JP2001222119A - 電子写真感光体及びその製造方法 - Google Patents
電子写真感光体及びその製造方法Info
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- JP2001222119A JP2001222119A JP2000030668A JP2000030668A JP2001222119A JP 2001222119 A JP2001222119 A JP 2001222119A JP 2000030668 A JP2000030668 A JP 2000030668A JP 2000030668 A JP2000030668 A JP 2000030668A JP 2001222119 A JP2001222119 A JP 2001222119A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 毒性が少なく、環境への影響も少ない、非ハ
ロゲン有機溶媒を使用し、感光体特性、高温/高湿、及
び、低温/低湿下でも繰り返し使用における帯電性の低
下、暗減衰の増加、感度の低下、残留電位の上昇等の現
象が著しく軽減された、繰り返し特性に優れた電子写真
感光体及びその製造方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 導電性支持体上に電荷輸送層と電荷発生
層からなる感光体層を積層した電子写真感光体の製造方
法であって、電荷輸送層が、電荷輸送材料と非ハロゲン
有機溶媒とを含む塗布液を塗布することで得られた塗膜
を電荷輸送材料の融点より3℃以上低い温度で加熱乾燥
させることにより形成されることを特徴とする電子写真
感光体の製造方法及び得られた電子写真感光体により上
記の課題を解決する。
ロゲン有機溶媒を使用し、感光体特性、高温/高湿、及
び、低温/低湿下でも繰り返し使用における帯電性の低
下、暗減衰の増加、感度の低下、残留電位の上昇等の現
象が著しく軽減された、繰り返し特性に優れた電子写真
感光体及びその製造方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 導電性支持体上に電荷輸送層と電荷発生
層からなる感光体層を積層した電子写真感光体の製造方
法であって、電荷輸送層が、電荷輸送材料と非ハロゲン
有機溶媒とを含む塗布液を塗布することで得られた塗膜
を電荷輸送材料の融点より3℃以上低い温度で加熱乾燥
させることにより形成されることを特徴とする電子写真
感光体の製造方法及び得られた電子写真感光体により上
記の課題を解決する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体及
びその製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、例
えば、複写機やプリンター等の電子写真装置に用いられ
る電子写真感光体及びその製造方法に関する。
びその製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、例
えば、複写機やプリンター等の電子写真装置に用いられ
る電子写真感光体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真感光体(以下、単に感光
体ともいう)において、有機系の光導電性材料が進んで
開発され、従来から用いられてきた無機系の光導電性材
料よりも多く使用されるようになった。有機系の光導電
性材料を用いた感光体(有機感光体)は、感度、耐久性
及び環境に対する安定性等に若干の問題は有るが、毒性
・コスト、材料設計の自由度等の点において無機系の光
導電性材料に比べ多くの利点がある。
体ともいう)において、有機系の光導電性材料が進んで
開発され、従来から用いられてきた無機系の光導電性材
料よりも多く使用されるようになった。有機系の光導電
性材料を用いた感光体(有機感光体)は、感度、耐久性
及び環境に対する安定性等に若干の問題は有るが、毒性
・コスト、材料設計の自由度等の点において無機系の光
導電性材料に比べ多くの利点がある。
【0003】一般に有機感光体は、単層型と機能分離
(積層)型に分類される。積層型の層構成は2層又は3層
からなる。2層構成の場合は、一般的に導電性基体の上
に電荷発生層、その上に電荷輸送層という感光体層の構
成になっている。また、3層の場合は、導電性基体の上
に下引き層、その上に順次電荷発生層及び電荷輸送層か
らなる感光体層を積層した構成になっている。
(積層)型に分類される。積層型の層構成は2層又は3層
からなる。2層構成の場合は、一般的に導電性基体の上
に電荷発生層、その上に電荷輸送層という感光体層の構
成になっている。また、3層の場合は、導電性基体の上
に下引き層、その上に順次電荷発生層及び電荷輸送層か
らなる感光体層を積層した構成になっている。
【0004】これらの感光体層は、各層を構成する有機
系の光導電性材料を、結着剤としての樹脂と共に、有機
溶媒に溶解又は分散させて感光体塗布液を調整し、この
感光体塗布液を導電性基体の上に順次塗布し、乾燥させ
ることにより製造される。塗布方法としては、スプレー
法、バーコート法、ロールコート法、ブレード法、リン
グ法、浸漬塗布法等が挙げられる。浸漬塗布法は、上記
の感光体塗布液を満たした塗布槽に導電性基体を浸漬し
た後に、一定速度又は逐次変化する速度で引き上げるこ
とにより塗膜を形成する方法である。この方法は、比較
的簡単で、生産性及びコストの点でも優れているため、
感光体を構成する各層を製造する場合に多く利用されて
いる。
系の光導電性材料を、結着剤としての樹脂と共に、有機
溶媒に溶解又は分散させて感光体塗布液を調整し、この
感光体塗布液を導電性基体の上に順次塗布し、乾燥させ
ることにより製造される。塗布方法としては、スプレー
法、バーコート法、ロールコート法、ブレード法、リン
グ法、浸漬塗布法等が挙げられる。浸漬塗布法は、上記
の感光体塗布液を満たした塗布槽に導電性基体を浸漬し
た後に、一定速度又は逐次変化する速度で引き上げるこ
とにより塗膜を形成する方法である。この方法は、比較
的簡単で、生産性及びコストの点でも優れているため、
感光体を構成する各層を製造する場合に多く利用されて
いる。
【0005】感光体塗布液に用いる有機溶媒としては、
有機系の光導電性材料及び結着剤としての樹脂等が十分
に溶けるように溶解性が高く、感光体特性に悪影響を及
ぼさないものが使用される。加えて、乾燥時の熱による
感光体特性への悪影響が少なく、しかも短時間で乾燥で
きるように沸点が比較的低く生産性がよいものが望まれ
ている。そのため、これら要求を満たすハロゲン系有機
溶媒が主として使用されている。
有機系の光導電性材料及び結着剤としての樹脂等が十分
に溶けるように溶解性が高く、感光体特性に悪影響を及
ぼさないものが使用される。加えて、乾燥時の熱による
感光体特性への悪影響が少なく、しかも短時間で乾燥で
きるように沸点が比較的低く生産性がよいものが望まれ
ている。そのため、これら要求を満たすハロゲン系有機
溶媒が主として使用されている。
【0006】しかし、ハロゲン系有機溶媒は、毒性(発
ガン性等)が指摘されているものが多い。更に、近年特
に、ハロゲン系有機溶媒の環境への影響(オゾン層の破
壊、温暖化、酸性雨等)が問題となっている。そのため
最近は、ハロゲン系有機溶媒の使用が制限されつつあ
る。その結果、ハロゲンを含まない有機溶媒(非ハロゲ
ン有機溶媒)に変更したり、有機溶媒を用いない乾式の
感光体層形成方法が用いられたりすることもある。
ガン性等)が指摘されているものが多い。更に、近年特
に、ハロゲン系有機溶媒の環境への影響(オゾン層の破
壊、温暖化、酸性雨等)が問題となっている。そのため
最近は、ハロゲン系有機溶媒の使用が制限されつつあ
る。その結果、ハロゲンを含まない有機溶媒(非ハロゲ
ン有機溶媒)に変更したり、有機溶媒を用いない乾式の
感光体層形成方法が用いられたりすることもある。
【0007】電子写真法のカールソンプロセスにおいて
は、感光体の表面を帯電させた後、露光によって静電潜
像を表面に形成すると共に、その静電潜像をトナーによ
って現像し、次いで紙等に現像された潜像を転写、定着
させることで可視画像を得ている。転写後、感光体は、
付着トナーの除去や除電、表面清掃化が施され、長期に
亘って反復使用される。
は、感光体の表面を帯電させた後、露光によって静電潜
像を表面に形成すると共に、その静電潜像をトナーによ
って現像し、次いで紙等に現像された潜像を転写、定着
させることで可視画像を得ている。転写後、感光体は、
付着トナーの除去や除電、表面清掃化が施され、長期に
亘って反復使用される。
【0008】従って、感光体としては、帯電特性及び感
度が良好で更に暗減衰が小さい等の電子写真特性に加え
て、繰り返し使用での耐刷性、耐摩耗性、耐湿性等の物
理的性質や、コロナ放電に発生するオゾン、露光時の紫
外線等への耐性(耐環境性)においても良好であること
が要求される。このため、種々の有機導電性物質を感光
体層の材料として利用する研究及び開発が活発になされ
ている。
度が良好で更に暗減衰が小さい等の電子写真特性に加え
て、繰り返し使用での耐刷性、耐摩耗性、耐湿性等の物
理的性質や、コロナ放電に発生するオゾン、露光時の紫
外線等への耐性(耐環境性)においても良好であること
が要求される。このため、種々の有機導電性物質を感光
体層の材料として利用する研究及び開発が活発になされ
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、非ハロ
ゲン有機溶媒を用いて感光体層を形成する場合、感光体
特性の低下、特に、高温/高湿及び、低温/低湿下での
繰り返し使用における帯電性の低下、暗減衰の増加、感
度の低下、残留電位の上昇等の特性劣化が起こりやす
い。これは、非ハロゲン有機溶媒はハロゲン系有機溶媒
と比較して沸点が高いものが多く、感光体中に有機溶媒
が残留しやすためである。そこで、十分乾燥をおこなう
ため、乾燥時間を長くすることが考えられる。しかし、
これでは生産性が悪くなり、コストの上昇を招いてしま
う。
ゲン有機溶媒を用いて感光体層を形成する場合、感光体
特性の低下、特に、高温/高湿及び、低温/低湿下での
繰り返し使用における帯電性の低下、暗減衰の増加、感
度の低下、残留電位の上昇等の特性劣化が起こりやす
い。これは、非ハロゲン有機溶媒はハロゲン系有機溶媒
と比較して沸点が高いものが多く、感光体中に有機溶媒
が残留しやすためである。そこで、十分乾燥をおこなう
ため、乾燥時間を長くすることが考えられる。しかし、
これでは生産性が悪くなり、コストの上昇を招いてしま
う。
【0010】そこで、上記特性改善のため、乾燥温度を
高くして十分乾燥を行うことが考えられる。例えば、特
開平5−142793号公報及び特開平9−15873
号公報では、電荷輸送材料の融点以上で加熱乾燥を行う
ことが考案されている。ところが乾燥温度を高くして
も、感光体特性の低下、特に、高温/高湿及び、低温/
低湿下での繰り返し使用における帯電性の低下、暗減衰
の増加、感度の低下、残留電位の上昇等の特性劣化が起
こることがある。これは、電荷輸送材料は熱的に不安定
なものが多いため、酸化、あるいは分解してしまうおそ
れがあるためである。
高くして十分乾燥を行うことが考えられる。例えば、特
開平5−142793号公報及び特開平9−15873
号公報では、電荷輸送材料の融点以上で加熱乾燥を行う
ことが考案されている。ところが乾燥温度を高くして
も、感光体特性の低下、特に、高温/高湿及び、低温/
低湿下での繰り返し使用における帯電性の低下、暗減衰
の増加、感度の低下、残留電位の上昇等の特性劣化が起
こることがある。これは、電荷輸送材料は熱的に不安定
なものが多いため、酸化、あるいは分解してしまうおそ
れがあるためである。
【0011】このため、乾燥時間を短くする等の工夫が
必要であるが、この場合でも、電荷輸送材料が感光体中
で局在したり、乾燥時間が短か過ぎると、有機溶媒が残
ってしまい電子写真特性を維持できなくなることがあ
る。また、残留溶媒の量が多い時は、冷えて固まるとき
に、電荷輸送材料が析出してしまうこともある。、ま
た、特許掲載公報第2841504号では、膜厚が厚い
感光体において、乾燥温度条件を規定することにより残
留電位の上昇が抑制されると述べられている。しかし、
使用する有機溶媒によっては、感光体を構成する材料が
変質する温度域で乾燥され、上記特性の改善となりえな
いことがある。
必要であるが、この場合でも、電荷輸送材料が感光体中
で局在したり、乾燥時間が短か過ぎると、有機溶媒が残
ってしまい電子写真特性を維持できなくなることがあ
る。また、残留溶媒の量が多い時は、冷えて固まるとき
に、電荷輸送材料が析出してしまうこともある。、ま
た、特許掲載公報第2841504号では、膜厚が厚い
感光体において、乾燥温度条件を規定することにより残
留電位の上昇が抑制されると述べられている。しかし、
使用する有機溶媒によっては、感光体を構成する材料が
変質する温度域で乾燥され、上記特性の改善となりえな
いことがある。
【0012】そのため、感光体層塗布液の有機溶媒とし
て、毒性が少なく(発ガン性等)、環境への影響(オゾン
層の破壊、温暖化、酸性雨等)も少ない、非ハロゲン有
機溶媒を使用し、更に、感光体特性の低下、特に、高温
/高湿及び、低温/低湿下でも繰り返し使用における帯
電性の低下、暗減衰の増加、感度の低下、残留電位の上
昇等の特性劣化が著しく改善された繰り返し特性に優れ
た感光体及びその製造方法を提供することが望まれてい
た。
て、毒性が少なく(発ガン性等)、環境への影響(オゾン
層の破壊、温暖化、酸性雨等)も少ない、非ハロゲン有
機溶媒を使用し、更に、感光体特性の低下、特に、高温
/高湿及び、低温/低湿下でも繰り返し使用における帯
電性の低下、暗減衰の増加、感度の低下、残留電位の上
昇等の特性劣化が著しく改善された繰り返し特性に優れ
た感光体及びその製造方法を提供することが望まれてい
た。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、少なく
とも電荷輸送層を有する感光体において、非ハロゲン有
機溶媒を使用した電荷輸送材料を含む塗布液を用いて、
塗膜を形成した後、電荷輸送材料の中で最も低い融点よ
りも3℃以上低い温度で加熱乾燥を行うことにより電荷
輸送層を形成することで、感光体特性の低下、特に、高
温/高湿及び、低温/低湿下でも繰り返し使用における
帯電性の低下、暗減衰の増加、感度の低下、残留電位の
上昇等の特性劣化が著しく改善された繰り返し特性に優
れる感光体及びその製造方法を提供することができるこ
とを見出し本発明をなすに至った。
とも電荷輸送層を有する感光体において、非ハロゲン有
機溶媒を使用した電荷輸送材料を含む塗布液を用いて、
塗膜を形成した後、電荷輸送材料の中で最も低い融点よ
りも3℃以上低い温度で加熱乾燥を行うことにより電荷
輸送層を形成することで、感光体特性の低下、特に、高
温/高湿及び、低温/低湿下でも繰り返し使用における
帯電性の低下、暗減衰の増加、感度の低下、残留電位の
上昇等の特性劣化が著しく改善された繰り返し特性に優
れる感光体及びその製造方法を提供することができるこ
とを見出し本発明をなすに至った。
【0014】かくして本発明によれば、導電性支持体上
に電荷輸送層と電荷発生層からなる感光体層を積層した
電子写真感光体の製造方法であって、電荷輸送層が、電
荷輸送材料と非ハロゲン有機溶媒とを含む塗布液を塗布
することで得られた塗膜を電荷輸送材料の融点より3℃
以上低い温度で加熱乾燥させることにより形成されるこ
とを特徴とする感光体の製造方法が提供される。更に本
発明によれば、上記方法により得られた感光体が提供さ
れる。
に電荷輸送層と電荷発生層からなる感光体層を積層した
電子写真感光体の製造方法であって、電荷輸送層が、電
荷輸送材料と非ハロゲン有機溶媒とを含む塗布液を塗布
することで得られた塗膜を電荷輸送材料の融点より3℃
以上低い温度で加熱乾燥させることにより形成されるこ
とを特徴とする感光体の製造方法が提供される。更に本
発明によれば、上記方法により得られた感光体が提供さ
れる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の方法により製造することができる感光体は、導
電性基体上に、電荷輸送層及び電荷発生層からなる感光
体層をこの順又は逆順で積層した構成を有している。
本発明の方法により製造することができる感光体は、導
電性基体上に、電荷輸送層及び電荷発生層からなる感光
体層をこの順又は逆順で積層した構成を有している。
【0016】導電性基体(以下、単に基体ともいう)と
しては、特に限定されず公知の材料からなる基体をいず
れも使用することができる。具体的には、アルミニウ
ム、銅、ニッケル、ステンレス、真鍮等の金属の円筒状
基体又は薄膜シート、又はアルミニウム錫合金、酸化イ
ンジウム等をポリエステルフィルム、紙、金属フィルム
の円筒状基体等に蒸着したものが挙げられる。中でもア
ルミニウムのような金属のエンドレスパイプが好ましい
基体である。電荷輸送層は、電荷を受け入れ、これを輸
送する能力を有する電荷輸送材料を主成分とし、必要に
応じて公知の結着剤、シリコーン系レベリング剤、可塑
剤、増感剤等を含有する。
しては、特に限定されず公知の材料からなる基体をいず
れも使用することができる。具体的には、アルミニウ
ム、銅、ニッケル、ステンレス、真鍮等の金属の円筒状
基体又は薄膜シート、又はアルミニウム錫合金、酸化イ
ンジウム等をポリエステルフィルム、紙、金属フィルム
の円筒状基体等に蒸着したものが挙げられる。中でもア
ルミニウムのような金属のエンドレスパイプが好ましい
基体である。電荷輸送層は、電荷を受け入れ、これを輸
送する能力を有する電荷輸送材料を主成分とし、必要に
応じて公知の結着剤、シリコーン系レベリング剤、可塑
剤、増感剤等を含有する。
【0017】電荷輸送材料としては、ポリ−N−ビニル
カルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリル
エチルグルタメード及びその誘導体、ピレン−ホルムア
ルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポ
リビニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、オキソ
ジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、9−(P−ジ
エチルアミノスチリル)アントラセン、1,1−ビス
(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリル
アントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾ
ン類、ヒドラゾン誘導体等の電子供与性材料、或いは、
フルオレノン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、イン
チノチオフェン誘導体、フェナンスレンキノン誘導体、
インチノピリジン誘導体、チオキサントン誘導体、ベン
ゾ[C]シンノリン誘導体、フェナジンオキサイド誘導
体、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタ
ン、プロマニル、クロラニル、ベンゾキノン等の電子受
容性物質等が挙げられる。上記電荷輸送材料は、単独で
も、複数組み合わせてもよい。なお、上記電荷輸送材料
は、70〜300℃の融点を有している。
カルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリル
エチルグルタメード及びその誘導体、ピレン−ホルムア
ルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポ
リビニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、オキソ
ジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、9−(P−ジ
エチルアミノスチリル)アントラセン、1,1−ビス
(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリル
アントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾ
ン類、ヒドラゾン誘導体等の電子供与性材料、或いは、
フルオレノン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、イン
チノチオフェン誘導体、フェナンスレンキノン誘導体、
インチノピリジン誘導体、チオキサントン誘導体、ベン
ゾ[C]シンノリン誘導体、フェナジンオキサイド誘導
体、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタ
ン、プロマニル、クロラニル、ベンゾキノン等の電子受
容性物質等が挙げられる。上記電荷輸送材料は、単独で
も、複数組み合わせてもよい。なお、上記電荷輸送材料
は、70〜300℃の融点を有している。
【0018】結着剤としては、電荷輸送材料と相容性を
有するものであれば特に限定されない。例えば,ポリカ
ーボネート、ポリビニルブチラール、ポリアミド、ポリ
エステル、ポリケトン、エポキシ樹脂、ポリウレタン、
ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリアクリルアミ
ド、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。
可塑剤としては、例えば、二塩基酸エステル、リン酸エ
ステル、フタル酸エステル、塩素化パラフィン等が挙げ
られる。電荷発生層は、通常、光照射により電荷を発生
する電荷発生材料を主成分とし、必要に応じて公知の結
合剤、可塑剤、増感剤を含有する。
有するものであれば特に限定されない。例えば,ポリカ
ーボネート、ポリビニルブチラール、ポリアミド、ポリ
エステル、ポリケトン、エポキシ樹脂、ポリウレタン、
ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリアクリルアミ
ド、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。
可塑剤としては、例えば、二塩基酸エステル、リン酸エ
ステル、フタル酸エステル、塩素化パラフィン等が挙げ
られる。電荷発生層は、通常、光照射により電荷を発生
する電荷発生材料を主成分とし、必要に応じて公知の結
合剤、可塑剤、増感剤を含有する。
【0019】電荷発生材料としては、ペリレン系顔料、
多環キノン系顔料、無金属フタロシアニン顔料、金属フ
タロシアニン系顔料、スクアリリウム色素、アズレニニ
ム色素、チアピリリウム色素、及びカルバゾール骨格、
スチリルスチルベン骨格、トリフェニルアミン骨格、ジ
ベンゾチオフェン骨格、オキサジアゾール骨格、フルオ
レノン骨格、ビススチルベン骨格、ジスチリルオキサジ
アゾール骨格又はジスチリルカルバゾール骨格を有する
アゾ顔料等が挙げられる。これらの内、デジタル複写機
及びプリンター用感光体の電荷発生材料としては、無金
属フタロシアニン顔料、金属フタロシアニン系顔料、ア
ゾ顔料が特に適する。可塑剤及び増感剤は、上記電荷輸
送層の可塑剤及び増感剤同様のものを使用することがで
きる。以下では、電荷輸送層と電荷発生層の形成方法を
説明する。
多環キノン系顔料、無金属フタロシアニン顔料、金属フ
タロシアニン系顔料、スクアリリウム色素、アズレニニ
ム色素、チアピリリウム色素、及びカルバゾール骨格、
スチリルスチルベン骨格、トリフェニルアミン骨格、ジ
ベンゾチオフェン骨格、オキサジアゾール骨格、フルオ
レノン骨格、ビススチルベン骨格、ジスチリルオキサジ
アゾール骨格又はジスチリルカルバゾール骨格を有する
アゾ顔料等が挙げられる。これらの内、デジタル複写機
及びプリンター用感光体の電荷発生材料としては、無金
属フタロシアニン顔料、金属フタロシアニン系顔料、ア
ゾ顔料が特に適する。可塑剤及び増感剤は、上記電荷輸
送層の可塑剤及び増感剤同様のものを使用することがで
きる。以下では、電荷輸送層と電荷発生層の形成方法を
説明する。
【0020】まず、電荷輸送層は、スプレー法、バーコ
ート法、ロールコート法、ブレード法、リング法、浸漬
塗布法等の公知の方法により形成することができる。こ
れら形成方法の内、浸漬塗布法は、比較的簡単で、生産
性及びコストの点でも優れているため好ましい。浸漬塗
布法によれば、電荷輸送層の構成材料を含む塗布液を満
たした塗布槽に導電性基体を浸漬した後、一定速度又は
逐次変化する速度で導電性基体を引き上げることにより
塗膜を形成することができる。
ート法、ロールコート法、ブレード法、リング法、浸漬
塗布法等の公知の方法により形成することができる。こ
れら形成方法の内、浸漬塗布法は、比較的簡単で、生産
性及びコストの点でも優れているため好ましい。浸漬塗
布法によれば、電荷輸送層の構成材料を含む塗布液を満
たした塗布槽に導電性基体を浸漬した後、一定速度又は
逐次変化する速度で導電性基体を引き上げることにより
塗膜を形成することができる。
【0021】より具体的に浸漬塗布法を説明する。ま
ず、電荷輸送材料と、必要に応じてシリコーン系レベリ
ング剤、結着剤、可塑剤、増感剤とを適当な有機溶媒
(例えば、シクロヘキサノン、ベンゼン、エチルエーテ
ル、アセトン、エタノール、メチルエチルケトン、テト
ラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、トルエン、キ
シレン等の非ハロゲン有機溶媒)に溶解又は分散した塗
布液を作成する。
ず、電荷輸送材料と、必要に応じてシリコーン系レベリ
ング剤、結着剤、可塑剤、増感剤とを適当な有機溶媒
(例えば、シクロヘキサノン、ベンゼン、エチルエーテ
ル、アセトン、エタノール、メチルエチルケトン、テト
ラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、トルエン、キ
シレン等の非ハロゲン有機溶媒)に溶解又は分散した塗
布液を作成する。
【0022】次に、この塗布液に導電性基体を公知の方
法で浸漬し、引き上げて塗膜を形成することができる。
この後、塗膜を以下に説明する乾燥温度で加熱乾燥する
ことで、電荷輸送層を導電性基体上又は電荷発生層上に
形成することができる。
法で浸漬し、引き上げて塗膜を形成することができる。
この後、塗膜を以下に説明する乾燥温度で加熱乾燥する
ことで、電荷輸送層を導電性基体上又は電荷発生層上に
形成することができる。
【0023】本発明は、乾燥温度の上限が電荷輸送材料
の融点より3℃以上低い温度であることを特徴の1つと
する。本発明において、電荷輸送材料の融点は、測定機
器として、METTLER TOLEDO製 FP62
を用いて測定した値を意味する。ここで、複数の電荷輸
送材料を使用した場合は、最も低い融点よりも3℃以上
低い温度を乾燥温度とする。
の融点より3℃以上低い温度であることを特徴の1つと
する。本発明において、電荷輸送材料の融点は、測定機
器として、METTLER TOLEDO製 FP62
を用いて測定した値を意味する。ここで、複数の電荷輸
送材料を使用した場合は、最も低い融点よりも3℃以上
低い温度を乾燥温度とする。
【0024】使用する電荷輸送材料の融点よりも3℃以
上低い温度を乾燥温度の上限とすることで、感光体特性
の低下、特に高温/高湿及び、低温/低湿下での繰り返
し使用における帯電性の低下、暗減衰の増加、感度の低
下、残留電位の上昇等の特性を改善することができる。
これは、電荷輸送材料の酸化、分解が少なく、更に、電
荷輸送層中で均一に分布するようになったためと思われ
る。
上低い温度を乾燥温度の上限とすることで、感光体特性
の低下、特に高温/高湿及び、低温/低湿下での繰り返
し使用における帯電性の低下、暗減衰の増加、感度の低
下、残留電位の上昇等の特性を改善することができる。
これは、電荷輸送材料の酸化、分解が少なく、更に、電
荷輸送層中で均一に分布するようになったためと思われ
る。
【0025】電荷輸送材料の融点付近を越えた温度で乾
燥を行うと、電荷輸送材料が固体から比較的分子が自由
な融解状態となるため、使用する材料によっては、酸
化、分解しやすくなると考えられる。また、融解した電
荷輸送材料の分子が、熱的な移動により、基体付近や電
荷輸送層の表面付近に局在しやすくなると考えられる。
このため、感光体特性の低下、特に高温/高湿及び、低
温/低湿下での繰り返し使用における帯電性の低下、暗
減衰の増加、感度の低下、残留電位の上昇等の特性が悪
くなる。更に、上限が電荷輸送材料の融点より3℃以上
低い温度であり、下限が、塗布液に用いられる有機溶媒
の沸点の20℃以上高い温度であることが好ましい。
燥を行うと、電荷輸送材料が固体から比較的分子が自由
な融解状態となるため、使用する材料によっては、酸
化、分解しやすくなると考えられる。また、融解した電
荷輸送材料の分子が、熱的な移動により、基体付近や電
荷輸送層の表面付近に局在しやすくなると考えられる。
このため、感光体特性の低下、特に高温/高湿及び、低
温/低湿下での繰り返し使用における帯電性の低下、暗
減衰の増加、感度の低下、残留電位の上昇等の特性が悪
くなる。更に、上限が電荷輸送材料の融点より3℃以上
低い温度であり、下限が、塗布液に用いられる有機溶媒
の沸点の20℃以上高い温度であることが好ましい。
【0026】有機溶媒の沸点の20℃以上で乾燥を行う
ことにより、残留溶媒による感光体特性の低下、特に、
高温/高湿及び、低温/低湿下での繰り返し使用におけ
る帯電性の低下、暗減衰の増加、感度の低下、残留電位
の上昇等の特性を改善することができる。更に、乾燥時
間が短縮できるので、生産性も向上できる。有機溶媒の
沸点の20℃高い温度より低い温度で乾燥を行った場
合、上述した残留溶媒の影響で、感光体特性の低下、高
温/高湿及び、低温/低湿下での繰り返し使用における
帯電性の低下、暗減衰の増加、感度の低下、残留電位の
上昇等の特性が悪くなるため好ましくない。
ことにより、残留溶媒による感光体特性の低下、特に、
高温/高湿及び、低温/低湿下での繰り返し使用におけ
る帯電性の低下、暗減衰の増加、感度の低下、残留電位
の上昇等の特性を改善することができる。更に、乾燥時
間が短縮できるので、生産性も向上できる。有機溶媒の
沸点の20℃高い温度より低い温度で乾燥を行った場
合、上述した残留溶媒の影響で、感光体特性の低下、高
温/高湿及び、低温/低湿下での繰り返し使用における
帯電性の低下、暗減衰の増加、感度の低下、残留電位の
上昇等の特性が悪くなるため好ましくない。
【0027】特に、高感度及び高耐久性等の要求を実現
するために、電荷輸送層を厚くすることが望まれている
が、本発明の方法によれば、膜厚が厚い(例えば20μ
m以上、好ましくは21.0〜40.0μm)の電荷輸
送層を有する感光体の場合でも、感光体特性の低下、特
に高温/高湿及び、低温/低湿下での繰り返し使用にお
ける帯電性の低下、暗減衰の増加、感度の低下、残留電
位の上昇等の特性劣化を改善することができる。更に、
生産性の非常の優れた感光体の製造方法を提供できる。
するために、電荷輸送層を厚くすることが望まれている
が、本発明の方法によれば、膜厚が厚い(例えば20μ
m以上、好ましくは21.0〜40.0μm)の電荷輸
送層を有する感光体の場合でも、感光体特性の低下、特
に高温/高湿及び、低温/低湿下での繰り返し使用にお
ける帯電性の低下、暗減衰の増加、感度の低下、残留電
位の上昇等の特性劣化を改善することができる。更に、
生産性の非常の優れた感光体の製造方法を提供できる。
【0028】電荷発生層の形成方法は、特に限定され
ず、公知の方法をいずれも使用することができる。例え
ば、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、ブレ
ード法、リング法、浸漬塗布法等の公知の塗布法や、蒸
着法等により形成することができる。これら形成方法の
内、電荷輸送層と同様の理由から、浸漬塗布法が好まし
い。
ず、公知の方法をいずれも使用することができる。例え
ば、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、ブレ
ード法、リング法、浸漬塗布法等の公知の塗布法や、蒸
着法等により形成することができる。これら形成方法の
内、電荷輸送層と同様の理由から、浸漬塗布法が好まし
い。
【0029】浸漬塗布法は具体的には次のように行われ
る。まず、電荷発生材料と、必要に応じて、結合剤、可
塑剤、増感剤とを適当な有機溶媒(例えば、シクロヘキ
サノン、ベンゼン、エチルエーテル、アセトン、エタノ
ール、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、酢酸
エチル、酢酸ブチル等の非ハロゲン有機溶媒)に溶解及
び分散した塗布液を作成する。
る。まず、電荷発生材料と、必要に応じて、結合剤、可
塑剤、増感剤とを適当な有機溶媒(例えば、シクロヘキ
サノン、ベンゼン、エチルエーテル、アセトン、エタノ
ール、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、酢酸
エチル、酢酸ブチル等の非ハロゲン有機溶媒)に溶解及
び分散した塗布液を作成する。
【0030】次に、この塗布液に導電性基体を公知の方
法で浸漬し、引き上げ、加熱乾燥して導電性基体上又は
電荷輸送層上に電荷発生層を形成することができる。こ
こで、電荷輸送層上に電荷発生層形成する場合、加熱乾
燥は、電荷輸送層の特性の劣化を防ぐために、電荷輸送
層の加熱乾燥の条件を満たすことが好ましい。従って、
条件を満たす有機溶媒を選択する必要がある。電荷発生
層は、構成する材料によっても異なるが、0.1〜2.
0μmの厚さを有することが好ましい。
法で浸漬し、引き上げ、加熱乾燥して導電性基体上又は
電荷輸送層上に電荷発生層を形成することができる。こ
こで、電荷輸送層上に電荷発生層形成する場合、加熱乾
燥は、電荷輸送層の特性の劣化を防ぐために、電荷輸送
層の加熱乾燥の条件を満たすことが好ましい。従って、
条件を満たす有機溶媒を選択する必要がある。電荷発生
層は、構成する材料によっても異なるが、0.1〜2.
0μmの厚さを有することが好ましい。
【0031】本発明の電子写真感光体は、感光体層の基
体に対する接着性改良、塗布性改良、基体上の欠陥の被
覆及び基体から電荷発生層への電荷注入性改良等のため
に下引き層を設けてもよい。下引き層の材料としては、
ポリアミド、共重合ナイロン、カゼイン、ポリビニルア
ルコール、セルロース、ゼラチン等の樹脂が挙げられ
る。これら材料を、各種有機溶媒に溶解し、膜厚が0.
1〜5μm程度になるように導電性基体上に塗布した
後、有機溶媒を除去することで下引き層を形成すること
ができる。また、下引き層へは、低温低湿特性改善や、
下引き層の抵抗率等を調整するために、必要に応じて、
アルミナ、酸化スズ、酸化チタン等の無機顔料を層中に
分散含有させてもよい。
体に対する接着性改良、塗布性改良、基体上の欠陥の被
覆及び基体から電荷発生層への電荷注入性改良等のため
に下引き層を設けてもよい。下引き層の材料としては、
ポリアミド、共重合ナイロン、カゼイン、ポリビニルア
ルコール、セルロース、ゼラチン等の樹脂が挙げられ
る。これら材料を、各種有機溶媒に溶解し、膜厚が0.
1〜5μm程度になるように導電性基体上に塗布した
後、有機溶媒を除去することで下引き層を形成すること
ができる。また、下引き層へは、低温低湿特性改善や、
下引き層の抵抗率等を調整するために、必要に応じて、
アルミナ、酸化スズ、酸化チタン等の無機顔料を層中に
分散含有させてもよい。
【0032】下引き層の形成方法は、特に限定されず、
公知の方法をいずれも使用することができる。例えば、
スプレー法、バーコート法、ロールコート法、ブレード
法、リング法、浸漬塗布法等の公知の塗布法や、蒸着法
等により形成することができる。これら形成方法の内、
電荷輸送層と同様の理由から、浸漬塗布法が好ましい。
公知の方法をいずれも使用することができる。例えば、
スプレー法、バーコート法、ロールコート法、ブレード
法、リング法、浸漬塗布法等の公知の塗布法や、蒸着法
等により形成することができる。これら形成方法の内、
電荷輸送層と同様の理由から、浸漬塗布法が好ましい。
【0033】浸漬塗布法は具体的には次のように行われ
る。まず、無機顔料と樹脂とを適当な有機溶媒(例え
ば、メタノール、エタノール、ジオキソラン等の非ハロ
ゲン有機溶媒、あるいはこれらの混合溶媒等)に分散し
た下引き層用塗布液を作成する。この塗布液に導電性基
体を公知の方法で浸漬し、引き上げ、乾燥して導電性基
体上に下引き層を形成することができる。
る。まず、無機顔料と樹脂とを適当な有機溶媒(例え
ば、メタノール、エタノール、ジオキソラン等の非ハロ
ゲン有機溶媒、あるいはこれらの混合溶媒等)に分散し
た下引き層用塗布液を作成する。この塗布液に導電性基
体を公知の方法で浸漬し、引き上げ、乾燥して導電性基
体上に下引き層を形成することができる。
【0034】下引き層は、構成する材料によっても異な
るが、0.1〜5.0μmの厚さを有することが好まし
い。なお、電荷輸送層の加熱乾燥は、電荷発生層、及び
任意に形成される下引き層の加熱乾燥と兼ねていてもよ
い。この場合、電荷発生層及び下引き層の加熱乾燥は、
電荷輸送層の特性の劣化を防ぐために、電荷輸送層の加
熱乾燥の条件を満たすことが好ましい。従って、条件を
満たす有機溶媒を選択する必要がある。
るが、0.1〜5.0μmの厚さを有することが好まし
い。なお、電荷輸送層の加熱乾燥は、電荷発生層、及び
任意に形成される下引き層の加熱乾燥と兼ねていてもよ
い。この場合、電荷発生層及び下引き層の加熱乾燥は、
電荷輸送層の特性の劣化を防ぐために、電荷輸送層の加
熱乾燥の条件を満たすことが好ましい。従って、条件を
満たす有機溶媒を選択する必要がある。
【0035】また、必要に応じて感光体の表面保護のた
めに保護層を設けてもよい。保護層を構成する材料とし
ては、例えば、ABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−
ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリル
樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、
ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスル
ホン、ポリオレフィン、ポリアルキレンテレフタレー
ト、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリイ
ミド、アクリル樹脂、ポリメチルペンテン、AS樹脂、
ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂、フッ素
樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。更に、これら樹
脂に、酸化チタン、酸化錫、チタン酸カリウム等の無機
材料を添加してもよい。更に、感光体層と保護層の間に
中間層を設けてもよい。
めに保護層を設けてもよい。保護層を構成する材料とし
ては、例えば、ABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−
ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリル
樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、
ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスル
ホン、ポリオレフィン、ポリアルキレンテレフタレー
ト、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリイ
ミド、アクリル樹脂、ポリメチルペンテン、AS樹脂、
ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂、フッ素
樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。更に、これら樹
脂に、酸化チタン、酸化錫、チタン酸カリウム等の無機
材料を添加してもよい。更に、感光体層と保護層の間に
中間層を設けてもよい。
【0036】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を更に
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0037】実施例1 共重合ナイロン樹脂(CM4000:東レ(株)製)6
重量部をメタノール94重量部に溶解し、下引き層用塗
布液を作成した。この下引き層用塗布液をアルミニウム
の円筒状支持体(導電性基体)表面に浸漬塗布装置にて膜
厚が約0.6μmとなるように塗布し、自然乾燥させ下
引き層を得た。
重量部をメタノール94重量部に溶解し、下引き層用塗
布液を作成した。この下引き層用塗布液をアルミニウム
の円筒状支持体(導電性基体)表面に浸漬塗布装置にて膜
厚が約0.6μmとなるように塗布し、自然乾燥させ下
引き層を得た。
【0038】次に、アナログ複写機感光体用の電荷発生
層を形成する塗布液として、ジブロムアンサンスロン1
重量部、ブチラール樹脂(エスレックBM−2、積水化
学(株)製)1重量部、メチルエチルケトン120重量
部と調合し、ボールミルにて12時間分散したものを作
成した。この塗布液を上記下引き層の上に、膜厚約0.
4μmとなるように塗布し、自然乾燥させ電荷発生層を
得た。
層を形成する塗布液として、ジブロムアンサンスロン1
重量部、ブチラール樹脂(エスレックBM−2、積水化
学(株)製)1重量部、メチルエチルケトン120重量
部と調合し、ボールミルにて12時間分散したものを作
成した。この塗布液を上記下引き層の上に、膜厚約0.
4μmとなるように塗布し、自然乾燥させ電荷発生層を
得た。
【0039】次に電荷輸送層を形成する塗布液として、
電荷輸送材料(CTC−191、高砂香料工業(株)
製)[融点148℃]1重量部、ポリカーボネート樹脂
(BP−PC、出光興産社 製)1重量部、シリコーン
系レベリング剤(KF−96、信越化学工業(株)製)
0.00013重量部をテトラヒドロフラン[沸点66
℃]10重量部加えて、24時間暗所にてロールミルを
行い完全に溶解したものを作成した。この塗布液を上記
電荷発生層の上に、目標膜厚25μmとなるように塗布
し、145℃で45分乾燥することにより電荷輸送層を
得た。
電荷輸送材料(CTC−191、高砂香料工業(株)
製)[融点148℃]1重量部、ポリカーボネート樹脂
(BP−PC、出光興産社 製)1重量部、シリコーン
系レベリング剤(KF−96、信越化学工業(株)製)
0.00013重量部をテトラヒドロフラン[沸点66
℃]10重量部加えて、24時間暗所にてロールミルを
行い完全に溶解したものを作成した。この塗布液を上記
電荷発生層の上に、目標膜厚25μmとなるように塗布
し、145℃で45分乾燥することにより電荷輸送層を
得た。
【0040】このようにして作製した感光体を市販の複
写機(シャープ社製 SF−2040)を改造した実験
機に装着して、高温/高湿(35℃/85%RH)と低
温/低湿(5℃/20%RH)環境下において、帯電−
露光−除電の繰り返しサイクルを15時間(A4コピー
で30000枚相当)行い、初期とテスト後に感光体表
面の帯電電位(VO)、残留電位(Vr)を調べた。結
果を表1に示す。実施例1の感光体は、高温/高湿及
び、低温/低湿環境下においても繰り返し特性は良好で
あった。
写機(シャープ社製 SF−2040)を改造した実験
機に装着して、高温/高湿(35℃/85%RH)と低
温/低湿(5℃/20%RH)環境下において、帯電−
露光−除電の繰り返しサイクルを15時間(A4コピー
で30000枚相当)行い、初期とテスト後に感光体表
面の帯電電位(VO)、残留電位(Vr)を調べた。結
果を表1に示す。実施例1の感光体は、高温/高湿及
び、低温/低湿環境下においても繰り返し特性は良好で
あった。
【0041】比較例1 乾燥温度150℃と乾燥時間45分にしたこと以外は、
実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0042】比較例2 乾燥温度150℃と乾燥時間30分にしたこと以外は、
実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0043】比較例3 乾燥温度80℃と乾燥時間45分にしたこと以外は、実
施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0044】比較例4 乾燥温度80℃と乾燥時間120分にしたこと以外は、
実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0045】実施例2 乾燥温度90℃と乾燥時間60分にしたこと以外は、実
施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0046】実施例3 初期乾燥温度90℃から最終乾燥温度145℃となるよ
うに、10分毎で10℃ずつ上げていき、乾燥時間が6
0分間とする乾燥条件を用いたこと以外は、実施例1と
同様に行った。結果を表1に示す。
うに、10分毎で10℃ずつ上げていき、乾燥時間が6
0分間とする乾燥条件を用いたこと以外は、実施例1と
同様に行った。結果を表1に示す。
【0047】実施例4 電荷輸送層を形成する塗布液として、電荷輸送材料(T
−405、高砂香料工業(株)製)[融点160℃]1
重量部、ポリカーボネート樹脂BP−PC、出光興産社
製)1重量部、シリコーン系レベリング剤(KF−9
6、信越化学工業(株)製)0.00013重量部をテ
トラヒドロフラン[沸点66℃]10重量部加えて、2
4時間暗所にてロールミルを行い完全に溶解したものを
作成した。この塗布液を上記電荷発生層の上に、目標膜
厚25μmとなるように塗布し、157℃で45分乾燥
することにより電荷輸送層を得た。上記以外は、実施例
1と同様に行った。結果を表1に示す。
−405、高砂香料工業(株)製)[融点160℃]1
重量部、ポリカーボネート樹脂BP−PC、出光興産社
製)1重量部、シリコーン系レベリング剤(KF−9
6、信越化学工業(株)製)0.00013重量部をテ
トラヒドロフラン[沸点66℃]10重量部加えて、2
4時間暗所にてロールミルを行い完全に溶解したものを
作成した。この塗布液を上記電荷発生層の上に、目標膜
厚25μmとなるように塗布し、157℃で45分乾燥
することにより電荷輸送層を得た。上記以外は、実施例
1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0048】比較例5 乾燥温度160℃と乾燥時間45分にしたこと以外は、
実施例4と同様に行った。結果を表1に示す。
実施例4と同様に行った。結果を表1に示す。
【0049】比較例6 乾燥温度160℃と乾燥時間30分にしたこと以外は、
実施例4と同様に行った。結果を表1に示す。
実施例4と同様に行った。結果を表1に示す。
【0050】比較例7 乾燥温度80℃と乾燥時間45分にしたこと以外は、実
施例4と同様に行った。結果を表1に示す。
施例4と同様に行った。結果を表1に示す。
【0051】比較例8 乾燥温度80℃と乾燥時間120分にしたこと以外は、
実施例4と同様に行った。結果を表1に示す。
実施例4と同様に行った。結果を表1に示す。
【0052】実施例5 乾燥温度90℃と乾燥時間60分にしたこと以外は、実
施例4と同様に行った。結果を表1に示す。
施例4と同様に行った。結果を表1に示す。
【0053】実施例6 初期乾燥温度90℃から最終乾燥温度157℃となるよ
うに、10分毎で10℃ずつ上げていき、乾燥時間が6
0分間とする乾燥条件を用いたこと以外は、実施例4と
同様に行った。結果を表1に示す。
うに、10分毎で10℃ずつ上げていき、乾燥時間が6
0分間とする乾燥条件を用いたこと以外は、実施例4と
同様に行った。結果を表1に示す。
【0054】実施例7 電荷輸送層を形成する塗布液として、電荷輸送材料(T
−405、高砂香料工業(株)製)[融点160℃]1
重量部、ポリカーボネート樹脂(BP−PC、出光興産
社製)1重量部、シリコーン系レベリング剤(KF−9
6、信越化学工業(株)製)0.00013重量部をジ
オキソラン[沸点74〜75℃]10重量部加えて、2
4時間暗所にてロールミルを行い完全に溶解したものを
作成した。この塗布液を上記電荷発生層の上に、目標膜
厚25μmとなるように塗布し、157℃で45分乾燥
することにより電荷輸送層を得た。上記以外は、実施例
1と同様に行った。結果を表1に示す。
−405、高砂香料工業(株)製)[融点160℃]1
重量部、ポリカーボネート樹脂(BP−PC、出光興産
社製)1重量部、シリコーン系レベリング剤(KF−9
6、信越化学工業(株)製)0.00013重量部をジ
オキソラン[沸点74〜75℃]10重量部加えて、2
4時間暗所にてロールミルを行い完全に溶解したものを
作成した。この塗布液を上記電荷発生層の上に、目標膜
厚25μmとなるように塗布し、157℃で45分乾燥
することにより電荷輸送層を得た。上記以外は、実施例
1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0055】比較例9 乾燥温度160℃と乾燥時間45分にしたこと以外は、
実施例7と同様に行った。結果を表1に示す。
実施例7と同様に行った。結果を表1に示す。
【0056】比較例10 乾燥温度160℃と乾燥時間30分にしたこと以外は、
実施例7と同様に行った。結果を表1に示す。
実施例7と同様に行った。結果を表1に示す。
【0057】比較例11 乾燥温度90℃と乾燥時間45分にしたこと以外は、実
施例7と同様に行った。結果を表1に示す。
施例7と同様に行った。結果を表1に示す。
【0058】比較例12 乾燥温度90℃と乾燥時間120分にしたこと以外は、
実施例7と同様に行った。結果を表1に示す。
実施例7と同様に行った。結果を表1に示す。
【0059】実施例8 乾燥温度95℃と乾燥時間60分にしたこと以外は、実
施例7と同様に行った。結果を表1に示す。
施例7と同様に行った。結果を表1に示す。
【0060】実施例9 初期乾燥温度95℃から最終乾燥温度157℃となるよ
うに、5分毎で10℃ずつ上げていき、乾燥時間が60
分間とする乾燥条件を用いたこと以外は、実施例7と同
様に行った。結果を表1に示す。
うに、5分毎で10℃ずつ上げていき、乾燥時間が60
分間とする乾燥条件を用いたこと以外は、実施例7と同
様に行った。結果を表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】表1から分かるように、実施例の電子写真
感光体は、比較例の電子写真感光体と比べて、高温/高
湿及び低温/低湿の環境下でも、初期と繰り返し後の帯
電電位及び残留電位の変化量が極めて少なかった。
感光体は、比較例の電子写真感光体と比べて、高温/高
湿及び低温/低湿の環境下でも、初期と繰り返し後の帯
電電位及び残留電位の変化量が極めて少なかった。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、感光体層塗布液の有機
溶媒として、毒性が少なく(発ガン性等)、環境への影響
(オゾン層の破壊、温暖化)も少ない、非ハロゲン有機
溶媒を使用し、更に、感光体特性、高温/高湿、及び、
低温/低湿下でも繰り返し使用における帯電性の低下、
暗減衰の増加、感度の低下、残留電位の上昇等の現象が
著しく軽減された、繰り返し特性に優れた電子写真感光
体及びその製造方法を提供することができる。また、電
荷輸送材料の融点より3℃以下の温度で乾燥すること
で、電荷輸送材料の熱による変質、分解を防止すること
ができ、その結果高感度で高品質の感光体を効率よく生
産することができる。
溶媒として、毒性が少なく(発ガン性等)、環境への影響
(オゾン層の破壊、温暖化)も少ない、非ハロゲン有機
溶媒を使用し、更に、感光体特性、高温/高湿、及び、
低温/低湿下でも繰り返し使用における帯電性の低下、
暗減衰の増加、感度の低下、残留電位の上昇等の現象が
著しく軽減された、繰り返し特性に優れた電子写真感光
体及びその製造方法を提供することができる。また、電
荷輸送材料の融点より3℃以下の温度で乾燥すること
で、電荷輸送材料の熱による変質、分解を防止すること
ができ、その結果高感度で高品質の感光体を効率よく生
産することができる。
【0064】更に、有機溶媒の沸点より20℃以上かつ
電荷輸送材料の融点より3℃以下の間の温度で乾燥する
ことで、感光体層中に有機溶媒が残留することを防止で
きる。その結果、高感度、高品位の感光体を効率よく生
産することが可能となる。また、有機溶媒にテトラヒド
ロフランを用いることにより、環境汚染問題に対応する
ことができる。更に、テトラヒドロフランは、樹脂溶解
性に優れるので、均一な塗膜の形成が可能となる。ま
た、沸点が66℃と比較的低温であり、乾燥温度を電荷
輸送材料の変質及び揮発温度よりも低くすることができ
る。
電荷輸送材料の融点より3℃以下の間の温度で乾燥する
ことで、感光体層中に有機溶媒が残留することを防止で
きる。その結果、高感度、高品位の感光体を効率よく生
産することが可能となる。また、有機溶媒にテトラヒド
ロフランを用いることにより、環境汚染問題に対応する
ことができる。更に、テトラヒドロフランは、樹脂溶解
性に優れるので、均一な塗膜の形成が可能となる。ま
た、沸点が66℃と比較的低温であり、乾燥温度を電荷
輸送材料の変質及び揮発温度よりも低くすることができ
る。
【0065】更に、加熱乾燥がインライン熱風循環式乾
燥炉で行われ、乾燥炉の投入口の温度が、非ハロゲン有
機溶媒の沸点より20℃以上高い温度から電荷輸送材料
の融点より3℃以上低い温度の範囲の下限とし、乾燥炉
の出口の温度が非ハロゲン有機溶媒の沸点より20℃以
上高い温度から電荷輸送材料の融点より3℃以上低い温
度の範囲の上限とすることで、より電荷輸送材料の劣化
(酸化や変質)を抑え、かつ有機溶媒の除去を効率よく
行うことができる。本発明の製造方法によれば、膜厚の
厚い電荷輸送層の形成が可能であり、その結果、高耐久
性の感光体を得ることができる。また、本発明の電子写
真感光体は、帯電特性、残留電位特性、感度、繰り返し
特性等に優れている。
燥炉で行われ、乾燥炉の投入口の温度が、非ハロゲン有
機溶媒の沸点より20℃以上高い温度から電荷輸送材料
の融点より3℃以上低い温度の範囲の下限とし、乾燥炉
の出口の温度が非ハロゲン有機溶媒の沸点より20℃以
上高い温度から電荷輸送材料の融点より3℃以上低い温
度の範囲の上限とすることで、より電荷輸送材料の劣化
(酸化や変質)を抑え、かつ有機溶媒の除去を効率よく
行うことができる。本発明の製造方法によれば、膜厚の
厚い電荷輸送層の形成が可能であり、その結果、高耐久
性の感光体を得ることができる。また、本発明の電子写
真感光体は、帯電特性、残留電位特性、感度、繰り返し
特性等に優れている。
フロントページの続き (72)発明者 藤田 さやか 大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ 株式会社内 (72)発明者 黒川 誠 大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ 株式会社内 (72)発明者 森田 和茂 大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ 株式会社内 (72)発明者 鳥山 幸一 大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ 株式会社内 Fターム(参考) 2H068 EA14 EA19
Claims (6)
- 【請求項1】 導電性支持体上に電荷輸送層と電荷発生
層からなる感光体層を積層した電子写真感光体の製造方
法であって、電荷輸送層が、電荷輸送材料と非ハロゲン
有機溶媒とを含む塗布液を塗布することで得られた塗膜
を電荷輸送材料の融点より3℃以上低い温度で加熱乾燥
させることにより形成されることを特徴とする電子写真
感光体の製造方法。 - 【請求項2】 加熱乾燥が、非ハロゲン有機溶媒の沸点
より20℃以上高い温度で行われる請求項1に記載の製
造方法。 - 【請求項3】 非ハロゲン有機溶媒がテトラヒドロフラ
ンであり、加熱乾燥が90℃以上の温度で行われる請求
項2に記載の製造方法。 - 【請求項4】 加熱乾燥がインライン熱風循環式乾燥炉
で行われ、乾燥炉の投入口の温度が、非ハロゲン有機溶
媒の沸点より20℃以上高い温度から電荷輸送材料の融
点より3℃以上低い温度の範囲の下限であり、乾燥炉の
出口の温度が、非ハロゲン有機溶媒の沸点より20℃以
上高い温度から電荷輸送材料の融点より3℃以上低い温
度の範囲の上限である請求項2又は3に記載の製造方
法。 - 【請求項5】 電荷輸送層が20μm以上の厚さを有す
る請求項1〜4のいずれか1つに記載の製造方法。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1つの方法によ
り得られた電子写真感光体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000030668A JP2001222119A (ja) | 2000-02-08 | 2000-02-08 | 電子写真感光体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000030668A JP2001222119A (ja) | 2000-02-08 | 2000-02-08 | 電子写真感光体及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001222119A true JP2001222119A (ja) | 2001-08-17 |
Family
ID=18555652
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000030668A Pending JP2001222119A (ja) | 2000-02-08 | 2000-02-08 | 電子写真感光体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001222119A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1762899A1 (en) | 2005-09-12 | 2007-03-14 | Ricoh Company, Ltd. | Latent electrostatic image bearing member, and the method for producing the same, image forming method, image forming apparatus, and process cartridge |
-
2000
- 2000-02-08 JP JP2000030668A patent/JP2001222119A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1762899A1 (en) | 2005-09-12 | 2007-03-14 | Ricoh Company, Ltd. | Latent electrostatic image bearing member, and the method for producing the same, image forming method, image forming apparatus, and process cartridge |
US7560204B2 (en) | 2005-09-12 | 2009-07-14 | Ricoh Company, Ltd. | Latent electrostatic image bearing member, and the method for producing the same, image forming method, image forming apparatus, and process cartridge |
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