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JP2001181160A - 嚥下可能な口腔清浄組成物 - Google Patents

嚥下可能な口腔清浄組成物

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Publication number
JP2001181160A
JP2001181160A JP36951999A JP36951999A JP2001181160A JP 2001181160 A JP2001181160 A JP 2001181160A JP 36951999 A JP36951999 A JP 36951999A JP 36951999 A JP36951999 A JP 36951999A JP 2001181160 A JP2001181160 A JP 2001181160A
Authority
JP
Japan
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lactoferrin
solution
sample
dentifrice
xylitol
Prior art date
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Pending
Application number
JP36951999A
Other languages
English (en)
Inventor
Mamoru Tomita
守 冨田
Kazuyoshi Toyama
一吉 外山
Sadayuki Kokubo
貞之 小久保
Keiji Morimoto
圭次 森本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Morinaga Milk Industry Co Ltd
Original Assignee
Morinaga Milk Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Morinaga Milk Industry Co Ltd filed Critical Morinaga Milk Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な歯磨又は口腔洗浄が可能であり、かつ
嚥下可能な歯磨剤又は口腔清浄剤を提供する。 【解決手段】 ラクトフェリン類1部(重量)に対して
ムチン0.4〜4.0部(重量)及びキシリトール6〜
24部(重量)の比率からなる混合物を有効成分として
含有する嚥下可能な歯磨剤又は口腔清浄剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、嚥下可能な歯磨剤
又は口腔清浄剤に関する。詳しくは本発明は、ラクトフ
ェリン類1部(重量)に対してムチン0.4〜4.0部
(重量)及びキシリトール6〜24部(重量)の比率か
らなる混合物を有効成分として含有する嚥下可能な歯磨
剤又は口腔清浄剤に関する。
【0002】本明細書において、部及び百分率は特に断
わりのない限り重量によるものである。
【0003】
【従来の技術】最近、歯槽膿漏(慢性進行性辺縁性歯周
炎)に代表される歯周炎に罹患する人が増加している。
歯周炎は辺縁歯肉の発赤、腫張、ブラッシング時の出血
がまず出現し、放置した場合歯周ポケットからの排膿、
歯肉の退縮、口臭、歯の弛緩、動揺等の症状が現れ、罹
患歯はついには歯槽骨の支持を失い脱落する。その病因
は、プラーク、細菌及び細菌由来の物質が主要なものと
されている(後藤稠編、「最新医学大辞典」、第2版、
第697ページ、医歯薬出版、1996年)。
【0004】高齢者、特に寝たきりの高齢者は十分な歯
磨ができないために、歯周炎が悪化するケースが多い。
このような現状から、歯磨剤、口腔清浄剤等に関する技
術開発がなされている。例えば、ラクトフェリンを含有
する虫歯予防歯磨(特開平3−220130号公報)、
ラクトフェリンを有効成分とする歯周病の治療・予防用
組成物(特開平5−279266号公報)、ラクトフェ
リン加水分解物、ラクトフェリン及び抗生物質を含有す
る歯磨用品(特開平5−310594号公報)、ラクト
フェリン加水分解物及びラクトフェリンを含有する口中
洗浄剤(特開平5−320067号公報)、ラクトフェ
リンを含有する虫歯予防歯磨(特開平7−300425
号公報)、ラクトフェリン及びリゾチーム等を含有する
歯周炎等の口腔疾患予防・治療剤(特表平8−5060
98号公報)、ラクトフェリンを含有する口内炎治療剤
(特開平8−217693号公報)、キシリトール配合
歯磨用ペースト(特開平11−21221号公報)等が
開示されている。
【0005】これらの従来技術において、有効成分とし
て使用されているラクトフェリンは、分子量約8万の糖
蛋白質であり、ラクトフェリン1分子に2分子の三価鉄
イオンを結合し、牛乳に含有されており、静菌作用、鉄
吸収作用、免疫調節作用、細胞増殖作用及び感染防御作
用を有することが知られている(山内邦男・横山健吉
編、「ミルク総合事典」、初版、第37ページ及び第5
15〜517ページ、朝倉書店、1992年)。
【0006】また、キシリトールは分子約152の天然
に存在しない化合物であり、D−キシロースを還元して
製造される。スクロースの0.6〜1.0倍の甘味を有
し、糖尿病、肝疾患患者用の糖として使用され、生体内
でNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)、
NADP(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン
酸)を補酵素としてキシロースに代謝される(大木道則
ら編、「化学大辞典」、第1版、第284ページ、東京
化学同人、1989年)。最近、虫歯にならない甘味
剤、吸収されないのでダイエット甘味剤として注目され
ている(今堀和友・山川民夫編、「生化学辞典」、第3
版、第347ページ、東京化学同人、1998年)。
【0007】ムチンは、オリゴ糖が多数結合した糖タン
パク質であり、例えば、ヒツジ顎下腺(唾液腺)ムチン
にはα−D−N−アセチルノイラミン酸−(2→6)−
α−N−アセチルガラクトサミンが205個結合してお
り、粘膜等の分泌液に含有され、粘膜の保護作用及び潤
滑作用に関与している[ドナルド・ヴォート(DonaldVoe
t) ら著(田宮信雄ら訳)、「ヴォート生化学」、上
巻、第1版、第230ページ、東京化学同人、1992
年]。
【0008】ムチンは、歯の脱石灰防止のために単独で
歯磨に利用されており(特開昭62−212317号公
報)、口腔粘膜保護剤(特表昭57−500562号公
報)等として使用されている。
【0009】また、ムチンとキシリトールを併用した口
腔乾燥症状のための製剤(特開平7−101856号公
報)及びラクトフェリンとキシリトールを併用した歯磨
剤(特表平4−500368号公報)も知られている
が、ラクトフェリン類、ムチン及びキシリトールの3種
の物質を特定の比率で配合した歯磨剤、口腔洗浄剤等は
従来技術存在しない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、前記従
来技術に鑑みて健常人のように十分な歯磨ができない人
々を対象とした口腔洗浄を行う場合の歯磨剤又は口腔洗
浄剤について鋭意研究を行った結果、ラクトフェリン
類、ムチン及びキシリトールをある特定の比率で配合す
ることにより、その相乗作用により歯磨又は口腔洗浄を
効果的に実施し得ることを見出し、本発明を完成した。
【0011】本発明の目的は、十分な歯磨又は口腔洗浄
が可能であり、かつ嚥下可能な歯磨剤又は口腔清浄剤を
提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明は、ラクトフェリン類1部(重量)に対してムチン
0.4〜4.0部(重量)及びキシリトール6〜24部
(重量)の比率からなる混合物を有効成分として含有す
る嚥下可能な口腔清浄組成物であり、ラクトフェリン類
が、ラクトフェリン、アポラクトフェリン、金属飽和ラ
クトフェリン及び金属部分飽和ラクトフェリンからなる
群より選択される1種又は2種以上の混合物であるこ
と、及び口腔清浄組成物が、歯磨剤又は口腔清浄剤であ
ることを望ましい態様としてもいる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に本発明について詳細に説明す
る。
【0014】本発明に使用するラクトフェリン類は、市
販のラクトフェリン(例えば、森永乳業社製等)、哺乳
類(例えば、ヒト、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ等)の初
乳、移行乳、常乳、末期乳等から常法(例えば、イオン
交換クロマトグラフィー等)により分離したラクトフェ
リン、これらのラクトフェリンを公知の方法(例えば特
開昭62−249931号公報等)により塩酸、クエン
酸等により脱鉄したアポラクトフェリン、アポラクトフ
ェリンを公知の方法(例えば特開平2−191205号
公報等)により鉄、銅、亜鉛、マンガン等の金属でキレ
ートした金属飽和又は金属部分飽和ラクトフェリンであ
る。
【0015】本発明に使用するキシリトールは、市販品
(例えば、東和化成工業社製等)、常法[例えば、キシ
ロースの高圧還元法(日本農芸化学会誌、第16巻、第
1077ページ、1940年)等]により製造した製品
である。
【0016】本発明に使用するムチンは、市販品(例え
ば、オルタナ社製等)、常法[例えば、ブリロン(Bourr
illon)らの酸性沈澱法(クリニカ・キミカ・アクタ(Cli
nicaChimica Acta)、第8巻、第513ページ、196
3年)等]により製造した製品である。
【0017】これらのラクトフェリン類、キシリトール
及びムチンを使用し、常法により次のとおり本発明の歯
磨剤又は口腔清浄剤を製造する。
【0018】ラクトフェリン類を水に溶解し(必要に応
じて加温することもできる。)、必要に応じて食品添加
物として認められている香料及び酸味料を添加し、ラク
トフェリン類の溶液を調製する。これとは別に、食品又
は食品添加物として使用が認めらにれている増粘多糖
類、並びにラクトフェリン類1部に対して0.4〜4.
0部の割合のムチン、及びラクトフェリン類1部に対し
て6〜24部の割合のキシリトールを水に溶解し、加熱
(通常80〜100℃)して膨潤させ、増粘溶液を調製
する。調製したラクトフェリン類の溶液と増粘溶液とを
混合し、容器に所定量を充填し、歯磨剤又は口腔清浄剤
を製造する。尚、ラクトフェリン類の溶液と増粘溶液と
を混合する工程において、両液の温度を調整し、混合の
温度を65℃前後に保持して充填するのが望ましい。
【0019】次に試験例を示し、本発明を具体的に説明
する。
【0020】試験例1 この試験は、ラクトフェリン類に対するのムチンの割合
を調べるために実施した。
【0021】(1)試料の調製 1)ラクトフェリン類の溶液の調製 次の配合割合で、ラクトフェリン及びクエン酸を水に分
散させ、85℃に加温して10分間撹拌しながら溶解
し、のち、30℃に冷却してラクトフェリン類の溶液を
調製した。 ラクトフェリン(森永乳業社製) 1.0(%) クエン酸(三栄源FFI社製) 0.1 水 18.9 合計 20.0
【0022】2)増粘溶液の調製 表1に示す配合割合により各成分を水に分散させ、10
0℃に加温して10分間保持し、膨潤させ、のち80℃
に冷却し、試料1〜4を調製した。
【0023】3)歯磨剤の調製 前記ラクトフェリン類の溶液20部と各増粘溶液80部
とを混合し、混合液の温度を70℃に調整し、ポリエチ
レン製のチューブ容器(大日本印刷社製)に各80g充
填し、ヒートシールして密閉し、20℃に冷却し、4種
類の歯磨剤を調製した。尚、使用したムチン(オルタナ
社製)、キシリトール(東和化成工業社製)、グルコマ
ンナン(清水化学社製)、及び寒天(伊那食品社製)は
いずれも市販品である。
【0024】
【表1】
【0025】(2)試験方法 前記各歯磨剤を、20代から50代の男女各25名から
なるパネルの歯及び歯茎に塗布し、3分後の口内の使用
感を官能検査により次のとおり試験した。試験は試料1
と2(比較試験1)、試料1と3(比較試験2)、及び
試料1と4(比較試験3)の2試料を比較し、いずれの
試料に爽快感があるか、又は差がないかについて行っ
た。
【0026】(3)試験結果 この試験の結果は次のとおりである。
【0027】1)比較試験1 試料1が爽快感があると回答したパネラーは5名、差が
ないと回答したパネラーは30名、試料2が爽快感があ
ると回答したパネラーは15名であり、各試料間に統計
的に有意差は認められなかった。
【0028】2)比較試験2 試料1が爽快感があると回答したパネラーは11名、差
がないと回答したパネラーは14名、試料3が爽快感が
あると回答したパネラーは25名であり、試料1と試料
3の間には統計的に5%の危険率で有意の差が認められ
た。
【0029】3)比較試験3 試料1が爽快感があると回答したパネラーは9名、差が
ないと回答したパネラーは16名、試料4が爽快感があ
ると回答したパネラーは25名であり、試料1と試料4
の間には統計的に5%の危険率で有意の差が認められ
た。
【0030】以上の結果から、試料1に対して試料3と
4が有意に使用感が良いことが認められ、ラクトフェリ
ン類1部に対してムチンの割合が0.4部以上でなけれ
ばならないことが判明した。
【0031】尚、ラクトフェリン類及びムチンの種類及
び割合を変更して試験したが、ほぼ同様の結果が得られ
た。
【0032】試験例2 この試験は、ラクトフェリン類に対するキシリトールの
割合を調べるために実施した。
【0033】(1)試料の調製 1)ラクトフェリン類の溶液の調製 この試験で使用したラクトフェリン類の溶液は試験例1
で使用したラクトフェリン類の溶液と同一のものを使用
した。
【0034】2)増粘溶液の調製 表2に示す配合割合により各成分を水に分散させ、10
0℃に加温して10分間保持し、膨潤させ、のち80℃
に冷却し、試料5〜8を調製した。
【0035】
【表2】
【0036】3)歯磨剤の調製 前記ラクトフェリン類の溶液20部と各増粘溶液80部
とを混合し、混合液の温度を70℃に調整し、ポリエチ
レン製のチューブ容器(大日本印刷社製)に各80g充
填し、ヒートシールして密閉し、20℃に冷却し、4種
類の歯磨剤を調製した。尚、使用したムチン、キシリト
ール、グルコマンナン及び寒天はいずれも試験例1と同
一の市販品である。
【0037】(2)試験方法 前記各歯磨剤を、20代から50代の男女各25名から
なるパネルの歯及び歯茎に塗布し、3分後の口内の使用
感を官能検査により次のとおり試験した。試験は試料5
と6(比較試験1)、試料5と7(比較試験2)、及び
試料5と8(比較試験3)の2試料を比較し、いずれの
試料に爽快感があるか、又は差がないかについて行っ
た。
【0038】(3)試験結果 この試験の結果は次のとおりである。
【0039】1)比較試験1 試料5が爽快感があると回答したパネラーは10名、差
がないと回答したパネラーは25名、試料6が爽快感が
あると回答したパネラーは15名であり、各試料間に統
計的に有意差は認められなかった。
【0040】2)比較試験2 試料5が爽快感があると回答したパネラーは10名、差
がないと回答したパネラーは16名、試料7が爽快感が
あると回答したパネラーは24名であり、試料5と試料
7の間には統計的に5%の危険率で有意の差が認められ
た。
【0041】3)比較試験3 試料5が爽快感があると回答したパネラーは10名、差
がないと回答したパネラーは12名、試料8が爽快感が
ある、と回答したパネラーは28名であり、試料5と試
料8の間には統計的に5%の危険率で有意の差が認めら
れた。
【0042】以上の結果から、試料5に対して試料7と
8が有意に使用感が良いことが認められ、ラクトフェリ
ン類1部に対してキシリトールの割合が6部以上でなけ
ればならないことが判明した。
【0043】尚、ラクトフェリン類及びキシリトールの
種類及び割合を変更して試験したが、ほぼ同様の結果が
得られた。
【0044】試験例3 この試験はラクトフェリン類に対するムチンとキシリト
ールの割合を調べるために実施した。
【0045】(1)試料の調製 1)ラクトフェリン類の溶液の調製 表3に示す配合割合により各成分を水に分散させ、85
℃に加温して10分間撹拌しながら溶解し、30℃に冷
却してし、ラクトフェリン類の溶液を調製した。尚、使
用したラクトフェリン類及びクエン酸は試験例1と同一
の市販品である。
【0046】
【表3】
【0047】2)増粘溶液の調製 次の配合割合で、各原料を水に分散させ、100℃に加
温して10分間保持し、膨潤させ、80℃に冷却し、増
粘溶液を調製した。 ムチン 1.0(%) キシリトール 12.0 グルコマンナン 1.0 寒天 1.0 水 65.0 合計 80.0 尚、使用したムチン、キシリトール、グルコマンナン及
び寒天はいずれも試験例1と同一の市販品である。
【0048】3)歯磨剤の調製 前記各ラクトフェリン類の溶液20部と増粘溶液80部
とを混合し、混合液の温度を70℃に調整し、ポリエチ
レン製のチューブ容器(大日本印刷社製)に各80g充
填し、ヒートシールして密閉し、20℃に冷却し、4種
類の歯磨剤を調製した。尚、使用した各原料は、いずれ
も試験例1と同一の市販品である。
【0049】(2)試験方法 前記各歯磨剤を、20代から50代の男女各25名から
なるパネルの歯及び歯茎に塗布し、3分後の口内の使用
感を官能検査により次のとおり試験した。試験は試料9
と10(比較試験1)、試料9と11(比較試験2)、
及び試料9と12(比較試験3)の2試料を比較し、い
ずれの試料に爽快感があるか、又は差がないかについて
行った。
【0050】(3)試験結果 この試験の結果は次のとおりである。
【0051】1)比較試験1 試料9が爽快感があると回答したパネラーは15名、差
がないと回答したパネラーは15名、試料10が爽快感
があると回答したパネラーは20名であり、各試料間に
統計的に有意差は認められなかった。
【0052】2)比較試験2 試料9が爽快感があると回答したパネラーは8名、差が
ないと回答したパネラーは20名、試料11が爽快感が
あると回答したパネラーは22名であり、試料9と試料
11の間には統計的に5%の危険率で有意の差が認めら
れた。
【0053】3)比較試験3 試料9が爽快感があると回答したパネラーは9名、差が
ないと回答したパネラーは17名、試料12が爽快感が
あると回答したパネラーは24名であり、試料9と試料
12の間には統計的に5%の危険率で有意の差が認めら
れた。
【0054】以上の結果から、試料9に対して試料11
と12が有意に使用感が良いことが認められ、ムチン1
部に対してラクトフェリン類が0.25部以上であり、
キシリトール1部に対してラクトフェリン類が0.04
2部以上である。これをラクトフェリン類1部に対する
割合に換算すれば、ラクトフェリン類1部に対してムチ
ンは4部以下であり、ラクトフェリン類1部に対してキ
シリトールが24部以下でなければならないことが判明
した。
【0055】尚、ラクトフェリン類、ムチン及びキシリ
トールの種類及び割合を変更して試験したが、ほぼ同様
の結果が得られた。
【0056】次に実施例を示して本発明を更に詳細に説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。
【0057】
【実施例】実施例1 次の配合割合のラクトフェリン類の溶液及び増粘溶液を
使用した。
【0058】 1)ラクトフェリン類の溶液の配合割合 ラクトフェリン(森永乳業社製) 0.50(%) クエン酸(三栄源FFI社製) 0.05 ペッパーミント香料(長谷川香料社製) 0.20 水 19.65 小計 20.00
【0059】 2)増粘溶液の配合割合 キシリトール(東和化成工業社製) 6.00(%) ムチン(オルタナ社製) 0.40 寒天(伊那食品社製) 1.20 水 72.40 小計 80.00
【0060】ラクトフェリン類の溶液の各原料を混合
し、85℃に加熱し、のち30℃に冷却し、ラクトフェ
リン類の溶液を調製した。これとは別に、増粘溶液の各
原料を混合し、100℃に加熱し、のち70℃に冷却
し、増粘溶液を調製した。
【0061】得られたラクトフェリン類の溶液20部と
増粘溶液80部とを混合し、65℃に加温し、アルミ箔
とポリエチレンをラミネートしたチューブ容器(大日本
印刷社製)に80gずつ充填し、ヒートシールして密閉
し、20℃に冷却して、歯磨剤を調製した。
【0062】得られた歯磨剤は、ラクトフェリン類1部
に対してムチン及びキシリトールを、それぞれ0.8部
及び12部の割合で含有していた。
【0063】実施例2 次の配合割合のラクトフェリン類の溶液及び増粘溶液を
使用した。
【0064】 1)ラクトフェリン類の溶液の配合割合 アポラクトフェリン(シグマ社製) 1.00(%) クエン酸(三栄源FFI社製) 0.10 スペアミント香料(長岡香料社製) 0.25 水 18.65 小計 20.00
【0065】 2)増粘溶液の配合割合 キシリトール(東和化成工業社製) 24.00(%) ムチン(オルタナ社製) 4.00 グルコマンナン(清水化学社製) 0.80 水 51.20 小計 80.00
【0066】ラクトフェリン類の溶液の各原料を混合
し、85℃に加熱し、のち30℃に冷却し、ラクトフェ
リン類の溶液を調製した。これとは別に、増粘溶液の各
原料を混合し、100℃に加熱し、のち70℃に冷却
し、増粘溶液を調製した。
【0067】得られたラクトフェリン類の溶液20部と
増粘溶液80部とを混合し、65℃に加温し、アルミ箔
とポリエチレンをラミネートしたチューブ容器(大日本
印刷社製)に80gずつ充填し、ヒートシールして密閉
し、20℃に冷却して、歯磨剤を調製した。
【0068】得られた歯磨剤は、ラクトフェリン類1部
に対してムチン及びキシリトールを、それぞれ4部及び
24部の割合で含有していた。
【0069】実施例3 次の配合割合のラクトフェリン類の溶液及び増粘溶液を
使用した。
【0070】 1)ラクトフェリン類の溶液の配合割合 鉄飽和ラクトフェリン(シグマ社製) 1.50(%) クエン酸(三栄源FFI社製) 0.15 バナナ香料(高砂香料社製) 0.30 水 18.05 小計 20.00
【0071】 2)増粘溶液の配合割合 キシリトール(東和化成工業社製) 12.00(%) ムチン(オルタナ社製) 1.00 クエン酸三ナトリウム(三栄源FFI社製) 0.24 キサンタンガム(三栄源FFI社製) 0.10 ローカストビーンガム(三栄源FFI社製) 0.50 水 66.16 小計 80.00
【0072】ラクトフェリン類の溶液の各原料を混合
し、85℃に加熱し、のち30℃に冷却し、ラクトフェ
リン類の溶液を調製した。これとは別に、増粘溶液の各
原料を混合し、100℃に加熱し、のち70℃に冷却
し、増粘溶液を調製した。
【0073】得られたラクトフェリン類の溶液20部と
増粘溶液80部とを混合し、65℃に加温し、アルミ箔
とポリエチレンをラミネートしたチューブ容器(大日本
印刷社製)に80gずつ充填し、ヒートシールして密閉
し、20℃に冷却して、歯磨剤を調製した。
【0074】得られた歯磨剤は、ラクトフェリン類1部
に対してムチン及びキシリトールを、それぞれ0.67
部及び8部の割合で含有していた。
【0075】実施例4 次の配合割合のラクトフェリン類の溶液及び増粘溶液を
使用した。
【0076】 1)ラクトフェリン類の溶液の配合割合 鉄部分飽和ラクトフェリン(森永乳業社製) 2.00(%) リンゴ酸(三栄源FFI社製) 0.12 リンゴ香料(三栄源FFI社製) 0.30 水 17.58 小計 20.00
【0077】 2)増粘溶液の配合割合 キシリトール(東和化成工業社製) 12.00(%) ムチン(オルタナ社製) 0.80 リンゴ酸ナトリウム(三栄源FFI社製) 0.20 カラギーナン(太陽化学社製) 0.20 ローメトキシルペクチン(太陽化学社製) 0.60 水 66.20 小計 80.00
【0078】ラクトフェリン類の溶液の各原料を混合
し、85℃に加熱し、のち30℃に冷却し、ラクトフェ
リン類の溶液を調製した。これとは別に、増粘溶液の各
原料を混合し、90℃に加熱し、のち70℃に冷却し、
増粘溶液を調製した。
【0079】得られたラクトフェリン類の溶液20部と
増粘溶液80部とを混合し、65℃に加温し、アルミ箔
とポリエチレンをラミネートしたチューブ容器(大日本
印刷社製)に80gずつ充填し、ヒートシールして密閉
し、20℃に冷却して、歯磨剤を調製した。
【0080】得られた歯磨剤は、ラクトフェリン類1部
に対してムチン及びキシリトールを、それぞれ0.4部
及び6部の割合で含有していた。
【0081】
【発明の効果】以上詳細に説明したとおり、本発明は嚥
下可能な歯磨剤又は口腔清浄剤に関するものであり、本
発明により奏される効果は次のとおりである。 1)うがいを必要としない歯磨剤又は口腔清浄剤を提供
できる。 2)歯ブラシによるブラッシングを必要としない歯磨剤
又は口腔清浄剤が提供できる。 3)ゼリーとしても食用可能な歯磨剤又は口腔清浄剤を
提供できる。
フロントページの続き (72)発明者 小久保 貞之 神奈川県座間市東原五丁目1番83号 森永 乳業株式会社食品総合研究所内 (72)発明者 森本 圭次 神奈川県座間市東原五丁目1番83号 森永 乳業株式会社食品総合研究所内 Fターム(参考) 4B041 LK12 LK14 4C083 AC131 AC132 AC302 AD212 AD311 AD352 AD372 AD411 AD412 AD532 CC41 EE35 FF05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラクトフェリン類1部(重量)に対して
    ムチン0.4〜4.0部(重量)及びキシリトール6〜
    24部(重量)の比率からなる混合物を有効成分として
    含有する嚥下可能な口腔清浄組成物。
  2. 【請求項2】 ラクトフェリン類が、ラクトフェリン、
    アポラクトフェリン、金属飽和ラクトフェリン及び金属
    部分飽和ラクトフェリンからなる群より選択される1種
    又は2種以上の混合物である請求項1に記載の嚥下可能
    な口腔清浄組成物。
  3. 【請求項3】 口腔清浄組成物が、歯磨剤又は口腔清浄
    剤である請求項1又は請求項2のいずれかに記載の嚥下
    可能な口腔清浄組成物。
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