JP2001351225A - 磁気記録媒体および磁気記録装置 - Google Patents
磁気記録媒体および磁気記録装置Info
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- JP2001351225A JP2001351225A JP2000175508A JP2000175508A JP2001351225A JP 2001351225 A JP2001351225 A JP 2001351225A JP 2000175508 A JP2000175508 A JP 2000175508A JP 2000175508 A JP2000175508 A JP 2000175508A JP 2001351225 A JP2001351225 A JP 2001351225A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 熱揺らぎ耐性に優れた磁気記録媒体及び磁気
記録装置を提供する。 【解決手段】 基板(1)と、基板(1)上に形成され
た下地層(2)と、下地層(2)上に形成された磁性層
(3)と、磁性層(3)上に形成された保護層(4)と
からなる多層膜であって、磁性層(3)は磁性金属元素
及び貴金属元素を主成分とし、下地層(2)がマルテン
サイト変態及びその逆変態が結晶学的に可逆である合金
または化合物で形成されている磁気記録媒体。
記録装置を提供する。 【解決手段】 基板(1)と、基板(1)上に形成され
た下地層(2)と、下地層(2)上に形成された磁性層
(3)と、磁性層(3)上に形成された保護層(4)と
からなる多層膜であって、磁性層(3)は磁性金属元素
及び貴金属元素を主成分とし、下地層(2)がマルテン
サイト変態及びその逆変態が結晶学的に可逆である合金
または化合物で形成されている磁気記録媒体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高密度磁気記録に
適する磁性膜を備えた磁気記録媒体に関する。
適する磁性膜を備えた磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のコンピュータの処理速度向上に伴
って、情報の記憶・再生を行う磁気記憶装置(HDD)
には高速・高密度化が要求されている。これに伴い、多
粒子系媒体において磁性粒子の孤立化・微細化が進んだ
結果、熱揺らぎによる記録磁化の劣化が問題となってき
ている。熱揺らぎ耐性の指標として一般にKuV/kT
(ここでKu,V,K,Tはそれぞれ、磁気異方性エネ
ルギー、磁化反転における活性化体積、ボルツマン定
数、絶対温度を表わす)が用いられ、この値が80以上
であれば熱的に安定であるとされている。高密度化に伴
って磁性微粒子の粒径が約3nm,膜厚が約10nm程
度まで微粒化が進むとすると、107erg/cc以上
の高Kuが必要となる。室温で107erg/cc以上の
高Kuを有する磁性材料としては、FePt,FeP
d,CoPtといった規則相合金系材料やCo/Pt,
Co/Pd,Fe/Pdなどの多層膜が知られており、
これらの材料を磁性層として用いることにより熱揺らぎ
耐性を著しく高めることができる。しかし、現行の記録
ヘッドではこのような高Kuを有する磁性層に記録を行
うことは不可能であり、かかる磁性層を現行の記録方式
で用いることはできない。
って、情報の記憶・再生を行う磁気記憶装置(HDD)
には高速・高密度化が要求されている。これに伴い、多
粒子系媒体において磁性粒子の孤立化・微細化が進んだ
結果、熱揺らぎによる記録磁化の劣化が問題となってき
ている。熱揺らぎ耐性の指標として一般にKuV/kT
(ここでKu,V,K,Tはそれぞれ、磁気異方性エネ
ルギー、磁化反転における活性化体積、ボルツマン定
数、絶対温度を表わす)が用いられ、この値が80以上
であれば熱的に安定であるとされている。高密度化に伴
って磁性微粒子の粒径が約3nm,膜厚が約10nm程
度まで微粒化が進むとすると、107erg/cc以上
の高Kuが必要となる。室温で107erg/cc以上の
高Kuを有する磁性材料としては、FePt,FeP
d,CoPtといった規則相合金系材料やCo/Pt,
Co/Pd,Fe/Pdなどの多層膜が知られており、
これらの材料を磁性層として用いることにより熱揺らぎ
耐性を著しく高めることができる。しかし、現行の記録
ヘッドではこのような高Kuを有する磁性層に記録を行
うことは不可能であり、かかる磁性層を現行の記録方式
で用いることはできない。
【0003】このような問題を解決するための方策の一
つとして最近、熱アシスト磁気記録という磁気記録方式
が提案されている(特開平2−37501号公報参
照)。この記録方式は、室温で高Kuを有する磁性膜を
媒体に用い、記録時に記録部分を局所的に加熱すること
によってKuを局所的に低下させ、その結果保磁力を低
下させることによって現行の記録ヘッドでの記録を可能
にするものである。加熱は記録部分のみであるため、そ
の他の部分は高Kuが保たれ、優れた熱揺らぎ耐性を得
ることができる。
つとして最近、熱アシスト磁気記録という磁気記録方式
が提案されている(特開平2−37501号公報参
照)。この記録方式は、室温で高Kuを有する磁性膜を
媒体に用い、記録時に記録部分を局所的に加熱すること
によってKuを局所的に低下させ、その結果保磁力を低
下させることによって現行の記録ヘッドでの記録を可能
にするものである。加熱は記録部分のみであるため、そ
の他の部分は高Kuが保たれ、優れた熱揺らぎ耐性を得
ることができる。
【0004】しかしながら、前記記録方式では記録直後
の余熱による記録磁化の劣化が問題となる。現行の記録
ヘッドで記録するためには加熱によってKuを局所的に
低下させるため加熱部分の記録直後の熱揺らぎ耐性も同
時に低下する。媒体の線速度が数十m/s,記録ヘッド
の主磁極のサイズが数十nm、記録時の加熱温度が10
0〜300℃、この温度付近での媒体の冷却性能が数十
K/ns程度と考えられるため、記録磁化の熱劣化を防
ぐには加熱温度付近で温度低下に対してKuが著しく増
加しなければならない。しかし、前記の磁性層及び従来
の下地層を用いた磁気記録媒体ではこのような急峻なK
uの温度勾配を得ることは極めて困難であり、熱アシス
ト記録方式によって記録/再生特性を得ることは極めて
困難である。
の余熱による記録磁化の劣化が問題となる。現行の記録
ヘッドで記録するためには加熱によってKuを局所的に
低下させるため加熱部分の記録直後の熱揺らぎ耐性も同
時に低下する。媒体の線速度が数十m/s,記録ヘッド
の主磁極のサイズが数十nm、記録時の加熱温度が10
0〜300℃、この温度付近での媒体の冷却性能が数十
K/ns程度と考えられるため、記録磁化の熱劣化を防
ぐには加熱温度付近で温度低下に対してKuが著しく増
加しなければならない。しかし、前記の磁性層及び従来
の下地層を用いた磁気記録媒体ではこのような急峻なK
uの温度勾配を得ることは極めて困難であり、熱アシス
ト記録方式によって記録/再生特性を得ることは極めて
困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、熱揺
らぎ劣化を解決する方策として提案されている熱アシス
ト磁気記録方式は有望であるがこの方式では媒体の磁気
特性として、室温で高いKuを有し、かつ温度に対して
Kuの急峻な変化が求められる。しかし高Kuを有する磁
性層を用いた現行の媒体で前記のようなKuの急峻な温
度勾配を得るのは非常に困難であった。
らぎ劣化を解決する方策として提案されている熱アシス
ト磁気記録方式は有望であるがこの方式では媒体の磁気
特性として、室温で高いKuを有し、かつ温度に対して
Kuの急峻な変化が求められる。しかし高Kuを有する磁
性層を用いた現行の媒体で前記のようなKuの急峻な温
度勾配を得るのは非常に困難であった。
【0006】本発明の目的は、熱揺らぎ耐性に優れた磁
気記録媒体及び磁気記録装置を提供することにある。
気記録媒体及び磁気記録装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気記録媒体
は、基板と、該基板上に形成された少なくとも一層から
なる下地層と、該下地層上に形成された磁性層と、該磁
性層上に形成された保護層とからなる磁気記録媒体であ
って、前記磁性層は磁性金属元素及び貴金属元素を主成
分とし、前記下地層のうち少なくとも一層がマルテンサ
イト変態及びその逆変態が結晶学的に可逆である合金ま
たは化合物で形成されていることを特徴とする。
は、基板と、該基板上に形成された少なくとも一層から
なる下地層と、該下地層上に形成された磁性層と、該磁
性層上に形成された保護層とからなる磁気記録媒体であ
って、前記磁性層は磁性金属元素及び貴金属元素を主成
分とし、前記下地層のうち少なくとも一層がマルテンサ
イト変態及びその逆変態が結晶学的に可逆である合金ま
たは化合物で形成されていることを特徴とする。
【0008】本発明においては、下地層のマルテンサイ
ト変態の開始温度及び逆変態の開始温度が100℃〜3
00℃の範囲内にあることが好ましい。また、下地層の
マルテンサイト変態の開始温度Ms[℃]と逆変態の開
始温度As[℃]が下記式(1) |As−Ms|<60℃ (1) の関係にあることが好ましい。
ト変態の開始温度及び逆変態の開始温度が100℃〜3
00℃の範囲内にあることが好ましい。また、下地層の
マルテンサイト変態の開始温度Ms[℃]と逆変態の開
始温度As[℃]が下記式(1) |As−Ms|<60℃ (1) の関係にあることが好ましい。
【0009】本発明において、室温における磁気異方性
エネルギーKu(R.T.)とマルテンサイト変態開始温度に
おけるKu(Ms)との比Ku(R.T.)/Ku(Ms)が5以上で
あることが好ましい。
エネルギーKu(R.T.)とマルテンサイト変態開始温度に
おけるKu(Ms)との比Ku(R.T.)/Ku(Ms)が5以上で
あることが好ましい。
【0010】下地層は、Ni−Ti、Au−Cd、Cu
−Al、Cu−Zn、Cu−Sn、Fe−Mn、Fe−
Ni、Ni−Al、In−Tl、またはMn−Cuを主
成分とする合金または化合物からなる郡より選択され
る。
−Al、Cu−Zn、Cu−Sn、Fe−Mn、Fe−
Ni、Ni−Al、In−Tl、またはMn−Cuを主
成分とする合金または化合物からなる郡より選択され
る。
【0011】本発明においては、磁性層を構成する磁性
元素がFe,Co,Niのうちから選択される一種以上
の元素であり、貴金属元素がPt,Pd,Au,Irの
うちから選択される一種以上の元素であり、かつ磁性層
が主としてfct構造を有する結晶粒からなるものを用
いてもよい。
元素がFe,Co,Niのうちから選択される一種以上
の元素であり、貴金属元素がPt,Pd,Au,Irの
うちから選択される一種以上の元素であり、かつ磁性層
が主としてfct構造を有する結晶粒からなるものを用
いてもよい。
【0012】また、磁性層を構成する磁性元素がFe,
Co,Niのうちから選択される一種以上の元素であ
り、貴金属元素がPt,Pd,Au,Irのうちから選
択される一種以上の元素であり、かつ磁性層が主として
該磁性元素層と該貴金属元素層を交互に積層した多層膜
からなるものを用いてもよい。
Co,Niのうちから選択される一種以上の元素であ
り、貴金属元素がPt,Pd,Au,Irのうちから選
択される一種以上の元素であり、かつ磁性層が主として
該磁性元素層と該貴金属元素層を交互に積層した多層膜
からなるものを用いてもよい。
【0013】本発明の磁気記録装置は、磁気記録媒体
と、該磁気記録媒体を加熱昇温する加熱源と、該加熱源
により加熱昇温されて保磁力が低下した該記録媒体に記
録磁界を印加することにより磁気的情報を記録する記録
磁極とを具備し、前記磁気記録媒体は、基板と、該基板
上に形成された少なくとも一層からなる下地層と、該下
地層上に形成された磁性層と、該磁性層上に形成された
保護層とを有し、前記磁性層は磁性金属元素及び貴金属
元素を主成分とし、前記下地層のうち少なくとも一層が
マルテンサイト変態及びその逆変態が結晶学的に可逆で
ある合金または化合物で形成されており、前記下地層の
マルテンサイト変態の開始温度及び逆変態の開始温度が
100℃〜300℃の範囲内であり、前記加熱源は前記
磁性層を100℃〜300℃の範囲に加熱することを特
徴とする。
と、該磁気記録媒体を加熱昇温する加熱源と、該加熱源
により加熱昇温されて保磁力が低下した該記録媒体に記
録磁界を印加することにより磁気的情報を記録する記録
磁極とを具備し、前記磁気記録媒体は、基板と、該基板
上に形成された少なくとも一層からなる下地層と、該下
地層上に形成された磁性層と、該磁性層上に形成された
保護層とを有し、前記磁性層は磁性金属元素及び貴金属
元素を主成分とし、前記下地層のうち少なくとも一層が
マルテンサイト変態及びその逆変態が結晶学的に可逆で
ある合金または化合物で形成されており、前記下地層の
マルテンサイト変態の開始温度及び逆変態の開始温度が
100℃〜300℃の範囲内であり、前記加熱源は前記
磁性層を100℃〜300℃の範囲に加熱することを特
徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】図1に、本発明に係る磁気記録媒
体の一例の層構造を示す。図1の磁気記録媒体は、基板
1上に、下地層2、磁性層3、および保護層4が形成さ
れた構造を有する。
体の一例の層構造を示す。図1の磁気記録媒体は、基板
1上に、下地層2、磁性層3、および保護層4が形成さ
れた構造を有する。
【0015】図2に、本発明に係る磁気記録媒体の他の
例の層構造を示す。図2の磁気記録媒体は、基板1上
に、第1の下地層2a、第2の下地層2b、磁性層3、
および保護層4が形成された構造を有する。
例の層構造を示す。図2の磁気記録媒体は、基板1上
に、第1の下地層2a、第2の下地層2b、磁性層3、
および保護層4が形成された構造を有する。
【0016】本発明において用いられる基板としては、
ガラス、セラミックス等の非晶質または多結晶の材料が
望ましい。多結晶基板とは、一つ以上の結晶粒界が存在
する結晶のことである。また、硬質の材料からなる基板
に金属またはセラミックス等を堆積したものを基板とし
て用いてもよい。
ガラス、セラミックス等の非晶質または多結晶の材料が
望ましい。多結晶基板とは、一つ以上の結晶粒界が存在
する結晶のことである。また、硬質の材料からなる基板
に金属またはセラミックス等を堆積したものを基板とし
て用いてもよい。
【0017】本発明の磁気記録媒体を構成する磁性層は
磁性結晶粒子から構成される磁性薄膜であればよい。磁
性層の磁気特性向上のためにTa,W,Mo,B等の元
素を添加してもよい。磁性層は磁性粒子間に非磁性体で
あるCr等の金属またはSiO2等の誘電体が介在した
構造を有していてもよい。また、磁性層は特性の異なる
二つ以上の磁性層を積層したものであっても構わない。
この場合、積層した磁性層間に交換結合相互作用、静磁
結合相互作用のいずれかまたは両方が作用していても構
わない。また、二つ以上の磁性層間に一つ以上の非磁性
層が存在していても構わない。このような磁性層の構成
はシステムが要求する磁気特性や製造プロセスによって
決定される。
磁性結晶粒子から構成される磁性薄膜であればよい。磁
性層の磁気特性向上のためにTa,W,Mo,B等の元
素を添加してもよい。磁性層は磁性粒子間に非磁性体で
あるCr等の金属またはSiO2等の誘電体が介在した
構造を有していてもよい。また、磁性層は特性の異なる
二つ以上の磁性層を積層したものであっても構わない。
この場合、積層した磁性層間に交換結合相互作用、静磁
結合相互作用のいずれかまたは両方が作用していても構
わない。また、二つ以上の磁性層間に一つ以上の非磁性
層が存在していても構わない。このような磁性層の構成
はシステムが要求する磁気特性や製造プロセスによって
決定される。
【0018】磁性層に用いられる磁性材料は室温におけ
るKuが107erg/cc以上のものが望ましい。室温
で107erg/ccの高Ku値が得られる望ましい磁性
材料としては、具体的にはFePt,CoPt,FeP
d等の結晶構造が面心正方格子(fct)を有する規則
合金や、Co/Pt,Co/Pd,Fe/Pd等の磁性
元素と貴金属元素とを交互に積層した多層膜が挙げられ
る。ただし、室温で高Kuが得られるならばこれらの磁
性膜でなくてもよく、規則化していなくてもよく、多層
膜でなくてもよい。また、磁性層の厚さはシステムの要
求値によって決定されるが、一般的に200nmよりも
薄いことが望ましく、50nmより薄いことがより好ま
しい。しかし、0.5nmより薄い磁性層は、連続膜に
ならないため磁気記録媒体には適さない。
るKuが107erg/cc以上のものが望ましい。室温
で107erg/ccの高Ku値が得られる望ましい磁性
材料としては、具体的にはFePt,CoPt,FeP
d等の結晶構造が面心正方格子(fct)を有する規則
合金や、Co/Pt,Co/Pd,Fe/Pd等の磁性
元素と貴金属元素とを交互に積層した多層膜が挙げられ
る。ただし、室温で高Kuが得られるならばこれらの磁
性膜でなくてもよく、規則化していなくてもよく、多層
膜でなくてもよい。また、磁性層の厚さはシステムの要
求値によって決定されるが、一般的に200nmよりも
薄いことが望ましく、50nmより薄いことがより好ま
しい。しかし、0.5nmより薄い磁性層は、連続膜に
ならないため磁気記録媒体には適さない。
【0019】本発明において用いられる下地層は、磁気
記録媒体中の磁性層の機能を補強するものである。下地
層は基板と磁性層との間に挿入される薄膜であり、一つ
の材料からなる単層でもよいし、いくつかの材料から構
成される多層膜であってもよい。磁性層の機能を補強す
るという条件を満たしていれば、下地層のある部分は薄
膜状である必要もない。
記録媒体中の磁性層の機能を補強するものである。下地
層は基板と磁性層との間に挿入される薄膜であり、一つ
の材料からなる単層でもよいし、いくつかの材料から構
成される多層膜であってもよい。磁性層の機能を補強す
るという条件を満たしていれば、下地層のある部分は薄
膜状である必要もない。
【0020】本発明においては、下地層の少なくとも一
部または少なくとも一層が、結晶学的にマルテンサイト
変態及びその逆変態を可逆的に起こす合金または化合
物、いわゆる形状記憶材料からなる。このような形状記
憶効果を有する材料を用いた下地層を熱アシスト磁気記
録媒体に用いると、記録時における加熱・冷却過程にお
いて、下地層のその部分の結晶構造が可逆的に変化し、
こうした結晶構造変化に伴って下地層には大きな応力が
発生する。このため、その上の磁性層中の磁性微粒子に
可逆的に歪みを与えることができる。図3(A)および
(B)に、磁性層の材料として用いられるFePtに対
して作用する圧縮応力(A)および引張応力(B)を示
す。磁性微粒子を構成する磁性合金の高いKuは主とし
て結晶磁気異方性(結晶構造の形状の異方性)に由来し
ている。磁性微粒子に可逆的な歪みが加わると結晶構造
の形状異方性が可逆的に変化するため、Kuを可逆的に
変化させることができ、温度に対してKuを急峻に変化
させることができる。
部または少なくとも一層が、結晶学的にマルテンサイト
変態及びその逆変態を可逆的に起こす合金または化合
物、いわゆる形状記憶材料からなる。このような形状記
憶効果を有する材料を用いた下地層を熱アシスト磁気記
録媒体に用いると、記録時における加熱・冷却過程にお
いて、下地層のその部分の結晶構造が可逆的に変化し、
こうした結晶構造変化に伴って下地層には大きな応力が
発生する。このため、その上の磁性層中の磁性微粒子に
可逆的に歪みを与えることができる。図3(A)および
(B)に、磁性層の材料として用いられるFePtに対
して作用する圧縮応力(A)および引張応力(B)を示
す。磁性微粒子を構成する磁性合金の高いKuは主とし
て結晶磁気異方性(結晶構造の形状の異方性)に由来し
ている。磁性微粒子に可逆的な歪みが加わると結晶構造
の形状異方性が可逆的に変化するため、Kuを可逆的に
変化させることができ、温度に対してKuを急峻に変化
させることができる。
【0021】なお、磁気記録媒体にマルテンサイト変態
を伴う金属膜を用いることは特公平4−40620号公
報に開示されているが、この公知例においては成膜時に
マルテンサイト変態を利用するだけであり、マルテンサ
イト変態の温度に対する可逆性については全く記載がな
い。一方、本発明における磁気記録媒体は熱アシスト磁
気記録を前提としており、温度に対するマルテンサイト
変態及びその逆変態の可逆性が不可欠である。上記公知
例のように、単に不可逆なマルテンサイト変態を起こす
だけの下地層は熱アシスト磁気記録媒体に用いることは
できない。
を伴う金属膜を用いることは特公平4−40620号公
報に開示されているが、この公知例においては成膜時に
マルテンサイト変態を利用するだけであり、マルテンサ
イト変態の温度に対する可逆性については全く記載がな
い。一方、本発明における磁気記録媒体は熱アシスト磁
気記録を前提としており、温度に対するマルテンサイト
変態及びその逆変態の可逆性が不可欠である。上記公知
例のように、単に不可逆なマルテンサイト変態を起こす
だけの下地層は熱アシスト磁気記録媒体に用いることは
できない。
【0022】本発明に用いられる下地層においては、マ
ルテンサイト変態が熱アシスト記録時の加熱温度近傍で
開始することが望ましい。具体的には、マルテンサイト
変態開始温度Ms点及び逆変態開始温度As点が100〜
300℃の範囲にあれば好ましく、150〜200℃の
範囲にあればより好ましいことが種々の実験から明らか
になっている。マルテンサイト変態終了温度Mf点及び
逆変態終了温度Af点もこの範囲にあればより好ましい
ことが種々の実験から明らかになっている。また、前述
のような変態の可逆性を持たせるためには冷却、加熱の
際の熱ヒステリシス(As点とMs点の差)が60℃以内
であれば好ましく、40℃以下であればより好ましいこ
とが種々の実験から明らかになっている。ただし、応力
誘起変態などを利用することにより変態の可逆性が得ら
れるならばAs点とMs点の差が60℃より大きくても構
わない。
ルテンサイト変態が熱アシスト記録時の加熱温度近傍で
開始することが望ましい。具体的には、マルテンサイト
変態開始温度Ms点及び逆変態開始温度As点が100〜
300℃の範囲にあれば好ましく、150〜200℃の
範囲にあればより好ましいことが種々の実験から明らか
になっている。マルテンサイト変態終了温度Mf点及び
逆変態終了温度Af点もこの範囲にあればより好ましい
ことが種々の実験から明らかになっている。また、前述
のような変態の可逆性を持たせるためには冷却、加熱の
際の熱ヒステリシス(As点とMs点の差)が60℃以内
であれば好ましく、40℃以下であればより好ましいこ
とが種々の実験から明らかになっている。ただし、応力
誘起変態などを利用することにより変態の可逆性が得ら
れるならばAs点とMs点の差が60℃より大きくても構
わない。
【0023】本発明に係る磁気記録媒体を加熱した後の
磁気異方性エネルギーの温度特性としては、室温におけ
る磁気異方性エネルギーKuとマルテンサイト変態開始
温度(Ms)におけるKuとの比、Ku(R.T.)/Ku(Ms)が
5以上であることが好ましい。この条件を満たしていれ
ば、記録時の加熱直後の冷却過程において、下地層の結
晶のマルテンサイト変態によって磁性層のKuが急峻に
増加し、記録磁化の熱揺らぎ耐性が向上する。特に、上
記の比が10以上であれば、さらに好ましいことが種々
の実験から明らかになっている。
磁気異方性エネルギーの温度特性としては、室温におけ
る磁気異方性エネルギーKuとマルテンサイト変態開始
温度(Ms)におけるKuとの比、Ku(R.T.)/Ku(Ms)が
5以上であることが好ましい。この条件を満たしていれ
ば、記録時の加熱直後の冷却過程において、下地層の結
晶のマルテンサイト変態によって磁性層のKuが急峻に
増加し、記録磁化の熱揺らぎ耐性が向上する。特に、上
記の比が10以上であれば、さらに好ましいことが種々
の実験から明らかになっている。
【0024】本発明において、前述した形状記憶特性を
有する下地層の材料としては、Ni−Ti、Au−C
d、Cu−Al、Cu−Zn、Cu−Sn、Fe−M
n、Fe−Ni、Ni−Al、In−Tl、またはMn
−Cuを主成分とする合金が挙げられる。また、これら
の合金に、Pd,Cu,Au,Hf,Si,Sn,A
l,Ga,Fe,Co,Cr,Tiなどの元素を一種類
以上添加すると前記特性がさらに向上し好ましい場合が
ある。
有する下地層の材料としては、Ni−Ti、Au−C
d、Cu−Al、Cu−Zn、Cu−Sn、Fe−M
n、Fe−Ni、Ni−Al、In−Tl、またはMn
−Cuを主成分とする合金が挙げられる。また、これら
の合金に、Pd,Cu,Au,Hf,Si,Sn,A
l,Ga,Fe,Co,Cr,Tiなどの元素を一種類
以上添加すると前記特性がさらに向上し好ましい場合が
ある。
【0025】なお、形状記憶特性を有する下地層は磁性
層と直接接触している必要はなく、下地層と磁性層との
間に一層以上の合金または化合物層が積層されていても
構わない。特に、形状記憶特性を有する第1の下地層と
ともに、Ag,Al,Au,Cuなどの熱伝導率の高い
金属または合金または化合物を第2の下地層として用い
ると媒体の冷却性能が向上し、前記第1の下地層のマル
テンサイト変態が促進され好ましい場合がある。
層と直接接触している必要はなく、下地層と磁性層との
間に一層以上の合金または化合物層が積層されていても
構わない。特に、形状記憶特性を有する第1の下地層と
ともに、Ag,Al,Au,Cuなどの熱伝導率の高い
金属または合金または化合物を第2の下地層として用い
ると媒体の冷却性能が向上し、前記第1の下地層のマル
テンサイト変態が促進され好ましい場合がある。
【0026】本発明の磁気記録媒体を構成する各層を形
成するために用いられる薄膜作製法としては、真空蒸着
法、各種スパッタリング法、化学気相成長法、レーザー
アプレーション法が挙げられる。下地層や磁性層の成膜
の際に基板温度を120〜800℃に加熱すると結晶化
を促進して望ましい場合がある。基板を加熱する代わり
に、基板にRFやDC電力を投入するバイアススパッ
タ、基板へのイオンや中性子の照射、等を行ってもよ
い。これらの処理は成膜中のみならず成膜後または成膜
前に行っても構わない。
成するために用いられる薄膜作製法としては、真空蒸着
法、各種スパッタリング法、化学気相成長法、レーザー
アプレーション法が挙げられる。下地層や磁性層の成膜
の際に基板温度を120〜800℃に加熱すると結晶化
を促進して望ましい場合がある。基板を加熱する代わり
に、基板にRFやDC電力を投入するバイアススパッ
タ、基板へのイオンや中性子の照射、等を行ってもよ
い。これらの処理は成膜中のみならず成膜後または成膜
前に行っても構わない。
【0027】本発明に係る磁気記録装置は、磁気記録媒
体と、磁気記録媒体の記録部を加熱昇温する加熱源と、
記録磁極とを有し、加熱源により加熱昇温されて保磁力
が低下した磁気記録媒体の記録部に記録磁界を印加する
ことにより磁気的情報を記録するものである。
体と、磁気記録媒体の記録部を加熱昇温する加熱源と、
記録磁極とを有し、加熱源により加熱昇温されて保磁力
が低下した磁気記録媒体の記録部に記録磁界を印加する
ことにより磁気的情報を記録するものである。
【0028】図4に本発明に係る磁気記録装置の一例の
概略構成を示す。図4において、磁気記録媒体として
は、図1に示したように、基板1上に、下地層2、磁性
層3、および保護層4が形成された構造を有するものが
用いられている。この磁気記録媒体の下方すなわち基板
1側には、加熱源11が配置されている。一方、この磁
気記録媒体の上方すなわち磁性層3側には、記録磁極1
2が配置されている。なお、記録磁極12と加熱源11
とを一体化して媒体の上方に配置してもよい。
概略構成を示す。図4において、磁気記録媒体として
は、図1に示したように、基板1上に、下地層2、磁性
層3、および保護層4が形成された構造を有するものが
用いられている。この磁気記録媒体の下方すなわち基板
1側には、加熱源11が配置されている。一方、この磁
気記録媒体の上方すなわち磁性層3側には、記録磁極1
2が配置されている。なお、記録磁極12と加熱源11
とを一体化して媒体の上方に配置してもよい。
【0029】加熱源11はディスク全面を均一に加熱す
るものでも、局所的に加熱するものでもよい。ただし、
記録保持特性(アーカイブ特性)や使用電力を考慮する
と、一般には局所的に加熱して媒体の大部分は室温以下
の温度に保つことが好ましい。高速かつ局所的な加熱を
行うためには、加熱源として光ディスクに用いられてい
るレーザー、誘導加熱可能なプローブ、媒体への接近・
離間が可能な電熱線などで加熱されるプローブ、または
電子線放出可能なプローブなどが挙げられる。より局所
的な加熱を行うためには、レーザー光をレンズなどを用
いて媒体面上で絞り込む方法、プローブ先端に微細なア
ンテナを形成して誘導加熱を行う方法、加熱プローブの
媒体対向部の形状をできる限り先鋭化して接近距離をよ
り短くする方法、電子線放出プローブの媒体対向部の形
状をできる限り先鋭化する方法などが挙げられる。これ
らの手段を用いた加熱源は、媒体の磁性層側に配置して
もよいし、基板側に配置してもよい。
るものでも、局所的に加熱するものでもよい。ただし、
記録保持特性(アーカイブ特性)や使用電力を考慮する
と、一般には局所的に加熱して媒体の大部分は室温以下
の温度に保つことが好ましい。高速かつ局所的な加熱を
行うためには、加熱源として光ディスクに用いられてい
るレーザー、誘導加熱可能なプローブ、媒体への接近・
離間が可能な電熱線などで加熱されるプローブ、または
電子線放出可能なプローブなどが挙げられる。より局所
的な加熱を行うためには、レーザー光をレンズなどを用
いて媒体面上で絞り込む方法、プローブ先端に微細なア
ンテナを形成して誘導加熱を行う方法、加熱プローブの
媒体対向部の形状をできる限り先鋭化して接近距離をよ
り短くする方法、電子線放出プローブの媒体対向部の形
状をできる限り先鋭化する方法などが挙げられる。これ
らの手段を用いた加熱源は、媒体の磁性層側に配置して
もよいし、基板側に配置してもよい。
【0030】記録磁極12としては、通常のHDDで用
いられているような浮上スライダーの端面に誘導コイル
と磁極からなる磁気回路を有するものでもよいし、永久
磁石を用いてもよい。また、媒体に記録層以外の磁性層
をさらに追加し、温度分布または光照射による磁化分布
に生じさせ、瞬間的・局所的な磁界を発生させてもよい
し、記録層自身から発生する漏洩磁界を使用してもよ
い。永久磁石を設置する場合には、媒体との距離を可変
にするか、または磁石を微細化するなどの工夫によっ
て、高速・高分解能を磁界印加が可能になる。
いられているような浮上スライダーの端面に誘導コイル
と磁極からなる磁気回路を有するものでもよいし、永久
磁石を用いてもよい。また、媒体に記録層以外の磁性層
をさらに追加し、温度分布または光照射による磁化分布
に生じさせ、瞬間的・局所的な磁界を発生させてもよい
し、記録層自身から発生する漏洩磁界を使用してもよ
い。永久磁石を設置する場合には、媒体との距離を可変
にするか、または磁石を微細化するなどの工夫によっ
て、高速・高分解能を磁界印加が可能になる。
【0031】本発明の磁気記録装置を用いる場合、記録
時の媒体の加熱温度を下地層のマルテンサイト変態開始
温度近傍に設定すれば、加熱(記録)直後の記録部の冷
却過程において下地層がマルテンサイト変態を起こす。
これに伴って、磁性層の磁気異方性エネルギーKuを急
峻に増加させることができ、記録直後の余熱による記録
磁化の再反転を抑制し、高密度記録を安定に達成するこ
とができる。具体的には、記録時の媒体記録部の加熱温
度が100℃〜300℃の範囲であれば、安定に記録/
再生を行うことができることが種々の実験から明らかに
なっている。
時の媒体の加熱温度を下地層のマルテンサイト変態開始
温度近傍に設定すれば、加熱(記録)直後の記録部の冷
却過程において下地層がマルテンサイト変態を起こす。
これに伴って、磁性層の磁気異方性エネルギーKuを急
峻に増加させることができ、記録直後の余熱による記録
磁化の再反転を抑制し、高密度記録を安定に達成するこ
とができる。具体的には、記録時の媒体記録部の加熱温
度が100℃〜300℃の範囲であれば、安定に記録/
再生を行うことができることが種々の実験から明らかに
なっている。
【0032】
【実施例】本発明の実施例について説明する。
【0033】実施例1 図1に示す層構造を有する磁気記録媒体を作製した。本
実施例においては基板1としてディスク状のガラス基板
を、磁性層3としてFePt,CoPt,FePd,C
oPdの4種類を、保護層4としてカーボンを用いた。
また、下地層2としてFe−29at%Ni−10at
%Co−3at%Ti,Fe−27at%Mn−8at
%Si,Cu−40at%Znの3種類、及び比較例と
して従来のMgOを用いた。
実施例においては基板1としてディスク状のガラス基板
を、磁性層3としてFePt,CoPt,FePd,C
oPdの4種類を、保護層4としてカーボンを用いた。
また、下地層2としてFe−29at%Ni−10at
%Co−3at%Ti,Fe−27at%Mn−8at
%Si,Cu−40at%Znの3種類、及び比較例と
して従来のMgOを用いた。
【0034】なお、示差走査熱分析(differential sca
nning calorimetry,DCS)によって下地層のAs点及
びMs点の測定を行った結果、Fe−29at%Ni−
10at%Co3at%Ti,Fe−27at%Mn−
8at%Si,およびCu−40at%Znはいずれも
形状記憶特性を示した。
nning calorimetry,DCS)によって下地層のAs点及
びMs点の測定を行った結果、Fe−29at%Ni−
10at%Co3at%Ti,Fe−27at%Mn−
8at%Si,およびCu−40at%Znはいずれも
形状記憶特性を示した。
【0035】これらの磁気記録媒体は以下の方法で作製
した。スパッタリング装置の真空チャンバー内にディス
ク状のガラス基板およびターゲットを設置し、2×10
-5Pa以下に排気した後、アルゴンを導入して0.67
Paの圧力に設定した。基板温度を500℃に加熱した
状態で図1に示す各層を成膜した。なお、MgOはRF
スパッタで成膜し、その他の合金及びカーボンはDCス
パッタで成膜した。媒体の表面には潤滑剤を塗布した。
下地層、磁性層、保護層の膜厚はそれぞれ100nm,
20nm,5nmとした。
した。スパッタリング装置の真空チャンバー内にディス
ク状のガラス基板およびターゲットを設置し、2×10
-5Pa以下に排気した後、アルゴンを導入して0.67
Paの圧力に設定した。基板温度を500℃に加熱した
状態で図1に示す各層を成膜した。なお、MgOはRF
スパッタで成膜し、その他の合金及びカーボンはDCス
パッタで成膜した。媒体の表面には潤滑剤を塗布した。
下地層、磁性層、保護層の膜厚はそれぞれ100nm,
20nm,5nmとした。
【0036】作製した磁気記録媒体の微細構造をX線回
折法により評価したところ、いずれの下地層を用いた試
料においても、FePt,CoPt,FePd,または
CoPdのfct規則相の形成を示す(001),(0
02),(003)ピークが有意な強度で観測された。
これらの結果から、FePt,CoPt,FePd,ま
たはCoPdの規則相が形成され、そのc軸が基板に対
して垂直に配向していることがわかった。
折法により評価したところ、いずれの下地層を用いた試
料においても、FePt,CoPt,FePd,または
CoPdのfct規則相の形成を示す(001),(0
02),(003)ピークが有意な強度で観測された。
これらの結果から、FePt,CoPt,FePd,ま
たはCoPdの規則相が形成され、そのc軸が基板に対
して垂直に配向していることがわかった。
【0037】これらの磁気記録媒体の熱アシスト記録/
再生特性をHDDの記録/再生評価装置を用いて評価し
た。媒体の回転数は4500rpm、記録ギャップは2
00nm、GMR素子を用いた再生ヘッドのギャップは
110nmであった。浮上量と潤滑剤の厚さから、磁気
スペーシングは10nmと推定された。記録時の局所加
熱には波長633nmのレーザー光を用い、精密なピエ
ゾ素子によりヘッドを駆動し、光照射位置と記録ヘッド
のギャップ位置とを一致させ、400kfciの単一周
波数記録を行った。レーザー光照射によって記録部は2
00℃に加熱された。再生にはレーザー光の照射は行わ
なかった。
再生特性をHDDの記録/再生評価装置を用いて評価し
た。媒体の回転数は4500rpm、記録ギャップは2
00nm、GMR素子を用いた再生ヘッドのギャップは
110nmであった。浮上量と潤滑剤の厚さから、磁気
スペーシングは10nmと推定された。記録時の局所加
熱には波長633nmのレーザー光を用い、精密なピエ
ゾ素子によりヘッドを駆動し、光照射位置と記録ヘッド
のギャップ位置とを一致させ、400kfciの単一周
波数記録を行った。レーザー光照射によって記録部は2
00℃に加熱された。再生にはレーザー光の照射は行わ
なかった。
【0038】再生出力が得られた磁気記録媒体について
再生信号のCN比(CNR)を測定した。その結果、下
地層としてFe−29at%Ni−10at%Co−3
at%Ti,Fe−27at%Mn−8at%Si,ま
たはCu−40at%Znを用いた試料では、いずれの
磁性層を用いた場合でも再生出力が得られ、そのCNR
は35〜37dBであった。この値はHDDとしてはや
や低い値であるが、熱アシスト記録/方式による記録/
再生が可能であることがわかった。一方、下地層として
MgOを用いた試料では、いずれの磁性層を用いた場合
でも再生出力は全く得られなかった。
再生信号のCN比(CNR)を測定した。その結果、下
地層としてFe−29at%Ni−10at%Co−3
at%Ti,Fe−27at%Mn−8at%Si,ま
たはCu−40at%Znを用いた試料では、いずれの
磁性層を用いた場合でも再生出力が得られ、そのCNR
は35〜37dBであった。この値はHDDとしてはや
や低い値であるが、熱アシスト記録/方式による記録/
再生が可能であることがわかった。一方、下地層として
MgOを用いた試料では、いずれの磁性層を用いた場合
でも再生出力は全く得られなかった。
【0039】次に、熱アシスト記録における記録直後の
記録磁化の熱安定性を評価するため、高温(200℃)
からの冷却時の磁気異方性エネルギーKuの温度特性
を、トルク磁力計を用いて測定した。冷却速度を100
K/minに設定し、測定は10℃刻みで行った。磁性
層がFePtである試料で、下地層としてFe−29a
t%Ni−10at%Co−3at%Tiを用いた場
合、室温への冷却に伴ってKuは約3倍という著しい増
加を示した。下地層としてFe−27at%Mn−8a
t%Si,またはCu−40at%Znを用いた場合に
も、Fe−29at%Ni−10at%Co−3at%
Ti下地層と同様の結果が得られた。一方、下地層とし
てMgOを用いた場合、冷却過程においてKuは著しい
増加を示さなかった。これらの結果は、磁性層がCoP
t,FePd,またはCoPdである試料でも同様であ
った。
記録磁化の熱安定性を評価するため、高温(200℃)
からの冷却時の磁気異方性エネルギーKuの温度特性
を、トルク磁力計を用いて測定した。冷却速度を100
K/minに設定し、測定は10℃刻みで行った。磁性
層がFePtである試料で、下地層としてFe−29a
t%Ni−10at%Co−3at%Tiを用いた場
合、室温への冷却に伴ってKuは約3倍という著しい増
加を示した。下地層としてFe−27at%Mn−8a
t%Si,またはCu−40at%Znを用いた場合に
も、Fe−29at%Ni−10at%Co−3at%
Ti下地層と同様の結果が得られた。一方、下地層とし
てMgOを用いた場合、冷却過程においてKuは著しい
増加を示さなかった。これらの結果は、磁性層がCoP
t,FePd,またはCoPdである試料でも同様であ
った。
【0040】実施例2 図2に示す層構造を有する磁気記録媒体を作製した。本
実施例においては基板1としてディスク状の結晶化ガラ
ス基板、磁性層3としてFePt,CoPt,FeP
d,CoPdの4種類、保護層4としてカーボンを用い
た。また、第1の下地層2aとしてMgO、第2の下地
層2bとしてIn−20at%Tl,Cu−15at%
Sn,Cu−40at%Zn−3at%Au,Cu−4
0at%Zn−3at%Si,Cu−40at%Zn−
3at%Al,Cu−40at%Zn−3at%Sn,
Cu−40at%Zn−3at%Gaの7種類及び比較
例として従来のCrを用いた。
実施例においては基板1としてディスク状の結晶化ガラ
ス基板、磁性層3としてFePt,CoPt,FeP
d,CoPdの4種類、保護層4としてカーボンを用い
た。また、第1の下地層2aとしてMgO、第2の下地
層2bとしてIn−20at%Tl,Cu−15at%
Sn,Cu−40at%Zn−3at%Au,Cu−4
0at%Zn−3at%Si,Cu−40at%Zn−
3at%Al,Cu−40at%Zn−3at%Sn,
Cu−40at%Zn−3at%Gaの7種類及び比較
例として従来のCrを用いた。
【0041】実施例1と同様に下地層のAs点及びMs点
の測定を行った結果、In−20at%Tl,Cu−1
5at%Sn,Cu−40at%Zn−3at%Au,
Cu−40at%Zn−3at%Si,Cu−40at
%Zn−3at%Al,Cu−40at%Zn−3at
%Sn,およびCu−40at%Zn−3at%Gaは
いずれも形状記憶特性を示した。
の測定を行った結果、In−20at%Tl,Cu−1
5at%Sn,Cu−40at%Zn−3at%Au,
Cu−40at%Zn−3at%Si,Cu−40at
%Zn−3at%Al,Cu−40at%Zn−3at
%Sn,およびCu−40at%Zn−3at%Gaは
いずれも形状記憶特性を示した。
【0042】媒体の各層は実施例1と同様にして成膜し
た。第1の下地層、第2の下地層、磁性層、保護層の膜
厚はそれぞれ100nm、100nm、20nm、5n
mとした。作製した磁気記録媒体の微細構造を実施例1
と同様にX性回折法により評価したところ、いずれの下
地層を用いた試料においても、FePt,CoPt,F
ePd,またはCoPdのfct規則相の形成を示す
(001),(002),(003)ピークが有意な強
度で観測された。これらの結果から、FePt,CoP
t,FePd,またはCoPdの規則相が形成され、そ
のc軸が基板に対して垂直に配向していることがわかっ
た。
た。第1の下地層、第2の下地層、磁性層、保護層の膜
厚はそれぞれ100nm、100nm、20nm、5n
mとした。作製した磁気記録媒体の微細構造を実施例1
と同様にX性回折法により評価したところ、いずれの下
地層を用いた試料においても、FePt,CoPt,F
ePd,またはCoPdのfct規則相の形成を示す
(001),(002),(003)ピークが有意な強
度で観測された。これらの結果から、FePt,CoP
t,FePd,またはCoPdの規則相が形成され、そ
のc軸が基板に対して垂直に配向していることがわかっ
た。
【0043】これらの磁気記録媒体の熱アシスト記録/
再生特性を実施例1と同様の方法で評価した。その結
果、磁性層がFePtである試料で、第2の下地層とし
てIn−20at%Tl,Cu−15at%Sn,Cu
−40at%Zn−3at%Au,Cu−40at%Z
n−3at%Si,Cu−40at%Zn−3at%A
l,Cu−40at%Zn−3at%Sn,またはCu
−40at%Zn−3at%Gaを用いた試料ではいず
れも再生出力が得られ、そのCNRは41〜43dBで
あり実施例1に比べてCNRの向上がみられた。一方、
第1および第2の下地層として従来のMgO/Crを用
いた試料では再生出力は得られなかった。これらの結果
は、磁性層がCoPt,FePd,CoPdである試料
でも同様であった。
再生特性を実施例1と同様の方法で評価した。その結
果、磁性層がFePtである試料で、第2の下地層とし
てIn−20at%Tl,Cu−15at%Sn,Cu
−40at%Zn−3at%Au,Cu−40at%Z
n−3at%Si,Cu−40at%Zn−3at%A
l,Cu−40at%Zn−3at%Sn,またはCu
−40at%Zn−3at%Gaを用いた試料ではいず
れも再生出力が得られ、そのCNRは41〜43dBで
あり実施例1に比べてCNRの向上がみられた。一方、
第1および第2の下地層として従来のMgO/Crを用
いた試料では再生出力は得られなかった。これらの結果
は、磁性層がCoPt,FePd,CoPdである試料
でも同様であった。
【0044】次に、熱アシスト記録における記録直後の
記録磁化の熱安定性を評価するため、実施例1と同様の
方法でKuの温度特性を測定した。磁性層としてFeP
tを用いた試料で、第2の下地層としてCu−15at
%Snを用いた場合、室温への冷却に伴ってKuは約3
倍の増加を示した。第2の下地層としてIn−20at
%Tl,Cu−40at%Zn−3at%Au,Cu−
40at%Zn−3at%Si,Cu−40at%Zn
−3at%Al,Cu−40at%Zn−3atSn,
またはCu−40at%Zn−3at%Gaを用いた場
合にも、Cu−15at%Sn下地層と同様の結果が得
られた。一方、第2の下地層として従来のCrを用いた
場合、冷却過程においてKuは著しい増加を示さなかっ
た。これらの結果は、磁性層がCoPt,FePd,ま
たはCoPdである試料でも同様であった。
記録磁化の熱安定性を評価するため、実施例1と同様の
方法でKuの温度特性を測定した。磁性層としてFeP
tを用いた試料で、第2の下地層としてCu−15at
%Snを用いた場合、室温への冷却に伴ってKuは約3
倍の増加を示した。第2の下地層としてIn−20at
%Tl,Cu−40at%Zn−3at%Au,Cu−
40at%Zn−3at%Si,Cu−40at%Zn
−3at%Al,Cu−40at%Zn−3atSn,
またはCu−40at%Zn−3at%Gaを用いた場
合にも、Cu−15at%Sn下地層と同様の結果が得
られた。一方、第2の下地層として従来のCrを用いた
場合、冷却過程においてKuは著しい増加を示さなかっ
た。これらの結果は、磁性層がCoPt,FePd,ま
たはCoPdである試料でも同様であった。
【0045】以上の実施例1及び2の結果を基にして、
図5に下地層のMs点に対するCNRの変化を示す。図
5から、下地層を構成する合金のMs点が100℃以上
300℃以内である場合にCNRの著しい向上がみら
れ、好ましいことが分かる。なお、As点についても同
様の結果が得られた。
図5に下地層のMs点に対するCNRの変化を示す。図
5から、下地層を構成する合金のMs点が100℃以上
300℃以内である場合にCNRの著しい向上がみら
れ、好ましいことが分かる。なお、As点についても同
様の結果が得られた。
【0046】実施例3 図2に示す層構造を有する磁気記録媒体を作製した。本
実施例においては基板1としてディスク状のAl基板、
磁性層3としてFePt,CoPt,FePd,CoP
dの4種類、保護層4としてカーボンを用いた。また、
第1の下地層2aとしてMgO、第2の下地層2bとし
てNi−35at%Al,Au−50at%Cd,Cu
−28at%Al−3at%Ni,Mn−30at%C
uの4種類及び比較例として従来のPtを用いた。
実施例においては基板1としてディスク状のAl基板、
磁性層3としてFePt,CoPt,FePd,CoP
dの4種類、保護層4としてカーボンを用いた。また、
第1の下地層2aとしてMgO、第2の下地層2bとし
てNi−35at%Al,Au−50at%Cd,Cu
−28at%Al−3at%Ni,Mn−30at%C
uの4種類及び比較例として従来のPtを用いた。
【0047】実施例1と同様に下地層のAs点及びMs点
の測定を行った結果、Ni−35at%Al,Au−5
0at%Cd,Cu−28at%Al−3at%Ni,
およびMn−30at%Cuはいずれも形状記憶特性を
示しており、Ms点及びAs点ともに100〜300℃の
範囲にあることがわかった。
の測定を行った結果、Ni−35at%Al,Au−5
0at%Cd,Cu−28at%Al−3at%Ni,
およびMn−30at%Cuはいずれも形状記憶特性を
示しており、Ms点及びAs点ともに100〜300℃の
範囲にあることがわかった。
【0048】媒体の各層は実施例1と同様に成膜した。
第1の下地層、第2の下地層、磁性層、保護層の膜厚は
それぞれ100nm、100nm、20nm、5nmと
した。作製した磁気記録媒体の微細構造を実施例1と同
様にX性回折法により評価したところ、いずれの下地層
を用いた試料においても、FePt,CoPt,FeP
d,またはCoPdのfct規則相の形成を示す(00
1),(002),(003)ピークが有意な強度で観
測された。これらの結果から、FePt,CoPt,F
ePd,またはCoPdの規則相が形成され、そのc軸
が基板に対して垂直に配向していることがわかった。
第1の下地層、第2の下地層、磁性層、保護層の膜厚は
それぞれ100nm、100nm、20nm、5nmと
した。作製した磁気記録媒体の微細構造を実施例1と同
様にX性回折法により評価したところ、いずれの下地層
を用いた試料においても、FePt,CoPt,FeP
d,またはCoPdのfct規則相の形成を示す(00
1),(002),(003)ピークが有意な強度で観
測された。これらの結果から、FePt,CoPt,F
ePd,またはCoPdの規則相が形成され、そのc軸
が基板に対して垂直に配向していることがわかった。
【0049】これらの磁気記録媒体の熱アシスト記録/
再生特性を実施例1と同様の方法で評価した。その結
果、第2の下地層としてNi−35at%Al,Au−
50at%Cd,Cu−28at%Al−3at%N
i,またはMn−30at%Cuを用いた試料はいずれ
の磁性層を用いた場合でも再生出力が得られ、そのCN
Rは47〜49dBであり、HDDとして好ましい特性
が得られた。一方、第1および第2の下地層として従来
のMgO/Ptを用いた試料ではいずれの磁性層を用い
ても再生出力は得られなかった。
再生特性を実施例1と同様の方法で評価した。その結
果、第2の下地層としてNi−35at%Al,Au−
50at%Cd,Cu−28at%Al−3at%N
i,またはMn−30at%Cuを用いた試料はいずれ
の磁性層を用いた場合でも再生出力が得られ、そのCN
Rは47〜49dBであり、HDDとして好ましい特性
が得られた。一方、第1および第2の下地層として従来
のMgO/Ptを用いた試料ではいずれの磁性層を用い
ても再生出力は得られなかった。
【0050】次に、熱アシスト記録における記録直後の
記録磁化の熱安定性を評価するため、実施例1と同様の
方法でKuの温度特性を測定した。磁性層としてFeP
tを用いた試料で、第2の下地層としてCu−28at
%Al−8at%Niを用いた場合、室温への冷却に伴
いKuは約3倍の著しい増加を示した。第2の下地層と
してNi−35at%Al,Au−50at%Cd,ま
たはMn−30at%Cuを用いた場合にも、Cu−2
8at%Al−3at%Ni下地層と同様の結果が得ら
れた。一方、第2の下地層として従来のPtを用いた場
合、冷却過程においてKuは著しい増加を示さなかっ
た。これらの結果は、磁性層がCoPt,FePd,ま
たはCoPdである試料でも同様であった。
記録磁化の熱安定性を評価するため、実施例1と同様の
方法でKuの温度特性を測定した。磁性層としてFeP
tを用いた試料で、第2の下地層としてCu−28at
%Al−8at%Niを用いた場合、室温への冷却に伴
いKuは約3倍の著しい増加を示した。第2の下地層と
してNi−35at%Al,Au−50at%Cd,ま
たはMn−30at%Cuを用いた場合にも、Cu−2
8at%Al−3at%Ni下地層と同様の結果が得ら
れた。一方、第2の下地層として従来のPtを用いた場
合、冷却過程においてKuは著しい増加を示さなかっ
た。これらの結果は、磁性層がCoPt,FePd,ま
たはCoPdである試料でも同様であった。
【0051】以上の実施例1から3の結果を基にして、
図6に下地層の熱ヒステリシス(A s点とMs点の差)と
CNRとの関係を示す。図6から、下地層を構成する合
金の(As−Ms)が60℃以内である場合にCNRの著
しい向上がみられ、好ましいことがわかる。
図6に下地層の熱ヒステリシス(A s点とMs点の差)と
CNRとの関係を示す。図6から、下地層を構成する合
金の(As−Ms)が60℃以内である場合にCNRの著
しい向上がみられ、好ましいことがわかる。
【0052】実施例4 図2に示す層構造を有する磁気記録媒体を作製した。本
実施例においては基板1としてディスク状のSi基板、
磁性層3としてFePt,CoPt,FePd,CoP
dの4種類、保護層4としてカーボンを用いた。また、
第1の下地層2aとしてTi−50at%Ni,Ti−
50at%Ni−20at%Hf,Ti−20at%N
i−30at%Pd,Ti−50at%Ni−20at
%Cu,Ti−20at%Ni−30at%Auの5種
類及び比較例として従来のMgO、第2の下地層2bと
してCrを用いた。
実施例においては基板1としてディスク状のSi基板、
磁性層3としてFePt,CoPt,FePd,CoP
dの4種類、保護層4としてカーボンを用いた。また、
第1の下地層2aとしてTi−50at%Ni,Ti−
50at%Ni−20at%Hf,Ti−20at%N
i−30at%Pd,Ti−50at%Ni−20at
%Cu,Ti−20at%Ni−30at%Auの5種
類及び比較例として従来のMgO、第2の下地層2bと
してCrを用いた。
【0053】実施例1と同様に下地層のAs点及びMs点
の測定を行った結果、Ti−20at%Ni−30at
%Au,Cu−40at%Zn−3at%Si,Cu−
40at%Zn−3at%Al,およびCu−40at
%Zn−3at%Siはいずれも形状記憶特性を示して
おり、Ms点、As点が共に100〜300℃の範囲にあ
り、熱ヒステリシスが60℃以下であることがわかっ
た。
の測定を行った結果、Ti−20at%Ni−30at
%Au,Cu−40at%Zn−3at%Si,Cu−
40at%Zn−3at%Al,およびCu−40at
%Zn−3at%Siはいずれも形状記憶特性を示して
おり、Ms点、As点が共に100〜300℃の範囲にあ
り、熱ヒステリシスが60℃以下であることがわかっ
た。
【0054】媒体の各層は実施例1と同様に成膜した。
第1の下地層、第2の下地層、磁性層、保護層の膜厚は
それぞれ100nm、100nm、20nm、5nmと
した。作製した磁気記録媒体の微細構造を実施例1と同
様にX性回折法により評価したところ、いずれの下地層
を用いた試料においても、FePt,CoPt,FeP
d,またはCoPdのfct規則相の形成を示す(00
1),(002),(003)ピークが有意な強度で観
測された。これらの結果から、FePt,CoPt,F
ePd,またはCoPdの規則相が形成され、そのc軸
が基板に対して垂直に配向していることがわかった。
第1の下地層、第2の下地層、磁性層、保護層の膜厚は
それぞれ100nm、100nm、20nm、5nmと
した。作製した磁気記録媒体の微細構造を実施例1と同
様にX性回折法により評価したところ、いずれの下地層
を用いた試料においても、FePt,CoPt,FeP
d,またはCoPdのfct規則相の形成を示す(00
1),(002),(003)ピークが有意な強度で観
測された。これらの結果から、FePt,CoPt,F
ePd,またはCoPdの規則相が形成され、そのc軸
が基板に対して垂直に配向していることがわかった。
【0055】これらの磁気記録媒体の熱アシスト記録/
再生特性を実施例1と同様の方法で評価した。その結
果、第1の下地層としてTi−50at%Ni,Ti−
50at%Ni−20at%Hf,Ti−20at%N
i−30at%Pd,Ti−50at%Ni−20at
%Cu,またはTi−20at%Ni−30at%Au
を用いた試料はいずれの磁性層を用いた場合でも再生出
力が得られ、そのCNRは55〜60dBであり、HD
Dとして好ましい特性が得られた。一方、第1の下地層
として従来のMgO下地を用いた試料ではいずれの磁性
層を用いても再生出力は得られなかった。
再生特性を実施例1と同様の方法で評価した。その結
果、第1の下地層としてTi−50at%Ni,Ti−
50at%Ni−20at%Hf,Ti−20at%N
i−30at%Pd,Ti−50at%Ni−20at
%Cu,またはTi−20at%Ni−30at%Au
を用いた試料はいずれの磁性層を用いた場合でも再生出
力が得られ、そのCNRは55〜60dBであり、HD
Dとして好ましい特性が得られた。一方、第1の下地層
として従来のMgO下地を用いた試料ではいずれの磁性
層を用いても再生出力は得られなかった。
【0056】次に、熱アシスト記録における記録直後の
記録磁化の熱安定性を評価するため、実施例1と同様の
方法でKuの温度特性を測定した。磁性層としてFeP
tを用いた試料で、第1の下地層としてTi−50at
%Niを用いた場合、室温への冷却の伴いKuは約5倍
の著しい増加を示した。第1の下地層としてTi−50
at%Ni−20at%Hf,Ti−20at%Ni−
30at%Pd,Ti−50at%Ni−20at%C
u,またはTi−20at%Ni−30at%Auを用
いた場合にも、Ti−50at%Ni下地層と同様の結
果が得られた。一方、第1の下地層として従来のMgO
下地を用いた場合、冷却過程においてK uは著しい増加
を示さなかった。これらの結果は、磁性層がCoPt,
FePd,またはCoPdである試料でも同様であっ
た。
記録磁化の熱安定性を評価するため、実施例1と同様の
方法でKuの温度特性を測定した。磁性層としてFeP
tを用いた試料で、第1の下地層としてTi−50at
%Niを用いた場合、室温への冷却の伴いKuは約5倍
の著しい増加を示した。第1の下地層としてTi−50
at%Ni−20at%Hf,Ti−20at%Ni−
30at%Pd,Ti−50at%Ni−20at%C
u,またはTi−20at%Ni−30at%Auを用
いた場合にも、Ti−50at%Ni下地層と同様の結
果が得られた。一方、第1の下地層として従来のMgO
下地を用いた場合、冷却過程においてK uは著しい増加
を示さなかった。これらの結果は、磁性層がCoPt,
FePd,またはCoPdである試料でも同様であっ
た。
【0057】次に、各試料をMs点まで加熱し、Ms点か
らの冷却時のKuの温度特性を調べ、室温におけるKuと
Ms点におけるKuとの比とCNRとの関係を調べた。図
7に、Ku(R.T.)/Ku(Ms)とCNRとの関係を示す。
図7から、Ku(R.T.)/Ku(Ms)>5のとき、CNRが
著しく向上し、好ましいことがわかる。
らの冷却時のKuの温度特性を調べ、室温におけるKuと
Ms点におけるKuとの比とCNRとの関係を調べた。図
7に、Ku(R.T.)/Ku(Ms)とCNRとの関係を示す。
図7から、Ku(R.T.)/Ku(Ms)>5のとき、CNRが
著しく向上し、好ましいことがわかる。
【0058】実施例5 図1に示す層構造を有する磁気記録媒体を作製した。本
実施例においては基板1としてディスク状のガラス基
板、磁性層3としてCo/Pt,Co/Pd,Fe/P
t,またはFe/Pdの多層膜、保護層4としてカーボ
ンを用いた。また、下地層2としてTi−50at%N
i,Ti−50at%Ni−20at%Hf,Ti−2
0at%Ni−30at%Pd,Ti−50at%Ni
−20at%Cu,Ti−20at%Ni−30at%
Auの5種類及び比較例として従来のPtを用いた。
実施例においては基板1としてディスク状のガラス基
板、磁性層3としてCo/Pt,Co/Pd,Fe/P
t,またはFe/Pdの多層膜、保護層4としてカーボ
ンを用いた。また、下地層2としてTi−50at%N
i,Ti−50at%Ni−20at%Hf,Ti−2
0at%Ni−30at%Pd,Ti−50at%Ni
−20at%Cu,Ti−20at%Ni−30at%
Auの5種類及び比較例として従来のPtを用いた。
【0059】媒体の各層は実施例1と同様にして成膜し
た。下地層、保護層の膜厚はそれぞれ100nm、5n
mとした。磁性層は、磁性元素であるCoまたはFeの
膜厚を0.3nm、貴金属元素であるPtまたはPdの
膜厚を1nmとし、(磁性元素層)/(貴金属元素層)
を一周期として18周期積層した。
た。下地層、保護層の膜厚はそれぞれ100nm、5n
mとした。磁性層は、磁性元素であるCoまたはFeの
膜厚を0.3nm、貴金属元素であるPtまたはPdの
膜厚を1nmとし、(磁性元素層)/(貴金属元素層)
を一周期として18周期積層した。
【0060】これらの磁気記録媒体の熱アシスト記録/
再生特性を実施例1と同様の方法で評価した。その結
果、下地層としてTi−50at%Ni,Ti−50a
t%Ni−20at%Hf,Ti−20at%Ni−3
0at%Pd,Ti−50at%Ni−20at%C
u,またはTi−20at%Ni−30at%Auを用
いた試料ではいずれの磁性層を用いた場合も再生出力が
得られ、そのCNRは55〜60dBであり、HDDと
して好ましい特性が得られた。一方、下地層として従来
のPtを用いた試料ではいずれの磁性層を用いても再生
出力は得られなかった。
再生特性を実施例1と同様の方法で評価した。その結
果、下地層としてTi−50at%Ni,Ti−50a
t%Ni−20at%Hf,Ti−20at%Ni−3
0at%Pd,Ti−50at%Ni−20at%C
u,またはTi−20at%Ni−30at%Auを用
いた試料ではいずれの磁性層を用いた場合も再生出力が
得られ、そのCNRは55〜60dBであり、HDDと
して好ましい特性が得られた。一方、下地層として従来
のPtを用いた試料ではいずれの磁性層を用いても再生
出力は得られなかった。
【0061】次に、熱アシスト記録における記録直後の
記録磁化の熱安定性を評価するため、実施例1と同様の
方法でKuの温度特性を測定した。下地層としてTi−
50at%Niを用いた場合、実施例4と同様の結果が
得られた。下地層としてTi−50at%Ni−20a
t%Hf,Ti−20at%Ni−30at%Pd,T
i−50at%Ni−20at%Cu,またはTi−2
0at%Ni−30at%Auを用いた場合にも、Ti
−50at%Ni下地層と同様の結果が得られた。
記録磁化の熱安定性を評価するため、実施例1と同様の
方法でKuの温度特性を測定した。下地層としてTi−
50at%Niを用いた場合、実施例4と同様の結果が
得られた。下地層としてTi−50at%Ni−20a
t%Hf,Ti−20at%Ni−30at%Pd,T
i−50at%Ni−20at%Cu,またはTi−2
0at%Ni−30at%Auを用いた場合にも、Ti
−50at%Ni下地層と同様の結果が得られた。
【0062】実施例6 実施例2で作製したのと同様の層構成の媒体を用い、熱
アシスト記録/再生特性を実施例1と同様の方法で評価
した。ただし、本実施例ではレーザーへの投入パワーを
変化させて加熱し、媒体温度を80〜400℃の範囲で
変化させた。
アシスト記録/再生特性を実施例1と同様の方法で評価
した。ただし、本実施例ではレーザーへの投入パワーを
変化させて加熱し、媒体温度を80〜400℃の範囲で
変化させた。
【0063】その結果、第1および第2の下地層として
従来のMgO/Crを用いた試料では再生出力は得られ
なかった。それ以外の第1および第2の下地層を用いた
試料ではいずれの磁性層を用いた場合も十分な再生出力
が得られた。再生出力が得られた試料についてCNRと
媒体温度との関係を調べた。図8に、第2の下地層とし
てCu−40at%Zn−3at%Au、磁性層として
FePtを用いた媒体についての結果を示す。図8か
ら、媒体温度が100〜300℃の範囲にあるとき、C
NRが著しく向上し、好ましいことがわかる。第2の下
地層および磁性層として他の材料を用いた場合にも同様
の結果が得られた。
従来のMgO/Crを用いた試料では再生出力は得られ
なかった。それ以外の第1および第2の下地層を用いた
試料ではいずれの磁性層を用いた場合も十分な再生出力
が得られた。再生出力が得られた試料についてCNRと
媒体温度との関係を調べた。図8に、第2の下地層とし
てCu−40at%Zn−3at%Au、磁性層として
FePtを用いた媒体についての結果を示す。図8か
ら、媒体温度が100〜300℃の範囲にあるとき、C
NRが著しく向上し、好ましいことがわかる。第2の下
地層および磁性層として他の材料を用いた場合にも同様
の結果が得られた。
【0064】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の磁気記録媒
体および磁気記録装置を用いれば、熱アシスト磁気記録
による記録磁化を安定化させることができる。
体および磁気記録装置を用いれば、熱アシスト磁気記録
による記録磁化を安定化させることができる。
【図1】本発明に係る磁気記録媒体の一例の層構造を示
す断面図。
す断面図。
【図2】本発明に係る磁気記録媒体の他の例の層構造を
示す断面図。
示す断面図。
【図3】FePt磁性層に加わる圧縮応力および引張応
力を示す図。
力を示す図。
【図4】本発明に係る磁気記録装置の一例を示す構成
図。
図。
【図5】本発明に係る磁気記録媒体を構成する下地層の
MsとCNRとの関係を示す図。
MsとCNRとの関係を示す図。
【図6】本発明に係る磁気記録媒体を構成する下地層の
熱ヒステリシス(As−Ms)とCNRとの関係を示す
図。
熱ヒステリシス(As−Ms)とCNRとの関係を示す
図。
【図7】本発明に係る磁気記録媒体のKu(R.T.)/K
u(Ms)とCNRとの関係を示す図。
u(Ms)とCNRとの関係を示す図。
【図8】本発明に係る磁気記録媒体の媒体温度とCNR
との関係を示す図。
との関係を示す図。
1…基板 2、2a、2b…下地層 3…磁性層 4…保護層 11…加熱源 12…記録磁極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C22C 5/02 C22C 5/02 5/04 5/04 (72)発明者 秋山 純一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 4K029 AA09 BA21 BB02 BD11 CA05 DA08 5D006 BB01 BB07 BB08 CA01 CA05 DA03 FA09 5E049 AA01 AA07 AA09 AA10 AC00 AC05 BA06 DB12 DB20
Claims (8)
- 【請求項1】 基板と、該基板上に形成された少なくと
も一層からなる下地層と、該下地層上に形成された磁性
層と、該磁性層上に形成された保護層とからなる磁気記
録媒体であって、前記磁性層は磁性金属元素及び貴金属
元素を主成分とし、前記下地層のうち少なくとも一層が
マルテンサイト変態及びその逆変態が結晶学的に可逆で
ある合金または化合物で形成されていることを特徴とす
る磁気記録媒体。 - 【請求項2】 前記下地層のマルテンサイト変態の開始
温度及び逆変態の開始温度が100℃〜300℃の範囲
内であることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒
体。 - 【請求項3】 前記下地層のマルテンサイト変態の開始
温度Ms[℃]と逆変態の開始温度As[℃]が下記式
(1) |As−Ms|<60℃ (1) の関係にあることを特徴とする請求項1または2に記載
の磁気記録媒体。 - 【請求項4】 室温における磁気異方性エネルギーK
u(R.T.)とマルテンサイト変態開始温度におけるK
u(Ms)との比Ku(R.T.)/Ku(Ms)が5以上であること
を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の磁気
記録媒体。 - 【請求項5】 前記下地層が、Ni−Ti、Au−C
d、Cu−Al、Cu−Zn、Cu−Sn、Fe−M
n、Fe−Ni、Ni−Al、In−Tl、またはMn
−Cuを主成分とする合金または化合物であることを特
徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の磁気記録
媒体。 - 【請求項6】 前記磁性層を構成する磁性元素がFe,
Co,Niのうちから選択される一種以上の元素であ
り、貴金属元素がPt,Pd,Au,Irのうちから選
択される一種以上の元素であり、かつ前記磁性層が主と
してfct構造を有する結晶粒からなることを特徴とす
る請求項1ないし5のいずれかに記載の磁気記録媒体。 - 【請求項7】 前記磁性層を構成する磁性元素がFe,
Co,Niのうちから選択される一種以上の元素であ
り、貴金属元素がPt,Pd,Au,Irのうちから選
択される一種以上の元素であり、かつ前記磁性層が主と
して該磁性元素層と該貴金属元素層を交互に積層した多
層膜からなることを特徴とする請求項1ないし5のいず
れかに記載の磁気記録媒体。 - 【請求項8】 磁気記録媒体と、該磁気記録媒体を加熱
昇温する加熱源と、該加熱源により加熱昇温されて保磁
力が低下した該記録媒体に記録磁界を印加することによ
り磁気的情報を記録する記録磁極とを具備し、前記磁気
記録媒体は、基板と、該基板上に形成された少なくとも
一層からなる下地層と、該下地層上に形成された磁性層
と、該磁性層上に形成された保護層とを有し、前記磁性
層は磁性金属元素及び貴金属元素を主成分とし、前記下
地層のうち少なくとも一層がマルテンサイト変態及びそ
の逆変態が結晶学的に可逆である合金または化合物で形
成されており、前記下地層のマルテンサイト変態の開始
温度及び逆変態の開始温度が100℃〜300℃の範囲
内であり、前記加熱源は前記磁性層を100℃〜300
℃の範囲に加熱することを特徴とする磁気記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000175508A JP2001351225A (ja) | 2000-06-12 | 2000-06-12 | 磁気記録媒体および磁気記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000175508A JP2001351225A (ja) | 2000-06-12 | 2000-06-12 | 磁気記録媒体および磁気記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001351225A true JP2001351225A (ja) | 2001-12-21 |
Family
ID=18677375
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000175508A Pending JP2001351225A (ja) | 2000-06-12 | 2000-06-12 | 磁気記録媒体および磁気記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001351225A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007026511A (ja) * | 2005-07-14 | 2007-02-01 | Hitachi Maxell Ltd | 熱アシスト磁気記録媒体 |
JP2009138274A (ja) * | 2008-12-24 | 2009-06-25 | Nikko Kinzoku Kk | 高純度形状記憶合金ターゲット及び同合金薄膜 |
WO2017122247A1 (ja) * | 2016-01-15 | 2017-07-20 | ソニー株式会社 | 磁気記録媒体 |
-
2000
- 2000-06-12 JP JP2000175508A patent/JP2001351225A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007026511A (ja) * | 2005-07-14 | 2007-02-01 | Hitachi Maxell Ltd | 熱アシスト磁気記録媒体 |
JP2009138274A (ja) * | 2008-12-24 | 2009-06-25 | Nikko Kinzoku Kk | 高純度形状記憶合金ターゲット及び同合金薄膜 |
WO2017122247A1 (ja) * | 2016-01-15 | 2017-07-20 | ソニー株式会社 | 磁気記録媒体 |
JPWO2017122247A1 (ja) * | 2016-01-15 | 2018-11-08 | ソニー株式会社 | 磁気記録媒体 |
US11361790B2 (en) | 2016-01-15 | 2022-06-14 | Sony Corporation | Magnetic recording medium |
JP7087389B2 (ja) | 2016-01-15 | 2022-06-21 | ソニーグループ株式会社 | 磁気記録媒体 |
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