JP2002146242A - 温度表示体 - Google Patents
温度表示体Info
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- JP2002146242A JP2002146242A JP2000343966A JP2000343966A JP2002146242A JP 2002146242 A JP2002146242 A JP 2002146242A JP 2000343966 A JP2000343966 A JP 2000343966A JP 2000343966 A JP2000343966 A JP 2000343966A JP 2002146242 A JP2002146242 A JP 2002146242A
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Abstract
れた温度表示体を提供する。 【解決手段】 被加熱体3と,その表面に設けられた熱
可逆性変色膜2とからなる温度表示体1であって,熱可
逆性変色膜2は,温度により可逆的に変色する性質を持
つ無機顔料と,無機系結合剤とを含む混合材料を被加熱
体3に焼き付けてなる。
Description
変化により可逆的に変色する温度表示体に関する。
需要が高まっている。電磁調理器のトッププレートとし
ては,様々な色調(透明,黒,白)の低膨張結晶化ガラ
スが用いられている。トッププレートは,電磁調理器を
作動させてもそれ自体が加熱されることはないが,空だ
きなどにより異常に加熱されると,トッププレート自体
が250℃以上の高温になるおそれがある。
トが不透明の場合は,内部に備えられた発熱手段が見え
ず,表面温度の変化は外部から見ただけでは全くわから
ない。そのため,誤ってトッププレートに触れて,やけ
どをする可能性がある。
度変化を色変化として示す材料を用いることが考えられ
る。かかる変色材料として有機顔料がある。しかし,有
機顔料は,室温から250℃付近で色調が変化するもの
が多く,100℃以上の温度で可逆性のものはほとんど
ない。このため,トッププレートが250℃以上に加熱
された場合,有機材料では耐えられない。また,有機顔
料では表面の耐摩耗性が悪く,早期の使用中に剥離して
しまう可能性があり,実用性に乏しい。
を視覚的に示すことができ,耐熱性に優れた温度表示体
を提供しようとするものである。
被加熱体の表面に設けられた熱可逆性変色膜とからなる
温度表示体であって,該熱可逆性変色膜は,温度により
可逆的に変色する性質を持つ無機顔料と,無機系結合剤
とを含む混合材料を,上記被加熱体に焼き付けてなるこ
とを特徴とする温度表示体である。
の表面に,熱可逆性変色膜を設けている。熱可逆性変色
膜は,温度により可逆的に変色するサーモクロミック現
象を起こす。熱可逆性変色膜の温度上昇部分は変色す
る。変色した部分を急冷すると,即常温に戻り,もとの
色に戻る。冷却が不十分の場合には,変色したまま維持
する。このように,熱可逆性変色膜は,熱可逆性と熱即
時反応性をあわせもつ。
検知することができる。したがって,被加熱体が高温の
場合に,誤って触れることを防止することができる。ま
た,熱可逆性変色膜は,無機顔料と無機系結合剤とから
なるため,800℃程度の高温に耐えることができ,耐
熱性に優れている。
々な装飾を付すことができる。たとえば,熱可逆性変色
膜を被加熱体に部分的に形成して模様とすると,模様の
色が低温時と高温時とで変わり,色調が変化するユニー
クな模様となる。また,非変色膜と,これと同じ色の熱
可逆性変色膜とから模様を作成すると,高温時に熱可逆
性変色膜が変色して,その部分に浮き出し模様が現れ
る。
色膜は,温度を上昇させると黄色から橙色に変色し,温
度を下降させると橙色から黄色に変色する性質をもつこ
とが好ましい。かかる性質を持つ顔料の種類が多く,選
択の幅が広いからである。
は,バナジウムスズ黄,バナジウムジルコニウム黄,プ
ラセオジム黄,クロムチタン黄,またはアンチモン黄ま
たはカドミ黄からなることが好ましい。以下これらの組
成を例示する。 ・バナジウムスズ黄;Sn−V,Sn−Ti−V, ・バナジウムジルコニウム黄;Zr−V,Zr−Ti−
V,Zr−Y−V, ・プラセオジム黄;Zr−Si−Pr, ・クロムチタン黄;Ti−Cr−Sb,Ti−Cr−
W, ・アンチモン黄;Pb−Sb−Fe,Pb−Sb−A
l, ・カドミ黄;CdS
r,Sn−Vが好ましく,特にCdSが望ましい。色変
化が顕著に現れるからである。
して無機顔料同士をつなぎ合わせ,被加熱体にこれらを
接着させる役目を担う。請求項4の発明のように,上記
無機系結合剤は,ガラスフラックス,金属アルコキシ
ド,またはコロイド状物質からなることが好ましい。こ
れにより,有機系のものと比べて耐熱性が向上する。
絵付けに用いられるものを用いることができ,たとえ
ば,ソーダ石灰ガラス系(Si−Na−Ca−Mg),
鉛アルカリ珪酸塩ガラス系(Si−Pb−Na−K),
ホウ珪酸塩ガラス系(Si−Al−Na−K−B),鉛
ホウ珪酸塩ガラス系(Si−Pb−B−Al)などを用
いることができる。これらの組成以外にも少量成分とし
て他の元素を含むこともある。
(OR2)nで示される。式中,R1,R2は,たとえ
ば,炭化水素基である。炭化水素基としては,たとえ
ば,メチル基,エチル基,イソプロピル基,ブチル基な
どがある。Mは金属であり,たとえば,Si,Al,Z
r,Tiなどがある。金属アルコキシドの具体例として
は,たとえば,Si(OCH3),Si(OC
2H5),CH3Si(OC2H5),Al(OC3H
7),Al(OC4H 9),Zr(OC4H9),Ti
(OC3H7),Ti(OC4H9)などがある。上記
コロイド状物質としては,コロイド状シリカ,コロイド
状アルミナ,コロイド状チタニア,コロイド状ジルコニ
アなどを用いることができる。
耐熱性及び耐火性を有することが好ましい。かかる被加
熱体としては,たとえば,結晶化ガラス,ホーロー,金
属,陶磁器製板,耐熱レンガ,石英ガラスなどがある。
調理器のトッププレートであることが好ましい。これら
のトッププレートの上には,鍋,フライパンなどの容器
が置かれ,加熱されるため,高温に晒される。トッププ
レートは上記温度表示体からなるため,高温であること
を視覚的に表示することができる。また,トッププレー
トのどの部分が加熱されているかを一目で確認すること
ができる。また,トッププレート上から鍋などの容器を
はずした後も,温度が高い部分は変色したまま保たれ,
誤って触れることを抑制できる。
であってもよい。この場合にも,ヒーターのON/OF
Fを視覚的に認識することができ,安全センサとして機
能する。上記ヒーターパネルとしては,たとえば,カー
ボンヒーター,電気ヒーター,遠赤外線ヒーターのヒー
ターパネルなどがある。また,上記温度表示体は,温度
変化により即時に変色するため,温度センサ,警告セン
サ,安全センサにも用いることができる。
用いて説明する。本例の温度表示体1は,図1に示すご
とく,被加熱体3と,その表面に設けられた熱可逆性変
色膜2とからなる。熱可逆性変色膜2は,温度を上昇さ
せると黄色から橙色に変色し,温度を下降させると橙色
から黄色に変色する性質をもつ。
合剤とを含む半導体コロイド含有ガラスからなる。この
半導体コロイド含有ガラスは非線形光学材料である。無
機顔料としてはカドミ黄(CdS)を用い,無機系結合
剤としてはガラスフラックスを用いる。被加熱体3は,
板状の低膨張性結晶化ガラスである。
は,カドミ黄顔料50重量%と,ガラスフラックス50
重量%とを混合して,混合材料を得る。得られた混合材
料と有機バインダー80重量%とを更に混合し,被加熱
体としての結晶化ガラスの表面に印刷または塗布する。
次いで,800℃で焼きつける。
ると,熱可逆性変色膜が,約70℃付近で黄色から橙色
に変色した。また,冷却すると,約70℃付近で橙色か
ら黄色に戻った。何回熱サイクルを繰り返しても,同じ
変色現象が生じた。色の変化をカラーセレクター(株式
会社GE企画センター発行)に従って表示すると,表1
に示すようになる。
他の黄色顔料を用いた場合にも,橙色に変色した。多く
の場合,変色を起こす温度は,100〜600℃付近で
あった。また,黄色以外の色である青,赤,ピンク,
緑,紫,茶の無機顔料を用いた場合には,黄色顔料より
も,変色は分かりにくいものであった。このことから,
熱可逆性変色無機顔料としては,黄色顔料が好ましく,
更に望ましくはカドミ黄であることがわかる。
が,黄色に見える波長範囲が非常に狭いため,加熱によ
る僅かなエネルギーギャップの変化でも色が橙方向に変
わってしまい,変色するのであろうと考えられる。黄色
以外の色では波長範囲が,黄色に比べて広いため,加熱
による僅かなエネルギーギャップ変化では変色度合いが
分かりにくいと考えられる。
とができ,耐熱性に優れた温度表示体を提供することが
できる。
図。
Claims (4)
- 【請求項1】 被加熱体と,該被加熱体の表面に設けら
れた熱可逆性変色膜とからなる温度表示体であって,該
熱可逆性変色膜は,温度により可逆的に変色する性質を
持つ無機顔料と,無機系結合剤とを含む混合材料を,上
記被加熱体に焼き付けてなることを特徴とする温度表示
体。 - 【請求項2】 請求項1において,上記熱可逆性変色膜
は,温度を上昇させると黄色から橙色に変色し,温度を
下降させると橙色から黄色に変色する性質をもつことを
特徴とする温度表示体。 - 【請求項3】 請求項2において,上記無機顔料は,バ
ナジウムスズ黄,バナジウムジルコニウム黄,プラセオ
ジム黄,クロムチタン黄,またはアンチモン黄またはカ
ドミ黄からなることを特徴とする温度表示体。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項において,
上記無機系結合剤は,ガラスフラックス,金属アルコキ
シド,またはコロイド状物質からなることを特徴とする
温度表示体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000343966A JP2002146242A (ja) | 2000-11-10 | 2000-11-10 | 温度表示体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000343966A JP2002146242A (ja) | 2000-11-10 | 2000-11-10 | 温度表示体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002146242A true JP2002146242A (ja) | 2002-05-22 |
Family
ID=18818246
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000343966A Pending JP2002146242A (ja) | 2000-11-10 | 2000-11-10 | 温度表示体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002146242A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006057909A (ja) * | 2004-07-23 | 2006-03-02 | Sharp Corp | 冷蔵庫 |
JP2006057910A (ja) * | 2004-08-20 | 2006-03-02 | Sharp Corp | 冷蔵庫 |
JP2008267010A (ja) * | 2007-04-20 | 2008-11-06 | Ohbayashi Corp | 建築物及び建築物の施工方法 |
JP2020035817A (ja) * | 2018-08-28 | 2020-03-05 | 株式会社ディスコ | テーブル |
-
2000
- 2000-11-10 JP JP2000343966A patent/JP2002146242A/ja active Pending
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CN110867397A (zh) * | 2018-08-28 | 2020-03-06 | 株式会社迪思科 | 台 |
JP7204380B2 (ja) | 2018-08-28 | 2023-01-16 | 株式会社ディスコ | テーブル |
TWI797375B (zh) * | 2018-08-28 | 2023-04-01 | 日商迪思科股份有限公司 | 吸引台 |
CN110867397B (zh) * | 2018-08-28 | 2024-03-26 | 株式会社迪思科 | 吸引台 |
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