JP2002124466A - 半導体装置の製造方法及び半導体装置 - Google Patents
半導体装置の製造方法及び半導体装置Info
- Publication number
- JP2002124466A JP2002124466A JP2000312705A JP2000312705A JP2002124466A JP 2002124466 A JP2002124466 A JP 2002124466A JP 2000312705 A JP2000312705 A JP 2000312705A JP 2000312705 A JP2000312705 A JP 2000312705A JP 2002124466 A JP2002124466 A JP 2002124466A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- semiconductor device
- silicon film
- tft
- cgs
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Thin Film Transistor (AREA)
- Recrystallisation Techniques (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 結晶核が発生する位置を制御することによ
り、特性を均一化した半導体装置の製造方法及び半導体
装置を提供する。 【解決手段】 基板11の表面に凸部12を形成する工
程と、基板11の表面全体にわたってa−Si膜13を
成膜する工程と、基板11全体を2時間程度にわたって
加熱処理することにより、段差13a及び13a’に微
小な結晶核13bを発生させる工程と、基板11表面全
体に触媒金属を添加して、CGS膜14形成のための加
熱処理を行う工程とを含む。
り、特性を均一化した半導体装置の製造方法及び半導体
装置を提供する。 【解決手段】 基板11の表面に凸部12を形成する工
程と、基板11の表面全体にわたってa−Si膜13を
成膜する工程と、基板11全体を2時間程度にわたって
加熱処理することにより、段差13a及び13a’に微
小な結晶核13bを発生させる工程と、基板11表面全
体に触媒金属を添加して、CGS膜14形成のための加
熱処理を行う工程とを含む。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、アクティ
ブマトリックス型の液晶表示装置において、液晶を駆動
するために使用される薄膜トランジスタ等の半導体装置
の製造方法及び半導体装置に関する。
ブマトリックス型の液晶表示装置において、液晶を駆動
するために使用される薄膜トランジスタ等の半導体装置
の製造方法及び半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】消費電力が低く、薄型に形成されるとい
う特性を有する液晶表示装置において、液晶を駆動する
駆動素子として薄膜トランジスタ(以下、TFTと略
す)を用いると、コントラストが高い、応答速度が速い
等の特性がさらに加わる。このため、TFTを備えた液
晶表示装置は、パソコンの表示部、携帯用のTV等に使
用され、近年、その市場規模が大きく伸びている。
う特性を有する液晶表示装置において、液晶を駆動する
駆動素子として薄膜トランジスタ(以下、TFTと略
す)を用いると、コントラストが高い、応答速度が速い
等の特性がさらに加わる。このため、TFTを備えた液
晶表示装置は、パソコンの表示部、携帯用のTV等に使
用され、近年、その市場規模が大きく伸びている。
【0003】このような用途に使用されるTFTのなか
で、そのチャンネル部分の半導体にContinuou
s Grain Silicon(以下CGSと略す)
膜を用いたものが知られている。
で、そのチャンネル部分の半導体にContinuou
s Grain Silicon(以下CGSと略す)
膜を用いたものが知られている。
【0004】CGS膜とは、特開平6−244103号
公報に記載されているように、a−Si膜の表面にNi
等の金属元素を微量に堆積させ、その後に加熱すること
により得られる結晶性に優れたSi膜のことである。
公報に記載されているように、a−Si膜の表面にNi
等の金属元素を微量に堆積させ、その後に加熱すること
により得られる結晶性に優れたSi膜のことである。
【0005】このCGS膜を用いたTFTは、従来の非
晶質Si膜(アモルファスシリコン:以下a−Si膜と
略す)及び多結晶シリコン膜(以下p−Si膜と略す)
を用いたTFTに比べて消費電力が低く、応答も高速で
ある。このような高移動度のCGS膜を用いたTFT
は、今後、シートコンピューターに使用されることが見
込まれ、次世代の液晶表示装置に搭載されるTFTとし
て有望視されている。
晶質Si膜(アモルファスシリコン:以下a−Si膜と
略す)及び多結晶シリコン膜(以下p−Si膜と略す)
を用いたTFTに比べて消費電力が低く、応答も高速で
ある。このような高移動度のCGS膜を用いたTFT
は、今後、シートコンピューターに使用されることが見
込まれ、次世代の液晶表示装置に搭載されるTFTとし
て有望視されている。
【0006】CGS膜の形成方法としては、縦成長と呼
ばれる方法と、横成長と呼ばれる方法とがある。縦成長
とは、a−Si膜の表面全面に、金属元素を直接添加し
て加熱し、結晶を成長させる方法である。横成長とは、
a−Si膜に、例えばSiO 2膜を形成してフォトパタ
ーンを行うことにより、一部にa−Si膜が露出するよ
うにし、その露出部分に金属元素を添加して加熱する事
によって結晶を成長させる方法である。
ばれる方法と、横成長と呼ばれる方法とがある。縦成長
とは、a−Si膜の表面全面に、金属元素を直接添加し
て加熱し、結晶を成長させる方法である。横成長とは、
a−Si膜に、例えばSiO 2膜を形成してフォトパタ
ーンを行うことにより、一部にa−Si膜が露出するよ
うにし、その露出部分に金属元素を添加して加熱する事
によって結晶を成長させる方法である。
【0007】このCGS膜形成における、縦成長の様子
を、図13を用いて、経時的に説明する。
を、図13を用いて、経時的に説明する。
【0008】まず、触媒金属元素を添加する時点では、
図13(a)に示すように、石英基板表面の全面にわた
ってa−Si膜51が形成された状態となっている。
図13(a)に示すように、石英基板表面の全面にわた
ってa−Si膜51が形成された状態となっている。
【0009】このような状態の石英基板を600℃程度
の温度で、1時間程度にわたって、固相成長を促すと、
図13(b)に示すように、核となるSi結晶核52が
基板上の任意の位置に形成される。形成されたSi結晶
核52の発生密度は、a−Si膜51の膜質、添加した
金属元素の濃度などに影響される。
の温度で、1時間程度にわたって、固相成長を促すと、
図13(b)に示すように、核となるSi結晶核52が
基板上の任意の位置に形成される。形成されたSi結晶
核52の発生密度は、a−Si膜51の膜質、添加した
金属元素の濃度などに影響される。
【0010】さらに固相成長を続けると、図13(c)
に示すように、各Si結晶核52を中心として、放射状
にCGS結晶53が成長する。この1つの結晶核を中心
に成長したCGS結晶の領域は、ドメインとも呼ばれ
る。各CGS結晶53間では、方位が連続しておらず多
結晶の状態となっているが、CGS結晶53内では、各
結晶同士の方位は連続しており(Continuous
Grain)、いわば準単結晶状態となっている。
に示すように、各Si結晶核52を中心として、放射状
にCGS結晶53が成長する。この1つの結晶核を中心
に成長したCGS結晶の領域は、ドメインとも呼ばれ
る。各CGS結晶53間では、方位が連続しておらず多
結晶の状態となっているが、CGS結晶53内では、各
結晶同士の方位は連続しており(Continuous
Grain)、いわば準単結晶状態となっている。
【0011】さらに、長時間の固相成長を続けると、最
終的には、図13(d)に示すように、成長した各CG
S結晶53同士がぶつかり合い、各CGS膜53がぶつ
かり合った部分であるドメイン境界54が形成され、基
板表面が全面にわたって、CGS膜53となって結晶成
長が終了する。これら各SGS結晶53のサイズは、C
GS膜形成の作製条件によって異なるが、大きいもので
は、直径200μmを超す場合もある。
終的には、図13(d)に示すように、成長した各CG
S結晶53同士がぶつかり合い、各CGS膜53がぶつ
かり合った部分であるドメイン境界54が形成され、基
板表面が全面にわたって、CGS膜53となって結晶成
長が終了する。これら各SGS結晶53のサイズは、C
GS膜形成の作製条件によって異なるが、大きいもので
は、直径200μmを超す場合もある。
【0012】最後に、CGS膜53を形成した後、Si
膜中に導入された金属元素は、特開平10−22353
3号公報に記載されているように、形成されたCGS膜
の一部にV族元素であるリンを高濃度にドーピングした
後、加熱処理することにより、リンをドーピングした領
域に金属元素をゲッタリングして、TFTのチャンネル
部分となる領域から取り除かれる。
膜中に導入された金属元素は、特開平10−22353
3号公報に記載されているように、形成されたCGS膜
の一部にV族元素であるリンを高濃度にドーピングした
後、加熱処理することにより、リンをドーピングした領
域に金属元素をゲッタリングして、TFTのチャンネル
部分となる領域から取り除かれる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記の縦成長によっ
て、CGS結晶膜54を形成する場合には、基板表面の
任意の位置に結晶核が形成され、各結晶核が成長するこ
とによってCGS結晶が形成されるので、基板表面にド
メイン境界54が形成されることは避けられない。その
ため、縦成長によって形成されたCGS膜によりTFT
を作成した場合、チャンネル領域にドメイン境界を含ま
ず、内部の結晶が連続した領域のみで形成されたTFT
と、チャンネル境界にドメイン領域を含み、内部の結晶
に非連続な領域が形成されたTFTとの2種のTFTが
形成されることになる。
て、CGS結晶膜54を形成する場合には、基板表面の
任意の位置に結晶核が形成され、各結晶核が成長するこ
とによってCGS結晶が形成されるので、基板表面にド
メイン境界54が形成されることは避けられない。その
ため、縦成長によって形成されたCGS膜によりTFT
を作成した場合、チャンネル領域にドメイン境界を含ま
ず、内部の結晶が連続した領域のみで形成されたTFT
と、チャンネル境界にドメイン領域を含み、内部の結晶
に非連続な領域が形成されたTFTとの2種のTFTが
形成されることになる。
【0014】ドメイン境界54において相互に隣接する
ドメインでは、互いに成長した結晶の方位が連続してお
らず、その部分がいわば多結晶の状態と同じと考えられ
るために、チャンネル領域にドメイン境界を含まないT
FTと、チャンネル領域にドメイン境界を含んだTFT
とは、特性に差異が生じる。
ドメインでは、互いに成長した結晶の方位が連続してお
らず、その部分がいわば多結晶の状態と同じと考えられ
るために、チャンネル領域にドメイン境界を含まないT
FTと、チャンネル領域にドメイン境界を含んだTFT
とは、特性に差異が生じる。
【0015】このようなTFTの特性の差は、液晶パネ
ルにおいて、ドライバー部よりもむしろ表示部において
問題となる。
ルにおいて、ドライバー部よりもむしろ表示部において
問題となる。
【0016】すなわち、液晶パネルの表示部の各画素T
FTは、各画素に対応してそれぞれ設けられた各TFT
によってそれぞれ表示を担当しているため、各TFTの
特性の違いが、それぞれの画素電極にかかる電位の違い
となり、この電位の相違が液晶の透過率の違いに直接反
映される。その結果、縦成長によって形成されたCGS
膜を用いたTFTパネルでは、それぞれのTFTがチャ
ンネル領域にドメイン境界を有するかによって各画素毎
に透過率の差が生じ、それが表示ムラとなって現われる
おそれある。
FTは、各画素に対応してそれぞれ設けられた各TFT
によってそれぞれ表示を担当しているため、各TFTの
特性の違いが、それぞれの画素電極にかかる電位の違い
となり、この電位の相違が液晶の透過率の違いに直接反
映される。その結果、縦成長によって形成されたCGS
膜を用いたTFTパネルでは、それぞれのTFTがチャ
ンネル領域にドメイン境界を有するかによって各画素毎
に透過率の差が生じ、それが表示ムラとなって現われる
おそれある。
【0017】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、縦成長によるCGS膜の形成において、その
結晶核が発生する位置を制御することにより、TFT特
性を均一にすることのできる半導体装置の製造方法及び
該方法により製造される半導体装置を提供することを目
的とする。
のであり、縦成長によるCGS膜の形成において、その
結晶核が発生する位置を制御することにより、TFT特
性を均一にすることのできる半導体装置の製造方法及び
該方法により製造される半導体装置を提供することを目
的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1の半導体装置の製造方法は、平坦
な基板表面上に直線状に延びる凸部を形成する工程と、
前記基板表面の全体に非晶質シリコン膜を形成する工程
と、前記非晶質シリコン膜に加熱処理を施し、前記凸部
に沿って形成される前記基板上の段差部分に形成された
非晶質シリコン膜に結晶核を形成する工程と、シリコン
の結晶化を助長する触媒金属元素を前記基板表面上に添
加して加熱することにより、前記結晶核を結晶成長さ
せ、前記非晶質シリコン膜の全体を結晶性シリコン膜に
結晶化する工程とを含むことを特徴とするものである。
め、本発明の請求項1の半導体装置の製造方法は、平坦
な基板表面上に直線状に延びる凸部を形成する工程と、
前記基板表面の全体に非晶質シリコン膜を形成する工程
と、前記非晶質シリコン膜に加熱処理を施し、前記凸部
に沿って形成される前記基板上の段差部分に形成された
非晶質シリコン膜に結晶核を形成する工程と、シリコン
の結晶化を助長する触媒金属元素を前記基板表面上に添
加して加熱することにより、前記結晶核を結晶成長さ
せ、前記非晶質シリコン膜の全体を結晶性シリコン膜に
結晶化する工程とを含むことを特徴とするものである。
【0019】請求項2の半導体装置の製造方法は、請求
項1に記載の半導体装置の製造方法において、前記凸部
は、前記基板表面に凸部形成用の膜を形成した後、該凸
部形成用の膜を所定形状にパターニングされて形成され
ているものである。
項1に記載の半導体装置の製造方法において、前記凸部
は、前記基板表面に凸部形成用の膜を形成した後、該凸
部形成用の膜を所定形状にパターニングされて形成され
ているものである。
【0020】請求項3の半導体装置の製造方法は、請求
項2に記載の半導体装置の製造方法において、前記凸部
形成用の膜は、金属膜もしくは金属元素を成分中に含有
した膜であるものである。
項2に記載の半導体装置の製造方法において、前記凸部
形成用の膜は、金属膜もしくは金属元素を成分中に含有
した膜であるものである。
【0021】請求項4の半導体装置の製造方法は、請求
項1に記載の半導体装置の製造方法において、前記凸部
は、前記基板表面を所定形状に直接パターニングするこ
とにより形成されているものである。
項1に記載の半導体装置の製造方法において、前記凸部
は、前記基板表面を所定形状に直接パターニングするこ
とにより形成されているものである。
【0022】請求項5の半導体装置の製造方法は、請求
項1に記載の半導体装置の製造方法において、前記非晶
質シリコン膜の加熱処理は、500℃〜700℃の温度
範囲内で行うものである。
項1に記載の半導体装置の製造方法において、前記非晶
質シリコン膜の加熱処理は、500℃〜700℃の温度
範囲内で行うものである。
【0023】請求項6の半導体装置は、シリコン膜内に
複数のチャンネル部分を有する半導体装置であって、各
チャンネル部分に対応する部分のシリコン膜が、ドメイ
ン境界を含まず、内部の結晶の方位が連続した領域のみ
で形成された結晶性シリコン膜であることを特徴とする
ものである。
複数のチャンネル部分を有する半導体装置であって、各
チャンネル部分に対応する部分のシリコン膜が、ドメイ
ン境界を含まず、内部の結晶の方位が連続した領域のみ
で形成された結晶性シリコン膜であることを特徴とする
ものである。
【0024】請求項7の半導体装置は、シリコン膜内に
複数のチャンネル部分を有する半導体装置であって、各
チャンネル部分に対応する部分のシリコン膜が、予め特
定した位置にドメイン境界を含むことを特徴とするもの
である。
複数のチャンネル部分を有する半導体装置であって、各
チャンネル部分に対応する部分のシリコン膜が、予め特
定した位置にドメイン境界を含むことを特徴とするもの
である。
【0025】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下、本発明の
実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を図面に基づ
いて説明する。
実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を図面に基づ
いて説明する。
【0026】図1は、本発明に係る半導体装置の製造方
法を説明する平面図であり、図2は、図1のB−B’線
に沿う断面図である。
法を説明する平面図であり、図2は、図1のB−B’線
に沿う断面図である。
【0027】本発明の半導体装置の製造方法において
は、図1(a)及び図2(a)に示すように、a−si
膜の下地層である平坦な基板61の表面に段差64が形
成されるように、直線状に延びる帯状の段差形成層(凸
部)62を形成する。この段差形成層62は、基板61
に直接エッチングを行うことにより形成するか、また
は、基板61上にPoly−Si、Ta、WSi、Ti
などの元素から形成される形成膜を成膜した後、エッチ
ングを行うことにより形成される。段差形成層62は、
基板61の表面全面にわたって、複数が等しい間隔で平
行に形成される。
は、図1(a)及び図2(a)に示すように、a−si
膜の下地層である平坦な基板61の表面に段差64が形
成されるように、直線状に延びる帯状の段差形成層(凸
部)62を形成する。この段差形成層62は、基板61
に直接エッチングを行うことにより形成するか、また
は、基板61上にPoly−Si、Ta、WSi、Ti
などの元素から形成される形成膜を成膜した後、エッチ
ングを行うことにより形成される。段差形成層62は、
基板61の表面全面にわたって、複数が等しい間隔で平
行に形成される。
【0028】基板61上に段差形成層62を形成した
後、段差形成層62によって段差が形成された基板61
の表面全体にわたってa−Si膜63を成膜する。これ
により、段差形成層62もa−Si膜63にて覆われた
状態になり、このa−Si膜63の段差形成層62の両
側に段差部分63aが形成される。
後、段差形成層62によって段差が形成された基板61
の表面全体にわたってa−Si膜63を成膜する。これ
により、段差形成層62もa−Si膜63にて覆われた
状態になり、このa−Si膜63の段差形成層62の両
側に段差部分63aが形成される。
【0029】このような状態になると、600℃の温度
条件により、基板61及び段差形成層62の全体を2時
間程度にわたって加熱処理する。
条件により、基板61及び段差形成層62の全体を2時
間程度にわたって加熱処理する。
【0030】この加熱条件により基板61及び段差形成
層62を加熱すると、a−Si膜63の段差部分63a
に1μm程度の微小な結晶核65が発生する。このよう
な結晶核65の発生密度は、温度、あるいはa−Si膜
63の膜質などにより変化するが、結晶核65の発生
は、a−Si膜63の段差部分63aのひずみによるス
トレスのためにSi結晶が発生しやすくなるという現象
により起こるために、a−Si膜63の段差部分63a
でない平坦な部分では、このようなひずみが小さく、S
i結晶は発生しない。
層62を加熱すると、a−Si膜63の段差部分63a
に1μm程度の微小な結晶核65が発生する。このよう
な結晶核65の発生密度は、温度、あるいはa−Si膜
63の膜質などにより変化するが、結晶核65の発生
は、a−Si膜63の段差部分63aのひずみによるス
トレスのためにSi結晶が発生しやすくなるという現象
により起こるために、a−Si膜63の段差部分63a
でない平坦な部分では、このようなひずみが小さく、S
i結晶は発生しない。
【0031】この結果、図1(b)及び図2(b)に示
すように、結晶核65は、a−Si膜63の段差部分6
3aで固相成長し、段差64が延びる方向に沿って帯状
に連なったSi膜が形成される。
すように、結晶核65は、a−Si膜63の段差部分6
3aで固相成長し、段差64が延びる方向に沿って帯状
に連なったSi膜が形成される。
【0032】次に、基板表面全体に触媒金属を添加し
て、CGS膜形成のための加熱処理を行うと、図1
(c)及び図2(c)に示すように、a−Si膜63の
段差部分63aに形成された微小なSi結晶65をドメ
イン成長の核として、段差64の部分からドメインが成
長する。この場合、段差64が延びる方向(図1(b)
において、矢印Xで示す)には、すでに固相成長が終了
しているので、この方向に結晶は成長しない。これに対
して、段差64に対して垂直な方向(図1(c)におい
て、矢印Yで示す)には他の結晶核が存在しないため、
十分な成長領域が残っており、ドメインは段差64に対
して直交する方向に成長する。したがって、ドメイン
は、段差64に沿って形成されたSi結晶を中心とし
て、段差64に直交する両方向にドメインが成長する。
て、CGS膜形成のための加熱処理を行うと、図1
(c)及び図2(c)に示すように、a−Si膜63の
段差部分63aに形成された微小なSi結晶65をドメ
イン成長の核として、段差64の部分からドメインが成
長する。この場合、段差64が延びる方向(図1(b)
において、矢印Xで示す)には、すでに固相成長が終了
しているので、この方向に結晶は成長しない。これに対
して、段差64に対して垂直な方向(図1(c)におい
て、矢印Yで示す)には他の結晶核が存在しないため、
十分な成長領域が残っており、ドメインは段差64に対
して直交する方向に成長する。したがって、ドメイン
は、段差64に沿って形成されたSi結晶を中心とし
て、段差64に直交する両方向にドメインが成長する。
【0033】ドメインの成長が進むと、図1(d)及び
図2(d)に示すように、段差形成膜62上において、
段差形成層62の各側面の段差64からそれぞれ成長し
たドメイン同士が相互にぶつかり合って、段差形成層6
2上にドメイン境界66が形成され、ドメインの成長が
停止する。
図2(d)に示すように、段差形成膜62上において、
段差形成層62の各側面の段差64からそれぞれ成長し
たドメイン同士が相互にぶつかり合って、段差形成層6
2上にドメイン境界66が形成され、ドメインの成長が
停止する。
【0034】ドメインは、a−Si膜63の両側の段差
部分63aから同速度で成長するので、ドメイン境界6
6は、段差形成層62の両側に形成された各段差64の
ほぼ中間地点に、すなわち、段差形成層62の幅方向の
ほぼ中央及び隣接する段差形成層62間のほぼ中央に発
生する。したがって、ドメイン境界66の発生する場所
は、この位置に特定される。
部分63aから同速度で成長するので、ドメイン境界6
6は、段差形成層62の両側に形成された各段差64の
ほぼ中間地点に、すなわち、段差形成層62の幅方向の
ほぼ中央及び隣接する段差形成層62間のほぼ中央に発
生する。したがって、ドメイン境界66の発生する場所
は、この位置に特定される。
【0035】このように、基板61上に段差形成層62
を設けて、段差形成層62の両側に段差64をそれぞれ
形成し、基板61全体にa−Si膜63を成膜した後、
加熱処理を行うことによって、a−Si膜63の各段差
部分63aに沿って結晶核65をそれぞれ形成して、各
段差部分63aからそれぞれ結晶を成長させるために、
ドメイン境界66の発生場所を、予め、各段差64の中
間に特定することができる。したがって、その後に形成
されるTFTチャンネル部において、ドメイン境界66
を含むか否かを容易に制御することができる。
を設けて、段差形成層62の両側に段差64をそれぞれ
形成し、基板61全体にa−Si膜63を成膜した後、
加熱処理を行うことによって、a−Si膜63の各段差
部分63aに沿って結晶核65をそれぞれ形成して、各
段差部分63aからそれぞれ結晶を成長させるために、
ドメイン境界66の発生場所を、予め、各段差64の中
間に特定することができる。したがって、その後に形成
されるTFTチャンネル部において、ドメイン境界66
を含むか否かを容易に制御することができる。
【0036】この結果、基板61上に特性が均一な複数
のTFT素子を形成することが可能となり、TFT素子
の特性のばらつきを押さえることができる。したがっ
て、TFT素子が形成された基板を使用した液晶パネル
では、表示ムラの発生を防ぐことができる。
のTFT素子を形成することが可能となり、TFT素子
の特性のばらつきを押さえることができる。したがっ
て、TFT素子が形成された基板を使用した液晶パネル
では、表示ムラの発生を防ぐことができる。
【0037】次に、上記の製造方法によって実際に製造
される半導体装置について図面に基づいて説明する。
される半導体装置について図面に基づいて説明する。
【0038】図3〜図6は、この実施の形態1の半導体
装置であるTFTの製造工程を経時的に示す側方断面図
であり、図3から図6にかけて製造工程が順次進行す
る。また、図7は、図3〜図6の製造工程により製造し
たTFT1の平面図であり、図6(c)は、図7のI−
I’断面図となっている。
装置であるTFTの製造工程を経時的に示す側方断面図
であり、図3から図6にかけて製造工程が順次進行す
る。また、図7は、図3〜図6の製造工程により製造し
たTFT1の平面図であり、図6(c)は、図7のI−
I’断面図となっている。
【0039】TFT1は、以下のような工程によって製
造される。
造される。
【0040】(1)まず、図3(a)に示すように、石
英基板11上に一般的なフォトリソグラフィとドライエ
ッチングを用いることによって、石英基板11に直接エ
ッチングを行い、石英基板11上に直線状に延びる帯状
の凸部12を形成する。各凸部12は、50nm〜30
0nm程度の厚さであれば良い。
英基板11上に一般的なフォトリソグラフィとドライエ
ッチングを用いることによって、石英基板11に直接エ
ッチングを行い、石英基板11上に直線状に延びる帯状
の凸部12を形成する。各凸部12は、50nm〜30
0nm程度の厚さであれば良い。
【0041】(2)次に、図3(b)に示すように、凸
部12を形成した石英基板11上に、LPCV(Low
Pressure Chemical Vapor
Deposition)法により、a−Si膜13を7
0nmの膜厚に堆積する。このa−Si膜13を形成す
るための条件は、原料ガスとしてジシランガス(Si 2
H6)を用い、50Paの圧力下に450℃の温度とし
た。
部12を形成した石英基板11上に、LPCV(Low
Pressure Chemical Vapor
Deposition)法により、a−Si膜13を7
0nmの膜厚に堆積する。このa−Si膜13を形成す
るための条件は、原料ガスとしてジシランガス(Si 2
H6)を用い、50Paの圧力下に450℃の温度とし
た。
【0042】石英基板11上に形成されるa−Si膜1
3には、石英基板11上に凸部12が形成されているこ
とにより、凸部12の両側に段差13a及び13a’が
形成される。
3には、石英基板11上に凸部12が形成されているこ
とにより、凸部12の両側に段差13a及び13a’が
形成される。
【0043】(3)次に、石英基板11に加熱処理を行
い、図3(c)に示すように、a−Si膜13の各段差
13a及び13a’に沿って結晶核13bをそれぞれ形
成する。この場合の加熱は、窒素雰囲気中、500℃〜
700℃の温度範囲内で行う。各段差13a、13a’
にそれぞれ形成された結晶核13bが、CGS膜のドメ
イン成長の中心となる。このとき、段差13及び13
a’以外の部分には、ひずみによるストレスがかからな
いので、結晶核は発生しない。
い、図3(c)に示すように、a−Si膜13の各段差
13a及び13a’に沿って結晶核13bをそれぞれ形
成する。この場合の加熱は、窒素雰囲気中、500℃〜
700℃の温度範囲内で行う。各段差13a、13a’
にそれぞれ形成された結晶核13bが、CGS膜のドメ
イン成長の中心となる。このとき、段差13及び13
a’以外の部分には、ひずみによるストレスがかからな
いので、結晶核は発生しない。
【0044】(4)次に、a−Si膜13上の全面にN
i(CH3COOH)2(酢酸ニッケル)を10ppmの
濃度に溶かした水溶液をスピン塗布することにより、図
3(d)に示すように、Siの結晶化を助長する触媒金
属元素であるNiをa−Si膜13表面全体に、Ni濃
度が、1×1013atm/cm2程度となるように塗布
する。
i(CH3COOH)2(酢酸ニッケル)を10ppmの
濃度に溶かした水溶液をスピン塗布することにより、図
3(d)に示すように、Siの結晶化を助長する触媒金
属元素であるNiをa−Si膜13表面全体に、Ni濃
度が、1×1013atm/cm2程度となるように塗布
する。
【0045】なお、Niをa−Si膜13表面に添加す
る方法としては、スパッタ法、CVD法、プラズマ処理
法、蒸着法等、他の方法を用いてもよい。
る方法としては、スパッタ法、CVD法、プラズマ処理
法、蒸着法等、他の方法を用いてもよい。
【0046】(5)次に、窒素雰囲気中、600℃の温
度、12時間の反応時間にて石英基板11を加熱処理し
て、a−Si膜13を結晶化し、図4(a)に示すよう
に、CGS膜14を形成する。このCGS膜14は、段
差部分13a及び13a’を起点として成長が始まり、
段差13a及び13a’に垂直に成長を続け、段差13
と13a’との中間地点において、段差13a及び13
a’の両側から成長してくるドメイイン同士がぶつかる
ことにより、凸部12のほぼ幅方向の中間地点にドメイ
ン境界14aが形成される。
度、12時間の反応時間にて石英基板11を加熱処理し
て、a−Si膜13を結晶化し、図4(a)に示すよう
に、CGS膜14を形成する。このCGS膜14は、段
差部分13a及び13a’を起点として成長が始まり、
段差13a及び13a’に垂直に成長を続け、段差13
と13a’との中間地点において、段差13a及び13
a’の両側から成長してくるドメイイン同士がぶつかる
ことにより、凸部12のほぼ幅方向の中間地点にドメイ
ン境界14aが形成される。
【0047】(6)次に、図4(b)に示すように、N
iを含むCGS膜14上に、常圧CVD法などにより第
1のSiO2膜15を200nmの膜厚に積層し、さら
に一般的なフォトリソグラフィとドライエッチングを用
いて、第1のSiO2膜15をパターニングし、CGS
膜14の一部を露出させる。
iを含むCGS膜14上に、常圧CVD法などにより第
1のSiO2膜15を200nmの膜厚に積層し、さら
に一般的なフォトリソグラフィとドライエッチングを用
いて、第1のSiO2膜15をパターニングし、CGS
膜14の一部を露出させる。
【0048】(7)次に、図4(c)に示すように、基
板全面に2×1015atm/cm2程度の濃度のリンイ
オンを注入する。このとき、第1のSiO2膜15は、
注入マスクとして働き、第1のSiO2膜15に覆われ
ていない部分のCGS膜14中にリンイオンが注入さ
れ、リンを高濃度に含んだCGS膜14bが形成され
る。
板全面に2×1015atm/cm2程度の濃度のリンイ
オンを注入する。このとき、第1のSiO2膜15は、
注入マスクとして働き、第1のSiO2膜15に覆われ
ていない部分のCGS膜14中にリンイオンが注入さ
れ、リンを高濃度に含んだCGS膜14bが形成され
る。
【0049】(8)次に、図4(d)に示すように、石
英基板11を、600℃の温度、24時間の反応時間に
よる条件にて加熱し、CGS膜14中のNi元素を、リ
ンを高濃度に含んだCGS膜14b中にゲッタリングさ
せる。
英基板11を、600℃の温度、24時間の反応時間に
よる条件にて加熱し、CGS膜14中のNi元素を、リ
ンを高濃度に含んだCGS膜14b中にゲッタリングさ
せる。
【0050】(9)次に、図5(a)に示すように、ド
ライエッチング法を用いてリンを高濃度に含んだCGS
膜14bを全面除去し、さらに、バッファード沸酸を用
いて、第1のSiO2膜15を全面除去する。残ったC
GS膜14は、リンを高濃度に含んだCGS膜14bの
ゲッタリング効果によりNi元素をほとんど含まない。
ライエッチング法を用いてリンを高濃度に含んだCGS
膜14bを全面除去し、さらに、バッファード沸酸を用
いて、第1のSiO2膜15を全面除去する。残ったC
GS膜14は、リンを高濃度に含んだCGS膜14bの
ゲッタリング効果によりNi元素をほとんど含まない。
【0051】(10)次に、図5(b)に示すように、
CGS膜14を酸素雰囲気中にて、950℃の温度条件
で30nmの膜厚に酸化することにより、表面に第2の
酸化膜16を形成する。この工程は第2のゲッタリング
と呼ばれ、前述のゲッタリングにより減少した金属元素
(Ni)をさらに除去するために行われる。この第2の
ゲッタリングは、HCl、HF、HBr、Cl2、F2、
Br2等の少なくとも一種類のハロゲン元素を含んだ酸
化性雰囲気中にて加熱処理することによってゲッタリン
グ効果が高くなる。温度範囲は、700〜1150℃の
範囲であることが望ましいが、温度が高い程、酸化膜中
での金属元素の拡散が促進され、ゲッタリング効果が高
くなる。
CGS膜14を酸素雰囲気中にて、950℃の温度条件
で30nmの膜厚に酸化することにより、表面に第2の
酸化膜16を形成する。この工程は第2のゲッタリング
と呼ばれ、前述のゲッタリングにより減少した金属元素
(Ni)をさらに除去するために行われる。この第2の
ゲッタリングは、HCl、HF、HBr、Cl2、F2、
Br2等の少なくとも一種類のハロゲン元素を含んだ酸
化性雰囲気中にて加熱処理することによってゲッタリン
グ効果が高くなる。温度範囲は、700〜1150℃の
範囲であることが望ましいが、温度が高い程、酸化膜中
での金属元素の拡散が促進され、ゲッタリング効果が高
くなる。
【0052】(11)次に、第2の酸化膜16をバッフ
ァード沸酸を用いて除去したのち、図5(c)に示すよ
うに、一般的なフォトリソグラフィとドライエッチング
を用いてパターニングを行い、CGS膜17を形成す
る。
ァード沸酸を用いて除去したのち、図5(c)に示すよ
うに、一般的なフォトリソグラフィとドライエッチング
を用いてパターニングを行い、CGS膜17を形成す
る。
【0053】(12)上記のようにパターニングされた
CGS膜17上に、図5(d)に示すように、CVD法
でゲート絶縁膜としての第3の酸化膜18を80nmの
膜厚に形成した後、さらにCVD法により、p−Si膜
を300nmの膜厚に堆積し、p−Si膜を一般的なフ
ォトリソグラフィとドライエッチングを用いてパターニ
ングして、凸部12上に、凸部12に沿ってゲート電極
19を形成する。このゲート電極19の下のCGS膜1
7の部分が、TFT活性領域17aとなる。
CGS膜17上に、図5(d)に示すように、CVD法
でゲート絶縁膜としての第3の酸化膜18を80nmの
膜厚に形成した後、さらにCVD法により、p−Si膜
を300nmの膜厚に堆積し、p−Si膜を一般的なフ
ォトリソグラフィとドライエッチングを用いてパターニ
ングして、凸部12上に、凸部12に沿ってゲート電極
19を形成する。このゲート電極19の下のCGS膜1
7の部分が、TFT活性領域17aとなる。
【0054】ここで、前述のようにドメイン境界14a
が形成される場所は、凸部12の幅方向のほぼ中間位置
に特定されるので、ゲート電極19を形成する領域を選
択することにより、TFTの活性領域17aにドメイン
境界14aを含ませることも、含ませないことも可能で
ある。ここでは、TFT活性領域17aにドメイン境界
14aを含ませないように、ゲート電極19をドメイン
境界14aに隣接した凸部12の一方の側部上に位置す
るように、パターニングを行うものとする。
が形成される場所は、凸部12の幅方向のほぼ中間位置
に特定されるので、ゲート電極19を形成する領域を選
択することにより、TFTの活性領域17aにドメイン
境界14aを含ませることも、含ませないことも可能で
ある。ここでは、TFT活性領域17aにドメイン境界
14aを含ませないように、ゲート電極19をドメイン
境界14aに隣接した凸部12の一方の側部上に位置す
るように、パターニングを行うものとする。
【0055】(13)次に、図6(a)に示すように、
ゲート電極19をマスクとして用いて、CGS膜17中
に2×1015atm/cm2程度の濃度のリンイオンを
注入してゲート電極19に対してドメイン境界14aを
含まない側方のCGS膜17にソース領域20aを形成
するとともに、ドメイン境界14aを含むゲート電極1
9の他方の側方のCGS膜17にドレイン領域20bを
形成し、さらに、ゲート電極19の下方に、リンイオン
が注入されないTFT活性領域17aを形成する。
ゲート電極19をマスクとして用いて、CGS膜17中
に2×1015atm/cm2程度の濃度のリンイオンを
注入してゲート電極19に対してドメイン境界14aを
含まない側方のCGS膜17にソース領域20aを形成
するとともに、ドメイン境界14aを含むゲート電極1
9の他方の側方のCGS膜17にドレイン領域20bを
形成し、さらに、ゲート電極19の下方に、リンイオン
が注入されないTFT活性領域17aを形成する。
【0056】(14)次に、上記第3の酸化膜18及び
ゲート電極19の全面に、図6(b)に示すように、C
VD法を用いて層間絶縁膜としての第4の酸化膜21を
600nmの膜厚に形成し、上記ソース領域20a、ド
レイン領域20b中に注入したリンイオンの活性化のた
めに、窒素雰囲気中において、950℃の温度で、30
分間の反応時間にて熱処理を施したのち、一般的なフォ
トリソグラフィとドライエッチングを用いて、第3及び
第4の酸化膜18及び21にソース領域20aに達する
ソースコンタクトホール26及びドレイン領域20bに
達するドレインコンタクトホール27を形成する。
ゲート電極19の全面に、図6(b)に示すように、C
VD法を用いて層間絶縁膜としての第4の酸化膜21を
600nmの膜厚に形成し、上記ソース領域20a、ド
レイン領域20b中に注入したリンイオンの活性化のた
めに、窒素雰囲気中において、950℃の温度で、30
分間の反応時間にて熱処理を施したのち、一般的なフォ
トリソグラフィとドライエッチングを用いて、第3及び
第4の酸化膜18及び21にソース領域20aに達する
ソースコンタクトホール26及びドレイン領域20bに
達するドレインコンタクトホール27を形成する。
【0057】(15)最後に、400nmの膜厚のAl
Siを堆積して、フォトリソグラフィ、ドライエッチン
グを繰り返し行うことにより、図6(c)に示すソース
配線22およびドレイン電極23を形成する。その後、
400nmの膜厚の窒化膜を堆積して、フォトリソグラ
フィ及びドライエッチングを順次行うことにより画素コ
ンタクトホール28を有する保護膜24を形成する。そ
して、80nmの膜厚の透明導電膜(ITO)を堆積し
て、フォトリソグラフィ及びドライエッチングを順次行
うことにより、保護膜24上に画素電極25を形成す
る。画素電極25は画素コンタクトホール28を介して
ドレイン電極23に接続されている。これにより、TF
T1が形成される。
Siを堆積して、フォトリソグラフィ、ドライエッチン
グを繰り返し行うことにより、図6(c)に示すソース
配線22およびドレイン電極23を形成する。その後、
400nmの膜厚の窒化膜を堆積して、フォトリソグラ
フィ及びドライエッチングを順次行うことにより画素コ
ンタクトホール28を有する保護膜24を形成する。そ
して、80nmの膜厚の透明導電膜(ITO)を堆積し
て、フォトリソグラフィ及びドライエッチングを順次行
うことにより、保護膜24上に画素電極25を形成す
る。画素電極25は画素コンタクトホール28を介して
ドレイン電極23に接続されている。これにより、TF
T1が形成される。
【0058】図7は、このTFT1の平面図である。な
お、図7では、理解容易のために、一部の膜を省略して
いる。TFT1は、ソース配線22がゲート電極19と
は直交状態で設けられており、ゲート電極19の側方に
設けられたソース領域20aがソースコンタクトホール
20を介してソース電極22aとソース配線22とに接
続されている。また、ドメイン境界14aを挟んでゲー
ト電極19の側方に設けられたドレイン領域20bがド
レインコンタクトホール27を介して、ドレイン電極2
3に接続されており、ドレイン電極23が画素コンタク
トホール28を介して、画素電極25に接続されてい
る。
お、図7では、理解容易のために、一部の膜を省略して
いる。TFT1は、ソース配線22がゲート電極19と
は直交状態で設けられており、ゲート電極19の側方に
設けられたソース領域20aがソースコンタクトホール
20を介してソース電極22aとソース配線22とに接
続されている。また、ドメイン境界14aを挟んでゲー
ト電極19の側方に設けられたドレイン領域20bがド
レインコンタクトホール27を介して、ドレイン電極2
3に接続されており、ドレイン電極23が画素コンタク
トホール28を介して、画素電極25に接続されてい
る。
【0059】以上の説明から明らかなように、本実施の
形態1の製造方法により製造された半導体装置において
は、石英基板11に直線状に延びる凸部12を形成し、
この状態の石英基板11上にa−Si膜13を成膜し、
このa−Si膜13に段差13a及び13a’を形成し
た後、加熱処理を施すことにより、段差13a及び13
a’の部分に結晶核13bを形成した後、触媒金属元素
を添加して固相成長を行っているので、ドメイン境界1
4aの位置を制御したCGS膜14を形成することがで
きる。このため、TFT1の活性領域17aにドメイン
境界14を含ませることも、含ませないことも可能であ
り、TFT特性のバラツキが低減され、均質な表示の液
晶パネルを作製することができる。
形態1の製造方法により製造された半導体装置において
は、石英基板11に直線状に延びる凸部12を形成し、
この状態の石英基板11上にa−Si膜13を成膜し、
このa−Si膜13に段差13a及び13a’を形成し
た後、加熱処理を施すことにより、段差13a及び13
a’の部分に結晶核13bを形成した後、触媒金属元素
を添加して固相成長を行っているので、ドメイン境界1
4aの位置を制御したCGS膜14を形成することがで
きる。このため、TFT1の活性領域17aにドメイン
境界14を含ませることも、含ませないことも可能であ
り、TFT特性のバラツキが低減され、均質な表示の液
晶パネルを作製することができる。
【0060】これにより、高性能のアクティブマトリク
ス型液晶表示装置、装着型イメージ、3次元IC等を実
現することが可能となる。 (実施の形態2)以下、本発明の実施の形態2に係る半
導体装置の製造方法を図面に基づいて説明する。
ス型液晶表示装置、装着型イメージ、3次元IC等を実
現することが可能となる。 (実施の形態2)以下、本発明の実施の形態2に係る半
導体装置の製造方法を図面に基づいて説明する。
【0061】図8〜図11は、この実施の形態2の半導
体装置であるTFT2の製造工程を経時的に示す断面図
であり、図8から図11へと製造工程が順次進行する。
また、図12は、図8〜図11に示す製造方法により製
造されたTFT2の上面図であり、図11(c)は、図
12のH−H’断面図となっている。
体装置であるTFT2の製造工程を経時的に示す断面図
であり、図8から図11へと製造工程が順次進行する。
また、図12は、図8〜図11に示す製造方法により製
造されたTFT2の上面図であり、図11(c)は、図
12のH−H’断面図となっている。
【0062】TFT2は、以下の工程にて製造する。
【0063】(1)まず、図8(a)に示すように、石
英基板31上にPoly−Si、Ta、WSi、Tiな
どの元素から形成される形成膜31aを成膜した後、一
般的なフォトリソグラフィとドライエッチングとを用い
てエッチングを行うことにより、直線状に延びる帯状の
段差膜49を形成する。この段差膜49の両側面には、
段差32及び32’が形成される。さらに、この段差膜
49を覆うように下地絶縁膜50を成膜する。段差膜4
9の厚さは50nm〜300nm程度であれば良い。ま
た段差膜49は、Ta、Ti、WSiなどの金属膜によ
り形成した場合には、TFT2への光の侵入を防ぐ遮光
膜としての役割を果たさせることも可能である。
英基板31上にPoly−Si、Ta、WSi、Tiな
どの元素から形成される形成膜31aを成膜した後、一
般的なフォトリソグラフィとドライエッチングとを用い
てエッチングを行うことにより、直線状に延びる帯状の
段差膜49を形成する。この段差膜49の両側面には、
段差32及び32’が形成される。さらに、この段差膜
49を覆うように下地絶縁膜50を成膜する。段差膜4
9の厚さは50nm〜300nm程度であれば良い。ま
た段差膜49は、Ta、Ti、WSiなどの金属膜によ
り形成した場合には、TFT2への光の侵入を防ぐ遮光
膜としての役割を果たさせることも可能である。
【0064】(2)次に、図8(b)に示すように、下
地絶縁膜50上にLPCVD(Low Pressur
e Chemical Vapor Depositi
on)法により、a−Si膜33を70nmの膜厚に堆
積する。このa−Si膜33を形成するための条件は、
原料ガスとしてジシランガス(Si2H6)を用い、50
Paの圧力下に450℃の温度とした。
地絶縁膜50上にLPCVD(Low Pressur
e Chemical Vapor Depositi
on)法により、a−Si膜33を70nmの膜厚に堆
積する。このa−Si膜33を形成するための条件は、
原料ガスとしてジシランガス(Si2H6)を用い、50
Paの圧力下に450℃の温度とした。
【0065】段差膜49上に形成されるa−Si膜33
には、段差膜49の両側面に段差32及び32’が形成
されていることにより、段差膜49の両側に段差33a
及び33a’が形成される。
には、段差膜49の両側面に段差32及び32’が形成
されていることにより、段差膜49の両側に段差33a
及び33a’が形成される。
【0066】(3)次に、石英基板31に加熱処理を行
い、図8(c)に示すように、a−Si膜33の段差3
3a及び33a’の部分に結晶核33bを形成する。こ
の場合の加熱は、窒素雰囲気中、500℃〜700℃の
温度範囲内で行う。各段差33a、33a’にそれぞれ
形成された結晶核33bが、CGS膜のドメイン成長の
中心となる。このとき、段差33a及び33a’以外の
部分には、ひずみによるストレスがかからないので、結
晶核は発生しない。
い、図8(c)に示すように、a−Si膜33の段差3
3a及び33a’の部分に結晶核33bを形成する。こ
の場合の加熱は、窒素雰囲気中、500℃〜700℃の
温度範囲内で行う。各段差33a、33a’にそれぞれ
形成された結晶核33bが、CGS膜のドメイン成長の
中心となる。このとき、段差33a及び33a’以外の
部分には、ひずみによるストレスがかからないので、結
晶核は発生しない。
【0067】(4)次に、a−Si膜33上の全面にわ
たって、Ni(CH3COOH)2(酢酸ニッケル)を1
0ppmの濃度に溶かした水溶液をスピン塗布すること
により、図8(d)に示すように、Siの結晶化を助長
する触媒金属元素であるNiをa−Si膜33の表面全
体に、Ni濃度が、1×1013atm/cm2程度とな
るように塗布する。
たって、Ni(CH3COOH)2(酢酸ニッケル)を1
0ppmの濃度に溶かした水溶液をスピン塗布すること
により、図8(d)に示すように、Siの結晶化を助長
する触媒金属元素であるNiをa−Si膜33の表面全
体に、Ni濃度が、1×1013atm/cm2程度とな
るように塗布する。
【0068】なお、Niをa−Si膜33表面に添加す
る方法としては、スパッタ法、CVD法、プラズマ処理
法、蒸着法等、他の方法を用いてもよい。
る方法としては、スパッタ法、CVD法、プラズマ処理
法、蒸着法等、他の方法を用いてもよい。
【0069】(5)次に、窒素雰囲気中、600℃の温
度、12時間の反応時間の条件にて石英基板31を加熱
処理して、a−Si膜33を結晶化し、図9(a)に示
すように、CGS膜34を形成する。このCGS膜34
は、段差部分33a及び33a’を起点として成長が始
まり、段差部分33a及び33a’に垂直に成長を続
け、段差部分33aと33a’との中間地点において、
各段差部分33a、33a’の両側から成長してくるド
メイン同士がぶつかることにより、形成膜31aのほぼ
幅方向の中間地点にドメイン境界34aが形成される。
度、12時間の反応時間の条件にて石英基板31を加熱
処理して、a−Si膜33を結晶化し、図9(a)に示
すように、CGS膜34を形成する。このCGS膜34
は、段差部分33a及び33a’を起点として成長が始
まり、段差部分33a及び33a’に垂直に成長を続
け、段差部分33aと33a’との中間地点において、
各段差部分33a、33a’の両側から成長してくるド
メイン同士がぶつかることにより、形成膜31aのほぼ
幅方向の中間地点にドメイン境界34aが形成される。
【0070】(6)次に、図9(b)に示すように、N
iを含むCGS膜34上に、常圧CVD法などにより第
1のSiO2膜35を200nmの膜厚に堆積し、さら
に、一般的なフォトリソグラフィとドライエッチングを
用いて、第1のSiO2膜35をパターニングし、CG
S膜34の一部を露出させる。
iを含むCGS膜34上に、常圧CVD法などにより第
1のSiO2膜35を200nmの膜厚に堆積し、さら
に、一般的なフォトリソグラフィとドライエッチングを
用いて、第1のSiO2膜35をパターニングし、CG
S膜34の一部を露出させる。
【0071】(7)次に、図9(c)に示すように、基
板全面に、2×1015atm/cm 2程度の濃度のリン
イオンを注入する。このとき、第1のSiO2膜35は
注入マスクとして働き、第1のSiO2膜35に覆われ
ていない部分のCGS膜34中にリンイオンが注入さ
れ、リンを高濃度に含んだCGS膜34bが形成され
る。
板全面に、2×1015atm/cm 2程度の濃度のリン
イオンを注入する。このとき、第1のSiO2膜35は
注入マスクとして働き、第1のSiO2膜35に覆われ
ていない部分のCGS膜34中にリンイオンが注入さ
れ、リンを高濃度に含んだCGS膜34bが形成され
る。
【0072】(8)次に、図9(d)に示すように、石
英基板31を、600℃の温度、24時間の反応時間に
よる条件にて加熱し、CGS膜34中のNi元素を、リ
ンを高濃度に含んだCGS膜34b中にゲッタリングさ
せる。
英基板31を、600℃の温度、24時間の反応時間に
よる条件にて加熱し、CGS膜34中のNi元素を、リ
ンを高濃度に含んだCGS膜34b中にゲッタリングさ
せる。
【0073】(9)次に、図10(a)に示すように、
ドライエッチング法を用いてリンを高濃度に含んだCG
S膜34bを全面除去し、さらに、バッファード沸酸を
用いて、第1のSiO2膜35を全面除去する。残った
CGS膜34は,リンを高濃度に含んだCGS膜34b
のゲッタリング効果によりNi元素をほとんど含まな
い。
ドライエッチング法を用いてリンを高濃度に含んだCG
S膜34bを全面除去し、さらに、バッファード沸酸を
用いて、第1のSiO2膜35を全面除去する。残った
CGS膜34は,リンを高濃度に含んだCGS膜34b
のゲッタリング効果によりNi元素をほとんど含まな
い。
【0074】(10)次に、図10(b)に示すよう
に、CGS膜34を、酸素雰囲気中にて、950℃の温
度条件で30nmの膜厚に酸化することにより、表面に
第2の酸化膜36を形成する。この工程は、第2のゲッ
タリングと呼ばれ、前述のゲッタリングにより減少した
金属元素(Ni)をさらに除去するために行われる。こ
の第2のゲッタリングは、HCl、HF、HBr、Cl
2、F2、Br2等の少なくとも一種類のハロゲン元素を
含んだ酸化性雰囲気中にて加熱処理することによってゲ
ッタリング効果が高くなる。温度範囲は、700℃〜1
150℃の範囲であることが望まいが、温度が高い程、
酸化膜中での金属元素の拡散が促進され、ゲッタリング
効果が高くなる。
に、CGS膜34を、酸素雰囲気中にて、950℃の温
度条件で30nmの膜厚に酸化することにより、表面に
第2の酸化膜36を形成する。この工程は、第2のゲッ
タリングと呼ばれ、前述のゲッタリングにより減少した
金属元素(Ni)をさらに除去するために行われる。こ
の第2のゲッタリングは、HCl、HF、HBr、Cl
2、F2、Br2等の少なくとも一種類のハロゲン元素を
含んだ酸化性雰囲気中にて加熱処理することによってゲ
ッタリング効果が高くなる。温度範囲は、700℃〜1
150℃の範囲であることが望まいが、温度が高い程、
酸化膜中での金属元素の拡散が促進され、ゲッタリング
効果が高くなる。
【0075】(11)次に、第2の酸化膜36をバッフ
ァード沸酸を用いて除去したのち、図10(c)に示す
ように、一般的なフォトリソグラフィとドライエッチン
グとを用いてパターニングを行い、CGS膜37を形成
する。
ァード沸酸を用いて除去したのち、図10(c)に示す
ように、一般的なフォトリソグラフィとドライエッチン
グとを用いてパターニングを行い、CGS膜37を形成
する。
【0076】(12)次に、上記のようにパターニング
されたCGS膜37上に、図10(d)に示すように、
CVD法でゲート絶縁膜としての第3の酸化膜38を8
0nmの膜厚に形成した後、さらにCVD法により、p
−Si膜を300nmの膜厚に堆積し、p−Si膜を一
般的なフォトリソグラフィとドライエッチングとを用い
てパターニングして、形成膜31a上に、形成膜31a
に沿ってゲート電極39を形成する。このゲート電極3
9の下のCGS膜37の部分が、TFT活性領域37a
となる。
されたCGS膜37上に、図10(d)に示すように、
CVD法でゲート絶縁膜としての第3の酸化膜38を8
0nmの膜厚に形成した後、さらにCVD法により、p
−Si膜を300nmの膜厚に堆積し、p−Si膜を一
般的なフォトリソグラフィとドライエッチングとを用い
てパターニングして、形成膜31a上に、形成膜31a
に沿ってゲート電極39を形成する。このゲート電極3
9の下のCGS膜37の部分が、TFT活性領域37a
となる。
【0077】ここで、前述のようにドメイン境界34a
が形成される場所は、形成膜31aの幅方向のほぼ中間
位置に特定されるので、ゲート電極39を形成する領域
を選択することにより、TFTの活性領域37aにドメ
イン境界34aを含ませることも、含ませないことも可
能である。ここでは、TFT活性領域37aにドメイン
境界34aを含ませないように、ゲート電極39をドメ
イン境界34aに隣接した形成膜31aの一方の側部上
に位置するように、パターニングを行うものとする。
が形成される場所は、形成膜31aの幅方向のほぼ中間
位置に特定されるので、ゲート電極39を形成する領域
を選択することにより、TFTの活性領域37aにドメ
イン境界34aを含ませることも、含ませないことも可
能である。ここでは、TFT活性領域37aにドメイン
境界34aを含ませないように、ゲート電極39をドメ
イン境界34aに隣接した形成膜31aの一方の側部上
に位置するように、パターニングを行うものとする。
【0078】(13)次に、図11(a)に示すよう
に、ゲート電極39をマスクとして用いて、CGS膜3
7中に2×1015atm/cm2程度の濃度のリンイオ
ンを注入して、ゲート電極39に対してドメイン境界3
4aを含まない側方のCGS膜37にソース領域40a
を形成するとともに、ドレイン領域40bを形成し、さ
らに、ゲート電極39の下方に、リンイオンが注入され
ないTFT活性領域37aを形成する。
に、ゲート電極39をマスクとして用いて、CGS膜3
7中に2×1015atm/cm2程度の濃度のリンイオ
ンを注入して、ゲート電極39に対してドメイン境界3
4aを含まない側方のCGS膜37にソース領域40a
を形成するとともに、ドレイン領域40bを形成し、さ
らに、ゲート電極39の下方に、リンイオンが注入され
ないTFT活性領域37aを形成する。
【0079】(14)次に、上記第3の酸化膜38及び
ゲート電極39の全面に、図11(b)に示すように、
CVD法を用いて層間絶縁膜としての第4の酸化膜41
を600nmの膜厚に形成し、上記ソース領域40a、
ドレイン領域40b中に注入したリンイオンの活性化の
ために、窒素雰囲気中において、950℃の温度で、3
0分間の反応時間にて熱処理を施したのち、一般的なフ
ォトリソグラフィとドライエッチングとを用いて、第3
及び第4の酸化膜38及び41にソース領域40aに達
するソースコンタクトホール46及びドレイン領域40
Bに達するドレインコンタクトホール47を形成する。
ゲート電極39の全面に、図11(b)に示すように、
CVD法を用いて層間絶縁膜としての第4の酸化膜41
を600nmの膜厚に形成し、上記ソース領域40a、
ドレイン領域40b中に注入したリンイオンの活性化の
ために、窒素雰囲気中において、950℃の温度で、3
0分間の反応時間にて熱処理を施したのち、一般的なフ
ォトリソグラフィとドライエッチングとを用いて、第3
及び第4の酸化膜38及び41にソース領域40aに達
するソースコンタクトホール46及びドレイン領域40
Bに達するドレインコンタクトホール47を形成する。
【0080】(15)最後に、400nmの膜厚のAl
Siを堆積して、フォトリソグラフィ、ドライエッチン
グを繰り返し行うことにより、図11(c)に示すソー
ス配線42及びドレイン電極43を形成する。その後、
400nmの膜厚の窒化膜を堆積して、フォトリソグラ
フィ及びドライエッチングを順次行うことにより画素コ
ンタクトホール48を有する保護膜44を形成する。そ
して、80nmの膜厚の透明導電膜(ITO)を堆積し
て、フォトリソグラフィ及びドライエッチングを順次行
うことにより、保護膜44上に画素電極45を形成す
る。画素電極45は画素コンタクトホール48を介して
ドレイン電極43に接続されている。これにより、TF
T2が形成される。
Siを堆積して、フォトリソグラフィ、ドライエッチン
グを繰り返し行うことにより、図11(c)に示すソー
ス配線42及びドレイン電極43を形成する。その後、
400nmの膜厚の窒化膜を堆積して、フォトリソグラ
フィ及びドライエッチングを順次行うことにより画素コ
ンタクトホール48を有する保護膜44を形成する。そ
して、80nmの膜厚の透明導電膜(ITO)を堆積し
て、フォトリソグラフィ及びドライエッチングを順次行
うことにより、保護膜44上に画素電極45を形成す
る。画素電極45は画素コンタクトホール48を介して
ドレイン電極43に接続されている。これにより、TF
T2が形成される。
【0081】図12は、このTFT2の平面図である。
なお、図12では、理解容易のために、一部の膜を省略
している。TFT2は、ソース配線42がゲート電極3
9とは直交状態で設けられており、ゲート電極39の側
方に設けられたソース領域40aがソースコンタクトホ
ール40を介してソース電極42aとソース配線42と
に接続されている。
なお、図12では、理解容易のために、一部の膜を省略
している。TFT2は、ソース配線42がゲート電極3
9とは直交状態で設けられており、ゲート電極39の側
方に設けられたソース領域40aがソースコンタクトホ
ール40を介してソース電極42aとソース配線42と
に接続されている。
【0082】このTFT2は、上方より見ると、実施の
形態1に示した図7のTFT1とほぼ同様な状態になっ
ている。
形態1に示した図7のTFT1とほぼ同様な状態になっ
ている。
【0083】以上の説明から明らかなように、本実施の
形態2の製造方法により製造された半導体装置において
は、石英基板31上に直線上に延びる形成膜31aを形
成し、一般的なフォトリソグラフィとドライエッチング
とを用いてエッチングを行うことにより、直線状に延び
る帯状の段差膜49を形成し、この状態の石英基板31
上にa−Si膜33を成膜し、このa−Si膜33に段
差33a及び33a’を形成した後、加熱処理を施すこ
とにより、段差33a及び33a’の部分に結晶核33
bを形成した後、触媒金属元素を添加して固相成長を行
っているので、ドメイン境界34aの位置を制御したC
GS膜34を形成することができる。このため、TFT
2の活性領域37aにドメイン境界34を含ませること
も、含ませないことも可能であり、TFT特性のバラツ
キが低減され、均質な表示の液晶パネルを作製すること
ができる。
形態2の製造方法により製造された半導体装置において
は、石英基板31上に直線上に延びる形成膜31aを形
成し、一般的なフォトリソグラフィとドライエッチング
とを用いてエッチングを行うことにより、直線状に延び
る帯状の段差膜49を形成し、この状態の石英基板31
上にa−Si膜33を成膜し、このa−Si膜33に段
差33a及び33a’を形成した後、加熱処理を施すこ
とにより、段差33a及び33a’の部分に結晶核33
bを形成した後、触媒金属元素を添加して固相成長を行
っているので、ドメイン境界34aの位置を制御したC
GS膜34を形成することができる。このため、TFT
2の活性領域37aにドメイン境界34を含ませること
も、含ませないことも可能であり、TFT特性のバラツ
キが低減され、均質な表示の液晶パネルを作製すること
ができる。
【0084】これにより、高性能のアクティブマトリク
ス型液晶表示装置、装着型イメージ、3次元IC等を実
現することが可能となる。
ス型液晶表示装置、装着型イメージ、3次元IC等を実
現することが可能となる。
【0085】なお、本実施の形態1及び2に示す製造方
法により製造されるTFTは、本発明により製造される
半導体の一例であり、材料、膜厚、形成方法などは、上
記に限られない。
法により製造されるTFTは、本発明により製造される
半導体の一例であり、材料、膜厚、形成方法などは、上
記に限られない。
【0086】
【発明の効果】以上より明らかなように、本発明の半導
体装置の製造方法は、凸部を形成した基板にa−Si膜
を成膜し、このa−Si膜に加熱処理を施すことによっ
て、凸部を有することにより形成される段差部分に結晶
核を形成させた後、触媒金属元素を添加することによ
り、段差部分に形成された結晶核をドメイン成長の中心
部分として固相成長を行い、ドメイン境界の位置を制御
したCGS膜を形成するので、TFT特性のバラツキが
低減され、均質な表示の液晶パネルを作成することがで
きる。
体装置の製造方法は、凸部を形成した基板にa−Si膜
を成膜し、このa−Si膜に加熱処理を施すことによっ
て、凸部を有することにより形成される段差部分に結晶
核を形成させた後、触媒金属元素を添加することによ
り、段差部分に形成された結晶核をドメイン成長の中心
部分として固相成長を行い、ドメイン境界の位置を制御
したCGS膜を形成するので、TFT特性のバラツキが
低減され、均質な表示の液晶パネルを作成することがで
きる。
【0087】これにより、高機能のアクティブマトリク
ス型液晶表示装置、装着型イメージ、3次元IC等が実
現する半導体装置を製造することができる。
ス型液晶表示装置、装着型イメージ、3次元IC等が実
現する半導体装置を製造することができる。
【図1】(a)〜(d)は、それぞれ本発明の半導体の
製造方法におけるCGS膜の成長を説明する平面図であ
る。
製造方法におけるCGS膜の成長を説明する平面図であ
る。
【図2】(a)〜(d)は、それぞれ図11のB−B’
線に沿う断面図である。
線に沿う断面図である。
【図3】(a)〜(d)は、それぞれ本発明の実施の形
態1の半導体装置であるTFTの製造工程を示す断面図
である。
態1の半導体装置であるTFTの製造工程を示す断面図
である。
【図4】(a)〜(d)は、それぞれそのTFTの製造
工程に連続する製造工程を示す断面図である。
工程に連続する製造工程を示す断面図である。
【図5】(a)〜(d)は、それぞれそのTFTの製造
工程に連続する製造工程を示す断面図である。
工程に連続する製造工程を示す断面図である。
【図6】(a)〜(c)は、それぞれそのTFTの製造
工程に連続する製造工程を示す断面図である。
工程に連続する製造工程を示す断面図である。
【図7】本発明の実施の形態1の半導体装置であるTF
Tの平面図である。
Tの平面図である。
【図8】(a)〜(d)は、それぞれ本発明の実施の形
態2のTFTの製造工程を示す断面図である。
態2のTFTの製造工程を示す断面図である。
【図9】(a)〜(d)は、それぞれそのTFTの製造
工程に連続する製造工程を示す断面図である。
工程に連続する製造工程を示す断面図である。
【図10】(a)〜(d)は、それぞれそのTFTの製
造工程に連続する製造工程を示す断面図である。
造工程に連続する製造工程を示す断面図である。
【図11】(a)〜(c)は、それぞれそのTFTの製
造工程に連続する製造工程を示す断面図である。
造工程に連続する製造工程を示す断面図である。
【図12】本発明の実施の形態2の半導体装置であるT
FTの平面図である。
FTの平面図である。
【図13】(a)〜(d)は、それぞれCGS膜の縦成
長を説明する平面図である。
長を説明する平面図である。
12 凸部 13 a‐Si膜 13a、13a’ 段差 14a ドメイン境界 18 第3の酸化膜 19 ゲート電極 20a ソース領域 20b ドレイン領域 21 第4の酸化膜 23 ドレイン電極 24 保護膜 25 画素電極 28 画素コンタクトホール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H092 GA59 JA25 JA29 JA35 JA38 JA39 JA42 JA44 JA46 JB13 JB23 JB27 JB32 JB33 JB38 JB41 JB57 JB63 JB69 KA04 KA07 MA05 MA07 MA14 MA15 MA16 MA18 MA19 MA20 MA27 MA30 MA35 MA37 MA41 NA25 NA27 NA28 5F052 AA17 CA07 DA02 DB02 FA06 FA13 HA03 JA01 5F110 AA30 BB02 BB10 BB11 CC02 DD03 DD21 EE09 EE45 FF02 FF29 GG02 GG13 GG16 GG22 GG25 GG47 HJ01 HJ04 HJ13 HJ23 HL05 HL06 NN03 NN04 NN23 NN35 NN72 NN77 PP10 PP13 PP29 PP34 PP36 PP38 QQ28
Claims (7)
- 【請求項1】 平坦な基板表面上に直線状に延びる凸部
を形成する工程と、 前記基板表面の全体に非晶質シリコン膜を形成する工程
と、 前記非晶質シリコン膜に加熱処理を施し、前記凸部に沿
って形成される前記基板上の段差部分に形成された非晶
質シリコン膜に結晶核を形成する工程と、 シリコンの結晶化を助長する触媒金属元素を前記基板表
面上に添加して加熱することにより、前記結晶核を結晶
成長させ、前記非晶質シリコン膜の全体を結晶性シリコ
ン膜に結晶化する工程とを含むことを特徴とする半導体
装置の製造方法。 - 【請求項2】 前記凸部は、前記基板表面に凸部形成用
の膜を形成した後、該凸部形成用の膜を所定形状にパタ
ーニングされて形成されている、請求項1に記載の半導
体装置の製造方法。 - 【請求項3】 前記凸部形成用の膜は、金属膜もしくは
金属元素を成分中に含有した膜である、請求項2に記載
の半導体装置の製造方法。 - 【請求項4】 前記凸部は、前記基板表面を所定形状に
直接パターニングすることにより形成されている、請求
項1に記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項5】 前記非晶質シリコン膜の加熱処理は、5
00℃〜700℃の温度範囲内で行う、請求項1に記載
の半導体装置の製造方法。 - 【請求項6】 シリコン膜内に複数のチャンネル部分を
有する半導体装置であって、 各チャンネル部分に対応する部分のシリコン膜が、ドメ
イン境界を含まず、内部の結晶の方位が連続した領域の
みで形成された結晶性シリコン膜であることを特徴とす
る半導体装置。 - 【請求項7】 シリコン膜内に複数のチャンネル部分を
有する半導体装置であって、 各チャンネル部分に対応する部分のシリコン膜が、予め
特定した位置にドメイン境界を含むことを特徴とする半
導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000312705A JP2002124466A (ja) | 2000-10-12 | 2000-10-12 | 半導体装置の製造方法及び半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000312705A JP2002124466A (ja) | 2000-10-12 | 2000-10-12 | 半導体装置の製造方法及び半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002124466A true JP2002124466A (ja) | 2002-04-26 |
Family
ID=18792243
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000312705A Withdrawn JP2002124466A (ja) | 2000-10-12 | 2000-10-12 | 半導体装置の製造方法及び半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002124466A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20120205650A1 (en) * | 2007-07-16 | 2012-08-16 | Junhee Choi | Methods for forming materials using micro-heaters and electronic devices including such materials |
US8357879B2 (en) | 2007-11-30 | 2013-01-22 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Micro-heaters, micro-heater arrays, methods for manufacturing the same and electronic devices using the same |
US8369696B2 (en) | 2008-06-10 | 2013-02-05 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Micro-heaters, methods for manufacturing the same, and methods for forming patterns using the micro-heaters |
US8415593B2 (en) | 2008-05-23 | 2013-04-09 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Micro-heaters and methods of manufacturing the same |
-
2000
- 2000-10-12 JP JP2000312705A patent/JP2002124466A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20120205650A1 (en) * | 2007-07-16 | 2012-08-16 | Junhee Choi | Methods for forming materials using micro-heaters and electronic devices including such materials |
US8409934B2 (en) * | 2007-07-16 | 2013-04-02 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Methods for forming materials using micro-heaters and electronic devices including such materials |
US8673693B2 (en) | 2007-07-16 | 2014-03-18 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Methods for forming materials using micro-heaters and electronic devices including such materials |
US8357879B2 (en) | 2007-11-30 | 2013-01-22 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Micro-heaters, micro-heater arrays, methods for manufacturing the same and electronic devices using the same |
US8415593B2 (en) | 2008-05-23 | 2013-04-09 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Micro-heaters and methods of manufacturing the same |
US8369696B2 (en) | 2008-06-10 | 2013-02-05 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Micro-heaters, methods for manufacturing the same, and methods for forming patterns using the micro-heaters |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6156590A (en) | Method for producing semiconductor device | |
JP3431033B2 (ja) | 半導体作製方法 | |
US6500736B2 (en) | Crystallization method of amorphous silicon | |
KR100470274B1 (ko) | 덮개층을 이용한 비정질 물질의 상 변화 방법 | |
JPH07321323A (ja) | 薄膜トランジスタおよびその製造方法 | |
TW200832714A (en) | Fabricating method for low temperatyue polysilicon thin film | |
JP2001135573A (ja) | 半導体装置の製造方法およびその半導体装置 | |
JP2004214615A (ja) | 非晶質シリコン膜の結晶化方法及び非晶質シリコンの結晶化用マスク、並びにアレイ基板の製造方法 | |
JP2002280391A (ja) | TFTのためのSi層の金属誘起による自己整合結晶化を用いる半導体デバイス、トップ・ゲート形TFTおよび該トップ・ゲート形TFTの製造方法 | |
US6426246B1 (en) | Method for forming thin film transistor with lateral crystallization | |
KR20020057382A (ko) | 반도체 소자 제조 방법 및 장치 | |
JP2002124466A (ja) | 半導体装置の製造方法及び半導体装置 | |
JP2003100633A (ja) | 半導体装置の製造方法および半導体装置 | |
JP2800743B2 (ja) | 薄膜トランジスタの製造方法 | |
JP2002313804A (ja) | 半導体装置およびその製造方法 | |
US6306692B1 (en) | Coplanar type polysilicon thin film transistor and method of manufacturing the same | |
JP3282598B2 (ja) | 半導体用基板の製造方法、液晶表示装置及び密着型イメージセンサ装置 | |
JP3216173B2 (ja) | 薄膜トランジスタ回路の製造方法 | |
JP2002124468A (ja) | 半導体装置の製造方法および半導体装置 | |
JPH07273027A (ja) | 半導体基板の製造方法及び半導体装置の製造方法 | |
KR100796613B1 (ko) | 레이저를 이용한 다결정 실리콘 결정화 방법 및 그를이용한 박막 트랜지스터의 제조 방법 | |
JPH10303427A (ja) | 半導体装置の作製方法及び半導体装置用基板の作製方法 | |
JP2513664B2 (ja) | 薄膜トランジスタの製造方法 | |
JP3843203B2 (ja) | 半導体薄膜の製造方法およびその半導体薄膜 | |
JPH08186262A (ja) | 薄膜トランジスタの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080108 |