JP2002164815A - Cdma受信機のマルチパス検出方法および回路 - Google Patents
Cdma受信機のマルチパス検出方法および回路Info
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Abstract
ること。 【解決手段】 第1のピークを検出する際には遅延プロ
ファイルデータの全データブロックの最大値検索を実行
する。第2位以降のピークを検出する際には、遅延プロ
ファイルデータが更新されたデータブロックのみ最大値
検索を再度行い、メモリブロック内の最大値情報を更新
する。それ以外のデータブロック(メモリブロック)は
一回目で検索した最大値情報を使用するため、第2位以
降のピーク検出サイクル数は大幅に削減することが出来
る。
Description
vision multiple access)受信機に関し、特に、CDM
A受信機のマルチパス検出方法および回路に関する。
元接続方式が従来から提案されており、世界において採
用されている。その中で、最近の傾向はセルラ移動符号
分割多元接続(CDMA)方式に向けられており、それ
は各チャンネルに割当てられた特定の拡散符号を持ち、
単に、CDMA方式と呼ばれる。そのようなCDMA方
式において、各特定の拡散符号によって拡散された同一
の搬送波周波数の変調波は、送信側(送信局)から受信
側(受信局)へ無線信号として送信される。この無線信
号に応答して、受信側のCDMA受信機は、各特定の拡
散符号によって同期動作を行い、所望のチャンネルを識
別する。互いにチャンネルを区別するために、異なった
拡散符号が基地局と移動局との間の無線チャンネルを識
別するために使用される。換言すれば、CDMA方式を
用いた移動通信システムは、複数の局(基地局および移
動局)が同一の搬送周波数帯を用いて通信を行う方式で
あり、各局の識別は拡散符号で行われる。
数の経路、すなわち、多重経路を通して受信され、した
がって、CDMA方式においては、同期信号及び/又は
パイロット信号のような、所定の信号を正確に検出する
ことによって、無線信号から多重経路フェージングを除
去しなければならない。換言すると、このようなCDM
A方式を用いた移動通信システムでは、送信局から送信
された信号は、複数の建物、山等で反射され、伝播時間
が微妙に異なる複数の伝播経路を経由して、受信局にお
いて受信信号として受信される。このような複数の伝播
経路を経由して受信される受信信号は、マルチパス信号
と呼ばれる。したがって、受信局では、マルチパス信号
の各々のタイミングに合わせて受信信号を受信しなけれ
ばならない。
パスサーチ方法の一例が、特開平9−181704号号
公報(以下、「第1の先行技術文献」と呼ぶ。)に記載
されている。この第1の先行技術文献に開示されたCD
MA信号受信装置は、通信環境によるマルチパス検出手
段と、複数のパスを同相合成(RAKE合成)する手段
とから構成されている。マルチパス検出手段は、マルチ
パス・サーチ部或いは単にサーチャーとも呼ばれ、複数
のパスを同相合成(RAKE合成)する手段は、RAK
E合成受信部或いはRAKE受信機とも呼ばれる。
号受信装置は、次のように動作する。すなわち、マルチ
パス・サーチ部により遅延プロファイルを測定し、測定
範囲内で信号電力が大きいパスをいくつか選択し、RA
KE合成受信部にそのパスのタイミング情報を通知す
る。ここで、「遅延プロファイル」とは、遅延時間に対
する信号電力分布のことをいう。RAKE合成受信部で
はそのタイミング情報を元に、各パスごとに逆拡散を行
い、RAKE合成をすることにより、パスダイバーシテ
ィ効果を得ている。
れたパスの動きに対して追従する手段を有する場合があ
る。このような手段はパストラッキング手段と呼ばれ
る。このような場合には、マルチパス・サーチ部が、少
なくとも初期または一定周期ごとに、パス情報をRAK
E合成受信部に知らせる必要がある。
知られている。例えば、特開2000−4211号公報
(以下、「第2の先行技術文献」と呼ぶ。)には、少な
い処理数で同期保持することが出来る「RAKE受信回
路」が開示されている。この先行技術文献2に開示され
たRAKE受信回路では、同期捕捉や、DLLによる同
期保持では追従することができない各マルチパス成分の
遅延時間の変化が使用環境によって生じても、各フィン
ガ受信回路が複数の逆拡散器を有し、これらのうちの何
れかが瞬時の遅延時間に合致したタイミングでマルチパ
ス成分を受信することができ、選択器が遅延時間に合致
したタイミングでマルチパス成分を受信した逆拡散器の
出力を選択する。この結果、各フィンガ受信回路は良好
にマルチパス成分を受信することができ、RAKE合成
器の出力においては、良好な希望波を受信することがで
きる。
(以下、「第3の先行技術文献」と呼ぶ。)には、DS
−CDMA復調器がパスを検出する際に、遅延時間が長
い遅延波のパスについても検出することができる「パス
検出装置とその制御方法」が開示されている。この先行
技術文献3に開示されたパス検出装置では、サンプリン
グされた受信信号がマッチドフィルタに入力されると、
この受信信号はサンプル毎にマッチドフィルタ内のシフ
トレジスタに入力される。このシフトレジスタに入力さ
れた信号を、スイッチを介してレジスタに格納された拡
散符号レプリカとそれぞれ乗算し、その乗算結果を加算
器で加算して相関値を算出し、算出した相関値をマッチ
ドフィルタから出力している。
(以下、「第4の先行技術文献」と呼ぶ。)には、マル
チパスのサーチに要する時間を短縮して拡散符号同期の
高速化を図ることができる「スペクトラム拡散通信装
置」が開示されている。すなわち、この第4の先行技術
文献に開示されたスペクトラム拡散通信装置では、コー
ド発生タイミング制御回路により、RAKE受信を行う
ための複数の相関器において受信中の最大パスの逆拡散
処理のために生成している拡散符号の生成タイミング情
報をもとに、マルチパス信号が受信される確率の高い時
間領域を推定する。そして、この時間領域をサーチャー
として機能を有する相関器に受信させるべくその拡散符
号レプリカの生成タイミングを制御するようにしてい
る。
(以下、「第5の先行技術文献」と呼ぶ。)には、遅延
プロファイルの推定、パス検出等のトレーニングの時間
が不足しないようにするとともに、送信する制御情報な
どの情報量に制限が生じないようにしたランダムアクセ
ス方式を可能にする「ランダムアクセス信号受信回路」
が開示されている。すなわち、第5の先行技術文献に開
示されたランダムアクセス信号受信回路において、パス
抽出部は、遅延プロファイルタイミング検出部から供給
されるパス出現タイミングに基づいてマッチドフィルタ
部から出力される逆拡散信号をラッチし、各パス毎に対
応させて各パスの伝送シンボルを出力する。各パスの伝
送シンボルを各検波部で検波し、各データ判定部で2値
データへ変換する。各ランダムアクセス判定部は、2値
データとランダムアクセス開始同期語との相関を検出す
ると2値データを制御情報として通過させる。各ランダ
ムアクセス判定部は、2値データとランダムアクセス終
了同期語との相関を検出すると制御情報の出力を停止す
る。
(以下、「第6の先行技術文献」と呼ぶ。)には、広帯域
CDMA方式を採用した移動通信システムにおいて、低
いEb/No環境で、マルチパス受信タイミング、特に
同期追尾(トラッキング)を確実に行うことができるよ
うにして、広帯域CDMA受信機の受信品質を向上し、
高速データ伝送を可能とする「CDMAチップ同期回
路」が開示されている。この第6の先行技術文献に開示
されたCDMAチップ同期回路では、サーチ手段で検出
した受信タイミングを基準として、たとえば1/4チッ
プ間隔でずらせたタイミングで同時に相関計算(逆拡
散)を行い、逆拡散後の受信品質の最も良いタイミング
の信号を選択している。これにより、受信タイミングが
不連続的に変化する場合でも確実な受信が可能となる。
また、DLLと異なって、複数のパスが完全に分離され
ずに重なって受信されるような伝播環境でも確実に受信
レベルがピークとなるタイミングを捕捉することが可能
となる。
た第1の先行技術文献には、次に述べるような2つの課
題がある。
延プロファイルからいくつかのマルチパスを探し出すた
めには、探し出すパスの数の分だけ最大値検索をする
か、または全プロファイルデータのソート処理をする必
要がある。そのため、マルチパスの探索に処理時間がか
かり、CDMA受信機において消費電流が増えるという
問題がある。また、遅延プロファイルから必要な数の相
関ピークを探し出す最適な手段が必要となる。その理由
は、遅延プロファイルは一般にデータ数が多く、全ての
データから複数のピークを探し出すためには、処理に時
間がかかるためである。
ァイル上に現れる相関ピークの形状は、図3に示すよう
な幅をもっている。このため、従来から知られている2
分木探索等のソートアルゴリズムでは、1つのピークに
含まれるデータを何度も検出してしまうという問題があ
る。よって、一般的な高速ソートアルゴリズムでは、必
ずしも上記第1の課題を解決することが出来ない。この
様な場合、従来においては、検出したパスの前後tサン
プルを次のピーク検出から除外することによって、各フ
ィンガー位置の最小間隔を設定する方法が用いられてい
る(例えば、 Aoyama et.al.“Path-Search Performanc
e of DS-WCDMA System in Laboratory and Field Exper
iments” Technical Report of IEICE. RCS97-164(1997
-11))。しかしながら、この方法を使用する場合、例え
ば、最大値検索、ピーク前後tサンプルの除外という処
理を検出ピーク数分繰り返す必要がある。そのため、従
来のマルチパス検出回路では、検出ピーク数に比例して
処理時間が増大するという欠点がある。
解決し、マルチパス検出を高速に処理できる、CDMA
受信機のマルチパス検出回路を提供することにある。
速に検出することができる、CDMA受信機のマルチパ
ス検出回路を提供することにある。
信器が、遅延回路により遅延された拡散符号を互いに異
なった時間だけずらせた拡散符号により受信信号を復調
する複数の逆拡散回路と、これら複数の逆拡散回路から
の出力のうち受信品質の良い出力を選択回路とを備える
ようにした技術的思想を開示しているに過ぎず、本発明
が対象としているマルチパス検出回路の具体的構成につ
いては何ら開示していない。
長い遅延波のパスをも検出するために、マッチドフィル
タが複数の遅延プロファイルを作成するように構成した
技術的思想を開示しているに過ぎず、マルチパス検出を
高速に処理することを目的としている、本発明とは全く
目的が相違している。
スのサーチに要する時間を短縮することを目的としてい
る点で、本発明とは目的が類似している。しかしなが
ら、第4の先行技術文献は、逆拡散処理のために生成し
ている拡散符号の生成タイミング情報をもとにマルチパ
ス信号が受信される確率の高い時間領域を推定し、この
推定結果に基づいてサーチ手段(サーチャー)における
拡散符号レプリカの生成タイミングを制御する技術的思
想を開示しており、後述するように、解決するための手
段が本発明とは異なる。
独立に複数の移動局からのランダムアクセス信号を受信
するようにした技術的思想を開示しているだけであっ
て、マルチパス検出を高速に処理することを目的とす
る、本発明とは全く技術的思想が異なるものであること
は明らかである。
段で検出した受信タイミングを基準として1チップ周期
より短い一定の遅延間隔でずらせたタイミングで同時に
相関計算(逆拡散)を行い、逆拡散後の受信品質の最も
良いタイミングの信号を後で選択するようにした技術的
思想を開示しているに過ぎず、本発明が対象としている
マルチパス検出回路、すなわち、サーチ手段(サーチャ
ー)の具体的構成については何ら開示していない。
達成するために次のような技術的構成を採用する。
プロファイルを測定し、マルチパスのタイミングを検出
する、CDMA受信機のマルチパス検出回路において、
測定した遅延プロファイルを表す遅延プロファイルデー
タを複数のデータブロックに分割する手段と、複数のデ
ータブロックをそれぞれ対応する複数のメモリブロック
に記憶する手段と、遅延プロファイルデータに対して各
データブロック毎に最大値を検索する手段と、各データ
ブロック毎に検索結果であるピーク情報を保持する手段
とを有することを特徴とする、CDMA受信機のマルチ
パス検出回路が得られる。
のマルチパス検出回路は、マッチトフィルタ等で得られ
た遅延プロファイルデータを複数のメモリブロックに分
割したメモリに保存する手段と、各ブロック毎の第1の
最大値検索手段および、全ブロックでの第2の最大値検
索手段の2段階のサーチ手段を用いることにより、複数
パスの検出ステップ数を削減できることを特徴としてい
る。
マルチパス検出回路は、拡散コードと受信信号との相関
値を求めるマッチトフィルタを有し、これにより測定さ
れた伝送路の遅延プロファイルデータは第1のメモリ選
択部により、複数のデータブロックに分割され、遅延プ
ロファイルメモリの各メモリブロックに出力(記憶)さ
れる。第2のメモリ選択部は制御部の制御信号を受け、
遅延プロファイルデータをデータブロック毎に第1の最
大値検索部へ出力する。第1の最大値検索部は選択され
たデータブロックの最大値及び、最大位置をサーチし、
そのサーチ結果をピーク保存部へ出力する。第2の最大
値検索部はピーク保存部に保存された各データブロック
毎のピークから更に最大値を検出し、パスタイミング生
成部へ出力する。第2の最大値検索部でピークが検出さ
れると、検出済ピークマスク部が遅延プロファイルメモ
リ内のデータをクリアすることにより、ピーク位置およ
び、その近傍のデータを除去する。入力データ選択部は
受信データ入力または検出済みピークを除去するための
マスクデータ入力を選択する手段である。
ルデータの全データブロックの最大値検索を実行する
が、第2位以降のピークを検出する際には、遅延プロフ
ァイルデータが更新されたデータブロックのみ最大値検
索を再度行い、メモリブロック内の最大値情報を更新す
ることが出来る。それ以外のデータブロック(メモリブ
ロック)は一回目で検索した最大値情報を使用するた
め、第2位以降のピーク検出サイクル数は大幅に削減す
ることが出来る。
索を所要回数繰り返して行なう従来例に比べて、短時間
でマルチパスをサーチすることができ、消費電流を減ら
すことが可能となる。
実施の形態によるマルチパス検出回路を含むCDMA受
信機について説明する。
0、無線部(高周波受信回路部)200、A/D変換部
300、RAKEフィンガー部400、RAKE合成部
500、および本発明に係るマルチパス検出回路600
を有する。
100で受信信号として受信され、高周波受信回路(無
線部)200により周波数変換(ダウンコンバート)さ
れ、A/D変換部300によりアナログ信号からデジタ
ル信号へ変換される。A/D変換部300から出力され
るデジタル信号は、マルチパス検出回路600に供給さ
れる。マルチパス検出回路600は、後述するように、
デジタル信号から伝搬路の遅延プロファイルを測定し、
マルチパスのタイミングを検出する。マルチパス検出回
路600から出力されるタイミング信号は、RAKEフ
ィンガー部400の受信タイミング入力として使用され
る。RAKEフィンガー部400は、デジタル信号をタ
イミング信号で受信する。RAKEフィンガー部400
は、第1乃至第IのRAKEフィンガー400−1〜4
00−Iから成る。このRAKEフィンガー部400に
おいて各タイミングで受信したデータは、RAKE合成
部500で合成される。
の第1の実施の形態に係るマルチパス検出回路600に
ついて説明する。
ィルタ602と、入力データ選択部604と、第1のメ
モリ選択部606と、遅延プロファイルメモリ608
と、第2のメモリ選択部610と、第1の最大値検出部
612と、ピーク保存部614と、第2の最大値検出部
616と、パスタイミング生成部618と、検出済ピー
クマスク部620と、制御部622とを有する。遅延プ
ロファイルメモリ608は、第1乃至第Nのメモリブロ
ックから構成されている。
ータ選択部604、第1のメモリ選択部606、第2の
メモリ選択部610、第1の最大値検索部612、第2
の最大値検索部616、パスタイミング生成部618、
および検出済ピークマスク部620を制御する。換言す
れば、制御部622は、入力データ選択部604、第1
のメモリ選択部606、第2のメモリ選択部610、第
1の最大値検索部612、第2の最大値検索部616、
パスタイミング生成部618、および検出済ピークマス
ク部620へ、それぞれ、入力データ選択制御信号、第
1のメモリ選択制御信号、第2のメモリ選択制御信号、
第1の最大値検索制御信号、第2の最大値検索制御信
号、パスタイミング制御信号、およびピークマスク制御
信号を供給する。
300から受信データを受けて、拡散コードと受信信号
との相関値を計算し出力する。換言すれば、マッチトフ
ィルタ602は、伝送路の遅延プロファイルデータを測
定する。この測定された伝送路の遅延プロファイルデー
タは、入力データ選択部604を介して第1のメモリ選
択部606により、第1乃至第Nのデータブロックに分
割され、遅延プロファイルメモリ608に各データブロ
ック毎に記憶される。すなわち、遅延プロファイルメモ
リ608は、前述したように、第1乃至第Nのメモリブ
ロックに分割されており、第1乃至第Nのメモリブロッ
クにそれぞれ第1乃至第Nのデータブロックが記憶され
る。
2の第2のメモリ選択制御信号を受け、遅延プロファイ
ルメモリ608に記憶されている遅延プロファイルデー
タをデータブロック毎に第1の最大値検索部612へ出
力する。第1の最大値検索部612は選択されたデータ
ブロックの最大値及び、最大位置をサーチし、そのサー
チ結果をピーク保存部614へ出力する。第2の最大値
検索部616はピーク保存部514に保存された各デー
タブロック毎のピークから更に最大値を検出し、その検
出結果をパスタイミング生成部618へ出力する。
されると、検出済ピークマスク部620が遅延プロファ
イルメモリ608内の所定のデータ要素をクリアするこ
とにより、ピーク位置および、その近傍のデータを除去
する。入力データ選択部604は、入力データ選択制御
信号に応答して、受信データ入力または検出済みピーク
を除去するためのマスクデータ入力を選択する手段であ
る。第1のピークを検出する際には、制御部622は、
第1の最大値検索部612に対して、遅延プロファイル
メモリ608に記憶されている遅延プロファイルデータ
の全データブロックの最大値検索を実行させるように制
御する。第2位以降のピークを検出する際には、制御部
622は、検出済ピークマスク部620により遅延プロ
ファイルデータが更新されたデータブロックのみ最大値
検索を行い、メモリブロック内の最大値情報を更新する
ことが出来る。それ以外のメモリブロックは一回目で検
索した最大値情報を使用するため、第2位以降のピーク
検出サイクル数は大幅に削減することが出来る。
延プロファイルを測定する手段として、当業者にとって
よく知られているため、その詳細な構成は省略する。ま
た、この部分はスライディング相関器を用いてもよい。
図2のRAKEフィンガー部400およびRAKE合成
部500についても、当業者にとってよく知られてお
り、また本発明とは直接関係しないので、その詳細な構
成は省略する。
パス検出回路600が第1位のピークを検出する場合の
動作について説明する。図3は、図1の遅延プロファイ
ルメモリ608に保存される遅延プロファイルデータか
ら最大値を検索するイメージを示している。全遅延プロ
ファイルデータは、N個のデータブロックに分割され
て、それぞれ、N個のメモリブロックに保存されてい
る。図4は、マルチパス検出回路600が第1位のピー
クを検出する場合の動作を説明するためのフローチャー
トである。
構成する第1乃至第Nのメモリブロックには、それぞ
れ、0〜(N−1)のブロック番号が割り当てられてい
るとする。
リブロックのブロック番号をカウントするブロック番号
カウンタ(図示せす)のカウント値nを0にリセットす
る(ステップS101)。次に、制御部622は、第1
の最大値検索部612に対してn番目の第(n+1)の
メモリブロック内のデータブロックの最大値検索を行わ
せ、ピーク保存部614へ検出した最大値及びピーク位
置を保存させる(ステップS102)。引続いて、制御
部622は、ブロック番号カウンタのカウント値nを
(n+1)にカウントアップする(ステップS10
3)。ブロック番号カウンタのカウント値nが全メモリ
ブロック数N以上になるまで、制御部622は、第1の
最大値検索部612に対して各データブロックの最大値
検索を繰り返させる(ステップS104)。この時点
で、ピーク保存部614内には全てのデータブロックの
最大値情報が書き込まれている。更に、制御部622
は、第2の最大値検索部616に対してピーク保存部6
14内の最大ピークを検索させ(ステップS105)、
パスタイミング生成部618に、最終的に検出された最
大ピーク位置(受信タイミング)をRAKEフィンガー
部400へ出力させる(ステップS106)。
図5に示すフローを用いて説明する。
メモリブロックの0番地の値(以下「D[0]」の様に記述
する。)を代入する(ステップS201)。第1の最大
値検索部612は、カウンタ(図示せず)のカウント値
jを1にセットする(ステップS202)。メモリブロ
ックのj番地の値D[j]が変数Maxの値よりも大きい場
合は(ステップS203のYes)、第1の最大値検索
部612は、変数MaxにD[j]の値を代入する(ステッ
プS204)。引続いて、第1の最大値検索部612
は、カウンタのカウンタ値jを(j+1)にカウントア
ップする(ステップS205)。カウンタのカウンタ値
jが検索データ数以上になるまで、第1の最大値検索部
612は、上記動作を繰り返す(ステップS206)。
最終的に変数Maxに最大値が得られる(ステップS20
7)。最大ポイントのアドレス(上記j)を得る必要が
ある場合は、ステップS204で、同時にその際のアド
レスjを最大位置として保持する変数へ代入すれば良
い。
理の処理時間は主に、ステップS203からステップ2
05までの処理、つまりデータをメモリから読み出し、
保持している値と比較し、最大値を更新するという処理
のループ回数に依存する。
全遅延プロファイルデータサンプル数をK、分割するブ
ロック数をNとした場合、(K/N)*N+Nとなる。
ここで、第1項の(K/N)は1ブロックの最大値検索
に要するループ回数であり、第2項のNは各ブロックの
ピークから全ピークを検索する際のループ回数である。
以降のピーク検出の処理手順について詳細に説明する。
図6は遅延プロファイルデータから処理イメージを示す
図である。図7は第2位以降のピーク検出の処理手順を
示すフローチャートである。
する検出ピーク数カウンタ(図示せず)のカウント値i
を1にセットする(ステップS301)。制御部622
は、検出済ピークマスク部620に対し、この前の処理
で既に検出されている相関ピークデータを遅延プロファ
イルメモリ608から除外するよう制御する(ステップ
S302)。この際、相関ピークは、図6(A)に示す
様に広がりもつため、受信データのサンプリング間隔に
応じて、ピーク点から前後tサンプルのデータを0クリ
アする。ピークデータを除外したメモリブロックに対し
て、制御部622は、第1の最大値検索部612に対し
て、図5のフローの様な最大値検索を再実行させ、ピー
ク保存部614における当該データブロックの最大値情
報を更新させる(ステップS303)。
ル程度に広がりを持つため、ステップS303で再検出
したメモリブロックの隣りのブロックのデータも0クリ
アされている可能性がある。このため、前回検出したピ
ーク位置がメモリブロック中心点より右側の場合(ステ
ップS304のYes)、制御部622は、第1の最大
値検索部612に対し、ステップS303で最大値を更
新した右隣りのメモリブロックについても同様に最大値
検索を再実行させ、ピーク保存部614の当該データブ
ロックの最大値情報を更新させる(ステップS30
5)。一方、前回検出したピーク位置がメモリブロック
中心点より左側の場合(ステップS304のNo)、制
御部622は、第1の最大値検索部612に対し、ステ
ップ303で最大値を更新した左隣りのメモリブロック
について、最大値検索を再実行させ、ピーク保存部61
4の当該データブロックの最大値情報を更新させる(ス
テップS306)。なお、右隣り、又は左隣りにデータ
ブロックが無い場合には上記処理は実行しなくて良い。
保存されている各メモリブロック毎の最大ピーク情報が
更新されるため、第2の最大値検索部616は、ピーク
保存部614に保存されているブロック数分のピーク情
報の中から最大値を検索し(ステップS307)、パス
タイミング生成部618は、第i番目のピークの位置
(受信タイミング)をi番目のフィンガーへ出力する
(ステップS309)。引続いて、制御部622は、上
記検出ピーク数カウンタのカウント値iを(i+1)に
カウントアップする(ステップS309)。以上の処理
を必要なピーク数分(例えば、装置が有しているフィン
ガー数分)行うまで繰り返す(ステップS310)。以
上の処理により、マルチパス検出回路600は、全フィ
ンガーに対して受信タイミングを出力することが出来
る。
ープ回数は、全遅延プロファイルデータサンプル数を
K、分割するブロック数をNとした場合、{(K/N)
*2+N}*(I−1)となる。ここで、Iは検出する
ピーク数、{ }内第1項の(K/N)は1ブロックの
最大値検索に要するループ回数であり、第2項のNは各
ブロックのピークから全ピークを検索する際のループ回
数である。
よるマルチパス検出回路600では、ブロック毎のピー
ク情報を保存しておくことにより、第2ピーク以降の検
索に必要な処理ステップ(前記比較部を通るループ回
数)を削減出来る。このため、マルチパス検索時間を短
縮することが出来、消費電流を減らすことが出来る。
す。比較対照として、図5のフローにおける最大値検索
を I 回繰り返す従来例を用いた場合、前記ループ回数
は、K*Iである。ここで、Kは遅延プロファイルデー
タの全サンプル数、Iは検出ピーク数である。
プ回数は前述したように、分割するブロック数をNとす
ると、{(K/N)*N+N}+{(K/N)*2+
N}*(I−1)である。
データサンプル数Kが1024サンプル、メモリブロッ
ク分割数が32の場合を示している。従来例、本第1の
実施の形態共に、検出ピーク数が増えていくに従い所要
ループ回数は増加していくが、本第1の実施の形態で
は、その増加分の方が大幅に少ないことがわかる。一般
的に広帯域CDMA方式の場合、6本程度のフィンガー
を使用するため、検出するピーク数は6以上必要であ
る。検出数 I = 6の場合では従来例に比べて前記ループ
回数が約1/4となるため、処理時間も1/4程度に削
減することが出来る。
するためには、遅延プロファイルデータサンプル数Kと
メモリブロック分割数Nの関係を適切に設定する必要が
ある。図9に示す様に、K=1024の場合、K/N=
N程度となる分割数32を選択した場合が最も改善効果
が大きくなる。
の形態によるマルチパス検出回路600Aは、しきい値
判定部624が追加されると共に制御部における動作が
異なる点を除いて、図1に示したものと同様の構成を有
する。したがって、制御部に622Aの参照符号を付し
てある。
るマルチパス検出回路600Aは、その基本的構成は上
記した第1の実施の形態によるマルチパス検出回路60
0の通りであるが、しきい値判定部624を加えること
によって、更に無駄な検出時間を削減している。しきい
値判定部624は、第2の最大値検索部616とパスタ
イミング生成部618との間に挿入されている。
値判定部624は予め設定された基準相関値レベルとの
比較を行い、このレベルに満たないピークが検出された
時点で、ピーク検出処理停止信号を制御部622Aに送
り、検出処理を停止することができる。よって、マルチ
パスが1つしか存在しない様な場合には、1ピークを検
出した時点で2ピーク目以降の処理を停止できるため、
無駄な回路動作を削減し、消費電流を削減することが出
来る。
されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更
が可能なのはいうまでもない。たとえば、本発明のさら
に他の実施の形態として、その基本的構成は上記の通り
であるが、マルチパスの検出時のみならず、基地局サー
チ時に相関ピークを検出する必要があり、この場合にも
上記フローにより判定することが出来る。
プロファイルデータを複数のメモリブロックに分割して
記憶し、データブロック毎のピーク情報を保持すること
により、複数の相関ピークの検出時間を改善することが
できるという効果を奏する。また、第2位以降のピーク
検出時、検出済みピークを含んでいたメモリブロックの
みの最大値検索を再実行することにより、パス検出時間
を改善することができるという効果をも奏する。
機のマルチパス検出回路の構成を示すブロック図であ
る。
DMA受信機の構成を示すブロック図である。
延プロファイルデータから第1位のピークを検索する処
理のイメージ例を示す図である。
ークを検出する処理手順を示すフローチャートである。
大値検索の動作を説明するためのフローチャートであ
る。
のピーク検出を行う場合の遅延プロファイルデータから
の処理イメージを示す図である。
のピーク検出の処理手順を示すフローチャートである。
合の、従来例と比較した具体的な処理時間の改善度を示
す図である。
4で検索数Iが6の場合の、メモリブロック分割数Nと
所要ループ回数との関係を示す図である。
信機のマルチパス検出回路の構成を示すブロック図であ
る。
Claims (15)
- 【請求項1】 伝播路の遅延プロファイルを測定し、マ
ルチパスのタイミングを検出する、CDMA受信機のマ
ルチパス検出方法において、 前記測定した遅延プロファイルを表す遅延プロファイル
データを複数のメモリブロックに分割して複数のデータ
ブロックとして記憶するステップと、 前記遅延プロファイルデータに対して各データブロック
毎に最大値を検索するステップと、 前記各データブロック毎に検索結果であるピーク情報を
保持するステップとを含むことを特徴とする、CDMA
受信機のマルチパス検出方法。 - 【請求項2】 第2位以降のピーク検出時に、検出済み
ピーク近郊をマスクして前記遅延プロファイルデータを
更新し、該更新した遅延プロファイルデータに対して前
記検出済みピークを含んでいた特定のデータブロックの
みの最大値検索を再実行するステップを更に含むことを
特徴とする、請求項1に記載のCDMA受信機のマルチ
パス検出方法。 - 【請求項3】 前記検出済みピークを含む特定のデータ
ブロックの中心より右側か左側にピークがあるかを判定
するステップと、 該判定結果に基づき、右または左の隣接データブロック
の再検索を実行するステップとを更に含むことを特徴と
する、請求項2に記載のCDMA受信機のマルチパス検
出方法。 - 【請求項4】 ピーク検出毎に、予め設定された基準相
関値レベルとの比較を行い、このレベルに満たないピー
クが検出された時点で、検出処理を停止するステップを
更に含むことを特徴とする、請求項3に記載のCDMA
受信機のマルチパス検出方法。 - 【請求項5】 伝播路の遅延プロファイルを測定し、マ
ルチパスのタイミングを検出する、CDMA受信機のマ
ルチパス検出回路において、 前記測定した遅延プロファイルを表す遅延プロファイル
データを複数のデータブロックに分割する手段と、 前記複数のデータブロックをそれぞれ対応する複数のメ
モリブロックに記憶する手段と、 前記遅延プロファイルデータに対して各データブロック
毎に最大値を検索する手段と、 前記各データブロック毎に検索結果であるピーク情報を
保持する手段とを有することを特徴とする、CDMA受
信機のマルチパス検出回路。 - 【請求項6】 第2位以降のピーク検出時に、検出済み
ピーク近郊をマスクして前記遅延プロファイルデータを
更新する手段と、 該更新した遅延プロファイルデータに対して前記検出済
みピークを含んでいた特定のデータブロックのみの最大
値検索を再実行する手段とを更に有することを特徴とす
る、請求項5に記載のCDMA受信機のマルチパス検出
回路。 - 【請求項7】 前記検出済みピークを含んでいた特定の
データブロックの中心より右側か左側にピークがあるか
を判定する手段と、 該判定結果に基づき、右または左の隣接データブロック
の再検索を実行する手段とを更に有することを特徴とす
る、請求項6に記載のCDMA受信機のマルチパス検出
回路。 - 【請求項8】 ピーク検出毎に、予め設定された基準相
関値レベルとの比較を行い、このレベルに満たないピー
クが検出された時点で、検出処理を停止する手段を更に
有することを特徴とする、請求項7に記載のCDMA受
信機のマルチパス検出回路。 - 【請求項9】 拡散コードと受信信号との相関値を求め
て、伝送路の遅延プロファイルデータを測定するマッチ
トフィルタと、 該測定された遅延プロファイルデータを複数のデータブ
ロックに分割する第1のメモリ選択部と、 前記複数のデータブロックをそれぞれ対応して記憶する
複数のメモリブロックを有する遅延プロファイルメモリ
と、 該遅延プロファイルメモリから前記遅延プロファイルデ
ータを前記各データブロック毎に選択して出力する第2
のメモリ選択部と、 該第2のメモリ選択部で選択されたデータブロックの最
大値及び最大位置をサーチして、サーチ結果を出力する
第1の最大値検索部と、 該サーチ結果を保存するピーク保存部と、 該ピーク保存部に保存された各データブロック毎のピー
クから更に最大値を検出し、検出結果を出力する第2の
最大値検索部と、 該検出結果に基づいてパスタイミングを生成するパスタ
イミング生成部とを有することを特徴とする、CDMA
受信機のマルチパス検出回路。 - 【請求項10】 前記第2の最大値検索部によりピーク
が検出されたときに、前記遅延プロファイルメモリ内の
データをクリアすることにより、ピーク位置およびその
近傍のデータを除去する検出済ピークマスク部を更に有
する、ことを特徴とする請求項9に記載のCDMA受信
機のマルチパス検出回路。 - 【請求項11】 第1のピークを検出する際には、前記
第1の最大値検索部に対し前記遅延プロファイルメモリ
に記憶されている全ブロックデータの最大値検索を実行
させ、第2位以降のピークを検出する際には、前記検出
済ピークマスク部により前記遅延プロファイルデータが
更新されたブロックデータのみ前記第1の最大値検索部
に最大値検索を再度行わせる制御部を有する、ことを特
徴とする請求項10に記載のCDMA受信機のマルチパ
ス検出回路。 - 【請求項12】 受信信号を周波数変換して、周波数変
換した信号を出力する無線部と、前記周波数変換した信
号をデジタル信号へ変換するA/D変換部と、前記デジ
タル信号から伝搬路の遅延プロファイルを測定してマル
チパスのタイミングを検出するマルチパス検出回路と、
前記マルチパスのタイミングで前記デジタル信号を受信
して、受信データを出力するRAKEフィンガー部と、
前記受信データを合成するRAKE合成部とを有するC
DMA受信機に於いて、前記マルチパス検出回路は、 前記測定した遅延プロファイルを表す遅延プロファイル
データを複数のデータブロックに分割する手段と、 前記複数のデータブロックをそれぞれ対応する複数のメ
モリブロックに記憶する手段と、 前記遅延プロファイルデータに対して各データブロック
毎に最大値を検索する手段と、 前記各データブロック毎に検索結果であるピーク情報を
保持する手段とを有することを特徴とする、CDMA受
信機。 - 【請求項13】 前記マルチパス検出回路は、 第2位以降のピーク検出時に、検出済みピーク近郊をマ
スクして前記遅延プロファイルデータを更新する手段
と、 該更新した遅延プロファイルデータに対して前記検出済
みピークを含んでいた特定のデータブロックのみの最大
値検索を再実行する手段とを更に有することを特徴とす
る、請求項12に記載のCDMA受信機。 - 【請求項14】 前記マルチパス検出回路は、 前記検出済みピークを含んでいた特定のデータブロック
の中心より右側か左側にピークがあるかを判定する手段
と、 該判定結果に基づき、右または左の隣接データブロック
の再検索を実行する手段とを更に有することを特徴とす
る、請求項13に記載のCDMA受信機。 - 【請求項15】 前記マルチパス検出回路は、ピーク検
出毎に、予め設定された基準相関値レベルとの比較を行
い、このレベルに満たないピークが検出された時点で、
検出処理を停止する手段を更に有することを特徴とす
る、請求項14に記載のCDMA受信機。
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