JP2001179732A - スクライブ装置 - Google Patents
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Abstract
重を付与し、ワーク表面にダメージを与えることなく、
深い縦クラックを生じさせることができるスクライブ装
置を提供する。 【解決手段】 カッタ12がワーク11から浮き上がる
のを防止する錘18を設け、磁力を用いて錘18の荷重
をスクライブ本体17に伝え、この錘18を振動発生部
材27の振動の方向に移動可能にする。スクライブ本体
17の振動に伴って、磁力によって浮いている錘18も
振動するので、磁力の反発力が変動することが少ない。
したがって、カッタ12からワーク11に適正な動荷重
を付与することができる。
Description
の脆性材料からなるワークを切断するスクライブ装置に
関する。
ライブ装置が知られている。このスクライブ装置は、ス
クライブ本体内に振動を発生する振動発生部材を有し、
スクライブ本体の下端に設けたカッタを振動する。カッ
タをワークの表面に接触させると、カッタの位置が一定
のまま、スクライブ本体が振動する。これにより、カッ
タからワークに加わる加圧力が振動し、ワーク表面に垂
直な縦クラックが発生する。
イブ本体を振動すると、カッタがワークから跳ね上が
り、その結果、ワーク表面に横クラック等のきずが発生
し、良好な縦クラックが形成されないことがあった。こ
のため、本出願人は、図7に示すように、錘1およびば
ね2を用いてカッタ3がワーク5から浮き上がるのを防
止したスクライブ装置を提案した(特開平11−157
860号公報参照)。このスクライブ装置は、スクライ
ブ本体4の上方にばね2を介して錘1を設けたもので、
錘1の重力がスクライブ本体4に加わり、カッタ3がワ
ーク5から浮き上がるのを防止する。ワーク5には、質
量W1の錘1および質量W2のスクライブ本体2を合算
した重力が、静荷重として加わる。
石を用いてカッタ3がワーク5から浮き上がるのを防止
したスクライブ装置を提案した(特願平11−2235
46号参照)。このスクライブ装置は、固定部6とスク
ライブ本体4との間に互いに反発する第1の磁石対7,
7および第2の磁石対8,8を設けたもので、磁石の反
発力がスクライブ本体4に加わり、カッタ3がワーク5
から浮き上がるのを防止する。
11−157860号公報のスクライブ装置にあって
は、振動発生部材の振動数がばね・錘系の固有振動数に
近くなると、錘1が共振し、ばね2側からスクライブ本
体4に望ましくない弾性力が付加されるという問題があ
った。また、錘1を設けたため、カッタ3からワーク5
に加わる静荷重が大きくなり、ワーク5表面に横クラッ
ク等のダメージが生じることもあった。さらに、スクラ
イブ本体4および錘1の案内が不十分だと、スクライブ
本体4がよろめき、カッタ3からワーク5に適正な動荷
重を付与することができないという問題もあった。
スクライブ装置にあっては、磁石対7,7,8,8間の
距離がスクライブ本体4の振動に伴って変化するので、
磁石7,7,8,8の反発力が変動し、カッタ3からワ
ーク5に適正な動荷重を付与することができないという
問題があった。
正な動荷重および静荷重を付与し、ワーク表面にダメー
ジを与えることなく、深い縦クラックを生じさせること
ができるスクライブ装置を提供することを目的とする。
明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図
面の参照番号を括弧書きにて付記するが、それにより本
発明が図示の形態に限定されるものでない。
鋭意研究を重ねた。その結果、カッタ(12)がワーク
(11)から浮き上がるのを防止する錘(18)を設
け、磁力を用いて錘(18)の荷重をスクライブ本体
(17)に伝え、この錘(18)を振動発生部材(2
7)の振動の方向に移動可能にすることで、カッタ(1
2)からワーク(11)に適正な動荷重が付与されるこ
とを知見した。すなわち、本発明は、カッタ(12)を
振動してワーク(11)を切断するスクライブ装置であ
って、前記カッタ(12)および振動を発生する振動発
生部材(27)を有するスクライブ本体(17)と、前
記スクライブ本体(17)に荷重を加え、前記カッタ
(12)が前記ワーク(11)から浮き上がるのを防止
する錘(18)と、磁力を用いて前記錘(18)の荷重
を前記スクライブ本体(17)に伝える荷重付与手段
(19)とを備え、前記錘(18)が前記振動発生部材
(27)の振動の方向に移動することを特徴とするスク
ライブ装置により、上述した課題を解決した。ここで、
振動の方向とは、振動発生部材(27)が伸縮する方向
をいう。
7)の振動に伴って、磁力によって浮いている錘(1
8)も振動するので、磁力の反発力が変動することが少
ない。したがって、カッタ(12)からワーク(11)
に適正な動荷重を付与することができる。また、錘(1
8)とスクライブ本体(17)との間を連結するばねを
設けていないので、錘(18)が共振することもない。
さらに、カッタ(12)がワーク(11)に載り上げた
り、ワーク(11)の板厚が変化したり、あるいはワー
ク(11)がうねっていても、カッタ(12)に追従し
て錘(18)が移動するので、このような場合でも磁力
の反発力が変動することがない。ここで、動荷重とは、
スクライブ本体(17)の振動によりカッタ(12)か
らワーク(11)に加わる荷重をいう。
びスクライブ本体(17)それぞれに設けられ、互いに
反発する一対の荷重用磁石(19a,19b)から構成
することができる。
重付与手段(19)との間、または前記荷重付与手段
(19)と前記スクライブ本体(17)との間に、ばね
(40)を介在したことを特徴とする。
与手段(19)を直列的に繋げているので、スクライブ
本体(17)の振動が複合化し、カッタ(12)からワ
ーク(11)に複雑に振動する動荷重を付与することが
できる。したがって、正弦波で切断しにくいシリコン等
の材料にも深い縦クラックを形成することができる。
荷重用磁石(19a)をこの板ばね(40)に取り付け
ると、板ばね(40)と荷重付与手段(19)とを直列
に繋げることができる。なお、これらの代わりに、板ば
ね(40)をスクライブ本体(17)側に取り付け、荷
重用磁石(19b)をこの板ばね(40)に取り付けて
もよい。
7)および前記錘(18)が、前記振動発生部材(2
7)の振動の方向に直線運動可能なように直線運動装置
(21,22)を介してベース(15)に取り付けられ
ることを特徴とする。
7)および錘(18)がよろめくことないので、カッタ
(12)からワーク(11)に適正な動荷重を付与する
ことができる。
前記ワーク(11)に加わる静荷重を、磁力を用いて調
整する静荷重調整手段(20)を備えることを特徴とす
る。ここで、静荷重とは、カッタ(12)からワーク
(11)に常に、スクライブ本体(17)を振動させな
いときにも加わっている荷重をいい、スクライブ本体
(17)および錘(18)の重力に起因する。
動荷重を大きくし、静荷重を小さくすると、ワーク表面
(11a)のダメージを少なくし、しかも深い縦クラッ
クを形成することができる。本発明によれば、磁力を用
いて静荷重を調整する静荷重調整手段(20)を備える
ので、スクライブ本体(17)の質量を重くしたまま静
荷重を小さくすることができる。したがって、動荷重を
大きくしたまま静荷重を小さくすることができ、脆性材
料の切断に適したスクライブ装置が得られる。
0)は、前記スクライブ本体(17)および前記ベース
(15)それぞれに設けられ、互いに反発する一対の浮
上用磁石(20a,20b)から構成されることを特徴
とする。
ってスクライブ本体(17)に浮力を加えることがで
き、静荷重を小さくすることができる。
設けられた前記浮上用磁石(20b)の高さを調整する
高さ調整機構(46)を設けたことを特徴とする。ま
た、本発明は、前記ベース(15)に設けられた前記浮
上用磁石(20b)は、磁力を調整可能な電磁石からな
ることを特徴とする。
応じて静荷重を最適に調整することができる。
スクライブ本体(17)の質量を変化する質量変化手段
を備えることを特徴とする。ここで、質量変化手段に
は、ボルト結合、接着等の結合手段によって付加される
質量付加用錘(36)を用いることができる。
スクライブ本体(17)の質量を変化するので、静荷重
および動荷重をワーク(11)に応じて最適に調整する
ことができる。
てワーク(11)を切断するスクライブ装置であって、
前記カッタ(12)および振動を発生する振動発生部材
(27)を有するスクライブ本体(17)と、前記スク
ライブ本体(17)に荷重を加え、前記カッタ(12)
が前記ワーク(11)から浮き上がるのを防止する弾性
部材(40)と、この弾性部材(40)と前記スクライ
ブ本体(17)との間に設けられ、磁力を用いて前記弾
性部材(40)の荷重を前記スクライブ本体(17)に
伝える荷重付与手段(19)とを備えることを特徴とす
るスクライブ装置により、上述した課題を解決した。こ
こで、弾性部材(40)には、ばね、ゴム等を用いるこ
とができる。
7)の振動に伴って、弾性部材(40)が変形するの
で、磁力の反発力が変動することが少ない。したがっ
て、カッタ(12)からワーク(11)に適正な動荷重
を付与することができる。
を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態におけ
るスクライブ装置を示すものである。このスクライブ装
置は、ガラス、半導体、セラミクス等の脆性材料からな
る薄板状のワーク11を、チゼル等のカッタ12を用い
て高速、かつ高精度で切断する。テーブル13に載せら
れたワーク11にカッタ12を接触し、カッタ12から
ワーク11に加わる加圧力を振動し、ワーク表面11a
に垂直な縦クラック14を発生する。この縦クラック1
4に力を加え、縦クラック14を成長させてワーク11
を切断する。
と、カッタ12および振動を発生する振動発生部材16
を有するスクライブ本体17と、スクライブ本体17に
荷重を加える錘18と、磁力を用いて錘18の荷重をス
クライブ本体17に伝える荷重付与手段として一対の荷
重用磁石19と、磁力を用いてカッタからワークに加わ
る静荷重を調整する静荷重調整手段としての一対の浮上
用磁石20とから構成される。ベースプレート15とス
クライブ本体17との間には、スクライブ本体17が垂
直方向に直線運動可能なようにリニアガイド等の直線案
内装置21が設けられる。また、ベースプレート15と
錘18との間にも、錘18がベースプレート15に対し
て垂直方向に直線運動可能なようにリニアガイド等の直
線案内装置22が設けられる。ベースプレート15は、
スクライブ本体17および錘18を水平方向に2次元的
に移動可能なように移動機構23に取り付けられてい
る。
を有し、このカッタ12を振動する。図2は、スクライ
ブ本体17を示す。スクライブ本体17は、ボディ25
と、ボディ25内にスライド可能に支持され、カッタ1
2を保持するホルダ26と、ホルダ26の下端に設けた
カッタ12と、カッタ12を振動する振動発生部材とし
てのピエゾアクチュエータ27,27と、を備える。ボ
ディ25、ホルダ26およびピエゾアクチュエータ27
は、その中心線がL一致する。そして、この実施形態の
場合、中心線Lは垂直方向を向いている。ピエゾアクチ
ュエータ27に高周波電界をかけると、ピエゾアクチュ
エータ27が周期的に伸縮し、ひいてはカッタ12が振
動する。この、ピエゾアクチュエータ27,27は、上
下に2個組み合わせて構成され、空気冷却される。
内部にホルダ26が収納されている。ホルダ26も縦形
の箱形状をなし、その内部にピエゾアクチュエータ2
7,27が収納されている。ボディ25に対するホルダ
26の中心線L方向へのスライドを案内するように、ボ
ディ25の上端部にはボディ内部に突出する突起28が
設けられ、ホルダ26の上端部にはこの突起28に嵌合
する孔29が開けられる。ホルダ26の下端には、ピエ
ゾアクチュエータ27,27に予圧を供給するボール3
0が設けられる。このボール30は、ゴムや樹脂等の弾
性材料からなり、ボディ25の下端に取付けた受け板3
1に支持される。また、ボール30の上方にはボディ2
5に掛け渡された板ばね32が配置され、ボール30お
よび板ばね32がその弾性復元力によって、ピエゾアク
チュエータ27,27を上方に付勢している。ピエゾア
クチュエータ27,27の予圧は、ボディ25の上端部
に設けた調整ねじ33を回すことで調整される。なお、
板ばね32とボール30の代わりに、磁石対を用いてピ
エゾアクチュエータ27,27に予圧を付与してもよ
い。振動発生部材は、圧電材料のピエゾアクチュエータ
27,27に限られることはなく、エアーを用いて振動
するものでもよいし、磁場を加えて振動するものを用い
てもよい。
2股に分かれて下方に延びる。図1に示すように、この
2股に分かれた部分には、アタッチメント34a,34
bを介してカッタ12が首振り可能に取り付けられる。
下方側のアタッチメント34bは、上方側のアタッチメ
ント34aに対して角度調整可能である。カッタ12
は、上記中心線L上に配置されており、その下端部が円
錐形状をなして尖っている。カッタ12の下端には、角
錐形状をなすダイヤモンド粒が固着されている。このダ
イヤモンド粒の頂点がワーク表面11aに当たる。な
お、カッタ12の代わりに、円盤形状をなし、全周にわ
たってエッジを有し、ホルダに回転可能に支持されるチ
ゼルを用いてもよい。
は、錘18の質量を変化する質量変化手段を備える。こ
の質量変化手段は、ボルト結合、接着等の結合手段37
によって結合される質量付加用錘36から構成される。
この質量付加用錘36の質量は、ワーク11に合わせて
決定される。また、図示しないが、スクライブ本体17
の質量を調整したい場合は、スクライブ本体17にボル
ト結合、接着等の結合手段によって質量付加用錘を結合
する。このスクライブ本体17に結合される質量付加用
錘の質量も、ワーク11に合わせて決定される。
板ばね40が取付けられる。図4は、錘18に取付けら
れた板ばね40を示す。錘18の下端には凹部41が形
成され、板ばね40が可撓可能なように凹部41の両側
の縁42に掛け渡されている。板ばね40の下端中央に
は、後述する荷重用磁石19aが取り付けられる。
ぞれ直線案内装置21,22を介してベースに取付けら
れる。図5は、直線案内装置21,22を示す。この直
線案内装置21,22は、垂直方向に細長く延び、ボー
ル転走溝61aを有する案内レール62と、このボール
転走溝61aに対応する負荷転走溝63aを含むボール
循環路64を有して、前記案内レール61に相対運動自
在に組みつけられたスライド部材65と、前記ボール循
環路64内に配列収容されて、前記案内レール62に対
する前記スライド部材65の相対的な直線運動に併せて
循環する複数のボール66とを備える。スライド部材6
5と案内レール62との間に複数のボール66を設ける
ことで、スライド部材65が円滑に移動する。案内レー
ル62がベースプレート15側に取付けられ、スライド
部材65がスクライブ本体17または錘18側に取り付
けられる。スライド部材65は、スクライブ本体17ま
たは錘18の質量の一部をなしている。錘18およびス
クライブ本体17が直線運動する方向は一致している。
なお、転動体としてのボール66の代わりにローラが用
いられることもある。
錘18との間には、磁力を用いて錘18の荷重をスクラ
イブ本体17に伝える荷重付与手段としての一対の荷重
用磁石19a,19bが設けられる。この一対の荷重用
磁石19a,19bは、それぞれが永久磁石からなり、
その一方19aが板ばね40の下面に取り付けられ、他
方19bがスクライブ本体17の上面に取り付けられ
る。また、一対の荷重用磁石19a,19bは、同極
(例えばN極同士)が対面するように垂直方向に並べて
配置され、互いに反発している。磁力の反発力によっ
て、錘18の荷重をスクライブ本体17に伝えている。
2からワーク11に加わる静荷重を、磁力を用いて調整
する静荷重調整手段としての一対の浮上用磁石20a,
20bが設けられる。この一対の浮上用磁石20a,2
0bは、それぞれが永久磁石からなり、浮上用磁石の一
方20aは、スクライブ本体17の下面に取り付けられ
る。他方は、ベースプレート15から突出した水平板4
5に設けた高さ調整機構46に取り付けられる。この高
さ調整機構46は、周知のマイクロメータと同様な構造
で、水平板45に固定されたスリーブ47と、このスリ
ーブ47の外周に設けられた操作筒48と、操作筒48
の回動操作に伴ってスリーブ47から突出するスピンド
ル49とを有する。スピンドル49は、水平板45を貫
通して上方に延びていて、その上端に浮上用磁石20b
が固定されている。操作筒48を回してスピンドル49
の突出量を調整して、浮上用磁石20bの高さを調整す
る。
(例えばN極同士)が対面するように垂直方向に並べて
配置され、互いに反発している。磁力の反発力によっ
て、スクライブ本体17に浮上する力を与え、カッタ1
2からワーク11に加わる静荷重を調整する。また、浮
上用磁石20bには、永久磁石の代わりに、磁力を調整
可能な電磁石を用いてもよい。電磁石を用いる場合、電
圧を調整することによって磁力を調整する。
る。まず、錘18の質量およびスクライブ本体17の質
量を、ガリウム砒素、シリコン、ガラス等のワーク11
の材料、および厚み等に合わせて決定する。スクライブ
本体17の質量を重くすると、動荷重が大きくなり、ワ
ーク表面11aに深い縦クラック14を形成することが
できる。また、錘18およびスクライブ本体17を合算
した重力は、静荷重に影響を与えるので、ワーク11に
合わせてあらかじめ一定にしておく。
載せ、ワーク11を所定位置に位置決めする。カッタ1
2がワーク11に載り上げると、カッタ12からワーク
11に静荷重が付与される。この静荷重がワーク11に
合わせて略一定になるように、高さ調整機構46によっ
て浮上用磁石20bの高さを調整する。仮に、浮上用磁
石20a,20bを設けないと、静荷重は、錘18の重
力とスクライブ本体17の重力を合算したものとなる。
浮上用磁石20a,20bを設けることによって、磁力
による反発力の分だけ静荷重が減じられる。静荷重を高
くしすぎると、ワーク表面11aに横クラックが発生し
てしまうことがある。逆に、静荷重をあまりに小さくし
すぎると、スクライブ本体を振動させたとき、カッタ1
2がワーク11から浮き上がり、カッタ12がワーク1
1に衝突し、ワーク表面11aにダメージを与える。こ
のため、静荷重は、ワーク11に合わせて慎重に決定さ
れる。
ュエータ27,27に高周波電界をかけ、ピエゾアクチ
ュエータ27,27を周期的に伸縮し、カッタ12を振
動してワーク11に動荷重を加える。カッタ12は、静
荷重によってワーク11に常に接触しているので、スク
ライブ本体17が振動することになる。図6は、カッタ
12からワーク11に加わる加圧力を示す。加圧力は、
静荷重を平均値として、スクライブ本体17の振動に合
わせて振動する。この動荷重の大きさ、すなわち図6に
示す振動の振幅は、スクライブ本体17の質量、より正
確にはボディ25およびスライド部材65の質量に比例
する。本発明によれば、スクライブ本体17の振動に伴
って、荷重用磁石19a,19bの反発力によって浮い
ている錘18も振動し、一対の荷重用磁石19a,19
b間の距離が変化することが少なく、磁力の反発力が変
動することが少ない。また、磁石は減衰性がいいので、
スクライブ本体17の振動に減衰力も加わる。この結
果、カッタ12からワーク11に適正な動荷重を付与す
ることができる。また、従来のように、錘とスクライブ
本体との間を連結するばねを設けていないので、錘が共
振することもない。さらに、ワーク11の板厚が変化し
たり、あるいはワーク11がうねっていても、ワーク1
1に追従して錘18が移動するので、このような場合で
も磁力の反発力が変動することがない。
9bを直列的に繋げているので、スクライブ本体17の
振動が複合化し、カッタ12からワーク11に複雑に振
動する動荷重を付与することができる。したがって、正
弦波で切断しにくいシリコン等の材料も高精度に切断す
ることができる。
って水平方向に移動される。これにより、ワーク表面1
1aに縦クラック14からなるスクライブ線が形成され
る。スクライブ線が形成されたワーク11は、テーブル
13から取り外され、図示しない破断装置により、スク
ライブ線に沿って破断される。本発明のスクライブ装置
によって形成された縦クラック14は、例えば幅が7μ
mに対し、クラック深さが500μm程度の極めて深い
ものとなり、また、ワーク表面11aにダメージを与え
ることがないのが確認されている。
カッタがワークから浮き上がるのを防止する錘を設け、
磁力を用いて錘の荷重をスクライブ本体に伝え、この錘
を振動の方向に移動可能にするので、スクライブ本体の
振動に伴って、磁力によって浮いている錘も振動する。
このため、磁力の反発力が変動することが少なく、カッ
タからワークに適正な動荷重を付与することができる。
また、錘とスクライブ本体との間にばねを設けていない
ので、錘が共振することもない。さらに、カッタがワー
クに載り上げたり、ワークの板厚が変化したり、あるい
はワークがうねっていても、カッタに追従して錘が移動
するので、このような場合でも磁力の反発力が変動する
ことがない。
に加わる静荷重を、磁力を用いて調整する静荷重調整手
段を備えるので、スクライブ本体の質量を重くしたまま
静荷重を小さくすることができ、言い換えれば、動荷重
を大きくしたまま静荷重を小さくすることができ、この
結果、脆性材料等どのような素材の切断にも適したスク
ライブ装置が得られる。
面図。
Claims (11)
- 【請求項1】 カッタを振動してワークを切断するスク
ライブ装置であって、 前記カッタおよび振動を発生する振動発生部材を有する
スクライブ本体と、前記スクライブ本体に荷重を加え、
前記カッタが前記ワークから浮き上がるのを防止する錘
と、磁力を用いて前記錘の荷重を前記スクライブ本体に
伝える荷重付与手段とを備え、 前記錘が前記振動発生部材の振動の方向に移動すること
を特徴とするスクライブ装置。 - 【請求項2】 前記荷重付与手段は、前記錘および前記
スクライブ本体それぞれに設けられ、互いに反発する一
対の荷重用磁石から構成されることを特徴とする請求項
1に記載のスクライブ装置。 - 【請求項3】 前記錘と前記荷重付与手段との間、また
は前記荷重付与手段と前記スクライブ本体との間に、ば
ねを介在したことを特徴とする請求項1または2に記載
のスクライブ装置。 - 【請求項4】 前記ばねは、錘に取り付けた板ばねから
なり、前記荷重用磁石がこの板ばねに取り付けられてい
ることを特徴する請求項3に記載のスクライブ装置。 - 【請求項5】 前記スクライブ本体および前記錘は、前
記振動発生部材の振動の方向に直線運動可能なように直
線案内装置を介してベースに取り付けられることを特徴
とする請求項1ないし4いずれかに記載のスクライブ装
置。 - 【請求項6】 前記カッタから前記ワークに加わる静荷
重を、磁力を用いて調整する静荷重調整手段を備えるこ
とを特徴とする請求項1ないし5いずれかに記載のスク
ライブ装置。 - 【請求項7】 前記静荷重調整手段は、前記スクライブ
本体および前記ベースそれぞれに設けられ、互いに反発
する一対の浮上用磁石から構成されることを特徴とする
請求項6に記載のスクライブ装置。 - 【請求項8】 前記ベースに設けられた前記浮上用磁石
の高さを調整する高さ調整機構を設けたことを特徴とす
る請求項7に記載のスクライブ装置。 - 【請求項9】 前記ベースに設けられた前記浮上用磁石
は、磁力を調整可能な電磁石からなることを特徴とする
請求項7に記載のスクライブ装置。 - 【請求項10】 前記錘または前記スクライブ本体の質
量を変化する質量変化手段を設けたことを特徴とする請
求項1ないし5いずれかに記載のスクライブ装置。 - 【請求項11】 カッタを振動してワークを切断するス
クライブ装置であって、 前記カッタおよび振動を発生する振動発生部材を有する
スクライブ本体と、前記スクライブ本体に荷重を加え、
前記カッタが前記ワークから浮き上がるのを防止する弾
性部材と、この弾性部材と前記スクライブ本体との間に
設けられ、磁力を用いて前記弾性部材の荷重を前記スク
ライブ本体に伝える荷重付与手段とを備えることを特徴
とするスクライブ装置。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2009022586A1 (ja) * | 2007-08-10 | 2009-02-19 | Mitsuboshi Diamond Industrial Co., Ltd. | スクライブヘッド、スクライブ装置およびスクライブ方法 |
CN101734024B (zh) * | 2008-11-20 | 2011-12-21 | 塔工程有限公司 | 抵消反作用力的装置,其设定和使用方法及涂布机 |
-
1999
- 1999-12-27 JP JP36941999A patent/JP2001179732A/ja active Pending
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