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JP2001166188A - 難燃性少心光ファイバーケーブル - Google Patents

難燃性少心光ファイバーケーブル

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JP2001166188A
JP2001166188A JP35253599A JP35253599A JP2001166188A JP 2001166188 A JP2001166188 A JP 2001166188A JP 35253599 A JP35253599 A JP 35253599A JP 35253599 A JP35253599 A JP 35253599A JP 2001166188 A JP2001166188 A JP 2001166188A
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Keisuke Yagi
敬祐 八木
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 有害性の高いハロゲンを含まない被覆材で、
高度な難燃性を有したもので被覆された、口出しの際の
作業性が良好である難燃性少心光ケーブルを提供するこ
と。 【解決手段】 光ファイバー心線を酢酸ビニル(VA)
含有量が5〜45重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合
体(EVA)99.5〜75重量%と不飽和カルボン酸
で変性されたポリオレフィン樹脂0.5〜25重量%か
らなる樹脂成分100重量部に対し、難燃剤150〜3
00重量部と、HLBが10以下の界面活性剤0.1
〜10重量部、粘度が10万cs以上のシリコン0.
1〜10重量部、高級脂肪酸を0.1〜10重量部、
の添加剤の少なくとも1種を含んだものを配合した難燃
性組成物で被覆してなる難燃性少心光ファイバーケーブ
ル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼時にハロゲン
系有毒ガスや煙等を発生せず、かつ高度の難燃性を有
し、耐熱性、機械強度、柔軟性が良好で、成形加工性を
低下させることなく光屋外線、光屋内線、少心加入用ケ
ーブルなどに用いられる少心光ファイバーケーブルに関
し、口出し時の作業性を向上させた難燃性少心光ファイ
バーケーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の少心光ファイバーケーブルとして
は、図1に示すようなものが使用されている。図1中の
符号1に示されるものは直径125μmの光心線であ
り、符号2は外径0.4mmの単鋼線の副テンションメ
ンバである。この副テンションメンバ2と光心線1をユ
ニットシース4の押し出し成形で一括被覆され、光ファ
イバユニット5をなしており、これら単体は光屋内線
(インドアケーブル)等に使用される。この光ファイバ
ユニット5の中央には、溝6が上下に対向して設けられ
ている。この溝6はこのような少心光フィバケーブルの
接続などの際に口出し(光心線を痛めずに引き出す)を
容易に行えるように、ユニットシース4を引裂きやすく
するためのものである。符号3は外径2.6mmの単鋼
線の主テンションメンバである。これにユニットシース
4を被覆したものが支持線7であり、屋外で使用される
場合には、前記述の光ファイバユニット5と支持線7と
を同時に成形し図1のような屋外用の光屋外線(架空光
ト゛ロッフ゜光フィバ)となる。
【0003】近年、火災時の安全性の面から、難燃電
線、難燃ケーブルのノンハロゲン化、すなわち、煙の発
生が少なく、ハロゲン化水素ガスなどの有害ガスが発生
しない電線・ケーブルの開発が進められ、最近は材料の
リサイクルを含む環境保護対策の面からも、このような
ノンハロゲン化への期待が高まっており、従来のポリ塩
化ビニルを被覆材として使用するのは好ましくなくなっ
てきた。このため、ハロゲンを含まない有機ポリマーを
ベースとしたノンハロゲン難燃性組成物の開発が盛んに
行われている。しかしながら、このような組成物を少心
光ファイバーに前述のユニットシースとして使用した場
合、難燃性が不十分であったり、被覆材料の伸びが40
0%以上もあることから口出し性の作業性が悪いという
難点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、有害
性の高いハロゲンを含まない被覆材で、高度な難燃性を
有したもので被覆された、口出しの際の作業性が良好で
ある難燃性少心光ケーブルを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者はハロゲンを含
まない各種ポリマーと難燃剤を組み合わせ、これらを製
造し、光ファイバに被覆し難燃性と口出し性を評価した
ところ特定のポリマーと特定の難燃剤を組み合わせたも
のだけが、本発明の問題が解決されることを見い出し
た。すなわち、本発明は、光ファイバー心線を酢酸ビニ
ル(VA)含有量が5〜45重量%のエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(EVA)99.5〜75重量%と不飽和
カルボン酸で変性されたポリオレフィン樹脂0.5〜2
5重量%からなる樹脂成分100重量部に対し、難燃剤
150〜300重量部と、下記〜の添加剤をHL
Bが10以下の界面活性剤0.1〜10重量部、 粘度が10万cs以上のシリコン0.1〜10重量部 高級脂肪酸を0.1〜10重量部 少なくとも1種を含んだものを配合した難燃性組成物で
被覆してなる難燃性少心光ファイバーケーブルである。
好ましくは、前記難燃剤が脂肪酸または脂肪酸金属塩で
表面処理された水酸化マグネシウムと、表面処理されて
ない金属水酸化物とを0:10〜4:6で混合したもの
である前記難燃性少心光ファイバーケーブルである。更
に好ましくは、前記表面処理されていない金属水酸化物
が、表面処理されていない水酸化マグネシウムである、
又は表面処理されていない水酸化マグネシウムと水酸化
アルミニウムの混合物である前記難燃性少心光ファイバ
ーケーブルである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるエチレン−酢
酸ビニル共重合体(EVA)は、酢酸ビニル(VA)含
有量が5〜45重量%のEVAを単独で用いても、VA
含有量が高いEVAとVA含有量が低いEVA又はポリ
エチレン(PE)を混合することにより、VA含有量を
5〜45重量%に調整したものを用いても良い。VA含
有量は、25重量%〜45重量%が好ましく、さらに好
ましくは、25〜31重量%である。EVAのVA含有
量が、5重量%未満であると、難燃性が不十分となり、
45重量%を超えると、極端に強度が低下する。
【0007】本発明で使用される不飽和カルボン酸変性
のポリオレフィン樹脂としては、特に規定するわけでは
ないが、不飽和カルボン酸としてはアクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸、フマル酸等の一塩基酸及び二塩基
酸あるいは上記の不飽和カルボン酸の金属塩、アミド、
イミド、エステルもしくは無水物等が挙げられ、最も好
ましいのは無水マレイン酸でありその変性率は0.05
〜5重量部が適当である。変性されるポリオレフン樹脂
についても特に規定しないが強度、耐熱の面からLLD
PE、PP等が好ましい。EVAと不飽和のカルボン酸
変性のポリオレフィン樹脂の比率は99.5:0.5〜
75:25の範囲が好ましく、この範囲からはずれると
柔軟性が損なわれまた難燃性も低下し好ましくない。
【0008】本発明で利用される水酸化マグネシウムの
表面処理剤としては、脂肪酸または脂肪酸金属塩が用い
られ好ましくはオレイン酸等で処理されたものである。
また、表面処理されていない金属水酸化物としては、表
面処理されていない水酸化マグネシウム、又は表面処理
されていない水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウム
の混合物であることが好ましい。表面処理されていない
水酸化アルミニウムの表面処理されていない金属水酸化
物全量に対する混合比は、1/2以下が好ましく、さら
に好ましくは、1/3以下が好ましい。水酸化アルミニ
ウムの表面処理されていない金属水酸化物全量に対する
混合比が1/2を上回ると、混練時の温度上昇による発
泡により、成形外観が悪化する。脂肪酸又は脂肪酸金属
塩で処理された水酸化マグネシウム、表面処理されてい
ない金属水酸化物の平均粒径としては5μm以下が好ま
しく、さらに好ましくは、2μm以下が好ましい。平均
粒径が5μmを上回ると、最終的な難燃性組成物の難燃
性が不十分となるばかりでなく、べたつき性がひどくな
り、成形外観が悪くなる。脂肪酸又は脂肪酸金属塩で処
理された水酸化マグネシウムと表面処理されていない金
属水酸化物の混合比は、0:10〜4:6であることが
好ましく、さらに好ましくは、2:8である。ここで、
脂肪酸又は脂肪酸金属塩で処理された水酸化マグネシウ
ムと表面処理されていない金属水酸化物の混合比が4:
6より大きくなると引張伸びが高くな口出し作業性が極
端に低下する。上記の混合比で混合した脂肪酸又は脂肪
酸金属塩で処理された水酸化マグネシウムと表面処理さ
れていない金属水酸化物の酢酸ビニル(VA)含有量が
5〜45重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)99.5〜75重量%と不飽和カルボン酸で変性さ
れたポリオレフィン樹脂を0.5〜25重量%からなる
樹脂成分100重量部に対する配合量は、150〜30
0重量部が好ましく、さらに好ましくは170〜200
重量部である。150重量部を下回ると、難燃性が不十
分となり、300重量部部を上回ると押し出しトルクが
上昇し、成形加工性が悪化する。
【0009】本発明で用いられるHLBが10以下の非
イオン系界面活性剤は、主に、押し出しトルクを下げ成
形加工を向上とさせるとともに、外観を向上させるため
に、添加するもので特に制限されるものではないが、以
下のものが挙げられる。例えば、グリセリン脂肪酸エス
テル、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビット脂肪酸エ
ステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、エチレ
ングリコール脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂
肪酸エステル、ポリグリセリン、ショ糖の高次脂肪酸エ
ステル、ポリエチレングリコールの高級アルコール又は
高級脂肪酸の付加体(ポリエチレングリコール鎖が短い
もの)、アルキルグルコシド、アルキルマルトシド等が
ある。さらにシリコーン系のHLBが10以下である非
イオン系界面活性剤としては、特に制限されるものでは
なく、例えば、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサ
ン類、ポリエーテル変性メチルフェニルポリシロキサン
類、ポリエーテル変性メチルハイドロジェンポリシロキ
サン類、ジメチルポリシロキサンポリアルキレングリコ
ール共重合体類、メチルフェニルポリシロキサンポリア
ルキレングリコール共重合体類、メチルハイドロジェン
ポリシロキサンポリアルキレングリコール共重合体類等
が挙げられる。本発明ではこれら非イオン系界面活性剤
の中から1種または2種以上を用いることができる。
【0010】ここで用いられるHLB値は、以下のよう
にして算出された値で、 HLB=20×Mn/M M:界面活性剤の分子量 Mn:親水基部分の分子量 HLBが10以下、好ましくは7以下、さらに好ましく
は5以下、最も好ましくは3以下の界面活性剤が有効に
働き、添加量も少なくて済む。この系においてHLBが
10を超えると、金属水酸化物を十分に分散できない。
親水性のポリオキシエチレン鎖等はできるだけ短くする
か、又は、含まない方が好ましい。長いポリオキシエチ
レン鎖があるとHLBが大きくなるため、金属水酸化物
を分散する能力がなくなる。
【0011】界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エ
ステル、ソルビタン脂肪酸エステル、糖類などの脂肪酸
エステル等が好ましく、さらに好ましくは、グリセリ
ン、ソルビタン、糖類等の高次脂肪酸エステルであり、
最も好ましくは、グリセロールモノステアレート、トリ
オレイン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタンで
ある。界面活性剤の添加量は、樹脂成分100重量部に
対し0.1重量部から10重量部であり、好ましくは
0.3重量部から5重量部であり、さらに好ましくは
0.5重量部から1重量部である。界面活性剤の添加量
が、金属水酸化物100重量部に対し0.1重量部未満
では、界面活性剤の効果が十分に発現せず、成形加工
性、破断伸びが十分向上しない。また、10重量部を超
えると、成形後、界面活性剤がブリードしたり、難燃性
が低下するなどの不具合を生ずる。
【0012】本発明に使用されるシリコンオイルの種類
については、特に規定しないがジメチルシリコーンオイ
ルが成形加工面で良好であり、粘度はブリードの面から
10万CS〜50万CSが好ましい。10万CS未満だ
と経時的な変化で表面にブリードし好ましくなく50万
CSを越えると粘度が急激に作業性が悪化し好ましくな
い。添加量については、0.1〜10重量部であり、
0.1重量部未満では効果がなく10重量部よりも多い
と経時的な変化でブリード等が発生し好ましくない。
【0013】本発明に使用される高級脂肪酸としては、
高級脂肪酸金属塩が加工性改良の面で好ましく、例えば
ステアリン酸カルシュウムなどがある。これらの添加量
については0.1〜10重量部が好ましい。0.1重量
部未満では効果なく10重量部を超えると経時的な変化
でブルーム等は発生し好ましくない。
【0014】なお、本発明の組成物には、必要に応じ
て、本発明の効果を阻害しない範囲で、着色剤、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、加工助剤、安定剤その他の添加剤
を配合することができる。本発明の難燃性組成物は、以
上の各成分をバンバリーミキサー、加圧ニーダー、等の
通常のバッチ式混練機を用いて均一に混合することによ
り、容易に製造することができる。これらからできる難
燃性少心光ファイバーケーブルは単軸押し出し機等を使
用し被覆して製造できる。本発明の難燃性少心光ファイ
バーケーブルは難燃性、口出し作業性が良いことから光
屋外線、光屋内線、少心加入用ケーブル等に使用に適し
ている。
【0015】
【実施例】以下、実施例により、本発明を説明するが、
これは単なる例示であり、本発明はこれに限定されるも
のではない。各種評価については、下記に基づいて実施
した。 シートの評価方法: (1)引張特性:厚さ1mmのプレスシートからJIS
ダンベル3号試験片を作製し、引張試験機により200
mm/minの速度で引張試験を行った。 (2)酸素指数:JIS K7201準拠 少心光ファイバーケーブルの評価方法: (3)口出し性:図1の少心光ファイバーケーブルで図
1の溝6の切れ目から切り裂き、切り裂き時に樹脂のネ
ッキング伸びによる糸引き等がなくスムーズに光心線の
口出し性を確認する。 (4)燃焼試験:図1の構造の少心光ファイバーケーブ
ルをJISC3005定める60度傾斜燃焼試験を行
い、60秒以内に消火したものを合格とする。
【0016】《実施例1》酢酸ビニル(VA)含有量が
25重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(三井テ゛ュホ
゜ンホ゜リケミカル製、商品名EVAFLEX、P2505)9
0重量部、無水マレイン酸で変性されたホ゜リオレフィン樹脂
(JPO(株)製、商品名アドテックス、L−6101
M)10重量部、表面処理されていない水酸化マグネシ
ウム(協和化学(株)製、商品名キスマ5)140重量
部、表面処理されていない水酸化アルミニウム(アルコ
ア化成(株)製、商品名B−303)60重量部、シリコンオイ
ル(東レ・ダウコーニング製、商品名SH200、粘
度:30万cs)2重量部、ク゛リセリンモノステアレート(日本油脂
(株)製、商品名エレガンN1100)1重量部を加圧ニ
ーダで165℃で5分混練し、オープンロールでシート
状にしたものを、シートペレタイザーで粉砕し、単軸押
し出し機でシー状に押し出したものを、180℃、5分
加圧成形し、所定の厚みに調整した。評価結果、引っ張
り強度11Mpa、伸び200%、酸素指数45であっ
た。次に図1に示すようにな構造で幅4.5mm、高さ
2mmの光心線とテンションメンバを単軸押し出し機に
て前述組成物で160度の成形温度で被覆し少心光ファ
イバーケーブルを製造した。評価結果、口出し性良好
で、燃焼試験も合格であった。
【0017】《実施例2》酢酸ビニル(VA)含有量が
40重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(三井テ゛ュホ
゜ンホ゜リケミカル製、商品名EVAFLEX、P2505)9
0重量部、無水マレイン酸で変性されたホ゜リオレフィン樹脂
(JPO(株)製、商品名アドテックス、L−6101
M)10重量部、表面処理されていない水酸化マグネシ
ウム(協和化学(株)製、商品名キスマ5)140重量
部、表面処理されていない水酸化アルミニウム(アルコ
ア化成(株)製、商品名B−303C)60重量部、シリコン
オイル(東レ・ダウコーニング製、商品名SH200、粘
度:30万cs)2重量部、ク゛リセリンモノステアレート(日本油脂
(株)製、商品名エレガンN1100)1重量部を加圧ニ
ーダで165℃で5分混練し、オープンロールでシート
状にしたものを、シートペレタイザーで粉砕し、単軸押
し出し機でシー状に押し出したものを、180℃、5分
加圧成形し、所定の厚みに調整した。評価結果、引っ張
り強度8Mpa、伸び200%、酸素指数50であっ
た。次に実施例1と同じ様に少心光ファイバーケーブル
を作成し評価したところ、口出し性良好で、燃焼試験も
合格であった。
【0018】《実施例3》酢酸ビニル(VA)含有量が
25重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(三井テ゛ュホ
゜ンホ゜リケミカル製,商品名EVAFLEX P2505)9
0重量部、無水マレイン酸で変性されたホ゜リオレフィン樹脂
(JPO(株)製、商品名アドテックス、L−6101
M)10重量部、表面処理されていない水酸化マグネシ
ウム(協和化学(株)製、商品名キスマ5)180重量
部、表面処理されている水酸化マグネシウム(協和化学
(株)製、商品名キスマ5B)20重量部、シリコンオイル(東
レ・ダウコーニング製、商品名SH200、粘度:30
万cs)2重量部、ク゛リセリンモノステアレート(日本油脂(株)製、
商品名エレガンN1100)1重量部を加圧ニーダで1
65℃で5分混練し、オープンロールでシート状にした
ものを、シートペレタイザーで粉砕し、単軸押し出し機
でシー状に押し出したものを、180℃、5分加圧成形
し、所定の厚みに調整した。評価結果、引っ張り強度6
Mpa、伸び250%、酸素指数50であった。次に実
施例1と同じ様に少心光ファイバーケーブルを作成し評
価したところ、口出し性良好で、燃焼試験も合格であっ
た。
【0019】《比較例1》実施例1においてエチレン−
酢酸ビニル共重合体を使用せず、無水マレイン酸で変性
されたLLDPEを100重量部に代えた以外は、実施
例1と同様な操作を行ったところ難燃性が不合格となっ
た。 《比較例2》実施例1においてエチレン−酢酸ビニル共
重合体の酢酸ビニル(VA)含有量を45重量%に代え
た以外は実施例1と同様な操作を行ったところ、機械的
強度が低下し、加工性も悪くなった。 《比較例3》実施例1において表面処理されていない水
酸化マグネシウムの量を60重量部に代えた以外は実施
例1と同様な操作を行ったところ難燃性が不合格となっ
た。 《比較例4》実施例1において表面処理されていない水
酸化マグネシウムの量を280重量部に代えた以外は実
施例1と同様な操作を行ったところ、機械的強度が低下
し、加工性も悪くなった。 《比較例5》実施例3において表面処理されていない水
酸化マグネシウムの量を100重量部、表面処理されて
いる水酸化マグネシウムの量を100重量部に代えた以
外は実施例3と同様な操作を行ったところ、口出し性が
悪くなった。 《比較例6》実施例1においてシリコンオイルとク゛リセリンモノステアレー
トの量を0重量部に代えた以外は実施例1と同様な操作
を行ったところ、少心光ファイバーケーブルの製造時に
加工性が悪くケーブルの製造が出来なかった。
【0020】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物を少心光ファイバー
ケーブルの被覆材として使用すると、火災等の燃焼時に
もハロゲンを含む有毒なガスも発生せず、高度な難燃性
を保持し、機械的強度、柔軟性、口出し性に優れたもの
となる。これらの少心光ファイバーケーブルは、電柱か
ら各家庭まで張られる光屋外線、各家内に配線される屋
内線等の広範囲の分野に好適に利用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の少心光ファイバーケーブルの断面概略
【符号の説明】
1:光心線 2:副テンションメンバ 3:主テンションメンバ 4:ユニットシース 5:光ファイバユニット 6:溝 7:支持線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 83/04 C08L 83/04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバー心線を酢酸ビニル(VA)
    含有量が5〜45重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合
    体(EVA)99.5〜75重量%と不飽和カルボン酸
    で変性されたポリオレフィン樹脂0.5〜25重量%か
    らなる樹脂成分100重量部に対し、難燃剤150〜3
    00重量部と、下記〜の添加剤を HLBが10以下の界面活性剤0.1〜10重量部、 粘度が10万cs以上のシリコン0.1〜10重量部 高級脂肪酸を0.1〜10重量部 少なくとも1種を含んだものを配合した難燃性組成物で
    被覆してなることを特徴とする難燃性少心光ファイバー
    ケーブル。
  2. 【請求項2】 難燃剤が脂肪酸または脂肪酸金属塩で表
    面処理された水酸化マグネシウムと、表面処理されてな
    い金属水酸化物とを0:10〜4:6で混合したもので
    ある請求項1記載の難燃性少心光ファイバーケーブル。
  3. 【請求項3】 表面処理されていない金属水酸化物が、
    表面処理されていない水酸化マグネシウムである請求項
    2記載の難燃性少心用光ファイバーケーブル。
  4. 【請求項4】 表面処理されていない金属水酸化物が、
    表面処理されていない水酸化マグネシウムと水酸化アル
    ミニウムの混合物である請求項2記載の難燃性少心光フ
    ァイバーケーブル。
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