JP2000274361A - 耐摩耗摺動材 - Google Patents
耐摩耗摺動材Info
- Publication number
- JP2000274361A JP2000274361A JP8093899A JP8093899A JP2000274361A JP 2000274361 A JP2000274361 A JP 2000274361A JP 8093899 A JP8093899 A JP 8093899A JP 8093899 A JP8093899 A JP 8093899A JP 2000274361 A JP2000274361 A JP 2000274361A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sliding material
- wear
- refrigerant
- film
- nipb
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01C—ROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
- F01C17/00—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing
- F01C17/06—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements
- F01C17/066—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements with an intermediate piece sliding along perpendicular axes, e.g. Oldham coupling
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Compressor (AREA)
- Rotary Pumps (AREA)
- Chemically Coating (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】摺動する相互の面の耐摩耗性を高めた軽量オル
ダム機構部品を実現する。 【解決手段】硬質皮膜であるNiPB皮膜を設け自材の
耐摩耗性を高めると同時に、フッ素環境下で摩擦させる
ことにより摩擦面にフッ化成生物を形成させ、鋳鉄相手
材に対する攻撃性を緩和し低摩耗を図る。NiPB皮膜
とその相手面の摩耗を同時に低減する効果がある。
ダム機構部品を実現する。 【解決手段】硬質皮膜であるNiPB皮膜を設け自材の
耐摩耗性を高めると同時に、フッ素環境下で摩擦させる
ことにより摩擦面にフッ化成生物を形成させ、鋳鉄相手
材に対する攻撃性を緩和し低摩耗を図る。NiPB皮膜
とその相手面の摩耗を同時に低減する効果がある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐摩耗材料に関
し、特に圧縮機用の往復摺動するオルダム機構部等に最
適な摺動材に関するものである。
し、特に圧縮機用の往復摺動するオルダム機構部等に最
適な摺動材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】冷蔵庫やエアコンの圧縮機は、軸受や往
復摺動する機構部があるが、近年のオゾン層破壊に起因
した環境問題の観点から、潤滑効果の有る塩素系冷媒が
使用できなくなってきている。一方、高出力化・消費エ
ネルギの低減化の観点から、摺動部での摩耗低減がます
ます重要な課題となってきており、また高信頼化の観点
からも、より一層の耐摩耗性や耐焼き付き性の向上が求
められている。
復摺動する機構部があるが、近年のオゾン層破壊に起因
した環境問題の観点から、潤滑効果の有る塩素系冷媒が
使用できなくなってきている。一方、高出力化・消費エ
ネルギの低減化の観点から、摺動部での摩耗低減がます
ます重要な課題となってきており、また高信頼化の観点
からも、より一層の耐摩耗性や耐焼き付き性の向上が求
められている。
【0003】従来技術としては、特開平7−83165号に記
載のように摺動表面にカーボン系の硬質保護膜による被
覆処理をする技術や、特開平5−234071 号に記載のよう
に表面処理として無電解NiP処理を行いさらに熱処理
によって結晶化させ高硬度化する技術、さらには特開平
8−218179 号に記載のようなニッケルホウ素NiBなど
の提案がある。
載のように摺動表面にカーボン系の硬質保護膜による被
覆処理をする技術や、特開平5−234071 号に記載のよう
に表面処理として無電解NiP処理を行いさらに熱処理
によって結晶化させ高硬度化する技術、さらには特開平
8−218179 号に記載のようなニッケルホウ素NiBなど
の提案がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の発明では材料自
体の硬度を上げ耐摩耗性を向上すればするほど、相手材
を攻撃し相手材が摩耗してしまうという課題があった。
装置の構成上相手材の摩耗が許容される場合は問題はな
いが、相手材の摩耗によりすきまが増大し、性能が劣化
する場合には大きな問題となる。容積型圧縮機の場合、
その圧縮部屋の膨張収縮は微小なすきまを維持しながら
行うため、このすきまを保持することが性能に直接関係
してくる。したがって、摺動する相手材の摩耗を仕様値
以下に低減することが重要な課題となっていた。
体の硬度を上げ耐摩耗性を向上すればするほど、相手材
を攻撃し相手材が摩耗してしまうという課題があった。
装置の構成上相手材の摩耗が許容される場合は問題はな
いが、相手材の摩耗によりすきまが増大し、性能が劣化
する場合には大きな問題となる。容積型圧縮機の場合、
その圧縮部屋の膨張収縮は微小なすきまを維持しながら
行うため、このすきまを保持することが性能に直接関係
してくる。したがって、摺動する相手材の摩耗を仕様値
以下に低減することが重要な課題となっていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を実現するため
には、硬度を上げ自材の耐摩耗性を高めるのと同時に、
相手材に対する攻撃性を弱めることが必要であり、その
ためには摩擦を低減することが必要と考えた。この摩擦
力を低減する手法としては、表面の低エネルギ化をする
ようにフッ素化合物を形成すること、さらにはその表面
粗さを初期的に規定しておくことが重要となる。
には、硬度を上げ自材の耐摩耗性を高めるのと同時に、
相手材に対する攻撃性を弱めることが必要であり、その
ためには摩擦を低減することが必要と考えた。この摩擦
力を低減する手法としては、表面の低エネルギ化をする
ようにフッ素化合物を形成すること、さらにはその表面
粗さを初期的に規定しておくことが重要となる。
【0006】この観点から、フッ素を含有する冷媒の環
境下において適正な摺動条件を選択すると、トライボ化
学反応により摺動部でフッ素化合物が生成されることを
見出し、摩擦力が上昇しないことが分かった。この条件
下において使用する場合には、摩擦摩耗が非常に小さ
く、安定した摺動状態にすることが可能となる。
境下において適正な摺動条件を選択すると、トライボ化
学反応により摺動部でフッ素化合物が生成されることを
見出し、摩擦力が上昇しないことが分かった。この条件
下において使用する場合には、摩擦摩耗が非常に小さ
く、安定した摺動状態にすることが可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明である実施例につい
て図1〜図10,表1〜表2を用いて説明する。本発明
対象であるスクロール圧縮機の断面図を図1に、その摺
動機構部となるオルダムリングの構成斜視を図2に、ま
た摩耗特性を試験する装置の断面を図3に示す。また、
各種表面処理を施した材料を用い、各種環境中において
摩擦摩耗試験をした結果を表1に、その時の表面分析し
た結果を図4に示す。最も耐摩耗性が優れていたNiP
Bの摺動試験前と後の表面の走査型電子顕微鏡写真を図
7,図8に、そしてその断面模式図を図9に示す。Ni
PB処理後の熱処理温度によるビッカース硬度試験の結
果を図10に示す。
て図1〜図10,表1〜表2を用いて説明する。本発明
対象であるスクロール圧縮機の断面図を図1に、その摺
動機構部となるオルダムリングの構成斜視を図2に、ま
た摩耗特性を試験する装置の断面を図3に示す。また、
各種表面処理を施した材料を用い、各種環境中において
摩擦摩耗試験をした結果を表1に、その時の表面分析し
た結果を図4に示す。最も耐摩耗性が優れていたNiP
Bの摺動試験前と後の表面の走査型電子顕微鏡写真を図
7,図8に、そしてその断面模式図を図9に示す。Ni
PB処理後の熱処理温度によるビッカース硬度試験の結
果を図10に示す。
【0008】
【表1】
【0009】図1はスクロール圧縮機の断面図を示して
おり、この圧縮機内には冷媒とそれに潤滑油を混入した
ものが封入されている。冷媒は、非塩素系のHFC(Hy
droFuluoro Carbon)あるいはHC(Hydro Carbon)冷
媒であり、潤滑油としてはエステル系あるいはエーテル
系潤滑油を混合した潤滑油を用いている。この圧縮機に
おいて、吸込口2から吸入された潤滑油を含んだ冷媒は
一旦底の油溜3に入る。モータ6が起動すると、冷媒は
パイプ4を通じて吸い上げられシャフト7の中央に空け
た通路を通って、背圧室5に入る。この部屋にはバラン
スウエイト13があり、この回転攪拌により潤滑油を含
む冷媒は霧状になり、壁面を常に濡らす。
おり、この圧縮機内には冷媒とそれに潤滑油を混入した
ものが封入されている。冷媒は、非塩素系のHFC(Hy
droFuluoro Carbon)あるいはHC(Hydro Carbon)冷
媒であり、潤滑油としてはエステル系あるいはエーテル
系潤滑油を混合した潤滑油を用いている。この圧縮機に
おいて、吸込口2から吸入された潤滑油を含んだ冷媒は
一旦底の油溜3に入る。モータ6が起動すると、冷媒は
パイプ4を通じて吸い上げられシャフト7の中央に空け
た通路を通って、背圧室5に入る。この部屋にはバラン
スウエイト13があり、この回転攪拌により潤滑油を含
む冷媒は霧状になり、壁面を常に濡らす。
【0010】この背圧室5内部の構成斜視図を図2に示
す。シャフト7の回転運動を旋回運動に変換するため
に、オルダムリング9とキー溝10とから構成されるオ
ルダム機構部がある。偏芯軸受15で振れ回り回転運動
する旋回スクロール11の自転を防止するため、オルダ
ム機構部では、直行する2つの溝部で往復運動に変換す
る。この結果、固定スクロール12に対し、旋回スクロ
ール11が旋回運動し、吸い上げた冷媒を徐々に圧縮し
ながら外周部へ導き、排出通路(図示せず)を通じて吐
出口16より、高圧の冷媒ガスを供給する。
す。シャフト7の回転運動を旋回運動に変換するため
に、オルダムリング9とキー溝10とから構成されるオ
ルダム機構部がある。偏芯軸受15で振れ回り回転運動
する旋回スクロール11の自転を防止するため、オルダ
ム機構部では、直行する2つの溝部で往復運動に変換す
る。この結果、固定スクロール12に対し、旋回スクロ
ール11が旋回運動し、吸い上げた冷媒を徐々に圧縮し
ながら外周部へ導き、排出通路(図示せず)を通じて吐
出口16より、高圧の冷媒ガスを供給する。
【0011】この運動において、信頼性上厳しいのはオ
ルダム摺動の往復運動する材料表面の摩耗である。な
お、この往復運動するオルダム部はsine運動をし、
両端部では静止しているが中央部では最高毎秒0.8m
まで変化する。またオルダム接触面の垂直面圧は圧縮圧
によって異なるが1MPaから最大10MPaまで変化
する。
ルダム摺動の往復運動する材料表面の摩耗である。な
お、この往復運動するオルダム部はsine運動をし、
両端部では静止しているが中央部では最高毎秒0.8m
まで変化する。またオルダム接触面の垂直面圧は圧縮圧
によって異なるが1MPaから最大10MPaまで変化
する。
【0012】図3には、このオルダム摺動の摩耗評価を
するための要素試験機の断面を示している。環境チャン
バー17の中に逆回転できるモータ22の先にワイヤが
巻かれており、プーリを介して釣り下げられた重りによ
り一定の張力が働いている。よって、往復スライダ18
は一定の振幅で往復運動が可能で、この下側に、各種表
面処理をした試験片19が設置され、垂直荷重が負荷さ
れた状態で往復摺動できる。一方、下側には固定の鋳鉄
試験片20がある。この試験片の横には摩擦力計20が
あり、ここで摩擦力を計測できる。摩耗量は所定時間摺
動させた後、表面の深さ変化より計測した。
するための要素試験機の断面を示している。環境チャン
バー17の中に逆回転できるモータ22の先にワイヤが
巻かれており、プーリを介して釣り下げられた重りによ
り一定の張力が働いている。よって、往復スライダ18
は一定の振幅で往復運動が可能で、この下側に、各種表
面処理をした試験片19が設置され、垂直荷重が負荷さ
れた状態で往復摺動できる。一方、下側には固定の鋳鉄
試験片20がある。この試験片の横には摩擦力計20が
あり、ここで摩擦力を計測できる。摩耗量は所定時間摺
動させた後、表面の深さ変化より計測した。
【0013】図3で示した試験装置で測定した摩耗試験
結果を以下説明する。下方におく試験片としては、Al
Si合金の母材に各種表面処理をした材料を、往復スラ
イダ18側には鋳物の試験片を設置し試験した。その他
に、処理膜の密着性を評価するため、衝撃力を加え剥離
試験も実施した。加振機により半径10mmの鋼球で力を
与え、その表面での剥離状態を目視し、3段階で判定し
た。
結果を以下説明する。下方におく試験片としては、Al
Si合金の母材に各種表面処理をした材料を、往復スラ
イダ18側には鋳物の試験片を設置し試験した。その他
に、処理膜の密着性を評価するため、衝撃力を加え剥離
試験も実施した。加振機により半径10mmの鋼球で力を
与え、その表面での剥離状態を目視し、3段階で判定し
た。
【0014】表面処理としてはAlSiの母材にNiP
無電解メッキを厚さ20μmしたものあるいは,NiP
Bメッキを約8μm、あるいはそれらを組み合わせたも
のを用意し、その後400℃で30分熱処理した。な
お、いずれの試料も表面粗さは算術平均粗さでRaは1
μm以下であることを確認した。この試料を用い、大気
中と代替フロンHFC(Hydro Fuluoro Carbon)で10
0時間試験した。4例の組み合せの実験を比較例1とし
て実施し、その結果を表1に示す。大気環境下では摩擦
係数は0.30 と高く摩耗も17μmと大きかった。N
o.2ではHFC冷媒中では摩擦係数は0.29と少し下
がるものの高く、相手材の摩耗は8.2μmと増加して
しまった。この処理膜に対しNiPBメッキした膜はN
o.3に示すように摩擦係数は0.20と低く、相手材の
摩耗量も1.8μmと小さく、目標の2μm以下となり
仕様を満足する結果が得られた。さらに、No.4のよう
にNiP無電解メッキをした後、さらにNiPBメッキ
した膜は摩擦係数も0.18 と低く、相手材の摩耗量は
0.6μm と非常に小さいばかりでなく、衝撃試験によ
る剥離もなく非常に良好な結果が得られた。この理由
は、AL,NiP,NiPBの順に硬いため、この硬さ
順に凝着性が小さく、摩擦係数が小さくなっているのと
考えられる。硬い膜は、内部応力が高いため、母材との
密着性が低いという一般的な傾向が本試料でも得られた
が、この硬度差が大きくなりすぎないように、中間膜と
してNiPを使用したことが良好な結果を得られる理由
と考える。
無電解メッキを厚さ20μmしたものあるいは,NiP
Bメッキを約8μm、あるいはそれらを組み合わせたも
のを用意し、その後400℃で30分熱処理した。な
お、いずれの試料も表面粗さは算術平均粗さでRaは1
μm以下であることを確認した。この試料を用い、大気
中と代替フロンHFC(Hydro Fuluoro Carbon)で10
0時間試験した。4例の組み合せの実験を比較例1とし
て実施し、その結果を表1に示す。大気環境下では摩擦
係数は0.30 と高く摩耗も17μmと大きかった。N
o.2ではHFC冷媒中では摩擦係数は0.29と少し下
がるものの高く、相手材の摩耗は8.2μmと増加して
しまった。この処理膜に対しNiPBメッキした膜はN
o.3に示すように摩擦係数は0.20と低く、相手材の
摩耗量も1.8μmと小さく、目標の2μm以下となり
仕様を満足する結果が得られた。さらに、No.4のよう
にNiP無電解メッキをした後、さらにNiPBメッキ
した膜は摩擦係数も0.18 と低く、相手材の摩耗量は
0.6μm と非常に小さいばかりでなく、衝撃試験によ
る剥離もなく非常に良好な結果が得られた。この理由
は、AL,NiP,NiPBの順に硬いため、この硬さ
順に凝着性が小さく、摩擦係数が小さくなっているのと
考えられる。硬い膜は、内部応力が高いため、母材との
密着性が低いという一般的な傾向が本試料でも得られた
が、この硬度差が大きくなりすぎないように、中間膜と
してNiPを使用したことが良好な結果を得られる理由
と考える。
【0015】しかし、No.1とNo.2の差のように、環
境による差異を明らかにするため、摺動表面の材料分析
をXPS(X-ray Photoelectron Spectroscopy)で実施
した。結果を図4に示す。横軸は結合エネルギ(BE)
を示し、縦軸はそのエネルギの検出レベルを示してい
る。BE=687eVはフッ素化合物のレベルを示して
おり、BE=691eVあたりはCF結合を示してい
る。この結果より、大気中で摩擦面ではフッ化物は殆ど
検出されないのに対し、HFC冷媒では、BE=691
eVあたりの小さなピークは冷媒自体の表面残留成分と
思われ、大きなピークとなっている687eVあたりの
検出成分は、摩擦によるトライボ化学反応によるフッ化
物であり、これが表面に生成されていることが判明し
た。フッ化物は低エネルギ表面で摩擦力を大きく低下さ
せる効果があることから、表1に示す低摩擦化が実現さ
れたと言える。
境による差異を明らかにするため、摺動表面の材料分析
をXPS(X-ray Photoelectron Spectroscopy)で実施
した。結果を図4に示す。横軸は結合エネルギ(BE)
を示し、縦軸はそのエネルギの検出レベルを示してい
る。BE=687eVはフッ素化合物のレベルを示して
おり、BE=691eVあたりはCF結合を示してい
る。この結果より、大気中で摩擦面ではフッ化物は殆ど
検出されないのに対し、HFC冷媒では、BE=691
eVあたりの小さなピークは冷媒自体の表面残留成分と
思われ、大きなピークとなっている687eVあたりの
検出成分は、摩擦によるトライボ化学反応によるフッ化
物であり、これが表面に生成されていることが判明し
た。フッ化物は低エネルギ表面で摩擦力を大きく低下さ
せる効果があることから、表1に示す低摩擦化が実現さ
れたと言える。
【0016】次に、上記No.4を基準に、NiPBの組
成を変化させ形成した膜の摩擦摩耗特性について調べ
た。この比較例2の結果を表2に示す。
成を変化させ形成した膜の摩擦摩耗特性について調べ
た。この比較例2の結果を表2に示す。
【0017】
【表2】
【0018】ケースNo.1からNo.4まではNiPBの
うちB濃度を2%で固定しPを0%,1%,4%,5%
と変化させた結果であるが、1%の時最小で0.02μ
m となっていた。ケースNo.5からNo.8ではNiP
BのうちP濃度を2%で固定しBを0%,0.2%,4
%,5%と変化させた結果である。この場合も、B0.
2%で最小であり、それよりも少なくても多くても摩耗
は増加する傾向があることが判明した。この理由は、リ
ンあるいはホウ素のニッケル化合物の析出効果により硬
度が上昇し摩耗が低減されるが、その量が多過ぎると過
飽和になると脆化傾向を示すためである。組成含有量に
ついては連続性があることから、目標値の10μm以下
の設計値を満足する領域としては、このような仕様を満
足した組成比の値を必要な組成成分領域とできる。
うちB濃度を2%で固定しPを0%,1%,4%,5%
と変化させた結果であるが、1%の時最小で0.02μ
m となっていた。ケースNo.5からNo.8ではNiP
BのうちP濃度を2%で固定しBを0%,0.2%,4
%,5%と変化させた結果である。この場合も、B0.
2%で最小であり、それよりも少なくても多くても摩耗
は増加する傾向があることが判明した。この理由は、リ
ンあるいはホウ素のニッケル化合物の析出効果により硬
度が上昇し摩耗が低減されるが、その量が多過ぎると過
飽和になると脆化傾向を示すためである。組成含有量に
ついては連続性があることから、目標値の10μm以下
の設計値を満足する領域としては、このような仕様を満
足した組成比の値を必要な組成成分領域とできる。
【0019】次に、成膜した表面粗さの摩耗量に与える
影響について検討した。面粗さによって、接触状態や摩
擦力に影響が生じ、摩耗量も変わるが、初期なじみの度
合いや進行につれ、各種摩耗モードを示す場合がある。
今回の比較例1で行ったNo.4の試料を用い、表面の粗
さを変化させた試料を用意し摩耗計測をした。表面粗さ
は、算術平均粗さRaで0.4μmから2.4μmまで変
化させ、その100時間後の摩耗量を測定した。この粗
さRaが0.4μmと2.4μmの時の測定粗さプロフィ
ールを図6に示す。摩耗量の測定結果を図5に示す。R
aが0.4μm,0.6μm の滑らかな仕上げ面での摩耗
は小さくその差は認められなかったが、Raが1μmを
越えると摩耗量は増加する傾向があり、Raが2.4μ
m では摩耗量36μmと非常に大きな値を示すことが
判明した。
影響について検討した。面粗さによって、接触状態や摩
擦力に影響が生じ、摩耗量も変わるが、初期なじみの度
合いや進行につれ、各種摩耗モードを示す場合がある。
今回の比較例1で行ったNo.4の試料を用い、表面の粗
さを変化させた試料を用意し摩耗計測をした。表面粗さ
は、算術平均粗さRaで0.4μmから2.4μmまで変
化させ、その100時間後の摩耗量を測定した。この粗
さRaが0.4μmと2.4μmの時の測定粗さプロフィ
ールを図6に示す。摩耗量の測定結果を図5に示す。R
aが0.4μm,0.6μm の滑らかな仕上げ面での摩耗
は小さくその差は認められなかったが、Raが1μmを
越えると摩耗量は増加する傾向があり、Raが2.4μ
m では摩耗量36μmと非常に大きな値を示すことが
判明した。
【0020】このNiPB組織の断面構成を模式的に示
したのが図9である。Siを約2ないし6%含んだAl
合金23の上に、NiPメッキ層24を約20μm引
き、その上にNiPBメッキ層25を処理し、その表面
は研磨により算術平均粗さRaを1μm以下に仕上げた
ものである。この試料の初期と摺動試験後の表面を走査
電子顕微鏡により観察した結果を図7に示す。粒径は平
均20〜30μmであり、ほぼ揃っているが良く観察す
ると最小は5μm程度となっている。摩耗試験後の表面
を観察すると粒の頂上付近は摩耗し平坦化しているよう
に見られるが、結晶粒界は残っており、この深さ領域で
の結晶粒の大きさは最大50μm程度になっていたこと
が分かる。
したのが図9である。Siを約2ないし6%含んだAl
合金23の上に、NiPメッキ層24を約20μm引
き、その上にNiPBメッキ層25を処理し、その表面
は研磨により算術平均粗さRaを1μm以下に仕上げた
ものである。この試料の初期と摺動試験後の表面を走査
電子顕微鏡により観察した結果を図7に示す。粒径は平
均20〜30μmであり、ほぼ揃っているが良く観察す
ると最小は5μm程度となっている。摩耗試験後の表面
を観察すると粒の頂上付近は摩耗し平坦化しているよう
に見られるが、結晶粒界は残っており、この深さ領域で
の結晶粒の大きさは最大50μm程度になっていたこと
が分かる。
【0021】この処理膜の改質後の熱処理温度の影響を
調べた結果を図10に示す。熱処理なしではビッカース
硬度Hvは360程度であるが、加熱温度を100度お
きに700℃まで設定し30分処理した結果を示す。2
00,300,400℃と高くなるにつれ硬度も上昇し
Hvで710までなるが、それ以上になると逆に低下す
ることが判明した。硬度上昇の理由はNi3P等の析出
硬化によるものであるが、それ以上になると母材に溶解
し、かえって軟化してしまうものである。この硬度測定
は、NiPB/NiP/Al合金の複合層の結果として
得られた値である。
調べた結果を図10に示す。熱処理なしではビッカース
硬度Hvは360程度であるが、加熱温度を100度お
きに700℃まで設定し30分処理した結果を示す。2
00,300,400℃と高くなるにつれ硬度も上昇し
Hvで710までなるが、それ以上になると逆に低下す
ることが判明した。硬度上昇の理由はNi3P等の析出
硬化によるものであるが、それ以上になると母材に溶解
し、かえって軟化してしまうものである。この硬度測定
は、NiPB/NiP/Al合金の複合層の結果として
得られた値である。
【0022】以上の摺動試験結果を用い、圧縮機のオル
ダム機構部として、オルダムリングの摺動面に本発明の
試料を適用し、またオルダム溝には鋳鉄材料を用いて1
ケ月の運転を実施した。摺動部の条件は、面圧領域にし
て1〜10MPa、速度にして0から最大0.8m/s
の領域範囲になる運転条件で稼動させた結果、摩耗量も
初期なじみ程度の摩耗で平均深さ8μm以下であったの
し対し、全く未処理のAl合金では150μmあり、そ
の優位性が確認された。なお、用いた代替冷媒HFCR407A
であるが、R410A,R134A等でも同様な効果が
ある。
ダム機構部として、オルダムリングの摺動面に本発明の
試料を適用し、またオルダム溝には鋳鉄材料を用いて1
ケ月の運転を実施した。摺動部の条件は、面圧領域にし
て1〜10MPa、速度にして0から最大0.8m/s
の領域範囲になる運転条件で稼動させた結果、摩耗量も
初期なじみ程度の摩耗で平均深さ8μm以下であったの
し対し、全く未処理のAl合金では150μmあり、そ
の優位性が確認された。なお、用いた代替冷媒HFCR407A
であるが、R410A,R134A等でも同様な効果が
ある。
【0023】
【発明の効果】以上、本発明の耐摩耗性膜を非塩素系の
代替冷媒を仕様する圧縮機のオルダム機構部に適用する
と、フッ化皮膜がトライボ化学反応により形成されるた
め、自材だけでなく相手材をも摩耗させなくなり、その
結果良好な耐摩耗特性が得られる効果がある。また、2
層に構成にしてあるため、密着性も優れ耐衝撃性やある
いはコンタミ物質などが摩擦界面にきた時にも剥離し難
く、信頼性向上の効果もある。
代替冷媒を仕様する圧縮機のオルダム機構部に適用する
と、フッ化皮膜がトライボ化学反応により形成されるた
め、自材だけでなく相手材をも摩耗させなくなり、その
結果良好な耐摩耗特性が得られる効果がある。また、2
層に構成にしてあるため、密着性も優れ耐衝撃性やある
いはコンタミ物質などが摩擦界面にきた時にも剥離し難
く、信頼性向上の効果もある。
【図1】スクロール圧縮機の断面図である。
【図2】スクロール圧縮機の背圧室の部品構成を示す斜
視図である。
視図である。
【図3】摩擦摩耗試験をする試験装置断面図である。
【図4】環境を変えて摺動試験をした後の材料表面をX
PSで分析した結果を示す図である。
PSで分析した結果を示す図である。
【図5】NiPB表面の粗さを変化させて摩耗試験をし
た結果を示す図である。
た結果を示す図である。
【図6】図5で実施した表面の粗さプロフィールを示す
図である。
図である。
【図7】NiPBの摺動試験前の表面組織写真である。
【図8】NiPBの摺動試験後の表面組織写真である。
【図9】NiPB/NiP/Al耐摩耗摺動材の断面構
造模式図である。
造模式図である。
【図10】NiPBを成膜した後の熱処理温度によるビ
ッカース硬度の測定結果を示す図である。
ッカース硬度の測定結果を示す図である。
1…圧縮機ケース、2…吸込口、3…油溜、4…パイ
プ、5…背圧室、6…モータ、7…シャフト、8…フレ
ーム、9…オルダムリング(自転防止機構)、10…キ
ー溝、11…旋回スクロール、12…固定スクロール、
13…バランスウエイト、14…軸受、15…偏芯軸
受、16…吐出口、17…環境チャンバー、18…往復
スライダ、19…表面処理した試験片、20…鋳鉄試験
片、21…摩擦力計、22…モータ、23…Al合金
層、24…NiPメッキ層、25…NiPBメッキ層。
プ、5…背圧室、6…モータ、7…シャフト、8…フレ
ーム、9…オルダムリング(自転防止機構)、10…キ
ー溝、11…旋回スクロール、12…固定スクロール、
13…バランスウエイト、14…軸受、15…偏芯軸
受、16…吐出口、17…環境チャンバー、18…往復
スライダ、19…表面処理した試験片、20…鋳鉄試験
片、21…摩擦力計、22…モータ、23…Al合金
層、24…NiPメッキ層、25…NiPBメッキ層。
フロントページの続き (72)発明者 水本 宗男 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 小山田 具永 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 桜井 和夫 静岡県清水市村松390番地 株式会社日立 製作所空調システム事業部内 (72)発明者 田村 貴寛 静岡県清水市村松390番地 株式会社日立 製作所空調システム事業部内 Fターム(参考) 3H003 AA05 AC03 AD01 BD00 BD10 CD03 CE05 3H039 AA03 AA06 AA12 BB04 BB05 BB07 BB12 BB25 CC16 CC35 CC36 4K022 AA02 AA48 BA04 BA14 BA16 BA36 DA01 EA01
Claims (8)
- 【請求項1】塩素を含まない代替フロン冷媒環境下で使
用される圧縮機用の摺動材として、リンを1%〜4%、
ホウ素を0.2% 〜4%含有することを特徴とするNi
PB皮膜を形成したことを特徴とする耐摩耗摺動材。 - 【請求項2】請求項1におけるNiPB皮膜は、アルミ
合金上にNiP皮膜を形成したものの上に形成すること
を特徴とする耐摩耗摺動材。 - 【請求項3】請求項1の摺動材の表面粗さは算術平均粗
さで1μm以下であり、その膜厚は5μmから30μm
の範囲であることを特徴とする耐摩耗摺動材。 - 【請求項4】請求項1の最表面は、結晶粒径5μmから
50μmの微結晶を含んだ材料組織であることを特徴と
する耐摩耗摺動材。 - 【請求項5】請求項1の冷媒は、HFC(Hydro Fuluor
o Carbon)あるいはHC(Hydro Carbon)冷媒であり、
さらにその中にエステル系あるいはエーテル系潤滑油を
混合した冷媒と潤滑油とを混合した環境下で使用するこ
とを特徴とする耐摩耗摺動材。 - 【請求項6】請求項1の摺動材は、相手材としては鋳鉄
材であることを特徴とする圧縮機用の耐摩耗摺動材。 - 【請求項7】請求項1の摺動材は、面圧領域にして1〜
10MPa、速度にして最大0.8m/sの領域範囲で
使われることを特徴とする耐摩耗摺動材。 - 【請求項8】請求項1の摺動材は、形成後温度100〜
400℃範囲で加熱したことを特徴とする摺動材料の形
成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8093899A JP2000274361A (ja) | 1999-03-25 | 1999-03-25 | 耐摩耗摺動材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8093899A JP2000274361A (ja) | 1999-03-25 | 1999-03-25 | 耐摩耗摺動材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000274361A true JP2000274361A (ja) | 2000-10-03 |
Family
ID=13732422
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8093899A Pending JP2000274361A (ja) | 1999-03-25 | 1999-03-25 | 耐摩耗摺動材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000274361A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6640690B2 (en) | 2001-04-25 | 2003-11-04 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Swash plate type compressor and shoe for the same |
JP2007107441A (ja) * | 2005-10-13 | 2007-04-26 | Hitachi Appliances Inc | スクロール圧縮機 |
EP3199753A1 (en) * | 2016-01-29 | 2017-08-02 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Scroll compressor |
WO2018193756A1 (ja) * | 2017-04-20 | 2018-10-25 | アイシン精機株式会社 | 電気Ni-P-B系めっき皮膜の成膜方法、当該皮膜、及び当該皮膜を備える摺動部材 |
JP2020152982A (ja) * | 2019-03-22 | 2020-09-24 | アイシン精機株式会社 | Ni−P−B系めっき皮膜及び当該皮膜を備える摺動部材 |
-
1999
- 1999-03-25 JP JP8093899A patent/JP2000274361A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6640690B2 (en) | 2001-04-25 | 2003-11-04 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Swash plate type compressor and shoe for the same |
JP2007107441A (ja) * | 2005-10-13 | 2007-04-26 | Hitachi Appliances Inc | スクロール圧縮機 |
JP4745015B2 (ja) * | 2005-10-13 | 2011-08-10 | 日立アプライアンス株式会社 | スクロール圧縮機 |
EP3199753A1 (en) * | 2016-01-29 | 2017-08-02 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Scroll compressor |
WO2018193756A1 (ja) * | 2017-04-20 | 2018-10-25 | アイシン精機株式会社 | 電気Ni-P-B系めっき皮膜の成膜方法、当該皮膜、及び当該皮膜を備える摺動部材 |
JPWO2018193756A1 (ja) * | 2017-04-20 | 2020-02-27 | アイシン精機株式会社 | 電気Ni−P−B系めっき皮膜の成膜方法、当該皮膜、及び当該皮膜を備える摺動部材 |
US11193215B2 (en) | 2017-04-20 | 2021-12-07 | Aisin Seiki Kabushiki Kaisha | Deposition method of Ni—P—B system electroplating film, the film, and slide member comprising the film |
JP7103351B2 (ja) | 2017-04-20 | 2022-07-20 | 株式会社アイシン | 電気Ni-P-B系めっき皮膜の成膜方法、当該皮膜、及び当該皮膜を備える摺動部材 |
JP2020152982A (ja) * | 2019-03-22 | 2020-09-24 | アイシン精機株式会社 | Ni−P−B系めっき皮膜及び当該皮膜を備える摺動部材 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100840464B1 (ko) | 습동 부재용 조성물, 습동 부재 및 유체 기계 | |
JP4285634B2 (ja) | 摺動部材 | |
KR100934843B1 (ko) | 습동부재용 조성물, 습동부재 및 유체기계 | |
EP2818716B1 (en) | Slide member, refrigerant compressor incorporating slide member, refrigerator and air conditioner | |
EP1803939A1 (en) | Slide member and fluid machine | |
JP5113902B2 (ja) | 冷媒圧縮機及び冷凍サイクル装置 | |
EP3348663B1 (en) | Oxide coating formed on ferrous substrate, sliding member on which said oxide coating is formed, and apparatus provided with sliding member | |
KR100915059B1 (ko) | 미끄럼 이동 부재 및 그것을 이용한 스크롤형 전동 압축기 | |
JP2000274361A (ja) | 耐摩耗摺動材 | |
JP3972326B2 (ja) | スクロール圧縮機 | |
JP2009287483A (ja) | 冷媒圧縮機 | |
WO2018092849A1 (ja) | 冷媒圧縮機及びそれを備えた冷凍装置 | |
US20090297859A1 (en) | Sliding Member Forming Composition, Sliding Member, and Fluid Machinery | |
WO2018092854A1 (ja) | 冷媒圧縮機及びそれを備えた冷凍装置 | |
JP5217233B2 (ja) | 摺動部材用組成物、摺動部材及び流体機械 | |
EP3348832B1 (en) | Refrigerant compressor and refrigerating device including same | |
EP3348833B1 (en) | Refrigerant compressor and refrigeration device including refrigerant compressor | |
JP2007211255A5 (ja) | ||
JP2007016243A (ja) | 摺動部材用組成物、摺動部材及び流体機械 | |
JP3708194B2 (ja) | 密閉型回転式圧縮機 | |
JPH06184574A (ja) | 摺動部材およびその製造方法 |