JP2002084455A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
一定に保つ。 【解決手段】 被写体を撮像するCCD撮像素子105
と、この撮像素子105における露出を制御する露出制
御機構103と、撮像素子105の出力信号に基づいて
複数の異なる階調特性(ガンマ)の画像信号を生成可能
な階調変換回路を有するデジタルプロセス回路108
と、階調変換回路が使用する階調変換特性を選択する選
択回路を有するシステムコントローラ112とを具備
し、複数の階調特性を切り換え可能なデジタルカメラに
おいて、ガンマ切り換えによって感度(出力信号レベ
ル)の変動が生じないようにするために、平均的露光に
対する出力レベルが常に同一になるように、露出制御機
構103で露出制御を行って選択したガンマ値に応じて
複数の制御目標値を切り換える。
Description
γ)特性を切り換え可能な撮像装置に係り、特に、階調
特性を切り換えることができる露出制御の改良をはかっ
た撮像装置に関する。
の画像を撮像して映像信号に変換する撮像装置が盛んに
開発されている。このような撮像装置において、階調特
性(被写体輝度−出力信号レベル特性)を切り換えるこ
とができるものが知られている。具体的には、例えば、
放送用TVカメラ、或いは、いわゆる工業用カメラ(I
TV)では、「ガンマ切り換え」などと称してその階調
特性を標準設定モード(γ=0.45)及びリニア特性
設定モード(γ=1)のいずれか一つに設定することが
できる。
り入出力特性の線形(リニア)からの乖離に着目して、
入力xと出力yとの関係が式で近似表現した場合にy=
a×xγ+b(a,bは定数)となるような指数であ
る。従って、γ=1の時に入出力は、比例関係にある。
なお、bは、ペデスタル、或いは、オフセット分に相当
することから、γ値とは分離して別途考慮されることが
多い。
値であり、再生系の階調特性を考慮して総合的な高画質
(鑑賞目的や視覚的に良好な画質)を得るための値とし
て選定されている。これに対して、γ=1は、計測目的
やカメラの調整において、階調変換回路に起因する誤差
要因を排除するための値として選定される。
が採用される。一般に、この制御では、撮像素子からの
出力であって、通常「γ変換回路」と呼ばれる階調変換
回路に入力される前のリニア信号がその制御対象とされ
る。このような制御方法によれば、撮像素子のダイナミ
ックレンジに直接対応する最適な露出制御が可能である
とされている。
の内、特に、静止画像を記録する電子スチルカメラが所
謂「デジタルカメラ」として広く普及するに至り、放送
用TVカメラや工業用カメラとは異なる意味での階調特
性の切り換えの必要性が求められている。即ち、銀塩写
真にも匹敵する、鑑賞用の高画質な画像を求めるため
に、使用者の好みやシーンの状況に応じて最適な階調を
選択的に設定できるデジタルカメラの実現が望まれてい
る。
指すデジタルカメラにおいては、銀塩写真についての経
験者の使用に耐え得ることが当然の要件となるため、銀
塩写真と同等のスペックや操作性(いわゆる使い勝手)
が要求されるという背景もある。このため、例えばデジ
タルカメラの「感度」を従来の銀塩フィルムのそれに習
って、いわゆる「ISO表示」することが試みられてい
る。
ョン学会技術報告/吉田:デジタルカメラの感度(スピ
ード)表示法の検討:ITE Technical Report Vol.20,N
o.58,PP.85〜90.CE'96-25(Nov,1996)」がある。この感
度表示法の中で採用された測定法は、「デジタルカメラ
が記録するデジタル値の中間域(良好な階調再現域)の
中に規定した所定値(提案値106.5/255)を与
えるような露光量」をもって感度を規定するものであ
る。この測定法を用いて求められた「感度」が同一のカ
メラは、測定基準に対応する所定の露光量で撮影する場
合には、同一のデジタル信号出力が得られる。
に相当するといえるかどうかについては、別の議論が必
要であるが、この文献における提案のような「感度」自
体は、「同じ明るさ(出力レベル)の画像を得るために
必要な露光量を示す指標」であるから極めて有意であ
る。また、以下の説明で特に断りなく感度と記した場合
は、この文献に記載される感度(但し、上記「所定値」
の数値は問わない。)を指すものとする。
の好みやシーンの状況に応じて階調特性を切り換えて階
調が選択される場合には、撮像系のゲインは一定のまま
であっても、その階調特性の変化によって上記感度が変
化してしまい、そのために得られる出力レベルが変化し
てしまう問題がある。
ら、被写体の輝度分布全体に対して等しい出力レベルを
得ることは、もとより不可能である。しかしながら、被
写体の輝度分布の平均的な、或いは、代表的な部分につ
いて考えた場合、言い換えれば主要な被写体についてだ
け考えれば、これに対する出力レベルは、階調特性を切
り換えても変化しないようにすることが望ましい。とこ
ろが、従来のデジタルカメラは、このことを配慮してい
ないことから、上記したような出力レベルが大きく変化
してしまう問題がある。
ものであって、その目的は、階調特性を切り換えた場合
にも感度や出力レベルを一定に保つことのできる撮像装
置を提供することにある。
体からの光線を受けて被写体画像が形成され、この画像
をオリジナル画像信号に変換する撮像素子と、第1及び
第2の階調モードの一方を指定する指定手段と、この指
定されたモードに従って前記撮像素子からのオリジナル
画像信号を出力画像信号に変換する変換手段であって、
前記出力画像信号は、第1階調モードの指定では、第1
階調特性曲線によって規定された第1の階調を有し、第
2階調モードの指定では、第2階調特性曲線によって規
定された第2の階調を有する変換手段と、及び前記指定
手段での一方モードの指定に従って前記変換手段に入力
されるオリジナル画像信号の平均的レベルを略一定レベ
ルの露出制御目標値に保つ調整手段と、から構成される
被写体を撮影する撮像装置において、前記第1及び第2
の階調特性曲線は、互いに交差し、この交差点の前記階
調変換特性の入力側における値は、前記露出制御目標値
にほぼ相当する撮像装置が提供される。
線を受けて被写体画像を形成し、この画像をオリジナル
画像信号に変換する画像形成工程と、第1及び第2の階
調モードの一方を指定する指定工程と、この指定された
モードに従って前記オリジナル画像信号を出力画像信号
に変換する変換工程であって、前記出力画像信号は、第
1階調モードの指定では、第1階調特性曲線によって規
定された第1の階調を有し、第2階調モードの指定で
は、第2階調特性曲線によって規定された第2の階調を
有する変換工程と、及び前記指定工程での一方モードの
指定に従って前記変換工程におけるオリジナル画像信号
の平均的レベルを略一定レベルの露出制御目標値に保つ
調整工程と、から構成される被写体を撮影する撮像方法
において、前記第1及び第2の階調特性曲線は、互いに
交差し、この交差点の前記階調変換特性の入力側におけ
る値が前記露出制御目標値にほぼ相当させる撮像方法が
提供される。
線を受けて被写体画像を形成し、この画像をオリジナル
画像信号に変換する画像形成工程と、第1、第2及び第
3の階調モードの一方を指定する指定工程と、この指定
されたモードに従って前記オリジナル画像信号を出力画
像信号に変換する変換工程であって、前記出力画像信号
は、第1階調モードの指定では、第1階調特性曲線によ
って規定された第1の階調を有し、第2階調モードの指
定では、第2階調特性曲線によって規定された第2の階
調を有し、第3階調モードの指定では、第3階調特性曲
線によって規定された第2の階調を有する変換工程と、
から構成される被写体を撮影する撮像方法において、前
記第1、第2及び第3の階調特性曲線をほぼ同一の点に
おいて互いに交差させる撮像方法が提供される。
線を受けて被写体画像が形成され、この画像をオリジナ
ル画像信号に変換する撮像素子と、第1、第2及び第3
の階調モードの一方を指定する指定手段と、この指定さ
れたモードに従って前記撮像素子からのオリジナル画像
信号を出力画像信号に変換する変換手段であって、前記
出力画像信号は、第1階調モードの指定では、第1階調
特性曲線によって規定された第1の階調を有し、第2階
調モードの指定では、第2階調特性曲線によって規定さ
れた第2の階調を有し、第3階調モードの指定では、第
3階調特性曲線によって規定された第2の階調を有する
変換手段と、から構成される被写体を撮影する撮像装置
において、前記第1、第2及び第3の階調特性曲線は、
ほぼ同一の点において互いに交差する撮像装置が提供さ
れる。
マ)を切り換え可能なカメラにおいて、リニア系(ガン
マ入力側)で所定の目標値の露出制御を行うと、ガンマ
切り換えによって感度(出力信号レベル)が変わってし
まう。そこで、本発明では、複数のガンマ特性を持つ撮
像装置において、ガンマ入力側における露出制御目標値
(推奨平均露光レベル)が同一であり、その点で複数の
ガンマカーブがクロスするようにする。3つ以上の特性
を有する場合は、全てが共通のクロスポイントを持つよ
うにする。このような構成にすれば、ガンマ特性を切り
換えた場合にもクロスポイントにおける出力レベルは同
じとなり、このクロスポイント付近に関しては、階調特
性を切り換えた場合にも感度や出力レベルを一定に保つ
ことが可能となる。
ルの18〜20%(±1/3EV)対応点とする。この
値は、被写体レンジの対数的中点付近であり、主要被写
体に対応する可能性が最大の領域が被写体レンジの対数
的中点付近であることから、最良の選択と言える。ま
た、特性を交差させつつレンジを確保するためにkne
e特性を持たせる。これにより、ガンマが大きい場合に
被写体再現域が狭くなるのを防ぐことができる。
実施形態に係るデジタルカメラの詳細を説明する。
ルカメラの回路構成を示すブロック図である。この図1
において、符号101は、被写体を撮影する為の各種レ
ンズからなる撮影レンズ系であり、102は、被写体に
応じてレンズ系101を駆動するためのレンズ駆動機構
であり、このレンズ駆動機構102によって撮影レンズ
系101が駆動されて被写体に撮影レンズ系101がフ
ォーカスされる。被写体からの反射光線は、レンズ系1
01を介して露出制御機構103に含まれる絞りを介し
てCCD105に向けられる。露出制御機構103で
は、絞りが調整されてこの絞りを通過する光線が制御さ
れて露光量が制御される。絞りを通過した光線は、ロー
パス及び赤外カット用のフィルタ系100及びメカシャ
ッタ104を通過してCCDカラー撮像素子105に入
射され、このCCDカラー撮像素子105の撮像面上に
被写体像が形成される。撮像素子105は、CCDドラ
イバ106によって駆動され、撮像面上の被写体像は、
画像信号に変換される。この画像信号は、画像信号の増
幅率、即ち、ゲインを制御するゲインコントロールアン
プ107A及び増幅された画像信号をデジタル画像信号
に変換するA/D変換器等を含むプリプロセス回路10
7で処理される。このデジタル画像信号は、色信号生成
処理,マトリックス変換処理,その他各種のデジタル処
理を行うためのデジタルプロセス回路108で処理さ
れ、カードインターフェース109を介してCF等のメ
モリカード110に格納される。また、デジタルプロセ
ス回路108からの画像信号に基づいてLCD画像表示
系111でその画像が表示される。
た各部を統括的に制御するためのシステムコントローラ
(CPU)、符号113は、階調特性、即ち、γ特性を
指定する、実際には、標準モード、軟調モード或いは硬
調モードを設定するモード設定SW113Aを含む各種
SWからなる操作スイッチ系、114は、デジタルカメ
ラの操作状態及びモード状態等を表示するための操作表
示系、115はレンズ駆動機構102を制御するための
レンズドライバ、116は、撮影時に撮影光線を発光す
るストロボ、117は、露出制御機構103及びストロ
ボ116を制御するための露出制御ドライバ、118は
各種設定情報等を記憶するための不揮発性メモリ(EE
PROM)を示している。
ては、システムコントローラ112が統括的に各部を制
御している。特に、システムコントローラ112は、露
出制御機構103とCCDドライバ106によるCCD
撮像素子105の駆動を制御して露光(電荷蓄積)を制
御している。CCD撮像素子105からの画像信号の読
み出しも同様にシステムコントローラ112によって制
御されてプリプロセス回路107を介してデジタルプロ
セス回路108に画像信号が取り込まれる。さらに、シ
ステムコントローラ112の制御下で画像信号は、各種
信号処理を施された後にカードインターフェース109
を介してメモリカード110に記録される。なお、CC
D撮像素子105は、例えば縦型オーバーフロードレイ
ン構造のインターライン型でプログレッシブ(順次)走
査型のものが挙げられる。
路108には、同一の画像信号に対して異なる階調特性
の画像信号を生成することができる階調変換部108A
が設けられている。操作スイッチ113内のモード設定
SW113Aで階調特性、即ち、γ特性が設定される
と、その設定されたモードの階調指定信号がシステムコ
ントローラ112に供給され、このシステムコントロー
ラ112がデジタルプロセス回路108の階調変換部1
08Aに対して変換されるべき階調、即ち、γ値を指定
することとなる。また、システムコントローラ112に
よる階調の指定に伴い、同様にデジタルプロセス回路1
07のゲインコントロールアンプ107Aでゲインが指
定された階調に従ってシステムコントローラ112の指
令で設定される。更に、システムコントローラ112か
ら露出制御ドライバ117に指定された階調の情報が与
えられ、露出制御ドライバ117により選択した階調特
性に応じて露出が制御される。
おいて制御可能な階調特性及び露出目標値を示すグラフ
である。この図2のグラフにおいては、説明を簡略化す
るために、入力デジタル値及び出力デジタル値は、とも
に8ビットデータを仮定し、図2中の実線は、標準モー
ドの階調(γ=0.45)の特性を示すグラフであり、
破線は、γ=0.7のモードにおける階調特性を示すグ
ラフであり、一点鎖線は、γ=1のモードにおける階調
(入力デジタル値に対する出力デジタル値が直線的な関
係となる。)の特性を示すグラフである。なお、図1に
示されるデジタルカメラでは、モード設定スイッチ11
3Aでデフォルトの「標準」から他の2つのモード(γ
=0.7及びγ=1)に切り換えて何れもγ値をも選択
できる。
は、デジタルカメラの標準規格であるJEIDA DCF規格の
推奨特性:y=1.099×x0.45−0.099 である。(ただ
し、x=入力/255,y=出力/255であり、この
式は、x≧0.018 に適用され、x<0.018 においてはy
=4.5×xが適用される。)また、γ=0.7は、y=
x0.7 の特性及びγ=1は、y=xの特性に相当してい
る。
測光で被写体の照度が測定され、測光値(信号レベル平
均値)が露出目標値に等しくなるように、演算又はフィ
ードバック制御により露出制御される。従って、フラッ
ト(無パターン)被写体の場合に得られる出力値が、露
出制御目標値に対応する。通常の露出条件における主要
被写体を想定する場合は、このようなフラット被写体を
もって代表或いは代用し得ることは周知である。
被写体に関する輝度情報をシステムコントローラ112
が解析(演算)することによって被写体輝度が測光さ
れ、この解析結果を基にしてシステムコントローラ11
2が露出制御ドライバ117を介して露出制御機構10
3或いはストロボ116を駆動することによって露出が
制御される。シャッタとして素子シャッタ機能を使用す
る場合はCCDドライバ106でCCDの駆動を制御す
ることによって実現することができる。
の場合の露出制御ポイント46は、最大入力デジタル値
255の18%に相当している。この入力デジタル値4
6は、標準γにおける入力レンジの対数的中点にほぼ相
当している。再生系における理想的デガンマ(即ち、ト
ータルリニア)を仮定した場合には、この入力デジタル
値46は、実際には、再生系の表示レンジの対数的中点
に相当する。この入力デジタル値46に対応する出力デ
ジタル値は、図2から値104が相当している。
を撮影する場合に、被写体照度に対応する可能性が最も
多い領域は、被写体レンジの対数的中点付近である。こ
の領域は、数値的には白レベルと黒レベルの対数的中点
である18%に相当することになる。ここで、白レベル
とは、拡散反射率が最高の被写体の反射率約98%を想
定し、黒レベルとは、拡散反射率が最低の被写体の反射
率約3.3%を想定している。この知見に基づいて、写
真技術分野においては、以前から被写体を代表する標準
反射率の数値或いは評価用の標準反射版の反射率として
18%が採用されている。
影においては、上記最低反射率の数値を4%と仮定した
対数的中点値20%を採用した方が良い結果をもたらす
場合も多く、この意味で露出制御ポイントの設定値とし
ては18〜20%程度が最良の結果を得るための設定目
標値(狙い値)ということができる。
されているが、これは撮像−表示系が仮定する理想的な
ガンマ変換(即ちトータルリニア)を仮定すればこれは
「出力装置(表示装置)」における最終的な光出力階調
(表示レンジ)においても同様の意味を有している。実
際には出力像を観察する場合の視覚特性に関して、ウェ
ーバーの法則或いはフェヒナーの法則に支配される刺激
強度に対する対数的認識特性を前提に、上記「対数的中
点」が好ましいとされている。
タルリニアを仮定した)標準的階調変換特性においては
変換入力側(被写体比例信号)の値(上記18〜20
%)を基準とすべきであるが、これから任意の変換特性
に切り換えた場合はむしろ標準特性時においてこれに対
応する変換出力側(ガンマ後信号)の値を基準に用いる
ことが望ましい。
差要因があり、また製品評価における許容限界にはある
程度の自由度があることも併せて、上記設定目標値に対
して概ね±1/3EVの範囲(即ち18%−1/3EV
=14.3%以上、20%+1/3EV=25.2%以
下)にある設定値までは本発明の数値限定範囲に含まれ
るものであることを付言する。なお、±1/3EVは、
例えばJISやISOなどの規格においても、当該分野
における標準的許容誤差範囲として多く採用されている
数値である。尚、念のため付け加えれば、さらに誤差が
±0.1EV以下であれば、当該分野においてほとんど
全ての場合に、何の条件も無く同一視され得ることは明
らかである。
写体(測光値によって代表される被写体)は、標準的階
調特性における撮像時とほぼ同じ出力輝度域、即ち出力
装置(表示装置)における表示レンジの対数的中点付近
に輝度が分布する画像として再現される。
御目標値は、モード切り換えに対応してそれぞれの値7
1,104に切り換えられる。即ち、γ=0.7につい
ての目標値sは、(105/255)=(s/255)
0.7の解として71が求まり、γ=1については、y=
xであるから、出力対応値そのまま104である。この
とき、露出制御制御目標値は、入力レンジの対数的中点
には対応しなくなるが、主要被写体(測光値によって代
表される被写体)の出力レベルは、変化されない。
に対する複数の制御目標値(ガンマ出力値が同一とな
る)を予め設定し、ガンマ特性を切り換える際に、ガン
マ入力側でガンマ値に対応して露出を制御し、複数の制
御目標値を切り換えることにより、画像信号の平均的レ
ベルをほぼ一定に保つようにしている。このため、ガン
マが切り換えられても平均的露光に対する出力レベルが
同一になるような露出制御を行うことができ、その有用
性は極めて大である。
ついて図3及び図4を参照して説明する。なお、以下特
記無い限りゲインコントロールアンプ107Aの増幅値
は固定されているものとする。
行なわれるγ特性の設定制御およびこれに対応した露出
目標値の設定制御を説明するフローチャートであり、カ
メラの動作全体の制御フロー(メインフロー)において
適時に呼び出されて実行されるサブフロー(プログラム
におけるサブルーチンに相当)の形式で表現されてい
る。
ローの実行以前にモード設定スイッチ113Aによって
行なわれており、その指定された設定パラメータ(γ
A、γB、γCのいずれか)が図示しないメモリに格納
されているものとする。また、ユーザが意図的にγを指
定しない場合にはデフォルト設定γCが採用される。な
お、本カメラにおいてデフォルト設定γCとしては先に
説明した図2における標準γ(=0.45)が用いられ
るものとする。
行なわれる。すなわちシステムコントローラ112は、
上記メモリに格納されたγ設定パラメータを読み出し、
ステップS2におけるチェックでγ=γAが判定されれ
ば、ステップS5においてデジタルプロセス回路108
の階調変換部108Aの変換特性を、γAに対応した特
性(図2におけるγ=1の特性)に設定する。ステップ
S2においてγ=γAが判定されない場合は、次のステ
ップS3におけるチェックでγ=γBが判定されれば、
ステップS6においてデジタルプロセス回路108階調
変換部108Aの変換特性を、γBに対応した特性(図
2におけるγ=0.7の特性)に設定する。ステップS
3においてγ=γBが判定されない場合は、ステップS
4においてデジタルプロセス回路108の階調変換部1
08Aの変換特性を、γCに対応した標準γ特性(図2
におけるγ=0.45の特性)に設定する。そしていず
れの場合も最終的にはステップS7によりこのサブフロ
ーを終了して、メインフローの所定のステップに戻され
る。
の目標値の設定処理が開始される。すなわち、システム
コントローラ112は、ステップS12におけるチニッ
クでγ=1が判定されれば、ステップS15において
(入力デジタル値における)露出の目標値を104に設
定する。ステップS12においてγ=1が判定されない
場合は、次のステップS13におけるチェックでγ=
0.7が判定されれば、ステップS16において(入力
デジタル値における)露出の目標値を71に設定する。
ステップS13においてγ=0.7が判定されない場合
は、ステップS14において(入力デジタル値におけ
る)露出の目標値を46に設定する。これらいずれの値
も、その時設定された各階調特性においては出力デジタ
ル値104に対応している。そしていずれの場合も最終
的にはステップS17によりこのサブフローを終了し
て、メインフローの所定のステップに戻される。
ス回路107中のゲインコントロールアンプ107Aの
ゲインを固定していたが、露出制御方法として、通常の
提供素子における蓄積電荷量を調節する方法以外に、ゲ
インコントロールアンプ107Aを用いて、リニア系に
おける回路ゲインを可変する方法を、単独でまたは併せ
用いるようにしても良い。上述したように入力デジタル
値104、71、46のいずれかが(目標値として)設
定されると、図1に示されるシステムコントローラ11
2は設定された入力デジタル値を制御目標として露出制
御を実行するように露出制御ドライバ117をセットす
ることとなる。また、システムコントローラ112は、
上述の通りデジタルプロセス回路108の階調変換部1
08Aに対してモード設定スイッチ113Aでユーザに
よってセットされた階調、即ち、γで入力デジタル画像
信号を出力デジタル画像信号に変換する処理を実行する
ようにこのデジタルプロセス回路108を設定する。
に従って、露出制御機構103が制御されて上記露出目
標値に基づいた適正露光で被写体の画像がCCD105
で撮影される。このCCD105からの画像信号は、プ
リプロセス回路107を経た後デジタルプロセス回路1
08の階調変換部108Aで所定のγ変換処理を受けて
目標とするデジタル出力値をその中心的な出力値とする
画像信号に変換されてメモリカード110に格納され、
また、LCD111に供給されてLCD111に表示さ
れる。
ザが階調特性を替えてユーザの好みに応じた撮影をする
場合にあっても、入力デジタル値の露出目標値が変更さ
れて出力の中心点が一定の基準点に維持された状態で、
ユーザの好みに応じた階調特性を有する被写体像に対応
した出力がデジタルプロセス回路108から出力され
る。
れるものではない。本実施形態では、露出制御をガンマ
入力側で行ったが、目標値を104と固定してガンマ出
力側で行うことも可能である。この場合、出力特性の制
御が単純化できる。但し、被写体の平均演算においてガ
ンマ値の影響が生ずる虞がある。
調特性及び露出目標値の制御系を説明する為のグラフで
ある。この図5においては、説明を簡素化するために入
出力デジタルデータは、共に8ビットデータを仮定して
いる。図中の実線は、標準(γ=0.45)、破線は、
γ=0.7(knee付き)、一点鎖線はγ=1(kn
ee付き)の場合のグラフを示している。既に説明した
実施形態と同様に、この実施形態に係るデジタルカメラ
では、モード設定スイッチ113Aにおいて、デフォル
トの「標準」から他の2つのモード(γ=0.7、γ=
1)のいずれかに選択的に切替てこれらのモードに設定
できる。
は実際には、デジタルカメラの標準規格である JEIDA D
CF規格の推奨特性:y=1.099×x0.45−0.099 であ
る。(ただし、x=入力/255,y=出力/255で
あり、上記式はx≧0.018 に適用され、x<0.018 にお
いてはy=4.5×xが適用される。)この実施形態で
は、図5に示されるようなγ変換特性で入力画像信号を
出力画像信号に変換する特性を図1に示される階調変換
部108Aに与えている。この図5に示されるγ特性で
は、γ=1,0.7及び0.45のグラフのいずれも、
ある露出制御ポイント(入力デジタル値46及び出力デ
ジタル値104)を通るように図2に示されるγ特性の
グラフに夫々係数が乗じられている。換言すれば、γ=
1,0.7及び0.45のグラフがある露出制御ポイン
トで交差するように図2に示されるγ特性のグラフに夫
々係数が乗じられている。
場合には、被写体再現域が狭くなってしまう。そこで、
図5に示すグラフでは、主要被写体の階調領域に対応す
る上記交差点付近の領域よりも信号値が充分大きい領域
であるy>0.75(出力値デジタル値192以上)につい
ては、いわゆるknee(ニー)特性を与えて、主要被
写体(即ち交差点付近の領域)に対してはハイコントラ
ストであるが、高レベル領域のみ圧縮をかけることで再
現域を確保するように特性を工夫している。
ア系と称せられる回路部で制御目標値が常にデジタル値
46となるように露出が制御される。このときモードを
切り換えても感度は変わらず、感度測定基準点が104
に維持され、従って、主要被写体の出力レベルにおける
階調の中心レベルは、変化されない。
は、先の実施例と同様に露出制御は、システムコントロ
ーラ112によって露出制御ドライバ117のパラメー
タが設定されることにより実現されるが、制御目標値
は、デジタル値46に固定的に設定され、γが切り換わ
っても変化させない。また、γ値の設定は、図3に示し
たと同様の手順で設定される。但し、γA、γBに対応
した特性は、それぞれ図5におけるγ=1,γ=0.7
の特性となる。
点は完全に一致しているが、この一致は「事実上の一
致」であれば目的を達成することができ充分であること
は言うまでも無い。即ち、例えば上記例では3特性の交
差を取り扱っているから、このうち2特性相互について
交差点が1つ生じる場合には交差点は計3点生じ得る
が、この3点が十分に近接していれば、上記「一致」と
全く同様の効果を発揮するものである。
曲線交差点(1つの入力値が、選択された特性に係らず
同一の出力値に変換されるような点)」とはこのような
場合をも含んだ「共通の」であり「同一」を意味するこ
とは当然である。また、この場合、事実上の一致の判断
に関しても、先の場合と同様に概ね±1/3EVの範囲
(相対%表示で、−20.6%、+26.0%)が基準
となり得る。(あるいは±0.1EV以下であればさら
に望ましいことは勿論である。)上記のように特性曲線
の交差点を表示上の「感度」の測定点に一致させれば、
測定,表示上の感度を不変に保つことができる。この観
点のみに着目した場合、露出目標値をこの点に合わせる
ことは必須では無い。
ずらせば出力レベルは変動するが、それとは無関係に少
なくとも測定,表示上の「感度」は一定に保たれるか
ら、これは「露出目標値の設定による出力レベルの一定
化」とは異なる独立の効果を有していると言える。
ての作用に着目したときも、露出制御目標値の設定を特
性交差点近傍に設定すれば、仮に若干の設定ずれを含ん
だとしても、交差点の近傍であるから出力レベル変動は
小さく、実用上無視できる程度に納められる可能性が高
くなることになる。
定した上で、さらに上記実施例のようにその点に露出目
標値を一致させれば、感度不変と出力レベル不変が完全
に両立することになり、極めて効果的である。
れるものではない。実施形態では、デジタルカメラは自
動露出機能を有しているものであったが、これに限らず
マニュアル露出のみを有したカメラであってもよい。こ
の場合、複数の特性曲線の共通の交差点に相当する被写
体露光量或いは出力レベルをそれぞれ「推奨平均露光
量」「推奨平均露光レベル」としてカメラの使用者(撮
影者)に対して提示することによって、撮影者は例えば
単体露出計や単独調光機能付き外部ストロボを用いて良
好な撮影を行うことができ、その際、露出計やストロボ
の設定を、階調特性によって切り換える必要が無いとい
う効果を有する。
CCD撮像素子を用いている場合について説明したが、
信号読み出し方式はこれに限らず、インターレース型で
あっても良く、さらにCCDに限らず各種の固体撮像素
子を用いることができる。また、本発明は必ずしもデジ
タルカメラに限るものではなく、ムービーカメラに適用
することも可能である。その他、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲で、種々変形して実施することができる。
ば、階調特性を切り換えた場合にも感度や出力レベルを
一定に保つことのできる。
一連の処理によって、ユーザが階調特性を替えてユーザ
の好みに応じた撮影をする場合にあっても、入力デジタ
ル値の露出目標値が変更されて出力の中心点が一定の基
準点に維持された状態で、ユーザの好みに応じた階調特
性を有する被写体像に対応した出力を出力することがで
きる。
回路を概略的に示すブロック図である。
曲線であって、階調特性と露出目標値との関係を説明す
る為の階調特性曲線を示すグラフである。
択的に設定する場合における設定手順を示すフローチャ
ートである。
択的に設定する場合における露出目標の設定手順を示す
フローチャートである。
調特性曲線であって、階調特性と露出目標値との関係を
説明する為の階調特性曲線を示すグラフである。
Claims (12)
- 【請求項1】被写体からの光線を受けて被写体画像が形
成され、この画像をオリジナル画像信号に変換する撮像
素子と、 第1及び第2の階調モードの一方を指定する指定手段
と、 この指定されたモードに従って前記撮像素子からのオリ
ジナル画像信号を出力画像信号に変換する変換手段であ
って、前記出力画像信号は、第1階調モードの指定で
は、第1階調特性曲線によって規定された第1の階調を
有し、第2階調モードの指定では、第2階調特性曲線に
よって規定された第2の階調を有する変換手段と、及び
前記指定手段での一方モードの指定に従って前記変換手
段に入力されるオリジナル画像信号の平均的レベルを略
一定レベルの露出制御目標値に保つ調整手段と、 から構成される被写体を撮影する撮像装置において、 前記第1及び第2の階調特性曲線は、互いに交差し、こ
の交差点の前記階調変換特性の入力側における値は、前
記露出制御目標値にほぼ相当する撮像装置。 - 【請求項2】前記特性曲線の交差点は、前記階調変換特
性の入力側の値において、最大信号レベルの18〜20
%に対応するように定められている請求項1に記載の撮
像装置。 - 【請求項3】前記第1及び及び第2の階調特性曲線のう
ち少なくとも1つは、前記特性曲線の交差点よりも信号
値が大きい領域にニーポイントが設定されたニー特性を
有する請求項1に記載の撮像装置。 - 【請求項4】被写体からの光線を受けて被写体画像が形
成され、この画像をオリジナル画像信号に変換する撮像
素子と、 第1、第2及び第3の階調モードの一方を指定する指定
手段と、 この指定されたモードに従って前記撮像素子からのオリ
ジナル画像信号を出力画像信号に変換する変換手段であ
って、前記出力画像信号は、第1階調モードの指定で
は、第1階調特性曲線によって規定された第1の階調を
有し、第2階調モードの指定では、第2階調特性曲線に
よって規定された第2の階調を有し、第3階調モードの
指定では、第3階調特性曲線によって規定された第2の
階調を有する変換手段と、 から構成される被写体を撮影する撮像装置において、 前記第1、第2及び第3の階調特性曲線は、ほぼ同一の
点において互いに交差する撮像装置。 - 【請求項5】前記特性曲線の交差点は、前記階調変換特
性の入力側の値において、最大信号レベルの18〜20
%に対応するように定められている請求項4に記載の撮
像装置。 - 【請求項6】前記第1、第2及び第3の階調特性曲線の
うち少なくとも1つは、前記特性曲線の交差点よりも信
号値が大きい領域にニーポイントが設定されたニー特性
を有する請求項4に記載の撮像装置。 - 【請求項7】被写体からの光線を受けて被写体画像を形
成し、この画像をオリジナル画像信号に変換する画像形
成工程と、 第1及び第2の階調モードの一方を指定する指定工程
と、 この指定されたモードに従って前記オリジナル画像信号
を出力画像信号に変換する変換工程であって、前記出力
画像信号は、第1階調モードの指定では、第1階調特性
曲線によって規定された第1の階調を有し、第2階調モ
ードの指定では、第2階調特性曲線によって規定された
第2の階調を有する変換工程と、及び前記指定工程での
一方モードの指定に従って前記変換工程におけるオリジ
ナル画像信号の平均的レベルを略一定レベルの露出制御
目標値に保つ調整工程と、 から構成される被写体を撮影する撮像方法において、前
記第1及び第2の階調特性曲線は、互いに交差し、この
交差点の前記階調変換特性の入力側における値が前記露
出制御目標値にほぼ相当させる撮像方法。 - 【請求項8】前記特性曲線の交差点は、前記階調変換特
性の入力側の値において、最大信号レベルの18〜20
%に対応するように定められている請求項7に記載の撮
像方法。 - 【請求項9】前記第1及び及び第2の階調特性曲線のう
ち少なくとも1つは、前記特性曲線の交差点よりも信号
値が大きい領域にニーポイントが設定されたニー特性を
有する請求項7に記載の撮像方法。 - 【請求項10】被写体からの光線を受けて被写体画像を
形成し、この画像をオリジナル画像信号に変換する画像
形成工程と、 第1、第2及び第3の階調モードの一方を指定する指定
工程と、 この指定されたモードに従って前記オリジナル画像信号
を出力画像信号に変換する変換工程であって、前記出力
画像信号は、第1階調モードの指定では、第1階調特性
曲線によって規定された第1の階調を有し、第2階調モ
ードの指定では、第2階調特性曲線によって規定された
第2の階調を有し、第3階調モードの指定では、第3階
調特性曲線によって規定された第2の階調を有する変換
工程と、 から構成される被写体を撮影する撮像方法において、 前記第1、第2及び第3の階調特性曲線をほぼ同一の点
において互いに交差させる撮像方法。 - 【請求項11】前記特性曲線の交差点は、前記階調変換
特性の入力側の値において、最大信号レベルの18〜2
0%に対応するように定められている請求項10に記載
の撮像方法。 - 【請求項12】前記第1、第2及び第3の階調特性曲線
のうち少なくとも1つは、前記特性曲線の交差点よりも
信号値が大きい領域にニーポイントが設定されたニー特
性を有する請求項10に記載の撮像方法。
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