JP2001002590A - 口腔粘膜付着型徐放性錠剤 - Google Patents
口腔粘膜付着型徐放性錠剤Info
- Publication number
- JP2001002590A JP2001002590A JP11173809A JP17380999A JP2001002590A JP 2001002590 A JP2001002590 A JP 2001002590A JP 11173809 A JP11173809 A JP 11173809A JP 17380999 A JP17380999 A JP 17380999A JP 2001002590 A JP2001002590 A JP 2001002590A
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- Japan
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- oral
- oral mucosa
- sustained
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 口腔粘膜に対する粘着層と非粘着層を有
する徐放性錠剤にキシリトール及び/又はエリスリトー
ルを含有させると共に、エチルセルロースを含有させた
ことを特徴とする口腔粘膜付着型徐放性錠剤。 【効果】 本発明の口腔粘膜付着型徐放性錠剤は、キシ
リトール及び/又はエリスリトールとエチルセルロース
を含有し、更に好適には親油性蔗糖脂肪酸エステルを含
有することにより、異和感なく、使用中に唾液の粘性が
高くなりすぎ不快になることなく、しかも十分な時間滞
留、持続放出し、その間冷涼感を感じ続け、口腔内の爽
やかな感じが持続するなど今までになく使用感が良く、
また、口腔適用中に粘着層から非粘着層が剥がれたり、
崩壊したりすることがなく、従って長時間の使用に耐
え、また、歯のう蝕誘発性のおそれのない安全性を有す
ることで、新しい口腔粘膜付着型徐放性錠剤基剤として
活用できる。
する徐放性錠剤にキシリトール及び/又はエリスリトー
ルを含有させると共に、エチルセルロースを含有させた
ことを特徴とする口腔粘膜付着型徐放性錠剤。 【効果】 本発明の口腔粘膜付着型徐放性錠剤は、キシ
リトール及び/又はエリスリトールとエチルセルロース
を含有し、更に好適には親油性蔗糖脂肪酸エステルを含
有することにより、異和感なく、使用中に唾液の粘性が
高くなりすぎ不快になることなく、しかも十分な時間滞
留、持続放出し、その間冷涼感を感じ続け、口腔内の爽
やかな感じが持続するなど今までになく使用感が良く、
また、口腔適用中に粘着層から非粘着層が剥がれたり、
崩壊したりすることがなく、従って長時間の使用に耐
え、また、歯のう蝕誘発性のおそれのない安全性を有す
ることで、新しい口腔粘膜付着型徐放性錠剤基剤として
活用できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、口腔衛生、口腔内
疾患の予防、治療、更には全身作用薬の持続投与などを
目的として、口腔内に適用するのに適したキシリトール
及び/又はエリスリトールを含有した、口腔粘膜に付着
し、異和感が少なく、十分な時間効果を持続させる使用
感の良い、粘着層・非粘着層を有する口腔粘膜付着型徐
放性錠剤に関する。
疾患の予防、治療、更には全身作用薬の持続投与などを
目的として、口腔内に適用するのに適したキシリトール
及び/又はエリスリトールを含有した、口腔粘膜に付着
し、異和感が少なく、十分な時間効果を持続させる使用
感の良い、粘着層・非粘着層を有する口腔粘膜付着型徐
放性錠剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、口腔内に薬物を投与して各種疾患の治療や予防を行
うための徐放製剤として、各種剤型が試みられている。
その中で従来の液剤、軟膏剤の徐放製剤は唾液に流され
るなどして、口腔粘膜への付着、滞留量が十分でなく、
従って徐放性が低い。そこで更に付着性を上げるために
不溶性、油性を上げざるを得ず、味や異物感など使用感
が悪いものとなる。また、トローチ剤、舌下錠などは、
異物感や溶けて小さくなると、患者がどうしてもこれら
を噛み砕き、飲み下してしまう場合が多く、いずれも目
的とする薬物の持続放出を達成することができない。更
に舐めるという用法は、対人関係において支障を生じる
という欠点がある。
り、口腔内に薬物を投与して各種疾患の治療や予防を行
うための徐放製剤として、各種剤型が試みられている。
その中で従来の液剤、軟膏剤の徐放製剤は唾液に流され
るなどして、口腔粘膜への付着、滞留量が十分でなく、
従って徐放性が低い。そこで更に付着性を上げるために
不溶性、油性を上げざるを得ず、味や異物感など使用感
が悪いものとなる。また、トローチ剤、舌下錠などは、
異物感や溶けて小さくなると、患者がどうしてもこれら
を噛み砕き、飲み下してしまう場合が多く、いずれも目
的とする薬物の持続放出を達成することができない。更
に舐めるという用法は、対人関係において支障を生じる
という欠点がある。
【0003】それに対して、口腔粘膜に付着させ、長時
間の薬物を放出をさせる目的で、口腔粘膜付着型徐放性
製剤として、錠剤、フィルム製剤などが試みられてい
る。フイルム製剤は一般に異物感の点では口腔粘膜付着
型製剤として至適ではあるが、製造上の点からどうして
も薄く、薬物投与量が少なくなるため、徐放性製剤とし
てはその放出速度を低く抑える必要がある。従って薬物
としては微量で効果を示す強い薬剤に適用するか、口内
炎などの極く限られた狭い部位に適用できるだけであ
る。従って、口臭予防、虫歯予防、歯肉炎、歯周炎など
の歯槽膿漏、咽頭炎などの口腔内疾患や、全身性疾患な
どに適用するには、製造上の点からもフィルム製剤より
投与量を多くできる口腔粘膜付着型徐放性錠剤であるこ
とが不可欠である。
間の薬物を放出をさせる目的で、口腔粘膜付着型徐放性
製剤として、錠剤、フィルム製剤などが試みられてい
る。フイルム製剤は一般に異物感の点では口腔粘膜付着
型製剤として至適ではあるが、製造上の点からどうして
も薄く、薬物投与量が少なくなるため、徐放性製剤とし
てはその放出速度を低く抑える必要がある。従って薬物
としては微量で効果を示す強い薬剤に適用するか、口内
炎などの極く限られた狭い部位に適用できるだけであ
る。従って、口臭予防、虫歯予防、歯肉炎、歯周炎など
の歯槽膿漏、咽頭炎などの口腔内疾患や、全身性疾患な
どに適用するには、製造上の点からもフィルム製剤より
投与量を多くできる口腔粘膜付着型徐放性錠剤であるこ
とが不可欠である。
【0004】しかしながら、一般に錠剤では、異物感が
強く、硬く、また従来の口腔粘膜付着型徐放性錠剤では
その欠点を補うため、小さくせざるを得ず、その上長時
間の持続放出を目的とする結果、非水溶性などの高分子
やその他一般的に錠剤に成形するための賦形剤の含量を
多くする必要があった。また、このように長時間持続放
出させるため放出速度を遅くせざるを得ず、薬物の有効
濃度に達するのに時間がかかる。従って、薬物としては
微量で効果を示す強い薬剤に適用するという制約があっ
た。更に粉っぽさや高分子による口中の粘稠感、不溶性
成分による異物感、味の悪さなどが発現し、使用感が悪
く、長時間の使用に耐え難いものであった。
強く、硬く、また従来の口腔粘膜付着型徐放性錠剤では
その欠点を補うため、小さくせざるを得ず、その上長時
間の持続放出を目的とする結果、非水溶性などの高分子
やその他一般的に錠剤に成形するための賦形剤の含量を
多くする必要があった。また、このように長時間持続放
出させるため放出速度を遅くせざるを得ず、薬物の有効
濃度に達するのに時間がかかる。従って、薬物としては
微量で効果を示す強い薬剤に適用するという制約があっ
た。更に粉っぽさや高分子による口中の粘稠感、不溶性
成分による異物感、味の悪さなどが発現し、使用感が悪
く、長時間の使用に耐え難いものであった。
【0005】口腔内に投与し長時間滞留させる製剤は、
口腔の味や異物に対する感覚が極めて鋭敏であることか
ら、特に味や異物感のなさ、口腔内を爽やかにするなど
の使用感が極めて重要となる。また、口腔粘膜付着型徐
放性錠剤は口腔内に長時間滞留するため、その製剤設計
においては、歯のう蝕誘発性の因子を避ける必要がある
が、錠剤化するために乳糖やスターチ、デキストリンな
どのう蝕誘発性の賦形剤も用いざるを得なかった。
口腔の味や異物に対する感覚が極めて鋭敏であることか
ら、特に味や異物感のなさ、口腔内を爽やかにするなど
の使用感が極めて重要となる。また、口腔粘膜付着型徐
放性錠剤は口腔内に長時間滞留するため、その製剤設計
においては、歯のう蝕誘発性の因子を避ける必要がある
が、錠剤化するために乳糖やスターチ、デキストリンな
どのう蝕誘発性の賦形剤も用いざるを得なかった。
【0006】一方、キシリトールやエリスリトールは良
好で適度の甘味を持ち、かつ水に対する溶解性が高く、
溶解する際に吸熱して冷涼感があることなど優れた味質
を有することから、速溶錠などの内服錠剤、顆粒やトロ
ーチなどに使用されている。また、これらは口腔内に存
在する種々のバクテリアに対して基質となることがない
非う蝕性の甘味質である。更に、特にキシリトールは蔗
糖摂取による口腔バクテリアからの酸産生の抑制、歯の
再石灰化促進、及び口腔バクテリアの代謝阻害などのう
蝕予防効果も認められている。フィンランド、スウェー
デン、ノルウェー、アイスランド、イギリス、オラン
ダ、ベルギー各国の歯科医師会が、菓子、食品へのキシ
リトールの使用をすすめていることで、近年、ガム・キ
ャンデー・錠菓などの菓子にも広く使用されている。
好で適度の甘味を持ち、かつ水に対する溶解性が高く、
溶解する際に吸熱して冷涼感があることなど優れた味質
を有することから、速溶錠などの内服錠剤、顆粒やトロ
ーチなどに使用されている。また、これらは口腔内に存
在する種々のバクテリアに対して基質となることがない
非う蝕性の甘味質である。更に、特にキシリトールは蔗
糖摂取による口腔バクテリアからの酸産生の抑制、歯の
再石灰化促進、及び口腔バクテリアの代謝阻害などのう
蝕予防効果も認められている。フィンランド、スウェー
デン、ノルウェー、アイスランド、イギリス、オラン
ダ、ベルギー各国の歯科医師会が、菓子、食品へのキシ
リトールの使用をすすめていることで、近年、ガム・キ
ャンデー・錠菓などの菓子にも広く使用されている。
【0007】しかしながら、従来、口腔粘膜付着型徐放
性錠剤には、その溶解性が高すぎ、また成形性に劣るな
どから適さないと考えられ、賦形剤としてのソルビトー
ルなどと同じく、錠剤成形用の賦形剤としての糖アルコ
ールの範疇での例が挙げられているにすぎなかった。
性錠剤には、その溶解性が高すぎ、また成形性に劣るな
どから適さないと考えられ、賦形剤としてのソルビトー
ルなどと同じく、錠剤成形用の賦形剤としての糖アルコ
ールの範疇での例が挙げられているにすぎなかった。
【0008】これに対し、本発明者は、口腔粘膜付着型
徐放性錠剤において、キシリトール及び/又はエリスリ
トールを含有させることで、意外にも長時間滞留し、し
かも使用感が良く長時間の使用に耐え、長時間の滞留に
対して歯のう蝕誘発性のない安全な口腔適用組成物を提
案した(特願平10−341039号)。
徐放性錠剤において、キシリトール及び/又はエリスリ
トールを含有させることで、意外にも長時間滞留し、し
かも使用感が良く長時間の使用に耐え、長時間の滞留に
対して歯のう蝕誘発性のない安全な口腔適用組成物を提
案した(特願平10−341039号)。
【0009】また、上記口腔粘膜付着型徐放性錠剤にお
いて、投与直後からの成分の放出性が良く、その粘着層
が付着した後の膨潤がほとんどなく、溶解による唾液の
粘性が上がることや、異物感がなく、非粘着層が全て溶
解消失した後、ベタツキや唾液の粘性が上がるなどの異
和感や異味が発現することなく粘着層が溶解消失する、
使用感が良く十分な時間効果を持続させ長時間の使用に
耐え得る口腔粘膜付着型徐放性錠剤を提案した(特願平
10−360102号)。
いて、投与直後からの成分の放出性が良く、その粘着層
が付着した後の膨潤がほとんどなく、溶解による唾液の
粘性が上がることや、異物感がなく、非粘着層が全て溶
解消失した後、ベタツキや唾液の粘性が上がるなどの異
和感や異味が発現することなく粘着層が溶解消失する、
使用感が良く十分な時間効果を持続させ長時間の使用に
耐え得る口腔粘膜付着型徐放性錠剤を提案した(特願平
10−360102号)。
【0010】しかしながら、そのキシリトール及び/又
はエリスリトールを含有した口腔粘膜付着型徐放性錠剤
において、その大きさを小さく、厚さを薄くして異物感
を更に低くし、長時間滞留させ、しかも水分を吸収しゲ
ル化して長時間口腔粘膜に残り、口腔内で異和感を生じ
させるような欠点のない、良好な使用感の状態にするた
めには、より高度な放出性のコントロールを必要として
いた。
はエリスリトールを含有した口腔粘膜付着型徐放性錠剤
において、その大きさを小さく、厚さを薄くして異物感
を更に低くし、長時間滞留させ、しかも水分を吸収しゲ
ル化して長時間口腔粘膜に残り、口腔内で異和感を生じ
させるような欠点のない、良好な使用感の状態にするた
めには、より高度な放出性のコントロールを必要として
いた。
【0011】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
口腔内での長時間の滞留に対して歯のう蝕誘発性のない
安全な、非粘着層・粘着層からなるキシリトール及び/
又はエリスリトールを含有させた口腔粘膜付着型徐放性
錠剤において、口腔適用の点からその大きさ、厚さの点
で異物感が少なく、しかも良好な使用感で十分な時間効
果を持続し、長時間の使用に耐え得る口腔粘膜付着型徐
放性錠剤を提供することを目的とする。
口腔内での長時間の滞留に対して歯のう蝕誘発性のない
安全な、非粘着層・粘着層からなるキシリトール及び/
又はエリスリトールを含有させた口腔粘膜付着型徐放性
錠剤において、口腔適用の点からその大きさ、厚さの点
で異物感が少なく、しかも良好な使用感で十分な時間効
果を持続し、長時間の使用に耐え得る口腔粘膜付着型徐
放性錠剤を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結
果、口腔粘膜に対する粘着層と非粘着層の二層以上を有
するキシリトール及び/又はエリスリトールを含有させ
た口腔内粘膜付着型徐放性錠剤に対し、水不溶性のエチ
ルセルロースを含有させることにより、意外にも異物感
がなく、使用中に口中の唾液の粘性が上がりすぎること
もなく、しかも十分な時間滞留し、使用感も良く、長時
間の使用に耐え得ることを見出した。また、特にそれに
HLB9以下の親油性蔗糖脂肪酸エステルを含有させる
ことで、最終的に不溶物が残ることなく錠剤が消失し、
違和感なく放出性をコントロールできることを見出し、
本発明をなすに至った。
発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結
果、口腔粘膜に対する粘着層と非粘着層の二層以上を有
するキシリトール及び/又はエリスリトールを含有させ
た口腔内粘膜付着型徐放性錠剤に対し、水不溶性のエチ
ルセルロースを含有させることにより、意外にも異物感
がなく、使用中に口中の唾液の粘性が上がりすぎること
もなく、しかも十分な時間滞留し、使用感も良く、長時
間の使用に耐え得ることを見出した。また、特にそれに
HLB9以下の親油性蔗糖脂肪酸エステルを含有させる
ことで、最終的に不溶物が残ることなく錠剤が消失し、
違和感なく放出性をコントロールできることを見出し、
本発明をなすに至った。
【0013】以下、本発明につき更に詳述すると、本発
明の口腔粘膜付着型徐放性錠剤は、キシリトール及び/
又はエリスリトールとエチルセルロースを含有してな
る、口腔粘膜に対する粘着層と非粘着層とからなる錠剤
である。
明の口腔粘膜付着型徐放性錠剤は、キシリトール及び/
又はエリスリトールとエチルセルロースを含有してな
る、口腔粘膜に対する粘着層と非粘着層とからなる錠剤
である。
【0014】ここで、本発明の口腔粘膜付着型徐放性錠
剤の口腔粘膜に対する粘着層は、口腔の湿潤面に接触
し、水分を吸収し膨潤して粘膜への粘着性を示す高分子
を粘着成分として含有するものであり、口腔粘膜に錠剤
を固定保持することを目的とする。一方、口腔粘膜に対
する非粘着層は、口腔の湿潤面に接触しても付着せず、
徐々に溶解し、成分を持続放出して消失するものであ
る。
剤の口腔粘膜に対する粘着層は、口腔の湿潤面に接触
し、水分を吸収し膨潤して粘膜への粘着性を示す高分子
を粘着成分として含有するものであり、口腔粘膜に錠剤
を固定保持することを目的とする。一方、口腔粘膜に対
する非粘着層は、口腔の湿潤面に接触しても付着せず、
徐々に溶解し、成分を持続放出して消失するものであ
る。
【0015】本発明で使用するキシリトール及び/又は
エリスリトールの含有量は、それぞれ非粘着層では20
〜95%(重量%、以下同様)で、かつ粘着層では0〜
70%である。好ましくは非粘着層で30〜90%で、
かつ粘着層で0〜60%である。含有量が非粘着層で2
0%未満では十分な放出性が得られず、95%を超える
と放出性が速すぎ、持続放出性が得られない場合があ
る。また粘着層で70%を超えると口腔粘膜への付着性
が得られない場合がある。
エリスリトールの含有量は、それぞれ非粘着層では20
〜95%(重量%、以下同様)で、かつ粘着層では0〜
70%である。好ましくは非粘着層で30〜90%で、
かつ粘着層で0〜60%である。含有量が非粘着層で2
0%未満では十分な放出性が得られず、95%を超える
と放出性が速すぎ、持続放出性が得られない場合があ
る。また粘着層で70%を超えると口腔粘膜への付着性
が得られない場合がある。
【0016】ここで使用するキシリトール及び/又はエ
リスリトールは、結晶状でも良いが、より好ましくは微
細粉とすることが望ましい。微細粉とすることにより、
圧縮打錠化した錠剤を口腔に適用した時に崩壊せず、溶
解していくために、より冷涼感が出易く使用感が良く、
徐放化と長時間の滞留がし易くなる。この場合、キシリ
トール及び/又はエリスリトールの平均粒径は500μ
m以下、特に50μm以下であることが好ましい。
リスリトールは、結晶状でも良いが、より好ましくは微
細粉とすることが望ましい。微細粉とすることにより、
圧縮打錠化した錠剤を口腔に適用した時に崩壊せず、溶
解していくために、より冷涼感が出易く使用感が良く、
徐放化と長時間の滞留がし易くなる。この場合、キシリ
トール及び/又はエリスリトールの平均粒径は500μ
m以下、特に50μm以下であることが好ましい。
【0017】また、本発明では非粘着層及び/又は粘着
層にエチルセルロースを含有させるが、その含有量は配
合した層中で1%以上であることが好ましく、より好ま
しくは2〜30%である。使用するエチルセルロースの
粘度に特に制約はないが、配合量が1%未満であると成
分の徐放効果が劣る場合が生じ、30%を超えると放出
性が低く、十分な持続放出性が得られない他、粉っぽさ
を感じたり、また溶解・消失せずに長時間同じ形態を保
つことで、異物感、異和感が強くなり、使用感が悪くな
る場合が生じる。
層にエチルセルロースを含有させるが、その含有量は配
合した層中で1%以上であることが好ましく、より好ま
しくは2〜30%である。使用するエチルセルロースの
粘度に特に制約はないが、配合量が1%未満であると成
分の徐放効果が劣る場合が生じ、30%を超えると放出
性が低く、十分な持続放出性が得られない他、粉っぽさ
を感じたり、また溶解・消失せずに長時間同じ形態を保
つことで、異物感、異和感が強くなり、使用感が悪くな
る場合が生じる。
【0018】本発明では、エチルセルロースを含有する
層にHLB9以下の親油性非イオン界面活性剤を含有さ
せると、成分放出後にエチルセルロースの不溶性膜が口
中に残ることなく消失するため、異和感が最後までな
く、より好適である。その含有比率はエチルセルロー
ス:親油性非イオン界面活性剤で10:1〜1:10
(重量比)である。エチルセルロースの比率がこの範囲
より多いと、不溶性膜を消失させる効果が十分でない場
合がある。親油性非イオン界面活性剤の比率がこの範囲
より多いと、油っぽさなどの異味などを感じたり、口中
で崩壊したり、圧縮成型できず打錠性が困難となったり
するおそれがある。
層にHLB9以下の親油性非イオン界面活性剤を含有さ
せると、成分放出後にエチルセルロースの不溶性膜が口
中に残ることなく消失するため、異和感が最後までな
く、より好適である。その含有比率はエチルセルロー
ス:親油性非イオン界面活性剤で10:1〜1:10
(重量比)である。エチルセルロースの比率がこの範囲
より多いと、不溶性膜を消失させる効果が十分でない場
合がある。親油性非イオン界面活性剤の比率がこの範囲
より多いと、油っぽさなどの異味などを感じたり、口中
で崩壊したり、圧縮成型できず打錠性が困難となったり
するおそれがある。
【0019】HLB9以下の親油性非イオン界面活性剤
としては、親油性の蔗糖脂肪酸エステル、ラクトース脂
肪酸エステル、ラクチトール脂肪酸エステル、マルチト
ール脂肪酸エステルなどのジエステル、トリエステル、
ポリエステルが挙げられる。更に、親油性のステアリン
酸グリセライド、ポリオキシエチレンソルビタンラウレ
ート、ポリオキシエチレンソルビタンステアレート、ポ
リオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル、エチレンオキサイドとプロピレンオキ
サイドの重合物及びポリオキシエチレンポリオキシプロ
ピレンラウリルエステル等のポリエチレンオキサイドと
脂肪酸、脂肪アルユール、多価アルコール及びポリプロ
ピレンオキサイドとの縮合生成物、アルキロールアマイ
ドなどが挙げられる。
としては、親油性の蔗糖脂肪酸エステル、ラクトース脂
肪酸エステル、ラクチトール脂肪酸エステル、マルチト
ール脂肪酸エステルなどのジエステル、トリエステル、
ポリエステルが挙げられる。更に、親油性のステアリン
酸グリセライド、ポリオキシエチレンソルビタンラウレ
ート、ポリオキシエチレンソルビタンステアレート、ポ
リオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル、エチレンオキサイドとプロピレンオキ
サイドの重合物及びポリオキシエチレンポリオキシプロ
ピレンラウリルエステル等のポリエチレンオキサイドと
脂肪酸、脂肪アルユール、多価アルコール及びポリプロ
ピレンオキサイドとの縮合生成物、アルキロールアマイ
ドなどが挙げられる。
【0020】このうち親油性の蔗糖脂肪酸エステルが
味、錠剤成型性などの点から好適に用いられる。
味、錠剤成型性などの点から好適に用いられる。
【0021】本発明の口腔粘膜付着型徐放性錠剤におい
て、口腔粘膜に対する粘着層は、上述したように、口腔
の湿潤面に接触し、水分を吸収し膨潤して粘膜への粘着
性を示す高分子を粘着成分とするものであり、かかる粘
着層を形成する粘着性成分としての高分子としては、例
えば、ポリアクリル酸、カルボキシビニルポリマー又は
ポリアクリル酸ナトリウムなどの薬学的に許容されるそ
れらの塩類、或いはアクリル酸を主成分とし、これに更
にメタアクリル酸などを共重合させたアクリル酸のコポ
リマー、ポリヒドロキシエチルアクリレートなどのポリ
アクリル酸エステル類、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドンなどの親水性ビニル重合体;メチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース又はその塩などの親水
性セルロース誘導体;アルギン酸又はその塩、トラガン
トガム、キサンタンガム、カラゲナン、タマリンドガ
ム、ジェランガム、プルランなどの多糖類又はその誘導
体;更にはコラーゲン、ゼラチン又はその誘導体などが
挙げられる。
て、口腔粘膜に対する粘着層は、上述したように、口腔
の湿潤面に接触し、水分を吸収し膨潤して粘膜への粘着
性を示す高分子を粘着成分とするものであり、かかる粘
着層を形成する粘着性成分としての高分子としては、例
えば、ポリアクリル酸、カルボキシビニルポリマー又は
ポリアクリル酸ナトリウムなどの薬学的に許容されるそ
れらの塩類、或いはアクリル酸を主成分とし、これに更
にメタアクリル酸などを共重合させたアクリル酸のコポ
リマー、ポリヒドロキシエチルアクリレートなどのポリ
アクリル酸エステル類、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドンなどの親水性ビニル重合体;メチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース又はその塩などの親水
性セルロース誘導体;アルギン酸又はその塩、トラガン
トガム、キサンタンガム、カラゲナン、タマリンドガ
ム、ジェランガム、プルランなどの多糖類又はその誘導
体;更にはコラーゲン、ゼラチン又はその誘導体などが
挙げられる。
【0022】これらの高分子は、粘着層に1種又は2種
以上混合して用いても良いが、高分子の平均分子量は各
高分子の種類中できるかぎり大きいものが粘着性が強く
なり、好ましい。但し、これらの高分子の中ではポリビ
ニルピロリドンの平均分子量30万以上のものが、粘膜
付着性、使用感、無味、安全性の点から好適に用いられ
る。その配合量は粘着層組成中で60〜95%であり、
より好ましくは65〜90%である。60%より少ない
と粘着性を発現しなくなる場合がある。
以上混合して用いても良いが、高分子の平均分子量は各
高分子の種類中できるかぎり大きいものが粘着性が強く
なり、好ましい。但し、これらの高分子の中ではポリビ
ニルピロリドンの平均分子量30万以上のものが、粘膜
付着性、使用感、無味、安全性の点から好適に用いられ
る。その配合量は粘着層組成中で60〜95%であり、
より好ましくは65〜90%である。60%より少ない
と粘着性を発現しなくなる場合がある。
【0023】また、本発明の口腔粘膜付着型徐放性錠剤
の口腔粘膜に対する非粘着層には、エチルセルロース以
外に、圧縮打錠のための必要な粉物性や成形性の他、徐
放性を更に付与するために前記高分子を、膨潤、ベタツ
キなどによる異和感など使用感に影響を与えない範囲で
1種又は2種以上混合して用いても良い。但し、これら
の高分子の中では、ポリビニルピロリドンの平均分子量
10万以下のものが粘膜非付着性、使用感、無味、安全
性の点から特に好適に用いられる。その配合量は非粘着
層組成中で0〜70%であり、より好ましくは2〜50
%である。
の口腔粘膜に対する非粘着層には、エチルセルロース以
外に、圧縮打錠のための必要な粉物性や成形性の他、徐
放性を更に付与するために前記高分子を、膨潤、ベタツ
キなどによる異和感など使用感に影響を与えない範囲で
1種又は2種以上混合して用いても良い。但し、これら
の高分子の中では、ポリビニルピロリドンの平均分子量
10万以下のものが粘膜非付着性、使用感、無味、安全
性の点から特に好適に用いられる。その配合量は非粘着
層組成中で0〜70%であり、より好ましくは2〜50
%である。
【0024】本発明の口腔粘膜付着型徐放性錠剤は、口
腔に適用すると、口腔内の唾液により、粘着層の高分子
が水分を吸収し、粘着性を発現して製剤を粘膜に固定化
すると共に、接触粘膜に対し適度な柔らかさの感触を持
ち、異物感が少なく冷却感と適度で良好な甘味があり、
しかも口腔適用中に粘着層から非粘着層が剥がれたり、
崩壊することなく、形を保ちながら表面より徐々に溶
解、消失していくことで徐放性を発現し、長時間の滞留
性が得られるものである。一層の錠剤では、口腔粘膜付
着性を重視すれば、投与した部位両面に付着し違和感が
強く長時間の適用ができず、付着性を軽視すれば粘膜に
固定できないことから長時間の滞留ができない。
腔に適用すると、口腔内の唾液により、粘着層の高分子
が水分を吸収し、粘着性を発現して製剤を粘膜に固定化
すると共に、接触粘膜に対し適度な柔らかさの感触を持
ち、異物感が少なく冷却感と適度で良好な甘味があり、
しかも口腔適用中に粘着層から非粘着層が剥がれたり、
崩壊することなく、形を保ちながら表面より徐々に溶
解、消失していくことで徐放性を発現し、長時間の滞留
性が得られるものである。一層の錠剤では、口腔粘膜付
着性を重視すれば、投与した部位両面に付着し違和感が
強く長時間の適用ができず、付着性を軽視すれば粘膜に
固定できないことから長時間の滞留ができない。
【0025】本発明の口腔粘膜付着型徐放性錠剤には、
その目的、組成物の種類に応じて、粘着層、非粘着層
に、公知の賦形剤、結合剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯臭
剤、香料、界面活性剤、甘味剤、防腐剤、薬理活性成分
などの適宜な成分を配合することができる。
その目的、組成物の種類に応じて、粘着層、非粘着層
に、公知の賦形剤、結合剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯臭
剤、香料、界面活性剤、甘味剤、防腐剤、薬理活性成分
などの適宜な成分を配合することができる。
【0026】ここで必要に応じ用いられる公知の賦形剤
としては、例えば結晶セルロース、無水ケイ酸、マンニ
トール、ソルビトール、無水リン酸カルシウム等、結合
剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロ
ースナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、ゼラチン、トラガント、アルギン酸ナトリウ
ム、結晶セルロース等、滑沢剤としては、ステアリン酸
マグネシウム、タルク、ステアリン酸及び又はその塩、
蔗糖脂肪酸エステル等、着色剤としては、青色1号、黄
色4号、二酸化チタン等、矯味矯臭剤としては、クエン
酸、フマール酸、酒石酸、メントールなどや各種香料が
挙げられる。
としては、例えば結晶セルロース、無水ケイ酸、マンニ
トール、ソルビトール、無水リン酸カルシウム等、結合
剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロ
ースナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、ゼラチン、トラガント、アルギン酸ナトリウ
ム、結晶セルロース等、滑沢剤としては、ステアリン酸
マグネシウム、タルク、ステアリン酸及び又はその塩、
蔗糖脂肪酸エステル等、着色剤としては、青色1号、黄
色4号、二酸化チタン等、矯味矯臭剤としては、クエン
酸、フマール酸、酒石酸、メントールなどや各種香料が
挙げられる。
【0027】また、界面活性剤としては、アニオン界面
活性剤、上述した以外の非イオン性界面活性剤、両性界
面活性剤、カチオン性界面活性剤が挙げられ、具体的に
はラウリル硫酸ナトリウム、2−アルキル−N−カルボ
キシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベ
タイン等が挙げられる。
活性剤、上述した以外の非イオン性界面活性剤、両性界
面活性剤、カチオン性界面活性剤が挙げられ、具体的に
はラウリル硫酸ナトリウム、2−アルキル−N−カルボ
キシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベ
タイン等が挙げられる。
【0028】更に、甘味剤としては、サッカリンナトリ
ウム、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシ
シンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルジヒドロカ
ルコン、ペリラルチン等、防腐剤としては、パラオキシ
安息香酸エステル、安息香酸ナトリウムなどが挙げられ
る。
ウム、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシ
シンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルジヒドロカ
ルコン、ペリラルチン等、防腐剤としては、パラオキシ
安息香酸エステル、安息香酸ナトリウムなどが挙げられ
る。
【0029】薬理活性成分としては、口臭防止、歯周疾
患、口腔乾燥症などの口腔内疾患、咽の炎症などの咽頭
疾患、う蝕予防、知覚過敏などの歯科疾患、及び徐放化
により更に治療効果の増大が期待される全身的疾患治療
用の薬理成分がある。
患、口腔乾燥症などの口腔内疾患、咽の炎症などの咽頭
疾患、う蝕予防、知覚過敏などの歯科疾患、及び徐放化
により更に治療効果の増大が期待される全身的疾患治療
用の薬理成分がある。
【0030】口腔内疾患、咽頭疾患、歯科疾患用の薬理
成分としては、例えば銅クロロフィリンナトリウム、グ
ルコン酸銅などの銅化合物、茶ポリフェノール、フラボ
ノイドなどの口臭防止成分、塩化セチルピリジニウム、
塩酸クロルヘキシジン、塩化デカリニウム、グルコン酸
クロルヘキシジン、イソプロピルメチルフェノールなど
の殺菌剤、シコンエキス、トリアムシノロンアセトニド
などの口内炎用薬理成分、セファレキシン、塩酸テトラ
サイクリン、塩酸ミノサイクリン、フラジオマイシンな
どの歯肉炎用薬理成分の他、塩酸プロカイン、塩酸テト
ラカイン、塩酸ジブカイン、ベンゾカイン、プロスタグ
ランジンF2、インドメタシン、イブプロフェン、塩化
リゾチーム、デキストラナーゼ、フッ化ナトリウム、フ
ッ化カリウム、フッ化アンモニウム、フッ化第1スズ、
モノフルオロリン酸ナトリウムなどのフッ化物、正リン
酸のカリウム塩、ナトリウム塩などの水溶性リン酸化合
物、アラントイン、アラントインクロルヒドロキシアル
ミニウム、グリチルリチン酸及びその塩類、塩化ナトリ
ウム、トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸、
酢酸dl−トコフェロール、α−ビサボロール、アズレ
ン、グリチルレチン酸、乳酸アルミニウム、塩化ストロ
ンチウム、硝酸カリウム、ベルベリン、ヒドロキサム酸
及びその誘導体、トリポリリン酸ナトリウム、ゼオライ
ト、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、アミラーゼ、エピ
ジヒドロコレステリン、ジヒドロコレステロール、トリ
クロロカルバニリド、クエン酸亜鉛、トウキ軟エキス、
オウバクエキス、チョウジ、ローズマリー、オウゴン、
ベニバナなどの抽出物などやl−メントール、カルボ
ン、アネトール、リモネンなどのテルペン類又はその誘
導体などが挙げられる。
成分としては、例えば銅クロロフィリンナトリウム、グ
ルコン酸銅などの銅化合物、茶ポリフェノール、フラボ
ノイドなどの口臭防止成分、塩化セチルピリジニウム、
塩酸クロルヘキシジン、塩化デカリニウム、グルコン酸
クロルヘキシジン、イソプロピルメチルフェノールなど
の殺菌剤、シコンエキス、トリアムシノロンアセトニド
などの口内炎用薬理成分、セファレキシン、塩酸テトラ
サイクリン、塩酸ミノサイクリン、フラジオマイシンな
どの歯肉炎用薬理成分の他、塩酸プロカイン、塩酸テト
ラカイン、塩酸ジブカイン、ベンゾカイン、プロスタグ
ランジンF2、インドメタシン、イブプロフェン、塩化
リゾチーム、デキストラナーゼ、フッ化ナトリウム、フ
ッ化カリウム、フッ化アンモニウム、フッ化第1スズ、
モノフルオロリン酸ナトリウムなどのフッ化物、正リン
酸のカリウム塩、ナトリウム塩などの水溶性リン酸化合
物、アラントイン、アラントインクロルヒドロキシアル
ミニウム、グリチルリチン酸及びその塩類、塩化ナトリ
ウム、トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸、
酢酸dl−トコフェロール、α−ビサボロール、アズレ
ン、グリチルレチン酸、乳酸アルミニウム、塩化ストロ
ンチウム、硝酸カリウム、ベルベリン、ヒドロキサム酸
及びその誘導体、トリポリリン酸ナトリウム、ゼオライ
ト、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、アミラーゼ、エピ
ジヒドロコレステリン、ジヒドロコレステロール、トリ
クロロカルバニリド、クエン酸亜鉛、トウキ軟エキス、
オウバクエキス、チョウジ、ローズマリー、オウゴン、
ベニバナなどの抽出物などやl−メントール、カルボ
ン、アネトール、リモネンなどのテルペン類又はその誘
導体などが挙げられる。
【0031】この場合、特に本発明の錠剤を歯周疾患治
療剤として使用する際には、上記錠剤の少なくとも一層
以上に抗菌剤を含有させることがより好適である。抗菌
剤としては、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウ
ム、塩化デカリニウム、塩化セチルピリジニウムなどの
第四級アンモニウム化合物、クロルヘキシジン類、トリ
クロサンなどの殺菌剤や塩酸ミノサイクリン、セファレ
キシン、塩酸テトラサイクリン、フラジオマイシンなど
の抗生物質が挙げられ、特に第四級アンモニウム化合物
の塩化セチルピリジニウムが水溶性粉体であり、苦み、
異味が少ない点で本発明では好適である。
療剤として使用する際には、上記錠剤の少なくとも一層
以上に抗菌剤を含有させることがより好適である。抗菌
剤としては、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウ
ム、塩化デカリニウム、塩化セチルピリジニウムなどの
第四級アンモニウム化合物、クロルヘキシジン類、トリ
クロサンなどの殺菌剤や塩酸ミノサイクリン、セファレ
キシン、塩酸テトラサイクリン、フラジオマイシンなど
の抗生物質が挙げられ、特に第四級アンモニウム化合物
の塩化セチルピリジニウムが水溶性粉体であり、苦み、
異味が少ない点で本発明では好適である。
【0032】全身的疾患治療用の薬理成分としては、ニ
トログリセリン、硝酸イソソルビド、ニフェジピンなど
の抗狭心症薬、ジギタリス、ジゴキシンなどの強心薬、
クロモグリク酸ナトリウムなどの抗喘息薬、エリスロマ
イシンなどの抗生物質、スルファチアゾール、ニトロフ
ラゾンなどの化学療法薬、リン酸コデイン、塩酸イソプ
ロテレノールなどの鎮咳去痰薬、塩酸ジフェンヒドラミ
ン、マレイン酸クロルフェニラミンなどの抗ヒスタミン
薬などが挙げられる。更に、ステロイド剤、非ステロイ
ド剤、性ホルモン、抗悪性腫瘍薬、神経精神系病、呼吸
器病などの薬理成分にも適用される。
トログリセリン、硝酸イソソルビド、ニフェジピンなど
の抗狭心症薬、ジギタリス、ジゴキシンなどの強心薬、
クロモグリク酸ナトリウムなどの抗喘息薬、エリスロマ
イシンなどの抗生物質、スルファチアゾール、ニトロフ
ラゾンなどの化学療法薬、リン酸コデイン、塩酸イソプ
ロテレノールなどの鎮咳去痰薬、塩酸ジフェンヒドラミ
ン、マレイン酸クロルフェニラミンなどの抗ヒスタミン
薬などが挙げられる。更に、ステロイド剤、非ステロイ
ド剤、性ホルモン、抗悪性腫瘍薬、神経精神系病、呼吸
器病などの薬理成分にも適用される。
【0033】これら成分の配合量は、本発明の効果を妨
げない範囲で通常量とすることができる。
げない範囲で通常量とすることができる。
【0034】なお、最終的には非粘着層が全て溶解し消
失したあと、付着膨潤していた粘着層も基本的には溶
解、消失する。従って、基本的には全ての構成成分が水
溶性であることが好ましいが、打錠成形性や口中での保
形性の観点から水難溶性や不溶性成分が配合されても良
い。
失したあと、付着膨潤していた粘着層も基本的には溶
解、消失する。従って、基本的には全ての構成成分が水
溶性であることが好ましいが、打錠成形性や口中での保
形性の観点から水難溶性や不溶性成分が配合されても良
い。
【0035】本発明において、上記非粘着層に更に速溶
性の非粘着層を形成したり、コーティングすることは任
意である。
性の非粘着層を形成したり、コーティングすることは任
意である。
【0036】また、錠剤の形状は円形、平型、キャブレ
ット型、棒状、柱状などいずれでも良い。その錠剤の一
錠当たりの重量は0.05〜1g、特に0.1〜0.7
gが好ましい。0.05g未満だと持続時間が短かす
ぎ、1gより多いと、必然的に口腔内での必要面積が大
きすぎるか、厚みが大きく異物感が強すぎることがあ
る。この場合、粘着層と非粘着層の割合は適宜選定され
るが、前者:後者=2:98〜90:10、特に2:9
8〜80:20(重量比)であることが好ましい。
ット型、棒状、柱状などいずれでも良い。その錠剤の一
錠当たりの重量は0.05〜1g、特に0.1〜0.7
gが好ましい。0.05g未満だと持続時間が短かす
ぎ、1gより多いと、必然的に口腔内での必要面積が大
きすぎるか、厚みが大きく異物感が強すぎることがあ
る。この場合、粘着層と非粘着層の割合は適宜選定され
るが、前者:後者=2:98〜90:10、特に2:9
8〜80:20(重量比)であることが好ましい。
【0037】本発明の口腔粘膜付着型徐放性錠剤は、上
記のごとき優れた特徴を有するものであり、例えば次の
ようにして製造することができる。
記のごとき優れた特徴を有するものであり、例えば次の
ようにして製造することができる。
【0038】口腔粘膜に対する粘着性高分子粉末とエチ
ルセルロース、更に好適には親油性蔗糖脂肪酸エステ
ル、必要に応じ加えられるキシリトール及び/又はエリ
スリトール、矯味矯臭剤、結合剤、滑沢剤、賦形剤、薬
理活性成分の1種又は2種以上とを十分に混合し、粘着
層となる均一な混合物を形成し、及びキシリトール及び
/又はエリスリトールとエチルセルロース、更に好適に
は親油性蔗糖脂肪酸エステル、必要に応じ加えられる、
矯味矯臭剤、結合剤、滑沢剤、賦形剤、薬理活性成分の
1種又は2種以上とを十分に混合し、非粘着層となる均
一な混合物を形成する。粘着層となる均一な混合物の適
当量の上に非粘着層となる均一な混合物の適当量をの
せ、パンチ、ダイス及びプレスを用いて直接加圧成形す
る方法、或いは各層を適当な造粒工程を経て加圧成形す
る方法により、本発明の口腔粘膜に対する粘着層と非粘
着層の二層以上を有する、口腔粘膜付着型徐放性錠剤を
容易に製造できる。このとき、粘着層となる均一な混合
物の適当量を加圧し、次いでその上に非粘着層となる均
一な混合物の適当量をのせ、パンチ、ダイス及びプレス
を用いて加圧成形しても良い。
ルセルロース、更に好適には親油性蔗糖脂肪酸エステ
ル、必要に応じ加えられるキシリトール及び/又はエリ
スリトール、矯味矯臭剤、結合剤、滑沢剤、賦形剤、薬
理活性成分の1種又は2種以上とを十分に混合し、粘着
層となる均一な混合物を形成し、及びキシリトール及び
/又はエリスリトールとエチルセルロース、更に好適に
は親油性蔗糖脂肪酸エステル、必要に応じ加えられる、
矯味矯臭剤、結合剤、滑沢剤、賦形剤、薬理活性成分の
1種又は2種以上とを十分に混合し、非粘着層となる均
一な混合物を形成する。粘着層となる均一な混合物の適
当量の上に非粘着層となる均一な混合物の適当量をの
せ、パンチ、ダイス及びプレスを用いて直接加圧成形す
る方法、或いは各層を適当な造粒工程を経て加圧成形す
る方法により、本発明の口腔粘膜に対する粘着層と非粘
着層の二層以上を有する、口腔粘膜付着型徐放性錠剤を
容易に製造できる。このとき、粘着層となる均一な混合
物の適当量を加圧し、次いでその上に非粘着層となる均
一な混合物の適当量をのせ、パンチ、ダイス及びプレス
を用いて加圧成形しても良い。
【0039】通常、加圧成形前の各層の均一な混合物
は、微粉末とするのが好ましい。微粉末とすることによ
り、圧縮打錠化した錠剤を口腔に適用した時に崩壊せ
ず、溶解していくために、より冷涼感が出易く使用感が
良く、徐放化と長時間の滞留がし易くなる。
は、微粉末とするのが好ましい。微粉末とすることによ
り、圧縮打錠化した錠剤を口腔に適用した時に崩壊せ
ず、溶解していくために、より冷涼感が出易く使用感が
良く、徐放化と長時間の滞留がし易くなる。
【0040】
【発明の効果】本発明の口腔粘膜付着型徐放性錠剤は、
キシリトール及び/又はエリスリトールとエチルセルロ
ースを含有し、更に好適には親油性蔗糖脂肪酸エステル
を含有することにより、異和感なく、使用中に唾液の粘
性が高くなりすぎ不快になることなく、しかも十分な時
間滞留、持続放出し、その間冷涼感を感じ続け、口腔内
の爽やかな感じが持続するなど今までになく使用感が良
く、また、口腔適用中に粘着層から非粘着層が剥がれた
り、崩壊したりすることがなく、従って長時間の使用に
耐え、また、歯のう蝕誘発性のおそれのない安全性を有
することで、新しい口腔粘膜付着型徐放性錠剤基剤とし
て活用できる。
キシリトール及び/又はエリスリトールとエチルセルロ
ースを含有し、更に好適には親油性蔗糖脂肪酸エステル
を含有することにより、異和感なく、使用中に唾液の粘
性が高くなりすぎ不快になることなく、しかも十分な時
間滞留、持続放出し、その間冷涼感を感じ続け、口腔内
の爽やかな感じが持続するなど今までになく使用感が良
く、また、口腔適用中に粘着層から非粘着層が剥がれた
り、崩壊したりすることがなく、従って長時間の使用に
耐え、また、歯のう蝕誘発性のおそれのない安全性を有
することで、新しい口腔粘膜付着型徐放性錠剤基剤とし
て活用できる。
【0041】即ち、本発明の口腔粘膜付着型徐放性錠剤
を基本として、更に、口臭防止、歯周疾患などの口腔内
疾患、咽の炎症などの咽頭疾患、う蝕予防、知覚過敏な
どの歯科疾患、及び徐放化により更に治療効果の増大が
期待される全身的疾患治療用などの薬理成分を配合する
ことで、今までになく、患者に苦痛を与えることなく好
適にその薬剤の長時間に亘る投与を可能にし、また対人
関係において支障を生じることもなく、優れた効果を期
待できるものである。
を基本として、更に、口臭防止、歯周疾患などの口腔内
疾患、咽の炎症などの咽頭疾患、う蝕予防、知覚過敏な
どの歯科疾患、及び徐放化により更に治療効果の増大が
期待される全身的疾患治療用などの薬理成分を配合する
ことで、今までになく、患者に苦痛を与えることなく好
適にその薬剤の長時間に亘る投与を可能にし、また対人
関係において支障を生じることもなく、優れた効果を期
待できるものである。
【0042】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明の効果
を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限され
るものではない。なお、各例中の%はいずれも重量%で
ある。
を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限され
るものではない。なお、各例中の%はいずれも重量%で
ある。
【0043】[実施例1〜4、比較例1〜11]下記処
方の混合粉体を用い、加圧成形して、口腔粘膜に対する
粘着層と非粘着層を有する直径10mmの円板型二層錠
剤を調製した。この錠剤1個を被験者10名の口腔内下
部頬粘膜と歯肉の間に、その粘着層側を歯肉面として投
与し、表1に示す性能を評価した。その結果を表1に平
均値で示す。 口腔粘膜粘着層 キシリトール 27.8 香料 2 ステアリン酸マグネシウム 0.2 ポリビニルピロリドン(分子量110万) 70 100% 口腔粘膜非粘着層 高分子物質 表1に示す量 香料 2 ステアリン酸マグネシウム 0.2 キシリトール バランス 100%
方の混合粉体を用い、加圧成形して、口腔粘膜に対する
粘着層と非粘着層を有する直径10mmの円板型二層錠
剤を調製した。この錠剤1個を被験者10名の口腔内下
部頬粘膜と歯肉の間に、その粘着層側を歯肉面として投
与し、表1に示す性能を評価した。その結果を表1に平
均値で示す。 口腔粘膜粘着層 キシリトール 27.8 香料 2 ステアリン酸マグネシウム 0.2 ポリビニルピロリドン(分子量110万) 70 100% 口腔粘膜非粘着層 高分子物質 表1に示す量 香料 2 ステアリン酸マグネシウム 0.2 キシリトール バランス 100%
【0044】各層の粉体を良く混合し、それぞれ均一微
粉体とした。その粘着層用粉体0.05gを下層原料と
し、非粘着層用粉体0.15gを上層原料として加圧成
形し、厚さ約2mm、約0.2gの二層錠を得た。
粉体とした。その粘着層用粉体0.05gを下層原料と
し、非粘着層用粉体0.15gを上層原料として加圧成
形し、厚さ約2mm、約0.2gの二層錠を得た。
【0045】
【表1】 評価基準:1極めて悪い、2悪い、3やや悪い、4良
い、5極めて良い
い、5極めて良い
【0046】本発明の口腔粘膜付着型徐放性錠剤である
実施例1〜4は、各種高分子配合の比較例1〜11(比
較例1〜9:水溶性高分子配合、比較例10,11:水
不溶性高分子配合)と比較し、異物感が低く、ゲル化や
膨潤による異和感がなく、唾液の粘稠感やベタツキが発
現することなく、十分な時間滞留、持続放出をし、しか
もその間冷涼感を感じ続け、口腔内の爽やかな感じが持
続するなど今までになく使用感が良い。また、使用途中
で非粘着層が粘着層から剥がれたり、崩壊して一気に放
出することもなく、従って長時間の使用に耐え、被験者
に苦痛を与えることなく好適に長時間に亘る投与を可能
にするものであることがわかる。その上、歯のう蝕誘発
性のおそれのない安全性を有するため、新しい口腔粘膜
付着型徐放性錠剤基剤として活用できることがわかる。
実施例1〜4は、各種高分子配合の比較例1〜11(比
較例1〜9:水溶性高分子配合、比較例10,11:水
不溶性高分子配合)と比較し、異物感が低く、ゲル化や
膨潤による異和感がなく、唾液の粘稠感やベタツキが発
現することなく、十分な時間滞留、持続放出をし、しか
もその間冷涼感を感じ続け、口腔内の爽やかな感じが持
続するなど今までになく使用感が良い。また、使用途中
で非粘着層が粘着層から剥がれたり、崩壊して一気に放
出することもなく、従って長時間の使用に耐え、被験者
に苦痛を与えることなく好適に長時間に亘る投与を可能
にするものであることがわかる。その上、歯のう蝕誘発
性のおそれのない安全性を有するため、新しい口腔粘膜
付着型徐放性錠剤基剤として活用できることがわかる。
【0047】[実施例5〜11、比較例12〜14]実
施例1と同様にして下記処方の混合粉体を用い、加圧成
形して、口腔粘膜に対する粘着層と非粘着層を有する直
径10mmの円板型二層錠剤を調製した。この錠剤1個
を被験者10名の口腔内下部頬粘膜と歯肉の間に、その
粘着層側を歯肉面として投与し、表2に示す性能を評価
した。その結果を表2に平均値で示す。 口腔粘膜粘着層 キシリトール 27.8 香料 2 ステアリン酸マグネシウム 0.2 ポリビニルピロリドン(分子量110万) 70 100% 口腔粘膜非粘着層 高分子物質 表2に示す量 蔗糖脂肪酸エステル(設定HLBグレード) 表2に示す量 香料 2 ステアリン酸マグネシウム 0.2 キシリトール バランス 100%
施例1と同様にして下記処方の混合粉体を用い、加圧成
形して、口腔粘膜に対する粘着層と非粘着層を有する直
径10mmの円板型二層錠剤を調製した。この錠剤1個
を被験者10名の口腔内下部頬粘膜と歯肉の間に、その
粘着層側を歯肉面として投与し、表2に示す性能を評価
した。その結果を表2に平均値で示す。 口腔粘膜粘着層 キシリトール 27.8 香料 2 ステアリン酸マグネシウム 0.2 ポリビニルピロリドン(分子量110万) 70 100% 口腔粘膜非粘着層 高分子物質 表2に示す量 蔗糖脂肪酸エステル(設定HLBグレード) 表2に示す量 香料 2 ステアリン酸マグネシウム 0.2 キシリトール バランス 100%
【0048】各層の粉体を良く混合し、それぞれ均一微
粉体とした。その粘着層用粉体0.05gを下層原料と
し、非粘着層用粉体0.15gを上層原料として加圧成
形し、厚さ約2mm、約0.2gの二層錠を得た。
粉体とした。その粘着層用粉体0.05gを下層原料と
し、非粘着層用粉体0.15gを上層原料として加圧成
形し、厚さ約2mm、約0.2gの二層錠を得た。
【0049】
【表2】 評価基準:1極めて悪い、2悪い、3やや悪い、4良
い、5極めて良い
い、5極めて良い
【0050】本発明の口腔粘膜付着型徐放性錠剤は、実
施例5〜9でエチルセルロースと親油性蔗糖脂肪酸エス
テルを組み合わせたことにより、比較例12〜14、ま
た実施例1〜4及び10〜11に比較して、更に放出性
のコントロールが良好になると共に、不溶物が形成され
なくなることから異和感がなくなり、好適なことがわか
る。また、異物感が低く、ゲル化や膨潤による異和感も
なく、唾液の粘稠感やベタツキが発現することなく、十
分な時間滞留、持続放出をし、しかもその間冷涼感を感
じ続け、口腔内の爽やかな感じが持続するなど今までに
なく使用感が良いものであった。
施例5〜9でエチルセルロースと親油性蔗糖脂肪酸エス
テルを組み合わせたことにより、比較例12〜14、ま
た実施例1〜4及び10〜11に比較して、更に放出性
のコントロールが良好になると共に、不溶物が形成され
なくなることから異和感がなくなり、好適なことがわか
る。また、異物感が低く、ゲル化や膨潤による異和感も
なく、唾液の粘稠感やベタツキが発現することなく、十
分な時間滞留、持続放出をし、しかもその間冷涼感を感
じ続け、口腔内の爽やかな感じが持続するなど今までに
なく使用感が良いものであった。
【0051】 [実施例12] 口腔粘膜粘着層 キシリトール 23 香料 2 エチルセルロース 5 ポリビニルピロリドン(分子量110万) 70 100% 口腔粘膜非粘着層 キシリトール 70 香料 2 エチルセルロース 12 蔗糖脂肪酸エステル(HLB約2) 5 ポリビニルピロリドン(平均分子量4万) 10.8 ステアリン酸マグネシウム 0.2 100%
【0052】実施例1と同様にして、粘着層用粉体0.
10gを下層原料とし、非粘着層用粉体0.10gを上
層原料として加圧成形し、厚さ約2mm、約0.2gの
二層錠を得た。
10gを下層原料とし、非粘着層用粉体0.10gを上
層原料として加圧成形し、厚さ約2mm、約0.2gの
二層錠を得た。
【0053】実施例1と同様にしてこれを被験者の口腔
内に投与評価した結果、10名とも口腔粘膜に付着し、
異物感が低く、ゲル化、膨潤による異和感がなく、唾液
の粘稠感やベタツキが発現することなく、爽やかな甘味
と冷却感を感じ、良好な使用感を有し、口腔内の爽やか
な状態が長時間持続した。また、その間非粘着層が粘着
層から剥がれたり、崩壊することなく滞留し、溶解消失
した。消失までの滞留時間は平均約5時間であった。
内に投与評価した結果、10名とも口腔粘膜に付着し、
異物感が低く、ゲル化、膨潤による異和感がなく、唾液
の粘稠感やベタツキが発現することなく、爽やかな甘味
と冷却感を感じ、良好な使用感を有し、口腔内の爽やか
な状態が長時間持続した。また、その間非粘着層が粘着
層から剥がれたり、崩壊することなく滞留し、溶解消失
した。消失までの滞留時間は平均約5時間であった。
【0054】 [実施例13] 口腔粘膜粘着層 キシリトール 20 香料 2 エチルセルロース 5 蔗糖脂肪酸エステル(HLB約2) 5 ポリビニルピロリドン(分子量110万) 68 100% 口腔粘膜非粘着層 キシリトール 80 香料 2 ポリビニルピロリドン(平均分子量4万) 17.8 ステアリン酸マグネシウム 0.2 100%
【0055】実施例1と同様にして、粘着層用粉体0.
15gを下層原料とし、非粘着層用粉体0.05gを上
層原料として加圧成形し、厚さ約2mm、約0.2gの
二層錠を得た。
15gを下層原料とし、非粘着層用粉体0.05gを上
層原料として加圧成形し、厚さ約2mm、約0.2gの
二層錠を得た。
【0056】実施例1と同様にしてこれを被験者の口腔
内に投与評価した結果、10名とも口腔粘膜に付着し、
異物感が低く、速放性が高く、ゲル化、膨潤による異和
感がなく、唾液の粘稠感やベタツキが発現することな
く、爽やかな甘味と冷却感を感じ、良好な使用感を有
し、しかも口腔内の爽やかな状態が持続した。また、そ
の間非粘着層が粘着層から剥がれたり、崩壊することな
く滞留し、溶解消失した。消失までの滞留時間は平均約
3.5時間であった。
内に投与評価した結果、10名とも口腔粘膜に付着し、
異物感が低く、速放性が高く、ゲル化、膨潤による異和
感がなく、唾液の粘稠感やベタツキが発現することな
く、爽やかな甘味と冷却感を感じ、良好な使用感を有
し、しかも口腔内の爽やかな状態が持続した。また、そ
の間非粘着層が粘着層から剥がれたり、崩壊することな
く滞留し、溶解消失した。消失までの滞留時間は平均約
3.5時間であった。
【0057】 [実施例14]口臭防止剤 口腔粘膜粘着層 キシリトール 20 香料 2 フラボノイド 0.95 塩化セチルピリジニウム 0.05 エチルセルロース 5 蔗糖脂肪酸エステル(HLB約2) 5 ポリビニルピロリドン(分子量110万) 67 100% 口腔粘膜非粘着層 キシリトール 70 香料 2 銅クロロフィリンナトリウム 8 フラボノイド 0.95 塩化セチルピリジニウム 0.05 ポリビニルピロリドン(平均分子量4万) 18.8 ステアリン酸マグネシウム 0.2 100%
【0058】実施例1と同様にして、粘着層用粉体0.
15gを下層原料とし、非粘着層用粉体0.05gを上
層原料として、加圧成形し、厚さ約3mm、約0.2
g、長径11mm、短径6mmのトラックフィールド型
二層錠を得た。
15gを下層原料とし、非粘着層用粉体0.05gを上
層原料として、加圧成形し、厚さ約3mm、約0.2
g、長径11mm、短径6mmのトラックフィールド型
二層錠を得た。
【0059】実施例1と同様にしてこれを被験者の口腔
内に投与評価した結果、10名とも口腔粘膜に付着し、
異物感が低く、速放性が高く、ゲル化、膨潤による異和
感がなく、唾液の粘稠感やベタツキが発現することな
く、成分の放出により冷却感と適度で良好な甘味を感じ
続け、口腔内の口臭が有効に防止され、爽やかな状態が
持続した。また、その間非粘着層が粘着層から剥がれた
り、崩壊することなく滞留し、溶解消失した。消失まで
の滞留時間は平均約3.5時間であった。
内に投与評価した結果、10名とも口腔粘膜に付着し、
異物感が低く、速放性が高く、ゲル化、膨潤による異和
感がなく、唾液の粘稠感やベタツキが発現することな
く、成分の放出により冷却感と適度で良好な甘味を感じ
続け、口腔内の口臭が有効に防止され、爽やかな状態が
持続した。また、その間非粘着層が粘着層から剥がれた
り、崩壊することなく滞留し、溶解消失した。消失まで
の滞留時間は平均約3.5時間であった。
【0060】 [実施例15]咽頭薬 口腔粘膜粘着層 キシリトール 26.5 香料 2 塩化デカリニウム 0.1 β−グリチルリチン酸二カリウム 0.4 マレイン酸クロルフェニラミン 0.6 塩化リゾチーム 0.4 エチルセルロース 5 蔗糖脂肪酸エステル(HLB約2) 5 ポリビニルピロリドン(分子量110万) 70 100% 口腔粘膜非粘着層 キシリトール 70 香料 2 塩化デカリニウム 0.1 β−グリチルリチン酸二カリウム 0.4 マレイン酸クロルフェニラミン 0.6 塩化リゾチーム 0.4 アズレンスルホン酸ナトリウム 0.5 エチルセルロース 12 蔗糖脂肪酸エステル(HLB約2) 5 ポリビニルピロリドン(平均分子量4万) 8.8 ステアリン酸マグネシウム 0.2 100%
【0061】実施例1と同様にして、粘着層用粉体0.
1gを下層原料とし、非粘着層用粉体0.1gを上層原
料として加圧成形し、厚さ約3mm、約0.2gの長径
11mm、短径6mmのトラックフィールド型二層錠を
得た。消失までの滞留時間は平均約5.5時間であっ
た。
1gを下層原料とし、非粘着層用粉体0.1gを上層原
料として加圧成形し、厚さ約3mm、約0.2gの長径
11mm、短径6mmのトラックフィールド型二層錠を
得た。消失までの滞留時間は平均約5.5時間であっ
た。
【0062】 [実施例16]口内炎用薬 口腔粘膜粘着層 キシリトール 20.475 香料 1 トリアムシノロンアセトニド 0.025 ステアリン酸マグネシウム 0.5 エチルセルロース 5 蔗糖脂肪酸エステル(HLB約2) 3 ポリビニルピロリドン(分子量110万) 70 100% 口腔粘膜非粘着層 キシリトール 70 香料 1 黄色5号 微量 ステアリン酸マグネシウム 0.5 エチルセルロース 12 蔗糖脂肪酸エステル(HLB約2) 5 ポリビニルピロリドン(平均分子量4万) 11.5 100%
【0063】実施例1と同様にして、粘着層用粉体0.
1gを下層原料とし、非粘着層用粉体0.1gを上層原
料として加圧成形し、厚さ約3mm、約0.2gの直径
8mmの扁平円板型二層錠を得た。消失までの滞留時間
は平均約5.5時間であった。
1gを下層原料とし、非粘着層用粉体0.1gを上層原
料として加圧成形し、厚さ約3mm、約0.2gの直径
8mmの扁平円板型二層錠を得た。消失までの滞留時間
は平均約5.5時間であった。
【0064】 [実施例17]歯周病治療剤 口腔粘膜粘着層 キシリトール 27 香料 2 塩化セチルピリジニウム 0.05 β−グリチルリチン酸二カリウム 0.4 ヒノキチオール 0.15 酢酸トコフェロール 0.2 塩化リゾチーム 0.2 ポリビニルピロリドン(分子量110万) 70 100% 口腔粘膜非粘着層 キシリトール 70 香料 2 塩化セチルピリジニウム 0.05 β−グリチルリチン酸二カリウム 0.4 ヒノキチオール 0.15 酢酸トコフェロール 0.2 塩化リゾチーム 0.2 ステアリン酸マグネシウム 0.5 エチルセルロース 12 蔗糖脂肪酸エステル(HLB約2) 5 ポリビニルピロリドン(平均分子量4万) 9.5 100%
【0065】実施例1と同様にして、粘着層用粉体0.
05gを下層原料とし、非粘着層用粉体0.15gを上
層原料として加圧成形し、厚さ約3mm、約0.2gの
長径11mm、短径6mmのトラックフィールド型二層
錠を得た。消失までの滞留時間は平均約4.5時間であ
った。
05gを下層原料とし、非粘着層用粉体0.15gを上
層原料として加圧成形し、厚さ約3mm、約0.2gの
長径11mm、短径6mmのトラックフィールド型二層
錠を得た。消失までの滞留時間は平均約4.5時間であ
った。
【0066】 [実施例18]狭心症薬 口腔粘膜粘着層 キシリトール 16.8 香料 1 硝酸イソソルビド 2 ステアリン酸マグネシウム 0.2 エチルセルロース 10 蔗糖脂肪酸エステル(HLB約2) 5 ポリビニルピロリドン(平均分子量110万) 65 100% 口腔粘膜非粘着層 キシリトール 70 香料 1 硝酸イソソルビド 2 ステアリン酸マグネシウム 0.2 エチルセルロース 10 蔗糖脂肪酸エステル(HLB約2) 5 ポリビニルピロリドン(平均分子量4万) 11.8 100%
【0067】実施例1と同様にして、粘着層用粉体0.
15gを下層原料とし、非粘着層用粉体0.05gを上
層原料として加圧成形し、厚さ約3mm、約0.2gの
長径11mm、短径6mmのトラックフィールド型二層
錠を得た。消失までの滞留時間は平均約6時間であっ
た。
15gを下層原料とし、非粘着層用粉体0.05gを上
層原料として加圧成形し、厚さ約3mm、約0.2gの
長径11mm、短径6mmのトラックフィールド型二層
錠を得た。消失までの滞留時間は平均約6時間であっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C076 AA40 BB22 CC03 CC15 CC31 DD07 DD38 DD41 DD57 DD68 EE16 EE32 FF31 FF70 4C083 AC131 AC132 AC242 AC552 AC692 AC792 AC842 AD072 AD222 AD261 AD262 AD472 AD492 AD532 AD552 AD662 BB04 CC41 DD15 EE06 EE07 EE31
Claims (2)
- 【請求項1】 口腔粘膜に対する粘着層と非粘着層を有
する徐放性錠剤にキシリトール及び/又はエリスリトー
ルを含有させると共に、エチルセルロースを含有させた
ことを特徴とする口腔粘膜付着型徐放性錠剤。 - 【請求項2】 更にHLB9以下の親油性非イオン性界
面活性剤を配合した請求項1記載の口腔粘膜付着型徐放
性錠剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11173809A JP2001002590A (ja) | 1999-06-21 | 1999-06-21 | 口腔粘膜付着型徐放性錠剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11173809A JP2001002590A (ja) | 1999-06-21 | 1999-06-21 | 口腔粘膜付着型徐放性錠剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001002590A true JP2001002590A (ja) | 2001-01-09 |
Family
ID=15967570
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11173809A Pending JP2001002590A (ja) | 1999-06-21 | 1999-06-21 | 口腔粘膜付着型徐放性錠剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001002590A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006176461A (ja) * | 2004-12-24 | 2006-07-06 | Dai Ichi Seiyaku Co Ltd | 粒状物 |
JP2009538301A (ja) * | 2006-05-23 | 2009-11-05 | ハーレイ,ジェフリー,ティー. | キシリトールトローチ並びその使用方法 |
JP2020023449A (ja) * | 2018-08-07 | 2020-02-13 | 物産フードサイエンス株式会社 | エリスリトールを有効成分とする組成物、これを用いる錠剤の製造方法および錠剤 |
-
1999
- 1999-06-21 JP JP11173809A patent/JP2001002590A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006176461A (ja) * | 2004-12-24 | 2006-07-06 | Dai Ichi Seiyaku Co Ltd | 粒状物 |
JP2009538301A (ja) * | 2006-05-23 | 2009-11-05 | ハーレイ,ジェフリー,ティー. | キシリトールトローチ並びその使用方法 |
JP2020023449A (ja) * | 2018-08-07 | 2020-02-13 | 物産フードサイエンス株式会社 | エリスリトールを有効成分とする組成物、これを用いる錠剤の製造方法および錠剤 |
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