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JP2002041367A - 車両制御装置 - Google Patents

車両制御装置

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Publication number
JP2002041367A
JP2002041367A JP2000225185A JP2000225185A JP2002041367A JP 2002041367 A JP2002041367 A JP 2002041367A JP 2000225185 A JP2000225185 A JP 2000225185A JP 2000225185 A JP2000225185 A JP 2000225185A JP 2002041367 A JP2002041367 A JP 2002041367A
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JP
Japan
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learning value
ram
eeprom
data
writing
Prior art date
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Pending
Application number
JP2000225185A
Other languages
English (en)
Inventor
Mikie Shintomi
美紀恵 新▼富▲
Yuko Suzuki
優子 鈴木
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2000225185A priority Critical patent/JP2002041367A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】不揮発性メモリの書き込みのための処理時間及
び回数を低減できる車両制御装置を提供する。 【解決手段】ECU1は、CPU2、ROM3、N・R
AM4、S・RAM5及びEEPROM6を備える。C
PU2は、車両制御時の学習制御によって学習値を算出
する。S・RAM5は、イグニッションスイッチ21の
オフ時にもデータを保持する。S・RAM5には、学習
制御により異なる値に更新された学習値の更新履歴を記
憶する。CPU2は、S・RAM5に記憶された学習値
の更新履歴に基づき更新有りと判定した学習値のみをE
EPROM6へ書き込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両を制御する車
両制御装置に関し、特に、学習制御によって算出した学
習値を、電気的にデータの書き替えが可能な不揮発性メ
モリに保持するようにした車両制御装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、車両のエンジンや自動変速機(オ
ートマチックトランスミッション)を制御する車両制御
装置において、制御対象の経時変化や個体差などの影響
をなくすために、過去の制御結果を評価して制御パラメ
ータや制御論理を修正する、いわゆる学習制御が広く採
用されている。また、学習制御により求められた制御パ
ラメータなどの学習値を、電気的にデータの書き換えが
可能な不揮発性メモリ(例えば、EEPROM)に記憶
保持する装置が知られている。同装置では、バッテリ外
れが発生したと判断した場合に、EEPROMから通常
のRAMへ学習値を転送して、過去に算出した学習値を
継続して使用できるようにしている。
【0003】ところで、EEPROMの書き込み回数に
は制限があり、その書き込み回数を抑えるための技術
が、例えば、特開平8−202626号公報に開示され
ている。同公報の装置では、EEPROMへ書き込むべ
きデータを算出した後、EEPROMに記憶されている
データを読み出し算出されたデータと比較する。そし
て、両者が異なる場合にのみEEPROMの記憶データ
を更新する。これにより、無駄なデータ書き込みを行わ
ず、EEPROMの寿命に悪影響を与えないようにして
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公報の
装置では、データ書き込みの要否を判断するときに、E
EPROMのデータ読み出しが必要である。つまり、E
EPROMへのデータ書き込み時には、EEPROMの
全データの読み出しが必要であるため、処理時間が長く
なるといった問題が発生する。
【0005】本発明は、上記問題に着目してなされたも
のであって、その目的とするところは、不揮発性メモリ
の書き込みのための処理時間及び回数を低減できる車両
制御装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、記憶手段によって、学習値の更新履歴が記憶さ
れ、該更新履歴に基づいて更新有りと判定された学習値
のみがデータ書込手段により不揮発性メモリへ書き込ま
れる。このようにすれば、従来技術のように、不揮発性
メモリからデータを読み出すことなく、記憶手段にて記
憶される更新履歴により、不揮発性メモリへのデータ書
き込みの要否を判断できる。よって、データ書き込みの
ための処理時間の短縮を実現できる。また、更新された
データのみが書き込まれるので、不揮発性メモリの書き
込み回数を低減できる。
【0007】請求項2に記載の発明によれば、バックア
ップメモリに学習値の更新履歴を記憶するようにしたの
で、電源スイッチのオフ時にも更新履歴が保持される。
一般に、車両制御では、多数の学習値が用いられてい
る。そのため、請求項3に記載の発明では、各学習値に
ついて個々の更新の履歴を記憶する記憶領域が設定さ
れ、その記憶領域を参照することにより、各学習値毎の
更新の有無が判定される。このように、数多く存在する
学習値の更新履歴を記憶領域にまとめて記憶すると、学
習値の更新の有無を容易に判定することができる。
【0008】請求項4に記載の発明によれば、データ書
込手段による学習値の書き込み後、その学習値に対応し
た更新履歴がクリアされる。このようにすれば、学習値
の更新及び書き込みが行われる度に、履歴のセット及び
クリアが繰り返され、その都度必要な書き込みデータが
確実に不揮発性メモリに記憶できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明を車載エンジンの
制御システムに具体化した実施の形態を図面に従って説
明する。
【0010】図1には、車両制御装置としての電子制御
装置(ECU)1の概略構成を示す。図1に示すよう
に、ECU1は、CPU2、ROM3、通常RAM(以
下、N・RAMという)4、スタンバイRAM(以下、
S・RAMという)5及びEEPROM6を備えてい
る。そして、CPU2とROM3、N・RAM4、及び
S・RAM5は、互いにバス7で接続されており、CP
U2とEEPROM6は、シリアルデータライン8で接
続されている。
【0011】CPU2は、ROM3に予め格納されたプ
ログラムにより車載エンジンを制御するための様々な処
理を実行する。また、N・RAM4は、CPU2による
制御演算結果などを一時記憶する演算作業用のRAMで
あり、バッテリ電圧による電源バックアップは施されて
いない。一方、S・RAM(バックアップメモリともい
う)5は、バッテリ電圧による電源バックアップが施さ
れており、イグニッションオフ時にも、電源が供給され
て記憶データを保持する。さらに、EEPROM6は、
電気的にデータの書き換えが可能な不揮発性メモリであ
り、電源が遮断されたとしても記憶データを保持する。
【0012】また更に、ECU1は、入力回路11と出
力回路12と電源回路13とを備えている。入力回路1
1には、エンジンの回転数NEを検出する回転数センサ
15や車両の走行速度(車速)vを検出する車速センサ
16などが接続されている。同入力回路11は、各セン
サにて検出された回転数NE、走行速度(車速)v等に
対応した信号をCPU2へ出力する。また、出力回路1
2には、インジェクタ17、イグナイタ18等が接続さ
れている。同出力回路12は、CPU2から入力される
駆動信号に応じてインジェクタ17、イグナイタ18等
を作動させる。
【0013】電源回路13は、電源スイッチとしてのイ
グニッションスイッチ21を介してバッテリ22に接続
され、イグニッションスイッチ21のオン時にイグニッ
ション電圧VIGが供給される。これにより、電源回路1
3は、CPU2,ROM3,N・RAM4,S・RAM
5,及びEEPROM6へ動作電圧VD を出力する。ま
た、電源回路13は、イグニッションスイッチ21を介
する接続とは別に、バッテリ22に直接接続されてお
り、バッテリ電圧VBBが常に供給されている。これによ
り、電源回路13は、S・RAM5へデータ保持用のバ
ックアップ電圧VSを出力する。
【0014】このようなECU1においては、イグニッ
ションスイッチ21がオン(投入)されると、電源回路
13からCPU2,ROM3,及びN・RAM4などに
動作電圧VD が供給される。そして、CPU2が、RO
M3に格納されたプログラムに従いエンジン制御処理を
実行して、各種センサ15,16等からのセンサ信号に
基づきインジェクタ17、イグナイタ18等のアクチュ
エータを作動させることにより、周知のエンジン制御を
行うようになっている。
【0015】CPU2が実行するエンジン制御処理に
は、学習制御によるものがあり、CPU2は、学習制御
によってN・RAM4上で算出した制御パラメータなど
の学習値(数十バイト)をS・RAM5へ定期的にコピ
ーして、イグニッションスイッチ21のオフ中にも学習
値を失わないようにしている。なお、具体的な学習値と
しては、ISC弁やEGR弁等の全閉位置や空燃比制御
量にかかわる学習データ等がある。また、CPU2は、
下記条件(a),(b)が成立したときに、N・RAM
4上の学習値をEEPROM6へ書き込むようにしてお
り、これにより、バッテリ22が外れてS・RAM5の
記憶データが消失しても、学習値を失わないようにして
いる。
【0016】ここで、EEPROM6のデータ書き込み
条件は、(a)前回のEEPROM6の書き込み時から
エンジンが所定回数(具体的には、10回)以上始動さ
れること、(b)車速vが所定速度(具体的には、40
km/h)以上であること、である。なお、(a)のエンジ
ンの始動回数は、イグニッションスイッチ21がオンさ
れて、実際にエンジン回転数が所定回転数(具体的に
は、500rpm)以上となったときにカウントされる。
従って、少なくともエンジンが10回始動される毎に、
EEPROM6へ学習値が書き込まれることとなり、書
き込み回数に制限があるEEPROM6へのデータ書き
込み回数が低減されるようになっている。また、(b)
の車両車速vが40km/h以上である場合には、車両運転
者がイグニッションスイッチ21をオフする可能性は極
めて低く、その状態がしばらく継続すると予想される。
従って、イグニッションスイッチ21のオフによるデー
タ書き込み処理の中断の可能性が低減され、EEPRO
M6に学習値を的確に書き込むことが可能となる。
【0017】次に、本実施の形態のCPU2により実行
される処理について、図2及び図3のフローチャートを
用いて説明する。先ず、本処理の概要を説明する。本実
施の形態では、EEPROM6への学習値の書き込みを
行うために、N・RAM4に始動検出フラグF1、書込
許可フラグF2、カウンタCが設定されている。始動検
出フラグF1は、イグニッションスイッチ21が投入さ
れた後にエンジンが実際に始動されたか否かを示すフラ
グであり、イグニッションスイッチ21がオンされて、
エンジン回転数が500rpm以上となったときに「1」
がセットされる。そして、その始動検出フラグF1のセ
ットタイミングでカウンタCの値がカウントされ、同カ
ウンタCの値によりエンジンの始動回数が判定される。
また、書込許可フラグF2は、EEPROM6の書き込
みが許可されたか否かを示すフラグであり、書込許可フ
ラグF2がセット(=1)されると、EEPROM6へ
のデータの書き込みが開始される。このデータ書き込み
に際して、学習値の更新の有無が判定され、更新有りと
判定された学習値のみがEEPROM6に書き込まれる
ようになっている。
【0018】また、本実施の形態のECU1において
は、EEPROM6への学習値の書き込み処理中にノイ
ズ等の影響により動作電圧VDが遮断された場合、書き
込み処理が中断されてしまう。この場合、再び車両が運
転されたときに、前回のEEPROM6の書き込みが未
完了状態と判定され、再度EEPROM6へのデータの
書き込み処理が実施される。なお、EEPROM6の書
き込み状態を示すデータが、S・RAM5の所定の領域
に設定されており、このデータに基づいてEEPROM
6の書き込み状態が、未完了状態か、或いは、完了状態
かが判定できるようになっている。
【0019】以下、詳細に説明する。図2に示すよう
に、CPU2は、イグニッションスイッチ21のオンに
伴い動作電圧VDが供給され動作を開始すると、先ず、
ステップ100〜ステップ120の初期化処理を行う。
【0020】具体的には、ステップ100において、C
PU2は、バッテリ外れの履歴(つまり、バッテリ22
が外れた痕跡)があるか否かを判定する。この判定は、
例えばS・RAM5の記憶データをチェックすることに
より行われ、記憶データが正常であればバッテリ外れの
履歴が無いと判断され、逆に異常であればバッテリ外れ
の履歴があると判断される。
【0021】バッテリ外れの履歴があった場合には、S
・RAM5の記憶データ(イグニッションスイッチ21
のオフ中にS・RAM5にバックアップ保存されていた
学習値等)は不定である。そのため、CPU2は、ステ
ップ110において、その時点でEEPROM6に書き
込まれている学習値を、N・RAM4に書き込み、ステ
ップ120に移行する。一方、バッテリ外れの履歴が無
かった場合には、S・RAM5の記憶データは正常に保
持されているため、CPU2は、ステップ115におい
て、S・RAM5の記憶データをN・RAM4に書き込
み、ステップ120に移行する。
【0022】そして、ステップ120において、CPU
2は、始動検出フラグF1に、エンジンが未だ始動され
ていないことを示す「0」をセットするとともに、書込
許可フラグF2に、EEPROM6の書き込みが許可さ
れていないことを示す「0」をセットする。
【0023】このようなステップ100〜120の初期
化処理を終えると、CPU2は、学習制御によるエンジ
ン制御処理の実行を開始すると共に、そのエンジン制御
処理と並行して、図2及び図3に示すステップ130〜
330の処理を定期的(例えば、16ミリ秒毎)に繰り
返し実行する。
【0024】詳しくは、ステップ130において、CP
U2は、N・RAM4に現在格納されている学習値とカ
ウンタCの値とを、S・RAM5に書き込む(コピーす
る)。そして、ステップ140にて、始動検出フラグF
1が「0」であるか否かを判定し、「0」であれば、ス
テップ150に移行する。CPU2は、ステップ150
において、回転数センサ15からの信号に基づき検出さ
れるエンジン回転数NEが、予め設定された所定回転数
(本実施形態では、アイドル回転数付近の値である50
0rpm )以上であるか否かを判定する。
【0025】ここで、エンジン回転数が500rpm 以上
であれば、イグニッションスイッチ21が投入された後
に車両が実際に運転されたと判断して、ステップ160
に進む。このステップ160において、CPU2は、カ
ウンタCの値をN・RAM4上で1インクリメントし、
更に続くステップ170にて、始動検出フラグF1に、
車両が運転されたことを示す「1」をセットし、図3に
示すステップ180に移行する。
【0026】また、CPU2は、ステップ140にて始
動検出フラグF1が「1」と判定した場合、或いは、ス
テップ150にてエンジン回転数NEが500rpm未満
と判定した場合には、図3に示すステップ180に移行
する。
【0027】このようにすれば、イグニッションスイッ
チ21が投入されて動作を開始した後、エンジン回転数
NEが500rpm以上になるまでは、ステップ150で
否定判定され続け、エンジン回転数NEが500rpm 以
上になると、エンジンが実際に始動されたと判断され
て、ステップ160の処理によりカウンタCの値が1イ
ンクリメントされる。また、ステップ170の処理によ
り始動検出フラグF1に「1」がセットされるため、そ
の後、イグニッションスイッチ21がオン状態である間
は、ステップ140で否定判定されるため、カウンタC
の値はインクリメントされなくなる。また、カウンタC
の値は、ステップ130の処理によりS・RAM5に保
存されて、次にイグニッションスイッチ21が投入され
た場合に、ステップ115の処理によりN・RAM4へ
書き込まれる。従って、カウンタCの値は、イグニッシ
ョンスイッチ21が投入された後にエンジン回転数NE
が500rpm 以上になる、という状態が起こる毎に、1
ずつカウントアップされることとなる。
【0028】フローチャートの説明に戻り、図3におけ
るステップ180は、前述したEEPROM6の書き込
み条件(a)を判定するための処理に相当し、ステップ
190は、EEPROM6の書き込み条件(b)を判定
するための処理に相当している。これら書き込み条件
(a),(b)が成立したとき、即ち、前回のEEPR
OM6の書き込み時からエンジンが10回以上始動さ
れ、かつ、車速vが40km/hとなったとき、EEPRO
M6への学習値の書き込みが開始されるようになってい
る。
【0029】つまり、EEPROM6への学習値の書き
込み処理は、ステップ240〜290で行われるが、こ
の書き込み開始の際に、ステップ200で書込許可フラ
グF2を「1」にセットし、ステップ230で同フラグ
F2=1であることを確認することにより書き込みが実
行される。一方、フラグF2=0であれば、ステップ2
40〜310の処理が迂回され、EEPROM6の書き
込みが実施されることはない。
【0030】以下、図3の処理を詳述すると、カウンタ
Cの値が予め設定された所定値(本実施形態では10)
以上となるか、或いは、前回のEEPROM6の書き込
み状態が未完了状態である場合、ステップ180におい
て肯定判定されて、ステップ190に移行する。そし
て、ステップ190において、CPU2は、車速センサ
16からの信号に基づき検出される車速vが予め設定さ
れた所定速度(本実施形態では、40km/h)以上である
か否かを判定する。ここで、車速vが40km/h以上であ
れば、CPU2はステップ200に移行して、前述した
書込許可フラグF2に「1」をセットし、続くステップ
210において、カウンタCの値を「0」に初期化す
る。その後、ステップ220において、CPU2は、E
EPROM6の書き込み状態として未完了状態を示す値
をS・RAM5上の所定の領域に設定して、ステップ2
30に移行する。そして、CPU2は、ステップ230
にて肯定判別しステップ240に移行して、EEPRO
M6の書き込み処理を開始する。
【0031】一方、ステップ180にて、カウンタCの
値が10未満と判定し、かつ、EEPROM6の書き込
み状態が完了状態と判定した場合、或いは、ステップ1
90にて車速vが40km/h未満と判定した場合、CPU
2はステップ200〜220の処理を実施することなく
ステップ230に移行する。この場合、書込許可フラグ
F2に「1」がセットされないため、ステップ230に
て否定判別されてステップ240〜310の処理が迂回
される。
【0032】本実施の形態におけるEEPROM6の書
き込み処理では、学習制御によって更新された学習値の
みを書き込むようにしている。つまり、ステップ320
において、学習制御によりN・RAM4上で学習値が求
められ、その学習制御により異なる値に更新された学習
値の更新履歴が、ステップ330にてS・RAM5に記
憶される。
【0033】ここで、S・RAM5には、図4に示すよ
うに、更新履歴を記憶するための記憶領域(アドレスA
D0〜ADx)が確保されており、各学習値について個
々の更新履歴の有無を示す「1」又は「0」のデータが
アドレスAD0〜ADxの各ビット(ビット0〜ビット
15)に記憶されるようになっている。つまり、ステッ
プ320では、更新された学習値に対応する所定ビット
のデータが更新履歴の有りを示す「1」とされる。そし
て、各学習値毎のビットデータに基づいて、更新された
学習値のみがEEPROM6に書き込まれる。
【0034】詳しくは、図3に示すように、ステップ2
40において、CPU2は、ポイントデータiを0とす
る。なお、各学習値は、N・RAM4上の所定領域に順
次設定されており、ポイントデータi=0によって、N
・RAM4上の学習値のうち、先頭アドレスの学習値が
指定される。そして、ステップ250にてCPU2は、
ポイントデータiにより指定されたN・RAM4上の学
習値について、更新履歴の有無を判定する。ここで、C
PU2は、指定された学習値に対応するS・RAM5上
のビットデータが「1」であり、更新履歴ありと判定し
た場合、ステップ260に移行してN・RAM4上の学
習値をEEPROM6に書き込む。続くステップ270
において、CPU2は、書き込んだ学習値に対応するビ
ットデータを「1」→「0」とし、つまり、学習値の更
新履歴をクリアしステップ280に進む。一方、ステッ
プ250にて、学習値に対応するS・RAM5上のビッ
トデータが「0」であり、更新履歴なしと判定した場合
は、CPU2は、ステップ260,270を迂回してス
テップ280に移行する。
【0035】そして、ステップ280にて、CPU2
は、ポイントデータiを「1」だけインクリメントし、
続くステップ290にて、ポイントデータiがn以上で
あるか否かを判定する。なおここで、nは、学習値のバ
イト数に相当する。同ステップ290にて、否定判別さ
れた場合、ステップ250に戻り、N・RAM4上の次
のアドレスの学習値について、同様にステップ250〜
280の処理を実施する。そして、ステップ280でイ
ンクリメントされたポイントデータiがn以上となった
とき、ステップ290にて全ての学習値の書き込み処理
が完了した旨を判定しステップ300に移行する。
【0036】ステップ300にてCPU2は、書込許可
フラグF2に「0」をセットした後にステップ310に
移行し、EEPROM6の書き込み状態として完了状態
を示す値をS・RAM5上の所定の領域に設定する。
【0037】そして、CPU2は、後続する他の処理を
実行し、その際に、ステップ320にて、N・RAM4
上の学習値を算出するとともに、ステップ330で学習
値の更新記録を残す。その後、図2に示すステップ13
0に戻って、N・RAM4に現在格納されている最新の
学習値とカウンタCの値とを、S・RAM5に書き込
み、前述したステップ140以降の処理を繰り返し実行
する。
【0038】このように、本実施の形態のECU1で
は、エンジンが10回始動され、かつ車速vが40km/h
以上となったとき、書込許可フラグF2に「1」がセッ
トされてEEPROM6への学習値の書き込みが開始さ
れる。そして、その書き込み時には、前回の書き込み時
から異なる値に更新された学習値のみがEEPROM6
に書き込まれる。
【0039】なお、EEPROM6への学習値の書き込
みが完了した際には、既述したようにカウンタCの値が
「0」、書込許可フラグF2が「0」、EEPROM6
の書き込み状態が完了状態となる。この場合、ステップ
180の処理にて否定判定され、書込許可フラグF2が
「0」であるため、ステップ230にて否定判定され
て、ステップ240〜310の処理が迂回される。
【0040】また仮に、EEPROM6の書き込み中に
おいて、イグニッションスイッチ21がオフされる、或
いは、ノイズ等の影響により動作電圧VDが遮断される
と、その書き込みが中断される。この場合、ECU1に
よりエンジンが再び運転される際には、EEPROM6
の書き込み状態が未完了状態のままであるので、図3の
ステップ180にて肯定判定される。そして、車速が4
0km/h以上となったときに、ステップ190の処理を経
て、ステップ210の処理にて書込許可フラグF2に
「1」がセットされる。これにより、ステップ240〜
310の処理が実施されてEEPROM6の書き込みが
再度行われることとなる。
【0041】以上詳述した本実施の形態によれば、以下
に示す効果が得られる。 (1)EEPROM6から記憶データを読み出すことな
く、S・RAM5に記憶される更新履歴を参照すること
によりEEPROM6へのデータ書き込みの要否を判断
できる。よって、データ書き込みのための処理時間の短
縮を実現できる。また、更新されたデータのみを書き込
むようにしているので、EEPROM6の書き込み回数
を低減できる。
【0042】(2)本実施の形態では、前回の書き込み
時からの学習値の更新履歴をS・RAM5に記憶するよ
うにし、前回の書き込み時からエンジンが少なくとも1
0回以上始動されたときに、更新履歴有りの学習値をE
EPROM6へ書き込むようにしている。この場合、イ
グニッションスイッチ21のオフ時にも学習値の更新履
歴を保持することができ、実用上好ましいものとなる。
【0043】(3)各学習値について個々の更新履歴の
有無を「1」又は「0」のビットデータとして記憶する
記憶領域(図4のアドレスAD0〜ADx)がS・RA
M5に設定され、その記憶領域のビットデータを参照す
ることにより、各学習値毎のの更新の有無が判定され
る。このように、数多く存在する学習値の更新履歴をま
とめて記憶すると、学習値の更新の有無を容易に判定で
きる。
【0044】(4)学習値をEEPROM6に書き込ん
だ後は、その学習値に対応する更新履歴をクリアした。
このようにすれば、学習値の更新及び書き込みが行われ
る度に履歴のセット及びクリアが繰り返され、その都度
必要な書き込みデータが確実にEEPROM6に記憶で
きる。
【0045】(5)本実施の形態のECU1において、
EEPROM6に記憶する学習値が数十バイトにのぼ
り、これら数十バイトの学習値を更新の有無に拘わらず
一度に書き込む場合、全データの書き込みを完了させる
ために数百ミリ秒の時間が必要となる。しかしながら、
本実施の形態では、更新データのみをEEPROM6に
書き込むようにしており、データ書き込みのための処理
時間が短縮されるため、動作電圧VDの遮断によりデー
タ書き込みが中断される可能性は低くなる。従って、車
両車速vが40km/h以上であること、といったデータ書
き込み制限が緩和される。また、車両車速v≧40km/h
の書き込み制限をなくして具体化することも可能とな
る。
【0046】なお本発明は、上記以外に次の形態にて具
体化できる。上記実施の形態では、図3のステップ19
0で判定する車速を、40km/hに設定したが、その値は
適宜設定することができる。また、図2のステップ15
0で判定する回転数(500rpm )と、図3のステップ
180で判定する所定値(10)についても、適宜設定
可能である。さらに、書き込み条件は、車速vが所定速
度以上であることに限定するものではなく、他の条件を
書き込み条件としてもよい。
【0047】上記実施の形態では、電気的にデータの書
き換えが可能な不揮発性メモリとして、EEPROM6
を用いたが、フラッシュメモリを用いることもできる。
但し、上記実施の形態のようにシリアルデータライン8
を介してデータが書き込まれるEEPROM6を用いた
場合、学習値の書き込みに要する時間が長くなるので、
EEPROM6を用いた装置に適用した方が実用上好ま
しいものとなる。
【0048】さらに、上記実施の形態のECU1は、車
両のエンジンを制御するものであったが、例えば自動変
速機を制御する電子制御装置など、他の車両制御装置に
ついても全く同様に構成することができる。勿論、エン
ジン車以外に、電気自動車を制御するための制御装置に
具体化してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態におけるECUの概要を示す
構成図。
【図2】EEPROMの書き込み処理を説明するための
フローチャート。
【図3】EEPROMの書き込み処理を説明するための
フローチャート。
【図4】S・RAMに記憶される学習値の更新履歴を説
明するための図。
【符号の説明】
1…車両制御装置としてのECU、2…記憶手段及びデ
ータ書込手段としてのCPU、5…バックアップメモリ
としてのS・RAM、6…不揮発性メモリとしてのEE
PROM、21…電源スイッチとしてのイグニッション
スイッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06F 12/00 597 G06F 12/00 597U Fターム(参考) 3G084 CA01 DA04 DA13 EA11 EB02 EB06 EB07 EB20 EC01 FA05 FA33 FA35 5B018 GA04 HA04 HA23 NA06 QA05 5B060 AA11 AA20 MM01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両を制御する際の学習制御によって算
    出した学習値を、電気的にデータの書き替えが可能な不
    揮発性メモリへ書き込むようにした車両制御装置におい
    て、 前記学習値が更新されたときその更新の履歴を記憶する
    記憶手段と、 前記記憶手段による学習値の更新履歴に基づき更新有り
    と判定した学習値のみを不揮発性メモリへ書き込むデー
    タ書込手段と、を備えたことを特徴とする車両制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両制御装置におい
    て、 電源スイッチのオフ時にもデータを保持するバックアッ
    プメモリを備え、前記記憶手段は、該バックアップメモ
    リに前記学習値の更新履歴を記憶するようにしたことを
    特徴とする車両制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の車両制御装置におい
    て、 各学習値について個々の更新の履歴を記憶する記憶領域
    を設定し、 前記データ書込手段は、前記記憶領域を参照することに
    より各学習値毎の更新の有無を判定することを特徴とす
    る車両制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の車両制御装置におい
    て、 前記データ書込手段による学習値の書き込み後、その学
    習値に対応した更新履歴をクリアすることを特徴とする
    車両制御装置。
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