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JP2001000843A - 複合半透膜および複合半透膜モジュ−ル - Google Patents

複合半透膜および複合半透膜モジュ−ル

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Publication number
JP2001000843A
JP2001000843A JP11172916A JP17291699A JP2001000843A JP 2001000843 A JP2001000843 A JP 2001000843A JP 11172916 A JP11172916 A JP 11172916A JP 17291699 A JP17291699 A JP 17291699A JP 2001000843 A JP2001000843 A JP 2001000843A
Authority
JP
Japan
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hollow fiber
composite semipermeable
semipermeable membrane
module
break
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP11172916A
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English (en)
Inventor
Akihiro Yuchi
章浩 有地
Hideki Yamada
英樹 山田
Atsuo Kumano
淳夫 熊野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP11172916A priority Critical patent/JP2001000843A/ja
Publication of JP2001000843A publication Critical patent/JP2001000843A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中空糸型複合半透膜をモジュ−ル化する工程
において、切れたり折れたりしないような充分な強度と
伸度を有した中空糸型複合半透膜を提供すること、また
そのような強度を有する中空糸型複合半透膜を構成要素
とし、フラッシングやエアスクラビング等の処理に耐え
うる安定性と耐久性に優れた中空糸型複合半透膜モジュ
−ルを提供する。 【解決手段】 多孔質支持体の表面をポリアミド系重合
体薄膜で被覆してなる中空糸型複合半透膜であり、引張
破断強力が15g以上でかつ引張破断伸度が30%以
上、より好ましくは引張破断強力が20g以上でかつ引
張破断伸度が40%以上、さらに好ましくは引張破断強
力が25g以上でかつ引張破断伸度が50%以上であ
る。該中空糸型複合半透膜は、逆浸透もしくはナノろ過
の分野で好適に用いられ、平行糸束型、U字束型、芯管
巻き付け型などの形態で膜モジュ−ルとして使用され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体を処理するた
めの複合半透膜および複合半透膜モジュ−ルに関するも
のである。本発明による複合半透膜および複合半透膜モ
ジュ−ルは海水の淡水化、かん水の脱塩、超純水の製
造、河川水や地下水からの上水の製造、食品プロセス、
排水の処理や濃縮、有価物の回収などに用いられる。さ
らに詳しくは、充分な強力および伸度を有する中空糸型
複合半透膜および該半透膜を構成要素とする複合半透膜
モジュ−ルに関する。
【0002】
【従来の技術】選択分離性と水透過性に優れた複合半透
膜として、実質的に選択分離性を持たない多孔質支持体
の表面に分離活性能を有するポリアミド薄膜を形成させ
た複合半透膜が考案されている。例えば米国特許第31
91815号明細書、同第3744642号明細書、特
開昭55−147106号公報、特表昭56−5000
62号公報、PBレポ−ト83−191775、特開平
2−78428公報などが開示されている。
【0003】これら複合半透膜は主に逆浸透あるいはナ
ノろ過の分野で用いられ、例えば海水の淡水化、かん水
の脱塩、超純水の製造、河川水や地下水からの上水の製
造、食品プロセス、排水の処理や濃縮、有価物の回収な
どに広く利用されているが、該複合半透膜の形状は平膜
が主流であり、スパイラル型モジュ−ルとして使用され
る。
【0004】しかしながら、スパイラル型モジュ−ルで
は中空糸型膜モジュ−ルに比べ単位モジュ−ル体積中に
装填できる膜面積が小さく容積効率が低い、スペ−サ−
部に濁質が詰まりやすく耐濁質性に劣るなどの欠点があ
り、中空糸型複合半透膜モジュ- ルの開発が期待されて
いる。中空糸型膜のモジュ−ル化に際しては、モジュ−
ル形態により例えば、多数本の中空糸型膜を平行に引き
揃えて束ねる、U字型に折って束ねる、芯管の周囲に巻
き付けるなど種々の方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、中空糸
型膜の強度や伸度が不十分であるとモジュ−ル化工程の
途中で中空糸型膜が切れる、折れるなどの不都合が生じ
る場合がある。また、膜モジュ−ルで流体を処理する
と、その原水の水質によってはスケ−リングやファウリ
ングを起こす場合があり、これを解決するためにフラッ
シングやエアスクラビングなどの操作がしばしば行われ
るが、やはり中空糸型膜の強度や伸度が不十分であると
中空糸型膜の切れや折れが生じ、膜モジュ−ルの性能を
著しく損なう。
【0006】本発明は中空糸型複合半透膜の破断、損傷
といった上記問題を解決するためになされたものであ
り、中空糸型複合半透膜をモジュ−ル化する工程におい
て、切れたり折れたりしないような充分な強度と伸度を
有した中空糸型複合半透膜を提供すること、またそのよ
うな強度を有する中空糸型複合半透膜を構成要素とし、
フラッシングやエアスクラビング等の処理に耐えうる安
定性と耐久性に優れた中空糸型複合半透膜モジュ−ルを
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は以下のものであ
る。 多孔質支持体の表面をポリアミド系重合体薄膜で被
覆してなる中空糸型複合半透膜において、破断強力が1
5g以上でかつ破断伸度が30%以上であることを特徴
とする中空糸型複合半透膜。 中空糸型複合半透膜が逆浸透膜、もしくはナノろ過
膜である上記記載の中空糸型複合半透膜。 上記またはに記載の中空糸型複合半透膜を構成
要素とする複合半透膜モジュ−ル。 中空糸膜束の形状が平行糸束型、U字束型、芯管巻
き付け型のいずれかである上記記載の複合半透膜モジ
ュ−ル。
【0008】本発明において、多孔質支持体とは実質的
に分離活性能を持たない層であり、該多孔質支持体表面
に形成された実質的に分離活性能を有するポリアミド系
重合体薄膜に機械的強度を付与するものである。ポリア
ミド系重合体薄膜は多孔質支持体の内表面、外表面のい
ずれに被覆してもよい。
【0009】多孔質支持体の素材は特に限定されない
が、ポリスルホン、スルホン化ポリスルホン、ポリエ−
テルスルホン、スルホン化ポリエ−テルスルホン、ポリ
アミド、酢酸セルロ−ス、ポリアクリロニトリル、ポリ
イミド等を単独、もしくは複数ブレンドしたものを使用
することができる。これら素材の中では、機械的強度や
耐熱性、耐薬品性に優れたポリスルホン、あるいはポリ
エ−テルスルホンなどが好適に用いられる。
【0010】多孔質支持体の製造方法は特に限定されな
いが、例えば二重管ノズルの外周部からポリマ−、良溶
媒、貧溶媒からなる製膜原液を、内周部から凝固性液体
もしくはガスを吐出し、乾湿式法あるいは湿式法により
凝固させる方法がある。得られた多孔質支持体は、透水
性能の安定化のため50℃から100℃の熱水処理を施
してもよい。
【0011】本発明におけるポリアミド系重合体薄膜
は、1分子中に2個以上の反応性アミノ基を有する多官
能アミンと、1分子中に2個以上の反応性酸ハライド基
を有する多官能酸ハライドとを重縮合反応せしめること
により形成できる。ポリアミド系重合体薄膜が架橋ポリ
アミド系重合体からなる場合には、例えば多孔質支持体
に多官能アミン水溶液を含浸・塗布した後、水と非混和
性の有機液体に溶解した酸ハライドと接触させる、いわ
ゆる界面重合法により薄膜を形成することができる。ポ
リアミド系重合体薄膜が線状ポリアミド系重合体からな
る場合には、前記界面重合法に加え、適当な有機溶媒に
溶解した線状ポリアミド系重合体を多孔質支持体表面に
塗布し、有機溶媒を揮発させる方法により薄膜を形成さ
せることができる。
【0012】多官能アミンは特に限定されるものではな
いが、例えば、脂環族多官能アミン、脂肪族多官能アミ
ン、芳香族多官能アミンを含み、具体的には、ピペラジ
ン、2,5−ジメチルピペラジン、アミノメチルピペリ
ジン、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、
1,2ジアミノ−2−メチルプロパン、2,2ジメチル
−1,3−プロパンジアミン、2−エチル−2−メチル
−1,3−プロパンジアミン、ジアミノベンゼン、トリ
アミノベンゼン、フェニレンジアミン、ジアミノジフェ
ニルメタン、ジアミノジフェニルエ−テル、ジアミノジ
フェニルスルホン、ジアミノ安息香酸等が挙げられる。
これらアミノ化合物を単独で、もしくは複数ブレンドし
て用いてもよい。
【0013】前記多官能アミンと反応しうる多官能酸ハ
ライドは特に限定されるものではないが、例えば、脂環
族多官能酸ハライド、脂肪族多官能酸ハライド、芳香族
多官能酸ハライドを含み、具体的には、シクロヘキサン
トリカルボン酸ハライド、テレフタル酸ハライド、イソ
フタル酸ハライド、トリメシン酸ハライド、トリメリッ
ト酸ハライド、ピロメリット酸ハライド、ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸ハライド等が挙げられる。これら酸
ハロゲン化物を単独で、もしくは複数ブレンドして用い
てもよい。
【0014】このような方法で得られた複合半透膜は、
優れた透水性と選択分離性から逆浸透、あるいはナノろ
過の分野で使用される。例えば、海水の淡水化、かん水
の脱塩、超純水の製造、河川水や地下水からの上水の製
造、食品プロセス、排水の処理や濃縮、有価物の回収な
どである。
【0015】本発明における破断強力および破断伸度と
は、定速伸張型引張試験機により中空糸型膜1本をその
繊維軸方向に一軸伸張することにより得られる荷重−伸
張曲線の破断点における荷重値および伸度をいう。本発
明における中空糸型複合半透膜は、引張破断強力が15
g以上でかつ引張破断伸度が30%以上であることを特
徴とする。より好ましくは引張破断強力が20g以上で
かつ引張破断伸度が40%以上、さらに好ましくは引張
破断強力が25g以上でかつ引張破断伸度が50%以上
である。
【0016】引張破断強力が15g未満、引張破断伸度
が30%未満である場合には、モジュ−ル化工程におい
て中空糸膜束を平行に引き揃える、あるいはU字型に束
ねるなどのハンドリングの際に中空糸型膜を損傷する場
合がある。中空糸型膜束をケ−シングに挿入する際に
は、中空糸型膜束を挿入シ−トにより円筒状に束ね、ケ
−シング内径よりもわずかに細くなるように絞り、ケ−
シング中に挿入した後に挿入シ−トのみを引き出す等の
方法が用いられるが、このとき引き出した挿入シ−トに
より中空糸型膜が損傷したり、ひどい場合には破断に至
る。また、中空糸型膜を多孔芯管の周りにトラバ−スさ
せながら巻き付ける交差配置型中空糸型膜巻上げ体を得
るような場合には、特にトラバ−スガイドが移動方向を
変える瞬間に中空糸型膜に大きな張力が掛かり、破断も
しくは損傷する場合がある。
【0017】一方、膜モジュ−ルのフラッシングやエア
スクラビング等の際にも中空糸型膜に瞬間的に大きな張
力が掛かる。この場合にもやはり充分な引張破断強力お
よび引張破断伸度を有していないと、中空糸型膜の破断
や損傷により膜モジュ−ルの性能が著しく低下する。
【0018】本発明における中空糸型複合半透膜は、モ
ジュ−ル化における種々の工程の通過で生じる引張りや
摩擦に強く、中空糸の破断や損傷が少ない。また、本発
明による中空糸型複合半透膜を組み込んだ膜モジュ−ル
は、フラッシングやエアスクラビングなど、中空糸に負
荷のかかる運転操作においてもその効果を発揮し、性能
の安定性や耐久性に非常に優れている。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、実施例および比較例で示された透水量、除去率、引
張破断強力、引張破断伸度の測定は以下の方法による。
【0020】1)中空糸型複合半透膜モジュ−ルの透過
水量およびサッカロ−ス除去率の測定 サッカロ−ス水溶液1000mg/LをpH6.0に調
製しものを被処理原水とし、水温25℃、操作圧力0.
3MPa、回収率80%なる条件で中空糸型複合半透膜
モジュ−ルを運転し、濃縮水と透過水を得た。透過水量
は単位膜面積、単位時間当たりに換算した値で表した。
サッカロ−ス除去率は下記の式で定義した。なお、サッ
カロ−ス濃度の測定は、アンスロン硫酸法により行っ
た。 サッカロ−ス除去率(%)=(1−Cp/Cf)×10
0 (Cp:透過水のサッカロ−ス濃度、Cf:原水のサッ
カロ−ス濃度)
【0021】2)中空糸膜の引張破断強力および引張破
断伸度の測定 引張特性の測定はインストロンエンジニアリングコ−ポ
レ−ション社製インストロン(モデルNo.TM)で、
25℃の水中で行った。チャック間距離は50mm、引
張速度は50mm/分である。
【0022】
【実施例】実施例1 ポリスルホン17重量部、トリエチレングリコ−ル4重
量部、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)7
8.5重量部、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.5重量部からなる製膜原液を、二重管紡糸ノズルを
用いて外周部から、DMAc30重量部、水70重量部
からなる芯液を内周部から、それぞれ同時に押し出し、
6cmの空気中を走行した後、水を主成分とする凝固液
中に15m/minの速度で引き取り、水洗工程を経
て、中空糸型多孔質支持体(外径300μm/内径20
0μm)を得た。該多孔質支持体を、ピペラジン2重量
部、トリエチレンジアミン1重量部を主成分とするアミ
ン水溶液中に1分間接触させ、該多孔質支持体を引き上
げた後、余分なアミン水溶液を液切りし、トリメシン酸
クロリド1重量部を含むヘキサン溶液に接触させること
で、該多孔質支持体の外表面に架橋ポリアミド重合体薄
膜を形成させ、中空糸型複合半透膜を得た。この中空糸
型複合半透膜の引張特性を測定したところ、引張破断強
力は24g、引張破断伸度は52%であった。この中空
糸型複合半透膜を、血液透析器型のケ−シング(内径2
8.5mm、長さ250mm)に挿入し、両端部を中空
糸膜束と共にエポキシ樹脂により液密に封止し、片方の
端部のみをカッタ−で切断して中空部を開口させて、外
圧型の中空糸型複合半透膜モジュ−ルを得た。中空糸型
複合半透膜の挿入に際しては、中空糸6900本(長さ
280mm)を平行糸束として挿入シ−トにより円筒状
に束ね、ケ−シング内径(28.5mm)よりもわずか
に細くなるように絞り、ケ−シング中に挿入した後に挿
入シ−トのみを引き出した。このときモジュ−ルの外観
検査では中空糸の破断や損傷は認められなかった。ま
た、平行糸束モジュ−ルの性能は、透過水量270L/
2 /日、サッカロ−ス除去率92%であった。また、
フラッシングおよびエアスクラビングを実施したが性能
の変化は認められなかった。
【0023】実施例2 中空糸型膜をU字束とした以外は実施例1と同様にして
膜モジュ−ルを得た。このときモジュ−ルの外観検査で
は中空糸の破断や損傷は認められなかった。また、平行
糸束モジュ−ルの性能は、透過水量270L/m2
日、サッカロ−ス除去率92%であった。また、フラッ
シングおよびエアスクラビングを実施したが性能の変化
は認められなかった。
【0024】実施例3 ポリスルホン20重量部、トリエチレングリコ−ル4重
量部、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)7
5.5重量部、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.5重量部からなる製膜原液を、二重管紡糸ノズルを
用いて外周部から、DMAc30重量部、水70重量部
からなる芯液を内周部から、それぞれ同時に押し出し、
6cmの空気中を走行した後、水を主成分とする凝固液
中に15m/minの速度で引き取り、水洗工程を経
て、中空糸型多孔質支持体(外径300μm/内径20
0μm)を得た。該多孔質支持体を、ピペラジン2重量
部、トリエチレンジアミン1重量部を主成分とするアミ
ン水溶液中に1分間接触させ、該多孔質支持体を引き上
げた後、余分なアミン水溶液を液切りし、トリメシン酸
クロリド1重量部を含むヘキサン溶液に接触させること
で、該多孔質支持体の外表面に架橋ポリアミド重合体薄
膜を形成させ、中空糸型複合半透膜を得た。この中空糸
型複合半透膜の引張特性を測定したところ、引張破断強
力は31g、引張破断伸度は60%であった。この中空
糸型複合半透膜を、血液透析器型のケ−シング(内径2
8.5mm、長さ250mm)に挿入し、両端部を中空
糸膜束と共にエポキシ樹脂により液密に封止し、片方の
端部のみをカッタ−で切断して中空部を開口させて、外
圧型の中空糸型複合半透膜モジュ−ルを得た。中空糸型
複合半透膜の挿入に際しては、中空糸6900本(長さ
280mm)を平行糸束として挿入シ−トにより円筒状
に束ね、ケ−シング内径(28.5mm)よりもわずか
に細くなるように絞り、ケ−シング中に挿入した後に挿
入シ−トのみを引き出した。このときモジュ−ルの外観
検査では中空糸の破断や損傷は認められなかった。ま
た、平行糸束モジュ−ルの性能は、透過水量260L/
2 /日、サッカロ−ス除去率92%であった。また、
フラッシングおよびエアスクラビングを実施したが性能
の変化は認められなかった。
【0025】実施例4 中空糸型膜をU字束とした以外は実施例3と同様にして
膜モジュ−ルを得た。このときモジュ−ルの外観検査で
は中空糸の破断や損傷は認められなかった。また、平行
糸束モジュ−ルの性能は、透過水量255L/m2
日、サッカロ−ス除去率93%であった。また、フラッ
シングおよびエアスクラビングを実施したが性能の変化
は認められなかった。
【0026】実施例5 実施例3において得られた中空糸型複合半透膜を、外径
10mmの多孔芯管の周りに巻上げ速度20m/分でト
ラバ−スさせながら巻き上げ、直径118mm、長さ4
50mmの交差配置型中空糸巻上体を得た。巻き上げ中
に中空糸の破断観察されなかった。中空糸巻上体の外観
検査においても中空糸の破断や損傷は認められなかっ
た。得られた中空糸巻上体の外周部をガ−ゼでしっかり
と巻き、血液透析器型(内径120mm、長さ400m
m)のケ−シングに挿入し、両端部を中空糸巻上体と共
にエポキシ樹脂により液密に封止し、片方の端部のみを
カッタ−で切断して中空部を開口させて、外圧型の中空
糸型複合半透膜モジュ−ルを得た。得られた中空糸膜モ
ジュ−ルは、透過水量263L/m2 /日、サッカロ−
ス除去率93%であった。また、フラッシングおよびエ
アスクラビングを実施したが性能の変化は認められなか
った。
【0027】実施例6 ポリスルホン20重量部、トリエチレングリコ−ル4重
量部、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)7
5.5重量部、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.5重量部からなる製膜原液を、二重管紡糸ノズルを
用いて外周部から、DMAc30重量部、水70重量部
からなる芯液を内周部から、それぞれ同時に押し出し、
6cmの空気中を走行した後、水を主成分とする凝固液
中に15m/minの速度で引き取り、水洗工程を経
て、中空糸型多孔質支持体(外径350μm/内径20
0μm)を得た。該多孔質支持体を、ピペラジン2重量
部、トリエチレンジアミン1重量部を主成分とするアミ
ン水溶液中に1分間接触させ、該多孔質支持体を引き上
げた後、余分なアミン水溶液を液切りし、トリメシン酸
クロリド1重量部を含むヘキサン溶液に接触させること
で、該多孔質支持体の外表面に架橋ポリアミド重合体薄
膜を形成させ、中空糸型複合半透膜を得た。この中空糸
型複合半透膜の引張特性を測定したところ、引張破断強
力は44g、引張破断伸度は66%であった。この中空
糸型複合半透膜を、血液透析器型のケ−シング(内径2
8.5mm、長さ250mm)に挿入し、両端部を中空
糸膜束と共にエポキシ樹脂により液密に封止し、片方の
端部のみをカッタ−で切断して中空部を開口させて、外
圧型の中空糸型複合半透膜モジュ−ルを得た。中空糸型
複合半透膜の挿入に際しては、中空糸4650本(長さ
280mm)を平行糸束として挿入シ−トにより円筒状
に束ね、ケ−シング内径(28.5mm)よりもわずか
に細くなるように絞り、ケ−シング中に挿入した後に挿
入シ−トのみを引き出した。このときモジュ−ルの外観
検査では中空糸の破断や損傷は認められなかった。ま
た、平行糸束モジュ−ルの性能は、透過水量250L/
2 /日、サッカロ−ス除去率91%であった。また、
フラッシングおよびエアスクラビングを実施したが性能
の変化は認められなかった。
【0028】実施例7 中空糸型膜をU字束とした以外は実施例6と同様にして
膜モジュ−ルを得た。このときモジュ−ルの外観検査で
は中空糸の破断や損傷は認められなかった。また、平行
糸束モジュ−ルの性能は、透過水量252L/m2
日、サッカロ−ス除去率91%であった。また、フラッ
シングおよびエアスクラビングを実施したが性能の変化
は認められなかった。
【0029】実施例8 実施例6において得られた中空糸型複合半透膜を、外径
10mmの多孔芯管の周りに巻上げ速度20m/分でト
ラバ−スさせながら巻き上げ、直径118mm、長さ4
50mmの交差配置型中空糸巻上体を得た。巻き上げ中
に中空糸の破断観察されなかった。中空糸巻上体の外観
検査においても中空糸の破断や損傷は認められなかっ
た。得られた中空糸巻上体の外周部をガ−ゼでしっかり
と巻き、血液透析器型(内径120mm、長さ400m
m)のケ−シングに挿入し、両端部を中空糸巻上体と共
にエポキシ樹脂により液密に封止し、片方の端部のみを
カッタ−で切断して中空部を開口させて、外圧型の中空
糸型複合半透膜モジュ−ルを得た。得られた中空糸膜モ
ジュ−ルは、透過水量255L/m2 /日、サッカロ−
ス除去率93%であった。また、フラッシングおよびエ
アスクラビングを実施したが性能の変化は認められなか
った。
【0030】実施例9 ポリスルホン23重量部、トリエチレングリコ−ル4重
量部、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)7
2.5重量部、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.5重量部からなる製膜原液を、二重管紡糸ノズルを
用いて外周部から、DMAc30重量部、水70重量部
からなる芯液を内周部から、それぞれ同時に押し出し、
6cmの空気中を走行した後、水を主成分とする凝固液
中に15m/minの速度で引き取り、水洗工程を経
て、中空糸型多孔質支持体(外径300μm/内径20
0μm)を得た。該多孔質支持体を、ピペラジン2重量
部、トリエチレンジアミン1重量部を主成分とするアミ
ン水溶液中に1分間接触させ、該多孔質支持体を引き上
げた後、余分なアミン水溶液を液切りし、トリメシン酸
クロリド1重量部を含むヘキサン溶液に接触させること
で、該多孔質支持体の外表面に架橋ポリアミド重合体薄
膜を形成させ、中空糸型複合半透膜を得た。この中空糸
型複合半透膜の引張特性を測定したところ、引張破断強
力は37g、引張破断伸度は68%であった。この中空
糸型複合半透膜を、血液透析器型のケ−シング(内径2
8.5mm、長さ250mm)に挿入し、両端部を中空
糸膜束と共にエポキシ樹脂により液密に封止し、片方の
端部のみをカッタ−で切断して中空部を開口させて、外
圧型の中空糸型複合半透膜モジュ−ルを得た。中空糸型
複合半透膜の挿入に際しては、中空糸6900本(長さ
280mm)を平行糸束として挿入シ−トにより円筒状
に束ね、ケ−シング内径(28.5mm)よりもわずか
に細くなるように絞り、ケ−シング中に挿入した後に挿
入シ−トのみを引き出した。このときモジュ−ルの外観
検査では中空糸の破断や損傷は認められなかった。ま
た、平行糸束およびU字束モジュ−ルのいずれも、透過
水量230L/m2 /日、サッカロ−ス除去率91%で
あった。また、フラッシングおよびエアスクラビングを
実施したが性能の変化は認められなかった。
【0031】実施例10 中空糸型膜をU字束とした以外は実施例9と同様にして
膜モジュ−ルを得た。このときモジュ−ルの外観検査で
は中空糸の破断や損傷は認められなかった。また、平行
糸束モジュ−ルの性能は、透過水量226L/m2
日、サッカロ−ス除去率91%であった。また、フラッ
シングおよびエアスクラビングを実施したが性能の変化
は認められなかった。
【0032】実施例11 実施例9において得られた中空糸型複合半透膜を、外径
10mmの多孔芯管の周りに巻上げ速度20m/分でト
ラバ−スさせながら巻き上げ、直径118mm、長さ4
50mmの交差配置型中空糸巻上体を得た。巻き上げ中
に中空糸の破断観察されなかった。中空糸巻上体の外観
検査においても中空糸の破断や損傷は認められなかっ
た。得られた中空糸巻上体の外周部をガ−ゼでしっかり
と巻き、血液透析器型(内径120mm、長さ400m
m)のケ−シングに挿入し、両端部を中空糸巻上体と共
にエポキシ樹脂により液密に封止し、片方の端部のみを
カッタ−で切断して中空部を開口させて、外圧型の中空
糸型複合半透膜モジュ−ルを得た。得られた中空糸膜モ
ジュ−ルは、透過水量234L/m2 /日、サッカロ−
ス除去率94%であった。また、フラッシングおよびエ
アスクラビングを実施したが性能の変化は認められなか
った。
【0033】比較例1 ポリスルホン17重量部、トリエチレングリコ−ル4重
量部、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)7
8.5重量部、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.5重量部からなる製膜原液を、二重管紡糸ノズルを
用いて外周部から、DMAc30重量部、水70重量部
からなる芯液を内周部から、それぞれ同時に押し出し、
6cmの空気中を走行した後、水を主成分とする凝固液
中に15m/minの速度で引き取り、水洗工程を経
て、中空糸型多孔質支持体(外径250μm/内径20
0μm)を得た。該多孔質支持体を、ピペラジン2重量
部、トリエチレンジアミン1重量部を主成分とするアミ
ン水溶液中に1分間接触させ、該多孔質支持体を引き上
げた後、余分なアミン水溶液を液切りし、トリメシン酸
クロリド1重量部を含むヘキサン溶液に接触させること
で、該多孔質支持体の外表面に架橋ポリアミド重合体薄
膜を形成させ、中空糸型複合半透膜を得た。この中空糸
型複合半透膜の引張特性を測定したところ、引張破断強
力は14g、引張破断伸度は31%であった。この中空
糸型複合半透膜を、血液透析器型のケ−シング(内径2
8.5mm、長さ250mm)に挿入し、両端部を中空
糸膜束と共にエポキシ樹脂により液密に封止し、片方の
端部のみをカッタ−で切断して中空部を開口させて、外
圧型の中空糸型複合半透膜モジュ−ルを得た。中空糸型
複合半透膜の挿入に際しては、中空糸6900本(長さ
280mm)を平行糸束として挿入シ−トにより円筒状
に束ね、ケ−シング内径(28.5mm)よりもわずか
に細くなるように絞り、ケ−シング中に挿入した後に挿
入シ−トのみを引き出した。このときモジュ−ルの外観
検査では、10本製作したうち2本に中空糸の損傷が確
認された。また、中空糸の損傷が認められた2本のモジ
ュ−ルを含めた4本のモジュ−ルで性能の大幅な低下が
起こり、サッカロ−ス除去率は70%を下回った。
【0034】比較例2 比較例1において得られた中空糸型複合半透膜を、外径
10mmの多孔芯管の周りに巻上げ速度20m/分でト
ラバ−スさせながら巻き上げ、交差配置型中空糸巻上体
を得ようと試みたが、巻き上げ中に中空糸の破断が頻発
し、良好な中空糸巻上体は得られなかった。
【0035】
【発明の効果】本発明のごとく、充分な強力と伸度を有
する中空糸型複合半透膜では、引張りや摩擦の生じるモ
ジュ−ル化工程でも中空糸の破断や損傷が起きにくく、
安定してモジュ−ルを製造することができ、さらには耐
久性や安定性に優れた中空糸型複合半透膜モジュ−ルを
提供することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D006 GA03 GA13 HA02 HA03 HA08 HA19 KA43 MA01 MA06 MA09 MA33 MB02 MB06 MB11 MB15 MB16 MC18 MC39 MC54 MC56X MC58 MC62X MC63 MC83 NA04 NA05 NA41 PA01 PA02 PB03 PB04 PB05 PB08 PC02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質支持体の表面をポリアミド系重合
    体薄膜で被覆してなる中空糸型複合半透膜において、破
    断強力が15g以上でかつ破断伸度が30%以上である
    ことを特徴とする中空糸型複合半透膜。
  2. 【請求項2】 中空糸型複合半透膜が逆浸透膜、もしく
    はナノろ過膜である請求項1記載の中空糸型複合半透
    膜。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の中空糸型複合
    半透膜を構成要素とする複合半透膜モジュ−ル。
  4. 【請求項4】 中空糸膜束の形状が平行糸束型、U字束
    型、芯管巻き付け型のいずれかである請求項3記載の複
    合半透膜モジュ−ル。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100452719B1 (ko) * 2002-02-09 2004-10-12 박헌휘 섬유질 지지체로 강화한 고인장강도의 중공사 분리막 및 그 제조방법
JP2014512279A (ja) * 2010-12-22 2014-05-22 フレゼニウス メディカル ケアー ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 層間剥離が生じない膜
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