JP2000355245A - 車両用灯具 - Google Patents
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Abstract
て光軸調整を行うためのリフレクタ傾動装置において、
傾動用アクチュエータの球状先端部が、リフレクタ側の
溝型球軸受体との嵌合状態から脱落することを防止す
る。 【解決手段】 灯具ボディ1内に内装されたリフレクタ
3を傾動することが可能なリフレクタ傾動装置の構成と
して、灯具ボディ1に配設されてリフレクタの光軸方向
に沿って移動されるアクチュエータロッド32を有する
傾動用アクチュエータ31と、リフレクタ3に取着され
てアクチュエータロッド32の先端部に設けられた球状
先端部33に嵌合する溝型球軸受体21とを備える。溝
型球軸受体21は、球状先端部33が嵌入される両端開
放型の溝部22の両端部に、溝部22の内方に向けて突
出した脱落防止片部26を備えており、球状先端部33
が溝部22の両端部にまで移動された場合でも、脱落防
止片部26によって球状先端部33が溝型球軸受体21
から脱落することを防止する。
Description
を保持したリフレクタを内装し、かつこのリフレクタを
傾動して灯具の光軸角度調整を可能に構成したリフレク
タ傾動装置を備える車両用灯具に関するものである。
は、当該前照灯の光軸を調整するために、灯具ホディ内
に内装したリフレクタを上下、左右に傾動させ、リフレ
クタの光軸調整を行う、いわゆるエイミング調整機構が
設けられたものがある。また、自動車の車体の傾動に対
応して前照灯の光軸を一定角度に保持するための自動レ
ベリング光軸調整のための機構が設けられるものがあ
る。いずれにしても、光軸角度を調整するためには、灯
具全体、あるいは灯具内に設けられているリフレクタを
傾動可能に構成するリフレクタ傾動装置を備える必要が
ある。例えば、後者の用途に用いられるリフレクタ傾動
装置の場合には、灯具ボディ内に内装されているリフレ
クタを灯具ボディに対して上下、左右等の光軸調整に要
求される方向に沿って傾動できるように1つ以上の支点
部において支持するとともに、前記支点点とは異なる位
置に傾動用アクチュエータを配設し、この傾動用アクチ
ュエータによりリフレクタの一部を前記傾動可能な方向
に沿って移動させることによって、リフレクタを要求さ
れる方向に沿って傾動し、その角度を調整する構成がと
られている。
タによりリフレクタの一部を移動させる構成をとるため
には、傾動用アクチュエータの動作が直線運動であり、
リフレクタの動作は前記支点部を中心にした回転運動で
あるため、傾動用アクチュエータとリフレクタが結合さ
れる箇所には、両運動をそれぞれ阻害することがない結
合構造を採用する必要がある。このような結合構造とし
て、従来では溝構造をした球軸受体(ここではこの構造
を溝型球軸受体と称する。)が提案されている。図7は
その概略構成を説明する図であり、ここでは、灯具ボデ
ィ1内に内装されているリフレクタ3は図外の支点部に
おいて上下方向に傾動可能とされており、傾動用アクチ
ュエータ31は、前記リフレクタ3の背面に対向する位
置において前記灯具ボディ1に固定されている。前記傾
動用アクチュエータ31には先端に球状をした球状先端
部33を有するアクチュエータロッド32が灯具の光軸
方向に突出され、駆動したときに前記アクチュエータロ
ッド32をその突出方向に沿って往復移動するように構
成される。また、前記リフレクタ3の背面一部には前記
アクチュエータロッド32に対向する位置にステム3b
が一体に突出形成されており、このステム3bの先端部
に溝型球軸受体21Aがネジ7によって固定されてい
る。
拡大斜視図を示すように、樹脂成形によって形成されて
おり、半円筒状をした溝部22と、前記溝部22の溝方
向に沿った両側において突出形成され、その先端片24
が前記溝部22に向けて鋭角に屈曲された一対の係止片
部23と、前記係止片部23の基部から両外方向に突出
された固定部25とを備えた構成とされている。そし
て、前記溝部22の開口側が前記傾動用アクチュエータ
31に向けられるように、前記固定部25に設けられた
小孔26を利用して前記ネジ7により前記リフレクタ3
に固定される。そして、図8(b)に縦断面図を示すよ
うに、前記溝部22と一対の係止片部23の先端片24
との間に構成される間隙内に前記アクチュエータロッド
32の球状先端部33が嵌入され、球状先端部33の球
面に前記溝部22の内底面と前記一対の先端片24が当
接され、これらの当接点において球状先端部33は球運
動が可能な状態に軸支持される。また、この構造では、
溝部22及び係止片部23は、溝方向に沿ってその断面
形状が一定であるため、球状先端部33には溝方向の運
動の自由度が与えられる。したがって、傾動用アクチュ
エータ31によってアクチュエータロッド32が光軸方
向に往復移動されると、リフレクタ3に固定されている
溝型球軸受体21Aは球状先端部33の移動に伴って光
軸方向に移動され、かつこのとき球状先端部33は溝型
球軸受体21Aの溝部22の溝方向に生じる余裕によ
り、リフレクタ3はアクチュエータロッド32に対して
所要の方向、この場合には上下方向に相対的に傾動する
ことが可能とされる。
Aは、前記したように樹脂成形により形成しており、溝
部22の溝方向に成形用金型の抜き方向を設定している
ため、溝部22及び係止片部23は、溝方向に沿ってそ
の断面形状が一定とされ、しかも溝方向の両端部は開放
された構造となっている。そのため、リフレクタ3の傾
動角が大きくなったとき、すなわち球状先端部33が溝
型球軸受体21Aに対して大きな角度位置まで傾動した
ときに、図8(c)のように、球状先端部33が溝部2
2の一方の開放端側にまで滑動して溝部22と係止片部
23との間から外れ、球状先端部33が溝型球軸受体2
1Aから脱落してしまうおそれがある。このような脱落
が自動車の走行中に生じると、以降のリフレクタの傾動
は不可能になり、自動レベリング光軸調整は不可能にな
る。また、このような球状先端部33と溝型球軸受体2
1Aとの脱落は、アクチュエータの組立時やメインテナ
ンス時等に、アクチュエータを灯具ボディから取り外し
た状態でも生じ易く、一旦脱落が生じると、アクチュエ
ータ側から球状先端部を溝型球軸受体に嵌合させること
は困難となり、作業性が悪くなるという問題もある。
球状先端部が、リフレクタ側の溝型球軸受体との嵌合状
態から脱落することを防止したリフレクタ傾動装置を備
える車両用灯具を提供することにある。
に内装されたリフレクタを傾動することが可能なリフレ
クタ傾動装置の構成として、灯具ボディに配設されてリ
フレクタの光軸方向に沿って移動されるアクチュエータ
ロッドを有する傾動用アクチュエータと、前記リフレク
タに取着されて前記アクチュエータロッドの先端部に設
けられた球状先端部に嵌合する溝型球軸受体とを備え、
前記溝型球軸受体は、前記球状先端部が嵌入される両端
開放型の溝部と、前記溝部を両側から覆うように設けら
れて前記球状先端部を前記溝部の正面側において係止す
る係止片部と、前記溝部の両端部に前記溝部の内方に向
けて突出した状態で設けられて前記球状先端部を前記溝
部の開放された両端部から脱落することを防止するため
の脱落防止片部とを備えることを特徴とする。
に沿う両側に対向して一対設けられ、前記各係止片部に
は前記溝部に向けて折り返されるように一端支持された
先端片を有し、前記各先端片は前記溝部に向けてその対
向間隔が徐々に狭められるようにくさび状に形成され
る。また、前記溝部の溝方向の両端部にそれぞれ設けら
れている前記脱落防止片部は、前記溝部の両側の互いに
反対側の部位に設けられ、かつ前記溝部の溝方向には重
ならな構成とされる。さらに、本発明においては、前記
球状先端部には、前記脱落防止片部が前記溝内に突出し
ている部分の形状に対応した削成部が設けられ、前記削
成部を前記脱落防止片部に対向させた状態で前記球状先
端部が前記溝部内に挿入可能な構成としてもよい。
が大きくなり、あるいは傾動用アクチュエータを取り外
す等のように、アクチュエータロッドとリフレクタの相
対角度が大きくなり、球状先端部が溝型球軸受体の溝部
の両端部にまで移動される状態になった場合でも、溝部
の両端部に設けられた脱落防止片部によって球状先端部
が溝部の両端開放部から脱落することがなく、アクチュ
エータロッドとリフレクタとの嵌合状態を保持し、リフ
レクタの傾動を確保する。
参照して説明する。図1は本発明のリフレクタ傾動装置
を自動車の前照灯に適用した第1の実施形態の正面図、
図2はそのAA線に沿う断面図である。また、図3は図
2のBB線から見た拡大平面図である。前照灯HLの灯
具ボディ1の前面開口にはレンズ2がその周縁部におい
て封着され、これら灯具ボディ1とレンズ2とで灯室が
画成される。前記灯室内には樹脂成形されたリフレクタ
3が内装されており、前記リフレクタ3は、その内面は
回転放物面をした反射面として構成されており、その中
央部分には電球取付穴4が開口され、光源としての電球
5を支持した電球ソケット6が着脱可能に取着されてい
る。さらに、前記リフクレタ3を上下方向に傾動して光
軸を調整するためのリフレクタ傾動装置8が設けられて
いる。
る。前記リフレクタ3はその背面の上部の左右2箇所に
おいて、それぞれピボット機構11により前記灯具ボデ
ィ1に支持されている。前記ピボット機構11は、前記
リフレクタ3の背面の上部の左右2箇所において後方に
向けて突出された上部ステム3aの先端部に圧入支持さ
れたボール軸12と、前記ボール軸12に対向する前記
灯具ボディ1の内面一部に形成され、内部が球面状の臼
型に形成されたボール受け13とで構成されており、前
記ボール受け13に前記ボール軸12の球状の先端部1
2aが嵌合され、これらボール受け13とボール軸12
を支点として、前記リフレクタ3は上下方向に傾動可能
とされている。
側には、後方に向けて2本の下部ステム3bがほぼ平行
に突出されており、この下部ステム3bの先端部に溝型
球軸受体21がネジ7により固定されている。また、前
記溝型球軸受体21に対向する前記灯具ボディ1の背面
には開口1aに臨んで傾動用アクチュエータ31が取着
されており、この傾動用アクチュエータ31から灯具ボ
ディ1内に向けて突出されているアクチュエータロッド
32のほぼ球状をした球状先端部33が前記溝型球軸受
体に嵌合されている。前記傾動用アクチュエータ31
は、図示および詳細な説明は省略するが、内部に駆動モ
ータと、この駆動モータによって駆動されるウォーム・
ホイール機構とが内蔵されており、前記駆動モータの回
転駆動に伴う前記ウォーム・ホイール機構によって前記
アクチュエータロッドをその長さ方向に伸縮移動(往復
移動)するように構成されている。なお、前記傾動用ア
クチュエータ31は、図外のコントロール回路によって
その動作が制御されるが、この実施形態では、自動車の
車体の水平状態を検出するレベリング検出器の検出出力
に基づいて、前照灯の光軸を一定の角度に制御するよう
に制御が行われるものとして構成されている。
(a)に外観斜視図、図4(b)に平面図、図4(c)
にCC線断面図をそれぞれ示すように、基本的な構成は
従来構成と同様であり、前記アクチュエータロッド32
の球状先端部33の径寸法に略等しい内径を有する半円
筒状をした溝部22と、前記溝部22の溝方向に沿う両
側においてそれぞれ溝部22の開口側に向けて突出形成
され、かつ先端片24が前記溝部22に向けて鋭角なく
さび状に屈曲された一対の係止片部23と、前記溝部2
2の両側において前記係止片部23の基部から両外方向
に突出された固定部25とを備えており、樹脂成形によ
って形成されている。また、前記溝部22の溝方向の両
端部には、それぞれが互いに異なる側から前記溝部22
の内方に向けて突出された円弧状をした脱落防止片部2
6が一体に形成されている。すなわち、前記溝型球軸受
体21は、前記溝部22の溝方向に沿って成形用金型の
抜き方向を設定しており、そのため前記溝部22、係止
片部23、固定部25は溝部22の溝方向に沿って断面
形状が同一な形状に成形されており、さらに成形用金型
の離型時の抜きを可能とするために、前記各脱落防止片
部26は、成形用金型の抜き方向には重なることがない
ように、それぞれ互いに溝部22の反対側の側部に設け
られている。
開口側が前記傾動用アクチュエータ31側に向けられる
ように、前記固定部25に設けられた小孔27を利用し
て、前記したようにネジ7により前記リフレクタ3の下
部ステム3bに固定される。そして、図5(a)に示す
斜視図、及び図5(b)に示すDD線断面図のように、
前記溝部22と一対の係止片部23の先端片24との間
に構成される間隙内に前記アクチュエータロッド32の
球状先端部33が嵌入される。この嵌入に際しては、前
記球状先端部33を溝部22の開口正面側から真直に移
動させて行くと、球状先端部33は進行途中で一対の先
端片24の外面に当接されるが、この先端片24を内方
に弾性変形させながら進入され、先端片24を越えたと
きに前記間隙内に嵌入される。前記球状先端部33は、
嵌入された状態ではその球面の複数箇所において前記溝
部22の内底面と前記先端片24の各先端縁とに当接さ
れた状態となり、これらの当接箇所において球状先端部
33は球運動が可能な状態に軸支持される。また、溝部
22及び係止片部23は、溝方向に沿ってその断面形状
が一定であるため、球状先端部33は溝方向の運動の自
由度が与えられているが、その一方で、球状先端部33
は、前記先端片24によって正面方向に抜け出ることが
防止される。また、これと同時に、球状先端部33は前
記脱落防止片部26が溝部22の内方にまで突出されて
いるため、これら脱落防止片部26によって溝部22の
溝方向の両側からの脱落が防止されることになる。
は、コントロール回路からの制御信号によって傾動用ア
クチュエータ31が駆動され、アクチュエータロッド3
2が灯具の光軸方向、すなわち図3のX方向に移動され
ると、リフレクタ3に固定されている溝型球軸受体21
はアクチュエータロッド32の球状先端部33と共に光
軸方向に移動され、これに伴ってリフレクタ3はピボッ
ト機構11を支点にして上下方向に傾動される。このと
き前記球状先端部33は前記溝型球軸受体21の溝部2
2の溝方向に生じている余裕により、リフレクタ3とア
クチュエータロッド32との間の上下方向の相対移動を
許容し、リフレクタ3はアクチュエータロッド32の直
線往復運動によって上下方向に傾動される。これによ
り、自動車の車体のレベリング変動に追従して前記前照
灯HLの光軸を一定角度に保持することが可能となる。
フレクタ3の傾動量が大きくなったとき、すなわち球状
先端部が溝型球軸受体に対して大きな角度位置まで傾動
したときに、図8(c)に示したように、球状先端部3
3が溝部22の溝方向の両端側の位置にまで滑動する状
態が生じる。しかしながら、溝部22の両端部には、そ
れぞれ溝部22の内方に向けて突出されている脱落防止
片部26が存在しているため、球状先端部33はこの脱
落防止片部26によって溝部22の両端から脱落するこ
とが防止される。したがって、前記したような自動レベ
リング光軸調整の動作中はもとより、アクチュエータの
組立時やメインテナンス時等に、アクチュエータを灯具
ボディから取り外すような場合でも、球状先端部33と
溝型球軸受体21との嵌合状態が保持されることにな
り、従来のような自動レベリング光軸調整動作が不能と
なる状況や、作業性が悪化する等の問題が未然に防止さ
れることになる。
す要部の斜視図である。前記第1の実施形態では、球状
先端部33を溝型球軸受体21に嵌合する際に、溝部2
2の正面方向、すなわち一対の先端片24の側から球状
先端部33を進入させ、これら先端片24を弾性変形さ
せながら嵌合を行っている。しかしながら、傾動用アク
チュエータ31を灯具ボディ1に組み立てる際の状況に
よっては、このような嵌合手法が採用できないような場
合がある。そこで、この第2の実施形態では、前記球状
先端部33の球面一部に削成部34を形成している。こ
の削成部34は、前記溝型球軸受体21に設けられた脱
落防止片部26の形状に対応されており、前記脱落防止
片部26が前記溝部22から突出された部分の形状と前
記削成部34の平面方向の形状とがほぼ一致するように
形成されている。
すように、球状先端部33の削成部34を、溝型球軸受
体21に設けられている脱落防止片部26に対向位置す
るように方向付けを行えば、球状先端部33を、溝型球
軸受体21の溝部22の一方の端部、例えば溝型球軸受
け体21の上方から下方に向けて球状先端部33を溝部
22内に嵌入することが可能となる。このため、球状先
端部33と溝型球軸受体21との嵌合作業においては、
第1の実施形態のように溝型球軸受体21の正面方向か
ら圧入しても、あるいはこの第2の実施形態のように溝
型球軸受体21の一方の端部から挿入してもよく、リフ
レクタ傾動装置の組立作業を簡易化する上で有利とな
る。なお、前記球状先端部33における前記削成部34
の形成位置は、傾動用アクチュエータ21を正規の方向
を向けて灯具ボディ1に取着したときには、前記削成部
34が前記脱落防止片部26に対向しないような位置に
形成すればよい。すなわち、挿入した状態に対して軸回
り方向に回動した位置が正規位置となるようにすればよ
い。これにより、リフレクタ3の傾動時に、球状先端部
33が溝部22の両端部にまで滑動したときに、削成部
34と脱落防止片部26とが対向位置されるようなこと
はなく、球状先端部33が溝型軸受体21から脱落する
ことはない。
灯の自動レベリング光軸調整装置に適用した場合につい
て説明したが、前照灯を含む車両灯具における光軸調整
を行うために灯具ボディ内でリフレクタを傾動させる装
置を備え、かつ前記各実施形態のような球状先端部を有
する自動化されたあるいは手動により駆動される傾動用
アクチュエータと、リフレクタに取着される溝型球軸受
体とを備えていれば、本発明を同様に適用することが可
能である。
タを傾動するための傾動用アクチュエータに設けられて
いるアクチュエータロッドの球状先端部と嵌合するリフ
レクタ側の溝型球軸受体の構成として、球状先端部が嵌
入される両端開放型の溝部の両端部に、溝部の内方に向
けて突出した状態で設けられて球状先端部を溝部の開放
された両端部から脱落することを防止するための脱落防
止片部とを備えているので、リフレクタの傾動角度が大
きくなり、あるいは傾動用アクチュエータを取り外す等
のように、アクチュエータロッドとリフレクタの相対角
度が大きくなり、球状先端部が溝型球軸受体の溝部の両
端部にまで移動される状態になった場合でも、球状先端
部が溝部の両端開放部から脱落することが防止でき、リ
フレクタの傾動動作を確保するとともに、傾動用アクチ
ュエータの組立作業やメインテナンス作業を容易なもの
にできる効果がある。
正面図である。
面図である。
視図、DD線断面図、及び作用を説明するための同様な
断面図である。
の斜視図とその平面図である。
の斜視図である。
の斜視図と断面図である。
Aは、前記したように樹脂成形により形成しており、溝
部22の溝方向に成形用金型の抜き方向を設定している
ため、溝部22及び係止片部23は、溝方向に沿ってそ
の断面形状が一定とされ、しかも溝方向の両端部は開放
された構造となっている。そのため、リフレクタ3の傾
動角が大きくなったとき、すなわち球状先端部33が溝
型球軸受体21Aに対して大きな角度位置まで傾動した
ときに、図8(c)のように、球状先端部33が溝部2
2の一方の開放端側にまで滑動して溝部22と係止片部
23との間から外れ、球状先端部33が溝型球軸受体2
1Aから脱落してしまうおそれがある。このような脱落
が自動車の走行中に生じると、以降のリフレクタの傾動
は不可能になり、自動レベリング光軸調整は不可能にな
る。また、このような球状先端部33の溝型球軸受体2
1Aからの脱落は、アクチュエータの組立時やメインテ
ナンス時等に、アクチュエータを灯具ボディから取り外
した状態でも生じ易く、一旦脱落が生じると、アクチュ
エータ側から球状先端部を溝型球軸受体に嵌合させるこ
とは困難となり、作業性が悪くなるという問題もある。
に内装されたリフレクタを傾動することが可能なリフレ
クタ傾動装置を備える車両用灯具において、前記リフレ
クタ傾動装置は灯具ボディに配設されてリフレクタの光
軸方向に沿って移動されるアクチュエータロッドを有す
る傾動用アクチュエータと、前記リフレクタに取着され
て前記アクチュエータロッドの先端部に設けられた球状
先端部に嵌合する溝型球軸受体とを備え、前記溝型球軸
受体は、前記球状先端部が嵌入される両端開放型の溝部
と、前記溝部を両側から覆うように設けられて前記球状
先端部を前記溝部の正面側において係止する係止片部
と、前記溝部の両端部に前記溝部の内方に向けて突出し
た状態で設けられて前記球状先端部を前記溝部の開放さ
れた両端部から脱落することを防止するための脱落防止
片部とを備えることを特徴とする。
フレクタ3の傾動量が大きくなったとき、すなわち球状
先端部が溝型球軸受体に対して大きな角度位置まで傾動
したときに、図8(c)に示したように、球状先端部3
3が溝部22の溝方向の2つある端部のどちらか一端の
位置にまで滑動する状態が生じる。しかしながら、溝部
22の両端部には、それぞれ溝部22の内方に向けて突
出されている脱落防止片部26が存在しているため、球
状先端部33はこの脱落防止片部26によって溝部22
の両端から脱落することが防止される。したがって、前
記したような自動レベリング光軸調整の動作中はもとよ
り、アクチュエータの組立時やメインテナンス時等に、
アクチュエータを灯具ボディから取り外すような場合で
も、球状先端部33と溝型球軸受体21との嵌合状態が
保持されることになり、従来のような自動レベリング光
軸調整動作が不能となる状況や、作業性が悪化する等の
問題が未然に防止されることになる。
すように、球状先端部33の削成部34を、溝型球軸受
体21に設けられている脱落防止片部26に対向位置す
るように方向付けを行えば、球状先端部33を、溝型球
軸受体21の溝部22の一方の端部、例えば溝型球軸受
け体21の上方から下方に向けて球状先端部33を溝部
22内に嵌入することが可能となる。このため、球状先
端部33と溝型球軸受体21との嵌合作業においては、
第1の実施形態のように溝型球軸受体21の正面方向か
ら圧入しても、あるいはこの第2の実施形態のように溝
型球軸受体21の一方の端部から挿入してもよく、リフ
レクタ傾動装置の組立作業を簡易化する上で有利とな
る。なお、前記球状先端部33における前記削成部34
の形成位置は、傾動用アクチュエータ31を正規の方向
を向けて灯具ボディ1に取着したときには、前記削成部
34が前記脱落防止片部26に対向しないような位置に
形成すればよい。すなわち、挿入した状態に対して軸回
り方向に回動した位置が正規位置となるようにすればよ
い。これにより、リフレクタ3の傾動時に、球状先端部
33が溝部22の両端部にまで滑動したときに、削成部
34と脱落防止片部26とが対向位置されるようなこと
はなく、球状先端部33が溝型軸受体21から脱落する
ことはない。
Claims (4)
- 【請求項1】 灯具ボディと、前記灯具ボディ内に内装
されたリフレクタと、前記リフレクタに取着される光源
とを備え、前記リフレクタを前記灯具ボディに対して傾
動可能とするリフレクタ傾動装置を備える車両用灯具に
おいて、前記リフレクタ傾動装置は、前記灯具ボディに
配設されて前記リフレクタの光軸方向に沿って移動され
るアクチュエータロッドを有する傾動用アクチュエータ
と、前記リフレクタに取着されて前記アクチュエータロ
ッドの先端部に設けられた球状先端部に嵌合する溝型球
軸受体とを備え、前記溝型球軸受体は、前記球状先端部
が嵌入される両端開放型の溝部と、前記溝部を両側から
覆うように設けられて前記球状先端部を前記溝部の正面
側において係止する係止片部と、前記溝部の両端部に前
記溝部の内方に向けて突出した状態で設けられて前記球
状先端部を前記溝部の開放された両端部から脱落するこ
とを防止するための脱落防止片部とを備えることを特徴
とする車両用灯具。 - 【請求項2】 前記係止片部は前記溝部の溝方向に沿う
両側に対向するように一対設けられ、前記各係止片部に
は前記溝部に向けて折り返されるように一端支持された
先端片を有し、前記各先端片は前記溝部に向けてその対
向間隔が徐々に狭められるようにくさび状に形成されて
いることを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。 - 【請求項3】 前記溝部の溝方向の両端部にそれぞれ設
けられている前記脱落防止片部は、前記溝部の両側の互
いに反対側の部位に設けられ、かつ前記溝部の溝方向に
は重ならないことを特徴とする請求項1または2に記載
の車両用灯具。 - 【請求項4】 前記球状先端部には、前記脱落防止片部
が前記溝内に突出している部分の形状に対応した削成部
が設けられ、前記削成部を前記脱落防止片部に対向させ
た状態で前記球状先端部が前記溝部内に挿入可能である
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の
車両用灯具。
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