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JP2001009287A - メタクリル酸製造用触媒およびメタクリル酸の製造方法 - Google Patents

メタクリル酸製造用触媒およびメタクリル酸の製造方法

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JP2001009287A
JP2001009287A JP2000122271A JP2000122271A JP2001009287A JP 2001009287 A JP2001009287 A JP 2001009287A JP 2000122271 A JP2000122271 A JP 2000122271A JP 2000122271 A JP2000122271 A JP 2000122271A JP 2001009287 A JP2001009287 A JP 2001009287A
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catalyst
methacrylic acid
cerium
element selected
zirconium
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有一 加瀬
Hideo Onodera
秀夫 小野寺
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メタクロレイン、イソブチルアルデヒドおよ
びイソ酪酸から選ばれる少なくとも一種の化合物の気相
酸化および/または気相酸化脱水素反応によるメタクリ
ル酸の製造に使用するための触媒であって、メタクリル
酸を高収率で製造することを可能とし、しかも触媒寿命
に優れ長期にわたって安定した運転を可能とするメタク
リル酸製造用触媒、およびこの触媒を用いてメタクリル
酸を製造する方法を提供する。 【解決手段】 触媒中にセリウムおよびジルコニウムを
含む複合酸化物を共存させる。例えば、(A)上記反応
のための触媒として公知の、モリブデンおよびリンを必
須成分とする複合酸化物および(B)セリウムおよびジ
ルコニウムを必須成分とする複合酸化物から成る組成物
を含む触媒を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はメタクリル酸製造用
触媒およびメタクリル酸の製造方法に関する。詳しく
は、本発明はメタクロレイン、イソブチルアルデヒドお
よびイソ酪酸から選ばれる少なくとも一種の化合物を気
相酸化または気相酸化脱水素して高収率かつ長期安定し
てメタクリル酸を製造するための改良された触媒、およ
びこの改良された触媒を用いてメタクリル酸を製造する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】メタクロレイン、イソブチルアルデヒド
またはイソ酪酸の気相接触酸化反応または気相酸化脱水
素反応によりメタクリル酸を効率よく製造するために種
々の改良触媒が提案されている。たとえば、特開昭55
−2619号公報には、「Mo」、「V」、「P」なら
びに「K、Rb、CsおよびTlの少なくとも一種」を
必須成分とする触媒が、また、特開昭60−23943
9号公報には、「Mo」、「V」、「P」ならびに
「K、Rb、CsおよびTlの少なくとも一種」、「S
c、Y、La、Ce、Pr、Nd、PuおよびSmの少
なくとも一種」ならびに「Cu、As、Sb、Co、Z
r、Bi、Ti、TeおよびAgの少なくとも一種」を
必須成分とする触媒が記載されている。モリブデンおよ
びリンを主成分とするこれら従来公知の触媒は、その調
製法から推測すると、基本的にはリンモリブデン酸また
はその塩(たとえばアンモニウム塩またはアルカリ金属
塩)であって、構造的にはヘテロポリ酸またはその類縁
物の混合物であると考えられるものである。
【0003】しかし、これら触媒は、メタクリル酸の収
率および寿命の点で依然として改良されるべき問題を含
んでいる。ヘテロポリ酸は熱に弱いので、長期間使用し
た触媒では、ヘテロポリ酸構造の分解が認められる。し
たがって、長期にわたり安定した性能を示すメタクリル
酸製造用触媒を得るためには、ヘテロポリ酸の安定性を
増すこと、或は、比較的低温でも触媒として使用可能な
高活性のヘテロポリ酸を見い出すことが必要である。
【0004】さらに、特開昭61−5043号公報に
は、「Mo」、「V」、「P」、「Ce」、「K、R
b、CsおよびTlの少なくとも一種」ならびに「C
u、As、Sb、Co、Zr、Bi、Ni、Cr、Mn
およびZnの少なくとも一種」を必須成分とする触媒が
記載されている。しかし、従来の触媒成分にセリウム成
分が添加されただけの、このような触媒は、セリウム酸
化物が経時的に凝集するため、触媒寿命向上などの効果
についでは未だ十分なものではない。
【0005】一方、セリウムおよびジルコニウムを必須
成分とする複合酸化物についても種々の提案がなされて
いる。これら複合酸化物の大部分は、排ガス浄化用触媒
の添加成分として知られている。しかしながら、このよ
うなセリウムおよびジルコニウムを必須成分とする複合
酸化物がヘテロポリ酸系触媒と組み合わせて使用された
場合に、メタクロレイン、イソブチルアルデヒドまたは
イソ酪酸の気相酸化または気相酸化脱水素によるメタク
リル酸の生成反応において触媒として有効に作用するこ
とは、まったく知られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の一つの目的
は、メタクリル酸を高収率で製造するためのメタクリル
酸製造用触媒を提供することである。
【0007】本発明の他の目的は、触媒寿命が長く、長
期にわたって安定した運転を可能ならしめるメタクリル
酸製造用触媒を提供することである。
【0008】本発明のさらに他の目的は、高生産性を目
的とした高負荷運転においても、長期にわたって安定し
た運転を可能ならしめるメタクリル酸製造用触媒を提供
することである。
【0009】本発明のさらに他の目的は、上記触媒を用
いて高収率かつ長期にわたり安定してメタクリル酸を製
造する方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、メタクリ
ル酸製造用触媒として従来公知のモリブデンおよびリン
を必須成分とする触媒とセリウムおよびジルコニウムを
必須成分とする複合酸化物とを組み合わせた組成物が上
記の反応において高い活性を示しかつ安定性に優れてい
て、これを上記の反応における触媒として使用したなら
ば上記目的が達成できることを見い出した。
【0011】斯くして、本発明によれば、メタクロレイ
ン、イソブチルアルデヒドおよびイソ酪酸から選ばれる
少なくとも一種の化合物を分子状酸素または分子状酸素
含有ガスにより気相にて酸化および/または酸化脱水素
してメタクリル酸を製造するための触媒として、(A)
該気相接触酸化反応および/または気相酸化脱水素反
応のための触媒として公知の、モリブデンおよびリンを
必須成分とする複合酸化物、および(B) セリウムお
よびジルコニウムを必須成分とする複合酸化物、から成
ることを特徴とする複合酸化物組成物が提供される。
【0012】本発明によれば、また、メタクロレイン、
イゾブチルアルデヒドおよびイソ酪酸から選ばれる少な
くとも一種の化合物を分子状酸素または分子状酸素含有
ガスにより気相にて酸化および/または酸化脱水素して
メタクリル酸を製造するための触媒として、下記一般式
(3): PaMobCecZrdefghijx (ここで、Pはリン、Moはモリブデン、Ceはセリウ
ム、Zrはジルコニウム、Aはヒ素、アンチモン、ゲル
マニウム、ビスマスおよびセレンから選ばれる少なくと
も一種の元素、Bは銅、銀、鉄、コバルト、ニッケル、
鉛、マンガン、クロム、スズ、亜鉛、パラジウム、ロジ
ウムおよびテルルから選ばれる少なくとも一種の元素、
Cはタングステン、バナジウムおよびニオブから選ばれ
る少なくとも一種の元素、Dはアルカリ金属およびアル
カリ土類金属から選ばれる少なくとも一種の元素、Eは
チタン、ケイ素およびアルミニウムから選ばれる少なく
とも一種の元素、Gはセリウム以外のランタノイド元
素、イットリウムおよびインジウムから選ばれる少なく
とも一種の元素およびOは酸素、をそれぞれ表し、a、
b、c、d、e、f、g、h、i、jおよびxはそれぞ
れP、Mo、Ce、Zr、A、B、C、D、E、Gおよ
びOの原子比を表し、bが12であるとき、aは0.5
〜4、cは0.01〜12、dは0.01〜16、eは
0.01〜3、fは0.01〜5、gは0.01〜5、h
は0.01〜6、iは0.01〜10およびjは0.00
1〜2であり、xはそれぞれの元素の酸化状態によって
定まる数値である)で表される組成を有し、かつセリウ
ムとジルコニウムとが複合酸化物を形成していることを
特徴とする複合酸化物組成物が提供される。
【0013】本発明によれば、さらに、メタクロレイ
ン、イゾブチルアルデヒドおよびイソ酪酸から選ばれる
少なくとも一種の化合物を触媒の存在下に分子状酸素ま
たは分子状酸素含有ガスにより気相にて酸化および/ま
たは酸化脱水素してメタクリル酸を製造するに当たり、
触媒として上記複合酸化物組成物を用いる、ことを特徴
とする方法が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のメタクリル酸製造用触媒
(I)は、(A) メタクロレイン、イゾブチルアルデ
ヒドまたはイソ酪酸の気相接触酸化反応および/または
気相接触酸化脱水素反応によってメタクリル酸を製造す
る方法における触媒として公知の、モリブデンおよびリ
ンを必須成分とする複合酸化物、および(B) セリウ
ムおよびジルコニウムを必須成分とする複合酸化物、か
ら成ることを特徴とする複合酸化物組成物である。
【0015】また、本発明の他のメタクリル酸製造用触
媒(II)は、上記一般式(3)で表される組成を有
し、かつセリウムとジルコニウムとが複合酸化物を形成
していることを特徴とする複合酸化物組成物である。
【0016】最初に、触媒(I)について説明するに、
成分(A)は、メタクロレイン、イソブチルアルデヒド
またはイソ酪酸の気相酸化反応および/または気相酸化
脱水素反応によるメタクリル酸製造用触媒として従来公
知の、モリブデンおよびリンを必須成分とする触媒に相
当する。従来公知のモリブデンおよびリンを必須成分と
する触媒であれば、いずれも成分(A)として使用する
ことができる。これらのうち、下記一般式(1): PaMobcdefgx (ここで、Pはリン、Moはモリブデン、Aはヒ素、ア
ンチモン、ゲルマニウム、ビスマスおよびセレンから選
ばれる少なくとも一種の元素、Bは銅、銀、鉄、コバル
ト、ニッケル、鉛、マンガン、クロム、スズ、亜鉛、パ
ラジウム、ロジウムおよびテルルから選ばれる少なくと
も一種の元素、Cはタングステン、バナジウムおよびニ
オブから選ばれる少なくとも一種の元素、Dはアルカリ
金属およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも一
種の元素、Eはチタン、ケイ素およびアルミニウムから
選ばれる少なくとも一種の元素およびOは酸素、をそれ
ぞれ表し、a、b、c、d、e、f、gおよびxはそれ
ぞれP、Mo、A、B、C、D、EおよびOの原子比を
表し、bが12であるとき、aは0.5〜4、好ましく
は0.5〜3、cは0.01〜3、好ましくは0.01〜
2、dは0.01〜5、好ましくは0.01〜3、eは
0.01〜5、好ましくは0.01〜3、fは0.01〜
6、好ましくは0.01〜3およびgは0.01〜10、
好ましくは0.01〜5であり、xはそれぞれの元素の
酸化状態によって定まる数値である)で表される触媒が
成分(A)として好適に用いられる。
【0017】これら触媒は、その調製方法には特に制限
はなく、従来公知の方法によって調製することができ
る。出発原料としての各元素成分を含有する化合物の種
類には特に制限はなく、各元素成分を含有する酸化物ま
たは焼成によって酸化物を生成する化合物であればいず
れも使用することができる。焼成によって酸化物を生成
する化合物としては、水酸化物、金属酸、硝酸塩、炭酸
塩、アンモニウム塩、酢酸塩、ギ酸塩などを挙げること
ができる。上記元素成分を2以上含有する化合物も使用
することができる。例えば、モリブデン含有化合物の具
体例としては、三酸化モリブデン、パラモリブデン酸ア
ンモニウム、モリブデン酸、リンモリブデン酸、リンバ
ナドモリブデン酸などを挙げることができる。
【0018】通常、これら出発原料としての各元素成分
を含有する化合物の所定量を、例えば水性媒体中に適宜
溶解し、加熱撹拌した後、蒸発乾固し、さらに必要によ
り粉砕することにより、目的とする成分(A)が得られ
る。
【0019】上記成分(B)としては、セリウムおよび
ジルコニウムを必須成分とする複合酸化物であればいず
れも使用することができる。なかでも、下記一般式
(2): CelZrmny (ここで、Ceはセリウム、Zrはジルコニウム、Fは
セリウム以外のランタノイド元素、イットリウム、コバ
ルト、ニッケル、銅、インジウム、スズ、クロムおよび
ゲルマニウムから選ばれる少なくとも一種の元素および
Oは酸素、をそれぞれ表し、l、m、nおよびyはそれ
ぞれCe、Zr、FおよびOの原子比を表し、lおよび
mは0を含まない任意の数であり、nは0≦n/(1+
m)<0.1を満たす数であり、yはそれぞれの元素の
酸化状態によって定まる数値である)で表される複合酸
化物が好適に用いられる。より具体的には、l=1のと
き、0.01≦m≦99、0≦n<10、好ましくは0.
05≦m≦19、0≦n<2である。
【0020】セリウムおよびジルコニウムを必須成分と
する複合酸化物の調製方法には特に制限はなく、従来公
知の方法によって調製することができる。出発原料とし
ての各元素成分を含有する化合物の種類には特に制限は
なく、各元素成分を含有する酸化物または焼成によって
酸化物を生成する化合物であればいずれも使用すること
ができる。焼成によって酸化物を生成する化合物として
は、水酸化物、金属酸、硝酸塩、炭酸塩、アンモニウム
塩、酢酸塩、ギ酸塩などを挙げることができる。たとえ
ば、セリウム含有化合物の具体例としては、硝酸セリウ
ムなどを挙げることができる。
【0021】一般式(2)で表される複合酸化物のなか
でも、セリウム酸化物とジルコニウム酸化物とが、少な
くとも部分的に、固溶しているものが好適に用いられ
る。特に、CeO2/ZrO2のモル比が1/99〜99
/1、好ましくは5/95〜95/5であるものが好適
に用いられる。なお、本発明においては、セリウムとジ
ルコニウムとは複合酸化物を形成していることが必須で
あり、セリウム酸化物とジルコニウム酸化物との単なる
混合物を用いても本発明の目的を達成することはできな
い。
【0022】成分(B)はセリウムとジルコニウムとの
複合酸化物のみに限定されるものではなく、一般式
(2)の記号Fによって表される元素成分も複合酸化物
の形態で含ませることもできる。成分(B)を調製する
ための代表的な方法としては、(1)、水溶性セリウム
塩の水溶液と水溶性ジルコニウム塩の水溶液とを混合
し、乾燥し、焼成する方法、(2)セリウム酸化物とジ
ルコニウム酸化物とを固相反応させる方法、(3)セリ
ウム酸化物に水溶性ジルコニウム塩の水溶液を浸し、乾
燥し、焼成する方法、などを挙げることができる。な
お、焼成温度は、通常、200〜800℃、好ましくは
300〜700℃である。この焼成によって、セリウム
とジルコニウムとを含む複合酸化物が形成される。
【0023】成分(A)に対する成分(B)の割合(酸
化物換算)は、通常、0.5〜30重量%、好ましくは
1〜20重量%である。成分(A)に対する成分(B)
の割合が少なすぎると成分(B)の添加効果が得られ
ず、また多すぎると収率の低下が認められ、目的生成物
のメタクリル酸の生成量が減少し、CO2およびCOの
生成量が増加する。
【0024】本発明の触媒はそれ自体単独で使用するこ
とができるが、アルミナ、シリカ−アルミナ、シリコン
カーバイド、酸化チタン、酸化マグネシウム、アルミニ
ウムスポンジなどのような不活性担体に担持して使用す
ることもできる。この際、触媒の強度および粉化度を改
善する効果があるものとして一般によく知られているガ
ラス繊維などのような無機繊維および各種ウィスカーな
どを添加してもよい。また、触媒物性を再現性よく制御
するために、硝酸アンモニウム、セルロース、デンプ
ン、ポリビニルアルコール、ステアリン酸などのよう
な、一般に粉体結合剤として知られている添加物を使用
することもできる。
【0025】触媒の形状には特に制限はなく、ペレット
状、球状、円柱状、リング状、タブレット状などのよう
な任意の形状とすることができる。その平均直径は1〜
15mm、好ましくは3〜10mmである。
【0026】成分(A)と成分(B)とを含有する触媒
の調製方法については特に制限はなく、任意の方法で調
製することができる。例えば、予め調製しておいた各成
分の粉体を混合する方法、その際にボールミルなどを用
いて緊密に混合する方法、成分(A)の調製時の任意の
段階で予め調製しておいた成分(B)を分散する方法、
などを採用することができる。
【0027】なお、触媒(I)は、一般には、成分
(A)と成分(B)とを十分混合した後、必要に応じて
成型助剤として水などを添加して上記の所望形状に賦型
し、これを空気流通下に300〜600℃、好ましくは
350〜500℃の温度で1〜10時間、好ましくは2
〜8時間程度焼成して得られる成型触媒として使用する
のが好ましい。
【0028】次に、本発明のメタクリル酸製造用触媒
(II)は、上記一般式(3)で表される組成を有し、
かつセリウムとジルコニウムとが複合酸化物を形成して
いるものである。すなわち、本発明の触媒(II)にお
いては、セリウムとジルコニウムとが、セリウムとジル
コニウムとを含む複合酸化物の形態で包含されている。
この触媒(II)を調製する代表的な方法としては、触
媒(I)におけると同様に、成分(A)と成分(B)と
を予め調製しておいて配合する方法を挙げることができ
る。なお、成分(A)および成分(B)の調製方法は前
記と同じである。
【0029】本発明によるメタクリル酸の製造は、触媒
として本発明のメタクリル酸製造用触媒を用いる点を除
けば、メタクロレイン、イソブチルアルデヒドまたはイ
ソ酪酸、もしくはこれらの混合物から気相酸化反応およ
び/または気相酸化脱水素反応によりメタクリル酸を製
造する従来法において一般的に用いられている条件下で
行うことができる。
【0030】例えば、1〜10容量%、好ましくは2〜
8容量%のメタクロレイン、イソブチルアルデヒドおよ
びイソ酪酸から選ばれる少なくとも一種の原料化合物、
容量比でこの原料化合物の1〜10倍、好ましくは1〜
8倍の範囲の分子状酸素、および希釈剤としての不活性
ガス、例えば窒素、炭酸ガス、水蒸気(特に、水蒸気の
使用は副生物の生成を抑えるので、目的生成物の収率向
上のために有利である)、などからなる混合ガスを、2
00〜400℃、好ましくは250〜350℃の温度範
囲で、常圧〜10気圧、好ましくは常圧〜8気圧の圧力
下に、100〜5,000hr-1(STP)、好ましく
は500〜4,000hr-1(STP)の空間速度で、
本発明の触媒と接触させればよい。
【0031】なお、原料化合物としてメタクロレインを
使用する場合、メタクロレインは必ずしも純粋である必
要はなく、イソブチレン、t−ブタノールまたはメチル
−t−ブチルエーテルを接触酸化して得られるメタクロ
レイン含有ガスも使用することができる。このようなメ
タクロレイン含有ガスの使用は工業的プロセスにおいて
特に推奨されるものである。
【0032】本発明のメタクリル酸製造用触媒における
成分(B)の作用については、次のように考えられる:
高分散性のジルコニウム酸化物によってセリウム酸化物
の凝集が抑制されて反応中に良好に酸素を吸収放出する
セリウム酸化物の助触媒的な機能が維持されるのでメタ
クロレイン、イソブチルアルデヒドまたはイソ酪酸の酸
化反応が促進され、結果として、触媒活性を高めること
ができ、しかも、成分(A)のヘテロポリ酸の経時的な
過還元などによる基本骨格(ケギン構造)の崩壊が抑制
される(すなわちヘテロポリ酸の安定性が高まる)ので
触媒寿命を延長することができる。ただし、勿論のこと
ながら、本発明はこのような理論的考察によって制約を
受けるものではない。
【0033】
【発明の効果】メタクロレイン、イソブチルアルデヒド
およびイソ酪酸から選ばれる少なくとも一種の化合物の
気相における酸化反応および/または酸化脱水素反応に
おいて、本発明の触媒を用いることにより、メタクリル
酸を高収率で製造することができる。また、本発明の触
媒は、触媒寿命が長いので、長期にわたって安定した運
転が可能となる。さらに、本発明の触媒は、高生産性を
目的とした高負荷運転においても、長期にわたって安定
した運転を可能とする。
【0034】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説
明する。なお、転化率、選択率および単流収率は以下の
とおり定義される。 転化率(%)=[(反応した原料化合物のモル数)/
(供給した原料化合物のモル数)](×100) 選択率(%)=[(生成したメタクリル酸のモル数)/
(反応した原料化合物のモル数)](×100) 単流収率(%)=[(生成したメタクリル酸のモル数)
/(供給した原料化合物のモル数)](×100)実施例1 <触媒の調製>加熱したイオン交換水7リットルに、パ
ラモリブデン酸アンモニウム1600gとメタバナジン
酸アンモニウム106.0gを加え、撹拌して溶解し
た。この溶液にオルトリン酸(85重量%)104.5
gを加え、続いて硝酸セシウム206.1gおよび硝酸
銅18.2gを2リットルのイオン交換水に溶解した水
溶液を加え、よく撹拌しながら加熱濃縮した。得られた
スラリーを250℃で16時間乾燥した後、粉砕して粉
体を得た(粉体A)。これと別に、オキシ硝酸ジルコニ
ウム40.4gをイオン交換水1リットルに全量溶解さ
せた後、撹拌しながらアンモニア水を徐々に添加して水
和ジルコニアゾルを沈殿させた。次いで、硝酸セリウム
262.3gを1リットルのイオン交換水に溶解させた
水溶液を添加した後、混合溶液を撹拌しながらpHが1
0になるまで更にアンモニア水をゆっくり滴下した。得
られた沈殿物をろ過、水洗および乾燥した後、400℃
で2時間焼成して粉体を得た(粉体B)。粉体Bを粉体
Aに加え、十分混合した後、成型助剤として水を添加
し、外径5.5mmおよび長さ6.5mmのペレットに成
型し、乾燥し、次いで窒素流通下400℃で3時間焼成
し、続いて空気流通下400℃で2時間焼成して触媒
(1)を得た。この触媒(1)の元素組成は原子比で
(酸素を除く。以下同じ)次のとおりであった。
【0035】 Mo121.21.2Ce0.8Zr0.2Cs1.4Cu0.1 なお、粉体Bにおいて、セリウムとジルコニウムとが複
合酸化物を形成していることはX線回折により確認し
た。 <酸化反応>触媒(1)1200mlを直径25mmの
鋼鉄製反応器に充填した。この反応器に、イソブチレン
をモリブデン−ビスマス−鉄−コバルト多元系複合酸化
物触媒の存在下に気相酸化して得られたメタクロレイン
4容量%、酸素9容量%および水蒸気20容量%が含ま
れる混合ガスを導入し、反応温度280℃および空間速
度1200hr-1(STP)で酸化反応を行った。結果
を表1に示す。
【0036】比較例1 <触媒の調製>実施例1において粉体Bを添加しなかっ
たこと以外は、実施例1と同様にして、触媒(2)を調
製した。 <酸化反応>実施例1において触媒(1)の代わりに触
媒(2)を用いたこと以外は、実施例1と同様の反応条
件で、酸化反応を行った。結果を表1に示す。
【0037】実施例2 実施例1において、酸化反応を8000時間にわたり行
った。8000時間後の結果を表1に示す。
【0038】表1に示すように、8000時間の酸化反
応の後において、転化率の低下は小さく、また収率の低
下もほとんどない。このことから、触媒(1)を使用す
ることにより、長期にわたり安定した酸化反応を継続で
きることがわかる。
【0039】比較例2 比較例1において、酸化反応を8000時間にわたり行
った。8000時間後の結果を表1に示す。
【0040】実施例2と比較例2との比較から、比較用
の触媒(2)は触媒寿命に問題があって、これを長時間
の反応に使用した場合には転化率および収率の低下が大
きいことがわかる。
【0041】
【表1】 実施例3 <触媒調製>加熱したイオン交換水7リットルに、パラ
モリブデン酸アンモニウム1600gおよびメタバナジ
ン酸アンモニウム97.2gを加え、撹拌して溶解し
た。この溶液にオルトリン酸(85重量%)104.5
gを加え、続いて硝酸セシウム176.6gおよび硝酸
銅18.2gを2リットルのイオン交換水に溶解した水
溶液、20重量%シリカゾル22.7gおよび二酸化ア
ンチモン11.0gを加え、よく撹拌してスラリーを得
た(スラリーA)。これとは別に、オキシ硝酸ジルコニ
ウム161.4gをイオン交換水1リットルに全量溶解
させた後、撹拌しながらアンモニア水を徐々に添加して
水和ジルコニアゾルを沈殿させた。次いで、硝酸セシウ
ム65.6gを1リットルのイオン交換水に溶解させた
水溶液を添加した後、混合溶液を撹拌しながらpHが1
0になるまで更にアンモニア水をゆっくり滴下した。得
られた沈殿物をろ過、水洗および乾燥した後、500℃
で2時間焼成して粉体を得た(粉体B)。粉体Bをスラ
リーAに添加し、撹拌しながら加熱濃縮した。得られた
スラリーを230℃で15時間乾燥した後、粉砕した。
これに成型助剤として水を添加し、外径5.5mmおよ
び長さ6.5mmのペレットに成型し、乾燥した後、窒
素流通下400℃で3時間焼成し、続いて空気流通下4
00℃で2時間焼成して触媒(3)を得た。この触媒
(3)の元素組成は原子比で次のとおりであった。
【0042】Mo121.2Sb0.11.1Ce0.2Zr0.8
Si0.1Cs1.2Cu0.1 なお、粉体(B)において、セリウムとジルコニウムと
が複合酸化物を形成していることはX線回折により確認
した。 <酸化反応>実施例1において触媒(1)の代わりに触
媒(3)を用いたこと以外は、実施例1と同様の反応条
件で、酸化反応を行った。結果を表2に示す。
【0043】比較例3 <触媒調製>実施例3においてオキシ硝酸ジルコニウム
から得られた水和ジルコニアゾルの沈殿を500℃で2
時間焼成し、得られた粉体74.4gを市販のセリウム
酸化物粉体(CeO2、比表面積100m2)26.0g
と混合して粉体Bを得た以外は実施例3と同様にして触
媒(4)を調製した。 <酸化反応>実施例3において触媒(3)の代わりに触
媒(4)を用いたこと以外は、実施例3と同様の反応条
件で、酸化反応を行った。結果を表2に示す。
【0044】実施例3と比較例3との比較により、本発
明の触媒(3)は比較用の触媒(4)より触媒活性に優
れていることがわかる。
【0045】実施例4 実施例3において、酸化反応を12000時間にわたり
行った。12000時間後の結果を表2に示す。
【0046】表2に示すように、12000時間の酸化
反応の後において、転化率の低下は小さく、収率の低下
もほとんどない。このことから、触媒(3)を用いるこ
とにより、長期にわたり安定した酸化反応を継続できる
ことがわかる。
【0047】比較例4 比較例3において、酸化反応を12000時間にわたり
行った。12000時間後の結果を表2に示す。
【0048】実施例4と比較例4との比較から、比較用
の触媒(4)は触媒寿命に問題があって、これを長時間
の反応に使用した場合には転化率および収率の低下が大
きいことがわかる。
【0049】
【表2】 実施例5 実施例3において反応温度を290℃に変更し、空間速
度を1600hr-1(STP)に変更したこと以外は、
実施例3と同様の反応条件で、酸化反応を行った。結果
を表3に示す。
【0050】比較例5 実施例5において触媒(3)に代えて触媒(4)を用い
たこと以外は、実施例5と同様の反応条件で、酸化反応
を行った。結果を表3に示す。
【0051】実施例5と比較例5との比較から、本発明
の触媒(3)は、高空間速度条件下でも、比較用の触媒
(4)に比べて活性および収率に優れていることがわか
る。
【0052】実施例6 実施例3において酸化反応に用いる混合ガス中のメタク
ロレイン含有量を4.5容量%に変更したこと以外は、
実施例3と同様の反応条件で、酸化反応を行った。結果
を表3に示す。
【0053】比較例6 実施例6において触媒(3)に代えて触媒(4)を用い
たこと以外は、実施例6と同様の反応条件で、酸化反応
を行った。結果を表3に示す。
【0054】実施例6と比較例6との比較から、本発明
の触媒(3)は、高メタクロレインガス濃度条件下で
も、比較用の触媒(4)に比べて活性および収率に優れ
ていることがわかる。
【0055】
【表3】 実施例7 <触媒調製>粉体Bを調製する際にオキシ硝酸ジルコニ
ウムおよび硝酸セリウムの添加量を変更したこと、酸化
イットリウムを添加したことおよび650℃で1時間焼
成したこと以外は、実施例3と同様にして、触媒(5)
を得た。この触媒(5)の元素組成は原子比で次のとお
りであった。
【0056】Mo121.2Sb0.11.1Ce0.2Zr0.4
0.01Si0.1Cs1.2Cu0.1なお、粉体Bにおいて、
セリウム、ジルコニウムおよびイットリウムが複合酸化
物を形成していることはX線回折により確認した。 <酸化反応>実施例3において触媒(3)の代わりに触
媒(5)を用いたこと以外は、実施例3と同様の反応条
件で、酸化反応を行った。結果を表4に示す。
【0057】実施例8〜15 <触媒調製>粉体Bを調製する際にオキシ硝酸ジルコニ
ウムおよび硝酸セリウムの添加量を変更したことおよび
酸化イットリウムに代えて表4に示す各元素を含む酸化
物を添加したこと以外は、実施例7と同様にして、触媒
(6)〜(13)を得た。 <酸化反応>実施例7において触媒(5)の代わりに触
媒(6)〜(13)を用いたこと以外は、実施例7と同
様の反応条件で、酸化反応を行った。結果を表4に示
す。
【0058】
【表4】 実施例16 実施例3において、酸化反応に用いる原料ガスとしてイ
ソブチルアルデヒド4.5容量%、酸素11容量%、水
蒸気10容量%および窒素74.5容量%からなる混合
ガスを使用し、且つ空間速度を900hr-1に変更した
こと以外は、実施例3と同様の反応条件で、酸化反応を
行った。結果を表5に示す。
【0059】比較例7 実施例16において触媒(3)に代えて触媒(4)を用
いたこと以外は、実施例16と同様の反応条件で、酸化
反応を行った。結果を表5に示す。
【0060】
【表5】 実施例17 実施例3において、酸化反応に用いる原料ガスとしてイ
ソ酪酸4.5容量%、酸素10容量%、水蒸気10容量
%および窒素75.5容量%からなる混合ガスを使用
し、且つ空間速度を1800hr-1に変更したこと以外
は、実施例3と同様の反応条件で、酸化反応を行った。
結果を表6に示す。
【0061】比較例8 実施例17において触媒(3)に代えて触媒(4)を用
いたこと以外は、実施例17と同様の反応条件で、酸化
反応を行った。結果を表6に示す。
【0062】
【表6】
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 C07C 51/235 C07C 51/235 57/04 57/04 57/05 57/05 Fターム(参考) 4G069 AA02 AA03 BB04A BB04B BB06A BB06B BB13A BB13B BC01A BC06B BC08A BC16A BC18A BC21A BC22A BC23A BC24A BC25A BC25B BC26A BC26B BC27A BC27B BC31A BC31B BC32A BC35A BC40A BC40B BC43A BC43B BC50A BC51A BC51B BC54A BC54B BC55A BC55B BC58A BC59A BC59B BC60A BC62A BC66A BC67A BC68A BD05A BD05B BD07A BD07B CB17 4H006 AA02 AC46 BA05 BA08 BA10 BA11 BA13 BA14 BA15 BA18 BA22 BA30 BA35 BE30 4H039 CA65 CC30

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタクロレイン、イソブチルアルデヒド
    およびイソ酪酸から選ばれる少なくとも一種の化合物を
    分子状酸素または分子状酸素含有ガスにより気相にて酸
    化および/または酸化脱水素してメタクリル酸を製造す
    るための触媒であって、(A) 該気相接触酸化反応お
    よび/または気相酸化脱水素反応のための触媒として公
    知の、モリブデンおよびリンを必須成分とする複合酸化
    物、および(B) セリウムおよびジルコニウムを必須
    成分とする複合酸化物、から成る複合酸化物組成物であ
    ることを特徴とするメタクリル酸製造用触媒。
  2. 【請求項2】 成分(A)が下記一般式(1): PaMobcdefgx (ここで、Pはリン、Moはモリブデン、Aはヒ素、ア
    ンチモン、ゲルマニウム、ビスマスおよびセレンから選
    ばれる少なくとも一種の元素、Bは銅、銀、鉄、コバル
    ト、ニッケル、鉛、マンガン、クロム、スズ、亜鉛、パ
    ラジウム、ロジウムおよびテルルから選ばれる少なくと
    も一種の元素、Cはタングステン、バナジウムおよびニ
    オブから選ばれる少なくとも一種の元素、Dはアルカリ
    金属およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも一
    種の元素、Eはチタン、ケイ素およびアルミニウムから
    選ばれる少なくとも一種の元素およびOは酸素、をそれ
    ぞれ表し、a、b、c、d、e、f、gおよびxはそれ
    ぞれP、Mo、A、B、C、D、EおよびOの原子比を
    表し、bが12であるとき、aは0.5〜4、cは0.0
    1〜3、dは0.01〜5、eは0.01〜5、fは0.
    01〜6およびgは0.01〜10であり、xはそれぞ
    れの元素の酸化状態によって定まる数値である)で表さ
    れる複合酸化物である請求項1に記載のメタクリル酸製
    造用触媒。
  3. 【請求項3】 成分(B)が下記一般式(2): CelZrmny (ここで、Ceはセリウム、Zrはジルコニウム、Fは
    セリウム以外のランタノイド元素、イットリウム、コバ
    ルト、ニッケル、銅、インジウム、スズ、クロムおよび
    ゲルマニウムから選ばれる少なくとも一種の元素および
    Oは酸素、をそれぞれ表し、l、m、nおよびyはそれ
    ぞれCe、Zr、FおよびOの原子比を表し、lおよび
    mは0を含まない任意の数であり、nは0≦n/(1+
    m)<0.1を満たす数であり、yはそれぞれの元素の酸
    化状態によって定まる数値である)で表される複合酸化
    物である請求項1または2に記載のメタクリル酸製造用
    触媒。
  4. 【請求項4】 メタクロレイン、イソブチルアルデヒド
    およびイソ酪酸から選ばれる少なくとも一種の化合物を
    分子状酸素または分子状酸素含有ガスにより気相にて酸
    化および/または酸化脱水素してメタクリル酸を製造す
    るための触媒であって、下記一般式(3): PaMobCecZrdefghijx (ここで、Pはリン、Moはモリブデン、Ceはセリウ
    ム、Zrはジルコニウム、Aはヒ素、アンチモン、ゲル
    マニウム、ビスマスおよびセレンから選ばれる少なくと
    も一種の元素、Bは銅、銀、鉄、コバルト、ニッケル、
    鉛、マンガン、クロム、スズ、亜鉛、パラジウム、ロジ
    ウムおよびテルルから選ばれる少なくとも一種の元素、
    Cはタングステン、バナジウムおよびニオブから選ばれ
    る少なくとも一種の元素、Dはアルカリ金属およびアル
    カリ土類金属から選ばれる少なくとも一種の元素、Eは
    チタン、ケイ素およびアルミニウムから選ばれる少なく
    とも一種の元素、Gはセリウム以外のランタノニド元
    素、イットリウムおよびインジウムから選ばれる少なく
    とも一種の元素およびOは酸素、をそれぞれ表し、a、
    b、c、d、e、f、g、h、i、jおよびxはそれぞ
    れP、Mo、Ce、Zr、A、B、C、D、E、Gおよ
    びOの原子比を表し、bが12であるとき、aは0.5
    〜4、cは0.01〜12、dは0.01〜16、eは
    0.01〜3、fは0.01〜5、gは0.01〜5、h
    は0.01〜6、iは0.01〜10およびjは0.00
    1〜2であり、xはそれぞれの元素の酸化状態によって
    定まる数値である)で表される組成を有し、かつセリウ
    ムとジルコニウムとが複合酸化物を形成していることを
    特徴とするメタクリル酸製造用触媒。
  5. 【請求項5】 メタクロレイン、イソブチルアルデヒド
    およびイソ酪酸から選ばれる少なくとも一種の化合物を
    分子状酸素または分子状酸素含有ガスにより気相接触酸
    化および/または気相接触酸化脱水素してメタクリル酸
    を製造するに当たり、触媒として、請求項1または4の
    触媒を用いることを特徴とするメタクリル酸の製造方
    法。
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JP2006513033A (ja) * 2004-01-09 2006-04-20 エルジー・ケム・リミテッド 新規ヘテロポリ酸触媒及びその製造方法

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