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JP2002110502A - 照明装置及び露光装置 - Google Patents

照明装置及び露光装置

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Publication number
JP2002110502A
JP2002110502A JP2000292827A JP2000292827A JP2002110502A JP 2002110502 A JP2002110502 A JP 2002110502A JP 2000292827 A JP2000292827 A JP 2000292827A JP 2000292827 A JP2000292827 A JP 2000292827A JP 2002110502 A JP2002110502 A JP 2002110502A
Authority
JP
Japan
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light
optical
illumination
rod
light source
Prior art date
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Pending
Application number
JP2000292827A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichiro Mori
堅一郎 森
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
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Publication of JP2002110502A publication Critical patent/JP2002110502A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、輪帯照明を使用する従来の照明装
置において、矩形状のマスク面等の照明領域を均一かつ
効果的に(即ち、所望の照度で)照明する照明装置を提
供する。 【解決手段】 光源から出射した光束を用いて縦横比が
1でない被照明面を照明する照明装置であって、前記光
源と前記被照明面との間に配置され、前記被照明面を均
一に照明するためのライトインテグレータと、前記光源
と前記ライトインテグレータとの間に配置され、断面形
状の一部に円弧を含み、かつ断面形状の縦横比が前記照
明領域の縦横比と近似する第1の光学ロッドとを有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般には、照明装
置及び露光装置に関し、特に、半導体ウェハ用の単結晶
基板、液晶ディスプレイ(LCD)用のガラス基板など
の被処理体を露光するのに使用される照明装置、及び露
光装置に関する。本発明は、例えば、フォトリソグラフ
ィ工程において半導体ウェハ用の単結晶基板をステップ
・アンド・スキャン投影方式によって露光する露光装置
用の照明装置に好適である。但し、本発明の照明装置の
用途は露光装置に限定されず、写真製版、投影検査、映
写機、プロジェクタなどの光学機器に広く適用すること
ができる。
【0002】ここで、「ステップ・アンド・スキャン投
影方式」は、マスク又はレチクル(なお、特に断らない
限り、本出願では「マスク」はこれらを総括するものと
する。)に対してウェハを連続的にスキャンさせてマス
クのパターンをウェハに露光すると共に、1ショットの
露光終了後ウェハをステップ移動させて、次のショット
の露光領域に移動させる投影露光法である。
【0003】
【従来の技術】近年の電子機器の小型及び薄型化の要請
から、電子機器に搭載される半導体素子の微細化への要
求はますます高くなっている。例えば、ライン・アンド
・スペースは0.15μmをきり、今後益々小さくなる
ことが予想される。ライン・アンド・スペースは露光に
おいてラインとスペースの幅が等しい状態でウェハ上に
投影された像をいい、露光の解像度を示す尺度である。
露光では、解像度、重ね合わせ精度、スループットの3
つのパラメータが重要である。解像度は正確に転写でき
る最小寸法、重ね合わせ精度は被処理体にパターンを幾
つか重ね合わせる際の精度、スループットは単位時間当
たり処理される枚数である。
【0004】露光法は基本的に等倍転写法と投影法の二
種類を有する。等倍転写は、マスクと被処理体を接触さ
せる密着法と僅かに離間させる近接法とを含む。しか
し、密着法は高解像度が得られるもののごみやシリコン
のかけらがマスクに圧入されてされてマスクの破損や被
処理体の傷、欠陥をもたらす。近接法はかかる問題を改
善しているがごみ粒子の最大寸法よりもマスクと被処理
体の間隔が小さくなると同様にマスクの破損が生じ得
る。
【0005】そこで、マスクと被処理体との距離を更に
離間させる投影法が提案されている。投影法の中でも解
像度を改善するため、そして露光領域の拡大のためにマ
スクの一部ずつを露光し、ウェハを連続的又は断続的に
掃引(スキャン)するスキャン露光方式が知られてい
る。かかる方式を採用する露光装置を特に走査型投影露
光装置と称する場合がある。
【0006】投影露光装置は、一般に、マスクを照明す
る照明光学系とマスクと被処理体との間に配置される投
影光学系とを有する。照明光学系においては、均一な照
明領域を得るために光源からの光束を複数のロッドレン
ズから構成されるハエの目レンズなどのライトインテグ
レータに導入し、ライトインテグレータ射出面を2次光
源面としてコンデンサーレンズでマスク面をケーラー照
明する。
【0007】投影露光装置の解像度Rは、露光光源の波
長λと露光装置の開口数(NA)を用いて次式で与えら
れる。
【0008】
【数1】
【0009】従って、波長を短くすればするほど、及
び、NAを上げれば上げるほど、解像度は良くなる。近
年では、露光光源の波長はKrFエキシマレーザー(波
長約248nm)からArFエキシマレーザー(波長約
193nm)に、開口数は約0.6から約0.75になろ
うとしている。
【0010】一方、一定の結像性能を維持できる焦点範
囲を焦点深度といい、焦点深度DOFは次式で与えられ
る。
【0011】
【数2】
【0012】従って、波長を短くすればするほど、及
び、NAを上げれば上げるほど、焦点深度は小さくな
る。焦点深度は小さくなるとフォーカス合せが難しくな
り、基板のフラットネス(平坦度)やフォーカス精度を
上げることが要求されるため、基本的に大きい方が好ま
しい。
【0013】両式から、より一層の微細化の為に波長を
短くして開口数を上げたいが、焦点深度が小さくなるの
で実現できないという問題がある。そこで、比例定数k
1の値を小さくすることにより微細化を図る超解像技術
(RET:Resolution Euhanced
Tecnology)が近年提案されている。RETの
1つに変形照明法(又は斜入射照明法)と呼ばれるもの
がある。変形照明法としては、光学系の光軸上に遮光板
のある開口絞りをライトインテグレータの出射面近傍に
配置して、マスクに露光光束を斜めに入射させる方法が
一般的である。開口絞りの形状により、輪帯照明、4重
極照明などがある。例えば、特開平5−21312号公
報は輪帯照明用の開口絞りを使用する露光方法を開示し
ている。同公報の方法によれば,通常は0.5以上であ
るk1を0.3程度にまで小さくすることができる。
【0014】更に、走査型投影露光装置は、マスクを基
板上に投影する投影レンズの収差を小さくすることがで
きるために好ましいという特徴も有する。ここで、収差
とは、レンズの物体面にある点を投影した際の、像面に
おける共役な点でのボケ具合を示し、収差が大きいレン
ズは収差が小さいレンズに比べて解像力がない。レンズ
の設計は開口数が上がるにつれて困難になり、収差は開
口数と関係している。例えば、球面収差は3次収差論に
おいて,開口数の3次に比例する。よって,開口数が上
がるとレンズの設計が非常に難しくなる。また,開口数
以外に画角(投影レンズの投影可能な領域)も収差に関係
している。例えば歪曲収差は3次収差論において,画角
の3次に比例している。よって、画角が大きくなっても
レンズの設計が非常に難しくなる。よって、露光領域に
比べて画角の小さい走査型投影露光装置の投影レンズ
は、露光領域を画角が等しい一括型投影露光装置の投影
レンズに比べ、設計が容易で、収差を小さくすることが
できる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】不均一な照明はレジス
トへのパターン転写が不十分になり高品位な半導体ウェ
ハ、LCD、薄膜磁気ヘッドなどが提供できなくなくな
ってしまう。したがって、一般に矩形状のマスク面等の
照明領域を均一かつ効果的に(即ち、所望の照度で)照
明する必要がある。また、高照度で照明できなければス
ループットが低下する。
【0016】しかしながら、輪帯照明を使用する従来の
照明装置では、均一な照明の要請からライトインテグレ
ータの出射面に輪帯照明用の開口絞りを配置している。
しかし、単に開口絞りを配置するだけでは一部の光を遮
光することになるため照度が低下してしまいスループッ
トが低下する。例えば、外側開口径と内側開口径の比が
2:1である1/2輪帯照明用の開口絞りの場合で25
%、外側開口径と内側開口径の比が3:2である2/3
輪帯照明用の開口絞りの場合は44%の光が開口絞りに
よってケラレてしまう。そのため従来から、開口絞りに
よるケラレを減らして光利用効率を高め、高照度を達成
する照明装置がいくつか提案されてきた。
【0017】特開平5−283317号公報は、プリズ
ムをハエの目レンズより光源側に配置し、開口絞りでケ
ラレる光線を減らす方法を用いた照明装置が提案されて
いる。プリズムに入射する光線が平行光と見なせる場合
には、この方法で光利用効率の向上を期待することがで
きる。しかし、プリズムに入射する光線と光軸のなす角
が大きく、平行光とみなせない場合には、プリズムによ
って光線を所望に方向に曲げることができず、光利用効
率はそれほど上がらなくなってしまう。一方、平行光と
みなせる場合でも、光源がレーザーである場合、レーザ
ーと照明光学系の間に振動が生じて、両者の位置がずれ
ると輪帯状の有効光源の光量重心がずれてしまい、軸対
称な有効光源とはならず均一な照明が実現できない。
【0018】特開平11−54426号公報は、振動に
よる問題を防止するために、光源とプリズムの間にハエ
の目レンズや内面反射部材を挿入することを教示してい
る。しかし、この方法では、プリズムに入射する光線が
平行光とみなせなくなるので、上述したように光利用効
率はさほど上がらなくなってしまう。
【0019】特開平4−225514号公報は、回折光
学素子を用いて光利用効率を上げる方法が提案してい
る。しかし、平行光を回折光学素子に入射させなければ
前述のプリズムの場合と同様に光線を所望の方向に曲げ
ることができず、光利用効率はさほど上がらなくなって
しまう。また、回折光学素子は素子の段数によって回折
効率が決定されるが、現状の加工方法では100パーセ
ントの回折効率を得ることは難しい。このことによって
も光利用効率がさほど上がらなくなってしまう。
【0020】
【課題を解決するための手段】そこで、このような従来
の課題を解決する新規かつ有用な照明装置及び露光装置
を提供することを本発明の概括的目的とする。
【0021】より特定的には、本発明は、輪帯照明を使
用する従来の照明装置において、矩形状のマスク面等の
照明領域を均一かつ効果的に(即ち、所望の照度で)照
明する照明装置を提供することを例示的目的とする。
【0022】また、本発明は、均一かつ高照度で照明す
る照明装置を使用して高品質の半導体、LCD、CC
D、薄膜磁気ヘッドなどのデバイスを所望のスループッ
トで露光する露光装置を提供することを別の例示的目的
とする。
【0023】上記目的を達成するために、本発明の例示
的一態様としての照明装置は、光源から出射した光束を
用いて縦横比が1でない被照明面を照明する照明装置で
あって、前記光源と前記被照明面との間に配置され、前
記被照明面を均一に照明するためのライトインテグレー
タと、前記光源と前記ライトインテグレータとの間に配
置され、断面形状の一部に円弧を含み、かつ断面形状の
縦横比が前記照明領域の縦横比と近似する第1の光学ロ
ッドとを有する。かかる照明装置は、円弧状の第1の光
学ロッドを使用するので光源と照明光学系の光軸がずれ
てもライトインテグレータの入射面を照明するための有
効光源の形状が変化しないので光源と照明装置の光軸が
ずれても有効光源の光量重心がずれない。また、第1の
光学ロッドの断面形状の縦横比をライトインテグレータ
の縦横比とほぼ等しくするようにすることによって、ラ
イトインテグレータによってケラレる光量を減らして光
利用効率を高めることができる。更に、第1の光学ロッ
ドによりライトインテグレータの後段に開口絞りを設け
たような輪帯照明を実現することができ解像度の向上に
寄与する。
【0024】本発明の例示的一態様としての露光装置
は、かかる照明装置と、レチクル又はマスクに形成され
たパターンを被処理体に投影する光学系とを有する。か
かる露光装置は上述の照明装置を利用するので同様な作
用を奏する。
【0025】本発明の例示的一態様としてのデバイス製
造方法は、上述の露光装置を用いて被処理体を投影露光
する工程と、前記投影露光された被処理体に所定のプロ
セスを行う工程とを有する。上述の照明装置の作用と同
様の作用を奏するデバイス製造方法は、中間及び最終結
果物であるデバイス自体にもその効力が及ぶ。また、か
かるデバイスは、LSIやVLSIなどの半導体チッ
プ、CCD、LCD、磁気センサー、薄膜磁気ヘッドな
どを含む。
【0026】本発明の他の目的及び更なる特徴は、以下
添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって
明らかにされるであろう。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の例示的な露光装置1及び照明装置100について説
明する。なお、各図において同一の参照符号は同一部材
を表している。ここで、図1は、本発明の例示的な露光
装置1及びその一部である照明装置100の概略構成図
である。
【0028】露光装置1は、図1に示すように、照明装
置100と、マスク200と、投影光学系300とを有
する。露光装置1は、ステップ・アンド・スキャン投影
露光方式でマスク200に形成されたパターンをプレー
トW上に露光する走査型投影露光装置である。
【0029】照明装置100は、転写用パターンが形成
されたマスク200を照明する。照明装置100は、図
1に示すように、光源としてのレーザー110と、照明
光学系とを有する。
【0030】レーザー110は照明光を発光する光源
で、例えば波長約248nmのKrFエキシマレーザー
である。レーザー110は、波長約193nmのArF
エキシマレーザーと置換されても良い。また、光源は、
例えば、一般に500W以上の出力の超高圧水銀ラン
プ、キセノンランプなどを使用してもよい。
【0031】レーザーが使用される場合、レーザー光源
からの平行光束を所望のビーム形状に整形する光束整形
光学系、コヒーレントなレーザー光束をインコヒーレン
ト化するインコヒーレント化光学系を使用してもよい。
光束整形光学系は、例えば、複数のシリンドリカルレン
ズやビームエクスパンダ等を使用することができ、レー
ザー光の断面形状の寸法の縦横比率を所望の値に変換す
る。インコヒーレント化光学系は、例えば特開平3−2
15930号公報の図1に開示されているような、入射
光束を光分割面で少なくとも2つの光束(例えば、p偏
光とs偏光)に分岐した後で一方の光束を光学部材を介
して他方の光束に対してレーザー光のコヒーレンス長以
上の光路長差を与えてから分割面に再誘導して他方の光
束と重ね合わせて射出されるようにした折り返し系を少
なくとも一つ備える光学系を用いることができる。
【0032】また、後述する第1の折り曲げレンズ11
5とレーザー110の間にコリメーターレンズを配置
し、光源から発散して広がるように出射するレーザー光
線を平行光に変換してもよい。
【0033】照明光学系は、マスク200へ光束を照射
する光学系であり、第1の折り曲げミラー115と、プ
リズム120と、光学ロッド125と、第1のコンデン
サーレンズ130と、第2の折り曲げミラー135と、
ハエの目レンズ140と、第2のコンデンサーレンズ1
45と、絞り150と、結像光学系155a及び155
bと、第3の折り曲げミラー160とを有する。
【0034】第1折り曲げミラー115は、レーザー1
10から出射した光束L1を後述する光学ロッド125
の長手方向(本明細書においては、軸方向と称すること
もある)と平行するように偏向させる。なお、レーザー
110の出射光線と光学ロッド125の長手方向が予め
平行に配置されているならば、第1の折り曲げミラー1
15は省略することも可能である。しかし、図1を参照
するに、第1の折り曲げミラー115を用いることで、
レーザー110の光線を偏向させ、照明装置100及び
露光装置1の小型化を実現できる。なお、第1の折り曲
げミラー115は、レーザー110からの光束を後方に
位置する構成要素に対し最適な入射がなされるような角
度で偏向するものとする。
【0035】プリズム120は、第1の折り曲げレンズ
115で偏向された光束L1を後述する光学ロッド12
5の軸方向に対し角度をもって入射させるために用いら
れる。プリズム120は、ガラスなどで成形された多面
体である。プリズム120は、例えば石英又は蛍石から
成形されてもよい。本発明の露光装置1に使用されるプ
リズム120は、三角形状の断面を有する三角柱であ
る。なお、プリズム120は、光束の入射面とそれに対
向する光束の出射面が相対的に傾斜しているであれば、
形状に限定を有するものではない。
【0036】図2を参照するに、第1の折り曲げミラー
115で偏向された光束L1はプリズム120に対し垂
直に入射する。ここで、図2は図1に示す照明装置10
0に使用されるプリズム120を通過する簡単な光路図
である。プリズム120中を通過する光束L2は、プリ
ズム120の入射面に対し角度e2だけ傾斜した対向す
る面から出射する。このとき光束L2は、光束L2に対
し角度e1だけ屈折した光束L3になる。ここで、光束
L2とL3には、n×sin(e2)=sin(e1+
e2)のような関係があり、nはプリズム120の絶対
屈折率である。すなわち、光束L2に対する光束L3の
角度e1は、プリズム120の絶対屈折率n及び出射す
る面の傾斜角e2に依存する。これにより光束L3は、
光学ロッド125の長手方向に対し角度e1だけ傾斜し
入射することが可能となる。本実施例では、光束L1は
プリズム120の入射面に対し垂直に入射されたため、
光束L1とL2の間に屈折による角度変化は生じていな
い。しかし、光束L1とL2の間に屈折が生じるように
プリズム120を配置させてもよい。更に、プリズム1
20をターレット上に配置し任意に回転可能な構成とす
ることも考えられる。かかる構成により、光学ロッド1
25に入射する光束L3の光学ロッド125の軸方向に
対する角度を任意に変えることができる。なお、光学ロ
ッド125に対する入射角e1は、後述するように要求
される光学ロッド125の出射角に応じて調整されるこ
とが好ましい。
【0037】また、図3を参照するに、プリズム120
はプリズム121に置換することも可能である。ここ
で、図3は図1に示す照明装置100に使用されるプリ
ズム120の別の例示的形態を示した図である。プリズ
ム121は、断面が長方形の四角柱を斜めに分割するこ
とでクサビ型にして、上部のプリズム121aを180
度回転させたものである。プリズム121において、プ
リズム121aはプリズム121bより光線の進行方向
に対し下位に位置するように配置される。また、プリズ
ム121bの光束の入射面は入射する光束に対し垂直に
配置されることが好ましいが、本発明はこれに限定され
ない。かかるプリズム121は、プリズム121bに対
するプリズム121aの(a)に示した状態から(b)
に示した状態の間の任意の位置に配置をずらすことによ
って光学ロッド125に入射する光束の入射角を任意に
変えることができる。
【0038】また、上述した第1の折り曲げミラー11
5を調節し、光学ロッド125の長手方向に対し角度を
もって入射させる構成であってもよい。かかる構成にお
いては、プリズム120を配置する必要はない。折り曲
げミラー115を利用し光学ロッド125に入射させる
か、折り曲げミラー115を調節し光学ロッド125の
長手方向に対し角度を持った光束を入射させるかは、選
択的である。
【0039】光学ロッド125は、出射面で光軸に軸対
称な均一な角度分布を有する光束を得るために用いられ
る。まず、光学ロッドの一例としての円柱ロッド500
の一般的な性質を、図13を参照して、説明する。ここ
で、図13は、円柱ロッド500に平行光Lを入れたと
きの単純化した光路図である。このような円柱ロッド5
00は、特許公報第2767235号公報において既に
開示されている。円柱ロッド500は、平行光Lをスキ
ュー反射によってその射出面において光線の角度分布を
光軸に対し軸対称に均一化させる性質を有する。
【0040】図13を参照するに、円柱ロッド500の
軸をz軸、それに垂直する方向にx軸とy軸とした軸座
標系(x,y,z)に対し極座標系を(r,θ,φ)と
する。このとき、ロッドの入射端502に入射した光線
L(θ=e、φ=0)は、φ方向成分のみ変化する。こ
のφの変化は、円柱ロッド500の側面にどのように当
たるかで異なる。また、入射する光線に太さがあれば場
所場所で異なった変化をするので、円柱ロッドのz軸方
向に充分長ければ、φは様々な値を持つ。光束Lは、出
射端504においてz軸と角度eを持ち、z軸に対して
軸対称な角度分布を持つ光束L'となる。図13に示す
ように、この出射端504から離れたところにスクリー
ンをおくと、円環状の光分布が観測される。
【0041】よって、図14を参照するに、この円柱ロ
ッド500の出射面504を2次光源として、ケーラー
照明法を用いてハエの目レンズ510の入射面を照明す
れば、ハエの目レンズ510の後段に輪帯状の開口絞り
を配置したときと同様に、輪帯状の有効光源分布を得る
ことができる。ここで、図14は、図13に示す円柱ロ
ッド500を使用した光学系の一部を単純化した光路図
である。また、ケーラー照明とは、光源における光の角
度分布を照明面の位置分布に、光源における光の位置分
布を照明面の角度分布に置き換える照明方法である。本
出願では、かかる関係をフーリエ変換の関係と呼ぶ場合
がある。入射光線Lのロッドに入射する位置が上下した
としても、出射面での角度eは変化しない。従って、照
明装置において照明光学系とレーザーの光軸がずれて
も、有効光源の形状は変化しない。この結果、円柱ロッ
ド500は、被照射面に均一な照明を与えることができ
ると共に、振動に強い照明装置を提供することができ
る。
【0042】しかし、照明装置100に円柱ロッド50
0を使用すると、有効光源の不均一性と光利用効率が両
立しないという問題が発生する。上述のように、ケーラ
ー照明とは、光源における光の角度分布を照明面の位置
分布に、光源における光の位置分布を照明面の角度分布
に置き換える照明方法である。図14を参照するに、ハ
エの目レンズ510の入射面512における光の角度分
布は円柱ロッドの出射面504の形状、即ち、円状の分
布となっている。
【0043】ハエの目レンズ510は、入射光の角度分
布を位置分布に変換して出射するライトインテグレータ
の一種であり、入射面512と出射面514とはフーリ
エ変換の関係になる。ハエの目レンズは互いの焦点位置
がそれと異なるもう一方の面にあるレンズ(レンズ素
子)を複数個並べたものである。円柱ロッド500を用
いた図14のような光学系の場合、ハエの目レンズ51
0の入射面512の光の角度分布は円状になっているの
で、ハエの目レンズの各レンズ素子の出射面514での
光の位置分布は円状になっていることになる。また、ハ
エの目レンズを構成する各レンズ素子の断面形状は、各
レンズ素子のレンズ面が球面である場合、照明装置の照
明領域と略相似である方が照明光の利用効率が高い。こ
れは、ハエの目レンズと照明領域が瞳と像の関係(フー
リエ変換の関係)であるからである。
【0044】露光装置1の場合は、マスク200面とし
ての照明領域が例えば26mm×13mmのような矩形
状であることから、ハエの目レンズは縦横比がほぼ2:
1であることが好ましい。上述のように、図14に示す
光学系ではハエの目レンズ510の出射面514での光
の位置分布は円状である。従って、ハエの目レンズ51
0の出射面514での光強度分布は図15又は図16の
ような分布になっている。ここで、図15及び16は、
ハエの目レンズ510の出射面514をマスク側から見
た光強度分布の平面図である。図15では、有効光源分
布を形成する円柱ロッド500の出射面の像がハエの目
レンズ510の各レンズ素子断面に対し小さく、有効光
源は面光源と見なせない。図16では、ハエの目レンズ
510の入射面512から入射しても出射面514から
出射できず、ハエの目レンズ510によってケラレる光
が存在する。
【0045】そこで、本発明者は、図1に示す後述する
ハエの目レンズ140の出射面が面光源と十分に擬制可
能な有効光源となるようにし、かつ、ハエの目レンズ1
40によってケラレる光量を減らして光利用効率を高め
るように、光学ロッド125の形状を設計している。
【0046】光学ロッド125は透明な柱状の部材によ
り形成される光学素子である。一般的には光学ロッドと
して、ステップインデックス型光ファイバーが使用され
ることもある。図4を参照するに、光学ロッド125は
断面形状が半円であり、かつ断面形状の縦横比がハエの
目レンズ140を構成する各レンズ素子の縦横比、ひい
ては照明領域の縦横比とほぼ等しく形成される。ここ
で、図4は、光学ロッド125の例示的な断面図であ
る。しかし、光学ロッド125はその断面形状の一部が
円弧であり、かつ断面形状の縦横比が照明領域の縦横比
とほぼ等しければよい。光学ロッド125は円弧を備え
た断面形状により図13に示す円柱ロッド500と同様
に輪帯照明を実現することができる。また、光学ロッド
125は、所定の縦横比により好ましい光利用効率を得
ることができる。図5及び6を参照するに、光学ロッド
は、例えば断面形状が円の両側を切断した形状(125
a)、もしくは中心をずらした円の共通部分からなる形
状(125b)であってもよい。ここで、図5及び6
は、別の例示的な光学ロッド125a及び125bの軸
方向に関する断面図である。
【0047】図9を参照するに、光学ロッド125に入
射する光束L3は、入射面126端部で屈折されロッド
軸に対する角度e3である光束L4となる。ここで、図
9は、図1に示す照明装置100に使用される光学ロッ
ド125を通過する光束の簡単な光路図である。光束L
4は、その内部で数回反射しながら出射端面に向かって
伝播する。このとき、軸方向に関しては、光学ロッド1
25はロッドは平面でありパワーはない。従って、光束
L4は光学ロッドの軸に対する角度e3を保ったまま反
射する。また、出射面127端部では、光束L4は入射
面126端部とは逆の屈折がされる。即ち、出射面12
7から出射した光束L5のロッド軸に対する角度はe1
のままである。一方、光学ロッド125の曲率を有する
部分において、軸方向と垂直な方向には光学ロッド12
5はパワーがある。従って、光学ロッド125に入射し
た光束L4の光学ロッド125軸に垂直な方向の角度は
保存されない。即ち、光束L4はスパイラル方向にミキ
シングされる。これにより、光学ロッド125は、出射
面127で光軸に軸対称な均一な輪帯状の角度分布を有
する光束を得ることが可能となる。また、光学ロッド1
25は、断面形状を照明領域とほほ同じ縦横比としてい
るので、ハエの目レンズ140によってケラレることが
ない。
【0048】光束L4は光学ロッド125の内面におい
て全反射されることが好ましい。これは、光束L4が光
学ロッド125内でロッド側面と鋭角に反射するように
光束L3を入射させることで可能となる。また、光学ロ
ッド125の側面に反射膜を形成することで、効果的に
全反射させることも可能である。
【0049】上述したように、本発明の照明装置100
に使用される光学ロッド125は、断面形状の一部を円
弧とすることで、スキュー反射によって角度分布を光軸
中心に軸対称に均一化することができる。また、光学ロ
ッド125は、断面形状の縦横比をハエの目レンズ14
0を構成する各レンズ素子の断面の縦横比、ひいては照
明領域の縦横比とほぼ等しくするような断面形状にする
ことで、後述するハエの目レンズ140において有効光
源分布を面形状とみなせ、かつ光束がケラレないように
することができる。
【0050】また、光学ロッド125において、光束L
3の入射面126側の端部はロッド軸に対し垂直に形成
されている。しかし、入射側の端部を斜めに傾けて形成
された構成の図7にしめすような光学ロッド125cも
考えられる。図7を参照するに、かかる構成において、
ロッド軸と平行な光束L10を光学ロッド125cに入
射させた場合、当該光束L10は斜めに傾けて形成され
た端部で屈折させられる(L11)。ここで、図7は図
1に示す照明装置100に使用される別の例示的一形態
の光学ロッド125cの側部側からの簡単な光路図を示
した図である。よって、光学ロッドに入射した光束L1
1はロッド軸方向に対し角度を有する。上述の構成はプ
リズムを使用することなしに、上述のプリズム120を
併用する光学ロッド125と同様の効果を得ることがで
きる。
【0051】再び図1を参照するに、第1のコンデンサ
ーレンズ130は光学ロッド125の出射面とハエの目
レンズ140の入射面とがフーリエ変換の関係になるよ
うに配置されている。折り曲げミラー135は光束を偏
向する。
【0052】ハエの目レンズ140は、入射光の角度分
布を位置分布に変換して出射するライトインテグレータ
の一種で、入射面と出射面とは光学的にフーリエ変換な
関係になる。但し、後述するように、本発明が使用可能
な(光学的)インテグレータはハエの目レンズに限定さ
れるものではない。ハエの目レンズ140は、本実施例
では断面が長方形のレンズ素子(即ち、微小レンズ)1
37を多数組み合わせて構成されているが、本発明は、
断面円形、四角形、六角形その他の断面形状を有するレ
ンズ素子を排除するものではない。
【0053】ハエの目レンズ140は、図8に示すよう
に、断面長方形のレンズ素子137を縦6段、横3列の
合計18個有している。ここで、図8は、図1に示す照
明装置100に使用されるハエの目レンズ140の出射
面から有効光源を見た平面図である。図8に示すハエの
目レンズ140の各レンズ素子137の半円は光学ロッ
ド125の出射面の像である。このように光学ロッド1
25の断面形状の縦横比を被照明領域の形状に対応させ
たハエの目レンズ140を構成する各レンズ素子の縦横
比に近似させることで、多数の光学ロッド125の出射
面の像が光のケラレなく面光源に近い有効光源とみなせ
マスク200を効率的に均一に照明することができる。
【0054】第2のコンデンサーレンズ145はハエの
目レンズ140から出た光束L7をできるだけ多く集め
て絞り150上で重畳的に重ね合わせ絞り150をケー
ラー照明する(L8)。即ち、絞り150とハエの目レ
ンズ140の出射面とはフーリエ変換の関係に配置され
ている。
【0055】図1に示す光学系の一部は図10に示す光
学系に置換されてもよい。ここで、図10は図1に示す
露光装置1及びその一部である別な例示的一態様の照明
装置100aの概略構成図である。図10は、図1の露
光装置1の一部である照明装置100の第1のコンデン
サーレンズ130と、第2の折り曲げミラー135と、
ハエの目レンズ140と、第2のコンデンサーレンズ1
45が、第1のコリメーターレンズ170と、第2の折
り曲げミラー175と、第2のコリメーターレンズ18
0と、第2の光学ロッド185とによって置換されてい
る。
【0056】第1のコリメーターレンズ170は、光束
L5を略平行光束L10に変換する。光束L10は第2
の折り曲げミラー175によって偏向され、第2のコリ
メーターレンズに入射する。第2のコリメーターレンズ
180は平行光束L10を第2の光学ロッド185の入
射面端部に集光する集光光束L11に変換している。か
かる構成により、光学ロッド125(以下、図10の実
施形態では便宜上第1の光学ロッドと呼ぶ。)の出射面
と第2の光学ロッド185の入射面を光学的に物体面と
像面の位置関係にある。かかる関係を本出願では共役の
関係とよぶ場合がある。なお、第1の光学ロッド125
と後述する第2の光学ロッド185が直列に配置される
場合は、第1のコリメーターレンズ170、第2の折り
曲げミラー175、及び第2のコリメーターレンズ18
0は省略されてもよい。
【0057】本実施例では、第1及び第2のコリメータ
ーレンズ170及び180よりなる結像系は、第1の光
学ロッド125の出射面が第1のコリメーターレンズ1
70の焦点位置に、第2の光学ロッド185の入射面が
第2のコリメーターレンズ180の焦点位置にそれぞれ
配置されるように構成されている。このように構成する
ことによって、第1のコリメーターレンズ170を通過
した光束L10はほぼ平行光束となりその後の第2の折
り曲げミラー175を配置する際にその位置が変わって
もミラーが必要する有効径があまり変わらないためミラ
ー配置の設計自由度が大きくなる。
【0058】第2の光学ロッド185は、入射面で不均
一であった照度分布を出射面で均一にする。第2の光学
ロッド185は、ロッド軸と垂直な断面形状が照明領域
とほぼ同一な縦横比を有する矩形である。なお、第2の
光学ロッド185はロッド軸と垂直な断面形状にパワー
があると出射面での照度が均一にならない。従って、第
2の光学ロッド185のロッド軸に垂直な断面形状は直
線のみで形成される多角形である。また、このような構
成を除き上述した光学ロッド125と同一であるため詳
細な説明は省略する。
【0059】絞り150は、マスク200上の照明領域
を制限する為に用いられる。絞り150は、投影光学系
300がレンズタイプの投影系の場合はほぼ矩形の透光
部を有する。投影光学系300がオフナータイプの反射
ミラー投影系の場合、第2のコンデンサーレンズ145
により均一照明される領域に円弧状の透光部と遮光部と
を有する。絞り150の透光部を透過した光束をマスク
200の照明光として使用される。結像光学系160
は、絞り150の開口像を再度マスク200上に再結像
する。
【0060】結像光学系は、図示するように複数の光学
系155a及び155bと第3の折り曲げミラー160
を有する。しかし、マスク200と絞り150が平行に
配置されているのであれば、折り返しミラー160は省
略可能であり光学系155a及び155bはどちらか一
つにしてもよい。
【0061】マスク200上にはパターンが形成されて
おり、マスク200から発せられた回折光は投影光学系
300を通りプレートW上にパターン像を形成する。プ
レートWはウェハや液晶基板などの被処理体でありレジ
ストが塗布されているものである。絞り150とマスク
200とは、共役な関係に配置される。ハエの目レンズ
140の出射面とマスク200とはフーリエ変換の関係
にある。また、マスク200とプレートWとは共役の関
係にある。
【0062】走査型投影露光装置の場合は、マスク20
0とプレートWを走査することによりマスク200のパ
ターンをプレートW上に転写する。なお、ステッパー
(ステップ・アンド・リピート露光方式の露光装置)の
場合はマスク200とプレートWの相対位置を固定(静
止)させた状態で露光が行われる。
【0063】投影光学系300は、複数のレンズ素子の
みからなる光学系、複数のレンズ素子と少なくとも一枚
の凹面鏡とを有する光学系、複数のレンズ素子と少なく
とも一枚のキノフォームなどの回折光学素子とを有する
光学系を使用することができる。色収差の補正が必要な
場合には、互いに分散値(アッベ値)の異なるガラス材
からなる複数のレンズ素子を使用したり、回折光学素子
を使用したりする。
【0064】プレートWにはフォトレジストが塗布され
ている。フォトレジスト塗布工程は、前処理と、密着性
向上剤塗布処理と、フォトレジスト塗布処理と、プリベ
ーク処理とを含む。前処理は洗浄、乾燥などを含む。密
着性向上剤塗布処理は、フォトレジストと下地との密着
性を高めるための表面改質(即ち、界面活性剤塗布によ
る疎水性化)処理であり、HMDS(Hexameth
yl−disilazane)などの有機膜をコート又
は蒸気処理する。プリベークはベーキング(焼成)工程
であるが現像後のそれよりもソフトであり、溶剤を除去
する。マスク200とプレートWは所定の速度で同期し
て互いに逆方向に移動する。
【0065】露光において、レーザー110から発せら
れた光束は第1の折り曲げミラー115で偏向される。
その後、光束はスリット120で角度を変化させ、光学
ロッド125に対し斜めに入射する。光束は光学ロッド
125でスキュー反射を繰り返すことにより、出射面で
光軸に軸対称な均一な角度分布を得る。かかる光束は第
1のコンデンサーレンズ130で略平行化され、折り曲
げミラー135で偏向され、ハエの目レンズ140の入
射面で合成される。このとき、光学ロッド125からの
出射光は、第2の光学ロッド185で合成されてもよ
い。
【0066】ハエの目レンズ140などを出射した光束
は、第2のコンデンサーレンズ145を通過した後、絞
り150を照明する。絞り150を通過した光束は結像
光学系160を通った後マスク200の照射面を照明す
る。第2のコンデンサーレンズ145は、インテグレー
タから出射した光を用いて絞り150及びマスク200
をケーラー照明により均一に照明する。
【0067】かかる照明装置100を使用する露光装置
1は均一な有効光源で照明を行えるため、レジストへの
パターン転写を高精度に行って高品位なデバイス(半導
体素子、LCD素子、撮像素子(CCDなど)、薄膜磁
気ヘッドなど)を提供することができる。
【0068】次に、図11及び図12を参照して、上述
の露光装置1を利用したデバイスの製造方法の実施例を
説明する。図11は、デバイス(ICやLSIなどの半
導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するため
のフローチャートである。ここでは、半導体チップの製
造を例に説明する。ステップ1(回路設計)ではデバイ
スの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、
設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ス
テップ3(ウェハ製造)ではシリコンなどの材料を用い
てウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は
前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いてリソグラフィ
技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステッ
プ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によっ
て作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程で
あり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディン
グ)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含
む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された
半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの
検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成
し、これが出荷(ステップ7)される。
【0069】図12は、ステップ4のウェハプロセスの
詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)で
はウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)
では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13
(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって
形成する。ステップ14(イオン打ち込み)ではウェハ
にイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)で
はウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)で
は、露光装置1によってマスクの回路パターンをウェハ
に露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェ
ハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像
したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19
(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となっ
たレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行
うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成さ
れる。本実施例の製造方法によれば従来は製造が難しか
った高品位のデバイスを製造することができる。
【0070】以上、本発明の好ましい実施例を説明した
が、本発明はこれらに限定されずその要旨の範囲内で種
々の変形及び変更が可能である。
【0071】
【発明の効果】本発明の照明装置及び露光装置によれ
は、円弧を含んだ断面形状の光学ロッドを使用するので
光源と照明光学系の光軸がずれてもライトインテグレー
タの入射面を照明するための有効光源の形状が変化せず
光源と照明装置の光軸がずれても有効光源の光量重心が
ずれない。この結果、照明装置は、光源と照明装置の光
軸がずれても被照射面に均一な照明を与えることができ
る。よって、本発明は、振動に強い照明装置を提供する
ことができる。
【0072】また、光学ロッドの断面形状の縦横比を被
照明面の縦横比、ひいてはライトインテグレータの断面
形状の縦横比とほぼ等しくするようにすることによっ
て、ライトインテグレータによってケラレる光量を減ら
して光利用効率を高めることができる。この結果、露光
装置は所望のスループットを維持することができる。
【0073】更に、光学ロッドによりライトインテグレ
ータの後段に開口絞りを設けたような輪帯照明を実現す
ることができる。この結果、露光装置は、数式1におけ
る比例定数k1をあげて高い解像度を実現することがで
きる。
【0074】また、本発明は回折光学素子等を使用しな
いので比較的に安価な照明装置及び露光装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の例示的な露光装置及びその一部であ
る照明装置の概略構成図である。
【図2】 図1に示す照明装置に使用されるプリズムを
通過する簡単な光路図である。
【図3】 図1に示す照明装置に使用されるプリズムの
別の例示的形態を示す断面図である。
【図4】 図1に示す照明装置に使用される光学ロッド
の例示的な断面図である。
【図5】 図1に示す照明装置に使用される別の例示的
な光学ロッドの垂直断面図である。
【図6】 図1に示す照明装置に使用される別の例示的
な光学ロッドの垂直断面図である。
【図7】 図1に示す照明装置に使用される別の例示的
な光学ロッドの側部側からの簡単な光路図を示した図で
ある。
【図8】 図1に示す照明装置に使用されるハエの目レ
ンズの出射面から有効光源を見た平面図である。
【図9】 図1に示す照明装置に使用される光学ロッド
を通過する光束の簡単な光路図である。
【図10】 図1に示す露光装置及びその一部である別
な例示的一態様の照明装置の概略構成図である。
【図11】 デバイスの製造を説明するためのフローチ
ャートである。
【図12】 図11に示すウェハプロセスの詳細なフロ
ーチャートである。
【図13】 図1に示す照明装置の光学ロッドの性質を
説明するための、円柱ロッドに平行光を入れたときの単
純化した光路図である。
【図14】 図13に記載の円柱ロッドを使用した光学
系の一部を単純化した光路図である。
【図15】 ハエの目レンズの出射面をマスク側から見
た光強度分布の平面図である。
【図16】 ハエの目レンズの出射面をマスク側から見
た光強度分布の平面図である。
【符号の説明】
1 露光装置 100 照明装置 110 レーザー 125 光学ロッド 140 ハエの目レンズ 150 絞り 160 結像光学系 185 第2の光学ロッド 200 マスク 300 投影光学系

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源から出射した光束を用いて縦横比が
    1でない被照明面を照明する照明装置であって、 前記光源と前記被照明面との間に配置され、前記被照明
    面を均一に照明するためのライトインテグレータと、 前記光源と前記ライトインテグレータとの間に配置さ
    れ、断面形状の一部に円弧を含み、かつ断面形状の縦横
    比が前記照明領域の縦横比と近似する第1の光学ロッド
    とを有する照明装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の光学ロッドの前記断面形状が
    円の一部を切り落とした形状である請求項1記載の照明
    装置。
  3. 【請求項3】 前記ライトインテグレータは、ハエの目
    レンズを有する請求項1記載の照明装置。
  4. 【請求項4】 前記ライトインテグレータは、各組が直
    交するように配置された複数のシリンドリカルレンズア
    レイを有する請求項1記載の照明装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の光学ロッドの出射面と前記ラ
    イトインテグレータの入射面は光学的に瞳と像の関係で
    ある請求項1記載の照明装置。
  6. 【請求項6】 前記照明装置は、断面形状が前記被照明
    面と略相似である第2の光学ロッドを更に有し、 前記第1の光学ロッドの出射面と前記第2の光学ロッド
    の入射面が光学的に略共役である請求項1記載の照明装
    置。
  7. 【請求項7】 前記光源と前記光学ロッドとの間にプリ
    ズムを更に有する請求項1記載の照明装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のうちいずれか一項記載
    の照明装置と、 レチクル又はマスクに形成されたパターンを被処理体に
    投影する光学系とを有する露光装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の露光装置を用いて被処理
    体を投影露光する工程と、 前記投影露光された被処理体に所定のプロセスを行う工
    程とを有するデバイス製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項8記載の露光装置を用いて投影
    露光された被処理体より製造されるデバイス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012137842A1 (ja) * 2011-04-04 2012-10-11 株式会社ニコン 照明装置、露光装置、デバイス製造方法、導光光学素子及び導光光学素子の製造方法

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