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JP2001042129A - 光投射形ディスプレイ装置の偏光変換素子 - Google Patents

光投射形ディスプレイ装置の偏光変換素子

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JP2001042129A
JP2001042129A JP2000101167A JP2000101167A JP2001042129A JP 2001042129 A JP2001042129 A JP 2001042129A JP 2000101167 A JP2000101167 A JP 2000101167A JP 2000101167 A JP2000101167 A JP 2000101167A JP 2001042129 A JP2001042129 A JP 2001042129A
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polarized wave
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏光分離器と偏光変換器を一体形成すること
により簡潔に構成し,光効率を増大させ,生産性を高め
ることのできる偏光変換素子を提供する。 【解決手段】ブルースター角で入射する光をλ/2の位
相差で変換させる所定の厚さを有する媒質の前後面に偏
光分離膜として多層誘電コーティングする。ブルースタ
ー角で入射した光は前面偏光分離膜においてS偏光波は
反射してP偏光波は透過し,前記透過したP偏光波が前
記媒質の所定厚さを通過しながらλ/2の位相差で変換
され,前記偏光分離膜により反射したS偏光波と同じS偏
光波を持って進行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光投射形ディスプレ
イ装置に関し,特に,光効率を増大させ生産性を高める
ために偏光分離器と偏光変換器を簡単に一体化させた偏
光変換素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的にプロジェクションテレビやビデ
オプロジェクタなどのような製品の映像投射システムで
は,特殊製作された小型陰極線管や液晶表示素子,又は
ポリマ分散液晶表示パネルなどの映像ディスプレイ装置
を使用して映像を発生させる。そして,発生した映像を
投射レンズを介して大型画面が得られるという利点があ
るので,このような映像投射システムの需要は日ごとに
増大している。
【0003】図3は従来の偏光ビームスプリッタを利用
した光投射形ディスプレイ装置の光学系の構成を示す図
面である。図示したように,偏光ビームスプリッタを利
用した光投射形ディスプレイ装置10は,光源11,偏
光ビームスプリッタ(Polarized Beam
Splitter:以下PBS)12,反射鏡13,偏
光変換器14からなる。PBS12は光源11から出射
される光をS偏光波18とP偏光波19に分離してS偏
光波18は反射させるがP偏光波19は通過させる。反
射鏡13はPBS12から反射されるS偏光波18をP
偏光波19と同じ方向に進行するように反射させる板状
の反射鏡である。偏光変換器14はPBS12,及び反
射鏡13によって方向を変えたS偏光波18の位相をλ
/2で変換し通過させる二分の一波長板(half?w
ave plate)の偏光変換器である。
【0004】また,光投射形ディスプレイ装置10は,
PBS12から出射されるP偏光波19と二分の一波長
板を通過するS偏光波18を集光する集光レンズ15,
集光レンズ15から出射された光が透過する液晶表示素
子16,及びスクリーン(図示せず)に液晶表示素子1
6の液晶層を透過した入射光を拡大投射させる投射レン
ズユニット17をさらに具備する。
【0005】前記のように構成された光投射形ディスプ
レイ装置10では,光源11から発生した光がPBS1
2に入射するとP偏光波19は透過するがS偏光波18
は反射するので二つの偏光成分に分離される。そして,
透過したP偏光波19は液晶表示素子16へ入射する。
また,反射したS偏光波18は方向転換反射鏡13によ
り方向が変わり,偏光変換器14によってP偏光波に変
換され液晶表示素子16へ入射する。
【0006】図4は従来の偏光分離ガラスを利用した光
投射形ディスプレイ装置の光学系構成を示す図面であ
る。図示したように,偏光分離ガラスを利用した光投射
形ディスプレイ装置20は光源21,偏光分離媒質2
2,反射鏡23,偏光変換器24からなる。偏光分離媒
質22は光源21から出射された光をS偏光波28とP
偏光波29に分離しS偏光波28は反射するがP偏光波
29は透過させる。反射鏡23は偏光分離媒質22から
出射されるP偏光波29がS偏光波28と同じ方向に進
行するように反射させる板状の反射鏡である。偏光変換
器24は反射鏡23により方向が変わったP偏光波29
の位相をλ/2で変換し通過させる二分の一波長板の偏
光変換器である。
【0007】また,光投射形ディスプレイ装置20は偏
光分離媒質22から出射されるS偏光波28と二分の一
波長板を通過するP偏光波29が透過する液晶表示素子
25及びスクリーン(図示せず)に液晶表示素子25の
液晶層を透過した入射光を拡大投射させる投射レンズユ
ニット27をさらに備える。
【0008】前記のように構成された光投射形ディスプ
レイ装置20では,光源21から発射された光が偏光分
離媒質22に入射すると,P偏光波29は透過し,S偏
光波28は反射して二つの偏光成分に分離される。そし
て,反射したS偏光波は液晶表示素子25へ入射する。
また,透過したP偏光波は方向転換反射鏡23により方
向が転換され偏光変換器24によりS偏光波に変換され
液晶表示素子25へ入射する。
【0009】しかしながら,前記PBSや偏光分離器を
使用する場合,光投射形ディスプレイ装置は光効率が1
/2に減少する。また,偏光変換器は高価であるためコ
スト上昇の原因となる。
【0010】さらに,光投射形ディスプレイ装置は,光
度(Intensity of Light)の空間的
な均一性を確保するため,小さい偏光分離器と偏光変換
器を光路に直角となる面に結合し使用するので制作や組
立の工程が複雑で難しくなり生産性が著しく劣る問題が
あった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,このような
問題点に鑑みてなされたもので,その目的とするところ
は,偏光分離器と偏光変換器を一体形成することにより
簡潔に構成し,光効率を増大させ,生産性を高めること
のできる偏光変換素子を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述した課題を達成する
ために本発明は,所定の厚さを有する媒質と,前記媒質
の少なくとも前面にコーティングされた偏光分離膜とを
備え,ブルースター角で入射する光を前面にコーティン
グされた前記偏光分離膜においてS偏光波は反射してP
偏光波は透過し,前記透過したP偏光波が前記媒質の所
定厚さを通過しながらλ/2の位相差で変換され,前記
偏光分離膜により反射したS偏光波と同じS偏光波を持
って進行することを特徴とする光投射形ディスプレイ装
置の偏光変換素子である。
【0013】また,本発明は所定の厚さを有する媒質
と,前記媒質の前面にコーティングされた偏光分離膜
と,前記媒質の後面にコーティングされた全反射鏡とを
備え,ブルースター角で入射する光を前面にコーティン
グされた前記偏光分離膜においてS偏光波は反射してP
偏光波は透過し,前記全反射鏡面により全反射すること
により前記媒質の所定厚さを往復しながらλ/2の位相
差で変換され,前記偏光分離膜により反射したS偏光波
と同じS偏光波を持って進行することを特徴とする光投
射形ディスプレイ装置の偏光変換素子である。
【0014】前記媒質は可視光線領域で正常屈折率と異
常屈折率が互いに異なる短光軸複屈折材質が良い。ま
た,偏光分離膜は入射する光をS偏光波は反射してP偏光
波のみ透過する偏光純度を高めるための薄膜コーティン
グが良く,多層誘電コーティングであっても良い。
【0015】したがって,本発明は偏光分離と偏光変換
を同時に遂行する媒質構造の素子を使用することによ
り,光効率を高めてコストの低減を図りながら生産性を
上げる長所がある。
【0016】
【発明の実施の形態】以下,図面に基づいて,本発明の
実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の一実施の
形態による光投射形ディスプレイ装置の偏光変換素子1
04を示す断面図である。図示したようにディスプレイ
装置の偏光変換素子104は所定厚さを有する媒質10
4aと媒質104aの前面と後面にコーティングされた
偏光分離膜104bからなる。
【0017】媒質104aは可視光線領域(波長:40
0〜700nm)で正常屈折率(Ordinary R
efractive Index)と異常屈折率(Ex
traordinary Refractive In
dex)が互いに異なる短光軸複屈折材質である。
【0018】媒質104aは結晶質の水晶(Cryst
alline Quartz)が良く,波長500nm
の光における平均屈折率は1.5506であり,正常屈
折率と異常屈折率の差である複屈折率が0.0090の
材質を使用するのが良い。
【0019】また,媒質104aはポリカーボネートフ
ィルム(polycarbonate film)等の
短光軸複屈折性質を有する有機材料(organic
material)も使用可能である。
【0020】そして,入射するブルースター角(Bre
wster angle)は下記式により求められ,上
記水晶の場合の計算値は57.18度である。
【0021】θ=tan−1(Nbm/No) θ:ブルースター角(Brewster angl
e) Nbm:媒質104aの平均屈折率 No:空気の屈折率 また,ブルースター角により媒質の厚さが求められる。
【0022】T=2d・cos(90°−θ) T:媒質104aの厚さ d:垂直透過時にS偏光波とP偏光波の成分がλ/4の
位相差を起こす厚さ この媒質104aの厚さTはブルースター角で入射す
る光101をλ/2の位相差に変換させる。
【0023】また,偏光分離膜104bは薄膜コーティ
ング(thin coating)である。そして,こ
の薄膜コーティングはブルースター角θで入射する光
101をS偏光波のR(S)102は反射しP偏光波の
T(P)106だけを透過する偏光純度を高めるための
多層誘電コーティング(multilayer die
lectric coating)である。
【0024】以下,本実施例による光投射形ディスプレ
イ装置の偏光変換素子の動作を説明する。前面にコーテ
ィングされた偏光分離膜104bはブルースター角で入
射する入射光I(P+S)101をS偏光波のR(S)
102は反射しP偏光波のT(P)106は透過する。
【0025】透過されたP偏光波であるT(P)106
が,媒質の所定厚さTを通過しながらλ/2の位相差
を有するようになり,反射されたS偏光波であるR
(S)102と同一なS偏光波のT(P)103で進
行する。
【0026】一方,図4は本発明の他の実施例による光
投射形ディスプレイ装置の反射形偏光変換素子を示す断
面図である。図示したように,光投射形ディスプレイ装
置の反射形偏光変換素子206は,所定厚さを有する媒
質206a,媒質206aの前面にコーティングされた
偏光分離膜206b,及び媒質206aの後面にコーテ
ィングされた全反射鏡206cからなる。
【0027】媒質206aは前述した媒質104aと同
じく複屈折材質又は有機材料フィルム(organic
material film)からなるが,厚さは詳
述した媒質104aの厚さの1/2倍である。下記式に
よりその厚さが求められる。
【0028】θ=tan−1(Nbm/No) θ:ブルースター角(Brewster angl
e) Nbm:媒質206aの平均屈折率 No:空気の屈折率
【0029】T=d・cos(90°−θ) T:媒質206aの厚さ d:垂直透過時にS偏光波とP偏光波の成分がλ/4の
位相差を起こす厚さ
【0030】そして,偏光分離膜206bは薄膜コーテ
ィングである。そして,この薄膜コーティングはブルー
スター角で入射する入射光I201をS偏光波のR20
2は全反射してP偏光波のT203だけを透過する偏光
純度を高めるための多層誘電コーティングである。
【0031】また,全反射鏡206cは媒質206aを
透過した入射光T203を全反射させる。
【0032】以下,光投射形ディスプレイ装置の反射形
偏光変換素子の動作を説明する。前面にコーティングさ
れた偏光分離膜206bはブルースター角で入射する入
射光I201をS偏光波のR202は全反射してP偏光
波のT203は透過する。
【0033】透過したT203は媒質206aの所定厚
さTを透過しながら位相がλ/4変換される。そし
て,このλ/4の位相変換がなされたT203は全反射
鏡面206cにより反射された後,再び媒質206aの
所定厚さTを透過しながらλ/4の位相差を持つよう
になる。
【0034】よって,T203はλ/2の位相変換が成
され偏光分離膜206bにて反射されたS偏光波のR2
02と同じ方向であるTRT205を持って進行する。
【0035】以上,添付図面を参照しながら本発明にか
かる光投射形ディスプレイ装置の偏光変換素子の好適な
実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定
されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載され
た技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正
例に想到し得ることは明らかでありそれについても当然
に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0036】
【発明の効果】以上,詳細に説明したように本発明によ
れば,偏光分離器と偏光変換器を一体形成することによ
り簡潔に構成し,光効率を増大させ,生産性を高めるこ
とのできる偏光変換素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態による光投射形ディス
プレイ装置の偏光変換素子を示す断面図である。
【図2】 本発明の他の実施例による光投射形ディスプ
レイ装置の反射形偏光変換素子を示す図面である。
【図3】 従来の偏光ビームスプリッタを利用した光投
射形ディスプレイ装置の光学系構成を示す図面である。
【図4】 従来の偏光分離媒質を利用した光投射形ディ
スプレイ装置の光学系構成を示す図面である。
【符号の説明】
101:光(Light) 102:S偏光波 104:偏光変換素子 104a:媒質 104b:偏光分離膜 105:反射鏡 106:P偏光波
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/74 H04N 5/74 A Fターム(参考) 2H049 BA05 BA06 BA42 BA43 BA47 BB03 BC22 2H088 EA12 HA15 HA18 HA21 HA28 MA06 MA16 2H091 FA07Z FA11Z FA14Z FA41Z FB02 FB06 FD07 FD10 LA12 LA13 MA07 2H099 AA12 BA09 CA02 DA05 5C058 AA06 AB06 EA11 EA26 EA51

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の厚さを有する媒質と,前記媒質の
    少なくとも前面にコーティングされた偏光分離膜とを備
    え,ブルースター角で入射する光を前面にコーティング
    された前記偏光分離膜においてS偏光波は反射してP偏
    光波は透過し,前記透過したP偏光波が前記媒質の所定
    厚さを通過しながらλ/2の位相差で変換され,前記偏
    光分離膜により反射したS偏光波と同じS偏光波を持っ
    て進行することを特徴とする光投射形ディスプレイ装置
    の偏光変換素子。
  2. 【請求項2】 前記媒質は可視光線領域で正常屈折率と
    異常屈折率が互いに異なる短光軸複屈折材質であること
    を特徴とする請求項1に記載の光投射形ディスプレイ装
    置の偏光変換素子。
  3. 【請求項3】 前記偏光分離膜は入射する光をS偏光波
    は反射しP偏光波だけを透過する偏光純度を高めるため
    の薄膜コーティングであること特徴とする請求項1また
    は2に記載の光投射形ディスプレイ装置の偏光変換素
    子。
  4. 【請求項4】 前記薄膜コーティングは多層誘電コーテ
    ィングであることを特徴とする請求項1,2,3または
    4のいずれかに記載の光投射形ディスプレイ装置の偏光
    変換素子。
  5. 【請求項5】 所定の厚さを有する媒質と,前記媒質の
    前面にコーティングされた偏光分離膜と,前記媒質の後
    面にコーティングされた全反射鏡とを備え,ブルースタ
    ー角で入射する光を前面にコーティングされた前記偏光
    分離膜においてS偏光波は反射してP偏光波は透過し,
    前記全反射鏡面により全反射することにより前記媒質の
    所定厚さを往復しながらλ/2の位相差で変換され,前
    記偏光分離膜により反射したS偏光波と同じS偏光波を
    持って進行することを特徴とする光投射形ディスプレイ
    装置の偏光変換素子。
  6. 【請求項6】 前記媒質は可視光線領域で正常屈折率と
    異常屈折率が互いに異なる短光軸複屈折材質であること
    を特徴とする請求項5に記載の光投射形ディスプレイ装
    置の偏光変換素子。
  7. 【請求項7】 前記偏光分離膜は入射する光をS偏光波
    は反射しP偏光波だけを透過する偏光純度を高めるため
    の薄膜コーティングであること特徴とする請求項5また
    は6に記載の光投射形ディスプレイ装置の偏光変換素
    子。
  8. 【請求項8】 前記薄膜コーティングは多層誘電コーテ
    ィングであることを特徴とする請求項第5,6または7
    のいずれかに記載の光投射形ディスプレイ装置の偏光変
    換素子。
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