    部に枢着される凹部とと、指を引っかける指掛け部と、
    凹部と指掛け部との間に設けられピストンの頭に嵌め込
    まれる嵌合部とを備えることを特徴とする請求項2記載
    のバネ構造体。
  5. 【請求項5】 ブリッジ部の断面が上下方向に矩形状に
    形成されていることを特徴とする請求項2記載のバネ構
    造体。
  6. 【請求項6】 ブリッジ部の断面が上下方向に平行四辺
    形状に形成されていることを特徴とする請求項2記載の
    バネ構造体。
  7. 【請求項7】 ブリッジ部の連結部に扇状片が立設され
    てトリガースプレーに対する取り付けが安定するように
    形成されていることを特徴とする請求項2記載のバネ構
    造体。
  8. 【請求項8】 バネ構造体がポリオレフィン系の樹脂よ
    りなることを特徴とする請求項2記載のバネ構造体。
  9. 【請求項9】 トリガースプレーに組み込まれて取り付
    けられるバネ構造体であって、トリガー部とバネ部とが
    一体化されてなり、バネ体はトリガー部の両側面から薄
    肉部を介して互いに平行に且つアーチ状に延出する一対
    のブリッジ部と該ブリッジ部を終端で結合する連結部と
    よりなり、トリガー部がトリガースプレーの支軸部に枢
    着される凹部と指を引っかける指掛け部と凹部と指掛け
    部との間に設けられピストンの頭部に嵌め込まれる嵌合
    部とを備え、ブリッジ部の断面が上下方向に平行四辺形
    状に形成され、ブリッジ部に圧縮力が働く場合、アーチ
    状の曲率が大きくなることと同時にブリッジ部が捩じれ
    ることで弾発力を得るようにされたことを特徴とするバ
    ネ構造体。
  10. 【請求項10】 上記バネ構造体が組み込まれた上記請
    求項1〜9のいずれか1項記載のトリガースプレー。
  11. 【請求項11】 上記バネ構造体が組み込まれたトリガ
    ースプレーを備えた上記請求項1〜9のいずれか1項記
    載のスプレー容器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008526487A (ja) * 2005-01-10 2008-07-24 アーファ・ポリテック・べスローテン・フェンノートシャップ 一体的にモールドされた引き金とばねとを有する薄壁の分注装置及びその組み立て方法
JP2013126646A (ja) * 2011-12-19 2013-06-27 Tetsuya Tada トリガー用スプリング及びそれを備えるトリガー式スプレー
WO2023210610A1 (ja) * 2022-04-29 2023-11-02 キャニヨン株式会社 蓄圧式スプレイヤ

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