JP2001087000A - 動物細胞での遺伝情報の安定性を測定する方法 - Google Patents
動物細胞での遺伝情報の安定性を測定する方法Info
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- JP2001087000A JP2001087000A JP26432099A JP26432099A JP2001087000A JP 2001087000 A JP2001087000 A JP 2001087000A JP 26432099 A JP26432099 A JP 26432099A JP 26432099 A JP26432099 A JP 26432099A JP 2001087000 A JP2001087000 A JP 2001087000A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 動物細胞に導入されたDNAの安定性を迅速
かつ正確に測定できる方法、および該方法に使用するに
好適な動物細胞ベクターを提供する。 【解決手段】 抗生物質等の第一の薬剤に対する耐性遺
伝子と、シクロホスファミドなどの第二の薬剤に対する
感受性遺伝子とを備えたベクターを用いる。該ベクター
は耐性遺伝子産物と感受性遺伝子産物とを、同一のプロ
モータから転写される一本のmRNAから同時に作るこ
とができ、必要に応じて、動物細胞中で機能するOri
を備えてもよい。該ベクターを導入した動物細胞を第一
の薬剤を含有する培地で培養することで、ベクターを備
えた動物細胞を選択した後、該動物細胞を薬剤のない状
態で培養し、しかる後、該動物細胞を第二の薬剤を含有
する培地で培養することで、ベクターを失った動物細胞
を選択し、該動物細胞のコロニーの数を測定する。
かつ正確に測定できる方法、および該方法に使用するに
好適な動物細胞ベクターを提供する。 【解決手段】 抗生物質等の第一の薬剤に対する耐性遺
伝子と、シクロホスファミドなどの第二の薬剤に対する
感受性遺伝子とを備えたベクターを用いる。該ベクター
は耐性遺伝子産物と感受性遺伝子産物とを、同一のプロ
モータから転写される一本のmRNAから同時に作るこ
とができ、必要に応じて、動物細胞中で機能するOri
を備えてもよい。該ベクターを導入した動物細胞を第一
の薬剤を含有する培地で培養することで、ベクターを備
えた動物細胞を選択した後、該動物細胞を薬剤のない状
態で培養し、しかる後、該動物細胞を第二の薬剤を含有
する培地で培養することで、ベクターを失った動物細胞
を選択し、該動物細胞のコロニーの数を測定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動物細胞に導入さ
れたDNAの安定性を迅速かつ正確に測定できる方法、
および該方法に使用するに好適な動物細胞ベクターに関
する。
れたDNAの安定性を迅速かつ正確に測定できる方法、
および該方法に使用するに好適な動物細胞ベクターに関
する。
【0002】
【従来の技術】遺伝子治療を目指した遺伝情報の細胞内
導入法はすでに数多く発表されている。しかし、遺伝情
報を効率よく細胞のなかへ送り込むことができたとして
も、遺伝子治療のためには、その遺伝情報を細胞内でい
かにして安定に保持するかが次の目標として掲げられて
いる。
導入法はすでに数多く発表されている。しかし、遺伝情
報を効率よく細胞のなかへ送り込むことができたとして
も、遺伝子治療のためには、その遺伝情報を細胞内でい
かにして安定に保持するかが次の目標として掲げられて
いる。
【0003】一般に、外部から導入された遺伝情報は、
宿主の染色体に組み込まれないと安定にならない。例え
ば、ウイルスベクターの場合は遺伝情報の安定性は使っ
たウイルスの種類に依存し、レトロウイルスベクターな
どでは、遺伝情報が染色体に組み込まれることによって
安定性を保っている。
宿主の染色体に組み込まれないと安定にならない。例え
ば、ウイルスベクターの場合は遺伝情報の安定性は使っ
たウイルスの種類に依存し、レトロウイルスベクターな
どでは、遺伝情報が染色体に組み込まれることによって
安定性を保っている。
【0004】しかし、染色体へのランダムな挿入は、宿
主細胞の遺伝情報を傷つけ、発ガンやその他の異常活性
の発現等の副作用をもたらし、危険であるという指摘も
ある。逆に、これまでの遺伝子導入実験で異常が現れな
かったことから、遺伝子治療における遺伝子毒性の危険
性を否定する意見もある。しかし、現在は導入効率が低
いためこのような問題が表面化していないだけで、将来
の危険性を否定することはできない。
主細胞の遺伝情報を傷つけ、発ガンやその他の異常活性
の発現等の副作用をもたらし、危険であるという指摘も
ある。逆に、これまでの遺伝子導入実験で異常が現れな
かったことから、遺伝子治療における遺伝子毒性の危険
性を否定する意見もある。しかし、現在は導入効率が低
いためこのような問題が表面化していないだけで、将来
の危険性を否定することはできない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、導入された遺
伝情報を染色体とは独立したレプリコン(複製単位)と
して動物細胞中に存在させれば、上述の遺伝子毒性の問
題を回避することが考えられる。
伝情報を染色体とは独立したレプリコン(複製単位)と
して動物細胞中に存在させれば、上述の遺伝子毒性の問
題を回避することが考えられる。
【0006】安定に存在できる独立レプリコンの開発に
あたって問題となるのは、その安定性をどのように評価
するかという点である。現在、酵母や大腸菌ではプラス
ミドDNAの安定性を測るために、抗生物質耐性遺伝子
をマーカーとしている。具体的には、これらの微生物を
抗生物質による選択の圧力にかけずに培養し、ある培養
時間後に薬剤耐性を失ったものを数える方法である。
あたって問題となるのは、その安定性をどのように評価
するかという点である。現在、酵母や大腸菌ではプラス
ミドDNAの安定性を測るために、抗生物質耐性遺伝子
をマーカーとしている。具体的には、これらの微生物を
抗生物質による選択の圧力にかけずに培養し、ある培養
時間後に薬剤耐性を失ったものを数える方法である。
【0007】しかし、この方法は、動物細胞では、結果
を得るまでに非常に長い期間を要し、安定性を迅速に測
定するに有用なマーカーは未だ提案されていない。
を得るまでに非常に長い期間を要し、安定性を迅速に測
定するに有用なマーカーは未だ提案されていない。
【0008】一方、酵母などの微生物においては、Ur
a3のようにウラシル(Uracil)合成能と5−フルオロ
−オロチン酸(5-fluoro-orotic acid (5FOA))感受性
という二つの性質を持った遺伝子をマーカーとして染色
体の安定性を測定できることが明らかとなっている。こ
の場合、Ura3遺伝子を失った菌は5FOA耐性菌とし
て容易に測定できる。
a3のようにウラシル(Uracil)合成能と5−フルオロ
−オロチン酸(5-fluoro-orotic acid (5FOA))感受性
という二つの性質を持った遺伝子をマーカーとして染色
体の安定性を測定できることが明らかとなっている。こ
の場合、Ura3遺伝子を失った菌は5FOA耐性菌とし
て容易に測定できる。
【0009】そこで、本発明者らは、上記Ura3遺伝
子と同様の手法を動物細胞に応用することを鋭意検討し
た結果、動物細胞に導入した遺伝子の安定性を短期間で
測定できる系を見出し、本発明を完成するに至った。
子と同様の手法を動物細胞に応用することを鋭意検討し
た結果、動物細胞に導入した遺伝子の安定性を短期間で
測定できる系を見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、第一の薬剤に
対する耐性遺伝子と、第二の薬剤に対する感受性遺伝子
とを備えたベクターを動物細胞に導入し、前記動物細胞
を前記第一の薬剤を含有する培地で培養することによっ
て前記ベクターを備えた動物細胞を選択した後、該動物
細胞を薬剤のない状態で培養し、しかる後、該動物細胞
を前記第二の薬剤を含有する培地で培養することによっ
て前記ベクターを失った動物細胞を選択し、該動物細胞
のコロニーの数を測定することを特徴とする、動物細胞
での遺伝情報の安定性を測定する方法に関する。なお、
本発明において、「動物」は「ヒト」を含む概念であ
る。
対する耐性遺伝子と、第二の薬剤に対する感受性遺伝子
とを備えたベクターを動物細胞に導入し、前記動物細胞
を前記第一の薬剤を含有する培地で培養することによっ
て前記ベクターを備えた動物細胞を選択した後、該動物
細胞を薬剤のない状態で培養し、しかる後、該動物細胞
を前記第二の薬剤を含有する培地で培養することによっ
て前記ベクターを失った動物細胞を選択し、該動物細胞
のコロニーの数を測定することを特徴とする、動物細胞
での遺伝情報の安定性を測定する方法に関する。なお、
本発明において、「動物」は「ヒト」を含む概念であ
る。
【0011】動物細胞に導入された遺伝子の安定性は、
従来、一定時間後の薬剤耐性などのマーカーの消失を、
薬剤耐性細胞の残存数を測定することによって測定する
他はなかった。この従来の方法では24時間(動物細胞
の1回の分裂時間に相当)あたり0.1%の遺伝子が失
われる安定性を測定するためには、半減期である693
日もかかる(この安定性は血液中のTリンパ球の寿命に
相当し、遺伝子治療の一応の目安と考えられる。)これ
に対し、本発明では、第一の薬剤に対する耐性遺伝子と
第二の薬剤に対する感受性遺伝子を備えたベクターを動
物細胞に導入し、この動物細胞を第一の薬剤を含む培地
で培養して上記2つの遺伝子を持つ細胞を選択し(ポジ
ティブセレクション(Positive Selection))、この細胞
を薬剤のない状態で培養した後、さらに第二の薬剤を含
む培地で培養し、プラスミドの脱落した細胞を選択し
(ネガティブセレクション(Negative Selection))、そ
のコロニー数を測定することにしたので、プラスミドの
安定性を迅速かつ正確に検定できる。
従来、一定時間後の薬剤耐性などのマーカーの消失を、
薬剤耐性細胞の残存数を測定することによって測定する
他はなかった。この従来の方法では24時間(動物細胞
の1回の分裂時間に相当)あたり0.1%の遺伝子が失
われる安定性を測定するためには、半減期である693
日もかかる(この安定性は血液中のTリンパ球の寿命に
相当し、遺伝子治療の一応の目安と考えられる。)これ
に対し、本発明では、第一の薬剤に対する耐性遺伝子と
第二の薬剤に対する感受性遺伝子を備えたベクターを動
物細胞に導入し、この動物細胞を第一の薬剤を含む培地
で培養して上記2つの遺伝子を持つ細胞を選択し(ポジ
ティブセレクション(Positive Selection))、この細胞
を薬剤のない状態で培養した後、さらに第二の薬剤を含
む培地で培養し、プラスミドの脱落した細胞を選択し
(ネガティブセレクション(Negative Selection))、そ
のコロニー数を測定することにしたので、プラスミドの
安定性を迅速かつ正確に検定できる。
【0012】本発明で用いるベクターは、第一の薬剤に
対する耐性遺伝子と、第二の薬剤に対する感受性遺伝子
とを備えていればよく、また、該ベクターをエピソーマ
ルに存在させるために、動物細胞中で機能する複製起点
と組み合わせることもできる。かかる複製起点として
は、例えば、エプスタイン・バール(Epstine−
Barr)ウイルス(EBV)のOriPなどが挙げられ
る。EBVのOriPを含む環状DNAはEBNA1タンパク質の
存在下に細胞の核の中で染色体外で安定に維持されるこ
とが知られており、この2つの因子をもつプラスミド
に、治療に必要な遺伝子を組み込んで遺伝子治療用のベ
クターにすることができる。
対する耐性遺伝子と、第二の薬剤に対する感受性遺伝子
とを備えていればよく、また、該ベクターをエピソーマ
ルに存在させるために、動物細胞中で機能する複製起点
と組み合わせることもできる。かかる複製起点として
は、例えば、エプスタイン・バール(Epstine−
Barr)ウイルス(EBV)のOriPなどが挙げられ
る。EBVのOriPを含む環状DNAはEBNA1タンパク質の
存在下に細胞の核の中で染色体外で安定に維持されるこ
とが知られており、この2つの因子をもつプラスミド
に、治療に必要な遺伝子を組み込んで遺伝子治療用のベ
クターにすることができる。
【0013】第一の薬剤に対する耐性遺伝子は、第一の
薬剤に耐性になるタンパク質をコードする遺伝子であ
り、代表的には、抗生物質耐性遺伝子であり、例えば、
ゼオシン(Zeocin)耐性遺伝子が挙げられる。Zeocinは
DNA分子を切断し、またATP依存性リガーゼを阻害する
が、Zeocin耐性遺伝子から発現したZeocin結合タンパク
質がこのような作用を不活化する。第二の薬剤に対する
感受性遺伝子は、第二の薬剤に感受性になるタンパク質
をコードする遺伝子であり、例えば、培地中に含まれる
薬剤を毒性物質に変換して細胞の生育を不可能にする自
殺遺伝子を包含する概念であり、具体的には、シクロホ
スファミド(Cyclophosphamid、CPA)感受性遺伝子
などが挙げられる。CPA感受性遺伝子としては、例え
ば、ラットなどのP450IIB1遺伝子を用いることができ
る。P450IIB1遺伝子が作るタンパク質は、それ自体毒性
をもたないCPAを毒性の物質に代謝する。CPAは悪性腫瘍
の治療や免疫抑制に用いられるアルキル化剤で、生体に
投与された後、肝臓のP450系で代謝され、生じたアルド
ホスファミド(4-hydroxy-cyclophosphamide)が非酵素的
に分解して生じたホスホロアミドマスタード(Phosphora
mide mustard)がDNAのアルキル化によるDNA合成の阻害
を起こし、また、副産物として生じたアクロレイン(Acr
olein)も生体に毒性を現すことが知られている。
薬剤に耐性になるタンパク質をコードする遺伝子であ
り、代表的には、抗生物質耐性遺伝子であり、例えば、
ゼオシン(Zeocin)耐性遺伝子が挙げられる。Zeocinは
DNA分子を切断し、またATP依存性リガーゼを阻害する
が、Zeocin耐性遺伝子から発現したZeocin結合タンパク
質がこのような作用を不活化する。第二の薬剤に対する
感受性遺伝子は、第二の薬剤に感受性になるタンパク質
をコードする遺伝子であり、例えば、培地中に含まれる
薬剤を毒性物質に変換して細胞の生育を不可能にする自
殺遺伝子を包含する概念であり、具体的には、シクロホ
スファミド(Cyclophosphamid、CPA)感受性遺伝子
などが挙げられる。CPA感受性遺伝子としては、例え
ば、ラットなどのP450IIB1遺伝子を用いることができ
る。P450IIB1遺伝子が作るタンパク質は、それ自体毒性
をもたないCPAを毒性の物質に代謝する。CPAは悪性腫瘍
の治療や免疫抑制に用いられるアルキル化剤で、生体に
投与された後、肝臓のP450系で代謝され、生じたアルド
ホスファミド(4-hydroxy-cyclophosphamide)が非酵素的
に分解して生じたホスホロアミドマスタード(Phosphora
mide mustard)がDNAのアルキル化によるDNA合成の阻害
を起こし、また、副産物として生じたアクロレイン(Acr
olein)も生体に毒性を現すことが知られている。
【0014】上記耐性遺伝子と感受性遺伝子は動物細胞
中で常に挙動を共にする必要がある。このため、インタ
ーナルリボソームエントリーサイト (Internal ribosom
e entry site(IRES))配列を使って、一本のメッセンジ
ャーRNAから上記耐性遺伝子産物と感受性遺伝子産物
が同時にできることが望ましい。
中で常に挙動を共にする必要がある。このため、インタ
ーナルリボソームエントリーサイト (Internal ribosom
e entry site(IRES))配列を使って、一本のメッセンジ
ャーRNAから上記耐性遺伝子産物と感受性遺伝子産物
が同時にできることが望ましい。
【0015】上記第一の薬剤を用いた選択(ポジティブ
セレクション(Positive Selection))、及び、上記第二
の薬剤を用いた選択(ネガティブセレクション(Negativ
e Selection))において、培地中に添加する各薬剤の添
加量、細胞の播種量などは、薬剤、細胞、培地等の種類
に応じて、当業者が適宜設定することができる。
セレクション(Positive Selection))、及び、上記第二
の薬剤を用いた選択(ネガティブセレクション(Negativ
e Selection))において、培地中に添加する各薬剤の添
加量、細胞の播種量などは、薬剤、細胞、培地等の種類
に応じて、当業者が適宜設定することができる。
【0016】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定される
ものではない。なお、以下の実施例において、HeLa細胞
とHeLaEBNA細胞(塩野義製薬(株)・坂田恒昭博士より
分与された)は、10%新生ウシ血清(Newborn Calf Seru
m(NCS))を加えた最少必須培地 (Minimal EssentialMedi
um(MEM))を用いて、37℃、5%CO2存在下で培養した。
説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定される
ものではない。なお、以下の実施例において、HeLa細胞
とHeLaEBNA細胞(塩野義製薬(株)・坂田恒昭博士より
分与された)は、10%新生ウシ血清(Newborn Calf Seru
m(NCS))を加えた最少必須培地 (Minimal EssentialMedi
um(MEM))を用いて、37℃、5%CO2存在下で培養した。
【0017】実施例1(プラスミドベクターの構築) IRES配列の上流に終止(stop)コドンを接続させるため、
公知のプラスミドベクターpGEM-3ZfをSalI/HindIIIで切
り出したフラグメントに、オリゴマーMN179(5'AGC TTG
ATA TCT AAG TAG CTG ACT GCA GGC ATG CG3')(配列表
の配列番号1参照)とMN180(5' TCG ACG CAT GCC TGC A
GT CAG CTA CTT AGA TAT CA3')(配列表の配列番号2参
照)によって形成されたフラグメントを挿入し、pYI5を
得た。pYI5をPstI/XbaIで切り出したフラグメントに、I
RES配列とその下流にZeocin 耐性遺伝子が組み込まれた
プラスミドpIRESbleo(CLONTECH社)をNsiI/XbaIで切り出
したフラグメントを挿入し、pYI6を得た。次に、IRES配
列の下流のZeocin 耐性遺伝子の翻訳効率を最大にする
ためにKunkelらの方法(T.A. Kunkel, "Rapid andeffic
ient site-specific mutagenesis without phenotypic
selection," Proc.Natl. Acad. Sci. USA., 82, 488-49
2, 1985)に従い、pYI6を鋳型、オリゴマーMN176(5' GA
A AAA CAC GAT GAT AAT ATG GCC AAG TTG ACC AGT GC
3')(配列表の配列番号3参照)をプライマーとして、
部位特異的突然変異誘発(site-directed mutagenesis)
を行い、pYI11を得た。遺伝子配列はSangerらの方法(F.
Sangar, S. Niklen and A. R. Coulson, "DNA sequenc
ing with chain-terminating inhibitor," Proc. Natl.
Acad. Sci. USA., 74, 5463-5467, 1977)によって確認
した。pYI11をBamHI/EcoRVで切り出したフラグメント
(塩基配列は配列表の配列番号4参照)をサイトメガロ
ウイルス(CMV)IEプロモーターとエンハンサー、およ
びSV40 late gene poly(A) signalを持つプラスミドpHG
1をBamHI/SmaIで切断したフラグメント(塩基配列は配
列表の配列番号5参照)に挿入し、pYI13を得た(図
1)。プロモーターの下流にP450IIB1、IRES、Zeocin耐
性遺伝子の順に接続するために、ラットのP450IIB1が組
み込まれたプラスミドpGZ1をNcoI/XhoIで切り出したフ
ラグメント(塩基配列は配列表の配列番号6参照)をpY
I13に挿入し、pYI15を得た(図1)。このプラスミドに
OriPを組み込むためにOriPを含むプラスミドp220.2から
NsiI/Sa1Iで切り出したフラグメントをKlenow Enzymeで
平滑末端にして(塩基配列は配列表の配列番号7参
照)、そのNsiI末端側をCMVIEプロモータ側に隣接させ
てpYI15のEcoRV部位に挿入し、pYI16を得た(図1)。
公知のプラスミドベクターpGEM-3ZfをSalI/HindIIIで切
り出したフラグメントに、オリゴマーMN179(5'AGC TTG
ATA TCT AAG TAG CTG ACT GCA GGC ATG CG3')(配列表
の配列番号1参照)とMN180(5' TCG ACG CAT GCC TGC A
GT CAG CTA CTT AGA TAT CA3')(配列表の配列番号2参
照)によって形成されたフラグメントを挿入し、pYI5を
得た。pYI5をPstI/XbaIで切り出したフラグメントに、I
RES配列とその下流にZeocin 耐性遺伝子が組み込まれた
プラスミドpIRESbleo(CLONTECH社)をNsiI/XbaIで切り出
したフラグメントを挿入し、pYI6を得た。次に、IRES配
列の下流のZeocin 耐性遺伝子の翻訳効率を最大にする
ためにKunkelらの方法(T.A. Kunkel, "Rapid andeffic
ient site-specific mutagenesis without phenotypic
selection," Proc.Natl. Acad. Sci. USA., 82, 488-49
2, 1985)に従い、pYI6を鋳型、オリゴマーMN176(5' GA
A AAA CAC GAT GAT AAT ATG GCC AAG TTG ACC AGT GC
3')(配列表の配列番号3参照)をプライマーとして、
部位特異的突然変異誘発(site-directed mutagenesis)
を行い、pYI11を得た。遺伝子配列はSangerらの方法(F.
Sangar, S. Niklen and A. R. Coulson, "DNA sequenc
ing with chain-terminating inhibitor," Proc. Natl.
Acad. Sci. USA., 74, 5463-5467, 1977)によって確認
した。pYI11をBamHI/EcoRVで切り出したフラグメント
(塩基配列は配列表の配列番号4参照)をサイトメガロ
ウイルス(CMV)IEプロモーターとエンハンサー、およ
びSV40 late gene poly(A) signalを持つプラスミドpHG
1をBamHI/SmaIで切断したフラグメント(塩基配列は配
列表の配列番号5参照)に挿入し、pYI13を得た(図
1)。プロモーターの下流にP450IIB1、IRES、Zeocin耐
性遺伝子の順に接続するために、ラットのP450IIB1が組
み込まれたプラスミドpGZ1をNcoI/XhoIで切り出したフ
ラグメント(塩基配列は配列表の配列番号6参照)をpY
I13に挿入し、pYI15を得た(図1)。このプラスミドに
OriPを組み込むためにOriPを含むプラスミドp220.2から
NsiI/Sa1Iで切り出したフラグメントをKlenow Enzymeで
平滑末端にして(塩基配列は配列表の配列番号7参
照)、そのNsiI末端側をCMVIEプロモータ側に隣接させ
てpYI15のEcoRV部位に挿入し、pYI16を得た(図1)。
【0018】実施例2(Zeocin耐性細胞およびZeocin耐
性Cyclophosphamid感受性細胞の作成) HeLa細胞を5×105cells/60mmdishに播種し37℃で24時間
培養後、DOTAP(Boehringer Mannheims社)25μgを用いて
pYI13またはpYI15を5μg導入した。48時間後トリプシン
(trypsin)処理により細胞を剥離し、薬剤[Zeocin 40
0μg/ml]入りMEMで10日間培養し、コロニーを得た。
性Cyclophosphamid感受性細胞の作成) HeLa細胞を5×105cells/60mmdishに播種し37℃で24時間
培養後、DOTAP(Boehringer Mannheims社)25μgを用いて
pYI13またはpYI15を5μg導入した。48時間後トリプシン
(trypsin)処理により細胞を剥離し、薬剤[Zeocin 40
0μg/ml]入りMEMで10日間培養し、コロニーを得た。
【0019】かくして得られたZeocin耐性Cyclophaspha
mid感受性(ZeorCPAS)細胞クローンを以下「YI15」と
称し、Zeocin耐性(ZeorCPAr)細胞クローンを以下「YI
13」と称する。
mid感受性(ZeorCPAS)細胞クローンを以下「YI15」と
称し、Zeocin耐性(ZeorCPAr)細胞クローンを以下「YI
13」と称する。
【0020】実施例3(Cyclophosphamidの毒性検定) CPAの代謝産物が毒性を発揮してYI15(ZeorCPAS)が100
%死にYI13(ZeorCPAr)が生存できる濃度を決定するた
めに、以下の実験を行った。
%死にYI13(ZeorCPAr)が生存できる濃度を決定するた
めに、以下の実験を行った。
【0021】YI15(ZeorCPAS)とYI13(ZeorCPAr)を、
各々500cells/35mm dishに播種し、24時間後に薬剤[Ze
ocin 400μg/ml]入りMEM中にそれぞれ0mM〜2mMのCyclo
phosphamidを加えて9日間培養した。細胞は70%メタノ
ールで固定し、0.01%クリスタルバイオレット液で染色
した後、コロニー数を測定した。その結果を図2に示
す。
各々500cells/35mm dishに播種し、24時間後に薬剤[Ze
ocin 400μg/ml]入りMEM中にそれぞれ0mM〜2mMのCyclo
phosphamidを加えて9日間培養した。細胞は70%メタノ
ールで固定し、0.01%クリスタルバイオレット液で染色
した後、コロニー数を測定した。その結果を図2に示
す。
【0022】図2から、CPAの濃度が0.5mM以上の時に、
CPAの代謝産物が毒性を発揮してYI15(ZeorCPAS)が100
%死ぬ一方で、YI13(ZeorCPAr)が生存することがわか
った。また、YI13の結果から、YI15での致死量の4倍に
あたる2mMのCPAを加えてもP450IIB1遺伝子から生産され
る酵素がなければ細胞に対して毒性をほとんどもたない
ことがわかった。したがって、以下の実施例では、CPA
の濃度を0.5mMにして実施することとした。
CPAの代謝産物が毒性を発揮してYI15(ZeorCPAS)が100
%死ぬ一方で、YI13(ZeorCPAr)が生存することがわか
った。また、YI13の結果から、YI15での致死量の4倍に
あたる2mMのCPAを加えてもP450IIB1遺伝子から生産され
る酵素がなければ細胞に対して毒性をほとんどもたない
ことがわかった。したがって、以下の実施例では、CPA
の濃度を0.5mMにして実施することとした。
【0023】実施例4(本発明の測定方法の有効性検
定) 1枚の100mm dishあたり実験可能な細胞数を決定するた
めに、以下の実験を行った。
定) 1枚の100mm dishあたり実験可能な細胞数を決定するた
めに、以下の実験を行った。
【0024】YI15(ZeorCPAS)を100個のYI13(ZeorCPA
r)に対して103、104、105、106の割合で混合して100mm
dishに播種し、37℃で24時間培養後、薬剤[Zeocin 40
0μg/ml、CPA0.5mM]入りMEMで10日間培養し、コロニー
数を測定した。また対照実験としてYI13のみを100個播
種したもの、YI15のみを103、104、105、106個播種した
ものを用意し、同様の条件で10日間培養し、コロニー数
を測定した。その結果を表1に示す。
r)に対して103、104、105、106の割合で混合して100mm
dishに播種し、37℃で24時間培養後、薬剤[Zeocin 40
0μg/ml、CPA0.5mM]入りMEMで10日間培養し、コロニー
数を測定した。また対照実験としてYI13のみを100個播
種したもの、YI15のみを103、104、105、106個播種した
ものを用意し、同様の条件で10日間培養し、コロニー数
を測定した。その結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】表1から、104または103個のYI15(ZeorCP
AS)に対してYI13(ZeorCPAr)を100個播種したときの
み、対照実験で得られたコロニーの数とほぼ同数のコロ
ニーが得られることがわかった。また、105と106個のYI
15(ZeorCPAS)を播種したプレートからはコロニーが全
く検出されないことが示された。このことから、1枚の1
00mm dishにおいて104個以下の細胞を使ったときのみ、
正確なコロニー数が検定可能であることが示された。10
5と106個のYI15(ZeorCPAS)からコロニーが検出されな
かった理由として、CPAがP450IIB1によって代謝され、
ホスホロアミドマスタード(Phosphoramide mustard)と
アクロレイン(Acrolein)が大量に放出されて、周辺にあ
る細胞に対しても影響を及ぼしているのではないかと考
えられた。また、103、104個のYI15(ZeorCPAS)のみを
培養したときには、1から2個のバックグラウンドが出る
ことから、正確なコロニー数を得るためには、このバッ
クグラウンドを差し引く必要がある。
AS)に対してYI13(ZeorCPAr)を100個播種したときの
み、対照実験で得られたコロニーの数とほぼ同数のコロ
ニーが得られることがわかった。また、105と106個のYI
15(ZeorCPAS)を播種したプレートからはコロニーが全
く検出されないことが示された。このことから、1枚の1
00mm dishにおいて104個以下の細胞を使ったときのみ、
正確なコロニー数が検定可能であることが示された。10
5と106個のYI15(ZeorCPAS)からコロニーが検出されな
かった理由として、CPAがP450IIB1によって代謝され、
ホスホロアミドマスタード(Phosphoramide mustard)と
アクロレイン(Acrolein)が大量に放出されて、周辺にあ
る細胞に対しても影響を及ぼしているのではないかと考
えられた。また、103、104個のYI15(ZeorCPAS)のみを
培養したときには、1から2個のバックグラウンドが出る
ことから、正確なコロニー数を得るためには、このバッ
クグラウンドを差し引く必要がある。
【0027】次に、104個のYI15に対してYI13を0、10、
25、50、75、100、250、500、750、1000個の割合で混合
して100mm dishに播種し、上記と同様の条件で培養し
た。また、対照実験としてYI13のみを0、10、25、50、7
5、100、250、500、750、1000個播種したもの、YI15の
みを104個播種したものを同様の条件で培養した。細胞
は実施例3と同様の方法で染色し、コロニー数を測定し
た。その結果を図3に示す。
25、50、75、100、250、500、750、1000個の割合で混合
して100mm dishに播種し、上記と同様の条件で培養し
た。また、対照実験としてYI13のみを0、10、25、50、7
5、100、250、500、750、1000個播種したもの、YI15の
みを104個播種したものを同様の条件で培養した。細胞
は実施例3と同様の方法で染色し、コロニー数を測定し
た。その結果を図3に示す。
【0028】図3から、100個以下のYI13(ZeorCPAr)
を104個のYI15(ZeorCPAS)に混合して播種した時にYI1
3(ZeorCPAr)を単独で播種した場合とほぼ同数のコロ
ニーが得られることが示された。それ以上の個数のYI15
(ZeorCPAS)を播種した場合には単独で播種したときの
20%から50%程度のコロニーしか得られなかったことか
ら、この実験を行う際の信頼性のあるコロニーは100個
以下であることが示された。また播種した細胞に対して
検出されたコロニー数が約70%であることから細胞の接
着効率が約70%であることもわかった。
を104個のYI15(ZeorCPAS)に混合して播種した時にYI1
3(ZeorCPAr)を単独で播種した場合とほぼ同数のコロ
ニーが得られることが示された。それ以上の個数のYI15
(ZeorCPAS)を播種した場合には単独で播種したときの
20%から50%程度のコロニーしか得られなかったことか
ら、この実験を行う際の信頼性のあるコロニーは100個
以下であることが示された。また播種した細胞に対して
検出されたコロニー数が約70%であることから細胞の接
着効率が約70%であることもわかった。
【0029】実施例5(EBNA1 発現細胞(HaLaEBNA細
胞)においてEBV複製系が染色体外DNAとして存在するか
どうかの検討) HeLa細胞でEBV複製系を含むエピソーマルDNAの安定性の
測定実験を行う際には、細胞内でEBNA1タンパク質が発
現していることとプラスミド上のOriPが機能しているこ
とが必須条件である。そこでEBNA1の発現とpYI16(Zeor
CPASOriP)上のOriPが機能していることを同時に確認す
るために以下の実験を行った。
胞)においてEBV複製系が染色体外DNAとして存在するか
どうかの検討) HeLa細胞でEBV複製系を含むエピソーマルDNAの安定性の
測定実験を行う際には、細胞内でEBNA1タンパク質が発
現していることとプラスミド上のOriPが機能しているこ
とが必須条件である。そこでEBNA1の発現とpYI16(Zeor
CPASOriP)上のOriPが機能していることを同時に確認す
るために以下の実験を行った。
【0030】HeLa細胞とEBNA1 発現細胞(HaLaEBNA細
胞)を5×105cells/60mmdishに播種し、37℃で24時間培
養後、DOTAP(Boehringer Mannheim社)を用いてpYI16(Z
eorCPA SOriP)とハイグロマイシン(Hygromycin)耐性遺
伝子を含むpRSVHyg(Hygr. トランスフェクション(trans
fection)効率のスタンダード)を2.5μgずつ混合したも
のをコトランスフェクション(co-transfection)した。4
8時間後トリプシン(trypsin)処理により細胞を剥離し、
薬剤[Zeocin 400μg/ml]入りMEMと、HygromycinB 300
μg/ml入りMEMに分けて10日間培養した。細胞は実施例
3と同様の方法で染色し、コロニー数を測定し、Zeocin
耐性細胞/Hygromycin耐性細胞を求めた。その結果を表
2に示す。
胞)を5×105cells/60mmdishに播種し、37℃で24時間培
養後、DOTAP(Boehringer Mannheim社)を用いてpYI16(Z
eorCPA SOriP)とハイグロマイシン(Hygromycin)耐性遺
伝子を含むpRSVHyg(Hygr. トランスフェクション(trans
fection)効率のスタンダード)を2.5μgずつ混合したも
のをコトランスフェクション(co-transfection)した。4
8時間後トリプシン(trypsin)処理により細胞を剥離し、
薬剤[Zeocin 400μg/ml]入りMEMと、HygromycinB 300
μg/ml入りMEMに分けて10日間培養した。細胞は実施例
3と同様の方法で染色し、コロニー数を測定し、Zeocin
耐性細胞/Hygromycin耐性細胞を求めた。その結果を表
2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】Hygromycinで選択することによって得られ
たコロニー数は、染色体へ遺伝子が組み込まれた細胞数
(transfection効率)を示す。また、Zeocinで選択する
ことによって得られたHeLa細胞におけるコロニー数は、
トランスフェクションされた遺伝子がエピゾーマルに存
在することができないため、染色体に組み込まれた細胞
数を示す。一方、Zeocinで選択することによって得られ
たHeLaEBNA細胞におけるコロニー数は、EBV複製系がは
たらいていれば、プラスミドがエピゾーマルに存在して
いるものと染色体に組み込まれたものの両方がコロニー
として検出される。DNAがエピゾーマルに存在する確率
は、非効率な染色体の組み込みに比べてはるかに高いと
予想されるので、両者に大きな差があればHeLaEBNA細胞
ではDNAがエピゾーマルに存在すると考えられる。実験
結果は、Zeocin選択で得られたHeLaEBNA細胞由来のコロ
ニー数は、HeLa細胞由来のコロニー数の50倍であったた
め、HeLaEBNA細胞ではOriPを含むプラスミドの98%はエ
ピゾーマルに存在していると考えられる。この結果から
HeLaEBNA細胞に導入したプラスミド上のOriPとHeLaEBNA
細胞のEBNA1が、それぞれはたらくことによって、導入
したpYI16(ZeorCPASOriP)が複製し細胞内で維持され
ていると考えられた。
たコロニー数は、染色体へ遺伝子が組み込まれた細胞数
(transfection効率)を示す。また、Zeocinで選択する
ことによって得られたHeLa細胞におけるコロニー数は、
トランスフェクションされた遺伝子がエピゾーマルに存
在することができないため、染色体に組み込まれた細胞
数を示す。一方、Zeocinで選択することによって得られ
たHeLaEBNA細胞におけるコロニー数は、EBV複製系がは
たらいていれば、プラスミドがエピゾーマルに存在して
いるものと染色体に組み込まれたものの両方がコロニー
として検出される。DNAがエピゾーマルに存在する確率
は、非効率な染色体の組み込みに比べてはるかに高いと
予想されるので、両者に大きな差があればHeLaEBNA細胞
ではDNAがエピゾーマルに存在すると考えられる。実験
結果は、Zeocin選択で得られたHeLaEBNA細胞由来のコロ
ニー数は、HeLa細胞由来のコロニー数の50倍であったた
め、HeLaEBNA細胞ではOriPを含むプラスミドの98%はエ
ピゾーマルに存在していると考えられる。この結果から
HeLaEBNA細胞に導入したプラスミド上のOriPとHeLaEBNA
細胞のEBNA1が、それぞれはたらくことによって、導入
したpYI16(ZeorCPASOriP)が複製し細胞内で維持され
ていると考えられた。
【0033】実施例6(HeLaEBNA細胞におけるOriPを含
む外来プラスミドの安定性) EBV複製系はヒトの細胞においては、1回の細胞分裂あた
り2.8〜5.7%の割合で失われていくことが、薬剤耐性を
指標に報告されている(J. L Yates, N. Warren, D. Rei
sman, and B. Sugden, "A cis-acting element from th
e Epstein-Barrviral genome that permits stable rep
lication of recombinant plasmids inlatently infect
ed cells," Proc. Natl. Acad. Sci. USA., 81, 3806-3
810, 1984)。そこで、本発明の系をEBV複製系に適用し
て安定性を求め、その値がこの数値と一致すれば本発明
の測定系の信頼性が裏付けられることになる。そこでpY
I16を使って以下の実験を行った。
む外来プラスミドの安定性) EBV複製系はヒトの細胞においては、1回の細胞分裂あた
り2.8〜5.7%の割合で失われていくことが、薬剤耐性を
指標に報告されている(J. L Yates, N. Warren, D. Rei
sman, and B. Sugden, "A cis-acting element from th
e Epstein-Barrviral genome that permits stable rep
lication of recombinant plasmids inlatently infect
ed cells," Proc. Natl. Acad. Sci. USA., 81, 3806-3
810, 1984)。そこで、本発明の系をEBV複製系に適用し
て安定性を求め、その値がこの数値と一致すれば本発明
の測定系の信頼性が裏付けられることになる。そこでpY
I16を使って以下の実験を行った。
【0034】HaLaEBNA細胞を5×105cells/60mm dishに
播種し、37℃で24時間培養後、DOTAP(Boehringer Mannh
eim社)を用いてpYI16(ZeorCPASOriP)をトランスフェ
クションした。48時間後トリプシン(trypsin)処理によ
り細胞を剥離し、薬剤[Zeocin400μg/ml]入りMEMで4
日間培養し、再びトリプシン(trypsin)処理により細胞
を剥離して、0.5×104個ずつ60mmのdishに播種し、10時
間後に薬剤[Zeocin 400μg/ml]を加えてさらに15時間
培養した。次に薬剤の入っていないMEMにかえて24時
間、48時間、72時間培養した後、1×103づつ播種し直し
て、CPA[0.5mM]入りのMEMで10日間培養しコロニー数
を測定した。その結果を表3に示す。
播種し、37℃で24時間培養後、DOTAP(Boehringer Mannh
eim社)を用いてpYI16(ZeorCPASOriP)をトランスフェ
クションした。48時間後トリプシン(trypsin)処理によ
り細胞を剥離し、薬剤[Zeocin400μg/ml]入りMEMで4
日間培養し、再びトリプシン(trypsin)処理により細胞
を剥離して、0.5×104個ずつ60mmのdishに播種し、10時
間後に薬剤[Zeocin 400μg/ml]を加えてさらに15時間
培養した。次に薬剤の入っていないMEMにかえて24時
間、48時間、72時間培養した後、1×103づつ播種し直し
て、CPA[0.5mM]入りのMEMで10日間培養しコロニー数
を測定した。その結果を表3に示す。
【0035】
【表3】
【0036】表3から明らかなように、103個に対して2
4時間後に実測値として29個、48時間後に43個、72時間
後に92個のコロニーが得られた。このコロニー数を接着
効率を70%として、もともと存在していたと思われるコ
ロニー数を推定すると、それぞれ41、61、131個のコロ
ニー数になる。この数字から、それぞれのプラスミドの
脱落率を求めたところ4.1%、6.1%、13.1%となった。
HeLaEBNA細胞は24時間に1回分裂するので、この数字か
ら1回の細胞分裂あたりの脱落率を求めたところ、4.1
%、3.1%、3.3%という値が得られ、これまでの報告
(2.8〜5.7%)と一致する。この結果から、本発明の測
定系がEBV複製系の安定性の測定において有効であるこ
とが裏付けられた。
4時間後に実測値として29個、48時間後に43個、72時間
後に92個のコロニーが得られた。このコロニー数を接着
効率を70%として、もともと存在していたと思われるコ
ロニー数を推定すると、それぞれ41、61、131個のコロ
ニー数になる。この数字から、それぞれのプラスミドの
脱落率を求めたところ4.1%、6.1%、13.1%となった。
HeLaEBNA細胞は24時間に1回分裂するので、この数字か
ら1回の細胞分裂あたりの脱落率を求めたところ、4.1
%、3.1%、3.3%という値が得られ、これまでの報告
(2.8〜5.7%)と一致する。この結果から、本発明の測
定系がEBV複製系の安定性の測定において有効であるこ
とが裏付けられた。
【0037】
【発明の効果】薬剤耐性マーカーのみを用いて該マーカ
ーの消失でエピソーマル遺伝子の安定性を測定する方法
では、十分安定なエピソーマル遺伝子の欠落率(24時
間あたりの欠落率0.1%)を測定するためには、半減
期である693日を要していた。これに対し、本発明の
方法では、第一の薬剤に対する耐性遺伝子と第二の薬剤
に対する感受性遺伝子とからなる2つのマーカーを備え
たベクターを動物細胞に導入し、まず第一の薬剤で該ベ
クターを有する細胞のみを選択し(ポジティブセレクシ
ョン(Positive Selection))、そして、該細胞を通常培
地で培養した後、第二の薬剤で該ベクターを消失した細
胞のみを選択し(ネガティブセレクション(Negative Se
lection))、残存する細胞のコロニー数をカウントする
こととしたため、上記のような欠落率0.1%の安定性
を測定しても約17日という短期間ですみ、従来よりも
極めて短時間に安定性を測定できる。
ーの消失でエピソーマル遺伝子の安定性を測定する方法
では、十分安定なエピソーマル遺伝子の欠落率(24時
間あたりの欠落率0.1%)を測定するためには、半減
期である693日を要していた。これに対し、本発明の
方法では、第一の薬剤に対する耐性遺伝子と第二の薬剤
に対する感受性遺伝子とからなる2つのマーカーを備え
たベクターを動物細胞に導入し、まず第一の薬剤で該ベ
クターを有する細胞のみを選択し(ポジティブセレクシ
ョン(Positive Selection))、そして、該細胞を通常培
地で培養した後、第二の薬剤で該ベクターを消失した細
胞のみを選択し(ネガティブセレクション(Negative Se
lection))、残存する細胞のコロニー数をカウントする
こととしたため、上記のような欠落率0.1%の安定性
を測定しても約17日という短期間ですみ、従来よりも
極めて短時間に安定性を測定できる。
【0038】また、本発明のベクターは、EBVの複製系
の安定性を求める実験で、抗生物質耐性のみを用いた報
告(2.8〜5.7%)とよく一致する頻度(3.1〜4.1%)で
脱落するため、染色体外で安定に維持される信頼性の高
いベクターである。
の安定性を求める実験で、抗生物質耐性のみを用いた報
告(2.8〜5.7%)とよく一致する頻度(3.1〜4.1%)で
脱落するため、染色体外で安定に維持される信頼性の高
いベクターである。
【0039】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Mahito NAKANISHI <120> STABILITY ASSAY OF GENETIC INFORMATION IN MAMMALIAN CELLS <130> IDP-309 <160> 7 <210> 1 <211> 35 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Experimental <400> 1 agcttgatat ctaagtagct gactgcaggc atgcg 35 <210> 2 <211> 35 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Experimental <400> 2 tcgacgcatg cctgcagtca gctacttaga tatca 35 <210> 3 <211> 38 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 3 gaaaaacacg atgataatat ggccaagttg accagtgc 38 <210> 4 <211> 1052 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <222> 1..3 <223> Restriction enzyme EcoRV-cut site <220> <222> 1052 <223> Restriction enzyme BamHI-cut site <400> 4 atctaagtag ctgactgcat agggcggcca attccgcccc tctccctccc ccccccctaa 60 cgttactggc cgaagccgct tggaataagg ccggtgtgcg tttgtctata tgtgattttc 120 caccatattg ccgtcttttg gcaatgtgag ggcccggaaa cctggccctg tcttcttgac 180 gagcattcct aggggtcttt cccctctcgc caaaggaatg caaggtctgt tgaatgtcgt 240 gaaggaagca gttcctctgg aagcttcttg aagacaaaca acgtctgtag cgaccctttg 300 caggcagcgg aaccccccac ctggcgacag gtgcctctgc ggccaaaagc cacgtgtata 360 agatacacct gcaaaggcgg cacaacccca gtgccacgtt gtgagttgga tagttgtgga 420 aagagtcaaa tggctctcct caagcgtatt caacaagggg ctgaaggatg cccagaaggt 480 accccattgt atgggatctg atctggggcc tcggtgcaca tgctttacat gtgtttagtc 540 gaggttaaaa aaacgtctag gccccccgaa ccacggggac gtggttttcc tttgaaaaac 600 acgatgataa tatggccaag ttgaccagtg ccgttccggt gctcaccgcg cgcgacgtcg 660 ccggagcggt cgagttctgg accgaccggc tcgggttctc ccgggacttc gtggaggacg 720 acttcgccgg tgtggtccgg gacgacgtga ccctgttcat cagcgcggtc caggaccagg 780 tggtgccgga caacaccctg gcctgggtgt gggtgcgcgg cctggacgag ctgtacgccg 840 agtggtcgga ggtcgtgtcc acgaacttcc gggacgcctc cgggccggcc atgaccgaga 900 tcggcgagca gccgtggggg cgggagttcg ccctgcgcga cccggccggc aactgcgtgc 960 acttcgtggc cgaggagcag gactgaccga cgccgaccaa caccgccggt ccgacgcggc 1020 ccgacgggtc cgaggcatcg tcgactctag ag 1052 <210> 5 <211> 4229 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <222> 1..5 <223> Restriction enzyme BamHI-cut site <220> <222> 4227..4229 <223> Restriction enzyme SmaI-cut site <400> 5 gatccagaca tgataagata cattgatgag tttggacaaa ccacaactag aatgcagtga 60 aaaaaatgct ttatttgtga aatttgtgat gctattgctt tatttgtaac cattataagc 120 tgcaataaac aagttaacaa caacaattgc attcatttta tgtttcaggt tcagggggag 180 gtgtgggagg ttttttaaag caagtaaaac ctctacaaat gtggtatggc tgattatgat 240 cagccgtacg gcatgcatag cttgagtatt ctatagtgtc acctaaatag cttggcgtaa 300 tcatggtcat agctgtttcc tgtgtgaaat tgttatccgc tcacaattcc acacaacata 360 cgagccggaa gcataaagtg taaagcctgg ggtgcctaat gagtgagcta actcacatta 420 attgcgttgc gctcactgcc cgctttccag tcgggaaacc tgtcgtgcca gctgcattaa 480 tgaatcggcc aacgcgcggg gagaggcggt ttgcgtattg ggcgctcttc cgcttcctcg 540 ctcactgact cgctgcgctc ggtcgttcgg ctgcggcgag cggtatcagc tcactcaaag 600 gcggtaatac ggttatccac agaatcaggg gataacgcag gaaagaacat gtgagcaaaa 660 ggccagcaaa aggccaggaa ccgtaaaaag gccgcgttgc tggcgttttt ccataggctc 720 cgcccccctg acgagcatca caaaaatcga cgctcaagtc agaggtggcg aaacccgaca 780 ggactataaa gataccaggc gtttccccct ggaagctccc tcgtgcgctc tcctgttccg 840 accctgccgc ttaccggata cctgtccgcc tttctccctt cgggaagcgt ggcgctttct 900 catagctcac gctgtaggta tctcagttcg gtgtaggtcg ttcgctccaa gctgggctgt 960 gtgcacgaac cccccgttca gcccgaccgc tgcgccttat ccggtaacta tcgtcttgag 1020 tccaacccgg taagacacga cttatcgcca ctggcagcag ccactggtaa caggattagc 1080 agagcgaggt atgtaggcgg tgctacagag ttcttgaagt ggtggcctaa ctacggctac 1140 actagaagga cagtatttgg tatctgcgct ctgctgaagc cagttacctt cggaaaaaga 1200 gttggtagct cttgatccgg caaacaaacc accgctggta gcggtggttt ttttgtttgc 1260 aagcagcaga ttacgcgcag aaaaaaagga tctcaagaag atcctttgat cttttctacg 1320 gggtctgacg ctcagtggaa cgaaaactca cgttaaggga ttttggtcat gagattatca 1380 aaaaggatct tcacctagat ccttttaaat taaaaatgaa gttttaaatc aatctaaagt 1440 atatatgagt aaacttggtc tgacagttac caatgcttaa tcagtgaggc acctatctca 1500 gcgatctgtc tatttcgttc atccatagtt gcctgactcc ccgtcgtgta gataactacg 1560 atacgggagg gcttaccatc tggccccagt gctgcaatga taccgcgaga cccacgctca 1620 ccggctccag atttatcagc aataaaccag ccagccggaa gggccgagcg cagaagtggt 1680 cctgcaactt tatccgcctc catccagtct attaattgtt gccgggaagc tagagtaagt 1740 agttcgccag ttaatagttt gcgcaacgtt gttgccattg ctacaggcat cgtggtgtca 1800 cgctcgtcgt ttggtatggc ttcattcagc tccggttccc aacgatcaag gcgagttaca 1860 tgatccccca tgttgtgcaa aaaagcggtt agctccttcg gtcctccgat cgttgtcaga 1920 agtaagttgg ccgcagtgtt atcactcatg gttatggcag cactgcataa ttctcttact 1980 gtcatgccat ccgtaagatg cttttctgtg actggtgagt actcaaccaa gtcattctga 2040 gaatagtgta tgcggcgacc gagttgctct tgcccggcgt caatacggga taataccgcg 2100 ccacatagca gaactttaaa agtgctcatc attggaaaac gttcttcggg gcgaaaactc 2160 tcaaggatct taccgctgtt gagatccagt tcgatgtaac ccactcgtgc acccaactga 2220 tcttcagcat cttttacttt caccagcgtt tctgggtgag caaaaacagg aaggcaaaat 2280 gccgcaaaaa agggaataag ggcgacacgg aaatgttgaa tactcatact cttccttttt 2340 caatattatt gaagcattta tcagggttat tgtctcatga gcggatacat atttgaatgt 2400 atttagaaaa ataaacaaat aggggttccg cgcacatttc cccgaaaagt gccacctgta 2460 tgcggtgtga aataccgcac agatgcgtaa ggagaaaata ccgcatcagg cgaaattgta 2520 aacgttaata ttttgttaaa attcgcgtta aatatttgtt aaatcagctc attttttaac 2580 caataggccg aaatcggcaa aatcccttat aaatcaaaag aatagaccga gatagggttg 2640 agtgttgttc cagtttggaa caagagtcca ctattaaaga acgtggactc caacgtcaaa 2700 gggcgaaaaa ccgtctatca gggcgatggc ccactacgtg aaccatcacc caaatcaagt 2760 tttttgcggt cgaggtgccg taaagctcta aatcggaacc ctaaagggag cccccgattt 2820 agagcttgac ggggaaagcc ggcgaacgtg gcgagaaagg aagggaagaa agcgaaagga 2880 gcgggcgcta gggcgctggc aagtgtagcg gtcacgctgc gcgtaaccac cacacccgcc 2940 gcgcttaatg cgccgctaca gggcgcgtcc attcgccatt caggctgcgc aactgttggg 3000 aagggcgatc ggtgcgggcc tcttcgctat tacgccagct ggcgaaaggg ggatgtgctg 3060 caaggcgatt aagttgggta acgccagggt tttcccagtc acgacgttgt aaaacgacgg 3120 ccagtgaatt gtaatacgac tcactatagg gcgaattaat tcatggccgc gggatatcac 3180 tagtgcggcc gcctgcaggt cgactgagat cttcaatatt ggccattagc catattattc 3240 attggttata tagcataaat caatattggc tattggccat tgcatacgtt gtatctatat 3300 cataatatgt acatttatat tggctcatgt ccaatatgac cgccatgttg gcattgatta 3360 ttgactagtt attaatagta atcaattacg gggtcattag ttcatagccc atatatggag 3420 ttccgcgtta cataacttac ggtaaatggc ccgcctggct gaccgcccaa cgacccccgc 3480 ccattgacgt caataatgac gtatgttccc atagtaacgc caatagggac tttccattga 3540 cgtcaatggg tggagtattt acggtaaact gcccacttgg cagtacatca agtgtatcat 3600 atgccaagtc cgccccctat tgacgtcaat gacggtaaat ggcccgcctg gcattatgcc 3660 cagtacatga ccttacggga ctttcctact tggcagtaca tctacgtatt agtcatcgct 3720 attaccatgc atggtgatgc ggttttggca gtacaccaat gggcgtggat agcggtttga 3780 ctcacgggga tttccaagtc tccaccccat tgacgtcaat gggagtttgt tttggcacca 3840 aaatcaacgg gactttccaa aatgtcgtaa taaccccgcc ccgttgacgc aaatgggcgg 3900 taggcgtgta cggtgggagg tctatataag cagagctcgt ttagtgaacc gtcagatcac 3960 tagaagctgg aggcctcgtg cagaagttgg tcgtgaggca ctgggcaggt aagtatcaag 4020 gttacaagac aggtttaagg agaccaatag aaactgggct tgtcgagaca gagaagactc 4080 ttgcgtttct gataggcacc tattggtctt actgacatcc actttgcctt tctctccaca 4140 ggtgtccact cccagttcaa ttacagctct taaggctaga gtcctcccac ccatggcgca 4200 agcttgcgct cgaggcggaa ttcaggccc 4229 <210> 6 <211> 1480 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <222> 1..5 <223> Restriction enzyme NcoI-cut site <220> <222> 1480 <223> Restriction enzyme XhoI-cut site <400> 6 catggagccc agtatcttgc tcctccttgc tctccttgtg ggcttcttgt tactcttagt 60 caggggacac ccaaagtccc gtggcaactt cccaccagga cctcgtcccc ttcccctctt 120 ggggaacctc ctgcagttgg acagaggggg cctcctcaat tccttcatgc agcttcgaga 180 aaaatatgga gatgtgttca cagtacacct gggaccaagg cctgtggtca tgctatgtgg 240 gacagacacc ataaaggagg ctctggtggg ccaacctgag gatttctctg gtcggggaac 300 aatcgctgtg attgagccaa tcttcaagga atatggtgtg atctttgcca atggggaacg 360 ctggaaggcc cttcggcgat tctctctggc taccatgaga gactttggga tgggaaagag 420 gagtgtggaa gaacggattc aggaggaagc ccaatgtttg gtggaggaac tgcggaaatc 480 ccagggagcc ccactggatc ccaccttcct cttccagtgc atcacagcca acatcatctg 540 ctccattgtg tttggagagc gctttgacta cacagaccgc cagttcctgc gcctgttgga 600 gctgttctac cggaggtttt ccctcctaag ttcattctcc agccaggtgt ttgagttctt 660 ctctgggttc ctgaaatact ttcctggtgc ccacagacaa atctccaaaa acctccagga 720 aatcctcgat tacattggcc atattgtgga gaagcacagg gccaccttag acccaagcgc 780 tccacgagac ttcatcgaca cttaccttct gcgcatggag aaggagaagt cgaaccacca 840 cacagagttc catcatgaga acctcatgat ctccctgctc tctctcttct ttgctggcac 900 tgagaccagc agcaccacac tccgctatgg tttcctgctg atgctcaagt acccccatgt 960 cgcagagaaa gtccaaaagg aggttgatca ggtgatcggt tcacaccggc taccaaccct 1020 tgatgaccgc agtaaaatgc catacactga tgcagttatc catgagattc ataggttttc 1080 agatcttgtc cctattggag taccacacag agtcaccaaa gacaccatgt tccgagggta 1140 cctgcttccc aagaacactg aagtgtaccc catccggagt tcagctctcc atgacccaca 1200 gtactttgac cacccagaca gcttcaatcc tgaacacttc ctggacgtta acggggcact 1260 gaaaaagagt gaagctttca tgcccttctc cacaggaaag cacatttgtc ttggcgaagg 1320 cattgcccga aatgaattgt tcctcttctt caccaccatc ctccagaact tctctgtgtc 1380 aagccatttg gctcccaagg acattgacct cacgcccaag gagagtggca ttggaaaaat 1440 acctccaacg taccagatct gcttctcagc tcggtgacac 1480 <210> 7 <211> 2169 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <222> 1 <223> Restriction enzyme NsiI-cut site flush-ended by Klenow Enzyme <220> <222> 2166..2169 <223> Restriction enzyme SalI-cut site flush-ended by Klenow Enzyme <400> 7 tgaggatagc atatgctacc cggatacaga ttaggatagc atatactacc cagatataga 60 ttaggatagc atatgctacc cagatataga ttaggatagc ctatgctacc cagatataaa 120 ttaggatagc atatactacc cagatataga ttaggatagc atatgctacc cagatataga 180 ttaggatagc ctatgctacc cagatataga ttaggatagc atatgctacc cagatataga 240 ttaggatagc atatgctatc cagatatttg ggtagtatat gctacccaga tataaattag 300 gatagcatat actaccctaa tctctattag gatagcatat gctacccgga tacagattag 360 gatagcatat actacccaga tatagattag gatagcatat gctacccaga tatagattag 420 gatagcctat gctacccaga tataaattag gatagcatat actacccaga tatagattag 480 gatagcatat gctacccaga tatagattag gatagcctat gctacccaga tatagattag 540 gatagcatat gctatccaga tatttgggta gtatatgcta cccatggcaa cattagccca 600 ccgtgctctc agcgacctcg tgaatatgag gaccaacaac cctgtgcttg gcgctcaggc 660 gcaagtgtgt gtaatttgtc ctccagatcg cagcaatcgc gcccctatct tggcccgccc 720 acctacttat gcaggtattc cccggggtgc cattagtggt tttgtgggca agtggtttga 780 ccgcagtggt tagcggggtt acaatcagcc aagttattac acccttattt tacagtccaa 840 aaccgcaggg cggcgtgtgg gggctgacgc gtgcccccac tccacaattt caaaaaaaag 900 agtggccact tgtctttgtt tatgggcccc attggcgtgg agccccgttt aattttcggg 960 ggtgttagag acaaccagtg gagtccgctg ctgtcggcgt ccactctctt tccccttgtt 1020 acaaatagag tgtaacaaca tggttcacct gtcttggtcc ctgcctggga cacatcttaa 1080 taaccccagt atcatattgc actaggatta tgtgttgccc atagccataa attcgtgtga 1140 gatggacatc cagtctttac ggcttgtccc caccccatgg atttctattg ttaaagatat 1200 tcagaatgtt tcattcctac actagtattt attgcccaag gggtttgtga gggttatatt 1260 ggtgtcatag cacaatgcca ccactgaacc ccccgtccaa attttattct gggggcgtca 1320 cctgaaacct tgttttcgag cacctcacat acaccttact gttcacaact cagcagttat 1380 tctattagct aaacgaagga gaatgaagaa gcaggcgaag attcaggaga gttcactgcc 1440 cgctccttga tcttcagcca ctgcccttgt gactaaaatg gttcactacc ctcgtggaat 1500 cctgacccca tgtaaataaa accgtgacag ctcatggggt gggagatatc gctgttcctt 1560 aggacccttt tactaaccct aattcgatag catatgcttc ccgttgggta acatatgcta 1620 ttgaattagg gttagtctgg atagtatata ctactacccg ggaagcatat gctacccgtt 1680 tagggttaac aagggggcct tataaacact attgctaatg ccctcttgag ggtccgctta 1740 tcggtagcta cacaggcccc tctgattgac gttggtgtag cctcccgtag tcttcctggg 1800 cccctgggag gtacatgtcc cccagcattg gtgtaagagc ttcagccaag agttacacat 1860 aaaggcaatg ttgtgttgca gtccacagac tgcaaagtct gctccaggat gaaagccact 1920 cagtgttggc aaatgtgcac atccatttat aaggatgtca actacagtca gagaacccct 1980 ttgtgtttgg tccccccccg tgtcacatgt ggaacagggc ccagttggca agttgtacca 2040 accaactgaa gggattacat gcactgcccc gaatacaaaa caaaagcgct cctcgtacca 2100 gcgaagaagg ggcagagatg ccgtagtcag gtttagttcg tccggcggcg ggggatcctc 2160 tagagtcga 2169
【図1】本発明のベクターの具体例を示すプラスミドマ
ップである。
ップである。
【図2】実施例3で測定したCPAに対する形質転換細胞
の感受性を示すグラフである。
の感受性を示すグラフである。
【図3】本発明の方法における細胞播種条件を検討した
グラフである。
グラフである。
フロントページの続き Fターム(参考) 4B024 AA11 AA20 CA05 DA02 EA04 FA02 GA11 GA18 HA11 HA17 4B063 QA01 QA08 QQ08 QQ13 QR60 QR69 QR77 QR80 QS05 QS38 QX01 4B065 AA93X AB01 AC10 AC20 BA02 BA25 BB13 BB28 BC01 BC12 CA46 4C084 AA13 NA14 ZB262 ZB332
Claims (10)
- 【請求項1】 第一の薬剤に対する耐性遺伝子と、第二
の薬剤に対する感受性遺伝子とを備えたベクターを動物
細胞に導入し、前記動物細胞を前記第一の薬剤を含有す
る培地で培養することによって前記ベクターを備えた動
物細胞を選択した後、該動物細胞を薬剤のない状態で培
養し、しかる後、該動物細胞を前記第二の薬剤を含有す
る培地で培養することによって前記ベクターを失った動
物細胞を選択し、該動物細胞のコロニーの数を測定する
ことを特徴とする、動物細胞での遺伝情報の安定性を測
定する方法。 - 【請求項2】 前記第一の薬剤に対する耐性遺伝子が、
抗生物質耐性遺伝子である請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 前記第一の薬剤に対する耐性遺伝子が、
ゼオシン(Zeocin)耐性遺伝子である請求項2に
記載の方法。 - 【請求項4】 前記第二の薬剤に対する感受性遺伝子
が、シクロホスファミド(CPA)感受性遺伝子である
請求項1に記載の方法。 - 【請求項5】 前記第二の薬剤に対する感受性遺伝子
が、P450IIB1遺伝子である請求項4に記載の方法。 - 【請求項6】 前記第一の薬剤に対する耐性遺伝子と前
記第二の薬剤に対する耐性遺伝子が一つのプロモータか
ら発現される請求項1に記載の方法。 - 【請求項7】 第一の薬剤に対する耐性遺伝子と、第二
の薬剤に対する感受性遺伝子とを備えた動物細胞ベクタ
ー。 - 【請求項8】 前記ベクターは、動物細胞中で機能する
複製起点を備える請求項8に記載の動物細胞ベクター。 - 【請求項9】 前記複製起点がエプスタイン・バール
(Epstine−Barr)ウイルスのOriPであ
る請求項8に記載のベクター。 - 【請求項10】 前記第一の薬剤に対する耐性遺伝子と
前記第二の薬剤に対する耐性遺伝子が一つのプロモータ
から発現されるように連結されている請求項8に記載の
ベクター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26432099A JP2001087000A (ja) | 1999-09-17 | 1999-09-17 | 動物細胞での遺伝情報の安定性を測定する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26432099A JP2001087000A (ja) | 1999-09-17 | 1999-09-17 | 動物細胞での遺伝情報の安定性を測定する方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001087000A true JP2001087000A (ja) | 2001-04-03 |
Family
ID=17401552
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26432099A Pending JP2001087000A (ja) | 1999-09-17 | 1999-09-17 | 動物細胞での遺伝情報の安定性を測定する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001087000A (ja) |
-
1999
- 1999-09-17 JP JP26432099A patent/JP2001087000A/ja active Pending
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