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JP2001133696A - 手術用顕微鏡装置 - Google Patents

手術用顕微鏡装置

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Publication number
JP2001133696A
JP2001133696A JP31244399A JP31244399A JP2001133696A JP 2001133696 A JP2001133696 A JP 2001133696A JP 31244399 A JP31244399 A JP 31244399A JP 31244399 A JP31244399 A JP 31244399A JP 2001133696 A JP2001133696 A JP 2001133696A
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Japan
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image
observation
microscope
fluorescence
site
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JP31244399A
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JP4633210B2 (ja
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Kazuhito Nakanishi
一仁 中西
Masahiko Kinukawa
正彦 絹川
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Priority to US10/662,198 priority patent/US20040070822A1/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】術者が容易に術中における手術の進行状況を把
握し、より確実、安全な手術を行なうことができる手術
用顕微鏡装置を提供する。 【解決手段】実体顕微鏡光学系を有する顕微鏡と、顕微
鏡の観察位置を検出して、術部の断層画像との位置関係
を演算する位置演算手段(デジタイザ24、WS25)
と、顕微鏡観察部位の蛍光観察像を撮影して蛍光観察画
像を取得する蛍光撮影手段と、位置演算手段で検出され
た観察位置に対応する断層画像と、蛍光撮影手段により
取得された蛍光観察画像とを重畳して表示する表示手段
(ミキサ30、モニタ31)とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は手術用顕微鏡装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】(1)脳神経外科における脳腫瘍摘出術
では、手術用顕微鏡の観察下で実施される所謂、マイク
ロサージャリが中心となっている。特開平9−2405
2号公報は、マイクロサージャリにおいて、脳腫瘍を確
実に摘出するために腫瘍位置の認識にあたって蛍光観察
を用いる方法を開示している。
【0003】(2)また、特願平10−248672号
は、術前に診断用に実施されるCTスキャンやMRIの
画像情報を基に3次元画像データを構築し、手術におけ
る患者頭部と、顕微鏡観察位置の空間的相関を取り、前
記3次元画像データを基に手術の支援を行なう“ナビゲ
ーション装置”を提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した特開平9−2
4052号公報に開示されている技術によれば、観察状
態での腫瘍位置を確実に認識することは可能であるが、
得られるのはあくまでもその時(摘出途中での)の観察
表面での腫瘍露出面に関する情報のみである。したがっ
て腫瘍全体の情報(見えない奥行き情報)はあくまでも
術前情報に頼らざるを得ない。
【0005】また、特願平10−248672号では、
腫瘍全体のイメージが術中にその観察点における断層画
像情報として得られるが、手術用顕微鏡の3次元的な観
察面において焦点位置の断層画像情報しか得られないの
で、手術の進行に伴い、術者がその断層画像情報を基に
腫瘍位置を判断して認識しなければならない。
【0006】さらに、上記した従来技術を組み合わせた
としても上記の問題を解決することはできず、術者がお
互いに断片的な画像情報を組み合わせて腫瘍位置を判断
して、認識しなければならない。
【0007】本発明はこのような課題に着目してなされ
たものであり、その目的とするところは、術者が容易に
術中における手術の進行状況を把握し、より確実、安全
な手術を行なうことができる手術用顕微鏡装置を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第1の発明に係る手術用顕微鏡装置は、実体顕微
鏡光学系を有する顕微鏡と、前記顕微鏡の観察位置を検
出して、術部の診断画像との位置関係を演算する位置演
算手段と、顕微鏡観察部位の蛍光観察像を撮影して蛍光
観察画像を取得する蛍光撮影手段と、前記位置演算手段
で検出された観察位置に対応する診断画像と、前記蛍光
撮影手段により取得された蛍光観察画像とを重畳して表
示する表示手段とを具備する。
【0009】また、第2の発明に係る手術用顕微鏡装置
は、実体顕微鏡光学系を有する顕微鏡と、前記顕微鏡の
観察位置を検出して、術部の診断画像との位置関係を演
算する位置演算手段と、顕微鏡観察部位の蛍光観察像を
撮影して蛍光観察画像を取得する蛍光撮影手段と、前記
蛍光観察画像を記憶するための記憶手段と、前記位置演
算手段で検出された観察位置に対応する診断画像と、前
記記憶手段に記憶された蛍光観察画像とを、術部の観察
像に重畳して表示する表示手段とを具備する。
【0010】また、第3の発明に係る手術用顕微鏡は、
実体顕微鏡光学系を有する顕微鏡と、前記顕微鏡の観察
位置を検出して、術部の診断画像との位置関係を演算す
る位置演算手段と、顕微鏡観察部位の蛍光観察像を撮影
して蛍光観察画像を取得する蛍光撮影手段と、前記蛍光
観察画像を記憶するための記憶手段と、任意の表示モー
ドを設定可能な表示モード設定手段と、前記表示モード
設定手段の設定状態に応じて、前記位置演算手段で検出
された観察位置に対応する診断画像と、前記記憶手段に
記憶された蛍光観察画像とを、術部の観察像に重畳して
表示する表示手段とを具備する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の
実施形態を詳細に説明する。
【0012】(第1実施形態)以下に本発明の第1実施
形態を説明する。ここでは術部の位置を検出可能な位置
検出手段を備えた手術用顕微鏡における蛍光画像観察装
置の構成について説明する。
【0013】図1は、術部の位置を検出可能な位置検出
手段を備えた手術用顕微鏡の構成をを示している。この
構成は本出願人による特願平10−319190に記載
されているのでここでは簡単に説明する。1は手術用顕
微鏡であり、術者8が患者7の術部を観察するための観
察光学系を構成する鏡体2を備えている。鏡体2には発
光指標3が設けられている。
【0014】4はデジタイザであり、受信部材としての
2台のCCDカメラ5a、5bと、これらのカメラを支
持するためのカメラ支持部材6を具備している。デジタ
イザ4はCCDカメラ5a、5bにより、鏡体2の発光
指標3を検出して顕微鏡の観察位置を検出する光学式位
置検出手段としての機能を有する。
【0015】図2は手術用顕微鏡1の照明系の構成を示
し、図3は手術用顕微鏡1の観察光学系の構成を示す図
である。図2は図3の位置Aから見たときの構成図であ
る。
【0016】図2に示される照明系は、光源9と、光源
9から発せられた照明を患者7の術部Pに導くため、集
光レンズ10、照明レンズ12、ビームスプリッタ13
を備えている。
【0017】照明光切替えフィルタ11は、術部Pに対
する照明光を透過する照明光透過フィルタ11aと、蛍
光を誘発する励起光のみを透過する励起光透過フィルタ
11bと、これら2つのフィルタを切り替える切り替え
機構としての駆動用モータ11cを有し、術部Pに対す
る照明光切替え手段となっている。さらに、術部Pで反
射される光を観察するために、対物レンズ14と、ズー
ム光学系15と、ビームスプリッタ16とが設けられて
いる。
【0018】また、図3に示される観察光学系は、ズー
ム光学系15L、15Rに加えて、ビームスプリッタ1
6L及び16Rと、接眼レンズ17L及び17Rとを備
えている。術部Pからの像はビームスプリッタ16Lで
撮影系を構成するレンズ18L、ミラー20L、撮像素
子21Lへと到達する。
【0019】観察光切替えフィルタ19Lは、術部Pに
対する照明光を透過する照明光透過フィルタ19L1
と、励起光及び照明光を遮断する遮断フィルタ19L2
と、これら2つのフィルタを切り替える切り替え機構と
しての駆動用モータ19L3を有し、術部Pに対する観
察光切替え手段となっている。
【0020】図4は手術用顕微鏡1全体の機能ブロック
図である。図4において、モータ11c及びモータ19
L3は、蛍光画像観察用の入力スイッチ(表示モード設
定手段)22の信号に基づいて、これらモータを同時に
制御可能なフィルタ駆動制御部23に接続されている。
フィルタ駆動制御部23は、照明光切替えフィルタ11
の照明光透過フィルタ11aと、観察光切り替えフィル
タ19Lの照明光透過フィルタ19L1とが同時に光軸
上に位置するように、モータ11c、モータ19L3を
制御する機能をもつ。さらにフィルタ駆動制御部23
は、照明光切り替えフィルタ11の励起光透過フィルタ
11bと、観察光切替えフィルタ19Lの遮断フィルタ
19L2とが同時に光軸上に位置するように、モータ1
1c、モータ19L3を制御する機能をもつ。この制御
により、一定時間の蛍光観察状態から、図示しないタイ
マ回路により通常の(可視域)観察状態に移行させるこ
とができる。
【0021】さらに映像信号処理部28には撮像素子2
1Lが接続されている。この撮像素子21Lは、図示し
ない駆動処理回路と、映像信号生成回路とから構成され
る。メモリ(記憶手段)29は、蛍光画像観察の入力ス
イッチ22の信号に基づき動作可能であり、映像信号処
理部28を介して映像信号化された信号を2値化処理す
る図示しない2値化処理回路と、画像メモリとから構成
される。
【0022】さらにワークステーション(以下WSと呼
ぶ)25には、発光指標3が設けられている手術用顕微
鏡1の使用時の倍率や焦点距離等の情報を伝達可能な鏡
体制御部26と、発光指標3を検出することで術部Pの
位置を検出可能なデジタイザ24と、モニタ27と、ミ
キサー30とが接続されている。ここで、上記した鏡体
制御部26は、手術用顕微鏡1の倍率、焦点情報を検知
可能である。倍率、及び焦点情報が変更されると、鏡体
制御部26からWS25にこれら情報が伝達され、WS
25は、これとデジタイザ24からの位置情報を加味し
て手術位置に対応した術前画像を選び出す。上記したデ
ジタイザ24とWS25とは位置演算手段を構成する。
【0023】ミキサー30は、WS25、映像信号処理
部28、メモリ29のそれぞれに接続され、WS25、
映像信号処理部28、メモリ29のそれぞれから伝達さ
れる映像信号を重畳する機能をもち、重畳された映像信
号を鏡体外部のモニタ31に表示することが可能であ
る。上記ミキサー30とモニタ31とは表示手段を構成
する。
【0024】上記した構成において、手術用顕微鏡の観
察位置の検出は、手術用顕微鏡に設けられた発光指標3
をデジタイザ24により検出し、検出された発光指標3
との位置相関をWS25により演算処理することにより
行う。これにより、WS25内に記憶されている患者の
診断画像としての術前2次元断層画像との相関をとるこ
とができる(このような装置はナビゲーション装置と呼
ばれている)。
【0025】図5は本発明の作用を説明するためのチャ
ート図である。照明光による像と蛍光像を同時に撮影す
る方法は、特開平9−24052号公報に詳細に開示さ
れているので、ここでは本発明の特徴的部分のみを以下
に示す。
【0026】蛍光画像観察の入力スイッチ22をONの
状態にする(A1)と、フィルタ駆動制御部23がモー
タ11c及びモータ19L3を制御して(A2−1)、
照明光切替えフィルタ11の励起光透過フィルタ11b
と、観察光切替えフィルタ19Lの遮断フィルタ19L
2とを同時に光軸上に位置させる。
【0027】この状態で蛍光撮影(A3−1)が行なわ
れる。すなわち、照明光切替えフィルタ11の励起光透
過フィルタ11bを通過した光は術部Pに照射されて蛍
光を誘発する。観察光切替えフィルタ19Lの遮断フィ
ルタ19L2で照明光と励起光を遮断し、術部Pで誘発
された蛍光検出像のみがミラー20Lで反射され、撮像
素子21Lに入射する。
【0028】撮像素子21Lに入射された蛍光検出像
は、映像信号処理部28で映像信号化され、メモリ29
及びミキサー30に入力される。メモリ29に入力され
た映像信号は2値化処理(A4)された後、さらにミキ
サー30に入力されて蛍光観察画像としてモニタ31に
表示される。
【0029】そしてフィルタ駆動制御部23により、モ
ータ11c、モータ19L3を制御して、照明光切替え
フィルタ11の照明光透過フィルタ11aと、観察光切
り替えフィルタ19Lの照明光透過フィルタ19L1と
を同時に光軸上に位置させると、術部Pには照明光が照
射されてその像が撮像素子21Lに入射される。この照
明光は映像信号処理部28で処理されてミキサー30に
入力される。
【0030】上記の処理と並行して、デジタイザ24に
より検出した発光指標3に基づいて求められた術部Pの
観察位置情報(A2−2)と、鏡体制御部26からWS
25に伝達される手術用顕微鏡1の倍率と焦点情報と、
に適合した術前2次元画像を、WS25に予め記録され
たものの中から選択して(A3−2)、ミキサー30に
入力する。
【0031】ミキサー30は、映像信号処理部28から
入力された照明光による映像と、メモリ29により2値
化された蛍光像と、WS25より選択されて入力された
術前画像を合成(重畳)する(A5)。
【0032】この状況においては、フィルタ駆動制御部
23により照明光路では照明光透過フィルタ11aが、
撮影光路では照明光透過フィルタ19L1が選択され、
撮像素子21Lでは通常の可視域の画像が撮影されてお
り、術者が現在観察している術部の観察画像に、上記蛍
光観察による腫瘍位置と、WS25で選択された術前2
次元断層画像による腫瘍位置が重畳されてモニタ31に
表示される。
【0033】図6は蛍光観察像と術前2次元断層画像と
の合成について説明するための図である。
【0034】図6の頭部全体像41のうち術部としての
腫瘍全体像42において、術中の処置位置(腫瘍露出部
44)である曲面から得られた蛍光像による平面画像
(蛍光観察像)45aと、WS25が顕微鏡観察位置と
して選択した術前2次元断層画像45bとを合成してモ
ニタ上31に表示することができる。
【0035】この時、術者が焦準操作を行なって焦点中
心位置をBからCへ移動すれば、その観察中心(焦点深
度中心)をデジタイザ24及びWS25により検出して
対応する断層画像を選択し、前記蛍光観察画像と合成す
ることができる。蛍光観察を終了するためには、術者は
入力スイッチ22をオフにする事でこれらの重畳表示は
実施されてなくなる。
【0036】上記した第1実施形態によれば以下の効果
を有する。顕微鏡観察位置における診断画像としての断
層画像を表示するだけでは実際の処置部位が平面でない
ために一致し難いが、本実施形態の構成を用いれば、蛍
光観察画像に、現在の処置位置に関する焦準操作による
断層画像が重ねて表示されるので、手術の進行具合や、
その先の腫瘍の状況が視覚的に確認できるようになる。
【0037】また、蛍光観察画像を術前2次元断層画像
と重ねて表示する事により、術前の断層画像に従って手
術を進めていても、術中の蛍光観察画像により位置の補
足修正について術者が認識できるので修正が容易に行え
る。
【0038】また、入力スイッチ操作により重畳観察を
行なうモードを設定できるため、必要に応じて選択的に
重畳観察を行うことが可能となる。また、WSからの断
層画像について、腫瘍部の外形のみを強調させたい場合
には、蛍光観察画像とで表示色を異ならせることによ
り、術者が容易に識別する事が可能になる。
【0039】(第2実施形態)以下に本発明の第2実施
形態を説明する。図7及び図8に第2実施形態に関する
構成を示す。左右の術部観察像の処理は、同様であるの
でここでは左側のみについて説明する。
【0040】照明光または励起光を術部に照射し、その
像を撮像素子21Lが得る構成は第1実施形態と同様で
ある。撮像素子21Lは、映像信号化する映像信号処理
部35Lに接続され、映像信号処理部35Lから出力さ
れる信号は左側メモリ36Lに入力される。左側メモリ
36Lは画像を2値化する機能を有し、その信号は複数
の映像を重ね合わせることのできる左側ミキサー37L
に入力される。左側ミキサー37Lと右側ミキサー37
Rの出力信号は3Dコンバータ39に入力されて3次元
映像化され、これによって映像を3Dモニタ40に映し
出すことができる。
【0041】また、左側映像信号処理部35Lと右側映
像信号処理部35Rの出力信号は3Dコンバータ39に
入力されて3Dコンバータ39で3次元映像化され、3
Dモニタ40に表示することができる。
【0042】WS25は、3次元の映像を、左右の視差
のある画像に分割処理できる左右画面分割手段38に入
力可能であり、左側の映像を作成して左側ミキサー37
Lに入力する。左側ミキサー37Lは左側モニタ34L
に接続されている。さらに、接眼レンズ17Lに左側モ
ニタ34Lの映像を導くため、レンズ33Lとビームス
プリッタ32Lを有している(図7参照)。
【0043】上記した構成において、蛍光を励起し、そ
の蛍光像が左右の撮像素子21L及び21Rに至る過程
は第1実施形態と同様である。撮像素子21L及び21
Rに入力された映像の処理は同様であるのでここでは左
側の処理のみについて説明する。撮像素子21Lで得ら
れた蛍光像は左側映像信号処理部35Lに入力されて映
像信号化され、左側メモリ36Lと3Dコンバータ39
に入力される。
【0044】また、WS25に記録されている術前断層
画像情報に基づく立体画像情報を左右の視差のある画像
に分けるために、術前断層画像が左右画面分割手段38
に入力される。左右画面分割処理手段38で作られた左
側の画像は、左側ミキサー37Lにおいて、左側映像信
号処理部35Lからの信号を2値化する処理を行う左側
メモリ36Lからの信号と重ね合わされる。
【0045】左側ミキサ37Lから出力された合成画像
は、3Dコンバータ39及び左側モニタ34Lに入力さ
れる。3Dコンバータ39では左側ミキサ37L及び右
側ミキサ37Rからの映像を3次元構築して3Dモニタ
40に映し出すことができる。
【0046】また、左側モニタ34Lに入力された光
は、レンズ33L及びズームスプリッタ32Lを介して
接眼レンズ17Lに導かれる。
【0047】以上により、照明光による術部Pの観察像
と、術部Pに対する励起光照射による蛍光観察像と、術
前画像による3次元画像とを術者の視野内及び3Dモニ
タ40に同時に映し出すことが可能となる。この場合、
図10に示すような腫瘍の3次元的外形図(腫瘍3次元
画像47)に対して、蛍光観察画像による現在の処置断
面情報が3次元で重畳され、腫瘍全体における現在の進
行状況が確認できる。図10において、外形は位置検出
機能により構成され、点線は蛍光画像による術部立体映
像を示している。
【0048】上記した第2実施形態によれば、顕微鏡観
察における光学観察像に重畳されているために、腫瘍全
体に対する術部Pの現在の処置位置、進行状況を3次元
的に知ることができ、今後の処置を進めるべく方向もよ
り正確に認識できる。術前の断層画像による全体外形と
の位置のずれが生じている事も認識でき、その補正も立
体観察により詳細な補正が可能になり、より安全性の高
い手術を行う環境を提供できる。
【0049】(第3実施形態)以下に本発明の第3実施
形態を説明する。ここでは第2実施形態と異なる点のみ
について説明する。図9は第3実施形態の構成を示す図
である。映像信号処理部35Lに入力された照明光によ
る像の信号は、左側ミキサー37Lに入力される。第3
実施形態では左側ミキサー37Lは左側視野内表示コン
トローラ48Lに接続されている。この左側視野内表示
コントローラ48Lは、特願平10−248672号の
図1で説明される視野内表示装置(視野内表示コントロ
ーラと鏡筒部)の構成要素である視野内表示コントロー
ラと同様のものである。第3実施形態では、顕微鏡観察
視野の一部に、第2実施形態の表示を顕微鏡観察視野と
は別の画像表示として表示、観察する実施形態となって
いる。
【0050】上記した構成において、左側映像信号処理
部35Lに入力された照明光による像の信号は左側ミキ
サー37Lに入力される。左側ミキサー37Lでは、照
明光による顕微鏡像と、励起光による蛍光画像と、術部
位置に応じて選択された術前画像とが合成され、左側視
野内表示コントローラ48Lに入力される。左側視野内
表示コントローラ48Lに入力された映像は、視野内表
示装置により、視野内表示像として表示され、顕微鏡像
には術部の照明光による像のみが可視となる。上記した
第3実施形態によれば、第2実施形態の効果に加えて次
のような効果がある。照明光による顕微鏡像では図11
に示すように、術者が確認できない腫瘍露出部101
を、重畳された上記視野内表示像と比較することにより
認識することができる。また、顕微鏡画像100を、術
前画像及び蛍光観察画像で遮ることなくかつ邪魔になら
ずに腫瘍の3次元形状と腫瘍全体における術部の位置を
把握することができる。
【0051】(付記)なお、上記した具体的な実施形態
から以下のような構成の発明が抽出される。
【0052】1. 実体顕微鏡光学系を有する顕微鏡
と、前記顕微鏡の観察位置を検出して、術部の診断画像
との位置関係を演算する位置演算手段と、顕微鏡観察部
位の蛍光観察像を立体撮影して蛍光観察画像を取得する
蛍光撮影手段と、前記蛍光観察画像を記憶するための記
憶手段と、前記位置演算手段で検出された観察位置に対
応する診断画像を、左右視差を有する2つの画像信号に
分割する画像分割手段と、前記記憶された各々の蛍光観
察画像と、前記左右画像に分割された診断画像を、術部
の観察像に重畳して表示する表示手段とを具備すること
を特徴とする手術用顕微鏡装置。
【0053】2. 実体顕微鏡光学系を有する顕微鏡
と、前記顕微鏡の観察位置を検出して、術部の診断画像
との位置関係を演算する位置演算手段と、顕微鏡観察部
位の蛍光観察像を立体撮影して蛍光観察画像を取得する
蛍光撮影手段と、前記蛍光観察画像を記憶するための記
憶手段と、任意の表示モードを設定可能な表示モード設
定手段と、前記位置演算手段で検出された観察位置に対
応する診断画像を、左右視差を有する2つの画像信号に
分割する画像分割手段と、前記表示モード設定手段の設
定状態に応じて、前記記憶された各々の蛍光観察画像
と、前記左右画像に分割された診断画像を、術部の観察
像に重畳する重畳手段と、各々の画像を表示するモニタ
部を備えた鏡筒部と、を具備することを特徴とする手術
用顕微鏡装置。
【0054】3. 1.または2.において、前記蛍光
撮影手段は、照明光路及び撮影光路に設けられた波長制
限用のフィルタ駆動制御部を含む。
【0055】4. 2.において、前記鏡筒部は、左右
の表示モニタと、投影光学系と、顕微鏡部の各々の観察
光路上に、前記投影光学系からの光路を重畳するプリズ
ムとを有する。
【0056】5. 2.において、前記鏡筒部は、左右
の表示モニタと、投影光学系と、顕微鏡部の各々の観察
光路上に、前記投影光学系からの光路と、顕微鏡観察用
の光路の一部とを切り替えるプリズムとを有する。
【0057】6. 実体顕微鏡光学系を有する顕微鏡
と、前記顕微鏡の観察位置を検出して、術部の断層画像
との位置関係を演算する位置演算手段と、顕微鏡観察部
位の蛍光観察像を撮影して蛍光観察画像を取得する蛍光
撮影手段と、前記位置演算手段で検出された観察位置に
対応する断層画像と、前記蛍光撮影手段により取得され
た蛍光観察画像とを重畳して表示する表示手段とを具備
することを特徴とする手術用顕微鏡。
【0058】7. 実体顕微鏡光学系を有する顕微鏡
と、前記顕微鏡の観察位置を検出して、術部の断層画像
との位置関係を演算する位置演算手段と、顕微鏡観察部
位の蛍光観察像を撮影して蛍光観察画像を取得する蛍光
撮影手段と、前記蛍光観察画像を記憶するための記憶手
段と、前記位置演算手段で検出された観察位置に対応す
る断層画像と、前記記憶手段に記憶された蛍光観察画像
とを、術部の観察像に重畳して表示する表示手段とを具
備することを特徴とする手術用顕微鏡装置。
【0059】8. 実体顕微鏡光学系を有する顕微鏡
と、前記顕微鏡の観察位置を検出して、術部の断層画像
との位置関係を演算する位置演算手段と、顕微鏡観察部
位の蛍光観察像を撮影して蛍光観察画像を取得する蛍光
撮影手段と、前記蛍光観察画像を記憶するための記憶手
段と、任意の表示モードを設定可能な表示モード設定手
段と、前記表示モード設定手段の設定状態に応じて、前
記位置演算手段で検出された観察位置に対応する断層画
像と、前記記憶手段に記憶された蛍光観察画像とを、術
部の観察像に重畳して表示する表示手段とを具備するこ
とを特徴とする手術用顕微鏡装置。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、蛍光撮影手段により撮
影された蛍光観察像と、位置演算手段により検出された
観察位置に応じて選択された診断画像とを重畳させて表
示するようにしたので、術者は、摘出すべき腫瘍の状況
を正確に認識することができる。これによって術者はよ
り正確に摘出術が行なえ、かつ摘出操作に専念できる。
また、腫瘍部分だけを確実に摘出する事ができ、低侵襲
の目的をも達成する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る手術用顕微鏡1の
構成を示す図である。
【図2】手術用顕微鏡1の照明系の構成を示す図であ
る。
【図3】手術用顕微鏡1の観察光学系の構成を示す図で
ある。
【図4】手術用顕微鏡1全体の機能ブロック図である。
【図5】本発明の作用を説明するためのチャート図であ
る。
【図6】蛍光観察像と術前2次元断層画像との合成につ
いて説明するための図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る観察光学系の構成
を示す図である。
【図8】手術用顕微鏡1全体の機能ブロック図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係る手術用顕微鏡1全
体の機能ブロック図である。
【図10】腫瘍の3次元的外形図である。
【図11】本発明の第3実施形態の効果を説明するため
の図である。
【符号の説明】
1 手術用顕微鏡 2 鏡体 3 発光指標 4 デジタイザ 5a、5b CCDカメラ 6 カメラ支持部材 7 患者 8 術者 11c モータ1 19L3 モータ2 21L 撮像素子 22 蛍光画像観察の入力スイッチ 23 フィルタ駆動制御部 24 デジタイザ 25 ワークステーション(WS) 26 鏡体制御部 27 モニタ 28 映像信号処理部 29 メモリ 30 ミキサ 31 モニタ
【手続補正書】
【提出日】平成12年7月11日(2000.7.1
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実体顕微鏡光学系を有する顕微鏡と、 前記顕微鏡の観察位置を検出して、術部の診断画像との
    位置関係を演算する位置演算手段と、 顕微鏡観察部位の蛍光観察像を撮影して蛍光観察画像を
    取得する蛍光撮影手段と、 前記位置演算手段で検出された観察位置に対応する診断
    画像と、前記蛍光撮影手段により取得された蛍光観察画
    像とを重畳して表示する表示手段とを具備することを特
    徴とする手術用顕微鏡。
  2. 【請求項2】 実体顕微鏡光学系を有する顕微鏡と、 前記顕微鏡の観察位置を検出して、術部の診断画像との
    位置関係を演算する位置演算手段と、 顕微鏡観察部位の蛍光観察像を撮影して蛍光観察画像を
    取得する蛍光撮影手段と、 前記蛍光観察画像を記憶するための記憶手段と、 前記位置演算手段で検出された観察位置に対応する診断
    画像と、前記記憶手段に記憶された蛍光観察画像とを、
    術部の観察像に重畳して表示する表示手段とを具備する
    ことを特徴とする手術用顕微鏡装置。
  3. 【請求項3】 実体顕微鏡光学系を有する顕微鏡と、 前記顕微鏡の観察位置を検出して、術部の診断画像との
    位置関係を演算する位置演算手段と、 顕微鏡観察部位の蛍光観察像を撮影して蛍光観察画像を
    取得する蛍光撮影手段と、 前記蛍光観察画像を記憶するための記憶手段と、 任意の表示モードを設定可能な表示モード設定手段と、 前記表示モード設定手段の設定状態に応じて、前記位置
    演算手段で検出された観察位置に対応する診断画像と、
    前記記憶手段に記憶された蛍光観察画像とを、術部の観
    察像に重畳して表示する表示手段とを具備することを特
    徴とする手術用顕微鏡装置。
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