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JP2002106140A - 建築物用壁装体及び建築物の吹き付け塗装方法 - Google Patents

建築物用壁装体及び建築物の吹き付け塗装方法

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Publication number
JP2002106140A
JP2002106140A JP2000302287A JP2000302287A JP2002106140A JP 2002106140 A JP2002106140 A JP 2002106140A JP 2000302287 A JP2000302287 A JP 2000302287A JP 2000302287 A JP2000302287 A JP 2000302287A JP 2002106140 A JP2002106140 A JP 2002106140A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
building
aggregate
spray
natural stone
base material
Prior art date
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Pending
Application number
JP2000302287A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyomi Hamanaka
清海 濱中
Toru Kashiwabara
亨 柏原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HAMA CAST KK
Original Assignee
HAMA CAST KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自然に近い重厚感や風合いを有する塗装面を
備えた建築物用壁装体を得る。 【解決手段】 ベース材9と、ベース材9の表面に埋め
込まれた状態で散りばめられた自然石10とにより建築
物用壁装体8を構成する。建築物用壁装体8の表面に、
超耐候性のトップコート25を施す。ベース材9とし
て、合成樹脂エマルジョン10〜100重量部と、骨材
0〜90重量部とを含む吹き付け材を、建築物の外壁等
に吹き付け塗装したものを用いる。自然石10として、
1mm〜10mmの大きさに分級したものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物用壁装体及
び建築物の吹き付け塗装方法に関する。さらに詳細に
は、人造石と自然石を用いた、重厚感と風合いを有する
建築物用壁装体及び建築物の吹き付け塗装方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、建築物の外壁等の仕上げとして、
その美観と耐候性から、天然の石がよく用いられてい
る。ここで、『建築物』には、構築された物だけでな
く、ブロック、パネル、ボードなどの建築物に使用する
建材も含まれる。また、張り付けなどで所定の模様のも
のを配置する場合を除き、特に断らない限り、建築物の
表面に流動物を有する材料を用いて模様等を付する作業
を『塗装』又は『塗布』という。
【0003】従来、天然の石を用いて建築物の外壁等を
仕上げる工法として、例えば、『洗い出し』工法が知ら
れている。この『洗い出し』工法は、セメントを主材と
し、天然の石が混入されたベース材を、建築物の外壁等
に塗装し乾燥させた後に、その表面を水洗いすることに
より、混入された天然の石を表面に浮き立たせるように
するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の『洗い出し』工法では、施工に手間がかかり、工期が
長引いてコストアップに繋がるという問題があった。ま
た、ベースのセメント地が目立つこととなり、自然に近
い重厚感や風合いを出すことが困難であった。また、こ
の『洗い出し』工法では、曲面や役物などの施工が困難
であった。
【0005】本発明は、従来技術における前記課題を解
決するためになされたものであり、自然に近い重厚感や
風合いを有する塗装面を備えた建築物用壁装体、及び自
然に近い重厚感や風合いを有する塗装面を短期間で得る
ことのできる建築物の吹き付け塗装方法を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る建築物用壁装体の構成は、ベース材
と、前記ベース材の表面に埋め込まれた状態で散りばめ
られた自然石とを備え、前記ベース材は、合成樹脂エマ
ルジョン10〜100重量部と、骨材0〜90重量部と
を含む吹き付け材を吹き付け塗装したものである。この
建築物用壁装体の構成によれば、人造石の材料からなる
ベース材と数種類の温かみのある自然石との組み合わせ
により、従来の『洗い出し』工法では表現できなかった
自然に近い重厚感や風合いを出すことが可能となる。
【0007】また、前記本発明の建築物用壁装体の構成
においては、自然石が、1mm〜10mmの大きさに分
級されているのが好ましい。
【0008】また、前記本発明の建築物用壁装体の構成
においては、合成樹脂エマルジョンがアクリル樹脂エマ
ルジョンであるのが好ましい。
【0009】また、前記本発明の建築物用壁装体の構成
においては、ベース材と自然石との間に粘着層が介在し
ているのが好ましい。この好ましい例によれば、自然石
の接着力アップを図ることができると共に、ベース材の
合成樹脂エマルジョンの量を減らすことが可能となるの
で、コストダウンを図ることもできる。また、この場合
には、粘着層が合成樹脂エマルジョンからなるのが好ま
しい。この場合にはさらに、合成樹脂エマルジョンがア
クリル樹脂エマルジョンであるのが好ましい。
【0010】また、前記本発明の建築物用壁装体の構成
においては、骨材がセラミックス骨材、天然石骨材及び
焼き付け骨材からなる群から選ばれた少なくとも1つで
あるのが好ましい。
【0011】また、前記本発明の建築物用壁装体の構成
においては、表面に透明な樹脂によってトップコートが
施されているのが好ましい。この好ましい例によれば、
汚染の心配がない。また、この場合には、透明な樹脂
が、アクリル−シリコン系塗料又はフッ素系塗料である
のが好ましい。この好ましい例によれば、耐候性を有す
る建築物用壁装体が得られる。
【0012】また、本発明に係る建築物の吹き付け塗装
方法は、合成樹脂エマルジョン10〜100重量部と、
骨材0〜90重量部とを含む吹き付け材を混合し、前記
混合した吹き付け材を建築物の表面に吹き付けて吹き付
け塗装面を形成した後、その上から自然石を吹き付け、
かつ、押圧して、前記自然石を前記吹き付け塗装面に埋
め込んだ状態で散りばめることを特徴とする。この建築
物の吹き付け塗装方法によれば、人造石の材料からなる
ベース材と数種類の温かみのある自然石との組み合わせ
により、従来の『洗い出し』工法では表現できなかった
自然に近い重厚感や風合いを出すことが可能となる。ま
た、従来の『洗い出し』工法では施工が困難であった曲
面や役物などの施工も容易となる。さらに、従来の『洗
い出し』工法に比べて工期を大幅に短縮することができ
るので、コストダウンを図ることができる。
【0013】また、前記本発明の建築物の吹き付け塗装
方法においては、自然石として、1mm〜10mmの大
きさに分級されたものを用いるのが好ましい。
【0014】また、前記本発明の建築物の吹き付け塗装
方法においては、合成樹脂エマルジョンがアクリル樹脂
エマルジョンであるのが好ましい。
【0015】また、前記本発明の建築物の吹き付け塗装
方法においては、自然石を吹き付ける前に、吹き付け塗
装面に粘着層を形成するのが好ましい。また、この場合
には、粘着層が合成樹脂エマルジョンからなるのが好ま
しい。この場合にはさらに、合成樹脂エマルジョンがア
クリル樹脂エマルジョンであるのが好ましい。
【0016】また、前記本発明の建築物の吹き付け塗装
方法においては、骨材がセラミックス骨材、天然石骨材
及び焼き付け骨材からなる群から選ばれた少なくとも1
つであるのが好ましい。
【0017】また、前記本発明の建築物の吹き付け塗装
方法においては、自然石を吹き付け塗装面に埋め込んだ
状態で散りばめた後、その表面に透明な樹脂によってト
ップコートを施すのが好ましい。また、この場合には、
透明な樹脂が、アクリル−シリコン系塗料又はフッ素系
塗料であるのが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態を用いて本発明
をさらに具体的に説明する。
【0019】図1は本発明の一実施の形態における建築
物用壁装体を示す平面図、図2はその断面図である。
【0020】図1、図2に示すように、本実施の形態に
おける建築物用壁装体8は、ベース材9と、ベース材9
の表面に一部が埋め込まれた状態で散りばめられた自然
石10とにより構成されている。また、建築物用壁装体
8の表面には、超耐候性のトップコート25が施されて
いる。
【0021】ベース材9は、合成樹脂エマルジョン10
〜100重量部と、骨材0〜90重量部とを含む吹き付
け材を、建築物の外壁等に吹き付け塗装したものであ
る。
【0022】また、自然石10は、1mm〜10mmの
大きさに分級されている。
【0023】ベース材9の材料としては、具体的に、次
の成分に調合したものを用いた。すなわち、 (1)セラミックス骨材 61.60重量部 (2)アクリル樹脂エマルジョン(固形分50%) 25.20重量部 (3)増粘剤(ヒドロキシメチルセルロース) 11.35重量部 (4)pH調整剤(アンモニア水) 0.17重量部 (5)消泡剤(アルコール系) 0.03重量部 (6)造膜助剤(アルコール系) 0.39重量部 (7)水 1.26重量部 作業性や貯蔵の便のために増粘剤、pH調整剤、消泡
剤、造膜助剤等を混入しているが、本発明の必須の構成
要素ではない。ここで、造膜助剤とは、エマルジョンの
透明造膜の温度を下げるためのものである。
【0024】合成樹脂は、アクリル樹脂エマルジョンに
限定されるものではなく、エポキシ系やウレタン系、シ
リコン系等のその他のエマルジョン系の合成樹脂を使用
することもできる。
【0025】ここでは、骨材としてセラミックス骨材を
使用しているが、セラミックス骨材の他に天然石骨材や
焼き付け骨材を使用することもできる。
【0026】セラミックス骨材は、粘土に適当な色を有
する無機顔料、例えば酸化鉄、酸化亜鉛等を混合し、1
200〜1400℃で焼成してセラミックスとし、それ
を粉砕したものである。天然石骨材は、天然石を破砕し
て分級したものを、そのまま使用するものであり、白色
では珪砂、大理石の顆粒、寒水石等が使用され、黒色で
は美濃黒等が使用される。焼き付け骨材は、天然石の顆
粒(通常は、珪砂が多く使用されている)に、無機顔料
(通常は金属の酸化物が使用され、白色として酸化チタ
ン、黄色としてチタンイエロー、青色としてコバルト、
緑色としてクロム、黒色としてカーボン等が使用されて
いる)を混合して、天然石の表面に800〜1000℃
で焼き付けて作られる。実際に使用されている骨材の多
くはこの焼き付け骨材である。尚、100〜300℃の
温度で作る場合には、寒水石が使用される場合もある。
【0027】骨材としては、50〜200メッシュの大
きさのものを採用した。
【0028】以下に、上記のように調合された材料を用
いて、本発明の建築物用壁装体を得る方法、すなわち建
築物の吹き付け塗装方法について説明する。図3は本発
明の一実施の形態における建築物の吹き付け塗装方法を
示す工程断面図、図4はその工程ブロック図、図5はベ
ース材の材料の吹き付けに使用する装置の概略構成図で
ある。
【0029】図5において、1はスプレーガンであり、
スプレーガン1にはベース材9の材料を供給するための
装置2からホッパー3で調合されたベース材9の材料が
導管7を介して圧送される。ベース材9の材料は、エア
ーコンプレッサー(図示せず)を用いて発生させた圧力
2〜8kg/cm2 の圧縮空気によって5.0kg/m
3 の噴射量で吹き付けられ、建築物の外壁等に塗装され
る。
【0030】スプレーガン1は、塗装ノズル11の口径
が4〜20mmに形成されており、エアーノズル(図示
せず)の後退又は前進によって塗装ノズル11が開閉す
るように構成されている(いわゆる、ニードル弁方
式)。すなわち、ピストン(図示せず)には二重構造の
エアーノズルが取り付けられており、切換弁4を切り換
えることによってピストンが後退又は前進し、圧縮空気
及びベース材9の材料が噴射又は遮断される。尚、ベー
ス材9の材料の噴射は、適宜のサイクルで間欠的に行わ
れる。
【0031】フロースイッチ(図示せず)によって切換
弁4を作動させて、圧縮空気を流路12に流すと、スプ
レーガン1内のピストンが図5の右方向に後退し、ピス
トンに取り付けられたエアーノズルが連動して後退す
る。これにより、塗装ノズル11が開口する。塗装ノズ
ル11が開口すると同時に、流路12を流れていた圧縮
空気が流路15を流れ、この圧縮空気が遮断弁5の作動
部に供給されて遮断弁5が開く。これにより、圧縮空気
供給路6とエアーノズルへの圧縮空気供給路14とが導
通し、圧縮空気が圧縮空気供給路14からエアーノズル
を経て塗装ノズル11から噴出する。このとき、塗装ノ
ズル11は開口しているので、ベース材9の材料が塗装
ノズル11へ供給され、このベース材9の材料はエアー
ノズルから供給される圧縮空気によって塗装ノズル11
から噴射される。
【0032】尚、ベース材9の材料を吹き付けるに際し
ては、必ずしも以上のようなスプレーガン1を使用する
必要はなく、例えば、手持ち式の単頭ガンや三頭ガンを
使用することもできる。
【0033】まず、図3(a)、図4(a)に示すよう
に、建築物の外壁等20の上に、金ゴテを用いて樹脂モ
ルタル21を塗布することにより、外壁等20を平坦化
して下地調整を行った。
【0034】次に、図4(b)に示すように、樹脂モル
タル21の上に、エアースプレーを用いてシーラーを吹
き付けた。シーラーとしては、神東塗料(株)製のシン
トーコンクリートGシーラーを用いた。次いで、シーラ
ーが吹き付けられた樹脂モルタル21の上に目地色を塗
布した。
【0035】次に、図3(b)に示すように、シーラー
が吹き付けられ、かつ、目地色が塗布された樹脂モルタ
ル21の上に、発泡樹脂からなる目地棒22を貼り付け
た。ここで、目地棒22には、その裏面及び表面に粘着
材が塗布されており、裏面及び表面にはさらに粘着防止
用の離型紙が貼られている。このため、樹脂モルタル2
1の上に目地棒22を貼り付ける際には、目地棒22の
裏面側の離型紙が剥がされる。
【0036】次に、図3(c)、図4(c)に示すよう
に、目地棒22が貼り付けられた樹脂モルタル21の上
に、ベージュに調合されたベース材9の材料24を用い
て接着ベース吹き付けを行った。すなわち、フロースイ
ッチ(図示せず)によって切換弁4を作動させて、流路
12に圧縮空気を流し、スプレーガン1内のピストンを
図5の右方向に後退させ、ピストンに取り付けられたエ
アーノズルを連動して後退させる。これにより、塗料ノ
ズル11が開口する。そして、塗料ノズル11が開口す
ると同時に、流路12を流れていた圧縮空気が流路15
を流れ、この圧縮空気が遮断弁5の作動部に供給されて
遮断弁5が開く。その結果、圧縮空気供給路6とエアー
ノズルへの圧縮空気供給路14とが導通し、圧縮空気が
圧縮空気供給路14からエアーノズルを経て塗料ノズル
11から噴出する。このとき、塗料ノズル11は開口し
ているので、ベース材9の材料24が塗料ノズル11へ
供給され、このベース材9の材料24がエアーノズルか
ら供給される圧縮空気によって塗料ノズル11から噴出
される。以上により、目地棒22が貼り付けられた樹脂
モルタル21の上に、ベース材9の材料24が広いスペ
ースで満遍なく吹き付けられた。ベース材9の材料24
の吹き付け量は、2〜6kg/m2 である。
【0037】次に、図3(d)、図4(d)に示すよう
に、ベース材9の材料24の上に、色の異なる数種類の
自然石10を吹き付けた。ベース材9の材料24は柔軟
性と接着力を有しているので、自然石10が浮いたり剥
落したりする虞れはない。ここで、自然石10は、5m
m前後の大きさに分級されている。自然石10の吹き付
けには、口径が20mmの明治機械製作所製の明治万能
ガンを使用した。この明治万能ガンの噴射圧力は5kg
/cm2 である。これにより、ベース材9の材料24の
上に、自然石10が散りばめられた状態で接着された。
尚、自然石10の吹き付けを行う前に、ベース材9の材
料24の上に、骨材を除いた上記ベース材9の材料をさ
らに100g/m2 の吹き付け量で吹き付けて粘着層を
形成すれば、自然石10の接着力アップを図ることがで
きる。また、このように粘着層を形成することにより、
ベース材9の材料24の合成樹脂エマルジョンの量を減
らすことが可能となるので、コストダウンを図ることも
できる。
【0038】次に、図3(e)、図4(e)に示すよう
に、自然石10の吹き付けから2〜3時間経過後に、ベ
ース材9の上に接着された自然石10の上からコテ押さ
えを行った。これにより、ベース材9が形成されると共
に、自然石10の下半分ほどがベース材9に埋め込まれ
た状態となった。ベース材9の厚みは2〜3mmであ
る。尚、自然石10を押圧する方法としては、コテ押さ
えに限定されるものではなく、ウールローラ等のローラ
やバイブレーターなどを用いて自然石10の押圧作業を
行うこともできる。
【0039】次に、図3(f)に示すように、目地棒2
2の表面側の離型紙を剥がし、ベース材9が完全に乾燥
した後、目地棒22を除去した。これにより、目地23
が形成された。
【0040】最後に、図3(g)、図4(f)に示すよ
うに、透明なアクリル−シリコン系塗料を用いて全体に
100μmの膜厚で超耐候性トップコート25を施し
た。アクリル−シリコン系塗料としては、神東塗料
(株)製のハイテントップ半艶クリアーを用いた。この
ように、仕上げ塗装の表面を超耐候性トップコート仕上
げによって被覆したことにより、耐候性が得られると共
に、汚染の心配もない。尚、トップコートとしてアクリ
ル−シリコン系塗料を用いているが、必ずしもこれに限
定されるものではなく、透明な樹脂であればよい。例え
ば、トップコートとしてフッ素系塗料を用いることもで
きる。
【0041】以上の工程により、建築物の吹き付け塗装
が完了し、ベース材9に埋め込まれた状態で散りばめら
れた自然石10を有する建築物の壁面が得られた(図
1、図2参照)。
【0042】以上のような工法を用いれば、人造石の材
料からなるベース材9と数種類の温かみのある自然石と
の組み合わせにより、従来の『洗い出し』工法では表現
できなかった自然に近い重厚感や風合いを出すことが可
能となる。また、従来の『洗い出し』工法では施工が困
難であった曲面や役物などの施工も容易となる。さら
に、従来の『洗い出し』工法に比べて工期を大幅に短縮
することができるので、コストダウンを図ることができ
る。
【0043】尚、本実施の形態においては、ベージュに
調合されたベース材9の材料24を用いているが、ベー
ス材9の色と自然石の配合によって何百種類ものパター
ンを作ることができるので、建築物の外壁の表現が豊か
になる。すなわち、環境に順応した吹き付け塗装を行う
ことができる。
【0044】また、本実施の形態においては、ベース材
9の材料24に骨材を含めているが、骨材を含めなくと
も所期の目的を達成することは可能である。
【0045】また、本実施の形態においては、建築物の
外壁を塗装する場合を例に挙げて説明したが、本発明は
必ずしも建築物の外壁を塗装する場合にのみ用いられる
ものではなく、建築物の内壁を塗装する場合にも用いる
ことができる。この場合、ベース材9の材料に例えば蛍
光塗料を混入することにより、内壁の美観を向上させる
ことができる。
【0046】また、本実施の形態においては、建築物の
外壁に直接吹き付け塗装する場合を例に挙げて説明した
が、上記した工法を用いてパネル状に作製し、それを建
築物の外壁あるいは内壁に貼り付けるようにしてもよ
い。すなわち、本発明の『建築物用壁装体』は、建築物
の外壁、内壁自体やパネル等を含む広い概念である。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
人造石の材料からなるベース材と数種類の温かみのある
自然石との組み合わせにより、従来の『洗い出し』工法
では表現できなかった自然に近い重厚感や風合いを出す
ことが可能となる。また、従来の『洗い出し』工法に比
べて工期を大幅に短縮することができるので、コストダ
ウンを図ることができる。また、ベース材の色と自然石
の配合とによって何百種類ものパターンを作ることがで
きるので、建築物の外壁等の表現が豊かになる。すなわ
ち、環境に順応した建築物用壁装体を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における建築物用壁装体
を示す平面図
【図2】本発明の一実施の形態における建築物用壁装体
を示す断面図
【図3】本発明の一実施の形態における建築物の吹き付
け塗装方法を示す工程断面図
【図4】本発明の一実施の形態における建築物の吹き付
け塗装方法を示す工程ブロック図
【図5】本発明の一実施の形態におけるベース材の材料
の吹き付けに使用する装置を示す概略構成図
【符号の説明】
1 スプレーガン 9 ベース材 10 自然石 21 樹脂モルタル 22 目地棒 24 ベース材の材料 25 トップコート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04F 13/08 E04F 13/08 A Fターム(参考) 2E110 AA57 AB04 AB22 BA02 BA03 BB05 BB09 GA23W GA43W GB13W GB44W GB53W 4D075 AA01 CB27 CB28 DA06 DB12 DC02 EA02 EA13 EB16 EB22 EC01 EC13 EC53 EC54

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース材と、前記ベース材の表面に埋め
    込まれた状態で散りばめられた自然石とを備え、前記ベ
    ース材は、合成樹脂エマルジョン10〜100重量部
    と、骨材0〜90重量部とを含む吹き付け材を吹き付け
    塗装したものである建築物用壁装体。
  2. 【請求項2】 自然石が、1mm〜10mmの大きさに
    分級されている請求項1に記載の建築物用壁装体。
  3. 【請求項3】 ベース材と自然石との間に粘着層が介在
    している請求項1に記載の建築物用壁装体。
  4. 【請求項4】 粘着層が合成樹脂エマルジョンからなる
    請求項3に記載の建築物用壁装体。
  5. 【請求項5】 合成樹脂エマルジョンがアクリル樹脂エ
    マルジョンである請求項1又は4に記載の建築物用壁装
    体。
  6. 【請求項6】 骨材がセラミックス骨材、天然石骨材及
    び焼き付け骨材からなる群から選ばれた少なくとも1つ
    である請求項1に記載の建築物用壁装体。
  7. 【請求項7】 表面に透明な樹脂によってトップコート
    が施された請求項1に記載の建築物用壁装体。
  8. 【請求項8】 透明な樹脂が、アクリル−シリコン系塗
    料又はフッ素系塗料である請求項7に記載の建築物用壁
    装体。
  9. 【請求項9】 合成樹脂エマルジョン10〜100重量
    部と、骨材0〜90重量部とを含む吹き付け材を混合
    し、前記混合した吹き付け材を建築物の表面に吹き付け
    て吹き付け塗装面を形成した後、その上から自然石を吹
    き付け、かつ、押圧して、前記自然石を前記吹き付け塗
    装面に埋め込んだ状態で散りばめる建築物の吹き付け塗
    装方法。
  10. 【請求項10】 自然石として、1mm〜10mmの大
    きさに分級されたものを用いる請求項9に記載の建築物
    の吹き付け塗装方法。
  11. 【請求項11】 自然石を吹き付ける前に、吹き付け塗
    装面に粘着層を形成する請求項9に記載の建築物の吹き
    付け塗装方法。
  12. 【請求項12】 粘着層が合成樹脂エマルジョンからな
    る請求項11に記載の建築物の吹き付け塗装方法。
  13. 【請求項13】 合成樹脂エマルジョンがアクリル樹脂
    エマルジョンである請求項9又は12に記載の建築物の
    吹き付け塗装方法。
  14. 【請求項14】 骨材がセラミックス骨材、天然石骨材
    及び焼き付け骨材からなる群から選ばれた少なくとも1
    つである請求項9に記載の建築物の吹き付け塗装方法。
  15. 【請求項15】 自然石を吹き付け塗装面に埋め込んだ
    状態で散りばめた後、その表面に透明な樹脂によってト
    ップコートを施す請求項9に記載の建築物の吹き付け塗
    装方法。
  16. 【請求項16】 透明な樹脂が、アクリル−シリコン系
    塗料又はフッ素系塗料である請求項15に記載の建築物
    の吹き付け塗装方法。
JP2000302287A 2000-10-02 2000-10-02 建築物用壁装体及び建築物の吹き付け塗装方法 Pending JP2002106140A (ja)

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