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JP2002114737A - 光学活性o−クロロマンデル酸の製造法 - Google Patents

光学活性o−クロロマンデル酸の製造法

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Publication number
JP2002114737A
JP2002114737A JP2000311103A JP2000311103A JP2002114737A JP 2002114737 A JP2002114737 A JP 2002114737A JP 2000311103 A JP2000311103 A JP 2000311103A JP 2000311103 A JP2000311103 A JP 2000311103A JP 2002114737 A JP2002114737 A JP 2002114737A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chloromandelic acid
acid
alanine
chloromandelic
inclusion complex
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2000311103A
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English (en)
Inventor
Toshiharu Hyoda
俊治 兵田
Hidetoshi Nawata
英俊 縄田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Finichem Co Ltd
Original Assignee
Japan Finichem Co Ltd
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Publication date
Application filed by Japan Finichem Co Ltd filed Critical Japan Finichem Co Ltd
Priority to JP2000311103A priority Critical patent/JP2002114737A/ja
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 o−クロロマンデル酸ラセミ体と光学活性ア
ラニンを混合溶解させ、析出する包接錯体を結晶として
分離後、該包接錯体を分解することよりなる高光学純度
o−クロロマンデル酸光学活性体の製造プロセスであ
る。 【解決手段】 o−クロロマンデル酸ラセミ体と入手容
易かつ安全性の高いアミノ酸である(S)−(+)−ア
ラニン又はo−クロロマンデル酸ラセミ体と(R)−
(−)−アラニンを混合溶解させ析出する包接錯体、
(R)−(−)−o−クロロマンデル酸・(S)−
(+)−アラニン、又は(S)−(+)−o−クロロマ
ンデル酸・(R)−(−)−アラニン粗結晶を分離、再
結晶を1〜2回繰り返すことにより精製し、該包接錯体
を、水と疎水性溶媒の2層混合液中で分解し、光学活性
o−クロロマンデル酸を有機溶媒で抽出し、濃縮するこ
とにより、98〜100%eeの高光学純度を有する
(R)−(−)−o−クロロマンデル酸あるいは(S)
−(+)−o−クロロマンデル酸光学活性体の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラセミ体のo−ク
ロロマンデル酸の光学分割に関し、例えば特開平3−1
20286号公報記載の血液凝固阻止剤の医薬中間体等
および新規光学分割剤として有用な光学活性o−クロロ
マンデル酸の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光学活性o−クロロマンデル酸及び光学
活性マンデル酸の合成方法として、従来技術1〜4が知
られている。
【0003】(従来技術1)特開平2−275877号
公報 (R)−(−)−o−クロロマンデル酸を、下記式
(3)で示されるとおり、エフェドリンを光学分割剤と
する光学分割法で分割することが記載されている。
【化3】
【0004】(従来技術2)特開平6−237789号
公報 菌体を使用し、(±)−o−クロロマンデロニトリルよ
り(R)−(−)−o−クロロマンデル酸の光学活性体
の製造方法が、下記式(4)に示すとおり、記載されて
いる。
【化4】
【0005】(従来技術3)特開昭55−147236
号公報 (R)−(−)−マンデル酸を、下記式(5)に示すと
おり、(R)−(+)−1−フェニルエチルアミンを光
学分割剤とする光学分割法で分割することが記載されて
いる。
【化5】
【0006】(従来技術4)特開昭58−1105号公
報 (R)−(−)−マンデル酸を、下記式(6)に示すと
おり、(S)−(+)−アラニンを光学分割剤とする光
学分割法で分割することが記載されている。
【化6】
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来技術1は、アルカ
ロイド化合物であるエフェドリンを光学分割剤としてo
−クロロマンデル酸の光学異性体混合物から一方の光学
活性体を分離する方法である。アルカロイドは、毒性を
有する植物塩基であり、エフェドリンは覚醒剤原料のた
め法的に使用制限がある。また、天然物のため供給量に
問題があり、工業的製造法にスケールアップすることは
困難である。
【0008】従来技術2は、菌体を使用し、o−クロロ
マンデロニトリルから光学活性o−クロロマンデル酸を
合成する方法である。菌体を使用するため、低濃度且つ
長時間の反応が必要であり、効率よく光学活性o−クロ
ロマンデル酸が得られないということ、また、o−クロ
ロマンデル酸の一方の光学活性体のみの製造に限られる
ことの欠点がある。
【0009】従来技術3は、入手容易な光学分割剤であ
る光学活性フェネチルアミンを光学分割剤として使用す
るマンデル酸の優れた光学分割技術であり、光学純度9
8%ee以上のマンデル酸が工業的に製造されている。
しかしながら、光学活性(R)−(+)−1−フェニル
エチルアミンによるo−クロロマンデル酸ラセミ体のジ
アステレオマー法による光学分割を行ったが、得られた
o−クロロマンデル酸の光学純度は6%eeに過ぎず、
高光学純度のo−クロロマンデル酸光学活性体を単離す
ることはできなかった。マンデル酸とo−クロロマンデ
ル酸の構造上の違いはo位の塩素原子の存在のみである
が、光学活性1−フェニルエチルアミンの分子認識によ
って、一方の光学異性体のみを選択的に取り込むことが
できなかった。分子の構造上のわずかな差異を光学活性
分割剤が認識した結果である。
【0010】従来技術4は、光学活性アラニンを光学分
割剤として使用するマンデル酸の光学分割法であるが、
o−クロロマンデル酸に関する記載はない。
【0011】従って、本発明の目的は、新規な光学分割
法、即ち包接錯体を合成するホスト−ゲスト光学分割法
を用いることにより、一方のo−クロロマンデル酸の高
光学純度を有する光学異性体を工業規模で提供すること
にある。
【0012】
【発明が解決するための手段】本発明者らは、分割剤と
して、天然に存在し、かつ化粧品や食品添加剤等に使用
される最も簡単な立体特異構造を有するアミノ酸である
光学活性アラニンを用いて(±)−o−クロロマンデル
酸の光学分割を行うことにより、光学活性o−クロロマ
ンデル酸の簡便な製造方法を見出した。すなわち、o−
クロロマンデル酸と光学活性アラニンを混合反応させ、
包接錯体を合成、分離し、該包接錯体を酸又は溶媒抽出
により分解することにより、光学活性o−クロロマンデ
ル酸が製造できることを見出し、本発明に至った。
【0013】
【発明の実施形態】本発明に用いる原料のo−クロロマ
ンデル酸のラセミ体は下記式(7)の方法で合成するこ
とができる。o−クロロベンズアルデヒドとシアン化水
素あるいはシアン化アルカリと反応させてo−クロロマ
ンデロニトリルを形成させ、次いで水性媒体中で加水分
解することにより、目的物であるo−クロロマンデル酸
のラセミ体を得ることができる。[C.A.、86、1
89934x(1976)]
【化7】 すなわち、例えば酢酸水溶液にo−クロロベンズアルデ
ヒドを冷却下加え、次にシアン化ナトリウム水溶液と反
応させることにより、シアノヒドリン中間体を合成し、
塩酸等の酸性物質で加水分解を行い、副生する塩化アン
モニウムを除去し、分離母液を常法で処理することによ
り、o−クロロマンデル酸のラセミ体を単離することが
できる。
【0014】本発明はラセミ体のo−クロロマンデル酸
の光学分割方法に関するもので、詳しくは下記式(8)
【化8】 で示されるラセミ体のo−クロロマンデル酸をゲスト分
子、下記式(9)
【化9】 で示される(S)−(+)−アラニンをホスト分子とし
て作用させ、(S)−(+)−アラニン(ホスト分子)
が正確な分子認識により、ラセミ体の一方のエナンチオ
マーである(R)−(−)−o−クロロマンデル酸(ゲ
スト分子)を選択的に取り込んだ下記式(10)
【化10】 で示される(R)−(−)−o−クロロマンデル酸・
(S)−(+)−アラン包接錯体を結晶として分離し、
該包接錯体を酸または溶媒抽出で分解することにより、
高光学純度を有する(R)−(−)−o−クロロマンデ
ル酸を製造することができる。
【0015】本発明における(R)−(−)−o−クロ
ロマンデル酸の光学分割機構は、必ずしもこれに制限さ
れるものではないが、下記式(11)のとおり進行する
ものと思われる。
【化11】
【0016】また、本発明はラセミ体のo−クロロマン
デル酸の光学分割方法に関するもので、詳しくは下記式
(8)
【化12】 で示されるラセミ体のo−クロロマンデル酸をゲスト分
子、下記式(12)
【化13】 で示される(R)−(−)−アラニンをホスト分子とし
て作用させ、(R)−(−)−アラニンの正確な分子認
識により、ラセミ体の一方のエナンチオマーである
(S)−(+)−o−クロロマンデル酸(ゲスト分子)
を選択的に取り込んだ下記式(13)
【化14】 で示される(S)−(+)−o−クロロマンデル酸・
(R)−(−)−アラニン包接錯体を結晶として分離
し、該包接錯体を酸または溶媒抽出で分解することによ
り、高光学純度を有する(S)−(+)−o−クロロマ
ンデル酸を製造することができる。
【0017】本発明における(S)−(+)−o−クロ
ロマンデル酸の光学分割機構は、必ずしもこれに制限さ
れるものではないが、下記式(14)のとおり進行する
ものと思われる。
【化15】
【0018】従来用いられてきたアルカロイド化合物の
光学分割剤は毒性を有すること、価格、及び供給量の問
題ゆえ工業的使用に制限がある。しかしながら、本発明
は光学活性体として安全で安価な光学活性アラニンを光
学分割剤としてラセミ体のo−クロロマンデル酸に作用
させることより、光学活性o−クロロマンデル酸を簡単
なプロセスで製造することができる。なお、光学活性ア
ラニンは最も分子量の小さい光学活性アミノ酸であり、
ホスト−ゲスト法による分割効率も高い。
【0019】本発明のホスト−ゲスト法による光学分割
法は、光学分割剤である光学活性アラニンがo−クロロ
マンデル酸の光学異性体の立体構造の差異を識別し、一
方の光学異性体と選択的に包接錯体を形成することにあ
る。包接錯体は、該包接錯体ともう一方の光学異性体と
の溶解度差を利用することにより分離できる。該包接錯
体を酸または溶媒抽出等で分解することにより、光学活
性o−クロロマンデル酸を製造することができる。
【0020】ジアステレオマー法による光学分割ではラ
セミ体のo−クロロマンデル酸に対して等モルの光学分
割剤を作用させる必要があるが、ホスト−ゲスト法によ
る光学分割はo−クロロマンデル酸の一方の光学異性体
と作用するため光学分割剤はジアステレオマー法の半量
で実施できる。さらにo−クロロマンデル酸2分子とア
ラニン1分子で包接錯体が形成されるため、理論的には
ジアステレオマー法の1/4量で光学分割が可能であ
り、高効率、省資源、且つ環境に対する負荷の少ない光
学分割プロセスである。ラセミ体のo−クロロマンデル
酸(A)当たりの光学活性アラニン(B)の包接錯体合
成時の仕込みモル比(B/A)は、光学純度及び収率を
考慮し、仕込みモル比(B/A)=0.25〜1.00
となるように光学活性アラニンを用いることが好まし
い。
【0021】包接錯体を形成するための反応は無溶媒条
件下でも可能であるが、通常は溶媒を用いるのが好まし
い。溶媒としては、ラセミ体のo−クロロマンデル酸及
び光学分割剤である光学活性アラニンが溶解し、o−ク
ロロマンデル酸と光学活性アラニンから成る包接錯体が
析出し、包接錯体を形成していないもう一方の光学異性
体を溶解する溶媒が操作上、都合が良い。例えば、水、
メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコ
ール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、
ジエチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、ジイ
ソプロピルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル等のエ
ステル類、n−へキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭
化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素類、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン
化炭化水素類、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル
等の非プロトン性極性溶媒等を単独または2種以上混合
して用いることができるが、特に水の使用が好ましい。
【0022】溶媒の使用量は、o−クロロマンデル酸及
び光学活性アラニンが溶解し、o−クロロマンデル酸と
光学活性アラニンから成る包接錯体が析出し、包接錯体
を形成していないもう一方の光学異性体を溶解する範囲
が望ましい。通常、o−クロロマンデル酸に対し1〜5
0重量倍の範囲である。
【0023】o−クロロマンデル酸と光学活性アラニン
の包接錯体合成時の反応温度は、使用する溶媒の融点か
ら沸点の範囲である。例えば、水を溶媒として使用した
場合、ラセミ体のo−クロロマンデル酸および光学活性
アラニンを60〜90℃まで加熱溶解し、10〜30℃
まで冷却、析出した結晶を濾別することにより、目的と
する光学活性o−クロロマンデル酸と光学活性アラニン
の包接錯体結晶が得られる。過冷却等の場合は、もう一
方の光学異性体が析出し、得られる包接錯体の光学純度
を低下させる原因となるので好ましくない。
【0024】光学活性o−クロロマンデル酸及び光学活
性アラニンの包接錯体にもう一方の光学活性o−クロロ
マンデル酸が混入して、目的とするo−クロロマンデル
酸光学活性体の光学純度が低下する場合は、該包接錯体
の再結晶を繰り返すことにより、精製することができ
る。ほぼ2回の再結晶精製により、該包接錯体の比旋光
度が定常状態に達することにより、光学的に純粋なo−
クロロマンデル酸を含有する包接錯体結晶を得ることが
でき、これを分解することにより、高光学純度を有する
o−クロロマンデル酸光学活性体が得られる。
【0025】光学活性o−クロロマンデル酸と光学活性
アラニンの包接錯体結晶の分解方法は、包接錯体結晶
を、水と疎水性溶媒の混合液に加え、室温で攪拌、光学
活性o−クロロマンデル酸と光学活性アラニンに分解
し、分液することにより、光学活性o−クロロマンデル
酸を得ることができる。また該包接錯体を水に分散し、
塩酸、硫酸、硝酸等の鉱酸類、または蟻酸、酢酸等の有
機酸を加え、pH 1〜3の酸性水溶液に調整し、室温
付近で攪拌することにより、包接錯体を分解することが
できる。該包接錯体を分解後、反応溶液中の光学活性o
−クロロマンデル酸を疎水性溶媒で抽出し、抽出液を減
圧濃縮することにより、光学活性o−クロロマンデル酸
を得ることができる。
【0026】本発明で使用される疎水性溶媒の具体例と
しては、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、酢酸エチ
ル等のエステル類、n−へキサン、シクロヘキサン等の
脂肪族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロメタン等の
ハロゲン化炭化水素類などが挙げられる。抽出に使用さ
れる疎水性溶媒の使用量は、包接錯体結晶が溶解すれば
特に制限はない。溶媒の使用量は、その種類等により異
なるが、通常、錯体結晶に対し1〜200重量倍の範囲
である。
【0027】包接錯体結晶の溶解に使用される水の使用
量は、包接錯体が溶解する量であれば制限はないが、通
常、包接錯体結晶に対し1〜200重量倍の範囲であ
る。抽出の際の温度は、通常、水および使用する溶媒の
融点〜沸点の範囲から選ばれるが、好ましくは、0〜6
0℃である。
【0028】溶媒抽出又は酸分解により得られる光学活
性o−クロロマンデル酸は光学純度97〜100%ee
程度である。しかし、もう一方の光学異性体が少量残存
し、光学純度が低下し、90〜97%eeとなる場合に
は、再結晶を繰り返すことにより、99%ee以上にま
で精製することができる。
【0029】光学活性o−クロロマンデル酸と光学活性
アラニンの包接錯体結晶の収率は、仕込みモル比、使用
する溶媒及び析出包接錯体結晶の分離温度等に影響を受
けるが、仕込みのラセミ体のo−クロロマンデル酸を基
準として25〜50%程度である。また、包接錯体分解
後の光学活性o−クロロマンデル酸の収率は、仕込のラ
セミ体のo−クロロマンデル酸を基準として10〜30
%程度である。
【0030】o−クロロマンデル酸ラセミ体と(S)−
(+)−アラニンを混合作用させ、析出した(R)−
(−)−o−クロロマンデル酸・(S)−(+)−アラ
ニン包接錯体を分離した分離母液を疎水性溶媒で抽出
し、濃縮することにより、(S)−(+)−o−クロロ
マンデル酸が主成分である(S)−(+)−o−クロロ
マンデル酸と(R)−(−)−o−クロロマンデル酸の
混合物を回収することができる。仕込みのo−クロロマ
ンデル酸に対する回収率は、包接錯体中の(R)−
(−)−o−クロロマンデル酸と分離母液からの回収o
−クロロマンデル酸を合わせると定量的である。また、
o−クロロマンデル酸ラセミ体と(R)−(−)−アラ
ニンを出発原料として包接錯体を合成する場合には、分
離母液から前述したのと同様の操作で(R)−(−)−
o−クロロマンデル酸を主成分とする(R)−(−)−
o−クロロマンデル酸と(S)−(+)−o−クロロマ
ンデル酸の混合物を回収することができる。
【0031】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制限さ
れるものではない。なお、光学純度は、旋光度及び高速
液体クロマトグラフィーにより決定した。
【0032】参考例1 (±)−o−クロロマンデル酸の合成 5Lのガラス製の四つ口フラスコにo−クロロベンズア
ルデヒド635.8g(4.52mol)と水353.
2g、酢酸327.8g(5.46mol)を仕込み、
7℃に冷却した。この混合液に26.4%シアン化ナト
リウム水溶液985.1g(5.20mol)を15℃
を越えないように滴下した。滴下終了後、30分間熟成
し、生成するシアノヒドリンをトルエンで抽出した。シ
アノヒドリンの生成率は硝酸銀滴定値により90.4%
であった。この抽出液を36%塩酸681.4gに3時
間で滴下した。その後、脱水管を付け、水と過剰量の塩
酸を脱水留去し、留去後の熱トルエン溶液から副生成す
る塩化アンモニウムを分離除去した。次に該分離母液を
徐冷することにより析出した結晶を分離し、減圧乾燥す
ることにより、収率61.5%で(±)−o−クロロマ
ンデル酸を518.6g(2.78mol)を得た。含
量 99.48%(苛性滴定値)、融点82〜83℃。
文献記載のo−クロロマンデル酸の融点より同定した。
[Edward L.Compere,Jr.,J.
O.C.,1968,33,2565.]
【0033】実施例1 (±)−o−クロロマンデル酸46.6g(0.25m
ol)と(S)−(+)−アラニン22.4g(0.2
5mol)に水65.0gを加え、70℃まで昇温し、
加熱溶解した。攪拌下、1時間かけて45℃まで徐冷す
ることにより、(R)−(−)−o−クロロマンデル酸
・(S)−(+)−アラニン包接錯体結晶が析出した。
さらに2時間かけて27℃まで冷却し、この析出結晶を
ろ過分離、減圧乾燥することにより、(R)−(−)−
o−クロロマンデル酸・(S)−(+)−アラニン粗包
接錯体結晶28.1gを得た(ラセミ体のo−クロロマ
ンデル酸を基準とし、苛性滴定のo−クロロマンデル酸
量から求めた収率44.8%)。IRの水酸基の伸縮振
動の吸収変化より包接錯体形成を確認した。なお、分離
母液93.8gには苛性滴定により、o−クロロマンデ
ル酸が0.13mol、(S)−(+)−アラニンが
0.17mol残存していた。 粗包接錯体結晶の分析値: 比旋光度 [α]D=−58.7゜(C=2.38、H
O) 該包接錯体結晶27.5gを水60.0gにとかして再
結晶し、20.6gの精製包接錯体結晶を得た(ラセミ
体のo−クロロマンデル酸を基準とし、苛性滴定のo−
クロロマンデル酸量から求めた収率34.8%)。元素
分析及び苛性滴定より、包接錯体の組成比(R)−
(−)−o−クロロマンデル酸/(S)−(+)−アラ
ニン=2/1が求められた。 精製包接錯体の分析値: 比旋光度 [α]D=−88.0゜(C=2.31、H
O) 融点 146〜148℃ 苛性滴定から求めたモル数 (R)−(−)−o−クロロマンデル酸 0.087m
ol (S)−(+)−アラニン 0.044mol 元素分析 C1921ClNO 理論値 C49.37%、N3.03% 実測値 C49.47%、N3.01% IR 3450〜3300cm−1(νO−H) 1703cm−1(νC=O)
【0034】実施例2 実施例1の精製包接錯体結晶20.1gに水80.2g
および塩酸40.0g、メチル−t−ブチルエーテル8
0.0gを加え、室温で攪拌溶解し包接錯体を分解し
た。(R)−(−)−o−クロロマンデル酸を含む有機
層を分液後、減圧濃縮、減圧乾燥することにより、1
4.4gの(R)−(−)−o−クロロマンデル酸を得
た(ラセミ体のo−クロロマンデル酸を基準とした収率
30.8%)。 (R)−(−)−o−クロロマンデル酸の分析値: 比旋光度 [α]D=−142.4゜(C=1.0、ア
セトン) 光学純度 91%ee 融点 100〜104℃ さらに、光学純度91%eeの(R)−(−)−o−ク
ロロマンデル酸13.8gをトルエン60.1gにとか
して再結晶し、13.2gの(R)−(−)−o−クロ
ロマンデル酸を得た(ラセミ体のo−クロロマンデル酸
を基準とした収率28.3%)。 精製(R)−(−)−o−クロロマンデル酸の分析値: 比旋光度 [α]D=−148.9゜(C=1.0、ア
セトン) 光学純度 95%ee 融点 106〜108℃
【0035】実施例3 実施例1の粗包接錯体形成時の分離母液88.9gに塩
酸18.0gを加え、メチル−t−ブチルエーテル5
0.0gで抽出し、o−クロロマンデル酸を含む有機層
を分液後、減圧濃縮、減圧乾燥することにより、21.
4gの(S)−(+)−o−クロロマンデル酸を回収し
た(ラセミ体のo−クロロマンデル酸を基準とした回収
率46.0%)。 (S)−(+)−o−クロロマンデル酸の分析値: 比旋光度 [α]D=+89.9゜(C=1.0、アセ
トン) 光学純度 54%ee 融点 94〜101℃
【0036】実施例4 (±)−o−クロロマンデル酸186.6g(1.00
mol)と(S)−(+)−アラニン44.6g(0.
50mol)に水260.1gを加え、62℃まで昇温
し、加熱溶解した。攪拌下、1時間かけて42℃まで徐
冷することにより、(R)−(−)−o−クロロマンデ
ル酸・(S)−(+)−アラニン包接錯体結晶が析出し
た。さらに3時間かけて25℃まで冷却し、この析出結
晶をろ過分離し、減圧乾燥することにより、(R)−
(−)−o−クロロマンデル酸・(S)−(+)−アラ
ニン粗包接錯体結晶91.8gを得た(ラセミ体のo−
クロロマンデル酸を基準とし、苛性滴定のo−クロロマ
ンデル酸量から求めた収率38.9%)。なお、分離母
液370.3gには苛性滴定により、o−クロロマンデ
ル酸が0.59mol、(S)−(+)−アラニンが
0.29mol残存していた。 粗包接錯体結晶の分析値: 比旋光度 [α]D=−75.6゜(c=2.40、H
O) 融点 138.2℃ 該粗包接錯体91.3gを水220.2gにとかして再
結晶し、68.4gの包接錯体結晶を得た(ラセミ体の
o−クロロマンデル酸を基準とし、苛性滴定のo−クロ
ロマンデル酸量から求めた収率29.2%)。なお、分
離母液214.9gには苛性滴定により、o−クロロマ
ンデル酸が0.09mol、(S)−(+)−アラニン
が0.05mol残存していた。 精製包接錯体結晶(再結晶1回)の分析値: 比旋光度 [α]D=−93.2゜(c=2.34、H
O) 融点 146.1℃ さらに該包接錯体(再結晶1回)67.9gを水18
0.2gにとかして再結晶し、55.4gの精製包接錯
体結晶を得た(ラセミ体のo−クロロマンデル酸を基準
とし、苛性滴定のo−クロロマンデル酸量から求めた収
率22.8%)。なお、分離母液171.2gには苛性
滴定により、o−クロロマンデル酸が0.05mol、
(S)−(+)−アラニンが0.03mol残存してい
た。 精製包接錯体結晶(再結晶2回)の分析値: 比旋光度 [α]D=−95.4。(C=2.36、H
O) 融点 147.4℃
【0037】実施例5 実施例4の精製包接錯体(再結晶2回)54.5gに水
203.2g、メチル−t−ブチルエーテル201.5
gを加え、室温で攪拌溶解し、包接錯体を分解した。
(R)−(−)−o−クロロマンデル酸を含む有機層を
分液後、減圧濃縮、減圧乾燥することにより、41.4
g(0.22mol)の(R)−(−)−o−クロロマ
ンデル酸を得た(ラセミ体のo−クロロマンデル酸を基
準とした収率22.2%)。なお、水層217.0gに
は苛性滴定により、o−クロロマンデル酸が0.01m
ol残存していた。 (R)−(−)−o−クロロマンデル酸の分析値: 比旋光度 [α]D=−154.6゜(C=1.0、ア
セトン) 光学純度 100%ee 融点 119.3℃
【0038】実施例6 実施例4の包接錯体形成時分離母液370.3gと精製
時分離母液(再結晶1回)214.9g、精製時分離母
液(再結晶2回)171.2gの合計765.4gをメ
チル−t−ブチルエーテル200.3gで抽出し、o−
クロロマンデル酸を含む有機層を分液後、減圧濃縮、減
圧乾燥することにより、116.3g(0.62mo
l)の(S)−(+)−o−クロロマンデル酸を回収し
た(ラセミ体のo−クロロマンデル酸を基準とした回収
率62.3%)。なお、水層579.2gには苛性滴定
により、o−クロロマンデル酸が0.13mol残存し
ていた。実施例5と実施例6より、o−クロロマンデル
酸のTotal回収率98%であった。 (S)−(+)−o−クロロマンデル酸の分析値: 比旋光度 [α]D=+54.1゜(C=1.0、アセ
トン) 光学純度 29%ee 融点 99.2℃
【0039】実施例7 (±)−o−クロロマンデル酸46.5g(0.25m
ol)と(S)−(+)−アラニン5.6g(0.06
mol)に水65.1gを加え、72℃まで昇温し、加
熱溶解した。撹拌下、1時間かけて31℃まで徐冷する
ことにより、(R)−(−)−o−クロロマンデル酸・
(S)−(+)−アラニン包接錯体結晶が析出した。さ
らに1時間かけて25℃まで冷却し、この析出結晶をろ
過分離し、減圧乾燥することにより、(R)−(−)−
o−クロロマンデル酸・(S)−(+)−アラニン粗包
接錯体結晶15.7gを得た(ラセミ体のo−クロロマ
ンデル酸を基準とし、苛性滴定のo−クロロマンデル酸
量から求めた収率28.5%)。なお、分離母液89.
2gには苛性滴定により、o−クロロマンデル酸が0.
17mol、(S)−(+)−アラニンが0.03mo
l残存していた。 粗包接錯体結晶の分析値: 比旋光度 [α]D=−62.5゜(c=2.35、H
O) 融点 120〜127℃ 該粗包接錯体結晶15.2gを水50.0gにとかして
再結晶し、9.0gの精製包接錯体結晶を得た(ラセミ
体のo−クロロマンデル酸を基準とし、苛性滴定のo−
クロロマンデル酸量から求めた収率16.0%)。 精製包接錯体結晶の分析値: 比旋光度 [α]D=−88.6゜(C=2.36、H
O) 融点 136〜139℃
【0040】実施例8 実施例7の精製包接錯体8.4gに水40.5gおよび
塩酸20.0g、メチル−t−ブチルエーテル40.1
gを加え、室温で攪拌溶解し、包接錯体を分解した。
(R)−(−)−o−クロロマンデル酸を含む有機層を
分液後、減圧濃縮、減圧乾燥することにより、6.2g
の(R)−(−)−o−クロロマンデル酸を得た(ラセ
ミ体のo−クロロマンデル酸を基準とした収率13.3
%)。 (R)−(−)−o−クロロマンデル酸の分析値: 比旋光度 [α]D=−139.4゜(C=1.0、ア
セトン) 光学純度 86%ee 融点 106〜109℃
【0041】実施例9 実施例7の粗包接錯体形成時の分離母液84.9gに塩
酸20.0gを加え、メチル−t−ブチルエーテル5
0.2gで抽出し、o−クロロマンデル酸を含む有機層
を減圧濃縮、減圧乾燥することにより、28.7gの
(S)−(+)−o−クロロマンデル酸を回収した(ラ
セミ体o−クロロマンデル酸を基準とした回収率61.
6%)。 (S)−(+)−o−クロロマンデル酸の分析値: 比旋光度 [α]D=+37.0゜(C=1.0、アセ
トン) 光学純度 22%ee 融点 82〜90℃
【0042】実施例10 (±)−o−クロロマンデル酸46.5g(0.25m
ol)と(R)−(−)−アラニン12.2g(0.1
4mol)に水65.2gを加え、69℃まで昇温し、
加熱溶解した。攪拌下、1時間かけて42℃まで徐冷す
ることにより、(S)−(+)−o−クロロマンデル酸
・(R)−(−)−アラニン包接錯体結晶が析出した。
さらに3時間かけて6℃まで冷却し、この析出結晶をろ
過分離、減圧乾燥することにより、(S)−(+)−o
−クロロマンデル酸・(R)−(−)−アラニン粗包接
錯体結晶26.3gを得た(ラセミ体のo−クロロマン
デル酸を基準とし、苛性滴定のo−クロロマンデル酸量
から求めた収率45.7%)。なお、分離母液83.0
gには苛性滴定により、o−クロロマンデル酸が0.1
3mol、(S)−(+)−アラニンが0.07mol
残存していた。 粗包接錯体結晶の分析値: 比旋光度 [α]D=+60.9゜(c=2.36、H
O) 融点 122〜124℃ 該粗包接錯体25.8gを水60.2gにとかして再結
晶し、18.1gの精製包接錯体結晶を得た(ラセミ体
のo−クロロマンデル酸を基準とし、苛性滴定のo−ク
ロロマンデル酸量から求めた収率31.6%)。 精製包接錯体結晶(再結晶1回)の分析値: 比旋光度 [α]D=+86.8゜(C=2.38、H
O) 融点 128〜132℃ さらに該包接錯体(再結晶1回)17.6gを水50.
1gにとかして再結晶し、13.5gの精製包接錯体結
晶を得た(ラセミ体のo−クロロマンデル酸を基準と
し、苛性滴定のo−クロロマンデル酸量から求めた収率
23.4%)。 精製包接錯体結晶(再結晶2回)の分析値: 比旋光度 [α]D=+93.9゜(c=2.35、H
O) 融点 140〜143℃
【0043】実施例11 実施例10の精製包接錯体(再結晶2回)13.0gに
水60.0gおよび塩酸30.0g、メチル−t−ブチ
ルエーテル60.1gを加え、室温で攪拌溶解し包接錯
体を分解した。(S)−(+)−o−クロロマンデル酸
を含む有機層を分液後、減圧濃縮、減圧乾燥することに
より、9.5gの(S)−(+)−o−クロロマンデル
酸を得た(ラセミ体o−クロロマンデル酸を基準とした
収率20.5%)。 (S)−(+)−o−クロロマンデル酸の分析値 比旋光度 [α]D=+151.3゜(C=1.0、ア
セトン) 光学純度 97%ee 融点 107〜110℃
【0044】実施例12 実施例10の包接錯体形成時の分離母液82.4gに塩
酸20.1gを加え、メチル−t−ブチルエーテル5
0.1gで抽出し、o−クロロマンデル酸を含む有機層
を減圧濃縮、減圧乾燥することにより、21.2gの
(R)−(−)−o−クロロマンデル酸を回収した(ラ
セミ体o−クロロマンデル酸を基準とした回収率45.
6%)。 (R)−(−)−o−クロロマンデル酸の分析値: 比旋光度 [α]D=−85.7゜(C=1.0、アセ
トン) 光学純度 42%ee 融点 93〜101℃
【0045】比較例1(特開昭55−147236号公
報) (±)−o−クロロマンデル酸57.0g(0.31m
ol)、(R)−(+)−1−フェニルエチルアミン1
5.2g(0.13mol)と水酸化ナトリウム7.0
g(0.18mol)に水100.0gを加え、70℃
まで加熱溶解した。攪拌下、1時間かけて39℃まで徐
冷することにより結晶が析出した。さらに1時間、21
℃まで徐冷後、析出結晶をろ過分離し、減圧乾燥するこ
とにより、o−クロロマンデル酸・(R)−(+)−1
−フェニルエチルアミン粗ジアステレオマー塩結晶4
5.3gを得た(ラセミ体のo−クロロマンデル酸を基
準とし、苛性滴定のo−クロロマンデル酸量から求めた
収率48.2%)。 粗ジアステレオマー塩結晶の分析値: 比旋光度 [α]D=+5.6゜(c=1.02、Et
OH) 該ジアステレオマー塩43.0gを水120.1gにと
かして1回再結晶し、24.7gの精製結晶を得た(ラ
セミ体のo−クロロマンデル酸を基準とし、苛性滴定の
o−クロロマンデル酸量から求めた収率26.2%)。 精製ジアステレオマー塩結晶の分析値: 比旋光度 [α]D=+7.9゜(c=0.99、Et
OH) 融点 128〜133℃ 該精製ジアステレオマー塩23.9gに水50gおよび
水酸化ナトリウム7.6gを加え、ジアステレオマー塩
を分解した。トルエンを加え(R)−(+)−1−フェ
ニルエチルアミンを抽出除去し、水層72.4gに塩酸
19.0gを加えて酸性化し、メチル−t−ブチルエー
テルで抽出し、o−クロロマンデル酸を含む有機層を分
液後、減圧濃縮、減圧乾燥することにより、19.6g
の(S)−(+)−o−クロロマンデル酸を得た(ラセ
ミ体のo−クロロマンデル酸を基準とした粗収率34.
3%)。 (S)−(+)−o−クロロマンデル酸の分析値: 比旋光度 [α]D=+8.9゜(C=1.00、アセ
トン) 光学純度 6%ee
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、入手容易かつ安全性の
高いアミノ酸である(S)−(+)−アラニン、又は
(R)−(−)−アラニンを光学分割剤として、ラセミ
体のo−クロロマンデル酸に作用させ、両者を混合溶解
させ析出する包接錯体、(R)−(−)−o−クロロマ
ンデル酸・(S)−(+)−アラニン、又は(S)−
(+)−o−クロロマンデル酸・(R)−(−)−アラ
ニン粗結晶を分離、再結晶を1〜2回繰り返すことによ
り精製し、該包接錯体を、水と疎水性溶媒の2層混合液
中で攪拌溶解するという簡単な操作で分解し、光学活性
o−クロロマンデル酸を抽出、濃縮することにより、9
8〜100%eeの高光学純度を有する(R)−(−)
−o−クロロマンデル酸、又は(S)−(+)−o−ク
ロロマンデル酸光学活性体を簡単にかつ効率良く製造す
ることができる。即ち本発明は、(R)−(−)−o−
クロロマンデル酸あるいは(S)−(+)−o−クロロ
マンデル酸光学活性体の工業的製造法を提供するもので
ある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 o−クロロマンデル酸のラセミ体と光学
    活性体(S)−(+)−アラニンを混合溶解し、析出す
    る(R)−(−)−o−クロロマンデル酸・(S)−
    (+)ーアラニン包接錯体を分離し、該包接錯体を酸又
    は溶媒抽出により分解することを特徴とする下記式
    (1) 【化1】 で示される(R)−(−)−o−クロロマンデル酸の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 o−クロロマンデル酸のラセミ体と光学
    活性体(R)−(−)−アラニンを混合溶解し、析出す
    る(S)−(+)−o−クロロマンデル酸・(R)−
    (−)−アラニン包接錯体を分離し、該包接錯体を酸又
    は溶媒抽出により分解することを特徴とする下記式
    (2) 【化2】 で示される(S)−(+)−o−クロロマンデル酸の製
    造方法。
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