JP2002017353A - 変性ldlの定量方法 - Google Patents
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Abstract
患者の体液中に存在する酸化LDL等の変性LDLを、
インタクトな状態で簡便かつ高感度で検出及び定量でき
臨床上で汎用可能なアッセイ方法、並びに該アッセイ方
法の構成要素としてだけでなく動脈硬化症や高脂血症等
の疾患及び治療に有用な融合ポリペプチドを提供する。 【解決手段】 酸化LDL受容体の細胞外領域と免疫グ
ロブリンの重鎖の定常領域の一部からなる融合ポリペプ
チドを用いた免疫学的アッセイ法を用いることにより、
動脈硬化症や高脂血症等の疾患に罹患した患者の体液中
に存在する酸化LDL等の変性LDLを、簡便かつ高感
度で定量できる。また該融合ポリペプチドは、動脈硬化
症や高脂血症等の疾患の予防及び治療のための医薬品の
有効成分としても極めて有用である。
Description
DL受容体の細胞外領域と哺乳動物の免疫グロブリン
(Ig)の重鎖の一部とからなる融合ポリペプチド、該
融合ポリペプチドをコードするDNA、該DNAを含む
ベクター、該ベクターで形質転換された形質転換細胞、
該融合ポリペプチドを固定化してなる融合ポリペプチド
固定化不溶性担体、酸化LDLの検出、定量、分離また
は精製に用いられるキット、酸化LDLを検出、定量、
分離または精製する方法、該融合ポリペプチドを含んで
なる医薬組成物に関する。
態のコレステロール(遊離型、長鎖脂肪酸型、及びエス
テル型)は、主に肝臓での生合成に由来する。肝臓で生
合成された遊離型コレステロールは、超低密度リポ蛋白
(VLDL)に取り込まれ、血中でリポ蛋白リパーゼ
(LPL)及び肝性トリグリセリドリパーゼ(HTG
L)の作用により、中間密度リポ蛋白(IDL)を経た
後、低密度リポ蛋白(LDL;Low-Density Lipoprotei
n)へと代謝される。このLDLは、LDL受容体を介
して末梢細胞へと取り込まれることにより、生体の細胞
膜の構成において重要な役割を果たしている。
胞などの細胞による作用、種々の化学的・物理的な要
因、あるいは熱などの種々の要因により酸化変性を受け
ると、酸化LDL(Oxidized LDL)と呼ばれる変性LD
Lが血中に生ずることとなる。血流中には十分量の抗酸
化物質があるため、もともと血流中には酸化LDLが生
じにくくはあるが、例え生じた場合であっても、それら
のほとんどは肝臓で代謝される。
皮細胞やマクロファージなどの細胞依存性化学変性並び
にFe3+などの作用による細胞非依存性化学変性とによ
り酸化LDLが生ずるが、血流中での生成の場合と異な
り、血管内皮下及び血管壁で生じた酸化LDLは、マク
ロファージの細胞内に蓄積されることとなる。酸化LD
Lのマクロファージ細胞内への蓄積は、そのようにして
生成した酸化LDLが、種々の変性LDL(酸化LD
L、アセチルLDL、サクシニルLDL、マロンジアル
デヒドLDL)に対する受容体であるマクロファージの
細胞表面のスカベンジャー受容体を介して細胞内に取り
込まれることによるものである(Nature, Vol.343, p.5
31-535, 1990;Nature, Vol.343, p.570-572, 1990;Pr
oc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol.87, p.9133-9137, 199
0;Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol.87, p.8810-881
4, 1990;Curr. Opin. Lipodol., Vol.2, p.295-300, 1
991;及びJ. Clin. Invest., Vol.90, p.1450-1457, 19
92)。
は、LDL受容体と異なり、細胞内のコレステロールの
量に依存した受容体のダウンレギュレーションを受けな
い。従って、血管内皮下や血管壁に潜り込んだマクロフ
ァ−ジは、多量の変性LDLを取込むことにより細胞内
に多量のコレステロールを蓄積し、泡沫細胞化すること
となる(「分子動脈硬化学」、第4章「炎症細胞 1.
スカベンジャー受容体」、第249-258頁、1995年、メデ
ィカルレビュー社発行)。
んだマクロファ−ジは、血流中、血管内皮下あるいは血
管壁などの種々部位で生じた酸化LDLの生成シグナル
に応答して、血流中から移入してきたマクロファージに
由来する。即ち、酸化LDLが、血流中のマクロファー
ジや単球に対して走化性を示し、血管内皮細胞上に単球
やマクロファージを集結させる性質、集結した単球やマ
クロファージの血管内皮下への潜り込み並びに血管壁へ
引き込みを誘導する性質、引き込まれた単球のマクロフ
ァージへ分化を誘導する性質を誘導、さらに分化を完了
したマクロファージの遊走を抑制する性質を有すること
によるものである。
への集結には、最近、本発明者らにより同定された血管
内皮細胞上に発現している酸化LDL受容体(Oxidized
-LDLReceptor、Ox-LDL ReseptorまたはLOX−1と称
される。Nature, Vol.386, p.73-77, 1997、及び脂質生
化学研究, Vol.39, p.83-84, 1997)が深く関与し てい
ることが明らかにされつつある。これまでの研究から、
血流中の酸化LDLが、酸化LDL受容体を介して血管
内皮細胞に取り込まれると、細胞内での一酸化窒素(N
O)の産生が阻害され、この結果、血管内皮細胞の表面
に細胞接着分子の発現が誘導されることが実験的に証明
されている。このことから、細胞接着分子が発現する結
果、マクロファージや単球が、血管内皮細胞上にトラッ
プされ、トラップされたマクロファージや単球が、血管
内皮下及び血管壁に潜り込むものと考えられている。そ
うして、血管内皮下及び血管壁に潜り込んだマクロファ
ージは、上述したようにマクロファージスカベンジャー
受容体を介した酸化LDLの取込みにより泡沫細胞化す
るものと考えられている。
化は、動脈硬化症の主な原因であることから、動脈硬化
症の発症の引金は、上述した単球やマクロファージの血
管内皮細胞への集結であると考えられている。この単球
やマクロファージの血管内皮細胞への集結に深く関与す
る酸化LDL受容体は、多くの研究者が長年の間求め続
けた結果、本発明者らが1997年に初めて同定に成功
し、脚光を浴びているものである。酸化LDL受容体に
ついては、上述した性状及び機能以外の詳細な研究は、
目下、精力的に進められているところであり、酸化LD
L受容体についての報告はほとんどなく、全く新規な技
術分野である。
予防及び治療において医学的に重要な酸化LDL受容体
に関する研究開発の遂行においては、血液等の体液中に
含まれる酸化LDLをはじめ、様々なリガンドと酸化L
DL受容体との相互作用を究明することができるアッセ
イ系が必要であるが、未だ全く提供されていない。酸化
LDL受容体のような細胞膜貫通蛋白のためのアッセイ
系を構築する場合には、例えば、その細胞外領域ポリペ
プチドを可溶性蛋白として製造する必要がある。昨今の
遺伝子工学技術を用いることにより、細胞外領域ポリペ
プチドのみを組換え可溶性蛋白として製造することも可
能であるが、該組換え蛋白の精製及び該組換え蛋白を用
いたアッセイ(検出、定量)における利便性及び汎用性
を考慮すると、該細胞外領域を他の蛋白(例えば、免疫
グロブリンのFcといった免疫グロブリンの一部)との
可溶性融合ポリペプチドとして製造することが好ましい
(特開平5-247094号公報、特表平3-502283号公報、及び
特開平6-160395号公報など)。
ポリペプチドは、アッセイ系の構成要素として有用なだ
けでなく、酸化LDL等の変性LDLの分離及び精製に
おいても使用可能であり、またそれ自体が医薬品の有効
成分となり得る。しかしながら、酸化LDL受容体につ
いては、そのような種々の有用性を有する融合ポリペプ
チドは、何ら提供されていない。
カニズムは未だ完全に解明されておらず、また動脈硬化
症の有効な予防薬及び治療薬も未だ提供されていない。
上述のとおり、酸化LDL受容体は、動脈硬化症等の原
因となる血管壁でのマクロファージの泡沫化進行過程に
おける初期の生体反応である単球やマクロファージの血
管内皮細胞への集結を誘導する引金となる血中酸化LD
Lの取込みを担うことから、酸化LDL受容体の機能、
並びに血中に含まれる酸化LDLをはじめとした様々な
リガンドと酸化LDL受容体との相互作用を解明するこ
とは、動脈硬化症や高脂血症等の疾患の予防及び治療に
有用な薬剤開発において極めて重要な意義を有する。
るために必須である酸化LDL受容体の可溶性融合ポリ
ペプチド(可溶性酸化LDL受容体融合ポリペプチド)
を世界に先駆けて初めて提供するものである。当該可溶
性酸化LDL受容体融合ポリペプチドは、同目的達成の
ために必須な、哺乳動物(例えば、健常人及び患者等)
の体液中(例えば、血中)の酸化LDL等のリガンドの
アッセイ(検出、定量、分離、及び精製など)の構成要
素として有用なだけでなく、それ自体が動脈硬化症や高
脂血症等の疾患の予防及び治療のための医薬品の有効成
分として有用である。より詳細には、動脈硬化症や高脂
血症等の疾患に罹患した患者の体液中に存在する酸化L
DL等の変性LDLを、インタクト(intact)な状態で
簡便かつ高感度で検出及び定量でき、臨床上で汎用可能
な検出及び定量方法及び検出方法、並びに該方法に用い
られるキットを提供するものである。
症等の疾患の予防及び治療において医学的に重要な酸化
LDL受容体に関する研究開発の遂行において用いるた
めの可溶性酸化LDL受容体に関して鋭意研究した結
果、遺伝子工学技術を用いて、酸化LDL受容体の細胞
外領域を免疫グロブリンの一部(例えば、Fc領域)と
の融合ポリペプチドとして製造することにより、酸化L
DL受容体を可溶性融合蛋白として得ることに成功し、
本発明を完成するに到った。該融合ポリペプチドを、フ
ァクターXa等のプロテアーゼにより処理することによ
り酸化LDL受容体の細胞外領域のみを可溶性ポリペプ
チドとして製造することもできる。
チドは、哺乳動物(例えば、健常人及び患者等)の体液
中(例えば、血中)の酸化LDL等のリガンドのアッセ
イ(検出、定量)及び該リガンドの分離及び精製におけ
る構成要素としてだけでなく、動脈硬化症や高脂血症等
の疾患の予防及び治療のための医薬品の有効成分として
極めて有用である。また、前記可溶性酸化LDL受容体
を、IgG等の免疫グロリンの定常領域の一部(例え
ば、Fc)との融合ポリペプチドとして製造することに
より、該融合ポリペプチドを、該免疫グロブリン断片に
特異的に結合するというプロテインAの性質を用いたア
フィニティーカラムクロマトグラフィーにより容易に精
製することが可能である。さらに、種々の免疫グロブリ
ンのFcに対する種々の抗体が提供されていることか
ら、該Fcに対する抗体を用いて、該融合ポリペプチド
のイムノアッセイを簡便に行うことができる。
に記載されるとおりの発明である。 (1)哺乳動物の酸化LDL受容体の細胞外領域と哺乳
動物の免疫グロブリン(Ig)の重鎖の一部とからなる
融合ポリペプチド。 (2)哺乳動物の免疫グロブリンが、ヒトの免疫グロブ
リンであることを特徴とする前記(1)に記載の融合ポ
リペプチド。 (3)免疫グロブリンが、IgGであることを特徴とす
る前記(1)または前記(2)に記載の融合ポリペプチ
ド。 (4)免疫グロブリンの重鎖の一部が、免疫グロブリン
の重鎖の定常領域または定常領域の一部であることを特
徴とする前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の融合
ポリペプチド。 (5)定常領域の一部が、IgG、IgAまたはIgD
のヒンジ領域、C2ドメイン及びC3ドメインからなる
ことを特徴とする前記(4)に記載の融合ポリペプチ
ド。 (6)定常領域の一部が、IgMまたはIgEのC2ド
メイン、C3ドメイン及びC4ドメインからなることを
特徴とする前記(4)に記載の融合ポリペプチド。 (7)哺乳動物の免疫グロブリンの重鎖の一部が、ヒト
のIgGのヒンジ領域、C2ドメイン及びC3ドメイン
からなることを特徴とする前記(1)に記載の融合ポリ
ペプチド。 (8)哺乳動物の酸化LDL受容体が、ヒトの酸化LD
L受容体であることを特徴とする前記(1)乃至(7)
のいずれかに記載の融合ポリペプチド。 (9)ヒトの酸化LDL受容体が、配列番号1に記載の
アミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列
を有するポリペプチドであることを特徴とする前記
(8)に記載の融合ポリペプチド。 (10)哺乳動物の酸化LDL受容体が、ウシの酸化L
DL受容体であることを特徴とする前記(1)乃至
(7)のいずれかに記載の融合ポリペプチド。 (11)ウシの酸化LDL受容体が、配列番号2に記載
のアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配
列を有するポリペプチドであることを特徴とする前記
(10)に記載の融合ポリペプチド。 (12)配列番号3に記載のアミノ酸配列と同一または
実質的に同一のアミノ酸配列を有する融合ポリペプチ
ド。 (13)前記(1)乃至(12)のいずれかに記載の融
合ポリペプチドをコードするDNA。 (14)配列番号4または配列番号10のいずれかに記
載の塩基配列を有するDNA。 (15)前記(13)または(14)に記載のDNAを
含むことを特徴とするベクター。 (16)前記(15)に記載のベクターで形質転換され
ていることを特徴とする形質転換細胞。 (17)不溶性担体に前記(1)乃至(12)のいずれ
かに記載の融合ポリペプチドが固定化されていることを
特徴とする融合ポリペプチド固定化不溶性担体。 (18)不溶性担体が、プレート、試験管、チューブ、
ビーズ、ボール、フィルター及びメンブレンからなる群
から選ばれる不溶性担体であることを特徴とする前記
(17)に記載の融合ポリペプチド固定化不溶性担体。 (19)不溶性担体が、フィルター若しくはメンブレ
ン、またはアフィニティーカラムクロマトグラフィーに
用いられる不溶性担体であることを特徴とする前記(1
7)に記載の融合ポリペプチド固定化不溶性担体。 (20)前記(17)若しくは前記(18)に記載の融
合ポリペプチド固定化不溶性担体、または前記(1)乃
至(12)のいずれかに記載の融合ポリペプチドを含ん
でなることを特徴とし、酸化LDLの検出または定量に
用いられるキット。 (21)前記(17)若しくは前記(18)に記載の融
合ポリペプチド固定化不溶性担体、または前記(1)乃
至(12)のいずれかに記載の融合ポリペプチドを用い
ることを特徴とするイムノアッセイにより酸化LDLを
検出または定量する方法。 (22)少なくとも下記(a)及び(b)の工程を含む
イムノアッセイにより酸化LDLを検出または定量する
前記(21)に記載の方法。 (a)前記(17)または前記(18)に記載の融合ポ
リペプチド固定化不溶性担体に、試料を反応せしめる工
程。 (b)該融合ポリペプチド固定化不溶性担体と該試料中
に含まれる酸化LDLとの結合により形成される複合体
に、単独でまたは他の物質と反応することにより検出可
能なシグナルをもたらすことができる標識物質で標識さ
れた抗体であって、酸化LDLまたはアポリポプロテイ
ンBに反応性を有する抗体を反応せしめる工程。 (23)少なくとも下記(a)及び(b)の工程を含む
イムノアッセイにより酸化LDLを検出または定量する
前記(21)に記載の方法。 (a)単独でまたは他の物質と反応することにより検出
可能なシグナルをもたらすことができる標識物質で標識
された抗体であって、酸化LDLまたはアポリポプロテ
インBに反応性を有する抗体と、試料を反応せしめる工
程。 (b)該抗体と該試料中に含まれる酸化LDLとの結合
により形成される複合体と、前記(17)または(1
8)に記載の融合ポリペプチド固定化不溶性担体を反応
せしめる工程。 (24)少なくとも下記(a)の工程を含むイムノアッ
セイにより酸化LDLを検出または定量する前記(2
1)に記載の方法。 (a)前記(17)または(18)に記載の融合ポリペ
プチド固定化不溶性担体、単独でまたは他の物質と反応
することにより検出可能なシグナルをもたらすことがで
きる標識物質で標識された抗体であって、酸化LDLま
たはアポリポプロテインBに反応性を有する抗体、及び
試料を含む混合物を反応せしめる工程。 (25)少なくとも下記(a)の工程を含むイムノアッ
セイにより酸化LDLを検出または定量する前記(2
1)に記載の方法。 (a)前記(17)または(18)に記載の融合ポリペ
プチド固定化不溶性担体に、試料、並びに単独でまたは
他の物質と反応することにより検出可能なシグナルをも
たらすことができる標識物質で標識された酸化LDLの
標準物質を反応せしめる工程。 (26)前記(17)または(19)に記載の融合ポリ
ペプチド固定化不溶性担体を含んでなることを特徴と
し、酸化LDLの分離または精製に用いられるキット。 (27)前記(17)または(19)に記載の融合ポリ
ペプチド固定化不溶性担体を用いたアフィニティークロ
マトグラフィーを用いることを特徴とする酸化LDLを
分離または精製する方法。 (28)アフィニティクロマトグラフィーがアフィニテ
ィーカラムクロマトグラフィーである前記(27)に記
載の酸化LDLの精製方法。 (29)配列番号1に記載のアミノ酸配列を有するヒト
の酸化LDL受容体の細胞外領域とヒトの免疫グロブリ
ンの重鎖の一部とからなる融合ポリペプチド、及び薬学
的に許容されうる担体とを含んでなる医薬組成物。 (30)免疫グロブリンの重鎖の一部が、免疫グロブリ
ンの重鎖の定常領域または定常領域の一部であることを
特徴とする前記(29)に記載の医薬組成物。 (31)医薬組成物が、動脈硬化症または高脂血症の予
防または治療のために用いられるものであることを特徴
とする前記(29)または(30)に記載の医薬組成
物。
及びDNA、本発明で用いられる抗体の一般的製造方
法、並びに本発明で用いる語句の意味を明らかにするこ
とにより、本発明を詳細に説明する。本発明における
「哺乳動物」とは、ヒト、ウシ、ヤギ、ウサギ、マウ
ス、ラット、ハムスター、及びモルモット等を意味し、
好ましくは、ヒト、ウシ、ラット、マウスまたはハムス
ターであり、特に好ましくは、ヒトまたはウシである。
本発明における「酸化LDL受容体」とは、前記「哺乳
動物」に由来する酸化LDL受容体であって、配列番号
5若しくは配列番号6に記載される塩基配列を有するD
NAまたは該いずれかのDNAにストリンジェントな条
件下でハイブリダイズするDNAによりコードされるア
ミノ酸配列を有し、かつ酸化LDL等の変性LDLと結
合するか、または該変性LDLの細胞内への取り込みに
おいて作用する受容体を意味する。好ましくは、ヒトま
たはウシの酸化LDL受容体であって、具体的には、配
列番号1に記載されるアミノ酸配列と同一若しくは実質
的に同一のアミノ酸配列有するヒト由来ポリペプチド
(ヒト酸化LDL受容体)、または配列番号2に記載さ
れるアミノ酸配列と同一若しくは実質的に同一のアミノ
酸配列を有するウシ由来ポリペプチド(ウシ酸化LDL
受容体)である。さらに好ましくは、配列番号1に記載
されるアミノ酸配列を有するヒト由来ポリペプチド(ヒ
ト酸化LDL受容体)または配列番号2に記載のアミノ
酸配列を有するウシ由来ポリペプチド(ウシ酸化LDL
受容体)である。特に、これら2つの酸化LDL受容体
は、Nature(Vol.386, p.73-77, 1997)、脂質生化学研
究(Vol.39, p.83-84, 1997)及び特開平9-98787号公報
に報告されるとおりの受容体であり、Oxidized-LDL Rec
eptor、Ox-LDL ReseptorまたはLOX−1とも称され
る。
ては、例えば、次のような条件を挙げることができる。
例えば、50塩基以上のプローブを用い、0.9%NaCl下
でハイブリダイゼーションを行う場合には、50%の解離
を生ずる温度(Tm)の目安を下記計算式から求め、ハ
イブリダイゼーションの温度を下記計算式のように設定
することができる。 Tm=82.3℃+0.41×(G+C)%−500/n−0.61×(フ
ォルムアミド)% (nはプローブの塩基数を示す。) 温度=Tm−25℃ また、100塩基以上のプローブ(G+C=40〜50%の場合)を
用いる場合には、Tmが下記(1)及び(2)のように
変化することを目安する。 (1)1%ミスマッチ毎に、Tmが約1℃下がる。 (2)フォルムアミド1%毎に、Tmが0.6〜0.7℃下が
る。従って、完全相補鎖の組み合わせの場合の温度条件
は下記のようにすることができる。 (A)65〜75℃(フォルムアミド無添加) (B)35〜45℃(50%フォルムアミド存在下) また、不完全相補鎖の組み合わせの場合の温度条件は下
記のようにすることができる。 (A)45〜55℃(フォルムアミド無添加) (B)35〜42℃(30%フォルムアミド存在下) また、23塩基以下のプローブを用いる場合の温度条件
は、37℃とすることもできるし、また下記計算式を目
安とすることもできる。 温度=2℃×(A+Tの数)+4℃×(C+Gの数)−5℃ ここで「実質的に同一のアミノ酸配列を有する」とは、
配列表配列番号1、2または3に示されるアミノ酸配列
を含むポリペプチドと実質的に同等の生物学的性質を有
する限り、該アミノ酸配列中の複数個のアミノ酸、好ま
しくは1乃至10個のアミノ酸、特に好ましくは1乃至
5個のアミノ酸が置換、欠失及び/または修飾されてい
るアミノ酸配列を有するポリペプチド、並びに該アミノ
酸配列に、複数個のアミノ酸、好ましくは1乃至10個
のアミノ酸、特に好ましくは1乃至5個のアミノ酸が付
加されたアミノ酸配列を有するポリペプチドも本願発明
の範囲に包含されることを意味する。
のとおり定義された「酸化LDL受容体」の細胞外領域
を意味する。ここで「細胞外領域」とは、以下のような
意味を有するものである。即ち、前記のような酸化LD
L受容体(Oxidized-LDL Receptor、Ox-LDL Reseptorま
たはLOX−1)に限らず、ほとんどの全ての受容体あ
るいは細胞膜表面分子は、細胞膜貫性通蛋白に属し、膜
の脂質二重層を1回または数回貫通する疎水性ペプチド
領域により膜と連結し、全体として細胞外領域(extrace
llular region)、膜貫通領域(transmembrane region)及
び細胞質領域(cytoplasmic region)の3つの主領域から
構成される構造をとっている。さらにそのような膜貫通
性タンパクは、モノマ−(monomer)として、または、同
一のアミノ酸配列を有するもう1本の鎖あるいは異なる
アミノ酸配列を有する鎖とともにそれぞれホモダイマ−
(homodimer)、ヘテロダイマ−(heterodimer)あるいはオ
リゴマ−(origomer)を形成して存在する。
とは、前述のような膜貫通性蛋白の全体構造のうち、該
膜タンパクが連結している膜の外界側に存在する部分構
造(部分領域)の全部または一部を意味し、換言すれ
ば、膜内に取り込まれている領域(膜貫通領域)及び該
膜内の領域に引き続いて細胞質内に存在する領域(細胞
内領域)以外の領域の全部または一部を意味する。具体
的には、本発明における酸化LDLの1つであるウシL
OX−1の細胞外領域とは、配列番号2に記載されるア
ミノ酸配列のアミノ酸番号1乃至56迄の領域を除いた
領域の一部または全部を意味し、例えば、アミノ酸番号
57乃至65のいずれかから引き続くアミノ酸番号27
0迄の領域の全部または一部を意味する。該領域は所望
応じそのN末端及び/またはC末端に1乃至5のアミノ
酸が付加されていてもよい。ヒトLOX−1の細胞外領
域とは、配列番号1に記載されるアミノ酸配列のアミノ
酸番号1乃至59迄の領域を除いた領域の一部または全
部を意味し、例えば、アミノ酸番号60乃至69のいず
れかから引き続くアミノ酸番号273迄の領域の全部ま
たは一部を意味する。該領域は所望応じそのN末端及び
/またはC末端に1乃至5のアミノ酸が付加されていて
もよい。
ン(Ig)の重鎖の一部」とは、前述のような哺乳動物
に由来する免疫グロブリンの重鎖(Heavy Chain,H
鎖)の一部を意味し、特に好ましくはヒト由来の免疫グ
ロブリンを意味する。該免疫グロブリンは、どのような
クラス及びサブクラスに属する免疫グロブリンであって
もよく、具体的には、IgG(IgG1、IgG2、I
gG3及びIgG4)、IgM、IgA(IgA1及び
IgA2)、IgD及びIgEを挙げることができる。
好ましくは、IgG(IgG1、IgG2、IgG3若
しくはIgG4)またはIgMである。本発明における
特に好ましい例としては、ヒト由来のIgG(IgG
1、IgG2、IgG3若しくはIgG4)に属する免
疫グロブリンである。
ロブリンは、2つの相同な軽鎖(Light Chain,L鎖)
と2つの相同な重鎖(Heavy Chain,H鎖)の4つの鎖
が、ジスルフィド結合(S−S結合)で結合したY字形
の構造単位を有する。軽鎖は、軽鎖可変領域(VL)及
び軽鎖定常領域(CL)から構成される。重鎖は、重鎖
可変領域(VH)と重鎖定常領域(CH)から構成され
る。
M、IgA、IgD及びIgE)並びにサブクラス(I
gG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1及び
IgA2)毎に各々固有のアミノ酸配列を有するいくつ
かのドメインから構成される。IgG(IgG1、Ig
G2、IgG3及びIgG4)の重鎖は、N末端から順
に、VH、CH1ドメイン、ヒンジ領域、CH2ドメイン
及びCH3ドメインから構成される。同様にIgG1の
重鎖は、N末端から順に、VH、Cγ11ドメイン、ヒン
ジ領域、Cγ12ドメイン及びCγ13ドメインから構成
される。IgG2の重鎖は、N末端から順に、VH、C
γ21ドメイン、ヒンジ領域、Cγ22ドメイン及びCγ
23ドメインから構成される。IgG3の重鎖は、N末
端から順に、VH、Cγ 31ドメイン、ヒンジ領域、Cγ
32ドメイン及びCγ33ドメインから構成される。Ig
G4の重鎖は、N末端から順に、VH、Cγ41ドメイ
ン、ヒンジ領域、Cγ42ドメイン及びCγ43ドメイン
から構成される。
Cα1ドメイン、ヒンジ領域、Cα2ドメイン及びCα
3ドメインから構成される。同様にIgA1の重鎖は、
N末端から順に、VH、Cα11ドメイン、ヒンジ領域、
Cα12ドメイン及びCα13ドメインから構成される。
IgA2の重鎖は、N末端から順に、VH、Cα21ドメ
イン、ヒンジ領域、Cα22ドメイン及びCα23ドメイ
ンから構成される。IgDの重鎖は、N末端から順に、
VH、Cδ1ドメイン、ヒンジ領域、Cδ2ドメイン及
びCδ3ドメインから構成される。IgMの重鎖は、N
末端から順に、VH、Cμ1ドメイン、Cμ2ドメイ
ン、Cμ3ドメイン及びCμ4ドメインから構成され、
IgG、IgA及びIgDに見られるようなヒンジ領域
を有しない。IgEの重鎖は、N末端から順に、VH、
Cε1ドメイン、Cε2ドメイン、Cε3ドメイン及び
Cε4ドメインから構成され、IgG、IgA及びIg
Dに見られるようなヒンジ領域を有しない。
Gをパパインで処理すると、2つの重鎖を連結させてい
るヒンジ領域中に存在するジスルフィド結合のややN末
端側で切断されて、VH及びCH1からなる重鎖断片と1
つの軽鎖がジスルフィド結合で連結した2つの相同なF
ab、並びにヒンジ領域、CH2ドメイン及びCH3ドメ
インからなる2つの相同な重鎖断片がジスルフィド結合
で連結した1つのFcを生ずる(以上、「免疫学イラス
トレイテッド」、原書第2版、第65〜75頁、1992
年、南江堂発行、及び「最新医科学の焦点「免疫系の認
識機構」」、第4〜7頁、1991年、南江堂発行など参
照)。
重鎖の一部」とは、上述のような構造的特徴を有する免
疫グロブリンの重鎖の一部を意味し、好ましくは、重鎖
の定常領域またはその一部であり、特に好ましくはC1
ドメインを欠く定常領域またはFc領域である。具体的
には、IgG、IgAまたはIgDの場合には、各々の
ヒンジ領域、C2ドメイン及びC3ドメインからなる領
域が挙げられ、IgMまたはIgEの場合には、各々の
C2ドメイン、C3ドメイン及びC4ドメインからなる
領域が挙げられる。とりわけ好ましい例としては、ヒト
由来のIgG1のFc領域を挙げることができる。
の定義されるとおりの「哺乳動物の酸化LDL受容体の
細胞外領域」と「哺乳動物の免疫グロブリン(Ig)の
重鎖の一部」との融合ポリペプチドである。好ましくは
該酸化LDL受容体の細胞外領域とヒト免疫グロブリン
の重鎖の定常領域またはその一部との融合ポリペプチド
であり、さらに好ましくは該酸化LDL受容体の細胞外
領域とヒトIgGの重鎖の定常領域の一部との融合ポリ
ペプチドであり、特に好ましくは該酸化LDL受容体の
細胞外領域とヒトIgGの重鎖のヒンジ領域、CH2ド
メイン及びCH3ドメインからなる領域(Fc)との融
合ポリペプチドである。
酸化LDL受容体としては、ヒトまたはウシの酸化LD
L受容体が好ましく、特に好ましくは配列番号1に記載
されるアミノ酸配列を有するヒト酸化LDL受容体また
は配列番号2に記載されるアミノ酸配列を有するウシ酸
化LDL受容体である。ウシ酸化LDL受容体に関する
本発明の融合ポリペプチド具体的態様としては、例え
ば、配列番号3に記載されるアミノ酸配列を有する融合
ポリペプチドが挙げられる。また、配列番号3に記載の
融合ポリペプチドをコードするDNAとしては、配列番
号4または配列番号10を挙げることができる。本発明
の融合ポリペプチドまたは細胞外領域ポリペプチドは、
後述するような遺伝子組換え技術のほか、化学的合成
法、細胞培養方法等のような当該技術的分野において知
られる公知の方法あるいはその修飾方法を適宜用いるこ
とにより製造することができる。
合ポリペプチドをコードするDNAであって、本発明の
融合ポリペプチドをコードし得るいかなる塩基配列をも
包含する。好ましくは、ヒトまたはウシの酸化LDL受
容体の細胞外領域とヒトの免疫グロブリンの重鎖の定常
領域またはその一部とからなる融合ポリペプチドをコー
ドするDNAであり、さらに好ましくは、ヒトまたはウ
シの酸化LDL受容体の細胞外領域とヒトのIgG(特
にはIgG1)の定常領域の一部(特には、C H2ドメ
イン及びCH3ドメインからなる領域(Fc))とから
なる融合ポリペプチドをコードするDNAである。前記
においてヒト酸化LDL受容体の好適例としては、配列
番号1に記載のアミノ酸配列を有するポリペプチドが挙
げられ、ウシ酸化LDL受容体としては配列番号2に記
載のポリペプチドが挙げられる。
合ポリペプチドをコードするDNAの具体的な態様とし
ては、例えば、配列番号3で示されるアミノ酸配列を有
する融合ポリペプチドをコードするDNAが挙げられ、
例えば、配列番号4または配列番号10に記載の塩基配
列を有するDNAが挙げられる。本発明における融合ポ
リペプチドの一部である酸化LDL受容体の細胞外領域
をコードするDNAとしては、cDNA及びゲノミック
DNAのいずれをも用いることができる。
ある免疫グロブリンの重鎖の一部をコードするDNAと
しては、cDNAであっても良いし、また各エクソン
(例えば、CH1ドメイン、ヒンジ領域、CH2ドメイ
ン、CH3ドメイン、CH4ドメインなどをコードするD
NA)の間にイントロンを含むようなゲノミックDNA
であっても良い。本発明においては、同一のアミノ酸を
コードするコドンであればどのようなコドンから構成さ
れるDNAを含む。また、本発明のDNAは、いかなる
方法で得られるものであってもよい。例えばmRNAか
ら調製される相補DNA(cDNA)、ゲノムDNAか
ら調製されるDNA、化学合成によって得られるDN
A、RNAまたはDNAを鋳型としてPCR法で増幅さ
せて得られるDNAおよびこれらの方法を適当に組み合
わせて構築されるDNAをも全て包含するものである。
グロブリンの重鎖をコードするDNAは、常法に従っ
て、該酸化LDL受容体及び免疫グロブリンの重鎖をコ
ードするmRNAからcDNAをクローン化する方法、
ゲノムDNAを単離してスプライシング処理する方法、
該cDNA配列若しくはmRNA配列を鋳型としてPC
Rにより調製する方法、または化学合成する方法等によ
り取得することができる。本発明の融合ポリペプチドを
コードするDNAは、そのようにして調製した該酸化L
DL受容体及び免疫グロブリンの重鎖をコードする各々
のDNAを適切な制限酵素による切断(消化)し、得ら
れたDNA断片を、必要に応じてリンカーDNAあるい
はタグ(Tag)と共に、適切なDNAポリメラーゼ等
を用いて連結することにより調製することができる。
の重鎖(以下、目的蛋白という)をコードするcDNA
をmRNAからクローン化する方法としては、以下の方
法が例示される。まず、目的蛋白を発現・産生する組織
あるいは細胞から目的蛋白をコードするmRNAを調製
する。mRNAの調製は、例えばグアニジンチオシアネ
ート法(チャーグウィン(Chirgwin)ら、バイオケミス
トリー(Biochemistry)、第18巻、第5294頁、1
979年)、熱フェノール法もしくはAGPC法等の公
知の方法を用いて調製した全RNAをオリゴ(dT)セ
ルロースやポリU−セファロース等によるアフィニティ
クロマトグラフィーにかけることによって行うことがで
きる。
えば逆転写酵素を用いる等の公知の方法、例えばオカヤ
マらの方法(モレキュラーセルバイオロジー(Mol. Cel
l. Biol.)、第2巻、第161頁、1982年及び同誌
第3巻、第280頁、1983年)やホフマン(Hoffm
an)らの方法(ジーン(Gene)、第25巻、第263
頁、1983年)等によりcDNA鎖を合成し、cDN
Aの二本鎖cDNAへの変換を行う。このcDNAをプ
ラスミドベクター、ファージベクターまたはコスミドベ
クターに組み込み、大腸菌を形質転換して、あるいはイ
ンビトロパッケージング後、大腸菌に形質移入(トラン
スフェクト)することによりcDNAライブラリーを作
製する。
ては、宿主内で複製保持されるものであれば特に制限さ
れず、また用いられるファージベクターとしても宿主内
で増殖できるものであれば良い。常法的に用いられるク
ローニング用ベクターとしてpUC19、λgt10、
λgt11等が例示される。ただし、後述の免疫学的ス
クリーニングに供する場合は、宿主内で目的蛋白をコー
ドする遺伝子を発現させうるプロモーターを有したベク
ターであることが好ましい。
ては、例えばマニアティス(Maniatis)らの方法(モレ
キュラークローニング、ア・ラボラトリー・マニュアル
(Molecular Cloning, A Laboratory Manual, second e
dition)、コールドスプリングハーバーラボラトリー
(Cold Spring Harbor Laboratory)、第1.53頁、19
89年)に記載の方法などが挙げられる。また、ファー
ジベクターにcDNAを組み込む方法としては、ヒュン
(Hyunh)らの方法(DNAクローニング、プラクティ
カルアプローチ(DNA Cloning, a practical approac
h)、第1巻、第49頁、1985年)などが挙げられる。
簡便には、市販のクローニングキット(例えば、宝酒造
製等)を用いることもできる。このようにして得られる
組換えプラスミドやファージベクターは、原核細胞(例
えば、E.coli:HB101、DH5α、DH10
BまたはMC1061/P3等)等の適当な宿主に導入
する。
は、(モレキュラークローニング、ア・ラボラトリー・
マニュアル(Molecular Cloning, A Laboratory Manua
l, second edition)、コールドスプリングハーバーラ
ボラトリー(Cold Spring HarborLaboratory)、第1.74
頁、1989年)に記載の塩化カルシウム法または塩化
カルシウム/塩化ルビジウム法、エレクトロポレーショ
ン法等が挙げられる。また、ファージベクターを宿主に
導入する方法としてはファージDNAをインビトロパッ
ケージングした後、増殖させた宿主に導入する方法等が
例示される。インビトロパッケージングは、市販のイン
ビトロパッケージングキット(例えば、ストラタジーン
製、アマシャム製等)を用いることによって簡便に行う
ことができる。上記の方法によって作製されたcDNA
ライブラリーから、目的蛋白をコードするcDNAを単
離する方法は、一般的なcDNAスクリーニング法を組
み合わせることによって行うことができる。
対応すると考えられるオリゴヌクレオチドを化学合成し
たのち、これを32Pでラベルしてプローブとなし、公知
のコロニーハイブリダイゼーション法(クランシュタイ
ン(Crunstein)ら、プロシーディングスオブナショナ
ルアカデミーオブサイエンス(Proc. Natl. Acid. Sci.
USA)、第72巻、第3961頁、1975年)または
プラークハイブリダイゼーション法(Molecular Clonin
g, A Laboratory Manual, second edition , Cold Spri
ng Harbor Laboratory、第2.108 頁、1989年)によ
り、目的のcDNAを含有するクローンをスクリーニン
グする方法、PCRプライマーを作製し目的蛋白の特定
領域をPCR法により増幅し、該領域をコードするDN
A断片を有するクローンを選択する方法等が挙げられ
る。
えば、λgt11等のファージベクター)を用いて作製
したcDNAライブラリーを用いる場合には、目的蛋白
に反応性を有する抗体を用いる抗原抗体反応を利用し
て、目的のクローンを選択することができる。大量にク
ローンを処理する場合には、PCR法を利用したスクリ
ーニング法を用いることが好ましい。この様にして得ら
れたDNAの塩基配列はマキサム・ギルバート法(マキ
サム(Maxam)ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA.、第7
4巻、第560頁、1977年)あるいはファージM1
3を用いたジデオキシヌクレオチド合成鎖停止の方法
(サンガー(Sanger)ら、Proc. Natl. Acad. Sci. US
A.、第74巻、第5463〜5467頁、1977年)
によって決定することができる。目的蛋白をコードする
遺伝子は、その全部または一部を上記のようにして得ら
れるクローンから制限酵素等により切り出すことにより
取得できる。
胞に由来するゲノムDNAから目的蛋白をコードするD
NAを単離することによる調製方法としては、例えば以
下の方法が例示される。該細胞を好ましくはSDSまた
はプロテナーゼK等を用いて溶解し、フェノールによる
抽出を反復してDNAの脱蛋白質を行う。DNAを好ま
しくはリボヌクレアーゼにより消化する。得られるDN
Aを適当な制限酵素により部分消化し、得られるDNA
断片を適当なファージまたはコスミドで増幅しライブラ
リーを作成する。そして目的の配列を有するクローン
を、例えば放射性標識されたDNAプローブを用いる方
法等により検出し、該クローンから目的蛋白をコードす
る遺伝子の全部または一部を制限酵素等により切り出し
取得する。
する場合には、さらにヒトゲノムDNA(染色体DN
A)が導入されたコスミドライブラリーを作製(「ラボ
マニュアルヒトゲノムマッピング」、堀雅明及び中村祐
輔 編、丸善出版)し、該コスミドライブラリーをスク
リーニングすることにより、目的蛋白のコーディング領
域のDNAを含む陽性クローンを得、該陽性クローンか
ら切り出したコーディングDNAをプローブとして用
い、前述のcDNAライブラリーをスクリーニングする
ことにより調製することもできる。
る調製は、該目的蛋白の既知のmRNAまたはcDNA
等を鋳型として常法により調製することができる(「遺
伝子増幅PCR法・基礎と新しい展開」、共立出版株式
会社発行、1992年など)。また、化学的合成による目的
蛋白をコードするDNAの製造は、目的蛋白の塩基配列
をもとにして、常法に従って行うことができる。
した方法を用いて調製した酸化LDL受容体及び免疫グ
ロブリンの重鎖をコードするDNA(cDNAあるいは
イントロンを含むゲノミックDNA)を、各々適切な制
限酵素で切断することにより、該酸化LDL受容体の細
胞外領域及び免疫グロブリンの重鎖の一部をコードする
DNA断片を得、それらの末端に適切な制限酵素部位を
付加するか、または必要に応じてリンカーDNAあるい
はタグ(Tag)を用い、適切なDNAポリメラーゼ等
を用いて連結させ融合DNAとし、慣用される遺伝子組
換え技術を用いて、常法により組換え蛋白として調製す
ることができる。具体的には下記の例示されるとおりで
ある。
るDNA(好ましくはcDNA)は、所望の酸化LDL
受容体の細胞外領域と細胞膜貫通領域との境界の周辺の
塩基配列を適当な部位で切断することが可能な制限酵素
で切断することにより調製することができる。例えば、
ヒト及びウシの酸化LDL受容体LOX−1(配列番号
1及び配列番号2)をコードするcDNAの場合には、
BamHIを用いることができる。
DNA(好ましくはcDNA)は、所望の部位で切断す
ることが可能な制限酵素で切断することにより調製する
ことができる。例えば、ヒトIgG1のFc領域をコー
ドするcDNAを調製する場合には、BamHIを用いるこ
とができる。上述のようにして得られた酸化LDLの細
胞外領域をコードするDNAと免疫グロブリンの重鎖の
一部をコードするDNAとの連結は、例えば、末端に適
切な制限酵素部位を付加するか、または必要に応じてリ
ンカーDNAやタグ(Tag)と共に、市販のDNAラ
イゲーションキットを用いて行うことができる。
記に詳述するようなベクターに挿入して発現ベクターを
作成し、該発現ベクターで後述するような宿主細胞を形
質転換して形質転換体を得る。該形質転換体を培養する
ことにより、培養上清中に該融合ポリペプチドを産生さ
せる。培養上清中の該融合ポリペプチドは、プロテイン
Aカラムクロマトグラフィー等を用いて容易に精製する
ことができる。本発明は、また本発明の融合ポリペプチ
ドをコードするDNAを含有する発現ベクターに関す
る。本発明の発現ベクターとしては、原核細胞及び/ま
たは真核細胞の各種の宿主内で複製保持または自己増殖
できるものであれば特に制限されず、プラスミドベクタ
ーおよびファージベクターが包含される(Cloning Vect
ors: A Laboratory Manual, エルスビュ−社、ニューヨ
ーク、1985年)。
いて入手可能な組換え用ベクター(プラスミドDNAお
よびバクテリアファージDNA)に本発明の融合ポリペ
プチドをコードするDNAを常法により連結することに
よって調製することができる。用いられる組換え用ベク
ターとして具体的には、大腸菌由来のプラスミドとして
例えばpBR322、pBR325、pUC12、pUC13、pUC19など、酵
母由来プラスミドとして例えばpSH19、 pSH15など、枯
草菌由来プラスミドとして例えばpUB110、 pTP5、 pC19
4 などが例示される。また、ファージとしては、λファ
ージなどのバクテリオファージが、さらにレトロウイル
ス、ワクシニヤウイルス、核多角体ウイルスなどの動物
や昆虫のウイルス(pVL1393、インビトロゲン製)が例
示される。
NAを発現させ該融合ポリペプチドを生産させる目的に
おいては、プラスミドベクターが有用である。プラスミ
ドベクターとしては、原核細胞および/または真核細胞
の各種の宿主細胞中で該融合ポリペプチドをコードする
遺伝子を発現し、これらのポリペプチドを生産する機能
を有するものであれば特に制限されない。例えば、pMAL
C2 、pEF-BOS(ヌクレイックアシッドリサーチ(Nucle
ic Acid Research)、第18巻、第5322頁、199
0年等)あるいはpME18S(実験医学別冊「遺伝子工学ハ
ンドブック」、1992年等)等を挙げることができ
る。
場合、一般に発現ベクターは少なくともプロモーター−
オペレーター領域、開始コドン、本発明のタンパクをコ
ードするDNA、終止コドン、ターミネーター領域およ
び複製可能単位から構成される。宿主として酵母、動物
細胞または昆虫細胞を用いる場合、発現ベクターは少な
くともプロモーター、開始コドン、本発明の融合ポリペ
プチドをコードするDNA、終止コドンを含んでいるこ
とが好ましい。またシグナルペプチドをコードするDN
A、エンハンサー配列、本発明の融合ポリペプチドをコ
ードする遺伝子の5’側および3’側の非翻訳領域、ス
プライシング接合部、ポリアデニレーション部位、選択
マーカー領域または複製可能単位などを含んでいてもよ
い。また、目的に応じて通常用いられる遺伝子増幅遺伝
子(マーカー)を含んでいてもよい。
させるためのプロモーター−オペレータ−領域は、プロ
モーター、オペレーターおよび Shine-Dalgarno(SD) 配
列(例えば、AAGGなど)を含むものである。例えば
宿主がエシェリキア属菌の場合、好適にはTrpプロモ
ーター、lacプロモーター、recAプロモーター、
λPLプロモーター、lppプロモーター、tacプロ
モーターなどを含むものが例示される。
させるためのプロモーターとしては、PH05プロモー
ター、PGKプロモーター、GAPプロモーター、AD
Hプロモーターが挙げられ、宿主がバチルス属菌の場合
は、SL01プロモーター、SP02プロモーター、p
enPプロモーターなどが挙げられる。また、宿主が哺
乳動物細胞等の真核細胞である場合、SV40由来のプ
ロモーター、レトロウイルスのプロモーター、ヒートシ
ョックプロモーターなどが挙げられる。好ましくは、S
V−40、レトロウイルスである。しかし、特にこれら
に限定されるものではない。また、発現にはエンハンサ
ーの利用も効果的な方法である。好適な開始コドンとし
ては、メチオニンコドン(ATG)が例示される。終止
コドンとしては、常用の終止コドン(例えば、TAG、
TGAなど)が例示される。
れる天然または合成のターミネーターを用いることがで
きる。複製可能単位とは、宿主細胞中でその全DNA配
列を複製することができる能力をもつDNAを言い、天
然のプラスミド、人工的に修飾されたプラスミド(天然
のプラスミドから調製されたDNAフラグメント)およ
び合成プラスミド等が含まれる。好適なプラスミドとし
ては、E. coli ではプラスミドpBR322、もしくは
その人工的修飾物(pBR322を適当な制限酵素で処
理して得られるDNAフラグメント)が、酵母では酵母
2μプラスミド、もしくは酵母染色体DNAが、また哺
乳動物細胞ではプラスミドpRSVneo ATCC 37198、プラス
ミドpSV2dhfr ATCC 37145、プラスミドpdBPV-MMTneo AT
CC 37224、プラスミドpSV2neo ATCC 37149、プラスミド
pSV2bsr等があげられる。
部位およびスプライシング接合部位については、例えば
それぞれSV40に由来するもの等、当業者において通
常使用されるものを用いることができる。選択マーカー
としては、通常使用されるものを常法により用いること
ができる。例えばテトラサイクリン、アンピシリン、ま
たはカナマイシン等の抗生物質耐性遺伝子等が例示され
る。遺伝子増幅遺伝子としては、ジヒドロ葉酸レダクタ
ーゼ(DHFR)遺伝子、チミジンキナーゼ遺伝子、ネ
オマイシン耐性遺伝子、グルタミン酸合成酵素遺伝子、
アデノシンデアミナーゼ遺伝子、オルニチンデカルボキ
シラーゼ遺伝子、ヒグロマイシン−B−ホスホトランス
フェラーゼ遺伝子、アスパルラートトランスカルバミラ
ーゼ遺伝子等を例示することができる。
述のプロモーター、開始コドン、本発明のタンパクをコ
ードするDNA、終止コドンおよびターミネーター領域
を連続的かつ環状に適当な複製可能単位に連結すること
によって調製することができる。またこの際、所望によ
り制限酵素での消化やT4DNAリガーゼを用いるライ
ゲーション等の常法により適当なDNAフラグメント
(例えば、リンカー、他のリストリクションサイトな
ど)を用いることができる。本発明の形質転換細胞は、
上述の発現ベクターを宿主細胞に導入することにより調
製することができる。
記の発現ベクターに適合し、形質転換されうるものであ
れば特に限定されず、本発明の技術分野において通常使
用される天然細胞あるいは人工的に樹立された組換細胞
など種々の細胞(例えば、細菌(エシェリキア属菌、バ
チルス属菌)、酵母(サッカロマイセス属、ピキア属な
ど)、動物細胞または昆虫細胞など)が例示される。好
ましくは大腸菌あるいは動物細胞であり、具体的には大
腸菌(DH5α、DH10B、TB1、HB101、XL
-2Blue等)、マウス由来細胞(COP、L、C127、
Sp2/0、NS−1またはNIH3T3等)、ラット由来細
胞、ハムスター由来細胞(BHKおよびCHO等)、サ
ル由来細胞(COS1、COS3、COS7、CV1お
よびVelo等)およびヒト由来細胞(Hela、2倍
体線維芽細胞に由来する細胞、ミエローマ細胞およびNa
malwa等)などが例示される。
換(形質移入))は従来公知の方法を用いて行うことが
できる。例えば、細菌(E.coli、 Bacillus subtilis
等)の場合は、例えばCohen らの方法(Proc. Natl. Ac
ad. Sci. USA.、第69巻、第2110頁、1972
年)、プロトプラスト法(Mol. Gen. Genet.、 第16
8巻、第111頁、1979年)やコンピテント法(ジ
ャーナルオブモレキュラーバイオロジー(J. Mol.Bio
l.)、第56巻、第209頁、1971年)によって、
Saccharomyces cerevisiaeの場合は、例えばハイネン
(Hinnen)らの方法(Proc. Natl. Acad. Sci.USA.、第
75巻、 第1927頁、1978年)やリチウム法
(J. Bacteriol.、第153巻、第163頁、1983
年)によって、動物細胞の場合は、例えばグラハム(Gr
aham)の方法(バイロロジー(Virology)、第52巻、
第456頁、1973年)によって、昆虫細胞の場合
は、例えばサマーズ(Summers)らの方法(Mol. Cell.
Biol.、第3巻、第2156〜第2165頁、1983
年)によってそれぞれ形質転換することができる。本発
明の融合ポリペプチドは、上記の如く調製される発現ベ
クターを含む形質転換細胞(以下、形質移入体を包含す
る意味で使用する。)を栄養培地で培養することによっ
て製造することができる。
育に必要な炭素源、無機窒素源もしくは有機窒素源を含
でいることが好ましい。炭素源としては、例えばグルコ
ース、デキストラン、可溶性デンプン、ショ糖などが、
無機窒素源もしくは有機窒素源としては、例えばアンモ
ニウム塩類、硝酸塩類、アミノ酸、コーンスチープ・リ
カー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆粕、バレイ
ショ抽出液などが例示される。また所望により他の栄養
素(例えば、無機塩(例えば塩化カルシウム、リン酸二
水素ナトリウム、塩化マグネシウム)、ビタミン類、抗
生物質(例えばテトラサイクリン、ネオマイシン、アン
ピシリン、カナマイシン等)など)を含んでいてもよ
い。
より行われる。培養条件、例えば温度、培地のpHおよ
び培養時間は、本発明の融合ポリペプチドが大量に生産
されるように適宜選択される。なお、下記に宿主細胞に
応じて用いられる具体的な培地および培養条件を例示す
るが、何らこれらに限定されるものではない。宿主が細
菌、放線菌、酵母、糸状菌である場合、例えば上記栄養
源を含有する液体培地が適当である。好ましくは、pH
が5〜8である培地である。
てLB培地、M9培地(ミラー(Miller)ら、 Exp. Mo
l. Genet、 Cold Spring Harbor Laboratory、第431
頁、1972年)、YT培地等が例示される。かかる場
合、培養は、必要により通気、撹拌しながら、通常14
〜43℃、約3〜24時間行うことができる。宿主がBa
cillus属菌の場合、必要により通気、撹拌をしながら、
通常30〜40℃、約16〜96時間行うことができ
る。宿主が酵母である場合、培地として、例えばBurkho
lder最小培(ボスチアン(Bostian)、 Proc. Natl. Ac
ad. Sci. USA、 第77巻、第4505頁、1980
年)が挙げられ、pHは5〜8であることが望ましい。
培養は通常約20〜35℃で約14〜144時間行なわ
れ、必要により通気や撹拌を行うこともできる。
約5〜20%の胎児牛血清を含むMEM培地(サイエン
ス(Science)、第122巻、第501頁、1952
年)、DMEM培地(バイロロジー(Virology)、第8
巻、 第396頁、1959 年)、RPMI1640培
地(J. Am. Med. Assoc.、第199巻、第519頁、1
967年)、199培地(proc. Soc. Exp. Biol. Me
d.、第73巻、第1頁、1950年)、HamF12培
地等を用いることができる。培地のpHは約6〜8であ
るのが好ましく、培養は通常約30〜40℃で約15〜
72時間行なわれ、必要により通気や撹拌を行うことも
できる。宿主が昆虫細胞の場合、例えば胎児牛血清を含
むGrace's培地(Proc. Natl. Acad. Sci. USA、第82
巻、第8404頁、1985年)等が挙げられ、そのp
Hは約5〜8であるのが好ましい。培養は通常約20〜
40℃で15〜100時間行なわれ、必要により通気や
撹拌を行うこともできる。
な形質転換細胞(特に動物細胞または大腸菌)を培養す
ることにより、培養上清中に分泌させることにより製造
することができる。すなわち、得られた培養物を濾過ま
たは遠心分離等の方法で培養濾液(上清)を得、該培養
濾液から天然または合成蛋白質を精製並びに単離するた
めに一般に用いられる常法に従って該本発明の融合ポリ
ペプチドを精製、単離する。単離、精製方法としては、
例えばプロテインAアフィニティークロマトグラフィー
などの特異的親和性を利用する方法、塩析、溶媒沈澱法
等の溶解度を利用する方法、透析、限外濾過、ゲル濾
過、ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル
電気泳動など分子量の差を利用する方法、イオン交換ク
ロマトグラフィーやヒドロキシルアパタイトクロマトグ
ラフィーなどの荷電を利用する方法、逆相高速液体クロ
マトグラフィーなどの疎水性の差を利用する方法、等電
点電気泳動などの等電点の差を利用する方法などが挙げ
られる。
れた形質転換体のペリプラズムまたは細胞質内に存在す
る場合は、培養物を濾過または遠心分離などの常法に付
して菌体あるいは細胞を集め、適当な緩衝液に懸濁し、
例えば超音波やリゾチーム及び凍結融解などの方法で細
胞等の細胞壁および/または細胞膜を破壊した後、遠心
分離やろ過などの方法で本発明の融合ポリペプチドを含
有する膜画分を得る。該膜画分をトライトン−X100
等の界面活性剤を用いて可溶化して粗溶液を得る。そし
て、当該粗溶液を先に例示したような常法を用いること
により、単離、精製することができる。
る「抗体」とは、ポリクローナル抗体(抗血清)または
モノクローナル抗体を意味する。また、本発明において
は、後述するようなFab該モノクローナル抗体の一部
も包含される。具体的には、哺乳動物(ヒト、ウシ、マ
ウス、ラット、ハムスター、モルモット及びウサギな
ど、特に好ましくはヒト)の酸化LDL等の種々の変性
LDL(酸化LDL、アセチルLDL、サクシニルLD
L、マロンジアルデヒドLDLなど)またはアポリポプ
ロテインBに反応性を有する抗体である。好ましくは、
少なくとも該哺乳動物(特に好ましくはヒト)のアポリ
ポプロテインBに反応性を有する抗体である。
(低密度リポ蛋白)は、アポリポプロテインBと結合し
ていることから、当該発明においては、酸化LDL等の
種々の変性LDLに反応性を有する抗体、またはアポリ
ポプロテインBに反応性を有する抗体のいずれをも用い
ることができる。該抗体は、該酸化LDL等の種々の変
性LDLまたはアポリポプロテインB(組換蛋白を含
む)に反応性を有する限りどのような抗体をも使用でき
る。即ち、該酸化LDL等の種々の変性LDLまたはア
ポリポプロテインB(組換蛋白を含む)を、マウス、ラ
ット、ハムスター、モルモット、ウサギ、ヤギあるいは
ヒツジ等の哺乳動物に免疫して得られる天然型哺乳動物
抗体、並びに遺伝子組換技術を用いて製造され得るキメ
ラ抗体(実験医学(臨時増刊号)、第1.6巻、第10
号、1988年、特公平3-73280号公報、及びMolecular
Medicine, Vol.32, No.6, p.638-644, 1995年等)及び
ヒト型抗体(CDR-grafted抗体、特表平4−50645
8号公報、特開昭62-296890号公報、及びMolecular Med
icine, Vol.32,No.6, p.638-644, 1995年等)のいずれ
も用いることができる。
G(IgG1、IgG2、IgG3、IgG4)、Ig
M、IgA(IgA1、IgG2)、IgDあるいはI
gE等のいずれのクラスあるいはサブクラスに属するモ
ノクローナル抗体をも包含する。好ましくは、IgGま
たはIgMである。本発明で言うポリクローナル抗体
(抗血清)あるいはモノクローナル抗体は、既存の一般
的な製造方法によって製造することができる。即ち、例
えば、抗原を、必要に応じてフロイントアジュバント
(Freund's Adjuvant)とともに、哺乳動物、好ましく
は、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、ウサ
ギ、ネコ、イヌ、ブタ、ヤギ、ヒツジ、ウマあるいはウ
シ、より好ましくはマウス、ラット、ハムスター、モル
モット、ウサギ、ヤギあるいはヒツジに免疫する。ポリ
クローナル抗体は、該免疫感作動物から得た血清から取
得することができる。またモノクローナル抗体は、該免
疫感作動物から得た該抗体産生細胞と自己抗体産生能の
ない骨髄腫系細胞(ミエローマ細胞)から細胞融合によ
りハイブリドーマを調製し、該ハイブリドーマをクロー
ン化し、哺乳動物の免疫に用いた抗原に対して特異的親
和性を示すモノクローナル抗体を産生するクローンを選
択することによって製造される。
ようにして製造することができる。即ち、前述のような
酸化LDL等の種々の変性LDLまたはアポリポプロテ
インB(組換蛋白を含む)を免疫原として、該免疫原
を、必要に応じてフロイントアジュバント(Freund's A
djuvant)とともに、マウス、ラット、ハムスター、モ
ルモット、ウサギ、ヤギあるいはヒツジの皮下内、筋肉
内、静脈内、フッドパッド内あるいは腹腔内に1乃至数
回注射するかあるいは移植することにより免疫感作を施
す。通常、初回免疫から約1乃至14日毎に1乃至4回
免疫を行って、必要に応じて、最終免疫より約1乃至5
日後に免疫感作された該哺乳動物から抗体産生細胞が取
得される。
ーマの調製は、ケーラー及びミルシュタインらの方法
(ネイチャー(Nature)、第256巻、第495〜第49
7頁、1975年)及びそれに準じる修飾方法に従って
行うことができる。即ち、前述の如く免疫感作された哺
乳動物から取得される脾臓、リンパ節、骨髄あるいは扁
桃等、好ましくは脾臓に含まれる抗体産生細胞と、好ま
しくはマウス、ラット、モルモット、ハムスター、ウサ
ギまたはヒト等の哺乳動物、より好ましくはマウス、ラ
ットまたはヒト由来の自己抗体産生能のないミエローマ
細胞との細胞融合させることにより調製される。
ては、例えばマウス由来ミエローマP3/X63-AG8.653(6
53)、P3/NSI/1-Ag4-1(NS−1)、P3/X63-Ag8.U1
(P3U1)、SP2/0-Ag14(Sp2/O、Sp2)、PA
I、F0あるいはBW5147、ラット由来ミエローマ210RCY3-A
g.2.3.、ヒト由来ミエローマU-266AR1、GM1500-6TG-A1-
2、UC729-6、CEM-AGR、D1R11あるいはCEM-T15を使用す
ることができる。モノクローナル抗体を産生するハイブ
リドーマクローンのスクリーニングは、ハイブリドーマ
を、例えばマイクロタイタープレート中で培養し、増殖
の見られたウェルの培養上清の前述の哺乳動物免疫感作
で用いた免疫抗原に対する反応性を、例えばRIAやE
LISA等の酵素免疫測定法によって測定することによ
り行なうことができる。
の製造は、ハイブリドーマをインビトロ、またはマウ
ス、ラット、モルモット、ハムスターまたはウサギ等、
好ましくはマウスまたはラット、より好ましくはマウス
の腹水中等でのインビボで行い、得られた培養上清、ま
たは哺乳動物の腹水から単離することにより行うことが
できる。インビトロで培養する場合には、培養する細胞
種の特性、試験研究の目的及び培養方法等の種々条件に
合わせて、ハイブリドーマを増殖、維持及び保存させ、
培養上清中にモノクローナル抗体を産生させるために用
いられるような既知栄養培地あるいは既知の基本培地か
ら誘導調製されるあらゆる栄養培地を用いて実施するこ
とが可能である。
2培地、MCDB153培地あるいは低カルシウムME
M培地等の低カルシウム培地及びMCDB104培地、
MEM培地、D−MEM培地、RPMI1640培地、
ASF104培地あるいはRD培地等の高カルシウム培
地等が挙げられ、該基本培地は、目的に応じて、例えば
血清、ホルモン、サイトカイン及び/または種々無機あ
るいは有機物質等を含有することができる。モノクロー
ナル抗体の単離、精製は、上述の培養上清あるいは腹水
を、飽和硫酸アンモニウム、ユーグロブリン沈澱法、カ
プロイン酸法、カプリル酸法、イオン交換クロマトグラ
フィー(DEAEまたはDE52等)、抗イムノグロブ
リンカラムあるいはプロテインAカラム等のアフィニテ
ィカラムクロマトグラフィーに供すること等により行う
ことができる。
体の一部」とは、F(ab')2、Fab'、Fab、Fv(variable
fragment of antibody)、sFv、dsFv(disulph
idestabilised Fv)あるいはdAb(single domain an
tibody)等を意味する(エキスパート・オピニオン・オ
ン・テラピューティック・パテンツ(Exp. Opin. Ther.
Patents),第6巻,第5号,第441〜456頁,1996年)。
ここで、「F(ab')2」及び「Fab'」とは、イムノグロブ
リン(モノクローナル抗体)を、蛋白分解酵素であるペ
プシンあるいはパパイン等で処理することにより製造さ
れ、ヒンジ領域中の2本のH鎖間に存在するジスルフィ
ド結合の前後で消化されて生成される抗体フラグメント
を意味する。例えば、IgGをパパインで処理すると、
ヒンジ領域中の2本のH鎖間に存在するジスルフィド結
合の上流で切断されてVL(L鎖可変領域)とCL(L鎖
定常領域)からなるL鎖、及びV H(H鎖可変領域)と
CHγ1(H鎖定常領域中のγ1領域)とからなるH鎖フ
ラグメントがC末端領域でジスルフィド結合により結合
した相同な2つの抗体フラグメントを製造することがで
きる。これら2つの相同な抗体フラグメントを各々Fab'
という。またIgGをペプシンで処理すると、ヒンジ領
域中の2本のH鎖間に存在するジスルフィド結合の下流
で切断されて前記2つのFab'がヒンジ領域でつながった
ものよりやや大きい抗体フラグメントを製造することが
できる。この抗体フラグメントをF(ab')2という。
明の融合ポリペプチドを物理学的吸着あるいは化学的結
合等によって坦持させるための支持体を意味する。例え
ば、(1)ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、
シリコン樹脂あるいはナイロン樹脂等からなるプラスチ
ックや、ガラス等に代表されるような水に不溶性の物質
からなるプレート、試験管若しくはチューブ等の内容積
を有するもの、ビーズ、ボール、フィルター、あるいは
メンブレン等、並びに(2)セルロース系担体、アガロ
ース系担体、ポリアクリルアミド系担体、デキストラン
系担体、ポリスチレン系担体、ポリビニルアルコール系
担体、ポリアミノ酸系担体あるいは多孔性シリカ系担体
等のようなアフィニティークロマトグラフィーに用いら
れる不溶性担体を挙げることができる。
は、前記のような不溶性担体上に、本発明の融合ポリペ
プチドが、物理的吸着あるいは化学的結合等によって坦
持された状態にある不溶性担体を意味する。これらの融
合ポリペプチド固定化不溶性担体は、試料(例えば、血
清や血漿等の体液試料、培養上清あるいは遠心上清等)
中に含まれる酸化LDL等の変性LDLを検出、定量、
分離または精製するために用いることができる。該検出
または定量の目的においては、前記(1)に挙げた不溶
性担体を用いることができ、とりわけ定量に用いる不溶
性担体としては、操作の簡便性及び多数検体の同時処理
の観点を考慮すると、例えば96穴マイクロタイタープ
レートあるいは48穴マイクロタイタープレート等の多
数のウェル(Well、穴)を有するマルチウェルプラスチ
ックプレートを用いるのが好ましい。また、該分離また
は精製の目的においては、前記(1)に挙げたフィルタ
ー若しくはメンブレンまたは前記(2)に挙げた不溶性
担体を用いることができる。
反応することにより検出可能なシグナルをもたらすこと
ができる標識物質」とは、それらを、前述のような抗体
あるいは酸化LDLの標準物質に物理化学的結合等によ
り結合させることによりそれらの存在を検出可能にする
ために用いられる物質を意味する。
質、ビオチン、アビジンあるいは放射性同位体等であ
り、さらに具体的には、ペルオキシダーゼ(例えば、ho
rseradish peroxidase)、アルカリフォスファターゼ、
β−D−ガラクトシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、
グルコ−ス−6−ホスフェートデヒドロゲナーゼ、アル
コール脱水素酵素、リンゴ酸脱水素酵素、ペニシリナー
ゼ、カタラーゼ、アポグルコースオキシダーゼ、ウレア
ーゼ、ルシフェラーゼ若しくはアセチルコリンエステラ
ーゼ等の酵素、フルオレスセインイソチオシアネート、
フィコビリタンパク、希土類金属キレート、ダンシルク
ロライド若しくはテトラメチルローダミンイソチオシア
ネート等の蛍光物質、3H、14C、125I若しくは131I
等の放射性同位体、ビオチン、アビジン、または化学発
光物質が挙げられる。ここで、放射性同位体及び蛍光物
質は、単独で検出可能なシグナルをもたらすことができ
る。一方、酵素、化学発光物質、ビオチン及びアビジン
は、単独では検出可能なシグナルをもたらすことができ
ないため、さらに1種以上の他の物質と反応することに
より検出可能なシグナルをもたらす。例えば、酵素の場
合には少なくとも基質が必要であり、酵素活性を測定す
る方法(比色法、蛍光法、生物発光法あるいは化学発光
法等)に依存して種々の基質が用いられる。例えば、ペ
ルオキシダーゼの場合には、基質として過酸化水素を用
いる。また、ビオチンの場合には少なくともアビジンあ
るいは酵素修飾アビジンを反応させるのが一般的である
が、この限りではない。必要に応じてさらに該基質に依
存する種々の発色物質が用いられる。
質をも使用可能であるが、検出感度あるいは定量感度の
高さ及び操作の利便性の点を考慮すると、ペルオキシダ
ーゼ等の酵素あるいはビオチンで標識するのが好まし
い。ここで「酸化LDLの標準物質」とは、試料中に含
まれる濃度(含量)未知の酸化LDL等の変性LDLと
対照的に、あらかじめ単離されている酸化LDL等の変
性LDLを意味し、アッセイの目的に応じて自由にその
濃度をコントロールすることができる標品(スタンダー
ド)を意味する。該標準物質は、例えば、検量線の作成
に用いることができる。
受容体とそのリガンドとの反応、並びに抗原と抗体との
反応の原理に基づき、試料(例えば、血清あるいは血漿
等の体液試料、培養上清あるいは遠心上清等)中に含ま
れる目的物質の検出あるいは定量を行う方法を意味す
る。本発明においては、該受容体が酸化LDL受容体で
あり、該リガンドが該酸化LDL受容体のリガンド(酸
化LDL等の変性LDL)である。また、本発明におい
ては、該抗原が酸化LDL受容体のリガンド(酸化LD
L等の変性LDL)であり、該抗体が該酸化LDL受容
体のリガンド(酸化LDL等の変性LDL)に反応性を
有する抗体または該酸化LDL等の変性LDLと結合す
る性質を有するアポリポプロテインBに反応性を有する
抗体である。本発明においては、そのような受容体とリ
ガンドの反応、並びに抗原抗体反応を実施できる方法で
あれば、これまでに知られているどのようなイムノアッ
セイをも使用することができる。
川榮治ら編集、医学書院発行、1987年)に記載され
ているような種々方法の原理を応用することができる。
即ち、該種々方法においては、検出あるいは定量しよう
とする試料中の目的物質の捕捉(キャプチャーリング、
トラッピング)のために、該目的物質に対する1つ以上
の抗体を用いるが、本発明においては、該抗体の1つを
本発明の融合ポリペプチドに置き換えることにより同様
にアッセイを実施することができる。
固相法、二抗体液相法、二抗体固相法、サンドイッチ
法、及び特公平2−39747号公報に記載されている
ようなワンポット法を好適な例として挙げることができ
る。また、抗原抗体反応を利用したアッセイとしては、
EMIT法(Enzyme multiplied immunoassay techniqu
e)、エンザイムチャネリングアッセイ(Enzyme channe
ling immunoassay)、酵素活性修飾物質標識イムノアッ
セイ(Enzyme modulator mediated enzyme immunoassa
y、EMMIA)、酵素阻害物質標識イムノアッセイ(E
nzyme inhibitor immunoassay)、イムノエンザイムメ
トリックアッセイ(Immunoenzymometric assay)、酵素
活性増強イムノアッセイ(Enzyme enhanced immunoassa
y)及びプロキシマールリンケージイムノアッセイ(Pro
ximal linkage immunoassay)等も知られている。
セイのいずれかの原理を、目的に応じて適宜選択して用
いることができるが、操作上の簡便性及び/または経済
的な利便性、とりわけ臨床上での汎用性の点を考慮する
と、サンドイッチ法、ワンポット法、または一抗体固相
法の原理を用いるのが好ましく、より好ましくは、サン
ドイッチ法またはワンポット法の原理である。特に好ま
しくは、96穴マイクロプレートに代表されるような多
数のウェルを有するマルチウェルマイクロタイタープレ
ートに本発明のポリペプチドを固定化した融合ポリペプ
チド固定化不溶性担体と、酵素あるいはビオチンにより
標識された標識抗体とを用いるサンドイッチ法、あるい
は本発明の融合ポリペプチドをその表面上に固定化した
ビーズと、ペルオキシダーゼ等の酵素あるいはビオチン
により標識された標識抗体とを用いるワンポット法であ
る。
ならば、ヒトまたはウシの酸化LDL受容体(好ましく
は、LOX−1)の細胞外領域とヒトの免疫グロブリン
(好ましくはIgG、特に好ましくはIgG1)の重鎖
の定常領域の一部(好ましくはFc)からなる融合ポリ
ペプチドをマルチウェルマイクロタイタープレートまた
はビーズに固定化した融合ポリペプチド固定化不溶性担
体と、酸化LDL等の変性LDLまたはアポリポプロテ
インBに反応性を有する抗体を酵素またはビオチンで標
識した標識抗体とを用いるサンドイッチ法またはワンポ
ット法である。
及び一抗体固相法の原理を用いた本発明の方法を例示す
る。サンドイッチ法の原理を用いた本発明の方法は、前
述の本発明の(22)に記載した方法、即ち、少なくと
も下記(a)及び(b)の工程を含むイムノアッセイ法
である。 (a)本発明の融合ポリペプチド固定化不溶性担体に、
試料を反応せしめる工程。 (b)該融合ポリペプチド固定化不溶性担体と該試料中
に含まれる酸化LDLとの結合により形成される複合体
に、単独でまたは他の物質と反応することにより検出可
能なシグナルをもたらすことができる標識物質で標識さ
れた抗体であって、酸化LDLまたはアポリポプロテイ
ンBに反応性を有する抗体を反応せしめる工程。
してマルチウェルマイクロタイタープレートを用い、ま
た標識物質としてペルオキシダーゼ等の酵素あるいはビ
オチンを用いた方法について具体的に説明すると、例え
ば下記のような工程により構成されるが、該具体例のみ
に限定されるものではない。 (工程1)本発明の融合ポリペプチドをマルチウェルマ
イクロタイタープレートに固定化し、融合ポリペプチド
固定化マイクロプレートを作製する工程; (工程2)該マイクロプレートにヒト血漿等の試料を加
え、試料を、該マイクロプレート上に固定化されている
融合ポリペプチドと反応させる工程; (工程3)該マイクロプレートを洗浄し、未反応の試料
を該マイクロプレートから取り除く工程; (工程4)酸化LDLまたはアポリポプロテインBに反
応性を有する抗体を、ペルオキシダーゼ等の酵素または
ビオチンにより標識し、標識抗体を作製する工程; (工程5)工程3で洗浄されたマイクロプレートに、該
標識抗体を加え、該マイクロプレート上に固定化された
融合ポリペプチドと試料中に含まれる酸化LDL等の変
性LDLが反応して形成される複合体に該標識抗体を反
応させる工程; (工程6)マイクロプレートを洗浄し、未反応の標識抗
体を該マイクロプレートから取り除く工程; (工程7)工程6で洗浄されたマイクロプレートに、必
要に応じて発色物質と共に、用いた酵素の種類に依存し
て種々の基質(但し、工程5でペルオキシダーゼ等の酵
素で標識した標識抗体を用いた場合)またはアビジンあ
るいは酵素修飾アビジン(但し、工程5でビオチンで標
識した標識抗体を用いた場合)を加え、該基質、アビジ
ンまたは酵素修飾アビジンと標識抗体上の標識物質とを
反応させる工程; (工程8)工程7で酵素修飾アビジンを加えた場合に
は、該修飾に用いた酵素の種類に依存して種々の基質を
加え、アビジンに結合した酵素と基質を反応させる工
程; (工程9)マイクロプレートに反応停止液を加え、酵素
反応及び発色反応を停止させる工程;及び (工程10)比色強度、蛍光強度あるいは発光強度を測
定する工程。
は、前述の本発明の(22)乃至(24)に記載した方
法である。即ち、第1は、少なくとも下記(a)及び
(b)の工程を含むイムノアッセイ法である。 (a)本発明の融合ポリペプチド固定化不溶性担体に、
試料を反応せしめる工程。 (b)該融合ポリペプチド固定化不溶性担体と該試料中
に含まれる酸化LDLとの結合により形成される複合体
に、単独でまたは他の物質と反応することにより検出可
能なシグナルをもたらすことができる標識物質で標識さ
れた抗体であって、酸化LDLまたはアポリポプロテイ
ンBに反応性を有する抗体を反応せしめる工程。
の工程を含むイムノアッセイ法である。 (a)単独でまたは他の物質と反応することにより検出
可能なシグナルをもたらすことができる標識物質で標識
された抗体であって、酸化LDLまたはアポリポプロテ
インBに反応性を有する抗体と、試料を反応せしめる工
程。 (b)該抗体と該試料中に含まれる酸化LDLとの結合
により形成される複合体と、本発明の融合ポリペプチド
固定化不溶性担体を反応せしめる工程。
むイムノアッセイ法である。 (a)本発明の融合ポリペプチド固定化不溶性担体、単
独でまたは他の物質と反応することにより検出可能なシ
グナルをもたらすことができる標識物質で標識された抗
体であって、酸化LDLまたはアポリポプロテインBに
反応性を有する抗体、及び試料を含む混合物を反応せし
める工程。本発明に即して、上記第1乃至第3の方法
を、不溶性担体としてビーズを用い、また標識物質とし
てペルオキシダーゼ等の酵素あるいはビオチンを用いた
方法について具体的に説明すると、各々例えば下記のよ
うな工程により構成されるが、該具体例のみに限定され
るものではない。
される。 (工程1)本発明の融合ポリペプチドをビーズに固定化
し、融合ポリペプチド固定化ビーズを作製する工程; (工程2)試験管、プレートあるいはチューブ等のよう
な内容積を有する容器に緩衝液とともに該ビーズとヒト
血漿等の試料を加え、該ビーズ上に固定化された融合ポ
リペプチドと試料とを反応させる工程; (工程3)容器中の内溶液を除去し、ビーズを洗浄する
工程; (工程4)酸化LDLまたはアポリポプロテインBに反
応性を有する抗体を、ペルオキシダーゼ等の酵素または
ビオチンにより標識し、標識抗体を作製する工程; (工程5)工程3で洗浄されたビーズを含有する容器
に、該標識抗体を加え、該ビーズ上に固定化された融合
ポリペプチドと試料中に含まれる酸化LDL等の変性L
DLとが反応して形成される複合体に、該標識抗体を反
応させる工程; (工程6)容器中の内溶液を除去し、ビーズを洗浄する
ことにより、未反応の標識抗体を取り除く工程; (工程7)工程6で洗浄されたビーズを含む容器に、必
要に応じて発色物質と共に、用いた酵素の種類に依存し
て種々の基質(但し、工程5でペルオキシダーゼ等の酵
素で標識した標識抗体を用いた場合)またはアビジンあ
るいは酵素修飾アビジン(但し、工程5でビオチンで標
識した標識抗体を用いた場合)を加え、該基質、アビジ
ンまたは酵素修飾アビジンと標識抗体上の標識物質とを
反応させる工程; (工程8)工程7で酵素修飾アビジンを加えた場合に
は、該修飾に用いた酵素の種類に依存して種々の基質を
加え、アビジンに結合した酵素と基質を反応させる工
程; (工程9)工程7または工程8の反応系に反応停止液を
加え、酵素反応及び発色反応を停止させる工程;及び (工程10)比色強度、蛍光強度あるいは発光強度を測
定する工程。
される。 (工程1)酸化LDLまたはアポリポプロテインBに反
応性を有する抗体を、ペルオキシダーゼ等の酵素または
ビオチンにより標識し、標識抗体を作製する工程; (工程2)試験管、マイクロプレートあるいはチューブ
等のような内容積を有する容器に、緩衝液と共に、該標
識抗体とヒト血漿等の試料を加え、該標識抗体と試料と
を反応させる工程; (工程3)本発明の融合ポリペプチドをビーズに固定化
し、融合ポリペプチド固定化ビーズを作製する工程; (工程4)工程2の反応系に、該ビーズを加え、標識抗
体と試料中に含まれる酸化LDL等の変性LDLが反応
して形成される複合体と、該ビーズ上に固定化された融
合ポリペプチドとを反応させる工程; (工程5)容器中の内溶液を除去し、該ビーズを洗浄す
ることにより、未反応の標識抗体を取り除く工程; (工程6)工程5で洗浄されたビーズを含む容器に、必
要に応じて発色物質と共に、用いた酵素の種類に依存し
て種々の基質(但し、工程2でペルオキシダーゼ等の酵
素で標識した標識抗体を用いた場合)またはアビジンあ
るいは酵素修飾アビジン(但し、工程2でビオチンで標
識した標識抗体を用いた場合)を加え、該基質、アビジ
ンまたは酵素修飾アビジンと標識抗体上の標識物質とを
反応させる工程; (工程7)工程6で酵素修飾アビジンを加えた場合に
は、該修飾に用いた酵素の種類に依存して種々の基質を
加え、アビジンに結合した酵素と基質を反応させる工
程; (工程8)工程6または工程7の反応系に反応停止液を
加え、酵素反応及び発色反応を停止させる工程;及び (工程9)比色強度、蛍光強度あるいは発光強度を測定
する工程。
される。 (工程1)本発明の融合ポリペプチドをビーズに固定化
し、融合ポリペプチド固定化ビーズを作製する工程; (工程2)酸化LDLまたはアポリポプロテインBに反
応性を有する抗体を、ペルオキシダーゼ等の酵素または
ビオチンにより標識し、標識抗体を作製する工程; (工程3)試験管、プレートあるいはチューブ等のよう
な内容積を有する容器に緩衝液とともに、工程1で作製
された融合ポリペプチド固定化ビーズ、工程2で作製さ
れた標識抗体、及びヒト血漿等の試料を加え、該ビーズ
上に固定化された融合ポリペプチド、標識抗体、及び試
料を同時に反応させる工程; (工程4)容器中の内溶液を除去し、該ビーズを洗浄す
ることにより、未反応の標識抗体を取り除く工程; (工程5)工程4で洗浄されたビーズを含む容器に、必
要に応じて発色物質と共に、用いた酵素の種類に依存し
て種々の基質(但し、工程3でペルオキシダーゼ等の酵
素で標識した標識抗体を用いた場合)またはアビジンあ
るいは酵素修飾アビジン(但し、工程3でビオチンで標
識した標識抗体を用いた場合)を加え、該基質、アビジ
ンまたは酵素修飾アビジンと標識抗体上の標識物質とを
反応させる工程; (工程6)工程5で酵素修飾アビジンを加えた場合に
は、該修飾に用いた酵素の種類に依存して種々の基質を
加え、アビジンに結合した酵素と基質を反応させる工
程; (工程7)工程5または工程6の反応系に反応停止液を
加え、酵素反応及び発色反応を停止させる工程;及び (工程8)比色強度、蛍光強度あるいは発光強度を測定
する工程。
は、前述の本発明の(25)に記載した方法、即ち、少
なくとも下記(a)の工程を含むイムノアッセイ法であ
る。 (a)本発明の融合ポリペプチド固定化不溶性担体に、
試料、並びに単独でまたは他の物質と反応することによ
り検出可能なシグナルをもたらすことができる標識物質
で標識された酸化LDLの標準物質を反応せしめる工
程。本発明に即して、本方法を、不溶性担体としてマル
チウェルマイクロプレートを用い、また標識物質として
ペルオキシダーゼ等の酵素あるいはビオチンを用いた方
法について具体的に説明すると、各々例えば下記のよう
な工程により構成されるが、該具体例のみに限定される
ものではない。
ルチウェルマイクロタイタープレートに固定化し、融合
ポリペプチド固定化マイクロプレートを作製する工程; (工程2)酸化LDL受容体のリガンドである酸化LD
L等の変性LDLを、ペルオキシダーゼ等の酵素または
ビオチンにより標識し、標識酸化LDL標準物質を作製
する工程; (工程3)該マイクロプレートに、ヒト血漿等の試料及
び該標識標準物質を加え、該試料と標識標準物質とを、
該マイクロプレート上に固定化された融合ポリペプチド
と競合的に反応させる工程; (工程4)マイクロプレートを洗浄し、未反応の標識標
準物質を、マイクロプレートから取り除く工程; (工程5)工程4で洗浄されたマイクロプレートに、必
要に応じて発色物質と共に、用いた酵素の種類に依存し
て種々の基質(但し、工程3でペルオキシダーゼ等の酵
素で標識した標識標準物質を用いた場合)またはアビジ
ンあるいは酵素修飾アビジン(但し、工程3でビオチン
で標識した標識標準物質を用いた場合)を加え、該基
質、アビジンまたは酵素修飾アビジンと標識標準物質上
の標識物質とを反応させる工程; (工程6)工程5で酵素修飾アビジンを加えた場合に
は、該修飾に用いた酵素の種類に依存して種々の基質を
加え、アビジンに結合した酵素と基質を反応させる工
程; (工程7)マイクロプレートに反応停止液を加え、酵素
反応及び発色反応を停止させる工程;及び (工程8)比色強度、蛍光強度あるいは発光強度を測定
する工程。 本発明における「アフィニティークロマトグラフィー」
とは、抗原と抗体、酵素と基質、あるいは受容体とその
リガンドといった物質間の相互作用(親和性)を利用す
ることにより、試料(例えば、血清及び血漿等の体液試
料、培養上清あるいは遠心上清等)中に含まれる目的物
質を分離または精製する方法を意味する。
の親和性を利用する方法に関し、具体的には、酸化LD
L受容体と、そのリガンドである酸化LDL等の変性L
DLとの親和性を利用することにより、試料(例えば、
血清及び血漿等の体液試料、培養上清あるいは遠心上清
等)中に含まれる酸化LDL等の変性LDLを分離、精
製する方法に関する。さらに具体的には、(1)前述の
ような不溶性担体であるフィルターあるいはメンブレン
等に本発明の融合ポリペプチドを固定化した後、該フィ
ルターあるいはメンブレンに試料を接触させることによ
り該試料中に含まれる酸化LDL等の変性LDLを分離
する方法、及び(2)前述のようなセルロース系担体、
アガロース系担体、ポリアクリルアミド系担体、デキス
トラン系担体、ポリスチレン系担体、ポリビニルアルコ
ール系担体、ポリアミノ酸系担体あるいは多孔性シリカ
系担体等のような不溶性担体上に本発明の融合ポリペプ
チドを常法により固定化(物理的吸着、架橋による高分
子化、マトリックス中への封印あるいは非共有結合等に
よる固定化)し、該不溶性担体をガラス製、プラスチッ
ク製あるいはステンレス製等のカラムに充填し、該カラ
ム(例えば、円柱状カラム)に、試料(例えば、血清及
び血漿等の体液試料、培養上清あるいは遠心上清等)を
通して溶出させることにより、該試料中に含まれる酸化
LDL等の変性LDLを分離あるいは精製する方法であ
る。後者(2)の方法を特にアフィニティーカラムクロ
マトグラフィーという。
ーに用いられる前記不溶性担体としては、本発明の融合
ポリペプチドを固定化でき得るものであればどのような
不溶性担体でも使用できる。例えば、市販品である、フ
ァルマシア(Pharmacia)社(製)のSepharose 2B、Sepha
rose 4B、Sepharose 6B、CNBr-activated Sepharose4
B、AH-Sepharose 4B、CH-Sepharose 4B、Activated CH-
Sepharose 4B、Epoxy-activated Sepharose 6B、Activa
ted thiol-Sepharose 4B、Sephadex、CM-Sephadex、ECH
-Sepharose 4B、EAH-Sepharose 4B、NHS-activated Sep
haroseあるいはThiopropyl Sepharose 6B等、バイオラ
ッド(Bio-Rad)社(製)のBio-Gel A、Cellex、Cellex A
E、Cellex-CM、Cellex PAB、Bio-Gel P、Hydrazide Bio
-Gel P、Aminoethyl Bio-Gel P、Bio-Gel CM、Affi-Gel
10 、Affi-Gel 15、Affi-Prep 10、Affi-Gel Hz、Affi
-Prep Hz、Affi-Gel 102、CM Bio-Gel A、Affi-Gel hep
arin、Affi-Gel 501あるいはAffi-Gel 601等、和光純薬
工業社(製)のクロマゲルA、クロマゲルP、エンザフ
ィックス P-HZ、エン ザフィックス P-SHあるいはエン
ザフィックス P-AB等、セルバ(Serva)社(製)のAE-Cel
lurose、CM-CelluroseあるいはPAB Cellurose等を挙げ
ることができる。
の融合ポリペプチドを有効成分として、薬学的に許容さ
れ得る担体、即ち、賦形剤、希釈剤、増量剤、崩壊剤、
安定剤、保存剤、緩衝剤、乳化剤、芳香剤、着色剤、甘
味剤、粘稠剤、矯味剤、溶解補助剤あるいはその他の添
加剤等の一つ以上とともに医薬組成物とし、錠剤、丸
剤、散剤、顆粒剤、注射剤、液剤、カプセル剤、トロー
剤、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤あるいはシロップ剤等
の形態により経口あるいは非経口的に投与することがで
きる。とりわけ注射剤の場合には、例えば生理食塩水あ
るいは市販の注射用蒸留水等の非毒性の薬学的に許容さ
れ得る担体中に0.1μg抗体/ml担体〜10mg抗体/ml担
体の濃度となるように溶解または懸濁することにより製
造することができる。このようにして製造された注射剤
は、処置を必要とするヒト患者に対し、1回の投与にお
いて1kg体重あたり、1μg〜100mgの割合で、好ま
しくは50μg〜50mgの割合で、1日あたり1回〜数回投
与することができる。投与の形態としては、静脈内注
射、皮下注射、皮内注射、筋肉内注射あるいは腹腔内注
射のような医療上適当な投与形態が例示できる。好まし
くは静脈内注射である。また、本発明の該医薬組成物
は、酸化LDL受容体及び/または酸化LDL等の変性
LDLの動態異常に起因する動脈硬化症や高脂血症等の
種々疾患の予防及び治療において有用である。
明するが、本発明が該実施例に記載される態様のみに限
定されるものではないことは言うまでもない。
ードするcDNA(配列番号6)を、既報(Natute, Vo
l.386, p.73-77, 1997及び特開平9-98787号公報)に記
載の方法と同様にして調製した。得られたcDNAを、
2つのプライマー(5'-GGGGATCCTGATCTCATAAAGAAACAG-
3'(配列番号8)、及び5'-GCGGATCCTGTGCTCTCAATAGATT
CGC-3'(配列番号9))を用いてPCRにより増幅し、
BamHI切断部位が両端に付加されたウシLOX−1の細
胞外領域をコードするcDNA(配列番号6の塩基番号
215乃至844)を含むcDNA断片を調製した。ヒ
トIgG1のヒンジ領域、Cγ12、及びCγ13の各々
コードするエクソンを含むゲノミックDNAを含んでい
るプラスミドpCd5lneg1(DNA and Cell Biol., Vol.9,
p.347-353, 1990参照。マサチューセッツ・ゼネラル・
ホスピタルのシード博士(B. Seed)から入手。配列番
号7に記載の塩基配列を有する)を、BamHIで消化して
線状化した。
の細胞外領域をコードするcDNAを、T4 DNAリガーゼ
を用いて、この線状化プラスミドのBamHI切断部位(配
列番号7の塩基番号169番目)に連結し、プラスミド
pBLOX-1-Fcを構築した(図2)。10%FBS(fetal
bovine serum)含有HamF12培地中でサブコンフルエント
に単層培養したCHO-K1細胞を、リポフェクタミン(Lipo
fectamine、GIBCO製)を用いて、pBLOX-1-Fc(1μg)
並びに発現プラスミドベクターpSVbsr(10ng、フナ
コシ製;bsr(Blasticidin S-resistance)遺伝子及
びSV40ウイルス由来のプロモーターを含む)により
共形質転換した。
S(10μg/ml、フナコシ製)含有HamF12培地に替えたさ
らに培養することにより、pBLOX-1-Fc及びpSVbsrで共形
質転換された形質転換細胞を選択、取得した。得られた
形質転換細胞は、10%FCS(fetal calf serum)及
びblasticidin-S(10μg/ml、フナコシ製)を含有するH
amF12培地中で維持した。bLOX-1-Fcを精製するため、bl
asticidin-S(10μg/ml、フナコシ製)を含有するHamF1
2培地中でコンフルエントに培養した形質転換体CHO-K1
細胞の培地をCHO-SFM-II(GIBCO/BRL製)に替え、3日
間培養した。この操作を数回繰返した後、培養上清800m
lを得た。培養上清中のbLOX-1-Fcは、Affi-Gel Protein
A MAPS-IIkit(Bio-rad製)を用いて次のように精製し
た。
ffer)で平衡化したプロテインAアガロースゲルカラム
に加えた。次いで、カラムを結合緩衝液(15 bed volum
e)で洗浄した後、溶出緩衝液(elution buffer、5 bed
volume)で溶出させた。溶出液を回収し、リン酸緩衝
液で2回以上外液交換することにより透析し、精製bLOX
-1-Fcを得た。得られた精製bLOX-1-Fcを、濃縮するため
Centriprep(アミコン製)を用いて限外濾過した。BCA
protein assay kit(PIERCE製)を用いて、866μg/mlの
精製bLOX-1-Fcが得られたことを確認した。また、上記
精製bLOX-1-Fcの取得は、下記ウェスタンブロッティン
グによっても確認した。精製bLOX-1-Fcを12.5%SDSアガ
ロースゲル(第一化学)にアプライし、電気泳動した。
泳動終了後、Immobilonメンブラン(ミリポア製)にブ
ロッティングした。メンブランをBlock Ace(雪印製)
で一晩ブロッキングした。一次抗体としてのビオチン標
識ヤギ抗ヒトIgG抗体及びABCキット(Vector製)を
用いて反応を行い、コニカイムノステインキットを用い
て発色を行った(図3)。なお、bLOX-1-Fcのアミノ酸
配列を配列番号3に、またbLOX-1-FcのcDNA配列を
配列番号4に示す。
イクロプレートの作成 実施例1で調製した精製bLOX-1-Fcでリン酸緩衝液で、
5μg/mlに希釈した。該希釈液を、96穴マイクロプレ
ート(Nunc製)の各ウェルに加え、4℃で一晩インキュ
ベートし、bLOX-1-Fcをマイクロプレートに吸着させ
た。次いで、各ウェルを、リン酸緩衝液で2回洗浄し
た。洗浄溶液を捨て、各ウェルに、ブロッキング試薬
(320μl、25%(v/v)、Block Ace)、大日本製薬
(製))を加え室温で6時間インキュベートし、bLOX-1
-Fcが結合していない部位をブロックした。各ウェル
を、リン酸緩衝液で3回洗浄し、bLOX-1-Fc固定化マイ
クロプレートとした。
の調製 健常人の血漿を、臭化カリウム(KBr)を加えて、比
重を1.019に調整した後、Beckman L-80超遠心機で遠心
し(20時間、58000rpm)、下層を別のチューブに回収し
た。回収した液量を測定し、臭化カリウムを加えて比重
を1.063に調整した。次いで、Beckman L-80超遠心機で
遠心し(20時間、58000rpm)、上層を別のチューブに回
収した。回収した画分を、リン酸緩衝液で透析(外液を
2回以上交換)し、精製ヒトLDLを得た。蛋白量をBC
A protein assay kit(PIERCE製)を用いて測定した。
蛋白量は、10.3 mg/mlであった。
するため、精製LDL及び硫酸銅(CuSO4)の濃度が、
各々3 mg/ml及び75μMとなるように調整した溶液を、C
O2インキュベーター内で20時間インキュベートし
た。次いで、EDTAを含有する0.15Mの塩化ナトリウム溶
液にて透析し(外液を2回以上交換)、ヒト酸化LDL
を得た。蛋白量をBCA protein assay kit(PIERCE製)
を用いて測定した。蛋白量は、2.32 mg/mlであった。上
記のように調製した精製LDL及び酸化LDLの各々
を、アガロースゲル(Titan Gel Lipoproteins, ヘレナ
研究所製)にのせ、アガロース電気泳動を行った(定電
圧:90ボルト、25分間)。ゲルを55℃の乾燥機中で乾燥
させ、Fat red7B染色液を加え、脂質の染色を行った。
次いで、70%メタノールで脱色させ、再度ゲルを55℃の
乾燥機中で乾燥させた。TBARS(過酸化脂質LPO)測定キ
ット(LPOテストワコー(和光製))を用いて、脂質の
酸化度を計測した。得られた脂質の酸化度は24.74 mol/
mg proteinであった。このようにして得たヒト酸化LD
Lを標準物質として用いた。
質の調製 日本白色ウサギの血漿を、臭化カリウム(KBr)を加
えて、比重を1.019に調整した後、Beckman L-80超遠心
機で遠心し(20時間、58000rpm)、下層を別のチューブ
に回収した。回収した液量を測定し、臭化カリウムを加
えて比重を1.063に調整した。次いで、Beckman L-80超
遠心機で遠心し(20時間、58000rpm)、上層を別のチュ
ーブに回収した。回収した画分を、リン酸緩衝液で透析
(外液を2回以上交換)し、精製ウサギLDLを得た。
蛋白量をBCA protein assay kit(PIERCE製)を用いて
測定した。蛋白量は、895.6 μg/mlであった。
するため、精製LDL及び硫酸銅(CuSO4)の濃度が、
各々100 μg/ml及び75μMとなるように調整した溶液
を、CO 2インキュベーター内で20時間インキュベー
トした。次いで、EDTAを含有する0.15Mの塩化ナトリウ
ム溶液にて透析し(外液を2回以上交換)、ウサギ酸化
LDLを得た。蛋白量をBCA protein assay kit(PIERC
E製)を用いて測定した。蛋白量は、307.1 μg/mlであ
った。このようにして得たウサギ酸化LDLを標準物質
として用いた。
20%ウシ新生児血清(bovine newborn serum、GIBCO
製)を含有するリン酸緩衝液で種々濃度(500,250, 12
5, 62.5, 31.25, 15.625及び7.8125 ng/ml)に希釈し、
実施例2で作成したbLOX-1-Fc固定化マイクロプレート
の各ウェルに加え、4℃で24時間インキュベートし
た。同様に、実施例4で調製した精製ウサギ酸化LDL
の標準物質を、20%ウシ新生児血清(GIBCO製)を含
有するリン酸緩衝液で種々濃度(10, 5, 2.5, 1.25,0.6
25, 0.3125及び0.15625 μg/ml)に希釈し、実施例2で
作成したbLOX-1-Fc固定化マイクロプレートの各ウェル
に加え、4℃で24時間インキュベートした。
浄した後、1%BSA(bovine serum albumin)で1/10
00に希釈したペルオキシダーゼ標識ヒツジ抗ヒトアポリ
ポプロテインB抗体(100μl、フナコシ製(コード番
号:PP086))を各ウェルに加え、室温下で2時間イン
キュベートした。プレートをリン酸緩衝液で6回洗浄し
た後、各ウェルに、0.1Mのクエン酸ナトリウム緩衝液
(pH 5.5)中に溶解したオルトフェニレンジアミン(o-
phenylene diamine、100μg/mlの100μl)及び0.02%過
酸化水素を加え、室温下でインキュベートした。20分
後、各ウェルに2M硫酸(50μl)を加え、反応を停止
させた。波長490nmのでの蛍光強度を96穴マイク
ロプレートリーダーで測定することにより酵素活性を求
め、検量線を作成した。ウサギ酸化LDLの標準物質を
用いた場合の検量線を図4に、またヒト酸化LDLの標
準物質を用いた場合の検量線を図5に示す。ヒト酸化L
DLの場合には、極めて低濃度である少なくとも約7.81
25 ng/mlから500 ng/mlの濃度範囲で直線的検量線が得
られた(相関係数:r=0.997)。ウサギ酸化LDLの
場合には、極めて低濃度である少なくとも約0.15625μg
/mlから10 μg/mlの濃度範囲で直線的検量線が得られた
(相関係数:r=0.996)。
標準物質の希釈濃度の範囲を下記のとおりさらに拡大し
て前記試験1と同様の方法により検量線を作成した。 (ヒト酸化LDL) 2000、1000、500、250、125、62.5、31.25、15.625、7.
8125及び3.90625 ng/ml (ウサギ酸化LDL) 40、20、10、5、2.5、1.25、0.625、0.3125及び0.15625
μg/ml ウサギ酸化LDLの標準物質を用いた場合の検量線を図
7に、またヒト酸化LDLの標準物質を用いた場合の検
量線を図8に示す。ヒト酸化LDLの場合には、極めて
低濃度である少なくとも約3.90625 ng/mlから1000 ng/m
lの濃度範囲で直線的検量線が得られた(相関係数:r
=0.996)。ウサギ酸化LDLの場合には、極めて低濃
度である少なくとも約0.15625μg/mlから10 μg/mlの濃
度範囲で直線的検量線が得られた(相関係数:r=0.99
2)。
ギ(Watanabe Heritable Hyperlipidemic Rabbit (WHH
L)、12匹)の各々から採取した各々の血漿を、20%
ウシ新生児血清(bovine newborn serum、GIBCO製)を
含有するリン酸緩衝液で希釈した。希釈した各々の血漿
(100μl)を、実施例2で作成したbLOX-1-Fc固定化マ
イクロプレートの各ウェルに加え、4℃で24時間イン
キュベートした。プレートを、リン酸緩衝液で3回洗浄
した後、1%BSA(bovine serum albumin)で1/1000
に希釈したペルオキシダーゼ標識ヒツジ抗ヒトアポリポ
プロテインB抗体(100μl、フナコシ製(コード番
号:PP086))を各ウェルに加え、室温下で2時間イン
キュベートした。プレートをリン酸緩衝液で6回洗浄し
た後、各ウェルに、0.1Mのクエン酸ナトリウム緩衝液
(pH 5.5)中に溶解したオルトフェニレンジアミン(o-
phenylene diamine、100μg/mlの100μl)及び0.02%過
酸化水素を加え、室温下でインキュベートした。20分
後、各ウェルに2M硫酸(50μl)を加え、反応を停止
させた。波長490nmのでの蛍光強度を96穴マイク
ロプレートリーダーで測定することにより酵素活性を求
め、血漿中に含まれる酸化LDLを定量した。結果を図
6に示す。正常ウサギの血漿中の酸化LDL量は、有意
に低濃度であり、一方、高脂血症モデルウサギの血漿中
の酸化LDL量は、正常ウサギに比べ有意に高濃度であ
った。また、本実施例におけるウサギ酸化LDLの定量
感度(検出感度)は、極めて高い定量感度(検出感度)
であることが確認された。
症の臨床症状が現れていない健常人(20名以上)の個
々について、静脈からのヘパリン採血により血液を採取
した。血液を遠心分離して血清を分離した(約3,000rp
m、20分)。得られた血清を直ちにマイナス80℃に凍結
し保存した。なお、被験者の平均年齢は約57.5歳であっ
た(最低40歳、最高70歳)。凍結血清を冷蔵庫で溶解
し、リン酸緩衝液で10倍に希釈し、実施例2で作成し
たbLOX-1-Fc固定化マイクロプレートの各ウェルに加
え、4℃で24時間インキュベートした。プレートを、
リン酸緩衝液で3回洗浄した後、1%BSA(bovine s
erum albumin)で1/1000に希釈したペルオキシダーゼ標
識ヒツジ抗ヒトアポリポプロテインB抗体(100μl、
フナコシ製(コード番号:PP086))を各ウェルに加
え、室温下で2時間インキュベートした。プレートをリ
ン酸緩衝液で6回洗浄した後、各ウェルに、0.1Mのクエ
ン酸ナトリウム緩衝液(pH 5.5)中に溶解したオルトフ
ェニレンジアミン(o-phenylene diamine、100μg/mlの
100μl)及び0.02%過酸化水素を加え、室温下でインキ
ュベートした。20分後、各ウェルに2M硫酸(50μ
l)を加え、反応を停止させた。波長490nmのでの
蛍光強度を96穴マイクロプレートリーダーで測定する
ことにより酵素活性を求め、血清中に含まれる酸化LD
Lを定量した。結果を図9に示す。高脂血症患者血清中
の変性LDL(LOX-1リガンド)の平均量は、健常人の
それに比べ約1.6倍であり、高脂血症患者では変性LD
L(LOX-1リガンド)の量が有意に増加していることが
確認された。
LDL阻害活性 実施例1で調製した精製bLOX-1-Fc(1〜200μg/ml)を
注射用蒸留水(10ml)に加え注射剤とした。この注射剤
を1〜10 mg/kgの濃度で高脂血症モデルウサギ(WHHL)
あるいは動脈硬化モデルウサギに静脈内投与(初回投
与、0時間)し、引き続き10〜30時間おきに同濃度で投
与する。各投与後定期的にに血漿を採取し、実施例6と
同様にして各血漿試料中の酸化LDL量を測定する。bL
OX-1-Fcが、ウサギ血中の酸化LDL量を低減すること
が期待できる。
は、酸化LDL受容体(例えば、ヒトLOX−1)の細
胞外領域と免疫グロブリンの重鎖の定常領域の一部(例
えば、ヒトIgGのFc)からなる融合ポリペプチド
は、哺乳動物(例えば、健常人及び患者等)の体液中
(例えば、血清及び血漿など)の酸化LDL等の変性L
DLのを検出及び定量するためのアッセイにおける構成
要素として有用であるだけでなく、該酸化LDL等の変
性LDLの分離及び精製における構成要素としても有用
である。本発明の融合タンパクを用いることにより、動
脈硬化症や高脂血症等の疾患に罹患した患者の体液中に
存在する酸化LDL等の変性LDLを、インタクト(in
tact)な状態で簡便かつ高感度で検出及び定量でき、ま
た臨床上で汎用可能な定量方法及び検出方法、並びに該
方法に用いられるキットを提供できる。本発明の検出方
法及び定量方法並びにキットは、動脈硬化症や高脂血症
等の種々疾患の診断において極めて有用である。また、
本発明の融合ポリペプチドは、IgG等の免疫グロリン
の定常領域の一部(例えば、Fc)を融合パートナーと
して有することから、該免疫グロブリン断片に特異的に
結合するというプロテインAの性質を用いたアフィニテ
ィーカラムクロマトグラフィーを用いることにより該融
合ポリペプチドを極めて容易に精製することが可能であ
る。さらに、種々の免疫グロブリンのFcに対する種々
の抗体が提供されていることから、該Fcに対する抗体
を用いて、該融合ポリペプチドのイムノアッセイを簡便
に行うことができる。本発明の融合ポリペプチドは、前
記のような酸化LDL等の変性LDLのアッセイ(検
出、定量など)並びに分離及び精製におけるツールとし
て有用であるだけでなく、それ自体が、動脈硬化症や高
脂血症等の疾患の予防及び治療のための医薬品の有効成
分として極めて有用である。
リンIgG1のFcとからなる融合タンパク。 配列番号:4 他の情報:ウシLOX-1の細胞外領域とヒトイムノグロブ
リンIgG1のFcとからなる融合タンパクをコードするDN
A。 配列番号:7 他の情報:ヒトイムノグロブリンIgG1のFcをコードす
るエクソンを含むゲノミックDNAを含むベクター(pCd5l
neg1)DNA。 配列番号:8 他の情報:人工的に合成したプライマー配列。 配列番号:9 他の情報:人工的に合成したプライマー配列。 配列番号:10 他の情報:ウシLOX-1の細胞外領域をコードするDNAとヒ
トイムノグロブリンIgG1のFcをコードするエクソンを
含むゲノミックDNA。
した図。
細胞外領域をコードするcDNAとベクターDNAとの
連結の状態を模式的に示す図。
組換え融合ポリペプチド(bLOX-1-Fc)の電気泳動パタ
ーンを示す図。
準物質の検量線を示す図。
物質の検量線を示す図。
高脂血漿モデルウサギの血漿中の酸化LDLの量を示す
図。
準物質の検量線を示す図。
物質の検量線を示す図。
血症患者の血清中の変性LDLの量を示す図。
Claims (31)
- 【請求項1】 哺乳動物の酸化LDL受容体の細胞外領
域と哺乳動物の免疫グロブリン(Ig)の重鎖の一部と
からなる融合ポリペプチド。 - 【請求項2】 哺乳動物の免疫グロブリンが、ヒトの免
疫グロブリンであることを特徴とする請求項1に記載の
融合ポリペプチド。 - 【請求項3】 免疫グロブリンが、IgGであることを
特徴とする請求項1または請求項2に記載の融合ポリペ
プチド。 - 【請求項4】 免疫グロブリンの重鎖の一部が、免疫グ
ロブリンの重鎖の定常領域または定常領域の一部である
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記
載の融合ポリペプチド。 - 【請求項5】 定常領域の一部が、IgG、IgAまた
はIgDのヒンジ領域、C2ドメイン及びC3ドメイン
からなることを特徴とする請求項4に記載の融合ポリペ
プチド。 - 【請求項6】 定常領域の一部が、IgMまたはIgE
のC2ドメイン、C3ドメイン及びC4ドメインからな
ることを特徴とする請求項4に記載の融合ポリペプチ
ド。 - 【請求項7】 哺乳動物の免疫グロブリンの重鎖の一部
が、ヒトのIgGのヒンジ領域、C2ドメイン及びC3
ドメインからなることを特徴とする請求項1に記載の融
合ポリペプチド。 - 【請求項8】 哺乳動物の酸化LDL受容体が、ヒトの
酸化LDL受容体であることを特徴とする請求項1乃至
請求項7のいずれかに記載の融合ポリペプチド。 - 【請求項9】 ヒトの酸化LDL受容体が、配列番号1
に記載のアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミ
ノ酸配列を有するポリペプチドであることを特徴とする
請求項8に記載の融合ポリペプチド。 - 【請求項10】 哺乳動物の酸化LDL受容体が、ウシ
の酸化LDL受容体であることを特徴とする請求項1乃
至請求項7のいずれかに記載の融合ポリペプチド。 - 【請求項11】 ウシの酸化LDL受容体が、配列番号
2に記載のアミノ酸配列と同一または実質的に同一のア
ミノ酸配列を有するポリペプチドであることを特徴とす
る請求項10に記載の融合ポリペプチド。 - 【請求項12】 配列番号3に記載のアミノ酸配列と同
一または実質的に同一のアミノ酸配列を有する融合ポリ
ペプチド。 - 【請求項13】 請求項1乃至請求項12のいずれかに
記載の融合ポリペプチドをコードするDNA。 - 【請求項14】 配列番号4または配列番号10のいず
れかに記載の塩基配列を有するDNA。 - 【請求項15】 請求項13または請求項14に記載の
DNAを含むことを特徴とするベクター。 - 【請求項16】 請求項15に記載のベクターで形質転
換されていることを特徴とする形質転換細胞。 - 【請求項17】 不溶性担体に請求項1乃至請求項12
のいずれかに記載の融合ポリペプチドが固定化されてい
ることを特徴とする融合ポリペプチド固定化不溶性担
体。 - 【請求項18】 不溶性担体が、プレート、試験管、チ
ューブ、ビーズ、ボール、フィルター及びメンブレンか
らなる群から選ばれる不溶性担体であることを特徴とす
る請求項17に記載の融合ポリペプチド固定化不溶性担
体。 - 【請求項19】 不溶性担体が、フィルター若しくはメ
ンブレン、またはアフィニティーカラムクロマトグラフ
ィーに用いられる不溶性担体であることを特徴とする請
求項17に記載の融合ポリペプチド固定化不溶性担体。 - 【請求項20】 請求項17若しくは請求項18に記載
の融合ポリペプチド固定化不溶性担体、または請求項1
乃至請求項12のいずれかに記載の融合ポリペプチドを
含んでなることを特徴とし、酸化LDLの検出または定
量に用いられるキット。 - 【請求項21】 請求項17若しくは請求項18に記載
の融合ポリペプチド固定化不溶性担体、または請求項1
乃至請求項12のいずれかに記載の融合ポリペプチドを
用いることを特徴とするイムノアッセイにより酸化LD
Lを検出または定量する方法。 - 【請求項22】 少なくとも下記(a)及び(b)の工
程を含むイムノアッセイにより酸化LDLを検出または
定量する請求項21に記載の方法。 (a)請求項17または請求項18に記載の融合ポリペ
プチド固定化不溶性担体に、試料を反応せしめる工程。 (b)該融合ポリペプチド固定化不溶性担体と該試料中
に含まれる酸化LDLとの結合により形成される複合体
に、単独でまたは他の物質と反応することにより検出可
能なシグナルをもたらすことができる標識物質で標識さ
れた抗体であって、酸化LDLまたはアポリポプロテイ
ンBに反応性を有する抗体を反応せしめる工程。 - 【請求項23】 少なくとも下記(a)及び(b)の工
程を含むイムノアッセイにより酸化LDLを検出または
定量する請求項21に記載の方法。 (a)単独でまたは他の物質と反応することにより検出
可能なシグナルをもたらすことができる標識物質で標識
された抗体であって、酸化LDLまたはアポリポプロテ
インBに反応性を有する抗体と、試料を反応せしめる工
程。 (b)該抗体と該試料中に含まれる酸化LDLとの結合
により形成される複合体と、請求項17または請求項1
8に記載の融合ポリペプチド固定化不溶性担体を反応せ
しめる工程。 - 【請求項24】 少なくとも下記(a)の工程を含むイ
ムノアッセイにより酸化LDLを検出または定量する請
求項21に記載の方法。 (a)請求項17または請求項18に記載の融合ポリペ
プチド固定化不溶性担体、単独でまたは他の物質と反応
することにより検出可能なシグナルをもたらすことがで
きる標識物質で標識された抗体であって、酸化LDLま
たはアポリポプロテインBに反応性を有する抗体、及び
試料を含む混合物を反応せしめる工程。 - 【請求項25】 少なくとも下記(a)の工程を含むイ
ムノアッセイにより酸化LDLを検出または定量する請
求項21に記載の方法。 (a)請求項17または請求項18に記載の融合ポリペ
プチド固定化不溶性担体に、試料、並びに単独でまたは
他の物質と反応することにより検出可能なシグナルをも
たらすことができる標識物質で標識された酸化LDLの
標準物質を反応せしめる工程。 - 【請求項26】 請求項17または請求項19に記載の
融合ポリペプチド固定化不溶性担体を含んでなることを
特徴とし、酸化LDLの分離または精製に用いられるキ
ット。 - 【請求項27】 請求項17または請求項19に記載の
融合ポリペプチド固定化不溶性担体を用いたアフィニテ
ィークロマトグラフィーを用いることを特徴とする酸化
LDLを分離または精製する方法。 - 【請求項28】 アフィニティクロマトグラフィーがア
フィニティーカラムクロマトグラフィーである請求項2
7に記載の酸化LDLの精製方法。 - 【請求項29】 配列番号1に記載のアミノ酸配列を有
するヒトの酸化LDL受容体の細胞外領域とヒトの免疫
グロブリンの重鎖の一部とからなる融合ポリペプチド、
及び薬学的に許容されうる担体とを含んでなる医薬組成
物。 - 【請求項30】 免疫グロブリンの重鎖の一部が、免疫
グロブリンの重鎖の定常領域または定常領域の一部であ
ることを特徴とする請求項29に記載の医薬組成物。 - 【請求項31】 医薬組成物が、動脈硬化症または高脂
血症の予防または治療のために用いられるものであるこ
とを特徴とする請求項29または請求項30に記載の医
薬組成物。
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