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JP2002146242A - 温度表示体 - Google Patents

温度表示体

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Publication number
JP2002146242A
JP2002146242A JP2000343966A JP2000343966A JP2002146242A JP 2002146242 A JP2002146242 A JP 2002146242A JP 2000343966 A JP2000343966 A JP 2000343966A JP 2000343966 A JP2000343966 A JP 2000343966A JP 2002146242 A JP2002146242 A JP 2002146242A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yellow
temperature
color
heated
thermoreversible
Prior art date
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Pending
Application number
JP2000343966A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Nishibe
徹 西部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Narumi China Corp
Original Assignee
Narumi China Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Narumi China Corp filed Critical Narumi China Corp
Priority to JP2000343966A priority Critical patent/JP2002146242A/ja
Publication of JP2002146242A publication Critical patent/JP2002146242A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度を視覚的に示すことができ,耐熱性に優
れた温度表示体を提供する。 【解決手段】 被加熱体3と,その表面に設けられた熱
可逆性変色膜2とからなる温度表示体1であって,熱可
逆性変色膜2は,温度により可逆的に変色する性質を持
つ無機顔料と,無機系結合剤とを含む混合材料を被加熱
体3に焼き付けてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,家電製品などに用いられ,温度
変化により可逆的に変色する温度表示体に関する。
【0002】
【従来技術】近年,電磁調理器は,安全性のため,特に
需要が高まっている。電磁調理器のトッププレートとし
ては,様々な色調(透明,黒,白)の低膨張結晶化ガラ
スが用いられている。トッププレートは,電磁調理器を
作動させてもそれ自体が加熱されることはないが,空だ
きなどにより異常に加熱されると,トッププレート自体
が250℃以上の高温になるおそれがある。
【0003】
【解決しようとする課題】しかしながら,トッププレー
トが不透明の場合は,内部に備えられた発熱手段が見え
ず,表面温度の変化は外部から見ただけでは全くわから
ない。そのため,誤ってトッププレートに触れて,やけ
どをする可能性がある。
【0004】そこで,サーモクロミズムを利用して,温
度変化を色変化として示す材料を用いることが考えられ
る。かかる変色材料として有機顔料がある。しかし,有
機顔料は,室温から250℃付近で色調が変化するもの
が多く,100℃以上の温度で可逆性のものはほとんど
ない。このため,トッププレートが250℃以上に加熱
された場合,有機材料では耐えられない。また,有機顔
料では表面の耐摩耗性が悪く,早期の使用中に剥離して
しまう可能性があり,実用性に乏しい。
【0005】本発明はかかる従来の問題点に鑑み,温度
を視覚的に示すことができ,耐熱性に優れた温度表示体
を提供しようとするものである。
【0006】
【課題の解決手段】請求項1の発明は,被加熱体と,該
被加熱体の表面に設けられた熱可逆性変色膜とからなる
温度表示体であって,該熱可逆性変色膜は,温度により
可逆的に変色する性質を持つ無機顔料と,無機系結合剤
とを含む混合材料を,上記被加熱体に焼き付けてなるこ
とを特徴とする温度表示体である。
【0007】本発明の温度表示体においては,被加熱体
の表面に,熱可逆性変色膜を設けている。熱可逆性変色
膜は,温度により可逆的に変色するサーモクロミック現
象を起こす。熱可逆性変色膜の温度上昇部分は変色す
る。変色した部分を急冷すると,即常温に戻り,もとの
色に戻る。冷却が不十分の場合には,変色したまま維持
する。このように,熱可逆性変色膜は,熱可逆性と熱即
時反応性をあわせもつ。
【0008】このため,温度の変化を即時に視覚により
検知することができる。したがって,被加熱体が高温の
場合に,誤って触れることを防止することができる。ま
た,熱可逆性変色膜は,無機顔料と無機系結合剤とから
なるため,800℃程度の高温に耐えることができ,耐
熱性に優れている。
【0009】また,熱可逆性変色膜は,温度表示体に様
々な装飾を付すことができる。たとえば,熱可逆性変色
膜を被加熱体に部分的に形成して模様とすると,模様の
色が低温時と高温時とで変わり,色調が変化するユニー
クな模様となる。また,非変色膜と,これと同じ色の熱
可逆性変色膜とから模様を作成すると,高温時に熱可逆
性変色膜が変色して,その部分に浮き出し模様が現れ
る。
【0010】請求項2の発明のように,上記熱可逆性変
色膜は,温度を上昇させると黄色から橙色に変色し,温
度を下降させると橙色から黄色に変色する性質をもつこ
とが好ましい。かかる性質を持つ顔料の種類が多く,選
択の幅が広いからである。
【0011】請求項3の発明のように,上記無機顔料
は,バナジウムスズ黄,バナジウムジルコニウム黄,プ
ラセオジム黄,クロムチタン黄,またはアンチモン黄ま
たはカドミ黄からなることが好ましい。以下これらの組
成を例示する。 ・バナジウムスズ黄;Sn−V,Sn−Ti−V, ・バナジウムジルコニウム黄;Zr−V,Zr−Ti−
V,Zr−Y−V, ・プラセオジム黄;Zr−Si−Pr, ・クロムチタン黄;Ti−Cr−Sb,Ti−Cr−
W, ・アンチモン黄;Pb−Sb−Fe,Pb−Sb−A
l, ・カドミ黄;CdS
【0012】これらのうち,CdS,Zr−Si−P
r,Sn−Vが好ましく,特にCdSが望ましい。色変
化が顕著に現れるからである。
【0013】上記無機系結合剤は,焼きつけにより溶融
して無機顔料同士をつなぎ合わせ,被加熱体にこれらを
接着させる役目を担う。請求項4の発明のように,上記
無機系結合剤は,ガラスフラックス,金属アルコキシ
ド,またはコロイド状物質からなることが好ましい。こ
れにより,有機系のものと比べて耐熱性が向上する。
【0014】上記ガラスフラックスとしては,一般的に
絵付けに用いられるものを用いることができ,たとえ
ば,ソーダ石灰ガラス系(Si−Na−Ca−Mg),
鉛アルカリ珪酸塩ガラス系(Si−Pb−Na−K),
ホウ珪酸塩ガラス系(Si−Al−Na−K−B),鉛
ホウ珪酸塩ガラス系(Si−Pb−B−Al)などを用
いることができる。これらの組成以外にも少量成分とし
て他の元素を含むこともある。
【0015】上記金属アルコキシドは,一般式R
(OR)nで示される。式中,R,Rは,たとえ
ば,炭化水素基である。炭化水素基としては,たとえ
ば,メチル基,エチル基,イソプロピル基,ブチル基な
どがある。Mは金属であり,たとえば,Si,Al,Z
r,Tiなどがある。金属アルコキシドの具体例として
は,たとえば,Si(OCH),Si(OC
),CHSi(OC),Al(OC
),Al(OC ),Zr(OC),Ti
(OC),Ti(OC)などがある。上記
コロイド状物質としては,コロイド状シリカ,コロイド
状アルミナ,コロイド状チタニア,コロイド状ジルコニ
アなどを用いることができる。
【0016】被加熱体は,加熱される物体であるため,
耐熱性及び耐火性を有することが好ましい。かかる被加
熱体としては,たとえば,結晶化ガラス,ホーロー,金
属,陶磁器製板,耐熱レンガ,石英ガラスなどがある。
【0017】上記温度表示体は,電気調理器または電磁
調理器のトッププレートであることが好ましい。これら
のトッププレートの上には,鍋,フライパンなどの容器
が置かれ,加熱されるため,高温に晒される。トッププ
レートは上記温度表示体からなるため,高温であること
を視覚的に表示することができる。また,トッププレー
トのどの部分が加熱されているかを一目で確認すること
ができる。また,トッププレート上から鍋などの容器を
はずした後も,温度が高い部分は変色したまま保たれ,
誤って触れることを抑制できる。
【0018】また,上記温度表示体は,ヒーターパネル
であってもよい。この場合にも,ヒーターのON/OF
Fを視覚的に認識することができ,安全センサとして機
能する。上記ヒーターパネルとしては,たとえば,カー
ボンヒーター,電気ヒーター,遠赤外線ヒーターのヒー
ターパネルなどがある。また,上記温度表示体は,温度
変化により即時に変色するため,温度センサ,警告セン
サ,安全センサにも用いることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本発明の実施形態例に係る温度表示体について,図1を
用いて説明する。本例の温度表示体1は,図1に示すご
とく,被加熱体3と,その表面に設けられた熱可逆性変
色膜2とからなる。熱可逆性変色膜2は,温度を上昇さ
せると黄色から橙色に変色し,温度を下降させると橙色
から黄色に変色する性質をもつ。
【0020】熱可逆性変色膜2は,無機顔料と無機系結
合剤とを含む半導体コロイド含有ガラスからなる。この
半導体コロイド含有ガラスは非線形光学材料である。無
機顔料としてはカドミ黄(CdS)を用い,無機系結合
剤としてはガラスフラックスを用いる。被加熱体3は,
板状の低膨張性結晶化ガラスである。
【0021】本例の温度表示体を製造するにあたって
は,カドミ黄顔料50重量%と,ガラスフラックス50
重量%とを混合して,混合材料を得る。得られた混合材
料と有機バインダー80重量%とを更に混合し,被加熱
体としての結晶化ガラスの表面に印刷または塗布する。
次いで,800℃で焼きつける。
【0022】上記温度表示体を電気調理器により加熱す
ると,熱可逆性変色膜が,約70℃付近で黄色から橙色
に変色した。また,冷却すると,約70℃付近で橙色か
ら黄色に戻った。何回熱サイクルを繰り返しても,同じ
変色現象が生じた。色の変化をカラーセレクター(株式
会社GE企画センター発行)に従って表示すると,表1
に示すようになる。
【0023】
【表1】
【0024】無機顔料として,上記カドミ黄に代えて,
他の黄色顔料を用いた場合にも,橙色に変色した。多く
の場合,変色を起こす温度は,100〜600℃付近で
あった。また,黄色以外の色である青,赤,ピンク,
緑,紫,茶の無機顔料を用いた場合には,黄色顔料より
も,変色は分かりにくいものであった。このことから,
熱可逆性変色無機顔料としては,黄色顔料が好ましく,
更に望ましくはカドミ黄であることがわかる。
【0025】黄色変色のメカニズムは,明らかではない
が,黄色に見える波長範囲が非常に狭いため,加熱によ
る僅かなエネルギーギャップの変化でも色が橙方向に変
わってしまい,変色するのであろうと考えられる。黄色
以外の色では波長範囲が,黄色に比べて広いため,加熱
による僅かなエネルギーギャップ変化では変色度合いが
分かりにくいと考えられる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば,温度を視覚的に示すこ
とができ,耐熱性に優れた温度表示体を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における温度表示体の断面説明
図。
【符号の説明】
1...温度表示体, 2...熱可逆性変色膜, 3...被加熱体,

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加熱体と,該被加熱体の表面に設けら
    れた熱可逆性変色膜とからなる温度表示体であって,該
    熱可逆性変色膜は,温度により可逆的に変色する性質を
    持つ無機顔料と,無機系結合剤とを含む混合材料を,上
    記被加熱体に焼き付けてなることを特徴とする温度表示
    体。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記熱可逆性変色膜
    は,温度を上昇させると黄色から橙色に変色し,温度を
    下降させると橙色から黄色に変色する性質をもつことを
    特徴とする温度表示体。
  3. 【請求項3】 請求項2において,上記無機顔料は,バ
    ナジウムスズ黄,バナジウムジルコニウム黄,プラセオ
    ジム黄,クロムチタン黄,またはアンチモン黄またはカ
    ドミ黄からなることを特徴とする温度表示体。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項において,
    上記無機系結合剤は,ガラスフラックス,金属アルコキ
    シド,またはコロイド状物質からなることを特徴とする
    温度表示体。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020035817A (ja) * 2018-08-28 2020-03-05 株式会社ディスコ テーブル

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