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JP2000355589A - 3−メチルチオフェン−2−カルボアルデヒドの取得方法 - Google Patents

3−メチルチオフェン−2−カルボアルデヒドの取得方法

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Publication number
JP2000355589A
JP2000355589A JP11164977A JP16497799A JP2000355589A JP 2000355589 A JP2000355589 A JP 2000355589A JP 11164977 A JP11164977 A JP 11164977A JP 16497799 A JP16497799 A JP 16497799A JP 2000355589 A JP2000355589 A JP 2000355589A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
methylthiophene
carbaldehyde
group
methylthiophen
mixture
Prior art date
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Pending
Application number
JP11164977A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Matsuda
英樹 松田
Hiromi Matsuda
ひろみ 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
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  • Heterocyclic Compounds Containing Sulfur Atoms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 医薬、農薬等の合成中間体として有用な3−
メチルチオフェン−2−カルボアルデヒドを高純度で収
率良く、工業的に有利に取得する方法を提供する。 【解決手段】 3−メチルチオフェン−2−カルボアル
デヒドおよび3−メチルチオフェン−5−カルボアルデ
ヒドの混合物を一般式(I) 【化1】 (式中、Rはアルキル基、アルケニル基、置換基を有し
ていてもよいアリール基または置換基を有していてもよ
いアラルキル基を表す。)で示される1級アミンと脱水
縮合させて一般式(II) 【化2】 (式中、Rは前記定義のとおりである。)で示される3
−メチルチオフェン−2−イミン誘導体および一般式
(III) 【化3】 (式中、Rは前記定義のとおりである。)で示される3
−メチルチオフェン−5−イミン誘導体の混合物を得、
該混合物から3−メチルチオフェン−2−イミン誘導体
を分離し、得られた3−メチルチオフェン−2−イミン
誘導体を酸の存在下に加水分解することを特徴とする3
−メチルチオフェン−2−カルボアルデヒドの取得方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は3−メチルチオフェ
ン−2−カルボアルデヒドの取得方法に関する。本発明
により製造される3−メチルチオフェン−2−カルボア
ルデヒドは、医薬、農薬等の合成中間体として有用な化
合物である。
【0002】
【従来の技術】3−メチルチオフェン−2−カルボアル
デヒドの製造方法としては、3−メチルチオフェンを、
オキシ塩化リンとN,N−ジメチルホルムアミドから調
製されるヴィルスマイヤー試薬と反応させる方法[ジャ
ーナル オブ ジ アメリカンケミカル ソサエティー
(Journal of American Chem
ical Society)、第75巻、989頁(1
953年)参照]が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法では、良好
な収率で目的とする3−メチルチオフェン−2−カルボ
アルデヒドを得ることができる。しかしながらこの方法
では、異性体である3−メチルチオフェン−5−カルボ
アルデヒドが約10%の割合で副生することが避けられ
ない。3−メチルチオフェン−2−カルボアルデヒドと
3−メチルチオフェン−5−カルボアルデヒドの物性は
類似しているので、両者を蒸留などの通常の分離手段に
よって直接分離することは非常に困難である。例えば上
記の方法で得られる粗生成物の蒸留精製を行っても、3
−メチルチオフェン−2−カルボアルデヒドの純度は9
0%程度にとどまり3−メチルチオフェン−5−カルボ
アルデヒドが混入しているため、そのままの状態で医
薬、農薬用途へ使用するに際しては不十分な場合があ
り、高純度の3−メチルチオフェン−2−カルボアルデ
ヒドを取得する方法が求められていた。しかして、本発
明の目的は、蒸留などの通常の分離手段では分離困難な
3−メチルチオフェン−2−カルボアルデヒドと3−メ
チルチオフェン−5−カルボアルデヒドを分離し、高純
度の3−メチルチオフェン−2−カルボアルデヒドを収
率良く、工業的に有利に得る方法を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、3−メチルチオフェン−2−カルボアルデヒド
および3−メチルチオフェン−5−カルボアルデヒドの
混合物を一般式(I)
【0005】
【化4】
【0006】(式中、Rはアルキル基、アルケニル基、
置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有
していてもよいアラルキル基を表す。)で示される1級
アミン(以下、1級アミン(I)と略称する)と脱水縮
合させて一般式(II)
【0007】
【化5】
【0008】(式中、Rは前記定義のとおりである。)
で示される3−メチルチオフェン−2−イミン誘導体
(以下、3−メチルチオフェン−2−イミン誘導体(I
I)と略称する)および一般式(III)
【0009】
【化6】
【0010】(式中、Rは前記定義のとおりである。)
で示される3−メチルチオフェン−5−イミン誘導体
(以下、3−メチルチオフェン−5−イミン誘導体(I
II)と略称する)の混合物を得、該混合物から3−メ
チルチオフェン−2−イミン誘導体(II)を分離し、
得られた3−メチルチオフェン−2−イミン誘導体(I
I)を酸の存在下に加水分解することを特徴とする3−
メチルチオフェン−2−カルボアルデヒドの取得方法を
提供することにより達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】上記一般式中、Rが表すアルキル
基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチ
ル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オク
チル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基などの直鎖状、分岐鎖状ま
たは環状のアルキル基が挙げられ、アルケニル基として
は、例えばビニル基、アリル基、メタリル基、ブテニル
基、プレニル基、オクテニル基などが挙げられる。
【0012】Rが表すアリール基としては、例えばフェ
ニル基、ナフチル基などが挙げられ、アラルキル基とし
ては、例えばベンジル基などが挙げられる。これらのア
リール基およびアラルキル基は置換基を有していてもよ
く、かかる置換基としては、例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基などのアルキル基;フッ素
原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのア
ルコキシル基;ニトロ基などが挙げられ、これらの置換
基を有するアリール基およびアラルキル基の具体例とし
ては、例えばフルオロフェニル基、クロロフェニル基、
ブロモフェニル基、メトキシフェニル基、ニトロフェニ
ル基、トリル基、キシリル基、イソプロピルフェニル
基、メトキシベンジル基、クロロベンジル基、ブロモベ
ンジル基、ニトロベンジル基などが挙げられる。
【0013】本発明の特徴は、3−メチルチオフェン
を、オキシ塩化リンとN,N−ジメチルホルムアミドか
ら調製されるヴィルスマイヤー試薬と反応させることに
より得られる3−メチルチオフェン−2−カルボアルデ
ヒドと3−メチルチオフェン−5−カルボアルデヒドと
の混合物を、1級アミン(I)と脱水縮合させて3−メ
チルチオフェン−2−イミン誘導体(II)および3−
メチルチオフェン−5−イミン誘導体(III)の混合
物を得、該混合物から3−メチルチオフェン−2−イミ
ン誘導体(II)だけを分離した後、得られた3−メチ
ルチオフェン−2−イミン誘導体(II)を酸の存在下
に加水分解するという方法により、従来困難であった3
−メチルチオフェン−2−カルボアルデヒドと3−メチ
ルチオフェン−5−カルボアルデヒドとの分離を間接的
な形で行い、3−メチルチオフェン−2−カルボアルデ
ヒドを高純度で得ることを可能とした点にある。
【0014】3−メチルチオフェン−2−カルボアルデ
ヒドと3−メチルチオフェン−5−カルボアルデヒドと
の混合物と1級アミン(I)とを脱水縮合させて3−メ
チルチオフェン−2−イミン誘導体(II)と3−メチ
ルチオフェン−5−イミン誘導体(III)の混合物を
得る反応は、アルデヒドと1級アミンからイミンを得る
際に一般的に行われる方法と同様に行うことができる。
【0015】1級アミン(I)としては、例えばメチル
アミン、エチルアミン、プロピルアミン、n−ブチルア
ミン、n−ヘキシルアミン、n−オクチルアミン、シク
ロプロピルアミン、シクロブチルアミン、シクロペンチ
ルアミン、シクロヘキシルアミンなどの脂肪族アミン;
アニリン、p−トルイジン、p−アニシジン、p−フル
オロアニリン、p−クロロアニリン、p−ブロモアニリ
ン、p−ニトロアニリン、ナフチルアミンなどの芳香族
アミンなどが挙げられる。これらの中でもアニリン、p
−トルイジン、p−アニシジン、p−クロロアニリンを
用いるのが好ましく、アニリンを用いるのが特に好まし
い。1級アミン(I)の使用量は、3−メチルチオフェ
ン−2−カルボアルデヒドと3−メチルチオフェン−5
−カルボアルデヒドとの混合物に対して0.5モル倍〜
2モル倍の範囲が好ましく、1モル倍〜1.5モル倍の
範囲がより好ましい。
【0016】反応は、溶媒の存在下に行うのが好まし
い。使用することのできる溶媒としては、例えばペンタ
ン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、リグロイン
などの脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素;ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテ
ル;メタノール、エタノールなどのアルコール;酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステルなどが挙
げられる。これらの中でもペンタン、ヘキサン、シクロ
ヘキサン、ヘプタン、リグロインなどの脂肪族炭化水素
を用いるのが好ましく、ヘキサンを用いるのが特に好ま
しい。溶媒の使用量は、原料として用いる3−メチルチ
オフェン−2−カルボアルデヒドと3−メチルチオフェ
ン−5−カルボアルデヒドとの混合物に対し1〜50重
量倍の範囲が好ましく、2〜5重量倍の範囲がより好ま
しい。
【0017】反応は、例えば3−メチルチオフェン−2
−カルボアルデヒドと3−メチルチオフェン−5−カル
ボアルデヒドの混合物、1級アミン(I)および溶媒を
混合し、シリカゲル、モレキュラーシーブス、アルミ
ナ、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸銅、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムなどの脱水剤の存在下ま
たは不存在下に反応させることによって行う。また水と
共沸する溶媒を用いる場合、反応は水を共沸脱水により
除去しながら行うこともできる。
【0018】このようにして得られた3−メチルチオフ
ェン−2−イミン誘導体(II)および3−メチルチオ
フェン−5−イミン誘導体(III)の混合物の反応混
合液からの分離は常法にしたがって行うことができる。
例えば反応終了後、反応液を濃縮し、残渣の蒸留、再結
晶、クロマトグラフィーなどによって行う。また、反応
混合液から3−メチルチオフェン−2−イミン誘導体
(II)および3−メチルチオフェン−5−イミン誘導
体(III)の混合物を分離することなく、そのまま次
の分離操作に付すこともできる。
【0019】3−メチルチオフェン−2−イミン誘導体
(II)と3−メチルチオフェン−5−イミン誘導体
(III)の混合物からの3−メチルチオフェン−2−
イミン誘導体(II)の分離は、例えばその溶媒に対す
る溶解度の差を利用して再結晶することにより行うこと
ができる。また、該混合物を蒸留またはクロマトグラフ
ィーにより分離し、3−メチルチオフェン−2−イミン
誘導体(II)を得ることも可能である。本発明の実施
の特に好ましい形態として、3−メチルチオフェン−2
−カルボアルデヒドと3−メチルチオフェン−5−カル
ボアルデヒドの混合物を1級アミン(I)と反応させる
際の溶媒として、3−メチルチオフェン−2−イミン誘
導体(II)が難溶性であるような溶媒を用いると、反
応させた後、得られた溶液を冷却することで3−メチル
チオフェン−2−イミン誘導体(II)を結晶として析
出させることができる。また、該溶液に3−メチルチオ
フェン−2−イミン誘導体(II)を種結晶として少量
添加して、3−メチルチオフェン−2−イミン誘導体
(II)を析出させることもできる。析出した3−メチ
ルチオフェン−2−イミン誘導体(II)の分離方法と
しては、ろ過、遠心分離などの通常の分離方法を用いる
ことができる。例えば、1級アミン(I)としてアニリ
ンを用いる場合、溶媒としてヘキサンを使用すると、生
成する3−メチルチオフェン−2−カルボアルデヒド−
N−フェニルイミンと3−メチルチオフェン−5−カル
ボアルデヒド−N−フェニルイミンの混合物のうち、3
−メチルチオフェン−2−カルボアルデヒド−N−フェ
ニルイミンがヘキサンに難溶性であるため、該混合物を
含む反応溶液を冷却後、濾過することで3−メチルチオ
フェン−2−カルボアルデヒド−N−フェニルイミンを
容易に分離できる。
【0020】次に、上記のようにして分離した3−メチ
ルチオフェン−2−イミン誘導体(II)を酸の存在下
に加水分解して3−メチルチオフェン−2−カルボアル
デヒドを得る工程について説明する。
【0021】加水分解反応は溶媒の存在下に行うのが好
ましい。溶媒としては、反応に悪影響を与えない限り特
に限定されるものではなく、例えばペンタン、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、ヘプタン、リグロインなどの脂肪
族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香
族炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサンなどのエーテル;塩化メチレン、1,2−ジ
クロロエタン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水
素;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステ
ル;またはこれらの混合溶媒などを使用することができ
る。これらの中でもベンゼン、トルエン、キシレンなど
の芳香族炭化水素を用いるのが好ましい。溶媒の使用量
は特に限定されないが、通常3−メチルチオフェン−2
−イミン誘導体(II)に対し1〜10重量倍の範囲で
用いることが好ましい。
【0022】酸としては、例えばフッ化水素酸、塩酸、
臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、ヘキ
サフルオロリン酸などの鉱酸;過塩素酸、過ヨウ素酸な
どのオキソ酸;メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、
ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、トリフルオ
ロメタンスルホン酸などの有機スルホン酸などが挙げら
れる。これらの中でも塩酸を用いるのが好ましい。酸の
使用量は3−メチルチオフェン−2−イミン誘導体(I
I)に対して0.5〜10モル倍の範囲が好ましく、1
〜5モル倍の範囲がより好ましい。
【0023】水の使用量は、3−メチルチオフェン−2
−イミン誘導体(II)に対して1〜20重量倍の範囲
が好ましく、3〜10重量倍の範囲がより好ましい。
【0024】反応温度は、−50〜100℃の範囲が好
ましく、0〜50℃の範囲がより好ましい。
【0025】このようにして得られた3−メチルチオフ
ェン−2−カルボアルデヒドの反応混合物からの分離は
常法にしたがって行うことができる。例えば、反応混合
物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液などの塩基性水溶液
で洗浄後、溶媒を留去し、得られた粗生成物を蒸留、ク
ロマトグラフィーなどにより精製する。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定され
るものではない。
【0027】参考例 容量2000mlの三口フラスコにN,N−ジメチルホ
ルムアミド84.9g(1.16モル)を入れ、内温を
25℃以下に保ちながらオキシ塩化リン177.6g
(1.16モル)を1時間かけて滴下し、ヴィルスマイ
ヤー試薬を調製した。次に、この溶液の内温を20〜2
5℃に保ちながら3−メチルチオフェン91.5g
(0.903モル)を2時間かけて滴下し、滴下終了
後、同温度でさらに21時間撹拌した。反応混合液にト
ルエン192gを加え、内温を25℃以下に保ちながら
水498gを1時間かけて滴下し、さらに同温度で10
N−水酸化ナトリウム水溶液672gを少しずつ加えた
後、静置して有機層を分離した。水層をトルエン96g
で2回抽出し、抽出液を先の有機層と合わせて減圧下に
溶媒を留去した。得られた濃縮物を減圧蒸留により精製
することで、3−メチルチオフェン−2−カルボアルデ
ヒドおよび3−メチルチオフェン−5−カルボアルデヒ
ドの混合物107.1gを得た(収率94%、3−メチ
ルチオフェン−2−カルボアルデヒド/3−メチルチオ
フェン−5−カルボアルデヒド=90.1/9.9)。
【0028】実施例 容量500mlの三口フラスコに、参考例で得た3−メ
チルチオフェン−2−カルボアルデヒドおよび3−メチ
ルチオフェン−5−カルボアルデヒドの混合物82.0
g(0.651モル、3−メチルチオフェン−2−カル
ボアルデヒド/3−メチルチオフェン−5−カルボアル
デヒド=90.1/9.9、3−メチルチオフェン−2
−カルボアルデヒド含有量73.9g、3−メチルチオ
フェン−5−カルボアルデヒド含有量8.1g)および
ヘキサン240gを入れ、室温で、アニリン63.5g
(0.682モル)を15分かけて滴下した。滴下終了
後、混合液を65〜75℃に加熱し、共沸脱水により生
成する水を除去しながら6時間撹拌した。得られた溶液
を放冷し、溶液の温度が50℃になったところで、3−
メチルチオフェン−2−カルボアルデヒド−N−フェニ
ルイミンを種結晶として少量添加し、引き続いて20℃
まで徐々に冷却し、15〜20℃で6時間保持して結晶
を析出させた。析出した結晶を濾過し、ヘキサン127
gで洗浄した後、減圧乾燥することにより純度99.7
%の3−メチルチオフェン−2−カルボアルデヒド−N
−フェニルイミン97.7gを得た(3−メチルチオフ
ェン−2−カルボアルデヒド基準の収率:83%)。次
いで、容量1000mlの三口フラスコに、上記で得ら
れた3−メチルチオフェン−2−カルボアルデヒド−N
−フェニルイミン50.2g(0.249モル)および
トルエン200gを入れて、室温で2N−塩酸249m
l(0.498モル)をゆっくり加えた後、同温度で5
時間撹拌した。得られた混合物を静置して有機層を分離
し、水層をトルエン100gで抽出し、抽出液を先の有
機層と合わせて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100g
で洗浄した後、減圧下に溶媒を留去した。得られた濃縮
物を減圧蒸留により精製することで、純度99.4%の
3−メチルチオフェン−2−カルボアルデヒド28.1
gを得た(3−メチルチオフェン−2−カルボアルデヒ
ド−N−フェニルイミン基準の収率:89%)。
【0029】
【発明の効果】医薬、農薬等の合成中間体として有用な
3−メチルチオフェン−2−カルボアルデヒドを高純度
で収率良く、工業的に有利に取得することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3−メチルチオフェン−2−カルボアル
    デヒドおよび3−メチルチオフェン−5−カルボアルデ
    ヒドの混合物を一般式(I) 【化1】 (式中、Rはアルキル基、アルケニル基、置換基を有し
    ていてもよいアリール基または置換基を有していてもよ
    いアラルキル基を表す。)で示される1級アミンと脱水
    縮合させて一般式(II) 【化2】 (式中、Rは前記定義のとおりである。)で示される3
    −メチルチオフェン−2−イミン誘導体および一般式
    (III) 【化3】 (式中、Rは前記定義のとおりである。)で示される3
    −メチルチオフェン−5−イミン誘導体の混合物を得、
    該混合物から3−メチルチオフェン−2−イミン誘導体
    を分離し、得られた3−メチルチオフェン−2−イミン
    誘導体を酸の存在下に加水分解することを特徴とする3
    −メチルチオフェン−2−カルボアルデヒドの取得方
    法。
JP11164977A 1999-06-11 1999-06-11 3−メチルチオフェン−2−カルボアルデヒドの取得方法 Pending JP2000355589A (ja)

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