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JP2000509397A - 抗血栓剤としてのp▲上1▼,p▲上4▼―ジチオ―p▲上2▼―p▲上3▼―モノクロロメチレン5’,5’’’―ジアデノシン p▲上1▼,p▲上4▼―テトラホスフェート - Google Patents

抗血栓剤としてのp▲上1▼,p▲上4▼―ジチオ―p▲上2▼―p▲上3▼―モノクロロメチレン5’,5’’’―ジアデノシン p▲上1▼,p▲上4▼―テトラホスフェート

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JP2000509397A JP9539235A JP53923597A JP2000509397A JP 2000509397 A JP2000509397 A JP 2000509397A JP 9539235 A JP9539235 A JP 9539235A JP 53923597 A JP53923597 A JP 53923597A JP 2000509397 A JP2000509397 A JP 2000509397A
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Abstract

(57)【要約】 新規の組成物、P1,P4−ジチオ−P2,P3−モノクロロメチレン5',5'''ジアデノシン P1,P4−テトラホスフェート、を開示する。組成物は、哺乳動物の血栓症を予防し、血栓崩壊効果を調整する治療薬剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 抗血栓剤としてのP1,P4−ジチオ−P2−P3−モノクロロメチレン 5’,5'''−ジアデノシン P1,P4−テトラホスフェート 政府援助 本明細書に記載の発明は、一部、NIH補助金IR43HL53864−01 (AHR−B1)による援助を受けた。発明の背景 血管内凝固は一般的な疾病である。そのような疾病の内、最も一般的なものの 一つは、形成ポイントに残留する動脈血管内の血栓形成である。血栓は、個体に 重大な悪影響を及ぼす可能性がある。例えば、心臓動脈内の血栓形成は、血流を 制限し、その結果、最も重い型の心臓発作の一つである心筋梗塞(心筋の死)が 起こる。 動脈血管および人工器官医療装置(prosthetic medical device)内の血栓症は 、傷ついた血管壁または人工器官の表面への血小板の癒着、それらの顆粒内容物 の放出、プロスタグランジンエンドペルオキシドの合成、および血小板の凝集を 特徴とする。新しく形成された血小板凝集は、壊れやすい集塊(clump)であり、 いわゆる「白色血栓」と呼ばれる。凝集し(活性化される)ことによって血小板 表面上に凝固性活性前駆体が晒し出されることによって、白色血栓上にフィブリ ンネットワークが形成され、それを安定化する。様々な抗血小板薬剤が、血栓の 形成阻害に関する有益な臨床的発明の潜在的標的として、長年にわたって、研究 されてきた。アスピリンおよびジピリダモールのようないくつかの薬剤が、抗血 栓予防薬として使用されるようになり、その他の薬剤は臨床研究の対照であった 。今日までに、ジスインテギン(disintegins)、チクロピジン(ticlopijine)およ びその類似体のような強力な薬剤は、本質的に副作用があるが、これに対してア スピリンのようなより温和な薬剤は有益であるが、効果には限界がある(Has s,W.K.ら、N.Eng.J.Med.,321,501−507、198 9;Weber,M.A.J.ら、Am.J.Cardiol.,66,146 1−1468、1990;Lekstrom,J.A.、Bell,W.R.、 Medicine,70,161−177、1991)。情報の入手できる、R eoPro(7E3)のようなより新しい薬剤の臨床効果は印象的であるが、最 近の試行の成功は、これらの方法が、時には血液輸血を必要とする出血を主とす る危険性の増加とも関連している、という知見によって複雑になる(The E PIC Investigators、1994、New Engl.J.Me d.,330,956−961)。従って、理想的な「恩典(benefit)/危険」 率(即ち、望ましくない出血の原因となる性質と比較して、アスピリンでの「恩 典/危険」率より改善された効率)は、達成されなかったと考えられる。 血小板の凝固を阻害するより効果的で選択的な化合物に関する最近の研究では 、それら化合物が抗血栓効果により大きい恩典をもたらすことが示唆されている 。一般的なアゴニストであるADPは動脈血栓形成の開始および進行に鍵の役割 を演ずることが、数多くの研究から示唆された(Bernat,A.ら、Thr omb,Haemost,70,812−126、1993;Maffrand ,J.P.ら、Thromb.Haemostas,59,225−230、1 988;Herbert,J.M.ら、Arteriosclerosis a nd Thrombosis,13,1171−1179、1993)。それ故 、ADPの誘導する血小板凝固の効果的阻害剤は、抗血栓剤の検索に特別な利益 をもたらすであろう。ジアデノシン5’,5'''−P1,P4−テトラホスフェー ト(AP4A)は、ADPの誘導する血小板凝固の競合阻害剤であることが知ら れている(Zamecnik,P.C.ら、Proc.Natl.Acad.S ci.USA,89,2370−2373、1992;Harrison,M. J.ら、FEBS Lett.,54(1),57−60、1975;Luth je,J.ら、Biochem.Biophys.Res.Comm.,118 ,704−709、1984;Chao,F.C.ら、Hoppe Seyle r’s Z.Physiol.Chem.,365,610、1984)。 ジヌクレオチドAP4Aは、生きた細胞の随所に存在する成分である(Zam ecnik,P.C.およびStephenson,M.L.,タンパク質合成 の調節メカニズム(Regulatory mechanisms for protein synthesis)、「哺乳動物 細胞」("Mammalian Cells")、San Pietro,A.,Lamborg,M .R.およびKenny,P.C.編、Academic Press,New York,3−16、1967)。AP4Aは、正常なヒト血小板中に、任意 のその他の細胞区画中に存在するより高い濃度で、存在する(Flodgaar d,M.およびKlenow,M.,Biochemical Journal ,208,737−742、1983)。血小板を3H−アデノシンとインキュ ベーションすると、ATPは標識されるが、AP4Aは標識されないため、貯蔵 されたAP4Aは、代謝上不活性であると考えられた。血小板をトロンビン処理 すると、ADPおよびジヌクレオチド、ジアデノシン5',5'''−p1,p3−ト リホスフェート(AP3A)を含むその他の貯蔵プールヌクレオチドと共に、A P4Aが完全に遊離する(Luthje,J.およびOglivie,A.,B iochem.Biophys.Res.Comm.,115,252−260 、1983)。AP3Aは、血漿中でAMP(アデノシンモノホスフェート)お よびADP(アデノシンジホスフェート)に加水分解され;AP4Aは、AMP およびATP(アデノシントリホスフェート)に分解される(Luthje,J .およびOglivie,A.,European Journal of B iochemistry,149,119−127、1985)。 AP4Aの正確な生理学的役割は明らかではないが、様々な細胞内での代謝に 関与していた(Zamecnik,P.,Annals of Biochem istry,134,1−10,1983)。血小板中のAP4A濃度が通常よ り高くなると、血小板生理の役割を危機に導く。凝集を受けて刺激された血小板 は、高濃度の顆粒中に貯蔵された内因性ADPの放出時に第二期の凝集を示す。 インビトロでの実験では、凝集が60%に進行した場合でさえ、AP4Aは凝集 した血小板を即時に分散させて、ADP誘導血小板凝集を競合的に阻害すること が証明された(Chao,F.C.およびZamecnik,P.,Hoppe Seyler's Z.Physiol.Chem.,365:610、19 84)。これとは対照的に、AP3Aは、多分その分解生成物であるADPを通 して、血小板を徐々に凝集させる原因となる。AP3Aの凝集活性は、AP4A 追加時に即座に可逆になる(Luthje,J.およびOglivie,A., Biochem.Biophys.Res.Comm.,118,704−70 9、1984)。 血栓形成のプロセスは、不完全に理解されているのみであるが、2つの主な段 階;動脈血管損傷部位での血小板の凝集および生成した血餅を一緒に結合する架 橋フィブリンポリマーの形成:が確認されている。 合衆国特許第5,049,550号、1991年9月17日、P.C.Zam ecnikに発行(以後、”Zamecnik’550”)は、抗血栓剤として のAP4AおよびAP4A類似体を、例えば、冠状血管および大脳血管の血栓症の 予防に用いること、ならびに血栓症の予防および血液透析動静脈シャントに用い ること、について記載している。また、Zanecnik’500特許は、血栓 凝集の阻害による血栓形成の予防法、およびAP4A類似体を単独でまたは血栓 崩壊剤と共に含む関連組成物についても記載している。特に、Zamecnik ’500は、これらの薬剤の抗血栓効果についての一つの測定法として、ADP 誘導血小板凝集への様々なAP4A類似体の阻害効果(ID50)について、報告 している。P2、P3位に位置するP−C−Pブリッジを持つAP4Aの二ホスホ ン酸類似体内のフッ素を塩素に置換しても、ADP誘導血小板凝集アッセイにお ける類似体の阻害活性に実質的な影響を与えるとは考えられなかった。 発明の概要 本発明は、P1,P4−ジチオ−P2,−P3モノクロロメチレン5',5'''ジア デノシン P1,P4−テトラホスフェート(代わりに、本明細書中では、「チオ −CHCl−AP4A」または「ApspCHClppsA」と呼ぶこともある) が、以前にZamecnik’550に開示されたその他のAP4A類似体で認 められた阻害効果と比較して、より有効なADP誘導血小板凝集阻害効果を持つ という、発見に基づいている。従って、本発明は、ApspCHClppsAを含 む組成物、ならびにそのような組成物を、冠状血管および大脳血管の血栓症の予 防および血液透析動静脈シャントおよび血栓形成の予防に用いることに関する。 さらに、本発明は、ApspCHClppsAを含む組成物を、単独でまたは血栓 崩壊剤と組み合わせて、医療に用いることに関する。 本発明の一つの態様に従って、ApspCHClppsAを含む組成物を開示す る。特に好ましい実施態様では、ApspCHClppsAは、薬剤として許容し うるキャリヤーと共に、有効な抗血栓量で存在する。一般的には、有効な抗血栓 量とは、血小板凝集を阻害するのに有効な量である。 本発明のもう一つの態様では、薬剤組成物が提供される。組成物は、Apsp CHCLppsAおよび薬剤として許容しうるキャリヤーを含む。特に好ましい 実施態様では、薬剤組成物は、哺乳動物内での血栓崩壊効果を調整する(modula ting)量のApspCHClppsAを含む。従って、好ましい実施態様では、薬 剤組成物は、哺乳動物に投与するためにあらかじめ選択された量(例えば、単一 投与量)のApspCHClppsAを含むように調合される。 本発明のさらなるその他の態様に従って、血栓崩壊量の少なくとも一つの血栓 崩壊剤と共にApspCHClppsAを含む薬剤組成物が、ここに開示される。 好ましくは、ApspCHClpps3Aは、有効な血栓崩壊量の組成物内に存在 する。より好ましくは、血栓崩壊剤は、組織プラスミノーゲン活性化剤であるス トレプトキナーゼおよびウロキナーゼからなる薬剤の群から選択される。 哺乳動物で血栓崩壊効果の調整を必要とするそのような調整(modulating)の方 法も、ここに開示される。方法は、哺乳動物に有効量のApspCHClppsA を含む薬剤組成物を投与して、血栓崩壊効果を調整することを含む。一つの実施 態様では、血栓崩壊効果を調整する方法は、哺乳動物の血栓を溶かすことを含む 。血栓崩壊効果を調整する必要のあるApspCHClppsAの有効量は、有効 な抗血栓量である。好ましくは、ApspCHClppsAを、血栓崩壊に有効な 量の血栓崩壊剤と共に、哺乳動物に投与する。好ましい血栓崩壊剤は、組織プラ スミノーゲン活性化剤であるストレプトキナーゼおよびウロキナーゼからなる群 より選択される。当業者らはすぐに分かるであろうが、ApspCHClppsA は、血栓崩壊に有効な量の血栓崩壊剤の哺乳動物への投与と同時にまたは順番に 、哺乳動物に投与することができる。 さらにもう一つの実施態様では、哺乳動物内で血栓崩壊効果を調整する方法は 、哺乳動物での血栓の成長阻害を含む。血栓の成長阻害に必要なApspCHC lp psAの有効量は、血小板凝集を阻害するに有効な量または有効な抗血栓量であ る。 さらにもう一つの実施態様では、哺乳動物での血栓崩壊効果を調整する方法は 、哺乳動物内での血栓形成の減少(例えば妨害)を含む。哺乳動物内での血栓の 形成は、哺乳動物に有効な抗血栓量のApspCHClppsAを投与することに よって、または血小板凝集の阻害に有効な量のApspCHClppsAを投与す ることによって、減少させることができる。出願人は、血栓形成の減少の一つの 特別なメカニズムに本発明を制限するつもりではないが、哺乳動物内での血栓の 形成は、血小板の凝集を阻害することによって減少し、さらに、哺乳動物への有 効量のApspCHClppsAの投与は血小板の凝集を阻害し、それによって血 栓の形成が減少または妨害される、と考えられる。 哺乳動物内での血栓崩壊効果を調整する方法のさらなるその他の実施態様に従 って、インビボでは、血小板凝集の阻害に有効な量のApspCHClppsAを 哺乳動物に投与し、血小板凝集を阻害する。 本発明のこれらのおよびその他の態様ならびに様々な長所および効用は、好ま しい実施態様の詳細な記載によって、より明らかになるであろう。 本明細書にて特定された個々の特許、特許公報および参考文献は、その全体を ここに参照として採用する。 発明の詳細な説明 主題とする発明は、抗血栓剤としてのApspCHClppsAの使用に関する 。本発明は、哺乳動物へのApspCHClppsAの投与が血小板の凝集を阻害 し、たぶんそれによって血栓症の発生を減少させるとの発見に基づいている。驚 くべきことに、インビトロでのApspCHClppsAの凝集阻害活性は、天然 発生のAP4Aの阻害活性より大きさで一桁近く大きく、既知のAP4A類似体( ApspCHClppsAとは違い、メチレンブリッジに塩素ではなくフッ素を持 つ、Zamecnik’500に開示されているような化合物E13)の活性より 有意に大きい。また、ApspCHClppsAは、それに相当するSを含まない 対応物(Zamecnik’500内に開示されているような化合物E10、本明 細書中の実施例もまた参照のこと)の活性より、有意により大きい血小板凝集阻 害活 性を持つ。血小板凝集阻害活性のこの実質的な増加は、AP4Aまたは既知のA P4A類似体との構造類似性(その構造は以下に提供される)からは予想し得な かった。例えば、Zamecnik’500(表3)は、AppCHClppA (化合物E10)の阻害効果(ID50値)が3μMであり、そしてAppCHFp pA(化合物E5)のID50値が4μMであることを、示している。従って、こ れらのAP4A類似体では、フッ素の塩素への置換は、ADP誘導血小板凝集阻 害活性への影響は少ない。この結果から、当業者は、先行技術のAP4A類似体 と比較して、本発明の阻害活性の実質的改良を期待しないであろう。 天然発生AP4Aは、以下の式(「式I」): を持つ。 Zamecnik’500のE5組成物(省略形AppCHFppA)は、以 下の式: を持つ。 Zamecnik’500のE10組成物(省略形AppCHClppA)は、 以下の式: を持つ。 Zamecnik’500のE13組成物(省略形ApspCHFppsA)は、 以下の式: を持つ。 新たに開示されたAP4A類似体、ApspCHClppsAは、以下の式: を持つ。 AP4Aは、哺乳動物に投与された場合に、顕著なADP−誘導血小板凝集の 阻害を示す。凝集前または凝集中に加えると、外因性のAP4Aは、二次波応答 を鈍らせ、凝集した血小板の急速な分散の原因となる。阻害の大きさは、外因性 AP4A投与量と直接関係を持つことが示された。血小板栓(platelet plugs)は 、動脈血栓の大部分を形成するので、血栓症を予防するための好ましい臨床戦略 は、互いの、および多分管壁等への、血小板の粘着を妨害する医療薬剤(例えば AP4A)を利用することである。従って、本発明の一つの実施態様では、Aps pCHClppsAを、哺乳動物に投与し、哺乳動物内の血栓崩壊効果を調整す る、例えば再狭窄を予防または阻害する。 本明細書中に用いられている、「血栓崩壊効果を調整する」とは、哺乳動物内 での血栓症発症の予防するまたは減少させること、例えば、チオ−CHCl−A P4Aの非存在下での血栓形成/成長の可能性と比較して、血栓形成および成長 の可能性を統計上減少させること、をさす。例えば、哺乳動物の血栓崩壊効果の 調整とは、(1)哺乳動物の血栓の溶解を容易にし;(2)哺乳動物の血栓の成 長を阻害し;(3)哺乳動物の血栓の形成を減少(例えば予防)し;そして(4 )哺乳動物の血小板凝集を阻害する(例えば、血栓形成の可能性を減少させるこ とが望ましい予防的適用):ことを含む。 AP4Aは、ウサギ血液中では、インビボおよびエキソビボの両方(AP4Aを 投与された患者の血液から得られた血小板)で半減期が短い。インビボでのクリ アランスと比較して、エキソビボでのAP4Aの減衰は有意に長い。このことは 、AP4Aの異化によって金属イオン依存性加水分解酵素が阻害されることを示 しており、クエン酸塩化血液を用いることによって説明することができ(Lut hje,J.およびOgilvie,A.、European J.Bio.C hem.,149,119−127、1995)、また、正常な血漿に加えられ た32P−標識AP4Aの90%が、37°Cでインキュベートした場合に、10 分間で分解される(Kimら、Blood,66,735−737、1995) と言う結果と一致する。内因性血小板AP4Aは、刺激を受けた血小板が遊離現 象を起こした場合に濃厚な顆粒から比較的高濃度で遊離され、血小板の局所的凝 集−分散の調整に重要であろう。従って、合衆国特許第5,049,550号( Zamecnik’550)に記載のように、抗血栓症効果は、外因性AP4A の投与を通してAP4Aの高循環レベルを維持することによって得ることができ る。このことから、AP4AまたはApspCHClppsAのようなその類似体 を、医療用抗血小板、抗血栓剤として用い得ることが示唆される。 本発明の一つの態様に従って、哺乳動物の血栓崩壊効果を調整する方法が、そ れを必要とする哺乳動物に提供される。血栓崩壊効果を調整する方法は、哺乳動 物に有効量のApspCHClppsAを含む薬剤組成物を投与して血栓崩壊効果 を調整することを含む。本明細書中で用いられているように、血栓崩壊効果の調 整とは、哺乳動物中の血栓の溶解を容易にし、哺乳動物中に存在する血栓の成長 を阻害し、血栓の形成を減少させ(例えば予防し)、そして(以前から存在する 血栓の存在下または非存在下で)血小板の凝集を阻害する、ことを含む。 一般的には、ApspCHClppsAは、腹膜内、筋肉内、経口、胃腸、皮下 に、またはゆっくりと放出されるカプセルを通して、投与することができる。し かしながら、哺乳動物への好ましい投与方法は、静脈内注射による方法である。 ApspCHClppsAは、任意の便利なポイントで哺乳動物の血流内に導入さ れるが、予想されるまたはすでに分かっている血栓の部位から上流およびその近 くに注射することが望ましい。哺乳動物の血栓崩壊効果を調整するApspCH ClppsAの有効量は、治療される哺乳動物に特別な血栓崩壊効果を仲介する であろうその量である。例えば、血栓崩壊効果を調整する方法が哺乳動物の血栓 の溶解を容易にする場合、この血栓崩壊効果を調整する有効量のApspCHC lppsAは、有効な抗血栓量、即ち抗血栓溶解剤と組み合わせて以前から存在 する血栓の溶解を容易にするであろう量、である。好ましくは、有効な抗血栓量 は、体重1kg当たり約5mgと25mgの間である。より好ましくは、有効な 抗血栓量は、体重1kg当たり約10mgと15mgの間である。 血栓崩壊効果を調整する方法が哺乳動物の血栓の成長を阻害する方法である場 合、有効量のApspCHClppsAは、インビボでの血小板凝集の阻害に有効 なApspCHClppsAのその量(5−25mg/kg体重/日、より好まし くは10−15mg/kg体重/日の間)である。一般的には、インビボでの血 小板の凝集阻害に有効な量は、約5mgと25mg/kg体重の間、より好まし くは、約10mgと15mg/kg体重の間、である。 血栓崩壊効果を調整する方法が哺乳動物の血栓形成を減少させる(例えば、イ ンビボでの血小板凝集の阻害による)方法である場合、この目的を達成するに有 効な量のApspCHClppsAは、インビボでの血小板の凝集を阻害し、多分 、それによって哺乳動物での血栓形成を減少させる(例えば予防する)であろう ApspCHClppsA量である。血栓崩壊効果を調整する方法が(血栓の存在 するまたは存在しない)哺乳動物での血小板凝集を阻害する方法である場合、A pspCHClppsAの有効量は、インビボで血小板の凝集阻害に有効なAps pCHClppsAとおおよそ同じ量である。 具体的例で上記目的を達成するために与えられる正確なApspCHClpps A量は、調合された特別な組成物、投与方法および患者の臨床的必要性に従って 、変化するであろう。しかしながら、一般的には、ApspCHClppsAの投 与量は、10μgから10mg/kg/日の範囲である。 上記のように、インビボでの血小板の凝集阻害に有効な投与量は、血栓症の阻 害に有効な投与量(「有効な抗血栓量」)とおおよそ同じである。しかしながら 、インビボでの血管内の血餅形成(血栓症)は、例えば、 1)血小板活性化、凝集および凝固システムの活性化(血栓生成)、次いで損 傷した血管壁への血小板の粘着; 2)損傷した血管による組織凝固因子の放出(本質的でない凝固経路による血 栓生成); 3)損傷した血管による組織プラスミノーゲン活性化因子の放出(プラスミン 生成); 4)(正常な生理活性と関連する)抗トロンビン活性;ならびに 5)内皮下組織との血小板相互作用の強化および血流による放出血餅の切断; を含む、一連の病態生理学的出来事を含む複合プロセスの結果である。まとめる と、これらの出来事は、結果として血栓症を発症させるが、これらの出来事の内 のいくつかは血餅を形成させるが、その他の出来事は、血餅形成を阻害する。従 って、好ましい実施態様では、ApspCHClppsAは、最も一般的に使用さ れる抗トロンビン剤であるヘパリンのような抗トロンビン剤と組み合わせて投与 される。 ApspCHClppsAは、薬剤として許容しうるキャリヤーと一緒に、単独 でまたはその他の薬剤(例えば血栓崩壊剤)と組み合わせてのいずれかで、注射 によって投与することができる。薬剤として許容しうるキャリヤーとは、Aps pCHClppsAを溶解するまたは懸濁液の中にそれを保つそれら、および生 理学的条件下と適合するそれらである。薬剤として許容しうるキャリヤーの例と しては、塩化ナトリウムまたはグルコースのような、塩または非イオン性化合物 の水溶液が挙げられる。他の薬剤もApspCHClppsAと共に溶液中に存在 することができるが、そのようなさらなる成分は、インビボで血小板の凝集を阻 害するApspCHClppsAの能力を妨害しないことが重要である。当業者ら は、ApspCHClppsAに特定の薬剤として許容しうるキャリヤーを知って いるか、または日常的実験で確かめることができるであろう。さらに、当業者ら は、その他の薬剤がインビボで血小板の凝集を阻害するApspCHClppsA の能力を妨害することなく、ApspCHClppsAと共に溶液中に存在するこ とができるか否かを知っているか、または日常的実験で確かめることができるで あろう。血栓崩壊効果を調整する組成物は、これらに限定されるわけではないが 、ヒト、家畜および農場動物を含む任意の哺乳動物の治療に有用である。 本発明の特に好ましい実施態様に従って、哺乳動物での血栓崩壊効果の調整方 法は、哺乳動物の血栓溶解を容易にすること、またはその拡張を防ぐことを含む 。好ましくは、血栓溶解方法には、抗血栓に有効な量のApspCHClppsA を血栓崩壊に有効な量の血栓溶解剤と共に、哺乳動物に投与することが含まれる 。本明細書中で用いられる「血栓崩壊剤」とは、血栓を砕くまたは溶解する薬剤 とさす。血栓とは、血液の構成成分から形成される心臓血管システム内の血餅を さし;管腔を完全に妨害することなく血管または心臓壁を閉塞させるまたはこれ に付着することができる。従って、血栓崩壊に有効な血栓崩壊剤の量は、インビ ボで血餅を溶解するであろうその量である。当業者らは、有効な抗血栓量のAp 。pCHClppsAならびに血栓崩壊に有効な血栓崩壊剤の量を、知っている か、または日常的実験で確かめることができるであろう。特に好ましい実施態様 では、血栓崩壊剤は、組織プラスミノーゲン活性化剤であるストレプトキナーゼ およびウロキナーゼからなる群より選択される。 ApspCHClppsAは、哺乳動物受容個体に血栓崩壊剤と共に投与するこ とができる。本発明の目的では、「共に投与する」("coadministerting")とは、( 1)ApspCHClppsAと血栓崩壊剤の同時投与、および(2)血栓崩壊剤 投与の少し前または後のApspCHClppsA投与、を含む。この方式でのA pspCHClppsAの投与は、結果として血栓崩壊剤の作用に応じて血餅から 遊離する血小板の再凝集を分散および/または予防する。ApspCHClpps Aは、血栓形成の非常に早い段階で作用するので、ApspCHClppsAは、 上記のような一つまたはそれより多い血餅溶解剤と組み合わせた場合に、特に有 用である。 本発明のさらなるその他の実施態様では、血栓崩壊効果の調整方法は、哺乳動 物に存在する血栓の成長を阻害することを含む。この実施態様では、投与される ApspCHClppsAの有効量は、インビボで血小板の凝集阻害に有効な量( 「有効な抗血栓量」)である。出願者らは、本発明を特定のメカニズムに限定す るつもりはないが、血栓の成長阻害は、存在する血栓の周辺でのさらなる血小板 の凝集を予防することによって成し遂げられると考えられる。 本発明のさらなるその他の実施態様では、血栓崩壊効果の調整方法とは、哺乳 動物の血栓形成を減少させることを含む。ApspCHClppsAの投与は、イ ンビボでの血小板の凝集を予防することによって、哺乳動物の血栓形成を阻害す ると考えられる。従って、哺乳動物の血栓形成の減少(例えば予防)に有効なA pspCHClppsAの量は、インビボでの血小板凝集の阻害に有効な量である 。このように、ApspCHClppsAは、冠状動脈および大脳の血管の血栓形 成の予防に特に有用である。さらに、血栓は、動脈システム内に主に起こるため 、ApspCHClppsAの好ましい用途は、心臓および脳内に危険性の高い動 脈血栓を持つ患者の治療である。さらに、ApspCHClppsAは、動静脈シ ャントでの血栓症を予防する目的で、患者を人口腎臓機と結びつける血液透析に 有用である。さらに、ApspCHClppsAは、血小板凝集阻害に十分な量で 存在する場合に、心筋梗塞および/または発作の再発を予防する目的の二次予防 剤として有用であると、考えられる。このように、一般的には、予防的適用とし てのApspCHClppsAの有効量は、以前から存在している血栓部位でのイ ンビボの血小板凝集の予防に有効な上記の量と同じ量である。 上記の血栓崩壊の出来事を調整するApspCHClppsAの有用性は、イン ビボでの天然発生のAP4A分子の確立された有用性によって支持される。例え ば、AP4Aは、哺乳動物に投与される場合に、ADPの誘導する血小板凝集を 著しく阻害することが示されている。凝集の前またはその間に加えると、外因性 のAP4Aは、外因性AP4Aの投与量と直接関係を持つ阻害の大きさで、凝集し た血小板を急速に分散させる原因となる。血小板栓子は動脈血栓の大部分を形成 するので、血栓症を予防するための好ましい治療戦略は、インビボで血小板の互 いの粘着を妨害するための哺乳動物へのApspCHClppsAの上記投与と一 致する。このように、インビボで血栓崩壊の出来事を調整するApspCHCl ppsAの有用性は、天然発生の親分子であるAP4Aおよびその類似体AppC HClppAが哺乳動物に臨床投与された場合に血栓形成を阻害するという科学 的確信に基づいている。 驚くべきことに、好都合にも、ApspCHClppsAは、天然発生のAP4 Aまたは前記のAP4A類似体のそれらと比較して、血小板凝集を阻害する性質 の増加を示す。これらの性質は、予想外であり、天然発生のAP4A分子の類似 体 との構造的類似性からは予想できなかった。既知のAP4A類似体と比較したA pspCHClppsAの阻害活性の有意な差異は、添付の実施例で具体的に説明 しているが、如何なる場合も制限として受け取られるべきものではない。 実施例 以下に提供されない限り、実験方法は、合衆国特許第5,049,550号( Zamecnik’500)に提供された方法に従って行われ、その内容全体を ここに参照として採用する。いくらかの方法の変更(例えば、遊離反応およびP F3アッセイ)および数多くの追加研究(例えば、細胞質のカルシウム移動性、 フィブリノーゲン結合部位、ADP以外のアゴニスト、血小板cAMPおよび血 液成分中へのCHC1−AP4Aの分配)もまた提供される。少なくとも10日 間、抗血小板剤を差し控えた健康なボランティアから、血液を、0.1容量の3 .8%クエン酸ナトリウム中に収集した。血小板に富む血漿(platelet rich pla sma)(PRP)を、勾配遠心分離によって分離し、血漿1mあたり3.3x108 血小板になるように調整した。実施例中には、記載されない限り、PRPを用 いた。 この書類を通して、P1,P4−ジチオ P2,P3−モノクロロメチレン 5' ,5'''−ジアデノシン P1,P4−テトラホスフェートは、代わりに、「チオ −CHCl−AP4A」または「ApspCHClppsA」とも呼ばれる。 実施例1.ApspCHClppsAの合成 ApspCHClppsAの合成は、英国シェフィールド大学、M.Black burn教授の研究室(the laboratory of Professor M.Blackburn,University of Sheffield,England)で成し遂げられ、2つの段階を含んでいた。最初に、ジ フェニルホスホクロリデートでのアデノシン5’−チオモノホスフェートの活性 化を通して、(pα)−ビスチオ−類似体を製造し、次いで、アデノシン5’− チオモノホスフェートをモノクロロメチレンビスホスフェートと縮合した(Bl ackburn,G.M.ら、Nucl.Acids Res.,15,699 1−7004、1987)。また、「AP4Aおよびその他のジヌクレオシドポ リ ホスフェート」(AP4A and Other Dinucleoside Polyphosphates)、A.McLe nnan編、CRC Press Inc.、1992、第11章「ジヌクレオ シドポリホスフェートの合成構造類似体」("Synthetic Structural Analogues o f Dinucleoside Polyphosphates")、G.M.Blackburnら、も参照の こと。DEAEセファロースクロマトグラフィー後の生成物は、31P NMRで 純度90%であった。逆層HPLCを用いた分析的精製では、純度99%の物質 が提供され、4つの立体異性体、例えば、ApspCHClppsA、ApspC HClppa、AppCHClppsAおよびAppCHClppA、が分析さ れた。立体異性体のさらなる精製は行われなかった。 実施例2.ApsCHClppsAの特徴 結果 I.ADP−誘導血小板凝集へのチオ−CHCl−AP4Aの阻害能力: ADPによって誘導される血小板凝集への様々な薬剤(例えば、対照薬剤とし てチオ−CHCl−AP4AおよびCHCL−AP4Aを含む)の阻害効果につい て、最初のスクリーニングを行った。血小板の凝集は、血小板凝集計(Chro nol−log,Model 530 VS)を用いたBornの比濁法(J. Physiol.,162,67、1962)によって、血小板に富む血漿(P RP)を用いて測定された。5μMの薬剤の不在または存在下で5μMのADP によって誘導された血小板の凝集を、試験した。以前に説明した方法(P.Za mecnikら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,89,23 70−2372、1992)に従って、投与量依存阻害アッセイを行うことによ って、それぞれの薬剤のIC50値を概算することに、研究を広げた。結果を表1 に示す。CHCl−AP4A(対照薬剤)のIC50の値は、以前に報告された値 (P.Zamecnikら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA, 89,2370−2373、1992)と一致した。チオ−CHCl−AP4A の値が、試験した薬剤の中では最も低く(0.81μM)、最も高い阻害能力を 示した。チオ−CHCl−AP4Aのアデノシン分子の両方をでオキシアデノシ ンで置換した(チオ−CHCl−dAP4dA)場合、阻害能力が有意に減少し た(9.22μM)。同様に、デオキシアデノシンで非チオホスホネート化合物 を置換する(CHCl−dAP4dA)と、その結果、阻害効果が完全に失われ た(>100μM)。チオ−CHCl−AP4Aの阻害速度論的研究は、CHC l−AP4Aについて前記した方法(P.Zamecnikら、PNAS.US A,89,2370−2373、1992)に従って、行われた。チオ−CHC l−AP4Aの阻害定数(Ki)の値は、0.33μMであり、対照薬剤である CHCl−AP4Aの阻害定数(1.1μM)より高い能力を持つが、同じ性質 を持つ競合阻害を示した。II.凝集以外の血小板応答へのチオ−CHCl−AP4AおよびCHCl−AP4 Aの影響 : アゴニストへの血小板応答とは、凝集に加え、a)遊離反応、b)フィブリノ ーゲンレセプター部位(GPIIb/IIIa)および血小板因子3の活性化、を含 む。これらの応答のそれぞれについて、チオ−CHCl−AP4Aおよび対照薬 剤(CHCl−AP4A,Zamecnik’550の化合物E10)の効果を試 験した。 a)血小板遊離反応:血小板凝集ならびに遊離反応を誘導するADPおよびコ ラーゲンの両方へのチオ−CHCl−AP4Aおよび対照薬剤の効果を、光凝集 計(lumiaggregometer)で試験した。正常なヒトPRPを、クエン酸ナトリウム抗 凝固化(0.38%)血液から分離した。血小板凝集および遊離反応は、5μM のADPまたは1μgのコラーゲン/mlで誘導された。a)薬剤不在下(対照 );および様々な濃度のチオ−CHCl−AP4AまたはCHCl−AP4A存在 下で、血小板凝集およびATPのルシフェラーゼ反応の両方を、同時にアッセイ するために、光凝集計を装備した。アゴニストによって活性化された血小板から 遊離したATP測定量は、遊離反応を表す。ルシフェリン−ルシフェラーゼ反応 によって生成した発光は、遊離したATP量に関して直線であった。 結果を表2に示す。遊離反応への阻害効果としてのIC50値は、一般的に、凝 集のそれより低く、このことは、遊離反応への薬剤(チオ−CHCl−AP4A およびCHCl−AP4A)の阻害効果が、凝集反応へのこれら薬剤の阻害効果 以上に有意であることを示している。コラーゲンの誘導する凝集は、CHCl− AP4Aによって阻害されなかったが、遊離反応は、CHCl−AP4Aによって 阻害された。 b)血小板上のフィブリノーゲン結合部位(Fibrinogen Binding Sites)(GP IIb/IIIa);フィブリノーゲンの血小板表面レセプターは、活性化によって 増加することが知られている。活性化された血小板のフィブリノーゲン結合部位 へのチオ−CHCl−AP4AおよびCHCl−AP4Aの影響を、蛍光イソチオ シアネート複合抗フイブリノーゲン抗体(Fluorescein isothiocyanate conjuga ted antifibrinogen antibody)(FITC−抗−fgn)技術によって、フロー サ イトメーター(FACS,Becton−Dickinson)でアッセイした 。PRPを1:20に最終希釈して用いた。血小板を、薬剤存在下または非存在 下、ADPによって22℃で5分間活性化した。活性化された血小板をFITC −抗−Fgnと共に22℃で10分間インキュベーションの後、0.5mlの0 .2%ホルミル塩類溶液(0.2%ホルムアルデヒド/0.9%NaCl)を加 え、さらに活性化を阻害した。サンプルは、a)5μM ADPで刺激していな い;b)刺激した;c)ADPで刺激する前に、5分間、薬剤(CHCl−AP4 Aまたはチオ−CHCl−AP4A)に晒した:血小板を含む。ADPで活性化 された血小板に結合したフィブリノーゲンは、対照試薬CHCl−AP4Aでの 阻害と比較して、チオ−CHCl−AP4Aによって優先に阻害された。 c)血小板因子3(Platelet Factor 3)(PF3)活性化;血小板のPF3活 性を、ADP刺激によって強化し、Stypven血餅化時間(clotting time) (P.Zamecnikら、PNSA.USA,89,2370−2373、1 992)によって測定した。表4は、ADP−刺激PF3活性への薬剤の影響の 結果について要約した。データは、2回の実験の平均を示している。新しい正常 なヒトの血小板を多く含む血漿(3x108血小板/ml)を、薬剤(10μM )存在下または非存在下、37℃で5分間、プレインキュベートし、次いで10 μM ADPによって刺激された血小板のPF3活性について試験した。チオ− CHCl−AP4Aの阻害効果は、非チオの対照薬剤(CHCl−AP4 A)のそれより有意に大きかった。 III.ADP−誘導血小板活性化の調節因子へのチオ−CHCl−AP4Aおよび CHCl−AP4Aの影響 ; 血小板活性化のプロセスでの3つの調節因子;a)細胞質カルシウムイオン移 動性;b)細胞内cAMPレベルの変化;およびc)アラキドン酸代謝活性:が 知られている。これら因子の最初2つについて、薬剤(チオ−CHCl−AP4 AおよびCHCl−AP4A)を試験した結果を以下に記載する。 a)細胞質カルシウムイオン(Ca++)移動性:血小板内の細胞質Ca++の増 加は、活性化状態を示している。Indo−1アセトメチルエステル(Indo −1)は、細胞内の遊離Ca++を検出するための試薬として一般に用いられてい る。Inco−1は、Ca++と反応して、二波長(408/485)フローサイ トメーター(Coulter EPIC Systems)でモニターすること のできる蛍光を生成する。血小板を、Indo−1と共に37℃で45分間、イ ンキュベートした。培地中の過剰のIndo−1は、ゲルろ過法で除去された。 次いで、Indo−1負荷血小板を、チオ-CHCl−A4A(3.3μM)、ま たはCHCl−AP4A(6.7μM)の非存在下あるいは存在下で、6.7μ M ADPによって活性化した。血小板の蛍光強度をモニターし、血小板数に対 してプロットした。プロットから作成したヒストグラムを分析した。刺激しなか った血小板では、ピーク133で42と250の間に蛍光強度(FI)を記録し た(基準線対照)。2μMのA23187(カルシウムイオノホア)で処理され た血小板は、正の制御を示す右への明らかなシフトを示した(ピーク530で 150と1,000の間にFI)。ADP−活性化血小板は、右への穏やかなシ フトを示す(ピーク158で67および300の間にFI)。Ca++移動性への ADP活性化の影響は、カルシウムイオノホアのそれと比較して比較的温和であ るが、チオ−CHCl−AP4AまたはCHCl−AP4Aのいずれかの存在下で は完全にブロックされる、例えば、阻害剤存在下でのADP−活性化血小板は、 刺激されなかった血小板で得られたそれと同じパターンを示した。 b)細胞内cAMPのレベル:血小板凝集へのcAMPの阻害効果は、カルシ ウムイオン移動性の反作用として知られている。従って、メカニズムを仲介する cAMPに関して試薬の阻害効果を試験した。PRPを、塩類溶液(対照)、薬 剤(20μMおよび100μM)またはホルスコリン(forskolin)(10μM) と共に、37℃で5分間、インキュベートした。インキュベーションの後、Ba (OH)2およびZnSO4を用いて抽出を行った。抽出物中のサイクリックAM Pをエテノ−cAMP誘導体に転化し、蛍光検出器を用いて、そのレベルをHP LCによって評価した(W.Wojcikら、J.Cyclic Nucleo tide Res.,7,27−35、1981)。未知の抽出物中のcAMP レベルを、標準グラフからの外挿によって定量した。抽出されたサンプル内のc AMPレベルと蛍光検出との間には直線関係が得られた。表5は、血小板cAM Pレベルへの薬剤の影響の結果について示している。チオ−CHCl−AP4A およびCHCl−AP4Aは両方とも、20μMではcAMPレベルへの影響を 示さなかったが、より高い濃度(100μM)では血小板内のcAMPレベルの 温和な増加を示した。しかしながら、この増加は特異的影響ではないらしい。試 験したAP4A薬剤内にアデノシンの混入は検出されなかったが。細胞内アデノ シンヌクレオチド代謝生成物または試験した薬剤内の混入アデノシンのいずれか がcAMPレベルの上昇の原因であるかも知れない。アデニレートシクラーゼの 強力な刺激剤である10μMのホルスコリンによって血小板内cAMPが明らか に増加することが、正の対照として示された。これらの結果から、ADPによる 血小板活性化への薬剤の阻害効果はcAMP仲介メカニズムによらないであろう と考えられる。 IV.ADP以外のアゴニストによって誘導される血小板凝集へのチオ−CHCl −AP4AおよびCHCl−AP4Aの影響 : 遊離反応は、血小板活性化に伴うユニークな応答であると考えられる。様々な 血小板構成成分の内、ADPは、活性化の強化に重要な役割を演じていると考え られる。われわれは、アラキドン酸、コラーゲン、エピネフリン、トロンビンお よびリストセチンを含むその他のアゴニストによって誘導される血小板凝集中に 放出されるADPの役割について、試験した。与えられた濃度のアゴニストによ って誘導される血小板凝集能は、薬剤不在下でおおよそ60−80%であった。 CHCl−AP4Aおよびチオ−CHCl−AP4Aの濃度を変えて投与量依存性 阻害研究を行うことによって、IC50値を評価した。チオ−CHCl−AP4A もCHCl−AP4Aも両方とも、トロンビンおよびリストセチン−誘導血小板 凝集に影響しなかった。その他の3種類のアゴニストに対しての阻害能力の値( IC50)を表6に示している。コラーゲン誘導凝集は、CHCl−AP4Aによ っては影響を受けないと考えられるが、チオ−CHCl−AP4Aについては、 検出可能な阻害効果が示された。これらの結果から、アラキドン酸、コラーゲン 、エピネフリンによって誘導された血小板凝集能の少なくとも50%は、最初の 血小板活性化から放出されたADPに依存していると考えられる。この発見は、 遊離反応への薬剤の阻害効果についての上記の知見を支持している。 V.前もってチオ−CHCl−AP4AおよびCHCl−AP4Aに晒した血小板 の凝集能 : 血小板は、血小板表面上にADPに特異的な結合部位、プリノセプター(P2T )を持つ。われわれは、AP4A類似体の阻害メカニズムが血小板プリノセプタ ーに結合するADPとの競合を含むと、考えている。結合剤の安定効果および阻 害効果を試験するために、ACD溶液で抗凝集化された血小板を多く含む血漿を 、25μMのチオ−CHCl−AP4Aまたは50μMのCHCl−AP4Aと共 に、22℃で30分間、プレインキュベートした。ゲル−カラムろ過(2x108 細胞/ml)または遠心分離(3x108細胞/ml)によって単離された血小 板を、阻害剤を含まない血漿内に再懸濁し、ADP−誘導凝集能を測定した。値 は、ゲルろ過分離のシリーズでは3回の実験の平均を、遠心分離による分離では 2回の実験の平均を示している。表7に結果を示している。チオ−CHCl−A P4Aに晒した血小板は、ADPに晒したことに伴い、凝集能力の中程度の阻害 を示す(22−33%)が、これに対して、CHCl−AP4Aに晒した血小板 は、わずかな阻害効果を示す(8%)のみであった。結果から、血小板と結合す るAP4A類似体の阻害活性は可逆である、と考えられる。 VI.ADP−誘導凝集へのチオ−CHCl−AP4AおよびCHCl−AP4Aの 時間依存性能力 : 機能アッセイによって薬剤の安定性を観察するために、PRPを、2.5μM のチオ−CHCl−AP4Aまたは5μMのCHCl−AP4Aと共に、37℃で 3時間、インキュベートした。この実験に用いられた阻害剤の濃度は、比較的低 く、特にチオ化合物については低かった。示した時間に採取したサンプルを、A DP−誘導(10μM)凝集について試験した。結果を表8に示す。チオ−CH Cl−AP4Aの阻害効果は、最大で3時間、良好に残存するが、これに対して 、CHCl−AP4Aの効果は、インキュベーション時間を延長すると徐々に減 少した。結果から、CHCl−AP4Aは、37℃Cでは60分より多くPRP 中に保つと不安定になるが、チオ−CHCl−AP4Aは、少なくとも3時間の 期間、非常に安定であると考えられる。チオ−CHCl−AP4Aの同様の安定 性は、全血液のインキュベーションでも認められた。 VII.チオ−CHCl−AP4AおよびCHCl−AP4Aの熱安定性: 両薬剤を沸騰温度に加熱した。サンプルを5、15および30分に採取した。 血小板凝集能への阻害効果およびHPLCによってアッセイした薬剤の物理的保 全は、変化を示さず、このことから、両薬剤は最大で30分間の熱処理に耐性で あると考えられる。 VIII.全血液中でのチオ−CHCl−AP4AおよびAP4Aの安定性: 薬剤の分子安定性を試験するために、血液を、それぞれの薬剤と共に、37℃ で4時間、インキュベートした。指示されたインキュベーション時間でのサンプ リングを抽出し、CHCl−AP4Aまたはチオ−CHCl−AP4Aを、4級ア ミンアニオン交換カラム(Whatman Partisil 10)のHPL C(Waters 600Eポンプおよびコントローラー)でアッセイし、分析 した(Beckman System Gold)。CHCl−AP4Aおよび チオ−CHCl−AP4Aの保持時間は、それぞれ3.39および5.95であ った。ピーク領域を積分し、これを用いて、以下の濃度範囲(1、2、4、6、 8および10μM)の標準曲線を構築した。CHCl−AP4Aおよびチオ−C HCl−AP4Aは両方とも、HPLCでの単一ピークによって、および薬剤濃 度とHPLCピーク領域の間の直線関係によって示されるように、純粋であった 。0.38%のクエン酸ナトリウムで抗凝集化した正常なヒトの血液を、250 μMのCHCl−AP4Aまたはチオ−CHCl−AP4Aの存在下、37℃で4 時間、インキュベートした。血液サンプルを3%の過塩素酸で抽出し、K2CO3 で中和した。抽出物は、HPLCを用いてアッセイするまで、−80℃に保持つ 。血液抽出の結果を表9に示す。表9の値は、2回の実験の平均を示しており、 nmol/ml血液で表している。我々は、CHCl−AP4Aまたはチオ−C HCl−AP4Aについて、血液抽出物から2つのピーク(主要および第二)を 同定した。全体の抽出効率は、CHCl−AP4A、60分で110%を示し、 チオ−CHCl−AP4A、120分では85%を示す。CHCl−AP4Aの抽 出効率での明らかに高い値は、血液生まれのアデノシン化合物(アデノシンおよ びAMPの可能がある)が主なピークを構築するであろうことを、示唆している 。CHCl−AP4A主要ピークの概算量は、4時間インキュベーションの後、 30%の減少を示す緩やかな分解を示した。少なくとも80%の分解生成物、多 分クロロメチレンモノアデノシントリホスフェート(AppCp)は、第二のピ ーク(XI)と関連する。チオ−CHCl−AP4Aの抽出効率は、時間0では 比較的乏しかった(69%)が、改善が示され(81−85%)、60分後には サンプル間で互いに接近してきた。データから、チオ誘導体は、一般的に、血液 中、37℃で少なくとも4時間は非常に安定であると、考えられる。チオ−CH Cl−AP4Aと共に抽出した血液の第二のピークは、異性体(X2)、例えば 、モノチオ化合物(ApspCppAまたはAppCppsA)である可能性があ る。それは、純粋化合物のHPLCによっては検出されず、時間0では血液抽出 物中の小部分(<10%)を示し、その後は主要ピークの約20%を示した。IX.異なる血液細胞フラクション内の125I−標識CHCl−AP4Aの分布: 血小板は、ADPおよびATPの特異的部位であるP2Tプリノセプターを持つ (R.G.Humphriesら、J.Cyclic Nucleotide Res.,7,27−35、1981)。しかしながら、その他の細胞型には、 様々なプリノセプターがある。全血液を薬剤で処理する場合、AP4A類似体は 、血小板にのみ結合するのではなく赤血球および白血球にも結合できる。我々は 、3つの細胞画分のすべてがCHCl−AP4Aと本当に結びつくことを確認し た。我々の研究では、ヒト血液を、微量の125I−CHCI−AP4A(比活性〜 35μCi/μMol、David Elmalch,Radiology D epartment,Massacyusetts General Hosp ital,Boston,MAよりの贈り物)を含む23μMのCHCl−AP4 Aと共に、22℃で30分間、インキュベートした。血小板を勾配遠心分離に よって分離し、バフィーコート(白血球)でパックした赤血球を混合し、ヒスト パック勾配分離の手段によって分画した(A.Boyum,Sc and J. Clin.Lab. Invest.,21、増補97版、77、1968)。 細胞画分を二度洗浄し、最終懸濁液の細胞数および放射活性を計測した。%分布 は、全血液のCBCデータを基にして、計算された。結果(2回の定量の平均) を表10に示す。結合部位を細胞当たりの値で表す。 3つの細胞画分のすべてが放射能活性と関連し、このことはCHCl−AP4 A が複数の血液細胞型と結合することを示している。細胞型と分布データの間の比 較から、細胞当たりの結合部位の全体評価を計算することができる。血小板は、 赤血球と比較して細胞当たりより高い(一桁)結合部位を持つと考えられるが、 血小板の大きさは、赤血球のそれの1/10より小さい。他方、細胞当たりの結 合部位は、血小板で認められるそれと比較して白血球では2桁高かった。結果か ら、細胞の表面領域当たりのCHCl−AP4Aの結合部位は、白血球、血小板 および赤血球上、それぞれ103、102および1の相対値で表されると、考えら れる。 実施例3:チオ−CHCl−AP4Aのさらなる特徴 1.薬物動態学および薬力学 一般的プロトコール 前に報告されたウサギ(S.Louieら、Thromb.Res.,49, 557−565、1988;B.K.Kimら、Proc.Natl.Acad .Sci.USA,89,11056−11058、1992)と同一のウサギ モデルを、この実施例に用いた。当業者らは、このウサギモデルがヒト内での試 験薬剤の影響を予想し、ヒトへの投与薬剤の投与量の範囲を選択するのに有用で あると考える。外科技術の些細な違いによる癖の可能性を避けるために、同一の 技術者が全ての動物実験を行い、ウサギはランダムに実験グループまたは対照グ ループに割り当てた。 雄のニュージーランド白色ウサギ(体重2−2.5kg)に、耳周辺静脈を通 して、ボーラスまたは2時間連続的に、指示された投与量のチオ−CHCl−A P4Aを注入する。血液を、薬剤注入後の指示された時間に、1/10容量の3 .8%クエン酸ナトリウム内に、耳の動脈からサンプリングする。血液サンプリ ング後すぐ、微小血管出血時間を測定する(Mielke,C.H.,Thro mb.Haemostasis,52,210−211、1984)。薬剤をH PLCでアッセイするために、血液のアリコートを過塩素酸で抽出する。ADP による全血液血小板凝集を、全ての血液サンプルについてアッセイする。結果か ら、有効投与量ならびに有効時間の予備情報が提供される。 連続注入またはボーラス注入での予備試験の後、標準的チオ−CHCl−AP4 A注入プロトコールを以下のように確定する。3種類の異なる投与量、0.5 x、1xおよび2xの投与量で、具体的プロトコールで指示された時間に、ウサ ギの頸頚動脈内カニューレ血栓症モデルでのそれらの抗血栓効果を試験する(S .Louieら、Thromb.Res.,49,557−565、1988; B.K.Kimら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,89,1 1056−11058、1992)。チオ−CHCl−AP4Aの投与量を、1 0mlの正常な塩類溶液内に再形成し、一定速度のポンプによって、またはボー ラス注入によって、注入する。対照のウサギには、10mlの塩類溶液のみを注 入する。麻酔をかけたウサギに、血管鉗子を用いることによって、頸動脈セグメ ントを分離する。カニューレを挿入し、血流を15分間再確立する。注入完了時 、またはボーラス注入の1時間後に、頸動脈内の挿入チューブを取り除き、その 内容物をペトリ皿内に追い出した。血餅または液体の血液内容物の存在が認めら れる。異なるグループの頸動脈内カニューレ内の血餅形成の発生を、Chi−S quare試験によって比較する。血液チオ−CHCl−AP4Aのアッセイ 血液サンプルを、チオ−CHCl−AP4Aの注入前および後(O、10、2 0、40、60および120分)に、反対側の頸動脈または耳の動脈から収集す る。血液を、1/10容量の酸−クエン酸−デキストロース溶液と共に混合する ことによって、抗凝集化する。血液サンプルを過塩素酸で抽出し、遠心分離し、 そして酸可溶性画分を5MのK2CO3で中和する(S.Louieら、Thro mb.Res.,49,557−565、1988)。HPLCによるヌクレオ チドのアッセイを行うまで、サンプルを−80℃に保つ。血小板凝集の研究 実施例1記載の方法に従って、血小板凝集を測定するために、記録計を装備し た時間対数(Chrono−log)全血液血小板凝集計(Model530V S)を用いる。微小血管出血時間の研究 Simplateの出血時間装置を用いる(Organon Teknika )。耳背面表面をそった後、大脈管構造を避けるために、照明器下で部位を注意 深く選択する。出血時間を、自由な流れのもと、無圧下で、測定する。非対合t −テストを用いて、異なるグループ内の出血時間の延長について比較した。頸動脈カニューレ血栓症モデル ウサギを、塩酸ケタミン(100mg/kg筋肉内)で麻酔する。左頸動脈の セグメントを血管鉗子によって分離する。1cm長のポリエチレンチューブ(1 mm内径、医療用ポリエチレンチューブPE−90,Clay Adams,P arsippany,NY)を挿入し、縫い合わせ用絹糸で縛り、鉗子を取り除 くことによって血流を再確立した。具体的プロトコール a)投与量および時間に依存する血小板凝集への影響 一連の4種類の投与量および時間間隔について、ADP−誘導血小板凝集への 阻害効果を、研究する。おおよそ2.5kgのウサギに、5、10、20、40 および100mg/kgの薬剤を、単一のボーラス投与量で静脈内注入する。血 液サンプルを、注入前、ならびに注入後30分、2時間、6時間、24時間およ び(必要であれば)48時間に集める。血液サンプリング後すぐに、微小血管出 血時間を測定する。ADPによる全血液血小板凝集を、全血液サンプルについて アッセイする(B.K.Kimら、Proc.Natl.Acad.Sci.U SA,89,11056−11058、1992)。 結果から、有効投与量ならびに有効な時間間隔が示される。好ましくは、6匹 のウサギを個々の投与量の研究に用い、必要なウサギ数は全体で24匹である。 b)抗血栓効果 前述の研究を基にして、3種類の異なる投与量、0.5X、1xおよび2xの 有効投与量(ED)(effective dose)について、ウサギの頸動脈内カニューレ血 栓症モデル(S.Louieら、Thromb.Res.,49,557−56 5、1988;B.K.Kimら、Proc.Natl.Acad.Sci.U SA,89,11056−11058、1992)で、薬剤注入後の有効時間( ET)(effective time)x1,x2、x4に、それらの抗血栓効果を試験する。 好ましくは、15匹のウサギを個々の投与量の研究に用い、必要なウサギ数は全 体で150匹である。 c)二重盲検効果研究 有効投与量を前述の研究をもとに選択し、上節に記載したプロトコールと同一 のプロトコールを用いて二重盲検研究行った。ランダムにID#を付けたウサギ に、薬剤を含まないかまたは有効な投与量の薬剤を含む塩類溶液を、研究が完了 するまで研究者に開示しないで、注入する。 好ましくは、(薬剤を含むまたは含まない)それぞれのグループ当たり15匹 のウサギを用い、必要なウサギ数は全体で30匹である。2つのグループの頸動 脈内カニューレ内の血餅形成をChi−Square試験によって比較する。 d)薬剤の生分解およびクリアランス時間の研究 チオ−CHCl−AP4Aを、Davic Elmalch博士(Radio logy Department,Massachusetts Genera l Hospital,Boston,MA)によって、またはコマーシャルラ ベリングサービスによって、125Iで標識した。[125I]−チオ−CHCl−A P4Aの生分解を、2グループのウサギ(1グループ当たり3匹)で研究する。 0.2ml塩類溶液中の2−5μCiの薬剤をウサギの片方の耳の静脈に静脈内 注射する。血液サンプルを、注入後5、10、20、40および90分にもう一 方の耳の動脈から採取し、次いで、ペントバルビタール(150mg/kg)で 動物を屠殺する。主要器官、例えば、血液、腎臓、肝臓、肺、脾臓、脳、甲状腺 、筋肉および骨、ならびに膀胱から吸引した尿、を集め、重量を測定する。組織 または器官をより小さい片に切断し、重量を測定し、シンチレーションバイアル に入れ、125Iについてアッセイする。器官当たりの注入された投与量(%)を 計算する。 e)投与方法、経路および頻度 ホスホジエステル型のAP4A類似体は、外側の細胞膜を通過しない(Zam ecnikおよびM.L.Stephenson,H.M.Kalckarら編 、Alfred Benzon Symposium,I,276−291,M unksgaard,Copenhagen、1968)。しかしながら、最近 の研究では、オリゴデオキシヌクレオチドのチオ化は、一般的にそれらの抗ウイ ルス効果を強める(Leiter,L.M.E.ら、Proc.Natl.Ac ad.Sci.USA,87,3430−3434、1990;Agrawal ,S.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,85,7O79− 7083,1988;Zamecnik,P.C.ら、AIDS Res.Re views、第1巻、Koff,W.C.ら編、Marcel Dekker, Inc.,NY,301−313、1991;Matsukura,M.,An tisense Res.and Applications,Crooke, S.T.ら編、CRC Press,NY505−520、1993)。このこ とから、チオ−CHCl−AP4Aは摂取による投与が適当である可能性を我々 に示唆した。 麻酔したウサギで胃カテーテルを通して投与した後の薬剤の血液レベルを測定 する。麻酔後、胃カテーテルを口から挿入し、所望の薬剤投与量を投与する。薬 剤投与後、血液サンプルを10、30、60、120、240および360分に 採取する。全血液の血小板凝集について、血液サンプルをモニターする(Car dinal.D.C.およびFlower,R.J.,J.Pharmacol .Method,3,135−158、1980)。薬剤を抽出し、血液内での そのレベルをHPLCによって測定する。望ましい頻度で服用を繰り返して、哺 乳動物に投与して、抗血小板活性に有効な薬剤の血液レベルを維持する。 好ましくは、6匹のウサギをこの研究に用いる。この実験から得られた結果を 用いて、経口経路での投与に関するパラメーターをより明らかにする。 2.薬剤の毒性および安全性 標準的方法による上記の薬理研究を成功裡に完了した後、動物毒性研究を行っ た。好ましくは、毒性研究のために、2種類の動物種、ウサギおよびブタ、を選 択した。これらから、毒物学研究のための動物の種を確定し、適当な法定代理機 関(regulatory agency)にそのような研究を行って頂いた。動物毒物学研究は、 標準的方法に従って、GLP施設(TSI Mason Laboratori es/Genzyme Corp.,Worcester,MA)で行った。典 型的には、急性毒性の研究には、2つの部分:(1)許容投与量の範囲を確定す るための範囲決定の研究、および(2)最大許容投与量を確定するための急性毒 性の研究:が含まれる。急性毒性の研究に次いで、(期待された毒性レベルを含 む)何種類かの投与量レベルを動物に繰り返し投与することによって、動物の機 能的および/または形態学的変化を誘導する慢性毒性研究を行う。慢性毒性試験 を行い、不利な副作用が起こることを期待できる、標的器官を同定する。研究の 期間中、動物には、身体的外観および臨床行為、体重増加ならびに食物および水 分消費量に変化が認められる。実行可能な、眼科試験、心臓血管およびその他の 物理的パラメーターを測定またはモニターする;すべての主要な器官および組織 を組織病理学的に試験する。 薬剤の急性毒性試験は、一般的に、その毒性能力を評価する第1段階を構成す る。急性毒性試験の目的は、逆作用、可能であれば、比較的高い投与量で一回の み投与した場合の薬剤による死亡率を明らかにすることである。存在するならば 、一回またはそれより多い投与量のレベルで生まれる毒性の明白なサインに注目 し、一度より多くの投与量レベルで死に至るならば、半致死量を概算する。 本明細書中で確認される特許、特許公報、参考文献およびその他の書類のそれ ぞれは、その全体をここに参照として採用する。 前記の記述およびそれに続く実施例は、単にある好ましい実施態様の詳細な記 載であることを理解されたい。それ故、当業者らには、様々な修飾および対応物 もまた、本発明の精神または範囲から離れることなく行うことができることは明 らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP ,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU, LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,N Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI ,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US, UZ,VN (72)発明者 ポール・シー・ザメクニック アメリカ合衆国マサチューセッツ州02108 ―1032,ボストン,チェスナット・ストリ ート 101,スィート 101ディー (72)発明者 ビュング・ケイ・キム アメリカ合衆国ロードアイランド州02864, カンバーランド,モアフィアス・ドライブ 7 (72)発明者 サミュエル・ダブリュー・チャン アメリカ合衆国マサチューセッツ州02159, ニュートン,トルーマン・ロード 93

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  1. 【特許請求の範囲】 1. P1,P4−ジチオ−P2,P3−モノクロロメチレン 5’,5'''ジ アデノシン P1,P4−テトラホスフェート:を含む組成物。 2. P1,P4−ジチオ−P2,P3−モノクロロメチレン 5’,5'''ジ アデノシン P1,P4−テトラホスフェートが有効な抗血栓量で存在し、さらに 、薬剤として許容しうるキャリヤーを含む、請求項1記載の組成物。 3. 有効な抗血栓量が1mgおよび25mg/kg体重/日の間である、 請求項1記載の組成物。 4. さらに、少なくとも一つの血栓崩壊量の血栓崩壊剤を含む、請求項2 記載の組成物。 5. 血栓崩壊剤が組織プラスミノーゲン活性化剤であるストレプトキナー ゼおよびウロキナーゼからなる群より選択される、請求項4記載の組成物。 6. さらに、少なくとも一つの血栓崩壊量の血栓崩壊剤を含む、請求項3 記載の組成物。 7. 血栓崩壊剤が組織プラスミノーゲン活性化剤であるストレプトキナー ゼおよびウロキナーゼからなる群より選択される、請求項6記載の組成物。 8. それを必要とする哺乳動物の血栓崩壊効果を調整する方法であって、 哺乳動物に有効な抗血栓量のP1,P4−ジチオ−P2,P3−モノクロロメチレン 5’,5'''ジアデノシン P1,P4−テトラホスフェートを含む薬剤組成物を 投与して、血栓崩壊効果を調整することを含む、上記の方法。 9. 有効な抗血栓量が1mgおよび25mg/kg体重/日の間である、 請求項8記載の方法。 10. 血栓崩壊効果の調整が、哺乳動物内の血栓溶解の促進を含み、血栓崩 壊効果を調整するP1,P4−ジチオ−P2,P3−モノクロロメチレン5’,5'' 'ジアデノシン P1,P4−テトラホスフェートの有効量が有効な抗血栓量であ り、さらに、有効な血栓崩壊量の血栓崩壊剤を哺乳動物に投与することを含む、 請求項8記載の方法。 11. 血栓崩壊剤が組織プラスミノーゲン活性化剤であるストレプトキナー ゼおよびウロキナーゼからなる群より選択される、請求項10記載の方法。 12. 血栓崩壊効果の調整が哺乳動物の血小板凝集の阻害を含み、さらに、 有効量のP1,P4−ジチオ−P2,P3−モノクロロメチレン5’,5'''ジアデ ノシン P1,P4−テトラホスフェートがインビボでの血小板凝集の阻害に有効 な量である、請求項8記載の方法。 13. P1,P4−ジチオ−P2,P3−モノクロロメチレン5’,5'''ジア デノシン P1,P4−テトラホスフェートおよび薬剤として許容しうるキャリヤ ーを含む、薬剤組成物。 14. 哺乳動物に投与するための一回の投与量を含むように組成物を調合す る、請求項13記載の組成物。
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