JP2001279386A - 鋳造性に優れたマルエージング鋼およびその製造方法 - Google Patents
鋳造性に優れたマルエージング鋼およびその製造方法Info
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- JP2001279386A JP2001279386A JP2000096935A JP2000096935A JP2001279386A JP 2001279386 A JP2001279386 A JP 2001279386A JP 2000096935 A JP2000096935 A JP 2000096935A JP 2000096935 A JP2000096935 A JP 2000096935A JP 2001279386 A JP2001279386 A JP 2001279386A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、強度を低下することなく、大気中
で溶解および鋳造し、大気中で冷却しても割れを発生し
ない成分組成のマルエージング鋼およびその製造方法を
提供すること。 【解決手段】 重量%で、C:0.03%以下、Ni:
12.0〜25.0%、Co:6.0〜13.0%、M
o:3.0〜6.0%、Ti:0.15%以下およびA
l:0.05〜0.15%を含有し、残部がFeおよび
不可避的不純物からなることを特徴とする鋳造性に優れ
たマルエージング鋼。
で溶解および鋳造し、大気中で冷却しても割れを発生し
ない成分組成のマルエージング鋼およびその製造方法を
提供すること。 【解決手段】 重量%で、C:0.03%以下、Ni:
12.0〜25.0%、Co:6.0〜13.0%、M
o:3.0〜6.0%、Ti:0.15%以下およびA
l:0.05〜0.15%を含有し、残部がFeおよび
不可避的不純物からなることを特徴とする鋳造性に優れ
たマルエージング鋼。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳造性に優れたマ
ルエージング鋼およびその製造方法、詳細には大気中の
鋳造において割れが発生することのない鋳造性に優れた
マルエージング鋼およびその製造方法に関する。
ルエージング鋼およびその製造方法、詳細には大気中の
鋳造において割れが発生することのない鋳造性に優れた
マルエージング鋼およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、マルエージング鋼(C:0.03
%以下、Ni:12.0〜25.0%、Co:8.0〜
12.5%、Mo:3.5〜4.8%、Ti:0.2〜
1.7%およびAl:0.1〜0.3%を含有し、残部
がFeおよび不可避的不純物)は、強度および靱性が極
めて優れているとともに、被削性、加工性、溶接性も優
れているので、航空機用部品、抗張力ボルト、ダイカス
ト金型などの熱間工具、冷間鍛造工具などの多くの用途
に用いられている。
%以下、Ni:12.0〜25.0%、Co:8.0〜
12.5%、Mo:3.5〜4.8%、Ti:0.2〜
1.7%およびAl:0.1〜0.3%を含有し、残部
がFeおよび不可避的不純物)は、強度および靱性が極
めて優れているとともに、被削性、加工性、溶接性も優
れているので、航空機用部品、抗張力ボルト、ダイカス
ト金型などの熱間工具、冷間鍛造工具などの多くの用途
に用いられている。
【0003】上記従来のマルエージング鋼は、鋳造する
と割れが発生し易いという問題点があった。そこで、割
れが発生しないように真空または不活性ガス雰囲気中で
溶解および鋳造した後徐冷していた。しかし、このよう
に真空または不活性ガス雰囲気中で溶解および鋳造し、
また徐冷すると製造コストが高くなるという欠点があっ
た。
と割れが発生し易いという問題点があった。そこで、割
れが発生しないように真空または不活性ガス雰囲気中で
溶解および鋳造した後徐冷していた。しかし、このよう
に真空または不活性ガス雰囲気中で溶解および鋳造し、
また徐冷すると製造コストが高くなるという欠点があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、強度を低下
することなく、大気中で溶解および鋳造し、大気中で放
冷しても割れが発生しない成分組成のマルエージング鋼
およびその製造方法を提供することを課題としている。
することなく、大気中で溶解および鋳造し、大気中で放
冷しても割れが発生しない成分組成のマルエージング鋼
およびその製造方法を提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明者らは、マルエージング鋼が大気中で溶解お
よび鋳造し、大気中で放冷すると割れが発生する原因お
よびその対策について鋭意研究をしていたところ、従来
のマルエージング鋼は、Tiが炭化物を形成し、この炭
化物が粒界にフィルム状に形成され、これが割れの原因
になっていること、この割れの原因であるTiを0.1
5%以下に減少しても引張強度、耐力、伸びおよび硬さ
が低下しないこと、Tiを0.15%以下にしても固溶
化熱処理をし、その後時効処理をすることによって引張
強度、耐力、伸びおよび硬さが従来のマルエージング鋼
のそれと同様になることなどの知見を得た。本発明は、
上記知見に基づいて発明されたものである。
め、本発明者らは、マルエージング鋼が大気中で溶解お
よび鋳造し、大気中で放冷すると割れが発生する原因お
よびその対策について鋭意研究をしていたところ、従来
のマルエージング鋼は、Tiが炭化物を形成し、この炭
化物が粒界にフィルム状に形成され、これが割れの原因
になっていること、この割れの原因であるTiを0.1
5%以下に減少しても引張強度、耐力、伸びおよび硬さ
が低下しないこと、Tiを0.15%以下にしても固溶
化熱処理をし、その後時効処理をすることによって引張
強度、耐力、伸びおよび硬さが従来のマルエージング鋼
のそれと同様になることなどの知見を得た。本発明は、
上記知見に基づいて発明されたものである。
【0006】すなわち、本発明の鋳造性に優れたマルエ
ージング鋼においては、C:0.03%以下、Ni:1
6.0〜21.0%、Co:6.0〜13.0%、M
o:3.0〜6.0%、Ti:0.15%以下、Al:
0.05〜0.15%、残部がFeおよび不可避的不純
物からなるものとすることである。
ージング鋼においては、C:0.03%以下、Ni:1
6.0〜21.0%、Co:6.0〜13.0%、M
o:3.0〜6.0%、Ti:0.15%以下、Al:
0.05〜0.15%、残部がFeおよび不可避的不純
物からなるものとすることである。
【0007】また、本発明の鋳造性に優れたマルエージ
ング鋼の製造方法においては、成分組成をC:0.03
%以下、Ni:16.0〜21.0%、Co:6.0〜
13.0%、Mo:3.0〜6.0%、Ti:0.15
%以下、Al:0.05〜0.15%、残部がFeおよ
び不可避的不純物からなるものとし、鋳造後800〜1
200℃で1〜4時間加熱して固溶化処理をし、その後
400〜600℃で1〜6時間加熱して時効処理をする
ことである。
ング鋼の製造方法においては、成分組成をC:0.03
%以下、Ni:16.0〜21.0%、Co:6.0〜
13.0%、Mo:3.0〜6.0%、Ti:0.15
%以下、Al:0.05〜0.15%、残部がFeおよ
び不可避的不純物からなるものとし、鋳造後800〜1
200℃で1〜4時間加熱して固溶化処理をし、その後
400〜600℃で1〜6時間加熱して時効処理をする
ことである。
【0008】
【作用】本発明の鋳造性に優れたマルエージング鋼は、
Tiを0.15%以下にしているため、炭化物が少な
く、炭化物が粒界にフィルム状に形成されることがなく
なるので、大気中で溶解および鋳造しても割れが発生す
ることがない。
Tiを0.15%以下にしているため、炭化物が少な
く、炭化物が粒界にフィルム状に形成されることがなく
なるので、大気中で溶解および鋳造しても割れが発生す
ることがない。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の鋳造性に優れたマ
ルエージング鋼およびその製造方法において、成分組成
を上記のように限定した理由を説明する。 C:0.03%以下 Cは、不純物であり、Tiと結合して炭化物を形成して
割れの原因となるとともに、靱性を低下するので、0.
03%以下、好ましくは0.01%以下にする必要があ
る。
ルエージング鋼およびその製造方法において、成分組成
を上記のように限定した理由を説明する。 C:0.03%以下 Cは、不純物であり、Tiと結合して炭化物を形成して
割れの原因となるとともに、靱性を低下するので、0.
03%以下、好ましくは0.01%以下にする必要があ
る。
【0010】Ni:16.0〜21.0% Niは、マトリックスの強度および靱性を向上させるの
で、そのために含有させる元素である。その作用効果を
得るには16.0%、好ましくは17.0%以上含有さ
せる必要があるが、21.0%、好ましくは19.0%
を超えると固溶化熱処理温度から室温まで放冷してもオ
ーステナイトが残って全体がマルテンサイトにならない
ので、その含有範囲を16.0〜21.0%とする。好
ましい範囲は17.0〜19.0%である。
で、そのために含有させる元素である。その作用効果を
得るには16.0%、好ましくは17.0%以上含有さ
せる必要があるが、21.0%、好ましくは19.0%
を超えると固溶化熱処理温度から室温まで放冷してもオ
ーステナイトが残って全体がマルテンサイトにならない
ので、その含有範囲を16.0〜21.0%とする。好
ましい範囲は17.0〜19.0%である。
【0011】Co:6.0〜13.0%、 Coは、時効効果特性を高めるとともに、強度を向上さ
せるので、そのために含有させる元素である。それらの
作用効果を得るためには、6.0%、好ましくは8.0
%以上含有させる必要があるが、13.0%を超えると
コストが高くなるので、その含有範囲を6.0〜13.
0%とする。好ましい範囲は8.0〜13.0%であ
る。
せるので、そのために含有させる元素である。それらの
作用効果を得るためには、6.0%、好ましくは8.0
%以上含有させる必要があるが、13.0%を超えると
コストが高くなるので、その含有範囲を6.0〜13.
0%とする。好ましい範囲は8.0〜13.0%であ
る。
【0012】Mo:3.0〜6.0% Moは、強度を向上させるので、そのために含有させる
元素である。その作用効果を得るためには、3.0%、
好ましくは4.5%以上含有させる必要があるが、6.
0%、好ましくは5.5%を超えると延性および靱性を
低下させるので、その含有範囲を3.0〜6.0%とす
る。好ましい範囲は4.5〜5.5%である。
元素である。その作用効果を得るためには、3.0%、
好ましくは4.5%以上含有させる必要があるが、6.
0%、好ましくは5.5%を超えると延性および靱性を
低下させるので、その含有範囲を3.0〜6.0%とす
る。好ましい範囲は4.5〜5.5%である。
【0013】Ti:0.15%以下 Tiは、不純物であり、上記のようにCと結合して炭化
物を形成し、割れを発生させるので、0.15%以下に
する必要がある。 Al:0.05〜0.15% Alは、溶製時の脱酸剤であるとともに、強度を向上さ
せるので、それらのために含有させる元素である。それ
らの作用効果を得るためには、0.05%以上含有させ
る必要があるが、0.15%を超えると延性および靱性
を低下させるので、その含有範囲を0.05〜0.15
%とする。
物を形成し、割れを発生させるので、0.15%以下に
する必要がある。 Al:0.05〜0.15% Alは、溶製時の脱酸剤であるとともに、強度を向上さ
せるので、それらのために含有させる元素である。それ
らの作用効果を得るためには、0.05%以上含有させ
る必要があるが、0.15%を超えると延性および靱性
を低下させるので、その含有範囲を0.05〜0.15
%とする。
【0014】Si、Mn、Cu、PおよびS Si、Mn、Cu、PおよびSは不純物であり、Si、
MnおよびCuは、0.5%以下、PおよびSは、0.
05%以下が望ましい。
MnおよびCuは、0.5%以下、PおよびSは、0.
05%以下が望ましい。
【0015】次に、本発明の鋳造性に優れたマルエージ
ング鋼の製造方法について説明する。本発明の鋳造性に
優れたマルエージング鋼の製造方法は、C:0.03%
以下、Ni:16.0〜21.0%、Co:6.0〜1
3.0%、Mo:3.0〜6.0%、Ti:0.15%
以下およびAl:0.05〜0.15%を含有し、残部
がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成の合金を
鋳造後800〜1200℃で1〜4時間加熱して固溶化
熱処理をし、その後400〜600℃で1〜6時間加熱
して時効処理をするものであるが、上記合金の成分組成
は上記説明のとおりである。また、上記合金は、従来の
ものと同様に真空または不活性ガス雰囲気中において溶
解および鋳造を行うこともできるものであるが、不活性
ガス雰囲気中において溶解し、大気中で鋳造を行うこと
もできるし、溶解および鋳造を大気中でも行うことがで
きるものである。
ング鋼の製造方法について説明する。本発明の鋳造性に
優れたマルエージング鋼の製造方法は、C:0.03%
以下、Ni:16.0〜21.0%、Co:6.0〜1
3.0%、Mo:3.0〜6.0%、Ti:0.15%
以下およびAl:0.05〜0.15%を含有し、残部
がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成の合金を
鋳造後800〜1200℃で1〜4時間加熱して固溶化
熱処理をし、その後400〜600℃で1〜6時間加熱
して時効処理をするものであるが、上記合金の成分組成
は上記説明のとおりである。また、上記合金は、従来の
ものと同様に真空または不活性ガス雰囲気中において溶
解および鋳造を行うこともできるものであるが、不活性
ガス雰囲気中において溶解し、大気中で鋳造を行うこと
もできるし、溶解および鋳造を大気中でも行うことがで
きるものである。
【0016】本発明の鋳造性に優れたマルエージング鋼
の製造方法において、鋳造後800〜1200℃で1〜
4時間加熱して固溶化熱処理をするのは、成分組成を均
一にするためである。その温度および時間を800℃以
上および1時間以上にするのは、これより低い温度およ
び短い時間では成分組織が均一にならないとともに、固
溶化されないからであり、また1200℃より高い温度
になると結晶粒が粗大化して靱性を低下するからであ
る。また加熱時間を4時間以下にするのは、4時間あれ
ば成分組織を均一することができるとともに、全体の組
織をマルテンサイトにすることができ、また4時間以上
になると結晶粒が粗大化して靱性を低下するからであ
る。
の製造方法において、鋳造後800〜1200℃で1〜
4時間加熱して固溶化熱処理をするのは、成分組成を均
一にするためである。その温度および時間を800℃以
上および1時間以上にするのは、これより低い温度およ
び短い時間では成分組織が均一にならないとともに、固
溶化されないからであり、また1200℃より高い温度
になると結晶粒が粗大化して靱性を低下するからであ
る。また加熱時間を4時間以下にするのは、4時間あれ
ば成分組織を均一することができるとともに、全体の組
織をマルテンサイトにすることができ、また4時間以上
になると結晶粒が粗大化して靱性を低下するからであ
る。
【0017】また、本発明の鋳造性に優れたマルエージ
ング鋼の製造方法において、固溶化熱処理の後に400
〜600℃で1〜6時間加熱して時効処理するのは、N
i3Moをを析出させて硬化および強化させるためであ
る。その温度および時間を400℃以上および1時間以
上にするのは、これらより低い温度および短い時間では
Ni3 Moの析出が十分でないからであり、また600
℃以下および6時間以下にするのは、これより高い温度
および長い時間では軟化して硬度および強度が低下する
からである。
ング鋼の製造方法において、固溶化熱処理の後に400
〜600℃で1〜6時間加熱して時効処理するのは、N
i3Moをを析出させて硬化および強化させるためであ
る。その温度および時間を400℃以上および1時間以
上にするのは、これらより低い温度および短い時間では
Ni3 Moの析出が十分でないからであり、また600
℃以下および6時間以下にするのは、これより高い温度
および長い時間では軟化して硬度および強度が低下する
からである。
【0018】本発明の鋳造性に優れたマルエージング鋼
の用途は、従来のマルエージング鋼と同様に熱間加工し
て用いることもできるし、また大気中で溶解および鋳造
することができるので、鋳造後熱間加工することなく用
いるもの、例えば金型、ゴルフクラブのヘッドなどの鋳
物製品に用いるのに適している。
の用途は、従来のマルエージング鋼と同様に熱間加工し
て用いることもできるし、また大気中で溶解および鋳造
することができるので、鋳造後熱間加工することなく用
いるもの、例えば金型、ゴルフクラブのヘッドなどの鋳
物製品に用いるのに適している。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例によって説
明する。
明する。
【実施例】下記表1に示した成分組成の本発明の実施例
および比較例の6および7を除く鋼を大気雰囲気中で溶
解し、大気中でロストワックス鋳型に鋳造して図1に示
すような形状の試験用鋳物各20個および直径10mm
×200mmの円柱状の試験材各10個を製造した。
および比較例の6および7を除く鋼を大気雰囲気中で溶
解し、大気中でロストワックス鋳型に鋳造して図1に示
すような形状の試験用鋳物各20個および直径10mm
×200mmの円柱状の試験材各10個を製造した。
【0020】
【表1】
【0021】上記試験用鋳物および試験材をサンドブラ
スト処理にて鋳型を除去した後、試験用鋳物において
は、浸透探傷検査(カラーチェック)によって割れの検
査を実施した。その結果を下記表2に記載した。また、
本発明例の1〜7および比較例の1〜7の円柱状の試験
材を1150℃、2時間の固溶化熱処理および500
℃、5時間の時効熱処理した後、これらの試験材から平
行部がφ6mmの引張試験片を切り出し、これらの試験
片を用いて引張強度、耐力、伸びおよび硬さを測定し
た。その結果を下記表2に記載した。
スト処理にて鋳型を除去した後、試験用鋳物において
は、浸透探傷検査(カラーチェック)によって割れの検
査を実施した。その結果を下記表2に記載した。また、
本発明例の1〜7および比較例の1〜7の円柱状の試験
材を1150℃、2時間の固溶化熱処理および500
℃、5時間の時効熱処理した後、これらの試験材から平
行部がφ6mmの引張試験片を切り出し、これらの試験
片を用いて引張強度、耐力、伸びおよび硬さを測定し
た。その結果を下記表2に記載した。
【0022】
【表2】
【0023】これらの結果によると、本発明例は、割れ
発生率がいずれも0%であった。これに対して、本発明
よりTi含有量が多い比較例1〜7のものは何れも割れ
が発生しており、真空およびArガス雰囲気中で溶解お
よび鋳造したものは5%であったが、大気中で溶解およ
び鋳造したものは16〜55%であった。引張強度、耐
力、伸びおよび硬さは、Ti以外の成分組成が同様のも
のは殆ど差がなかった。
発生率がいずれも0%であった。これに対して、本発明
よりTi含有量が多い比較例1〜7のものは何れも割れ
が発生しており、真空およびArガス雰囲気中で溶解お
よび鋳造したものは5%であったが、大気中で溶解およ
び鋳造したものは16〜55%であった。引張強度、耐
力、伸びおよび硬さは、Ti以外の成分組成が同様のも
のは殆ど差がなかった。
【0024】
【発明の効果】本発明の鋳造性に優れたマルエージング
鋼は、上記成分組成にしたこにより、大気中で溶解およ
び鋳造しても機械的性質を低下することなく、鋳造品に
割れを全く発生しないという優れた効果を奏する。
鋼は、上記成分組成にしたこにより、大気中で溶解およ
び鋳造しても機械的性質を低下することなく、鋳造品に
割れを全く発生しないという優れた効果を奏する。
【図1】本発明の実施例において製造した試験用鋳物の
斜視図である。
斜視図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 重量%で(以下同じ)、C:0.03%
以下、Ni:16.0〜21.0%、Co:6.0〜1
3.0%、Mo:3.0〜6.0%、Ti:0.15%
以下およびAl:0.05〜0.15%を含有し、残部
がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする
鋳造性に優れたマルエージング鋼。 - 【請求項2】 C:0.03%以下、Ni:16.0〜
21.0%、Co:6.0〜13.0%、Mo:3.0
〜6.0%、Ti:0.15%以下およびAl:0.0
5〜0.15%を含有し、残部がFeおよび不可避的不
純物からなる成分組成の合金を鋳造後800〜1200
℃で1〜4時間加熱して固溶化熱処理をし、その後40
0〜600℃で1〜6時間加熱する時効処理をすること
を特徴とする鋳造性に優れたマルエージング鋼の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000096935A JP2001279386A (ja) | 2000-03-31 | 2000-03-31 | 鋳造性に優れたマルエージング鋼およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000096935A JP2001279386A (ja) | 2000-03-31 | 2000-03-31 | 鋳造性に優れたマルエージング鋼およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001279386A true JP2001279386A (ja) | 2001-10-10 |
Family
ID=18611630
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000096935A Pending JP2001279386A (ja) | 2000-03-31 | 2000-03-31 | 鋳造性に優れたマルエージング鋼およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001279386A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100465298C (zh) * | 2002-12-23 | 2009-03-04 | Sfs因泰克控股股份公司 | 用于制造螺钉的方法以及按此方法制造的螺钉 |
EP2253727A1 (en) * | 2008-02-20 | 2010-11-24 | Mitsubishi Steel MFG. CO., LTD. | Powder for iron-based sintered alloy |
JP2018204048A (ja) * | 2017-05-30 | 2018-12-27 | 日立金属株式会社 | マルエージング鋼の製造方法 |
WO2019124296A1 (ja) * | 2017-12-18 | 2019-06-27 | 日立金属株式会社 | 積層造形物およびその製造方法、ならびに、積層造形用金属粉末 |
-
2000
- 2000-03-31 JP JP2000096935A patent/JP2001279386A/ja active Pending
Cited By (10)
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US8685180B2 (en) | 2008-02-20 | 2014-04-01 | Mitsubishi Steel Mfg. Co., Ltd. | Iron-based alloy powder |
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JPWO2019124296A1 (ja) * | 2017-12-18 | 2019-12-19 | 日立金属株式会社 | 積層造形物およびその製造方法 |
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