JP2001152887A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents
内燃機関のバルブタイミング制御装置Info
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- JP2001152887A JP2001152887A JP33092199A JP33092199A JP2001152887A JP 2001152887 A JP2001152887 A JP 2001152887A JP 33092199 A JP33092199 A JP 33092199A JP 33092199 A JP33092199 A JP 33092199A JP 2001152887 A JP2001152887 A JP 2001152887A
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- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
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- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
- Feedback Control In General (AREA)
- Safety Devices In Control Systems (AREA)
- Valve Device For Special Equipments (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】スライディングモード制御によりバルブタイミ
ングを制御するベーン式バルブタイミング制御装置にお
いて、油圧室に対する空気の混入を推定し、空気抜きを
行わせる。 【解決手段】偏差PERR及び傾きγから、切換関数S
(S=γ×(PERR)+d(PERR)/dt)を算
出し、切換関数S,非線形項ゲインk及びチャタリング
防止係数δから非線形項操作量UNL=−kS/(|S|
+δ)を算出する。そして、非線形項操作量UNLの変動
周波数が基準周波数よりも高いときに、油圧室に対する
空気の混入を推定し(S2)、空気混入が推定されると
きには、低回転・低負荷域であれば最遅角に制御させ
(S6)、高回転・高負荷域であれば最進角に制御させ
て(S5)、空気抜きを図る。
ングを制御するベーン式バルブタイミング制御装置にお
いて、油圧室に対する空気の混入を推定し、空気抜きを
行わせる。 【解決手段】偏差PERR及び傾きγから、切換関数S
(S=γ×(PERR)+d(PERR)/dt)を算
出し、切換関数S,非線形項ゲインk及びチャタリング
防止係数δから非線形項操作量UNL=−kS/(|S|
+δ)を算出する。そして、非線形項操作量UNLの変動
周波数が基準周波数よりも高いときに、油圧室に対する
空気の混入を推定し(S2)、空気混入が推定されると
きには、低回転・低負荷域であれば最遅角に制御させ
(S6)、高回転・高負荷域であれば最進角に制御させ
て(S5)、空気抜きを図る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のバルブ
タイミング制御装置に関し、詳しくは、クランクシャフ
トに対するカムシャフトの回転位相を油圧室の油圧を制
御することで連続的に可変制御する構成の内燃機関のバ
ルブタイミング制御装置に関する。
タイミング制御装置に関し、詳しくは、クランクシャフ
トに対するカムシャフトの回転位相を油圧室の油圧を制
御することで連続的に可変制御する構成の内燃機関のバ
ルブタイミング制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記構成のバルブタイミング制御
装置として、特開平10−141022号公報に開示さ
れるようなベーン式バルブタイミング制御装置がある。
装置として、特開平10−141022号公報に開示さ
れるようなベーン式バルブタイミング制御装置がある。
【0003】このものは、カムスプロケットに固定され
る筒状のハウジングの内周面に凹部を形成する一方、カ
ムシャフトに固定される羽車の羽部(ベーン)を前記凹
部に収容させ、前記凹部内で前記羽部が移動できる範囲
内でカムシャフトがカムスプロケットに対して相対的に
回転できるよう構成する。
る筒状のハウジングの内周面に凹部を形成する一方、カ
ムシャフトに固定される羽車の羽部(ベーン)を前記凹
部に収容させ、前記凹部内で前記羽部が移動できる範囲
内でカムシャフトがカムスプロケットに対して相対的に
回転できるよう構成する。
【0004】そして、前記羽部が前記凹部を回転方向の
前後に区画して形成される一対の油圧室に対して相対的
に油を給排することで、前記羽部を前記凹部の中間位置
に保持させ、回転位相の連続的な可変制御を行わせる構
成となっており、回転位相(制御対象量)が目標値に一
致するように、前記油の給排操作量をPID制御などに
よりフィードバック制御するようにしていた。
前後に区画して形成される一対の油圧室に対して相対的
に油を給排することで、前記羽部を前記凹部の中間位置
に保持させ、回転位相の連続的な可変制御を行わせる構
成となっており、回転位相(制御対象量)が目標値に一
致するように、前記油の給排操作量をPID制御などに
よりフィードバック制御するようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カムシャフ
トには、吸排気バルブを閉方向に付勢するバルブスプリ
ングによって正及び負の回転トルク(以下、カムトルク
という)が交互に発生し、油圧通路をバルブで閉じて油
の給排を停止させているときに、正のカムトルクが加わ
った側の油圧室の油圧が上昇することになる。そして、
前記カムトルクによる油圧の上昇によって油漏れが発生
すると、前記カムトルクの正負が反転したときに、前記
油漏れが発生した場所から今度は空気を吸い込み、密閉
された油圧室内の油に空気が混じるようになり、空気が
混じった状態でカムトルクが加わると、空気の圧縮率は
油よりも大きいため、正のカムトルクが加わったときに
回転位相がより大きく変位するようになり、これによ
り、回転位相のハンチングを発生させる可能性があっ
た。
トには、吸排気バルブを閉方向に付勢するバルブスプリ
ングによって正及び負の回転トルク(以下、カムトルク
という)が交互に発生し、油圧通路をバルブで閉じて油
の給排を停止させているときに、正のカムトルクが加わ
った側の油圧室の油圧が上昇することになる。そして、
前記カムトルクによる油圧の上昇によって油漏れが発生
すると、前記カムトルクの正負が反転したときに、前記
油漏れが発生した場所から今度は空気を吸い込み、密閉
された油圧室内の油に空気が混じるようになり、空気が
混じった状態でカムトルクが加わると、空気の圧縮率は
油よりも大きいため、正のカムトルクが加わったときに
回転位相がより大きく変位するようになり、これによ
り、回転位相のハンチングを発生させる可能性があっ
た。
【0006】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、空気の混入を判断して的確に空気抜きを行わせる
ことができ、以って、ハンチングの発生による運転性へ
の影響を最小限に抑制できる内燃機関のバルブタイミン
グ制御装置を提供することを目的とする。
あり、空気の混入を判断して的確に空気抜きを行わせる
ことができ、以って、ハンチングの発生による運転性へ
の影響を最小限に抑制できる内燃機関のバルブタイミン
グ制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのため請求項1に係る
発明は、クランクシャフトに対するカムシャフトの回転
位相を油圧室の油圧を制御することで連続的に可変制御
する構成の内燃機関のバルブタイミング制御装置であっ
て、目標の回転位相にするための油圧の操作量を、スラ
イディングモード制御による線形項及び切換関数に応じ
て算出される非線形項に基づき設定する構成とすると共
に、前記非線形項による操作量の変動に基づいて油圧室
に対する空気の混入を推定し、所定以上の空気混入が推
定されたときに所定のフェイルセーフを実行させるよう
構成した。
発明は、クランクシャフトに対するカムシャフトの回転
位相を油圧室の油圧を制御することで連続的に可変制御
する構成の内燃機関のバルブタイミング制御装置であっ
て、目標の回転位相にするための油圧の操作量を、スラ
イディングモード制御による線形項及び切換関数に応じ
て算出される非線形項に基づき設定する構成とすると共
に、前記非線形項による操作量の変動に基づいて油圧室
に対する空気の混入を推定し、所定以上の空気混入が推
定されたときに所定のフェイルセーフを実行させるよう
構成した。
【0008】かかる構成によると、目標の回転位相にす
るために、油圧の操作量がスライディングモード制御に
より設定される構成であり、具体的には、線形項及び切
換関数に応じて算出される非線形項に基づき操作量が算
出される。そして、前記非線形項による操作量の変動か
ら油圧室に対する空気の混入を推定し、空気混入が所定
以上であると推定されたときにフェイルセーフに実行さ
せる。
るために、油圧の操作量がスライディングモード制御に
より設定される構成であり、具体的には、線形項及び切
換関数に応じて算出される非線形項に基づき操作量が算
出される。そして、前記非線形項による操作量の変動か
ら油圧室に対する空気の混入を推定し、空気混入が所定
以上であると推定されたときにフェイルセーフに実行さ
せる。
【0009】請求項2記載の発明では、前記非線形項に
よる操作量の変動を、前記非線形項による操作量の変動
周波数に基づいて判別する構成とした。かかる構成によ
ると、非線形項による操作量の変動周波数を求め、この
変動周波数の大きさから空気混入が所定以上であるか否
かを判別する。
よる操作量の変動を、前記非線形項による操作量の変動
周波数に基づいて判別する構成とした。かかる構成によ
ると、非線形項による操作量の変動周波数を求め、この
変動周波数の大きさから空気混入が所定以上であるか否
かを判別する。
【0010】請求項3記載の発明では、前記所定のフェ
イルセーフが、前記回転位相を強制的に最遅角又は最進
角に制御する構成とした。かかる構成によると、油圧室
に対する空気混入が所定以上であると判別されると、そ
のときの目標回転位相に関わらずに最遅角又は最進角に
強制的に制御し、油の循環により空気抜きを図る。
イルセーフが、前記回転位相を強制的に最遅角又は最進
角に制御する構成とした。かかる構成によると、油圧室
に対する空気混入が所定以上であると判別されると、そ
のときの目標回転位相に関わらずに最遅角又は最進角に
強制的に制御し、油の循環により空気抜きを図る。
【0011】請求項4記載の発明では、機関の運転条件
に基づいて最遅角又は最進角のいずれか一方を選択する
構成とした。かかる構成によると、空気混入が所定以上
であると推定された時の機関の運転条件に応じて、最遅
角と最進角とのいずれに制御することが最適であるかが
判断される。
に基づいて最遅角又は最進角のいずれか一方を選択する
構成とした。かかる構成によると、空気混入が所定以上
であると推定された時の機関の運転条件に応じて、最遅
角と最進角とのいずれに制御することが最適であるかが
判断される。
【0012】請求項5記載の発明では、前記カムシャフ
トをカムスプロケットに対して相対的に回転させてクラ
ンクシャフトに対するカムシャフトの回転位相を連続的
に可変制御する構成であって、前記カムシャフトとカム
スプロケットとの一方側の所定円周上に設けた凹部と、
前記カムシャフトとカムスプロケットとの他方側に設け
られ前記凹部内に収容されると共に前記凹部を回転方向
の前後に区画して一対の油圧室を形成するベーンとを備
え、前記一対の油圧室に相対的に油を給排することで、
前記回転位相を連続的に可変制御する構成とした。
トをカムスプロケットに対して相対的に回転させてクラ
ンクシャフトに対するカムシャフトの回転位相を連続的
に可変制御する構成であって、前記カムシャフトとカム
スプロケットとの一方側の所定円周上に設けた凹部と、
前記カムシャフトとカムスプロケットとの他方側に設け
られ前記凹部内に収容されると共に前記凹部を回転方向
の前後に区画して一対の油圧室を形成するベーンとを備
え、前記一対の油圧室に相対的に油を給排することで、
前記回転位相を連続的に可変制御する構成とした。
【0013】かかる構成によると、前記凹部とベーンと
で構成される一対の油圧室に対して相対的に油を給排す
ることで回転位相を連続的に可変制御する所謂ベーン式
バルブタイミング制御装置において、非線形項による操
作量の変動から前記一対の油圧室に対する空気の混入が
推定されると、強制的な最遅角制御又は最進角制御等で
あるフェイルセーフが実行される。
で構成される一対の油圧室に対して相対的に油を給排す
ることで回転位相を連続的に可変制御する所謂ベーン式
バルブタイミング制御装置において、非線形項による操
作量の変動から前記一対の油圧室に対する空気の混入が
推定されると、強制的な最遅角制御又は最進角制御等で
あるフェイルセーフが実行される。
【0014】請求項6記載の発明では、実際の回転位相
と目標の回転位相との偏差をPERR、傾きをγとした
ときに、切換関数Sが、 S=γ×PERR+d(PERR)/dt として算出され、非線形項操作量UNLが、非線形項ゲイ
ンk及びチャタリング防止係数δに基づき、 UNL=−kS/(|S|+δ) として算出される構成とした。
と目標の回転位相との偏差をPERR、傾きをγとした
ときに、切換関数Sが、 S=γ×PERR+d(PERR)/dt として算出され、非線形項操作量UNLが、非線形項ゲイ
ンk及びチャタリング防止係数δに基づき、 UNL=−kS/(|S|+δ) として算出される構成とした。
【0015】かかる構成によると、切換関数Sとして、
偏差PERRに加えて、該偏差の微分値d(PERR)
/dtを与えることにより、切換線上に沿ったスライデ
ィングモードがより滑らかなものとなる一方、非線形項
操作量UNLは、状態を切換線(S=0)に向かわせ、切
換線(S=0)上に拘束させる働きをする。
偏差PERRに加えて、該偏差の微分値d(PERR)
/dtを与えることにより、切換線上に沿ったスライデ
ィングモードがより滑らかなものとなる一方、非線形項
操作量UNLは、状態を切換線(S=0)に向かわせ、切
換線(S=0)上に拘束させる働きをする。
【0016】
【発明の効果】請求項1記載の発明によると、スライデ
ィングモード制御による非線形項に基づき油圧室に対す
る空気の混入を推定でき、以って、的確にフェイルセー
フを実行させて、空気の混入による回転位相のハンチン
グの発生を最小限に抑制できるという効果がある。
ィングモード制御による非線形項に基づき油圧室に対す
る空気の混入を推定でき、以って、的確にフェイルセー
フを実行させて、空気の混入による回転位相のハンチン
グの発生を最小限に抑制できるという効果がある。
【0017】請求項2記載の発明によると、空気が混入
したときの非線形項の変動を高精度に捉えることができ
るという効果がある。請求項3記載の発明によると、空
気が混入したときに油の循環を強制的に行わせて空気抜
きを行うことができるという効果がある。
したときの非線形項の変動を高精度に捉えることができ
るという効果がある。請求項3記載の発明によると、空
気が混入したときに油の循環を強制的に行わせて空気抜
きを行うことができるという効果がある。
【0018】請求項4記載の発明によると、フェイルセ
ーフによる機関運転性の変化を極力回避しつつ、空気抜
きを行わせることができるという効果がある。請求項5
記載の発明によると、ベーン式バルブタイミング制御装
置において油圧室に対する空気の混入を速やかに解消し
て、回転位相のハンチング発生を抑制できるという効果
がある。
ーフによる機関運転性の変化を極力回避しつつ、空気抜
きを行わせることができるという効果がある。請求項5
記載の発明によると、ベーン式バルブタイミング制御装
置において油圧室に対する空気の混入を速やかに解消し
て、回転位相のハンチング発生を抑制できるという効果
がある。
【0019】請求項6記載の発明によると、切換線上に
沿ったスライディングモードを滑らかなものとすること
ができ、また、偏差に応じた非線形項操作量を与えるこ
とができ、これにより、油圧制御弁の不感帯のバラツキ
等の影響を受け難い制御を可能にできるという効果があ
る。
沿ったスライディングモードを滑らかなものとすること
ができ、また、偏差に応じた非線形項操作量を与えるこ
とができ、これにより、油圧制御弁の不感帯のバラツキ
等の影響を受け難い制御を可能にできるという効果があ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。図1〜図6は、本実施形態においてスライディン
グモード制御に基づく操作量によりフィードバック制御
される内燃機関のバルブタイミング制御装置の機構部分
を示すものであり、吸気バルブ側に適用したものを示
す。
する。図1〜図6は、本実施形態においてスライディン
グモード制御に基づく操作量によりフィードバック制御
される内燃機関のバルブタイミング制御装置の機構部分
を示すものであり、吸気バルブ側に適用したものを示
す。
【0021】図に示すバルブタイミング制御装置は、機
関のクランクシャフト(図示省略)によりタイミングチ
ェーンを介して回転駆動されるカムスプロケット1(タ
イミングスプロケット)と、該カムスプロケット1に対
して相対回転可能に設けられたカムシャフト2と、該カ
ムシャフト2の端部に固定されてカムスプロケット1内
に回転自在に収容された回転部材3と、該回転部材3を
カムスプロケット1に対して相対的に回転させる油圧回
路4と、カムスプロケット1と回転部材3との相対回転
位置を所定位置で選択的にロックするロック機構10と
を備えている。
関のクランクシャフト(図示省略)によりタイミングチ
ェーンを介して回転駆動されるカムスプロケット1(タ
イミングスプロケット)と、該カムスプロケット1に対
して相対回転可能に設けられたカムシャフト2と、該カ
ムシャフト2の端部に固定されてカムスプロケット1内
に回転自在に収容された回転部材3と、該回転部材3を
カムスプロケット1に対して相対的に回転させる油圧回
路4と、カムスプロケット1と回転部材3との相対回転
位置を所定位置で選択的にロックするロック機構10と
を備えている。
【0022】前記カムスプロケット1は、外周にタイミ
ングチェーン(又はタイミングベルト)が噛合する歯部
5aを有する回転部5と、該回転部5の前方に配置され
て回転部材3を回転自在に収容したハウジング6と、該
ハウジング6の前端開口を閉塞する蓋体たる円板状のフ
ロントカバー7と、ハウジング6と回転部5との間に配
置されてハウジング6の後端部を閉塞する略円板状のリ
アカバー8とから構成され、これら回転部5とハウジン
グ6及びフロントカバー7,リアカバー8は、4本の小
径ボルト9によって軸方向から一体的に結合されてい
る。
ングチェーン(又はタイミングベルト)が噛合する歯部
5aを有する回転部5と、該回転部5の前方に配置され
て回転部材3を回転自在に収容したハウジング6と、該
ハウジング6の前端開口を閉塞する蓋体たる円板状のフ
ロントカバー7と、ハウジング6と回転部5との間に配
置されてハウジング6の後端部を閉塞する略円板状のリ
アカバー8とから構成され、これら回転部5とハウジン
グ6及びフロントカバー7,リアカバー8は、4本の小
径ボルト9によって軸方向から一体的に結合されてい
る。
【0023】前記回転部5は、略円環状を呈し、周方向
の約90°の等間隔位置に各小径ボルト9が螺着する4
つの雌ねじ孔5bが前後方向へ貫通形成されていると共
に、内部中央位置に後述する通路構成用のスリーブ25
が嵌合する段差径状の嵌合孔11が貫通形成されてい
る。更に、前端面には、前記リアカバー8が嵌合する円
板状の嵌合溝12が形成されている。
の約90°の等間隔位置に各小径ボルト9が螺着する4
つの雌ねじ孔5bが前後方向へ貫通形成されていると共
に、内部中央位置に後述する通路構成用のスリーブ25
が嵌合する段差径状の嵌合孔11が貫通形成されてい
る。更に、前端面には、前記リアカバー8が嵌合する円
板状の嵌合溝12が形成されている。
【0024】また、前記ハウジング6は、前後両端が開
口形成された円筒状を呈し、内周面の周方向の90°位
置には、4つの隔壁部13が突設されている。この隔壁
部13は、横断面台形状を呈し、それぞれハウジング6
の軸方向に沿って設けられて、各両端縁がハウジング6
の両端縁と同一面になっていると共に、基端側には、小
径ボルト9が挿通する4つのボルト挿通孔14が軸方向
へ貫通形成されている。更に、各隔壁部13の内端面中
央位置に軸方向に沿って切欠形成された保持溝13a内
に、コ字形のシール部材15と該シール部材15を内方
へ押圧する板ばね16が嵌合保持されている。
口形成された円筒状を呈し、内周面の周方向の90°位
置には、4つの隔壁部13が突設されている。この隔壁
部13は、横断面台形状を呈し、それぞれハウジング6
の軸方向に沿って設けられて、各両端縁がハウジング6
の両端縁と同一面になっていると共に、基端側には、小
径ボルト9が挿通する4つのボルト挿通孔14が軸方向
へ貫通形成されている。更に、各隔壁部13の内端面中
央位置に軸方向に沿って切欠形成された保持溝13a内
に、コ字形のシール部材15と該シール部材15を内方
へ押圧する板ばね16が嵌合保持されている。
【0025】更に、前記フロントカバー7は、中央の比
較的大径なボルト挿通孔17が穿設されていると共に、
前記ハウジング6の各ボルト挿通孔14と対応する位置
に4つのボルト孔18が穿設されている。
較的大径なボルト挿通孔17が穿設されていると共に、
前記ハウジング6の各ボルト挿通孔14と対応する位置
に4つのボルト孔18が穿設されている。
【0026】また、リアカバー8は、後端面に前記回転
部材5の嵌合溝12内に嵌合保持される円板部8aを有
していると共に、中央にスリーブ25の小径な円環部2
5aが嵌入する嵌入孔8cが穿設され、更に、前記ボル
ト挿通孔14に対応する位置に4つのボルト孔19が同
じく形成されている。
部材5の嵌合溝12内に嵌合保持される円板部8aを有
していると共に、中央にスリーブ25の小径な円環部2
5aが嵌入する嵌入孔8cが穿設され、更に、前記ボル
ト挿通孔14に対応する位置に4つのボルト孔19が同
じく形成されている。
【0027】前記カムシャフト2は、シリンダヘッド2
2の上端部にカム軸受23を介して回転自在に支持さ
れ、外周面の所定位置に、バルブリフターを介して吸気
バルブを開動作させるカム(図示省略)が一体に設けら
れていると共に、前端部にはフランジ部24が一体に設
けられている。
2の上端部にカム軸受23を介して回転自在に支持さ
れ、外周面の所定位置に、バルブリフターを介して吸気
バルブを開動作させるカム(図示省略)が一体に設けら
れていると共に、前端部にはフランジ部24が一体に設
けられている。
【0028】前記回転部材3は、フランジ部24と嵌合
穴11にそれぞれ前後部が嵌合した前記スリーブ25を
介して軸方向から挿通した固定ボルト26によってカム
シャフト2の前端部に固定されており、中央に前記固定
ボルト26が挿通するボルト挿通孔27aを有する円環
状の基部27と、該基部27の外周面周方向の90°位
置に一体に設けられた4つのベーン28a,28b,2
8c,28dとを備えている。
穴11にそれぞれ前後部が嵌合した前記スリーブ25を
介して軸方向から挿通した固定ボルト26によってカム
シャフト2の前端部に固定されており、中央に前記固定
ボルト26が挿通するボルト挿通孔27aを有する円環
状の基部27と、該基部27の外周面周方向の90°位
置に一体に設けられた4つのベーン28a,28b,2
8c,28dとを備えている。
【0029】前記第1〜第4ベーン28a〜28dは、
それぞれ断面が略逆台形状を呈し、各隔壁部13間の凹
部に配置され、前記凹部を回転方向の前後に隔成し、ベ
ーン28a〜28dの両側と各隔壁部13の両側面との
間に、進角側油圧室32と遅角側油圧室33を構成す
る。また、各ベーン28a〜28dの外周面の中央に軸
方向に切欠された保持溝29にハウジング6の内周面6
aに摺接するコ字形のシール部材30と該シール部材3
0を外方に押圧する板ばね31がそれぞれ嵌着保持され
ている。
それぞれ断面が略逆台形状を呈し、各隔壁部13間の凹
部に配置され、前記凹部を回転方向の前後に隔成し、ベ
ーン28a〜28dの両側と各隔壁部13の両側面との
間に、進角側油圧室32と遅角側油圧室33を構成す
る。また、各ベーン28a〜28dの外周面の中央に軸
方向に切欠された保持溝29にハウジング6の内周面6
aに摺接するコ字形のシール部材30と該シール部材3
0を外方に押圧する板ばね31がそれぞれ嵌着保持され
ている。
【0030】前記ロック機構10は、前記回転部5の嵌
合溝12の外周側所定位置に形成された係合溝20と、
前記係合溝20に対応した前記リアカバー8の所定位置
に貫通形成されて、内周面がテーパ状の係合孔21と、
該係合孔21に対応した前記1つのベーン28の略中央
位置に内部軸方向に沿って貫通形成された摺動用孔35
と、該1つのベーン28の前記摺動用孔35内に摺動自
在に設けられたロックピン34と、該ロックピン34の
後端側に弾装されたばね部材であるコイルスプリング3
9と、ロックピン34と摺動用孔35との間に形成され
た受圧室40とから構成されている。
合溝12の外周側所定位置に形成された係合溝20と、
前記係合溝20に対応した前記リアカバー8の所定位置
に貫通形成されて、内周面がテーパ状の係合孔21と、
該係合孔21に対応した前記1つのベーン28の略中央
位置に内部軸方向に沿って貫通形成された摺動用孔35
と、該1つのベーン28の前記摺動用孔35内に摺動自
在に設けられたロックピン34と、該ロックピン34の
後端側に弾装されたばね部材であるコイルスプリング3
9と、ロックピン34と摺動用孔35との間に形成され
た受圧室40とから構成されている。
【0031】前記ロックピン34は、中央側の中径状の
本体34aと、該本体34aの先端側に略先細り円錐状
に形成された係合部34bと、本体34aの後端側に形
成された段差大径状のストッパ部34cとから構成され
ており、ストッパ部34cの内部凹溝34dの底面とフ
ロントカバー7の内端面との間に弾装された前記コイル
スプリング39のばね力によって係合孔21方向へ付勢
されるようになっていると共に、前記本体34aとスト
ッパ部34cとの間の外周面及び摺動用孔35の内周面
との間に形成された受圧室40内の油圧によって、係合
孔21から抜け出る方向に摺動するようになっている。
また、この受圧室40は、前記ベーン28の側部に形成
された通孔36によって前記遅角側油圧室33に連通し
ている。また、ロックピン34の係合部34bは、回転
部材3の最大遅角側の回動位置において係合部34bが
係合孔21内に係入するようになっている。
本体34aと、該本体34aの先端側に略先細り円錐状
に形成された係合部34bと、本体34aの後端側に形
成された段差大径状のストッパ部34cとから構成され
ており、ストッパ部34cの内部凹溝34dの底面とフ
ロントカバー7の内端面との間に弾装された前記コイル
スプリング39のばね力によって係合孔21方向へ付勢
されるようになっていると共に、前記本体34aとスト
ッパ部34cとの間の外周面及び摺動用孔35の内周面
との間に形成された受圧室40内の油圧によって、係合
孔21から抜け出る方向に摺動するようになっている。
また、この受圧室40は、前記ベーン28の側部に形成
された通孔36によって前記遅角側油圧室33に連通し
ている。また、ロックピン34の係合部34bは、回転
部材3の最大遅角側の回動位置において係合部34bが
係合孔21内に係入するようになっている。
【0032】前記油圧回路4は、進角側油圧室32に対
して油圧を給排する第1油圧通路41と、遅角側油圧室
33に対して油圧を給排する第2油圧通路42との2系
統の油圧通路を有し、この両油圧通路41,42には、
供給通路43とドレン通路44とがそれぞれ通路切り換
え用の電磁切換弁45を介して接続されている。前記供
給通路43には、オイルパン46内の油を圧送するオイ
ルポンプ47が設けられている一方、ドレン通路44の
下流端がオイルパン46に連通している。
して油圧を給排する第1油圧通路41と、遅角側油圧室
33に対して油圧を給排する第2油圧通路42との2系
統の油圧通路を有し、この両油圧通路41,42には、
供給通路43とドレン通路44とがそれぞれ通路切り換
え用の電磁切換弁45を介して接続されている。前記供
給通路43には、オイルパン46内の油を圧送するオイ
ルポンプ47が設けられている一方、ドレン通路44の
下流端がオイルパン46に連通している。
【0033】前記第1油圧通路41は、シリンダヘッド
22内からカムシャフト2の軸心内部に形成された第1
通路部41aと、固定ボルト26内部の軸線方向を通っ
て頭部26a内で分岐形成されて第1通路部41aと連
通する第1油路41bと、頭部26aの小径な外周面と
回転部材3の基部27内に有するボルト挿通孔27aの
内周面との間に形成されて第1油路41bに連通する油
室41cと、回転部材3の基部27内に略放射状に形成
されて油室41cと各進角側油圧室32に連通する4本
の分岐路41dとから構成されている。
22内からカムシャフト2の軸心内部に形成された第1
通路部41aと、固定ボルト26内部の軸線方向を通っ
て頭部26a内で分岐形成されて第1通路部41aと連
通する第1油路41bと、頭部26aの小径な外周面と
回転部材3の基部27内に有するボルト挿通孔27aの
内周面との間に形成されて第1油路41bに連通する油
室41cと、回転部材3の基部27内に略放射状に形成
されて油室41cと各進角側油圧室32に連通する4本
の分岐路41dとから構成されている。
【0034】一方、第2油圧通路42は、シリンダヘッ
ド22内及びカムシャフト2の内部一側に形成された第
2通路部42aと、前記スリーブ25の内部に略L字形
状に折曲形成されて第2通路部42aと連通する第2油
路42bと、回転部材5の嵌合孔11の外周側孔縁に形
成されて第2油路42bと連通する4つの油通路溝42
cと、リアカバー8の周方向の約90°の位置に形成さ
れて、各油通路溝42cと遅角側油圧室33とを連通す
る4つの油孔42dとから構成されている。
ド22内及びカムシャフト2の内部一側に形成された第
2通路部42aと、前記スリーブ25の内部に略L字形
状に折曲形成されて第2通路部42aと連通する第2油
路42bと、回転部材5の嵌合孔11の外周側孔縁に形
成されて第2油路42bと連通する4つの油通路溝42
cと、リアカバー8の周方向の約90°の位置に形成さ
れて、各油通路溝42cと遅角側油圧室33とを連通す
る4つの油孔42dとから構成されている。
【0035】前記電磁切換弁45は、内部のスプール弁
体が各油圧通路41,42と供給通路43及びドレン通
路44a,44bとを相対的に切り換え制御するように
なっていると共に、コントローラ48からの制御信号に
よって切り換え作動されるようになっている。
体が各油圧通路41,42と供給通路43及びドレン通
路44a,44bとを相対的に切り換え制御するように
なっていると共に、コントローラ48からの制御信号に
よって切り換え作動されるようになっている。
【0036】具体的には、図4〜図6に示すように、シ
リンダブロック49の保持孔50内に挿通固定された筒
状のバルブボディ51と、該バルブボディ51内の弁孔
52に摺動自在に設けられて流路を切り換えるスプール
弁体53と、該スプール弁体53を作動させる比例ソレ
ノイド型の電磁アクチュエータ54とから構成されてい
る。
リンダブロック49の保持孔50内に挿通固定された筒
状のバルブボディ51と、該バルブボディ51内の弁孔
52に摺動自在に設けられて流路を切り換えるスプール
弁体53と、該スプール弁体53を作動させる比例ソレ
ノイド型の電磁アクチュエータ54とから構成されてい
る。
【0037】前記バルブボディ51は、周壁の略中央位
置に前記供給通路43の下流側端と弁孔52とを連通す
る供給ポート55が貫通形成されていると共に、該供給
ポート55の両側に前記第1,第2油圧通路41,42
の他端部と弁孔52とを連通する第1ポート56及び第
2ポート57がそれぞれ貫通形成されている。また、周
壁の両端部には、両ドレン通路44a,44bと弁孔5
2とを連通する第3,第4ポート58,59が貫通形成
されている。
置に前記供給通路43の下流側端と弁孔52とを連通す
る供給ポート55が貫通形成されていると共に、該供給
ポート55の両側に前記第1,第2油圧通路41,42
の他端部と弁孔52とを連通する第1ポート56及び第
2ポート57がそれぞれ貫通形成されている。また、周
壁の両端部には、両ドレン通路44a,44bと弁孔5
2とを連通する第3,第4ポート58,59が貫通形成
されている。
【0038】前記スプール弁体53は、小径軸部の中央
に供給ポート55を開閉する略円柱状の第1弁部60を
有していると共に、両端部に第3,第4ポート58,5
9を開閉する略円柱状の第2,第3弁部61,62を有
している。また、スプール弁体53は、前端側の支軸5
3aの一端縁に有する傘部53bと弁孔52の前端側内
周壁に有するスプリングシート51aとの間に弾装され
た円錐状の弁ばね63によって、図中右方向、つまり第
1弁部60で供給ポート55と第2油圧通路42とを連
通する方向に付勢されている。
に供給ポート55を開閉する略円柱状の第1弁部60を
有していると共に、両端部に第3,第4ポート58,5
9を開閉する略円柱状の第2,第3弁部61,62を有
している。また、スプール弁体53は、前端側の支軸5
3aの一端縁に有する傘部53bと弁孔52の前端側内
周壁に有するスプリングシート51aとの間に弾装され
た円錐状の弁ばね63によって、図中右方向、つまり第
1弁部60で供給ポート55と第2油圧通路42とを連
通する方向に付勢されている。
【0039】前記電磁アクチュエータ54は、コア6
4,移動プランジャ65,コイル66,コネクタ67な
どを備え、移動プランジャ65の先端に前記スプール弁
体53の傘部53bを押圧する駆動ロッド65aが固定
されている。
4,移動プランジャ65,コイル66,コネクタ67な
どを備え、移動プランジャ65の先端に前記スプール弁
体53の傘部53bを押圧する駆動ロッド65aが固定
されている。
【0040】前記コントローラ48は、機関回転速度を
検出する回転センサ101や吸入空気量を検出するエア
フローメータ102からの信号によって現在の運転状態
(負荷、回転)を検出すると共に、クランク角センサ1
03及びカムセンサ104からの信号によってカムスプ
ロケット1とカムシャフト2との相対回動位置、即ち、
クランクシャフトに対するカムシャフト2の回転位相を
検出する。
検出する回転センサ101や吸入空気量を検出するエア
フローメータ102からの信号によって現在の運転状態
(負荷、回転)を検出すると共に、クランク角センサ1
03及びカムセンサ104からの信号によってカムスプ
ロケット1とカムシャフト2との相対回動位置、即ち、
クランクシャフトに対するカムシャフト2の回転位相を
検出する。
【0041】前記コントローラ48は、前記電磁アクチ
ュエータ54に対する通電量をデューティ制御信号に基
づいて制御する。例えば、コントローラ48から電磁ア
クチュエータ54にデューティ比0%の制御信号(OF
F信号)を出力すると、スプール弁体53が弁ばね63
のばね力で図4に示す位置、つまり、最大右方向に移動
する。これによって、第1弁部60が供給ポート55の
開口端55aを開成して第2ポート57と連通させると
同時に、第2弁部61が第3ポート58の開口端を開成
すると共に、第4弁部62が第4ポート59を閉止す
る。このため、オイルポンプ47から圧送された作動油
は、供給ポート55,弁孔52,第2ポート57,第2
油圧通路42を通って遅角側油圧室33に供給されると
共に、進角側油圧室32内の作動油が、第1油圧通路4
1,第1ポート56,弁孔52,第3ポート58を通っ
て第1ドレン通路44aからオイルパン46内に排出さ
れる。
ュエータ54に対する通電量をデューティ制御信号に基
づいて制御する。例えば、コントローラ48から電磁ア
クチュエータ54にデューティ比0%の制御信号(OF
F信号)を出力すると、スプール弁体53が弁ばね63
のばね力で図4に示す位置、つまり、最大右方向に移動
する。これによって、第1弁部60が供給ポート55の
開口端55aを開成して第2ポート57と連通させると
同時に、第2弁部61が第3ポート58の開口端を開成
すると共に、第4弁部62が第4ポート59を閉止す
る。このため、オイルポンプ47から圧送された作動油
は、供給ポート55,弁孔52,第2ポート57,第2
油圧通路42を通って遅角側油圧室33に供給されると
共に、進角側油圧室32内の作動油が、第1油圧通路4
1,第1ポート56,弁孔52,第3ポート58を通っ
て第1ドレン通路44aからオイルパン46内に排出さ
れる。
【0042】従って、遅角側油圧室33の内圧が高、進
角側油圧室32の内圧が低となって、回転部材3は、ベ
ーン28a〜28bを介して最大一方向に回転する。こ
れによって、カムスプロケット1とカムシャフト2とは
一方側へ相対回動して位相が変化し、この結果、吸気バ
ルブの開時期が遅くなり、排気バルブとのオーバーラッ
プが小さくなる。
角側油圧室32の内圧が低となって、回転部材3は、ベ
ーン28a〜28bを介して最大一方向に回転する。こ
れによって、カムスプロケット1とカムシャフト2とは
一方側へ相対回動して位相が変化し、この結果、吸気バ
ルブの開時期が遅くなり、排気バルブとのオーバーラッ
プが小さくなる。
【0043】一方、コントローラ48から電磁アクチュ
エータ54にデューティ比100%の制御信号(ON信
号)を出力すると、スプール弁体53が弁ばね63のば
ね力に抗して図6に示すように左方向へ最大に摺動し
て、第3弁部61が第3ポート58を閉止すると同時
に、第4弁部62が第4ポート59を開成すると共に、
第1弁部60が、供給ポート55と第1ポート56とを
連通させる。このため、作動油は、供給ポート55、第
1ポート56、第1油圧通路41を通って進角側油圧室
32内に供給されると共に、遅角側油圧室33内の作動
油が第2油圧通路42、第2ポート57、第4ポート5
9、第2ドレン通路44bを通ってオイルパン46に排
出され、遅角側油圧室33が低圧になる。
エータ54にデューティ比100%の制御信号(ON信
号)を出力すると、スプール弁体53が弁ばね63のば
ね力に抗して図6に示すように左方向へ最大に摺動し
て、第3弁部61が第3ポート58を閉止すると同時
に、第4弁部62が第4ポート59を開成すると共に、
第1弁部60が、供給ポート55と第1ポート56とを
連通させる。このため、作動油は、供給ポート55、第
1ポート56、第1油圧通路41を通って進角側油圧室
32内に供給されると共に、遅角側油圧室33内の作動
油が第2油圧通路42、第2ポート57、第4ポート5
9、第2ドレン通路44bを通ってオイルパン46に排
出され、遅角側油圧室33が低圧になる。
【0044】このため、回転部材3は、ベーン28a〜
28dを介して他方向へ最大に回転し、これによって、
カムスプロケット1とカムシャフト2とは他方側へ相対
回動して位相が変化し、この結果、吸気バルブの開時期
が早くなり(進角され)、排気バルブとのオーバーラッ
プが大きくなる。
28dを介して他方向へ最大に回転し、これによって、
カムスプロケット1とカムシャフト2とは他方側へ相対
回動して位相が変化し、この結果、吸気バルブの開時期
が早くなり(進角され)、排気バルブとのオーバーラッ
プが大きくなる。
【0045】前記コントローラ48は、第1弁部60が
供給ポート55を閉止し、かつ、第3弁部61が第3ポ
ート58を閉止し、かつ、第4弁部62が第4ポート5
9を閉止する位置となるデューティ比をベースデューテ
ィ比BASEDTYとする一方、クランク角センサ10
3及びカムセンサ104からの信号に基づいて検出され
るカムスプロケット1とカムシャフト2との相対回動位
置(回転位相:制御対象量)と、運転状態に応じて設定
した前記相対回動位置(回転位相)の目標値(目標進角
値)とを一致させるためのフィードバック補正分UDT
Yを後述するようにスライディングモード制御によって
設定し、前記ベースデューティ比BASEDTYとフィ
ードバック補正分UDTYとの加算結果を最終的なデュ
ーティ比VTCDTYとし、該デューティ比VTCDT
Yの制御信号を電磁アクチュエータ54に出力するよう
にしてある。
供給ポート55を閉止し、かつ、第3弁部61が第3ポ
ート58を閉止し、かつ、第4弁部62が第4ポート5
9を閉止する位置となるデューティ比をベースデューテ
ィ比BASEDTYとする一方、クランク角センサ10
3及びカムセンサ104からの信号に基づいて検出され
るカムスプロケット1とカムシャフト2との相対回動位
置(回転位相:制御対象量)と、運転状態に応じて設定
した前記相対回動位置(回転位相)の目標値(目標進角
値)とを一致させるためのフィードバック補正分UDT
Yを後述するようにスライディングモード制御によって
設定し、前記ベースデューティ比BASEDTYとフィ
ードバック補正分UDTYとの加算結果を最終的なデュ
ーティ比VTCDTYとし、該デューティ比VTCDT
Yの制御信号を電磁アクチュエータ54に出力するよう
にしてある。
【0046】尚、前記ベースデューティ比BASEDT
Yは、供給ポート55,第3ポート58,第4ポート5
9が共に閉止され、いずれの油圧室32,33でも油の
給排が行われないデューティ比範囲の略中央値(例えば
50%)に設定されている。
Yは、供給ポート55,第3ポート58,第4ポート5
9が共に閉止され、いずれの油圧室32,33でも油の
給排が行われないデューティ比範囲の略中央値(例えば
50%)に設定されている。
【0047】つまり、前記相対回動位置(回転位相)を
遅角方向へ変化させる必要がある場合には、前記フィー
ドバック補正分UDTYによりデューティ比が減少さ
れ、オイルポンプ47から圧送された作動油が遅角側油
圧室33に供給されると共に、進角側油圧室32内の作
動油がオイルパン46内に排出されるようになり、逆
に、前記相対回動位置(回転位相)を進角方向へ変化さ
せる必要がある場合には、前記フィードバック補正分U
DTYによりデューティ比が増大され、作動油が進角側
油圧室32内に供給されると共に、遅角側油圧室33内
の作動油がオイルパン46に排出されるようになる。そ
して、前記相対回動位置(回転位相)を現状の状態に保
持する場合には、前記フィードバック補正分UDTYの
絶対値が減ることで、ベースデューティ比付近のデュー
ティ比に戻るよう制御され、供給ポート55,第3ポー
ト58,第4ポート59の閉止(油圧の給排の停止)に
より各油圧室32,33の内圧を保持するように制御さ
れる。
遅角方向へ変化させる必要がある場合には、前記フィー
ドバック補正分UDTYによりデューティ比が減少さ
れ、オイルポンプ47から圧送された作動油が遅角側油
圧室33に供給されると共に、進角側油圧室32内の作
動油がオイルパン46内に排出されるようになり、逆
に、前記相対回動位置(回転位相)を進角方向へ変化さ
せる必要がある場合には、前記フィードバック補正分U
DTYによりデューティ比が増大され、作動油が進角側
油圧室32内に供給されると共に、遅角側油圧室33内
の作動油がオイルパン46に排出されるようになる。そ
して、前記相対回動位置(回転位相)を現状の状態に保
持する場合には、前記フィードバック補正分UDTYの
絶対値が減ることで、ベースデューティ比付近のデュー
ティ比に戻るよう制御され、供給ポート55,第3ポー
ト58,第4ポート59の閉止(油圧の給排の停止)に
より各油圧室32,33の内圧を保持するように制御さ
れる。
【0048】ここで、前記フィードバック補正分UDT
Y(油圧操作量)が、スライディングモード制御によ
り、以下のように算出される。なお、以下では、前記検
出されるカムスプロケット1とカムシャフト2との相対
回動位置(回転位相)をバルブタイミング制御装置(V
TC)の実角度、その目標値をVTCの目標角度として
説明する。
Y(油圧操作量)が、スライディングモード制御によ
り、以下のように算出される。なお、以下では、前記検
出されるカムスプロケット1とカムシャフト2との相対
回動位置(回転位相)をバルブタイミング制御装置(V
TC)の実角度、その目標値をVTCの目標角度として
説明する。
【0049】図7は、スライディングモード制御を適用
した前記コントローラ48による電磁アクチュエータ5
4のデューティ制御の様子を示すブロック図である。目
標角度VTCTRGと実角度VTCNOWとの偏差であ
るエラー量PERR(制御偏差)を算出し、該エラー量
PERRにP分ゲインcを乗じた比例操作量UP(UP=
c×(PERR))と、実角度VTCNOWの微分値
(d(VTCNOW)/dt)に速度ゲインdを乗じた
速度操作量UN(UN=d×(d(VTCNOW)/d
t)を加算して線形項操作量UL(UL=UP+UN)を算
出する。
した前記コントローラ48による電磁アクチュエータ5
4のデューティ制御の様子を示すブロック図である。目
標角度VTCTRGと実角度VTCNOWとの偏差であ
るエラー量PERR(制御偏差)を算出し、該エラー量
PERRにP分ゲインcを乗じた比例操作量UP(UP=
c×(PERR))と、実角度VTCNOWの微分値
(d(VTCNOW)/dt)に速度ゲインdを乗じた
速度操作量UN(UN=d×(d(VTCNOW)/d
t)を加算して線形項操作量UL(UL=UP+UN)を算
出する。
【0050】また、前記エラー量PERRに傾きγを乗
じた値と、エラー量PERRの微分値d(PERR)/
dtとを加算して、切換関数S(S=γ×(PERR)
+d(PERR)/dt)を算出し、該切換関数Sを用
いて非線形項操作量UNL(U NL=−kS/(|S|+
δ))を算出する。
じた値と、エラー量PERRの微分値d(PERR)/
dtとを加算して、切換関数S(S=γ×(PERR)
+d(PERR)/dt)を算出し、該切換関数Sを用
いて非線形項操作量UNL(U NL=−kS/(|S|+
δ))を算出する。
【0051】なお、kは非線形項ゲイン、δはチャタリ
ング防止係数である。前記線形項操作量ULは、切換線
(S=0)上に沿ってシステム状態を目標値へ向けて動
かし、非線形項操作量UNLは、状態を切換線(S=0)
に向かわせ、切換線(S=0)上に拘束させる働きをす
る。これにより、初期状態から位相平面上の切換線(S
=0)上にシステム状態を向かわせ、切換線(S=0)
上にシステム状態が乗ったら、切換線(S=0)上に拘
束され滑りながら原点(目標値)に到達する(図8参
照)。
ング防止係数である。前記線形項操作量ULは、切換線
(S=0)上に沿ってシステム状態を目標値へ向けて動
かし、非線形項操作量UNLは、状態を切換線(S=0)
に向かわせ、切換線(S=0)上に拘束させる働きをす
る。これにより、初期状態から位相平面上の切換線(S
=0)上にシステム状態を向かわせ、切換線(S=0)
上にシステム状態が乗ったら、切換線(S=0)上に拘
束され滑りながら原点(目標値)に到達する(図8参
照)。
【0052】そして、前記線形項操作量ULと、非線形
項操作量UNLとを加算して、フィードバック補正分UD
TYを算出し、該フィードバック補正分UDTYを、前
記不感帯中立位置相当のベースデューティ比BASED
TYに加算して、該加算結果を最終的なデューティ比V
TCDTYとして出力する。
項操作量UNLとを加算して、フィードバック補正分UD
TYを算出し、該フィードバック補正分UDTYを、前
記不感帯中立位置相当のベースデューティ比BASED
TYに加算して、該加算結果を最終的なデューティ比V
TCDTYとして出力する。
【0053】このように、スライディングモード制御に
よってフィードバック補正量を算出して、予め設定され
た切換線S=0上にシステムの状態を導くようにフィー
ドバックゲインの切換が行なわれるので、前記切換弁の
不感帯のバラツキ、油温や油圧などの外乱による影響を
受けにくく、ロバスト性の高い制御を行うことができ、
部品の加工精度を下げられ、加工コストを低減できる。
よってフィードバック補正量を算出して、予め設定され
た切換線S=0上にシステムの状態を導くようにフィー
ドバックゲインの切換が行なわれるので、前記切換弁の
不感帯のバラツキ、油温や油圧などの外乱による影響を
受けにくく、ロバスト性の高い制御を行うことができ、
部品の加工精度を下げられ、加工コストを低減できる。
【0054】また、特に、切換関数Sをエラー量の関数
とすることで、エラー量に応じた操作量(非線形項操作
量)を与えることができ、これにより、前記切換弁(ス
プール弁)の不感帯を乗り越えるための複雑なディザー
制御が不要となり、ROMやRAMの容量も節約でき
る。また、従来、PID制御とディザー制御との双方に
ついてマッチングを行なう必要があったのを、スライデ
ィングモード制御についてのみ行なえばよいので、適合
工数も少なくて済む。
とすることで、エラー量に応じた操作量(非線形項操作
量)を与えることができ、これにより、前記切換弁(ス
プール弁)の不感帯を乗り越えるための複雑なディザー
制御が不要となり、ROMやRAMの容量も節約でき
る。また、従来、PID制御とディザー制御との双方に
ついてマッチングを行なう必要があったのを、スライデ
ィングモード制御についてのみ行なえばよいので、適合
工数も少なくて済む。
【0055】次に、上記バルブタイミング制御装置にお
ける油圧室への空気混入に対応するフェイルセーフを、
図9のフローチャートに従って説明する。図9のフロー
チャートにおいて、ステップS1では、前記非線形項操
作量UNLの変動周波数を求める。尚、周波数の変わり
に、周波数を示す所定時間内における反転回数を用いる
構成としても良い。
ける油圧室への空気混入に対応するフェイルセーフを、
図9のフローチャートに従って説明する。図9のフロー
チャートにおいて、ステップS1では、前記非線形項操
作量UNLの変動周波数を求める。尚、周波数の変わり
に、周波数を示す所定時間内における反転回数を用いる
構成としても良い。
【0056】ステップS2では、前記非線形項操作量U
NLの変動周波数fが、予め記憶された基準周波数fsよ
りも高いか否かを判別する。油圧室に対して空気が混入
すると、回転位相が変化し易くなり、前記変動周波数f
が空気の混入がないときに比べて高くなるので、変動周
波数fが基準周波数fsよりも高い場合には、油圧室に
対し所定以上の空気が混入しているものと推定する。
NLの変動周波数fが、予め記憶された基準周波数fsよ
りも高いか否かを判別する。油圧室に対して空気が混入
すると、回転位相が変化し易くなり、前記変動周波数f
が空気の混入がないときに比べて高くなるので、変動周
波数fが基準周波数fsよりも高い場合には、油圧室に
対し所定以上の空気が混入しているものと推定する。
【0057】所定以上の空気の混入が推定されるときに
は、回転位相を強制的に最遅角又は最進角させることで
油を循環させ、空気抜きを図るフェイルセーフを行わせ
るが、本実施形態では、機関の運転条件に応じて最遅角
させるか最進角させるかを選択するようになっている。
は、回転位相を強制的に最遅角又は最進角させることで
油を循環させ、空気抜きを図るフェイルセーフを行わせ
るが、本実施形態では、機関の運転条件に応じて最遅角
させるか最進角させるかを選択するようになっている。
【0058】ステップS2で変動周波数fが基準周波数
fsよりも高いと判別されると、ステップS3へ進み、
機関の回転速度が所定速度以上であるか否かを判別し、
所定速度以上であれば、ステップS5へ進んで回転位相
を強制的に最進角側に制御する。
fsよりも高いと判別されると、ステップS3へ進み、
機関の回転速度が所定速度以上であるか否かを判別し、
所定速度以上であれば、ステップS5へ進んで回転位相
を強制的に最進角側に制御する。
【0059】一方、機関の回転速度が所定速度未満であ
れば、ステップS4へ進んで、機関トルクが所定値以上
であるか否かを判別し、機関トルクが所定値以上であれ
ば、ステップS5へ進んで回転位相を強制的に最進角側
に制御する。
れば、ステップS4へ進んで、機関トルクが所定値以上
であるか否かを判別し、機関トルクが所定値以上であれ
ば、ステップS5へ進んで回転位相を強制的に最進角側
に制御する。
【0060】また、機関トルクが所定値未満であると
き、即ち、機関の低回転・低負荷領域では、ステップS
6へ進んで、回転位相を強制的に最遅角側に制御する。
尚、空気混入の推定に基づいて回転位相の目標を強制的
に最遅角又は最進角に切り換えた後、実際に回転位相が
最遅角又は最進角になったら、通常の目標回転位相に戻
すようにすると良い。
き、即ち、機関の低回転・低負荷領域では、ステップS
6へ進んで、回転位相を強制的に最遅角側に制御する。
尚、空気混入の推定に基づいて回転位相の目標を強制的
に最遅角又は最進角に切り換えた後、実際に回転位相が
最遅角又は最進角になったら、通常の目標回転位相に戻
すようにすると良い。
【図1】実施の形態におけるバルブタイミング制御装置
を示す断面図。
を示す断面図。
【図2】図1のB−B断面図。
【図3】上記バルブタイミング制御装置の分解斜視図。
【図4】上記バルブタイミング制御装置における電磁切
換弁を示す縦断面図。
換弁を示す縦断面図。
【図5】上記バルブタイミング制御装置における電磁切
換弁を示す縦断面図。
換弁を示す縦断面図。
【図6】上記バルブタイミング制御装置における電磁切
換弁を示す縦断面図。
換弁を示す縦断面図。
【図7】上記バルブタイミング制御装置の制御ブロック
図。
図。
【図8】上記バルブタイミング制御装置のスライディン
グモード制御時の目標角度への収束の様子を示す図。
グモード制御時の目標角度への収束の様子を示す図。
【図9】上記バルブタイミング制御装置における空気混
入に対応するフェイルセーフを示すフローチャート。
入に対応するフェイルセーフを示すフローチャート。
2…カムシャフト 4…油圧回路 32…進角側油圧室 33…遅角側油圧室 45…電磁切換弁 47…オイルポンプ 48…コントローラ 53…スプール弁体 101…回転センサ 102…エアフローメータ 103…クランク角センサ 104…カムセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G018 AB17 BA33 BA36 CA01 DA58 DA60 DA63 DA73 DA74 EA02 EA16 EA20 EA22 EA31 EA32 FA01 GA02 GA03 3G092 AA11 BA01 DA10 DF04 DG05 EA03 EA04 EA11 EA28 EA29 EB03 EC01 FA09 FA11 HA01X HE01X HE03X 5H004 GA29 GB12 HA20 HB07 JB18 JB21 KA22 KA45 KA65 KA69 KA74 KB02 KB06 LA05 LB01 LB10 5H209 AA10 BB08 CC01 DD05 EE20 HH10 JJ01
Claims (6)
- 【請求項1】クランクシャフトに対するカムシャフトの
回転位相を油圧室の油圧を制御することで連続的に可変
制御する構成の内燃機関のバルブタイミング制御装置で
あって、 目標の回転位相にするための油圧の操作量を、スライデ
ィングモード制御による線形項及び切換関数に応じて算
出される非線形項に基づき設定する構成とすると共に、
前記非線形項による操作量の変動に基づいて油圧室に対
する空気の混入を推定し、所定以上の空気混入が推定さ
れたときに所定のフェイルセーフを実行させるよう構成
したことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御
装置。 - 【請求項2】前記非線形項による操作量の変動を、前記
非線形項による操作量の変動周波数に基づいて判別する
ことを特徴とする請求項1記載の内燃機関のバルブタイ
ミング制御装置。 - 【請求項3】前記所定のフェイルセーフが、前記回転位
相を強制的に最遅角又は最進角に制御することであるこ
とを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関のバルブ
タイミング制御装置。 - 【請求項4】機関の運転条件に基づいて最遅角又は最進
角のいずれか一方を選択することを特徴とする請求項3
記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。 - 【請求項5】前記カムシャフトをカムスプロケットに対
して相対的に回転させてクランクシャフトに対するカム
シャフトの回転位相を連続的に可変制御する構成であっ
て、前記カムシャフトとカムスプロケットとの一方側の
所定円周上に設けた凹部と、前記カムシャフトとカムス
プロケットとの他方側に設けられ前記凹部内に収容され
ると共に前記凹部を回転方向の前後に区画して一対の油
圧室を形成するベーンとを備え、前記一対の油圧室に相
対的に油を給排することで、前記回転位相を連続的に可
変制御する構成であることを特徴とする請求項1〜4の
いずれか1つに記載の内燃機関のバルブタイミング制御
装置。 - 【請求項6】実際の回転位相と目標の回転位相との偏差
をPERR、傾きをγとしたときに、切換関数Sが、 S=γ×PERR+d(PERR)/dt として算出され、非線形項操作量UNLが、非線形項ゲイ
ンk及びチャタリング防止係数δに基づき、 UNL=−kS/(|S|+δ) として算出されることを特徴とする請求項1〜5のいず
れか1つに記載の内燃機関のバルブタイミング制御装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33092199A JP2001152887A (ja) | 1999-11-22 | 1999-11-22 | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33092199A JP2001152887A (ja) | 1999-11-22 | 1999-11-22 | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001152887A true JP2001152887A (ja) | 2001-06-05 |
Family
ID=18237958
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33092199A Abandoned JP2001152887A (ja) | 1999-11-22 | 1999-11-22 | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001152887A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003041913A (ja) * | 2001-07-31 | 2003-02-13 | Aisin Seiki Co Ltd | 弁開閉時期制御装置 |
CN109884894A (zh) * | 2019-03-08 | 2019-06-14 | 福州大学 | 电液助力转向系统神经网络积分滑模控制方法 |
-
1999
- 1999-11-22 JP JP33092199A patent/JP2001152887A/ja not_active Abandoned
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003041913A (ja) * | 2001-07-31 | 2003-02-13 | Aisin Seiki Co Ltd | 弁開閉時期制御装置 |
JP4595263B2 (ja) * | 2001-07-31 | 2010-12-08 | アイシン精機株式会社 | 弁開閉時期制御装置 |
CN109884894A (zh) * | 2019-03-08 | 2019-06-14 | 福州大学 | 电液助力转向系统神经网络积分滑模控制方法 |
CN109884894B (zh) * | 2019-03-08 | 2021-07-13 | 福州大学 | 电液助力转向系统神经网络积分滑模控制方法 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A762 | Written abandonment of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 Effective date: 20040601 |