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JP2002098273A - 飲料供給用ホース - Google Patents

飲料供給用ホース

Info

Publication number
JP2002098273A
JP2002098273A JP2001241525A JP2001241525A JP2002098273A JP 2002098273 A JP2002098273 A JP 2002098273A JP 2001241525 A JP2001241525 A JP 2001241525A JP 2001241525 A JP2001241525 A JP 2001241525A JP 2002098273 A JP2002098273 A JP 2002098273A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hose
beverage
layer
liquid contact
hydrophilic resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001241525A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Yamagishi
賢治 山岸
Masahiro Hosokawa
雅洋 細川
Hiroshi Sawaguchi
弘 沢口
Takashi Ishii
敬 石井
Tatsuo Yamamoto
龍夫 山本
Takeshi Saito
武 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kirin Brewery Co Ltd
Original Assignee
Kirin Brewery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kirin Brewery Co Ltd filed Critical Kirin Brewery Co Ltd
Priority to JP2001241525A priority Critical patent/JP2002098273A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホース内面の汚れを防止できる飲料供給装置
用ホースを提供する。 【解決手段】 飲料の貯蔵容器7と飲料の注出口4bと
を結ぶ注出経路に設置されるホース6であって、ホース
6と飲料との接液面を親水性の樹脂層にて構成する。そ
のような親水性樹脂としては、例えばエチレンビニルア
ルコール共重合樹脂やポリビニルアルコール樹脂を使用
してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビール等の飲料を
樽等の貯蔵容器から注出するための飲料供給装置に用い
る飲料供給用ホースに関する。
【0002】
【従来の技術】料飲店等にて使用されるビールの供給装
置として、冷却装置や注出用のタップをユニットとして
集約し、そのユニットとビール樽のディスペンスヘッド
とをホースにて接続するものが知られている。ホースに
は、塩化ビニル、ポリエチレン等の高分子の樹脂材料が
使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の装置では、使用
につれてホースの内面に野生酵母や細菌の微生物の菌塊
が付着する。そのため、飲料供給装置の日常的なメンテ
ナンスとして、ホース内面の洗浄が欠かせないものとな
り、例えばスポンジをホース内に通して洗浄する等の洗
浄技術が既に開発され実用化されている。その一方、ホ
ースの接液面への微生物等の付着を防止する技術も種々
検討されている。例えば、接液面の撥水性が高いほど汚
れにくいとの考えから、ホース内面をフッ素樹脂(例え
ばポリテトラフルオロエチレン)にて構成したり、ホー
スの素材に抗菌剤を混ぜることが従来行われていた。ホ
ースを外周から冷却して微生物の付着を防止するものも
提案され(例えば実開平5−81098号公報、実開平
6−76194号公報)、さらには、ホース内面の表面
粗さが小さいほど汚れにくいとの考えから、面粗度を一
定の値以下に制限する提案もなされている(特開平11
−115994号公報)。
【0004】しかしながら、これらの方法では微生物等
の付着防止効果を飛躍的には改善するには至らず、長期
間洗浄をしないと微生物等の付着が生じる。
【0005】そこで、本発明は従来と異なる着想に基づ
いてホース内面の汚れを防止できる飲料供給用ホースを
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】以下、本発明について説
明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図
面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本
発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0007】微生物等の汚れの付着防止効果の改善は、
飲料の貯蔵容器(7)と前記飲料の注出口(4b)とを
結ぶ注出経路に設置されるホース(6)であって、前記
ホース(6)と前記飲料との接液面が親水性の樹脂層
(30)にて構成された飲料供給用のホースによって達
成できる。
【0008】一般に、親水性の高い微生物は親水性の高
い表面に付着し易く、疎水性の微生物は疎水性の界面に
付着する傾向がある。発明者らの検討によれば、ビール
に使用する飲料供給装置では、対象となる微生物が比較
的疎水性であることが見出された。従って、ホースの接
液面を親水性の樹脂層にて構成すれば、微生物の付着を
効果的に防止できると考えられる。
【0009】つまり、ホースの接液面の材質が有する界
面自由エネルギーに着目すれば、一般に高エネルギー表
面と考えられる親水性樹脂を接液面に使用すれば、微生
物の付着防止効果も高まる。ここで、親水性とは、物質
の表面が水に濡れやすい性質ことをいい、物質の表面張
力値が高いほど親水性が高くなる。本明細書では表面張
力値が4.6×10-2N/m以上の範囲を親水性と呼
ぶ。好ましくは表面張力値が4.6〜5.0×10-2
/mの範囲の親水性樹脂にて接液面を構成するとよい。
そのような親水性樹脂としては、例えばエチレンビニル
アルコール共重合樹脂を使用することができる。ポリビ
ニルアルコール樹脂を使用してもよい。
【0010】前記ホースは、接液面が親水性の樹脂層
(30)と、その樹脂層に対して接着性を有する材質で
構成された外層(31)とを備えた2層構造としてもよ
い。接着性を有する材質としては、接着性を有する熱可
塑性エラストマーが使用でき、さらにはポリウレタン系
熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラスト
マーが使用できる。
【0011】また、前記ホースは、接液面が親水性の樹
脂層(30)と、外層(31)と、それら樹脂層及び外
層との間に介装される少なくとも1層の中間層(32)
とを含んだ3層以上の多層構造としてもよい。少なくと
も1層の中間層は接着性を有する材質にて構成すること
が望ましい。その場合の接着性を有する材質には接着性
ポリエチレンが使用できる。より具体的には接着性ポリ
オレフィン、または、酸変性ポリオレフィンが使用でき
る。接着性を有する材質にて構成された中間層を設けた
場合、外層には、ポリエチレン共重合樹脂、ポリオレフ
ィン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性
エラストマー、またはポリエステル系熱可塑性エラスト
マーが使用できる。中間層はさらに補強層(32B)を
含んでもよい。補強層は、接着性を有する材質にて構成
された中間層の外側、または内側に設けることができ
る。なお、接液面を親水性の樹脂で構成した飲料供給装
置及びそのホースは、特に飲料がビールの場合に高い効
果を発揮するが、ビール以外の飲料にも適用の余地があ
ることは勿論である。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明が適用された飲料供
給装置を示している。この飲料供給装置1は、冷却水槽
2と、その冷却水槽2の内部に設けられた冷却コイル3
と、冷却水槽2の側壁2aに取り付けられた注出用のタ
ップ4とを備えている。冷却コイル3の上端はタップ4
に接続され、下端は側壁2aに取り付けられたホース接
続口5に水槽2の内側から接続される。冷却水槽2の内
部は水で満たされており、その水は冷却コイル3の外側
に配置された不図示の冷媒配管を通過する冷媒との間で
熱交換して冷却される。
【0013】ホース接続口5の外側にはホース6の一端
部が接続される。ホース6の他端部は樽7の上端開口部
に設けられたディスペンスヘッド8にスイベル継手9を
介して接続される。さらに、ディスペンスヘッド8には
ホース10及び減圧弁11を介して炭酸ガスボンベ12
が接続される。ガスボンベ12から樽7の内部には所定
圧の炭酸ガスが導かれる。タップ4の取っ手4aを開位
置に操作するとタップ4の内部注出経路が開き、樽7内
で加圧されたビールがディスペンスヘッド8、継手9、
ホース6及び冷却コイル3を経てタップ4まで導かれて
注出口4bから注出される。冷却水槽2は適当な置き台
13上に設置される。
【0014】図2はホース6を示している。ホース6
は、金属製のホース本体15と、その外周を覆う保護被
覆16と、両端の接続金具17,17とを有している。
図3から明らかなように、ホース本体15は金属製であ
り、蛇腹状に形成されて可撓性が付与されている。ホー
ス本体15の内面はビールと接触する接液面として機能
し、そこにはホース本体15の素材である金属がそのま
ま露出する。ホース本体15の素材には、例えばJIS
規格で定められたSUS304等のステンレス鋼が好適
に使用される。銅又はアルミニウムも使用できる。この
ようにホース6の接液面を金属層にて構成した場合、そ
の理由は明確ではないが微生物等の付着を防止する効果
があることが発明者によって確認されている。詳細は後
述する。
【0015】保護被覆16は例えば鋼線を編み込んで構
成される。接続金具17は、ホース本体15の端部の外
周に装着されてホース本体15と液密に接続される金具
本体18と、その金具本体18と同軸に延びる接続軸1
9とを有している。接続軸19の外周には環状溝19a
が形成されている。
【0016】図4に示すように、スイベル継手9は、継
手本体20と、その継手本体20の筒状部20aの中心
側に装着されるねじ本体21とを有している。継手本体
20とねじ本体21とは、ねじ本体21の長手軸(図4
の上下軸)を中心として相対的に回転可能である。継手
本体20は筒状部20aから突出するチューブ受け部2
0bを有し、そのチューブ受け部20bには、上述した
ホース6の接続軸19を受け入れる凹部20cが形成さ
れている。凹部20cには接続軸19と密着して継手9
の内部からの液漏れを防止するシール22と、接続軸1
9の環状溝19aと嵌合してこれを抜け止めするロック
リング23とが設けられる。
【0017】チューブ受け部20bの先端には開放スリ
ーブ24が設けられる。スリーブ24を凹部20c内に
押し込むと、ロックリング23が外周側へ開くように弾
性変形して環状溝19aから外れる。これにより、接続
軸19をチューブ受け部20bから引き抜くことができ
る。接続軸19をチューブ受け部20bに差し込む際に
スリーブ24を押し込む必要はない。
【0018】ねじ本体21の下端には、継手9をディス
ペンスヘッド8に取り付けるためのねじ部21aが形成
されている。ねじ本体21の内部注出経路21bの下端
には絞り26が装着される。ねじ本体21の上部に取り
付けられたニードルハンドル27を回転操作するとニー
ドル28が上下に移動して絞り26とニードル28との
間の注出経路の断面積が変化する。これにより、継手9
を通過するビールの流量が調整される。
【0019】以上の構成によれば、ホース6がスイベル
継手9を介してディスペンスヘッド8と接続されている
ため、樽7を交換すべくディスペンスヘッド8を樽7に
対して回転させたとき、スイベル継手9の継手本体20
がねじ本体21に対して旋回するとともに、接続軸19
が継手本体20に対してその軸線周りに回転できるの
で、ホース6に捻れ作用が働かない。従って、樹脂製ホ
ースと比較して柔軟性が劣る金属製のホース6を使用し
ても、樹脂製ホースを使用した場合とほぼ同等に装置を
取り扱うことができる。なお、スイベル継手9には、空
圧配管用のワンタッチ継手として市販されているものが
使用できる。但し、空圧配管ではビニルチューブのよう
に柔らかい樹脂チューブを使用しており、ロックリング
23はそのチューブの外皮を内側に押し込んでチューブ
の抜けを防止する。しかし、金属製の接続軸19に対し
てはロックリング23が食い込むことができないので、
環状溝19aを設けて抜け防止を確実に行う必要があ
る。
【0020】なお、スイベル継手9は図4に示すものに
限らない。例えば図5に示すように、継手本体20の外
周にねじ本体21が同軸かつ相対回転可能に装着された
スイベル継手9Aに代えてもよい。このスイベル継手9
Aでは、ニードル28が省略され、流量調整は不可能で
ある。また、ねじ本体21のねじ部21aは雌ねじに変
更されている。その他の構成は図4のものと同様であ
る。
【0021】金属製ホースによる効果を確認するため、
金属製のホース及び従来の樹脂製ホース(接液面が撥水
性樹脂にて構成されたもの)について長さ2mのサンプ
ルを作成し、それらのサンプルに微生物で汚染されたホ
ースを15cm接続して1日当たり1回の頻度でビール
を注出した。なお、金属製のホースとしては、SUS3
04製のフレキシブルホース(蛇腹管)、SUS304
製の電解研磨管(直管)、銅管(直管)およびアルミ管
(直管)を用意した。蛇腹管とは接液面側に図3に示し
たような蛇腹状構造を有するホースであり、直管とはそ
のような蛇腹構造がなく、接液面が円筒面状に構成され
たホースである。金属製のホースの下流には冷却コイル
3と同等のコイルを配置して実際の供給装置の使用状況
と同一の環境を構成した。ホースの内面への微生物の付
着の有無は、内視鏡による観察及びホースから切り取っ
た切片の肉眼観察によって判断した。この結果、金属製
のホースについては試験開始から5か月が経過しても微
生物の付着は認められなかった。これに対して、樹脂製
ホースでは1週間程度で微生物の付着が発生した。
【0022】次に、上述した飲料供給装置に金属製ホー
ス及び従来の樹脂製ホースをそれぞれ接続して毎日一定
量ずつビールを注出し、それら注出されたビールの品質
の変化を1週間ごとに観察した。なお、金属製ホースの
品質はSUS304、樹脂製ホースはウレタン製のチュ
ーブの内面をフッ化ビニリデンで覆ったものであり、注
出量は1日あたり1.5リットルに設定した。ディスペ
ンスヘッド8の取り外しに伴う微生物の飛び込みを再現
するために1日1回の頻度でヘッド8を脱着した。ビー
ルの品質は、代表的な微生物を選び出し、それらの検出
量により判断した。試験結果を図6(a)に示す。この
図に示すように、従来のホースでは時間の経過とともに
微生物の検出量が増加する傾向が見られるが、金属製の
ホースではほとんど微生物が検出されていない。
【0023】上記の試験を所定期間継続した後、ホース
からタップに至るまでの微生物の付着量を評価した。こ
の評価は注出開始からのビールの注出量と樽からタップ
までの位置とを対応付けてビールの注出経路の各部にお
ける微生物汚染度を調べるものである。その結果を図6
(b)に示す。これによれば、従来の樹脂製ホースを使
用した場合には、ホースの位置で微生物の付着量にピー
クが見られるのに対して、金属製のホースを使用した場
合にはホースの位置でも微生物の付着量にピークが殆ど
見られない。
【0024】以上の結果によれば、金属製ホースを使用
した場合、長期間に亘ってホースの接液面への微生物の
付着を防止できることが実証された。
【0025】本発明は上述した実施形態に限定されず、
種々の形態にて実施できる。ビールの冷却は冷却コイル
による瞬間冷却方式に限らず、冷蔵庫と同様の冷却装置
内に樽を収容する樽冷蔵式、保冷容器内に配置されたビ
ールコイルの周りに氷を詰め込んでコイル内を通過する
ビールを冷却する氷冷式、小型の樽を保冷容器に収容
し、樽の周囲に氷を詰め込んで樽ごと冷却する直出し式
等の供給装置にも本発明は使用できる。飲料はビールに
限らない。
【0026】ホース6の外周には、図7に示すように保
護用のコイルスプリング29を巻き付けてもよい。コイ
ルスプリング29は、ホース6の使用状況に応じてホー
ス6の一部(例えば端部のみ)または全部に設けてもよ
い。コイルスプリング29を巻き付けるピッチは、スプ
リング29の全長に亘って一定でもよいし、場所に応じ
て粗密を変化させてもよい。例えばホース6を保護する
必要度が高い場所ではスプリング29を密に巻き、その
他の部分でスプリングを粗に巻き付けるようにしてもよ
い。コイルスプリング29に代え、例えば蛇腹状の金属
チューブ等の各種のフレキシブルな保護部材をホース6
の外周に装着してもよい。
【0027】ホースの接液面は金属層に代えて親水性の
樹脂層にて構成してもよい。この場合でも、従来の疎水
性の樹脂層で接液面を構成した場合と比較して微生物の
付着防止に効果が認められる。親水性の樹脂としては、
例えばポリビニルアルコール(PVA)又はエチレンビ
ニルアルコール共重合体(EVOH)等が使用できる。
具体的には、株式会社クラレが商品名「ポバール」、
「エバール」を付して製造販売する工業用樹脂素材を使
用できる。
【0028】接液面を親水性樹脂にて構成する場合、ホ
ース6は、図8(a)に示すように親水性樹脂にて構成
される内層(接液部)30と、その内層30を覆う外層
31とから構成された2層構造としてもよいし、図8
(b)に示すように内層30と外層31との間に1層以
上の中間層32を設けた3層以上の多層構造としてもよ
い。ホース6を2層構造とする場合、内層30と外層3
1との間に接着性を確保することが望ましい。そのよう
な接着性を与える外層31の材質としては、例えばポリ
ウレタン系TPE(熱可塑性エラストマー)、ポリアミ
ド系TPE等が使用できる。
【0029】一方、ホース6を3層構造とする場合に
は、中間層32に内層30と外層31とを接着する機能
を持たせることが望ましく、そのためには接着性ポリエ
チレン(例えば接着性ポリオレフィン、酸変性ポリオレ
フィン)のように接着性樹脂を中間層32に使用するよ
い。また、図8(c)に示すように、接着性樹脂から構
成された中間層32Aの外側または内側に、補強用の中
間層32Bを設けてもよい。中間層32Bは例えば補強
糸を編み上げた構造とすることができる。中間層32に
接着性を持たせた場合、外層31には特に接着性を有す
る樹脂を使用する必要はない。この場合には、外層31
を例えばポリエチレン共重合樹脂、ポリオレフィン系T
PE、ポリスチレン系TPE、ポリエステル系TPE等
で構成することができる。たとえばエチレン・メタクリ
ル酸共重合樹脂(エチレン・メタクリル酸ポリエチレン
等)にて外層31を構成してもよい。
【0030】接液面を親水性樹脂にて構成したホースの
効果を効果を確認するため、発明者らは、本発明のホー
スと従来のホースとをそれぞれ使用してホースの接液面
への微生物の付着状況を確認する試験を行なった。この
とき使用した本発明のホースは、内層30がエチレンビ
ニルアルコール共重合樹脂、外層31がエチレン・メタ
クリル酸共重合樹脂、中間層32が接着性ポリエチレン
にてそれぞれ構成された図6(b)の3層構造のもので
あり、接液面の表面張力値は4.6〜5.0×10-2
/mの範囲である。一方、比較例として用意した従来品
のホースは、接液面がフッ化ビニリデン(フッ素樹
脂)、外装がポリウレタンにてそれぞれ構成されたもの
であり、接液面の表面張力値は2.5×10-2N/mで
ある。使用した飲料はビールである。
【0031】実際の店舗でのホースの使用状況を想定し
て、ビールの注出頻度やホースの洗浄回数、洗浄方法な
どを変化させながら複数の注出パターンを用意し、各パ
ターンについて本発明の実施品と比較品(従来のホー
ス)を対象として微生物の付着状況を測定した。その試
験結果の一部を図9に示す。この図は、パターンA〜D
についてそれぞれ実施品と比較品との微生物検出量を1
月ごとに測定した結果を示している。この結果からも明
らかなように、親水性樹脂にて接液面を構成した場合に
は、従来のホースを使用した場合よりも微生物の付着を
防止できることが判る。すべてのパターンについての微
生物付着面積を平均化したところ、本発明親水性樹脂を
使用した本発明品の付着面積は従来品のそれに対してほ
ぼ1/2であった。
【0032】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、ホースの接液面の材質を、従来使用されていなかっ
た親水性樹脂に変更するという構成により、従来の樹脂
製ホースを使用した場合と比較してホースの接液面への
微生物等の付着防止効果を顕著に改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る飲料供給装置の斜視
図。
【図2】図1の飲料供給装置にて使用されるホースを示
す図。
【図3】図2のIII部の拡大図。
【図4】図1の飲料供給装置にて使用されるスイベル継
手の断面図。
【図5】他のスイベル継手の断面図。
【図6】金属製ホース及び従来の樹脂製ホースに対する
微生物の付着状況を試験した結果を示す図。
【図7】金属製ホースの外周をコイルスプリングで覆っ
た例を示す図。
【図8】接液面を親水性樹脂で構成した場合のホースの
積層構造を示す図。
【図9】接液面を親水性樹脂で構成したホースによる微
生物付着防止効果を試験した結果を示す図。
【符号の説明】
4b 注出口 6 ホース 7 樽(貯蔵容器) 30 親水性の樹脂層 31 外層 32 中間層 32B 補強層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16L 11/08 F16L 11/12 M 11/11 B67D 1/08 A 11/12 Z (72)発明者 沢口 弘 東京都中央区新川二丁目10番1号 麒麟麦 酒株式会社内 (72)発明者 石井 敬 東京都中央区新川二丁目10番1号 麒麟麦 酒株式会社内 (72)発明者 山本 龍夫 東京都中央区新川二丁目10番1号 麒麟麦 酒株式会社内 (72)発明者 斉藤 武 埼玉県入間郡三芳町藤久保592−1 株式 会社八興埼玉工場内 Fターム(参考) 3E082 AA04 BB03 CC01 EE02 EE04 FF05 3H111 AA03 BA03 BA15 BA29 CA03 CA44 CA52 CA53 CB10 CB14 CB22 CC03 CC13 CC18 CC19 DA26 DB02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 飲料の貯蔵容器と前記飲料の注出口とを
    結ぶ注出経路に設置されるホースであって、前記ホース
    と前記飲料との接液面が親水性の樹脂層にて構成された
    ことを特徴とする飲料供給用ホース。
  2. 【請求項2】 前記ホースは前記接液面に設けられた前
    記親水性の樹脂層と、前記親水性の樹脂層に対して接着
    性を有する材質で構成された外層と、を備えた2層構造
    とされていることを特徴とする請求項1に記載の飲料供
    給用ホース。
  3. 【請求項3】 前記外層は熱可塑性エラストマーからな
    ることを特徴とする請求項2に記載の飲料供給用ホー
    ス。
  4. 【請求項4】 前記前記親水性の樹脂層および前記外層
    の間に介装される少なくとも1層の中間層を備えること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の飲料
    供給用ホース。
  5. 【請求項5】 前記中間層は接着性ポリオレフィンから
    なることを特徴とする請求項4に記載の飲料供給用ホー
    ス。
  6. 【請求項6】 前記外層はポリオレフィン共重合樹脂、
    ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン
    系熱可塑性エラストマー、またはポリエステル系熱可塑
    性エラストマーからなることを特徴とする請求項4また
    は5に記載の飲料供給用ホース。
  7. 【請求項7】 前記中間層は補強層を含むことを特徴と
    する請求項4〜6のいずれか1項に記載の飲料供給用ホ
    ース。
  8. 【請求項8】 前記親水性の樹脂層はエチレンビニルア
    ルコール共重合体またはポリビニルアルコール樹脂から
    なることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記
    載の飲料供給用ホース。
  9. 【請求項9】 前記接液面に設けられた前記親水性の樹
    脂層の表面張力値が4.6×10-2N/m以上とされて
    いることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記
    載の飲料供給用ホース。
  10. 【請求項10】 前記飲料がビールであることを特徴と
    する請求項1〜9のいずれか1項に記載の飲料供給用ホ
    ース。
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