JP2001144451A - 積層配線板 - Google Patents
積層配線板Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 層数を多くしたり無駄な部分を内蔵したりす
ることなく高集積化が可能であり,また1枚の基板の中
に異なる特性インピーダンスの信号線を共存させること
も容易にできる積層配線板を提供すること。 【解決手段】 積層配線板1では,あるブロックでグラ
ンド層として用いられている導体層と異なる導体層が,
他のあるブロックでグランド層として用いられている。
例えば,ブロックAでグランド層12Aとして用いられ
ている導体層12と異なる導体層11が,ブロックBで
グランド層11Bとして用いられている。また,あるブ
ロックで信号線として用いられている導体層と異なる導
体層が,他のあるブロックで信号線として用いられてい
る。例えば,ブロックAで信号線11Aとして用いられ
ている導体層11と異なる導体層12が,ブロックBで
信号線12Bとして用いられている。
ることなく高集積化が可能であり,また1枚の基板の中
に異なる特性インピーダンスの信号線を共存させること
も容易にできる積層配線板を提供すること。 【解決手段】 積層配線板1では,あるブロックでグラ
ンド層として用いられている導体層と異なる導体層が,
他のあるブロックでグランド層として用いられている。
例えば,ブロックAでグランド層12Aとして用いられ
ている導体層12と異なる導体層11が,ブロックBで
グランド層11Bとして用いられている。また,あるブ
ロックで信号線として用いられている導体層と異なる導
体層が,他のあるブロックで信号線として用いられてい
る。例えば,ブロックAで信号線11Aとして用いられ
ている導体層11と異なる導体層12が,ブロックBで
信号線12Bとして用いられている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,導体層と絶縁層と
を積層してなる積層配線板に関する。さらに詳細には,
導体層の一部である信号線が,他の導体層との関係で特
定の特性インピーダンスを持つように構成されている積
層配線板に関するものである。
を積層してなる積層配線板に関する。さらに詳細には,
導体層の一部である信号線が,他の導体層との関係で特
定の特性インピーダンスを持つように構成されている積
層配線板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から,積層配線板においては,信号
線の厚さ方向両側もしくは片側にグランド層を配置し
て,信号線に特定の特性インピーダンスを持たせるよう
にしている。そのような配線板には,1枚の基板の中の
複数の信号線に異なる特性インピーダンスを持たせてい
るものがある。
線の厚さ方向両側もしくは片側にグランド層を配置し
て,信号線に特定の特性インピーダンスを持たせるよう
にしている。そのような配線板には,1枚の基板の中の
複数の信号線に異なる特性インピーダンスを持たせてい
るものがある。
【0003】例えば,図16に示すストリップライン
や,図17に示すマイクロストリップラインがその例で
ある。図16のストリップラインは,信号線101,1
02,103を,上下に設けられた全面ベタのグランド
層104,105で挟んで構成されている。各信号線お
よび各グランド層は,絶縁層106,107により相互
に絶縁されている。図17のマイクロストリップライン
は,信号線111,112,113の片側に全面ベタの
グランド層115を配置して構成されている。各信号線
およびグランド層は,絶縁層117により相互に絶縁さ
れている。図16のストリップラインでは,絶縁層厚さ
は一定として信号線幅に差を付けることにより,各信号
線101,102,103の特性インピーダンスに差を
付けている。図17のマイクロストリップラインでも同
様である。
や,図17に示すマイクロストリップラインがその例で
ある。図16のストリップラインは,信号線101,1
02,103を,上下に設けられた全面ベタのグランド
層104,105で挟んで構成されている。各信号線お
よび各グランド層は,絶縁層106,107により相互
に絶縁されている。図17のマイクロストリップライン
は,信号線111,112,113の片側に全面ベタの
グランド層115を配置して構成されている。各信号線
およびグランド層は,絶縁層117により相互に絶縁さ
れている。図16のストリップラインでは,絶縁層厚さ
は一定として信号線幅に差を付けることにより,各信号
線101,102,103の特性インピーダンスに差を
付けている。図17のマイクロストリップラインでも同
様である。
【0004】あるいは,図18(ストリップライン),
図19(マイクロストリップライン)のように,線幅は
一定として代わりに層間距離に差を付けることによって
も,各信号線の特性インピーダンスに差を付けることが
可能である。すなわち図18のストリップラインでは,
全面ベタのグランド層124,125と信号線121,
122,123との間に,部分的なグランド層128,
129を設けている。また,図19のマイクロストリッ
プラインでは,全面ベタのグランド層135と信号線1
31,132,133との間に,部分的なグランド層1
38,139を設けている。
図19(マイクロストリップライン)のように,線幅は
一定として代わりに層間距離に差を付けることによって
も,各信号線の特性インピーダンスに差を付けることが
可能である。すなわち図18のストリップラインでは,
全面ベタのグランド層124,125と信号線121,
122,123との間に,部分的なグランド層128,
129を設けている。また,図19のマイクロストリッ
プラインでは,全面ベタのグランド層135と信号線1
31,132,133との間に,部分的なグランド層1
38,139を設けている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,前記し
た従来の積層配線板における特性インピーダンスの調整
技術には以下のような問題点があった。
た従来の積層配線板における特性インピーダンスの調整
技術には以下のような問題点があった。
【0006】図16のストリップラインや図17のマイ
クロストリップラインの問題点は,設計上の要求と製造
上の要求との両立が困難なことである。その理由は以下
の通りである。すなわち,特性インピーダンス75Ωの
信号線101,111の線幅が一般的に多用される0.
1mmとなるように層間距離等を設定したとする。する
と,特性インピーダンス50Ωの信号線102,112
の線幅は0.25mmと太く,特性インピーダンス28
Ωの信号線103,113の線幅に至っては0.6mm
を要することとなる。このため,信号線が板面内に占め
る面積が大きく,高集積化の障害要因となる。これによ
り,設計が著しく困難なのである。
クロストリップラインの問題点は,設計上の要求と製造
上の要求との両立が困難なことである。その理由は以下
の通りである。すなわち,特性インピーダンス75Ωの
信号線101,111の線幅が一般的に多用される0.
1mmとなるように層間距離等を設定したとする。する
と,特性インピーダンス50Ωの信号線102,112
の線幅は0.25mmと太く,特性インピーダンス28
Ωの信号線103,113の線幅に至っては0.6mm
を要することとなる。このため,信号線が板面内に占め
る面積が大きく,高集積化の障害要因となる。これによ
り,設計が著しく困難なのである。
【0007】一方,特性インピーダンス28Ωの信号線
103,113の線幅が設計しやすい0.1mmとなる
ようにした場合には,特性インピーダンス75Ωの信号
線101,111の線幅を0.01mm程度にまで小さ
くしなければならない。これでは製造が困難である。こ
のため,1枚の基板の中に異なる特性インピーダンスの
信号線を共存させようとすると,設計上の要求と製造上
の要求とが両立しがたいのである。
103,113の線幅が設計しやすい0.1mmとなる
ようにした場合には,特性インピーダンス75Ωの信号
線101,111の線幅を0.01mm程度にまで小さ
くしなければならない。これでは製造が困難である。こ
のため,1枚の基板の中に異なる特性インピーダンスの
信号線を共存させようとすると,設計上の要求と製造上
の要求とが両立しがたいのである。
【0008】一方,図18のストリップラインや図19
のマイクロストリップラインの問題点は,層数が多いこ
とである。このために製造プロセスにおける工程数も多
いこととなる。また,部分的なグランド層128,12
9,138,139は広い面積のブランク部分を含んで
いる。ブランク部分は,信号を通さないと言う意味では
無駄な部分である。このことが配線の高集積化に対する
妨げになっていると見ることもできる。
のマイクロストリップラインの問題点は,層数が多いこ
とである。このために製造プロセスにおける工程数も多
いこととなる。また,部分的なグランド層128,12
9,138,139は広い面積のブランク部分を含んで
いる。ブランク部分は,信号を通さないと言う意味では
無駄な部分である。このことが配線の高集積化に対する
妨げになっていると見ることもできる。
【0009】本発明は,前記した従来の積層配線板が有
する問題点を解決するためになされたものである。すな
わちその課題とするところは,信号線やグランド層とし
て用いる導体層の組み合わせをブロックごとに変えるこ
とにより,層数を多くしたり無駄な部分を内蔵したりす
ることなく高集積化が可能であり,また1枚の基板の中
に異なる特性インピーダンスの信号線を共存させること
も容易にできる積層配線板を提供することにある。
する問題点を解決するためになされたものである。すな
わちその課題とするところは,信号線やグランド層とし
て用いる導体層の組み合わせをブロックごとに変えるこ
とにより,層数を多くしたり無駄な部分を内蔵したりす
ることなく高集積化が可能であり,また1枚の基板の中
に異なる特性インピーダンスの信号線を共存させること
も容易にできる積層配線板を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題の解決を目的と
してなされた本発明は,導体層と絶縁層とを積層してな
る積層配線板であって,ある導体層が信号線として用い
られるとともに他のある導体層がそのグランド層として
用いられる複数のブロックを有し,あるブロックでグラ
ンド層として用いられる導体層と異なる導体層が他のあ
るブロックでグランド層として用いられ,前述のあるブ
ロックで信号線として用いられる導体層と異なる導体層
が前述の他のあるブロックで信号線として用いられるも
のである。
してなされた本発明は,導体層と絶縁層とを積層してな
る積層配線板であって,ある導体層が信号線として用い
られるとともに他のある導体層がそのグランド層として
用いられる複数のブロックを有し,あるブロックでグラ
ンド層として用いられる導体層と異なる導体層が他のあ
るブロックでグランド層として用いられ,前述のあるブ
ロックで信号線として用いられる導体層と異なる導体層
が前述の他のあるブロックで信号線として用いられるも
のである。
【0011】この積層配線板では,信号線として用いら
れる導体層と,グランド層として用いられる導体層との
組み合わせがブロックごとにより異なる。このため,ブ
ロックごとに信号線が所望の特性インピーダンスを持つ
ように構成したり,なるべく少ない層数でなるべく多く
の信号線を内蔵するように構成したりすることが,設計
上あるいは製造上の難点なくして可能である。すなわち
設計上の自由度が高い。なお,本願でいうグランド層に
は,電源層を含むものとする。
れる導体層と,グランド層として用いられる導体層との
組み合わせがブロックごとにより異なる。このため,ブ
ロックごとに信号線が所望の特性インピーダンスを持つ
ように構成したり,なるべく少ない層数でなるべく多く
の信号線を内蔵するように構成したりすることが,設計
上あるいは製造上の難点なくして可能である。すなわち
設計上の自由度が高い。なお,本願でいうグランド層に
は,電源層を含むものとする。
【0012】本発明の積層配線板では,全面ベタのグラ
ンド層を有する必要はない。言い換えると,信号線の上
下もしくはその一方にのみ,信号線の線幅とほぼ同等の
線幅を持つグランド層が存在すれば十分なのである。よ
って本発明は,導体層と絶縁層とを積層してなる積層配
線板であって,ある導体層が信号線として用いられると
ともに他のある導体層がそのグランド層として用いられ
るブロックを有し,あるブロックでは,グランド層の幅
が,信号線の幅の0.8〜3倍の範囲内にあることとし
ても成立する。特に好ましいのはその中でも0.9〜1.
6倍の範囲内である。
ンド層を有する必要はない。言い換えると,信号線の上
下もしくはその一方にのみ,信号線の線幅とほぼ同等の
線幅を持つグランド層が存在すれば十分なのである。よ
って本発明は,導体層と絶縁層とを積層してなる積層配
線板であって,ある導体層が信号線として用いられると
ともに他のある導体層がそのグランド層として用いられ
るブロックを有し,あるブロックでは,グランド層の幅
が,信号線の幅の0.8〜3倍の範囲内にあることとし
ても成立する。特に好ましいのはその中でも0.9〜1.
6倍の範囲内である。
【0013】グランド層の役割として,信号層との配置
関係による特性インピーダンスの調整の他に,信号線を
流れる電流と外部の電磁場との相互作用の遮断がある。
本発明の積層配線板では,各ブロックごとに少なくとも
1つの導体層がグランド層として用いられている。よっ
て,全面ベタのグランド層がなくても,基板のほぼ全域
でいずれかの導体層がグランド層として存在している。
よって,実用上十分な遮断性が確保されている。
関係による特性インピーダンスの調整の他に,信号線を
流れる電流と外部の電磁場との相互作用の遮断がある。
本発明の積層配線板では,各ブロックごとに少なくとも
1つの導体層がグランド層として用いられている。よっ
て,全面ベタのグランド層がなくても,基板のほぼ全域
でいずれかの導体層がグランド層として存在している。
よって,実用上十分な遮断性が確保されている。
【0014】本発明の積層配線板は,あるブロックで信
号線として用いられる導体層を他のあるブロックでグラ
ンドとして用いるように構成することに特に意義があ
る。あるいは,信号線およびそのグランド層の特性イン
ピーダンスがブロックにより異なるように構成したりす
ることにも意義がある。
号線として用いられる導体層を他のあるブロックでグラ
ンドとして用いるように構成することに特に意義があ
る。あるいは,信号線およびそのグランド層の特性イン
ピーダンスがブロックにより異なるように構成したりす
ることにも意義がある。
【0015】
【発明の実施の形態】以下,本発明の積層配線板を具体
化した実施の形態について,図面を参照しつつ詳細に説
明する。図1に,本発明を6層基板として具体化した形
態の一例を断面図として示す。図1に示す積層配線板1
は,層間絶縁層により互いに絶縁された導体層11〜1
6の6層の導体層を有している。図1には,積層配線板
1のうち,ブロックA,B,Cの3つのブロックにわた
る部分の断面が現れている。
化した実施の形態について,図面を参照しつつ詳細に説
明する。図1に,本発明を6層基板として具体化した形
態の一例を断面図として示す。図1に示す積層配線板1
は,層間絶縁層により互いに絶縁された導体層11〜1
6の6層の導体層を有している。図1には,積層配線板
1のうち,ブロックA,B,Cの3つのブロックにわた
る部分の断面が現れている。
【0016】導体層11は,ブロックAで信号線11A
をなし,ブロックBでグランド層もしくは電源層(以下
単に「グランド層」という,他のグランド層も同じ)1
1Bをなし,ブロックCで信号線11Cをなしている。
導体層12は,ブロックAでグランド層12Aをなし,
ブロックBで信号線12Bをなし,ブロックCで信号線
12Cをなしている。導体層13は,ブロックAで信号
線13Aをなし,ブロックBからブロックCにわたるグ
ランド層13Bをなしている。導体層14は,ブロック
Aで信号線14Aをなし,ブロックBで信号線14Bを
なし,ブロックCでグランド層14Cをなしている。導
体層15は,ブロックAからブロックBにわたるグラン
ド層15Aをなし,ブロックCで信号線15Cをなして
いる。導体層16は,ブロックAで信号線16Aをな
し,ブロックBで信号線16Bをなし,ブロックCで信
号線16Cをなしている。
をなし,ブロックBでグランド層もしくは電源層(以下
単に「グランド層」という,他のグランド層も同じ)1
1Bをなし,ブロックCで信号線11Cをなしている。
導体層12は,ブロックAでグランド層12Aをなし,
ブロックBで信号線12Bをなし,ブロックCで信号線
12Cをなしている。導体層13は,ブロックAで信号
線13Aをなし,ブロックBからブロックCにわたるグ
ランド層13Bをなしている。導体層14は,ブロック
Aで信号線14Aをなし,ブロックBで信号線14Bを
なし,ブロックCでグランド層14Cをなしている。導
体層15は,ブロックAからブロックBにわたるグラン
ド層15Aをなし,ブロックCで信号線15Cをなして
いる。導体層16は,ブロックAで信号線16Aをな
し,ブロックBで信号線16Bをなし,ブロックCで信
号線16Cをなしている。
【0017】積層配線板1では,あるブロックでグラン
ド層として用いられている導体層と異なる導体層が,他
のあるブロックでグランド層として用いられている。例
えば,ブロックAでグランド層12Aとして用いられて
いる導体層12と異なる導体層11が,ブロックBでグ
ランド層11Bとして用いられている。また,あるブロ
ックで信号線として用いられている導体層と異なる導体
層が,他のあるブロックで信号線として用いられてい
る。例えば,ブロックAで信号線11Aとして用いられ
ている導体層11と異なる導体層12が,ブロックBで
信号線12Bとして用いられている。また,あるブロッ
クで信号線として用いられるとともに他のあるブロック
でグランド層として用いられる導体層が存在する。例え
ば,導体層11は,ブロックAで信号線11Aとして用
いられるとともにブロックBではグランド層11Bとし
て用いられている。そして,全面ベタのグランド層は存
在しない。
ド層として用いられている導体層と異なる導体層が,他
のあるブロックでグランド層として用いられている。例
えば,ブロックAでグランド層12Aとして用いられて
いる導体層12と異なる導体層11が,ブロックBでグ
ランド層11Bとして用いられている。また,あるブロ
ックで信号線として用いられている導体層と異なる導体
層が,他のあるブロックで信号線として用いられてい
る。例えば,ブロックAで信号線11Aとして用いられ
ている導体層11と異なる導体層12が,ブロックBで
信号線12Bとして用いられている。また,あるブロッ
クで信号線として用いられるとともに他のあるブロック
でグランド層として用いられる導体層が存在する。例え
ば,導体層11は,ブロックAで信号線11Aとして用
いられるとともにブロックBではグランド層11Bとし
て用いられている。そして,全面ベタのグランド層は存
在しない。
【0018】また,各信号線の線幅は,いずれも0.1
mmである。これに対し,各ブロックのブロック幅およ
び各グランド層の幅はいずれも,その3倍の0.3mm
である。そして,ブロックA,B,Cのいずれのブロッ
クでも,グランド層として使用されている導体層が必ず
存在する。
mmである。これに対し,各ブロックのブロック幅およ
び各グランド層の幅はいずれも,その3倍の0.3mm
である。そして,ブロックA,B,Cのいずれのブロッ
クでも,グランド層として使用されている導体層が必ず
存在する。
【0019】積層配線板1ではまた,ストリップライン
構造の信号線12B,13A,14A,14Bと,マイ
クロストリップライン構造の信号線11A,11C,1
2C,15C,16A,16B,16Cとが共存してい
る。また,各信号線の特性インピーダンスは,11C,
13A,14A,16Cが50Ωであり,11A,12
B,12C,14B,15C,16A,16Bが28Ω
である。すなわち,異なる特性インピーダンスを持つ信
号線が共存している。
構造の信号線12B,13A,14A,14Bと,マイ
クロストリップライン構造の信号線11A,11C,1
2C,15C,16A,16B,16Cとが共存してい
る。また,各信号線の特性インピーダンスは,11C,
13A,14A,16Cが50Ωであり,11A,12
B,12C,14B,15C,16A,16Bが28Ω
である。すなわち,異なる特性インピーダンスを持つ信
号線が共存している。
【0020】積層配線板1の製造過程の概要は,以下の
通りである。まず、両面銅貼り板を2枚用意して、それ
ぞれの銅箔を両面ともパターン加工する。そして、これ
ら2枚の両面銅貼り板の間に層間絶縁層を挟み、さら
に、この2枚の両面銅貼り板の外側にプリプレグ及び導
体層を配置してプレスするのである。あるいは他の製造
方法として、1枚の両面銅貼り板の両面に層間絶縁層及
び導体層を順次積層して行く方法でもよい。あるいはま
た、3枚の両面銅貼り板を用意して、それぞれの両面銅
貼り板の間にプリプレグを挟んでプレスする方法もあ
る。
通りである。まず、両面銅貼り板を2枚用意して、それ
ぞれの銅箔を両面ともパターン加工する。そして、これ
ら2枚の両面銅貼り板の間に層間絶縁層を挟み、さら
に、この2枚の両面銅貼り板の外側にプリプレグ及び導
体層を配置してプレスするのである。あるいは他の製造
方法として、1枚の両面銅貼り板の両面に層間絶縁層及
び導体層を順次積層して行く方法でもよい。あるいはま
た、3枚の両面銅貼り板を用意して、それぞれの両面銅
貼り板の間にプリプレグを挟んでプレスする方法もあ
る。
【0021】上記により積層配線板1では,6層×3ブ
ロックの領域内に11本もの信号線が集積されている。
また,特性インピーダンスの異なる信号線が同一基板内
に共存している。それでいて,信号線の線幅はみな同じ
なので,設計上あるいは製造上の難点が生じることもな
い。そして,いずれのブロックにもグランド層が存在し
ているので,全面ベタのグランド層を有する場合と比較
してもさほど遜色のない遮断性を有している。
ロックの領域内に11本もの信号線が集積されている。
また,特性インピーダンスの異なる信号線が同一基板内
に共存している。それでいて,信号線の線幅はみな同じ
なので,設計上あるいは製造上の難点が生じることもな
い。そして,いずれのブロックにもグランド層が存在し
ているので,全面ベタのグランド層を有する場合と比較
してもさほど遜色のない遮断性を有している。
【0022】図2に,本発明を7層基板として具体化し
た形態の一例を断面図として示す。図2に示す積層配線
板2は,各ブロックにおいて,グランド層と信号線とを
交互に積層するとともに,グランド層と信号線との順序
を隣接するブロック間で入れ違いにしたものである。こ
れにより,7層×3ブロックの領域内に10本の信号線
を集積している。もし,従来のように全面ベタのグラン
ド層を前提として図2に類似する構成を実現しようとす
ると,図20のようになってしまう。これでは,7層×
3ブロックの領域内に9本しか信号線がない。このよう
に図2の積層配線板2では,信号線およびグランド層と
して用いる導体層の組み合わせをブロックごとに変える
ことにより,集積度を向上させているのである。
た形態の一例を断面図として示す。図2に示す積層配線
板2は,各ブロックにおいて,グランド層と信号線とを
交互に積層するとともに,グランド層と信号線との順序
を隣接するブロック間で入れ違いにしたものである。こ
れにより,7層×3ブロックの領域内に10本の信号線
を集積している。もし,従来のように全面ベタのグラン
ド層を前提として図2に類似する構成を実現しようとす
ると,図20のようになってしまう。これでは,7層×
3ブロックの領域内に9本しか信号線がない。このよう
に図2の積層配線板2では,信号線およびグランド層と
して用いる導体層の組み合わせをブロックごとに変える
ことにより,集積度を向上させているのである。
【0023】また、図20の構造では、信号線として用
いられる導体層は3層しかないのに対し、図2の構造で
は7層すべてが信号線として用いられている。このた
め、信号線として用いられる導体層が4層以上必要な回
路であっても図2の構造のものを使用することができ
る。一方、図20の構造のものはこのような用途には使
用できない。このような用途としては、例えば、CSP
パッケージからの信号引き出しが挙げられる。また、図
20の構造では、信号線の側方にグランド層を挟むこと
なしに他の信号線が配置されているため、信号線同士の
相互干渉が生じやすい。これに対し、図2の構造では、
信号線とその側方に配置された他の信号線の間には、グ
ランド層が挟まれている。これにより、信号線同士の相
互干渉が防止されている。
いられる導体層は3層しかないのに対し、図2の構造で
は7層すべてが信号線として用いられている。このた
め、信号線として用いられる導体層が4層以上必要な回
路であっても図2の構造のものを使用することができ
る。一方、図20の構造のものはこのような用途には使
用できない。このような用途としては、例えば、CSP
パッケージからの信号引き出しが挙げられる。また、図
20の構造では、信号線の側方にグランド層を挟むこと
なしに他の信号線が配置されているため、信号線同士の
相互干渉が生じやすい。これに対し、図2の構造では、
信号線とその側方に配置された他の信号線の間には、グ
ランド層が挟まれている。これにより、信号線同士の相
互干渉が防止されている。
【0024】
【実施例】本発明者がコンピュータシミュレーションに
より試験した結果によれば,本発明の積層配線板では,
信号線の線幅による特性インピーダンスの調整を,従来
の積層配線板の場合と同様に行うことができる。また,
グランド層の幅によっても特性インピーダンスの調整を
行うことができる。そして,グランド層がベタ膜でない
にもかかわらず,信号線とグランド層との間に少々の位
置ずれがあってもさほど大きな影響はない。以下,これ
らの試験結果について説明する。
より試験した結果によれば,本発明の積層配線板では,
信号線の線幅による特性インピーダンスの調整を,従来
の積層配線板の場合と同様に行うことができる。また,
グランド層の幅によっても特性インピーダンスの調整を
行うことができる。そして,グランド層がベタ膜でない
にもかかわらず,信号線とグランド層との間に少々の位
置ずれがあってもさほど大きな影響はない。以下,これ
らの試験結果について説明する。
【0025】(試験1)この試験は,信号線の線幅と特
性インピーダンスとの関係についての試験である。この
試験は,図3及び図4の2種類の構造について行った。
図3に示すのは,信号線30をベタのグランド層31と
幅狭のグランド層32とで挟んだ構造である。図4に示
すのは,信号線30を上下とも幅狭のグランド層32,
33で挟んだ構造である。試験条件は,表1と表2との
2通りとした。表1の条件は,グランド層32,33の
幅Gを,信号線30の幅Sの0.125mm増しとした
条件である。表2の条件は,グランド層32,33の幅
Gを,信号線30の幅Sの0.025mm増しとした条
件である。
性インピーダンスとの関係についての試験である。この
試験は,図3及び図4の2種類の構造について行った。
図3に示すのは,信号線30をベタのグランド層31と
幅狭のグランド層32とで挟んだ構造である。図4に示
すのは,信号線30を上下とも幅狭のグランド層32,
33で挟んだ構造である。試験条件は,表1と表2との
2通りとした。表1の条件は,グランド層32,33の
幅Gを,信号線30の幅Sの0.125mm増しとした
条件である。表2の条件は,グランド層32,33の幅
Gを,信号線30の幅Sの0.025mm増しとした条
件である。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】表1の条件での試験結果は,図5のグラフ
のようになった。このグラフにおいて,横軸は,信号線
30の幅S(mm)であり,また,縦軸はその特性イン
ピーダンス(Ω)である。このグラフで,「基本」とあ
るカーブは,信号線を上下ともベタのグランド層で挟ん
だ構造についてのものである。このグラフによれば,図
3の構造,図4の構造ともこれらの特性インピーダンス
は「基本」とあるカーブとほぼ並行して傾斜している。
さらに,「基本」とあるカーブと図3の構造,図4の構
造のカーブとがごく近いところに位置している。従っ
て,信号線の線幅による特性インピーダンスの調整を,
従来の積層配線板の場合と同様に行うことができる。
のようになった。このグラフにおいて,横軸は,信号線
30の幅S(mm)であり,また,縦軸はその特性イン
ピーダンス(Ω)である。このグラフで,「基本」とあ
るカーブは,信号線を上下ともベタのグランド層で挟ん
だ構造についてのものである。このグラフによれば,図
3の構造,図4の構造ともこれらの特性インピーダンス
は「基本」とあるカーブとほぼ並行して傾斜している。
さらに,「基本」とあるカーブと図3の構造,図4の構
造のカーブとがごく近いところに位置している。従っ
て,信号線の線幅による特性インピーダンスの調整を,
従来の積層配線板の場合と同様に行うことができる。
【0029】表2の条件での試験結果は図6のグラフの
ようになった。この場合においても,図3の構造,図4
の構造とも,「基本」とほぼ並行して傾斜している。さ
らに,「基本」とあるカーブと図3の構造,図4の構造
のカーブとがごく近いところに位置している。これによ
り,信号線の線幅による特性インピーダンスの調整を,
従来の積層配線板の場合と同様に行うことができる。
ようになった。この場合においても,図3の構造,図4
の構造とも,「基本」とほぼ並行して傾斜している。さ
らに,「基本」とあるカーブと図3の構造,図4の構造
のカーブとがごく近いところに位置している。これによ
り,信号線の線幅による特性インピーダンスの調整を,
従来の積層配線板の場合と同様に行うことができる。
【0030】(試験2)次の試験はグランド層の幅と特
性インピーダンスとの関係の試験である。この試験は,
図7〜図9の3種類の構造について行った。図7に示す
のは,上下から信号線30をベタのグランド層31と幅
狭のグランド層34とで挟み,幅狭のグランド層34の
幅を変化させるものである。また,図8に示すのは,信
号線30を上下とも幅狭のグランド層34,36で挟
み,そして,一方のグランド層34のみの幅を変化させ
るものである。図9に示すのは,信号線30を上下とも
幅狭のグランド層34,36で挟み,両方のグランド層
34,36の幅を変化させるものである。また,図7〜
図9のいずれにおいても,信号線30の側方にも幅狭の
グランド層35,35を配置している。ここで,信号線
30の幅Sは,0.1mmであり,グランド層35の幅
は0.125mmであり,さらに,グランド層35と信
号線30とのギャップは0.1125mmである。ま
た,上下のグランド層のうち幅を固定されているものに
ついては,その幅Gを0.125mmとしている。そし
て,上下のグランド層のうち幅を変化させるものについ
ては,その幅を記号G′で表している。そして,試験条
件は,表3の通りとした。
性インピーダンスとの関係の試験である。この試験は,
図7〜図9の3種類の構造について行った。図7に示す
のは,上下から信号線30をベタのグランド層31と幅
狭のグランド層34とで挟み,幅狭のグランド層34の
幅を変化させるものである。また,図8に示すのは,信
号線30を上下とも幅狭のグランド層34,36で挟
み,そして,一方のグランド層34のみの幅を変化させ
るものである。図9に示すのは,信号線30を上下とも
幅狭のグランド層34,36で挟み,両方のグランド層
34,36の幅を変化させるものである。また,図7〜
図9のいずれにおいても,信号線30の側方にも幅狭の
グランド層35,35を配置している。ここで,信号線
30の幅Sは,0.1mmであり,グランド層35の幅
は0.125mmであり,さらに,グランド層35と信
号線30とのギャップは0.1125mmである。ま
た,上下のグランド層のうち幅を固定されているものに
ついては,その幅Gを0.125mmとしている。そし
て,上下のグランド層のうち幅を変化させるものについ
ては,その幅を記号G′で表している。そして,試験条
件は,表3の通りとした。
【0031】
【表3】
【0032】上記の条件での試験結果は,図10のグラ
フのようになった。このグラフで,横軸はグランド層の
幅G′(mm)であり,縦軸は特性インピーダンス
(Ω)である。このグラフによれば,図7,図8,図9
の構造におけるすべてのカーブはほぼ直線状に傾斜して
いる。さらに,これらのカーブは図示の範囲内におい
て,ほぼ近いところに位置している。これにより,当該
範囲内において,グランド層の幅G′によって特性イン
ピーダンスを調整できることがわかる。
フのようになった。このグラフで,横軸はグランド層の
幅G′(mm)であり,縦軸は特性インピーダンス
(Ω)である。このグラフによれば,図7,図8,図9
の構造におけるすべてのカーブはほぼ直線状に傾斜して
いる。さらに,これらのカーブは図示の範囲内におい
て,ほぼ近いところに位置している。これにより,当該
範囲内において,グランド層の幅G′によって特性イン
ピーダンスを調整できることがわかる。
【0033】(試験3)この試験は,信号線とグランド
層との間における位置ずれによって特性インピーダンス
がどのように影響されるかを確認するための試験であ
る。この試験は,図11〜図14の4種類の構造につい
て行った。図11に示すのは,信号線30を上下からベ
タのグランド層31と幅狭のグランド層34とで挟み,
さらに,グランド層34の位置ズレ量Δを変化させるも
のである。図12に示すのは,信号線30を上下とも幅
狭のグランド層34,36で挟み,さらに,一方のグラ
ンド層36のみの位置ズレ量Δを変化させるものであ
る。また,図13に示すのは,信号線30を上下とも幅
狭のグランド層34,36で挟み,両方のグランド層3
4及びグランド層36の位置ズレ量Δを上下とも同じ向
きに変化させるものである。また,図14に示すのは,
信号線30を上下とも幅狭のグランド層34,36で挟
み,さらに,両方のグランド層34及びグランド層36
の位置ズレ量Δを上下で逆向きに変化させるものであ
る。
層との間における位置ずれによって特性インピーダンス
がどのように影響されるかを確認するための試験であ
る。この試験は,図11〜図14の4種類の構造につい
て行った。図11に示すのは,信号線30を上下からベ
タのグランド層31と幅狭のグランド層34とで挟み,
さらに,グランド層34の位置ズレ量Δを変化させるも
のである。図12に示すのは,信号線30を上下とも幅
狭のグランド層34,36で挟み,さらに,一方のグラ
ンド層36のみの位置ズレ量Δを変化させるものであ
る。また,図13に示すのは,信号線30を上下とも幅
狭のグランド層34,36で挟み,両方のグランド層3
4及びグランド層36の位置ズレ量Δを上下とも同じ向
きに変化させるものである。また,図14に示すのは,
信号線30を上下とも幅狭のグランド層34,36で挟
み,さらに,両方のグランド層34及びグランド層36
の位置ズレ量Δを上下で逆向きに変化させるものであ
る。
【0034】尚,図11,図12,図13及び図14と
もに信号線30の側方にも幅狭のグランド層35,35
を配置している。ここで,信号線の幅Sは,0.1mm
であり,グランド層35の幅は0.125mmであり,
さらに,グランド層35と信号線30とのギャップは
0.1125mmである。また,グランド層34,36
の幅Gは0.125mmである。位置ズレ量Δは0〜
0.08mmの範囲内で0.02mmずつ変化させた。
もに信号線30の側方にも幅狭のグランド層35,35
を配置している。ここで,信号線の幅Sは,0.1mm
であり,グランド層35の幅は0.125mmであり,
さらに,グランド層35と信号線30とのギャップは
0.1125mmである。また,グランド層34,36
の幅Gは0.125mmである。位置ズレ量Δは0〜
0.08mmの範囲内で0.02mmずつ変化させた。
【0035】上記の条件での試験結果は,図15のグラ
フのようになった。このグラフで横軸はグランド層の位
置ズレ量Δ(mm)であり,縦軸は特性インピーダンス
(Ω)である。尚,図13及び図14の構造の試験結果
は一致した。このグラフによれば,図11,図12,図
13及び図14ともに,位置ズレ量Δが0.08mm範
囲内であれば,特性インピーダンスは,位置ズレ量Δが
0mmのときと比較して,それほど大きい変化がない。
従って,信号線30とグランド層34,36との間に少
々の位置ずれがあっても特性インピーダンスにさほど大
きな影響はない。
フのようになった。このグラフで横軸はグランド層の位
置ズレ量Δ(mm)であり,縦軸は特性インピーダンス
(Ω)である。尚,図13及び図14の構造の試験結果
は一致した。このグラフによれば,図11,図12,図
13及び図14ともに,位置ズレ量Δが0.08mm範
囲内であれば,特性インピーダンスは,位置ズレ量Δが
0mmのときと比較して,それほど大きい変化がない。
従って,信号線30とグランド層34,36との間に少
々の位置ずれがあっても特性インピーダンスにさほど大
きな影響はない。
【0036】以上詳細に説明したように,本形態の積層
配線板1では,図1に示すように,信号線として用いら
れる導体層と,グランド層として用いられる導体層との
組み合わせがブロックごとにより異なっている。また,
導体層によっては,あるブロックで信号線として用いら
れるとともに,他のあるブロックでグランド層として用
られている。これにより,特性インピーダンスの異なる
信号線が同一基板内に共存している。また,いずれのブ
ロックにもグランド層が存在しているので,全面ベタの
グランド層を有する必要はない。また,グランド層の幅
が,信号線の幅の0.8〜3倍の範囲内であって,特
に,その中でも0.9〜1.6倍の範囲内であれば,全面
ベタのグランド層がなくても,実用上十分な遮断性が確
保されている。従って,積層配線板1では,従来のもの
と比較して高集積化が達成されている。
配線板1では,図1に示すように,信号線として用いら
れる導体層と,グランド層として用いられる導体層との
組み合わせがブロックごとにより異なっている。また,
導体層によっては,あるブロックで信号線として用いら
れるとともに,他のあるブロックでグランド層として用
られている。これにより,特性インピーダンスの異なる
信号線が同一基板内に共存している。また,いずれのブ
ロックにもグランド層が存在しているので,全面ベタの
グランド層を有する必要はない。また,グランド層の幅
が,信号線の幅の0.8〜3倍の範囲内であって,特
に,その中でも0.9〜1.6倍の範囲内であれば,全面
ベタのグランド層がなくても,実用上十分な遮断性が確
保されている。従って,積層配線板1では,従来のもの
と比較して高集積化が達成されている。
【0037】なお,本実施の形態は単なる例示にすぎ
ず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本
発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改
良,変形が可能である。例えば,信号線とグランド層と
の具体的な配置は図1及び図2に示されたものでなくて
も良い。
ず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本
発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改
良,変形が可能である。例えば,信号線とグランド層と
の具体的な配置は図1及び図2に示されたものでなくて
も良い。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば,信号線やグランド層として用いる導体層の組み
合わせをブロックごとに変えることにより,層数を多く
したり無駄な部分を内蔵したりすることなく高集積化が
可能であり,また1枚の基板の中に異なる特性インピー
ダンスの信号線を共存させることも容易にできる積層配
線板が提供されている。
よれば,信号線やグランド層として用いる導体層の組み
合わせをブロックごとに変えることにより,層数を多く
したり無駄な部分を内蔵したりすることなく高集積化が
可能であり,また1枚の基板の中に異なる特性インピー
ダンスの信号線を共存させることも容易にできる積層配
線板が提供されている。
【図1】6層基板として具体化した実施の形態の一例を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図2】7層基板として具体化した実施の形態の一例を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図3】試験1における積層配線板の構成を示す図であ
る。
る。
【図4】試験1における積層配線板の構成を示す図であ
る。
る。
【図5】表1の条件によって試験1を行った結果を示す
グラフである。
グラフである。
【図6】表2の条件によって試験1を行った結果を示す
グラフである。
グラフである。
【図7】試験2における積層配線板の構成を示す図であ
る。
る。
【図8】試験2における積層配線板の構成を示す図であ
る。
る。
【図9】試験2における積層配線板の構成を示す図であ
る。
る。
【図10】試験2を行った結果を示すグラフである。
【図11】試験3における積層配線板の構成を示す図で
ある。
ある。
【図12】試験3における積層配線板の構成を示す図で
ある。
ある。
【図13】試験3における積層配線板の構成を示す図で
ある。
ある。
【図14】試験3における積層配線板の構成を示す図で
ある。
ある。
【図15】試験3を行った結果を示すグラフである。
【図16】従来のストリップラインにおける積層配線板
の構成を示す断面図である。
の構成を示す断面図である。
【図17】従来のマイクロストリップラインにおける積
層配線板の構成を示す断面図である。
層配線板の構成を示す断面図である。
【図18】従来のストリップラインにおける積層配線板
の構成を示す断面図である。
の構成を示す断面図である。
【図19】従来のマイクロストリップラインにおける積
層配線板の構成を示す断面図である。
層配線板の構成を示す断面図である。
【図20】従来の7層構成の積層配線板を示す断面図で
ある。
ある。
1 積層配線板 2 積層配線板 11B,12A,13B グランド層 14C,15A グランド層 11A,11C,12B 信号線 12C,13A,14A 信号線 14B,15C,16A 信号線 16B,16C 信号線
Claims (4)
- 【請求項1】 導体層と絶縁層とを積層してなる積層配
線板において,ある導体層が信号線として用いられると
ともに他のある導体層がそのグランド層として用いられ
る複数のブロックを有し,あるブロックでグランド層と
して用いられる導体層と異なる導体層が,他のあるブロ
ックでグランド層として用いられ,前記あるブロックで
信号線として用いられる導体層と異なる導体層が,前記
他のあるブロックで信号線として用いられることを特徴
とする積層配線板。 - 【請求項2】 導体層と絶縁層とを積層してなる積層配
線板において,ある導体層が信号線として用いられると
ともに他のある導体層がそのグランド層として用いられ
るブロックを有し,あるブロックでは,前記グランド層
の幅が,前記信号線の幅の0.8〜3倍の範囲内にある
ことを特徴とする積層配線板。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載する積層
配線板において,あるブロックで信号線として用いられ
るとともに他のあるブロックでグランド層として用いら
れる導体層が存在することを特徴とする積層配線板。 - 【請求項4】 請求項1から請求項3までのいずれか1
つに記載する積層配線板において,信号線およびそのグ
ランド層の特性インピーダンスがブロックにより異なる
ことを特徴とする積層配線板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32233199A JP2001144451A (ja) | 1999-11-12 | 1999-11-12 | 積層配線板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32233199A JP2001144451A (ja) | 1999-11-12 | 1999-11-12 | 積層配線板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001144451A true JP2001144451A (ja) | 2001-05-25 |
Family
ID=18142461
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32233199A Pending JP2001144451A (ja) | 1999-11-12 | 1999-11-12 | 積層配線板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001144451A (ja) |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2006351647A (ja) * | 2005-06-14 | 2006-12-28 | Hitachi Ltd | 配線基板 |
JP2007081079A (ja) * | 2005-09-14 | 2007-03-29 | Tdk Corp | 半導体ic内蔵モジュール |
KR100822441B1 (ko) | 2006-09-04 | 2008-04-16 | 대덕전자 주식회사 | 복합 임피던스를 지닌 고밀도 회로 기판 제조 방법 |
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JP2016159018A (ja) * | 2015-03-04 | 2016-09-05 | 株式会社三共 | 遊技機 |
WO2018139382A1 (ja) * | 2017-01-27 | 2018-08-02 | 株式会社村田製作所 | 多層基板および電子機器 |
US20190088388A1 (en) * | 2016-05-17 | 2019-03-21 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Transmission line substrate and electronic device |
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US11523499B2 (en) * | 2020-03-12 | 2022-12-06 | Kyocera Corporation | Flexible wiring board |
-
1999
- 1999-11-12 JP JP32233199A patent/JP2001144451A/ja active Pending
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JP4701942B2 (ja) * | 2005-09-14 | 2011-06-15 | Tdk株式会社 | 半導体ic内蔵モジュール |
KR100822441B1 (ko) | 2006-09-04 | 2008-04-16 | 대덕전자 주식회사 | 복합 임피던스를 지닌 고밀도 회로 기판 제조 방법 |
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JP2009071311A (ja) * | 2007-09-11 | 2009-04-02 | Samsung Electronics Co Ltd | 印刷回路基板及びその製造方法、並びにそれを具備する表示装置 |
US9930770B2 (en) | 2007-09-11 | 2018-03-27 | Samsung Display Co., Ltd. | Printed circuit board, display apparatus having a printed circuit board and method of manufacturing the printed circuit board |
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JP2016159018A (ja) * | 2015-03-04 | 2016-09-05 | 株式会社三共 | 遊技機 |
US20190088388A1 (en) * | 2016-05-17 | 2019-03-21 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Transmission line substrate and electronic device |
US11037701B2 (en) * | 2016-05-17 | 2021-06-15 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Transmission line substrate and electronic device |
WO2018139382A1 (ja) * | 2017-01-27 | 2018-08-02 | 株式会社村田製作所 | 多層基板および電子機器 |
JPWO2018139382A1 (ja) * | 2017-01-27 | 2019-06-27 | 株式会社村田製作所 | 多層基板および電子機器 |
US10873120B2 (en) | 2017-01-27 | 2020-12-22 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Multilayer board and electronic device |
WO2020218267A1 (ja) * | 2019-04-22 | 2020-10-29 | 株式会社村田製作所 | 伝送線路基板および電子機器 |
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