Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP2001162166A - 排ガス浄化用触媒 - Google Patents

排ガス浄化用触媒

Info

Publication number
JP2001162166A
JP2001162166A JP34994399A JP34994399A JP2001162166A JP 2001162166 A JP2001162166 A JP 2001162166A JP 34994399 A JP34994399 A JP 34994399A JP 34994399 A JP34994399 A JP 34994399A JP 2001162166 A JP2001162166 A JP 2001162166A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust gas
catalyst
support layer
gas purifying
supported
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP34994399A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4459346B2 (ja
Inventor
Shingo Sakagami
新吾 坂神
Akimasa Hirai
章雅 平井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Cataler Corp
Original Assignee
Cataler Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Cataler Corp filed Critical Cataler Corp
Priority to JP34994399A priority Critical patent/JP4459346B2/ja
Publication of JP2001162166A publication Critical patent/JP2001162166A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4459346B2 publication Critical patent/JP4459346B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ライトオフ性能に優れた排ガス浄化用触媒を
提供すること。 【解決手段】 本発明の排ガス浄化用触媒は、軸方向に
排ガスが通過する管状通路を有する触媒担体基材と、排
ガスの上流側の触媒担体基材の表面にAl23から成る
ウォッシュコートスラリーを10〜150g/Lでコー
トして形成されたフロント側担持層と、フロント側担持
層上に担持されたPdと、からなるフロント部と、排ガ
スの下流側の触媒担体基材の表面にAl23とCe酸化
物とを有するウォッシュコートスラリーを150〜25
0g/Lでコートして形成されたリア側担持層と、リア
側担持層上に担持された触媒貴金属と、からなるリア部
と、からなることを特徴とする。本発明の排ガス浄化用
触媒は、低温での活性に優れたPdを有するフロント部
が、低コート量化により触媒熱容量を小さくすること
で、ライトオフ性能に優れた排ガス浄化用触媒となって
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気ガスを浄化す
る排ガス浄化用触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のエンジン等の内燃機関から排出
される排気ガスは、炭化水素(HC)、一酸化炭素(C
O)、窒素酸化物(NOx)等の有害成分を含有してい
る。この排気ガスをそのまま排出することは、公害や環
境の悪化を引き起こす。このため、これらの成分を含む
排気ガスは、排ガス浄化用触媒等を用いて浄化された後
に大気中に排出されている。
【0003】排ガス浄化用触媒は、触媒担体基材の表面
にアルミナ等からなる担持層をもうけ、この担持層に触
媒貴金属を担持させた構成を有している。また、この排
ガス浄化用触媒は、触媒担体基材の形状により、モノリ
ス形状、粒状、あるいはパイプ状等に分類される。さら
に、触媒担体基材の材質としては、高温の排気ガスに曝
されることから、耐熱性材料が用いられ、このような材
質として、たとえば、コーディエライト等のセラミック
ス、ステンレス等の耐熱性金属等をあげることができ
る。
【0004】排ガス浄化用触媒は、排気ガスに含まれる
NOx、HCおよびCOを、担持層に担持された触媒貴
金属により無害な窒素、二酸化炭素、水に変換すること
で排ガスの浄化を行っている。ここで、排ガス浄化用触
媒による排ガスの浄化において、HCの浄化は、排気ガ
ス温度の影響を強く受け、一般に300℃以上の温度に
おいておこなわれる。このため、エンジン始動直後にお
けるような、排気ガス温度が低い時には、排気ガス中の
HCは、貴金属触媒の触媒活性が低く浄化がむずかしか
った。
【0005】しかも、エンジン始動直後には、大量のH
Cが排出されている。さらに、HCがエミッション中に
占める割合も大きくなっており、低温時のHCの排出を
抑制することが排気ガス浄化において重要な問題となっ
ていた。
【0006】このHCの排出を抑制した排ガス浄化用触
媒としては、触媒担体基材の表面にアルミナ等よりなる
担持層を形成し、この担持層上に、HC浄化をになう触
媒貴金属とNOxおよびCOの浄化をになう触媒貴金属
とを触媒担体の軸方向にわけて担持させた排ガス浄化用
触媒や、HC浄化をになう触媒貴金属とNOxおよびC
Oの浄化をになう触媒貴金属とが、積層した構造に形成
された排ガス浄化用触媒があった。
【0007】さらに、HC浄化をになう触媒と、NOx
浄化をになう触媒とを、別々の触媒として形成し、排ガ
スの流れる方向にそって配置した排ガス浄化用触媒があ
った。このような排ガス浄化用触媒は、エンジン始動時
のような低温での排ガス浄化性能を向上させようとする
と、それぞれ機能の異なる触媒が必要となり、触媒シス
テムとしてのコストが上昇するという問題を有してい
た。さらに、触媒数が増えることにより排気システムの
圧力損失が大きくなり、エンジンの負担が大きくなると
ともに、担持される触媒貴金属の担持量が増大すること
によるコストの上昇を招くためである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実状に鑑
みてなされたものであり、エンジン始動直後のような低
温域においても有効な浄化特性を示す、すなわち、ライ
トオフ性能に優れた排ガス浄化用触媒を提供することを
課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明者等は検討を重ねた結果、排ガス流入口側のP
dを担持したフロント部と、排ガス流出口側の触媒貴金
属を担持したリア部と、が一体に形成された排ガス浄化
用触媒において、フロント部の触媒担持層を形成するた
めのウォッシュコートスラリーのコート量を低減させる
ことで上記課題を解決できることを見出した。なお、本
発明において、ウォッシュコートスラリーのコート量と
は、ウォッシュコートスラリーが触媒担体基材表面で乾
燥した状態にあるときの量を示している。
【0010】すなわち、本発明の排ガス浄化用触媒は、
軸方向に排ガスが通過する管状通路を有する触媒担体基
材と、排ガスの上流側の触媒担体基材の表面にAl23
からなるウォッシュコートスラリーを10〜150g/
Lでコートして形成されたフロント側担持層と、フロン
ト側担持層上に1〜20g/Lで担持されたPdと、か
らなるフロント部と、排ガスの下流側の触媒担体基材の
表面にAl23とCe酸化物とを重量比で1:1〜2
0:1の割合で有するウォッシュコートスラリーを15
0〜250g/Lでコートして形成されたリア側担持層
と、リア側担持層上に担持された触媒貴金属と、からな
るリア部と、からなることを特徴とする。
【0011】本発明の排ガス浄化用触媒は、フロント側
担持層のウォッシュコートスラリーのコート量がリア側
担持層のウォッシュコートスラリーのコート量より少な
いことから、フロント部の触媒熱容量がリア部より小さ
くなっている。このため、フロント部は、排ガスにより
加熱されることで、Pdが触媒活性を発揮する温度にま
ですみやかに到達し、排ガスの浄化を行うことができ
る。また、Pd自身も低温での触媒活性に優れているた
め、ライトオフ性能に優れた排ガス浄化用触媒となって
いる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の排ガス浄化用触媒は、触
媒担体基材と、フロント部と、リア部と、からなる。
【0013】触媒担体基材は、軸方向に排ガスが通過す
る管状通路を有する部材である。すなわち、その内部を
排ガスが通過する管状通路を有する構造とすることで、
排ガス浄化用触媒は排ガスとの接触面積を大きくするこ
とができ、排ガスの浄化能を向上させる。このような排
ガス浄化用触媒としては、たとえば、モノリスハニカム
担体等の触媒担体基材をあげることができる。また、触
媒担体基材は、従来の排ガス浄化用触媒に用いられる材
質を用いられることができ、たとえば、コーディエライ
トなどの耐熱性セラミックス、耐熱性金属等の材質を用
いることができる。
【0014】フロント部は、排ガスの上流側の触媒担体
基材の表面にAl23からなるウォッシュコートスラリ
ーを10〜150g/Lでコートして形成されたフロン
ト側担持層と、フロント側担持層上に1〜20g/Lで
担持されたPdと、からなる。ここで、フロント部の排
ガスの上流側とは、詳しくは、排ガス浄化用触媒として
用いられたときに、排ガスが管状通路を通るときに、排
ガスが管状通路に供給される側を示す。
【0015】フロント側担持層は、排ガスの上流側の触
媒担体基材の表面に形成され、Al 23からなるウォッ
シュコートスラリーを10〜150g/Lでコートして
形成される。すなわち、フロント側担持層のウォッシュ
コートスラリーのコート量を10〜150g/Lとする
ことで、フロント部における熱容量を低減させている。
フロント側担持層のウォッシュコートスラリーのコート
量が10g/L未満では、触媒貴金属(Pd)を所定量
担持することができなくなるとともに、排ガスの接触面
積が低減して十分な触媒浄化能が得られなくなり、15
0g/Lを超えてコートするとフロント部の熱容量が大
きくなり、触媒活性を示す温度にまで触媒床温が上昇す
る時間がかかり、ライトオフ性能が向上しなくなる。
【0016】フロント側担持層のウォッシュコートスラ
リーは、BaOを有していることが好ましい。フロント
側担持層のウォッシュコートスラリーがBaOを有する
ことで、フロント部に担持されたPdのHC被毒を抑え
ることで、HC分解能の低下を抑えることができる。
【0017】BaOは、BaOとAl23との重量比が
1:20〜2:3の割合でウォッシュコートスラリーに
含まれることが好ましい。ウォッシュコートスラリーの
BaOとAl23との重量比が1:20より小さくなる
とBaO添加の効果が見られず、2:3より大きくなっ
ても添加の効果の上昇が見られなくなる。
【0018】Pdは、フロント側担持層上に1〜20g
/Lで担持される。Pdは、HC分解を行うとともに低
温での触媒活性に優れているため、低温時においても、
排ガス中のHCを十分に分解することができる。
【0019】リア部は、排ガスの下流側の触媒担体基材
の表面にAl23とCe酸化物とを重量比で1:1〜2
0:1の割合で有するウォッシュコートスラリーを15
0〜250g/Lでコートして形成されたリア側担持層
と、リア側担持層上に担持された触媒貴金属と、からな
る。ここで、リア部の排ガスの下流側とは、詳しくは、
排ガス浄化用触媒として用いられたときに、排ガスが管
状通路を通るときに、排ガスが管状通路から排出される
端部側を示す。
【0020】リア側担持層は、排ガスの下流側の触媒担
体基材の表面にAl23とCe酸化物とを重量比で1:
1〜20:1の割合で有するウォッシュコートスラリー
を150〜250g/Lでコートして形成される。すな
わち、リア側担持層のウォッシュコートスラリーのコー
ト量をフロント側担持層のコート量より多くすること
で、十分な量の触媒貴金属を担持させることができる。
【0021】また、リア側担持層を形成するウォッシュ
コートスラリーは、Al23とCe酸化物とを重量比で
1:1〜20:1の割合で有する。ウォッシュコートス
ラリーがCe酸化物を有することで、リア側担持層にC
e酸化物を含有させることができ、排ガス浄化用触媒の
浄化性能を向上させる。すなわち、Ce酸化物を担持層
に含有させることで、担持層の熱安定性が向上するとと
もに、三元触媒における酸素の貯蔵、放出を行い理論空
燃比から外れたときの浄化性能の低下を小さくする。
【0022】ここで、ウォッシュコートスラリーのCe
酸化物がAl23との重量比で20分の1より小さくな
ると、Ce酸化物の添加の効果が見られなくなり、1よ
り大きくなると接触面積が小さくなり、触媒性能が低下
する。
【0023】ここで、Ce酸化物とは、Ceの酸化物の
みでなく、他の元素との複合酸化物をも含む。このよう
なCe酸化物としては、Ce−Zr複合酸化物、Al−
Ce−Zr複合酸化物、Y−Ce−Zr複合酸化物等の
酸化物をあげることができる。
【0024】さらに、ウォッシュコートスラリーは、通
常の排ガス浄化用触媒の担持層に含まれる添加剤を含有
していてもよい。このような添加剤としては、La塩等
の添加剤をあげることができる。
【0025】リア部のリア側担持層のコート量は、フロ
ント部のコート量に対して1.3〜25倍であることが
好ましい。
【0026】リア部は、フロント部と体積比で1〜15
倍であることが好ましい。リア部は、排ガス浄化用触媒
に三元性の浄化性能を付与する部分であり、リア部の体
積がフロント部の体積の1〜15倍とすることで十分な
浄化性能を発揮することができる。ここで、リア部とフ
ロント部の体積比は、触媒担体はその形状が同一径の棒
状であるときには、リア部およびフロント部の軸方向の
長さの比をとることで求めることができる。
【0027】触媒貴金属は、Pt、PdおよびRhの少
なくとも一種であることが好ましい。すなわち、リア部
に触媒活性を付与するための触媒貴金属をPt、Pdお
よびRhの少なくとも一種とすることで、リア部に三元
性の触媒性能を付与できる。
【0028】(触媒の昇温)フロント部のフロント側ウ
ォッシュコートスラリーのコート量を少なくすることで
触媒の熱容量が小さくなり、触媒活性温度に素早く到達
するようになることを、フロント部のウォッシュコート
スラリーのコート量を変化させた排ガス浄化用触媒を用
いて、触媒床温の上昇のしやすさを測定し、測定結果を
図1に示した。
【0029】この触媒床温の測定は、フロント部のウォ
ッシュコートスラリーのコート量が異なる排ガス浄化用
触媒を作製し、それぞれの触媒を用いて入ガス温度と触
媒床温の関係を測定した。
【0030】すなわち、フロント部のフロント側担持層
が50g/L、150g/Lおよび250g/Lでウォ
ッシュコートスラリーがコートされて形成された3種類
の排ガス浄化用触媒を作製し、これらの排ガス浄化用触
媒にエンジンからの排ガスを導入したときの触媒床温を
測定した。
【0031】ここで、測定に用いられた排ガス浄化用触
媒は、軸方向の長さが100mmのモノリス型の触媒で
あり、フロント部とリア部とが体積比で1:4で形成さ
れていた。すなわち、排ガス浄化用触媒の上流側の20
mmにフロント部が、下流側の80mmにリア部が形成
されていた。なお、フロント部は、Al23からなるス
ラリーを50g/L、150g/Lおよび250g/L
でコートしたフロント側担持層と、フロント側担持層に
上に10g/Lで担持されたPdと、からなり、リア部
は、Al23とCe酸化物とを重量比で8:5の割合で
有するスラリーを195g/Lでコートしたリア側担持
層と、リア側担持層にそれぞれ1.5g/Lおよび0.
3g/Lで担持されたPtおよびRhとから形成されて
いた。
【0032】(評価試験)フロント側担持層のウォッシ
ュコートスラリーのコート量が異なる排ガス浄化用触媒
を、実車試験機(排気量:2.2l)に搭載して試験機
を稼働させ、入ガス温度と触媒床温との関係を測定し
た。この測定結果を図1に示した。ここで、触媒床温の
測定部位は、排ガス浄化用触媒の軸方向の中心部におけ
る温度であった。
【0033】また、実車走行試験機の稼働状況は、始動
時から22〜23秒がアイドリング状態であり、その後
の車速で示される走行状態は、LA#4モードに規定さ
れた走行状態であった。
【0034】図1より、フロント部のウォッシュコート
スラリーのコート量が小さいほど、触媒床温は高くなっ
ていることがわかる。すなわち、ウォッシュコートスラ
リーのコート量が小さいほど、触媒の熱容量が減少して
いることから、触媒活性温度にまで素早く到達できるこ
とがわかる。
【0035】このため、本発明の排ガス浄化用触媒は、
エンジン始動時のような排ガス温度が低温の場合におい
ても、触媒活性温度に素早く到達することで、HC等の
成分を浄化することができる。
【0036】(排ガス浄化用触媒の作製)本発明の排ガ
ス浄化用触媒は、たとえば、以下の製造方法により作製
することができる。このとき、本発明の排ガス浄化用触
媒の製造方法は、以下の方法に限定されるものではな
い。
【0037】本発明の排ガス浄化用触媒は、触媒担体基
材の表面に一方の端面側からフロント部を、他方の端面
側からリア部を形成することで作製することができる。
【0038】詳しくは、フロント側担持層を形成するた
めのAl23を有するウォッシュコートスラリーを触媒
担体基材の一方の端面側から所定のコート量でコートし
た後に、乾燥、焼成し、乾燥後のフロント側担持層にP
d溶液を含浸させる等の方法を用いて、Pdをフロント
側担持層上に配置し、乾燥、焼成させることでフロント
部を形成する。
【0039】つづいて、Al23とCe酸化物とを有す
るウォッシュコートスラリーを、フロント側担持層が形
成されていない端部側からモノリスハニカム担体にコー
トし、乾燥、焼成させてリア側担持層を形成した後に、
触媒貴金属溶液にリア側担持層を接触、含浸させる等の
方法を用いてリア側担持層上に触媒貴金属を配置し、乾
燥、焼成させることでリア部を形成して、本発明の排ガ
ス浄化用触媒は、製造できる。
【0040】なお、この触媒貴金属の担持は、複数種の
触媒貴金属の混合溶液にリア側担持層を含浸させる方法
でも、触媒貴金属ごとに別々に担持させる方法として
も、どちらでもよい。
【0041】本発明の排ガス浄化用触媒は、フロント部
の熱容量がリア部の熱容量に比べて小さく形成されてい
るため、フロント部において、触媒活性を発揮する温度
に素早く昇温できる。さらに、フロント部には、比較的
低温でも触媒活性を示すPdを用いているため、エンジ
ン始動時のように触媒の温度が低温の場合においても十
分に排ガスの浄化を行うことができる。
【0042】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を説明する。
【0043】本発明の実施例として、排ガス浄化用触媒
を作製した。
【0044】(実施例1)実施例1の排ガス浄化用触媒
は、モノリスハニカム担体と、モノリスハニカム担体の
一方の端部側にフロント部を、他方の端部側にリア部を
形成した触媒である。また、モノリスハニカム担体の内
部でのフロント部とリア部は、お互いの端部が接触して
形成されている。この排ガス浄化用触媒を図2に示し
た。
【0045】詳しくは、円柱状のモノリスハニカム担体
の一方の端面から20mmの幅で形成されたフロント部
と、他方の端面から80mmの幅で形成されたリア部
と、から構成されている。このとき、リア部の体積は、
フロント部の体積の4倍であった。
【0046】モノリスハニカム担体は、コーディエライ
トにより形成されたφ93mm、長さ100mm、容量
0.679Lの円柱状の触媒担体基材である。
【0047】フロント部は、モノリスハニカム担体の一
方の端面から20mmの幅で形成されたフロント側担持
層と、フロント側担持層上に10g/Lで担持されたP
dからなっている。
【0048】フロント側担持層は、Al23よりなるウ
ォッシュコートスラリーを50g/Lでコートして形成
された。
【0049】リア部は、モノリスハニカム担体の他方の
端面から80mmの幅で形成されたリア側担持層と、リ
ア側担持層上に担持された触媒貴金属とから構成され
る。
【0050】リア側担持層は、Al23とCe酸化物と
を重量比で8:5の割合で混合したリア側ウォッシュコ
ートスラリーを195g/Lでコートして形成された。
【0051】実施例1の排ガス浄化用触媒は、以下の手
順により作製された。
【0052】まず、モノリスハニカム担体の表面にフロ
ント側担持層を形成したのちに、Pdを担持させること
でフロント部を形成した。
【0053】詳しくは、γ−アルミナ粉末100g、ベ
ーマイト粉末3g、硝酸アルミニウム9水塩40%を4
5g、純水110gの割合で混合させたフロント側ウォ
ッシュコートスラリーを調整し、このスラリーをモノリ
スハニカム担体の表面の一方の端部側に端面から20m
mの幅でアルミナで50g/Lとなるようにコートした
後に、乾燥させ、焼成させることでフロント側担持層が
形成された。
【0054】つづいて、フロント側担持層にPdを担持
させた。Pdの担持は、フロント側担持層をPd溶液に
接触、含浸させることで行われた。詳しくは、85g/
LのPd水溶液にフロント側担持層を接触含浸させた後
に、乾燥、焼成させることでフロント部に10g/Lの
割合でPdを担持させた。
【0055】つづいて、フロント部の形成されていない
他方の端部にリア部を形成した。リア部の形成は、リア
側担持層を形成した後に、リア側担持層にPtおよびR
hを担持させることで行われた。
【0056】詳しくは、γ−アルミナ粉末100g、ベ
ーマイト粉末3g、硝酸アルミニウム9水塩40%65
g、Ce−Zr複合酸化物65g、炭酸La結晶30g
および純水110gの割合で混合させたリア側ウォッシ
ュコートスラリーを調整し、このスラリーをフロント部
が形成されたモノリスハニカム担体の他方の端面からフ
ロント部と重複しないように195g/Lでコートした
後に、乾燥させ、焼成することでリア側担持層が形成さ
れた。
【0057】つづいて、リア側担持層にPtおよびRh
を担持させた。PtおよびRhの担持は、リア側担持層
をPtを担持させた後に、Rhを担持させることで行わ
れた。詳しくは、0.76g/LのPt溶液にリア側担
持層を接触、含浸させた後に、乾燥、焼成させる。つづ
いて、0.15g/LのRh溶液にリア側担持層を接
触、含浸させた後に、乾燥、焼成させることでリア部に
1.5g/Lの割合でPtを、0.4g/Lの割合でR
hを担持させた。
【0058】(比較例1)比較例1は、フロント側担持
層のフロント側ウォッシュコートスラリーのコート量が
リア側担持層のリア側ウォッシュコートスラリーのコー
ト量と同じコート量でコートされた以外は実施例1と同
様な排ガス浄化用触媒である。このとき、リア側担持層
のリア側ウォッシュコートスラリーのコート量、フロン
ト側担持層に担持されるPdおよびリア側担持層に担持
されるPtおよびRhの担持量は、実施例1の排ガス浄
化用触媒と同じ量であった。
【0059】詳しくは、比較例1は、モノリスハニカム
担体表面に195g/Lでフロント側ウォッシュコート
スラリーをコートして形成されたフロント側担持層と、
フロント側担持層に10g/Lで担持されたPdと、1
95g/Lでリア側ウォッシュコートスラリーをコート
して形成されたリア側担持層と、リア側担持層に1.5
g/Lの担持量で担持されたPtおよび0.3g/Lの
担持量で担持されたRhと、からなる排ガス浄化用触媒
である。
【0060】比較例1の排ガス浄化用触媒は、実施例1
の排ガス浄化用触媒の作製に用いられたものと同じ材料
が用いられて作製された。
【0061】比較例1の作製は、モノリスハニカム担体
の表面に、195g/Lでフロント側ウォッシュコート
スラリーをコートしてフロント側担持層を形成した後
に、Pdを10g/Lの担持量で担持させることで行わ
れた。このフロント側ウォッシュコートスラリーのコー
トおよびPdの担持は、実施例1の排ガス浄化用触媒の
製造方法と同様にしてなされた。
【0062】その後、実施例1と同様にしてリア部を形
成した。すなわち、リア側ウォッシュコートスラリーの
コート量およびPt、Rhの担持量は、実施例1の排ガ
ス浄化用触媒と同じ値となるように形成された。
【0063】以上の手順により、比較例1の排ガス浄化
用触媒が作製された。
【0064】(比較例2)比較例2は、リア側担持層の
ウォッシュコートスラリーのコート量がフロント側担持
層のコート量と同じ量でコートされた以外は実施例1と
同様な排ガス浄化用触媒である。このとき、フロント側
担持層のウォッシュコートスラリーのコート量、フロン
ト側担持層に担持されるPdおよびリア側担持層に担持
されるPtおよびRhの担持量は、実施例1の排ガス浄
化用触媒と同じ量であった。
【0065】詳しくは、比較例2は、モノリスハニカム
担体表面に50g/Lでフロント側ウォッシュコートス
ラリーがコートされたフロント側担持層と、フロント側
担持層に10g/Lで担持されたPdと、50g/Lで
リア側ウォッシュコートスラリーがコートされたリア側
担持層と、リア側担持層に1.5g/Lの担持量で担持
されたPtおよび0.3g/Lの担持量で担持されたR
hと、からなる排ガス浄化用触媒である。
【0066】比較例2の排ガス浄化用触媒は、実施例1
の排ガス浄化用触媒の作製に用いられたものと同じ材料
が用いられて作製された。
【0067】比較例2の排ガス浄化用触媒の作製は、実
施例1と同様の手段でフロント部を形成した後に、リア
側ウォッシュコートスラリーのコート量を少なくしたリ
ア部を形成することで行われた。
【0068】フロント部の形成は、実施例1のフロント
部の形成方法を用いて行われた。すなわち、フロント側
ウォッシュコートスラリーのコート量が50g/L、P
dの担持量が10g/Lで形成された。
【0069】リア部の形成は、モノリスハニカム担体の
フロント部の形成されていない端部側にリア側ウォッシ
ュコートスラリーを50g/Lでコートしてリア側担持
層を形成した後に、PtおよびRhを1.5g/L、
0.3g/Lの担持量で担持させることで行われた。
【0070】以上の手順により、比較例2の排ガス浄化
用触媒は作製された。
【0071】(実施例2)実施例2は、リア部に担持さ
れたPtの担持量を1.5g/Lとするとともに、Pd
を0.5g/Lの担持量で担持させた以外は実施例1と
同様な排ガス浄化用触媒である。
【0072】詳しくは、実施例2は、モノリスハニカム
担体表面に50g/Lでフロント側ウォッシュコートス
ラリーがコートされたフロント側担持層と、フロント側
担持層に10g/Lで担持されたPdと、195g/L
でリア側ウォッシュコートスラリーがコートされたリア
側担持層と、リア側担持層に1.0g/Lの担持量で担
持されたPt、0.3g/Lの担持量で担持されたRh
および0.5g/Lの担持量で担持されたPdと、から
なる排ガス浄化用触媒である。
【0073】実施例2の排ガス浄化用触媒は、実施例1
の排ガス浄化用触媒の作製に用いられたものと同じ材料
が用いられて作製された。
【0074】実施例2の排ガス浄化用触媒の作製は、実
施例1と同様の手段でフロント部を形成した後に、リア
側担持層上にPt、RhおよびPdを担持させたリア部
を形成することで行われた。
【0075】フロント部の形成は、実施例1のフロント
部の形成方法を用いて行われた。すなわち、フロント側
ウォッシュコートスラリーのコート量が50g/L、P
dの担持量が10g/Lで形成された。
【0076】リア部の形成は、モノリスハニカム担体の
フロント部の形成されていない端部側にリア側ウォッシ
ュコートスラリーを195g/Lでコートしてリア側担
持層を形成した後に、Pt、RhおよびPdを1.0g
/L、0.3g/L、0.5g/Lの担持量で担持させ
ることで行われた。このPt、RhおよびPdの担持
は、リア側担持層に、Pt、Rh、Pdの順序でそれぞ
れを別々に担持させることで行われた。詳しくは、Pt
溶液にリア側担持層を接触、含浸させた後に、乾燥、焼
成させる。つづいて、Rh溶液にリア側担持層を接触、
含浸させた後に、乾燥、焼成させ、その後、Pd溶液に
リア側担持層を接触、含浸させた後に、乾燥、焼成させ
ることで、リア部にPt、RhおよびPdを担持させ
た。
【0077】以上の手順により、比較例2の排ガス浄化
用触媒は作製された。
【0078】(比較例3)比較例3は、フロント側担持
層のウォッシュコートスラリーのコート量がリア側担持
層のコート量と同じ量でコートされた以外は実施例2と
同様な排ガス浄化用触媒である。
【0079】詳しくは、比較例3は、モノリスハニカム
担体表面に195g/Lでフロント側ウォッシュコート
スラリーがコートされたフロント側担持層と、フロント
側担持層に10g/Lで担持されたPdと、195g/
Lでリア側ウォッシュコートスラリーがコートされたリ
ア側担持層と、リア側担持層に1.0g/Lの担持量で
担持されたPt、0.3g/Lの担持量で担持されたR
hおよび0.5g/Lの担持量で担持されたPdと、か
らなる排ガス浄化用触媒である。
【0080】比較例3の排ガス浄化用触媒の作製は、フ
ロント側ウォッシュコートスラリーのコート量を195
g/Lとした以外は、実施例2と同様にして作製され
た。このとき、比較例3の排ガス浄化用触媒は、実施例
2の排ガス浄化用触媒の作製に用いられたものと同じ材
料が用いられて作製された。
【0081】(実施例3)実施例3は、フロント側担持
層のウォッシュコートスラリーのコート量が20g/
L、リア側担持層のウォッシュコートスラリーのコート
量が215g/Lである以外は、実施例1と同様な排ガ
ス浄化用触媒である。
【0082】詳しくは、実施例3は、モノリスハニカム
担体表面に50g/Lでフロント側ウォッシュコートス
ラリーをコートして形成されたフロント側担持層と、フ
ロント側担持層に10g/Lで担持されたPdと、21
5g/Lでリア側ウォッシュコートスラリーをコートし
て形成されたリア側担持層と、リア側担持層に1.5g
/Lの担持量で担持されたPtおよび0.3g/Lの担
持量で担持されたRhと、からなる排ガス浄化用触媒で
ある。
【0083】実施例3の排ガス浄化用触媒の作製は、フ
ロント側担持層のフロント側ウォッシュコートスラリー
のコート量を20g/Lに、リア側担持層のリア側ウォ
ッシュコートスラリーのコート量を215g/Lとした
以外は、実施例1と同様にして作製された。このとき、
実施例3の排ガス浄化用触媒は、実施例1の排ガス浄化
用触媒の作製に用いられたものと同じ材料が用いられて
作製された。
【0084】(比較例4)比較例4は、フロント側担持
層のフロント側ウォッシュコートスラリーのコート量が
リア側担持層のリア側ウォッシュコートスラリーのコー
ト量と同じコート量でコートされた以外は実施例3と同
様な排ガス浄化用触媒である。
【0085】詳しくは、比較例4は、モノリスハニカム
担体表面に215g/Lでフロント側ウォッシュコート
スラリーをコートして形成されたフロント側担持層と、
フロント側担持層に10g/Lで担持されたPdと、2
15g/Lでリア側ウォッシュコートスラリーをコート
して形成されたリア側担持層と、リア側担持層に1.5
g/Lの担持量で担持されたPtおよび0.3g/Lの
担持量で担持されたRhと、からなる排ガス浄化用触媒
である。
【0086】比較例4の排ガス浄化用触媒の作製は、フ
ロント側担持層のフロント側ウォッシュコートスラリー
のコート量を215g/Lとした以外は、実施例3と同
様にして作製された。このとき、比較例4の排ガス浄化
用触媒は、実施例3の排ガス浄化用触媒の作製に用いら
れたものと同じ材料が用いられて作製された。
【0087】(比較例5)比較例5は、リア側担持層の
ウォッシュコートスラリーのコート量がフロント側担持
層のコート量と同じ量でコートされた以外は実施例3と
同様な排ガス浄化用触媒である。
【0088】詳しくは、比較例5は、モノリスハニカム
担体表面に20g/Lでフロント側ウォッシュコートス
ラリーがコートされたフロント側担持層と、フロント側
担持層に10g/Lで担持されたPdと、20g/Lで
リア側ウォッシュコートスラリーがコートされたリア側
担持層と、リア側担持層に1.5g/Lの担持量で担持
されたPtおよび0.3g/Lの担持量で担持されたR
hと、からなる排ガス浄化用触媒である。
【0089】比較例5の排ガス浄化用触媒の作製は、リ
ア側担持層のリア側ウォッシュコートスラリーのコート
量を20g/Lとした以外は、実施例3と同様にして作
製された。このとき、比較例5の排ガス浄化用触媒は、
実施例3の排ガス浄化用触媒の作製に用いられたものと
同じ材料が用いられて作製された。
【0090】(実施例4)実施例4は、フロント側担持
層のウォッシュコートスラリーのコート量を150g/
Lとした以外は、実施例1と同様な排ガス浄化用触媒で
ある。
【0091】詳しくは、実施例4は、モノリスハニカム
担体表面に150g/Lでフロント側ウォッシュコート
スラリーがコートされたフロント側担持層と、フロント
側担持層に10g/Lで担持されたPdと、195g/
Lでリア側ウォッシュコートスラリーがコートされたリ
ア側担持層と、リア側担持層に1.5g/Lの担持量で
担持されたPtおよび0.3g/Lの担持量で担持され
たRhと、からなる排ガス浄化用触媒である。
【0092】実施例4の排ガス浄化用触媒の作製は、リ
ア側担持層のリア側ウォッシュコートスラリーのコート
量を195g/Lとした以外は、実施例1と同様にして
作製された。このとき、実施例4の排ガス浄化用触媒
は、実施例1の排ガス浄化用触媒の作製に用いられたも
のと同じ材料が用いられて作製された。
【0093】(比較例6)比較例6は、フロント側担持
層のフロント側ウォッシュコートスラリーのコート量が
リア側担持層のリア側ウォッシュコートスラリーのコー
ト量と同じコート量でコートされた以外は実施例4と同
様な排ガス浄化用触媒である。
【0094】詳しくは、比較例6は、モノリスハニカム
担体表面に195g/Lでフロント側ウォッシュコート
スラリーをコートして形成されたフロント側担持層と、
フロント側担持層に10g/Lで担持されたPdと、1
95g/Lでリア側ウォッシュコートスラリーをコート
して形成されたリア側担持層と、リア側担持層に1.5
g/Lの担持量で担持されたPtおよび0.3g/Lの
担持量で担持されたRhと、からなる排ガス浄化用触媒
である。
【0095】比較例6の排ガス浄化用触媒の作製は、フ
ロント側担持層のフロント側ウォッシュコートスラリー
のコート量を195g/Lとした以外は、実施例4と同
様にして作製された。このとき、比較例6の排ガス浄化
用触媒は、実施例4の排ガス浄化用触媒の作製に用いら
れたものと同じ材料が用いられて作製された。
【0096】(実施例5)実施例5は、リア側担持層の
ウォッシュコートスラリーのコート量とフロント側担持
層のコート量とがともに150g/Lでコートされた排
ガス浄化用触媒である。
【0097】詳しくは、比較例7は、モノリスハニカム
担体表面に150g/Lでフロント側ウォッシュコート
スラリーがコートされたフロント側担持層と、フロント
側担持層に10g/Lで担持されたPdと、150g/
Lでリア側ウォッシュコートスラリーがコートされたリ
ア側担持層と、リア側担持層に1.5g/Lの担持量で
担持されたPtおよび0.3g/Lの担持量で担持され
たRhと、からなる排ガス浄化用触媒である。
【0098】実施例5の排ガス浄化用触媒の作製は、リ
ア側担持層のリア側ウォッシュコートスラリーのコート
量を150g/Lとした以外は、実施例4と同様にして
作製された。このとき、実施例5の排ガス浄化用触媒
は、実施例4の排ガス浄化用触媒の作製に用いられたも
のと同じ材料が用いられて作製された。
【0099】(実施例6)実施例6は、フロント部とリ
ア部との体積比を1:9とした以外は、実施例1と同様
な排ガス浄化用触媒である。
【0100】詳しくは、実施例6は、軸方向の長さが1
00mmの円柱状のモノリスハニカム担体の一方の端面
から10mmの幅で形成されたフロント部と、他方の端
面から90mmの幅で形成されたリア部と、から構成さ
れた排ガス浄化用触媒である。このとき、フロント部
は、モノリスハニカム担体表面に50g/Lでフロント
側ウォッシュコートスラリーがコートされたフロント側
担持層と、フロント側担持層に10g/Lで担持された
Pdと、からなり、リア部は、150g/Lでリア側ウ
ォッシュコートスラリーがコートされたリア側担持層
と、リア側担持層に1.5g/Lの担持量で担持された
Ptおよび0.3g/Lの担持量で担持されたRhと、
からなる。
【0101】実施例6の排ガス浄化用触媒の作製は、フ
ロント部を端面からの長さが10mmに、リア部を端面
からの長さが90mmとなるように形成した以外は、実
施例1と同様にして行われた。
【0102】すなわち、フロント側ウォッシュコートス
ラリーをモノリスハニカム担体の表面の一方の端部側に
端面から10mmの幅でアルミナで50g/Lとなるよ
うにコートした後に、乾燥させ、焼成させることでフロ
ント側担持層が形成された。
【0103】つづいて、フロント側担持層にPdを担持
させた。Pdの担持は、フロント側担持層をPd溶液に
接触、含浸させることで行われた。
【0104】その後、フロント部の形成されていない他
方の端部にリア部を形成した。リア部の形成は、リア側
担持層を形成した後に、リア側担持層にPtおよびRh
を担持させることで行われた。
【0105】詳しくは、リア側ウォッシュコートスラリ
ーをフロント部が形成されたモノリスハニカム担体の他
方の端面からフロント部と重複しないように195g/
Lでコートした後に、乾燥させ、焼成することでリア側
担持層が形成された。
【0106】つづいて、リア側担持層にPtおよびRh
を担持させた。PtおよびRhの担持は、実施例1と同
様な手段により行われた。
【0107】以上の手順により、実施例6の排ガス浄化
用触媒は作製された。
【0108】(比較例7)比較例7は、フロント側担持
層のフロント側ウォッシュコートスラリーのコート量が
リア側担持層のリア側ウォッシュコートスラリーのコー
ト量と同じコート量でコートされた以外は実施例6と同
様な排ガス浄化用触媒である。
【0109】詳しくは、比較例7は、モノリスハニカム
担体表面に軸方向のコート長さが10mm、かつフロン
ト側ウォッシュコートスラリーを195g/Lでコート
して形成されたフロント側担持層と、フロント側担持層
に10g/Lで担持されたPdと、軸方向のコート長さ
が90mm、かつリア側ウォッシュコートスラリーを1
95g/Lでコートして形成されたリア側担持層と、リ
ア側担持層に1.5g/Lの担持量で担持されたPtお
よび0.3g/Lの担持量で担持されたRhと、からな
る排ガス浄化用触媒である。
【0110】比較例7の排ガス浄化用触媒の作製は、フ
ロント側担持層のフロント側ウォッシュコートスラリー
のコート量を195g/Lとした以外は、実施例6と同
様にして作製された。このとき、比較例6の排ガス浄化
用触媒は、実施例6の排ガス浄化用触媒の作製に用いら
れたものと同じ材料が用いられて作製された。
【0111】実施例1〜6および比較例1〜7の排ガス
浄化用触媒の種類を表1に示した。
【0112】
【表1】
【0113】(評価)排ガス浄化用触媒の評価は、実際
に車両に搭載した状態でエンジンを稼働させ、エンジン
から排出される排ガスを浄化させることで評価を行っ
た。
【0114】試験方法は、まず、実施例および比較例の
排ガス浄化用触媒に、900℃の試験ガスを50時間で
流通させる耐久試験を行った。この試験ガスは、実際の
車両に搭載されたエンジンを3000rpmで稼働した
ときの排気ガスであった。
【0115】耐久試験が施された排ガス浄化用触媒を実
機車両(排気量:2.2l)にフロント部が排ガスの上
流側、すなわち、エンジン側となるように搭載した。そ
の後、この実機車両のエンジンを稼働させて、エンジン
から排出される排ガスを浄化させて、排ガス浄化用触媒
から排出された排出ガスに含まれるHC成分量およびN
Ox成分量を測定することで評価を行った。
【0116】排出ガスに含まれるHC成分量およびNO
x成分量の測定は、シャシーダイナモを用いて、テール
パイプからのサンプリングを行い、自動車排ガス用分析
装置により計測を行うことで行われた。また、実機車両
の試験条件は、LA#4モードで行われた。
【0117】試験結果を図3、図4および表2に示し
た。ここで、図3は排出ガス中のHCの測定量を、図4
はNOxの測定量を示した。また、具体的な測定値を表
2に示した。なお、表2には、測定されたHC成分量お
よびNOx成分量を示したが、LA#4モード(米国で
の認証モード)であるためg/mileの値を参考値と
して併記した。
【0118】
【表2】
【0119】図3、図4および表2より、実施例1の排
ガス浄化用触媒のHCおよびNOxの測定値は、ともに
低く、HCおよびNOxの浄化能にすぐれていることが
わかる。
【0120】また、フロント側およびリア側のウォッシ
ュコートスラリーのコート量が過剰な比較例1の排ガス
浄化用触媒は、NOx浄化能には優れているがHCの測
定値が0.027g/km(0.043g/mile)
と高くなっている。さらに、フロント側およびリア側の
ウォッシュコートスラリーのコート量が少ない比較例2
の排ガス浄化用触媒は、HC浄化能は高くなっている
が、NOx浄化能が低下している。
【0121】実施例2は、リア部の触媒貴金属をPt、
RhおよびPdとした排ガス浄化触媒であり、Pdを加
えても、HCおよびNOxの測定値は、ともに低く、H
CおよびNOxの浄化能にすぐれていることがわかる。
【0122】比較例3は、フロント側およびリア側のウ
ォッシュコートスラリーのコート量が過剰となっている
ため、NOx浄化能には優れているがHCの測定値が高
くなっている。
【0123】実施例3は、フロント部のコート量を少な
くするとともに、リア部のコート量を増加させた排ガス
浄化用触媒であり、フロント部のコート量が少なくなっ
ていてもHCおよびNOxの測定値は、ともに低く、H
CおよびNOxの浄化能にすぐれていることがわかる。
【0124】比較例4はフロント部のコート量が過剰と
なり、HC浄化能が低下し、比較例5は、リア部のコー
ト量が少ないことからNOx浄化能が低下している。
【0125】実施例4は、フロント部のコート量を増量
した排ガス浄化用触媒であり、フロント部のコート量が
増加してもHCおよびNOxの浄化能にすぐれているこ
とがわかる。
【0126】また、比較例6は、フロント部のコート量
が過剰となっているため、NOx浄化能には優れている
がHC浄化能が低下している。
【0127】実施例5は、フロント部およびリア部のコ
ート量がともに150g/Lである排ガス浄化用触媒で
あり、HCおよびNOxの浄化能にすぐれていることが
わかる。
【0128】実施例6は、フロント部とリア部との体積
比を変化させてフロント部の体積比を小さくした排ガス
浄化用触媒であるが、フロント部の体積比が小さくなっ
ても、HCおよびNOx浄化能にすぐれていることがわ
かる。
【0129】比較例7は、実施例6の排ガス浄化用触媒
のフロント部のコート量を過剰としているため、NOx
浄化能は優れているがHC浄化能は低下している。
【0130】このことから、それぞれ担持された触媒量
が同じであるならば、フロント側のウォッシュコートス
ラリーのコート量を少なくすることでHC浄化能が向上
し、リア側のウォッシュコートスラリーのコート量を多
くすることでNOx浄化能が優れるようになる。
【0131】実施例の排ガス浄化用触媒は、フロント部
のフロント側担持層を形成するためのフロント側ウォッ
シュコートスラリーのコート量が少なくなっているとと
もに、フロント部には低温での触媒活性に優れたPdを
担持していることから、ライトオフ性能に優れている。
また、リア部のリア側担持層が、十分なコート量のリア
側ウォッシュコートスラリーにより形成されているた
め、触媒貴金属が十分に担持され、高いNOx浄化能を
保っている。
【0132】実施例の排ガス浄化用触媒は、フロント部
とリア部が一体的に形成された構造であることから、実
際に車両に搭載するときにおいても、エンジンの負担が
増えることなく、ライトオフ性能に優れた排ガス浄化用
触媒となっている。
【0133】
【発明の効果】本発明の排ガス浄化用触媒は、触媒熱容
量が小さい低コート量のフロント部を有している。この
ため、エンジン始動時等のような排ガス温度が低温の場
合においても、フロント部が容易に昇温し触媒活性温度
にまですみやかに上昇することで、ライトオフ性能を向
上させている。さらに、フロント部に担持されているP
dが低温での触媒活性に優れていることからも、ライト
オフ性能が向上されている。このライトオフ性能の向上
により、低温時に多量に発生するHC成分を十分に浄化
することが可能となっている。
【0134】また、本発明の排ガス浄化用触媒は、フロ
ント部とリア部が一体的に形成された構造であるため、
車両に搭載したときにエンジンの負担を増加させること
がない。また、高価な触媒貴金属の増量を必要としてい
ないため、排ガス浄化用触媒におけるコストの増加が抑
えられている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 フロント部のコート量による触媒床温の昇温
のしやすさを測定した結果を示した図である。
【図2】 実施例1の排ガス浄化用触媒を示した図であ
る。
【図3】 排ガス中のHCの測定量を示した図である。
【図4】 排ガス中のNOxの測定量を示した図であ
る。
フロントページの続き Fターム(参考) 4D048 AA06 AA13 AA18 AB01 AB02 AB05 BA03X BA08X BA18X BA19X BA30X BA31X BA33X BA41X BA42X BB02 BB16 CC46 4G069 AA08 BA01A BA01B BA05B BB02A BB02B BB04A BB06B BC42B BC43A BC43B BC51B BC69A BC71A BC71B BC72A BC72B BC75A BC75B CA02 CA03 CA09 EA18 EA19 EA25 EB10 EB14Y EC28 EE09 FA06 FB15 FB23 FC08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に排ガスが通過する管状通路を有
    する触媒担体基材と、 該排ガスの上流側の該触媒担体基材の表面にAl23
    らなるウォッシュコートスラリーを10〜150g/L
    でコートして形成されたフロント側担持層と、該フロン
    ト側担持層上に1〜20g/Lで担持されたPdと、か
    らなるフロント部と、 該排ガスの下流側の該触媒担体基材の表面にAl23
    Ce酸化物とを重量比で1:1〜20:1の割合で有す
    るウォッシュコートスラリーを150〜250g/Lで
    コートして形成されたリア側担持層と、該リア側担持層
    上に担持された触媒貴金属と、からなるリア部と、から
    なることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
  2. 【請求項2】 前記リア部は、前記フロント部と体積比
    で1〜15倍である請求項1記載の排ガス浄化用触媒。
  3. 【請求項3】 前記触媒貴金属は、Pt、PdおよびR
    hの少なくとも一種である請求項1記載の排ガス浄化用
    触媒。
JP34994399A 1999-12-09 1999-12-09 排ガス浄化用触媒 Expired - Lifetime JP4459346B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34994399A JP4459346B2 (ja) 1999-12-09 1999-12-09 排ガス浄化用触媒

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34994399A JP4459346B2 (ja) 1999-12-09 1999-12-09 排ガス浄化用触媒

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001162166A true JP2001162166A (ja) 2001-06-19
JP4459346B2 JP4459346B2 (ja) 2010-04-28

Family

ID=18407160

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34994399A Expired - Lifetime JP4459346B2 (ja) 1999-12-09 1999-12-09 排ガス浄化用触媒

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4459346B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003200061A (ja) * 2001-11-02 2003-07-15 Nissan Motor Co Ltd 排ガス浄化触媒及び排ガス浄化装置
JP2006181476A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Cataler Corp 排ガス浄化用触媒
WO2007010899A1 (ja) * 2005-07-21 2007-01-25 Cataler Corporation 排ガス浄化用触媒
WO2007015387A1 (ja) * 2005-08-01 2007-02-08 Cataler Corporation 排ガス浄化用触媒
JP2009285605A (ja) * 2008-05-30 2009-12-10 Toyota Motor Corp 排ガス浄化用触媒
JP2010540217A (ja) * 2007-09-28 2010-12-24 ユミコア・アクチエンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト 主に化学量論的混合気で運転される内燃機関の排ガスからの粒子の除去
WO2022158270A1 (ja) 2021-01-21 2022-07-28 株式会社キャタラー 排ガス浄化触媒用粒子

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003200061A (ja) * 2001-11-02 2003-07-15 Nissan Motor Co Ltd 排ガス浄化触媒及び排ガス浄化装置
JP2006181476A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Cataler Corp 排ガス浄化用触媒
US7846863B2 (en) 2004-12-27 2010-12-07 Cataler Corporation Exhaust gas purifying catalyst
EP1916031A1 (en) * 2005-07-21 2008-04-30 Cataler Corporation Exhaust gas purifying catalyst
JP2007021456A (ja) * 2005-07-21 2007-02-01 Cataler Corp 排ガス浄化用触媒
WO2007010899A1 (ja) * 2005-07-21 2007-01-25 Cataler Corporation 排ガス浄化用触媒
EP1916031A4 (en) * 2005-07-21 2011-11-16 Cataler Corp CATALYST FOR PURIFYING EXHAUST GASES
US8309488B2 (en) 2005-07-21 2012-11-13 Cataler Corporation Exhaust gas purifying catalyst
WO2007015387A1 (ja) * 2005-08-01 2007-02-08 Cataler Corporation 排ガス浄化用触媒
JP2007038072A (ja) * 2005-08-01 2007-02-15 Cataler Corp 排ガス浄化用触媒
US7998896B2 (en) 2005-08-01 2011-08-16 Cataler Corporation Exhaust gas purifying catalyst
JP2010540217A (ja) * 2007-09-28 2010-12-24 ユミコア・アクチエンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト 主に化学量論的混合気で運転される内燃機関の排ガスからの粒子の除去
JP2009285605A (ja) * 2008-05-30 2009-12-10 Toyota Motor Corp 排ガス浄化用触媒
WO2022158270A1 (ja) 2021-01-21 2022-07-28 株式会社キャタラー 排ガス浄化触媒用粒子

Also Published As

Publication number Publication date
JP4459346B2 (ja) 2010-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4682151B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP3391878B2 (ja) 排気ガス浄化用触媒
US7846865B2 (en) Catalyst for purifying exhaust gas
JP6246192B2 (ja) 三元触媒系
WO2007057981A1 (ja) 排ガス浄化用触媒
EP3730203B1 (en) Exhaust gas purification catalyst
JP3882627B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JPH08332350A (ja) 排ガス浄化用触媒
JP4459346B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP7288331B2 (ja) 排ガス浄化触媒装置
JP2003080081A (ja) 排ガス浄化用触媒
JP3272015B2 (ja) 排気ガス浄化用触媒
JPH0622675B2 (ja) エンジンの排気ガス浄化用触媒
JP3551346B2 (ja) 排ガス浄化装置
JP2006231204A (ja) 排ガス浄化触媒
JPH07132226A (ja) 排気ガス浄化用触媒
JP3626999B2 (ja) 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法
JPH11107744A (ja) 排ガス浄化用触媒装置
JPH05237384A (ja) 排気ガス浄化用触媒
JP2004267843A (ja) 排気ガス浄化用触媒
JP4236488B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP3426792B2 (ja) 排気ガス浄化用触媒
US20230294077A1 (en) Method of producing catalyst for exhaust gas purification
JP2004230226A (ja) 自動車用触媒
JPH10249204A (ja) ディーゼルの放出物を処理するための硫黄耐性リーンNOx触媒

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060828

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090520

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090526

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090722

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090929

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091224

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20100108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100202

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100210

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4459346

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130219

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130219

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140219

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term